JP2003174640A - 画像撮影システム、撮影装置、および撮影制御装置 - Google Patents

画像撮影システム、撮影装置、および撮影制御装置

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JP2003174640A
JP2003174640A JP2001374536A JP2001374536A JP2003174640A JP 2003174640 A JP2003174640 A JP 2003174640A JP 2001374536 A JP2001374536 A JP 2001374536A JP 2001374536 A JP2001374536 A JP 2001374536A JP 2003174640 A JP2003174640 A JP 2003174640A
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JP
Japan
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image
photographing
unit
shooting
control
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Application number
JP2001374536A
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English (en)
Inventor
Kenji Kanayama
憲司 金山
Toshihiro Suzuki
俊宏 鈴木
Makoto Tochihara
誠 栃原
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 監視画像の撮影を行う撮影装置を小型化する
ことによって、撮影装置をあらゆる箇所に設置すること
が可能となるとともに、撮影装置のコストを低減するこ
とによって、複数の撮影装置を設置したシステムを容易
に導入することが可能となる画像撮影システムを提供す
る。 【解決手段】 撮像素子7および撮像素子制御部8を備
えた撮影装置2と、一時記憶部を備えた撮影制御装置3
とを、それぞれ別の装置として構成する。そして、撮影
装置2と撮影制御装置3とを、通信ネットワーク4を介
して接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば監視カメラ
などの用途で用いられる画像撮影システムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、会社、店舗、家屋などにおいて、
画像センサ(監視カメラ)を備えた監視装置を用いて室
内外の異常を監視する監視システムが実用化されてい
る。このような監視システムとしては、複数の箇所に設
置された監視装置と、これらの監視装置を統括管理する
監視サーバとを備えたシステムがある。この監視システ
ムでは、各監視装置によって撮影された画像情報が通信
ネットワークを介して監視サーバに送信され、監視サー
バによって異常の有無が判定される。また、この監視サ
ーバが、さらに広域の通信ネットワークを介して、例え
ば警備会社に設置された中央管理サーバに接続されたシ
ステムも存在している。このようなシステムの場合、各
監視サーバから送信されてくる情報によって、警備会社
において各監視装置による監視状況を把握することが可
能となっている。
【0003】ここで、従来の監視装置の構成について、
図7を参照しながら以下に説明する。同図に示すよう
に、監視装置51は、撮像素子52、撮像素子制御部5
3、画像圧縮部54、一時記憶部55、および通信部5
6を備えた構成となっている。
【0004】撮像素子52は、撮像管やCCD(Charge
Coupled Device)などによって構成され、入力された光
を電気信号に変換することによって周囲の画像を電気信
号に変換するブロックである。そして、撮像素子52に
よって得られた画像信号は、撮像素子制御部53によっ
て同期処理やA/D変換処理などが施されることによっ
てデジタル画像データに変換される。そして、このデジ
タル画像データが、画像圧縮部54によって圧縮処理さ
れた後に、一時記憶部55において一時的に記憶され
る。その後、通信部56によって、例えば監視サーバに
向けて撮影された画像データが送信される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の監
視装置において、画像圧縮部54は、例えばデジタル画
像データの圧縮アルゴリズムを実現するDSP(Digital
Signal Processor)や、あるいは専用LSI(ASI
C)などによって構成される。このようなDSPや専用
LSIなどの構成は比較的高価な部材である。また、一
時記憶部55は、例えばRAM(Random Access Memory)
などのメモリによって構成される。この一時記憶部55
において記憶するデータは、圧縮されたデジタル画像デ
ータであるが、複数枚の画像のデータを記憶させるため
には、比較的容量の大きいメモリが必要となる。
【0006】このように、従来の監視装置は比較的高価
なものとなっており、多数の箇所に監視装置を設置する
ことはコスト上の負担を大きくすることになっていた。
よって、多数の高価な監視装置を備えた監視システムを
構築することは非常に高価になるため、利用がごく一部
のシステムに限定されていた。そのため、この種の監視
システムを、例えば一般家庭において広く普及させるこ
とは困難であった。
【0007】また、従来の監視システムにおいては、監
視サーバによる監視装置の動作制御としては、例えば撮
影の起動・停止制御、撮影方向制御などが行われる程度
であった。このような制御の場合、例えば次のような問
題が発生していた。
【0008】監視装置による撮影領域に、極端に明るい
領域と極端に暗い領域とが存在している場合が考えられ
る。例えば撮影対象の背景に太陽が存在している明るい
領域と、太陽の影になる暗い領域が混在しているような
場合が想定される。この場合、明るい領域に合わせて絞
りやシャッタースピードを設定してしまうと、暗い領域
の画像は不鮮明になり、逆に暗い領域に合わせて絞りや
シャッタースピードを設定してしまうと、明るい領域の
画像が不鮮明になる。すなわち、不鮮明になる領域に対
する監視を適切に行うことが不可能となる。
【0009】また、詳細な監視画像を得ようとすると、
監視装置から監視サーバに向けて送信される画像データ
のデータサイズは大きくなる。すると、監視装置と監視
サーバとの間の通信ネットワークにおけるトラフィック
が増大し、適切な時間内で画像データの送信を行うこと
ができなくなる、などの問題が生じることになる。逆
に、通信ネットワークのトラフィックを考慮して、監視
装置から監視サーバに向けて送信される画像データのデ
ータサイズを小さくすると、粗い画質の監視画像しか得
ることができなくなり、監視領域の状態を的確に把握す
ることが不可能となる。
【0010】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、監視画像の撮影を行う撮影
装置を小型化することによって、撮影装置をあらゆる箇
所に設置することが可能となるとともに、撮影装置のコ
ストを低減することによって、複数の撮影装置を設置し
たシステムを容易に導入することが可能となる画像撮影
システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明に係る画像撮影システムは、入力された光
を電気信号に変換する撮像素子と、上記撮像素子の動作
制御、および上記撮像素子において得られた電気信号を
デジタル画像データに変換する処理を行う撮像素子制御
部と、上記撮像素子制御部から出力されるデジタル画像
データを記憶する記憶部とを備え、上記撮像素子と上記
撮像素子制御部とを備えた撮影装置と、上記記憶部を備
えた撮影制御装置とを、それぞれ別の装置として構成
し、上記撮影装置と上記撮影制御装置とを、通信ネット
ワークを介して接続したことを特徴としている。
【0012】従来、例えば監視カメラなどにおいては、
撮像素子、撮像素子制御部、および記憶部などの構成
は、1つの装置内に備えられていた。これに対して、上
記の構成では、撮像素子および撮像素子制御部と、記憶
部とをそれぞれ別の装置内に設けており、両者の間での
データの受け渡しは、通信ネットワークを介して行われ
るようになっている。したがって、撮影装置自体は、撮
像素子と撮像素子制御部のみを備えていればよいことに
なるので、撮影装置の装置サイズを小型化することがで
きるとともに、省電力化を図ることができる。撮影装置
は、例えば監視カメラなどの用途として用いる場合、様
々な箇所に設置されることになるが、上記のように撮影
装置の装置サイズが小型であれば、設置場所の制限を低
減することが可能となる。したがって、上記の構成によ
れば、ユーザが撮影装置を設置したいと思う箇所に可能
な限り応じることができる画像撮影システムを提供する
ことができる。
【0013】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記の構成において、上記撮影装置が複数設けられてお
り、上記撮影制御装置が、複数の撮影装置と上記通信ネ
ットワークを介して接続されている構成としてもよい。
【0014】上記の構成では、複数の撮影装置で、1つ
の撮影制御装置を共有して利用することが可能となって
いる。すなわち、撮影制御装置における記憶部を、複数
の撮影装置で共有することが可能となるので、撮影装置
を複数設けたシステムとする場合のコストの上昇を低減
することができる。したがって、ユーザが、多数の撮影
装置を設けた画像撮影システムを構築する際のコスト上
の負担を低減することが可能となり、このような画像撮
影システムの導入を促進することができる。さらに、今
後、多数のカメラ機能(例えば、撮影コマ数/秒のリア
ルタイム変更など)を追加していく上で、多くの場合撮
影制御装置への機能追加で対応することができる。
【0015】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記の構成において、上記撮影制御装置が、上記撮影装
置から受信したデジタル画像データを圧縮する処理を行
う画像圧縮部をさらに備えている構成としてもよい。
【0016】上記の構成によれば、撮影制御装置におい
て、撮影装置から受信したデジタル画像データに対して
圧縮処理を施した後に、記憶部に記憶することが可能と
なる。したがって、記憶部における記憶容量を低減する
ことが可能となるので、より安価な記憶部を用いること
が可能となる。また、この画像圧縮部は、撮影制御装置
に設けているので、撮影装置に関しては、構成を追加す
る必要はない。すなわち、このような圧縮処理部を設け
ても、上記したような撮影装置の小型化のメリットは消
えることがない。
【0017】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記の構成において、上記撮影制御装置が、上記撮影装
置における撮像素子および撮像素子制御部の動作を制御
する撮影指令データを生成する撮影指令部をさらに備
え、上記撮影装置が、上記撮影制御装置における撮影指
令部から上記通信ネットワークを介して受信した上記撮
影指令データに基づいて、上記撮像素子および上記撮像
素子制御部の動作制御を行う撮影制御部を備えている構
成としてもよい。
【0018】上記の構成によれば、撮影制御装置におけ
る撮影指令部から、撮影装置における撮影動作を制御す
ることが可能となる。よって、撮影装置における撮影動
作の制御を、撮影制御装置で統括して制御することが可
能となる。
【0019】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記の構成において、上記撮影装置における撮像素子制
御部が、該撮影装置から出力するデジタル画像データの
データサイズを変更する画像サイズ設定部をさらに備
え、上記撮影制御装置における撮影指令部が、上記デー
タサイズを指定する撮影指令データを出力するととも
に、上記撮影装置における撮影制御部が、上記撮影指令
データに含まれるデータサイズ情報に応じて、上記画像
サイズ設定部の動作を制御する構成としてもよい。
【0020】上記の構成によれば、撮影制御装置におけ
る撮影指令部から、撮影装置から出力されるデジタル画
像データのデータサイズを指定することが可能となる。
したがって、例えば緊急に撮影画像が必要とされる場合
には、データサイズを小さくすることによって通信時間
を削減したり、詳細な画像が必要とされる場合には、デ
ータサイズを大きくすることによって画像の細部まで把
握することが可能な画像データを取得したりというよう
な制御を行うことが可能となる。
【0021】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記の構成において、上記撮影制御装置が、上記記憶部
に記憶されている複数枚のデジタル画像データを合成す
る処理を行う画像処理部を備えている構成としてもよ
い。
【0022】上記の構成によれば、画像処理部によっ
て、記憶部に記憶されている複数枚のデジタル画像デー
タを合成する処理を行うことが可能となる。したがっ
て、例えば次のような撮影シーケンスを実現することが
可能となる。すなわち、まず、撮影装置において異なる
撮影条件で同一シーンの撮影を行わせる。そして、これ
らの複数枚のデジタル画像データにおいて、各画像にお
ける撮影状態が良好となっている領域のみを抽出してこ
れらを合成する処理を行う。このような処理を行えば、
画像内の全ての領域において、撮影状態が良好となった
画像を生成することが可能となるので、撮影領域の全て
の領域において鮮明な画像を取得することが可能とな
る。
【0023】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記の構成において、上記撮影制御装置が、上記記憶部
に記憶されているデジタル画像データを解析することに
よって撮影対象領域の状況を認識する制御部をさらに備
えている構成としてもよい。
【0024】上記の構成によれば、制御部によって、撮
影装置において撮影された領域の状況を認識することが
可能となる。よって、例えばこの認識結果に基づいて撮
影対象領域内の異常を発見することが可能となったり、
例えば上記の撮影司令部を備えたシステムである場合に
は、制御部における認識結果に基づいて撮影装置におけ
る撮影動作を変更したり、というような制御を行うこと
が可能となる。
【0025】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記の構成において、上記撮影装置と上記撮影制御装置
とを接続する通信ネットワークが、無線によるローカル
エリアネットワークである構成としてもよい。
【0026】上記の構成では、撮影装置と撮影制御装置
との間では、無線によるローカルエリアネットワークが
用いられることになっている。ここで、例えば撮影装置
と撮影制御装置との間で公衆通信回線を用いた場合に
は、次のような問題が発生する。例えば通常の公衆通信
回線として、インターネットや携帯電話パケット通信網
などを利用する場合には、ネットワーク内での伝送遅延
の問題があり、例えば監視画像を緊急に取得したい場合
などに問題となる。また、例えば公衆通信回線として、
インターネットなどを利用する場合には、セキュリティ
の問題も発生する。例えば上記の画像撮影システムを監
視カメラシステムとして適用する場合、監視画像は、基
本的にはプライベートな画像であるので、外部にデータ
が漏洩することは好ましくない。また、公衆通信回線を
利用する場合、通信費用が発生することになるので、画
像撮影システムの維持費用が増大するという問題があ
る。以上のことより、撮影装置と撮影制御装置との間で
は、公衆回線を利用しない通信ネットワークであること
が好ましい。すなわち、昨今では普及がめざましく、高
速かつ高品質の通信を安定かつ安価に確保できる無線に
よるローカルエリアネットワークを活用するシステムが
基本となる。
【0027】なお、上記の無線によるローカルエリアネ
ットワークとしては、IEEE802.11に準拠した
無線LANや、Bluetooth(登録商標)などの
高速な無線通信ネットワークを用いることが好ましい。
このような無線通信ネットワークを採用すれば、撮影装
置の設置は一層簡易なものとなり、本システムを、例え
ば一般家庭などに広く普及させる要因となるえる。
【0028】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記の構成において、上記撮影制御装置が、上記記憶部
に記憶されている複数枚のデジタル画像データを合成す
る処理を行う画像処理部をさらに備え、上記撮影装置
が、上記撮影制御装置における撮影指令部から上記通信
ネットワークを介して受信した上記撮影指令データに基
づいて、上記撮像素子および上記撮像素子制御部の動作
制御を行う撮影制御部を備え、上記撮影指令部が、上記
撮影装置における撮像素子および撮像素子制御部におけ
る絞り量および/またはシャッター速度をそれぞれ異な
らせた複数枚の画像の撮影を指示し、上記撮影制御部
が、上記撮影指令部からの指示に従って複数枚の画像撮
影動作を行い、上記画像処理部が、上記撮影装置によっ
て撮影された各デジタル画像データの中から撮影状態が
良好な領域をそれぞれ抽出して1枚のデジタル画像デー
タを生成する処理を行う構成としてもよい。
【0029】上記の構成によれば、例えば撮影を行いた
い領域に極端に明るい領域と暗い領域とが混在している
ような場合でも、撮影領域内の状態を正確に把握するこ
とが可能な画像を得ることが可能となる。よって、例え
ば撮影画面にハレーションなどが生じている場合にも、
撮影領域内の状況を的確に把握することが可能となる。
【0030】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記の構成において、上記撮影指令部が、上記撮影装置
に対して、連続して2枚の画像を撮影させるとともに、
1枚目の画像のデータサイズを、2枚目の画像のデータ
サイズよりも小さくするような撮影動作を指示し、上記
撮影制御部が、上記撮影指令部からの指示に従って2枚
の画像撮影動作を行い、順次撮影画像を撮影制御装置に
向けて送信する構成としてもよい。
【0031】上記の構成によれば、例えば通信ネットワ
ークにおける通信速度が比較的遅い場合でも、緊急度の
高い画像、すなわち例えば異常検出の第一報の画像は、
画像サイズを比較的小さくして撮影装置から撮影制御装
置に転送させ、その後、時間遅れは生じることになる
が、画像サイズが大きい画像を撮影装置から撮影制御装
置に転送させるシステムを構築することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図6に基づいて説明すれば、以下のとおりであ
る。
【0033】本実施形態に係る監視システム(画像撮影
システム)1は、図2のブロック図に示すような構成と
なっている。すなわち、この監視システム1は、複数の
撮影装置2…、撮影制御装置3、撮影通信ネットワーク
(通信ネットワーク)4、監視サーバ5、および通信ネ
ットワーク6を備えた構成となっている。なお、図2で
は、監視サーバ5には撮影制御装置3が1つだけ接続さ
れた例が示されているが、複数の撮影制御装置3が監視
サーバ5に接続されており、各撮影制御装置3がそれぞ
れ複数の撮影装置2…と接続されたシステムとなってい
てもよい。
【0034】複数の撮影装置2…と撮影制御装置3と
は、撮影通信ネットワーク4を介して通信可能に接続さ
れている。この撮影通信ネットワーク4は、例えば有線
LAN(Local Area Network)、無線LAN、Bluet
ooth(登録商標)、赤外線通信などによって実現さ
れるが、監視装置2の設置の自由度などを考慮すれば、
無線LAN、Bluetooth、赤外線通信などの無
線通信方式による通信ネットワークの方が好ましい。
【0035】また、撮影制御装置3と監視サーバ5と
は、通信ネットワーク6を介して通信可能に接続されて
いる。この通信ネットワーク6は、例えば電話網、イン
ターネット、携帯電話パケット通信網などの公衆網や、
広域専用回線網などによって実現される。なお、上記の
撮影通信ネットワーク4を、上記の公衆網によって構成
することも可能ではあるが、公衆網を利用する場合には
次のような問題が生じることになる。
【0036】まず、撮影通信ネットワーク4として、例
えばインターネットや携帯電話パケット通信網などを利
用する場合には、ネットワーク内での伝送遅延の問題が
ある。具体的には、例えばデータの伝送に場合によって
は数秒かかる場合もありうる。このような信号遅延は、
例えば監視画像を緊急に取得したい場合などに問題とな
る。
【0037】また、撮影通信ネットワーク4として、例
えばインターネットなどを利用する場合には、セキュリ
ティの問題も発生する。このような監視画像は、基本的
にはプライベートな画像であるので、外部にデータが漏
洩することは好ましくない。しかしながら、インターネ
ットにおいてVPN(Virtual Private Network)などを
利用したり、データに暗号化処理を施すなどの処理を行
うことによってセキュリティを確保することは可能であ
る。
【0038】また、撮影通信ネットワーク4として、上
記のような公衆網を利用する場合、通信費用が発生する
ことになる。したがって、監視システム1の維持費用が
増大するという問題がある。以上のことを考慮すると、
撮影通信ネットワーク4としては、上記のようなLAN
やBluetoothを利用する形態のほうが好まし
い。
【0039】撮影装置2は、詳細は後述するが、従来の
監視カメラにおいて、撮像に関する処理を行う機能のみ
を備えた装置である。このような撮影装置2が、監視画
像の撮影が必要とされる箇所に設置される。また、この
撮影装置2によって撮影された画像は、即座に撮影通信
ネットワーク4を介して撮影制御装置3に送信される。
【0040】撮影制御装置3は、詳細は後述するが、従
来の監視カメラにおいて、画像の圧縮処理や画像データ
の一時記憶処理などを行う機能のみを備えた装置であ
る。この撮影制御装置3には、複数の撮影装置2からの
画像データが送信され、撮影制御装置3は、これらの画
像データに対して適時圧縮処理および一時記憶処理を行
う。また、撮影制御装置3は、一時記憶されている画像
データを適時通信ネットワーク6を介して監視サーバ5
に対して送信する。さらに、撮影制御装置3は、撮影装
置2における撮影動作の制御に関する指令を行う機能も
有している。
【0041】監視サーバ5は、複数の撮影制御装置3か
ら送信されてきた画像データを統括管理するものであ
る。監視サーバ5における処理としては、例えば、受信
した画像データの保存処理や、異常発生時の警報の発動
処理ならびに連絡処理や、撮影制御装置3に対する制御
指示処理などが挙げられる。また、監視サーバ5は、さ
らに広域の通信ネットワークを介して、例えば警備会社
に設置された中央管理サーバに接続されていてもよい。
このような構成とした場合、各監視サーバから送信され
てくる情報によって、警備会社において各撮影装置によ
る監視状況を把握することが可能となり、例えば留守中
の警備などが可能となる。
【0042】以上のような構成の監視システム1を、例
えば一般家屋において適用した場合、撮影装置2を、例
えば玄関、窓、庭、ベランダなどの領域を監視する位置
に設置し、撮影制御装置3を、例えば居間や玄関などの
所定の位置や、あるいは近所の数軒分をまとめて管理す
る箇所に設置するシステムが考えられる。このようなシ
ステムによれば、各撮影装置2における監視状況は、撮
影制御装置3によって制御され、さらに監視サーバ5に
よって一元的に管理することが可能となる。
【0043】次に、撮影装置2および撮影制御装置3の
詳細について、図1に示すブロック図を参照しながら説
明する。同図に示すように、撮影装置2は、撮像素子
7、撮像素子制御部8、通信部9、および撮影制御部1
0を備えた構成となっている。また、撮影制御装置2
は、通信部11、画像圧縮部12、一時記憶部13a・
13b、外部通信部14、撮影指令部15、画像処理部
16、および制御部17を備えた構成となっている。
【0044】まず、撮影装置2における各構成について
説明する。撮像素子7は、入力された光を電気信号に変
換することによって周囲の画像を電気信号に変換する、
いわゆるイメージャと呼ばれるブロックである。この撮
像素子7は、図3に示すように、レンズ・絞り部21
と、イメージセンサ22とによって構成されている。レ
ンズ・絞り部21は、レンズ系および絞りなどによって
構成され、ピントや絞りの調節を行うものである。ま
た、イメージセンサ22は、例えばCCD、CMOS型
撮像素子のような固体撮像素子や、撮像管などによって
構成される。
【0045】撮像素子制御部8は、撮像素子7における
撮像動作を制御したり、撮像素子7によって撮影された
画像信号の処理を行ったりするブロックである。この撮
像素子制御部8は、図3に示すように、サンプルホール
ド部23、A/Dコンバータ24、画像サイズ設定部2
5、タイミングジェネレータ26、および同期ジェネレ
ータ27によって構成されている。
【0046】サンプルホールド部23は、イメージセン
サ22によって撮影されたアナログ信号としての画像デ
ータをサンプル単位で一時的に保持するためのブロック
である。このサンプルホールド部23は次のような理由
によって設けられているものである。イメージセンサ2
2によって撮影されたアナログ信号としての画像データ
は、後段のA/Dコンバータ24においてデジタル信号
に変換されることになる。一般に、A/Dコンバータ
は、1サンプルのA/D変換をするのに少し時間がかか
るものである。よって、変換中に入力信号の値が大きく
変化するようなときには、正しいデジタル信号を得るこ
とができないことになる。そこで、A/D変換が始まっ
たときの入力信号の値を、1サンプルのA/D変換が終
わるまで保持する回路が必要となる。この役目をするの
がサンプルホールド部23となる。
【0047】A/Dコンバータ24は、イメージセンサ
22によって撮影されたアナログ信号としての画像デー
タをデジタル信号に変換するブロックである。これによ
り、デジタルデータとしての画像データを得ることがで
き、後段の画像サイズ設定部25における画素数変換処
理などが可能となる。
【0048】同期ジェネレータ27は、撮影装置2内の
各種動作の基本となる同期クロックを生成するブロック
である。また、タイミングジェネレータ26は、同期ジ
ェネレータ27によって生成された同期クロックに基づ
いて、イメージセンサ22、サンプルホールド部23、
およびA/Dコンバータ24における各動作タイミング
を規定するタイミング信号を生成するブロックである。
このタイミング信号に基づいてイメージセンサ22、サ
ンプルホールド部23、およびA/Dコンバータ24が
動作することによって、画像の取り込みからA/D変換
までが誤り無く正確に行われることになる。
【0049】画像サイズ設定部25は、イメージセンサ
22において撮影された画像の画像サイズ、すなわち画
素数を変更するブロックである。例えば、イメージセン
サ22における画素数がVGA(Video Graphics Array)
(約31万画素)である場合、例えばこれをQVGA
(約8万画素)、CIF(Common Intermediate Format)
(約10万画素)、QCIF(約2.5万画素)などに
変更する処理が行われる。ここでの画素数変更処理は、
例えば最近隣法や線形補間法などによって行われる。
【0050】通信部9は、撮影制御装置3との間で撮影
通信ネットワーク4を介して通信を行うブロックであ
る。図3では、通信部9としてワイヤレス通信を行うワ
イヤレス通信部28を備えた構成が示されている。この
通信部9では、撮影画像の画像データの送信や、撮影制
御装置3からの撮影指令データの受信などが行われる。
なお、画像サイズ設定部25と通信部9との間に、通信
部9での通信速度に合わせるためのバッファが設けられ
ていてもよい。
【0051】撮影制御部10は、撮影装置2における各
種処理を制御するブロックである。具体的には、レンズ
・絞り部21に対しての絞りの制御、タイミングジェネ
レータ26に対しての撮影開始の制御、シャッター速度
の制御、連続撮影時のシャッター間隔の制御、および、
画像サイズ設定部25に対しての出力画素数の設定など
が行われる。そして、これらの制御は、撮影制御装置3
から通信部9によって受信した撮影指令データに基づい
て行われる。さらに、今後発生するカメラへの新規機能
の追加やカメラ利用システムからのカメラへの撮影環境
条件設定の吸収は、この撮影制御装置3で実現される。
【0052】なお、撮像素子7および撮像素子制御部8
は、これらが一体的に形成された専用LSIが各種商品
化されている。このような専用LSIでは、電源投入時
などにおける初期設定でパラメータ値を変更することに
よって、露出制御(絞りやシャッタースピードなど)や
出力画像サイズなどの撮影仕様を変更することが可能と
なっている。本実施形態では、このパラメータ変更機能
を利用して、撮影制御部10における上記のような制御
動作を実現している。なお、撮影仕様の変更が、専用L
SIの初期設定パラメータに依らなくても、例えば何ら
かのコマンドなどによって可能な場合には、上記の制御
をコマンドによって行う形態であってももちろんかまわ
ない。
【0053】次に、撮影制御装置3における各構成につ
いて説明する。通信部11は、撮影装置2との間で撮影
通信ネットワーク4を介して通信を行うブロックであ
る。この通信部11では、撮影装置2からの撮影画像の
画像データの受信や、後述する撮影指令部15から撮影
装置2に向けて送られる撮影指令データの送信などが行
われる。また、通信部11は、複数の撮影装置2との間
で通信を行うことが可能となっている。
【0054】一時記憶部(記憶部)13aは、通信部1
1のいて受信された画像データを画像処理待ちのために
一時的に格納し、さらに画像処理された画像データを画
像圧縮されるまで格納するブロックである。
【0055】画像圧縮部12は、一時記憶部13aに格
納されている画像データ、すなわち、撮影装置2から受
信した画像データに対して画像処理部16によって画像
処理が施された画像データに対して圧縮処理を行うブロ
ックである。この圧縮処理は、画像データのデータサイ
ズを小さくすることを目的としており、既存の圧縮アル
ゴリズムに基づいて行われる。この圧縮アルゴリズムと
しては、不可逆圧縮、可逆圧縮のいずれでもかまわな
い。
【0056】一時記憶部13bは、画像圧縮部12によ
って圧縮処理された画像データを一時的に格納するブロ
ックである。ここで格納された画像データは、必要に応
じて画像処理部16によって読み出され、各種画像処理
に用いられる。
【0057】外部通信部14は、監視サーバ5と通信ネ
ットワーク6を介して通信を行うブロックである。この
外部通信部14では、一時記憶部13bに格納されてい
る画像データを監視サーバ5に向けて送信する処理や、
監視サーバ5から何らかの指示信号を受信する処理など
が行われる。
【0058】画像処理部16は、一時記憶部13aに記
憶されている画像データを読み出し、制御部17におい
て実行されるアプリケーションの要求仕様に応じたデー
タ形式に変換する処理を行うブロックである。
【0059】制御部17は、画像処理部16から送られ
てきた画像を解析し、この解析結果に基づいて、撮影指
令部15に指示を与えたり、外部通信部14を介して監
視サーバ5に対して情報を送信したりする処理を行うブ
ロックである。この制御部17における処理の具体的な
例としては、次の2つの処理がある。1つ目の処理とし
ては、画像処理部16から送られてきた画像内に極端な
明暗があることが判定された場合に、撮影装置2に向け
て、絞り量を2種類に変化させて2枚の撮影画像を撮影
させる指示を行う処理がある。2つ目の処理としては、
監視画像を緊急に必要とする場合に、撮影装置2に向け
て、撮影した画像を、画素数の少ない画像データとして
最初に迅速に送信させ、その後画素数の多い画像データ
として送信させる指示を行う処理がある。これらの処理
の詳細については後述する。
【0060】撮影指令部15は、制御部17からの撮影
指示に基づいて、撮影装置2に対して通信部11を介し
て撮影指令データを送信する処理を行うブロックであ
る。この撮影指令データとしては、上記したように、撮
影装置2におけるレンズ・絞り部21に対しての絞りの
制御、タイミングジェネレータ26に対しての撮影開始
の制御、シャッター速度の制御、連続撮影時のシャッタ
ー間隔の制御、および、画像サイズ設定部25に対して
の出力画素数の設定などが含まれる。
【0061】以上、撮影制御装置3の構成について、図
1に示す機能的なブロック図に基づいて説明したが、次
に、撮影制御装置3を実際に実現する際の構成につい
て、図4を参照しながら説明する。同図に示すように、
撮影制御装置3は、ワイヤレス通信部31、画像メモリ
32、画像圧縮部33、外部通信部34、CPU(Centr
al Processing Unit)35、ワークメモリ36、および
不揮発性メモリ37を備えた構成となっている。
【0062】ワイヤレス通信部31は、上記の通信部1
1に対応する部材であり、この例ではワイヤレス方式に
よって通信を行うものとなっている。ワイヤレス通信方
式としては、例えばIEEE802.11bに準拠した
無線LANや、Bluetooth(登録商標)、赤外
線通信などが挙げられる。なお、上記したように、通信
部11は、ワイヤレス方式による通信を行うものに限定
されるものではない。
【0063】画像メモリ32は、上記の一時記憶部13
a・13bに対応する部材であり、例えばDRAMなど
によって構成される。なお、図4に示す構成では、画像
メモリ32と、後述するワークメモリ36とを別の部材
として示しているが、1つのメモリで、画像メモリ32
とワークメモリ36とを兼用した構成としてもかまわな
い。
【0064】画像圧縮部33は、上記の画像圧縮部12
に対応する部材であり、例えば専用LSIやDSPなど
によって構成される。なお、この画像圧縮部33を、圧
縮プログラムをCPU35によって実行することによっ
て実現する構成としてもかまわない。外部通信部34
は、上記の外部通信部14に対応する部材であり、例え
ばモデムやターミナルアダプタなどによって構成され
る。
【0065】CPU35は、撮影制御装置3内の各種処
理を、対応するプログラムを実行することによって制御
するブロックであり、撮影指令部15、画像処理部1
6、および制御部17の機能を実現するものである。こ
れらの機能を実現するためのプログラムは不揮発性メモ
リ37に記憶されており、CPU35は、適宜これらの
プログラムをワークメモリ36上に読み出して実行する
ことになる。ワークメモリ36は例えばDRAMなどに
よって構成され、不揮発性メモリ37は、例えばフラッ
シュEEPROM(electrically erasable/programmabl
e read only memory)やハードディスクドライブなどに
よって構成される。
【0066】以上のような構成の撮影装置2および撮影
制御装置3における撮影シーケンスについて以下に説明
する。まず、撮影制御装置3において、制御部17にお
けるカメラ本体アプリケーション機能からの要求に応じ
て、撮影装置2による撮影仕様の変更を示す撮影指令デ
ータが生成される。そして、この撮影指令データが、撮
影指令部15から撮影通信ネットワーク4を介して撮影
装置2に対して送信される。
【0067】撮影装置2は、撮影制御装置3から撮影指
令データを受信すると、この内容がまず撮影制御部10
に伝送される。撮影制御部10は、撮影制御装置3から
の撮影制御指令内容に基づいて、撮像素子7および撮像
素子制御部8における各種パラメータ値の設定動作を行
う。このパラメータとしては、絞り量、シャッター速
度、連続撮影時のシャッター間隔、および、画像サイズ
設定部25における出力画素数などが挙げられる。そし
て、撮影制御部10は、これらのパラメータの設定が完
了した後に撮影起動の指示を行う。
【0068】撮影起動の指示が行われると、撮像素子7
および撮像素子制御部8は、設定された各種パラメータ
に基づいて撮影動作を行う。そして、撮影された画像デ
ータが通信部9を介して、撮影制御装置3に対して送信
される。
【0069】撮影制御装置3は、撮影装置2から撮影画
像データを受信すると、画像処理部16が、受信した画
像データに対して各種画像処理を行ったのちに、画像処
理された画像データが制御部17におけるアプリケーシ
ョンに受け渡され、画像解析処理が行われる。
【0070】次に、具体的な撮影シーケンスの例につい
て以下に説明する。まず、1つ目の例として、撮影画像
中において、極端に明るい領域と極端に暗い領域とが存
在している場合の撮影シーケンスについて説明する。こ
のような撮影画像(以降、便宜的にハレーション画像と
呼ぶ)は、前記したように、例えば撮影対象の背景に太
陽が存在している明るい領域と、太陽の影になる暗い領
域が混在しているような場合において生じる画像であ
る。この場合、明るい領域に合わせて絞りやシャッター
スピードを設定した撮影画像であると、暗い領域の画像
は不鮮明になり、逆に暗い領域に合わせて絞りやシャッ
タースピードを設定した撮影画像であると、明るい領域
の画像が不鮮明になる。したがって、このような監視画
像では、不鮮明になる領域での画像の状態を的確に把握
することができないという問題がある。
【0071】そこで、本実施形態では、このようなハレ
ーション画像が撮影されたことが検知された際に、絞り
値を変化させた2枚の画像を撮影させ、これらを合成す
ることによって不鮮明となる領域をなくす処理を行うよ
うにしている。この処理の詳細について、図5に示すフ
ローチャートを参照しながら以下に説明する。なお、図
5に示すフローチャートにおいては、撮影装置2、撮影
制御装置3、および制御部17における処理をそれぞれ
縦方向に並べて示しているが、撮影制御装置3の列の処
理は、制御部17以外での撮影制御装置3内での処理
(たとえば画像処理部16、撮影指令部15、一時記憶
部13a・13bなど)を示すものとしている。
【0072】まず、撮影装置2において撮影された画像
が撮影制御装置3に送信され、この画像が制御部17に
おけるアプリケーションによって解析された結果、ハレ
ーション画像であると判定されたとする。この場合、制
御部17は、2枚の画像を撮影し、これらを合成する画
像処理を行う要求を撮影指令部15に対して送信する
(ステップ1、以降S1のように称する)。
【0073】撮影指令部15は、制御部から上記のよう
な要求を受け付けると(S2)、撮影装置2に対して、
絞り量およびシャッター速度をそれぞれ異ならせて2枚
の画像を撮影することを示す撮影指令データを送信する
(S3)。ここで、2枚の画像におけるそれぞれの絞り
量およびシャッター速度は、制御部17における画像解
析の結果に基づいて設定される。すなわち、一方の画像
の撮影に関しては、明るい領域における露出が適正にな
るように絞り量およびシャッター速度を設定し、他方の
画像の撮影に関しては、暗い領域における露出が適正に
なるように絞り量およびシャッター速度を設定すればよ
い。
【0074】撮影装置2では、撮影制御装置3における
撮影指令部15からの撮影指令データを受信すると(S
4)、撮影制御部10において、まずレンズ・絞り部2
1に対して、1枚目の撮影における絞り量を指示された
値に変更する指示が行われる(S5)。ここでは、まず
明るい領域における露出が適正になるような撮影を行う
ものとして、絞り量が比較的大きい値となるように設定
されるものとする。そして、さらに撮影制御部10にお
いて、イメージセンサ22に対して、1枚目の撮影にお
けるシャッター速度を指示された値に変更する指示が行
われる(S6)。ここでは、シャッター速度が比較的速
い値となるように設定されるものとする。
【0075】なお、上記の例では、絞り量とシャッター
速度との両方を変更させるようになっているが、これに
限定されるものではなく、どちらか一方のみを変更させ
るような制御を行っても構わない。また、シャッター速
度は、監視する対象の速度などによって決定される場合
もあるので、この場合には、絞り量のみを変更させるよ
うな制御とすることが好ましいことになる。
【0076】以上のようにして絞り量およびシャッター
速度が設定され、これらの設定が完了したことが確認さ
れると、撮影動作が開始される(S7)。そして、イメ
ージセンサ22によって撮影された画像信号が、撮像素
子制御部8におけるサンプルホールド部23、A/Dコ
ンバータ24によってデジタル画像データに変換され、
画像サイズ設定部20によってサイズが決定されること
によって、送信用の画像データが生成される(S8)。
なお、画像サイズ設定部20は、撮影制御装置3からの
撮影指令データに画像サイズに関する情報が含まれてい
る場合にはそれに準拠し、含まれていない場合には、デ
フォルトの画像サイズに設定して画像データを生成する
ようにする。
【0077】その後、この画像データが、通信部9によ
って撮影制御装置3に向けて伝送される(S9)。そし
て、撮影制御装置3側において、この画像データを受信
すると、一時記憶部13aにおいて、絞り量大の画像デ
ータとして蓄積される(S10)。
【0078】一方、撮影装置2では、絞り量大の画像の
撮影が完了すると、撮影制御部10において、再びレン
ズ・絞り部21に対して、2枚目の撮影における絞り量
を指示された値に変更する指示が行われる(S12)。
ここでは、暗い領域における露出が適正になるような撮
影を行うものとして、絞り量が比較的小さい値となるよ
うに設定されるものとする。そして、さらに撮影制御部
10において、イメージセンサ22に対して、2枚目の
撮影におけるシャッター速度を指示された値に変更する
指示が行われる(S12)。ここでは、シャッター速度
が比較的遅い値となるように設定されるものとする。な
お、ここでも上記と同様に、絞り量とシャッター速度と
の両方を変更させずに、どちらか一方のみを変更させる
ような制御を行っても構わない。
【0079】以上のようにして絞り量およびシャッター
速度が設定され、これらの設定が完了したことが確認さ
れると、撮影動作が開始される(S13)。そして、イ
メージセンサ22によって撮影された画像信号が、撮像
素子制御部8におけるサンプルホールド部23、A/D
コンバータ24によってデジタル画像データに変換さ
れ、画像サイズ設定部20によってサイズが決定される
ことによって、送信用の画像データが生成される(S1
4)。
【0080】その後、この画像データが、通信部9によ
って撮影制御装置3に向けて伝送される(S15)。そ
して、撮影制御装置3側において、この画像データを受
信すると、一時記憶部13aにおいて、絞り量小の画像
データとして蓄積される(S16)。
【0081】以上の処理により、撮影制御装置3におけ
る一時記憶部13aには、絞り量が大きい状態で撮影さ
れた画像データと、絞り量が小さい状態で撮影された画
像データとの2つが記憶されていることになる。そし
て、画像処理部16が、これらの2つの画像データを合
成する画像処理を行う(S17)。具体的には、明るい
領域における露出が適正となるように撮影された画像デ
ータにおける明るい領域の部分の画像と、暗い領域にお
ける露出が適正となるように撮影された画像データにお
ける暗い領域の部分の画像とを合成する処理が行われ
る。これにより、合成された画像は、明るい領域および
暗い領域のどちらにおいても露出が適正な状態となり、
どの部分でも画像の状態を正確に把握することが可能と
なる。
【0082】このようにして2つの画像の合成処理が完
了すると、制御部17に向けて、画像の合成処理が完了
したことが通知される(S18)。制御部17では、こ
の通知を受けると、合成処理が施された画像データを読
み出して、画像の解析処理を実行する(S19)。
【0083】以上のような処理を行えば、監視画像の撮
影を行いたい領域に極端に明るい領域と暗い領域とが混
在しているような場合でも、監視領域内の状態を正確に
把握することが可能な画像を得ることが可能となる。よ
って、時間帯によっては監視領域内に太陽が入ってきて
しまうような場合や、夜間に照明が強い領域と照明が当
っていない領域とが存在しているような場合などにおい
ても、監視領域内の状況を的確に把握することが可能と
なり、監視状況を強化することが可能となる。
【0084】次に、2つ目の撮影シーケンスの具体例と
して、撮影通信ネットワーク4の通信速度が低速である
(例えば数Kbps〜数10Kbps程度)ある場合
に、緊急度の高い画像を伝送する場合の撮影シーケンス
について説明する。このように撮影通信ネットワーク4
の通信速度が低い場合には、データサイズの大きい画像
データを送信しようとすると、画像データの伝送にかか
る時間が長くなることになる。したがって、時間遅れが
ない状態でリアルタイムに監視画像を入手したい場合に
適応することができなくなる。
【0085】そこで、本実施形態では、緊急度の高い画
像が必要とされる場合には、まず最初にデータサイズの
小さい画像データを撮影装置2から送信し、その後、時
間遅れはあるが、同じ画像をデータサイズの大きい画像
データとして送信するようにしている。この処理の詳細
について、図6に示すフローチャートを参照しながら以
下に説明する。なお、図6に示すフローチャートにおい
ては、撮影装置2、撮影制御装置3、および制御部17
における処理をそれぞれ縦方向に並べて示しているが、
撮影制御装置3の列の処理は、制御部17以外での撮影
制御装置3内での処理(たとえば画像処理部16、撮影
指令部15、一時記憶部13aなど)を示すものとして
いる。
【0086】まず制御部17において、監視画像を緊急
に必要とすることが要求され、この要求が撮影指令部1
5に向けて送信される(S21)。撮影指令部15は、
この要求を受け付けると(S22)、撮影装置2に対し
て、最初にデータサイズの小さい画像データを送信さ
せ、その後データサイズの大きい画像データを送信させ
る指令を行う。具体的には、まずQCIF(約2.5万
画素)の画像データを送信させ、その後、VGA(約3
1万画素)の画像データを送信させるように、撮影装置
2に対して撮影指令データを送信する(S23)。
【0087】撮影装置2では、撮影制御装置3における
撮影指令部15からの撮影指令データを受信すると(S
24)、撮影制御部10において、まず画像サイズ設定
部25に対して、1枚目の撮影における画像サイズを、
指示された画像サイズとなるように変更する指示が行わ
れる(S25)。この例では、1枚目の撮影における画
像を、QCIFの画像として画像サイズ設定部25に設
定する。
【0088】そして、さらに撮影制御部10において、
例えばレンズ・絞り部21やイメージセンサ22などに
対して、1枚目の撮影における絞り量や、シャッター速
度を指示された値に変更する指示が行われる(S2
6)。なお、撮影制御装置3からの撮影指令データに、
これらのパラメータに関する情報が含まれている場合に
はそれに準拠し、含まれていない場合には、デフォルト
のパラメータ値に設定して撮影を行うようにする。
【0089】以上のようにして、画像サイズおよびその
他のパラメータが設定され、これらの設定が完了したこ
とが確認されると、撮影動作が開始される(S27)。
そして、イメージセンサ22によって撮影された画像信
号が、撮像素子制御部8におけるサンプルホールド部2
3、A/Dコンバータ24によってデジタル画像データ
に変換され、画像サイズ設定部20によってQCIFの
画像サイズに変換されることによって、送信用の画像デ
ータが生成される(S28)。
【0090】その後、この画像データが、通信部9によ
って撮影制御装置3に向けて伝送される(S29)。そ
して、撮影制御装置3側において、この画像データを受
信すると、一時記憶部13aにおいて、QCIFの画像
データとして蓄積される(S30)。
【0091】ここまでの処理が完了すると、制御部17
に対して、QCIF画像の撮影動作および受信処理が完
了したことが通知される(S31)。制御部17は、こ
の処理完了通知を受信すると、一時記憶部13aに記憶
されているQCIF画像を読み出して、画像解析処理を
行う(S32)。撮影開始指示からここまでにかかる時
間は、送信される画像データのサイズが比較的小さくな
っているので、きわめて短いものとなる。よって、QC
IF画像に関しては、制御部17は撮影動作とほぼリア
ルタイムに画像解析処理を行うことが可能となる。
【0092】一方、撮影装置2では、QCIF画像の撮
影が完了すると、撮影制御部10において、画像サイズ
設定部25に対して、2枚目の撮影における画像サイズ
を、指示された画像サイズとなるように変更する指示が
行われる(S33)。この例では、2枚目の撮影におけ
る画像を、VGAの画像として画像サイズ設定部25に
設定する。
【0093】そして、さらに撮影制御部10において、
例えばレンズ・絞り部21やイメージセンサ22などに
対して、2枚目の撮影における絞り量や、シャッター速
度を指示された値に変更する指示が行われる(S3
4)。なお、撮影制御装置3からの撮影指令データに、
これらのパラメータに関する情報が含まれている場合に
はそれに準拠し、含まれていない場合には、デフォルト
のパラメータ値に設定して撮影を行うようにする。
【0094】以上のようにして、画像サイズおよびその
他のパラメータが設定され、これらの設定が完了したこ
とが確認されると、撮影動作が開始される(S35)。
そして、イメージセンサ22によって撮影された画像信
号が、撮像素子制御部8におけるサンプルホールド部2
3、A/Dコンバータ24によってデジタル画像データ
に変換され、画像サイズ設定部20によってVGAの画
像サイズに変換されることによって、送信用の画像デー
タが生成される(S36)。
【0095】その後、この画像データが、通信部9によ
って撮影制御装置3に向けて伝送される(S37)。そ
して、撮影制御装置3側において、この画像データを受
信すると、一時記憶部13aにおいて、VGA画像デー
タとして蓄積される(S38)。
【0096】ここまでの処理が完了すると、制御部17
に対して、VGA画像の撮影動作および受信処理が完了
したことが通知される(S39)。制御部17は、この
処理完了通知を受信すると、一時記憶部13aに記憶さ
れているVGA画像を読み出して、画像解析処理を行う
(S40)。撮影開始指示からここまでにかかる時間
は、比較的長い時間がかかることになるが、詳細な画像
を取得することができるので、監視画像の解析を詳細に
行うことが可能となる。
【0097】以上のような処理を行えば、撮影通信ネッ
トワーク4における通信速度が比較的遅い場合でも、緊
急度の高い画像、すなわち異常検出の第一報の画像は、
画像サイズを比較的小さくして撮影装置2から撮影制御
装置3に転送させ、その後、時間遅れは生じることにな
るが、画像サイズが大きい画像を撮影装置2から撮影制
御装置3に転送させるシステムを構築することができ
る。これにより、1枚目の画像によってリアルタイム監
視を行うとともに、その後、2枚目の画像によって異常
の詳細な把握を行うことが可能となり、高度な画像監視
システムを提供することが可能となる。
【0098】なお、上記の図6に示す撮影シーケンスで
は、画像サイズの比較的小さい画像データの伝送が行わ
れた後に、必ず画像サイズの比較的大きい画像データの
伝送が行われるようになっているが、これに限定される
ものではない。例えば、基本的には、撮影指示が行われ
た際には、画像サイズの比較的小さい画像データの伝送
を行うようにし、監視画像に異常が発見された場合にの
み、画像サイズの比較的大きい画像データの伝送を行わ
せるようなシーケンスとすることも可能である。このよ
うなシーケンスとする場合には、異常がない状態では、
画像サイズの比較的小さい画像データの伝送が行われる
ので、撮影通信ネットワーク4におけるトラフィックを
抑制することが可能となり、通信状態を良好にすること
ができる。そして、異常が生じた場合にのみ画像サイズ
の比較的大きい画像データが伝送されるので、異常の詳
細な把握も可能となる。
【0099】ここで、図1などに示した撮影装置2およ
び撮影制御装置3のほかの構成例について説明する。上
記した例では、画像圧縮部12は撮影制御装置3に備え
られた構成となっている。しかしながら、画像圧縮部を
撮影制御装置3ではなく、撮影装置2に備えた構成とし
てもよい。この場合、画像圧縮部は、撮影装置2におけ
る撮像素子制御部8と通信部9との間に設けられること
になる。このような構成とすれば、撮影装置2において
撮影された画像データを、圧縮処理部によって圧縮した
状態で、撮影制御装置3に向けて送信することが可能と
なる。すなわち、撮影通信ネットワーク4において伝送
される画像データのサイズをより小さくすることができ
るので、このような構成は、撮影通信ネットワーク4の
通信速度が遅い場合などに有効である。
【0100】しかしながら、撮影装置2に圧縮処理部を
設けた構成とすると、撮影装置2のコストが上昇するこ
とになるので、複数の撮影装置2をシステム内に設ける
場合には、コストの上昇がさらに大きくなる。また、撮
影装置2に圧縮処理部を設けると、装置のサイズが大き
くなるという問題も発生する。撮影装置2は、様々な箇
所に取り付けることが可能であることが好ましく、また
目立たないほうが好ましいので、撮影装置2自体のサイ
ズが大きくなることは好ましくないことである。以上の
ような理由により、基本的には、撮影装置2に圧縮処理
部を設けることは好ましくないが、通信速度との兼ね合
いによって、どちらの構成のものを選択するかを決定す
ればよい。
【0101】また、上記の例では、撮影装置2には、レ
ンズ・絞り部21として、ピントの調整や絞りの調整を
行う部材を設けた構成としているが、これにさらにズー
ム機能などを備えた構成としてもよい。また、さらに撮
影装置2における撮影方向を変化させる機構を備えた構
成としてもよい。このような構成とした場合、撮影制御
装置3からの制御によって、ズーム調節や撮影方向調節
などを遠隔操作できるようなシステムを構築することも
可能である。
【0102】しかしながら、撮影装置2にこのようなズ
ーム機構や回転機構などを備えさせると、撮影装置2の
コストが上昇するとともに、撮影装置2の装置サイズが
大きくなるという問題が生じることになる。また、この
ような機械的な機構は、故障などが発生する可能性も高
く、また潤滑のためのメンテナンスなども必要とされ、
取り扱いが煩雑になるというデメリットもある。したが
って、撮影装置2にズーム機構や回転機構などを備えさ
せるよりは、必要最小限の構成とすることによって撮影
装置2の単価を低くし、もし1台の撮影装置2では監視
領域が狭いと判断された場合には、もう1台の撮影装置
2を設置するような利用方法を提案することが好ましい
と言える。
【0103】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る画像撮影シ
ステムは、入力された光を電気信号に変換する撮像素子
と、上記撮像素子の動作制御、および上記撮像素子にお
いて得られた電気信号をデジタル画像データに変換する
処理を行う撮像素子制御部と、上記撮像素子制御部から
出力されるデジタル画像データを記憶する記憶部とを備
え、上記撮像素子と上記撮像素子制御部とを備えた撮影
装置と、上記記憶部を備えた撮影制御装置とを、それぞ
れ別の装置として構成し、上記撮影装置と上記撮影制御
装置とを、通信ネットワークを介して接続した構成であ
る。
【0104】これにより、撮影装置自体は、撮像素子と
撮像素子制御部のみを備えていればよいことになるの
で、撮影装置の装置サイズを小型化することができると
ともに、必然的に省電力化も図ることができる。よっ
て、ユーザが撮影装置を設置したいと思う箇所に可能な
限り応じることができる画像撮影システムを提供するこ
とができるという効果を奏する。
【0105】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記撮影装置が複数設けられており、上記撮影制御装置
が、複数の撮影装置と上記通信ネットワークを介して接
続されている構成としてもよい。
【0106】これにより、上記の構成による効果に加え
て、撮影装置を複数設けたシステムとする場合のコスト
の上昇を低減することができるので、ユーザが、多数の
撮影装置を設けた画像撮影システムを構築する際のコス
ト上の負担を低減することが可能となるという効果を奏
する。
【0107】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記撮影制御装置が、上記撮影装置から受信したデジタ
ル画像データを圧縮する処理を行う画像圧縮部をさらに
備えている構成としてもよい。
【0108】これにより、上記の構成による効果に加え
て、記憶部における記憶容量を低減することが可能とな
るので、より安価な記憶部を用いることが可能となると
いう効果を奏する。また、このような圧縮処理部を設け
ても、上記したような撮影装置の小型化のメリットは消
えることがない。
【0109】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記撮影制御装置が、上記撮影装置における撮像素子お
よび撮像素子制御部の動作を制御する撮影指令データを
生成する撮影指令部をさらに備え、上記撮影装置が、上
記撮影制御装置における撮影指令部から上記通信ネット
ワークを介して受信した上記撮影指令データに基づい
て、上記撮像素子および上記撮像素子制御部の動作制御
を行う撮影制御部を備えている構成としてもよい。
【0110】これにより、上記の構成による効果に加え
て、撮影制御装置における撮影指令部から、撮影装置に
おける撮影動作を制御することが可能となるので、撮影
装置における撮影動作の制御を、撮影制御装置で統括し
て制御することが可能となるという効果を奏する。
【0111】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記撮影装置における撮像素子制御部が、該撮影装置か
ら出力するデジタル画像データのデータサイズを変更す
る画像サイズ設定部をさらに備え、上記撮影制御装置に
おける撮影指令部が、上記データサイズを指定する撮影
指令データを出力するとともに、上記撮影装置における
撮影制御部が、上記撮影指令データに含まれるデータサ
イズ情報に応じて、上記画像サイズ設定部の動作を制御
する構成としてもよい。
【0112】これにより、上記の構成による効果に加え
て、例えば緊急に撮影画像が必要とされる場合には、デ
ータサイズを小さくすることによって通信時間を削減し
たり、詳細な画像が必要とされる場合には、データサイ
ズを大きくすることによって画像の細部まで把握するこ
とが可能な画像データを取得したりというような制御を
行うことが可能となるという効果を奏する。
【0113】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記撮影制御装置が、上記記憶部に記憶されている複数
枚のデジタル画像データを合成する処理を行う画像処理
部を備えている構成としてもよい。
【0114】これにより、上記の構成による効果に加え
て、例えば複数枚のデジタル画像データにおいて、各画
像における撮影状態が良好となっている領域のみを抽出
してこれらを合成する処理を行うことが可能となるの
で、撮影領域の全ての領域において鮮明な画像を取得す
ることが可能となるという効果を奏する。
【0115】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記撮影制御装置が、上記記憶部に記憶されているデジ
タル画像データを解析することによって撮影対象領域の
状況を認識する制御部をさらに備えている構成としても
よい。
【0116】これにより、上記の構成による効果に加え
て、例えばこの認識結果に基づいて撮影対象領域内の異
常を発見することが可能となったり、例えば上記の撮影
司令部を備えたシステムである場合には、制御部におけ
る認識結果に基づいて撮影装置における撮影動作を変更
したり、というような制御を行うことが可能となるとい
う効果を奏する。
【0117】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記撮影装置と上記撮影制御装置とを接続する通信ネッ
トワークが、無線によるローカルエリアネットワークで
ある構成としてもよい。
【0118】これにより、上記の構成による効果に加え
て、公衆回線を利用する際の、信号遅延の問題、セキュ
リティの問題、コストの問題などを解消することができ
るという効果を奏する。
【0119】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記撮影制御装置が、上記記憶部に記憶されている複数
枚のデジタル画像データを合成する処理を行う画像処理
部をさらに備え、上記撮影装置が、上記撮影制御装置に
おける撮影指令部から上記通信ネットワークを介して受
信した上記撮影指令データに基づいて、上記撮像素子お
よび上記撮像素子制御部の動作制御を行う撮影制御部を
備え、上記撮影指令部が、上記撮影装置における撮像素
子および撮像素子制御部における絞り量および/または
シャッター速度をそれぞれ異ならせた複数枚の画像の撮
影を指示し、上記撮影制御部が、上記撮影指令部からの
指示に従って複数枚の画像撮影動作を行い、上記画像処
理部が、上記撮影装置によって撮影された各デジタル画
像データの中から撮影状態が良好な領域をそれぞれ抽出
して1枚のデジタル画像データを生成する処理を行う構
成としてもよい。
【0120】これにより、上記の構成による効果に加え
て、例えば撮影画面にハレーションなどが生じている場
合にも、撮影領域内の状況を的確に把握することが可能
となるという効果を奏する。
【0121】また、本発明に係る画像撮影システムは、
上記撮影指令部が、上記撮影装置に対して、連続して2
枚の画像を撮影させるとともに、1枚目の画像のデータ
サイズを、2枚目の画像のデータサイズよりも小さくす
るような撮影動作を指示し、上記撮影制御部が、上記撮
影指令部からの指示に従って2枚の画像撮影動作を行
い、順次撮影画像を撮影制御装置に向けて送信する構成
としてもよい。
【0122】これにより、上記の構成による効果に加え
て、例えば通信ネットワークにおける通信速度が比較的
遅い場合でも、緊急度の高い画像、すなわち例えば異常
検出の第一報の画像は、画像サイズを比較的小さくして
撮影装置から撮影制御装置に転送させ、その後、時間遅
れは生じることになるが、画像サイズが大きい画像を撮
影装置から撮影制御装置に転送させるシステムを構築す
ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る監視システムに含ま
れる撮影装置および撮影制御装置の概略構成を示すブロ
ック図である。
【図2】上記監視システムの概略構成を示すブロック図
である。
【図3】上記撮影装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図4】上記撮影制御装置の概略構成を示すブロック図
である。
【図5】ハレーション画像を検出した際の撮影シーケン
スを示すフローチャートである。
【図6】緊急度の高い画像を伝送する場合の撮影シーケ
ンスを示すフローチャートである。
【図7】従来の監視装置の概略構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 監視システム(画像撮影システム) 2 撮影装置 3 撮影制御装置 4 撮影通信ネットワーク(通信ネットワーク) 5 監視サーバ 6 通信ネットワーク 7 撮像素子 8 撮像素子制御部 9 通信部 10 撮影制御部 11 通信部 12 画像圧縮部 13a・13b 一時記憶部(記憶部) 14 外部通信部 15 撮影指令部 16 画像処理部 17 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栃原 誠 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 オムロン株式会社内 Fターム(参考) 5C022 AA01 AA13 AB01 AB21 AB61 AB65 AB68 AC52 AC69 CA00 5C054 AA02 CC05 CE15 DA06 EA01 EA03 EA07 EB05 ED01 EG05 EH07 FC12 FE02 FF01 GA01 GA02 GA04 GB01 GD09

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力された光を電気信号に変換する撮像素
    子と、 上記撮像素子の動作制御、および上記撮像素子において
    得られた電気信号をデジタル画像データに変換する処理
    を行う撮像素子制御部と、 上記撮像素子制御部から出力されるデジタル画像データ
    を記憶する記憶部とを備え、 上記撮像素子および上記撮像素子制御部を備えた撮影装
    置と、上記記憶部を備えた撮影制御装置とを、それぞれ
    別の装置として構成し、上記撮影装置と上記撮影制御装
    置とを、通信ネットワークを介して接続したことを特徴
    とする画像撮影システム。
  2. 【請求項2】上記撮影装置が複数設けられており、上記
    撮影制御装置が、複数の撮影装置と上記通信ネットワー
    クを介して接続されていることを特徴とする請求項1記
    載の画像撮影システム。
  3. 【請求項3】上記撮影制御装置が、上記撮影装置から受
    信したデジタル画像データを圧縮する処理を行う画像圧
    縮部をさらに備えていることを特徴とする請求項1また
    は2記載の画像撮影システム。
  4. 【請求項4】上記撮影制御装置が、上記撮影装置におけ
    る撮像素子および撮像素子制御部の動作を制御する撮影
    指令データを生成する撮影指令部をさらに備え、 上記撮影装置が、上記撮影制御装置における撮影指令部
    から上記通信ネットワークを介して受信した上記撮影指
    令データに基づいて、上記撮像素子および上記撮像素子
    制御部の動作制御を行う撮影制御部を備えていることを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の画
    像撮影システム。
  5. 【請求項5】上記撮影装置における撮像素子制御部が、
    該撮影装置から出力するデジタル画像データのデータサ
    イズを変更する画像サイズ設定部をさらに備え、 上記撮影制御装置における撮影指令部が、上記データサ
    イズを指定する撮影指令データを出力するとともに、上
    記撮影装置における撮影制御部が、上記撮影指令データ
    に含まれるデータサイズ情報に応じて、上記画像サイズ
    設定部の動作を制御することを特徴とする請求項4記載
    の画像撮影システム。
  6. 【請求項6】上記撮影制御装置が、上記記憶部に記憶さ
    れている複数枚のデジタル画像データを合成する処理を
    行う画像処理部を備えていることを特徴とする請求項1
    ないし5のいずれか一項に記載の画像撮影システム。
  7. 【請求項7】上記撮影制御装置が、上記記憶部に記憶さ
    れているデジタル画像データを解析することによって撮
    影対象領域の状況を認識する制御部をさらに備えている
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記
    載の画像撮影システム。
  8. 【請求項8】上記撮影装置と上記撮影制御装置とを接続
    する通信ネットワークが、無線によるローカルエリアネ
    ットワークであることを特徴とする請求項1ないし7の
    いずれか一項に記載の画像撮影システム。
  9. 【請求項9】上記撮影制御装置が、上記記憶部に記憶さ
    れている複数枚のデジタル画像データを合成する処理を
    行う画像処理部をさらに備え、 上記撮影装置が、上記撮影制御装置における撮影指令部
    から上記通信ネットワークを介して受信した上記撮影指
    令データに基づいて、上記撮像素子および上記撮像素子
    制御部の動作制御を行う撮影制御部を備え、 上記撮影指令部が、上記撮影装置における撮像素子およ
    び撮像素子制御部における絞り量および/またはシャッ
    ター速度をそれぞれ異ならせた複数枚の画像の撮影を指
    示し、 上記撮影制御部が、上記撮影指令部からの指示に従って
    複数枚の画像撮影動作を行い、 上記画像処理部が、上記撮影装置によって撮影された各
    デジタル画像データの中から撮影状態が良好な領域をそ
    れぞれ抽出して1枚のデジタル画像データを生成する処
    理を行うことを特徴とする請求項4記載の画像撮影シス
    テム。
  10. 【請求項10】上記撮影指令部が、上記撮影装置に対し
    て、連続して2枚の画像を撮影させるとともに、1枚目
    の画像のデータサイズを、2枚目の画像のデータサイズ
    よりも小さくするような撮影動作を指示し、 上記撮影制御部が、上記撮影指令部からの指示に従って
    2枚の画像撮影動作を行い、順次撮影画像を撮影制御装
    置に向けて送信することを特徴とする請求項5記載の画
    像撮影システム。
  11. 【請求項11】請求項1ないし10のいずれか一項に記
    載の画像撮影システムにおいて用いられる撮影装置。
  12. 【請求項12】請求項1ないし10のいずれか一項に記
    載の画像撮影システムにおいて用いられる撮影制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006304234A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Matsushita Electric Works Ltd 画像伝送装置
JP2017531332A (ja) * 2014-06-09 2017-10-19 パク、サンレ 熱線映像装置及びそれを用いた侵入感知システム

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