JP2003174149A - 磁気抵抗記憶素子および磁気ランダムアクセスメモリ装置 - Google Patents

磁気抵抗記憶素子および磁気ランダムアクセスメモリ装置

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JP2003174149A
JP2003174149A JP2001373638A JP2001373638A JP2003174149A JP 2003174149 A JP2003174149 A JP 2003174149A JP 2001373638 A JP2001373638 A JP 2001373638A JP 2001373638 A JP2001373638 A JP 2001373638A JP 2003174149 A JP2003174149 A JP 2003174149A
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JP
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magnetic
spin
magnetoresistive
layer
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JP2001373638A
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Inventor
Shigeki Komori
重樹 小森
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 書き込み電流が低減できて、微細化、集積化
に適したTMR素子、およびそれを用いた磁気ランダム
アクセスメモリ装置を得る。 【解決手段】 上部が開放された円筒状の磁性体から成
るスピン自由層1と、この円筒内に薄い絶縁層2を介し
て形成された柱状の磁性体から成るスピン固定層3とで
TMR素子4を構成し、占有面積を格段と縮小する。ま
た、スピン固定層3はスピン方向を予め柱状の磁性体の
周方向の一方に固定し、スピン自由層1、スピン固定層
3間にトンネル電流を絶縁層2を経て流し、発生する回
転磁場を効率的に用いることにより、スピン自由層1の
スピンを円筒の周方向に容易に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁性体構造を有
する磁気抵抗記憶素子(以下、TMR(Tunneling Magn
eto Resistive)素子と称す)、およびそれを用いた磁
気ランダムアクセスメモリ装置(以降、MRAM=Magn
etic Random Access Memoryと略する)に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】MRAMは、磁性体構造に電流を流した
時に、磁性体のスピンの向きによって抵抗値が変化する
ことを利用したメモリデバイスである。メモリ動作を行
う素子としてTMR素子が用いられている。磁気メモリ
の1ビットは、このTMR素子と1つのMOSトランジ
スタとからなっている。図10は、従来のMRAMの構
造を示したものである。図において100はTMR素子
で、第1の磁性体101と第2の磁性体103との間に
薄い絶縁層102がはさまれたサンドイッチ構造となっ
ている。150は半導体基板(以下、基板と称す)で、
基板150上にMOSトランジスタであるアクセストラ
ンジスタを形成し、155はそのソース・ドレイン領域
である。160はアクセストランジスタのゲート電極と
なる読み出しワード線、165は書き込みワード線であ
る。170はソース・ドレイン領域155の一方と第1
の磁性体101とを接続する電極部、175は積層され
た層間絶縁膜、180はビット線である。なお、第1の
磁性体101はスピンの方向が固定されないで可変なス
ピン自由層、第2の磁性体103はスピンが所定の方向
に固定されたスピン固定層であるが、TMR素子100
のサンドイッチ構造はビット線180の方向に長い長方
形をしているため、第1の磁性体101のスピン方向は
ビット線180の長さ方向(ビット線方向)に向くのが
容易となる。また第2の磁性体103のスピンの向きは
ビット線方向に固定される。
【0003】このような従来のMRAMにおけるTMR
素子100への書き込みは、図11に示すように、ビッ
ト線180と書き込みワード線165とに電流を流し、
発生する磁界がスピン自由層である第1の磁性体101
のスピン方向を決定することにより行われる。すなわ
ち、その方向が第2の磁性体103のスピン方向と同方
向または逆方向によって"1"または"0"のデータが書き
込まれる。この書き込みは、一定量以上の磁界が必要で
あり、かつビット線180と書き込みワード線165と
が交差しているセルのみ行われるのが特徴である。一
方、TMR素子100からの読み出しは、第1の磁性体
101と第2の磁性体103との間に電圧をかけて、ま
た、読み出しワード線160に電圧をかけてアクセスト
ランジスタをオンさせ、アクセストランジスタに流れ込
む電流を読み取ることにより行われる。第1の磁性体1
01のスピン方向と第2の磁性体103のスピン方向と
が同じ時は電流がよく流れるが、反対の時は電流があま
り流れない特徴を利用して、第1の磁性体101と第2
の磁性体103との間の抵抗値を変化させ、アクセスト
ランジスタをオンさせて、ビット線180からアクセス
トランジスタに流れ込む電流の大小を判定するのであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の磁
気ランダムアクセスメモリ装置では、書き込みワード線
と読み出しワード線とが別個に必要であり、また、ワー
ド線、ビット線は、その交差領域にTMR素子を形成す
るため、細線化が困難であった。また、TMR素子は平
板状の磁性体を絶縁層を介して積層した構造であるた
め、占有面積の縮小化が困難である上、微細化されると
スピン反転に要する磁界強度が大きくなる性質があるた
め、より強い書き込み電流が必要となり、微細化、集積
化の促進には、適さない構造であった。
【0005】この発明は、上述のような問題点を解決す
るためになされたもので、書き込み電流が低減できて、
微細化、集積化に適したTMR素子の構造を提供するこ
とを目的とする。また、このようなTMR素子を備え
て、微細化、集積化の促進した磁気ランダムアクセスメ
モリ装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
記載の磁気抵抗記憶素子は、磁化方向が可変で、一端が
開放された円筒状の第1の磁性体と、該第1の磁性体の
円筒内に絶縁層を介して形成され、磁化方向が一方の周
方向に固定された柱状の第2の磁性体とを備え、上記第
1、第2の磁性体間にトンネル電流を流すことにより回
転磁場を発生させて上記第1の磁性体の磁化方向を一方
または他方の周方向に設定し、上記第2の磁性体の磁化
方向に対する上記第1の磁性体の磁化方向による磁気抵
抗変化を二値信号として利用するものである。
【0007】この発明に係る請求項2記載の磁気抵抗記
憶素子は、磁化方向が可変で、柱状パターンおよび該柱
状パターンの周りに一端を開放して配設された円筒状パ
ターンで一体的に構成される第1の磁性体と、該第1の
磁性体の該円筒状パターン内で該柱状パターンの周りに
絶縁層を介して形成され、磁化方向が一方の周方向に固
定され、一端が開放された円筒状の第2の磁性体とを備
え、上記第1、第2の磁性体間にトンネル電流を流すこ
とにより回転磁場を発生させて上記第1の磁性体の磁化
方向を一方または他方の周方向に設定し、上記第2の磁
性体の磁化方向に対する上記第1の磁性体の磁化方向に
よる磁気抵抗変化を二値信号として利用するものであ
る。
【0008】この発明に係る請求項3記載の磁気抵抗記
憶素子は、請求項1または2において、第1の磁性体と
第2の磁性体との互いに対面する表面を粗面化して表面
積を広くしたものである。
【0009】この発明に係る請求項4記載の磁気抵抗記
憶素子は、請求項1〜3のいずれかにおいて、磁性体の
円筒内底部に形成された絶縁層が、円筒内側壁に形成さ
れた絶縁層よりも膜厚が厚いものである。
【0010】この発明に係る請求項5記載の磁気抵抗記
憶素子は、磁化方向が可変で、両端が開放された円筒状
の磁性体と、該磁性体の円筒内を貫通するように絶縁層
を介して形成された柱状の配線層とを備え、上記配線層
に電流を流すことにより回転磁場を発生させて上記磁性
体の磁化方向を一方または他方の周方向に設定し、上記
配線層を流れる電流の大小で上記磁性体の磁化方向を読
み出すものである。
【0011】この発明に係る請求項6記載の磁気ランダ
ムアクセスメモリ装置は、半導体基板上に、上記請求項
1〜4のいずれかに記載の磁気抵抗記憶素子と、アクセ
ストランジスタと、上記磁気抵抗記憶素子の上層に形成
された共通電極とを備え、上記磁気抵抗記憶素子の一方
の磁性体を上記共通電極に、他方を上記アクセストラン
ジスタに接続したものである。
【0012】この発明に係る請求項7記載の磁気ランダ
ムアクセスメモリ装置は、半導体基板上に、上記請求項
1〜4のいずれかに記載の磁気抵抗記憶素子と、PN接
合を形成するダイオードと、上記磁気抵抗記憶素子の上
層に形成された共通電極とを備え、上記磁気抵抗記憶素
子の一方の磁性体を上記共通電極に、他方を上記ダイオ
ードに接続したものである。
【0013】この発明に係る請求項8記載の磁気ランダ
ムアクセスメモリ装置は、半導体基板上に、上記請求項
5記載の磁気抵抗記憶素子と、アクセストランジスタ
と、上記磁気抵抗記憶素子の上層に形成された共通電極
とを備え、上記磁気抵抗記憶素子の柱状の配線層を縦方
向に配置して上記共通電極と上記アクセストランジスタ
とを接続する配線としたものである。
【0014】この発明に係る請求項9記載の磁気ランダ
ムアクセスメモリ装置は、半導体基板上に、上記請求項
5記載の磁気抵抗記憶素子と、PN接合を形成するダイ
オードと、上記磁気抵抗記憶素子の上層に形成された共
通電極とを備え、上記磁気抵抗記憶素子の柱状の配線層
を縦方向に配置して上記共通電極と上記ダイオードとを
接続する配線としたものである。
【0015】この発明に係る請求項10記載の磁気ラン
ダムアクセスメモリ装置は、請求項7または9におい
て、半導体基板に形成された第1導電型のウェル領域
と、該ウェル領域内に形成され磁気抵抗記憶素子に接続
された第2導電型の拡散層とでダイオードを構成するも
のである。
【0016】この発明に係る請求項11記載の磁気ラン
ダムアクセスメモリ装置は、請求項7または9におい
て、半導体基板にSOI基板を用い、該SOI基板に形
成された互いに隣接する第1、第2導電型の拡散層でダ
イオードを構成するものである。
【0017】この発明に係る請求項12記載の磁気ラン
ダムアクセスメモリ装置は、請求項7または9におい
て、半導体基板に形成された配線層と磁気抵抗記憶素子
とを接続孔を介して接続し、該接続孔内に縦方向にダイ
オードを構成したものである。
【0018】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1によるTMR素子およびMRAMについて
説明する。図1はこの発明の実施の形態1によるTMR
素子およびそれを用いたMRAMの構造を示すもので、
図1(a)はTMR素子の構造を示す断面図、図1
(b)は図1(a)のA−A線による断面図、図1
(c)はMRAMの構造を示す断面図である。なお、図
1(b)で示す断面は、正方形に限らず、長方形、円
形、楕円形などでもよい。図1(a)に示すように、ス
ピンの方向が固定されないで可変である第1の磁性体と
してのスピン自由層1が、例えば上部が開放された円筒
状に形成され、このスピン自由層1の円筒内に、薄い絶
縁層2を介して柱状の第2の磁性体としてのスピン固定
層3が形成され、TMR素子4が構成される。なお、
5、6はそれぞれスピン固定層3、スピン自由層1に接
続される電極部である。
【0019】以上のように構成されるTMR素子4にお
いて、スピン固定層3は予め強い磁界を加える等の処置
を施して、図1(b)に示すように、スピン方向を柱状
の磁性体の周方向の一方(矢印X)に固定しておく。そ
して、スピン自由層1からスピン固定層3、あるいはス
ピン固定層3からスピン自由層1に、例えば数mA以上
の比較的大きなトンネル電流を絶縁層2を経て流すこと
で、スピン固定層3ならびにスピン自由層1の周りに回
転磁場を発生させ、これによりスピン自由層1の円筒の
周方向(矢印Yaまたは矢印Yb)にスピンを設定する
ことで、TMR素子4への書き込みを行う。この周方向
の回転方向は、スピン自由層1からスピン固定層3,あ
るいはスピン固定層3からスピン自由層1のどちらで電
流を流すかで決定される。すなわち、スピン自由層1の
スピン方向(矢印Yaまたは矢印Yb)がスピン固定層
3のスピン方向(矢印X)と同方向または逆方向によっ
て、"1"または"0"のデータが書き込まれる。一方、T
MR素子4からの読み出しは、再書き込みが起こらない
程度の小さい電流領域で、スピン自由層1からスピン固
定層3に至る抵抗値を測定することで行う。すなわち、
スピン自由層1のスピン方向(矢印Yaまたは矢印Y
b)がスピン固定層3のスピン方向(矢印X)と同方向
の時は電流がよく流れるが、逆方向の時は電流があまり
流れない特徴を利用して、書き込まれている情報である
スピン自由層1のスピン方向を検出する。
【0020】次に、このようなTMR素子4を用いたM
RAMの構造について以下に説明する。図1(c)に示
すように、例えばP型の半導体基板7(以下、基板7と
称す)上に、ソース・ドレイン領域8およびワード線9
から成るアクセストランジスタ10と、スピン自由層
1、絶縁層2およびスピン固定層3から成るTMR素子
4とでメモリセルが構成される。また、ワード線9およ
びビット線11はセルサイズに応じた微細な線状パター
ンで形成され、TMR素子4のスピン自由層1は接続孔
6aを介してソース・ドレイン領域8の一方と接続さ
れ、ソース・ドレイン領域8の他方には、ビット線11
が接続孔12を介して接続される。また、5aは、TM
R素子4のスピン固定層3が接続される平板の共通電極
で、TMR素子4の上層で、チップ全体、あるいはいく
つかにブロック化されたセルアレイを覆うように配設さ
れる。なお、13は積層された層間絶縁膜である。
【0021】次に、MRAMの動作について説明する。
共通電極5aの電位は、通常電源電圧の半分の値に設定
し、ビット線11の電位は接地電位、あるいは電源電位
に設定する。ここで、ワード線9に電圧をかけてアクセ
ストランジスタ10をオンさせると、共通電極5a−T
MR素子4−アクセストランジスタ10−ビット線11
の電流経路ができ、ビット線11の電位によって電流の
向きが決定される。この電流により、TMR素子4の周
りに回転磁場が発生し、円筒状のスピン自由層1でのス
ピンの向きを整列させ、周方向の一方(矢印Yaまたは
矢印Yb)にスピン方向を設定する。これにより書き込
み動作が完了する。次に、読み出し動作について説明す
る。読み出しでは、ビット線11の電位を電源電圧の半
分より少し高いか、あるいは少し低い電圧に設定してお
き、ワード線9に電圧をかけてアクセストランジスタ1
0をオンさせて、電源電圧の半分の電位に設定した共通
電極5aから、TMR素子4−アクセストランジスタ1
0−ビット線11の電流経路へ流れる電流の大小を判定
する。このとき流れる電流は、再書き込みが起こらない
程度の小さい電流であり、これによりTMR素子4のス
ピン自由層1のスピン方向を検出する。
【0022】なお、上記読み出し動作では、ビット線1
1の電位は電源電圧の半分より少し高いか、あるいは少
し低い電圧に設定したものとしたが、ビット線11の電
位を接地電位あるいは電源電圧レベルに設定し、ワード
線9の電位を通常より低く抑えた状態でアクセストラン
ジスタ10をオンさせ、チャネル抵抗を利用して再書き
込みが起こらない程度の電流領域に調整することもでき
る。
【0023】この実施の形態では、円筒状のスピン自由
層1と、その円筒内に薄い絶縁層2を介して形成された
柱状のスピン固定層3とでTMR素子4を構成し、スピ
ン自由層1、スピン固定層3間に、比較的大きなトンネ
ル電流を流して回転磁場を発生させてスピン自由層1の
スピン方向を設定する。従来は、平板状の磁性体を絶縁
層を介して積層した構造のTMR素子であったため、書
き込み時に発生する磁場が有効に利用できなかったが、
この実施の形態では、上述したように円筒状であるた
め、発生する回転磁場が効率良く利用できるほか、スピ
ン自由層1に設定するスピン方向も、円筒の周方向であ
るため、スピンの整列が容易である。このため、書き込
みに要する電流が低減でき、小さな書き込み電流で書き
込み動作が完了する。また、円筒状のTMR素子4を縦
方向に配置するため、占有面積が縮小でき、微細化、集
積化に適した構造のTMR素子4が得られる。また、こ
のようなTMR素子4を用いたMRAMでは、TMR素
子4の占有面積が小さく、また、ワード線9、ビット線
11が、微細な線状パターンで形成でき、さらにワード
線9は1つのメモリセルに1本で良いため、微細化、集
積化が格段と促進できる。
【0024】なお、この実施の形態では、円筒状のTM
R素子4をスピン固定層3を上側に配置してMRAMを
構成したが、円筒状のスピン自由層1を下部を開放して
上側に配置し、スピン固定層3を下側に配置したもので
あっても良い。
【0025】実施の形態2.次に、この発明の実施の形
態2によるTMR素子について説明する。図2はこの発
明の実施の形態2によるTMR素子4の構造を示す断面
図である。図2に示すように、図1で示したTMR素子
4のスピン自由層1の円筒内表面を、凹凸を設ける等に
より粗面化し、同様に、対面するスピン固定層3表面も
粗面化する。これにより、スピン自由層1とスピン固定
層3との互いに対面する表面積を増大でき、単位面積あ
たりのTMR素子4の抵抗値を低減できて、読み出し時
の電流を大きくすることができる。このため、読み出し
時にノイズの影響が低減できて測定の信頼性が向上す
る。
【0026】実施の形態3.次に、この発明の実施の形
態3によるTMR素子について説明する。図3はこの発
明の実施の形態3によるTMR素子4の構造を示す断面
図である。図3に示すように、円筒内に配設される絶縁
層2において、円筒内底部に形成された絶縁層2aの厚
みを、その他の部分、すなわち円筒内側壁に形成された
絶縁層2bよりも厚くする。このため、読み出し時に、
トンネル電流が円筒内底部に集中してスピン情報が得ら
れ難くなるのが回避できる。この実施の形態は、スピン
自由層1の円筒自体の抵抗値が高い場合に適用され、ト
ンネル電流が円筒の底部を通過する方向に集中して流れ
るのを抑制し、円筒内側壁を通過する電流、すなわち、
スピン自由層1の円筒自体に流れる電流を増大させ、ス
ピン自由層1のスピン方向を信頼性良く検出する。
【0027】実施の形態4.上記実施の形態1で示した
MRAMでは、アクセストランジスタ10を形成した
が、アクセストランジスタ10の代わりに、基板7に接
合を形成してもよい。図4は、この実施の形態4による
MRAMの構造を示す断面図である。図に示すように、
P型基板7に形成されたウエル領域としてのNウエル1
4内にP拡散層15を形成して、このP拡散層15
とスピン自由層1とを接続孔6aを介して接続する。ま
た、5bはTMR素子4の上層に配設された線状パター
ンで、スピン固定層3が接続される共通電極としてのビ
ット線、17はNウエル14に接続孔18を介して形成
される電極配線層である。なお、P拡散層15とNウ
エル14とのPN接合はダイオード16の働きをする。
なお、この場合、Nウエル14はビット線5bと交差す
る方向に伸長して形成されているものとし、P拡散層
15は各TMR素子4に対応して形成され、電極配線層
17はメモリアレイ端の一カ所でNウエル14に接続さ
せる。
【0028】次に、動作について説明する。特定のメモ
リセルに対して読み出しをするには、そのセルに交差す
るビット線5bとNウエル14との間に微小電位を与え
て、再書き込みが起こらない程度の小さい電流領域で、
電流の大小により抵抗値を測定して行う。書き込みで
は、ビット線5bから基板7に対して電流を流す時は、
読み出し時よりも大きな電流を用いて、読み出し時と同
様に行う。逆方向に電流を流す時は、Nウエル14とP
拡散層15との間の接合耐圧を越えてアバランシェ降
伏を起こさせて行う。
【0029】この実施の形態では、アクセストランジス
タ10を廃することによって、基板7上に必要な面積を
小さくすることができ、セル面積の縮小化がさらに可能
となる。
【0030】なお、図5に示すように、絶縁層上にシリ
コン薄膜が形成されたSOI基板7aを半導体基板とし
て用いると、ウエル領域が必要なく、P型の拡散層15
とN型の拡散層19とを隣接して形成してダイオード1
6aを形成できる。この場合、各拡散層15、19は各
TMR素子4に対応して形成され、電極配線層17aは
ビット線5bと交差する方向に伸長して形成され、N型
の拡散層19に接続孔18を介して接続される。このよ
うなMRAMでは、SOI基板7aを用いているため、
製造が容易で、微細化、集積化がさらに促進できると共
に、P型の拡散層15、N型の拡散層19のそれぞれの
濃度を調節してアバランシェ降伏が起こりやすいように
設定でき、書き込み時の電流を容易に低減できる。
【0031】また、図6に示すように、基板7上の絶縁
膜20上に配線層17bをビット線5bと交差する方向
に伸長して形成し、TMR素子4のスピン自由層1を接
続孔6bを介して配線層17bに接続し、この接続孔6
b内に例えば、N型のドープトポリシリコン22と、そ
の上にP型のドープトポリシリコン21を埋め込むこと
により、接続孔6b内にPN接合を形成してダイオード
16bを構成しても良い。また、このように接続孔6b
内にダイオード16bを形成する場合も、図7に示すよ
うに、SOI基板7a上に形成しても良く、この場合、
配線層17cをSOI基板7aに形成した拡散層で構成
する。
【0032】実施の形態5.次に、この発明の実施の形
態5によるTMR素子について説明する。図8はこの発
明の実施の形態5によるTMR素子4aの構造を示す断
面図である。この実施の形態とは、図に示すように、円
筒を二重にしてTMR素子4aを構成したもので、柱状
パターンとその周りの円筒状パターンとを底部で連結し
てスピン自由層1aを構成し、このスピン自由層1aの
円筒状パターン内で柱状パターンの周りに絶縁層2を介
して円筒状のスピン固定層3aが形成される。このよう
に構成されるTMR素子4aにおいて、スピン固定層3
aは、スピン方向を円筒の周方向の一方に固定してお
く。そして、スピン自由層1aからスピン固定層3a、
あるいはスピン固定層3aからスピン自由層1aに、ト
ンネル電流を流すことで、回転磁場を発生させ、これに
よりスピン自由層1aに、一方あるいは他方の周方向に
スピンを設定することで、TMR素子4aへの書き込み
を行う。また、TMR素子4aからの読み出しは、再書
き込みが起こらない程度の小さい電流領域で、スピン自
由層1aからスピン固定層3aに至る抵抗値を測定する
ことで行う。
【0033】この実施の形態では、スピン自由層1aと
スピン固定層3aとの互いに対面する表面積が増大する
ため、単位面積あたりのTMR素子4aの抵抗値を低減
できて、読み出し時の電流を大きくすることができる。
このため、読み出し時にノイズの影響が低減できて測定
の信頼性が向上する。なお、この実施の形態では、円筒
を二重にしてTMR素子4aを構成したが、3重以上の
円筒状の構造も可能である。
【0034】実施の形態6.次に、この発明の実施の形
態6によるTMR素子およびMRAMについて説明す
る。図9はこの発明の実施の形態6によるTMR素子お
よびそれを用いたMRAMの構造を示すもので、図9
(a)はTMR素子の構造を示す断面図、図9(b)は
図9(a)のB−B線による断面図、図9(c)はMR
AMの構造を示す断面図である。なお、図9(b)で示
す断面は、正方形に限らず、長方形、円形、楕円形など
でもよい。図9(a)に示すように、スピンの方向が固
定されないで可変である磁性体としてのスピン自由層2
3が、両端が開放された円筒状に形成され、このスピン
自由層23の円筒内を貫通するように、絶縁層24を介
して柱状の配線層25が形成され、TMR素子26が構
成される。なお、5、6はそれぞれ配線層25、スピン
自由層23に接続される電極部である。
【0035】以上のように構成されるTMR素子26に
おいて、柱状の配線層25に電流を流すことにより、図
9(b)に示すように、配線層25の周りに回転磁場を
発生させ、これによりスピン自由層23の円筒の周方向
(矢印Yaまたは矢印Yb)にスピンを設定すること
で、TMR素子26への書き込みを行う。この周方向の
回転方向は、配線層25に流す電流の向きで決定され
る。一方、TMR素子26からの読み出しは、書き込み
時と同様に配線層25に電流を流して抵抗値を測定する
が、スピン方向を反転する方向に流す場合は、破壊読み
出しとなり、エネルギを消費するため、スピン自由層2
3の磁性体自体の線抵抗が上昇し、抵抗値が高くなる。
この特徴を利用して、書き込まれている情報であるスピ
ン自由層23のスピン方向を検出する。なお、スピン方
向を反転する方向に電流を流して読み出した場合は、読
み出し完了時には、スピン方向が変化しているため、再
度書き込みを行う。
【0036】次に、このようなTMR素子26を用いた
MRAMの構造を、上記実施の形態1と同様に、アクセ
ストランジスタ10を備えた場合について説明する。図
9(c)に示すように、P型基板7上に、アクセストラ
ンジスタ10とTMR素子26とでメモリセルが構成さ
れる。ワード線9およびビット線11はセルサイズに応
じた微細な線状パターンで形成される。また、TMR素
子26の配線層25を縦方向に配置して、下方はソース
・ドレイン領域8の一方と接続され、ソース・ドレイン
領域8の他方には、ビット線11が接続孔12を介して
接続される。また、5aは、TMR素子26の縦方向に
配置して配線層25の上方が接続される平板の共通電極
で、チップ全体、あるいはいくつかにブロック化された
セルアレイを覆うように配設される。なお、13は積層
された層間絶縁膜である。
【0037】次に、MRAMの動作について説明する。
共通電極5aの電位は、通常電源電圧の半分の値に設定
し、ビット線11の電位は接地電位、あるいは電源電位
に設定する。ここで、ワード線9に電圧をかけてアクセ
ストランジスタ10をオンさせると、共通電極5a−配
線層25−アクセストランジスタ10−ビット線11の
電流経路ができ、ビット線11の電位によって電流の向
きが決定される。この配線層25に流れる電流をモニタ
し、電流の大小でスピン方向を検出する。比較的大きい
電流が流れる場合は、スピン自由層23のスピン方向は
読み出しによって変化しない。ワード線9に電圧を印加
した直後に電流が流れにくい場合は、予め書き込まれて
いるスピンを逆に整列させるためにエネルギが消費され
ており、ワード線9に印加前のスピン自由層23のスピ
ン方向が検出される。この場合、スピン方向は変化して
しまうため、ビット線11の電位を逆にして配線層25
の逆方向の電流を流し、再度書き込みを行うようにす
る。
【0038】この実施の形態では、配線層25の周りに
回転磁場を発生させ、これによりスピン自由層23の円
筒の周方向にスピンを設定するため、発生する回転磁場
が効率良く利用でき、スピンの整列が容易である。この
ため、書き込みに要する電流が低減でき、小さな書き込
み電流で書き込み動作が完了する。また、円筒状のTM
R素子26を縦方向に配置するため、占有面積が縮小で
き、微細化、集積化に適した構造のTMR素子26が得
られる。また、このようなTMR素子26を用いたMR
AMでは、TMR素子4の占有面積が小さく、また、ワ
ード線9,ビット線11が、微細な線状パターンで形成
でき、さらにワード線9は1つのメモリセルに1本で良
いため、微細化、集積化が格段と促進できる。さらに、
スピン自由層23の円筒内を貫通するように、絶縁層2
4を介して柱状の配線層25を形成してTMR素子26
を構成したため、TMR素子26の構造が一層簡易にな
り、MRAMのメモリセル構造が簡略化される。
【0039】なお、この実施の形態では、アクセストラ
ンジスタ10を備えたMRAMについて示したが、上記
実施の形態4で示したように、PN接合を形成するダイ
オードを備えても良く、さらに微細化、集積化が促進で
きる。
【0040】
【発明の効果】この発明に係る請求項1記載の磁気抵抗
記憶素子は、磁化方向が可変で、一端が開放された円筒
状の第1の磁性体と、該第1の磁性体の円筒内に絶縁層
を介して形成され、磁化方向が一方の周方向に固定され
た柱状の第2の磁性体とを備え、上記第1、第2の磁性
体間にトンネル電流を流すことにより回転磁場を発生さ
せて上記第1の磁性体の磁化方向を一方または他方の周
方向に設定し、上記第2の磁性体の磁化方向に対する上
記第1の磁性体の磁化方向による磁気抵抗変化を二値信
号として利用するため、書き込み時に必要な電流値を低
減できると共に、占有面積が縮小でき、微細化、集積化
に適した磁気抵抗記憶素子の構造を提供できる。
【0041】またこの発明に係る請求項2記載の磁気抵
抗記憶素子は、磁化方向が可変で、柱状パターンおよび
該柱状パターンの周りに一端を開放して配設された円筒
状パターンで一体的に構成される第1の磁性体と、該第
1の磁性体の該円筒状パターン内で該柱状パターンの周
りに絶縁層を介して形成され、磁化方向が一方の周方向
に固定され、一端が開放された円筒状の第2の磁性体と
を備え、上記第1、第2の磁性体間にトンネル電流を流
すことにより回転磁場を発生させて上記第1の磁性体の
磁化方向を一方または他方の周方向に設定し、上記第2
の磁性体の磁化方向に対する上記第1の磁性体の磁化方
向による磁気抵抗変化を二値信号として利用するため、
書き込み時に必要な電流値を低減できると共に、読み取
り時の信頼性が向上し、さらに、占有面積が縮小でき、
微細化、集積化に適した磁気抵抗記憶素子の構造を提供
できる。
【0042】またこの発明に係る請求項3記載の磁気抵
抗記憶素子は、請求項1または2において、第1の磁性
体と第2の磁性体との互いに対面する表面を粗面化して
表面積を広くしたため、読み出し時のノイズを低減でき
信頼性が向上する。
【0043】またこの発明に係る請求項4記載の磁気抵
抗記憶素子は、請求項1〜3のいずれかにおいて、磁性
体の円筒内底部に形成された絶縁層が、円筒内側壁に形
成された絶縁層よりも膜厚が厚いため、電流が円筒内底
部に集中するのを抑制し、読み出し時の信頼性が向上す
る。
【0044】またこの発明に係る請求項5記載の磁気抵
抗記憶素子は、磁化方向が可変で、両端が開放された円
筒状の磁性体と、該磁性体の円筒内を貫通するように絶
縁層を介して形成された柱状の配線層とを備え、上記配
線層に電流を流すことにより回転磁場を発生させて上記
磁性体の磁化方向を一方または他方の周方向に設定し、
上記配線層を流れる電流の大小で上記磁性体の磁化方向
を読み出すため、書き込み時に必要な電流値を低減でき
ると共に、占有面積が縮小でき、微細化、集積化に適し
た簡易な磁気抵抗記憶素子の構造を提供できる。
【0045】またこの発明に係る請求項6記載の磁気ラ
ンダムアクセスメモリ装置は、半導体基板上に、上記請
求項1〜4のいずれかに記載の磁気抵抗記憶素子と、ア
クセストランジスタと、上記磁気抵抗記憶素子の上層に
形成された共通電極とを備え、上記磁気抵抗記憶素子の
一方の磁性体を上記共通電極に、他方を上記アクセスト
ランジスタに接続したため、磁気ランダムアクセスメモ
リ装置の微細化、集積化が促進できると共に、書き込み
時に必要な電流値を低減できる。
【0046】またこの発明に係る請求項7記載の磁気ラ
ンダムアクセスメモリ装置は、半導体基板上に、上記請
求項1〜4のいずれかに記載の磁気抵抗記憶素子と、P
N接合を形成するダイオードと、上記磁気抵抗記憶素子
の上層に形成された共通電極とを備え、上記磁気抵抗記
憶素子の一方の磁性体を上記共通電極に、他方を上記ダ
イオードに接続したため、磁気ランダムアクセスメモリ
装置の微細化、集積化が一層促進できると共に、書き込
み時に必要な電流値を低減できる。
【0047】またこの発明に係る請求項8記載の磁気ラ
ンダムアクセスメモリ装置は、半導体基板上に、上記請
求項5記載の磁気抵抗記憶素子と、アクセストランジス
タと、上記磁気抵抗記憶素子の上層に形成された共通電
極とを備え、上記磁気抵抗記憶素子の柱状の配線層を縦
方向に配置して上記共通電極と上記アクセストランジス
タとを接続する配線としたため、磁気ランダムアクセス
メモリ装置の微細化、集積化が促進できると共に、書き
込み時に必要な電流値を低減できる。
【0048】またこの発明に係る請求項9記載の磁気ラ
ンダムアクセスメモリ装置は、半導体基板上に、上記請
求項5記載の磁気抵抗記憶素子と、PN接合を形成する
ダイオードと、上記磁気抵抗記憶素子の上層に形成され
た共通電極とを備え、上記磁気抵抗記憶素子の柱状の配
線層を縦方向に配置して上記共通電極と上記ダイオード
とを接続する配線としたため、磁気ランダムアクセスメ
モリ装置の微細化、集積化が一層促進できると共に、書
き込み時に必要な電流値を低減できる。
【0049】またこの発明に係る請求項10記載の磁気
ランダムアクセスメモリ装置は、請求項7または9にお
いて、半導体基板に形成された第1導電型のウェル領域
と、該ウェル領域内に形成され磁気抵抗記憶素子に接続
された第2導電型の拡散層とでダイオードを構成するた
め、微細化、集積化が一層促進でき、しかも書き込み時
に必要な電流値を低減できる磁気ランダムアクセスメモ
リ装置が確実に得られる。
【0050】またこの発明に係る請求項11記載の磁気
ランダムアクセスメモリ装置は、請求項7または9にお
いて、半導体基板にSOI基板を用い、該SOI基板に
形成された互いに隣接する第1、第2導電型の拡散層で
ダイオードを構成するため、微細化、集積化が一層促進
でき、しかも書き込み時に必要な電流値を低減できる磁
気ランダムアクセスメモリ装置が確実に得られる。
【0051】またてこの発明に係る請求項12記載の磁
気ランダムアクセスメモリ装置は、請求項7または9に
おいて、半導体基板に形成された配線層と磁気抵抗記憶
素子とを接続孔を介して接続し、該接続孔内に縦方向に
ダイオードを構成したため、微細化、集積化が一層促進
でき、しかも書き込み時に必要な電流値を低減できる磁
気ランダムアクセスメモリ装置が確実に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるTMR素子お
よびMRAMの構造を示す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態2によるTMR素子の
構造を示す断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態3によるTMR素子の
構造を示す断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態4によるMRAMの構
造を示す断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態4の変形例の構造を示
す断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態4の変形例の構造を示
す断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態4の変形例の構造を示
す断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態5によるTMR素子の
構造を示す断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態6によるTMR素子お
よびMRAMの構造を示す断面図である。
【図10】 従来のMRAMの構造を示す断面図であ
る。
【図11】 従来のMRAMの動作を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1,1a 第1の磁性体としてのスピン自由層、2,2
a,2b 絶縁層、3,3a 第2の磁性体としてのス
ピン固定層、4,4a 磁気抵抗記憶素子としてのTM
R素子、5a 共通電極、5b 共通電極としてのビッ
ト線、7 半導体基板、7a 半導体基板としてのSO
I基板、10 アクセストランジスタ、14 ウエル領
域、15 拡散層、16,16a,16b ダイオー
ド、17b,17c 配線層、19 拡散層、23 第
1の磁性体としてのスピン自由層、24 絶縁層、25
柱状の配線層、26 磁気抵抗記憶素子としてのTM
R素子、X,Ya,Yb スピン方向(磁化方向)。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁化方向が可変で、一端が開放された円
    筒状の第1の磁性体と、該第1の磁性体の円筒内に絶縁
    層を介して形成され、磁化方向が一方の周方向に固定さ
    れた柱状の第2の磁性体とを備え、上記第1、第2の磁
    性体間にトンネル電流を流すことにより回転磁場を発生
    させて上記第1の磁性体の磁化方向を一方または他方の
    周方向に設定し、上記第2の磁性体の磁化方向に対する
    上記第1の磁性体の磁化方向による磁気抵抗変化を二値
    信号として利用することを特徴とする磁気抵抗記憶素
    子。
  2. 【請求項2】 磁化方向が可変で、柱状パターンおよび
    該柱状パターンの周りに一端を開放して配設された円筒
    状パターンで一体的に構成される第1の磁性体と、該第
    1の磁性体の該円筒状パターン内で該柱状パターンの周
    りに絶縁層を介して形成され、磁化方向が一方の周方向
    に固定され、一端が開放された円筒状の第2の磁性体と
    を備え、上記第1、第2の磁性体間にトンネル電流を流
    すことにより回転磁場を発生させて上記第1の磁性体の
    磁化方向を一方または他方の周方向に設定し、上記第2
    の磁性体の磁化方向に対する上記第1の磁性体の磁化方
    向による磁気抵抗変化を二値信号として利用することを
    特徴とする磁気抵抗記憶素子。
  3. 【請求項3】 第1の磁性体と第2の磁性体との互いに
    対面する表面を粗面化して表面積を広くしたことを特徴
    とする請求項1または2記載の磁気抵抗記憶素子。
  4. 【請求項4】 磁性体の円筒内底部に形成された絶縁層
    が、円筒内側壁に形成された絶縁層よりも膜厚が厚いこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の磁気抵
    抗記憶素子。
  5. 【請求項5】 磁化方向が可変で、両端が開放された円
    筒状の磁性体と、該磁性体の円筒内を貫通するように絶
    縁層を介して形成された柱状の配線層とを備え、上記配
    線層に電流を流すことにより回転磁場を発生させて上記
    磁性体の磁化方向を一方または他方の周方向に設定し、
    上記配線層を流れる電流の大小で上記磁性体の磁化方向
    を読み出すことを特徴とする磁気抵抗記憶素子。
  6. 【請求項6】 半導体基板上に、上記請求項1〜4のい
    ずれかに記載の磁気抵抗記憶素子と、アクセストランジ
    スタと、上記磁気抵抗記憶素子の上層に形成された共通
    電極とを備え、上記磁気抵抗記憶素子の一方の磁性体を
    上記共通電極に、他方を上記アクセストランジスタに接
    続したことを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ装
    置。
  7. 【請求項7】 半導体基板上に、上記請求項1〜4のい
    ずれかに記載の磁気抵抗記憶素子と、PN接合を形成す
    るダイオードと、上記磁気抵抗記憶素子の上層に形成さ
    れた共通電極とを備え、上記磁気抵抗記憶素子の一方の
    磁性体を上記共通電極に、他方を上記ダイオードに接続
    したことを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ装
    置。
  8. 【請求項8】 半導体基板上に、上記請求項5記載の磁
    気抵抗記憶素子と、アクセストランジスタと、上記磁気
    抵抗記憶素子の上層に形成された共通電極とを備え、上
    記磁気抵抗記憶素子の柱状の配線層を縦方向に配置して
    上記共通電極と上記アクセストランジスタとを接続する
    配線としたことを特徴とする磁気ランダムアクセスメモ
    リ装置。
  9. 【請求項9】 半導体基板上に、上記請求項5記載の磁
    気抵抗記憶素子と、PN接合を形成するダイオードと、
    上記磁気抵抗記憶素子の上層に形成された共通電極とを
    備え、上記磁気抵抗記憶素子の柱状の配線層を縦方向に
    配置して上記共通電極と上記ダイオードとを接続する配
    線としたことを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ
    装置。
  10. 【請求項10】 半導体基板に形成された第1導電型の
    ウェル領域と、該ウェル領域内に形成され磁気抵抗記憶
    素子に接続された第2導電型の拡散層とでダイオードを
    構成することを特徴とする請求項7または9記載の磁気
    ランダムアクセスメモリ装置。
  11. 【請求項11】 半導体基板にSOI基板を用い、該S
    OI基板に形成された互いに隣接する第1、第2導電型
    の拡散層でダイオードを構成することを特徴とする請求
    項7または9記載の磁気ランダムアクセスメモリ装置。
  12. 【請求項12】 半導体基板に形成された配線層と磁気
    抵抗記憶素子とを接続孔を介して接続し、該接続孔内に
    縦方向にダイオードを構成したことを特徴とする請求項
    7または9記載の磁気ランダムアクセスメモリ装置。
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