JP2003188393A - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

太陽電池の製造方法

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JP2003188393A
JP2003188393A JP2001384610A JP2001384610A JP2003188393A JP 2003188393 A JP2003188393 A JP 2003188393A JP 2001384610 A JP2001384610 A JP 2001384610A JP 2001384610 A JP2001384610 A JP 2001384610A JP 2003188393 A JP2003188393 A JP 2003188393A
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dopant
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liquid
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JP2001384610A
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Keiya Nakabayashi
敬哉 中林
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Sharp Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/546Polycrystalline silicon PV cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的容易に、かつ、低コストで、良好な特
性の太陽電池が製造できる製造方法を提供すること。
【解決手段】 p型Si基板1の端部領域3以外の領域
に、Pドーパントを含むドーパント液2を、インクジェ
ット法を用いた塗布装置によって塗布した後、熱処理に
よってSi基板1の表面にn+層4を形成して、pn接
合を形成する。Si基板1のドーパント液2の塗布部分
には、550〜650Åの厚みのPSG層21が形成さ
れる。この厚みをなす塗布量で、かつ、粘度が約5mP
a・sのドーパント液2をインクジェット法で塗布する
ので、ドーパント液2のにじみや塗布量の不足などが無
く、Si基板1の適切な領域に良好なpn接合領域が形
成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、太陽電池は、図4(a)乃至
(f)に示すようにして製造している。まず、図4
(a)に示すように、p型の多結晶Si(シリコン)か
らなる矩形のSi基板1を、NaOH(水酸化ナトリウ
ム)を含む溶液中に浸漬して、エッチング処理を行う。
これによって、上記Si基板表面の加工変質層を除去
し、また、異方性エッチングを施すことによって表面に
微細なピラミッド状の凹凸を有するテクスチャ表面を形
成する。
【0003】次に、図4(b)に示すように、P(リ
ン)などのn型ドーパントを含むドーパント液2を、ス
ピン塗布法によってSi基板1の表面に塗布する。すな
わち、静止した基板1上の中央部に、ドーパント液2を
所定量滴下した後、上記基板1を約5000rpm(回
転/分)で高速回転させて、上記ドーパント液2を基板
1上に均一に塗布する。その後、上記塗布したドーパン
ト液2の溶剤成分を乾燥させる。このスピン塗布法によ
ってドーパント液2を基板1に塗布するとき、このドー
パント液2は、上記Si基板1の側面と、裏面の一部に
も付着する。
【0004】その後、図4(c)に示すように、上記ド
ーパント液2が塗布されたSi基板1を拡散炉で熱処理
して、上記ドーパント液2に含まれるn型ドーパントを
Si基板1の表面に拡散させる。これによって、p型の
Si基板1の表面にn+層4を生成して、pn接合を形
成する。このとき、ドーパント液がSi基板1の側面と
裏面の一部にも付着しているので、このSi基板1の側
面と裏面の一部にもn+層41が形成される。上記ドー
パント液2の配置部分には、PSG(リン・シリケート
・ガラス)層21が形成される。
【0005】その後、図4(d)に示すように、上記P
SG層21をHF(フッ化水素)などを用いたエッチン
グによって除去した後、図4(e)に示すように、Si
N(窒化シリコン)からなる反射防止膜5を、上記Si
基板1の表面にP−CVD(プラズマ化学気相成長法)
を用いて成膜する。
【0006】さらに、図4(f)に示すように、印刷法
によって、Si基板1の裏面にAl(アルミニウム)電
極6とAg(銀)電極7とを形成し、太陽電池の受光面
となる上記Si基板1の表面に、Ag電極8を形成す
る。そして、熱処理を行って、上記電極6、7、8と、
Si基板1との電気的コンタクトを形成して、太陽電池
が形成される。すなわち、上記熱処理によって、受光面
上のAg電極8が、反射防止膜5を貫通してn+拡散層
4と接続される。また、上記熱処理によって、裏面のA
l電極6からAl原子がSi基板1内に拡散して、p+
拡散層9が形成される。
【0007】しかし、上記製造方法によって製造した太
陽電池は、上記スピン塗布法によるドーパント液2の塗
布時に上記Si基板1の側面と裏面の一部とにドーパン
ト液2が付着するので、このSi基板1の側面と底面の
一部とにn+層41が形成され、このn+層41と上記
p+拡散層9との接触部分や、上記n+層41と上記A
l電極6との接続部分でショートが生じる。このショー
トによって、太陽電池の暗電流が増加し、曲線因子が悪
くなって太陽電池の最大出力が低下するという問題があ
る。さらに、太陽光の照度が低い場合、太陽電池の開放
電圧が、上記ショートに起因する暗電流によって並列抵
抗の影響を受けるので、太陽電池の発電量が低下すると
いう問題がある。
【0008】この問題を解決するため、特開平7−13
5333号公報に開示されている太陽電池の製造方法で
は、n型のドーパント液をSi基板に塗布する前に、こ
のSi基板の裏面にマスク材を配置して、このSi基板
の裏面にドーパント液が塗布されてn+層が形成される
のを防止している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記マ
スク材をSi基板の裏面に塗布する太陽電池の製造方法
は、太陽電池の製造工程が増えてコストアップになると
いう問題がある。また、上記マスク材が、太陽電池の受
光面となるSi基板の表面に回りこんで、太陽電池の特
性が劣化するという問題がある。
【0010】また、上記Si基板には、ドーパント液を
スピン塗布法で塗布しており、このスピン塗布法では、
Si基板の回転の加減速に時間を要するなど、手間がか
かるという問題がある。また、上記Si基板が多結晶基
板である場合には、回転モーメントでSi基板に割れが
生じ易く、歩留りが低下するという問題がある。さら
に、スピン塗布法は、塗布の際に使用されるドーパント
液のうち実際にSi基板に塗布されるドーパント液の割
合が少なくて、ドーパント液の利用効率が悪いという問
題がある。これらのいずれも、太陽電池の製造コストの
上昇を招く。
【0011】そこで、本発明の目的は、比較的容易に、
かつ、低コストで、良好な特性の太陽電池が製造できる
製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の太陽電池の製造方法は、単結晶または多結
晶の半導体基板上に、ドーパント液を塗布する工程と、
上記ドーパント液のドーパントを、熱処理によって上記
半導体基板に拡散させる工程とを備えた太陽電池の製造
方法であって、上記ドーパント液は、インクジェット印
刷によって上記半導体基板上の所定の領域に塗布され、
上記ドーパント液の塗布量は、上記熱処理の後に、上記
半導体基板上に、100Å〜2000Åの厚みの上記ド
ーパント液による生成物が形成される塗布量であること
を特徴としている。
【0013】上記構成によれば、上記ドーパント液は、
インクジェット印刷によって上記半導体基板上の所定の
領域に塗布される。したがって、従来のスピン塗布によ
ってドーパント液を塗布する場合のような、半導体基板
の回転の加減速に時間を要するといった手間や、上記半
導体基板の回転に起因する割れや、上記半導体基板の側
面や裏面に付着したドーパント液に起因する電極のショ
ートや、ドーパント液の無駄が防止され、少ない手間
で、かつ確実に、上記ドーパント液が半導体基板上の所
定の領域に塗布される。その結果、歩留まりが従来より
も向上して、従来よりも安価に太陽電池が製造できる。
また、上記ドーパント液の塗布量は、上記熱処理の後
に、上記半導体基板上に、100Å〜2000Åの厚み
の上記ドーパント液による生成物が形成される塗布量で
あるので、上記半導体基板に拡散すべき適切な量のドー
パントを含むドーパント液が塗布されて、良好な特性の
太陽電池が製造される。ここで、上記ドーパント液の塗
布量が、上記熱処理の後に、上記半導体基板上に形成さ
れるドーパント液による生成物の厚みが、100Åより
も小さい塗布量である場合、上記半導体基板に拡散すべ
きドーパントの量が少なくて、pn接合が適切に形成さ
れなくて、太陽電池の特性が悪化してしまう。一方、上
記ドーパント液の塗布量が、上記熱処理の後に、上記半
導体基板上に形成されるドーパント液による生成物の厚
みが、2000Åよりも大きい塗布量である場合、上記
半導体基板上でドーパント液がにじんで、不要部分にp
n接合が形成されてしまう。
【0014】本発明の太陽電池の製造方法は、単結晶ま
たは多結晶の半導体基板上に、ドーパント液を塗布する
工程と、上記ドーパント液のドーパントを、熱処理によ
って上記半導体基板に拡散させる工程とを備えた太陽電
池の製造方法であって、上記ドーパント液は、1mPa
・s(ミリパスカル秒)以上20mPa・s以下の粘度
を有し、インクジェット印刷によって上記半導体基板上
の所定の領域に塗布されることを特徴としている。
【0015】上記構成によれば、上記ドーパント液は、
1mPa・s以上20mPa・s以下の粘度を有し、イ
ンクジェット印刷によって上記半導体基板上の所定の領
域に塗布されるので、上記半導体基板に拡散されるべき
適切量のドーパントが、塗布ムラやインクジェットノズ
ルの詰まりなどがなく上記半導体基板上に良好に塗布さ
れる。また、従来のスピン塗布によるような手間や、基
板の割れや、電極のショートや、ドーパント液の無駄が
無くて、良好な特性の太陽電池が簡易かつ良好な歩留ま
りで製造できる。ここで、上記ドーパント液の粘度が1
mPa・sよりも小さい場合、インクジェットノズルか
らのドーパント液の吐出量および吐出パターンが不安定
になって、ドーパント液の塗布のムラが生じてしまう。
一方、上記ドーパント液の粘度が20mPa・sよりも
大きい場合、インクジェットノズルにドーパント液が詰
まり易くなる。
【0016】1実施形態の太陽電池の製造方法は、上記
半導体基板はp型Si基板であり、上記ドーパント液は
PSGの液状前駆体である。
【0017】上記実施形態によれば、上記p型Si基板
に、上記PSGの液状前駆体を塗布するので、熱処理に
よってPSGからp型Si基板に適切量のP(リン)を
適切な領域に拡散させることができ、これによって、容
易に、かつ良好な歩留まりで、良好な特性の太陽電池が
得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
により詳細に説明する。
【0019】図1(a)乃至(f)は、本発明の実施形
態の太陽電池の製造方法において、各工程の様子を示す
図である。本実施形態では、半導体基板として、一辺が
約125mmの略正方形のp型の多結晶Siを用いてい
る。
【0020】まず、図1(a)に示すように、Si基板
1の形成時に表面に生じた加工変質層を除去するため、
また、Si基板1の表面に微細なピラミッド状の凹凸を
含むテクスチャ表面を形成するため、このSi基板1
を、NaOHを含む溶液中に浸漬して異方性エッチング
する。
【0021】次に、図1(b)に示すように、上記Si
基板1の表面の端部以外の領域に、Pなどのドーパント
を含むドーパント液2を、インクジェット法を用いた塗
布装置によって塗布し、その後、ドーパント液の溶剤成
分を乾燥させる。上記ドーパント液2は、粘度が約5m
Pa・sであり、P205などを含むPSGの液状前駆
体である。上記ドーパント液を塗布しない上記Si基板
1の端部領域3は、平面において上記Si基板の縁から
0.1mm内側に位置する境界までの間の領域である。
図2は、上記ドーパント液2を塗布したSi基板1を示
す平面図である。図2に示すように、上記Si基板1の
外縁から0.1mm内側に位置する境界の内側に、ドー
パント液2を塗布している。このとき、上記塗布装置を
用いてインクジェット法でドーパント液2を塗布するの
で、このドーパント液2は、従来のスピンコート法によ
るように、Si基板の側面や裏面に付着することがな
い。
【0022】ここで、上記塗布装置について説明する。
図3は、塗布装置を示す概略斜視図である。この塗布装
置10は、Si基板1を支持する基板チャック11と、
ドーパント液2を吐出するインクジェットヘッド12
と、上記Si基板1の外形を検出する基板形状測定器1
3を備える。上記インクジェットヘッド12と基板形状
測定器13は、塗布装置の本体に固定されており、上記
Si基板1を支持する基板チャック11が、上記Si基
板1を水平方向に矢印Aで示すように移動させるように
なっている。上記基板形状測定器13と基板チャック1
1とインクジェットヘッド12とは、図示しない制御装
置に接続されている。この制御装置は、上記基板形状測
定器13の信号と上記基板チャック11の信号とに基い
て、上記インクジェットヘッド12の図示しないノズル
を制御するようになっている。上記構成の塗布装置10
が動作すると、上記基板チャック11によってSi基板
1が矢印Aで示す方向に移動され、このSi基板1は、
先ず、上記基板形状測定器13の下方を通過する。この
とき、上記Si基板1の外形が基板形状測定器13によ
って測定される。続いて、上記Si基板1がインクジェ
ットヘッド12の下方に達すると、上記制御装置は、上
記基板チャック11からの上記Si基板1の位置を示す
信号を受け取る。そうすると、上記制御手段は、上記基
板形状測定器13から受取った上記Si基板1の測定結
果に基いて、上記インクジェットヘッド12のノズルを
制御して、上記Si基板1の所定位置に、上記ノズルか
ら所定量のドーパント液2を吐出させる。これによっ
て、上記Si基板1は、平面において、外縁から0.1
mmの距離に位置する境界の内側に、上記ドーパント液
2が塗布される。
【0023】上記塗布装置10でSi基板1にドーパン
ト液2を塗布した後、このドーパント液2が塗布された
Si基板1を拡散炉で熱処理して、図1(c)に示すよ
うに、Si基板1の表面、すなわち受光面にn+層4を
形成して、pn接合を形成する。ここで、上記Si基板
の側面や裏面にはドーパント液が付着していないので、
従来におけるようにSi基板の側面や裏面にn+層が形
成されることがない。上記Si基板1の熱処理によっ
て、上記ドーパント液2が塗布された部分にPSG層2
1が形成される。このPSG層21は550〜650Å
の範囲の厚みを有し、この厚みの平均は600Åであ
る。この平均600Åの厚みを有するように、上記塗布
装置10によるドーパント液2の塗布量が調節されてい
る。
【0024】この後、図1(d)に示すように、上記P
SG層21とpn接合とが形成されたSi基板1をHF
を含む溶液に浸漬して、上記PSG層21をエッチング
除去する。
【0025】次に、図1(e)に示すように、Si基板
1の表面に、P−CVDによってSiNからなる反射防
止膜5を成膜する。
【0026】さらに、図1(f)に示すように、上記S
i基板1の裏面に、Al電極6とAg電極7とを印刷法
によって形成する。上記Si基板1の表面には、Ag電
極8を形成する。そして、上記電極6,7,8が形成さ
れたSi基板1を熱処理することによって、この電極
6,7,8と、Si基板1との間に電気的コンタクトを
形成する。すなわち、上記熱処理によって、上記受光面
上のAg電極7が反射防止膜5を貫通してn+拡散層3
と接合する。一方、上記裏面のAl電極6では、このA
l電極のAl原子がSi基板1内に拡散して、Si基板
1にp+拡散層9を形成する。このとき、上記Si基板
1の側面および裏面には、従来におけるようなn+層が
形成されていないので、上記Al電極6およびp+拡散
層9は、従来におけるようにn+層とショートすること
がない。したがって、図1(f)に示す太陽電池は、暗
電流が増加することなく、良好な曲線因子を有して良好
な出力特性が得られる。
【0027】上記製造方法によって製造した太陽電池の
特性を測定した結果、光電変換効率は16.4%であ
り、逆方向電流は0.02Aと良好な特性が得られたこ
とが確認できた。
【0028】上記実施形態において、熱処理後のPSG
層21は550Å〜650Åの厚みを有するように形成
したが、上記PSG層は、100Å以上2000Å以下
の他の値の厚みを有してもよい。これによって、ドーパ
ント液のにじみを生じることなく必要な領域のみにpn
接合を形成でき、逆方向電流の殆どない良好な変換効率
を有する太陽電池が得られる。
【0029】また、上記実施形態において、上記ドーパ
ント液2は、粘度が約5mPa・sであったが、1mP
a・s以上20mPa・s以下の他の値の粘度を有して
もよい。これによって、ドーパント液2が、塗布装置1
0のジェットノズルから吐出される際に吐出量や吐出方
向が不安定になったり、上記ジェットノズルに詰まるよ
うなことが防止されて、良好な領域に適切な量のドーパ
ント液2が吐出されて、良好な変換効率の太陽電池が安
定して得られる。
【0030】表1は、本発明の実施形態による太陽電池
と、比較例1乃至5の太陽電池について、熱処理で得ら
れるPSG層厚で表したドーパント液2の塗布量と、ド
ーパント液2の粘度と、変換効率と、逆方向電流とを示
した表であり、各々の太陽電池の製造時に、塗布装置1
0のジェットノズルに詰まりが生じたか否かを併せて記
している。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示すように、本発明の実施形態の太
陽電池と、第1および第2比較例の太陽電池は、ドーパ
ントの塗布量のみが異なる。すなわち、太陽電池の製造
工程において、本発明の実施形態の太陽電池では、ドー
パント液の塗布量が、PSG層厚が550Å〜650Å
になる塗布量であるのに対して、第1比較例の太陽電池
はPSG層厚が0〜100Åになる塗布量である。ま
た、第2比較例の太陽電池は、PSG層圧が2000Å
〜2200Åになる塗布量のドーパント液を塗布してい
る。
【0033】表1から分かるように、第1比較例のドー
パント液の塗布量では、太陽電池の変換効率が、本発明
の実施形態における16.4%から13.0%に低下す
る。これは、ドーパント液をインクジェット法で塗布す
る際、上記ドーパント液は略球状の液滴にされてSi基
板上に付着させられる。このとき、上記PSG層厚が0
〜100Åになるドーパント液の塗布量では、上記液滴
のドーパント液がSi基板上に付着しても、この付着し
た液滴同士の間の隙間が完全に埋められなくて、ドーパ
ント液が塗布されない領域が生じるからである。したが
って、pn接合がSi基板上の所定領域の全面に形成さ
れないので、太陽電池の特性が悪化してしまう。
【0034】一方、第2比較例におけるドーパント液の
塗布量では、太陽電池の変換効率が15.0%に低下す
ると共に、逆方向電流が0.7Aに増大する。これは、
Si基板へのドーパント液の塗布量が過大であるので、
ドーパント液の溶剤成分が乾燥する前に、所定の形状に
塗布されたドーパント液がにじんでしまって、pn接合
を形成する必要がない部分にドーパント液が付着してし
まうからである。すなわち、上記にじんだドーパント液
が、Si基板の端部領域、側面、または裏面に付着して
しまい、これらの部分にn+拡散層が形成される。その
結果、上記n+拡散層を介してSi基板のn型領域とS
i基板の裏面の電極とがショートして、逆方向電流が増
大し、変換効率が低下するのである。上記ドーパント液
を熱処理して形成されるPSG層は、熱処理工程の後の
除去工程において、層厚の厚みに比例して除去に要する
時間が増大するので、このPSG層の厚みは、太陽電池
の特性が悪化しない限り、薄く形成するのがよい。
【0035】また、表1から分かるように、第3比較例
では、Si基板上に塗布したドーパント液の粘度が、本
発明では5mPa・sであるのに対して、0.8mPa
・sである。この第3比較例では、本発明と比較して、
変換効率が16.4%から14.1%に低下すると共
に、逆方向電流が0.02Aから0.1Aに増大する。
これは、ドーパント液が、粘度が低いので、Si基板に
塗布される際に塗布装置のインクジェットノズルから安
定して吐出され難くなるからである。すなわち、インク
ジェットノズルから吐出される際、粘度が低いドーパン
ト液は、多数の微小な液滴に***して、ノズルの開口面
に対して垂直方向に吐出され難くなって、上記ノズルの
開口から広範囲にスプラッシュ状に飛び散る。したがっ
て、Si基板上のドーパント液の塗布位置が制御し難く
なり、上記Si基板上のドーパント液を塗布すべき領域
内に、ドーパント液が塗布できない領域が生じてしま
う。また、上記Si基板上のドーパント液の塗布が不要
な端部領域や側面に、ドーパント液が塗布されてしま
う。その結果、太陽電池の光電変換効率の低下や、逆方
向電量の増大が生じる。
【0036】また、表1から分かるように、第4比較例
では、Si基板上に塗布したドーパント液の粘度が21
mPa・sである。この第3比較例では、本発明と比較
して、変換効率が16.4%から13.3%に低下する
と共に、ドーパント液の塗布時にインクジェットノズル
に詰まりが生じる。これは、ドーパント液が、粘度が高
いので上記インクジェットノズルで詰まって、Si基板
に付着しない部分が生じるからである。その結果、pn
接合領域が少なくなって、変換効率が低下する。
【0037】第5比較例の太陽電池は、従来のスピンコ
ート法によってドーパント液を塗布して形成している。
この太陽電池は、本発明の実施形態の太陽電池と比較し
て、変換効率が16.4%に対して13.3%と低いと
共に、逆方向電流が0.02Aに対して2.10Aと大
きい。これは、ドーパント液の塗布時に、Si基板の側
面および裏面にドーパント液が付着し、この付着部分に
n+層が形成され、この付着部分のn+層を介して表面
の受光部と裏面の電極がショートしてしまうからであ
る。
【0038】以上より明らかなように、本発明の実施形
態の太陽電池のように、ドーパント液を、PSG層厚が
550Å以上650Å以下になる塗布量で、かつ、1m
Pa・s以上20mPa・sの粘度で塗布することによ
って、良好な特性の太陽電池が得られることが分かる。
【0039】上記実施形態において、一辺が約125m
mの略正方形の多結晶Si基板を用いたが、多の形状の
他の材料からなる半導体基板を用いてもよい。ただし、
形状が丸型の場合は、塗布装置が基板形状測定器を備え
ていても、インクジェットノズルの制御が複雑になるの
で、矩形あるいは正方形であるのが好ましい。
【0040】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明の太陽
電池の製造方法によれば、単結晶または多結晶の半導体
基板上に、ドーパント液を塗布する工程と、上記ドーパ
ント液のドーパントを、熱処理によって上記半導体基板
に拡散させる工程とを備えた太陽電池の製造方法であっ
て、上記ドーパント液は、インクジェット印刷によって
上記半導体基板上の所定の領域に塗布され、上記ドーパ
ント液の塗布量は、上記熱処理の後に、上記半導体基板
上に、100Å〜2000Åの厚みの上記ドーパント液
による生成物が形成される塗布量であるので、少ない手
間で、かつ確実に、上記ドーパント液が半導体基板上の
所定の領域に塗布でき、また、上記半導体基板に拡散す
べき適切な量のドーパントを含むドーパント液が、適切
な領域に塗布できて、良好な特性の太陽電池が製造でき
る。
【0041】本発明の太陽電池の製造方法によれば、単
結晶または多結晶の半導体基板上に、ドーパント液を塗
布する工程と、上記ドーパント液のドーパントを、熱処
理によって上記半導体基板に拡散させる工程とを備えた
太陽電池の製造方法であって、上記ドーパント液は、1
mPa・s以上20mPa・s以下の粘度を有し、イン
クジェット印刷によって上記半導体基板上の所定の領域
に塗布されるので、上記半導体基板に拡散されるべき適
切量のドーパントが簡易かつ確実に塗布できて、良好な
特性の太陽電池が簡易かつ良好な歩留まりで製造でき
る。
【0042】1実施形態の太陽電池の製造方法は、上記
半導体基板はp型Si基板であり、上記ドーパント液は
PSGの液状前駆体であるので、熱処理によってp型S
i基板に適切量のPを適切な領域に拡散させることがで
き、これによって、容易に、かつ良好な歩留まりで、良
好な特性の太陽電池が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)乃至(f)は、本発明の実施形態
の太陽電池の製造方法を示す図である。
【図2】 ドーパント液2を塗布したSi基板1を示す
平面図である。
【図3】 塗布装置を示す概略斜視図である。
【図4】 図4(a)乃至(f)は、従来の太陽電池の
製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
1 Si基板 2 ドーパント液 3 端部領域 4 n+層 5 反射防止膜 6 Al電極 7 Ag電極 8 Ag電極 9 p+拡散層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶または多結晶の半導体基板上に、
    ドーパント液を塗布する工程と、上記ドーパント液のド
    ーパントを、熱処理によって上記半導体基板に拡散させ
    る工程とを備えた太陽電池の製造方法であって、 上記ドーパント液は、インクジェット印刷によって上記
    半導体基板上の所定の領域に塗布され、 上記ドーパント液の塗布量は、上記熱処理の後に、上記
    半導体基板上に、100Å〜2000Åの厚みの上記ド
    ーパント液による生成物が形成される塗布量であること
    を特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 【請求項2】 単結晶または多結晶の半導体基板上に、
    ドーパント液を塗布する工程と、上記ドーパント液のド
    ーパントを、熱処理によって上記半導体基板に拡散させ
    る工程とを備えた太陽電池の製造方法であって、 上記ドーパント液は、1mPa・s以上20mPa・s
    以下の粘度を有し、インクジェット印刷によって上記半
    導体基板上の所定の領域に塗布されることを特徴とする
    太陽電池の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の太陽電池の製
    造方法において、 上記半導体基板はp型Si基板であり、 上記ドーパント液はPSGの液状前駆体であることを特
    徴とする太陽電池の製造方法。
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