JP2003184012A - 弾性舗装体の製造方法 - Google Patents

弾性舗装体の製造方法

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JP2003184012A
JP2003184012A JP2001383105A JP2001383105A JP2003184012A JP 2003184012 A JP2003184012 A JP 2003184012A JP 2001383105 A JP2001383105 A JP 2001383105A JP 2001383105 A JP2001383105 A JP 2001383105A JP 2003184012 A JP2003184012 A JP 2003184012A
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manufacturing
elastic pavement
mixture
compressed
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JP2001383105A
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English (en)
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Tetsuji Narasaki
徹司 楢崎
Takashi Taguchi
尚 田口
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な製造装置によって合材を加圧及び加熱
することにより、弾性舗装体を短時間にかつ均一に製造
することができる弾性舗装体の製造方法を提供する。 【解決手段】 圧縮工程において、弾性骨材とバインダ
ーを混合した合材1を、プレス手段の圧縮盤18によっ
て圧縮することにより平板状の圧縮材2を形成する。つ
ぎに、加熱工程において、圧縮材の両面側を、成型枠1
1の厚さ方向に通気性を有する底板部12及び上板部1
5で挟み、底板部及び上板部を通して圧縮材内に熱風を
透過させて圧縮材を加熱硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般道路等の舗装
に用いられる弾性舗装体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の弾性舗装用の舗装体とし
ては、例えば特許第2789805号公報に示すよう
に、自動車の廃棄タイヤ等のゴム製品を粉砕したゴムチ
ップ等の弾性骨材に、ウレタン、エポキシ等のバインダ
ーを混合し成形したものが知られている。この舗装体
は、弾性骨材を用いていることにより、通常のアスファ
ルト舗装に比べて弾性があり、タイヤと路面の接触時の
衝撃によって発生するタイヤ衝撃音やパターン加振音を
低減する。また、成形時に数10%の空隙率とすること
により、タイヤから発生するエアーポンピング音を抑制
すると共に、走行する車両から伝播する特定の周波数の
音を吸音することにより、交通騒音の大幅な低減が可能
になる、といった優れた特性を備えている。
【0003】このような弾性舗装体の製造方法として
は、現場施工方法と、プレキャスト方法が知られてい
る。現場施工方法については、弾性骨材とバインダー、
場合によっては砂等の無機系骨材や、樹脂等の有機系骨
材などの第3成分を混合した合材を、アスファルト舗装
のように直接路面に敷き均して、雰囲気中の湿気により
硬化させるものである。しかし、上記現場施工方法は、
硬化完了まで3日〜1週間程度の長期間の養生が必要で
あるため、通常の使用中の道路に採用することは困難で
ある。
【0004】これに対して、プレキャスト方法は、上記
合材を金型に敷き均し、熱プレスによって所定の形状に
成形することにより得られたプレキャスト品を現場にて
路面に接着剤により貼りつけて固定する方法である。プ
レキャスト品の製造は、主に箱状の下型と、下型に被せ
られる上型とからなる金型を用い、金型内に合材を充填
して上型で合材を圧縮しつつ、この金型を高温に加熱さ
れている熱盤間に挿入し、熱盤からの熱及び圧力を合材
に加えるという熱プレスにより、弾性舗装体を形成する
ものである。
【0005】しかし、熱プレスの場合、現場施工方法の
ような問題はないが、合材の材質の熱伝導性が良くな
く、さらに弾性舗装体は空隙率が20〜50%と大きい
ため、さらに熱伝導性が悪くなる。そのために、熱盤か
らの合材内部への熱の伝導に時間を要し、合材内部の硬
化に時間がかかると共に、合材の表層と内部との種々の
物性値のバラツキが大きくなり、舗装体としての特性や
耐久性が損なわれるおそれがある。また、合材を含む金
型全体を、高周波加熱法により加熱する方法も考えられ
るが、この方法は温度コントロールが難しく、熱盤から
加熱する方法に比べてむしろ加熱のバラツキが大きくな
り好ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなプレキャス
ト方法の問題を解消する方法として、例えば、加圧され
た合材の内部に熱風を透過させることにより、合材内部
への熱の伝導を促進させ、合材内部の硬化時間を短縮さ
せると共に、合材の表層と内部との種々の物性値のバラ
ツキを抑え、舗装体としての適正な特性や耐久性を確保
する方法が考えられる。
【0007】しかし、上記加圧と熱風加熱を併用した方
法の場合、通気性を有すると共に、合材圧縮のために加
えられる高い圧縮力に対して変形しない剛性の高い金型
が必要になる。特に、弾性骨材として、圧縮に伴う復元
力の大きいひじき形状のゴムチップを使用した合材の場
合に、高い剛性の金型が必要になる。例えば、合材を圧
縮して空隙率40%の弾性舗装体を成型する場合、合材
の厚みが復元しない硬化状態となるまでに、成型には
0.2〜0.5kgf/cmの範囲の大きな面圧を作
用させる必要がある。そのために、板金型の上板部及び
底板部に多数の格子状の空孔を設けたグレーチング構造
を用いると、上板部及び底板部の肉厚を厚くする必要が
ある。このように板金型を肉厚にすることにより、板金
型の熱損失が大きくなり、その結果、従来のプレキャス
ト方法と同様に、合材内部の硬化に時間がかかると共
に、合材の表層と内部との種々の物性値のバラツキが大
きくなるといった問題の生じるおそれがある。
【0008】本発明は、上記した問題を解決しようとす
るもので、簡易な製造装置によって合材を加圧及び加熱
することにより、弾性舗装体を短時間にかつ均一に製造
することができる弾性舗装体の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するために、上記請求項1に係る発明の構成上の
特徴は、弾性骨材とバインダーを、また場合によっては
砂等の無機系骨材や樹脂等の有機系骨材等の第3成分を
混合した合材を、加圧及び加熱することにより板状の弾
性舗装体を形成する弾性舗装体の製造方法であって、合
材を、予め圧縮手段によって圧縮することにより平板状
の圧縮材を形成する圧縮工程と、成型枠によって拘束さ
れた圧縮材を加熱することにより圧縮材を硬化させる加
熱工程とを設けたことにある。
【0010】上記のように構成した請求項1に係る発明
においては、圧縮工程において、弾性骨材とバインダー
を混合した合材を、予め圧縮手段によって圧縮して平板
状の圧縮材を形成することにより、合材の厚みの復元を
抑えることができる。そのため、加熱工程において合材
の拘束力を低減することができる。そのため、合材を拘
束する成型枠の厚みを薄くすることができ、その熱損失
を抑えることができると共に成型枠の製作コストを安価
にすることができる。
【0011】その結果、請求項1の発明によれば、均一
な物性の弾性舗装体を得ることができ、そのため舗装体
本来の特性を得ることができると共に耐久性も適正に確
保できる。また、弾性舗装体を短時間で製造できるの
で、その製造コストを安価にすることができる。さら
に、請求項1の発明によれば、成型枠の加熱のための大
掛かりな設備を必要とせず、製造設備を簡易にできるこ
とにより、製造設備のコストを安価にすることができ
る。
【0012】また、上記請求項2に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1に記載の弾性舗装体の製造方法に
おいて、圧縮工程が、圧縮用の金型、ないし直接底板を
構成する板金型と該板金型を囲む枠板部とからなる成型
枠内に合材を投入し、合材を圧縮手段の圧縮盤で圧縮す
ることにより行われることにある。これにより、圧縮材
を簡易に形成することができる。
【0013】また、上記請求項3に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項2に記載の弾性舗装体の製造方法に
おいて、圧縮盤を、合材全体を一度で圧縮する全面圧縮
盤としたことにある。これにより、全面圧縮盤によって
合材全体を一度で圧縮することにより圧縮材を簡易にか
つ短時間で形成することができる。
【0014】また、上記請求項4に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項2に記載の弾性舗装体の製造方法に
おいて、圧縮盤を、位置をずらせながら複数回にわたっ
て合材全体を圧縮する部分圧縮盤としたことにある。こ
のように、部分圧縮盤を用いることにより、位置をずら
せながら複数回にわたって合材全体を圧縮する必要があ
るが、圧縮面圧を低くすることができ、圧縮手段のコス
ト及び設置面積を低減させることができる。
【0015】また、上記請求項5に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1に記載の弾性舗装体の製造方法に
おいて、圧縮工程が、長尺状の台と台の幅方向両側に設
けた一対の垂直板からなる連続圧縮型と、少なくとも1
つの圧縮盤を有する圧縮手段とを用い、連続圧縮型内に
送られた合材を圧縮盤で圧縮することにより圧縮材を連
続的に形成する工程であることにある。
【0016】上記のように構成した請求項5に係る発明
においては、長尺状の台とその幅方向両側に設けた一対
の垂直板からなる連続圧縮型と、少なくとも1つの圧縮
盤を有する圧縮手段とが用意されており、連続圧縮型内
に合材を連続的に送り込み、その合材を圧縮盤で連続し
て圧縮することにより、長手方向に続く圧縮材を連続的
に形成することができる。その結果、請求項5の発明に
よれば、圧縮材を連続的に均一にかつ安価に製造するこ
とができる。
【0017】また、上記請求項6に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1に記載の弾性舗装体の製造方法に
おいて、圧縮工程が、長尺状の台ないしローラとその幅
方向両側に設けた一対の垂直板とからなる連続圧縮型
と、少なくとも1つの圧縮ローラとを用い、連続圧縮型
内に送られた合材を圧縮ローラで圧縮することにより圧
縮材を連続的に形成する工程であることにある。
【0018】上記のように構成した請求項6に係る発明
においては、長尺状の台ないしローラとその幅方向両側
に設けた一対の垂直板からなる連続圧縮型と、少なくと
も1つの圧縮ローラとが用意されており、連続圧縮型内
に合材を連続的に送り込み、その合材を圧縮ローラで圧
縮することにより圧縮材を連続的に形成することができ
る。その結果、請求項6の発明によれば、圧縮材を連続
的に均一にかつ安価に製造することができる。
【0019】また、上記請求項7に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項6に記載の弾性舗装体の製造方法に
おいて、圧縮ローラの少なくとも前後のいずれかに圧縮
手段の圧縮盤を配設したことにある。このように、圧縮
ローラと圧縮手段の圧縮盤を組み合わせることにより、
合材の圧縮をより適正に行うことができる。
【0020】また、上記請求項8に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1から7のいずれか1項に記載の弾
性舗装体の製造方法において、加熱工程として、圧縮材
の両面側を、厚さ方向に通気性を有する上下一対の板金
型で挟み、一対の板金型を通して圧縮材内に熱風を透過
させて圧縮材を硬化させるようにしたことにある。
【0021】上記のように構成した請求項8の発明にお
いては、圧縮された圧縮材の両面側を、厚さ方向に通気
性を有する上下一対の板金型で挟み、一対の板金型を通
して圧縮材内に熱風を透過させることにより、容易に圧
縮材を硬化させることができる。また、予め合材が圧縮
されているため、加熱工程において合材を圧縮する板金
型の圧縮力を低減することができる。そのため、通気性
を有する板金型の厚みを薄くすることができ、その熱損
失を抑えることができると共に成型枠の製作コストを安
価にすることができる。
【0022】その結果、請求項8の発明によれば、均一
な物性の弾性舗装体を得ることができ、そのため舗装体
本来の特性を得ることができると共に耐久性も適正に確
保できる。また、圧縮材を熱風によって硬化させること
により、弾性舗装体をさらに短時間で製造できるので、
その製造コストをさらに安価にすることができる。さら
に、請求項8の発明によれば、成型枠の加熱のための大
掛かりな設備を必要とせず、製造設備を簡易にできるこ
とにより、製造設備のコストを安価にすることができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1は、第1実施形態である自動車
走行用の道路の路盤に敷設される弾性舗装体(以下、舗
装体と記す)を製造する製造工程を模式図により概略的
に示したものである。製造工程に用いられる製造設備
は、成型枠11と、プレス装置(図示しない)の圧縮盤
18と、成型枠11を収容して加熱が行われる加熱室2
1と、加熱室21内の成型枠11に熱風を循環供給する
熱風供給装置24とにより構成されている。なお、熱風
供給装置24と対で、成型枠11を通過する熱風を吸引
する熱風吸引装置を設けることもできる。
【0024】なお、舗装体は、厚さ20〜50mmの平
板であり、弾性骨材であるゴムチップと、ウレタン系バ
インダーとを含んでいる。ここで、ゴムチップとしては
ひじき状タイプが好ましい。さらに、第3の成分材料と
して硬質骨材である珪砂を含んでいる。なお、弾性骨材
としては、天然,合成ゴム等のゴム材料の他に、熱可塑
性エラストマー、発泡ポリウレタン等の弾性を有する合
成樹脂材料が用いられるが、資源再利用の観点から廃タ
イヤより作製されるゴムチップが好適に利用される。ま
た、バインダーについては、ウレタン系が望ましいが、
その他エポキシ系バインダー等特に限定しない。硬質骨
材は、無機材料として砕石、砂、珪砂、シリカ、ガラス
等の窯業材料等が、有機材料としてナイロン、ウレタン
等の樹脂材料等の中から少なくとも1種類を選択して用
いられる。
【0025】上記成型枠11は、全体として直方体箱型
であり、底板部12と、枠板部14と、上板部15とが
重ね合されて形成されている。底板部12は、金属製で
格子形状の多数の孔を規則的に設けたグレーチング構造
になっており、その上面に薄い網板13が貼り付けられ
ている。枠板部14は、四角筒状で、底板部12の外周
に密着状態で配置される。上板部15は、枠板部14内
に密着状態で挿入され、底板部12と同様に、金属製で
格子形状の多数の孔を規則的に設けたグレーチング構造
になっており、さらに上板部15の下面に薄い網板16
が貼りつけられている。ここで、底板部12及び上板部
15のグレーチングの開孔率は、40%以上であること
が望ましい。
【0026】圧縮盤18は、金属厚板製であり、上板部
15平面と同一表面積の平面部分を有しており、合材1
の圧縮工程において、プレス装置(図示しない)に取り
つけられて、上板部15が取り外された成型枠11の枠
板部14内に挿入され、合材1全体を1度で圧縮できる
ようになっている。
【0027】加熱室21は、中空筒状のハウジングであ
り、側壁の一部をくり貫いて内部に成型枠11が挿入及
び取り出しが可能にされている。加熱室21の上壁に
は、内部と連通するように熱風循環管22が一端にて接
続されており、熱風循環管22の他端は、加熱室21の
底壁に内部と連通するように接続されている。熱風循環
管22には、管路を開閉する開閉バルブ23が介装され
ており、さらに熱風を供給する熱風供給装置24が接続
配置されている。
【0028】つぎに、上記舗装体の製造工程について、
図1に沿って説明する。まず、弾性骨材であるゴムチッ
プと、ウレタン系バインダーと、硬質骨材である珪砂と
を攪拌機にて混合して調整した合材1を、例えば空隙率
40%になるように計量して、成型枠11内に投入する
(図1(I))。その後、プレス装置の圧縮盤18が、
合材1全面に押し付けられ、圧縮が行われる(図1(I
I))。なお、底板部12には網板13が被せられてい
るため、圧縮盤18によって合材1を加圧しても、材料
が型外に抜け出ることはない。
【0029】圧縮が終了し、圧縮盤18を成型枠11か
ら外すことにより、圧縮材2が得られる。圧縮材2は、
圧縮盤18が外されたことにより、圧縮直後に比べて厚
みがわずかに増す(図1(III))。この状態の圧縮
材2を成型枠11を加熱室21内に収容し、上板部15
を網板16を介して圧縮材2に重ね合せた後、開閉バル
ブ23を開放することにより、熱風供給装置24で加熱
された熱風が、流入口を通して加熱室21内に循環送風
される(図1(IV))。熱風による硬化の条件として
は、例えば、熱風の温度は170℃(合材表面では15
0℃程度)、風圧は3.9kPa、流量は6m/mi
nである。これにより、圧縮材2が効率よく加熱され、
均一な弾性舗装体が形成される。
【0030】ここで、圧縮材2は、予め圧縮されている
ため、さらに上板部15によって大きな圧縮力を加える
必要はなく、上板部15を単に圧縮材2に載置するのみ
でよい。そのため、上板部15を含めた成型枠11につ
いては、各部分の厚みをそれほど厚くしなくても成型の
強度上問題にならない。また、成型枠11内に熱風を供
給して加熱したとき、成型枠11の熱損失を少なくする
ことができるため、圧縮材2の加熱の効率が高められ
る。さらに、空隙率の大きい圧縮材2内を熱風がスムー
ズに通りぬけることができ、合材1の熱伝導は良くない
にもかかわらず、圧縮材2の表面のみならず内部も、短
時間で均一に加熱することができる。これにより、均一
な舗装体を短時間に製造することができる。
【0031】以上に説明したように、本実施形態によれ
ば、圧縮により予め均一に加圧した圧縮材2を、熱風に
より均一に加熱することにより、均一な物性の舗装体を
得ることができ、そのため舗装体本来の特性を得ること
ができると共に耐久性も適正に確保できる。また、この
弾性舗装体を短時間で製造できるので、製造コストを安
価にすることができる。さらに、プレス装置を簡易な構
造とすることができると共に、成型枠11の加熱のため
の大掛かりな設備を必要としないため、製造装置を簡易
にできることにより、製造装置のコストを安価にするこ
とができる。
【0032】つぎに、上記第1実施形態において、圧縮
の変形例について説明する。上記実施形態では、成型枠
11内に投入された合材1の全表面を、圧縮盤18で一
度に圧縮しているが、これに代えて、部分圧縮盤19の
圧縮面の面積を小さくして、合材1の表面を複数回に分
けて圧縮するようにしたものである。図2に示すよう
に、合材1を成型枠11内に投入し、プレス装置に取り
付けられた部分圧縮盤19によって、まず合材1の長手
方向一端側を圧縮し、さらに合材1の中間部分を圧縮
し、その後、合材1の長手方向他端側を圧縮することに
より(図2(I)〜(III))、合材1全体の圧縮が
行われる(図2(IV))。このように、圧縮を複数回
に分けて行うことにより、プレスの押圧力の低い簡易か
つ安価な装置を採用できるので、製造装置のコストを一
層安価にできると共に、プレス装置の設置面積を小さく
することができる。
【0033】つぎに、第2実施形態について説明する。
第2実施形態では、合材の圧縮工程で成型枠を用いず、
図3に示すように、長尺板であるプレス台31と、その
幅方向両側に設けた垂直板(図示しない)とからなる連
続圧縮型を設け、プレス台31に一定の高さになるよう
に送られた合材1を、プレス装置に取り付けられた圧縮
盤33によって圧縮して連続して圧縮材2を成型するよ
うにしたものである。成型された圧縮材2については、
第1実施形態に示した構造で長さの長い加熱室25に挿
入される。加熱室25内には、グレーチング構造の底板
25a及び上板25bが設けられており、加熱室25内
に供給された圧縮材2は、底板25a及び上板25bの
間に移動可能なように挟まれる。加熱室25には、上記
加熱室21と同様に、熱風循環管26が上下壁に接続さ
れており、熱風循環管26には、管路を開閉する開閉バ
ルブ27が介装されており、熱風を供給する熱風供給装
置28が接続配置されている。
【0034】第2実施形態においては、圧縮工程で成型
枠を用いていないことにより、圧縮盤33によって、合
材1を連続してプレスすることができ、圧縮材2を連続
して形成することができる。さらに、連続して形成され
た圧縮材2を、長さの長い加熱室25内を通すことによ
り、連続して舗装体3を形成することができる。その結
果、舗装体3の生産効率が高められ、その製造コストを
大幅に低減することができる。なお、圧縮盤について
は、1個ではなく複数個設けて、多段で圧縮を行うこと
により、圧縮をより確実に行うことができる。
【0035】つぎに、上記第2実施形態において、圧縮
の変形例1について説明する。上記実施形態では、合材
1の表面を、圧縮盤33で圧縮しているが、これに代え
て、図4に示すように、圧縮ローラ34によって合材1
の表面を連続して圧縮するようにしたものである。この
ように、圧縮を圧縮ローラ34よって連続して行うこと
により、圧縮工程の生産性をさらに高めることができ
る。なお、圧縮ローラについては、1個ではなく複数個
設けて、多段で圧縮を行うことにより、圧縮をより確実
に行うことができる。
【0036】また、圧縮の変形例2として、圧縮ローラ
に加えてプレス装置の圧縮盤を併用してもよく、これに
より、圧縮盤と圧縮ローラの特性を合わせて、圧縮をさ
らに均一かつ効率よく行うことができる。さらに、圧縮
の変形例3として、まず合材1をローラによって所定厚
さに整形し、さらに整形された合材に対して、圧縮ロー
ラあるいは圧縮盤によって圧縮を行うことにより圧縮材
2を成型するようにしてもよい。
【0037】つぎに、上記実施形態についての具体的実
施例について説明する。実施例1,2の舗装体の組成及
び材質データについては、下記表1に示す通りであり、
実施例1では硬質骨材が含まれておらず、実施例2では
硬質骨材として珪砂が含まれている点が異なる。それに
伴い、実施例2の合材のかさ密度が、実施例1の合材の
かさ密度より大きくなっている。圧縮の条件としては、
合材の空隙率が10%になる厚みで5秒間圧縮しつづけ
ることが5回繰返し行われる。
【0038】実施例1、2についての圧縮後の空隙率の
推移については、下記表1に示す。また、硬化時に、空
隙率を40%に拘束するために要する面圧の特性につい
ては図5に示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1に示すように、実施例1では、圧縮時
に10%にされた空隙率が、圧縮終了から1分経過後
に、50%に戻される。これに対し、実施例2では、圧
縮時に10%にされた空隙率が、圧縮終了から1分経過
後に、40%に戻される。実施例1,2の違いについて
は、実施例1では、舗装材の密度に対して、合材のゴム
分が多い点、かさ密度が小さい点より復元力が大きくな
るため、必然的に空隙率が大きくなったと考えられる。
また、圧縮後の空隙率の変化については、実施例1,2
共、時間の経過によってもほとんど変化のないことが明
らかになった。
【0041】また、圧縮なしとありとでは、図5に示す
ように、加熱時において圧縮材2に加える面圧に大きな
差があること明らかになった。実施例1では、圧縮を行
うことにより、面圧を2/3程度に低くすることができ
る。さらに、実施例2においては、圧縮を行うことによ
り熱風加熱の際の面圧は0となる。このように、熱風加
熱の際に圧縮材に圧縮を加える必要がないことにより、
金型を簡略にすることができる。
【0042】なお、上記各実施形態では、熱風の送風
は、成型枠11の上から下向きに行われているが、逆に
下から上向きとしても良い。さらに、熱風の送風方向を
途中で切り替えられるように、送風及び吸引の経路を構
成することも可能である。このように送風方向を途中で
切り替えることにより、合材の加熱をより短時間で均一
に行うことができる。
【0043】また、上記各実施形態及び変形例では、圧
縮された圧縮材を加熱による硬化させるために、熱風を
圧縮材内に透過させることにより行っているが、これに
限るものではない。例えば、成型枠11を加熱盤で挟ん
で、加熱盤によって成型枠を加熱することにより、圧縮
材を加熱するようにしてもよい。この場合、成型枠11
は、各部分の厚みが薄くされておりその熱損失も小さい
ので、加熱盤による加熱が短時間内に均一に行われる。
そのために、上記各実施形態と同様の効果が得られる。
【0044】その他、上記実施形態に示した弾性舗装体
の製造方法については一例であり、本発明の主旨を逸脱
しない範囲においては、種々の形態で実施することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である舗装体の製造工程
を概略的に示す模式図である。
【図2】同実施形態の変形例である圧縮工程を概略的に
示す模式図である。
【図3】第2実施形態である舗装体の製造工程を概略的
に示す模式図である。
【図4】同実施形態の変形例である舗装体の製造工程を
概略的に示す模式図である。
【図5】圧縮有り無しの場合の面圧についての具体的実
施例を示すグラフである。
【符号の説明】
1…合材、2…圧縮材、3…舗装体、11…成型枠、1
2…底板部、14…枠板部、15…上板部、18…圧縮
盤、19…部分圧縮盤、21,25…加熱室、22,2
6…熱風循環管、23,27…開閉バルブ、24,28
…熱風供給装置、31…プレス台、33…圧縮盤、34
…圧縮ローラ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性骨材とバインダーを混合した合材
    を、加圧及び加熱することにより板状の弾性舗装体を形
    成する弾性舗装体の製造方法であって、 前記合材を、予め圧縮手段によって圧縮することにより
    平板状の圧縮材を形成する圧縮工程と、 成型枠によって拘束された前記圧縮材を加熱することに
    より該圧縮材を硬化させる加熱工程とを設けたことを特
    徴とする弾性舗装体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記圧縮工程が、圧縮用の金型、ないし
    直接底板を構成する板金型と該板金型を囲む枠板部とか
    らなる成型枠内に合材を投入し、該合材を前記圧縮手段
    の圧縮盤で圧縮することにより行われることを特徴とす
    る前記請求項1に記載の弾性舗装体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記圧縮盤を、前記合材全体を一度で圧
    縮する全面圧縮盤としたことを特徴とする前記請求項2
    に記載の弾性舗装体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記圧縮盤を、位置をずらせながら複数
    回にわたって前記合材全体を圧縮する部分圧縮盤とした
    ことを特徴とする前記請求項2に記載の弾性舗装体の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記圧縮工程が、長尺状の台と該台の幅
    方向両側に設けた一対の垂直板からなる連続圧縮型と、
    少なくとも1つの圧縮盤を有する前記圧縮手段とを用
    い、該連続圧縮型内に送られた合材を該圧縮盤で圧縮す
    ることにより前記圧縮材を連続的に形成する工程である
    ことを特徴とする前記請求項1に記載の弾性舗装体の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記圧縮工程が、長尺状の台ないしロー
    ラと、その幅方向両側に設けた一対の垂直板とからなる
    連続圧縮型と、少なくとも1つの圧縮ローラとを用い、
    該連続圧縮型内に送られた合材を該圧縮ローラで圧縮す
    ることにより前記圧縮材を連続的に形成する工程である
    ことを特徴とする前記請求項1に記載の弾性舗装体の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 前記圧縮ローラの少なくとも前後のいず
    れかに圧縮手段の圧縮盤を配設したことを特徴とする前
    記請求項6に記載の弾性舗装体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記加熱工程として、前記圧縮材の両面
    側を、厚さ方向に通気性を有する上下一対の板金型で挟
    み、該一対の板金型を通して該圧縮材内に熱風を透過さ
    せて該圧縮材を硬化させるようにしたことを特徴とする
    前記請求項1から7のいずれか1項に記載の弾性舗装体
    の製造方法。
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