JP2003185613A - 携帯用ガス検出装置 - Google Patents

携帯用ガス検出装置

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JP2003185613A
JP2003185613A JP2001385143A JP2001385143A JP2003185613A JP 2003185613 A JP2003185613 A JP 2003185613A JP 2001385143 A JP2001385143 A JP 2001385143A JP 2001385143 A JP2001385143 A JP 2001385143A JP 2003185613 A JP2003185613 A JP 2003185613A
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JP
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gas
case
battery
pin
gas sensor
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JP2001385143A
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English (en)
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Harumi Kono
晴美 河野
Kazuo Okinaga
一夫 翁長
Shinichi Matsumoto
晋一 松本
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FIS Inc
Original Assignee
FIS Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安価で長寿命の携帯用ガス検出装置を提供す
る。 【解決手段】ケース20の上部中央にはケース20の内
外を連通する簀の子状の取込口23が開口しており、こ
の取込口23に臨むケース20内の位置に、高温状態で
可燃性ガスを検出するとともに低温状態で一酸化炭素ガ
スを検出することが可能な金属酸化物半導体からなる感
ガス体3aを有するガスセンサ3が配設されている。ま
た、ケース20の背面上部にはケース20を着脱自在に
着衣に取り付けるための取付金具26が設けてある。こ
のように比較的に安価な金属酸化物半導体で形成された
感ガス体3aを有するガスセンサ3を用いて複数種類の
対象ガスを一つのガスセンサ3で検出することにより安
価で長寿命の携帯用ガス検出装置が提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可燃性ガス並びに
人体に有害なガスを検出する携帯用ガス検出装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一酸化炭素のように人体に有害なガスあ
るいはメタンのような可燃性ガスが発生する環境下で人
が作業する場合、不測の事故を未然に防ぐために上記ガ
スの濃度を常時測定する必要があり、このための携帯用
ガス検出装置が既に提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
携帯用ガス検出装置では対象ガスとの化学反応を利用す
る電気化学式ガスセンサを用いているため、高価格であ
り、しかも寿命が短いといった欠点があった。さらに、
1台で複数種の対象ガス、例えば一酸化炭素ガスとメタ
ンガスの濃度を測定しようとすれば、それぞれのガスを
検出し得る複数種のガスセンサを内蔵しなければなら
ず、コストが高くなるとともに信頼性が低下するといっ
た問題があった。
【0004】本発明は上記問題に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、安価で長寿命の携帯用ガス検出装置
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、可燃性ガス並びに人体に有害な
ガスである複数種の対象ガスによって抵抗値が変化する
金属酸化物半導体で形成された感ガス体を有するガスセ
ンサと、ガスセンサを駆動して感ガス体の抵抗値変化に
基づいて雰囲気中の対象ガス濃度を測定する駆動測定手
段と、測定結果を表示する表示手段と、駆動測定手段並
びに表示手段に電源を供給する電池と、ガスセンサ、駆
動測定手段、表示手段並びに電池を内部に収納するとと
もに外気を内部に取り込むための取込口が開口したケー
スと、ケースを着脱自在に着衣に取り付ける取付手段と
を備えたことを特徴とし、比較的に安価な金属酸化物半
導体で形成された感ガス体を有するガスセンサを用いて
複数種類の対象ガスを一つのガスセンサで検出すること
により安価で長寿命の携帯用ガス検出装置が提供でき
る。また、取付手段によりケースを着衣に簡単に取り付
けることができて携帯性にも優れる。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、ガスセンサは、感ガス体中にヒータ兼用電極が埋設
されてなり、駆動測定手段は、電池からヒータ兼用電極
へ所定の周期で間欠的に通電するとともに通電期間と通
電休止期間のそれぞれにおける感ガス体の抵抗値を測定
することで異種の対象ガス濃度を測定することを特徴と
し、ガスセンサを間欠駆動することで消費電力を抑えて
電池の寿命を延ばすことができる。
【0007】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、駆動測定手段にて測定した対象ガス濃度が所
定の閾値を越えた場合に警報音を出力する警報音出力手
段を備えたことを特徴とし、警報音を出力することで表
示手段が見え難い状況でも確実に危険を知らせることが
できる。
【0008】請求項4の発明は、請求項1又は2又は3
の発明において、駆動測定手段にて測定した対象ガス濃
度が所定の閾値を越えた場合にケースを振動させる振動
手段を備えたことを特徴とし、ケースを振動させること
で表示手段が見え難い状況や警報音が聞こえ難い状況で
も確実に危険を知らせることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、可燃性ガスであるメタンガ
スと有害なガスである一酸化炭素ガスを対象ガスとする
本発明の一実施形態を、図面を参照して詳細に説明す
る。但し、対象ガスはこれらに限定する趣旨ではなく、
ガスセンサの特性に応じて、これら以外の組み合わせの
ガスを対象ガスとすることも勿論可能である。
【0010】図2に本実施形態の回路図を示す。本実施
形態は、乾電池、充電池などの低電圧(例えば3V)の
電池電源1と、感ガス体3a内にヒータ兼用電極(以
下、「ヒータ」と略記する)2を埋設し、ヒータ2の両
端が接続される電極端子T1,T2並びに感ガス体3a
の一端に接続される出力電極端子T3の3端子構造の金
属酸化物半導体ガスセンサ(以下、ガスセンサと略す)
3と、それぞれ発光色が異なる3つの発光ダイオードL
ED1,LED2,LED3と、上記ヒータ2の通電制
御を行う手段や対象ガスの検知を行う検知手段などの機
能がプログラム化され、装置全体の制御処理を行うマイ
クロコンピュータ(以下マイコンと略す)5と、危険度
(対象ガスの濃度)の判定を行うための基準となるデー
タを格納するEEPROM6とを主要な構成要素として
いる。
【0011】ガスセンサ3は、感ガス体3aの出力電極
端子T3と、ヒータ2のグランド側の一端が接続される
電極端子T2との間の抵抗値が、感ガス体3aに吸着し
ている酸素と対象ガスとの還元反応により変化するもの
で、内蔵したヒータ2をPNP型のトランジスタQ1を
介して電池電源1に接続してある。また感ガス体3a
は、電池電源1に対してPNP型のトランジスタQ2と
抵抗R3との直列回路と、PNP型のトランジスタQ3
と抵抗R4との直列回路との並列回路を介して接続され
ており、トランジスタQ2又はQ3或いは両方がオン時
に感ガス体3aに抵抗R3又はR4又は両抵抗の並列回
路を介して流れる電流によって発生する感ガス体3aの
両端電圧Vsがマイコン5の入力ポート(9番ピン)に
取り込まれ、マイコン5はこの両端電圧Vsから感ガス
体3aの抵抗値を演算する。
【0012】ここで、本実施形態におけるガスセンサ3
の構造を簡単に説明する。このガスセンサ3は、図4に
示すように、樹脂性のベース31と、ベース31に埋設
固定された電極ピン32と、電極ピン32にヒータ2及
び白金電極4を介して電気的に接続されたセンシング素
子30と、ベース31に冠着されたセンサカバー33と
からなり、センサカバー33の天井面にはステンレス製
の金網34が設けられ、金網34を介して外部よりガス
がセンシング素子30に導かれる。このセンシング素子
30は、図3に示すように、全長、全幅が夫々略0.8
mmのSnO2からなる略球状の感ガス体3aと、感ガ
ス体3a内に埋設されたコイル状の白金からなるヒータ
2と、ヒータ2のコイル部を貫通するように感ガス体3
a内に埋設された白金からなる白金電極4と、感ガス体
3aの表面に形成された第1のフィルタ層30aと、第
1のフィルタ層30aの表面に形成された第2のフィル
タ層30bとから構成される。なお、第1のフィルタ層
30aは例えばアルミナ(Al2 3 )にタングステン
(W)、モリブデン(Mo)又はバナジウム(V)など
の第二成分を添加して形成され、第2のフィルタ層30
bはAl2 3 に白金(Pt)又はパラジウム(Pd)
などの第二成分を添加して形成されている。本実施形態
では、第1及び第2のフィルタ層30a,30bの母材
としてAl23 を用いているがAl2 3 のかわりに
SiO2 を用いても良いし、第1及び第2のフィルタ層
30a,30bの内、いずれか一方のみを形成しても良
い。
【0013】マイコン5は電池電源1にダイオードD1
を介して電源端子(30番ピン)を接続して電源供給を
受け、電池電源1の正極が電源スイッチSWを介して入
力ポート(22番ピン)に接続され、該入力ポートがハ
イレベルになればガス検知のための制御処理をプログラ
ムに沿って開始するようになっている。
【0014】またマイコン5は、トランジスタQ1のベ
ースに中点が接続され、一端が電池電源1の正極に接続
された抵抗R1,R2の直列回路の他端が出力ポート
(12番ピン)に接続され、出力ポートをハイ/ローに
切り換えてトランジスタQ1をオンオフさせることによ
りヒータ2の通電を制御する機能を備え、該機能により
トランジスタQ1をオンすることでガスセンサ3を高温
状態に加熱したり、逆にオフすることで低温状態とする
加熱制御を行う。
【0015】更にマイコン5は、上記トランジスタQ2
のバイアス回路が出力ポート(4番ピン)に、またトラ
ンジスタQ3のバイアス回路が出力ポート(6番ピン)
に接続され、上記出力ポートをローレベルにすることに
より、対応するトランジスタQ2,Q3にベース電流を
流してオンさせ、感ガス体3aの抵抗と電池電源1の正
極との間に抵抗R3,R4を接続するようになってい
る。つまり負荷抵抗を切り替える機能が備わっている。
【0016】また更にマイコン5は、出力ポート(17
番ピン,18番ピン,19番ピン)にそれぞれ発光ダイ
オードLED1,LED2,LED3のカソードが接続
され、上記出力ポートをローレベルとすることで各発光
ダイオードLED1,LED2,LED3を個別に点滅
制御するようになっている。
【0017】またマイコン5はシャントレギュレータ7
の電圧を入力ポート(7番ピン)から取り込み、該シャ
ントレギュレータ7の電圧が規定値以上になると、電池
切れを検知する電池切れ検知機能を持つ。シャントレギ
ュレータ7は、上記トランジスタQ2を介して電池電源
1に接続され、電池電圧を所定電圧に安定化させてマイ
コン5の入力ポート(9番ピン)に印加するものであ
る。そして、シャントレギュレータ7の基準電圧制御用
端子が抵抗R5とコンデンサC2の並列回路を介してマ
イコン5の入力ポート(7番ピン)に接続されており、
該入力ポートの入力電圧から電池電圧を監視して電池電
圧の低下をマイコン5で検出できるようになっている。
【0018】ここで、トランジスタQ2と抵抗R3の接
続点と電池電源1の負極との間には温度補償用のサーミ
スタTHと抵抗R22の直列回路が接続されており、サ
ーミスタTHと抵抗R22の接続点の電位(分圧電圧)
がマイコン5の入力ポート(10番ピン)に入力されて
いる。而して、マイコン5では、上記入力ポート(10
番ピン)からサーミスタTHと抵抗R22の分圧電圧を
取り込み、この分圧電圧から周囲温度を演算し、入力ポ
ート(9番ピン)から取り込んだ感ガス体3aの両端電
圧Vsの温度補償を行っており、温度変化による誤検出
を防止している。
【0019】また、電池電源1の両端間にはダイオード
D1を介してトランジスタQ4と警報音出力回路11の
直列回路、並びにトランジスタQ5とモータMの直列回
路が互いに並列接続され、トランジスタQ4,Q5のベ
ースがマイコン5の出力ポート(5番ピン、13番ピ
ン)にそれぞれ接続されている。警報音出力回路11は
ブザーBZとインダクタL1の並列回路からなり、マイ
コン5の出力ポート(5番ピン)がローレベルとされて
トランジスタQ4がオンとなると、電池電源1よりトラ
ンジスタQ4を介して通電されてブザーBZが鳴動し警
報音を出力するものである。また、モータMは後述する
ように警報音の出力に合わせてケース20を振動させる
ものであって、マイコン5の出力ポート(13番ピン)
がローレベルとされてトランジスタQ5がオンすると電
池電源1より通電されて駆動される。
【0020】EEPROM6には対象ガスの濃度に対す
る閾値データが格納されている。例えば、一酸化炭素に
ついては第1の閾値として70ppm、第2の閾値とし
て200ppmにそれぞれ対応する感ガス体3aの抵抗
値データが格納され、メタンについては第1の閾値とし
て2%LEL(爆発下限界濃度に対する百分率)、第2
の閾値として10%LELにそれぞれ対応する感ガス体
3aの抵抗値データが格納されている。そしてEEPR
OM6はデータ入力端子(5番ピン)、シリアルクロッ
ク端子(4番ピン)及びチップセレクト端子(3番ピ
ン)がマイコン5のデータ出力ポート(27番ピン)、
出力ポート(28番ピン、25番ピン)にそれぞれ接続
されるとともに、抵抗R10,R11,R12で各々プ
ルアップされている。また、EEPROM6のデータ出
力端子(6番ピン)がマイコン5のデータ入力端子(2
6番ピン)に接続されている。
【0021】なお、図2中における8はマイコン5に基
準クロックを与えるクロック発振器、9は電源投入時に
クロック発振器8を介してマイコン5にリセット信号を
与えてリセットするためのリセットIC、10はマイコ
ン5の入力ポート(29番ピン)に割込信号を入力する
割込信号発生回路である。
【0022】上述のような回路を構成するマイコン5や
EEPROM等を含む回路部品がプリント基板(図示せ
ず)に実装されてケース20内に収納される。図1に示
すように、ケース20は合成樹脂製であって背面下部に
電池収納室(図示せず)が開口する矩形箱状に形成され
たボディ21と、ボディ21の背面下部に着脱自在に被
着されて電池収納室を塞ぐ電池カバー22とで構成され
る。ボディ21の上部空間にはプリント基板やガスセン
サ3等が収納され、ボディ21の下部空間に設けられた
電池収納室に電池電源1たる乾電池(例えば、2本の単
4電池)が収納される。
【0023】ケース20の上部中央にはケース20の内
外を連通する簀の子状の取込口23が開口しており、こ
の取込口23に臨むケース20内の位置にガスセンサ3
が配設されている。また、ケース20の片側側面には、
押釦スイッチからなる電源スイッチSWの押釦を押操作
するための操作部24が押動自在に設けられており、操
作部24が押操作される毎に電源スイッチSWがオンさ
れる。
【0024】さらに、ケース20の前面中央には矩形の
表示窓が開口しており、この表示窓から3つの発光ダイ
オードLED1〜LED3の発光部がケース20の前面
よりも前方に突出させてある。そして、この表示窓には
透光性樹脂からなる表示カバー25が被着され、ケース
20前面に突出する3つの発光ダイオードLED1〜L
ED3が表示カバー25に覆われて保護されている。
【0025】また、ケース20の背面上部にはケース2
0を着脱自在に着衣(上着のポケットやベルトなど)に
取り付けるための取付金具26が設けてある。この取付
金具26は、短冊形の金属製板材を長手方略中央で略U
字形に折り曲げて形成され、一方の平板部26bを密着
させるようにしてケース20の背面上部に取り付けら
れ、対向する2つの平板部26a,26bの間に挟み込
まれる着衣を弾性挟持するものである。ここで、ケース
20上部の内側背面には振動モータからなるモータMが
取着されるとともに外部に連通する孔(図示せず)が形
成され、この孔を通してモータMと取付金具26とが機
械的に連結されており、モータMが駆動されると取付金
具26を介してケース20が振動するようになってい
る。
【0026】次に、本実施形態の動作を説明する。
【0027】まず、電池電源1が接続されると、リセッ
トIC9の働きによりマイコン5がリセットされて初期
設定を行う。以後マイコン5は低消費モードで動作して
待機状態となっている。
【0028】この待機状態において、操作部24を押操
作して電源スイッチSWをオンするとマイコン5の入力
ポート(22番ピン)に動作開始信号が入力され、マイ
コン5は予め用意されているプログラムに従って動作
し、出力ポート(5番ピン)をごく短い時間だけローレ
ベルにしてトランジスタQ4をオンしてブザーBZを鳴
動させることで待機状態から動作状態に移行したことを
知らせる。また、マイコン5は出力ポート(19番ピ
ン)を所定の周期(30秒毎に15ミリ秒間)でローレ
ベルとして発光ダイオードLED3を点滅させることに
より、動作状態であることを表示する。
【0029】続いてマイコン5は、例えば周期30秒で
0.8秒間、出力ポート(12番ピン)をローレベルと
してトランジスタQ1をオンすることにより、図5
(a)に示すようにトランジスタQ1のオン期間に電池
電源1からヒータ2に通電(ヒータ2の印加電圧VHが
約0.9V)してヒータ2の発する熱で感ガス体3aを
高温状態に加熱する。
【0030】ここでマイコン5は、トランジスタQ1の
オン期間の終期に合わせて、図5(b)、(c)に示す
ように2つの出力ポート(4番ピン及び6番ピン)をロ
ーレベルとしてトランジスタQ2,Q3をオンすること
により、図5(d)に示すように2つの負荷抵抗R3,
R4の並列回路と感ガス体3aとの直列回路に所定電圧
VCを印加するとともに、入力ポート(10番ピン)か
らサーミスタTHと抵抗R22の分圧電圧を取り込み、
この分圧電圧に基づいて周囲温度を演算し、周囲温度が
−40℃〜70℃までの範囲であれば周囲温度に基づい
て温度補償係数を演算する。そして、上記所定電圧VC
が印加されているときに、マイコン5は感ガス体3aの
両端電圧Vsを入力ポート(9番ピン)から取り込んで
感ガス体3aの抵抗値を演算し、この演算結果に温度補
正係数を乗じて温度補償を行い、温度補償後の感ガス体
3aの抵抗値を測定値とする。ここで、高温状態の感ガ
ス体3aでは、もっぱら可燃性ガス(メタンガス)の還
元作用によって抵抗値が変化するため、高温状態におけ
る感ガス体3aの抵抗値がメタンガス濃度の測定値とな
る。
【0031】さらにマイコン5は、トランジスタQ1の
オン期間が終了してから約1秒後、すなわち、感ガス体
3aの温度が低下して感ガス体3aにおける一酸化炭素
の還元作用が平衡した時点で、図5(c)に示すように
出力ポート(6番ピン)をローレベルとしてトランジス
タQ3をオンすることにより、図5(d)に示すように
負荷抵抗R4と感ガス体3aとの直列回路に所定電圧V
Cを印加するとともに、上述の手順で温度補償係数を求
める。そして、上記所定電圧VCが印加されているとき
に、マイコン5は感ガス体3aの両端電圧Vsを入力ポ
ート(9番ピン)から取り込んで感ガス体3aの抵抗値
を演算し、この演算結果に温度補正係数を乗じて温度補
償を行い、温度補償後の感ガス体3aの抵抗値を測定値
とする。ここで、低温状態の感ガス体3aには可燃性ガ
ス(メタンガス)による還元作用がはたらかず、一酸化
炭素の還元作用によってのみ感ガス体3aの抵抗値が変
化するため、低温状態における感ガス体3aの抵抗値が
一酸化炭素ガス濃度の測定値となる。但し、メタンガス
並びに一酸化炭素ガスの何れの温度補償係数について
も、周囲温度が−40℃以下の場合には−40℃の温度
補償係数を用いるとともに、周囲温度が70度以上の場
合には70℃の温度補償係数を用いる。
【0032】このようにガスセンサ3のヒータ2に間欠
的に通電し、感ガス体3aが高温状態の時に可燃性ガス
(メタンガス)の検出を行い、感ガス体3aが低温状態
の時に一酸化炭素ガスの検出を行うことができ、ガスセ
ンサ3を間欠的に駆動することで消費電力を抑えて電池
電源1の寿命を延ばすことができる。しかも、サーミス
タTHによって検出した周囲温度に応じて感ガス体3a
の抵抗値を温度補償することにより、周囲温度による影
響を除去してより正確な測定が可能になる。
【0033】ところで、マイコン5はメタンガス及び一
酸化炭素ガスの測定値を、EEPROM6に記憶してい
るそれぞれの第1及び第2の閾値と比較し、測定値が第
1又は第2の閾値を超えている場合に警報を行う。例え
ば、メタンガスの測定値が第1の閾値以上且つ第2の閾
値未満であれば、マイコン5は出力ポート(17番ピ
ン)を所定の周期(1秒毎に15ミリ秒間)でローレベ
ルとして発光ダイオードLED1を点滅させ、出力ポー
ト(5番ピン)を所定周期(2秒毎に100ミリ秒間)
でローレベルにしてトランジスタQ4をオンしてブザー
BZを鳴動させるとともに、出力ポート(13番ピン)
を所定周期でローレベルにしてトランジスタQ5をオン
してモータMを駆動することで取付金具26を介してケ
ース20を振動させることにより、メタンガスの濃度が
第1の閾値を越えて危険な状況であることを警告する。
さらに、メタンガスの測定値が第2の閾値を超えていれ
ば、マイコン5は出力ポート(17番ピン)をローレベ
ルとして発光ダイオードLED1を点灯させ、出力ポー
ト(5番ピン)を短い周期(0.25秒毎に100ミリ
秒間)でローレベルにしてトランジスタQ4をオンして
ブザーBZを鳴動させるとともに、出力ポート(13番
ピン)を所定周期でローレベルにしてトランジスタQ5
をオンしてモータMを駆動することで取付金具26を介
してケース20を振動させることにより、メタンガスの
濃度が第2の閾値を越えて非常に危険な状況であること
を警告する。
【0034】一方、一酸化炭素ガスの測定値が第1の閾
値以上且つ第2の閾値未満であれば、マイコン5は出力
ポート(18番ピン)を所定の周期(1秒毎に15ミリ
秒間)でローレベルとして発光ダイオードLED2を点
滅させ、出力ポート(5番ピン)を所定周期(2秒毎に
100ミリ秒間)でローレベルにしてトランジスタQ4
をオンしてブザーBZを鳴動させるとともに、出力ポー
ト(13番ピン)を所定周期でローレベルにしてトラン
ジスタQ5をオンしてモータMを駆動することで取付金
具26を介してケース20を振動させることにより、一
酸化炭素ガスの濃度が第1の閾値を越えて危険な状況で
あることを警告する。さらに、一酸化炭素ガスの測定値
が第2の閾値を超えていれば、マイコン5は出力ポート
(17番ピン)をローレベルとして発光ダイオードLE
D2を点灯させ、出力ポート(5番ピン)を短い周期
(0.25秒毎に100ミリ秒間)でローレベルにして
トランジスタQ4をオンしてブザーBZを鳴動させると
ともに、出力ポート(13番ピン)を所定周期でローレ
ベルにしてトランジスタQ5をオンしてモータMを駆動
することで取付金具26を介してケース20を振動させ
ることにより、一酸化炭素ガスの濃度が第2の閾値を越
えて非常に危険な状況であることを警告する。
【0035】なお、マイコン5はトランジスタQ1のオ
ン期間にヒータ2の印加電圧VHを入力ポート(11番
ピン)から取り込むことによってヒータ2の断線を監視
しており、ヒータ2が断線した場合には出力ポート(1
7番ピン〜19番ピン)をローレベルにして全ての発光
ダイオードLED1〜LED3を点灯させ、出力ポート
(5番ピン)をローレベルにしてトランジスタQ4をオ
ンしてブザーBZを連続して鳴動させるとともに、出力
ポート(13番ピン)を所定周期でローレベルにしてト
ランジスタQ5をオンしてモータMを駆動することで取
付金具26を介してケース20を振動させることによ
り、ガスセンサ3のヒータ2が断線したことを知らせる
ようにようにしている。
【0036】本実施形態は上述のように構成されるもの
であり、比較的に安価な金属酸化物半導体で形成された
感ガス体3aを有するガスセンサ3を用いて複数種類の
対象ガスを一つのガスセンサ3で検出することにより安
価で長寿命の携帯用ガス検出装置が提供できる。また、
取付金具26によりケース20を着衣に簡単に取り付け
ることができて携帯性にも優れるものである。さらに、
発光ダイオードLED1〜LED3による視覚的な警告
のみならず、ブザーBZを鳴動させて警報音を出力する
ことで発光ダイオードLED1〜LED3が見え難い状
況でも確実に危険を知らせることができ、さらに、モー
タMによって取付金具26並びにケース20を振動させ
ることで発光ダイオードLED1〜LED3が見え難い
状況や警報音が聞こえ難い状況でも確実に危険を知らせ
ることができるという利点がある。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明は、可燃性ガス並びに人
体に有害なガスである複数種の対象ガスによって抵抗値
が変化する金属酸化物半導体で形成された感ガス体を有
するガスセンサと、ガスセンサを駆動して感ガス体の抵
抗値変化に基づいて雰囲気中の対象ガス濃度を測定する
駆動測定手段と、測定結果を表示する表示手段と、駆動
測定手段並びに表示手段に電源を供給する電池と、ガス
センサ、駆動測定手段、表示手段並びに電池を内部に収
納するとともに外気を内部に取り込むための取込口が開
口したケースと、ケースを着脱自在に着衣に取り付ける
取付手段とを備えたので、比較的に安価な金属酸化物半
導体で形成された感ガス体を有するガスセンサを用いて
複数種類の対象ガスを一つのガスセンサで検出すること
により安価で長寿命、且つ取付手段によりケースを着衣
に簡単に取り付けることができて携帯性にも優れた携帯
用ガス検出装置が提供できるという効果がある。
【0038】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、ガスセンサは、感ガス体中にヒータ兼用電極が埋設
されてなり、駆動測定手段は、電池からヒータ兼用電極
へ所定の周期で間欠的に通電するとともに通電期間と通
電休止期間のそれぞれにおける感ガス体の抵抗値を測定
することで異種の対象ガス濃度を測定するので、ガスセ
ンサを間欠駆動することで消費電力を抑えて電池の寿命
を延ばすことができるという効果がある。
【0039】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、駆動測定手段にて測定した対象ガス濃度が所
定の閾値を越えた場合に警報音を出力する警報音出力手
段を備えたので、警報音を出力することで表示手段が見
え難い状況でも確実に危険を知らせることができるとい
う効果がある。
【0040】請求項4の発明は、請求項1又は2又は3
の発明において、駆動測定手段にて測定した対象ガス濃
度が所定の閾値を越えた場合にケースを振動させる振動
手段を備えたので、ケースを振動させることで表示手段
が見え難い状況や警報音が聞こえ難い状況でも確実に危
険を知らせることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示し、(a)は正面図、
(b)は左側面図、(c)は背面図、(d)は右側面
図、(e)は上面図、(f)は下面図である。
【図2】同上の回路構成図である。
【図3】同上におけるガスセンサのセンシング素子の断
面図である。
【図4】同上におけるガスセンサを示し、(a)は一部
破断した正面図、(b)は一部破断した上面図、(c)
は下面図である。
【図5】同上の動作説明用のタイムチャートである。
【符号の説明】
3 ガスセンサ LED1〜LED3 発光ダイオード 20 ケース 23 取込口 26 取付金具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 晋一 兵庫県伊丹市北園三丁目36番3号 エフア イエス株式会社内 Fターム(参考) 2G046 AA11 AA19 BA02 BA09 BC03 BC05 BD03 BD06 BE02 BF05 BH06 BH10 BJ02 BJ10 DA04 DB04 DB05 DC02 DC07 DC12 DC14 DC16 DC17 DC18 DD01 EB06 FB02 FE03 FE22 FE29 FE31 FE38 FE39 FE45 FE46

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可燃性ガス並びに人体に有害なガスであ
    る複数種の対象ガスによって抵抗値が変化する金属酸化
    物半導体で形成された感ガス体を有するガスセンサと、
    ガスセンサを駆動して感ガス体の抵抗値変化に基づいて
    雰囲気中の対象ガス濃度を測定する駆動測定手段と、測
    定結果を表示する表示手段と、駆動測定手段並びに表示
    手段に電源を供給する電池と、ガスセンサ、駆動測定手
    段、表示手段並びに電池を内部に収納するとともに外気
    を内部に取り込むための取込口が開口したケースと、ケ
    ースを着脱自在に着衣に取り付ける取付手段とを備えた
    ことを特徴とする携帯用ガス検出装置。
  2. 【請求項2】 ガスセンサは、感ガス体中にヒータ兼用
    電極が埋設されてなり、駆動測定手段は、電池からヒー
    タ兼用電極へ所定の周期で間欠的に通電するとともに通
    電期間と通電休止期間のそれぞれにおける感ガス体の抵
    抗値を測定することで異種の対象ガス濃度を測定するこ
    とを特徴とする請求項1記載の携帯用ガス検出装置。
  3. 【請求項3】 駆動測定手段にて測定した対象ガス濃度
    が所定の閾値を越えた場合に警報音を出力する警報音出
    力手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の
    携帯用ガス検出装置。
  4. 【請求項4】 駆動測定手段にて測定した対象ガス濃度
    が所定の閾値を越えた場合にケースを振動させる振動手
    段を備えたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載
    の携帯用ガス検出装置。
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