JP2003203078A - 生理機能解析方法及びシステム - Google Patents

生理機能解析方法及びシステム

Info

Publication number
JP2003203078A
JP2003203078A JP2002293391A JP2002293391A JP2003203078A JP 2003203078 A JP2003203078 A JP 2003203078A JP 2002293391 A JP2002293391 A JP 2002293391A JP 2002293391 A JP2002293391 A JP 2002293391A JP 2003203078 A JP2003203078 A JP 2003203078A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pathway
change
protein
gene
changes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002293391A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Yamada
訓 山田
Takafumi Nagano
隆文 永野
Kazuhiro Abe
一裕 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2002293391A priority Critical patent/JP2003203078A/ja
Publication of JP2003203078A publication Critical patent/JP2003203078A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 疾患や薬物投与による細胞の生理機能の変化
を解析する方法およびシステムを提供する。 【解決手段】 コンピューターシステムにより、細胞の
生理機能を解析する方法およびシステムを提供する。解
析対象試料の各タンパク質を、基準試料と比較して、各
タンパク質の量的変化を入力する(入力ステップ)。入
力されたタンパク質のデータをシグナル伝達系パスウエ
イデータベースを用いて特定のシグナル伝達系パスウエ
イマップ中に位置付ける(パスウエイ割り当てステッ
プ)。各パスウエイ全体の変化を計算する(パスウエイ
変化計算ステップ)。各パスウエイの数値を例えば予め
定められた閾値と比べてパスウエイの変化を判定する
(変化判定ステップ)。タンパク質の量的変化に代え
て、解析対象試料の遺伝子発現量の変化を入力し、これ
によって解析してもよい。本発明によって、解析された
生理機能に基づき、創薬ターゲットを選定し、またリー
ド化合物の置換基効果を予測する方法及びシステムが提
供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、生体から分取さ
れた細胞や、培養細胞等の細胞内のタンパク質や遺伝子
の量的変化を、シグナル伝達系パスウエイのデータベー
スに基づいてパスウエイマップに割り当てることによっ
て、生理機能解析を行うための方法およびシステム、さ
らにこれらの方法およびシステムを利用して、創薬ター
ゲットの選定、リード化合物の置換基効果の予測をする
方法およびシステムを提供する。
【0002】
【従来の技術】近年多くの生物のゲノム配列が解明さ
れ、データベースが充実してきている。また細胞が外部
の信号や環境の変化に応答するメカニズムが解明されつ
つあり、その処理メカニズムであるシグナル伝達系のパ
スウエイも明らかになってきた。
【0003】シグナル伝達系パスウエイとは、図1に示
した例のごとく、細胞外の因子が細胞表面のレセプタに
結合した後、細胞内でどのように信号が伝達され、細胞
の応答が起こるかを示した図である。図1の例は増加し
た血小板由来増殖因子(PDGF)が細胞表面のレセプ
タに結合した後の応答を示すものである。
【0004】各細胞はそれぞれの機能に応じた複数のシ
グナル伝達系パスウエイを備えており、細胞外の環境の
変化に対し対応している。また、細胞外からの信号に対
応して、新たなシグナル伝達系のパスウエイを準備する
場合もある。これら個々のパスウエイにターゲットを絞
り、特定のパスウエイに関与する遺伝子や化合物をスク
リーニングする方法は提案されている(特許文献1、特
許文献2)。また、薬物の投与による細胞内物質の変化
を測定し、一方、特定のパスウエイを変化させた場合の
細胞内物質の変化を測定し、両者を比較して薬物が作用
するパスウエイを推定する方法が提案されている(特許
文献3)。しかしながら、解明されたシグナル伝達系パ
スウエイの情報を用いて、生理機能の変化を解析できる
方法および装置は現在まで提案されていない。
【0005】細胞への刺激に対応して生じる一連のシグ
ナル伝達系にかかわるタンパク質の相互作用情報を集め
た、シグナル伝達系のパスウエイのデータベースが構築
されつつある。
【0006】現在シグナル伝達系パスウエイデータベー
スとしては、ある刺激により活性化されるシグナル伝達
系における一連のタンパク質相互作用をデータベース化
したものの作成が進んでいる。かかるデータベースとし
てはインターネットを通じて一般に提供されているもの
があり、Biocarta社(米国)が提供する「パスウエイズ(P
athways)」、[online]、[平成14年9月11日検
索]、バイオカルタ社(Biocarta、米国)、インターネ
ット<URL:http://www.biocarta.com/>、九州大学農
学部久原教授が提供する「シグナリング・パスウエイ・
データベース(Signaling Pathway Database SPAD)」、
[online]、1998年10月16日、[平成14年9
月11日検索]、インターネット<URL:http://www.gr
t.kyushu-u.ac.jp/spad/>、German Research Center o
f Biotechnology(ドイツ)が提供する「トランスパス(TR
ANSPATH)」、[online]、2000年11月23日、
[平成14年9月11日検索]、ジャーマン・リサーチ
・センター・オブ・バイオテクノロジー(German Resear
ch Center of Biotechnology、ドイツ)、インターネッ
ト<URL: http://transpath.gbf.de/>、およびNational
Cancer Institute(米国)が提供する「コーンズ・モレキ
ュラー・インタラクション・マップス(Kohn Molecular
Interaction Maps)」、ナショナル・キャンサー・イン
スティテュート(National Cancer Institute、米国)、
[online]、平成12年12月、[平成14年9月11
日検索]、インターネット<URL:http://discover.nc
i.nih.gov/kohnk/interaction_maps.html>などが知ら
れている。
【0007】また、シグナル伝達系における2種類のタ
ンパク質の相互作用をデータベース化したものも作成さ
れている。このようなものとしては国立医薬品食品衛生
研究所の提供する「セル・シグナリング・ネットワーク
ス・データベース(Cell Singaling Networks Databas
e、CSNDB)」、[online]、[平成14年9月11日検
索]国立医薬品食品衛生研究所、インターネット<UR
L:http://geo.nihs.go.jp/csndb/>、「バイオモレキ
ュラー・インタラクション・ネットワーク・データベー
ス(Biomolecular Interaction Network Database:BIN
D)」、[online]、平成12年12月19日、[平成1
4年9月11日検索]、サミュエル・ルーネンフェルド
・リサーチ・インスティテュート(Samuel Lunenfeld R
esearch Institute)(カナダ)、インターネット<URL:h
ttp://bioinfo.mshri.on.ca/cgi-bin/bind/dataman>な
どが知られている。なお、これらのURLはいずれも先
の出願時に検索したものであるが、今回確認したもので
ある。
【0008】
【特許文献1】特開2001−37497
【特許文献2】特開2001−37492
【特許文献3】米国特許第5965352号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、シグナル伝
達系パスウエイのデータベースを用い、コンピューター
システムにより総合的に生理機能を解析し、これに基づ
き創薬ターゲットを選定し、またリード化合物の置換基
効果を予測する方法および装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はコンピューター
システムにより、細胞の生理機能を解析する方法であっ
て、解析対象試料に含まれる各タンパク質を、基準試料
に含まれるタンパク質と比較した際の各タンパク質の量
的変化を入力するステップと、シグナル伝達系パスウエ
イデータベースを用いて、入力されたタンパク質の量的
変化を特定のシグナル伝達系パスウエイマップ中に位置
付けるパスウエイ割り当てステップと、各パスウエイ全
体の変化を計算するパスウエイ変化計算ステップと、パ
スウエイの変化を判定する変化判定ステップを含んでい
ることを特徴とする生理機能解析方法を基本とする。本
発明の生理機能解析方法においては、タンパク質ではな
く遺伝子発現量の変化をパスウエイマップへ割り当てて
もよい。
【0011】本発明の生理機能解析方法におけるパスウ
エイ化計算ステップは、パスウエイ中の各タンパク質量
または遺伝子発現量の変化の平均を計算することによっ
て行ってもよい。または、パスウエイ中の各タンパク質
または遺伝子発現の量的変化を入力とし、パスウエイ全
体の変化を出力とする、ニューラルネットワークで計算
してもよい。
【0012】本発明の第1の態様として、上記生理機能
解析方法にさらに変化の生じたパスウエイを正常に戻す
ためのターゲットとして適したタンパク質または遺伝子
を特定するためのステップを備えた、創薬ターゲット選
定方法が提供される。なお本明細書において「創薬ター
ゲット」とは、ある症状の新規治療もしくは予防方法の
開発のためのターゲットを意味し、新規医薬品開発のた
めのターゲットのみならず、遺伝子治療における標的遺
伝子等、医薬品を用いない新規治療方法の開発において
ターゲットとなるタンパク質または遺伝子も含むものと
する。
【0013】本発明の第2の態様として、上記の生理機
能解析方法を新規薬理活性物質の開発に応用した方法が
提供される。本態様においてはリード化合物、およびリ
ード化合物と共通の化学構造を有する一連の化合物を作
用させた各試料に含まれるタンパク質もしくは遺伝子
を、上記の生理機能解析方法により解析する。得られた
パスウエイ変化のデータを蓄積し、該得られたデータに
基づいて同じく共通する構造を有するが一部置換基が相
違する化合物による生理機能を予測する。
【0014】本発明の第3の態様は、コンピューターシ
ステムにより、生理機能を解析する方法であって、解析
対象試料に発現される遺伝子を、基準試料に発現される
遺伝子と比較し、遺伝子発現量が変化した遺伝子を入力
する入力ステップと、発現量が変化した遺伝子の転写調
節領域に含まれる転写因子結合配列を検索する、転写因
子検索ステップと検索した転写因子中、共通する転写因
子を推定する、共通転写因子推定ステップと、共通する
転写因子をシグナル伝達系パスウエイデータベースを用
いて特定のパスウエイマップに割り当てる、パスウエイ
マップ割り当てステップと、原因となるパスウエイを推
定するステップを含むことを特徴とする、生理機能解析
方法である。
【0015】本発明はさらに、上記各方法を実行するた
めのコンピューターを備えたシステムを提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。本発明の生理機能解析方法は、生体から
採取した細胞や培養細胞などにおけるタンパク質もしく
は遺伝子の量的変化を、シグナル伝達系パスウエイマッ
プのデータベースを用いてシグナル伝達系パスウエイに
割り当て、割り当てられたシグナル伝達系パスウエイの
変化を計算し、これを評価することによって、生理機能
を解析するものである。本発明の生理機能解析方法を応
用して、創薬ターゲットを選定し、あるいはリード化合
物の置換基効果を予測することが可能となる。
【0017】本発明の生理機能解析方法は、コンピュー
ターシステムを用いて入力されたデータを自動的に解析
する。換言すれば本発明の生理機能解析方法において、
各ステップの計算はいずれもコンピュータシステムを用
いて実行される。
【0018】図13は、本発明の生理機能解析方法を実
行するためのコンピュータシステムの構成を示すブロッ
ク図である。図13に示すように、このコンピューター
システムには入出力インターフェース11a、主記憶部
11b、制御部11c、演算部11dを備えたコンピュ
ータ11が設けられている。そして、入出力インターフ
ェース11aには該コンピューターを他のコンピュータ
システム(図示せず)やインターネット等のネットワー
ク(図示せず)に接続するためのイーサネット(登録商
標)ボード12が接続されている。また入出力インター
フェース11aには、入力装置であるマウス13及びキ
ーボード14と、出力装置であるモニタ15およびプリ
ンタ16とが接続されている。さらに、入出力インター
フェース11aには、外部記憶装置17(例えばハード
ディスク)が接続されていてもよい。シグナル伝達系パ
スウエイマップデータベースは、インターネット等のネ
ットワーク上にあるものを利用しても、外部記憶装置1
7内に格納し、これを利用してもよい。
【0019】主記憶部11bは例えばDRAM(ダイナ
ミック・ランダム・アクセス・メモリ)等からなるコン
ピュータ11の内部記憶装置であり、種々のプログラ
ム、データ等を記憶している。制御部11cは、主記憶
部11b及び演算部11dを制御する。演算部11d
(パスウエイ割り当て手段、パスウエイ変化計算手段、
パスウエイ変化判定手段)は、制御部により制御されて
種々の計算を行い、その結果を主記憶部11bに格納す
る。
【0020】このコンピューター11においてはおよそ
以下のような手順で生理機能を解析する。即ち、入力手
段を介して入力されたタンパク質もしくは遺伝子の情報
を元に演算部11dはまずインターネット等のネットワ
ークを介して、あるいは外部記憶装置17に記憶されて
いるシグナル伝達系パスウエイマップデータベースを用
いて、パスウエイ上にタンパク質もしくは遺伝子を割り
当てる。次いで演算部11dは割り当てられたタンパク
質もしくは遺伝子の変化をパスウエイ単位で計算する。
さらに演算部11dは、予め定めた閾値をもとに、パス
ウエイに変化が生じたか否かを判断する。
【0021】以下、本発明の生理機能解析方法ないし生
理機能解析システムをさらに具体的に説明する。 実施の形態1.図2は本発明の基礎となる生理解析方法
の概略構成を示す。以下、図2に基づいて説明する。1
はタンパク質の量的変化を入力する入力ステップ、2は
入力した各タンパク質の量的変化をパスウエイマップ上
の適切な位置に割り当てる、パスウエイ割り当てステッ
プ、3は各パスウエイ毎の変化を計算する、パスウエイ
変化計算ステップ、4は変化したパスウエイを判定す
る、変化判定ステップである。
【0022】ステップ1においては、解析対象試料の細
胞中のタンパク質を、基準試料の細胞に含まれるタンパ
ク質と比較した際の、各タンパク質の量的変化を入力す
る。解析対象試料としては、疾患モデル動物の病変部位
から採取された細胞、ヒト患者の疾患部位から採取され
た疾患部位細胞、薬物を投与した患者から採取された疾
患部位細胞、薬物を局所投与した場合の、薬物投与部位
の細胞、およびインビトロで細胞を培養したものへ薬物
を作用させたものなどが例示される。基準試料としては
健常人の細胞や、薬物を投与していない正常細胞など、
解析の目的に応じて適宜選択すればよい。
【0023】細胞内のタンパク質を測定する方法として
は限定的ではなく、従来から知られている方法のいずれ
を用いてもよい。例えば、タンパク質を細胞から常套の
方法にて抽出し、これを2次元電気泳動で分離する。分
離して得られる各スポットのタンパク質の量を定量する
と共に、各スポットからタンパク質を抽出し、それをタ
ンパク質分解酵素で分解して、質量分析計で分析する。
検出される分解産物のパターンから、各スポットのタン
パク質を同定することができる。
【0024】細胞からタンパク質を抽出する際、変化が
生じている画分が予測できる場合には、常套の方法にて
細胞成分を分画し、所望の画分のタンパク質を測定して
もよい。
【0025】ステップ1においては、上記のごとく得ら
れる各細胞のタンパク質の種類および量を基準試料細胞
のものと比較し、解析対象細胞におけるタンパク質の量
的変化を入力する。
【0026】タンパク質の量的変化は、特に限定的では
ないが、基準試料と解析対象細胞それぞれの総タンパク
質量に対する各タンパク質の比率を比較しても、基準試
料および解析対象細胞それぞれ1細胞あたりのタンパク
質量として比較してもよい。
【0027】ステップ2となるパスウエイ割り当てステ
ップにおいては、入力ステップ1により入力された各タ
ンパク質につき、どのパスウエイに関係するものかを、
シグナル伝達系パスウエイデータベースにて検索する。
シグナル伝達系パスウエイのデータベースは、細胞が受
けた刺激を伝達するパスウエイに関与する各タンパク質
の相互作用をデータベース化したものである。上記のも
のを含め、公知のものいずれを用いてもよい。また、デ
ータベースはインターネットワーク等のネットワーク上
で提供されているものを用いてもあるいは外部記憶装置
に格納したものを用いてもよい。
【0028】入力されたタンパク質が、どのパスウエイ
に含まれるか探索し、入力されたタンパク質の変化量を
探索されたパスウエイ上の該当位置に割り当てる。一つ
のタンパク質が複数のパスウエイに関係している場合
も、各パスウエイのそれぞれの位置にタンパク質の変化
量を割り当てる。
【0029】シグナル伝達系パスウエイデータベース
が、タンパク質を遺伝子単位で指定せず、遺伝子ファミ
リー単位で指定している場合には、パスウエイマップの
ある位置に、複数のタンパク質が対応する場合がある。
その場合には、複数のタンパク質の変化量を割り当てた
後、平均等の計算を行い、該当位置のタンパク質の変化
量を求めればよい。
【0030】全ての入力されたタンパク質をパスウエイ
に割り当てた後に、全てのパスウエイに対し、ステップ
3のパスウエイ変化計算を行い、各パスウエイの変化量
を計算する。
【0031】また、シグナル伝達系パスウエイデータベ
ースに登録されていないタンパク質が入力された場合に
は、シグナル伝達系の2タンパク質間の相互作用データ
ベースを用いて、入力されたタンパク質の含まれるパス
ウエイを推定する。シグナル伝達系の2タンパク質間の
相互作用データベースで入力されたタンパク質と相互作
用するタンパク質を探索する。次に、入力タンパク質と
相互作用するタンパク質をシグナル伝達系パスウエイデ
ータベースで探索する。相互作用するタンパク質が、探
索されれば、そのパスウエイマップのそのタンパク質の
周囲の関係と、2タンパク質間の相互作用データベース
で発見された入力タンパク質と相互作用するタンパク質
のデータを用いて、入力されたタンパク質をパスウエイ
マップ中に位置付ける。
【0032】入力されたタンパク質と直接相互作用する
全てのタンパク質(タンパク質群1)がシグナル伝達系
パスウエイデータベースから発見できない場合は、タン
パク質群1と相互作用するタンパク質を2タンパク質間
の相互作用データベースで探索し、そのタンパク質をシ
グナル伝達系パスウエイデータベースで探索する。該当
タンパク質がシグナル伝達系パスウエイデータベースで
発見されるまで、この処理を繰り返す。
【0033】こうして各タンパク質の関与するパスウエ
イを選択し、各タンパク質がパスウエイマップのどこに
位置するかをパスウエイデータベースから検索し、パス
ウエイマップの適切な位置に割り当てる。
【0034】一例として、ある疾患を患っている患者の
患部細胞に含まれるタンパク質を、健常人の同部位の細
胞を基準試料としてこれと対比し、各タンパク質の量的
変化を入力した。パスウエイ割り当てステップ2によっ
て、この入力されたタンパク質の量的変化をパスウエイ
マップに割り当てた例を図3に示す。図3において、各
タンパク質の横に当該タンパク質量の基準試料に対する
比をバーと数字で表示した。
【0035】ステップ3はパスウエイ変化計算ステップ
である。パスウエイ変化の計算としては様々な演算式が
考えられる。最も簡便なものとして、例えばシグナル伝
達系パスウエイマップ上の各パスウエイ毎に、タンパク
質量の変化の平均を計算する方法が挙げられる。
【0036】ステップ4は変化判定ステップである。パ
スウエイ変化計算ステップにおいて、各シグナル伝達系
パスウエイ毎の変化の平均を計算した場合は、計算で得
られた平均値と予め設定しておいた閾値を比較し、パス
ウエイ単位で変化の有無を判定することができる。
【0037】例えば上記の例において閾値を1.5とす
ると、中央のパスウエイだけが閾値以上の変化をしてい
ることがわかる。したがって図3に示した例では、疾患
によって中央のパスウエイが変化していると判断され
る。
【0038】上記では疾患部位から採取した細胞等のタ
ンパク質を基準試料と比較して評価する場合を説明した
が、本発明の生理機能解析方法においては、細胞を経時
的に採取して、各タンパク質の経時的な変化をを入力し
てもよい。例えば培養細胞にある薬物を作用させた後、
一定時間毎に細胞を採取してそのタンパク質を計測し、
それぞれの時間における基準試料との差を入力してもよ
い。
【0039】また上記ではパスウエイ上の全タンパク質
の量の変化が計測され、割り当てられた場合を示したも
のであるが、本発明の方法においては、パスウエイの変
化の有無をパスウエイ単位で判断することから、パスウ
エイ上の全タンパク質の変化が計測できなくても各パス
ウエイの変化を推定することが可能である。
【0040】実施の形態2.実施の形態1として説明し
た生理機能解析法においてはタンパク質を単離し、量を
測定し、量的変化のあったタンパク質を同定し、その変
化量を入力したが、本発明の実施の形態2においては遺
伝子発現の変化を測定し、そのデータを入力することに
よって上記と同様の生理機能解析を行うことができる。
【0041】細胞内の遺伝子発現は、常套の方法により
測定すればよい。細胞からmRNAを抽出、同定する方
法は当業者に知られている。また、測定対象細胞の全c
DNAを固定したDNAチップを用いてmRNAの種類
およびその量を測定し、基準試料からの変化を調べても
よい。
【0042】周知のごとく、各mRNAはタンパク質に
対応しており、mRNAの配列からタンパク質を関連付
けるデータベースも得られる。従って遺伝子発現の量的
変化があった遺伝子について、その遺伝子により提供さ
れるタンパク質を関連付け、その情報をもとに、タンパ
ク質を計測した場合と同様にして各遺伝子をパスウエイ
マップに割り当てればよい。
【0043】シグナル伝達系パスウエイのデータベース
として、タンパク質に加えて、遺伝子配列についての情
報を含むよう、構築されたものである場合には、遺伝子
配列を直接パスウエイへ割り当てることが可能である。
【0044】遺伝子をパスウエイへ割り当てた後、上記
と同様にして、パスウエイ変化を計算し、各パスウエイ
の変化を判定する。
【0045】実施の形態3.本発明の生理機能解析方法
においては、パスウエイ評価において、ニューラルネッ
トを用いてもよい。即ち、パスウエイ毎の変化を各パス
ウエイを構成するタンパク質量や遺伝子量の変化の平均
値ではなく、ニューラルネットを用いてパスウエイ毎の
変化を評価する。ニューラルネットを用いて評価するこ
とにより、パスウエイ全体での変化を効率よく計算する
ことが可能となる。
【0046】実施の形態4 本発明の実施の形態4の構成を図4に示す。本形態は、
実施の形態1乃至3のいずれかにより得られるパスウエ
イ変化のデータに基づき変化したパスウエイを正常に戻
すためのターゲットを選択する、ターゲット選択ステッ
プ5を有する創薬ターゲット選定方法である。本形態に
おいてはまず、ステップ4まで上で実施の形態1乃至3
のいずれかに説明したごとく処理し、タンパク質もしく
は遺伝子発現の変化をパスウエイマップに割り当て、パ
スウエイ毎の変化の有無を判定する。ターゲット選択ス
テップ5においては、ステップ4で変化したと判断され
たパスウエイの、パスウエイマップ中における他のパス
ウエイとの相互関係を考慮し、疾患等で変化が生じた活
性を正常に戻すためのターゲットを選択する。
【0047】ターゲットとしては、変化が生じたパスウ
エイを正常値に戻すと共に、変化が生じていない他の関
連するパスウエイにおいて影響を与えないタンパク質が
好適に選択される。他の関連するパスウエイにおいて影
響を与えなければ、副作用の発生の危険性が低いものと
なることが予測される。
【0048】図3に示した態様を例に取って説明する。
図3において中央のパスウエイの活性が亢進しているこ
とから、これを減少させ、正常値へと戻すことが疾患の
治療につながると考えられる。ここで中央のパスウエイ
を減少させるために、一番上流の”Ras"を減少させ
ようとすると、このパスウエイは途中の”MEK"で枝
分かれしているため、中央のパスウエイだけでなく、右
側のパスウエイも減少してしまう恐れがある。正常域に
ある右側のパスウエイを減少させることは副作用を誘導
する可能性がある。従って、右側のパスウエイに影響が
なく、中央のパスウエイを減少させるためには、枝分か
れ直後の”MEKK1"を減少させればよい。
【0049】また、シグナル伝達系パスウエイをモデル
化しその挙動を再現するシミュレーターを用いれば、さ
らに正確にターゲットとなるタンパク質を選択すること
ができる。図5に示す繊維芽細胞増殖因子(FGF)シグ
ナル伝達系のモデルを例に説明する。このモデルにおい
て、各反応を連立微分方程式で表すことによって、各タ
ンパク質の濃度変化をシミュレーターで計算することが
できる。
【0050】このパスウエイにおいて、癌化した細胞で
は、"Ras"に突然変異が起こり、"Ras"を不活性化する"G
AP"への感受性が低下すると報告されていることから、"
Ras"と"GAP"の結合の解離定数が大きくなるという形で
症状のモデル化を試みた。その結果図6に示すごとく、
パスウエイの最終の活性型"Elk"濃度が過剰に増加する
という疾患状態が再現された。
【0051】この疾患状態に対して、FGFレセプタへ拮
抗的に結合してこれを阻害する擬似薬を加えた場合
と、"Ras"を活性化させる"Raf"に拮抗的に結合して阻害
する擬似薬を加えた場合のFGFに対する応答をシミュレ
ーションした(図7)。FGF刺激に対する活性型Elk濃度
経時変化および活性型Elk濃度のFGF濃度に対する依存性
はいずれも、FGFレセプタを阻害した場合より”Raf”を
阻害した場合の方が正常状態に近くなることがわかる。
このシミュレーションに従い、創薬ターゲットとし
て、"Raf"が選定される。
【0052】図8は、インターフェロン(IFN)シグナ
ル伝達系パスウエイのモデルを示している。ある疾患に
おいては本パスウエイにおける、抑制性タンパク質のSO
CSの働きが停止しているとの報告がある。この情報に基
づき、SOCSが合成されないという形でこの疾患をモデル
化した。その結果図9に示すごとく、活性型の転写因子
(STAT)が過剰に核に蓄積するという疾患症状を再現す
ることができた。
【0053】このモデルに対し、IFNレセプタへ拮抗的
に結合し阻害する擬似薬を加えた場合と、STATをリン酸
化するJAKに拮抗的に結合し阻害する擬似薬を加えた場
合をシミュレーションした(図10)。その結果、いず
れの擬似薬も活性型STATの量を減少させたが、IFN刺激
後の経時変化を正常に戻すことはできず、経時変化に対
する効果はどちらの擬似薬もほぼ同じであった。しか
し、活性型STAT量のIFN濃度依存性の結果より、JAK
拮抗薬の方がより有効であることがわかる。
【0054】上記のごとく、シミュレーターで疾患の状
態を再現し、その条件下で各タンパク質に作用する薬の
挙動を比較すれば、細胞の応答を正常な状態に戻すため
に最も有効なタンパク質、およびそのタンパク質への作
用方法を選択することができる。
【0055】以上のように、本発明の実施の形態4にお
いては、シグナル伝達系のパスウエイにおいて、異常の
発生したパスウエイ、異常の発生した部位、および異常
の発生したパスウエイと他の正常パスウエイとの相互作
用を解析することによって、異常を改善し、かつ副作用
の少ない治療方法を開発するためのターゲットとなる創
薬ターゲットを選択することができる。
【0056】実施の形態5.本発明の実施の形態5は、
医薬品等における新規薬理活性物質の開発にあたってリ
ード化合物が見出された後の化合物の展開に本願の方法
を適用するものである。新薬開発においては、効果を有
するリード化合物を見出した後、リード化合物の構造を
元に、さらに薬効が高く、副作用の低い化合物の開発が
行われるのが常である。かかる開発において、リード化
合物と共通する構造を有しているが、様々な部位が各種
の置換基で置換されている多様な化合物を合成し、その
作用および副作用を計測する多くの実験を実施し、デー
タを集積して、その中から薬効が高く、副作用の小さい
薬物を選択することが行われている。
【0057】実施の形態5においては、リード化合物と
共通の構造を有する化合物のある部位を性質の類似する
一連の置換基で置換した複数の化合物を作用させた各試
料について、タンパク質の量もしくは遺伝子の発現量を
調べ、これを上記のごとくパスウエイへ割り当てて得ら
れる、パスウエイ変化のデータを蓄積する。
【0058】次いで該蓄積されたデータに基づき同じ共
通部分を有するが一部置換基が相違する化合物の作用を
予測する、置換基効果予測ステップを有する。図10は
実施の形態5の概略構成を示している。実施の形態1乃
至3の生理機能解析方法に加えてさらにデータ蓄積ステ
ップ6および置換基効果予測ステップ7が追加されてい
る。即ち共通の構造を有する複数の化合物を作用させた
各試料について、生理機能解析方法によりステップ4ま
で処理して、各化合物によるシグナル伝達系パスウエイ
の変化を得、これをデータ蓄積ステップ6により記録す
る。次いで置換基効果予測ステップ7において、同じく
共通の構造を有し、類似するが異なる置換基を有する化
合物について、その作用を予測する。
【0059】一例としてリード化合物A、これと共通の
構造を有し、同一部位を類似の置換基で置換した類似化
合物をそれぞれ作用させた疾患試料について、本発明の
方法によりパスウエイの変化を解析した結果を表1に示
す。
【表1】
【0060】表の数字は正常細胞を基準試料とした場合
の、疾患細胞若しくは該細胞へ各化合物を作用させた細
胞において、各タンパク質の量的変化をパスウエイマッ
プに割り当てて得られる、パスウエイの変化の平均を表
す。
【0061】実験1は疾患に関与する細胞のタンパク質
を基準試料と比した場合の変化を調べた結果を表す。実
験1の結果より、パスウエイXのみが疾患で変化してい
ることがわかる。実験2は同一の疾患細胞に対し、当該
疾患に効果のあることが知られている化合物Aを投与し
た結果である。実験3および4は、化合物Aのb部位を
メチルおよびエチル基で置換した化合物を投与した結果
を表す。
【0062】表1より、化合物Aには、疾患によって変
化したパスウエイXの変化を正常な方向に戻す働きがあ
った。また、化合物Aのb部位を各種の置換基で置き換
えた化合物については、メチル置換体では疾患によって
変化したパスウエイXはさらに正常時に近づいている一
方、パスウエイYおよびZの変化は少ない。しかし、エ
チル置換体を用いた実験4では、パスウエイXはさらに
正常に近づいているが、他のパスウエイYにおいて減少
が認められている。
【0063】上記で得られた化合物Aのb部位のメチル
置換体およびエチル置換体を作用させることによる、パ
スウエイの変化のデータから、b部位をプロピル基に置
換した化合物によるパスウエイの変化を推定した。b部
位を炭化水素鎖をもつ置換基で置換した場合、炭化水素
鎖が長くなるに従って、疾患で変化したパスウエイXの
みならずパスウエイYを減少させる傾向があった。そこ
で、さらに炭化水素鎖を長くし、化合物Aのb部位をプ
ロピル基で置換した。この化合物を作用させたところ、
パスウエイYがさらに減少すると推定される。表1にお
いて、実験5は、実験結果と推定結果(カッコ内)を示
す。表1より、本発明の方法により、置換基の効果の推
定が可能となったことがわかる。
【0064】シグナル伝達系パスウエイをモデル化しそ
の挙動を再現するシミュレーターを用いれば、さらに正
確に置換基の作用を推定することができる。まず、シグ
ナル伝達系パスウエイの各タンパク質に対し、様々な様
式、程度で作用した場合の細胞の応答をシミュレーショ
ンする。各化合物を投与した場合の計測結果とシミュレ
ーション結果を比較し、計測結果と一致する条件を調べ
る。各化合物の作用を再現する条件を比較することによ
り、各化合物の作用するタンパク質とその作用メカニズ
ムを推定することができる。同一の部位に違う置換基を
持つ化合物の作用メカニズムを比較することにより、そ
の位置の置換基の効果を正確に評価できる。求めた置換
基の効果を用いて推定することにより、類似するが異な
る置換基を有する化合物の作用をより正確に予測するこ
とができる。
【0065】したがって、リード化合物の構造に基づい
て、置換基を適切に選択して実験を行い、本発明の方法
により解析すれば、リード化合物類縁体の置換基による
効果の方向性を探ることができ、改良化合物の効率良い
デザインが可能となる。
【0066】実施の形態6.遺伝子発現の変化は、疾患
や薬物によって変化したタンパク質によって、タンパク
質が関係するシグナル伝達系パスウエイの活性が変化
し、該パスウエイで活性化される転写因子によるDNA
からmRNAへの転写が変化した結果である。したがっ
て、遺伝子発現に関与した転写因子を特定すれば、疾患
や薬物によって変化したタンパク質を推定することが可
能となる。
【0067】各転写因子は遺伝子の転写調節領域にある
特定のDNA配列を認識して結合することが知られてい
る。例えば、転写因子E2FはDNA配列"TTTCG
CGC"を認識して結合する。各遺伝子の転写調節領域
は複数の転写因子結合配列を含有し、そのいずれかによ
って転写が生じることが知られている。したがって、単
独の遺伝子の発現変化だけでは、どの転写因子によって
発現が増加したかを特定することはできない。
【0068】したがって、実施の形態6においては、発
現量が変化した遺伝子を特定し、その遺伝子のセットか
ら共通する転写因子を特定する。転写因子を特定するこ
とによって、転写因子を活性化するシグナル伝達系パス
ウエイを推定できる。
【0069】図11は実施の形態6の構成を示す図であ
る。入力ステップ1においては、発現量が増加した遺伝
子を入力する。発現量が増加したかどうかの判断は、例
えば、増加量がある閾値以上を示すかどうかで行えばよ
い。入力ステップ1により入力された発現が増加した遺
伝子につき、転写因子検索ステップ7によって、各遺伝
子の転写調節領域の配列をゲノムデータベースから読み
取る。ゲノムデータベースとしては、例えば、東大ヒト
ゲノム解析センターが提供する「ヒューマン・ゲノム・
リコンストラクション・プロジェクト(Human Genome R
EconstructionProject)」に開示されているもの、[onl
ine]、[平成14年9月11日検索]、東京大学ヒトゲ
ノム解析センター、インターネット<URL:http://hgre
p.ims.u-tokyo.ac.jp/>、米国国立衛生研究所が提供す
るもの「ザ・ヒューマンゲノム(The Human Genome)」、
[online]、[平成14年9月11日検索]、ナショナル
・センター・フォー・バイオテクノロジー・インフォメ
ーション(National Center for Biotechnology Inform
ation)、インターネット<URL:http://www.ncbi.nlm.n
ih.gov/genome/guide/human/>などがある。
【0070】また、各遺伝子の転写調節領域をまとめた
データベースからデータを取得してもよい。転写調節領
域配列のデータベースとしては、「データベース・オブ
・トランスクリプショナル・スタート・サイツ(Databa
se of Transcriptional Start Sites)」、[online]、
[平成14年9月11日検索]、東京大学ヒトゲノム解
析センター、インターネット<URL:http://elmo.ims.u
-tokyo.ac.jp/dbtss/>や「ユーカリオティック・プロ
モーター・データベース(Eukaryotic Promoter Databa
se)」[online]、[平成14年9月11日検索]、スイ
ス・インスティテュート・フォー・エクペリメンタル・
キャンサー・リサーチ(Swiss Institute for Experime
ntal Cancer Research)、インターネット<URL:http:
//www.epd.isb-sib.ch/>がある。
【0071】各遺伝子の転写調節領域の配列は、インタ
ーネット等のネットワーク上で提供されるゲノムデータ
や転写調節領域配列データベースのいずれかを用いて
も、あるいは外部記憶装置に格納されたものを用いても
よい。転写因子のデータベースとしては、「トランスフ
ァク(TRANSFAC)」、[online]、[平成14年9月11
日検索]、ジャーマン・リサーチ・センター・オブ・バ
イオテクノロジー(German Research Center of Biotec
hnology(ドイツ))、インターネット<URL:http://tran
sfac.gbf.de/TRANSFAC/index.html>、スウェーデンが
提供する「ザ・トランスクリプション・ファクター・デ
ータベース(The Transcription Factor Databas
e)」、[online]、カロリンスカ・インスティテュート
(Karolinska Institute)、[平成14年9月11日検
索]、インターネット<URL:http://kisac.cmb.ki.se/
kisac/databases/tfd.html>などがある。続く転写因子
検索ステップにおいて、各転写因子の結合配列を転写因
子のデータベースから検索し、該遺伝子の転写調節領域
にどの転写因子が結合可能かを検索する。検索した結果
をまとめると例えば表2
【0072】
【表2】 に示すごとく、発現が増加した各遺伝子の転写調節領域
に結合可能な転写因子のリストを作ることができる。
【0073】次に、共通転写因子推定ステップ8におい
て、得られた転写因子のリストから、発現が増加した遺
伝子に共通する転写因子を推定する。表2に示す例にお
いては、転写因子Bが共通していることがわかる。
【0074】次に、パスウエイ割り当てステップ2にお
いて、シグナル伝達系パスウエイのデータベースに、転
写因子Bを割り当てる。最後に原因パスウエイ推定ステ
ップ9において、転写因子Bを活性化するパスウエイを
検索すれば、薬物や疾患で変化したパスウエイを特定す
ることができる。
【0075】なお、実施の形態6において、遺伝子発現
は上記と同様、常套の方法により測定すればよい。細胞
からmRNAを抽出、同定する方法は当業者に知られて
いる。また、測定対象細胞の全cDNAを固定したDN
Aチップもしくは必要であると予測されるcDNAを固
定したDNAチップを用いてmRNAの種類およびその
量を測定し、基準試料からの変化を調べてもよい。DN
Aチップを用いるのが簡便である。
【0076】また、実施の形態6において、まず最初に
本発明の基礎となる生理機能解析方法によってパスウエ
イの変化を判定し、次いで変化が認められたパスウエイ
に関与する遺伝子もしくはタンパク質にターゲットを絞
り、そこから発現が増加した遺伝子を検索してもよい。
細胞全体から発現の増加した遺伝子を検索することによ
り、効率のよい検索が可能となる。
【0077】DNAチップを用い、パスウエイの解析を
行うためには、DNAチップ上に解析を行うのに必要な
遺伝子を固定する必要がある。DNAチップ上に対象と
する疾患および該疾患により改変される組織を想定し、
その組織に存在するシグナル伝達系パスウエイを構成す
るタンパク質の遺伝子、及びパスウエイを介してシグナ
ルが伝達した際に誘導される遺伝子をパスウエイデータ
ベースで検索し、必要な遺伝子をリストアップする。リ
ストアップした遺伝子を固定したDNAチップを作成
し、そのチップを用いて計測した結果を本発明の方法に
より解析することにより、疾患で変化したパスウエイの
同定やそれに対する薬物の効果の解析を効率よく行うこ
とができる。
【0078】
【発明の効果】本発明の生理機能解析方法ないしシステ
ムによれば、タンパク質の変化を個々に解析するのでは
なく、細胞内タンパク質量の変化をシグナル伝達系パス
ウエイに割り当て、その結果の割り当てられたパスウエ
イ全体の変化を解析することから、計測誤差が少なくな
り、変化を正しく推定することができる。また、パスウ
エイ全体の解析が、該パスウエイを構成する全タンパク
質についてのデータが無くとも可能となる。
【0079】この生理機能解析方法ないしシステムにお
いては、タンパク質ではなく遺伝子発現量の変化に基づ
き同様の解析を行ってもよく、遺伝子発現のデータによ
る変化の解析が可能となる。
【0080】本発明の生理機能解析方法ないしシステム
においては、パスウエイの変化を、各パスウエイを構成
するタンパク質もしくは遺伝子の変化量の平均により計
算してもよい。かかる態様により、パスウエイ全体の変
化を容易に知ることができる。
【0081】本発明の生理機能解析方法ないしシステム
においては、パスウエイの変化をニューラルネットワー
クを用いて計算してもよい。ニューラルネットワークを
採用することによって、パスウエイ全体の変化を精度よ
く計算することができる。
【0082】本発明の第1の態様にかかる創薬ターゲッ
ト選定方法ないしシステムにおいては、上記生理機能解
析方法によって変化の認められたパスウエイを正常に戻
すためのターゲットを特定する手段がさらに含まれる。
本発明の第1の態様よって最適なターゲットを選択する
ことができ、副作用が少なく効果が高い薬理活性物質の
効率の良い開発が可能となる。
【0083】本発明の第2の態様は、リード化合物およ
び、共通する構造を有する化合物によって誘導されるパ
スウエイの変化から、同じく共通する構造を有するが一
部置換基が相違する化合物の活性を予測する、置換基効
果予測方法ないしシステムを提供するものである。本態
様により、効率のよい薬理活性物質の開発が可能とな
る。
【0084】本発明の第3の態様にかかる生理機能解析
方法ないしシステムにおいては、遺伝子発現の変化に関
与した転写因子を推定し、これに基づいて変化の原因で
あるパスウエイが推定される。本態様によって、疾患や
薬物による変化の原因となるパスウエイが推定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来公知のシグナル伝達系パスウエイマップ
の一例を示す。
【図2】 本発明の実施の形態1の生理機能解析方法な
いしは生理機能解析システムの概略構成を示すブロック
図である。
【図3】 本発明の基礎となる生理機能解析方法ないし
は生理機能解析システムを用いてタンパク質の変化をパ
スウエイマップに割り当てた一例を示す。
【図4】 本発明の実施の形態4の創薬ターゲット選定
方法ないしは創薬ターゲット選定システムの概略構成を
示すブロック図である。
【図5】 繊維芽細胞増殖因子(FGF)シグナル伝達系
モデルを示す。
【図6】 シミュレーターにより再現された疾患症状を
示す図である。
【図7】 図6に示す疾患モデルに擬似薬を投与した場
合のシミュレーション。
【図8】 インターフェロン(IFN)シグナル伝達系モデ
ルを示す。
【図9】 シミュレーターにより再現された疾患症状を
示す図である。
【図10】 図9に示す疾患モデルに擬似薬を投与した
場合のシミュレーション。
【図11】 本発明の実施の形態5の置換基効果予測方
法ないしは置換基効果予測システムの概略構成を示すブ
ロック図である。
【図12】 本発明の実施の形態6の生理機能解析方法
ないしは生理機能解析システムの概略構成を示すブロッ
ク図である。
【図13】 本発明の生理機能解析を実施するためのコ
ンピューターシステムの概略構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 入力ステップ、 2 パスウエイ割り当てステッ
プ、 3 パスウエイ変化計算ステップ、 4 変化判
定ステップ、 5 ターゲット選択ステップ、6 デー
タ蓄積ステップ、 7 置換基効果予測ステップ、 8
転写因子結合部位検索ステップ、 9 共通転写因子
推定ステップ、 10 原因パスウエイ推定ステップ、
11 コンピュータ、 11a 入出力インターフェ
ース、11b 主記憶部、 11c 制御部、 11d
演算部、12 イーサネットボード、 13 マウ
ス、 14 キーボード、15 モニタ、 16 プリ
ンタ、 17 外部記憶装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 一裕 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2G045 DA13 DA36 JA01 4B063 QA08 QQ43 QS39 5B075 UU19

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピューターシステムを用いる、細胞
    の生理機能を解析し、これに基づいて創薬ターゲットを
    選定する方法であって、 解析対象試料の細胞に含まれる各タンパク質を、基準試
    料の細胞に含まれるタンパク質と比較した際の各タンパ
    ク質の量的変化を入力するステップと、 シグナル伝達系パスウエイデータベースを用いて、入力
    されたタンパク質の量的変化を特定のシグナル伝達系パ
    スウエイマップ中に位置付けるパスウエイ割り当てステ
    ップと、 各パスウエイ全体の変化を計算するパスウエイ変化計算
    ステップと、 パスウエイの変化を判定する変化判定ステップと、 変化したパスウエイを正常に戻すためのターゲットタン
    パク質を特定するためのターゲット選択ステップを含ん
    でいることを特徴とする、創薬ターゲット選定方法。
  2. 【請求項2】 コンピューターシステムを用いる、細胞
    の生理機能を解析し、これに基づいて創薬ターゲットを
    選定する方法であって、 解析対象試料の細胞に発現される遺伝子を、基準試料の
    細胞に発現される遺伝子と比較した際の、各遺伝子発現
    量の変化のデータを入力するステップと、 シグナル伝達系パスウエイデータベースを用いて、入力
    された遺伝子発現量の変化を特定のシグナル伝達系パス
    ウエイマップ中に位置付けるパスウエイ割り当てステッ
    プと、 各パスウエイ全体の変化を計算するパスウエイ変化計算
    ステップと、 パスウエイの変化を判定する変化判定ステップを含む生
    理機能解析方法と、 変化したパスウエイを正常に戻すためのターゲット遺伝
    子を特定するためのターゲット選択ステップを含んでい
    ることを特徴とする、創薬ターゲット選定方法。
  3. 【請求項3】 コンピューターシステムを用いる、細胞
    の生理機能を解析し、これに基づいて化合物の置換基効
    果を予測する方法であって、 リード化合物、およびリード化合物と構造上の共通部分
    を有する一連の化合物を作用させた生物試料に含まれる
    各タンパク質を、基準試料に含まれるタンパク質と比較
    した際の各タンパク質の量的変化を入力するステップ
    と、 シグナル伝達系パスウエイデータベースを用いて、入力
    されたタンパク質の量的変化を特定のシグナル伝達系パ
    スウエイマップ中に位置付けるパスウエイ割り当てステ
    ップと、 各パスウエイ全体の変化を計算するパスウエイ変化計算
    ステップと、 パスウエイの変化を判定する変化判定ステップと、 得られるパスウエイ変化についてのデータを蓄積するデ
    ータ蓄積ステップと、 該蓄積されたデータに基づき、リード化合物と該構造上
    の共通部分を有するが一部置換基が相違する化合物の置
    換基効果を予測する置換基効果予測ステップを含むこと
    を特徴とする、置換基効果予測方法。
  4. 【請求項4】 コンピューターシステムを用いる、細胞
    の生理機能を解析し、これに基づいて化合物の置換基効
    果を予測する方法であって、 リード化合物、およびリード化合物と構造上の共通部分
    を有する一連の化合物を作用させた生物試料に発現され
    る各遺伝子を、基準試料に発現される遺伝子と比較した
    際の、各遺伝子発現量の変化のデータを入力するステッ
    プと、 シグナル伝達系パスウエイデータベースを用いて、入力
    された遺伝子発現量の変化を特定のシグナル伝達系パス
    ウエイマップ中に位置付けるパスウエイ割り当てステッ
    プと、 各パスウエイ全体の変化を計算するパスウエイ変化計算
    ステップと、 パスウエイの変化を判定する変化判定ステップと、 得られるパスウエイ変化についてのデータを蓄積するデ
    ータ蓄積ステップと、 該蓄積されたデータに基づき、リード化合物と該構造上
    の共通部分を有するが一部置換基が相違する化合物の置
    換基効果を予測する置換基効果予測ステップを含むこと
    を特徴とする、置換基効果予測方法。
  5. 【請求項5】 パスウエイ変化計算ステップを、パスウ
    エイ中の各タンパク質量または遺伝子発現量の変化の平
    均を計算することによって行うことを特徴とする、請求
    項1〜4いずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 パスウエイ変化計算ステップを、パスウ
    エイ中の各タンパク質または遺伝子発現の量的変化を入
    力とし、パスウエイ全体の変化を出力とする、ニューラ
    ルネットワークで計算することを特徴とする、請求項1
    〜4いずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 コンピューターシステムを用いる、細胞
    の生理機能を解析する方法であって、 解析対象試料細胞中に発現される遺伝子を、基準試料細
    胞中に発現される遺伝子と比較し、遺伝子発現量が変化
    した遺伝子を入力する入力ステップと、 発現量が変化した遺伝子の転写調節領域に含まれる転写
    因子結合配列を検索する、転写因子検索ステップと 検索した転写因子中、共通する転写因子を推定する、共
    通転写因子推定ステップと、 共通する転写因子をシグナル伝達系パスウエイデータベ
    ースを用いて特定のパスウエイマップに割り当てる、パ
    スウエイマップ割り当てステップと、 原因となるパスウエイを推定するステップを含むことを
    特徴とする、生理機能解析方法。
  8. 【請求項8】 コンピューターを備えた、細胞の生理機
    能を解析し、これに基づき創薬ターゲットを選定するシ
    ステムであって、 解析対象試料に含まれる各タンパク質を、基準試料に含
    まれるタンパク質と比較した際の各タンパク質の量的変
    化を入力する入力手段と、 シグナル伝達系パスウエイデータベースを用いて、入力
    されたタンパク質の量的変化を特定のシグナル伝達系パ
    スウエイマップ中に位置付けるパスウエイ割り当て手段
    と、 各パスウエイ全体の変化を計算するパスウエイ変化計算
    手段と、 パスウエイの変化を判定する変化判定手段と、 変化したパスウエイを正常に戻すためのターゲットタン
    パク質選択手段を含んでいることを特徴とする、創薬タ
    ーゲット選定システム。
  9. 【請求項9】 コンピューターを備えた、細胞の生理機
    能を解析し、これに基づき創薬ターゲットを選定するシ
    ステムであって、 解析対象試料に発現される遺伝子を、基準試料に発現さ
    れる遺伝子と比較した際の、各遺伝子発現量の変化のデ
    ータを入力する入力手段と、 シグナル伝達系パスウエイデータベースを用いて、入力
    された遺伝子発現量の変化を特定のシグナル伝達系パス
    ウエイマップ中に位置付けるパスウエイ割り当て手段
    と、 各パスウエイ全体の変化を計算するパスウエイ変化計算
    手段と、 パスウエイの変化を判定する変化判定手段と、 変化したパスウエイを正常に戻すためのターゲット遺伝
    子選択手段を含んでいることを特徴とする、創薬ターゲ
    ット選定システム。
  10. 【請求項10】 コンピューターを備えた、細胞の生理
    機能を解析し、これに基づき化合物の置換基効果を予測
    するためのシステムであって、 リード化合物、およびリード化合物と構造上の共通部分
    を有する一連の化合物を作用させた生物試料に含まれる
    各タンパク質をそれぞれ、基準試料に含まれるタンパク
    質と比較した際の各タンパク質の量的変化を入力するス
    テップと、 シグナル伝達系パスウエイデータベースを用いて、入力
    されたタンパク質の量的変化を特定のシグナル伝達系パ
    スウエイマップ中に位置付けるパスウエイ割り当てステ
    ップと、 各パスウエイ全体の変化を計算するパスウエイ変化計算
    ステップと、 パスウエイの変化を判定する変化判定ステップを含む方
    法により得られるパスウエイ変化についてのデータを蓄
    積するデータ蓄積手段と、 該蓄積されたデータに基づき、リード化合物と該構造上
    の共通部分を有するが一部置換基が相違する化合物の置
    換基効果を予測する置換基効果予測手段を含むことを特
    徴とする、置換基効果予測システム。
  11. 【請求項11】 コンピューターを備えた、細胞の生理
    機能を解析し、これに基づき化合物の置換基効果を予測
    するためのシステムであって、 リード化合物、およびリード化合物と構造上の共通部分
    を有する一連の化合物を作用させた生物試料に発現され
    る各遺伝子を、基準試料に発現される遺伝子と比較した
    際の、各遺伝子発現量の変化のデータを入力するステッ
    プと、 シグナル伝達系パスウエイデータベースを用いて、入力
    された遺伝子発現量の変化を特定のシグナル伝達系パス
    ウエイマップ中に位置付けるパスウエイ割り当てステッ
    プと、 各パスウエイ全体の変化を計算するパスウエイ変化計算
    ステップと、 パスウエイの変化を判定する変化判定ステップを含む方
    法により得られるパスウエイ変化についてのデータを蓄
    積するデータ蓄積手段と、 該蓄積されたデータに基づき、リード化合物と該構造上
    の共通部分を有するが一部置換基が相違する化合物の置
    換基効果を予測する置換基効果予測手段を含むことを特
    徴とする、置換基効果予測システム。
  12. 【請求項12】 パスウエイ変化計算手段を、パスウエ
    イ中の各タンパク質量または遺伝子発現量の変化の平均
    を計算することによって行うことを特徴とする、請求項
    8〜11いずれかに記載のシステム。
  13. 【請求項13】 パスウエイ変化計算手段を、パスウエ
    イ中の各タンパク質または遺伝子発現の量的変化を入力
    とし、パスウエイ全体の変化を出力とする、ニューラル
    ネットワークで計算することを特徴とする、請求項8〜
    11いずれかに記載のシステム。
  14. 【請求項14】 コンピューターを備えた、細胞の生理
    機能を解析するシステムであって、解析対象試料に発現
    される遺伝子を、基準試料に発現される遺伝子と比較
    し、遺伝子発現量が変化した遺伝子を入力する入力手段
    と、 発現量が変化した遺伝子の転写調節領域に含まれる転写
    因子結合配列を検索する、転写因子検索手段と、 検索した転写因子中、共通する転写因子を推定する、共
    通転写因子推定手段と、 共通する転写因子をシグナル伝達系パスウエイデータベ
    ースを用いて特定のパスウエイマップに割り当てる、パ
    スウエイマップ割り当て手段と、 原因となるパスウエイを推定する手段を含むことを特徴
    とする生理機能解析システム。
JP2002293391A 2001-10-19 2002-10-07 生理機能解析方法及びシステム Pending JP2003203078A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002293391A JP2003203078A (ja) 2001-10-19 2002-10-07 生理機能解析方法及びシステム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001321996 2001-10-19
JP2001-321996 2001-10-19
JP2002293391A JP2003203078A (ja) 2001-10-19 2002-10-07 生理機能解析方法及びシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003203078A true JP2003203078A (ja) 2003-07-18

Family

ID=27666318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002293391A Pending JP2003203078A (ja) 2001-10-19 2002-10-07 生理機能解析方法及びシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003203078A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009044459A1 (ja) * 2007-10-02 2009-04-09 Fujitsu Limited 分析支援プログラム、分析支援装置、および分析支援方法
JP2012502335A (ja) * 2008-09-03 2012-01-26 マックス−プランク−ゲゼルシャフト・ツア・フェルデルンク・デア・ヴィッセンシャフテン・エー.ファウ.・ベルリン 生物ネットワークのコンピューター実装されるモデル
CN110021341A (zh) * 2019-02-21 2019-07-16 华东师范大学 一种基于异构网络的gpcr药物和靶向通路的预测方法
JP2020506450A (ja) * 2016-11-17 2020-02-27 ナントバイオ,インコーポレイテッド 推論された抗がんパスウェイの検証
JP2020181378A (ja) * 2019-04-25 2020-11-05 富士通株式会社 関連性探索方法、関連性探索装置、及び関連性探索プログラム
JP2021076890A (ja) * 2019-11-05 2021-05-20 株式会社 ディー・エヌ・エー 化合物の性質を予測するための化合物性質予測装置、化合物性質予測プログラム及び化合物性質予測方法
WO2022018911A1 (ja) * 2020-07-21 2022-01-27 国立大学法人 新潟大学 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009044459A1 (ja) * 2007-10-02 2009-04-09 Fujitsu Limited 分析支援プログラム、分析支援装置、および分析支援方法
US8244480B2 (en) 2007-10-02 2012-08-14 Fujitsu Limited Computer product, analysis support apparatus, and analysis support method
JP5099142B2 (ja) * 2007-10-02 2012-12-12 富士通株式会社 分析支援プログラム、分析支援装置、および分析支援方法
JP2012502335A (ja) * 2008-09-03 2012-01-26 マックス−プランク−ゲゼルシャフト・ツア・フェルデルンク・デア・ヴィッセンシャフテン・エー.ファウ.・ベルリン 生物ネットワークのコンピューター実装されるモデル
JP2020506450A (ja) * 2016-11-17 2020-02-27 ナントバイオ,インコーポレイテッド 推論された抗がんパスウェイの検証
CN110021341A (zh) * 2019-02-21 2019-07-16 华东师范大学 一种基于异构网络的gpcr药物和靶向通路的预测方法
JP2020181378A (ja) * 2019-04-25 2020-11-05 富士通株式会社 関連性探索方法、関連性探索装置、及び関連性探索プログラム
JP7404648B2 (ja) 2019-04-25 2023-12-26 富士通株式会社 治療薬提示方法、治療薬提示装置、及び治療薬提示プログラム
JP2021076890A (ja) * 2019-11-05 2021-05-20 株式会社 ディー・エヌ・エー 化合物の性質を予測するための化合物性質予測装置、化合物性質予測プログラム及び化合物性質予測方法
JP7218274B2 (ja) 2019-11-05 2023-02-06 株式会社 ディー・エヌ・エー 化合物の性質を予測するための化合物性質予測装置、化合物性質予測プログラム及び化合物性質予測方法
WO2022018911A1 (ja) * 2020-07-21 2022-01-27 国立大学法人 新潟大学 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Oprea et al. Unexplored therapeutic opportunities in the human genome
Kupari et al. Single cell transcriptomics of primate sensory neurons identifies cell types associated with chronic pain
Cho et al. A feature-based approach to modeling protein–protein interaction hot spots
Gökmen et al. Neutrophil–lymphocyte ratio connected to treatment options and inflammation markers of ankylosing spondylitis
Baker In biomarkers we trust?
Mann et al. Epistatic effects of potassium channel variation on cardiac repolarization and atrial fibrillation risk
Meeuwisse et al. Identification of CXCL13 as a marker for rheumatoid arthritis outcome using an in silico model of the rheumatic joint
US20150142465A1 (en) Pathway recognition algorithm using data integration on genomic models (paradigm)
KR101606160B1 (ko) 상호 작용 예측 장치, 상호 작용 예측 방법, 및 프로그램
JP6931125B2 (ja) 標的遺伝子発現の数学的モデル化を使用する、jak−stat1/2細胞シグナル伝達経路活性の評価
WO2008060620A2 (en) Systems and methods for modeling and analyzing networks
Zhou et al. NEDD: a network embedding based method for predicting drug-disease associations
Bevins et al. Genetic dissection of EphA receptor signaling dynamics during retinotopic mapping
Cherlin et al. Prediction of treatment response in rheumatoid arthritis patients using genome‐wide SNP data
KR102042824B1 (ko) 류마티스관절염 예후 예측용 snp 마커 세트
Gloudemans et al. Integration of genetic colocalizations with physiological and pharmacological perturbations identifies cardiometabolic disease genes
Yu et al. Integrative enrichment analysis: a new computational method to detect dysregulated pathways in heterogeneous samples
JP2003203078A (ja) 生理機能解析方法及びシステム
Karatzas et al. A web tool for ranking candidate drugs against a selected disease based on a combination of functional and structural criteria
US20160132632A1 (en) System, Method and Software for Improved Drug Efficacy and Safety in a Patient
Jambusaria et al. A computational approach to identify cellular heterogeneity and tissue-specific gene regulatory networks
Alvarez et al. RegNetB: predicting relevant regulator-gene relationships in localized prostate tumor samples
Sudarshan et al. Decoding of novel missense TSC2 gene variants using in-silico methods
US20050130192A1 (en) Apparatus and method for identifying therapeutic targets using a computer model
WO2012149107A2 (en) Stratifying patient populations through characterization of disease-driving signaling