JP2003200739A - 蓄電装置およびその使用 - Google Patents

蓄電装置およびその使用

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JP2003200739A
JP2003200739A JP2002001203A JP2002001203A JP2003200739A JP 2003200739 A JP2003200739 A JP 2003200739A JP 2002001203 A JP2002001203 A JP 2002001203A JP 2002001203 A JP2002001203 A JP 2002001203A JP 2003200739 A JP2003200739 A JP 2003200739A
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capacitor
power storage
vehicle
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Yasunari Hisamitsu
泰成 久光
Mikio Kawai
幹夫 川合
Hitoshi Ito
仁 伊藤
Takaaki Abe
孝昭 安部
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Nissan Motor Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイブリッド車両における減速時の回生能力
を向上させることができると共に、コンパクト化と低コ
スト化が可能な蓄電装置と、このような蓄電装置の使用
方法を提供する。 【解決手段】 非黒鉛質炭素材料(例えば、ハードカー
ボン)および非結晶質酸化物(例えば、酸化ケイ素)か
ら選ばれる少なくとも1種を含む材料を負極活物質に用
いた少なくとも1個の二次電池2(例えばリチウム二次
電池)と、少なくとも1個のキャパシタ3(例えば電気
二重層キャパシタ)とを並列に接続した回路構成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばハイブリッ
ド車両に用いられる蓄電装置に係わり、特にコンパクト
化と低コスト化が可能であると共に、車両に搭載した場
合の減速時における回生能力を向上させることができる
蓄電装置と、このような蓄電装置の使用方法に関するも
のである。
【0002】
【従来技術】エンジンの出力を補助する補助駆動源とし
て電動モーターを使用するハイブリッド車両が検討され
ており、このようなハイブリッド車両においては、従
来、補助駆動用モーターの駆動用電源として、二次電池
が使用されている。
【0003】その一方で、エンジン始動、あるいは急加
速など瞬時の高出力を出すため、短時間で大出力放電が
可能なキャパシタと電池を並列に接続した蓄電装置がハ
イブリッド車両の電源として検討されている。例えば、
特開平8−193564号公報には、エンジン始動時の
ロック電流による電池への負担を軽減することで、シス
テムの小型化、電池の長寿命化を図るという提案がなさ
れている。
【0004】最近では、電池の低温出力の低下を補うた
めに、ハイブリッド車両の電源として、二次電池とキャ
パシタを並列に接続した蓄電装置が検討されている。例
えば、特開平10−294135号公報においては、低
温時のパルス放電特性が良好な電源としてキャパシタと
電池を組み合わせて使用するハイブリッド素子が提案さ
れている。化学反応を伴う二次電池は、二次電池の温度
が低下すると内部抵抗が大きくなり、放電・充電可能電
力が低下してしまう。常温での二次電池性能で車両の性
能設計を行うと、低温での電池性能が低下してしまうた
め、低温時には期待する車両性能を発揮できなくなる。
また、低温での二次電池性能で車両の性能設計を行うと
二次電池を多く車載することが必要になり、二次電池の
コストアップや二次電池重量増加による車両の燃費性能
が低下してしまう。そこで、実際には、低温時の車両性
能を多少犠牲にして設計することになる。
【0005】これに対し、キャパシタは、温度変化に対
して出力特性がほとんど変化しないことから、二次電池
とキャパシタを並列に接続することによって低温時の出
力をキャパシタで補うような蓄電装置にすれば、二次電
池単体の装置と比較してコンパクトで低コストの蓄電装
置が得られることが予測される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、キャパ
シタと並列に接続する二次電池として、黒鉛を負極活物
質材料に用いた二次電池を使って、ハイブリッド車両の
電源とする場合、減速時に回生によって蓄電装置への充
電を行う際に、上限電圧と開放電圧の差が小さすぎるた
め、減速回生の著しい向上はなく、キャパシタと並列に
接続するメリットがほとんど期待できないという問題点
がある。特に、電池の性能が極端に低下する低温におい
ては、減速回生時にキャパシタが担う役割が大きく、上
限電圧と開放電圧の差が小さい黒鉛を負極活物質に用い
た二次電池では回生可能入力が非常に小さいという欠点
があり、このような問題点を解消することが黒鉛を用い
た二次電池とキャパシタからなる蓄電装置における課題
となっていた。
【0007】
【発明の目的】本発明は、従来の蓄電装置における上記
課題を解決するためにされたものであって、ハイブリッ
ド車両における減速時の回生能力を向上させることがで
きると共に、コンパクト化と低コスト化が可能な蓄電装
置と、このような蓄電装置の使用方法を提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる蓄電装置
は、非黒鉛質炭素材料および非結晶質酸化物から選ばれ
る少なくとも1種を含む材料を負極活物質に用いた少な
くとも1個の二次電池と、少なくとも1個のキャパシタ
とを並列に接続してなる構成としており、蓄電装置にお
けるこのような構成を前述した従来の課題を解決するた
めの手段としたことを特徴としている。
【0009】本発明に係わる蓄電装置の好適形態として
は、前記二次電池の負極活物質材料が非黒鉛質炭素材料
のみからなる構成、前記非黒鉛質炭素材料がハードカー
ボンである構成、前記二次電池がリチウム二次電池であ
る構成、前記キャパシタが電気二重層キャパシタである
構成としたことを特徴としている。
【0010】本発明に係わる蓄電装置の使用において
は、車両の減速時に車輪からジェネレーターを駆動させ
て充電し、回生エネルギーを蓄える構成とし、当該蓄電
装置の使用方法の好適形態としては、前記車両が走行用
の駆動源としてエンジンと共に電動モーターを備えたハ
イブリッド車両である構成としたことを特徴としてい
る。
【0011】
【発明の作用】現在市販されているリチウム二次電池の
多くは負極活物質として黒鉛を用いているが、このよう
な黒鉛を用いたリチウム二次電池においては、図1の曲
線bに示すように、上限電圧と開放電圧の差が小さすぎ
るため、ハイブリッド車両の電源として使用する場合、
減速時に回生できるエネルギー量が少なくなる。これに
対してハードカーボンのような非黒鉛質炭素材料、ある
いは酸化ケイ素などの非結晶質酸化物を負極活物質材料
に用いたリチウム二次電池においては、図1の曲線a、
あるいは曲線cに示すように、充電状態に対する開放電
圧の変化が大きく、使用上限電圧と開放電圧の差が大き
いため、車両減速時に回生できるエネルギー量が黒鉛を
負極活物質材料に用いたリチウム二次電池に比べて大き
くなる。
【0012】このような効果は、電池とキャパシタを並
列に接続してハイブリッド車両の電源に使用する場合
に、より一層顕著となる。そのため、キャパシタと並列
に接続する電池には、ハードカーボン、あるいは酸化ケ
イ素などを負極活物質材料に用いたリチウム二次電池の
ように使用上限電圧と開放電圧の差が大きい電池を使う
ことが必要となる。
【0013】本発明においては、上限電圧と開放電圧の
差が大きい二次電池、すなわち、上記のような非黒鉛質
炭素材料および非結晶質酸化物から選ばれる少なくとも
1種を含む材料を負極活物質に用いた少なくとも1個の
二次電池と少なくとも1個のキャパシタとを並列に接続
することにより、低温特性に優れたキャパシタが入出力
の補助をするため、車両の減速回生能力が向上し、蓄電
装置のコンパクト化と低コスト化が達成されることとな
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係わる蓄電装置は、非黒
鉛質炭素材料、非結晶質酸化物から選ばれる少なくとも
1種を含む材料を負極活物質に用いた少なくとも1つの
二次電池と少なくとも1つのキャパシタとを並列に接続
したものであり、二次電池とキャパシタを並列に接続す
ることで、低温特性の良いキャパシタが入出力の補助を
するため、車両減速時の回生エネルギーが大きくなると
いう効果が得られる。ここで、二次電池は正極、負極、
電解液、セパレータからなり、各電極は集電用の金属箔
に活物質がそれぞれ塗布された形態のものである。本発
明においては、特に負極活物質材料に非黒鉛質炭素材
料、非結晶質酸化物から選ばれる少なくとも1種を含む
材料を用いることが必須の要件である。すなわち、非黒
鉛質炭素材料や非結晶質酸化物を負極活物質材料に用い
た二次電池は、上限電圧と開放電圧の差が大きいので、
回生可能入力が大きく、キャパシタと並列に接続して使
用するメリットを最大限に引き出すことができる。
【0015】ここで、非黒鉛質炭素材料とは、黒鉛質炭
素材料以外の炭素材料という意味であり、具体的には、
炭素質材料(ソフトカーボン、ハードカーボン)、低温
焼成炭素を使用することができる。また、非結晶質酸化
物とは、ニッケル、コバルト、チタン、珪素、スズなど
の金属の酸化物で、非結晶質の金属酸化物を意味する。
これら非黒鉛質炭素材料、非結晶質酸化物は各々単独あ
るいは混合して用いることができ、また、これらの複合
酸化物も使用可能であり、いずれの場合も効果を発揮す
る。
【0016】また、本発明では少なくとも1個のキャパ
シタを用いることが必要である。ここで、キャパシタと
は電気容量を持つ装置のことで、具体的には、アルミニ
ウム電解コンデンサ、タンタル電解コンデンサ、有機半
導体固体電解コンデンサ、電気二重層キャパシタなどを
用いることができる。キャパシタは二次電池のように、
充放電時に化学反応を伴わないため、低温時の出力低下
が少ない。したがって、このキャパシタを二次電池と並
列に接続することで低温時の出力をキャパシタで補うこ
とにより、二次電池単体の場合と比較してコンパクトで
低コストとなる。なお、キャパシタは本発明の目的を達
成する上で少なくとも1つ必要であり、要求に応じて使
用個数を適宜増加することができる。
【0017】本発明に係わる蓄電装置の好適形態におい
ては、負極活物質材料として非黒鉛質炭素材料のみを用
いた二次電池を使用することができる。非黒鉛質炭素材
料を負極活物質材料に用いた二次電池は、上限電圧と開
放電圧の差が大きいので、回生可能入力が大きくなり、
キャパシタと並列に接続して使用する装置のメリットが
最大限に引き出すことができるようになる。
【0018】本発明に係わる蓄電装置の他の好適形態に
おいては、非黒鉛質炭素材料としてハードカーボンを負
極活物質材料に用いた二次電池を用いることができる。
ここで、ハードカーボンとは難黒鉛化性炭素を意味し、
ガラス状炭素に代表される非晶質構造に近い構造を持つ
炭素質材料であって、高温(3000℃以上)で熱処理
しても黒鉛にならない炭素材料のことである。ハードカ
ーボンを負極活物質材料に用いた二次電池は、同様に、
上限電圧と開放電圧の差が大きいので、回生可能入力が
大きくなり、キャパシタと並列に接続して使用する装置
のメリットが最大限に引き出されることになる。
【0019】また、本発明に係わる蓄電装置のさらに他
の好適形態においては、二次電池としてリチウム二次電
池を用いることが望ましい。すなわち、非黒鉛質炭素材
料や金属酸化物などの非結晶質酸化物を負極活物質材料
に用いている二次電池としては、リチウム二次電池ある
いはマグネシウム二次電池等があるが、リチウム二次電
池は、他の二次電池と比較して最も軽量かつ出力密度が
大きく、例えば自動車に搭載するに際して、軽量化、高
出力化の観点から有利なものとなる。
【0020】さらに、本発明の別の好適形態に係わる蓄
電装置においては、キャパシタとして電気二重層キャパ
シタを適用することが望ましい。電気二重層キャパシタ
は、他のキャパシタ、例えば電解コンデンサに比べて、
蓄電容量が10倍から100倍以上も大きく、出力特性
に優れており、例えば、同等の出力を得る場合、電気二
重層キャパシタを用いれば1kgで済むものが、電解コ
ンデンサを使用することで100kg必要になる。した
がって、例えば自動車に搭載するに際して、軽量化およ
び省スペースの観点から有利なものとなる。
【0021】本発明に係わる上記蓄電装置の使用方法と
しては、車両減速時に車輪からジェネレーターを駆動さ
せることにより当該蓄電装置を充電して、回生エネルギ
ーを蓄えることができる。上限電圧と開放電圧の差が大
きい二次電池とキャパシタからなる前記蓄電装置を充電
に使用することにより、上限電圧と開放電圧の差が小さ
い二次電池を用いた蓄電装置に比べてより多くのエネル
ギーを充電することができ、減速回生エネルギーを効率
よく蓄えることができる。さらに、二次電池の出力が低
下する低温時には二次電池に並列に接続されているキャ
パシタが二次電池の出力低下を補い、高性能で、コンパ
クトな蓄電装置となることから、車両搭載に際して、高
出力化および省スペースの点で有利なものとなる。
【0022】本発明に係わる上記蓄電装置の使用方法の
好適形態として、前記車両が走行用の駆動源としてエン
ジンの他に電動モーターを備えたハイブリッド車両であ
ることが望ましい。車両をハイブリッド車両とすること
で、当該蓄電装置は車両発進時、あるいは加速時に短時
間のみエンジンのアシストを行い、通常走行時はエンジ
ンで走行するようになすことができ、例えばエンジンを
持たず、蓄電装置のみで走行する電気自動車と比べて、
よりコンパクトかつ低コストに抑えられる。
【0023】なお、ハイブリッド車両とは車両走行用の
駆動源としてエンジンと電動モーターの両方を兼ね備え
た車両のことである。具体的には、蓄電装置が車両駆動
用モーターまたは車両の補機であり、車両駆動用モータ
ー以外の動力源を持たないシリーズハイブリット車両
と、蓄電装置が車両駆動用モーターまたは車両の補機で
あり、車両駆動用モーター以外の動力源をもったパラレ
ルハイブリット車両がある。なお、本発明に係わる蓄電
装置は、シリーズハイブリッド車両とパラレルハイブリ
ッド車両のどちらにおいても有効に使用することがで
き、要求に応じてどちらに使用するかを便宜検討すれば
よい。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体
的に説明する。 (実施例1)図2は、本発明に係わる蓄電装置を示すも
のであって、当該蓄電装置1は、二次電池2と直列に接
続した2個のキャパシタ3,3とを並列に接続した回路
からなる。ここで、二次電池2としては、負極活物質材
料としてハードカーボンを用いたクーロン容量3.5A
hのリチウム二次電池を用いると共に、キャパシタ3と
しては、静電容量200Fの電気二重層キャパシタを用
い、図2に示したように、2つのキャパシタ3,3を直
列に接続し、そのセルと並列にリチウム二次電池2が接
続されている。
【0025】上記回路構成を有する蓄電装置1をハイブ
リッド車両の電源として用いた場合の−30℃における
性能を調査し、負極活物質にハードカーボンを用いた上
記リチウム二次電池と同じ仕様のものを単体で使用した
場合と比較した。この結果を図3に示す。図3におい
て、横軸は電池の充電状態、縦軸は回生可能入力をそれ
ぞれ示す。また、図中aは、リチウム二次電池3と2個
の電気二重層キャパシタ3,3とを並列に接続した本発
明の実施例、bは、リチウム二次電池3のみを単体で用
いた比較例を示す。
【0026】図3に示した結果から明らかなように、−
30℃という低温においてキャパシタ3を二次電池2と
並列に接続することにより、回生可能入力が著しく増加
することが確認された。
【0027】(実施例2)図2に示した蓄電装置1にお
ける二次電池として、負極活物質材料として非結晶質酸
化物である酸化ケイ素を用いたリチウム二次電池を使用
した場合の場合の−30℃における性能を同様に調査
し、負極活物質にハードカーボンを用いたリチウム二次
電池を使用した上記実施例1の場合、および負極活物質
材料として黒鉛を用いたリチウム二次電池を使用した場
合の性能と比較した。この結果を図4に示す。なお、図
4において縦軸は、それぞれの二次電池とキャパシタを
並列接続したときの回生可能入力から、二次電池単体の
みの場合の回生可能入力を差し引いた値、すなわち電気
二重層キャパシタを併用することによる性能増加分を示
している。また、図4において、aは負極活物質にハー
ドカーボンを用いた上記実施例1の場合、bは負極活物
質に酸化ケイ素を用いた場合、cは黒鉛を用いた比較例
の場合をそれぞれ示している。
【0028】図4において、二次電池とキャパシタとの
並列化による回生入力の増加分を、例えば充電状態が3
0%のときの増加分で比較した場合、負極活物質として
黒鉛を用いたときには0.035kWであるのに対し
て、ハードカーボンを用いたときには0.085kW、
酸化ケイ素のときには0.072kWであり、それぞれ
2倍以上の効果が認められた。このことは、ハードカー
ボンを用いることで、並列に接続されたキャパシタの効
果を最大限に引き出すことが可能となることを示してい
る。
【0029】(実施例3)図2に示した蓄電装置1にお
いて、二次電池2として負極活物質にハードカーボンを
用いたリチウム二次電池を使用すると共に、当該リチウ
ム二次電池2と並列に接続する電気二重層キャパシタ
3,3の容量を100Fおよび50Fに変えた場合の−
30℃における性能を同様に調査し、実施例1の200
Fの場合と比較した。この結果を図5に示す。このと
き、縦軸は、図4と同様に、二次電池とキャパシタを並
列接続したときの回生可能入力から、二次電池単体の場
合の回生可能入力を差し引いた値を示している。この結
果、接続するキャパシタの容量が大きいほど、回生可能
入力の増加分が著しいことが確認された。
【0030】(実施例5)図6は、本発明に係わる蓄電
装置をパラレルハイブリッド車両に応用した形態を説明
するブロック図であって、この図において、太い実線は
機械力の伝達経路を示し、太い破線は電力線を示す。ま
た、細い実線は制御線を示す。
【0031】この車両のパワートレインは、発電モータ
ー11、エンジン12、クラッチ13、駆動モーター1
4、無段変速機15、差動装置16および駆動輪17か
ら構成される。発電モーター11の出力軸、エンジン1
2の出力軸およびクラッチ13の入力軸は互いに連結さ
れており、また、クラッチ13の出力軸、駆動モーター
14の出力軸および無段変速機15の入力軸は互いに連
結されている。
【0032】クラッチ13締結時には、エンジン12と
駆動モーター14が車両の推進源となり、クラッチ13
解放時には、駆動モーター14のみが車両の推進源とな
る。エンジン12および/または駆動モーター14の駆
動力は、無段変速機15および差動装置16を介して駆
動輪17へ伝達される。
【0033】発電モーター11、駆動モーター14は三
相同期電動機または三相誘導電動機などの交流機であ
り、発電モーター11は主としてエンジン始動と発電に
用いられ、駆動モーター14は主として車両の推進と制
動に用いられる。また、クラッチ13締結時に、発電モ
ーター11を車両の推進と制動に用いることもでき、駆
動モーター14をエンジン始動や発電に用いることもで
きる。
【0034】クラッチ13はパウダークラッチであり、
伝達トルクを調節することができる。なお、このクラッ
チ13に乾式単板クラッチや湿式多板クラッチを用いる
こともできる。無段変速機15はベルト式やトロイダル
式などの無段変速機であり、変速比を無段階に調節する
ことができる。
【0035】発電モーター11、駆動モーター14はそ
れぞれ、インバーター18,19により駆動される。イ
ンバーター18,19は共通のDCリンク20を介して
本発明に係わる蓄電装置1に接続されており、蓄電装置
1の直流放電電力を交流電力に変換して発電モーター1
1、駆動モーター14へ供給するとともに、発電モータ
ー11、駆動モーター14の交流発電電力を直流電力に
変換して蓄電装置1を充電する。なお、インバーター1
8、19は互いにDCリンク20を介して接続されてい
るので、回生運転中のモーターにより発電された電力
を、蓄電装置1を介することなく直接、力行運転中のモ
ーターへ供給することができる。
【0036】蓄電装置1の電力はDCリンク20を介し
DC/DCコンバーター22に接続され、車両の補機2
3に電力を供給する。蓄電装置1は、図2に示したよう
に、二次電池2とキャパシタ3が並列に接続された電源
となっている。コントローラ24は、エンジン12の回
転速度およびトルク、無段変速機15の変速比、蓄電装
置1の充放電などを制御する。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる蓄
電装置は、例えばハードカーボンのような非黒鉛質炭素
材料および、例えば酸化ケイ素のような非結晶質酸化物
から選ばれる少なくとも1種を含む材料を負極活物質に
用いた少なくとも1個の二次電池と、少なくとも1個の
キャパシタとを並列に接続したものであって、充電状態
に対する開放電圧の変化が大きく、使用上限電圧と開放
電圧の差が大きい二次電池を使用するようにしているこ
とから、ハイブリッド車両用の電源として使用する場
合、車両減速時に回生できるエネルギー量が黒鉛を負極
活物質材料に用いたリチウム二次電池を使用した場合に
比べて大きくなり、車両の燃費性能を向上させて、ハイ
ブリッド車両における電池のコンパクト化およびコスト
低減が可能になるという極めて優れた効果がもたらされ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】種々の負極活物質材料を用いたリチウム二次電
池の充電状態に対する開放電圧の関係を示すグラフであ
る。
【図2】本発明に係わる蓄電装置における二次電池とキ
ャパシタからなる回路構成を示す図である。
【図3】本発明に係わる蓄電装置の性能を二次電池のみ
からなる装置と比較して示すグラフである。
【図4】キャパシタとの並列化による性能向上幅に及ぼ
す二次電池の負極活物質材料の影響を示すグラフであ
る。
【図5】キャパシタとの並列化による性能向上幅に及ぼ
すキャパシタの容量の影響を示すグラフである。
【図6】本発明に係わる蓄電装置をパラレルハイブリッ
ド車両に応用した例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 蓄電装置 2 二次電池 3 キャパシタ 11 発電モーター(ジェネレータ) 12 エンジン 14 駆動モーター(電動モータ)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 10/40 B60K 6/04 ZHV (72)発明者 伊藤 仁 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 安部 孝昭 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ00 AL02 AL06 DJ18 HJ12 5H050 AA00 BA17 CB07 FA20 5H115 PA08 PA15 PC06 PG04 PI16 PO06 PO07 PO17 PU27 PV02 PV09 QE10 QI04 SE06 TI01 TI05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非黒鉛質炭素材料および非結晶質酸化物
    から選ばれる少なくとも1種を含む材料を負極活物質に
    用いた少なくとも1個の二次電池と、 少なくとも1個のキャパシタとを並列に接続してなるこ
    とを特徴とする蓄電装置。
  2. 【請求項2】 前記二次電池の負極活物質材料が非黒鉛
    質炭素材料のみからなることを特徴とする請求項1記載
    の蓄電装置。
  3. 【請求項3】 前記非黒鉛質炭素材料がハードカーボン
    であることを特徴とする請求項1または2記載の蓄電装
    置。
  4. 【請求項4】 前記二次電池がリチウム二次電池である
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
    蓄電装置。
  5. 【請求項5】 前記キャパシタが電気二重層キャパシタ
    であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
    記載の蓄電装置。
  6. 【請求項6】 車両の減速時に車輪からジェネレーター
    を駆動させて充電し、回生エネルギーを蓄えることを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の蓄電装置
    の使用。
  7. 【請求項7】 前記車両が走行用の駆動源としてエンジ
    ンと共に電動モーターを備えたハイブリッド車両である
    ことを特徴とする請求項6記載の蓄電装置の使用。
JP2002001203A 2002-01-08 2002-01-08 蓄電装置およびその使用 Pending JP2003200739A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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