JP2003160872A - 化学気相成長による金属薄膜形成方法 - Google Patents
化学気相成長による金属薄膜形成方法Info
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Abstract
表面の平坦性を向上した化学気相成長法による薄膜形成
方法を提供する。 【解決手段】 化学気相成長法により薄膜を基体上に形
成する方法において、原料ガスと、励起手段により励起
されたガスを交互に前記基体上に導入して化学気相成長
を行い、この化学気相成長を繰り返し行うことにより所
要の膜厚の薄膜を前記基体上に形成することを特徴とす
る化学気相成長による薄膜形成方法。
Description
際に、基体上に金属薄膜を形成するための化学気相成長
による金属薄膜形成方法に関し、詳しくは、励起したガ
スを使用する化学気相成長による金属薄膜形成方法に関
する。
って、絶縁膜に形成されるコンタクトホールやスルホー
ルの径は極度に微細化されてきている。このような微細
パターンの段差部の穴埋め、たとえば基板上の絶縁膜中
のコンタクトホールやスルホールへの高融点金属などの
穴埋めの技術としては、化学気相成長法(以下、CVD
と称する)が有効であることが知られている。
めをする従来のCVDでは、原料ガスとして、たとえば
タングステンやモリブデン等のフッ化物を用い、この金
属フッ化物を、反応性ガスである水素やシラン系ガスと
の混合ガスとしてCVD装置に導入し、プラズマや紫外
線等によりこの反応性ガスを励起させながら、この原料
ガスと反応性ガスの還元反応を基板上で行い金属の薄膜
を堆積している(特開昭63−65075号公報、特開
昭64−233号公報)。
金属薄膜の形成は、原料ガスと反応性ガスの選択により
ほぼ決まっており、選択された原料ガスと反応性ガスの
反応過程に依存して、ウェーハ基板や堆積した金属薄膜
のエッチング反応がおこる。たとえば基板上へのタング
ステン薄膜の形成に当たっては、フッ化タングステンを
金属タングステンに還元するための還元反応は、最終生
成物として還元により基体上に堆積させる金属タングス
テンの外に、三フッ化シラン(SiHF3)を生成する
反応が最も進行しやすい反応として伴なわれる。そのた
め、水素を反応性ガスとして用いた場合には、反応温度
として400〜500℃程度の温度が必要であり、この
反応温度ではシリコン基板のエッチング反応が促進され
たり、生成した金属薄膜表面が荒れたりする。
として水素を用いた場合には反応に高温度を必要とする
ために、表面の荒れや基板の侵食等を起し、これが漏洩
電流や薄膜剥離の原因となっている。
止して漏洩電流を押さえ、膜表面の平坦性を向上した化
学気相成長法による金属薄膜形成方法を提供することに
ある。
の本発明は、化学気相成長法により金属薄膜を基体上に
形成する方法において、原料ガスと、励起手段により励
起されたガスを交互に前記基体上に導入して化学気相成
長を行い、この化学気相成長を繰り返し行うことにより
所要の膜厚の金属薄膜を前記基体上に形成することを特
徴とする化学気相成長による金属薄膜形成方法である。
導体デバイス基板などの基体上に形成する際に、原料ガ
スと、励起手段により励起した反応性ガスとを交互に基
体上に導入し、原料ガス導入により基体上に吸着した原
料ガスを、次いで導入された励起した反応性ガスで反応
させて金属薄膜を形成し、この工程を繰り返し行って所
要の膜厚の金属薄膜を基体上に形成するものである。
反応性ガスを適切な励起手段により励起させて、水素ラ
ジカル等の励起種として基体上に導入することにより、
反応温度を低下でき、金属薄膜をより短時間で形成でき
る。
して、たとえば電子サイクロトロン共鳴により形成され
るプラズマや、紫外線により励起させ、水素ラジカルの
励起種として導入して、基体表面に吸着したたとえば六
フッ化タングステンの原料ガスが反応して、薄膜状の金
属タングステンを形成する。この場合、基体温度は原料
ガスの吸着状態にのみ影響し、反応自体には影響するこ
とがないため、基体温度は反応性ガスを励起させないと
きより低くなる。基体温度が低いため、原料ガスによる
シリコン基板等の基体の侵食と、膜表面の荒れ防止をさ
らによくする。
製造用のシリコンや化合物半導体などのウェーハ基板、
液晶表示装置やプラズマ表示装置などに用いられるガラ
ス基板およびその他の半導体デバイス製造用基板などの
基体であり、特にその表面に絶縁膜を設けた基板、特に
コンタクトホールやスルホールのごとき段差部のあるも
ので、その段差部を金属で埋め込む必要のあるものであ
る。
化物、たとえば六フッ化タングステン、四塩化チタンお
よび有機金属化合物、たとえばトリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウムなどである。また、本発明
で用いる反応性ガスは、上記原料ガスと反応することが
できるガスで、たとえば水素、ヒドラジン、ホスフィ
ン、およびジボランなどである。
温度)は、室温から400℃未満の一定温度である。
を通して、上記の範囲から選択された一定の基体温度を
用いるので、基体温度を変えるための基体の加熱、冷却
のヒートサイクル(複数回)を行う必要がない。このた
め、CVDプロセス時間が短縮される。特に、励起手段
を用いているので、これを用いないときに比べCVDプ
ロセス時間を短縮できる。
を交互に行うため、原料ガスによる基体の侵食や膜表面
の荒れが防止される。
して説明する。
ない反応性ガスを交互に導入して、化学気相成長法によ
り金属の薄膜を形成した例を説明する。
である六フッ化タングステン(WF 6)と、反応性ガス
である水素ガス(H2)とを半導体デバイス基板上に、
図2に示す時間間隔とガス流量で交互に導入して金属タ
ングステン膜を形成した。
を経て真空ポンプ5で数10Torrに減圧した後に、
ガス導入口1より原料ガス6として六フッ化タングステ
ン(WF6)をガス流量制御装置2aを介してCVD室
4内へ、図3Aで示すように導入した。このとき、CV
D室4内および半導体デバイス基板9は400℃で一定
に加熱保持した。
板9上に3〜5分子の層厚で吸着され(WFx)、次い
で、図3Bで示すように原料ガスの供給を中断し、反応
性ガス7としての水素(H2)をガス流量制御装置2b
を介してCVD室4内へ導入する。半導体デバイス基板
9上に吸着した原料(WFx)は、水素ガス(H2)に
よって還元されて、タングステン(W)の薄膜を半導体
デバイス基板9に堆積させた(図3C)。
イス基板9上に形成できるように原料ガスと反応性ガス
を交互に図2で示す時間間隔とガス流量で供給を繰り返
すことによりタングステン(W)の薄膜を形成した。
水素ガス(H2)の混合ガス、および六フッ化タングス
テン(WF6)と反応性ガスとして四水素化ケイ素(S
iH4)の混合ガスをそれぞれ用いるCVDでタングス
テン薄膜を同じ基体上に形成した場合と、参考例の方法
で成膜した場合の基体温度と物性を下記表1に比較して
示す。
の膜厚aに対するホール底部上の生成膜の膜厚bの比、
b/a×100%で表示したもので、100%に近い程
よい。また、表面荒さは表面反射率から評価したもので
あり、◎印は表面状態が実質的にミラー表面であり、優
れていること、○印は表面状態がミラー表面に近く良好
なこと、△印は表面状態がミラー表面にはほど遠く不良
であることを表す。
ス供給を交互に不連続的に繰り返すことで、基体浸蝕の
ない、表面平坦性に優れた金属の薄膜が形成されている
ことがわかる。
備えたCVD装置を用いて、原料ガスとして六フッ化タ
ングステン(WF6)と、反応性ガスとして水素ガス
(H2)とを半導体デバイス基板9上に、図2の時間間
隔と類似の時間間隔とガス流量で交互に不連続的に導入
して金属タングステン膜を形成した。
に圧力制御装置8を経て真空ポンプ5で数10Torr
に減圧した後に、ガス導入口より原料ガス6として六フ
ッ化タングステン(WF6)をガス流量制御装置2aを
介して放電管3へ導入する。このとき、反応室4内およ
び半導体デバイス基板9の温度は300℃もしくはそれ
以下の温度となるように加熱した。
6)は3〜5分子の層厚で吸着される(WFx)。次い
で、原料ガスの供給を中断し、反応性ガス7としての水
素(H2)をガス流量制御装置2bを介して放電管3内
へ導入する。そして、高周波発生器10により高周波を
導入して放電管3内にプラズマを形成し、H2ガスを励
起状態(H)にして基体上に供給する。半導体デバイス
基板9上に吸着した原料(WFx)は、励起Hによって
還元されてタングステン(W)の薄膜を半導体デバイス
基板9に堆積させた。
ように原料ガスと反応性ガスの供給を交互に繰り返すこ
とによりタングステン(W)の薄膜を形成した。このと
き放電を安定させるためにアルゴンガスなどを添加する
こともできる。
有する金属タングステン薄膜を得た。反応性ガスの励起
手段としてRF誘導プラズマを用いることにより、励起
手段を用いないときよりも低い基体温度を用いることが
でき、しかもCVDプロセス時間を短縮できた。
共鳴を備えたCVD装置を用いて、実施例2と同様にし
て、CVDにより金属タングステン膜を半導体デバイス
基板9上に形成した。
管の代わりに、マイクロ波発振器13と電磁石12から
なる電子サイクロトロン共鳴放電管14を用い、原料ガ
ス6である六フッ化タングステン(WF6)と反応性ガ
ス7である水素ガス(H2)とを図2に示した時間間隔
と同様に交互に導入し、水素(H2)ガスを電子サイク
ロトロン共鳴放電により励起種(H)生成を行い、実施
例2と同様にして、参考例と同等の特性を有する金属タ
ングステン薄膜を得た。このとき放電を安定させるため
にアルゴンガスなどを添加してもよい。
トロン共鳴を用いることにより、励起手段を用いないと
きよりも低い基体温度を用いることができ、しかもCV
Dプロセス時間を短縮できた。
励起を用いたCVD装置を用いて、実施例1と同様にし
て、CVDにより金属タングステン膜を半導体デバイス
基板9上に形成した。
管の代わりに、紫外線ランプ15を半導体デバイス基板
9上に設置してあり、原料ガス6である六フッ化タング
ステン(WF6)と反応性ガス7である水素ガス(H2)
の交互導入と紫外線光による反応性ガス(H2)の励起
種(H)生成とを上記実施例2と同様にして行って、参
考例と同等の特性を有する金属タングステン薄膜を得
た。
を用いることにより、励起手段を用いないときよりも低
い基体温度を用いることができ、しかもCVDプロセス
時間を短縮できた。
どの紫外線レーザや水素放電による真空紫外線光源など
を用いることもできる。また、実施例3に実施例1およ
び2の方法を組み合わせることも可能である。
料ガスを反応性ガスを用いて分解する化学気相成長法に
より薄膜を形成する方法において、原料ガスと、励起し
た反応性ガスとを交互に基体上に導入することにより、
基体の侵食や金属薄膜表面の荒れのない、漏洩電流を抑
え、薄膜表面の平坦性が向上した金属薄膜が得られる。
より、励起種を用いないときよりもより低い基体温度を
用いることができ、CVD時間を短縮することができ
る。
交互に不連続的に導入する時間間隔をガス流量と供に示
す。
図である。
図である。
図である。
図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 化学気相成長法により金属薄膜を基体上
に形成する方法において、 原料ガスと、励起手段により励起されたガスを交互に前
記基体上に導入して化学気相成長を行い、この化学気相
成長を繰り返し行うことにより所要の膜厚の金属薄膜を
前記基体上に形成することを特徴とする化学気相成長に
よる金属薄膜形成方法。 - 【請求項2】 前記励起手段により励起されたガスは、
前記原料ガスと反応性を有するガスであることを特徴と
する請求項1に記載の化学気相成長による金属薄膜形成
方法。 - 【請求項3】 前記励起手段により励起されたガスは、
水素ラジカルであることを特徴とする請求項1に記載の
化学気相成長による金属薄膜形成方法。 - 【請求項4】 前記励起手段は、プラズマまたは紫外線
から選択された少なくとも一つの手段をもちいてガスを
励起することを特徴とする請求項1に記載の化学気相成
長による金属薄膜形成方法。 - 【請求項5】 前記プラズマを用いた励起手段は、RF
誘導プラズマ、電子サイクロトロン共鳴から選択された
少なくとも一つの手段を用いることを特徴とする請求項
4に記載の化学気相成長による金属薄膜形成方法。 - 【請求項6】 前記励起手段に、放電を安定させるため
のガスを導入することを特徴とする請求項1〜5のいず
れか一つに記載の化学気相成長による金属薄膜形成方
法。 - 【請求項7】 前記放電を安定させるためのガスは、ア
ルゴンガスであることを特徴とする請求項6に記載の化
学気相成長による金属薄膜形成方法。 - 【請求項8】 前記基体が一定温度に加熱されているこ
とをことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記
載の化学気相成長による金属薄膜形成方法。 - 【請求項9】 前記基体の温度は、室温から400℃未
満であることを特徴とする請求項8に記載の化学気相成
長による金属薄膜形成方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002313147A JP3522738B2 (ja) | 1992-07-24 | 2002-10-28 | 化学気相成長による金属薄膜形成方法 |
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JP3522738B2 JP3522738B2 (ja) | 2004-04-26 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006028572A (ja) * | 2004-07-14 | 2006-02-02 | Ulvac Japan Ltd | 薄膜形成方法 |
US8216642B2 (en) | 2003-11-20 | 2012-07-10 | Ulvac, Inc. | Method of manufacturing film |
-
2002
- 2002-10-28 JP JP2002313147A patent/JP3522738B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4674061B2 (ja) * | 2004-07-14 | 2011-04-20 | 株式会社アルバック | 薄膜形成方法 |
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