JP2003173975A - 反応管のベーキング方法及び気相成長装置 - Google Patents

反応管のベーキング方法及び気相成長装置

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JP2003173975A JP2001371344A JP2001371344A JP2003173975A JP 2003173975 A JP2003173975 A JP 2003173975A JP 2001371344 A JP2001371344 A JP 2001371344A JP 2001371344 A JP2001371344 A JP 2001371344A JP 2003173975 A JP2003173975 A JP 2003173975A
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Hiroyuki Okuyama
浩之 奥山
Masato Doi
正人 土居
Tsuyoshi Biwa
剛志 琵琶
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応管の内壁面のみを効率的に清浄化する。 【解決手段】 気相成長により成膜が行われる反応管3
と、上記反応管3にガスを供給するガス供給管7とを備
え、上記ガス供給管7には、上記反応管3をベーキング
するための加熱手段12が設けられている。そして、反
応管3の上流側で加熱したガスを上記反応管3に連続供
給することにより、上記反応管3の内壁面を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反応管のベーキング
方法及び気相成長装置に関する。
【0002】
【従来の技術】GaN型化合物半導体の結晶を成長させ
る方法として、有機金属化学気相成長(以下、MOCV
Dと称する。)法等の気相成長法が広く知られている。
MOCVD法は、基板を設置した反応管に反応ガスとし
て有機金属化合物ガスを供給し、所定温度で保持した基
板上で熱化学反応を生じさせて化合物半導体結晶のエピ
タキシャル層を成長させる方法である。
【0003】ところで、MOCVD法で結晶を作製する
には、反応管への反応ガスの供給に先立って、反応管内
を排気して真空状態にする必要があるが、このとき、反
応管の内壁面に吸着したHO等の不純物ガスが真空中
に脱離して反応管内を汚染し、高品質な結晶成長を妨げ
て歩留まりの低下を生じさせる。このため、反応管へ反
応ガスを供給する前に反応管の内壁面を清浄化すること
が必要不可欠である。反応管を清浄化する手段として、
反応管を加熱することにより反応管の内壁面に吸着した
不純物を脱離させる、いわゆるベーキングという方法が
とられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ベーキングでは、反応管の外周面にヒータを巻回して加
熱する手法がとられるため、反応管の形状が複雑な場合
にはヒータの巻回が困難となり加熱が不均一となって十
分な清浄化効果が得られないことがある。また、加熱が
反応管全体に及ぶため、Oリング等の耐熱性の低い部材
までも加熱してこの部材にダメージを与えること等の様
々な不都合を伴う。
【0005】そこで本発明はこのような従来の実情に鑑
みて提案されたものであり、反応管の内壁面のみを効率
的に清浄化することが可能な反応管のベーキング方法及
び気相成長装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る反応管のベーキング方法は、反応管
の上流側で加熱したガスを上記反応管に連続供給するこ
とにより、上記反応管の内壁面を加熱することを特徴と
する。
【0007】以上のように構成された反応管のベーキン
グ方法では、上流側で加熱したガスを反応管へ連続供給
して反応管の内壁面を加熱するため、反応管の形状に依
存することなく反応管の内壁面を均一に加熱し、内壁面
に付着した不純物を脱離させる。また、余計な部材を加
熱することなく、ベーキングの対象となる反応管の内壁
面のみを確実に加熱する。さらに、ベーキングに要する
時間の短縮が図られる。
【0008】また、本発明に係る気相成長装置は、気相
成長により成膜が行われる反応管と、上記反応管にガス
を供給するガス供給管とを備え、上記ガス供給管には、
上記反応管をベーキングするための加熱手段が設けられ
ていることを特徴とする。
【0009】以上のように構成された気相成長装置は、
気相成長による成膜を行う前に、加熱されたガスを流し
て反応管の内壁面のみを効率的にベーキングするので、
反応管内部に流れる気体が高純度なものとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した反応管の
ベーキング方法及び気相成長装置について、図面を参照
しながら詳細に説明する。
【0011】本発明を適用した有機金属化学気相成長
(以下、MOCVDと称する。)装置を、図1に示す。
【0012】図1に示すMOCVD装置1は、基板2を
内部に配置して結晶成長を行う反応管3と、III族の
原料となる反応ガスを反応管3に供給する成長用原料ラ
イン4と、成長用原料ライン4から反応管3に供給され
ている反応ガスにより形成されている気相成長膜の上に
形成される気相成長膜を成膜するための反応ガスを予め
準備しておくためのベントライン5と、V族の原料とな
る反応ガスを反応管3に供給するV族供給ライン6と、
後述するベーキングの際に反応管3へ加熱されたガスを
連続供給する加熱ガス供給ライン7と、反応管3内の反
応ガス及びベントライン5に供給される反応ガスを排気
する真空ポンプ8と、成長用原料ライン4とベントライ
ン5とのそれぞれのラインを流れる反応ガスの差圧を測
定する差圧計9とを有して構成される。
【0013】成長用原料ライン4には、キャリアガスと
なる窒素が、ガス流量を調整するマスフローコントロー
ラ(MFC)10a及びバルブ11aを介して供給され
る。また、成長用原料ライン4には、キャリアガスとな
る水素が、MFC10b及びバルブ11bを介して供給
される。
【0014】また、成長用原料ライン4には、III族
の原料として例えば有機金属のMO1が、それぞれMF
C10c、10d及びバルブ11cを介して供給され、
また、MO2が、MFC10e、10f及びバルブ11
dを介して供給される。
【0015】ベントライン5には、MFC10a及び成
長用原料ライン4にキャリアガスを供給するラインとは
異なるラインのバルブ11eを介して、キャリアガスと
なる窒素が供給される。また、ベントライン5には、M
FC10b及び成長用原料ライン4にキャリアガスを供
給するラインとは異なるラインのバルブ11fを介し
て、キャリアガスとなる水素が供給される。
【0016】また、ベントライン5には、MFC10
c、10d及び成長用原料ライン4に原料を供給するラ
インとは異なるラインのバルブ11gを介して、原料と
なるMO1が供給され、また、MFC10e、10f及
び成長用原料ライン4に原料を供給するラインとは異な
るラインのバルブ11hを介して、原料となるMO2が
供給される。
【0017】さらに、ベントライン5には、最上流側か
ら常にMFC10gを介して窒素が供給されている。
【0018】ベントライン5は、反応管3内の反応ガス
を排気する真空ポンプ8により排気されており、常に流
れている状態にある。これにより、ベントライン5を流
れている反応ガスは、成長用原料ライン4を流れている
反応ガスと同程度の減圧状態に保たれ、成長用原料ライ
ン4に供給されている反応ガスによる成膜が終了した
後、直ちにバルブを切り替えて成長用原料ライン4に移
され、反応管3に供給される状態に保持されている。
【0019】バルブ11a及び11eは、キャリアガス
として窒素を、成長用原料ライン4又はベントライン5
のいずれか一方に供給するための窒素切替手段となる。
また、バルブ11b及び11fは、キャリアガスとして
水素を成長用原料ライン4又はベントライン5のキャリ
アガスとして水素が供給されていない方へ供給するため
の水素切替手段となる。これらバルブ11a、11b、
11e、11fは、互いに連動して開閉動作することに
より2つの状態をとるように制御され、窒素又は水素の
いずれか一方を選択的に成長用原料ライン4へ供給し、
他方をベントライン5へ供給する。具体的には、成長用
原料ライン4にキャリアガスとして水素を供給する際に
はベントライン5に窒素を供給するように、バルブ11
aがオフ、バルブ11bがオン、バルブ11eがオン、
バルブ11fがオフとなる。逆に、成長用原料ライン4
にキャリアガスとして窒素を供給する際にはベントライ
ン5に水素を供給するように、バルブ11aがオン、バ
ルブ11bがオフ、バルブ11eがオフ、バルブ11f
がオンとなる。
【0020】このMOCVD装置1では、成長用原料ラ
イン4とベントライン5との差圧が設定値からずれたこ
とを検出して配管系統の異常を早期に発見するための差
圧計9が、配管のほぼ中央、具体的にはキャリアガスと
して水素を成長用原料ライン4へ供給するためのバルブ
11b及びベントライン5へ供給するためのバルブ11
fよりも下流であり、且つMO1を供給するためのバル
ブよりも上流側となるように、成長用原料ライン4とベ
ントライン5との間に接続されている。
【0021】そして、本発明のMOCVD装置1は、後
述するベーキングの際に用いるガスを反応管3に供給す
るための加熱ガス供給ライン7を有し、この加熱ガス供
給ライン7の外周面にヒータ12が巻回されている。加
熱ガス供給ライン7は例えば熱伝導率に優れるステンレ
ス等からなる。MOCVD装置1においては、ベーキン
グの際に、ヒータ12が加熱ガス供給ライン7内を流れ
るガスを所定の高温に加熱するとともに、高温を維持し
たままガスを反応管3へ連続供給するようになされてい
る。
【0022】上述したMOCVD装置1においては、気
相成長による成膜を行う前に、反応管3のベーキングを
行う。反応管3のベーキングを行う際には、先ず、反応
管3に接続された真空ポンプ8によって、所定の真空状
態となるまで反応管3内を真空排気する。
【0023】次に、反応管3と加熱ガス供給ライン7と
の間の図示しないバルブを開け、純化装置を通過するこ
とにより高純度とされ、且つ加熱ガス供給ライン7に巻
回されたヒータ12によってベーキングに好適な程度に
加熱されたガスを、その高温を維持しながらよどみなく
反応管3に連続供給する。これと同時に、反応管3に供
給されたガスを真空ポンプ8により連続的に排気する。
このように、加熱されたガスを連続供給することにより
反応管3の内壁面を加熱し、反応管3の内壁面に吸着し
ている不純物ガスを脱離させる。以上のように、加熱さ
れたガスを連続供給することにより反応管3の内壁面を
充分に清浄化させて、ベーキングを完了する。
【0024】なお、必要に応じて、反応管3内部に設置
された、基板を加熱するための図示しない内部ヒータを
作動させて反応管3内部を昇温し、反応管3の内壁面を
さらに清浄化してもよい。
【0025】本発明の反応管のベーキング方法では、反
応管3の上流の加熱ガス供給ライン7でヒータ12によ
り予め加熱されたガスを反応管3に連続供給して、反応
管3の内壁面にガスを接触させることにより反応管3の
内壁面を加熱して反応管3の内壁面から不純物を脱離さ
せ、反応管3を容易に清浄化できる。また、反応管全体
を加熱する従来のベーキング方法とは異なり、ベーキン
グの対象となる反応管3の内壁面のみを確実に加熱す
る。さらに、従来に比べて短時間でベーキングを完了す
ることが可能であり、反応管3の立ち上げが容易となる
という効果も得られる。以上のように、本発明のベーキ
ング方法によれば、反応管3の内壁面を効率的に加熱・
清浄化し、反応管3の内部を流れる気体の高純度化が達
成される。
【0026】このとき、ガスの設定温度をHOの沸点
である100℃以上とすることが好ましく、これにより
反応管3の内壁面に吸着したHOのガスが脱離しやす
くなる。さらに、ガスの設定温度を200℃以上とする
ことがより好ましく、これにより反応管3の内壁面に吸
着したCO、CO、H、O等のガスが脱離しやす
くなり、反応管3の清浄化をより確実とする。
【0027】ここで用いるガスは、反応管3の内部をよ
り清浄なものとするために高純度のガスを用いることが
好ましい。具体的には、容易に高純度のガスが得られる
とともに不活性ガスである、例えばN、He、Ar等
を用いることが好ましい。また、ガスとして還元作用を
有するHを用いることも可能であり、この場合、特に
反応管3の内壁面に吸着したO及びCOの脱離に有効
であり、より優れたベーキング効果を得ることができ
る。さらに、これらのガスを混合して用いることもでき
る。
【0028】また、ガスの流量は、ヒータ12の加熱能
力等を考慮して適宜設定すべきであるが、ベーキングの
効果を確実に得るためには、例えば気相成長による成膜
を行うときに反応管3に供給する通常の反応ガスの流量
(4リットル/分〜10リットル/分)の2倍以上とす
ることが好ましい。
【0029】そして、以上のような反応管3のベーキン
グが完了した後のMOCVD装置1を用いて、例えば基
板上に発光素子を気相成長により成膜する。ここでは、
発光素子として、GaN系の発光ダイオードを例に挙げ
て説明する。
【0030】図2に示す発光ダイオード21は、GaN
系半導体層からなる下地成長層22上に平板状のGaN
層23が形成されている。なお、下地成長層22上には
図示しない絶縁膜が存在し、GaN層23はその絶縁膜
を開口した部分に後述するMOCVD法等の気相成長に
よって形成される。このGaN層23は、シリコンがド
ープされており、ダブルへテロ構造のクラッドとして機
能する。GaN層23上に活性層であるInGaN層2
4が形成されており、さらにその上にマグネシウムドー
プのGaN層25が形成される。このマグネシウムドー
プのGaN層25もクラッドとして機能する。
【0031】このような発光ダイオード21には、p電
極26とn電極27とが形成されている。p電極26は
マグネシウムドープのGaN層25上に形成されるNi
/Pt/Au又はNi(Pd)/Pt/Au等の金属材
料を蒸着して形成される。n電極27は前述の図示しな
い絶縁膜を開口した部分でTi/Al/Au等の金属材
料を蒸着して形成される。なお、下地成長層22の裏面
側からn電極取り出しを行う場合は、n電極27の形成
は下地成長層22の表面側には不要となる。
【0032】なお、GaN系の発光ダイオードとして
は、例えば帯状に活性層が形成される構造、傾斜したS
面を有する六角錘構造、上端部にC面が形成された角錐
構造のものであってもよい。また、他の窒化物系発光素
子や化合物半導体素子であってもよい。
【0033】このような発光ダイオード21を作製する
ためには、先ず、ベーキング終了後の反応管3の内部に
結晶成長用の基板2を載置し、図示しないヒータによっ
て例えば1000℃付近に基板2を加熱する。そして、
V族供給ライン6からMFCで流量を制御されたNH
と成長用原料ライン4から反応ガスとを反応管3に供給
することにより、基板2上で熱化学反応を生じさせて原
料元素を基板2上に堆積させ、クラッド層として機能す
るGaN層23を成長させる。この場合、対応するバル
ブの開閉を制御することにより、キャリアガスとして水
素とIII族の原料としてトリメチルガリウム(TM
G)との混合ガスを反応ガスとして成長用原料ライン4
から反応管3に供給する。これと同時に、対応するバル
ブの開閉を制御することにより、GaN層23の成膜後
に行われるInGaN層24の成膜の際の反応ガスをベ
ントライン5に準備しておく。なお、GaN系発光ダイ
オードの製造中、MFC9gを介してベントライン5に
窒素を常時供給する。
【0034】次に、GaN層23の成膜終了後、対応す
るバルブを切り替えることにより、ベントライン5で予
め準備した反応ガスを成長用原料ライン4へ移し、活性
層として機能するInGaN層24の成膜を開始する。
そして、対応するバルブの開閉を制御することにより、
キャリアガスとして窒素とIII族の原料としてトリメ
チルインジウム(TMI)及びTMGとの混合ガスを反
応ガスとして成長用原料ライン4から反応管3に供給
し、InGaN層24をさらに成長させる。これと同時
に、InGaN層24の成膜後に行われるGaN層25
の成膜の際の反応ガスをベントライン5に準備してお
く。
【0035】次に、InGaN層24の成膜終了後、対
応するバルブを切り替えることにより、ベントライン5
で予め準備した反応ガスを成長用原料ライン4へ移し、
クラッド層として機能するGaN層25の成膜を開始す
る。そして、対応するバルブの開閉を制御することによ
り、キャリアガスとして窒素とIII族の原料としてT
MGとの混合ガスを反応ガスとして成長用原料ライン4
から反応管3に供給し、GaN層25をさらに成長させ
る。
【0036】このようにして積層された発光ダイオード
の積層膜に対して金属材料薄膜を成膜するとともにパタ
ーニングしてp電極26及びn電極27を接続し、Ga
N系の発光ダイオード21が完成する。
【0037】以上のように、このMOCVD装置1で
は、GaN系の発光ダイオード21の作製に先立って、
予め加熱したガスを反応管3に連続供給することにより
反応管3の内壁面を効率的にベーキングするので、高純
度な反応管3内で安定した結晶成長を行うことができ、
高品質なGaN系の発光ダイオード21を歩留まりよく
製造することができる。
【0038】ここで、図1に示すMOCVD装置1にお
いて、反応管3をベーキングした実験について説明す
る。
【0039】ベーキング用のガスとして、純化装置を通
過することにより純度99.9999999%とされた
ガスを用いた。先ず、反応管3の下流に接続された
真空ポンプ8にて反応管3内を排気し真空チェックを行
った後、ヒータ12により加熱ガス供給ライン7に流れ
るNガスを200℃に加熱し、この高温のNガスを
反応管3へ10分間連続供給することにより反応管3の
内壁面を加熱した。このとき、加熱ガス供給ライン7内
と反応管3内とでNガスの温度に殆ど差がないこと、
及び反応管3内でよどみなくNガスが流れていること
を確認した。そして、高温のNガスを10分間連続供
給することにより、余計な部材を加熱することなく、短
時間で効率的に反応管3をベーキングできた。
【0040】また、ベーキング用のガスとして、純化装
置を通過することにより純度99.9999999%と
されたHガスを用いて上述の実験と同様にベーキング
を行ったところ、上述したNガスを用いた場合よりさ
らに短時間にて、優れた反応管3の清浄化効果を得るこ
とができた。
【0041】なお、本発明は上述の記載に限定されるこ
とはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜
変更可能である。
【0042】例えば、上述の説明では、ガスを加熱する
加熱手段として加熱ガス供給ライン7に巻回されたヒー
タ12を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、いかなるものを用いても良い。
【0043】また、反応管3を構成する材料は任意に選
択可能であるが、メンテナンス時等に真空を破った際に
大気中のCO等によって容易に汚染されることや、外周
面にヒータを取り付けることが困難であること等の理由
から、特に石英を用いた場合に本発明の効果を顕著に得
ることができる。
【0044】また、本発明では、高温のガスが反応管3
の内壁面に接触することにより反応管3の内壁面を均一
に加熱するため、反応管3が複雑な特殊形状を呈する場
合であってもガスを連続供給するといった簡単な操作の
みで確実にベーキングできる。
【0045】また、図1に示すMOCVD装置1では、
ベーキング用のガスを反応管に供給するための配管とし
て加熱ガス供給ライン7を、III族供給ラインである
成長用原料ライン4及びV族供給ライン6と独立して設
けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、成長
用原料ライン4又はV族供給ライン6にヒータ等の加熱
手段を設けた構成でもよい。この場合、反応管3への反
応ガスの供給に先立って、成長用原料ライン4又はV族
供給ライン6にキャリアガスとして例えばN又はH
のみを流しながら加熱手段をオンしてこのキャリアガス
を加熱し、反応管3に連続供給することにより反応管3
のベーキングを行うことができる。
【0046】また、上述の説明では、反応ガスとして有
機金属化合物ガスを用いたMOCVD装置を例に挙げて
説明したが、本発明は、分子線エピタキシー(MBE)
装置、ハイドライドCVD(HCVD)装置等、いかな
る気相成長装置に適用することもできる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、上流
側で加熱したガスを反応管へ連続供給して反応管の内壁
面を加熱するため、反応管の形状に依存することなく反
応管の内壁面を均一に加熱し、内壁面に付着した不純物
を脱離させる。また、余計な部材を加熱することなく、
ベーキングの対象となる反応管の内壁面のみを確実に加
熱する。さらに、ベーキングに要する時間の短縮が図ら
れる。したがって、本発明の反応管のベーキング方法に
よれば、効率的に反応管の内壁面を清浄化し、反応管内
部に流れる気体を高純度なものとすることができる。
【0048】また、本発明に係る気相成長装置は、気相
成長による成膜を行う前に、加熱されたガスを流して反
応管の内壁面のみを効率的にベーキングするので、反応
管内部に流れる気体を高純度なものとする。したがっ
て、本発明によれば、高品質な結晶層の製造を歩留まり
よく実現する気相成長装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したMOCVD装置の反応管周辺
を示す模式図である。
【図2】発光素子の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 MOCVD装置 2 基板 3 反応管 4 成長用原料ライン 5 ベントライン 6 V族供給ライン 7 加熱ガス供給ライン 8 真空ポンプ 9 差圧計 10 MFC 11 バルブ 12 ヒータ 21 発光ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 琵琶 剛志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4K030 AA11 AA13 BA08 BA38 DA06 JA10 KA09 KA25 KA46 LA14 5F045 AA04 AB14 AC15 AC16 AC17 EB15 EE14

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応管の上流側で加熱したガスを上記反
    応管に連続供給することにより、上記反応管の内壁面を
    加熱することを特徴とする反応管のベーキング方法。
  2. 【請求項2】 上記ガスを100℃以上に加熱すること
    を特徴とする請求項1記載の反応管のベーキング方法。
  3. 【請求項3】 上記ガスを200℃以上に加熱すること
    を特徴とする請求項2記載の反応管のベーキング方法。
  4. 【請求項4】 上記ガスとしてN、H、He、Ar
    のうち少なくとも1種を用いることを特徴とする請求項
    1記載の反応管のベーキング方法。
  5. 【請求項5】 上記反応管の内壁面は石英からなること
    を特徴とする請求項1記載の反応管のベーキング方法。
  6. 【請求項6】 上記ガスの流量を、成膜時に上記反応管
    に供給される反応ガスの流量の2倍以上とすることを特
    徴とする請求項1記載の反応管のベーキング方法。
  7. 【請求項7】 気相成長により成膜が行われる反応管
    と、 上記反応管にガスを供給するガス供給管とを備え、 上記ガス供給管には、上記反応管をベーキングするため
    の加熱手段が設けられていることを特徴とする気相成長
    装置。
  8. 【請求項8】 上記加熱手段は、上記ガスを100℃以
    上に加熱することを特徴とする請求項7記載の気相成長
    装置。
  9. 【請求項9】 上記加熱手段は、上記ガスを200℃以
    上に加熱することを特徴とする請求項8記載の気相成長
    装置。
  10. 【請求項10】 上記ガスとしてN、H、He、A
    rのうち少なくとも1種を用いることを特徴とする請求
    項7記載の気相成長装置。
  11. 【請求項11】 上記ガス供給管の周囲に上記加熱手段
    としてヒータが設けられていることを特徴とする請求項
    7記載の気相成長装置。
  12. 【請求項12】 上記反応管は特殊形状であることを特
    徴とする請求項7記載の気相成長装置。
  13. 【請求項13】 上記反応管の内壁面は石英からなるこ
    とを特徴とする請求項7記載の気相成長装置。
  14. 【請求項14】 上記ガス供給管はステンレスからなる
    ことを特徴とする請求項7記載の気相成長装置。
  15. 【請求項15】 有機金属化学気相成長装置であること
    を特徴とする請求項7記載の気相成長装置。
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