JP2003193335A - 中空形状物及びその製造方法 - Google Patents

中空形状物及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造の際に二酸化炭素等の有害ガスが発生し
ない、鋳型となる物質を再利用することのできる、環境
に優しい中空形状物の製造方法を提供すること。 【解決手段】 本発明の中空形状物の製造方法は、繊維
状物を形成し得る両性化合物を用い、繊維状物で形成さ
れた芯材と金属材又は金属酸化物で形成された外装材と
を有する被覆繊維状物を形成し、繊維状物で形成された
芯材を溶解する工程を有する。本発明の中空形状物の製
造方法は、二酸化炭素等の有害ガスが発生せず、鋳型と
なる物質を再利用することのできる方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空形状物の製造
方法に関するものであり、更に詳細には、製造の際に二
酸化炭素等の有害ガスが発生しない、中空形状物の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】極細径の金属繊維は、燃料電池や二次電
池等の極板、触媒、触媒担体、ディスプレイ用電極、携
帯電話用電極等に広く用いられている。そして、特に燃
料電池や二次電池等の高性能化を図る手段として、電極
材料の表面積の拡大及び触媒効率の向上が求められてい
る。電極材料の表面積を拡大するために、界面活性剤に
より形成された繊維状分子集合体や高分子が紡糸された
繊維を鋳型として用いる鋳型法による中空形物の製造方
法が提案されている。
【0003】上述のような中空金属繊維を製造する方法
として、Shnurらは、両親媒性の界面活性剤分子により
形成された繊維状の分子集合体を鋳型として用い、この
鋳型に無電解めっきを施し、有機分子と金属とからなる
複合材料を得、得られた複合材料を焼結させ、有機分子
を燃焼により除去して中空状の金属繊維を製造する方法
を提案している(Materials Science and Engineering,
A158 (1992) 1-6)。また、中空金属繊維を製造する方
法は、上記文献以外にも知られているが、中空金属繊維
を製造するために一般に実施されている方法は、上記文
献に記載されたものと原理的には同一である。すなわ
ち、有機分子と金属とからなる複合材料を得た後、得ら
れた複合材料を焼結させている。
【0004】上述したような方法においては、複合材料
を酸化的に燃焼させる工程を有しており、この燃焼のた
めのエネルギーが必要となる。また、界面活性剤が燃焼
されることに伴い、二酸化炭素を主成分とする有害ガス
が発生し、地球温暖化現象を引き起こすという問題があ
る。また、界面活性剤により形成される繊維状の分子集
合体は、円形のミセル、ベシクル等の形状の異なった分
子集合体と平衡状態にあるため、温度や添加物等により
分子集合体の形状に影響を受けやすく、有機分子と金属
とからなる複合材料を作製する際の製造条件が限定され
てしまう。
【0005】一方、中空金属繊維を製造する方法とし
て、化学的ならびに物理的に安定な形状を有する紡糸さ
れた高分子繊維を繊維状有機鋳型として用いる方法が提
案されている(Journal of Power Sources, 50(1994) 2
1-25)。該文献に記載された方法においては、ポリプロ
ピレンを紡糸して繊維を得、得られた繊維を鋳型とし
て、この鋳型に無電解メッキによりニッケルを被覆し、
有機物質と金属とからなる複合体を得る。得られた複合
体を酸化的に燃焼させ、ニッケル中空繊維を製造する。
【0006】このような製造方法によれば、前記界面活
性剤により形成される繊維状分子集合体と比べた場合、
化学的且つ物理的に安定な形状を有する高分子繊維を鋳
型として用いているため、高分子繊維を無電解めっきに
より被覆する工程における製造条件の範囲が広げられる
という利点を有している。しかし、鋳型である高分子繊
維を複合体から除去する工程としては、上述した方法と
同様に燃焼法を用いているため、二酸化炭素等の有害ガ
スが発生するという問題はあった。また、鋳型を焼結し
て中空繊維を得るため、鋳型は燃焼してしまい再利用す
ることはできなかった。
【0007】上述した方法においては、鋳型を燃焼によ
り除去する必要があるので燃焼するためのエネルギーを
必要とし、また鋳型を除去する際に二酸化炭素等の有害
ガスが発生するという問題がある。従って、二酸化炭素
等の有害ガスの副生成を伴わない、鋳型となる物質を再
利用することのできる、中空形状物の製造方法が強く望
まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、製造の際に二酸化炭素等の有害ガスが発生しない、
鋳型となる物質を再利用することのできる、環境に優し
い中空形状物の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の両
性化合物がアルカリ性水溶液中で溶解し、中性付近で繊
維を形成し得ることをすでに報告している(J. Am. Che
m. Soc. 2000, 122, 10997-11004)。本発明者らは、上
記両性化合物を用いて中空形状物を製造することによ
り、上記課題を解決し得るという知見を得た。
【0010】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
のであり、(A)繊維状物を形成し得る両性化合物を水
に溶解して両性化合物水溶液を調製し、該両性化合物水
溶液から繊維状物を形成させ、繊維状物含有水溶液を得
る工程;(B)上記繊維状物含有水溶液中の上記繊維状
物を金属材又は金属酸化物で被覆して、繊維状物で形成
された芯材と金属材又は金属酸化物で形成された外装材
とを有する被覆繊維状物を形成する工程;及び(C)上
記被覆繊維状物の繊維状物で形成された芯材を溶解する
ことにより、金属材又は金属酸化物で形成された中空形
状物を得ることを特徴とする、中空形状物の製造方法を
提供する。上記構成とすることにより、製造の際に二酸
化炭素の有害ガスが発生しない、環境に優しい中空形状
物を得るための製造方法となる。
【0011】また、請求項2に記載の発明では、上記両
性化合物として、カルボキシル基及びピリジル基を有す
る化合物を用いている。また、請求項3に記載の発明で
は、上記両性化合物として、上記一般式(I)で示され
る化合物を用いている。本発明の中空形状物の製造方法
において上記化合物を用いることにより、繊維状物の形
成が容易となり、また該繊維状物に金属材又は金属酸化
物を被覆することが容易にでき、また、その後の繊維状
物で形成された芯材を燃焼することなく、中空形状物を
得ることができる。
【0012】また、請求項4に記載の発明では、上記繊
維状物含有水溶液の水素イオン濃度又は温度を変化させ
ることにより、繊維状物で形成された芯材を溶解させ
る。かかる構成により、繊維状物で形成された芯材を燃
焼する必要がなく、環境に優しい、中空形状物の製造方
法となる。燃焼することなしに溶解することができ、二
酸化炭素等の有害ガスの発生しない製造方法となる。ま
た、繊維状物で形成された芯材を燃焼することなく溶解
できるので、繊維状物を形成し得る両性化合物を回収
し、再利用することが可能となる。
【0013】また、請求項5に記載の発明では、上記両
性化合物水溶液を二酸化炭素雰囲気下に置くことにより
繊維状物を形成する。両性化合物水溶液を二酸化炭素雰
囲気下に置くことで繊維状物が形成されるので、本発明
の中空形状物の製造方法を実施するには特に複雑な装置
が必要でなく、簡単な装置で実施が可能である。
【0014】また、請求項6に記載の発明では、無電解
めっきにより繊維状物を金属材で被覆する。かかる構成
とすることにより、被覆処理が容易であり、容易に均一
な膜厚の被覆を形成することが可能である。
【0015】また、請求項7に記載の発明では、得られ
る中空形状物が中空金属繊維である。得られる中空金属
繊維は表面積が大きいので、燃料電池や二次電池等の極
板、触媒、触媒担体、ディスプレイ用電極、携帯電話用
電極等に使用が可能であり、このような幅広い用途を有
する中空金属繊維を、二酸化炭素等の有害ガスを発生し
ない、環境に優しい方法で製造することができる。
【0016】また、請求項8に記載の発明では、上記工
程(C)において溶解された芯材から回収された両性化
合物を材料として用いている。このような構成とするこ
とにより、鋳型として用いる物質である両性化合物を再
利用することができるので、資源の無駄をなくすことが
可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の中空形状物の製造方法
は、(A)繊維状物を形成し得る両性化合物を水に溶解
して両性化合物水溶液を調製し、該両性化合物水溶液か
ら繊維状物を形成させ、繊維状物含有水溶液を得る工
程;(B)上記繊維状物含有水溶液中の上記繊維状物を
金属材又は金属酸化物で被覆して、繊維状物で形成され
た芯材と金属材又は金属酸化物で形成された外装材とを
有する被覆繊維状物を形成する工程;及び(C)上記被
覆繊維状物の繊維状物で形成された芯材を溶解すること
により、金属材又は金属酸化物で形成された中空形状物
を得ることを特徴とする。
【0018】図1は、本発明の中空形状物の製造方法の
工程を図示した図である。図1に示すように、本発明の
中空形状物の製造方法においては、(A)繊維形成工
程、(B)繊維被覆工程、(C)芯材除去工程及び
(D)両性化合物回収工程からなる。そして、上記工程
(C)において繊維状物で形成された芯材を溶解して中
空形状物を得る。かかる工程(C)において、中空形状
物をろ過等により回収した後、溶解した繊維状物の構成
要素である両性化合物は水溶液中に溶解しているので、
該両性化合物を回収し(工程D)、再利用することがで
きる。
【0019】先ず、本発明において用いられる、繊維状
物を形成し得る両性化合物について説明する。 本発明
において用いられる両性化合物は、酸性基及び塩基性基
を有するものであり、上記酸性基と塩基性基との間で分
子間水素結合が形成されるものである。上記酸性基及び
塩基性基は、それぞれ分子の末端に有しているものが好
ましい。上記酸性基及び塩基性基を有する両性化合物に
おいては、分子内の酸性基と他の分子の塩基性基との間
で分子間水素結合が形成され、両性化合物は繊維状の形
態となり、繊維状物を形成する。また、本発明において
用いられる両性化合物は、例えば水溶液の温度や水素イ
オン濃度を変化させることにより溶解するものである。
このような性質を有する両性化合物を用いることによ
り、工程(C)における芯材の除去に焼結を必要としな
いため、両性化合物を回収することが可能となる。
【0020】本発明において用いられる両性化合物の有
する上記酸性基としては特に限定されないが、例えばカ
ルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、フェノー
ル性水酸基及びスルフィン酸基等が挙げられる。また、
上記塩基性基としては特に限定されないが、例えば脂肪
族塩基性基として1級、2級、3級アミノ基等が挙げら
れ、例えば芳香族縮合環塩基性基としてピリジル基、ピ
コリル基、キノリル基、イミダゾイル基及びベンゾイミ
ダゾイル基等が挙げられる。
【0021】本発明において用いられる両性化合物とし
ては、分子内にカルボキシル基及びピリジル基を有する
ものが好ましく用いられる。このような化合物として
は、水溶液中で繊維状物を形成し得るものであれば特に
制限はないが、例えば下記一般式で示されるものが挙げ
られる。
【0022】
【化2】
【0023】(式中、Rは水素又は炭素数1〜10、好
ましくは1〜5の直鎖又は分岐状のアルキル基であり、
mは1〜20、好ましくは1〜10の整数である。)
【0024】また、本発明において用いられる両性化合
物としては、下記一般式(I)で示されるものが更に好
ましく用いられる。
【0025】
【化3】 (式中、Rは、水素又は炭素数1〜10、好ましくは1
〜5の直鎖又は分枝状のアルキル基であり、mは1〜2
0、好ましくは1〜10の整数である。)
【0026】本発明においては、上述したような芳香環
を有する両性化合物が好ましく用いられるが、本発明に
おいて用いられる両性化合物としては芳香環を有するも
のに限定されない。水溶液中で繊維状物を形成し得る両
性化合物であれば、特に制限なく用いられる。本発明に
おいて用いることのできる両性化合物を更に例示する
と、例えばα−ω−アミノ酸、アミノアルキル基とカル
ボキシル基とが共に置換されたベンゼン誘導体、ナフタ
レン誘導体、アントラセン誘導体、アゾベンゼン誘導
体、スチルベンゼン誘導体及びビフェニル誘導体等が挙
げられる。
【0027】本発明の中空形状物の製造方法は、(A)
繊維状物を形成し得る両性化合物を水に溶解して両性化
合物水溶液を調製し、該両性化合物水溶液から繊維状物
を形成させ、繊維状物含有水溶液を得る工程;(B)上
記繊維状物含有水溶液中の上記繊維状物を金属材又は金
属酸化物で被覆して、繊維状物で形成された芯材と金属
材又は金属酸化物で形成された外装材とを有する被覆繊
維状物を形成する工程;及び(C)上記被覆繊維状物の
繊維状物で形成された芯材を溶解することにより、金属
材又は金属酸化物で形成された中空形状物を得ることを
特徴とする。
【0028】本発明においては、上記工程(C)におい
て繊維状物で形成された芯材を溶解することにより金属
材で形成された中空形状物を得ることを特徴としてお
り、従来より中空金属繊維を製造する際に用いられてい
る方法と異なり、芯材を焼失する工程を有していない。
従って、芯材を形成する両性化合物は焼失されてしまう
ことがなく、溶解するだけで金属材で形成された中空形
状物が得られ、芯材を形成する両性化合物は再利用する
ことが可能である。また、従来の方法では焼結する工程
を有しており、得られた中空金属繊維にはクラックが生
じ、品質が劣化する場合があるが、本発明の中空形状物
の製造方法では焼結する工程を有していないため、得ら
れれる中空形状物にクラックが生じることがなく、品質
の高い中空形状物を得ることができる。
【0029】次に、本発明の中空形状物の製造方法につ
いて、工程毎に説明する。先ず、上記工程(A)につい
て説明する。上記工程(A)は、繊維状物を形成し得る
両性化合物を水に溶解して両性化合物水溶液を調製し、
該両性化合物水溶液から繊維状物を形成させ、繊維状物
含有水溶液を得る工程である。なお、両性化合物として
は粉末状のものを水又は水性有機溶媒を含む水溶液に溶
解して用いることが好ましい。上述したように、本発明
の中空形状物の製造方法においては両性化合物を再利用
することが可能であり、粉末状のものを用いることによ
り、中空形状物を得た後の水溶液からの両性化合物の回
収率が向上する。
【0030】上記工程(A)においては、まず繊維状物
を形成し得る両性化合物を水に溶解して両性化合物水溶
液を調製する。上記一般式(I)で示される化合物を例
にして、以下に説明すると、上記一般式(I)で示され
る化合物はpH2〜11の水溶液中では繊維状物を形成
し、11を越えるpH、及び2未満のpHの水溶液中で
は溶解する。
【0031】従って、11を越えるpH、又は2未満の
pHの水溶液に上記一般式(I)で示される化合物を溶
解し、両性化合物水溶液を調製する。例えば、上記一般
式(I)で示される化合物を水酸化ナトリウム水溶液に
溶解する。調製する両性化合物水溶液中の両性化合物の
濃度は特に限定はないが、0.1〜10質量%程度にす
ることが好ましい。なお、両性化合物の濃度は、得よう
とする繊維の軸径、長さ等を考慮して決定することが好
ましい。また、水酸化ナトリウム水溶液は、そのpHが
11を越えるようになる濃度であればよい。
【0032】次いで、得られた両性化合物水溶液から繊
維状物を形成させ、繊維状物含有水溶液を得る。上記一
般式(I)で示される化合物は2〜11のpHにおいて
は繊維状物を形成するので、上記両性化合物水溶液のp
Hを2〜11にすることにより、両性化合物水溶液から
繊維状物を形成させることができる。両性化合物水溶液
のpHを2〜11にする方法としては特に制限はない
が、例えば希塩酸等の酸性物質を溶解させた水溶液を滴
下することにより実施することができ、また水溶液に二
酸化炭素を吹きつけることによっても実施することがで
きる。両性化合物水溶液に二酸化炭素を吹きつけること
によって繊維状物を形成する場合、二酸化炭素の吹き込
み量は10〜1000ml/min程度で、時間は3時
間程度でよい。
【0033】また、両性化合物水溶液を空気中に放置す
ることにより、空気中の二酸化炭素が両性化合物水溶液
に溶解し、水溶液が中和され、繊維状物が形成される。
両性化合物水溶液を空気中に放置して空気中の二酸化炭
素を両性化合物水溶液に徐々に溶解させることにより、
繊維の長さを長くすることができる。両性化合物水溶液
を空気中に放置し繊維状物を形成させるには、両性化合
物水溶液を約7日間空気中に放置する。
【0034】なお、得られる繊維状物の軸径、長さ等
は、繊維状物の形成条件、すなわち両性化合物の濃度、
pH、繊維状物の空気中への放置時間等によって変化さ
せることが可能である。本発明の中空形状物の製造方法
における工程(A)によって得られる繊維状物含有水溶
液中に含まれる繊維状物は、ろ過工程が含まれる製造上
の理由で、その軸径は0.1μm以上であることが好ま
しく、長さは10μm以上であることが好ましい。
【0035】次に、工程(B)について説明する。上記
工程(B)は、上記工程(A)により得られた繊維状物
含有水溶液中に含まれる繊維状物を金属材又は金属酸化
物で被覆して、繊維状物で形成された芯材と金属材又は
金属酸化物で形成された外装材とを有する被覆繊維状物
を形成する工程である。
【0036】上記工程(B)における、金属材の被覆に
ついて説明する。上記繊維状物を金属材で被覆する方法
としては、従来公知の方法を何ら制限なく用いることが
できる。繊維状物を金属材で被覆することができれば、
いかなる方法を用いてもよいが、本発明においては無電
解めっき法を用いることが好ましい。無電解めっき法に
より無電解めっき膜を繊維状物上に形成し、繊維状物を
金属材で被覆し、繊維状物で形成された芯材と金属材で
形成された外装材とを有する被覆繊維状物が形成され
る。
【0037】無電解めっき法については、従来公知の方
法により実施することができる。以下、無電解めっき法
による、繊維状物の金属材による被覆について簡単に説
明する。無電解めっき法は、触媒付与化工程と無電解め
っき工程とに分けられる。以下、ニッケルを被覆する場
合について説明する。触媒付与化工程は、塩化パラジウ
ムを含有する溶液で触媒化することにより行われる。か
かる触媒付与化工程は、めっき膜厚の均一化を達成する
ために行われる工程である。
【0038】無電解めっき工程は、一般的にリン酸ニッ
ケル、次亜リン酸ニッケル、硝酸ニッケル、塩化ニッケ
ル、硫酸ニッケル等のニッケル塩を含有する水溶液中で
ニッケルを還元剤にて還元する工程であり、必要に応じ
て錯化剤、pH調製剤、緩衝剤又は安定化剤等を水溶液
中に含有させることが好ましい。次亜リン酸ニッケルを
含有する水溶液を用いて、自己触媒的にニッケルイオン
を還元させる無電解めっき法がより好ましい。
【0039】なお、無電解めっき工程において用いられ
るめっき浴としては、ニッケル塩の濃度が0.1〜20
質量%のめっき浴を用いることが好ましく、ニッケル塩
の濃度が1〜10質量%のめっき浴を用いることが更に
好ましい。また、本発明の工程(B)における無電解め
っきによる繊維状物の金属材による被覆は、2段階の工
程で行うことが好ましく、1段階目の工程においてはニ
ッケル塩濃度の低いめっき浴を用い、2段階目の工程に
おいてはニッケル塩濃度の高いめっき浴を用いることが
更に好ましい。このような、ニッケル濃度の異なるめっ
き浴を用いた、2段階工程で無電解めっきを行うことに
よりめっき膜厚が更に均一なものとなるので、2段階工
程により無電解めっきを行うことが好ましい。
【0040】上記ニッケル無電解めっき工程を実施する
際のめっき浴のpHは好ましくは4.5〜7であり、更
に好ましくは5〜6である。めっき浴のpHが5未満で
あるとめっき速度が遅くなる場合があり、またpHが6
を越えるとめっき速度が速すぎる場合があり、いずれも
めっき膜厚が均一に形成されることが妨げられる場合が
あるので、めっき浴のpHは上記範囲内とすることが好
ましい。
【0041】本発明の中空形状物の製造方法における工
程(B)においては、上述したように、工程(A)によ
り得られた繊維状物含有水溶液中の繊維状物を金属材で
被覆して、繊維状物で形成された芯材と金属材で形成さ
れた外装材とを有する被覆繊維状物が形成される。な
お、上記工程(B)において繊維状物を金属材で被覆し
て金属材で外装材を形成するが、かかる外装材の厚さ
は、通常は0.5〜30μmである。
【0042】上述した説明においては、繊維状物にニッ
ケルをめっきする場合について説明したが、本発明にお
いてはニッケル以外の金属材を使用することも可能であ
り、そのような金属材としては、例えば銀、銅、金、パ
ラジウム、鉛、白金、ニッケル合金、錫、ロヂウム、カ
ドミウム、ルテニウム、インジウム及びコバルト等を用
いることができるが、本発明において用いられる金属材
としては上記のものに限定されず、繊維状物をめっきに
より被覆することのできるものは全て用いることができ
る。
【0043】次に、工程(B)における、金属酸化物の
被覆について説明する。上記繊維状物を金属酸化物で被
覆する方法としては、従来公知の方法を何ら制限なく用
いることができる。繊維状物を金属材で被覆することが
できる方法であれば、いかなる方法を用いてもよい。上
記繊維状物を金属酸化物で被覆する方法として例を挙げ
れば以下の方法が挙げられる。例えば、テトラエトキシ
シランを含有する水溶液に上記繊維状物を混在させ、希
塩酸等の酸性物質を添加し、テトラエトキシシランの加
水分解ならびに縮合反応を促進させ、上記繊維状物を芯
材に、二酸化ケイ素重合物を外装材とする金属酸化物被
覆繊維状物を形成することができる。
【0044】本発明において用いられる金属酸化物とし
ては、例えばケイ素、チタン、錫、アルミナ、ゲルマニ
ウム及び鉛等の酸化物が挙げられるが、本発明において
用いられる金属酸化物としては上記のものに限定され
ず、繊維状物を被覆することのできるものは全て用いる
ことができる。
【0045】次に、工程(C)について説明する。上記
工程(C)は、上記工程(B)により得られた、繊維状
物で形成された芯材と金属材又は金属酸化物で形成され
た外装材とを有する被覆繊維状物の繊維状物で形成され
た芯材を溶解することにより、金属材又は金属酸化物で
形成された中空形状物を得る工程である。
【0046】繊維状物で形成された芯材を溶解する方法
に特に制限はないが、例えば上記一般式(I)で示され
る化合物は2〜11のpHにおいては繊維状物を形成
し、2未満のpH及び11を越えるpHでは溶解するの
で、上記被覆繊維状物を2未満のpH又は11を越える
pHの溶液に浸漬することにより、芯材を溶解すること
ができる。
【0047】pHが11を越える溶液に被覆繊維状物を
浸漬する場合、用いる溶液としては例えば水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等を含む水溶液やアンモニア水等が用いられる。また、
2未満のpHとする場合に用いられる溶液としては例え
ば希塩酸、希硫酸、希硝酸水溶液やクロロ酢酸、ジクロ
ロ酢酸、トリクロロ酢酸等のハロゲン化酢酸を含む水溶
液等が挙げられる。
【0048】例えば、両性化合物として上記一般式
(I)で示される化合物を用いた場合、pH14の水酸
化ナトリウム溶液に5分〜24時間程度浸漬することに
より、被覆繊維状物の芯材が溶解し、中空形状物を得る
ことができる。また、両性化合物として上記一般式
(I)で示される化合物を用いた場合、70℃以上の温
度においては繊維状物が溶解されるので、70℃以上の
温度の水、好ましくは沸騰水中に被覆繊維状物を浸漬す
ることにより、芯材を溶解することができる。繊維状物
で形成された芯材を溶解した後に得られた中空形状物
は、ろ過等により回収することができる。
【0049】本発明の中空形状物の製造方法において
は、上記工程(A)、(B)及び(C)により中空形状
物を二酸化炭素等の有害ガスを発生することなく製造す
ることができる。また、本発明の中空形状物の製造方法
においては、上記工程(C)において繊維状物から形成
された芯材を溶解しており、芯材を溶解した後に両性化
合物が残存している。従って、残存している両性化合物
を回収することにより(工程D)再利用することが可能
である。従って、鋳型となる物質を再利用することがで
き、物品利用率を向上させ、資源の無駄をなくすことが
できる。
【0050】工程Dについて説明する。両性化合物を回
収する方法としては、繊維状物から形成された芯材を水
酸化ナトリウム溶液で溶解させた場合には、希塩酸等を
用いることにより溶液を中和し、両性化合物を回収する
方法が挙げられる。また、沸騰水中に被覆繊維状物を浸
漬して芯材を溶解させた場合には、ろ液を冷却すること
により、両性化合物を回収することができる。
【0051】上述した説明においては、中空繊維状物の
製造方法について説明しているが、本発明の中空形状物
の製造方法において製造し得る形状物は繊維状物に限定
されず、中空形状物であればどのようなものでも製造す
ることができる。繊維状物を形成し得る両性化合物から
繊維を形成する際に、繊維を形成する条件を調製するこ
とにより、得られる繊維の軸径、長さ等を調製すること
が可能であり、繊維状でない、例えば箱型、星型等の中
空形状物の形態にすることも可能であり、また、繊維を
多数束ねることにより、繊維よりも軸径の大きい中空形
状物を形成することもできる。
【0052】本発明の中空形状物の製造方法を用いて、
中空金属繊維を製造した場合、表面積が大きい中空金属
繊維を得ることができるので、燃料電池や二次電池の極
板、触媒、触媒担体、ディスプレイ用電極、携帯電話用
電極等として用いることができる。
【0053】実施例 以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。な
お、本発明の範囲は、かかる実施例に限定されないこと
はいうまでもない。
【0054】実施例1(工程A) 下記化学式(II)で示される、6−{2−sec−ブ
チル−4−(4−ピリジルアゾ)フェノキシ}ヘキサン
酸の粉末1gをpH12の水酸化ナトリウム水溶液10
00mlに溶解し、均質な6−{2−sec−ブチル−
4−(4−ピリジルアゾ)フェノキシ}ヘキサン酸を含
む水溶液を調製した。
【0055】
【化4】
【0056】上記の6−{2−sec−ブチル−4−
(4−ピリジルアゾ)フェノキシ}ヘキサン酸を含む水
溶液を大気下に1週間静置し、pHを8まで低下させ、
軸径1〜10μm、長さ約700μmの有機物繊維を形
成した。
【0057】実施例2(工程A) 上記化学式(II)で示される6−{2−sec−ブチ
ル−4−(4−ピリジルアゾ)フェノキシ}ヘキサン酸
の粉末1gをpH12の水酸化ナトリウム水溶液100
0mlに溶解し、均質な6−{2−sec−ブチル−4
−(4−ピリジルアゾ)フェノキシ}ヘキサン酸を含む
水溶液を調製した。6−{2−sec−ブチル−4−
(4−ピリジルアゾ)フェノキシ}ヘキサン酸を含む水
溶液に二酸化炭素を3時間吹き込み(吹き込み量:10
0ml/min)、軸径1〜10μm、長さ約100μ
mの有機物繊維を形成した。
【0058】実施例3(工程B) 実施例1及び実施例2で得られた有機物繊維を脱イオン
水で洗浄した後、6×10-3質量%の塩化パラジウム
(II)、0.6質量%の塩化ナトリウムを溶解した、
pH5の酢酸緩衝液(0.1モルdm-3)500mlに
浸漬し、室温で30分間静置した。30分間静置した
後、脱イオン水で洗浄を行った。次いで、脱イオン水に
よる洗浄を行った有機物繊維を、1.5質量%の次亜リ
ン酸ニッケル6水和物、1.2質量%のホウ酸、0.2
4質量%の酢酸ナトリウム、0.12質量%の硫酸アン
モニウムを含む、pH5.5の無電解ニッケルめっき浴
(a)に浸漬し、室温で30分静置した。次いで、有機
物繊維を、4.5質量%の次亜リン酸ニッケル6水和
物、1.2質量%のホウ酸、0.24質量%の酢酸ナト
リウム、0.12質量%の硫酸アンモニウムを含む、p
H5.5の無電解めっき浴(b)に浸漬し、室温で24
時間静置した後、脱イオン水で洗浄を行い、金属ニッケ
ルで被覆された有機物繊維を得た。
【0059】実施例4 塩酸を添加し、pHを3とした無電解ニッケルめっき浴
(b)を用いた以外は、実施例3と同様に操作を行い、
部分的にのみ金属ニッケルで被覆された有機物繊維を得
た。
【0060】実施例5 水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを9とした無電
解ニッケルめっき浴(b)を用いた以外は、実施例3と
同様に操作を行い、塊状のニッケル析出物が付着した有
機物繊維を得た。
【0061】実施例6(工程B) 実施例1で得られた有機物繊維を脱イオン水で洗浄した
後、0.5質量%の塩化スズ(II)2水和物と1規定
の希塩酸を0.2ml含む水溶液100mlに、洗浄し
た有機物繊維を浸漬した。室温に2分間放置した後、脱
イオン水で洗浄を行った。次いで、0.026質量%の
塩化パラジウム(II)と1規定の希塩酸を0.05m
lを含む水溶液に塩化スズ(II)水溶液で処理した有
機繊維を浸漬した。室温に5分間放置した後、脱イオン
水で洗浄を行い、触媒が吸着した有機物繊維を得た。得
られた有機物繊維を、実施例3で用いた無電解ニッケル
めっき浴(a)に浸漬し、室温で120分間静置した
後、脱イオン水で洗浄を行い、金属ニッケルで被覆され
た有機物繊維を得た。
【0062】実施例7(工程C) 実施例3及び実施例6で得られた金属ニッケルで被覆さ
れた有機物繊維をpH14の水酸化ナトリウム水溶液に
浸漬し、室温で24時間静置し、有機物繊維を溶解させ
た。0.2μmのポアサイズのPTFEメンブランフィ
ルターを用いてろ過し、脱イオン水で洗浄し、中空状の
ニッケルチューブを得た。得られたニッケルチューブの
走査型電子顕微鏡写真を図2に示す。なお、実施例1で
得られた有機物繊維を用いた場合も、実施例2で得られ
た有機物繊維を用いた場合も、同様な中空状ニッケルチ
ューブが得られた。図2に示すように、本発明により得
られたニッケルチューブは中空形状物であり、上述した
ように、焼結する工程を有しないため、二酸化炭素等の
有害ガスが発生することがない。
【0063】実施例8 実施例3及び実施例6で得られた金属ニッケルで被覆さ
れた有機物繊維を沸騰水中に浸漬し、有機物繊維を溶解
させた。実施例7と同様に0.2μmポアサイズのPT
FEメンブランフィルターを用いてろ過し、脱イオン水
で洗浄し、中空状のニッケルチューブを得た。得られた
中空状ニッケルチューブも、実施例7で得られたものと
同様の形状をしていた(図示せず)。
【0064】実施例9(工程D) 実施例7でメンブランフィルターを用いてろ過したろ液
(アルカリ性)を、希塩酸を用いて中和し、両性化合物
(6−{2−sec−ブチル−4−(4−ピリジルア
ゾ)フェノキシ}ヘキサン酸)を含む水溶液を得た。6
−{2−sec−ブチル−4−(4−ピリジルアゾ)フ
ェノキシ}ヘキサン酸を含む水溶液をろ過し、脱イオン
水で洗浄した後、沸騰水からの再結晶により、純粋な両
性化合物、6−{2−sec−ブチル−4−(4−ピリ
ジルアゾ)フェノキシ}ヘキサン酸の粉末を得た。6−
{2−sec−ブチル−4−(4−ピリジルアゾ)フェ
ノキシ}ヘキサン酸の回収率は90%であった。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の中空形状
物の製造方法は、製造の際に二酸化炭素等の有害ガスが
発生しない、環境に優しい中空形状物の製造方法であ
る。また、本発明の中空形状物の製造方法においては、
鋳型となる繊維を焼失することなく容易に溶解できるの
で、繊維を形成し得る両性化合物を回収し、再利用循環
型製造方法を提供することができる。本発明の中空形状
物の製造方法により、中空金属繊維を製造した場合、得
られる中空金属繊維は表面積が大きいので、燃料電池や
二次電池等の極板、触媒、触媒担体、ディスプレイ用電
極、携帯電話用電極等として使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空形状物の製造方法の工程を図示し
た図である。
【図2】本発明の中空形状物の製造方法により得られた
中空ニッケルチューブの走査型電子顕微鏡写真である。
フロントページの続き (72)発明者 市村 國宏 神奈川県横浜市緑区霧が丘2丁目13番7号 Fターム(参考) 4G069 AA02 AA08 BB02A BB04A BC68B DA05 EA03X EA03Y EB06 FA01 FB21 FB48 4K022 AA13 AA24 AA34 AA41 AA43 BA01 BA03 BA06 BA08 BA14 BA17 BA18 BA21 BA28 DA01 EA01 4L031 AA25 AB06 BA11 BA18 CA01 CB12 4L037 AT01 CS10 FA02 FA04 PA36 UA04 UA14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)繊維状物を形成し得る両性化合物
    を水に溶解して両性化合物水溶液を調製し、該両性化合
    物水溶液から繊維状物を形成させ、繊維状物含有水溶液
    を得る工程; (B)上記繊維状物含有水溶液中の上記繊維状物を金属
    材又は金属酸化物で被覆して、繊維状物で形成された芯
    材と金属材又は金属酸化物で形成された外装材とを有す
    る被覆繊維状物を形成する工程;及び (C)上記被覆繊維状物の繊維状物で形成された芯材を
    溶解することにより、金属材又は金属酸化物で形成され
    た中空形状物を得ることを特徴とする、中空形状物の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 上記両性化合物が、カルボキシル基及び
    ピリジル基を有する化合物である、請求項1に記載の中
    空形状物の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記両性化合物が下記一般式(I)で示
    される化合物である、請求項2に記載の中空形状物の製
    造方法。 【化1】 (式中、Rは、水素又は炭素数1〜10の直鎖又は分枝
    状のアルキル基であり、mは1〜20の整数である。)
  4. 【請求項4】 上記繊維状物含有水溶液の水素イオン濃
    度又は温度を変化させることにより、繊維状物で形成さ
    れた芯材を溶解する、請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の中空形状物の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記両性化合物水溶液を二酸化炭素雰囲
    気下に置くことにより繊維状物を形成する、請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の中空形状物の製造方法。
  6. 【請求項6】 無電解めっきにより上記繊維状物を金属
    材で被覆する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の中
    空形状物の製造方法。
  7. 【請求項7】 得られる中空形状物が中空金属繊維であ
    る、請求項1〜6のいずれか1項に記載の中空形状物の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 上記両性化合物が、上記工程(C)にお
    いて溶解された芯材から回収された両性化合物である、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の中空形状物の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の中
    空形状物の製造方法により得られた中空形状物。
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