JP2003191481A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JP2003191481A
JP2003191481A JP2001395390A JP2001395390A JP2003191481A JP 2003191481 A JP2003191481 A JP 2003191481A JP 2001395390 A JP2001395390 A JP 2001395390A JP 2001395390 A JP2001395390 A JP 2001395390A JP 2003191481 A JP2003191481 A JP 2003191481A
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JP
Japan
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ink
cap body
ink jet
jet recording
cleaning
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JP2001395390A
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English (en)
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照三 ▲桑▼田
Teruzo Kuwata
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】クリーニングユニットのキャップ本体内に、イ
ンク気泡や高粘度の液状インクが残留することを防止し
て、良好な印字品質が得られるインクジェット式記録装
置を提供する。 【解決手段】ノズルプレート19に設けられたノズル開
口14を有する記録ヘッド2と、上記ノズルプレート1
9をキャップ本体32で封止し負圧の作用で上記ノズル
開口14からインクを吸い出すクリーニングユニット4
とを備えたインクジェット式記録装置であって、上記記
録ヘッド2の動きに対応して上記クリーニングユニット
4の位置を変える移動手段Eが設けられ、上記移動手段
Eによりノズルプレート19を封止するクリーニング動
作位置と、所定の箇所に待機しているクリーナ片56に
より上記キャップ本体32内を清掃する清掃位置へ移動
するように構成した。こうすることにより、キャップ本
体32内にインク気泡や高粘度インクが液状で残留する
ことを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電振動子の伸縮
等によりノズル開口からインク滴を吐出させて画像や文
字を記録用紙に記録するインクジェット式記録装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来から一般的に採用されて
いるインクジェット式記録装置の周辺構造の一例を示す
図である。この装置は、上部にインクカートリッジ1が
搭載され、下面に記録ヘッド2が取付けられたキャリッ
ジ3と、記録ヘッド2を封止等するクリーニングユニッ
ト4とを備えている。
【0003】上記キャリッジ3は、タイミングベルト5
を介してステッピングモータ6に接続され、ガイドバー
7に案内されて記録用紙8の紙幅方向に往復移動するよ
うになっている。そして、記録ヘッド2からのインク吐
出状態を制御するために、駆動回路9が設けられてい
る。この駆動回路9は収容ケース10内に配置され、こ
の収容ケース10が壁枠部材11に固定されている。駆
動回路9からの駆動信号や各種の制御信号はフレキシブ
ルフラットケーブル12を経て記録ヘッド2に入力され
ている。
【0004】上記キャリッジ3には、記録用紙8と対向
する面(この例では下面)に、記録ヘッド2が取付けら
れている。そして、この記録ヘッド2にインクカートリ
ッジ1からインクが供給され、キャリッジ3を移動させ
ながら記録用紙8上面にインク滴を吐出させて画像や文
字をドットマトリックスにより印刷するようになってい
る。
【0005】上記クリーニングユニット4は、キャリッ
ジ3の移動範囲内の非印刷領域に設けられ、印刷休止中
に記録ヘッド2のノズル面を封止することによりノズル
開口の乾燥をできるだけ防ぐようになっている。また、
クリーニングユニット4は、吸引ポンプ13に接続さ
れ、クリーニング動作時には記録ヘッド2のノズル開口
に負圧を与えてノズル開口からインクを吸引するように
なっている。さらに、このクリーニングユニット4は、
フラッシング動作によって記録ヘッド2から吐出された
インク滴を受ける容器として機能することもある。
【0006】上記キャリッジ3に往復移動をさせながら
印刷をするときに、フレキシブルフラットケーブル12
に連続的な湾曲変形をさせながら駆動回路9から記録ヘ
ッド2に駆動信号等が入力されている。
【0007】縦振動の圧電振動子を用いたインクジェッ
ト式記録ヘッド(以下「記録ヘッド」という)は、一般
に、図11に示すように、多数のノズル開口14と圧力
発生室15が形成された流路ユニット16と、この流路
ユニット16が貼着されるとともに、圧電振動子17が
収容されるヘッドケース18とを備えている。
【0008】上記流路ユニット16は、ノズル開口14
が図11の紙面と垂直方向に列設されたノズルプレート
19と、上記各ノズル開口14に連通する圧力発生室1
5が列設された流路基板20と、上記各圧力発生室15
の下部開口を塞ぐ封止板21とが積層されて構成されて
いる。上記流路基板20には、各圧力発生室15とイン
ク供給路22を介して連通し、各圧力発生室15に供給
されるインクを貯留するインク貯留室23が形成されて
いる。この例では、ノズル開口14および圧力発生室1
5の列は2列設けられている。
【0009】上記ヘッドケース18は、合成樹脂製で、
上下に貫通する空間24に圧電振動子17が収容される
ようになっている。上記空間24は、ノズル開口14が
列設される方向に延び、ノズル開口14の列に対応して
2つ設けられている。上記圧電振動子17は、後端側が
ヘッドケース18に取付けられた固定基板25に固着さ
れるとともに、先端面が封止板21下面の島部26に固
着されている。
【0010】そして、駆動回路9で発生させた駆動信号
をフレキシブルフラットケーブル12から導通線27を
介して圧電振動子17に入力することにより、圧電振動
子17を長手方向に伸縮させる。この圧電振動子17の
伸縮により、封止板21の島部26を振動させて圧力発
生室15内の圧力を変化させ、圧力発生室15内のイン
クをノズル開口14からインク滴として吐出させるよう
になっている。図において、28はインクカートリッジ
1からインク貯留室23にインクを補給するインク補給
管である。
【0011】上記封止板21は樹脂製薄膜21Aと金属
製薄膜21Bが積層された構造とされている。上記ヘッ
ドケース18のインク貯留室23に対応する部分には、
上記樹脂製薄膜21Aが配置されている。樹脂製薄膜2
1Aは、ポリフェニレンサルファイドフィルム(以下
「PPSフィルム」という)製とされ、このPPSフィ
ルム21Aを介して吐出時のインク貯留室23内の圧力
変動を逃がすダンパ用凹部29が形成されている。この
ダンパ用凹部29は、外部と連通しない独立空間として
存在させると、ダンパ用凹部29内の空気がPPSフィ
ルム21Aを透過してインク内に溶出し、ダンパ用凹部
29内の気圧が下がってPPSフィルム21Aの張力が
高くなって十分なダンパ効果を得られなくなり易い。そ
こで、上記ダンパ用凹部29の奥面からヘッドケース1
8の反対側面に向かって貫通してダンパ用凹部29を外
部に連通させる外部連通孔30を穿設することにより、
上述したようなダンパ用凹部29内の圧力低下を防止し
ている。
【0012】上記記録ヘッド2では前述のように、不使
用状態での放置等により、流路内のインクの水分が蒸発
して粘度が上昇したときに、高粘度インクを強制的に吸
引するクリーニングユニット4を備えている。上記クリ
ーニングユニット4は、上記記録ヘッドが非印刷領域の
クリーニングポジションに移動したときに、図11のよ
うに記録ヘッドのノズル面31を封止し、ノズル開口1
4からインクを吸引して目詰まり等を回復させる。
【0013】上記クリーニングユニット4は、深さの浅
い箱型のキャップ本体32が半硬質性のゴム材料で成形
され、上方に開放した状態とされている。上記キャップ
本体32はキャップケース33内にはめ込まれ、キャッ
プ本体の開口縁34が、上記ノズルプレート19の表
面、すなわちノズル面31にぴったりと密着できるよう
に構成されている。上記のように構成されたキャップ本
体32の内部空間が、吸引室32Bとされている。キャ
ップ本体32の底面32Aには、吸引口35があけら
れ、そこに吸引管36が接続されており、この吸引管3
6の途中に吸引ポンプ13が配置されている。上記吸引
管36の端部にスポンジ等の廃液吸収材が収容された廃
液貯留部37が接続されている。
【0014】また、キャップ本体32の底面32Aに
は、大気導入口38があけられ、そこに大気導入管39
が接続されており、その途中にこの管路の流通を断続す
る開閉弁40が配置されている。
【0015】図11に示されているインクカートリッジ
1は、簡略的に小さく図示されており、各インクカート
リッジ1から延びているインク補給管28が、上記イン
ク貯留室23に連通されている。
【0016】図11は、記録ヘッド2がクリーニングポ
ジションに停止し、ノズル面31が開口縁34で封止さ
れている状態を示している。ここで開閉弁40を閉じて
おいて吸引ポンプ13を作動させると、ノズル開口14
やその近傍に停滞している高粘度のインクが吸い出され
て、キャップ本体32の底部に溜められる。その後、開
閉弁40を開けて吸引ポンプ13を作動させ続けると、
キャップ本体32内の高粘度インクが廃液貯留部37へ
送り込まれる。以上のようなクリーニング動作が完了し
てから、記録ヘッド2は印字動作に移行する。
【0017】図12は、クリーニングユニット4のキャ
ップ本体32内を清掃する構造を簡略的に示した側面図
であり、すでに知られているものである。図10,図1
1で説明した部材と同じ機能を果たす部材には、同じ符
号を付して説明する。
【0018】キャリッジ3は、図12の左右方向に往復
して印字動作をするのであるが、図12は非印字領域に
キャリッジ3が位置している状態である。キャップ本体
32は、静止部材に固定された昇降装置41のスライド
部材42にしっかりと固定されている。キャップ本体3
2は上方に開放した状態で上下動ができるようになって
いる。キャリッジ3の下面にはクリーナ片43が下向き
に固定されている。なお、上記昇降装置41とスライド
部材42の1例としては、回転運動を進退運動に変換し
て出力する電動モータがある。
【0019】上記キャップ本体32は、図11に示した
ように、記録ヘッド2のノズルプレート19を封止し
て、負圧の作用でノズル開口14やその近傍の高粘度イ
ンクを強制的に吸い出すのである。図12は、上記吸い
出しが完了してキャリッジ3が右方に移動し、キャップ
本体32とクリーナ片43が対面している状態である。
ここで、昇降装置41によりキャップ本体32が上昇し
て、キャップ本体32内に相対的にクリーナ片43が入
り込んで、キャップ本体32の内面の清掃作用が行なわ
れる。
【0020】さらに、他に知られている技術としては、
図示はしていないが、記録ヘッドとキャップ本体とをあ
る間隔をおいて対向させておき、その間にクリーナ片を
通過させるものがある。このような通過がなされるとき
に、クリーナ片が記録ヘッドのノズルプレート面とキャ
ップ本体内面の両方に接触し、ノズルプレート面に対し
ては、いわゆるワイパー機能を果たし、キャップ本体内
面に対しては、清掃作用が果たされる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】図12に示した構造に
おける最も注目すべき問題点は、キャリッジ3の下側に
廃液インクを含浸したクリーナ片43が露出しているの
で、印字動作中にクリーナ片43から廃液インクが記録
用紙上に滴下するおそれがあるという点である。さら
に、キャップ本体32は、一般に浅い深さの器のような
形状であるから、その内面に付着しているインク気泡や
液状インクを確実に除去することは、特別なクリーニン
グ処置を施す必要がある。しかしながら、同図のような
方式であると、インク気泡や液状インクの除去が確実に
なされないおそれがある。
【0022】また、上述の記録ヘッドとキャップ本体の
間をクリーナ片が通過する方式は、クリーナ片が直線的
に移動するので、ノズルプレート面のワイピングは可能
であっても、キャップ本体の内部を十分に清掃できない
おそれがある。
【0023】特に、上記の2つの従来技術を実施する場
合には、キャップ本体清掃用のために、わざわざ特別な
機構やキャリッジの制御系統を採用しなければならず、
しかもその構造は非常に複雑なものとなるので、作動信
頼性やコストの面で得策ではない。
【0024】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、クリーニングユニットのキャップ本体内に残留
しようとするインク気泡や液状インクを除去させ得るイ
ンクジェット式記録装置の提供をその主たる目的とす
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、ノズルプレートに設けられたノズル開
口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド
と、上記ノズルプレートをキャップ本体で封止し上記キ
ャップ本体内の吸引室に負圧を与えて上記ノズル開口か
らインクを吸い出すクリーニング動作を行なうクリーニ
ングユニットとを備えたインクジェット式記録装置であ
って、上記インクジェット式記録ヘッドの動きに対応し
て上記クリーニングユニットの位置を変える移動手段が
設けられ、上記移動手段により上記キャップ本体がノズ
ルプレートを封止するクリーニング動作位置と、所定の
箇所に待機しているクリーナ片により上記キャップ本体
内を清掃する清掃位置へ移動することを要旨とする。
【0026】すなわち、本発明のインクジェット式記録
装置は、上記インクジェット式記録ヘッドの動きに対応
して上記クリーニングユニットの位置を変える移動手段
が設けられ、上記移動手段により上記キャップ本体がノ
ズルプレートを封止するクリーニング動作位置と、所定
の箇所に待機しているクリーナ片により上記キャップ本
体内を清掃する清掃位置へ移動するように構成されてい
る。
【0027】したがって、上記記録ヘッドが印字領域か
ら離れて休止状態におかれているときには、記録ヘッド
の動きに対応した上記移動手段の作動により、クリーニ
ングユニットが移動させられてキャップ本体がノズルプ
レートを封止し、ノズル開口内のインクの水分蒸発を抑
制するとともに、吸引室に与えられた負圧により、ノズ
ル開口やその近傍に停滞している高粘度インクを強制的
に吸い出してクリーニング動作を行ない、ノズル開口の
回復が図られる。
【0028】さらに、上記記録ヘッドが印字領域に存在
しているときには、記録ヘッドの動きに対応した上記移
動手段の作動により、クリーニングユニットが移動させ
られて、キャップ本体が、待機しているクリーナ片の箇
所へ移動される。ここで、クリーナ片によりキャップ本
体内の清掃が行なわれる。
【0029】上記移動手段によりキャップ本体が待機し
ているクリーナ片に対して接近して行く態様であるか
ら、換言すると、クリーナ片はキャップ本体を待ち受け
る状態におかれているから、クリーナ片は本来的にキャ
リッジ等の印字動作をする部材には一体化されない性格
となる。したがって、印字動作の際にクリーナ片が記録
用紙の近くを通過するようなことは一切なく、前述のよ
うな記録用紙のインク汚れの問題が確実に解消される。
【0030】上述のように、上記記録ヘッドの動きに対
応して、上記移動手段がキャップ本体を上記クリーニン
グ動作位置と上記清掃位置に移動させるものであるか
ら、キャリッジの制御系統はそのままで、既存のクリー
ニングユニットの移動機構に簡単な改造を施すだけでよ
く、構造簡素化やコスト低減の面で有利である。
【0031】なお、本発明において、「清掃」という表
現は、キャップ本体内に残留しているインク気泡を押し
潰して流動できる状態にしたり、あるいは、液状でキャ
ップ本体内面に付着している廃液インクを吸収すること
等を包括的に意味している。
【0032】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記インクジェット式記録ヘッドが上記クリーニン
グ動作位置へ移動してくるときには、上記インクジェッ
ト式記録ヘッドが上記移動手段自体およびそれに支持さ
れている上記キャップ本体の移動空間域と干渉しないよ
うに上記移動手段の作動空間領域が設定されている場合
には、移動手段およびキャップ本体の移動空間域と記録
ヘッドの移動占有空間とが干渉しないことから、移動手
段独自でクリーニングユニットのクリーニング動作位置
とクリーナ片による清掃位置を設定しても、記録ヘッド
の印字領域ならびに非印字領域における移動には何の支
障も発生せず、関連部材の干渉現象のない円滑な作動が
実行される。
【0033】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記クリーナ片が、静止状態で所定の箇所に待機し
ている場合には、クリーナ片が静止状態でキャップ本体
を待ち受けるものであることから、キャップ本体の移動
軌跡を正確に設定しておくことにより、クリーナ片に対
するキャップ本体の適合が確実に果たされて、正常なキ
ャップ本体の清掃機能が果たされる。
【0034】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記クリーナ片が、上記清掃位置において、キャッ
プ本体の吸引室内に相対的に侵入する場合には、クリー
ナ片が吸引室内に侵入した積極的な清掃の態様であるこ
とから、キャップ本体内に残留しているインク気泡を確
実に押し潰したり、キャップ本体内面に付着している液
状のインクを確実に吸収することができる。上記のイン
ク気泡がノズル開口の近くに付着すると、気泡がそのま
ま残留して混色等を生じ、正常なクリーニングが達成さ
れないこととなる。また気泡の付着により、ノズル開口
のインク液面(メニスカス)が破壊され、インク滴の吐
出方向が狂ったり、吐出滴の大きさが異常なものとな
り、適正な印字品質が得られなくなる。しかし、上述の
ように、クリーナ片が吸引室内に侵入した態様であるこ
とにより、気泡に起因した上記の問題が解消される。
【0035】また、キャップ本体の底部に強制的に吸引
された高粘度インクが残留して乾燥すると、それ自体が
吸湿材として作用してキャップ本体内は水蒸気が不足し
た状態となる。このような傾向は、濃度の高い顔料系イ
ンクにおいて顕著であり、キャップ本体でノズルプレー
トを封止している間に、極めて短時間の内にノズル開口
内のインクが高粘度化してしまう。しかし、上述のよう
に、クリーナ片が吸引室内に侵入した態様であることに
より、乾燥に起因した上記の問題が解消される。
【0036】上述の効果は、クリーナ片によって清掃さ
れた後の、すなわち、気泡や高粘度インクが除去された
状態のキャップ本体でノズルプレートを封止することに
よって確実な効果が得られる。
【0037】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記キャップ本体の内面にはキャップ本体内の所定
の箇所に廃液インクを導く傾斜面が形成されている場合
には、傾斜面による廃液インクのガイド機能が得られる
ことから、廃液インクを特定の箇所に確実に導き、移動
手段を作動させてから、そこへクリーナ片を作用させる
ことにより、廃液インクが確実にクリーナ片に吸収され
る。
【0038】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記傾斜面の最も低い箇所に集液溝が形成されてい
る場合には、傾斜面を流下してきたインク気泡や廃液イ
ンクが集液溝内に集中的に流入することから、集液溝内
において確実に気泡や廃液インクを捕集することができ
る。
【0039】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記集液溝の底面には廃液インクを導く傾斜面が形
成され、上記傾斜面の最も低い箇所に上記負圧を吸引室
内に付与する吸引口が設けられている場合には、集液溝
内における気泡や廃液インクの傾斜流動が良好になるこ
とから、これらは上記傾斜面にそって吸引口の方へ流下
し、吸引口から確実に吸い出され、上述のような残留気
泡やインク乾燥による問題を回避するのに有効である。
【0040】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記クリーナ片が、キャップ本体内に残留している
インク気泡を押し潰す形状とされている場合には、イン
ク気泡が確実に消去されることから、キャップ本体内に
気泡が残留したままキャッピング動作に移行することが
なく、残留気泡にともなう上述のような問題が予防され
る。また、クリーナ片を気泡が付着し易い箇所に集中的
に干渉させることができるので、キャップ本体の形状に
由来する特定箇所の残留気泡を確実に消去することがで
きる。
【0041】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記クリーナ片が、キャップ本体内に残留している
液状インクを吸収する形状とされている場合には、クリ
ーナ片の表面が液状インクに接触することから、キャッ
プ本体内に高粘度インクが残留したまま、ノズルプレー
トの封止やクリーニング動作に移行することがなく、高
粘度インクの乾燥にともなう上述のような問題が予防さ
れる。また、液状インクの吸収であるから、当然のこと
ながら、クリーナ片の表面がインク液面に接触するの
で、インク気泡も完全に押し潰されることとなる。
【0042】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記クリーナ片が、キャップ本体の吸引室を封止す
る形状とされている場合には、例えば、記録ヘッドが印
字動作をしているときに吸引室が封止されていることか
ら、キャップ本体内はインク水蒸気で湿潤した環境とさ
れ、キャップ本体内に乾燥したインクが残留したりする
ことがない。すなわち、キャップ本体がノズルプレート
を封止したとき、乾燥インクがキャップ本体の内面に付
着していて、上記吸湿材のような作用をすることが防止
される。
【0043】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記クリーナ片が、キャップ本体の吸引室内に相対
的に侵入している状態において、上記吸引室に負圧を付
与する場合には、クリーナ片自体にも負圧が付与される
ことから、クリーナ片に吸着されている廃液インクをも
含めて、キャップ本体内全体の廃液インクが吸い出され
ることとなる。したがって、キャップ本体内の廃液イン
ク除去は勿論のこと、クリーナ片に含浸している廃液イ
ンクも吸い出されることになり、クリーナ片の再生にと
って有効である。
【0044】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記クリーナ片は、廃液インクの吸収性が良好な材
料で作られている場合には、良好な吸収性を活用できる
ことから、キャップ本体内の気泡が破壊された後の液状
インクや残留している高粘度インクを確実に吸収するこ
とができる。吸収性の良好な材料が採用されるものであ
るから、その選択範囲は広く、例えば、スポンジ材,フ
ェルト材,吸湿紙等種々なものが採用できて、材料選定
において好適である。
【0045】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記材料がスポンジ状の材料である場合には、スポ
ンジ状材料特有の多数の気泡空間による吸収性や、適度
の硬さによる形状の保形性あるいは弾性が活用できるこ
とから、インク気泡を押し潰すための加圧力,インク液
に接触するのに必要な保形性が得られ、すぐれた吸収機
能と正確な形状維持が図られ、十分なインク吸収量が確
保できる。
【0046】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0047】図1から図9は、本発明のインクジェット
式記録装置の実施の形態を示すもので、図10から図1
2にしたがって説明した部分と同じ部分については、同
じ符号を付して説明する。
【0048】図6は、記録ヘッド2の断面図であり、縦
振動の圧電振動子を用いたインクジェット式記録ヘッド
(以下「記録ヘッド」という)は、図6に示すように、
多数のノズル開口14と圧力発生室15が形成された流
路ユニット16と、この流路ユニット16が貼着される
とともに、圧電振動子17が収容されるヘッドケース1
8とを備えている。
【0049】上記流路ユニット16は、ノズル開口14
が図6の紙面と垂直方向に列設されたノズルプレート1
9と、上記各ノズル開口14に連通する圧力発生室15
が列設された流路基板20と、上記各圧力発生室15の
下部開口を塞ぐ封止板21とが積層されて構成されてい
る。上記流路基板20には、各圧力発生室15とインク
供給路22を介して連通し、各圧力発生室15に供給さ
れるインクを貯留するインク貯留室23が形成されてい
る。この例では、ノズル開口14および圧力発生室15
の列は2列設けられている。
【0050】上記ヘッドケース18は、熱硬化性樹脂や
熱可塑性樹脂が射出成形されてなり、上下に貫通する空
間24に圧電振動子17が収容されるようになってい
る。上記空間24は、ノズル開口14が列設される方向
に延び、ノズル開口14の列に対応して2つ設けられて
いる。上記圧電振動子17は、後端側がヘッドケース1
8に取付けられた固定基板25に固着されるとともに、
先端面が封止板21下面の島部26に固着されている。
【0051】そして、図10に示したような駆動回路で
発生させた駆動信号をフレキシブルフラットケーブルか
ら導通線27を介して圧電振動子17に入力することに
より、圧電振動子17を長手方向に伸縮させる。この圧
電振動子17の伸縮により、封止板21の島部26を振
動させて圧力発生室15内の圧力を変化させ、圧力発生
室15内のインクをノズル開口14からインク滴として
吐出させるようになっている。図において、28はイン
クカートリッジ1からインク貯留室23にインクを補給
するインク補給管である。
【0052】上記封止板21は樹脂製薄膜21Aと金属
製薄膜21Bが積層された構造とされている。上記ヘッ
ドケース18のインク貯留室23に対応する部分には、
上記樹脂製薄膜21Aが配置されている。樹脂製薄膜2
1Aは、ポリフェニレンサルファイドフィルム(以下
「PPSフィルム」という)製とされ、このPPSフィ
ルム21Aを介して吐出時のインク貯留室23内の圧力
変動を逃がすダンパ用凹部29が形成されている。この
ダンパ用凹部29は、外部と連通しない独立空間として
存在させると、ダンパ用凹部29内の空気がPPSフィ
ルム21Aを透過してインク内に溶出し、ダンパ用凹部
29内の気圧が下がってPPSフィルム21Aの張力が
高くなって十分なダンパ効果を得られなくなり易い。そ
こで、上記ダンパ用凹部29の奥面からヘッドケース1
8の反対側面に向かって貫通してダンパ用凹部29を外
部に連通させる外部連通孔30を穿設することにより、
上述したようなダンパ用凹部29内の圧力低下を防止し
ている。
【0053】上記記録ヘッド2では前述のように、不使
用状態での放置等により、流路内のインクの水分が蒸発
して粘度が上昇したときに、高粘度インクを強制的に吸
引するクリーニングユニット4を備えている。上記クリ
ーニングユニット4は、上記記録ヘッドが非印刷領域の
クリーニングポジションに移動したときに、図6のよう
に記録ヘッドのノズル面31を封止し、ノズル開口14
からインクを吸引して目詰まり等を回復させる。
【0054】上記クリーニングユニット4は、深さの浅
い箱型のキャップ本体32が半硬質性のゴム材料で成形
され、上方に開放した状態とされている。上記キャップ
本体32はキャップケース33内にはめ込まれ、キャッ
プ本体の開口縁34が、上記ノズルプレート19の表
面、すなわちノズル面31にぴったりと密着できるよう
に構成されている。上記のように構成されたキャップ本
体32の内部空間が、吸引室32Bとされている。キャ
ップ本体32の底面32Aには、吸引口35があけら
れ、そこに吸引管36が接続されており、この吸引管3
6の途中に吸引ポンプ13が配置されている。上記吸引
管36の端部にスポンジ等の廃液吸収材が収容された廃
液貯留部37が接続されている。
【0055】また、キャップ本体32の底面32Aに
は、大気導入口38があけられ、そこに大気導入管39
が接続されており、その途中にこの管路の流通を断続す
る開閉弁40が配置されている。
【0056】図6に示されているインクカートリッジ1
は、簡略的に小さく図示されており、各インクカートリ
ッジ1から延びているインク補給管28が、上記インク
貯留室23に連通されている。
【0057】図6は、記録ヘッド2がクリーニングポジ
ションに停止し、ノズル面31が開口縁34で封止され
ている状態を示している。ここで開閉弁40を閉じてお
いて吸引ポンプ13を作動させると、ノズル開口14や
その近傍に停滞している高粘度のインクが吸い出され
て、キャップ本体32の底部に溜められる。その後、開
閉弁40を開けて吸引ポンプ13を作動させ続けると、
キャップ本体32内の高粘度インクが廃液貯留部37へ
送り込まれる。以上のようなクリーニング動作が完了し
てから、記録ヘッド2は印字動作に移行する。
【0058】本発明においては、上述のように移動手段
により、クリーニングユニットのキャップ本体に、クリ
ーニング動作位置とクリーナ片と関連する清掃位置との
2位置を少なくともとらせることが必須の要件になって
いる。このような機能を果たす上記移動手段としては、
リンク機構の組合せによるもの、エアシリンダのような
アクチュエータを組合せるもの等、色々な手段が考えら
れる。図1から図5に示した方式は、リンク機構に基づ
いている。
【0059】図1から図3は、各部材の作動変位を表し
た側面図であり、図4はこのリンク機構式の移動手段E
の平面図であり、理解し易くするために、一部を破断し
て図示してある。図10に記載した前述の壁枠部材11
とそれと一体のフレーム部材11Aが、静止部材として
配置されている。壁枠部材11に2枚平行に配置したガ
イド板44,44が固定され、両ガイド板44,44に
は同じ形状の左右対称とされたガイド溝45,45がス
リット状の形で形成してある。両ガイド板44,44の
間に移動リンク46が揺動ならびに進退自在な状態で挿
入され、上記移動リンク46の両側から突出させたガイ
ドピン47,47が上記ガイド溝45,45内にはめ込
んである。
【0060】上記移動リンク46には、記録ヘッド2の
変位が伝えられる受け部材48が上方へ起立させた状態
で設けられている。移動リンク46の中間部には、図4
から明らかなように2本の下向きの突起49,49が平
行に形成され、そこに移動リンク46の長手方向に延び
る長孔50,50があけられている。フレーム部材11
Aに支持ピン51を介して揺動アーム52が取付けら
れ、上記揺動アーム52の両側に設けたスライドピン5
3,53が長孔50,50にはめ込まれている。揺動ア
ーム52とフレーム部材11Aとの間に復帰スプリング
54が架設され、そのばね力は揺動アーム52がストッ
パ片55に当たって受止められている。揺動アーム52
は、この受止められた状態で図1に示したように左側に
傾いた姿勢となっている。上記ストッパ片55は、フレ
ーム部材11Aに強固に固定されている。
【0061】移動リンク46の先端近くに上記クリーニ
ングユニット4のキャップ本体32が配置されている。
ここでは、図示を簡素化するためにキャップ本体32だ
けが図示してあり、吸引口35に吸引管36が接続して
ある。上記キャップ本体32内には、キャップ本体32
を清掃するクリーナ片56が、キャップ本体32の内部
空間、すなわち、吸引室32B内に相対的に侵入するよ
うに構成されている。キャップ本体32は、図1に示し
たように、クリーナ片56が傾斜したキャップ本体32
内に侵入している状態や、図3に示したように、ほぼ水
平の姿勢になってノズルプレート19を封止している状
態となるので、キャップ本体32には姿勢変換機構が配
置されている。
【0062】上記姿勢変換機構は、図5において符号5
7で示され、移動リンク46の先端部にこのリンク46
と一体化された支持片58に上下方向に延びた長孔59
があけられ、ここにキャップ本体32の両側に固定した
軸60がはめ込まれている。キャップ本体32の下側の
左右には、圧縮コイルスプリング61,62が移動リン
ク46との間に挿入されている。両圧縮コイルスプリン
グ61,62のばね常数は、キャップ本体32がクリー
ナ片56から離れると、図2に示したように、キャップ
本体32が移動リンク46と略平行となるように設定さ
れている。
【0063】上記クリーナ片56は、静止状態で配置さ
れているもので、フレーム部材11Aから起立させた支
柱63に支持板64が固定され、その下面にクリーナ片
56が固定されている。ここでは、図示していないが、
クリーナ片の周囲を押さえつける枠状の固定部材を支持
板64にボルト等で取付けたり、あるいは、接着剤を用
いてもよい。クリーナ片56は、廃液インクの吸収性が
良好な材料で作られており、スポンジ状の材料を使用す
るのが適当である。具体的には、連続気泡性のスポンジ
材,フェルト,吸湿紙等が採用される。そして、クリー
ナ片56の形状は、図1に示したように、キャップ本体
32の内面にぴったりと接触できるように定められてい
る。
【0064】上記移動リンク46を元位置に復帰させる
ために、リターンスプリング65が設けられている。こ
れは、一端が静止部材である支柱63に結合され、他端
が移動リンク46の突起49に結合されている。
【0065】上記ガイド溝45は、移動リンク46の移
動軌跡を定める上で、重要な役割を果たしているもの
で、上記ガイドピン47,47を上方へ変位させる上昇
傾斜部45A,45Aと、ガイドピン47,47を略水
平方向に変位させる水平部45B,45Bと、ガイドピ
ン47,47を下方へ変位させる下降傾斜部45C,4
5Cが一連に連続した形態とされている。
【0066】上記キャリッジ3は、図1の左右方向に往
復移動をするもので、図示の位置は非印字領域におかれ
ている状態である。キャリッジ3の右端にはプッシュロ
ッド66が固定され、これによって受け部材48を押す
ように構成されている。
【0067】後述の作動説明から理解されるように、上
記移動手段E自体の作動に要する占有空間内と、移動手
段Eに支持されているキャップ本体32の作動に要する
占有空間内に、移動中の上記記録ヘッド2が侵入しない
ように、移動手段Eの各部寸法や挙動形態が設定されて
いる。なお、受け部材48は、その機能のために記録ヘ
ッド2の移動空間中に突出している。さらに、上記移動
手段Eは、スプリング類の金属製部品以外は、合成樹脂
材料で成形するのが適当である。
【0068】図1から図5の実施形態の作動を説明す
る。
【0069】図1は、クリーナ片56がキャップ本体3
2内に相対的に侵入し、移動リンク46が最も左側に停
止している位置の状態で、これが清掃位置である。この
ときには、スライドピン53,53が長孔50,50の
最右端に位置し、かつ、ガイドピン47,47は、ガイ
ド溝45の最左端に位置している。この状態において、
クリーナ片56がキャップ本体32内に密着して、キャ
ップ本体32内のインク気泡を押し潰したり、残留して
いる液状インクを吸収している。したがって、キャップ
本体32内は、クリーナ片56により、清掃された状態
となっている。
【0070】ここで、記録ヘッド2が左方から進入して
くると、記録ヘッド2は移動手段Eのどこにも接触する
ことなく、プッシュロッド66で受け部材48が右方へ
押される。すると、移動リンク46はガイドピン47,
47が上昇傾斜部45A,45Aにそって移動するの
で、移動リンク46は左側が下がり右側が上がりつつ右
方へ移動する。このとき、スライドピン53,53の位
置は、復帰スプリング54とストッパ片55により揺動
アーム52が静止しているので不変のままであり、長孔
50,50が相対的に右方へ移動する。このような移動
により、キャップ本体32は図2に示したように、下が
りながら右方へ移動し、クリーナ片56から離脱した状
態になる。
【0071】上記の状態からさらに受け部材48が右方
へ押されると、ガイドピン47,47はガイド溝45,
45の水平部45B,45Bにそって移動する。このと
きには、スライドピン53,53は静止したままで、移
動リンク46全体が右方へ移動することが許容されてい
る。
【0072】ガイドピン47,47が水平部45B,4
5Bの右端に到達したときに、スライドピン53,53
が長孔50,50の左端に当たる。そこからさらにガイ
ドピン47,47が下降傾斜部45C,45Cにそって
下降させられると、揺動アーム52はスライドピン5
3,53を介して右方へ起立させられ、これによってス
ライドピン53,53は円弧変位による高さ上昇がなさ
れ、移動リンク46はクリーナ片56から右方へ離れつ
つ左端側が上昇するとともに右端側が下降する。このよ
うな移動リンク46の変位によって、キャップ本体32
は図3の位置に停止し、キャップ本体32がノズルプレ
ート19を封止する。このときに、図5に示した姿勢変
換機構57により、キャップ本体32がノズルプレート
19にぴったりと密着する。なお、図5のような姿勢変
換機構57は、一般にイコライザーと呼ばれている機構
である。
【0073】図3に示した状態ではリターンスプリング
65が最大限に引き延ばされており、この状態から記録
ヘッド2が左方へ戻って行くと、リターンスプリング6
5の引っ張り力で前述の作動とは逆の順序で図1の状態
に復帰する。
【0074】上述の移動手段Eの作動は、クリーナ片5
6の動きに対応したものであり、キャップ本体32がノ
ズルプレート19を封止するクリーニング動作位置と、
所定の箇所に待機しているクリーナ片56のところへキ
ャップ本体32が移動させられる清掃位置の2位置を実
現している。
【0075】上記クリーナ片56は、静止状態で待機し
ているのであるが、キャップ本体32の傾斜状態によっ
ては、クリーナ片56にも前述のような姿勢変換機構を
付加してもよい。
【0076】図7は、キャップ本体32の内面形状を示
した断面図である。キャップ本体32の内面は、各断面
図(B),(C),(D)から明らかなように、3次元
的な曲面で形成された傾斜面32Cとされており、その
最も低い箇所には集液溝67が形成されている。上記集
液溝67は、図7の場合には、キャップ本体32の長手
方向に配置してある。そして、集液溝67の底面は廃液
インクを導く傾斜面67Aとされ、その最も低い箇所に
上記吸引口35があけてある。
【0077】上記のような傾斜面32C,集液溝67,
傾斜面67A等により、廃液インクは低い方へ導かれ吸
引口35から吸い出されて行く。
【0078】図7に2点鎖線で示したように、クリーナ
片56がキャップ本体32内に侵入している。ここでの
クリーナ片56の形状は、キャップ本体32内に残留し
ているインク気泡を押し潰し易い形にしてある。すなわ
ち、インク気泡は集液溝67に近い傾斜面32C上に残
留し易いので、この部分に接触する形状が図7のように
設定してある。また、インク気泡や廃液インクが集液溝
67内に残留したときに備えて、クリーナ片56に部分
的な突条56Aを集液溝67内に侵入できる形状で設け
てある。
【0079】図9は、移動手段Eが前述のリンク機構方
式とは異なった形態で実現されている場合である。すで
に説明した部材と同じ部材は、同一符号を付して説明す
る。クリーナ片56は、支柱63に取付けられた支持板
64に固定してある。スライドレール68上に図9の左
右方向に進退する基台69が設けられ、この基台69の
上に上下方向に出力するエアシリンダ70が固定され、
そのピストンロッド71にクリーニングユニット4が固
定されている。基台69を左右にスライドさせるため
に、水平方向に出力をするエアシリンダ72が設けら
れ、そのピストンロッド73が基台69に結合してあ
る。
【0080】図9の実線図示の状態は、ピストンロッド
71が延びて、キャップ本体32が記録ヘッド2のノズ
ルプレート19を封止しているところであり、クリーニ
ング動作位置におかれている状態である。両エアシリン
ダ70と72の作動でキャップ本体32が2点鎖線図示
の位置に移動させられると、いわゆる清掃位置におかれ
ている状態となる。なお、図示していないが、記録ヘッ
ド2の動きに対応させた各エアシリンダ70,72の作
動については、簡単な移動検知スイッチや電磁作動式の
空気切換弁等を組合せて、作動シーケンスを構成するこ
とによって、容易に実施することができる。
【0081】上記のように、スライドレール68,基台
69,エアシリンダ70,72等の組合せにより、上記
クリーニング動作位置と上記清掃位置が記録ヘッド2の
非印字領域において設定される。そして、このような組
合せにおいては、エアシリンダ70,72の作動ストロ
ークの方向と長さが確実に設定できるので、移動手段E
によるクリーニング動作位置と清掃位置が正確に求めら
れる。さらに、ここで使用されているエアシリンダ等の
部品は極めて汎用的なものなので、構造を簡素化,作動
信頼性の向上ができるとともに、原価的にも有利であ
る。
【0082】図8は、キャップ本体32が図6に示した
ような四角い場合の実施の形態である。このように四角
い空間の吸引室32Bであるから、クリーナ片56もそ
れに見合った形状とされている。
【0083】第1の実施の形態は、上記インクジェット
式記録ヘッド2の動きに対応して上記クリーニングユニ
ット4の位置を変える移動手段Eが設けられ、上記移動
手段Eにより上記キャップ本体32がノズルプレート1
9を封止するクリーニング動作位置と、所定の箇所に待
機しているクリーナ片56により上記キャップ本体32
内を清掃する清掃位置へ移動するように構成されてい
る。移動手段Eの具体的な構造としては、図1から図5
までに示したリンク機構式と図9に示したいわゆるエア
シリンダ方式等がある。
【0084】したがって、上記記録ヘッド2が休止状態
におかれているときには、記録ヘッド2の動きに対応し
た上記移動手段Eの作動により、クリーニングユニット
4が移動させられてキャップ本体32がノズルプレート
19を封止し、ノズル開口14内のインクの水分蒸発を
抑制するとともに、吸引室32Bに与えられた負圧によ
り、ノズル開口14やその近傍に停滞している高粘度イ
ンクを強制的に吸い出してクリーニング動作を行ない、
ノズル開口の回復が図られる。
【0085】さらに、上記記録ヘッド2が印字領域から
離れているとき、すなわち、非印字中のときには、記録
ヘッド2の動きに対応した上記移動手段Eの作動によ
り、クリーニングユニット4が移動させられて、キャッ
プ本体32が、待機しているクリーナ片56の箇所へ移
動される。ここで、クリーナ片56によりキャップ本体
32内の清掃が行なわれる。
【0086】上記クリーナ片56に対して、上記移動手
段Eによりキャップ本体32が接近して行く態様である
から、換言すると、クリーナ片56はキャップ本体32
を待ち受ける状態におかれているから、クリーナ片56
は本来的にキャリッジ3等の印字動作をする部材には一
体化されない性格となる。したがって、印字動作の際に
クリーナ片56が記録用紙8の近くを通過するようなこ
とは一切なく、前述のような記録用紙8のインク汚れの
問題が確実に解消される。
【0087】上述のように、上記記録ヘッド2の動きに
対応して、上記移動手段Eがキャップ本体32を上記ク
リーニング動作位置と上記清掃位置に移動させるもので
あるから、既存のクリーニングユニット4の移動機構に
簡単な改造を施すだけでよく、構造簡素化やコスト低減
の面で有利である。
【0088】第2の実施の形態は、上記記録ヘッド2が
上記クリーニング動作位置へ移動してくるときには、記
録ヘッド2が上記移動手段E自体およびそれに支持され
ている上記キャップ本体32の移動空間域と干渉しない
ように上記移動手段Eの作動空間領域が設定されている
場合である。これは、図1から図3の作動や図9の作動
から明らかなように、上記干渉が発生しないように上記
両空間領域が設定してある。それ以外は、上記実施の形
態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付してい
る。
【0089】上記移動手段Eおよびキャップ本体32の
移動空間域と記録ヘッド2の移動占有空間とが干渉しな
いので、移動手段E独自でクリーニングユニット4のク
リーニング動作位置とクリーナ片56による清掃位置を
設定しても、記録ヘッド2の非印字領域における移動に
は何の支障も発生せず、関連部材の干渉現象のない円滑
な作動が実行される。それ以外は、上記実施の形態と同
様な作用効果を奏する。
【0090】第3の実施の形態は、上記クリーナ片56
が、静止状態で所定の箇所に待機している場合である。
これは、図1や図9に示したように、支柱63や支持板
64にクリーナ片56を固定することにより、実現され
ている。それ以外は、上記各実施の形態と同様であり、
同様の部分には同じ符号を付している。
【0091】上記クリーナ片56が静止状態でキャップ
本体32を待ち受けるものであるから、キャップ本体3
2の移動軌跡を正確に設定しておくことにより、クリー
ナ片56に対するキャップ本体32の適合が確実に果た
されて、正常なキャップ本体32の清掃機能が果たされ
る。それ以外は、上記各実施の形態と同様な作用効果を
奏する。
【0092】第4の実施の形態は、上記クリーナ片56
が、上記清掃位置において、キャップ本体32の吸引室
32B内に相対的に侵入する場合である。これは、図
1,図7,図9等に示されているように、クリーナ片5
6が清掃位置において吸引室32B内に侵入されること
によって実施される。それ以外は、上記各実施の形態と
同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0093】上記クリーナ片56が吸引室32B内に侵
入した積極的な清掃の態様なので、キャップ本体32内
に残留しているインク気泡を確実に押し潰したり、キャ
ップ本体32内面に付着している液状のインクを確実に
吸収することができる。上記のインク気泡がノズル開口
14の近くに付着すると、気泡がそのまま残留して混色
等を生じ、正常なクリーニングが達成されないこととな
る。また気泡の付着により、ノズル開口14のインク液
面(メニスカス)が破壊され、インク滴の吐出方向が狂
ったり、吐出滴の大きさが異常なものとなり、適正な印
字品質が得られなくなる。しかし、上述のように、クリ
ーナ片56が吸引室32B内に侵入した態様であること
により、気泡に起因した上記の問題が解消される。
【0094】また、キャップ本体32の底部に強制的に
吸引された高粘度インクが残留して乾燥すると、それ自
体が吸湿材として作用してキャップ本体32内は水蒸気
が不足した状態となる。このような傾向は、濃度の高い
顔料系インクにおいて顕著であり、キャップ本体32で
ノズルプレート19を封止している間に、極めて短時間
の内にノズル開口14内のインクが高粘度化してしま
う。しかし、上述のように、クリーナ片56が吸引室3
2B内に侵入した態様であることにより、乾燥に起因し
た上記の問題が解消される。
【0095】上述の効果は、クリーナ片56によって清
掃された後の、すなわち、気泡や高粘度インクが除去さ
れた状態のキャップ本体32でノズルプレート19を封
止することによって確実な効果が得られる。それ以外
は、上記各実施の形態と同様な作用効果を奏する。
【0096】第5の実施の形態は、上記キャップ本体3
2の内面にはキャップ本体32内の所定の箇所に廃液イ
ンクを導く傾斜面32Cが形成されている場合である。
これは、図7に示した傾斜面32Cの形状で実施され
る。それ以外は、上記各実施の形態と同様であり、同様
の部分には同じ符号を付している。
【0097】上記傾斜面32Cによる廃液インクのガイ
ド機能が得られるので、廃液インクを特定の箇所に確実
に導き、移動手段Eを作動させてから、そこへクリーナ
片56を作用させることにより、廃液インクが確実にク
リーナ片56に吸収される。すなわち、特定の箇所に廃
液インクを集液しておいてから、その箇所を集中的にク
リーナ片56で対処するのである。それ以外は、上記各
実施の形態と同様な作用効果を奏する。
【0098】第6の実施の形態は、上記傾斜面32Cの
最も低い箇所に集液溝67が形成されている場合であ
る。これは、図7に示した集液溝67の構造で実施され
る。なお、この傾斜面32Cを平面の組合せで実施する
ことも可能である。それ以外は、上記各実施の形態と同
様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0099】上記傾斜面32Cを流下してきたインク気
泡や廃液インクが集液溝67内に集中的に流入するの
で、集液溝67内において確実に気泡や廃液インクを捕
集することができる。それ以外は、上記各実施の形態と
同様な作用効果を奏する。
【0100】第7の実施の形態は、上記集液溝67の底
面には廃液インクを導く傾斜面67Aが形成され、上記
傾斜面67Aの最も低い箇所に上記負圧を吸引室32B
内に付与する吸引口35が設けられている場合である。
これは、図7に示した構造によって実施される。それ以
外は、上記各実施の形態と同様であり、同様の部分には
同じ符号を付している。
【0101】上記集液溝67内における気泡や廃液イン
クの傾斜流動が良好になるので、これらは上記傾斜面6
7Aにそって吸引口35の方へ流下し、吸引口35から
確実に吸い出され、上述のような残留気泡やインク乾燥
による問題を回避するのに有効である。それ以外は、上
記各実施の形態と同様な作用効果を奏する。
【0102】第8の実施の形態は、上記クリーナ片56
が、キャップ本体32内に残留しているインク気泡を押
し潰す形状とされている場合である。これは、図1,図
9等に示されたように、クリーナ片56がキャップ本体
32内にぴったりとはまり込んでいる状態や、図7に示
したように気泡が停滞し易い箇所にクリーナ片56を接
触させることにより、実施される。それ以外は、上記各
実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付
している。
【0103】上記インク気泡が確実に消去されるので、
キャップ本体32内に気泡が残留したままキャッピング
動作に移行することがなく、残留気泡にともなう上述の
ような印字品質の問題発生が予防される。また、クリー
ナ片56を気泡が付着し易い箇所に集中的に干渉させる
ことができるので、キャップ本体32の形状に由来する
特定箇所の残留気泡を確実に消去することができる。そ
れ以外は、上記各実施の形態と同様な作用効果を奏す
る。
【0104】第9の実施の形態は、上記クリーナ片56
が、キャップ本体32内に残留している液状インクを吸
収する形状とされている場合である。これは、図1,図
9等に示されたように、クリーナ片56がキャップ本体
32内にぴったりとはまり込んでいる状態や、図7に示
したように液状インクが停滞し易い箇所にクリーナ片5
6を接触させることにより、実施される。それ以外は、
上記各実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符
号を付している。
【0105】上記クリーナ片56の表面が液状インクに
接触するので、キャップ本体32内に高粘度インクが残
留したまま、ノズルプレート19の封止やクリーニング
動作に移行することがなく、高粘度インクの乾燥にとも
なう上述のようなノズル開口部のインクの早期高粘度化
問題が予防される。また、液状インクの吸収であるか
ら、当然のことながら、クリーナ片56の表面がインク
液面に接触するので、インク気泡も完全に押し潰される
こととなる。それ以外は、上記各実施の形態と同様な作
用効果を奏する。
【0106】第10の実施の形態は、上記クリーナ片5
6が、キャップ本体32の吸引室32Bを封止する形状
とされている場合である。これは、これは、図1,図9
等に示されたように、クリーナ片56がキャップ本体3
2内にぴったりとはまり込んでいる状態、すなわち、ク
リーナ片56が吸引室32Bを封じる機能を果たすこと
によって、実施される。それ以外は、上記各実施の形態
と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0107】例えば、記録ヘッドが印字動作をしている
ときに吸引室32Bが封止されていることにより、キャ
ップ本体32内はインク水蒸気で湿潤した環境とされ、
キャップ本体32内に乾燥したインクが残留したりする
ことがない。すなわち、キャップ本体32がノズルプレ
ート19を封止したとき、乾燥インクがキャップ本体3
2の内面に付着していて、上記吸湿材のような作用をす
ることが防止される。それ以外は、上記各実施の形態と
同様な作用効果を奏する。
【0108】第11の実施の形態は、上記クリーナ片5
6が、キャップ本体32の吸引室32B内に相対的に侵
入している状態において、上記吸引室32Bに負圧を付
与する場合である。これは、図1,図9等に示されたよ
うに、クリーナ片56がキャップ本体32内にぴったり
とはまり込んでいる状態で、吸引管36から負圧を作用
させることによって、実施される。それ以外は、上記各
実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付
している。
【0109】上記クリーナ片56自体にも負圧が付与さ
れるので、クリーナ片56に吸着されている廃液インク
をも含めて、キャップ本体32内全体の廃液インクが吸
い出されることとなる。したがって、キャップ本体32
内の廃液インク除去は勿論のこと、クリーナ片56に含
浸している廃液インクも吸い出されることになり、クリ
ーナ片56の再生にとって有効である。それ以外は、上
記各実施の形態と同様な作用効果を奏する。
【0110】第12の実施の形態は、上記クリーナ片5
6は、廃液インクの吸収性が良好な材料で作られている
場合である。それ以外は、上記各実施の形態と同様であ
り、同様の部分には同じ符号を付している。
【0111】上記材料により、良好な吸収性を活用でき
るので、キャップ本体32内の気泡が破壊された後の液
状インクや残留している高粘度インクを確実に吸収する
ことができる。吸収性の良好な材料が採用されるもので
あるから、その選択範囲は広く、例えば、スポンジ材,
フェルト材,吸湿紙等種々なものが採用できて、材料選
定において好適である。それ以外は、上記各実施の形態
と同様な作用効果を奏する。
【0112】第13の実施の形態は、上記材料がスポン
ジ状の材料の場合である。これは、スポンジ状材料とし
て連続気泡構造のスポンジ材を用いることによって、実
施される。それ以外は、上記各実施の形態と同様であ
り、同様の部分には同じ符号を付している。
【0113】上記スポンジ状材料特有の多数の気泡空間
による吸収性や、適度の硬さによる形状の保形性あるい
は弾性が活用できることから、インク気泡を押し潰すた
めの加圧力,インク液に接触するのに必要な保形性が得
られ、すぐれた吸収機能と正確な形状維持が図られ、十
分なインク吸収量が確保できる。それ以外は、上記各実
施の形態と同様な作用効果を奏する。
【0114】
【発明の効果】以上のように、本発明のインクジェット
式記録装置によれば、上記移動手段により上記キャップ
本体がノズルプレートを封止するクリーニング動作位置
と、所定の箇所に待機しているクリーナ片により上記キ
ャップ本体内を清掃する清掃位置へ移動するものである
から、上記記録ヘッドが休止状態におかれているときに
は、記録ヘッドの動きに対応した上記移動手段の作動に
より、クリーニングユニットが移動させられてキャップ
本体がノズルプレートを封止し、ノズル開口内のインク
の水分蒸発を抑制するとともに、吸引室に与えられた負
圧により、ノズル開口やその近傍に停滞している高粘度
インクを強制的に吸い出してクリーニング動作を行な
い、ノズル開口の回復が図られる。
【0115】さらに、上記記録ヘッドが印字領域から離
れているとき、すなわち、非印字中のときには、記録ヘ
ッドの動きに対応した上記移動手段の作動により、クリ
ーニングユニットが移動させられて、キャップ本体が、
待機しているクリーナ片の箇所へ移動される。ここで、
クリーナ片によりキャップ本体内の清掃が行なわれる。
【0116】上記クリーナ片に対して、上記移動手段に
よりキャップ本体が接近して行く態様であるから、換言
すると、クリーナ片はキャップ本体を待ち受ける状態に
おかれているから、クリーナ片は本来的にキャリッジ等
の印字動作をする部材には一体化されない性格となる。
したがって、印字動作の際にクリーナ片が記録用紙の近
くを通過するようなことは一切なく、前述のような記録
用紙のインク汚れの問題が確実に解消される。
【0117】上述のように、上記記録ヘッドの動きに対
応して、上記移動手段がキャップ本体を上記クリーニン
グ動作位置と上記清掃位置に移動させるものであるか
ら、既存のクリーニングユニットの移動機構に簡単な改
造を施すだけでよく、構造簡素化やコスト低減の面で有
利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録装置に適用され
る移動手段の側面図である。
【図2】上記移動手段の作動状態を示す側面図である。
【図3】上記移動手段の作動状態を示す側面図である。
【図4】上記移動手段の平面図である。
【図5】上記移動手段に含まれている姿勢変換機構の側
面図である。
【図6】本発明のインクジェット式記録装置の記録ヘッ
ドを示す断面図である。
【図7】キャップ本体の平面図と各断面図である。
【図8】キャップ本体とクリーナ片との関係を示す斜視
図である。
【図9】他の実施の形態における移動手段の側面図であ
る。
【図10】従来のインクジェット式記録装置の周辺構造
を説明する斜視図である。
【図11】従来のインクジェット式記録装置の記録ヘッ
ドを示す断面図である。
【図12】従来のキャップ本体を清掃する構造部分を示
す側面図である。
【符号の説明】
E 移動手段 1 インクカートリッジ 2 記録ヘッド 3 キャリッジ 4 クリーニングユニット 5 タイミングベルト 6 ステッピングモータ 7 ガイドバー 8 記録用紙 9 駆動回路 10 収容ケース 11 壁枠部材 11A フレーム部材 12 フレキシブルフラットケーブル 13 吸引ポンプ 14 ノズル開口 15 圧力発生室 16 流路ユニット 17 圧電振動子 18 ヘッドケース 19 ノズルプレート 20 流路基板 21 封止板 21A 樹脂製薄膜 21B 金属製薄膜 22 インク供給路 23 インク貯留室 24 空間 25 固定基板 26 島部 27 導通線 28 インク補給管 29 ダンパ用凹部 30 外部連通孔 31 ノズル面 32 キャップ本体 32A 底面 32B 吸引室 32C 傾斜面 33 キャップケース 34 開口縁 35 吸引口 36 吸引管 37 廃液貯留部 38 大気導入口 39 大気導入管 40 開閉弁 41 昇降装置 42 スライド部材 43 クリーナ片 44 ガイド板 45 ガイド溝 45A 上昇傾斜部 45B 水平部 45C 下降傾斜部 46 移動リンク 47 ガイドピン 48 受け部材 49 突起 50 長孔 51 支持ピン 52 揺動アーム 53 スライドピン 54 復帰スプリング 55 ストッパ片 56 クリーナ片 57 姿勢変換機構 58 支持片 59 長孔 60 軸 61 圧縮コイルスプリング 62 圧縮コイルスプリング 63 支柱 64 支持板 65 リターンスプリング 66 プッシュロッド 67 集液溝 67A 傾斜面 68 スライドレール 69 基台 70 エアシリンダ 71 ピストンロッド 72 エアシリンダ 73 ピストンロッド

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルプレートに設けられたノズル開口
    からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド
    と、上記ノズルプレートをキャップ本体で封止し上記キ
    ャップ本体内の吸引室に負圧を与えて上記ノズル開口か
    らインクを吸い出すクリーニング動作を行なうクリーニ
    ングユニットとを備えたインクジェット式記録装置であ
    って、上記インクジェット式記録ヘッドの動きに対応し
    て上記クリーニングユニットの位置を変える移動手段が
    設けられ、上記移動手段により上記キャップ本体がノズ
    ルプレートを封止するクリーニング動作位置と、所定の
    箇所に待機しているクリーナ片により上記キャップ本体
    内を清掃する清掃位置へ移動するように構成したことを
    特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 上記インクジェット式記録ヘッドが上記
    クリーニング動作位置へ移動してくるときには、上記イ
    ンクジェット式記録ヘッドが上記移動手段自体およびそ
    れに支持されている上記キャップ本体の移動空間域と干
    渉しないように上記移動手段の作動空間領域が設定され
    ている請求項1記載のインクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 上記クリーナ片は、静止状態で所定の箇
    所に待機している請求項1または2記載のインクジェッ
    ト式記録装置。
  4. 【請求項4】 上記クリーナ片は、上記清掃位置におい
    て、キャップ本体の吸引室内に相対的に侵入する請求項
    1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット式記録装
    置。
  5. 【請求項5】 上記キャップ本体の内面にはキャップ本
    体内の所定の箇所に廃液インクを導く傾斜面が形成され
    ている請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェ
    ット式記録装置。
  6. 【請求項6】 上記傾斜面の最も低い箇所に集液溝が形
    成されている請求項5記載のインクジェット式記録装
    置。
  7. 【請求項7】 上記集液溝の底面には廃液インクを導く
    傾斜面が形成され、上記傾斜面の最も低い箇所に上記負
    圧を吸引室内に付与する吸引口が設けられている請求項
    6記載のインクジェット式記録装置。
  8. 【請求項8】 上記クリーナ片は、キャップ本体内に残
    留しているインク気泡を押し潰す形状とされている請求
    項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット式記録
    装置。
  9. 【請求項9】 上記クリーナ片は、キャップ本体内に残
    留している液状インクを吸収する形状とされている請求
    項1〜8のいずれか一項に記載のインクジェット式記録
    装置。
  10. 【請求項10】 上記クリーナ片は、キャップ本体の吸
    引室を封止する形状とされている請求項1〜9のいずれ
    か一項に記載のインクジェット式記録装置。
  11. 【請求項11】 上記クリーナ片が、キャップ本体の吸
    引室内に相対的に侵入している状態において、上記吸引
    室に負圧を付与する請求項1〜10のいずれか一項に記
    載のインクジェット式記録装置。
  12. 【請求項12】 上記クリーナ片は、廃液インクの吸収
    性が良好な材料で作られている請求項1〜11のいずれ
    か一項に記載のインクジェット式記録装置。
  13. 【請求項13】 上記材料がスポンジ状の材料である請
    求項12記載のインクジェット式記録装置。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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