JP2003201458A - 反応性接着剤組成物及びその接着シート - Google Patents

反応性接着剤組成物及びその接着シート

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JP2003201458A JP2002002121A JP2002002121A JP2003201458A JP 2003201458 A JP2003201458 A JP 2003201458A JP 2002002121 A JP2002002121 A JP 2002002121A JP 2002002121 A JP2002002121 A JP 2002002121A JP 2003201458 A JP2003201458 A JP 2003201458A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯蔵安定性に優れ、かつ優れた耐熱性、接着
性、応力緩和性を有する反応性接着剤組成物および反応
性接着シートを提供すること。 【解決手段】 分子内にエポキシ基を有するオレフィン
系共重合体(a)、分子内にエポキシ基と反応する官能
基を2個以上有する化合物(b)、および芳香族ビニル
化合物重合体ブロック(c1)と共役ジエン系化合物重
合体ブロック(c2)を有するブロック共重合体(c)
を含有することを特徴とする反応性接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反応性接着剤組成
物および反応性接着シートに関する。本発明の反応性接
着剤組成物は、比較的短時間の硬化で優れた接着性を示
し、かつ耐熱性を有する接着層を形成できる。当該接着
層を有する接着シートは、電子部品等の固定用途、特に
ICパッケージ等の電子部品内で使用される金属の補強
材とポリイミドフィルム等の耐熱フィルムの接着やIC
チップの固定等に有利に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】電子部品等の固定用途において、信頼性
の向上の目的で各種接着剤が使用されている。特に、フ
レキシブルプリント配線板と補強材との固定、ボールグ
リッドアレイ等の半導体装置に用いられる回路基板と補
強板または放熱板の固定等の構造接着用途や、部品搬送
時の仮固定等の製造プロセス上での接着用途において、
接着剤が多く用いられるようになってきている。
【0003】こうした用途においてはフレキシブルな回
路基板にはポリイミドフィルムが用いられ、また補強材
には金属材料やガラスエポキシ板等が用いられているた
め、当該用途に用いられる接着剤には、これら材料に対
する良好な接着性が求められる。また、こうした用途で
は部品実装時のハンダリフローの条件である200℃以
上の高温に耐えうる高耐熱性を有し、生産性向上の目的
から低圧・低温・短時間での接着処理が可能であること
が要求される。
【0004】従来、このような電子部品等の接着用途に
用いられる接着剤としては、たとえば、エポキシ系接着
剤やポリイミド系接着剤が検討されてきた。近年では、
半導体装置に課せられるプレッシャークッカーテスト等
での熱安定性、温度サイクル試験での良好な応力緩和性
等の要請から、低弾性で低吸水性も有する接着シートが
求められている。
【0005】このような低弾性化と高耐熱性の要求を両
立しうる接着シートの接着剤としては、主鎖にエポキシ
基を導入したポリマーに、これと反応性を有する化合物
を配合し、架橋・硬化反応させたものが知られている。
前記エポキシ基を導入したポリマーとしては、特に、分
子内にエポキシ基を有するエチレン系共重合体が接着
性、低吸水性の点で好ましい。当該エチレン系共重合体
を架橋・硬化には従来公知の反応が利用でき、その反応
に供しうる化合物としては、例えばボンドファースト技
術資料の5頁〔住友化学工業株式会社,1996年5月
発行〕に記載されている。なかでも反応性の点からエポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、酸無水物、カルボン酸類か
ら選択された少なくとも1つが好適に用いられる。
【0006】しかし、前記化合物は前記エチレン系共重
合体との相溶性が悪い。特に前記化合物のなかでも構造
中に芳香環を有するものは相溶性が悪い。そのため、こ
れらを含む接着剤組成物は時間の経過と共に相分離また
は偏祈を起こす貯蔵安定性に問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のエチ
レン系共重合体を使用した反応性接着剤組成物および反
応性接着シートが有していた前記のごとき問題点を解決
して、貯蔵安定性に優れ、かつ優れた耐熱性、接着性、
応力緩和性を有する反応性接着剤組成物および反応性接
着シートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、以下に示す接着剤組成
物により上記目的を達成できることを見出し、本発明を
完成するに到った。
【0009】すなわち本発明は、分子内にエポキシ基を
有するオレフィン系共重合体(a)、分子内にエポキシ
基と反応する官能基を2個以上有する化合物(b)、お
よび芳香族ビニル化合物重合体ブロック(c1)と共役
ジエン系化合物重合体ブロック(c2)を有するブロッ
ク共重合体(c)を含有することを特徴とする反応性接
着剤組成物、に関する。
【0010】上記本発明の反応性接着剤組成物は、通
常、低極性で相溶可能な樹脂が限られているオレフィン
系共重合体(a)に、相溶化剤としてブロック共重合体
(c)を配合している。その結果、硬化剤である化合物
(b)として、芳香族環等を骨格に有するもの用いた場
合にも、反応性接着剤組成物は経日での相分離、偏析等
を抑制することができ貯蔵安定性に優れる。また本発明
の反応性接着剤組成物はオレフィン系共重合体(a)を
用いており耐熱性、接着性、応力緩和性を有する。
【0011】前記反応性接着剤組成物において、化合物
(b)が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、酸無水物お
よびカルボン酸類から選択された少なくとも1種である
ことが好ましい。化合物(b)としては、分子内にエポ
キシ基と反応する官能基を2個以上有する化合物を特に
制限なく使用できるが、前記例示の化合物が好適であ
る。特に化合物(b)が芳香環を有する場合に好適であ
る。
【0012】前記反応性接着剤組成物において、ブロッ
ク共重合体(c)の芳香族ビニル化合物重合体ブロック
(c1)と共役ジエン系化合物重合体ブロック(c2)
の重量比が(c1)/(c2)=10/90〜40/6
0であることが好ましい。
【0013】芳香族ビニル化合物重合体ブロック(c
1)の割合が少なくなると、化合物(b)が芳香環を有
する場合の相溶性が低くなるため、芳香族ビニル化合物
重合体ブロック(c1)の割合は10重量%以上、さら
には15重量%以上とするのが好ましい。一方、芳香族
ビニル化合物重合体ブロック(c1)の割合が多くなる
と、オレフィン系共重合体(a)との相溶性が悪くなる
傾向があるため芳香族ビニル化合物重合体ブロック(c
1)の割合は40重量%以下、さらには30重量%以下
とするのが好ましい。
【0014】前記反応性接着剤組成物において、ブロッ
ク共重合体(c)成分の含有量は、オレフィン系共重合
体(a)および化合物(b)の総量100重量部に対し
て5〜150重量部が好ましく、より好ましくは5〜5
0重量部、さらに好ましくは10〜40重量部である。
5重量部未満であると相溶化剤としての機能が低くなり
接着剤組成物、接着シートの貯蔵安定性が低下する傾向
があり、150重量部より多くなると、接着性が低下す
る傾向がある。
【0015】前記反応性接着剤組成物において、化合物
(b)の含有量が、オレフィン系共重合体(a)および
ブロック共重合体(c)の総量100重量部に対して1
〜150重量部が好ましく、より好ましくは3〜100
重量部、さらに好ましくは5〜50重量部である。1重
量部未満の場合は硬化が不十分であり、耐熱性が低下す
る傾向があり、150重量部より多くなると接着性が低
下する傾向がある。
【0016】前記本発明の反応性接着剤組成物は、エポ
キシ基の硬化促進剤をさらに含んでいてもよい。硬化促
進剤の添加により、硬化開始温度を任意に設定でき、ポ
リエステル等の比較的耐熱温度が低い材料から、ポリイ
ミド等の高耐熱材料の接着まで幅広い材料に対して使用
することができる。
【0017】また本発明は、基材の片面または両面に、
前記反応性接着剤組成物から形成された接着層を有する
ことを特徴とする反応性接着シートに関する。前記本発
明の接着剤組成物を接着層とする反応性接着シートは、
貯蔵安定性がよく、耐熱性、接着性、応力緩和性に優れ
る。また、本発明は前記反応性接着シートに形成された
接着層を使用することにより組み立てられた電子部品に
関する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の接着剤組成物に用いられ
る、分子内にエポキシ基を含有するオレフィン系共重合
体(a)は、たとえば、エチレンやプロピレンの重合体
または共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−(メタ)アクリレート共重合体中に、グリシジル
(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有するモノマー
を共重合またはグラフト重合させたポリマーが挙げられ
る。オレフィン系共重合体(a)は1種が単独でまたは
2種以上が併用して用いられる。
【0019】オレフィン系共重合体(a)は、エチレン
やプロピレンのモノマーユニット含有量が少なくとも5
0重量%であり、またエポキシ基を有するモノマーのモ
ノマーユニット含有量は2〜30重量%、さらには5〜
15重量%であることが好ましい。2重量%未満である
と接着性が乏しくなり、さらに架橋起点が少なく硬化後
の耐熱性に劣る傾向がある。一方、30重量%より多く
なると、硬化後の弾性率が大きくなり応力緩和性が低下
する傾向にあり、また、エポキシ基の吸湿性のため、接
着層の吸湿性も大きくなり、ハンダリフロー時に吸湿し
た水分の気化による蒸気圧により剥離が発生するという
問題がある。
【0020】オレフィン系共重合体(a)としては、エ
チレン系共重合体が好ましく。その具体例としては、エ
チレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン
−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合
体等があげられる。このようなオレフィン系共重合体
(a)は、たとえば、住友化学工業株式会社製のポンド
ファーストという商品群より入手できる。
【0021】オレフィン系共重合体(a)の硬化剤とし
て用いられる化合物(b)としては、分子内にエポキシ
基と反応する官能基を2個以上の有する化合物を特に制
限なく使用できる。化合物(b)は、オレフィン系共重
合体(a)中のエポキシ基と架橋・硬化反応を起こし、
耐熱性を向上させる。
【0022】化合物(b)は、従来公知の各種化合物が
使用できる。特に、オレフィン系共重合体(a)中のエ
ポキシ基との反応性の点より、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂、酸無水物、カルボン酸類が好適に用いられる。
特に化合物(b)としては芳香環を有するものが好適で
ある。化合物(b)は1種が単独でまたは2種以上が併
用して用いられる。
【0023】化合物(b)の具体例としては、グリシジ
ルアミン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エ
ポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹
脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹
脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂;フェノ
ールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、キシ
レン樹脂等のフェノール樹脂;無水マレイン酸、テトラ
ヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水
コハク酸等の酸無水物;ピロメリット酸、トリメリット
酸等のカルボン酸類及びビニルエーテルを付加したブロ
ックカルボン酸類があげられる。
【0024】本発明のブロック共重合体(c)は、オレ
フィン系共重合体(a)と化合物(b)化合物との相溶
化剤であり、芳香族ビニル化合物重合体ブロック(c
1)と共役ジエン系化合物重合体ブロック(c2)とを
有し、双方に相溶する構造を有する。芳香族ビニル化合
物重合体ブロック(c1)としては、スチレン重合体ブ
ロックがあげられ、共役ジエン系化合物重合体ブロック
(c2)としてはブタジエン重合体ブロックまたはイソ
プレン重合体ブロックがあげられる。ブロック共重合体
(c)としては、SIS型、SBS型、SIBS型等の
ブロック共重合体を特に制限なく使用することができ
る。
【0025】また、ブロック共重合体(c)としては、
熱安定性が良好なことからブロック共重合体(c)の水
素化物を用いるのが好ましい。なお、ブロック共重合体
(c)の水素化は、オレフィン性不飽和二重結合を飽和
する程度に行われる。水素化ブタジエン−スチレンブロ
ツク共重合体はSEBSとして、水素化インプレン−ス
チレンブロック共重合体はSEPSとして市販品で入手
できる。また本発明のブロック共重合体(c)は、マレ
イン酸、アクリル酸またはその無水物等によりカルボン
酸変性されていてもよい。カルボン酸変性されているブ
ロック共重合体(c)は、オレフィン系共重合体(a)
との反応性を有し、耐熱性の点より好ましい。特に、本
発明のブロック共重合体(b)としては、カルボン酸変
性されているブロック共重合体(b)の水素化物が好適
である。このような、ブロック共重合体(b)の市販品
としてはタフテックMシリーズ(旭化成工業(株)社
製)、クレイトンFG1901X(シェルジャパン
(株)社製)等があげられる。
【0026】本発明の接着剤組成物は、前記オレフィン
系共重合体(a)、化合物(b)およびブロック共重合
体(c)を、通常、前記割合で含有してなるが、さらに
エポキシ基の硬化促進剤を含有することができる。硬化
促進剤としては、各種イミダゾール系化合物及びその誘
導体、アミン系触媒、りん系触媒、ジシアンジアミド、
ヒドラジン化合物及びこれらをマイクロカプセル化した
ものが使用できる。このような硬化促進剤の配合量は、
所望とする硬化速度より適宜選定できるが、通常接着剤
組成物の固形分100重量部に対して10重量部以下で
ある。好ましくは0.01〜10重量部程度、より好ま
しくは0.1〜5重量部、さらに好ましくは0.5〜3
重量部である。
【0027】また本発明の接着剤組成物には、無機充填
剤を含有することができる。無機充填剤を含有すること
により線膨張率のコントロール、耐熱性の付与、導電性
及び熱伝導性の付与等の効果があり好ましい。無機充填
剤としては、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミ、炭化ホ
ウ素、その他金属粉等があげられる。無機充填剤は、特
に樹脂との相溶性、密着性向上の観点よりシランカップ
リング剤にて表面処理したものが好ましい。
【0028】さらには、本発明の接着剤組成物には、接
着シートの諸特性を劣化させない範囲で有機充填剤、顔
料、老化防止剤、シランカップリング剤、粘着付与剤な
どの公知の各種の添加剤を、必要により添加することが
できる。
【0029】本発明の接着シートは、基材上に、前記接
着剤組成物による接着層を形成することにより作製す
る。接着層の形成は、無溶剤で接着剤組成物を混合・撹
拌し、離型処理フィルムへ押出すホットメルトコーティ
ング方法、溶剤へ接着剤組成物を溶解し離型処理フィル
ムへ塗布した後、溶剤を乾燥する方法、また接着剤組成
物を水中または溶剤中にて高速撹拌し水分散体としたも
のを離型処理フィルムへ塗布し水分を乾燥する方法等が
挙げられる。これらのなかでも低温にて接着シートを作
成できるという点で溶剤を使用した作成方法が好まし
い。
【0030】前記溶剤としては特に限定はないが、トル
エン、キシレン等の芳香族系溶剤が溶解性が良好であり
好適に用いられる。離型処理フィルムとしては、ポリエ
ステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド等の
プラスチックフィルム及び、グラシン紙、ポリエチレン
をラミネートした上質紙等にシリコーン、フッ素等の離
型処理を施した剥離ライナが挙げられる。
【0031】基材としては、ポリイミド、ポリアミド、
ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエステ
ル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリエーテルエ−テルケト
ン等のプラスチックフィルム基材及びその多孔質基材、
セルロース、ポリアミド、ポリエステル、アラミド等の
不織布基材、アルミ箔、SUS箔等の金属フィルム基
材、スチールウール基材、金属メッシュ基材等が含まれ
る。基材として剥離性フィルムを用いる場合には、剥離
性フィルムに形成した接着層を上記基材上に転写するこ
ともできる。
【0032】反応性接着シートには、基材の片面または
両面に接着層を設けることができる。また、得られた接
着フィルムはシート状やテープ状などとして使用するこ
とができる。接着フィルムの接着層の厚さは、10〜2
00μm程度とするのが好ましい。
【0033】このようにして得られる本発明の反応性接
着シートは、相分離、樹脂の偏析等少なく経日での貯蔵
安定性に優れ、また、電子部品固定用として使用したと
きの耐熱性、接着性に優れた接着層有する。
【0034】
【実施例】以下に、本発明の実施例をあげて、本発明を
より具体的に説明する。なお、以下において、部とある
のは重量部を意味するものとする。
【0035】実施例1 エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体(住友化
学工業(株)製,ボンドファーストE)、マレイン酸変
性ブロック共重合体の水素化物(旭化成工業(株)製、
タフテックM1943)、フェノール樹脂(昭和高分子
(株)製,ショーノールBRG−555)およびイミダ
ゾール系硬化促進剤(四国化成工業(株)製、C11Z)
をそれぞれ表1の組成比となるように配合し、濃度20
重量%となるように80℃のトルエン溶媒に溶解して接
着剤組成物の溶液を作成した。
【0036】この接着剤組成物の溶液を、剥離ライナと
してシリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム
上に60℃の雰囲気中で塗布した後、120℃で3分間
乾燥させることにより、厚さ50μmの熱硬化型接着剤
の層を形成して、反応性接着シートを作成した。
【0037】実施例2 エチレン−グリシジルメタクリレート−メチルアクリレ
ート3元共重合体(住友化学工業(株)製,ボンドファ
ースト7M)、マレイン酸変性ブロック共重合体の水素
化物(旭化成工業(株)製、タフテックM1943)、
フェノール樹脂(昭和高分子(株)製,ショーノールB
RG−555)およびイミダゾール系硬化促進剤(四国
化成工業(株)製、C11Z)をそれぞれ表1の組成比と
なるように配合し、濃度20重量%となるように室温で
トルエン溶媒に溶解して接着剤組成物の溶液を作成し
た。
【0038】この接着剤組成物の溶液を、剥離ライナと
してシリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム
上に室温で塗布した後、120℃で3分間乾燥させるこ
とにより、厚さ50μmの熱硬化型接着剤の層を形成し
て、反応性接着シートを作成した。
【0039】実施例3、4 エチレン−グリシジルメタクリレート−メチルアクリレ
ート3元共重合体(住友化学工業(株)製,ボンドファ
ースト7M)、マレイン酸変性ブロック共重合体の水素
化物(旭化成工業(株)製、タフテックM1943)、
エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製,YX
−4000)、フェノール樹脂(昭和高分子(株)製,
ショーノールBRG−555)およびイミダゾール系硬
化促進剤(四国化成工業(株)製、C11Z)をそれぞれ
表1の組成比となるように配合し、濃度20重量%とな
るように室温でトルエン溶媒に溶解して接着剤組成物の
溶液を作成した。
【0040】この接着剤組成物の溶液を、剥離ライナと
してシリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム
上に室温で塗布した後、120℃で3分間乾燥させるこ
とにより、厚さ50μmの熱硬化型接着剤の層を形成し
て、反応性接着シートを作成した。
【0041】比較例1 エチレン−グリシジルメタクリレート−メチルアクリレ
ート3元共重合体(住友化学工業(株)製,ボンドファ
ースト7M)、フェノール樹脂(昭和高分子(株)製,
ショーノールBRG−555)およびイミダゾール系硬
化促進剤(四国化成工業(株)製、C11Z)をそれぞれ
表1の組成比となるように配合し、濃度20重量%とな
るように室温でトルエン溶媒に溶解して接着剤組成物の
溶液を作成した。
【0042】この接着剤組成物の溶液を、剥離ライナと
してシリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム
上に室温で塗布した後、120℃で3分間乾燥させるこ
とにより、厚さ50μmの熱硬化型接着剤の層を形成し
て、反応性接着シートを作成した。
【0043】比較例2 エチレン−グリシジルメタクリレート−メチルアクリレ
ート3元共重合体(住友化学工業(株)製,ボンドファ
ースト7M)、マレイン酸変性ブロック共重合体の水素
化物(旭化成工業(株)製、タフテックM1943)、
エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製,YX
−4000)、フェノール樹脂(昭和高分子(株)製,
ショーノールBRG−555)およびイミダゾール系硬
化促進剤(四国化成工業(株)製、C11Z)をそれぞれ
表1の組成比となるように配合し、濃度20重量%とな
るように室温でトルエン溶媒に溶解して接着剤組成物の
溶液を作成した。
【0044】この接着剤組成物の溶液を、剥離ライナと
してシリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム
上に室温で塗布した後、120℃で3分間乾燥させるこ
とにより、厚さ50μmの熱硬化型接着剤の層を形成し
て、反応性接着シートを作成した。
【0045】上記の実施例1〜4及び比較例1〜2の反
応性接着シートについて、以下の方法により、接着力試
験、ハンダ耐熱性試験及び貯蔵安定性試験を行った。こ
れらの結果を表1に示す。
【0046】<90°ピール接着強度>幅10mm、長
さ50mmの接着シートを、厚さが75μmのポリイミ
ドフィルムに接着し、これをSUS(BA304)に接
着した。このサンプルを200℃×1MPa×1秒のプ
レス条件で圧着し、150℃の熱風オーブン中で加熱処
理により2時間硬化させた後、温度23℃、湿度65%
RHの雰囲気条件で30分放置後、23℃の雰囲気条件
で、引張り速度50mm/minで90°方向に引張
り、その中心値を90°ピール接着強度(N/cm)と
した。
【0047】<ハンダ耐熱性>接着シートの接着層によ
り、SUS(BA304)とポリイミドフィルム(75
μm)とを、両者間に気泡が入らないように貼り合わせ
た。これを30mm角に切断したサンプルを、200℃
×1MPa×1秒のプレス条件で圧着し、150℃の加
熱処理により2時間硬化させた後、35℃/80%RH
の加湿条件に168時間放置した後、SUS(BA30
4)を上にして、240℃に溶融したハンダ浴浮かせた
状態で60秒間処理した。処理後のシート貼り合わせ状
態を目視で観察し、接着剤の発泡と、接着異常(浮き、
しわ、剥がれ、ずれ)の有無を判別し、○:変化・異常
なし、×:変化・異常あり、と評価した。
【0048】<貯蔵安定性>接着シートを−30℃の雰
囲気に500時間保存し、剥離ライナ面への樹脂の偏析
及び層分離状態を目視にて観察した。○:変化・異常な
し、×:剥離ライナの重剥離化・偏析あり、と評価し
た。
【0049】
【表1】 表1中、エチレン系共重合体(a):実施例1ではエチ
レン−グリシジルメタクリレート共重合体(住友化学工
業(株)製,ボンドファーストE,グリシジルメタクリ
レート含有量12重量%)、他の例ではエチレン−グリ
シジルメタクリレート−メチルアクリレート3元共重合
体(住友化学工業(株)製,ボンドファースト7M,グ
リシジルメタクリレート含有量6重量%,メチルアクリ
レート30重量%)であり、化合物(b):エポキシ樹
脂(ジャパンエポキシレジン(株)製,YX−400
0)であり、フェノール樹脂(昭和高分子(株)製,シ
ョーノールBRG−555)であり、ブロック共重合体
(c):マレイン酸変性ブロック共重合体の水素化物
(旭化成工業(株)製、タフテックM1943,芳香族
ビニル化合物重合体ブロック(c1)と共役ジエン系化
合物重合体ブロック(c2)の重量比が(c1)/(c
2)=20/80)であり、硬化促進剤:イミダゾール
系硬化促進剤(四国化成工業(株)製、C11Z)であ
る。
【0050】上記の表1から明らかなように、本発明の
実施例1〜4の各反応性接着シートは、相溶化剤である
ブロック共重合体(c)の添加により−30℃雰囲気で
の保存においても樹脂の偏祈を起こすことなく貯蔵安定
性に優れており、また、接着性及び耐熱性も優れてい
る。これに対して比較例に示すブロック共重合体(c)
が未添加の場合には、接着シートは作成初期には接着性
・耐熱性に優れるものの、保存により樹脂の偏析等を起
こし貯蔵安定性に劣る。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA05 AA07 AA13 AB04 4J040 DA031 DM012 EB032 EC002 EC231 5F047 BA34 BB03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内にエポキシ基を有するオレフィン
    系共重合体(a)、分子内にエポキシ基と反応する官能
    基を2個以上有する化合物(b)、および芳香族ビニル
    化合物重合体ブロック(c1)と共役ジエン系化合物重
    合体ブロック(c2)を有するブロック共重合体(c)
    を含有することを特徴とする反応性接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 化合物(b)が、エポキシ樹脂、フェノ
    ール樹脂、酸無水物およびカルボン酸類から選択された
    少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の
    反応性接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 ブロック共重合体(c)の芳香族ビニル
    化合物重合体ブロック(c1)と共役ジエン系化合物重
    合体ブロック(c2)の重量比が(c1)/(c2)=
    10/90〜40/60であることを特徴とする請求項
    1または2記載の反応性接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 ブロック共重合体(c)成分の含有量
    が、オレフィン系共重合体(a)および化合物(b)の
    総量100重量部に対して5〜150重量部であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反応性接
    着剤組成物。
  5. 【請求項5】 化合物(b)の含有量が、オレフィン系
    共重合体(a)およびブロック共重合体(c)の総量1
    00重量部に対して1〜150重量部であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の反応性接着剤組
    成物。
  6. 【請求項6】 エポキシ基の硬化促進剤をさらに含んで
    いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    反応性接着剤組成物。
  7. 【請求項7】 基材の片面または両面に、請求項1〜6
    のいずれかに記載の反応性接着剤組成物から形成された
    接着層を有することを特徴とする反応性接着シート。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の反応性接着シートに形成
    された接着層を使用することにより組み立てられた電子
    部品。
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