JP2003160581A - チオール化合物およびその製造方法 - Google Patents

チオール化合物およびその製造方法

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    • C08G75/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屈折率およびアッベ数の高い光学材料の原料
として有用な新規のチオール化合物、およびそれを効率
よく製造する方法を提供する。 【解決手段】 一般式 (1)で示されるチオール化合物、 【化1】 (式中nは、1もしくは2を示す。)および中間体として
2,4,6位に同時にメチレンもしくはビニル基を有する1,
3,5−トリチアンを経由して一般式 (1)で示されるチオ
ール化合物を製造する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規チオール化合物
およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明
は、屈折率とアッベ数が共に高く、かつ耐熱性、透明性
なども優れる光学材料を与えることのできる新規なチオ
ール化合物およびそれを効率よく製造する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックはガラスに比較し軽量で割
れにくく染色が容易であるため、近年、レンズ等の各種
光学用途に使用されている。そして、光学用プラスチッ
ク材料としては、ポリ(ジエチレングリコールビスアリ
ルカーボネート) (CR−39)やポリ(メチルメタクリレー
ト)が、一般的に用いられている。しかしながら、これ
らのプラスチックは1.50以下の屈折率を有するため、そ
れらを例えばレンズ材料に用いた場合、度数が強くなる
ほどレンズが厚くなり、軽量を長所とするプラスチック
の優位性が損なわれてしまう。特に強度の凹レンズは、
レンズ周辺が肉厚となり、複屈折や色収差が生じること
から好ましくない。さらに眼鏡用途において肉厚のレン
ズは、審美性を悪くする傾向にある。肉薄のレンズを得
るためには、材料の屈折率を高めることが効果的であ
る。一般的にガラスやプラスチックは、屈折率の増加に
伴いアッベ数が減少し、その結果、それらの色収差は増
加する。従って、高い屈折率とアッベ数を兼ね備えたプ
ラスチック材料が望まれている。
【0003】このような性能を有するプラスチック材料
としては、例えば(1) 分子内に臭素を有するポリオー
ルとポリイソシアネートとの重付加により得られるポリ
ウレタン(特開昭58−164615号公報)、(2) ポリチオ
ールとポリイソシアネートとの重付加により得られるポ
リチオウレタン(特公平4−58489号公報、特公平5−148
340号公報)が提案されている。そして、特に(2)のポリ
チオウレタンの原料となるポリチオールとして、イオウ
原子の含有率を高めた分岐鎖(特開平2−270859号公
報、特開平5−148340号公報)や、イオウ原子を高める
ためジチアン構造を導入したポリチオール(特公平6−5
323号公報、特開平7−118390号公報)が提案されてい
る。さらに、(3) エピスルフィドを重合官能基としたア
ルキルスルフィドの重合体が提案されている(特開平9
−72580号公報、特開平9−110979号公報)。 しかしな
がら上記(1)のポリウレタンは、屈折率がわずかに改良
されているものの、アッベ数が低く、かつ耐光性に劣る
上、比重が高く、軽量性が損なわれるなどの欠点を有し
ている。また(2)のポリチオウレタンのうち、原料のポ
リチオールして高イオウ含有率のポリチオールを用いて
得られたポリチオウレタンは、例えば屈折率が1.60〜1.
68程度に高められているが、同等の屈折率を有する光学
用無機ガラスに比べてアッベ数が低く、さらにアッベ数
を高めなければならないという課題を有している。さら
に、(3)のアルキルスルフィド重合体は、一例としてア
ッベ数が36において、屈折率が1.70に高められており、
この重合体を用いて得られたレンズは、著しく肉薄、軽
量化されているが、屈折率とアッベ数を同時に、さらに
高めたプラスチック材料が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の課題
を解決するためなされたもので、屈折率とアッベ数が共
に高く、かつ耐熱性、透明性なども優れる光学材料を与
えることのできる新規なチオール化合物およびそれを効
率よく製造する方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、1,3,5−トリ
チアン環にメルカプトメチル基またはメルカプトエチル
基が結合した新規なチオール化合物が前記の目的に適合
しうること、そしてこの化合物は特定の方法により効率
よく得られることを見出し、この知見に基づいて本発明
を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、一般式 (1)で示され
るチオール化合物
【化3】 (式中nは、1もしくは2を示す。) および、2,4,6位に同時にメチレンもしくはビニル基を
有する1,3,5−トリチアンを経由して一般式 (1)で示さ
れるチオール化合物を製造する方法を提供するものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の新規なチオール化合物は
一般式 (1)で示され、それより明らかなようにトリチア
ン環に3つの同一のメルカプトアルキル基が結合してい
る。
【化4】 (式中nは、1もしくは2を示す。)
【0008】一般式 (1)のチオール化合物におけるトリ
チアン環は原子屈折の高いイオウを高い割合で含有して
おり本発明の新規チオール化合物を用いて得られた重合
体の屈折率を大きく高める。また、重合官能基である末
端チオールは重合体主鎖への硫黄原子の導入に寄与する
ため、本発明の新規チオール化合物を用いて得られた重
合体の屈折率をさらに高める。通常、アモルファス材料
のアッベ数はその屈折率の増加とともに減少する傾向に
ある。イオウを高い割合で含有するポリマーの場合、イ
オウの電子共鳴が顕著となりアッベ数の大きな低下がよ
く観測されるが、本発明の新規チオール化合物ではその
ようなことがない。屈折率増加の別の要因として分子容
の減少が挙げられ、ポリマーの場合、高い架橋密度や強
い分子間力によりそれが発現される。本発明の新規チオ
ール化合物は3つの重合官能基を有しており、その重合
体は特に前者の効果により屈折率が高められる。一般式
(1)でnの増加はイオウ含有量と架橋密度を低下させ、屈
折率を低下させたポリマーを与えることから、nは1もし
くは2でなければならない。さらに本発明の新規チオー
ル化合物を用いて得られたポリマーのガラス転移温度
(Tg)は一般式(1)におけるnの増加とともに減少するた
め、耐熱性の良いポリマーを得るためにもnは1もしくは
2でなければならない。
【0009】本発明の一般式(1)で表される新規チオー
ル化合物としては具体的に、2,4,6−トリス(メルカプ
トメチル)−1,3,5−トリチアンおよび2,4,6−トリス
(メルカプトエチル)−1,3,5−トリチアンである。
【0010】本発明の新規チオール化合物の代表的な製
造法として2,4,6−トリス(メルカプトメチル)−1,3,5
−トリチアン(一般式(1)においてn=1の化合物)の合成を
スキーム1に示す。クロロアセトアルデヒドの40重量%水
溶液を70重量%硫酸に溶解し−20〜40°Cにて2〜100時
間、硫化水素を通じることで2,4,6−トリス(クロロメ
チル)−1,3,5−トリチアンが得られる。酸性溶媒として
硫酸以外に60:40(v/v)95重量%硫酸−酢酸および塩化水
素を飽和させた酢酸、エーテル、95重量%エタノールな
どを用いることができる。得られた塩素化合物のメタノ
ール溶液に水酸化カリウムを加え−10〜40°Cにて0.5〜
10時間、脱塩化水素させることにより2,4,6−トリメチ
レン−1,3,5−トリチアンが得られる。この化合物にラ
ジカル発生剤の存在下、0〜100°Cにて6〜100時間、チ
オ酢酸を付加させ、得られたS−アセチル化体を水素化
アルミニウムリチウムで−10〜50°Cにて0.5〜6時間、
還元することで2,4,6−トリス(メルカプトメチル)−
1,3,5−トリチアン(一般式(1)におけるn=1の化合物)
が得られる。2,4,6−トリス(メルカプトエチル)−1,
3,5−トリチアン(一般式(1)においてn=2の化合物)は、
上記の反応においてクロロアセトアルデヒドの代わりに
3−クロロプロパナールを用い同様の操作で得られる。
【0011】スキーム1
【化5】 ※Meはメチル基
【0012】次に、本発明の新規チオール化合物を用い
て得られる光学材料について説明する。この光学材料は
一般式(1)で示される新規チオール化合物(a1)を少なく
とも含む A成分と、一分子内に二つ以上のビニル基を有
する化合物(b1)、一分子内に二つ以上のイソ(チオ)シ
アネート基を有する化合物(b2)、および一分子内に一つ
以上のビニル基と一つ以上のイソ(チオ)シアネート基
を有する化合物(b3)のうちの少なくとも一種を含むB成
分とを含む重合性組成物を重合させることにより得られ
る重合体を使用する。なお、イソ(チオ)シアネートと
はイソシアネートとイソチオシアネートの両者を意味す
る。
【0013】A成分中には、重合体の物性等を適宜改良
するために、一般式(1)で示される化合物(a1)以外に、
一分子内にメルカプト基および/またはヒドロキシ基を
有し、かつ一分子内のメルカプト基とヒドロキシ基の総
数が2以上の化合物(a2)を一種もしくは二種以上含んで
いてもよい。この化合物(a2)としては、具体的にはトリ
メチロールプロパン、1,2−エタンジチオール、1,3−プ
ロパンジチオール、テトラキスメルカプトメチルメタ
ン、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピ
オネート、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプト
アセテート、2−メルカプトエタノール、2,3−ジメルカ
プトプロパノール、1,2−ジヒドロキシ−3−メルカプト
プロパン、4−メルカプトフェノール、1,2−ベンゼンジ
チオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼンジ
チオール、1,3,5−ベンゼントリチオール、1,2−ジメル
カプトメチルベンゼン、1,3−ジメルカプトメチルベン
ゼン、1,4−ジメルカプトメチルベンゼン、1,3,5−トリ
メルカプトメチルベンゼン、トルエン−3,4−ジチオー
ル、4,4'−ジヒドロキシフェニルスルフィド等が挙げら
れる。なお一般式(1)で示される化合物(a1)の使用量
は、A成分の総量に対して、0.1−100 mol%であり、好ま
しくは10−100 mol%である。
【0014】B成分に使用されるビニル基含有化合物(b
1)としては、具体的にはジビニルベンゼン、エチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、一分子内に少なくとも
二つ以上の(メタ)アクリロキシ基を含むウレタン変性
(メタ)アクリレート、エポキシ変性(メタ)アクリレ
ート、ポリエステル変性(メタ)アクリレート等が挙げ
られる。なお、上記(メタ)アクリレートはアクリレー
トとメタクリレートの両者を意味し、(メタ)アクリロ
キシ基は、アクリロキシ基とメタクリロキシ基の両者を
意味する。
【0015】B成分に使用されるイソ(チオ)シアネー
ト基含有化合物(b2)としては、具体的にはキシリレンジ
イソ(チオ)シアネート、3,3'−ジクロロジフェニル−
4,4'−ジイソ(チオ)シアネート、4,4'−ジフェニルメ
タンジイソ(チオ)シアネート、ヘキサメチレンジイソ
(チオ)シアネート、2,2',5,5'−テトラクロロジフェ
ニル−4,4'−ジイソ(チオ)シアネート、トリレンジイ
ソ(チオ)シアネート等が挙げられる。さらに、一つ以
上のシクロヘキシル環を有するものとして、ビス(イソ
(チオ)シアネートメチル)シクロヘキサン、ビス(4
−イソ(チオ)シアネートシクロヘキシル)メタン、ビ
ス(4−イソ(チオ)シアネートメチルシクロヘキシ
ル)メタン、シクロヘキサンジイソ(チオ)シアネー
ト、イソフォロンジイソ(チオ)シアネート、2,5−ビ
ス(イソ(チオ)シアネートメチル)ビシクロ[2.2.
2]オクタン、2,5−ビス(イソ(チオ)シアネートメチ
ル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−イソ(チオ)シア
ネートメチル−3−(3−イソ(チオ)シアネートプロピ
ル)−5−イソ(チオ)シアネートメチル−ビシクロ
[2.2.1]−ヘプタン、2−イソ(チオ)シアネートメチ
ル−3−(3−イソ(チオ)シアネートプロピル)−6−
イソ(チオ)シアネートメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン、2−イソ(チオ)シアネートメチル−2−[3−
イソ(チオ)シアネートプロピル]−5−イソ(チオ)
シアネートメチル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプタン、2−
イソ(チオ)シアネートメチル−2−(3−イソ(チオ)
シアネートプロピル)−6−イソ(チオ)シアネートメ
チル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプタン、2−イソ(チオ)
シアネートメチル−3−(3−イソ(チオ)シアネートプ
ロピル)−6−(2−イソ(チオ)シアネートエチル)−
ビシクロ[2.2.1]−ヘプタン、2−イソ(チオ)シアネ
ートメチル−3−(3−イソ(チオ)シアネートプロピ
ル)−6−(2−イソ(チオ)シアネートエチル)−ビシ
クロ[2.2.1]−ヘプタン、2−イソ(チオ)シアネート
メチル−2−(3−イソ(チオ)シアネートプロピル)−
5−(2−イソ(チオ)シアネートエチル)−ビシクロ
[2.2.1]−ヘプタン、2−イソ(チオ)シアネートメチ
ル−2−(3−イソ(チオ)シアネートプロピル)−6−
(2−イソ(チオ)シアネートエチル)−ビシクロ[2.
2.1]−ヘプタン等が挙げられる。
【0016】また、B成分に使用されるビニル基および
イソ(チオ)シアネ−ト基含有化合物(b3)としては、具
体的には2−(メタ)アクリロキシエチルイソ(チオ)
シアネート、(メタ)アクリロイルイソ(チオ)シアネ
ート等が挙げられる。B成分中にビニル基が混入してい
る場合はA成分の重合官能基が全てメルカプト基である
のが好ましく、A成分中にヒドロキシ基が混入している
と重合度が上がらず、得られた重合体の機械物性の低下
を招く場合がある。
【0017】さらに、光学材料の耐候性改良のため、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、着色防止剤、蛍光染料などの
添加剤を適宜加えてもよい。また、重合反応性向上のた
めの触媒を適宜使用してもよく、例えばメルカプト基と
ビニル基との反応性向上のためには有機過酸化物、アゾ
化合物や塩基性触媒が効果的であり、メルカプト基やヒ
ドロキシ基と、イソ(チオ)シアネート基との反応性向
上のためには有機スズ化合物、アミン化合物などが効果
的である。
【0018】本発明の新規チオール化合物を用いて得ら
れる光学材料は、例えば以下に示す方法に従って製造す
ることができる。まず、上記重合性組成物、および必要
に応じて用いられる各種添加剤を含む均一な組成物を調
製する。次いで、この組成物を公知の注型重合法を用い
て、ガラス製または金属製のモールドと樹脂性のガスケ
ットを組み合わせた型の中に注入し、加熱して硬化させ
る。この際、成形後の樹脂の取り出しを容易にするため
にあらかじめモールドを離型処理したり、この組成物に
離型剤を混合してもよい。重合温度は、使用する化合物
により異なるが、一般には−20〜+150℃で、重合時間
は0.5〜72時間程度である。重合後離型された重合体は
通常の分散染料を用い、水もしくは有機溶媒中で容易に
染色できる。この際さらに染色を容易にするために、染
料分散液にキャリアーを加えてもよく、また加熱しても
良い。このようにして得られた光学材料は、これに限定
されるものではないが、プラスチックレンズ等の光学製
品として特に好ましく用いられる。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限
定されるものではない。なお、実施例で得られた新規チ
オール化合物の物性、および応用例、比較応用例で得ら
れた重合体の物性は以下に示す方法にしたがって測定し
た。
【0020】<新規チオール化合物の物性> 屈折率 (nD)、アッベ数 (nD): アタゴ社製アッベ屈折
率計DR−M4を用いて25°Cにて測定した。 <重合体の物性> 1)屈折率 (nD)、アッベ数 (nD): 上記と同様にして測
定した。 2)外 観: 肉眼により観察した。 3)耐熱性: リガク社製TMA装置により0.5 mmφのピン
を用いて98 mN (10 gf)の荷重でTMA測定を行ない、10℃
/minの昇温で得られたチャートのピーク温度により評価
した。 4)透明性: 日立社製紫外分光器UV−330を用いて550 n
mにおける光線透過率により評価した。
【0021】実施例12,4,6−トリス(メルカプトメチル)−1,3,5−トリチア
ン (T1) (一般式(1)においてn=1)の製造例 70重量%(v/v)硫酸 (100 mL)に0°Cにて硫化水素を30分
バブリングし、40重量%クロロアセトアルデヒド (17.5
mL)を0°Cにて7.5時間で滴下し、さらにこの温度を維持
しながら硫化水素を24時間バブリングした。上層の水溶
液をデカンテーションし、残査のジクロロメタン (150
mL)可溶分を水洗 (25 mL × 3回)、無水硫酸マグネシウ
ム上で乾燥、ろ過し、溶媒溜去により淡黄色の粗生成物
(9.5 g)を得た。この粗生成物をヘキサン (40 mL × 4
回)、ヘキサン/エーテル (6/1) (50 mL × 2回)、加熱
ヘキサン (30 mL × 2回)で洗浄し、真空乾燥すること
で白色結晶の2,4,6−トリス(クロロメチル)−1,3,5−ト
リチアン (2.50 g)を得た。この化合物 (0.3 g, 1.06 mm
ol)のメタノール (25 mL)溶液に水酸化カリウム (0.62
g, 11 mmol)のメタノール溶液 (5 mL)を激しく攪拌しな
がら室温にて一度に加え、室温にて75分攪拌した。水
(30 mL)で希釈した反応混合物のジクロロメタン(20 mL
× 5回)抽出液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過
した。濾液から溶媒を溜去し、黄色い油状残査として2,
4,6−トリメチレン−1,3,5−トリチアン(150 mg)を得
た。この化合物 (0.47 g)のベンゼン (1 mL)溶液にチオ
酢酸 (0.68 g)およびアゾビスブチロニトリル (0.2 mg)
を加え、アルゴン雰囲気で60°Cで2時間攪拌した。反応
混合物から溶媒を溜去し、S−アセチル誘導体の粗生成
物を得た。この粗生成物 (4.02 g)のTHF (10 mL)溶液に
1.0M−リチウムアルミニウムハイドライドのエーテル溶
液 (12 mL)を0°Cで滴下し、室温で2時間攪拌した。反応
混合物を1N−塩酸で酸性化し、ベンゼンで抽出物を中性
になるまで水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
この抽出液からベンゼンを溜去し、得られた残査をクロ
ロフォルム/メタノールから再結晶し2,4,6−トリス
(メルカプトメチル)−1,3,5−トリチアン(1.73 g)の
結晶 (mp=42〜46°C)を得た。以下にこの化合物の構造
特定のための分析結果を示す。1 H−NMR (溶媒:CDCl3 、内部標準物質:TMS): d1.7
(t, 3H), d2.82 (m, 6H),d4.37〜4.63 (t, t, m, 3H)。
IR (KBr錠剤法): 662, 740, 800, 860, 922, 1025, 119
0, 1250, 1420, 2540 cm-1
【0022】実施例22,4,6−トリス(メルカプトエチル)−1,3,5−トリチア
ン (T2) (一般式(1)においてn=2)の製造例 実施例1においてクロロアセトアルデヒドの代わりにク
ロロプロパナールを用いた以外は実施例1と同様の操作
により液体の2,4,6−トリス(メルカプトエチル)−1,
3,5−トリチアンを得た。この化合物の屈折率 (nD)は1.6
84、アッベ数 (nD)は32.4であった。以下にこの化合物
の構造特定のための分析結果を示す。1 H−NMR (溶媒:CDCl3 、内部標準物質:TMS): d1.8
(t, 3H), d2.54 (m, 6H),d2.78 (m, 6H), d4.33〜4.54
(t, t, m, 3H)。IR (KBr錠剤法): 664, 742, 808,865,
925, 1036, 1197, 1255, 1422, 2536 cm-1
【0023】応用例1重合体からなる光学材料の製造 実施例1で得られたT1 (0.2モル)、m−キシリレンジイ
ソシアネート(XDI)(0.3モル)およびジブチルチンジ
ラウレート (DBTDL)(1×10-3)の混合物を50°Cに
て均一に攪拌し、二枚のレンズ成形用ガラス型に注入
し、60°Cで10時間、その後90°Cで5時間、さらに120°
Cで3時間加熱重合させてレンズ形状の重合体を得た。得
られた重合体の諸物性を表1に示す。表1から、本応用例
1で得られた重合体は無色透明であり、屈折率 (nD)は1.
71と非常に高く、アッベ数 (nD)も36と高いものであ
り、耐熱性 (132°C)および透明性 (92%)に優れたもの
であった。従って、得られた重合体は光学材料として好
適であった。
【0024】応用例2〜5重合体からなる光学材料の製造 本発明の新規チオール化合物を含むA成分、イソ(チ
オ)シアネートおよび/またはビニル基を含有するB成
分、および重合触媒を表1に示すように使用して、重合
条件を適宜変更した以外は、応用例と同様の操作を行
い、レンズ形状の重合体を得た。これらの重合体の諸物
性を表1に示す。表1から、本応用例2〜5で得られた重合
体も無色透明であり、屈折率 (nD)は1.68〜1.76と非常
に高く、アッベ数 (nD)も35〜38と高いものであり、耐
熱性 (99〜124°C)、透明性 (89〜94%)に優れたもので
あった。
【0025】応用比較例1重合体からなる光学材料の製造 表1に示すようにペンタエリスリトールテトラキスメル
カプトプロピオネート(PETMA) 0.1 モル、m−キシ
リレンジイソシアネート (XDI) 0.2モルおよびジブ
チルチンジクロライド (DBTDCL) 1.0×10-4 モル
の混合物を均一に撹拌し、二枚のレンズ成形用ガラス型
に注入し、50°Cで10時間、その後60°Cで5時間、さら
に120°Cで3時間加熱重合させてレンズ形状の重合体を
得た。得られた重合体の諸物性を表1に示す。表1から、
本応用比較例1の重合体は無色で透明性(92%)も良かった
が、nD/nDが1.59/36と屈折率が低く、耐熱性も86°Cと
劣っていた。
【0026】応用比較例2、3重合体からなる光学材料の製造 表1に示した原料組成物を使用した以外は、応用比較例1
と同様の操作を行ない、レンズ形状の重合体を得た。こ
れらの重合体の諸物性を表1に示す。表1から、本応用比
較例2の重合体はnD/nDが1.67/28といずれも低く、耐熱
性 (94°C)は比較的良好であるが、着色が見られ透明性
(81%)が低かった。本応用比較例3の重合体は、nDが36と
比較的高く、耐候性に優れており、無色で透明性(89%)
も良かったが、耐熱性 (90°C)が劣り、nDが1.70とそれ
ほど高くなく、また、重合体は脆弱であった。
【0027】
【表1】
【0028】(表1の略号) T1: 2,4,6−トリス(メルカプトメチル)−1,3,5−ト
リチアン T2: 2,4,6−トリス(メルカプトエチル)−1,3,5−ト
リチアン DMMD: 2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン TMP: 1,2,3−トリメルカプトプロパン DMM: ジメルカプトメタン XDI: m−キシリレンジイソシアネート DDP: 1,5−ジイソシアナート−2,4−ジチアペンタン DVB: ジビニルベンゼン MEI: 2−メタクリロキシエチルイソシアネート HXDI: 1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキ
サン HMDI: ビス(4−イソシアナートシクロヘキシル)メ
タン DBTDL: ジブチルチンジラウレート ADVN: アゾビスジメチルバレロニトリル DBTDCL: ジブチルチンジクロライド PETMA: ペンタエリスリトールテトラキスメルカプト
プロピオネート TMB: 1,3,5−トリメルカプトベンゼン BES: ビス(エピチオメチル)スルフィド TEA: トリエチルアミン
【0029】
【発明の効果】本発明のチオール化合物は、トリチアン
環を中心にメルカプトアルキル基が3つ結合している新
規化合物であって、光学材料の原料として好適に用いら
れる。また、本発明の新規なチオール化合物を用いて得
られる光学材料は、屈折率、アッベ数が高く、耐熱性、
透明性に優れているので眼鏡レンズ、カメラレンズ等の
レンズ、プリズム、光ファイバー、光ディスク、磁気デ
ィスク等に用いられる記録媒体基板、着色フィルター、
赤外線吸収フィルター等の光学製品を作製する材料とし
て好適である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年10月11日(2002.10.
11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】<新規チオール化合物の物性>屈折率
(nD)、アッベ数 (ν D): アタゴ社製アッベ屈折率計DR
−M4を用いて25°Cにて測定した。<重合体の物性>1)屈
折率 (nD)、アッベ数 (ν D): 上記と同様にして測定
した。2)外 観: 肉眼により観察した。3)耐熱性:
リガク社製TMA装置により0.5 mmφのピンを用いて98 mN
(10 gf)の荷重でTMA測定を行ない、10℃/minの昇温で
得られたチャートのピーク温度により評価した。4)透明
性: 日立社製紫外分光器UV−330を用いて550 nmにお
ける光線透過率により評価した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】実施例12,4,6−トリス(メルカプトメチル)−1,3,5−トリチア
ン (T1) (一般式(1)においてn=1)の製造例 70重量%(v/v)硫酸 (100 mL)に0°Cにて硫化水素を30分
バブリングし、40重量%クロロアセトアルデヒド (17.5
mL)を0°Cにて7.5時間で滴下し、さらにこの温度を維持
しながら硫化水素を24時間バブリングした。上層の水溶
液をデカンテーションし、残査のジクロロメタン (150
mL)可溶分を水洗 (25 mL × 3回)、無水硫酸マグネシウ
ム上で乾燥、ろ過し、溶媒溜去により淡黄色の粗生成物
(9.5 g)を得た。この粗生成物をヘキサン (40 mL × 4
回)、ヘキサン/エーテル (6/1) (50 mL × 2回)、加熱
ヘキサン (30 mL × 2回)で洗浄し、真空乾燥すること
で白色結晶の2,4,6−トリス(クロロメチル)−1,3,5−ト
リチアン (2.50 g)を得た。この化合物 (0.3 g, 1.06 mm
ol)のメタノール (25 mL)溶液に水酸化カリウム (0.62
g, 11 mmol)のメタノール溶液 (5 mL)を激しく攪拌しな
がら室温にて一度に加え、室温にて75分攪拌した。水
(30 mL)で希釈した反応混合物のジクロロメタン(20 mL
× 5回)抽出液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過
した。濾液から溶媒を溜去し、黄色い油状残査として2,
4,6−トリメチレン−1,3,5−トリチアン(150 mg)を得
た。この化合物 (0.47 g)のベンゼン (1 mL)溶液にチオ
酢酸 (0.68 g)およびアゾビスブチロニトリル (0.2 mg)
を加え、アルゴン雰囲気で60°Cで2時間攪拌した。反応
混合物から溶媒を溜去し、S−アセチル誘導体の粗生成
物を得た。この粗生成物 (4.02 g)のTHF (10 mL)溶液に
1.0M−リチウムアルミニウムハイドライドのエーテル溶
液 (12 mL)を0°Cで滴下し、室温で2時間攪拌した。反応
混合物を1N−塩酸で酸性化し、ベンゼンで抽出物を中性
になるまで水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
この抽出液からベンゼンを溜去し、得られた残査をクロ
ロフォルム/メタノールから再結晶し2,4,6−トリス
(メルカプトメチル)−1,3,5−トリチアン(1.73 g)の
結晶 (mp=42〜46°C)を得た。以下にこの化合物の構造
特定のための分析結果を示す。1 H−NMR (溶媒:CDCl3 、内部標準物質:TMS): δ1.7
(t, 3H), δ2.82 (m, 6H), δ4.37〜4.63 (t, t, m, 3
H)。IR (KBr錠剤法): 662, 740, 800, 860, 922, 1025,
1190, 1250, 1420, 2540 cm-1
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】実施例22,4,6−トリス(メルカプトエチル)−1,3,5−トリチア
ン (T2) (一般式(1)においてn=2)の製造例 実施例1においてクロロアセトアルデヒドの代わりにク
ロロプロパナールを用いた以外は実施例1と同様の操作
により液体の2,4,6−トリス(メルカプトエチル)−1,
3,5−トリチアンを得た。この化合物の屈折率 (nD)は1.6
84、アッベ数 (ν D)は32.4であった。以下にこの化合物
の構造特定のための分析結果を示す。1 H−NMR (溶媒:CDCl3 、内部標準物質:TMS): δ1.8
(t, 3H), δ2.54 (m, 6H), δ2.78 (m, 6H), δ4.33〜
4.54 (t, t, m, 3H)。IR (KBr錠剤法): 664, 742,808,
865, 925, 1036, 1197, 1255, 1422, 2536 cm-1
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】応用例1重合体からなる光学材料の製造 実施例1で得られたT1 (0.2モル)、m−キシリレンジイ
ソシアネート(XDI)(0.3モル)およびジブチルチンジ
ラウレート (DBTDL)(1×10-3)の混合物を50°Cに
て均一に攪拌し、二枚のレンズ成形用ガラス型に注入
し、60°Cで10時間、その後90°Cで5時間、さらに120°
Cで3時間加熱重合させてレンズ形状の重合体を得た。得
られた重合体の諸物性を表1に示す。表1から、本応用例
1で得られた重合体は無色透明であり、屈折率 (nD)は1.
71と非常に高く、アッベ数 (ν D)も36と高いものであ
り、耐熱性 (132°C)および透明性 (92%)に優れたもの
であった。従って、得られた重合体は光学材料として好
適であった。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】応用例2〜5重合体からなる光学材料の製造 本発明の新規チオール化合物を含むA成分、イソ(チ
オ)シアネートおよび/またはビニル基を含有するB成
分、および重合触媒を表1に示すように使用して、重合
条件を適宜変更した以外は、応用例と同様の操作を行
い、レンズ形状の重合体を得た。これらの重合体の諸物
性を表1に示す。表1から、本応用例2〜5で得られた重合
体も無色透明であり、屈折率 (nD)は1.68〜1.76と非常
に高く、アッベ数 (ν D)も35〜38と高いものであり、耐
熱性 (99〜124°C)、透明性 (89〜94%)に優れたもので
あった。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】応用比較例1重合体からなる光学材料の製造 表1に示すようにペンタエリスリトールテトラキスメル
カプトプロピオネート(PETMA) 0.1 モル、m−キシ
リレンジイソシアネート (XDI) 0.2モルおよびジブ
チルチンジクロライド (DBTDCL) 1.0×10-4 モル
の混合物を均一に撹拌し、二枚のレンズ成形用ガラス型
に注入し、50°Cで10時間、その後60°Cで5時間、さら
に120°Cで3時間加熱重合させてレンズ形状の重合体を
得た。得られた重合体の諸物性を表1に示す。表1から、
本応用比較例1の重合体は無色で透明性(92%)も良かった
が、nD/ν Dが1.59/36と屈折率が低く、耐熱性も86°Cと
劣っていた。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】応用比較例2、3重合体からなる光学材料の製造 表1に示した原料組成物を使用した以外は、応用比較例1
と同様の操作を行ない、レンズ形状の重合体を得た。こ
れらの重合体の諸物性を表1に示す。表1から、本応用比
較例2の重合体はnD/ν Dが1.67/28といずれも低く、耐
熱性 (94°C)は比較的良好であるが、着色が見られ透明
性(81%)が低かった。本応用比較例3の重合体は、ν Dが3
6と比較的高く、耐候性に優れており、無色で透明性(89
%)も良かったが、耐熱性 (90°C)が劣り、nDが1.70とそ
れほど高くなく、また、重合体は脆弱であった。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年10月16日(2002.10.
16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】応用例1重合体からなる光学材料の製造 実施例1で得られたT1 (0.2モル)、m−キシリレンジイ
ソシアネート(XDI)(0.3モル)およびジブチルチンジ
ラウレート (DBTDL)(1×10-5モル)の混合物を50°
Cにて均一に攪拌し、二枚のレンズ成形用ガラス型に注
入し、60°Cで10時間、その後90°Cで5時間、さらに120
°Cで3時間加熱重合させてレンズ形状の重合体を得た。
得られた重合体の諸物性を表1に示す。表1から、本応用
例1で得られた重合体は無色透明であり、屈折率 (nD)は
1.71と非常に高く、アッベ数 (νD)も36と高いものであ
り、耐熱性 (132°C)および透明性 (92%)に優れたもの
であった。従って、得られた重合体は光学材料として好
適であった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 (1)で示されるチオール化合物。 【化1】 (式中nは、1もしくは2を示す。)
  2. 【請求項2】 中間体として2,4,6位に同時にメチレン
    もしくはビニル基を有する1,3,5−トリチアンを経由し
    て一般式 (1) 【化2】 (式中nは、1もしくは2を示す。)で示されるチオール
    化合物を製造する方法。
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