JP2003199619A - 化粧用シート - Google Patents

化粧用シート

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JP2003199619A JP2001401868A JP2001401868A JP2003199619A JP 2003199619 A JP2003199619 A JP 2003199619A JP 2001401868 A JP2001401868 A JP 2001401868A JP 2001401868 A JP2001401868 A JP 2001401868A JP 2003199619 A JP2003199619 A JP 2003199619A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目的の身体部位の他に、他の身体部位に
も簡便に適用ができ、しかも製品の残余片もフルに活用
して、産業廃棄物を低減でき、エコロジーに貢献するよ
うな化粧用シートを提供する。 【解決手段】 化粧用シート1がいずれの方向にも指先
で破断可能で且つ保水性を有しており、該化粧用シート
には閉ループを描く切離し用切込み3により囲まれた切
離し用シート部2が形成されており、該切離し用シート
部および残余のシート部5のいずれもが皮膚貼付用途に
供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化粧用シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、肌を整えるために行うパックに使
用する化粧用シートは、予めそのパックを行う箇所に応
じた所定の形状に抜型成形された成型品として市販され
ている。例えば、顔全体を覆うようなものは目や口の部
分が開口されており、顔全体を覆う大きさで周辺に切込
みなどの入ったフェースマスクとして市販されている。
また、目の下の部分の手当て用のパック用シートとして
は三日月形に打抜き成形されたものなども市販されてい
る。しかしながら、消費者にとってはスキンケアしたい
部位は、例えば、目の下だけではなく目尻の部分あるい
は顎の部分、鼻の部分などといろいろな箇所を行いたい
ことが多く、所定の形状に成形された製品のみでは満足
のいくものがなかった。
【0003】また、人の顔等は各自によってその凹凸形
状、幅等も異なっており、市販のものでは全ての人によ
くフィットするというものではなく、フィット性に問題
があり、不便であった。例えば、目や鼻の位置も人によ
って異なっており、市販のフェイスマスクでは適格な場
所にフィットしないことがよくある。
【0004】一方、生産者にとっては、抜型成形に伴っ
て使用する部分以外の残余のシート片は、他の製品へ転
用ができず、産業廃棄物として処分されるため、産業廃
棄物が増大し、エコロジーに反するとともにとコストア
ップに繋がっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の問題に鑑み、本
発明の目的は、顧客の多様なニーズにも答えて、目的の
身体部位に止まらず、他の身体部位にも簡便に適用がで
き、しかも製品の残余片もフルに活用して、産業廃棄物
を低減でき、エコロジーに貢献するような化粧用シート
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、0.01〜
0.1g/cm の低密度であり、500%以上の保水
率を有する吸水性シートからなる化粧用シートであり、
該化粧用シートは、いずれの方向にも指先で破断可能で
あり、該化粧用シートには閉ループを描く切離し用切込
みにより囲まれた切離し用シート部が形成されており、
該切離し用シート部および残余のシート部のいずれもが
皮膚貼付用途に供されるものであることを特徴とする化
粧用シートにより前記目的を達成した。
【0007】本発明の化粧用シートは、凍結乾燥により
製造された吸水性シートであることが特に好ましい。ま
た、本発明の化粧用シートにはセルローススポンジも好
ましく使用できる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の化粧用シートに使用する
シート材は、0.01〜0.1g/cm の低密度であ
り、且つ500%以上の保水率を有する。密度が0.0
1g/cmを下回るシート材を使用すると、吸水率と保
水率は高まるが、実用的強度が低下し、化粧用シートと
して使用するには脆くなり過ぎ、化粧用シートを包装袋
から取出す際に製品(化粧用シート)を損傷しやすい。
一方、密度が0.1g/cmを越えるシート材を使用す
ると、吸水率と保水率が低下して、化粧パック時に化粧
液などを含み難くなる。
【0009】なお、本発明の吸水率は次式で定義され、 {(W2 −W1 )/W1 }×100% ここに、W1 は、試料の乾燥状態の重さ、W2 は、上記
試料を籠に入れて、水深10cmで2分間浸漬し、そして
籠を引き上げ、その後、1分間そのままの状態に保持し
た後、秤量した重さである。
【0010】吸水率は化粧用シートが水と接触したとき
に、自然に化粧用シートに吸収し得る容量を示す。この
値が高いと化粧液等を化粧用シート内に大量に取込め
る。本発明においては、吸水率は、好ましくは、1,0
00%以上、更に好ましくは、1,500%以上であ
る。
【0011】また、本発明の保水率は圧力付与後の含水
率であり、次式で定義され、 {(W3 −W1 )/W1 }×100% ここに、W1 は、5cm角の試料の乾燥状態の重さ、W3
は、上記試料を籠に入れて、水深10cmで2分間浸漬
し、そして籠を引き上げ、その後、1分間そのままの状
態に保持した後、濾紙上に前記試料を置き、その上に、
ガラス板を置き、更にガラス板と合わせた重さが250
gとなるようにガラス板の上に重錘を置き、荷重をかけ
て1分間そのまま保持し、その後、秤量した重さであ
る。
【0012】保水率は化粧用シート内に取込んだ水を、
外力が掛かった際にも保持し続ける特性を示す。保水性
が必要であるのは、本発明の化粧用シートを使用する際
には、化粧液などの液体を含浸した状態で使用するから
である。この値が高いと化粧時にパックする際に手で押
さえた時にも、化粧液がしみ出し難い。本発明において
は、保水率は500%以上とし、好ましくは900%以
上である。保水率が500%未満であると、パック時に
化粧液がしみ出しやすく、充分なスキンケア効果が得ら
れない。
【0013】本発明の化粧用シートは吸水性と保水性が
あり、なおかつ破断し易いものである。この破断し易さ
は鋏や工具などを使用せずに指先で簡単に千切れるよう
なものであり、その千切れる方向はいずれの方向にも簡
単に千切れるようなものである。
【0014】いずれの方向にも破断可能であるために
は、異方性が小さく破断強度が小さい低密度シートを使
用する。破断し易さの観点からして、シートの引張強度
が1N/mm 以下が好ましく、より好ましくは0.8
N/mm 以下である。引張伸度も大きいと破断し難
く、所望の形状に破断し難いので、乾燥状態の引張伸度
が15%以下が好ましく、より好ましくは10%以下で
ある。特に、いずれの方向にも破断が容易であり且つ液
体吸収量が大きく、保水性がよいという点で凍結乾燥に
より製造したシートが適している。
【0015】本発明の化粧用シートを構成する素材とし
ては、ポリビニルアルコール、セルロース、アルギン酸
誘導体、キトサンやマンノースなどの多糖体、コラーゲ
ンやセリシンなどの蛋白類など各種高分子化合物を使用
することができる。これらの高分子化合物は、ホモポリ
マーのほか任意の共重体も使用可能である。或いは高分
子のブレンド体を使用してもよい。特に、皮膚との適合
性や安全性の観点では、天然物由来の高分子化合物が好
ましい。
【0016】シート材に合成高分子を使う場合は、その
吸水性の観点から、親水性のあるものが好ましく、ま
た、天然物由来の高分子で親水性があるものがより一層
好ましい。
【0017】コラーゲン、ゼラチン、マンナン類(コン
ニャク成分)、キトサン、セルロースパルプ、セリシン
などの天然物由来の高分子化合物は原料を溶解または膨
潤させ、またはスラリーとした状態でシート化し、それ
を凍結乾燥することにより空洞が開き、低密度シートと
することができる。
【0018】このような天然物由来の高分子化合物から
なる低密度シートは保水力が大きいので、本発明の化粧
用シートとして特に適している。特に、凍結乾燥により
製造した低密度シートは、本発明の化粧用シートとして
適している。また、本発明の化粧用シートにはセルロー
ススポンジも好ましく使用できる。
【0019】本発明の化粧用シートは、引張強度が指で
簡単に破断することができる程度のものとし、しかも、
何れの方向にも指で簡単に破断することができるよう
に、引張強度が方向によっても殆ど異ならないようにす
る。一方、濡れた状態で肌に貼付するためにシートを広
げたり貼付けたりしたときにも破けないようにするため
に、濡れた状態でも簡単には破れない程度の強度が必要
である。
【0020】化粧用シートの引張強度などをコントロー
ルするためには、パルプを構成する繊維の太さや長さを
適宜選択したり、低密度シートの孔の大きさや分布を制
御したりする。凍結乾燥によりシートを製造する場合
は、原料に対する注水量を調節したり、凍結時間、凍結
温度、脱気時の圧力や時間等を調節することにより、引
張強度などをコントロールできる。また、必要に応じて
シートの製造時に、補強用として繊維成分を含有させる
こともできる。
【0021】本発明の化粧用シートは、任意の寸法、厚
みに設計することができるが、取扱い性や保水性の点で
は厚みは0.3mm〜2mm程度が好ましい。
【0022】本発明の化粧用シートにおいて、使用する
身体の部位、例えば、目の下部、鼻部、頬部、額部など
顔面各部位や、その他首部、脇下部、手腕部、脚部など
身体における任意の部位の皮膚に貼付するのに適した形
状が閉ループ状に切離し用切込みによって描かれてい
る。
【0023】この閉ループで囲まれた部分(切離し用シ
ート部)は前述したような目的とする部位に適した形状
であり、切離し用切込みの箇所で切離せば、その目的と
する箇所に貼付けることができる。
【0024】切離し用切込みは、例えば、切込みが不連
続状態(ミシン目状)に入れられたものなどを言う。切
離し用切込みは、抜き型加工などの方法によって、その
目的とする形状に沿った閉ループを描く線の大半が切り
抜かれて、一部分が点状あるいは短い線状などで繋がっ
た接合部となっているものや、或いは点線状あるいは一
点鎖線状に切込みが不連続状態で入っているものなどを
言う。更に、V字形断面の刃物(トムソン刃)により、
閉ループを描く線に沿って断面状態で化粧用シートの厚
さのごく一部を残してV字状の切れ目を入れてもよい。
この場合に、閉ループの一部を全厚さに亘り打抜くこと
により切離し用シート部の切離しが容易となり好まし
い。
【0025】このような切離し用切込みを入れたもの
は、鋏などを使用せずとも手で簡単に閉ループで囲まれ
た切離し用シート部を切離すことが可能である。本発明
においては1枚の化粧用シートの中に、このような閉ル
ープで囲まれた成形部が1つでもよく或いは2つ以上入
っていてもよい。
【0026】本発明の化粧用シートは、製品の形態にお
いては乾燥状態でもよいし、種々の化粧用の液体を含む
湿潤状態でもよい。乾燥状態のシートの場合は使用時に
適宜の化粧液などを含ませてから皮膚に貼付する。湿潤
状態とするには化粧用の液体に化粧用シートを浸漬した
り、化粧用液体を噴霧するなど任意の方法が使用でき
る。化粧用の液体としては化粧水、美容液などであり、
液体の状態は溶液、エマルジョン、乳液、ローション類
などであり、特に限定されるものではない。また、化粧
液には必要に応じてビタミン類、美白剤、保湿剤などの
肌に有効な成分を添加してもよい。
【0027】本発明の化粧用シートは次のようにして使
用する。すなわち、製品の状態で乾燥したものは閉ルー
プで囲まれた部分を切離した後、或いは切離す前に、化
粧水などの所望の液体を含浸させて湿潤状態とする。予
め湿潤した状態の製品はそのまま使用する。いずれも所
望形状の閉ループで囲まれた切離し用シート部を指先で
切離す。そして、その湿潤状態の切離し用シート部を、
その所望の身体の部位、例えば目の下などに貼付する。
【0028】切離し用シート部分を所定身体場所に貼付
した後、残余のシート部分は直ちに別の身体箇所に貼付
して使用してもよいし、或いはそのまま暫く保存して別
の機会に残余のシート部を使用することもできる。この
場合、残余のシート部は、その貼付したいとする目的の
部位に応じた大きさに指で千切って使用することができ
る。例えば、目じりの部分に適した大きさにしたり、ま
たは小鼻のところに貼付するのによい大きさにしたり、
その他、肌の状態が気になる部分に貼付することができ
る。また、この場合、販売製品が乾燥状態のものであれ
ば、その部位に応じた化粧液を含浸させてから貼付する
ことができる。例えば、小鼻の回りなどは肌を引締める
効果のある成分を含んだ化粧水を含浸させて貼付した
り、或いは目じりの箇所に貼付する場合は保湿性の高い
成分を含有する化粧液を含浸させたりと、各使用部位に
合わせたものを化粧用シートに含ませてから貼付すれば
よい。元々が湿潤した状態のものは、その湿潤状態にさ
せている化粧液に応じて顔の各部位などに残余のシート
部を千切って貼付すればよい。
【0029】本発明の化粧用シートは、吸水率および保
水率の高いシート状素材としてパック用シートとして特
に有用であるが、各種化粧水を含浸したウェット製品と
して美白、クレンジング等の用途にも使用できる。
【0030】
【実施例】次に、本発明を実施例によって更に詳しく説
明する。 〔実施例1〕低密度シート1として、厚み1mmにスライ
スしたセルロースパルプの凍結乾燥シート(密度0.0
3g/cm )を7cm×10cmの大きさのシートとし、
このシートにトムソン刃を用いて閉ループに沿って破線
状に切抜き加工を行い、図1に示すように、2枚の切離
し用シート部材2がとれる形態の化粧用シートを製造し
た。
【0031】この化粧用シートの破線部3に沿って接合
部4を手で切離して、2枚のシート部材を得た。これに
市販の化粧水を噴霧した後、左右の目の下に貼付したと
ころ、シート部材はフィット性が高かった。
【0032】更に、残余片5を約2等分に破断したもの
に、殺菌作用を有する薬液を噴霧した後、両頬の吹き出
物の出現部に貼付したところ、シートが伸びて、頬の凹
凸にもによくフィットし、効果的にスキントリートメン
トが行えた。このように、シート部材、残余片がともに
スキントリートメントが行ない易く、1枚の製品を有効
に活用することができた。
【0033】〔実施例2〕キトサン組成物からなり、凍
結乾燥により製造した低密度シート1(密度0.04g
/cm 、厚み0.7mm、大きさ5cm×7cm)にトムソ
ン刃を用いて閉ループに沿って破線状に切抜き加工を行
い、図2に示すように、切離し用シート部材2がとれる
形態の化粧用シートを製造した。
【0034】この化粧用シート1の破線部3に沿って接
合部4を手で切離して、シート部材2を1枚を得た。こ
れに化粧水を噴霧した後、左右の目の下に貼付したとこ
ろフィット性が高かった。
【0035】更に、残余片5を指で適当な大きさに破断
したものに、別の化粧水を噴霧した後、両頬の吹き出物
の出現部に貼付したところ、シートが伸びて頬の凹凸に
よくフィットした。
【0036】実施例1および2の化粧用シートは切離し
たシート部材および残余片の両方が指で容易に破断加工
できるので、出先においてもスキントリートメントが行
ない易く、製品を有効に活用することができた。また、
この化粧用シートは保水性がよいので、化粧水を長時間
保持でき、パックによる肌への保湿効果も高かった。
【0037】
【表1】 上記表1は実施例1および実施例2で使用した本発明の
化粧用シートと、従来のフェイスマスクに使用するレー
ヨン長繊維をウォータージェットにより交絡処理した不
織布との性能を比較したものである。
【0038】吸水率と保水率の測定における試料の大き
さは5cm×5cmである。吸水率は次のようにして評価し
た。試料の乾燥状態の重さW1 を測定する。試料を籠に
入れて、水深10cmで2分間浸漬し、そして籠を引き上
げる。その後、1分間そのままの状態に保持した後、秤
量して、重さW2 を測定する。水浸漬後の吸水率は次式
のとおりである。
【0039】{(W2 −W1 )/W1 }×100% 次に圧力を掛けた状態での保水率を測定する。圧力付与
条件は、濾紙上に上記試料(5cm角)を置き、その上に
ガラス板および重錘を置いた。ガラス板と重錘とを合わ
せた重さが250gであるようにして荷重をかけて1分
間そのまま保持し、その後、秤量して重さW3 を測定す
る。圧力付与後の保水率は次式のとおりである。
【0040】{(W3 −W1 )/W1 }×100% 引張強度測定のための試料の大きさは、長さ70mm(引
張る部分の長さは40mm)、幅15mmであり、この大き
さの試料を測定するシートの縦方向(一方の方向)に長
く取ったものと、横方向(前記方向と直角の方向)に長
く取ったものの2種類を用意する。引張条件は前記試料
を長さ方向に引張速度30mm/分で引張った。なお、湿
潤品の試料は上記の吸水直後のものを使用した。表1に
おいて引張強度の単位はN/mm であり、「縦/
横」は試料が縦方向のものと横方向のもののそれぞれの
測定値を示している。
【0041】この表1から分かるように、キトサンやセ
ルロースパルプからなる低密度シートは、保水率が高
く、圧力を付与しても、水分保持性能が極めて高い(圧
力を与えても、浸漬直後の約半分が保持される)。この
ような性質はパック用シートとして特に好ましいもので
ある。すなわち、パックを行う際に、化粧用シートにた
っぷりと化粧液を含ませることができ、しかも、顔面等
に化粧用シートを貼りつける場合は必ずシートの上から
軽く押さえ付けて肌に馴染ませという作業を行うが、こ
のような作業を行っても化粧液が滴り落ちない。更に、
保水力があるので、すぐに乾燥しないので、長時間パッ
クを行うことができ、肌へ化粧液の成分を充分に付与す
ることができる。このような観点からして、本発明の化
粧用シート(特にキトサンやセルロースパルプを主成分
とする多孔質シート)は圧力付与後の保水率が900%
以上であることが好ましい。
【0042】更に、キトサンやセルロースパルプからな
る凍結乾燥による低密度シートは、乾燥状態で引きちぎ
り易い。これは乾燥状態での、引張強度が1N/mm
以下と低く、伸度も10%以下であるという特性に由
来する。
【0043】キトサンやセルロースパルプからなる凍結
乾燥による低密度シートは、縦方向でも横方向でも引張
強度が大体等しく、異方性が少ない。そのため、指で引
き千切る場合もその使用者の所望の方向に破いて行くこ
とができので、化粧用シートを貼付する箇所に適した所
望形状にすることができる。
【0044】キトサンやセルロースパルプからなる低密
度シートは、湿潤時に引張強度が低下するが(乾燥時の
半分以下)、引張伸度が乾燥時よりも高くなるため、顔
面の凹凸面に貼付しても追随性がよく、破けたりせず
に、所望部位の皮膚にフィットさせることができる。
【0045】これに比較して従来のフェイスマスク用不
織布は引張強度が縦方向と横方向で異なっている。すな
わち、異方性がある。しかも、乾燥状態でも、湿潤状態
でも引張強度が大きく、しかも引張伸度も大きいため、
指で破断しようとしてもシートが伸びてしまい、なかな
か破断できない。そして、強く引張って破断できたとし
ても、破断し易さに方向性があるので、所望の方向に千
切って行くことができない。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、化粧用シートは指先で
簡単に破断することができるものであり、また、所望の
目的とする部位の形状に応じた閉ループ形状で切離し用
切込みが入っているため、この閉ループで囲まれたもの
を簡単に切離すことができ、目的の部位のところに化粧
用シートを貼付することができる。
【0047】しかも、本発明の化粧用シートの残余の部
分も手で簡単に破断することができるので、身体の他の
部位に貼付することができ、化粧用シートの製品を無駄
なく完全に使い切ることができる。
【0048】特に、目的の部位ごとに使用する化粧液の
種類が異なっていても、本発明の化粧用シートを乾燥状
態で製品化したものであれば、目的の部位ごとに異なっ
た化粧液を切離したシート部材および残余片に含浸させ
ることができ、多様なニーズに応じたパックを施すこと
ができる。
【0049】また、顔やその他身体の部位においてその
部位の立体形状が、本発明の化粧用シートの使用者各自
によって異なっていても、本発明の残余片はその個々の
人にとって適当な形状に破断することができるのでフィ
ット性も優れている。
【0050】本発明の化粧用シートがキトサンやセルロ
ース等の天然物由来の高分子からなり、凍結乾燥法によ
り製造された低密度シートであると、保水性および指で
の破断のし易さなどの観点からして特に好ましい。
【0051】更に、本発明によれば顔面用のみならず、
身体の他の部位に対してもスキンケアとして使用するこ
とができ、特に、閉ループの外側となる残余の部分によ
って身体の手や脚、脇の下等の身体の部分の肌の手入れ
も簡単にできる。
【0052】本発明によれば、生産プロセスの面では、
抜型成形に伴う残余片に起因する産業廃棄物の問題もな
くエコロジーにマッチし、またロス解消によりコストが
低減するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧用シートの第1実施例の平面図で
ある。
【図2】本発明の化粧用シートの第2実施例の平面図で
ある。
【符号の説明】
1 化粧用シート本体 2 切離し用シート部 3 切離し用切込み 4 接合部 5 残余のシート部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 憲司 大阪府大阪市東淀川区西淡路6丁目3番41 号 株式会社タイキ淡路工場内 (72)発明者 中村 興司 大阪府大阪市東淀川区西淡路6丁目3番41 号 株式会社タイキ淡路工場内 (72)発明者 相原 耕司 大阪府大阪市東淀川区西淡路6丁目3番41 号 株式会社タイキ淡路工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.01〜0.1g/cm の低密度で
    あり、500%以上の保水率を有する吸水性シートから
    なる化粧用シートであり、該化粧用シートは、いずれの
    方向にも指先で破断可能であり、該化粧用シートには閉
    ループを描く切離し用切込みにより囲まれた切離し用シ
    ート部が形成されており、該切離し用シート部および残
    余のシート部のいずれもが皮膚貼付用途に供されるもの
    であることを特徴とする化粧用シート。
  2. 【請求項2】 前記化粧用シートが凍結乾燥により製造
    された吸水性シートであることを特徴とする請求項1に
    記載の化粧用シート。
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