JP2003184002A - 減音構造 - Google Patents

減音構造

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JP2003184002A
JP2003184002A JP2001386998A JP2001386998A JP2003184002A JP 2003184002 A JP2003184002 A JP 2003184002A JP 2001386998 A JP2001386998 A JP 2001386998A JP 2001386998 A JP2001386998 A JP 2001386998A JP 2003184002 A JP2003184002 A JP 2003184002A
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sound
rail
vibration
absorbing material
hard
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JP2001386998A
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Mitsuru Endo
満 遠藤
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Rikogaku Shinkokai
Original Assignee
Rikogaku Shinkokai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄道レール等の剛な面を持つ振動体で発生す
る音を有効に減音する減音構造を提供する。 【解決手段】 振動する剛な面を持つ物体(レール1)
の主発音面(フランジ2)に空気層5を介して硬質吸音
材6を設けた。金属等の剛な面を持つ振動体(レール
1)が特定の振動方向の振動により特定方向の発音面
(フランジ2の上面)から音を発生するときに、その発
音面に空気層5を介して硬質吸音材6を設けることによ
り、振動体1から発する音を有効に減音することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道レール等の振
動する剛な面から発する音の減音構造に関する。
【0002】
【従来の技術】日本の新幹線のような高速鉄道では、騒
音の原因の1つである車輪/レール系の転動音の主音源
は、1kHz付近に振動速度スペクトルのピークをもつ
レールの上下方向振動である。このことは詳細な実車両
試験によって確かめられている(荒井汎、他2名、機
論、49−446、C(1983),1707〜171
5および飯田一嘉、他3名編、騒音振動制御ハンドブッ
ク、(2000)、676、エヌ・ティー・エス)。
【0003】図9は、このようなレールに対する上下方
向振動に基づくレール断面各要素部分の音響パワーベク
トルの解析結果の概要図である。図は1000Hz付近
の振動を与えた場合の解析結果である。図示したよう
に、上下方向振動に基づく音のベクトルは、レール1の
フランジ2で最も大きく発生し、次いでヘッド3の下面
及び上面に発生している。ウェブ4からはほとんど音の
ベクトルは発生しない。すなわち、上下方向振動に基づ
くレール1の主要な発音部はフランジ2であり、その上
面が主発音面になる。
【0004】このようなレール1で発生する音響パワー
を減衰することにより新幹線等の騒音を減少できると考
えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レール
のような剛な面を持つ振動体に対し、従来一般に吸音材
として使用されていたグラスウールやウレタンフォーム
等の軟らかい吸音材を直接剛な振動面に貼付してもほと
んど減音効果が得られないことが実験で確認された。
【0006】一方、鉄道の騒音減少方法が特開平10−
152801に記載されている。この公報記載の減音方
法は、レールの主要な振動部を縦リブと考えて、その縦
リブの振動を、制振作用を有する鉛で減衰させることに
より、レールの振動エネルギーを吸収してレールからの
騒音発生を抑えようとするものである。そのために、こ
の公報記載技術では、レールのウェブ(縦リブ)の側面
に質量が重く共鳴しにくい鉛製の防音材を取付けてい
る。
【0007】しかしながら、上記公報記載の騒音減少方
法は、レールのウェブに制振材である鉛を取付けて振動
そのものを抑えることにより減音を図るものであって、
発音面から発生する音そのものを減音させるものではな
い。
【0008】本発明は上記従来技術を考慮したものであ
って、鉄道レール等の剛な面を持つ振動体で発生する音
を有効に減音する減音構造の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、振動する剛な主発音面に空気層を介し
て硬質吸音材を設けたことを特徴とする減音構造を提供
する。
【0010】この構成によれば、金属等の剛な面を持つ
振動体が特定の振動方向の振動により特定方向の発音面
から音を発生するときに、その発音面に空気層を介して
硬質の吸音材を設けることにより、振動体から発する音
を有効に減音することができる。このような作用効果は
実験により確認されている。
【0011】好ましい適用例では、この減音構造を鉄道
レールのフランジ上面に設けたことを特徴としている。
【0012】前述のように新幹線等の高速鉄道ではレー
ルのフランジ上面が主発音面となるため、このフランジ
上面に空気層と硬質吸音材を設けることにより、レール
から発生する騒音を有効に減衰させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態に係る
鉄道レールに適用した減音構造の概略構成図である。
【0014】図示したように、レール1のフランジ2の
上面に空気層5と硬質吸音材6からなる減音構造体7が
取付けられる。空気層5は、例えば金属のハニカム構造
やその他の枠構造によりスペーサを形成して硬質吸音材
6を支持するように形成してもよいし、又は硬質吸音材
6の下面側に空間が形成されるように硬質吸音材6を形
成してフランジ上面に接合してもよい。減音効果は空気
層5の空気(空間)により得られるものと考えられるた
め、この空気層5は空気(空間)のみで形成することが
望ましいが、レール以外に適用する場合あるいはレール
の場合であっても、空気層5はスポンジ等の多孔質材料
で形成してもよく、また軟質材料を充填して形成しても
よい。
【0015】硬質吸音材としては、発泡アルミや繊維ア
ルミが好適であるが、その他の金属繊維チップ、切削金
属繊維、燒結アルミ、発泡コンクリート、燒結碍子セラ
ミック等を用いることができる。
【0016】このような減音構造体7を2重又はそれ以
上に重ねてフランジ2上に設けてもよい。また、ヘッド
3の下面側にも減音構造体7を設けてもよい。
【0017】図2は、本発明の減音構造の効果を確認す
るための一次元音響管からなる実験装置の構成図であ
る。また、図3は、実験に用いた本発明の減音構造体の
構成図である。
【0018】加振機8に剛体(アルミニウム板)の振動
板9を連結し、この振動板9に試験体10を固定する。
振動板9には加速度計(Accelerometer)11が取付け
られる。試験体10は、音響管12の端部に臨んでセッ
トされる。音響管12の反対側の端部には、反射波抑制
用の吸音材13が装着される。音響管12の途中の2箇
所にマイクロフォン14(図では1つのみ図示)が取付
けられる。
【0019】試験体10は、図3に示すように、硬質吸
音材15をアルミハニカム16を介して振動板9に固定
したものである。このアルミハニカム16により硬質吸
音材15と発音源となる振動板9との間に空気層が形成
される。
【0020】実験は、加振機8により振動板9に周波数
を変化させて正弦波振動を付与し、2つのマイクロフォ
ン14で音圧を測定したものである。
【0021】図4〜図8は実験結果を示すグラフであ
る。各図において、横軸は周波数、縦軸は正規化された
音圧(試験体10が発生する音圧と剛体振動板9が発生
する音圧の比)を示し、(A)は背後空気層がない場
合、(B)はアルミハニカム16により20mmの空気
層を設けた場合のグラフである。また、点線は管端の振
動板9から25cmの位置に設けたマイクロフォンから
の計測結果であり、実線は振動板9から50cmの位置
に設けたマイクロフォンからの計測結果である。
【0022】図4〜図6は、硬質吸音材15として発泡
アルミを用いて、それぞれその厚さを5mm,7mm,
9mmとしたものである。
【0023】図7及び図8は、硬質吸音材15として繊
維アルミを用い、図7はアルミチップを加えないもの、
図8はアルミチップを加えた場合の実験結果である。
【0024】これらのグラフから分かるように、背後に
空気層を設けた硬質吸音材により音圧を大きく低減させ
ることができ、特に2000Hzあるいはそれ以上の周
波数の振動に対し大きく音圧レベルが低下する。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、金属
等の剛な面を持つ振動体が特定の振動方向の振動により
特定方向の発音面から音を発生するときに、その発音面
に空気層を介して硬質の吸音材を設けることにより、振
動体から発する音を有効に減音することができる。
【0026】特にこの減音構造を鉄道レールのフランジ
上面に設けることにより、レール上の転動音による騒音
を効果的に減衰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る鉄道レールの断面構
成図。
【図2】 本発明の効果を確認するための実験装置の構
成図。
【図3】 図2の実験に用いた試験体の構成図。
【図4】 厚さ5mmの発泡アルミを用いた実験結果の
グラフ。
【図5】 厚さ7mmの発泡アルミを用いた実験結果の
グラフ。
【図6】 厚さ9mmの発泡アルミを用いた実験結果の
グラフ。
【図7】 アルミチップなしの繊維アルミを用いた実験
結果のグラフ。
【図8】 アルミチップ添加の繊維アルミを用いた実験
結果のグラフ。
【図9】 鉄道レールの音響パワーベクトルを示す解析
図。
【符号の説明】
1:レール、2:フランジ、3:ヘッド、4:ウェブ、
5:空気層、6:硬質吸音材、7:減音構造体、8:加
振機、9:振動板、10:試験体、11:加速度計、1
2:音響管、13:吸音材、14:マイクロフォン、1
5:硬質吸音材、16:アルミハニカム。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】振動する剛な主発音面に空気層を介して硬
    質吸音材を設けたことを特徴とする減音構造。
  2. 【請求項2】鉄道レールのフランジ上面に設けたことを
    特徴とする請求項1に記載の減音構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007120018A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Railway Technical Res Inst レールの防音構造
JP2007224700A (ja) * 2005-08-30 2007-09-06 Sekisui Chem Co Ltd レールの防音装置
JP2012017653A (ja) * 2005-08-30 2012-01-26 Sekisui Chem Co Ltd レールの防音装置

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JP4695487B2 (ja) * 2005-10-25 2011-06-08 財団法人鉄道総合技術研究所 レールの防音構造

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