JP2003184003A - ラダー軌道用防振台 - Google Patents

ラダー軌道用防振台

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JP2003184003A JP2001389108A JP2001389108A JP2003184003A JP 2003184003 A JP2003184003 A JP 2003184003A JP 2001389108 A JP2001389108 A JP 2001389108A JP 2001389108 A JP2001389108 A JP 2001389108A JP 2003184003 A JP2003184003 A JP 2003184003A
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Nobuyuki Matsumoto
信之 松本
Hiroyuki Okuda
広之 奥田
Kiyoshi Asanuma
潔 浅沼
Motoki Misu
基規 三須
Masahide Seki
雅英 関
Toshiya Shimazaki
俊也 島崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】構造簡単でマクラギ本体41への取付けあるい
は交換を容易に行うことができるラダー軌道用防振台を
提供する。 【構成】コンクリート路盤40とラダー軌道のマクラギ
との間に介設されるラダー軌道用防振台である。ラダー
軌道の長手方向に平行な溝を有する上ブロック31及び
下ブロック32と、これらの上、下両ブロック31、3
2間に存在する空隙に配設されたゴム状弾性体からなる
防振本体33とを備え、上ブロック32の外縁部に、マ
クラギの取付け孔に対応する取付け孔35、36を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート路盤
や鋼桁上を走行する鉄道の騒音防止等のために利用され
るラダー軌道用防振台に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者等はフローティング・ラダー軌
道の線路方向拘束解析を行った結果、フローティング・
ラダー軌道においては、防振装置の線路方向ばね定数
を、線路直角方向ばね定数よりはるかに小さくすること
によって防振装置およびマクラギ(縦梁)に対する負荷
を軽減できることを見出した。この知見に基づきコンク
リート路盤の上に敷設されるラダー軌道用防振台に関す
る発明を行い、この発明につき本出願人は先に特許出願
を行った(特願2000−32747号)。
【0003】図9〜12はこの従来の発明を説明する図
である。図9はコンクリート路盤上のフローティング・
ラダー軌道の分解斜視図、図10と図11はこのラダー
軌道に使用する防振台の構造を示す図で、図10(a)
は斜視図、(b)は平面図、図11(a)は図10
(b)のB−B線に沿う縦断面図、図11(b)は図1
0(b)のC−C線に沿う横断面図である。図12は図
10に示す防振台とマクラギ本体との取付け方法を示す
説明図で、(a)は防振台と取付け補助板を示す上面
図、(b)は防振台と取付け補助板とマクラギ本体とを
示す側面図である。図9に示すように、ラダーマクラギ
1は、レール2の長手方向に平行な板状のコンクリート
製マクラギ本体3を鋼管製継材4で連結した梯子状をし
ている。このマクラギ1は、図示しないコンクリート路
盤の上に防振台5で浮かせて据えつけられる。複数個の
防振台5が、コンクリート路盤上でこのマクラギ1を支
える。
【0004】防振台5は、図10(a)に示すように、
ラダー軌道の長手方向に平行な溝を形成する側壁を有す
る、断面コの字形の部材から成る下ブロック10と、ラ
ダー軌道の長手方向に平行な溝を形成する側壁を有し、
下ブロック10の溝内に収容された断面コの字形の部材
から成る上ブロック11と、下ブロック10の側壁内面
と上ブロック11の側壁外面との間に存在する空隙に配
設されて上、下両ブロックに一体成形されたゴム状弾性
体12からなる防振本体とを備えた構造である。
【0005】上ブロック11の中央部には、4個の取付
け孔13が設けられている。図11(b)に示すように
上ブロック11の上板11Aの下面には、ボルトを締め
込むタップを切ったボルト受け金具16が固定されてい
る。下ブロック10の両端部にも例えば図示しないコン
クリート路盤にボルトを用いてこの防振台を固定するた
めの取付け孔14が設けられている。
【0006】図12(a)の右側に示す取付け補助板1
7は、防振台5と、図9に示したマクラギ本体3とを固
定するためのアダプタである。取付け補助板17は、上
ブロック11の取付け孔13に対応する貫通孔18を有
し、さらに、ラダー軌道のマクラギ本体3に設けられた
取付け手段に対応する貫通孔19を有する。取付け補助
板17は、図12(a)の一点鎖線に示す位置に、図1
2(b)に示すボルト24を用いて固定される。図12
(b)に示すように、先ず、防振台5の上面に取付け補
助板17を乗せて、下向きのボルト24を、取付け補助
板17の取付け孔18を通じて防振台5の取付け孔13
に通して締め付ける。
【0007】次に、マクラギ本体3を取付け補助板17
の上に乗せる。下向きのボルト24の頭はマクラギ本体
3の凹部27に収容される。次に、上向きのボルト25
を取付け補助板17の取付け孔19を通じてマクラギ本
体3の取付け孔26に通して締め付ける。これで、防振
台5とマクラギ本体3との固定が完了する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の技
術には、次のような解決すべき課題があった。すなわ
ち、防振台5をマクラギ本体3に取り付ける際に、図1
2(a)に示すように取付け補助板17を、先ず上ブロ
ック11の4個の取付け孔13にボルト24で固定し、
この後に取付け補助板17とマクラギ本体3とをボルト
25により固定するという作業を行う。また、防振台5
を交換する場合にはマクラギ本体3と取付け補助板17
とのボルト25を全部取り外してマクラギ本体3を取付
け補助板17から上方に浮上させ、次に取付け補助板1
7と防振台5とのボルト24を全部取り外す必要があ
る。このため、防振台5の取付けおよび取外しの各作業
には多大な手間と時間を要することとなる。また外部に
露出するボルトが雨風に晒されて錆び付いている場合に
は防振台5の交換は一層困難な作業となる。
【0009】また、上記従来技術においては、上ブロッ
ク11の下面に複数のボルト受け金具16が設けられて
いるが、溶接で固着した場合には上ブロック11の機械
的強度が低下し繰返し荷重で疲労破壊を起こし易くなる
おそれがある。またゴム状弾性体12内部にボルト受け
金具16が設けられていることにより、図11(b)か
らも分かるようにゴム状弾性体12が複雑な形状になっ
ている。このためゴム状弾性体12の一部に過大な応力
が発生する可能性があり、防振性能を把握することが難
しい。応力が不均一な状態で使用していると、防振ゴム
としての性能を一部のゴムが負担することになるので、
防振ゴムの性能把握や寿命の予測が困難になるからであ
る。従って、ゴム状弾性体12としてはゴム形状が単純
なものであることが望ましい。本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、構造簡単でマクラギ本体
への取付けあるいは交換を容易に行うことができるラダ
ー軌道用防振台を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の目的を達
成するため次の構成を採用する。 <構成1>コンクリート路盤とラダー軌道のマクラギと
の間に介設されるラダー軌道用防振台において、前記ラ
ダー軌道の長手方向に平行な溝を形成する側壁を有する
下ブロックと、前記ラダー軌道の長手方向に平行な溝を
形成する側壁を有し、前記下ブロックの溝内に収容され
た上ブロックと、前記上、下両ブロック間に存在する空
隙に配設されて一体成形されたゴム状弾性体からなる防
振本体とを備え、前記上ブロックの外縁部に、前記マク
ラギの取付け孔に対応する取付け孔を設けたことを特徴
とするラダー軌道用防振台。
【0011】<構成2>構成1に記載のラダー軌道用防
振台において、前記上ブロックの取付け孔を同ブロック
の長手方向両端部に設け、前記取付け孔の、下ブロック
の溝内開口部に取付け空間を設けたことを特徴とするラ
ダー軌道用防振台。
【0012】<構成3>構成1に記載のラダー軌道用防
振台において、前記上ブロックの取付け孔を、同ブロッ
クの長手方向と直交しかつ前記下ブロックの側壁の外方
に突出する突片に設けたことを特徴とするラダー軌道用
防振台。
【0013】<構成4>構成1または2に記載のラダー
軌道用防振台において、下ブロックは下板とこの下板の
側縁から上方に立ち上がる側板とを有する断面コの字形
の部材から成り、上ブロックは上板とこの上板の側縁か
ら下方に下がる側板とを有する断面コの字形の部材から
成ることを特徴とするラダー軌道用防振台。
【0014】<構成5>構成1〜4のいずれか1に記載
のラダー軌道用防振台において、前記防振本体の、外気
に露出する外面に、弾性遮蔽板を配設したことを特徴と
するラダー軌道用防振台。
【0015】<構成6>構成1〜5のいずれか1に記載
のラダー軌道用防振台において、前記上、下ブロック間
に配設された前記ゴム状弾性体の中間部分を高減衰材料
に置換したことを特徴とするラダー軌道用防振台。
【0016】<構成7>構成1〜5のいずれか1に記載
のラダー軌道用防振台において、前記上ブロックとし
て、角形鋼管を使用したことを特徴とするラダー軌道用
防振台。
【0017】<構成8>構成1〜6のいずれか1に記載
のラダー軌道用防振台において、前記上ブロックを前記
下ブロックと同じ向きに配置し、前記上、下両ブロック
間に存在する空隙にゴム状弾性体からなる防振本体を配
設したことを特徴とするラダー軌道用防振台。
【0018】<構成9>コンクリート路盤とラダー軌道
のマクラギとの間に介設されるラダー軌道用防振台にお
いて、前記ラダー軌道の長手方向に平行な溝を形成する
側壁を有する下ブロックと、前記ラダー軌道の長手方向
に平行な溝を形成する側壁を有し、前記下ブロックの溝
内に収容された上ブロックと、前記上、下両ブロック間
に存在する空隙に配設されて一体成形されたゴム状弾性
体からなる防振本体とを備えたラダー軌道用防振台にお
いて、前記下ブロックの底面又は底面及び側面に滑材を
付設したことを特徴とするラダー軌道用防振台。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、具
体例を用いて説明する。図1は、本発明の防振台の一例
を示す図で、(a)は平面図、(b)は同(a)のA−
A線に沿う横断面図、(c)は同(a)のB−B線に沿
う横断面図、(d)は同(a)の一部縦断正面図であ
る。図1において、本発明の防振台30の下ブロック3
1及び上ブロック32は、金属、硬質プラスチック、セ
ラミック等の材料により形成されるもので、ラダー軌道
の長手方向(X方向)に、それぞれ平行な溝を形成する
側壁31A、32Aを有し、断面コの字形を呈してい
る。上ブロック32は、下ブロック31の溝内に向かい
合わせに収容されている。上、下両ブロック31、32
の溝内に、ゴム状弾性体からなる防振本体33が配設さ
れている。
【0020】下ブロック31は、上ブロック32より長
さが長く、両端部が下ブロック31の両端部より突出し
ている。下ブロック31及び上ブロック32の各両端部
に、それぞれ防振台30をマクラギ本体に取り付けると
きに利用される、ボルト挿入用の取付け孔35、36が
設けられている。下ブロック31の取付け孔35と上ブ
ロック32の取付け孔36とは、上下方向に一致しない
ように、すなわち、図1(a)に示されるように長さ方
向にずらして設けられている。上ブロック32の取付け
孔36の、下ブロック31の溝内開口部には防振本体3
3の一部がえぐられた形状の取付け空間37が設けられ
ている。
【0021】なお、図2に示されるように上ブロック3
2の取付け孔38は、両端部に設ける代わりに、上ブロ
ック32の上面に、長さ方向と直交しかつ下ブロック3
1の側壁31Aよりも外方に突出するように形成された
突片39に設けられてもよい。つまり、上ブロック32
の取付け孔を設ける位置は、防振本体33が邪魔になら
ない上ブロック32の外縁部であればよく、マクラギの
取付け孔に対応するように設けられる。
【0022】下ブロック31に、線路方向に平行な溝を
持たせたのは、レールの熱伸縮に柔らかく追従して上ブ
ロック32と下ブロック31との相対位置が線路方向に
は大きく変化でき、さらに線路直角方向には荷重に対し
てストッパとなるようにするためである。下ブロック3
1の溝内壁と上ブロック32の外壁とはいずれも、垂直
面に平行であっても、やや傾斜していてもどちらでも差
し支えない。防振本体33は、少なくとも、下ブロック
31の溝内壁と上ブロック32の外壁との間に存在する
空隙を満たすように配置される。これにより、両者の間
隔を押し縮めようとする応力に対して、ゴム状弾性体の
弾力が作用し、振動を吸収することができる。
【0023】線路方向(図1(a)のX方向)、即ち、
車両の進行方向であって、線路の伸縮力が及ぶ方向に対
しては、防振台30はできるだけ柔軟であることが好ま
しい。一方、車両が横揺れする方向(図1(a)のY方
向)、即ち、車両の進行方向と直交する方向に対して
は、ゴム状弾性体による所定の弾力が作用することが好
ましい。上記の構造により、この防振台30は、Y方向
の応力に対しては、上ブロック32と下ブロック31と
の間のゴム状弾性体が圧縮力を受けて変形し、X方向の
応力に対しては、上ブロック32と下ブロック31との
間のゴム状弾性体が剪断応力を受けて変形する。
【0024】このような防振本体33の作用によって、
Y方向の応力に対しては、適度な弾力を有し、X方向の
応力に対しては、極めて柔らかく追従するような方向性
を持つ防振台30が実現した。実際に本発明の防振台3
0は、X方向に例えば30kN(キロニュートン)/c
mのばね定数を持ち、Y方向に例えば110kN(キロ
ニュートン)/cmのばね定数を持つものにすることが
できた。
【0025】図3に上記本発明の防振台30を路盤40
とマクラギ本体41に固定した状態を示す。図3におい
て防振台30をマクラギ本体41の所定位置に配置し、
マクラギ本体41に対して上ブロック32の取付け孔3
6にボルト42を通して締め付ける。路盤40に対して
は下ブロック31の取付け孔35にボルト43を通して
締め付ける。これで防振台30の取付けが終了する。路
盤40とマクラギ本体41に対するボルト42、43の
締付けに際しては、上、下ブロック31、32間に設け
られた取付け空間37を利用することによってスムーズ
な作業を行うことができる。
【0026】次に本発明の防振台30の動作を説明す
る。防振台30にX方向の応力が加わると、上ブロック
32と下ブロック31との間に挟まれた防振本体33全
体がせん断変形してその応力を吸収する。防振本体33
の垂直方向の厚みを十分厚く、又は上ブロック32と下
ブロック31との間隔を広くすれば、X方向の応力に対
する剛性が小さくなり、無理なくマクラギの変位を吸収
することができる。また、防振台30にY方向の応力が
加わると、防振本体33の、上ブロック32の側壁32
Aの外面と下ブロック31の側壁31Aの内面に挟まれ
た部分及び上ブロック32と下ブロック31との間に挟
まれた防振本体33が変形してその応力を吸収する。こ
の場合には、主として防振本体33のゴム圧縮による弾
力が作用する。
【0027】本発明は上記の例に限定されない。図4に
は、本発明の防振台30における防振本体33の、外気
に露出する外面に、弾性遮蔽板44を配設した例を示し
ている。なお、図1と共通する部分には同一符号を付し
その説明を省略する。この弾性遮蔽板44は、例えば耐
候性に優れたクロロプレンゴムにより作られた板体であ
り、上、下ブロック31、32の間に圧入されて防振本
体33の外面を外気から遮蔽することにより、例えば防
振本体33が耐候性のよくない天然ゴム製であれば、ゴ
ム劣化を抑止し耐候性を向上させる。また弾性遮蔽板4
4を例えば高減衰性を有する粘弾性体で形成することに
より、防振本体33に減衰性を付加させることができ
る。つまり用途に応じた機能を付加した弾性遮蔽板44
を用いることで、防振本体33の材料の欠点を補う構造
が可能になる。この弾性遮蔽板44は、例えば耐候性、
高減衰性、耐塩害性、耐紫外線、耐薬品性、耐鼠性など
に特化した単機能品でもよい。こうすることで、防振本
体33には軌道用防振台として必要な性能(例えば繰り
返し荷重に対する疲労性に優れている等)に特化させた
材料を採用できるので、低コストで高性能、かつ汎用性
の高い防振効果が得られる。
【0028】図5は、下ブロック31の底面及び側面に
滑材45、47を付設した例を示している。図1と共通
する部分には同一符号を付しその説明を省略する。滑材
45、47としては、四フッ化エチレン樹脂(商品名テ
フロン(登録商標))のような潤滑性樹脂のシートが用
いられる。このようにした本発明の防振台を取り付ける
場合には、図5に示すように線路方向に延びるガイド側
板46を設けた路盤40上に配置され、下ブロック31
の両側板とガイド側板との間に滑材47が介装される。
この場合、下ブロック31は路盤40上に滑材45を介
して載置するだけでボルト等では固定しないが、上ブロ
ック32上に配設されたマクラギが線路方向に所定距離
以上移動しないよう適宜ストッパ(図示せず)が設けら
れる。なお、図示しないがマクラギ本体に対しては上ブ
ロックの両端部(外縁部)に設けた取付け孔にボルトを
通して締め付けられる。
【0029】このように構成したとき、熱変化によるレ
ールの伸縮が発生し防振台30と滑材45、47との間
に発生する摩擦抵抗力以下の線路方向水平力を受けた場
合、防振台30に滑りは発生せず防振本体33のゴムが
変形する。すなわち、小振動に対しても防振本体33に
よる防振効果を発揮する。ここで静摩擦力を防振本体3
3のゴムが破断する荷重よりも小さく設定しておくと、
線路方向に過大な荷重が発生した場合は滑材45、47
によってマクラギと防振台30が路盤40上でスリップ
を起こして防振台のゴム破損が防止される。こうして、
レールの伸縮変形にのみ追従する防振台が提供できる。
【0030】図6は、上、下ブロック31、32間に配
設された防振本体33の中間部分を高減衰材料49に置
換した例を示している。図1と共通する部分には同一符
号を付しその説明を省略する。従来の防振台では図11
(b)に示したように上ブロック11の下面に複数のボ
ルト受け金具16が設けられていたが、本発明では従来
のボルト受け金具16を必要としないので、防振本体3
3の成型時に、従来までの複数のボルト受け金具16に
相当する部分を、周知の高減衰材料49に置き換えるこ
とができる。このように防振本体33の中間部分を高減
衰材料49に置換した構成とすることにより、図4に示
した防振本体33と同様に、軌道用防振台として必要な
性能を備えた多機能性を有する防振本体が得られる。
【0031】図7は、上ブロック32として、角形鋼管
50を使用した例を示している。図1と共通する部分に
は同一符号を付しその説明を省略する。この角形鋼管5
0は、上記上ブロック32と同程度の長さであり、内部
にモルタル51などを充填した状態で下ブロック31の
溝内に収容されている。角形鋼管50の両端部にはマク
ラギ本体41に対しボルト52を締め付けるための取付
け孔が設けられている。
【0032】このように構成することにより、角形鋼管
50を、マクラギ本体41の剛性付加部材として用いる
ことも可能になる。なお、上記の例ではいずれも、上ブ
ロック32を上に、下ブロック31を下に配置するよう
にして使用したが、その逆に、上ブロック32を下に、
下ブロック31を上に配置するようにして使用しても差
し支えない。
【0033】図8は、上ブロック32を下ブロック31
と同じ向きに配置し、上、下両ブロック31、32間に
存在する空隙にゴム状弾性体からなる防振本体33を配
設した例を示している。図1と共通する部分には同一符
号を付しその説明を省略する。このように構成した防振
台を路盤40とマクラギ本体41に固定する場合、上ブ
ロック32の溝内にマクラギ本体41を配置しボルト止
めするようにする。上、下両ブロック31、32を同じ
向きに揃えることにより、防振台の全高さを抑えること
もできる。
【0034】
【発明の効果】以上説明した本発明の防振台は、ラダー
軌道用として線路方向及びその直角方向に対する所定の
防振特性を満たし騒音の軽減等に高い効果を発揮すると
共に、上ブロックの外縁部に、マクラギの取付け孔に対
応する取付け孔を設けたことにより、上、下ブロック内
の防振本体の構造が簡単であり、しかも路盤とマクラギ
本体との間隔を殆ど変えることなくマクラギ本体への取
付けあるいは交換を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防振台の一例を示す図で、(a)
は平面図、(b)は同(a)のA−A線に沿う横断面
図、(c)は同(a)のB−B線に沿う横断面図、
(d)は同(a)の一部縦断正面図である。
【図2】本発明に係る防振台の第2の例を示す縦断面図
である。
【図3】本発明に係る防振台とマクラギ本体との取付け
状態を示す横断面図である。
【図4】本発明に係る防振台の第3の例を示す縦断面図
である。
【図5】本発明に係る防振台の第4の例を示す横断面図
である。
【図6】本発明に係る防振台の第5の例を示す縦断面図
である。
【図7】本発明に係る防振台の第6例を示す横断面図で
ある。
【図8】本発明に係る防振台の第7の例を示す横断面図
である。
【図9】コンクリート路盤上のフローティング・ラダー
軌道の分解斜視図である。
【図10】ラダー軌道に使用する従来の防振台を示す図
で、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
【図11】ラダー軌道に使用する従来の防振台を示す図
で、(a)は図10(b)の、B−B線に沿う縦断面
図、(b)は同図のC−C線に沿う横断面図である。
【図12】図10に示した防振台とマクラギ本体との取
付け方法を示す説明図で、(a)は防振台と取付け補助
板の上面図、(b)は同防振台、取付け補助板及びマク
ラギ本体を示す側面図である。
【符号の説明】
30 防振台 31 下ブロック 32 上ブロック 33 防振本体 35、36 取付け孔 37 取付け空間 40 路盤 41 マクラギ本体 44 弾性遮蔽板 45 滑材 49 高減衰材料 50 角形鋼管
フロントページの続き (72)発明者 松本 信之 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 奥田 広之 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 浅沼 潔 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 三須 基規 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 関 雅英 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 島崎 俊也 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 Fターム(参考) 2D056 AA02 AA05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート路盤とラダー軌道のマクラ
    ギとの間に介設されるラダー軌道用防振台において、前
    記ラダー軌道の長手方向に平行な溝を形成する側壁を有
    する下ブロックと、前記ラダー軌道の長手方向に平行な
    溝を形成する側壁を有し、前記下ブロックの溝内に収容
    された上ブロックと、前記上、下両ブロック間に存在す
    る空隙に配設されて一体成形されたゴム状弾性体からな
    る防振本体とを備え、前記上ブロックの外縁部に、前記
    マクラギの取付け孔に対応する取付け孔を設けたことを
    特徴とするラダー軌道用防振台。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のラダー軌道用防振台に
    おいて、 前記上ブロックの取付け孔を同ブロックの長手方向両端
    部に設け、前記取付け孔の、下ブロックの溝内開口部に
    取付け空間を設けたことを特徴とするラダー軌道用防振
    台。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のラダー軌道用防振台に
    おいて、 前記上ブロックの取付け孔を、同ブロックの長手方向と
    直交しかつ前記下ブロックの側壁の外方に突出する突片
    に設けたことを特徴とするラダー軌道用防振台。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のラダー軌道用
    防振台において、 下ブロックは下板とこの下板の側縁から上方に立ち上が
    る側板とを有する断面コの字形の部材から成り、上ブロ
    ックは上板とこの上板の側縁から下方に下がる側板とを
    有する断面コの字形の部材から成ることを特徴とするラ
    ダー軌道用防振台。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のラ
    ダー軌道用防振台において、 前記防振本体の、外気に露出する外面に、弾性遮蔽板を
    配設したことを特徴とするラダー軌道用防振台。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のラ
    ダー軌道用防振台において、 前記上、下ブロック間に配設された前記ゴム状弾性体の
    中間部分を高減衰材料に置換したことを特徴とするラダ
    ー軌道用防振台。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のラ
    ダー軌道用防振台において、 前記上ブロックとして、角形鋼管を使用したことを特徴
    とするラダー軌道用防振台。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1項に記載のラ
    ダー軌道用防振台において、 前記上ブロックを前記下ブロックと同じ向きに配置し、
    前記上、下両ブロック間に存在する空隙にゴム状弾性体
    からなる防振本体を配設したことを特徴とするラダー軌
    道用防振台。
  9. 【請求項9】 コンクリート路盤とラダー軌道のマクラ
    ギとの間に介設されるラダー軌道用防振台において、前
    記ラダー軌道の長手方向に平行な溝を形成する側壁を有
    する下ブロックと、前記ラダー軌道の長手方向に平行な
    溝を形成する側壁を有し、前記下ブロックの溝内に収容
    された上ブロックと、前記上、下両ブロック間に存在す
    る空隙に配設されて一体成形されたゴム状弾性体からな
    る防振本体とを備えたラダー軌道用防振台において、前
    記下ブロックの底面又は底面及び側面に滑材を付設した
    ことを特徴とするラダー軌道用防振台。
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