JP2003174164A - 縦型mos半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

縦型mos半導体装置及びその製造方法

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JP2003174164A
JP2003174164A JP2001373593A JP2001373593A JP2003174164A JP 2003174164 A JP2003174164 A JP 2003174164A JP 2001373593 A JP2001373593 A JP 2001373593A JP 2001373593 A JP2001373593 A JP 2001373593A JP 2003174164 A JP2003174164 A JP 2003174164A
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Masatoshi Katayama
正敏 片山
Nobutaka Ishizuka
信隆 石塚
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Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
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Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
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  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低オン電圧で高速動作が可能な縦型MOS半
導体装置およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 この縦型MOS半導体装置では、ゲート
絶縁膜の厚い部分3bの下方には第2導電型の第1の半
導体領域12が形成されており、この第1の半導体12
と接するように第1導電型の第2の半導体領域11が形
成されている。さらに、この第2の半導体領域11の内
部には、第2導電型のボディ領域4と第1導電型のソー
ス領域5とがゲート絶縁膜の薄い部分3aの下にチャネ
ル部6を作るように設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、縦型MOS半導体装
置、特にパワーMOSFET又は絶縁ゲートバイポーラ
トランジスタ(IGBT)及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からこの種の縦型MOS半導体装置
の一つとして、図4の断面図に示す構造のパワーMOS
FETがある。第1の従来例として示すこのMOSFE
Tにおいて、N型エピタキシャル層1の下にはN
のドレイン領域2が形成されており、N型エピタキシ
ャル層1上には薄いゲート絶縁膜3を介してゲート電極
7が形成されている。そして、ゲート絶縁膜3の下にチ
ャネル部6を作るように、N型エピタキシャル層1の
表面にはP型ボディ領域4とN型ソース領域5が形成
されている。
【0003】この種の半導体装置においては、低損失で
あることが強く求められている。そのためには、導通時
における半導体装置での電圧降下、つまりオン電圧が小
さいことと、スイッチングが高速にできることの両立が
必要である。このような観点から、図5及び図6のごと
き構造の半導体装置が提言されている。
【0004】図5は第2の従来例として示すパワーMO
SFETの断面図である。図5において、N型エピタ
キシャル層1の下にはN型のドレイン領域2が形成さ
れており、N型エピタキシャル層1上には一部を厚く
したゲート絶縁膜3を介してゲート電極7が形成されて
いる。そして、このゲート絶縁膜3の薄くなった部分3
aの下にチャネル部6を作るように、N型エピタキシ
ャル層1の表面にはP型ボディ領域4とN型ソース領
域5が形成されている。さらに、N型エピタキシャル
層1の表面には、N型拡散領域21がP型ボディ領域4
と接するように離間して形成されている。
【0005】その結果、ゲート絶縁膜3の一部が厚膜化
されているためにゲート容量が低減し、高速動作が可能
となる。また、N型拡散領域21によって所謂J−FE
T効果が弱くなるので低オン電圧化が可能となる。
【0006】図6は第3の従来例として示すIGBTの
断面図である。図6において、N型エピタキシャル層
1の下にはN型バッファ層13及びP型のドレイン領
域2が形成されており、N型エピタキシャル層1上に
は一部を厚くしたゲート絶縁膜3を介してゲート電極7
が形成されている。そして、このゲート絶縁膜3の薄く
なった部分3aの下にチャネル部6を作るように、N
型エピタキシャル層1の表面にはP型ボディ領域4とN
型ソース領域5が形成されている。さらに、N 型エ
ピタキシャル層1の表面には、P型ボディ領域4に挟ま
れた位置にP型拡散領域22が形成され、このP型拡散
領域22とP型ボディ領域4に挟まれた位置にはN型拡
散領域21が形成されている。なお、P型拡散領域22
は図示されていない領域でソース電位に接続されてい
る。
【0007】その結果、ゲート絶縁膜3の一部が厚膜化
されているためにゲート容量が低減し、高速動作が可能
となる。更にゲート絶縁膜3の下のソース電位に接続さ
れたP型拡散領域22によって、ゲート絶縁膜に関する
キャパシタンスがゲート−ソース間容量となり、所謂ミ
ラー効果の影響が無くなる。そのために更に高速動作に
有利となる。一方、N型拡散領域21によってJ−FE
T効果が弱くなるので低オン電圧化が可能となる。
【0008】また、MOSFETに対してIGBTの場
合、導通時にはP型のドレイン領域2からホールが注
入され、N型エピタキシャル層1が伝導度変調を受け
て抵抗が減少し、オン電圧が著しく小さくなる。なお、
図4乃至図6中の符号8は層間絶縁膜、9はソース電極
であり、10はドレイン電極を示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上、図4に示したト
ランジスタに対して高速動作と低オン電圧化を両立させ
るための種々の構造が提案されているが、いずれの場合
も課題を有している。
【0010】例えば、図5に示したMOSFETでは、
ゲート絶縁膜の厚い部分3bの幅が広いとフィールドプ
レート効果が無くなって耐圧が低下する問題があるた
め、その幅を十分広くすることができず、従ってゲート
容量低減の効果も小さい。
【0011】一方、図6に示したIGBTでは、中央に
あるP型拡散領域22がソース電位に固定されているた
め、チャネル部6からN型拡散領域21に流れ込んだ電
子はP型拡散領域22を通ることができず、狭いN型拡
散領域21を通ってN型エピタキシャル層1に流れ
る。従って、たとえN型拡散領域21が高濃度化されて
いても、オン電圧低減の効果は小さい。また、オン電圧
を下げるためにこのN型拡散領域21の幅を広くしてし
まうと、今度はゲート容量が増加してしまう。さらに、
型のドレイン領域2から注入されたホールの一部
は、ソース電位に接続されているP型拡散領域22から
抜け出てしまい、その結果、N型エピタキシャル層1
での伝導度変調の度合いが低下するため、オン電圧低減
の効果が小さいという問題点がある。
【0012】本発明の目的は、このような課題を解決
し、低オン電圧で高速動作が可能な優れた縦型MOS半
導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決しようとする手段】上記目的を達成するた
めに、本発明による縦型MOS半導体装置は、第1導電
型の半導体部分と、前記半導体部分の一面側に設けられ
たドレイン領域と、前記半導体部分の他面側に設けられ
た複数の第2導電型の第1の半導体領域と、互いに対向す
る前記第1の半導体領域間の前記半導体部分の他面側に
前記第1の半導体領域と接して設けられた第1導電型の第
2の半導体領域と、該第2の半導体領域内に設けられた第
2導電型のボディ領域と、該ボディ領域内に設けられた
第1導電型のソース領域と、前記第1の半導体領域、前記
第2の半導体領域、前記ボディ領域及び前記ソース領域
の表面上に形成され前記第1の半導体領域の略上部では
厚い部分を有するゲート絶縁膜と、該ゲート絶縁膜上に
設けられたゲート電極と、前記ボディ領域及び前記ソー
ス領域と電気的に接続して設けられたソース電極と、前
記ドレイン領域と電気的に接続して設けられたドレイン
電極とを有することを特徴とする。また、その製造方法
としては、第1導電型の半導体部分がその一面側にドレ
イン領域を有する構造と成す工程と、前記半導体部分の
他面側に第1の絶縁膜を形成する工程と、前記第1の絶縁
膜に複数の開口部を形成する工程と、前記開口部を介し
て前記半導体部分に第2導電型の不純物を導入し、第2導
電型の複数の第1の半導体領域を形成する工程と、少な
くとも前記第1の半導体領域上に第2の絶縁膜を形成する
工程と、前記第1及び前記第2の絶縁膜を選択除去して前
記第1の半導体領域の略上部の所定の位置に厚いゲート
絶縁膜を残存形成するエッチング工程と、前記厚いゲー
ト絶縁膜をマスクとして前記半導体部分に第1導電型の
不純物を導入し、前記第1の半導体領域と接する第1導電
型の第2の半導体領域を形成する工程と、前記厚いゲー
ト絶縁膜と連続する薄いゲート絶縁膜を形成する工程
と、前記厚いゲート絶縁膜及び前記薄いゲート絶縁膜の
上にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極をマ
スクとして前記第2の半導体領域内に第2導電型の不純物
を導入し、第2導電型のボディ領域を形成する工程と、
前記ゲート電極を選択マスクとして前記ボディ領域内に
第1導電型の不純物を導入し、第1導電型のソース領域を
形成する工程と、前記ボディ領域及び前記ソース領域と
電気的に接続するソース電極を形成する工程と、前記ド
レイン領域と電気的に接続するドレイン電極を形成する
工程とを有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。
【0015】図1は本発明の第1の実施の形態に係るN
チャネル型パワーMOSFETを示す断面図である。第
1の実施の形態に係るNチャネル型パワーMOSFET
では、N型エピタキシャル層1の下にN型のドレイ
ン領域2が設けられており、N 型エピタキシャル層1
の表面からはP型拡散領域12とN型拡散領域11が互
いに接するように形成されている。さらに、N型拡散領
域11の内部にはP型ボディ領域4が形成され、P型ボ
ディ領域4の内部にはN型ソース領域5が形成されて
いる。N型ソース領域5の表面からP型拡散領域12
の表面にわたってゲート絶縁膜3が形成され、P型拡散
領域12の表面にはその厚膜化された部分3bを有して
いる。また、P型ボディ領域4とN型ソース領域5に
接続されるソース電極9に加えて、N型のドレイン領
域2に接続されるドレイン電極10、ゲート絶縁膜3の
上にはゲート電極7がそれぞれ設けられている。
【0016】このような構成をとることにより、ゲート
絶縁膜3の下の電気的に浮遊状態にあるP型拡散領域1
2によって耐圧の低下が防止されるため、ゲート絶縁膜
3の厚膜化された部分3bの幅を十分に広くすることが
できる。その結果、ゲート容量を大幅に低減することが
可能となる。
【0017】さらに、このP型拡散領域12がゲート絶
縁膜3の厚い部分3bと薄い部分3aの段差部3d直下
近傍まで存在するため、その段差部分3dのゲート絶縁
膜中の電界強度も緩和される。このことにより、耐圧劣
化や絶縁破壊等の問題を防止することが可能となる。
【0018】また、P型ボディ領域4を取り囲むN型拡
散領域11によって、J−FET効果が弱められ低オン
電圧化が可能となる。
【0019】図2は本発明の第2の実施の形態に係るN
チャネル型IGBTを示す断面図である。第2の実施の
形態に係るNチャネル型IGBTでは、N型エピタキ
シャル層1の下にN型バッファ層13およびP型のド
レイン領域2が設けられており、N型エピタキシャル
層1の表面からはP型拡散領域12とN型拡散領域11
が互いに接するように形成されている。ここで、P型拡
散領域12の深さはN型拡散領域11の深さより深くな
っている。さらに、N型拡散領域11の内部にはP型ボ
ディ領域4が形成され、P型ボディ領域4の内部にはN
型ソース領域5が形成されている。N型ソース領域
5の表面からP型拡散領域12の表面に渡ってゲート絶
縁膜3が形成され、P型拡散領域12の表面にはその厚
膜化された部分3bを有している。ここで、ゲート絶縁
膜3の薄い部分3aから厚い部分3bにかけての段差部
分3dの断面形状は、図1の場合と比較して曲線的な形
状となっている。また、P型ボディ領域4とN型ソー
ス領域5に接続されるソース電極9に加えて、P型の
ドレイン領域2に接続されるドレイン電極10、ゲート
絶縁膜3の上にはゲート電極7がそれぞれ設けられてい
る。
【0020】図1の本発明の第1の実施の形態に係るN
チャネル型パワーMOSFETにおける効果に加えて、
以下に述べる利点をも有することが可能となる。
【0021】まず、ゲート絶縁膜の薄い部分3aから厚
い部分3bにかけての断面形状を曲線的な形状とするこ
とにより、その段差部分3dのゲート絶縁膜中の電界強
度がより緩和されるようになる。また、ゲート絶縁膜3
の上に設けられるゲート電極7及びこのゲート電極7の
上に層間絶縁膜8を介して設けられるソース電極9が、
このゲート絶縁膜の段差部分3dの上で所謂段差切れを
起こしてしまうことを防止する。
【0022】次に、P型ボディ領域4を取り囲むN型拡
散領域11により、IGBTの場合はより低オン電圧化
が可能となる。これは、N型拡散領域11によって形成
される電位障壁により、P型のドレイン領域2から注
入されたホールがソース電位のP型ボディ領域4に抜け
てしまうことが抑制され、N型エピタキシャル層1中
により多くのホールが蓄積されるようになる結果、N
型エピタキシャル層1での伝導度変調が促進されるため
である。
【0023】さらに、N型拡散領域11に接して形成さ
れている深いP型拡散領域12によって、IGBTの短
絡耐量tSCが増加することを本願発明者は見出した。
ここで、短絡耐量tSC とは、IGBTに接続されて
いる負荷が短絡されたときに、IGBTが破壊に至るま
でに要する時間である。以下、この点について説明す
る。
【0024】IGBTが導通中に負荷短絡状態になる
と、IGBTのドレイン領域−ソース領域間には負荷に
供給されていた電源電圧が直接印加されるようになり、
IGBTにはこの電圧レベルに応じた飽和電流が流れ
る。この高電圧・大電流という条件のジュール熱によっ
て、IGBTの温度は急激に上昇する。一方、IGBT
の構造には、N型ソース領域5、P型ボディ拡散領域
4、N型エピタキシャル層1及びP型のドレイン領
域2の4層からなる寄生サイリスタが存在している。I
GBTの導通時には、ホール電流がP型ボディ領域4内
を通過してソース電極9へ流れる。そして、このホール
電流によるP型ボディ領域4での電圧降下が、N型ソ
ース領域5とP型ボディ領域4とで形成されるN・P
接合におけるビルトインポテンシャルを超えると、N
型ソース領域5からP型ボディ領域4に電子が注入さ
れ、寄生サイリスタがターンオンする。寄生サイリスタ
がターンオンするとさらに大きな電流が流れるようにな
り、素子は破壊に至る。従って、通常動作時には寄生サ
イリスタがターンオンしない構造のIGBTであって
も、負荷短絡状態になると素子の温度が急激に上昇する
ため、N・P接合におけるビルトインポテンシャルが
低下ししてきて、やがて寄生サイリスタがターンオンし
て破壊に至る。
【0025】図7と図8は、シミュレーション結果を基
に、負荷短絡時の素子内部の電流経路と発熱温度が最大
となる点の位置を概念的に示したものである。図7は従
来技術の第1の実施の形態に係るNチャネル型パワーM
OSFETの構造に準じたIGBTの場合であり、図8
は本発明の第2の実施の形態に係るNチャネル型IGB
Tの場合を示す。
【0026】図7の場合、対向する二つのP型ボディ領
域4に挟まれた中央部分のN型エピタキシャル層1に
電流が集中し、その位置で発熱温度が最大になる。一
方、図8の場合には電流集中部分がP型拡散領域12の
左右に分岐している。このP型拡散領域12は電気的に
浮遊状態であるため、ドレイン−ソース間の電圧の小さ
い通常動作時にはその内部にも十分電流が流れるが、負
荷短絡時のようにドレイン−ソース間の電圧が大きくな
ると、その内部には流れにくくなる。
【0027】本願発明者の行なったシミュレーションの
結果では、図7における最大発熱温度に対して、図8に
おける最大発熱温度は約30℃も低かった。つまり、本
発明の構造によって電流集中が緩和され負荷短絡時の最
大発熱温度が抑制されるため、N型ソース領域5とP
型ボディ領域4との間のN・P接合におけるビルトイ
ンポテンシャルの低下も低減され、短絡耐量tSCが増
加するものと考えられる。
【0028】さらに、P型拡散領域12がN型拡散領域
11と接するように形成される結果、P型拡散領域12
の横方向拡散が抑制され、P型拡散領域12とP型ボデ
ィ領域4との距離が十分に確保されることも重要であ
る。この距離が小さくなると、負荷短絡時の最大発熱点
がN・P接合に近接してしまい、短絡耐量tSCが逆
に低下することが図8よりわかる。
【0029】次に、図2に示した本発明の第2の実施の
形態に係るNチャネル型IGBTの好ましい製造方法に
ついて図9乃至図15を参照しながら説明する。
【0030】まず、P型のドレイン領域2となるP
型半導体基板に、エピタキシャル成長によりN型バッフ
ァ層13及びN型エピタキシャル層1からなる半導体
部分を形成する。ここで、他の形成方法であってもかま
わないことは勿論である。例えば、N型半導体基板に
N型バッファ層とP型のドレイン領域を拡散形成して
もよい。
【0031】次に、N型エピタキシャル層1の表面に
8000オングストローム程度の厚さの1次酸化膜31
を熱酸化により形成する。続いて、写真及びエチング工
程によって、この酸化膜の所望の位置にP型拡散領域1
2を形成するための開口部を形成し、ホウ素をイオン注
入する(図9)。
【0032】なお、この工程は、図には示していない
が、素子のターミネーション領域にフィールドリングを
形成する工程と同時に行なうことが可能である。この
際、例えば、フィールドリングの不純物濃度をP型拡散
領域12の不純物濃度より高くする場合には、合わせ精
度をあまり必要としない写真工程を利用してフィールド
リング形成用の開口部以外を一括してレジストでマスク
し、追加のホウ素のイオン注入を行なうことによって達
成される。
【0033】次に、熱酸化により6000オングストロ
ーム程度の厚さの2次酸化膜32を開口部に形成する。
この時、開口していなかった部分の酸化膜の厚さは10
000オングストローム程度になる。さらに1150℃
で2時間程度のドライブイン拡散を行なう(図10)。
【0034】次に、写真及びエッチング工程によって、
N型拡散領域11を形成するための開口部を酸化膜に形
成する。この開口部側壁は、将来的にはゲート絶縁膜の
薄い部分3aと厚い部分3bとの段差部分3dとなる。
そのため、本エッチング工程において、ウエットエッチ
ングなどの等方性エッチングを用いることにより、段差
部分3dの断面形状に曲率を持たせることが可能とな
る。その結果、ゲート絶縁膜中の電界強度緩和やソース
電極9の段差切れ防止などが達成される(図11)。ま
た、本開口部を先のP型拡散領域12用の開口部に対し
てほぼ隣接する位置に設けることによって、N型拡散領
域11とP型拡散領域12とで形成される接合境界がゲ
ート絶縁膜の段差部分3dの直下近傍に位置するように
なる。
【0035】次に、本開口部上に500オングストロー
ム程度の厚さの薄い酸化膜14を形成した後、燐をイオ
ン注入する(図12)。その後、1150℃で6時間程
度のドライブイン拡散を行なう。この時の薄い酸化膜1
4には、イオン注入時の欠陥抑制と、ドライブイン拡散
工程において窒素ガスを用いた場合に、シリコン表面が
窒化されてその後の薄いゲート酸化膜の形成に悪影響を
及ぼすことを防止する効果がある。
【0036】次に、エッチング工程によってこの薄い酸
化膜14を除去した後、ゲート絶縁膜の薄い部分3aと
なる1000オングストローム程度の厚さの酸化膜を改
めて形成する。続いて、ゲート絶縁膜3全体の上にゲー
ト電極7となる6000オングストローム程度の厚さの
多結晶シリコン膜を堆積する(図13)。本工程のごと
く、薄いゲート絶縁膜をその形成直後にゲート電極材料
で覆うことによって、ゲート絶縁膜とゲート電極との界
面に汚染物が付着する機会を減らすことが可能であり、
ゲート絶縁膜の電気的特性が顕著に劣化することを防止
する効果がある。
【0037】次に、写真及びエッチング工程によって、
P型ボディ領域4を形成するための開口部をN型拡散領
域11上の酸化膜及び多結晶シリコン膜に形成し、ホウ
素をイオン注入する(図14)。ここで、更なる写真工
程によるレジストマスクによって、P型ボディ領域4の
中央部のみにホウ素のイオン注入を追加し、N型ソー
ス領域5直下のP型ボディ領域4の横方向抵抗を低減す
る構造にすることも可能である。続いて、1150℃で
1時間程度のドライブイン拡散を行なう。
【0038】次に、写真工程によるレジストマスクを用
いて砒素の注入を行ない、その後、熱処理を施してN
型ソース領域5を形成する(図15)。
【0039】続いて、10000オングストローム程度
の厚さの層間絶縁膜8を堆積した後、写真及びエッチン
グ工程によりコンタクト用の開口部を形成し、ソース電
極9をN型ソース領域5とP型ボディ領域4の双方に
電気的に接続する。さらに、ドレイン電極10をドレイ
ン領域2に電気的に接続して図2のIGBTを完成させ
る。
【0040】図3は本発明の第3の実施の形態に係るN
チャネル型IGBTを示す断面図である。P型拡散領域
12を形成するための酸化膜の開口部のパターンを変更
することにより、ゲート絶縁膜に更に厚い部分3cを形
成することが可能となる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ゲート容量を低減する
ためにゲート絶縁膜の厚い部分の幅を大きくしても、そ
の部分の直下に略等しい幅で形成される電気的に浮遊状
態にある第1の半導体領域によって耐圧の低下が生じな
い。さらに、第1の半導体領域に接して形成される第2
の半導体領域によってJ−FET効果が低減され、IG
BTの場合はさらに伝導度変調が促進される。従って、
低オン電圧で高速動作が可能な縦型MOS半導体装置の
提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係るNチャネル
型パワーMOSFETを示す断面図である。
【図2】 本発明の第2の実施の形態に係るNチャネル
型IGBTを示す断面図である。
【図3】 本発明の第3の実施の形態に係るNチャネル
型IGBTを示す断面図である。
【図4】 従来技術の第1の実施の形態に係るNチャネ
ル型パワーMOSFETを示す断面図である。
【図5】 従来技術の第2の実施の形態に係るNチャネ
ル型パワーMOSFETを示す断面図である。
【図6】 従来技術の第3の実施の形態に係るNチャネ
ル型IGBTを示す断面図である。
【図7】 従来技術の第1の実施の形態に係るNチャネ
ル型パワーMOSFETの構造に準じたIGBTの負荷
短絡時における電流経路と最大発熱点の位置を概念的に
示した図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態に係るNチャネル
型IGBTの負荷短絡時における電流経路と最大発熱点
の位置を概念的に示した図である。
【図9】 本発明の縦型MOS半導体装置の製造工程を
説明する図である。
【図10】 本発明の縦型MOS半導体装置の製造工程
を説明する図である。
【図11】 本発明の縦型MOS半導体装置の製造工程
を説明する図である。
【図12】 本発明の縦型MOS半導体装置の製造工程
を説明する図である。
【図13】 本発明の縦型MOS半導体装置の製造工程
を説明する図である。
【図14】 本発明の縦型MOS半導体装置の製造工程
を説明する図である。
【図15】 本発明の縦型MOS半導体装置の製造工程
を説明する図である。
【符号の説明】
1 N型エピタキシャル層 2 ドレイン領域 3 ゲート絶縁膜 3a ゲート絶縁膜の薄い部分 3b ゲート絶縁膜の厚い部分 3c ゲート絶縁膜のさらに厚い部分 3d ゲート絶縁膜の段差部分 4 P型ボディ領域 5 N型ソース領域 6 チャネル部 7 ゲート電極 8 層間絶縁膜 9 ソース電極 10 ドレイン電極 11、21 N型拡散領域 12、22 P型拡散領域 13 N型バッファ層 14 薄い酸化膜 31 1次酸化膜 32 2次酸化膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 658G

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体部分と、前記半導体
    部分の一面側に設けられたドレイン領域と、前記半導体
    部分の他面側に設けられた複数の第2導電型の第1の半導
    体領域と、互いに対向する前記第1の半導体領域間の前
    記半導体部分の他面側に前記第1の半導体領域と接して
    設けられた第1導電型の第2の半導体領域と、該第2の半
    導体領域内に設けられた第2導電型のボディ領域と、該
    ボディ領域内に設けられた第1導電型のソース領域と、
    前記第1の半導体領域、前記第2の半導体領域、前記ボデ
    ィ領域及び前記ソース領域の表面上に形成され前記第1
    の半導体領域の略上部では厚い部分を有するゲート絶縁
    膜と、該ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極と、前
    記ボディ領域及び前記ソース領域と電気的に接続して設
    けられたソース電極と、前記ドレイン領域と電気的に接
    続して設けられたドレイン電極とを有することを特徴と
    する縦型MOS半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の半導体領域の深さが前記第2の
    半導体領域の深さと同等以上であることを特徴とする請
    求項1記載の縦型MOS半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記ドレイン領域は第1導電型であるこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項記載
    の縦型MOS半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記ドレイン領域は第2導電型であるこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項記載
    の縦型MOS半導体装置。
  5. 【請求項5】 第1導電型の半導体部分がその一面側に
    ドレイン領域を有する構造と成す工程と、前記半導体部
    分の他面側に第1の絶縁膜を形成する工程と、前記第1の
    絶縁膜に複数の開口部を形成する工程と、前記開口部を
    介して前記半導体部分に第2導電型の不純物を導入し、
    第2導電型の複数の第1の半導体領域を形成する工程と、
    少なくとも前記第1の半導体領域上に第2の絶縁膜を形成
    する工程と、前記第1及び前記第2の絶縁膜を選択除去し
    て前記第1の半導体領域の略上部の所定の位置に厚いゲ
    ート絶縁膜を残存形成するエッチング工程と、前記厚い
    ゲート絶縁膜をマスクとして前記半導体部分に第1導電
    型の不純物を導入し、前記第1の半導体領域と接する第1
    導電型の第2の半導体領域を形成する工程と、前記厚い
    ゲート絶縁膜と連続する薄いゲート絶縁膜を形成する工
    程と、前記厚いゲート絶縁膜及び前記薄いゲート絶縁膜
    の上にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極を
    マスクとして前記第2の半導体領域内に第2導電型の不純
    物を導入し、第2導電型のボディ領域を形成する工程
    と、前記ゲート電極を選択マスクとして前記ボディ領域
    内に第1導電型の不純物を導入し、第1導電型のソース領
    域を形成する工程と、前記ボディ領域及び前記ソース領
    域と電気的に接続するソース電極を形成する工程と、前
    記ドレイン領域と電気的に接続するドレイン電極を形成
    する工程とを有することを特徴とする縦型MOS半導体
    装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記エッチング工程はウェットエッチン
    グを利用することを特徴とする請求項5記載の縦型MO
    S半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2の半導体領域を形成する工程の
    第1導電型の不純物の導入は、前記薄いゲート絶縁膜の
    形成前に除去される別の薄い絶縁膜を通して行なわれる
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6のいずれか1項
    記載の縦型MOS半導体装置の製造方法。
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