JP2003165946A - 電着塗料組成物 - Google Patents

電着塗料組成物

Info

Publication number
JP2003165946A
JP2003165946A JP2001362964A JP2001362964A JP2003165946A JP 2003165946 A JP2003165946 A JP 2003165946A JP 2001362964 A JP2001362964 A JP 2001362964A JP 2001362964 A JP2001362964 A JP 2001362964A JP 2003165946 A JP2003165946 A JP 2003165946A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
resin
electrodeposition coating
parts
melamine resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001362964A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Saito
宏 斎藤
Yutaka Tatebe
裕 立部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP2001362964A priority Critical patent/JP2003165946A/ja
Priority to CNB021543062A priority patent/CN100430446C/zh
Publication of JP2003165946A publication Critical patent/JP2003165946A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハジキ性がなく、硬化塗膜の光沢性と耐すり
傷性に優れた低温硬化性の電着塗料組成物を提供する。 【解決手段】 a)酸価が70〜130mgKOH/g
となる量のカルボキシル基およびヒドロキシル価が90
〜160mgKOH/gとなる量のヒドロキシル基を有
するアクリル樹脂、およびb)親水性メラミン樹脂を含
有し、上記a)アクリル樹脂とb)親水性メラミン樹脂
を、重量比で60〜80:40〜20(固形分基準、以
下同じ)の割合からなる樹脂組成物を含有するクリアー
電着塗料組成物。親水性メラミン樹脂がメトキシ基/ブ
トキシ基のモル比6/4〜9/1のメチル/ブチル混合
エーテル変性メラミン樹脂である上記のクリアー電着塗
料組成物。樹脂組成物濃度が5〜20重量%となるよう
に水性媒体中に分散してなる上記クリアー電着塗料組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電着塗料組成物、
特にハジキ性がなく、硬化塗膜の耐すり傷性に優れた低
温硬化性の電着塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】電着塗料組成物として、酸基およびヒド
ロキシル基を有するアクリル樹脂とアミノ樹脂および/
またはイソシアネート樹脂を主成分とするものは塗膜の
物理的性能と外観に優れるだけでなく、塗料の安定性に
も優れるため広く使用されている。これまでこの系統の
電着塗料に使用されてきたアクリル樹脂は、酸基および
ヒドロキシル基ともに低く設計されている。その理由は
酸基あるいはヒドロキシル基のいずれか一方のみを高く
設計しても、性能バランスがとれず、両方を高くすると
アクリル樹脂の粘度が高くなるために製造が困難であっ
たためである。したがって酸基およびヒドロキシル基と
もに低い従来のものは塗膜の硬化性があまり高くなく、
低温硬化性ならびに塗膜硬度に問題があった。また、酸
基およびヒドロキシル基ともに低い場合アクリル樹脂と
アミノ樹脂との相溶性が劣るために、ハジキの発生が問
題であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
ハジキ性がなく、硬化塗膜の耐すり傷性に優れた低温硬
化性のクリアー電着塗料組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、塗料を構成
する樹脂組成物の主成分であるアクリル樹脂として、酸
価およびヒドロキシル価がともに高いものを用いること
により上記の課題の解決を図った。即ち、本発明は、
a)酸価が70〜130mgKOH/gとなる量のカル
ボキシル基およびヒドロキシル価が90〜160mgK
OH/gとなる量のヒドロキシル基を有するアクリル樹
脂、およびb)親水性メラミン樹脂を含有し、上記a)
アクリル樹脂とb)親水性メラミン樹脂の割合が重量比
で60〜80:40〜20(固形分基準、以下同じ)で
ある樹脂組成物を含有するクリアー電着塗料組成物に関
する。特に本発明は、親水性メラミン樹脂がメトキシ基
/ブトキシ基のモル比6/4〜9/1のメチル/ブチル
混合エーテル変性メラミン樹脂である上記のクリアー電
着塗料組成物に関する。また、本発明は、樹脂組成物濃
度が5〜20重量%となるように水性媒体中に分散して
なる上記のクリアー電着塗料組成物に関する。さらに、
本発明は、導電性基材に上記クリアー電着塗料組成物を
電着塗装する方法に関する。特に、導電性基材がアルミ
ニウムである上記方法に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の電着塗料組成物の特徴の
ひとつは低温硬化性を有することであるが、本発明で低
温硬化性とは180℃以下、特に160℃以下の温度で
30分の焼付時間で4H〜5H程度の硬化状態を発現す
ることができることを意味する。
【0006】本発明の電着塗料組成物は、塗料の樹脂組
成物の主成分であるアクリル樹脂として酸価が70〜1
30mgKOH/gとなる量のカルボキシル基およびヒ
ドロキシル価が90〜160mgKOH/gとなる量の
ヒドロキシル基を有するものを用いたところに特徴があ
る。本発明において、酸価とは、アクリル樹脂1g中に
含まれるカルボキシル基を中和するに要する水酸化カリ
ウムのmg数をいう。また、ヒドロキシル価とは、アク
リル樹脂1gをアセチル化するに要する酢酸を中和する
に要する水酸化カリウムのmg数をいう。
【0007】本発明の塗料組成物を構成する樹脂組成物
中のアクリル樹脂は、酸価およびヒドロキシル価が上記
範囲に入るものである限り特に限定されず、より好まし
くは酸価は80〜120mgKOH/g、ヒドロキシル
価が100〜150mgKOH/gのものである。また
アクリル樹脂の重量平均分子量は、好ましくは5000
〜100000、特に好ましくは10000〜7000
0である。また重量平均分子量と数平均分子量との比で
表した分子量分布の尺度が好ましくは1〜6、より好ま
しくは1〜4である。アクリル樹脂の分子量が5000
以下ではエマルジョンが不安定となり、100000を
越えると電着塗膜のフロー性が悪くなる。
【0008】アクリル樹脂は、塗料中の全樹脂組成物固
形分中60〜80重量%、好ましくは65〜75となる
量で配合される。アクリル樹脂の含有量が60重量%よ
り少ないと、表面硬度および基材への接着性に優れた塗
料が得られない。一方80重量%より多くなると硬化剤
の量が相対的に少なくなり、耐候性および耐水性や表面
硬度に優れた塗膜は得られない。
【0009】アクリル樹脂にカルボキシル基を導入する
ための重合性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、マレイ
ン酸モノエステル、イタコン酸、イタコン酸モノエステ
ル、クロトン酸、シトラコン酸等のビニル重合可能な
α,β−不飽和脂肪酸およびこれらの混合物からなる群
から選択すればよい。カルボキシル基は、アクリル樹脂
の酸価が70〜130mgKOH/g、好ましくは80
〜120mgKOH/gとなるよう導入する。酸価が7
0未満では低温硬化性が失われ、硬化後の塗膜の物理的
性質、特に硬度が十分高いものとならない。また、酸価
が130mgKOH/gを越えると塗膜の耐水性が不良
となり好ましくない。
【0010】アクリル樹脂へヒドロキシル基を導入する
のは、硬化剤であるメラミン樹脂との相溶性を向上させ
反応性を高めるためである。さらにまた架橋度および耐
キズ性を高めるためである。ヒドロキシル基を導入する
ためにはヒドロキシル基を有する重合性モノマー、例え
ばβヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、アリルアルコール、
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、商標プラクセ
ルFM1〜5(ダイセル化学)およびこれらの混合物か
らなる群から選択されるモノマーを共重合させればよ
い。
【0011】本発明のアクリル樹脂中、ヒドロキシル基
はヒドロキシル価90〜160mgKOH/g、より好
ましくは100〜150mgKOH/gとなるように導
入する。ヒドロキシル価が90mgKOH/g未満では
硬化反応が十分に起こらず、硬度が低下し、耐化学性が
不良となる。一方、160mgKOH/gを越えると未
反応のヒドロキシル基が塗膜に残存し、耐水性、耐候性
が不良となる。
【0012】さらに、本発明のアクリル樹脂にはN−メ
チロールアクリルアミドおよび/またはN−ブトキシメ
チルアクリルアミドを共重合させてもよい。これらのア
ミド成分は、アクリル樹脂を形成する全モノマー重量に
対して2〜10重量%、好ましくは3〜5重量%添加す
る。これらのアミド成分を共重合させることによって、
アクリル樹脂同士で架橋反応が起こるため架橋密度が高
くなり、耐水性、耐化学性などが改善される。
【0013】本発明のアクリル樹脂のアクリル成分とし
ては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、イソ
ブチル(メタ)アクリレート、ノルマルブチル(メタ)
アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートお
よびラウリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート等がいずれも好適に用いられる。ま
た、本発明のアクリル樹脂には、本発明の電着塗料の特
性を損なわない範囲でスチレン、α−メチルスチレン、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、(メタ)アクリロニトリル、弗化ビニル、弗
化ビニリデン、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト等を共重合してもよい。これらのモノマー成分の含有
量はアクリル樹脂中の20重量%以下が好ましい。
【0014】アクリル樹脂は、溶液重合、エマルジョン
重合、懸濁重合等の公知の方法のいずれによって製造し
てもよい。特にアルコール系溶剤、セロソルブ系溶剤、
カルビトール系溶剤、グライム系溶剤およびセロソルブ
アセテート系溶剤等の水混和性溶剤を用い、各モノマー
と開始剤を添加して重合する溶液重合法によるのが好ま
しい。アクリル樹脂を調製する際に用いる開始剤として
は、通常の合成に用いられるものがいずれも好適に用い
られ、例えばアゾ系化合物、ジスルフィド系化合物、ス
ルフィド系化合物、スルフィン系化合物、ジアゾ系化合
物、ニトロソ化合物、パーオキサイド系化合物等が例示
される。
【0015】本発明の塗料において、アクリル樹脂はカ
ルボキシル基をアルカリ性物質、例えばアンモニア;ト
リメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、
トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロ
ピルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリ
ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシ
ルアミン、ジエチルシクロヘキシルアミン、メトキシイ
ソプロピルアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノー
ル、2-ジメチルアミノ-2-メチル-1-プロパノール、
モルホリン、N-エチルモルホリン等の脂肪族アミン
類;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、モノメチルエタノールアミン、ジメチル
エタノールアミン、ジブチルエタノールアミン等のアル
カノールアミン類などで中和して水溶性の樹脂として用
いればよい。
【0016】本発明には、硬化剤として親水性メラミン
樹脂が、全樹脂組成物固形分中20〜40重量%、好ま
しくは25〜35重量%の範囲で配合される。硬化剤の
量が20重量%未満では十分な硬化反応が起こらず、一
方、40重量%を越えると塗膜が硬くなりすぎ、密着性
や柔軟性が低下する。
【0017】硬化剤として用いられる親水性メラミン樹
脂として通常メチル/ブチル混合エーテル変性タイプの
メラミン樹脂が好適に用いられる。このとき、メチル/
ブチル混合エーテル変性中のメトキシ基/ブトキシ基の
比として6:4以上、好ましくは7:3以上であり、
9:1までの変性メトキシ樹脂を使用するのがよい。こ
の比が6:4より小さいものを使用するとハジキ性に悪
影響を与える。
【0018】上記メラミン樹脂は、高イミノ型アルキル
エーテル化メラミン樹脂、メチロール型アルキルエーテ
ル化メラミン樹脂、アルキルエーテル化メラミン樹脂、
混合アルキルエーテル化メラミン樹脂等に分類される
が、いずれも使用することができ、焼き付け温度、塗膜
の物性に応じて、適宜選択可能である。イミノ基やメチ
ロール基を有するものは、一般に耐水性が低下するの
で、塗膜の耐水性の点からアルキルエーテル化メラミン
樹脂、混合アルキルエーテル化メラミン樹脂が好まし
い。
【0019】上記アルキルエーテル化メラミン樹脂とし
ては、n-ブチル基、iso-ブチル基によりエーテル化さ
れたブチル化メラミン樹脂、メチル基によりエーテル化
されたメチル化メラミン樹脂、およびメチル基、n-ブ
チル基、i-ブチル基によりエーテル化されたメチル/
ブチル混合エーテル化メラミン樹脂がある。上記メチル
化メラミン樹脂として市販されているものとしては、例
えば、メトキシ基/イソブトキシ基のモル比が60/4
0のサイメル238、メトキシ基/ブトキシ基のモル比
が60/40のサイメル235、メトキシ基/ブトキシ
基のモル比が65/35のサイメル231、メトキシ基
/ブトキシ基のモル比が40/60のサイメル236、
メトキシ基/ブトキシ基のモル比が70/30のサイメ
ル266、277(以上いずれも三井サイテック社
製);スミマール50B(住友化学社製)等を挙げるこ
とができる。
【0020】上記ブチル化メラミン樹脂として市販され
ているものとしては、例えば、マイコート506(三井
サイテック社製)、ユーバン20SE、ユーバン20N
-60(三井東圧化学社製)等を挙げることができる。
上記メチル化メラミン樹脂として市販されているものと
しては、例えば、サイメル303(三井サイテック社
製)、スミマールM30W、M40S、M50W(いず
れも住友化学社製)、メラン622、623(いずれも
日立化成工業社製)等を挙げることができる。
【0021】本発明の塗料においては、上記樹脂組成物
が水性媒体中に分散されて用いられ、塗料中の固形分含
量は5〜20重量%、好ましくは約7〜15重量%とす
る。本発明の塗料は、クリアー電着塗料組成物である。
ここでクリアーとは、体質顔料や着色顔料等の顔料を含
まない塗料をいう。本発明の電着塗料には、必要に応じ
てさらに染料、着色剤その他通常用いられる添加剤を配
合してもよい。
【0022】また、本発明は上記のクリアー電着塗料組
成物を導電性基材に塗布する電着塗装する方法を提供す
るものである。本発明の電着塗装方法においては、特に
限定されるものではないが、電着槽の温度は好ましくは
10〜30℃、印加電圧は好ましくは50〜300ボル
ト、塗装時間は好ましくは1〜10分である。被塗装材
料である導電性基材としては鉄板、鋼板、アルミニウム
板およびこれらを表面処理したもの、またはこれらの成
形品を挙げることができるが、導電性のあるものであれ
ば特に限定されない。アルミニウムが特に好ましい。
【0023】
【実施例】(アクリル樹脂1の合成)溶剤であるイソプ
ロピルアルコール32重量部およびブチルセロソルブ3
3重量部を反応容器に仕込み、90〜100℃に加熱
し、緩やかに還流させながら、これにスチレン10重量
部、メチルメタクリレート27重量部、イソブチルアク
リレート15重量部、エチルアクリレート8重量部、ヒ
ドロキシエチルアクリレート24重量部、メタクリル酸
13重量部およびN-ブトキシメチルアクリルアミド4
重量部のモノマーと、重合開始剤としてアゾビスイソブ
チロニトリル2.0重量部との混合物を3時間かけて滴
下した。滴下終了後更に1時間反応を続けたのち、開始
剤であるアゾビスイソブチロニトリル0.5重量部およ
びイソプロピルアルコール1.0重量部を1.5時間かけ
て後滴下し、さらに2時間反応させた。得られたアクリ
ルワニスの不揮発分は60%、ヒドロキシル価は100
mgKOH/g、酸価は80mgKOH/g、重量平均
分子量は30000であった。
【0024】(アクリル樹脂2の合成)イソプロピルア
ルコール32重量部およびブチルセロソルブ33重量部
を反応容器に仕込み、90〜100℃に加熱し、緩やか
に還流させながら、これにスチレン13重量部、メチル
メタクリレート10重量部、イソブチルアクリレート2
2重量部、ヒドロキシエチルアクリレート33重量部、
メタクリル酸18重量部およびN−ブトキシメチルアク
リルアミド4重量部のモノマーと、重合開始剤としてア
ゾビスイソブチロニトリル2.0重量部との混合物を3
時間かけて滴下した。滴下終了後更に1時間反応を続け
たのち、開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル0.
5重量部およびイソプロピルアルコール1.0重量部を
1.5時間かけて後滴下し、さらに2時間反応させた。
得られたアクリルワニスの不揮発分は60%、ヒドロキ
シル価は150mgKOH/g、酸価は120mgKO
H/g、重量平均分子量は35000であった。
【0025】(アクリル樹脂3の合成)イソプロピルア
ルコール32重量部およびブチルセロソルブ33重量部
を反応容器に仕込み、90〜100℃に加熱し、緩やか
に還流させながら、これにスチレン6重量部、メチルメ
タクリレート50重量部、イソブチルアクリレート10
重量部、ヒドロキシエチルアクリレート10重量部、エ
チルアクリレート12重量部、メタクリル酸8重量部お
よびN−ブトキシメチルアクリルアミド4重量部のモノ
マーと、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル
2.0重量部との混合物を3時間かけて滴下した。滴下
終了後更に1時間反応を続けたのち、開始剤であるアゾ
ビスイソブチロニトリル0.5重量部およびイソプロピ
ルアルコール1.0重量部を1.5時間かけて後滴下し、
さらに2時間反応させた。得られたアクリルワニスの不
揮発分は60%、ヒドロキシル価は40mgKOH/
g、酸価は50mgKOH/g、重量平均分子量は30
000であった。
【0026】(アクリル樹脂4の合成)イソプロピルア
ルコール32重量部およびブチルセロソルブ33重量部
を反応容器に仕込み、90〜100℃に加熱し、緩やか
に還流させながら、これにスチレン6重量部、メチルメ
タクリレート23重量部、イソブチルアクリレート28
重量部、ヒドロキシエチルアクリレート33重量部、メ
タクリル酸6重量部およびN−ブトキシメチルアクリル
アミド4重量部のモノマーと、重合開始剤としてアゾビ
スイソブチロニトリル2.0重量部との混合物を3時間
かけて滴下した。滴下終了後更に1時間反応を続けたの
ち、開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル0.5重
量部およびイソプロピルアルコール1.0重量部を1.5
時間かけて後滴下し、さらに2時間反応させた。得られ
たアクリルワニスの不揮発分は60%、ヒドロキシル価
は150mgKOH/g、酸価は50mgKOH/g、
重量平均分子量は35000であった。
【0027】(アクリル樹脂5の合成)イソプロピルア
ルコール32重量部およびブチルセロソルブ33重量部
を反応容器に仕込み、90〜100℃に加熱し、緩やか
に還流させながら、これにスチレン12重量部、メチル
メタクリレート26重量部、イソブチルアクリレート3
2重量部、ヒドロキシエチルアクリレート17重量部、
メタクリル酸9重量部およびN−ブトキシメチルアクリ
ルアミド4重量部のモノマーと、重合開始剤としてアゾ
ビスイソブチロニトリル2.0重量部との混合物を3時
間かけて滴下した。滴下終了後更に1時間反応を続けた
のち、開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル0.5
重量部およびイソプロピルアルコール1.0重量部を1.
5時間かけて後滴下し、さらに2時間反応させた。得ら
れたアクリルワニスの不揮発分は60%、ヒドロキシル
価は80mgKOH/g、酸価は80mgKOH/g、
重量平均分子量は30000であった。
【0028】実施例 1 上記で合成したアクリル樹脂1ワニス81重量部にトリ
エチルアミンを中和率35%(カルボキシル基に対して
0.35当量)となるように添加し、均一に混合した。
この中に、予めサイメル285(三井サイテック社製;
メラミン樹脂、メトキシ/ブトキシ比=7/3(重量
比))を19重量部加え、10分間撹拌した。撹拌しな
がらこの中に脱イオン水を徐々に加えて固形分50重量
%の水分散液を調製し、電着塗料原液とした。また、こ
の原液にトリエチルアミン、脱イオン水を加えて中和率
70%、固形分8重量%としたものを電着に供した。こ
の電着塗料を20℃に調整し、6063Sアルミニウム
合金板にアルマイト処理(アルマイト皮膜厚さ:9μ
m)を行った後に封孔処理(80℃の熱水に3分間浸
漬)をし、乾燥膜厚8〜10μmとなるよう100〜2
00Vの直流電圧を3分間印加し電着塗装した。電着塗
装後、20℃に調整した水洗浴中に塗装したアルミニウ
ム合金板を3分間浸漬した後、160℃で30分間焼き
付け乾燥し、硬化塗膜を得た。
【0029】実施例 2 アクリル樹脂としてアクリル樹脂2を用いた以外は実施
例1と同様にして、電着塗料を調製し、電着塗装および
水洗、焼付を行なった。
【0030】比較例 1 アクリル樹脂としてアクリル樹脂3を用いた以外は実施
例1と同様にして、電着塗料を調製し、電着塗装および
水洗、焼付を行なった。
【0031】比較例 2 アクリル樹脂としてアクリル樹脂4を用いた以外は実施
例1と同様にして、電着塗料を調製し、電着塗装および
水洗、焼付を行なった。
【0032】比較例 3 アクリル樹脂としてアクリル樹脂5を用いた以外は実施
例1と同様にして、電着塗料を調製し、電着塗装および
水洗、焼付を行なった。
【0033】比較例 4 アクリル樹脂としてアクリル樹脂4、メラミン樹脂とし
てサイメル235(三井サイテック社製;メトキシ/ブ
トキシ比=4/6(重量比))を用いた以外は実施例1と
同様にして、電着塗料を調製し、電着塗装および水洗、
焼付を行なった。
【0034】実施例1および2、比較例1〜4で調製し
た電着塗料を用いて、塗料の運転中の安定性をポンプシ
ェア性によって、また硬化塗膜の性能について、硬度を
鉛筆硬度および耐擦り傷性で、硬化性を耐塩酸性および
耐強アルカリ性として、またハジキ性をメラミン樹脂を
未硬化塗膜に滴下した場合の塗膜の均一性で評価した。
表1には実施例および比較例で用いた各樹脂の性状を示
した。次に評価方法をまた表2に評価結果を示した。
【0035】硬化塗膜の評価方法 〔硬度〕JIS K5400に準拠し、鉛筆による引掻
き値試験を行ない、硬度は塗膜が削り取られない最高の
鉛筆硬さで表示した。
【0036】〔硬化性〕 1.耐塩酸性:JIS K8602に準拠し、20℃に
おいて5%の塩酸水溶液に192時間接触させた後に塗
膜表面を目視により観察し、レイティングナンバー(J
IS K8681:試験面に対する腐食面積率)によって
表した。 2.耐強アルカリ性:JIS K8602に準拠し、2
0℃において5%の水酸化ナトリウム水溶液に192時
間接触させた後に塗膜表面を目視により観察し、レイテ
ィングナンバー(JIS K8681:試験面に対する腐
食面積率)によって表した。
【0037】〔耐擦り傷性〕学振型染色物摩擦堅牢度試
験機(株式会社大栄科学精機製作所製)を用い、800
gの荷重をかけた段ボールを200回往復させた後、塗
膜表面の状態を目視によって評価した。 ○:傷や跡がない。 △:1〜3本程度の傷がある。 ×:数本の目立つ傷がある。 ××:帯状の傷がある。
【0038】〔ハジキ性(メラミン樹脂相溶性)〕 アルミテストピース(JIS H4000:A6063
Sのアルマイト処理品)を所定電圧にて2分間の通電を
行い、水洗を行った後に、室温にて30分間放置し、塗
膜表面を乾燥した。その後、塗膜表面にメラミン樹脂
(サイメル285:三井サイテック社製)を滴下し、1
60℃で焼付を行い、焼付後の塗膜の状態を目視評価し
た。 ○:ハジキ、ヘコミ等の発生がない。 △:極わずかにハジキ、ヘコミ等の発生が見られる。 ×:ハジキ、ヘコミ等の発生がある。
【0039】運転中の電着塗料の安定性評価方法 〔ポンプシェア性〕塗料1Lをイワキマグネットポンプ
(MD−15−RN)で1時間循環させた後、以下の手
順で電着塗装した。 1.電着塗装前に塗料を強撹拌した。 2.上記電着塗料の入った電着浴にL字型に折り曲げた
アルミテストピース(JIS H4000:A6063
Sのアルマイト処理品)を入れ、5分間撹拌を停止し
た。 3.所定電圧にて2分間の通電を行って電着塗装を行
い、水洗後焼付した。 こうして焼付して硬化した塗膜を、目視にて、ハジキ、
ヘコミ等の異常がないかを評価して、運転中の塗料の安
定性の尺度とした。判定は、問題なしを10点として、
10段階のレベル評価とした。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明の電着塗料組成物は140〜16
0℃のような低温での高硬度化が可能であり、この塗料
を上記温度範囲で硬化して得られた硬化塗膜は硬度に優
れ、メラミン樹脂の滴下によって評価したハジキ性の面
から評価した塗装性も良好であり、塗料自体の運転中の
安定性も問題がない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CG141 CH031 CH041 CH171 DA162 DB221 GA03 GA06 GA09 JB01 JB09 MA08 MA10 MA12 MA14 NA03 NA04 NA11 NA25 PA04 PC02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)酸価が70〜130mgKOH/g
    となる量のカルボキシル基およびヒドロキシル価が90
    〜160mgKOH/gとなる量のヒドロキシル基を有
    するアクリル樹脂、およびb)親水性メラミン樹脂を含
    有し、上記a)アクリル樹脂とb)親水性メラミン樹脂
    の割合が重量比で60〜80:40〜20(固形分基
    準、以下同じ)である樹脂組成物を含有するクリアー電
    着塗料組成物。
  2. 【請求項2】 親水性メラミン樹脂がメトキシ基/ブト
    キシ基のモル比6/4〜9/1のメチル/ブチル混合エ
    ーテル変性メラミン樹脂である請求項1に記載のクリア
    ー電着塗料組成物。
  3. 【請求項3】 樹脂組成物濃度が5〜20重量%となる
    ように水性媒体中に分散してなる請求項1または2に記
    載のクリアー電着塗料組成物。
  4. 【請求項4】 導電性基材に請求項1〜3のいずれかに
    記載のクリアー電着塗料組成物を電着塗装する方法。
  5. 【請求項5】 導電性基材がアルミニウムである請求項
    4に記載の方法。
JP2001362964A 2001-11-28 2001-11-28 電着塗料組成物 Pending JP2003165946A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001362964A JP2003165946A (ja) 2001-11-28 2001-11-28 電着塗料組成物
CNB021543062A CN100430446C (zh) 2001-11-28 2002-11-28 电泳涂料组合物及其涂布方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001362964A JP2003165946A (ja) 2001-11-28 2001-11-28 電着塗料組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003165946A true JP2003165946A (ja) 2003-06-10

Family

ID=19173381

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001362964A Pending JP2003165946A (ja) 2001-11-28 2001-11-28 電着塗料組成物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2003165946A (ja)
CN (1) CN100430446C (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020092868A1 (en) * 2018-11-01 2020-05-07 Ppg Industries Ohio, Inc. Solvent-borne coating compositions, coatings formed therefrom, and methods of forming such coatings
CN113088144A (zh) * 2021-03-05 2021-07-09 广东呈美化学材料有限公司 应用在金属上的低温固化水性氨基烤漆涂料及制备方法

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104073109B (zh) * 2013-03-27 2016-08-03 广州奥翼电子科技有限公司 一种电泳显示涂布液及其制备方法
CN104231799B (zh) * 2013-06-24 2016-12-28 郎溪县鑫泽涂料有限公司 高固体分高光泽阳极电泳涂料及涂装方法
CN106883690A (zh) * 2017-04-06 2017-06-23 广德瑞邦涂料有限公司 一种厚膜膏溶剂型电泳漆
CN108795204B (zh) * 2018-05-30 2020-10-09 广东耀银山铝业有限公司 一种铝型材用电泳漆、其制备方法及电泳制得的铝型材
CN112175468A (zh) * 2020-10-26 2021-01-05 厦门市金宝源实业有限公司 一种电泳漆及其制备方法及涂装工艺
CN112430414B (zh) * 2020-11-11 2021-12-14 江阴恒兴涂料有限公司 一种耐候性有色电泳涂料其制备方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0978009A (ja) * 1995-09-12 1997-03-25 Toray Ind Inc 艶消し電着塗料組成物
US5747590A (en) * 1996-12-04 1998-05-05 E. I. Du Pont De Nemours And Company Acrylic-melamine-functionalized oligomer coating composition
JPH11209664A (ja) * 1998-01-28 1999-08-03 Shinto Paint Co Ltd 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法
JPH11349866A (ja) * 1998-06-05 1999-12-21 Shinto Paint Co Ltd 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法
CN1109726C (zh) * 1999-08-20 2003-05-28 广州大学 水溶性涂料

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020092868A1 (en) * 2018-11-01 2020-05-07 Ppg Industries Ohio, Inc. Solvent-borne coating compositions, coatings formed therefrom, and methods of forming such coatings
KR20210084549A (ko) * 2018-11-01 2021-07-07 피피지 인더스트리즈 오하이오 인코포레이티드 용제형 코팅 조성물, 이것으로부터 형성된 코팅, 및 이러한 코팅을 형성하는 방법
KR102570334B1 (ko) 2018-11-01 2023-08-23 피피지 인더스트리즈 오하이오 인코포레이티드 용제형 코팅 조성물, 이것으로부터 형성된 코팅, 및 이러한 코팅을 형성하는 방법
US11851573B2 (en) 2018-11-01 2023-12-26 Ppg Industries Ohio, Inc. Solvent-borne coating compositions, coatings formed therefrom, and methods of forming such coatings
CN113088144A (zh) * 2021-03-05 2021-07-09 广东呈美化学材料有限公司 应用在金属上的低温固化水性氨基烤漆涂料及制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN100430446C (zh) 2008-11-05
CN1422910A (zh) 2003-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5819302A (ja) 共重合体水性分散物の製造方法および該分散物の用途
EP0266152B1 (en) Method of painting
JP2003165946A (ja) 電着塗料組成物
JP4511493B2 (ja) クリアーアニオン電着塗料組成物及び塗膜形成方法
JPH07247460A (ja) 水性被覆材組成物
JP2585879B2 (ja) 水性分散体および水性塗料
JP5411401B2 (ja) 高硬度、高耐候性の電着塗料組成物
JP5400265B2 (ja) 高硬度、高耐候性の艶消し電着塗料組成物
JP4091138B2 (ja) つや消し電着塗料組成物およびこれを用いる電着塗装方法
JP4558143B2 (ja) アニオン型電着塗料およびその電着塗装方法
JP5546877B2 (ja) 厚膜塗装可能な艶消し電着塗料組成物
JPH11199803A (ja) 艶消し電着塗料組成物およびその製造方法
JP4775998B2 (ja) 高硬度の艶消し電着塗料組成物
JP2001329209A (ja) アニオン型電着塗料およびその電着塗装方法
US5093428A (en) Anionic matte electrodeposition coating composition and process for the formation of matte film
JP2966593B2 (ja) 艶消し塗膜の形成方法
JP4776019B2 (ja) 高硬度の艶消し電着塗料組成物
JP2000080332A (ja) 艶消しアニオン電着塗装用樹脂組成物
JPS59149913A (ja) 酸化重合型水性エマルシヨンならびにその製造法
JP2700730B2 (ja) 艶消し電着塗膜の形成方法
JP5635961B2 (ja) 高硬度、高耐候性の艶消し電着塗料組成物
JP2827086B2 (ja) 常温架橋型水性2液型塗料用樹脂組成物
JPH0959557A (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JPH10219152A (ja) 艶消し電着塗料組成物
JPH02248477A (ja) 塗料組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040629

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20060511

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070807

A521 Written amendment

Effective date: 20071004

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20071106

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02