JP2003158883A - 機能性要素および該機能性要素を用いた流量可変バルブ - Google Patents

機能性要素および該機能性要素を用いた流量可変バルブ

Info

Publication number
JP2003158883A
JP2003158883A JP2001352024A JP2001352024A JP2003158883A JP 2003158883 A JP2003158883 A JP 2003158883A JP 2001352024 A JP2001352024 A JP 2001352024A JP 2001352024 A JP2001352024 A JP 2001352024A JP 2003158883 A JP2003158883 A JP 2003158883A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
threads
functional element
fine particles
yarn
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001352024A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Morishita
信 森下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2001352024A priority Critical patent/JP2003158883A/ja
Publication of JP2003158883A publication Critical patent/JP2003158883A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrically Driven Valve-Operating Means (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】微粒子の沈降が生じることがない機能性要素を
提供する。 【解決手段】磁場あるいは電場の作用により分極可能な
微粒子を保持させた多数の糸を基面上に植設することで
形成され、磁場あるいは電場の作用により該多数の糸が
起立するように構成した。該糸は中空糸あるいは複合糸
であり、該微粒子は該糸内に封入されている。好ましい
態様では、該機能性要素は機能性布であり、該機能性布
は、基布と該基布の表面に植設した多数の糸から成り、
該糸には磁場あるいは電場の作用により分極可能な微粒
子が固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部電場あるいは
外部磁場に応答する機能性要素に関するものである。本
発明に係る機能性要素は、幾つかの好適な例では、流量
可変バルブ、可変減衰ダンパー、商業用ディスプレイ、
摩擦布、駆動装置に適用され得る。
【0002】
【従来の技術】従来、外部から加えた電場や磁場に応答
して特性が変化する材料は主に金属、高分子膜、流体に
限定されていた。このような金属としては圧電合金や磁
歪合金が知られており、電圧や磁界を加えることでこれ
らの金属は伸縮する。また、高分子材料にもこのような
性質を持たせることも行なわれている。このような金属
や高分子材料の伸縮の度合いは極めて小さいが、外部電
場や磁場に対する応答性が良好なため、振動制御用アク
チュエータ、微小変形を利用したマニピュレータなどに
応用されている。
【0003】一方、流体としては、電気レオロジー流体
(ER流体)や磁性レオロジー流体(MR流体)があ
り、外部から加える電場や磁場の強さに応じてレオロジ
ー特性を変化させることができる。これらは一様流体中
に特殊な半導体や磁性体の粒子を分散させたものであ
り、分散粒子が外部電場や磁場に反応してクラスタを形
成し、クラスタの張力により流体の特性が見かけ上変化
するメカニズムを持つと考えられている。
【0004】流体は固体材料に比較して形状を選ばない
という意味で利用方法が広く、多くの応用事例が報告さ
れている。ER流体およびMR流体に代表される機能性
流体は、その応用可能性の大きさが指摘されており、様
々な機械要素と制御系との組合せによりそのシステムを
インテリジェント化する試みがなされている。
【0005】しかしながら、粒子分散系の機能性流体に
は粒子の沈降という問題点がある。流体中に微粒子を分
散させているために長期間静置すると粒子が沈降し、そ
のために機能性流体の本来の特性が消滅するという欠点
が指摘されている。
【0006】機能性流体における粒子の沈降を防止する
幾つかの先行技術が存在する。第8回「電磁力関連のダ
イナミクス」シンポジウム講演論文集「静電デバイスの
研究(繊維を用いた新規な応力伝達系)」には、2枚の
電極間に繊維を固定し、電圧を印加することで応力伝達
特性を制御する手段が開示されている。同様の手段を用
いた運動伝達装置が、特開平7−248033号、特開
平8−135687号、特開平10−26150号にも
開示されている。これらには、駆動体と従動体の対向面
間に繊維を介在させ、対向面間に印加する電圧を調整し
て駆動体側から従動体側への運動の伝達を制御するもの
である。そして、電圧印加によって剪段応力が誘起され
る現象は、駆動体および従動体の各々の対向面に固定さ
れている繊維間に生じる引力(または、反発力)である
と記載されている。また、これらの手段において、繊維
は天然繊維および合成繊維全般から広く採用され、繊維
の構成には特別な工夫はなされていない。
【0007】日本機械学会論文集(C編)67巻657
号(2001−5)「植毛電極による誘導液体の粘度増
加を用いた液圧制御弁(植毛ERバルブの提案)」に
は、対向する平行平板電極と、該電極の高電位側電極表
面に植毛した繊維とを有し、該電極を用いて該電極間を
流れる絶縁性流体に電界を印加することで、該流体の流
動抵抗が増す技術が開示されている。同様の技術が、特
開平11−90215号、特開2000−220610
号に開示されている。これらの手段は、一方の電極の対
向面に植設した繊維が電極を構成することで、繊維電極
の先端と他方の電極との間にジェット流が形成され、該
ジェット流が該流体の流れに抵抗を与えるものである。
すなわち、このものは、該ジェット流が流体の流れに抵
抗を与えることを用いるものであって、植毛された繊維
自体が流体の流れに与える抵抗を利用するものではな
い。
【0008】特開平10−141400号には、対向配
置した伝達板の対向面に、磁性繊維材を対向状に植設
し、電磁石が形成する磁界によって、該磁性繊維材を緊
張させて、該磁性繊維材の先端が互いに接触するように
した動力伝達装置が開示されている。電磁石によって該
伝達板間に磁界が加えられると、一方の伝達板の磁性繊
維材の先端部と他方の伝達板の磁性繊維材の先端部とは
互いに異なる磁極に磁化され、これらの磁極相互間に作
用する磁気吸引力によって、磁性繊維材は緊張状態とな
る。また、一方の磁性繊維材の先端は他方の磁性繊維材
の先端の突出域に突入して、先端同士が接触する。した
がって、伝達板が互いに相対運動すると、該磁気吸引力
と先端部同士の接触抵抗により、一方の伝達板から他方
の伝達板に動力が伝達される。磁性繊維材はスチール繊
維である。また、このものは、動力伝達を目的とするも
のであり、磁界による磁性繊維材の姿勢の変位は極めて
小さいものと考えられる(このことは、添付の図面にお
ける動力非伝達時の状態を示す図からも読み取れる)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、繊維を採用
することで微粒子の沈降が生じることがないようにする
と共に、該繊維自体の構成に特徴を備えた機能性要素を
提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明が採用した機能性
要素は、強磁性体微粒子を保持させた多数の糸(繊維)
を基面上に植設することで形成され、磁場の作用により
該多数の糸が(例えば、倒伏状態から)起立するように
構成されたものである。強磁性体微粒子としては、鉄、
ニッケル、コバルト、鉄ニッケル合金、鉄コバルト合金
等が例示される。
【0011】本発明が採用した他の機能性要素は、電場
の作用により分極可能な微粒子を保持させた多数の糸を
基面上に植設することで形成され、電場の作用により該
多数の糸が(例えば、倒伏状態から)起立するように構
成されたものである。電場の作用により分極可能な微粒
子とは、ER流体に用いることができるいわゆるER微
粒子が挙げられる。ER微粒子としては、シリカゲル、
イオン交換樹脂、チタン酸バリウム、含水フェノール樹
脂、結晶性ゼオライト、セルロース、澱粉、大豆カゼイ
ン、炭素粒子、ポリマーの表面に無機物を付着させた無
機・有機複合微粒子、半導体性無機物粒子が例示され、
その他の半導体微粒子、誘電性微粒子も採用され得る。
【0012】微粒子を保持させた多数の糸に磁場あるい
は電場を作用させることで、該微粒子が分極して磁界方
向あるいは電界方向に配列するように振る舞い、その結
果として該微粒子が固定された多数の糸は磁界方向ある
いは電界方向に向くことになると考えられる。本発明に
おける機能性要素よれば、微粒子は多数の糸に固定され
ているので、微粒子が沈降することがない。常時(磁場
や電場が作用していない時)における糸の剛性や姿態は
糸の素材・形状・サイズ等にある程度支配されており、
外部から磁場や電場を加えることで、多数の糸の集団の
方向や剛性を制御することができる。
【0013】微粒子を保持ないし固定する糸は、好適に
は、中空糸や複合糸(芯鞘型複合糸あるいはバイメタル
型複合糸を含む)から構成され、これらの糸に微粒子が
封入あるいは固定される。磁場あるいは電場に対する応
答性を良好にするには、糸の長さに沿って多数の微粒子
が固定されていることが望ましく、一つの好ましい形態
では、糸の長さ方向に沿った中空部を有する中空糸の該
中空部に多数の微粒子が充填されている。また、微粒子
を保持する糸は、磁性体微粒子等を封入した糸と通常の
糸とを撚り合わせた撚り糸でもよい。尚、糸を構成する
繊維の種類自体は特には限定されず、例えば、ポリアミ
ド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、レーヨン繊
維、アセテート繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊
維、ポリ塩化ビニル繊維、綿、麻、羊毛、絹等の合成繊
維、天然繊維から好適に選択される。
【0014】本発明に用いられる糸の太さは、糸に保持
させる微粒子の大きさにもよるが、一つの好ましい範囲
では、糸の径は2μmから3mmの範囲である。糸の長
さは、使用用途等によっても異なるが、一つの好ましい
範囲では、0.5mmから5mmの範囲である。多数の
糸を静電植毛を用いて植設する場合には、糸の長さによ
り繊維付着量が異なり、おおよそ以下の範囲となる。繊
維の長さが〜0.5(mm)の場合:70〜90(g/m2)、繊維
の長さが0.6〜0.8(mm)の場合:80〜100(g/m2)、繊
維の長さが1.0〜1.5(mm):110〜130(g/m2)、繊維の
長さが1.6〜2.0(mm)の場合:150〜180(g/m2)、繊維
の長さが2.1〜2.5(mm):200〜230(g/m2)である。こ
れらは、単なる例示であり、繊維の長さや植設密度はこ
れらに限定されるものではない。
【0015】一つの好ましい態様では、機能性要素は、
基部と該基部の表面に植設した多数の糸から成り、該糸
には強磁性体微粒子あるいは電場作用により分極可能な
微粒子が固定されている。基部は、好ましい例では、繊
維あるいは樹脂であり、さらに、所定の厚みを有してい
ることが望ましい。磁場を作用させる場合について、実
験を行なったところ、所定の厚みを有する基部を採用す
ることで、糸の倒伏状態から起立状態への変姿が良好に
行なわれることがわかった。望ましい基部の厚みは、様
々な条件によって異なるものと思われるが、所定の間隔
を存して対向する壁面が該壁面の対向間に流体の流路を
形成し、一方の壁面上に機能性要素を配設するような場
合において、機能性要素の基部の厚みが該間隔の10%
程度あるいはそれ以上の場合に良好な結果を得た。この
値は例示であって、基部の厚みはこれに限定されるもの
ではない。
【0016】微粒子が固定された多数の糸に電場あるい
は磁場を作用させる手段は、例えば、MR流体やER流
体に磁場あるいは電場を作用させる手段と同様であり、
このような手段は当業者によって周知である。例えば、
磁場を作用させる手段としては、間隔を存して対向する
壁間に流体が収容され、一方の壁の内面に多数の糸が植
設され、他方の壁の外面に電磁石を設け、該電磁石の作
用により、対向する壁間を横切る磁気回路を形成する。
電場を作用させる手段としては、間隔を存して対向する
壁間に流体が収容され、一方の壁の内面に多数の糸が植
設され、それぞれの壁が電極を構成し、外部から電極を
構成する壁間に高電圧を印加することで、対向する壁間
を横切る電場を形成する。
【0017】本発明に係る機能性要素の構成要素とし
て、流体、および/あるいは、流体を収容する部材の壁
体、および/あるいは、磁界形成手段(例えば、電磁
石)ないし電圧印加手段、を含めて捉えてもよい。その
場合において、該流体は、ER流体やMR流体に用いら
れる媒体を採用することができ、例えば、電気絶縁性液
体(電気絶縁性油や水)が流体として採用することがで
きる。また、本明細書において、「流体」には液体のみ
ならず気体も含まれ、流体は空気であってもよい。ま
た、磁場を作用させる場合には、該壁体は、磁気回路を
形成するように鉄等の強磁性体材料から形成される。電
場を作用させる場合には、該壁体は、それ自体が電極を
構成するように導電性の金属から形成される。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
に基づいて説明する。図1は、本発明に係る機能性布の
概略斜視図であり、布の表面が起立した状態を示してい
る。機能性布は、基布1と、基布1の表面に植設した多
数の中空糸2から構成されており、中空糸2の中空部に
は鉄微粒子3が封入されている。
【0019】中空糸2の長さは一例では、1〜5mmで
あり、中空糸2の直径は一例では10〜50μmであ
る。中空糸2に封入される微粒子の直径は一例では2〜
3μmである。中空糸2の配置は一つの好ましい例で
は、平面視千鳥格子状であり、各中空糸同士の間隔は中
空糸の直径以下であることが望ましい。
【0020】このような機能性布の製造は、鉄微粒子を
保持する中空糸2を用意し、これを所望の長さに切断し
て、基布1上に植設することで製造される。基布1に対
する糸2の植設は、例えば静電植毛によって行なう。静
電植毛は周知手段である。一つの望ましい形態では、基
布1と中空糸2は同素材である。
【0021】糸2の剛性は糸の素材や形状によりある程
度コントロールできる。常時は糸が弛んで寝た状態(倒
伏状態)としておき、磁場の作用によって糸を起立ない
し緊張させることで、より糸の変姿範囲を大きく取るこ
とが可能となる。
【0022】図2、図3はそれぞれ機能性布の使用例を
示す図であり、図において基布は省略されている。図2
では、間隔を存して対向する上下壁4,5を有する流路
において、下壁5の内壁に機能性布が配設されており、
磁場がない状態では、多数の糸2は弛んだ状態であり、
流体のより広い流路が確保されている。外部から磁場を
作用させると、磁場に応答して多数の糸2が流体(水や
油)の流れの方向に直交する方向に起立するように緊張
して流路を狭くするようになる。
【0023】図3では、外側壁6と内側壁7とから構成
された断面視リング状の流路において、外側壁6の内壁
に機能性布が配設されており、磁場がない状態では、多
数の糸2は弛んだ状態であり、流体のより広い流路が確
保されている。外部から磁場を作用させると、磁場に応
答して多数の糸2が流体の流れの方向に直交する方向に
起立するように緊張して流路を狭くするようになる。
【0024】図4はさらに他の実施の形態を示す図であ
り、電磁石(図示せず)による磁場の作用により多数の
糸2が起立した状態を示している。間隔を存して対向す
る上下壁4,5を有する流路において、流路には外部か
ら磁場を加えられており、各壁4,5が磁石を構成して
いる。図4に示すものにおいて、多数の糸2は、所定の
厚さを有する基部8の上に植設されている。基部8は、
好ましい例では、繊維あるいは樹脂(例えばプラスチッ
ク)から構成されており、接着剤によって壁面に固定さ
れている。基部8の上面に接着剤を塗布し、その上に垂
直に糸2を立てて行く。基部8の厚みは、一つの好まし
い例では、上下壁4,5間(磁石間)の距離(流路の高
さ)の約10%の大きさを有している。所定の厚みを有
する基部8を介して糸2を配設することによって、倒伏
状態から起立状態への変姿が良好に行なえることがわか
った。基部8および糸2は、N極側、S極側のいずれの
壁に設けてもよい。
【0025】図4の各図について説明する。図4上図
は、間隔を存して対向する上下壁4,5の下壁5の内面
に、基部8を介して多数の糸2が林立されている。糸2
はその先端が上壁4の内面に近接するように延出してい
る。磁場が無い状態では、多数の糸2は、図2左図に示
すような倒伏した姿態となり、より広い流路が確保され
る。図4中図は、間隔を存して対向する上下壁4,5の
下壁5のそれぞれの内面に、基部8を介して多数の糸2
が林立されている。それぞれの壁面に設けた糸2は、そ
れらの先端同士が互いに重合するように延出している。
図4下図は、間隔を存して対向する上下壁4,5の下壁
5のそれぞれの内面に、基部8を介して多数の糸2が林
立されている。それぞれの壁面に設けた糸2は、それら
の先端同士が互いに近接するように延出している。図4
中図、下図において、磁場が無い状態では、多数の糸2
は、それぞれ基端が装着された内面側に倒伏した姿態と
なり、より広い流路が確保される。
【0026】図2乃至4における糸2の動きについて説
明する。常時は、中空糸2は弛んでおり、流体の流れ等
によって倒伏した状態となっている。図示しない電磁石
によって磁場が加えられると、外部から加えられた磁場
に応答して磁場方向に鉄微粒子が配向するように振る舞
い、鉄微粒子の動きによって中空糸2が流体の流れに抗
って磁場方向に延出する。林立状に延出する多数の中空
糸2は流体の流れ方向に直交する方向に延出しており、
中空糸2が流れの抵抗となる。このようにして、本発明
に係る機能性要素を用いて機械的作動部のない電磁弁を
構成することができ、この電磁弁の応答性は良好である
のみならず、磁場の強度を変化させることで連続的に弁
を可変とすることができる。
【0027】中空糸2を基布1あるいは基部8上に植設
することで構成した機能性要素について説明したが、中
空糸を流体を収納するハウジングの内壁に直接植設する
ことで機能性要素を構成してもよい。また、磁場に応答
する機能性要素について説明したが、機能性要素は電場
に応答するものであってもよい。この場合、対向する壁
4,5はそれぞれ電極を構成することになり、また、中
空糸2に固定される微粒子もER微粒子となる。機能性
要素に磁場あるいは電場を作用させる手段は、MR流体
やER流体に磁場あるいは電場を作用させる手段と同様
であり、当業者によって周知である。
【0028】本発明に係る機能性要素の具体的な用途に
ついて説明する。第一の例として、機能性要素は油圧や
水圧を利用している管路の流量制御装置として利用され
得る。例えば油圧機器の内部に組み込んで、外部磁場に
より作動する流量調節バルブの機能を持たせる。第二の
例として、機能性要素は、自動車用サスペンション等に
利用される可変減衰ダンパー、衝撃吸収用のショックア
ブソーバーとして利用され得る。第三の例として、機能
性要素は、摩擦布としての利用され得る。例えば、液晶
セルを作製する際のラビング処理に用いるラビング布と
して利用され得る。第四の例として、機能性要素は、音
の吸収を制御する壁紙として利用され得る。機能性布の
表面の性状を変化させることで吸音性能を制御する壁を
構成することができる。毛羽立つ糸の長さによって吸音
性能は異なるものと考えられる。さらに、コンデンサ、
広告用のディスプレイとして用いることも可能である。
尚、本発明に係る機能性要素および機能性布の用途は本
明細書に記載された用途に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る機能性布の概略斜視図であり、多
数の糸が起立した状態を示している。
【図2】本発明に係る機能性要素の使用例を示す図であ
る。
【図3】本発明に係る機能性要素の使用例を示す図であ
る。
【図4】本発明に係る機能性要素の他の実施形態を示す
図である。
【符号の説明】
1 基布 2 中空糸 3 鉄微粒子

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強磁性体微粒子を保持させた多数の糸を基
    面上に植設することで形成され、磁場の作用により該多
    数の糸が起立するように構成された機能性要素。
  2. 【請求項2】請求項1において、該基面は繊維あるいは
    樹脂から形成されていることを特徴とする機能性要素。
  3. 【請求項3】請求項1,2いずれかにおいて、該糸は中
    空糸あるいは複合糸であり、該微粒子は該糸内に封入さ
    れていることを特徴とする機能性要素。
  4. 【請求項4】基部と該基部の表面に植設した多数の糸か
    ら成り、該糸には強磁性体微粒子が保持されており、磁
    場の作用により該多数の糸が起立するように構成されて
    いることを特徴とする機能性要素。
  5. 【請求項5】請求項5において、該糸は中空糸あるいは
    複合糸であり、該微粒子は該糸内に封入されていること
    を特徴とする機能性要素。
  6. 【請求項6】請求項4,5いずれかにおいて、該基部
    は、繊維あるいは樹脂から形成されていることを特徴と
    する機能性要素。
  7. 【請求項7】流体中に多数の糸を配設し、該多数の糸に
    は強磁性体微粒子が保持されており、磁場の作用により
    該多数の糸が起立するように構成された機能性要素。
  8. 【請求項8】請求項7において、該多数の糸は基部の表
    面に植設されており、該多数の糸は該基部を介して該流
    体中に配設されていることを特徴とする機能性要素。
  9. 【請求項9】請求項8において、該基部は、繊維あるい
    は樹脂から形成されていることを特徴とする機能性要
    素。
  10. 【請求項10】請求項7乃至9いずれかにおいて、該糸
    は中空糸あるいは複合糸であり、該微粒子は該糸内に封
    入されていることを特徴とする機能性要素。
  11. 【請求項11】電場の作用により分極可能な微粒子を保
    持させた多数の糸を基面上に植設することで形成され、
    電場の作用により該多数の糸が起立するように構成され
    た機能性要素。
  12. 【請求項12】請求項11において、該基面は繊維ある
    いは樹脂であることを特徴とする機能性要素。
  13. 【請求項13】請求項11,12いずれかにおいて、該
    糸は中空糸あるいは複合糸であり、該微粒子は該糸内に
    封入されていることを特徴とする機能性要素。
  14. 【請求項14】基部と該基部の表面に植設した多数の糸
    から成り、該糸には電場の作用により分極可能な微粒子
    が保持されており、電場の作用により該多数の糸が起立
    するように構成されていることを特徴とする機能性要
    素。
  15. 【請求項15】請求項14において、該糸は中空糸ある
    いは複合糸であり、該微粒子は該糸内に封入されている
    ことを特徴とする機能性要素。
  16. 【請求項16】流体中に多数の糸を配設し、該多数の糸
    にはER微粒子が保持されており、電場の作用により該
    多数の糸が起立するように構成された機能性要素。
  17. 【請求項17】請求項16において、該多数の糸は基部
    の表面に植設されており、該多数の糸は該基部を介して
    該流体中に配設されていることを特徴とする機能性要
    素。
  18. 【請求項18】請求項16,17いずれかにおいて、該
    糸は中空糸あるいは複合糸であり、該微粒子は該糸内に
    封入されていることを特徴とする機能性要素。
  19. 【請求項19】間隔を存して対向する壁体を有する管路
    において、該対向する壁体の対向する内面間の空間が流
    体の流路を形成しており、少なくとも一方の壁体の内面
    には請求項1乃至18いずれかに記載の機能性要素が固
    定されており、常時は、該多数の糸は倒伏状態にあって
    比較的広い流路が形成されており、該管路の外部から該
    対向する壁体間に磁場あるいは電場を作用させること
    で、該多数の糸を該流体の流路に直交する方向に起立さ
    せて該流体の流路を狭めるようにすることを特徴とする
    流量可変バルブ。
JP2001352024A 2001-11-16 2001-11-16 機能性要素および該機能性要素を用いた流量可変バルブ Pending JP2003158883A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001352024A JP2003158883A (ja) 2001-11-16 2001-11-16 機能性要素および該機能性要素を用いた流量可変バルブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001352024A JP2003158883A (ja) 2001-11-16 2001-11-16 機能性要素および該機能性要素を用いた流量可変バルブ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003158883A true JP2003158883A (ja) 2003-05-30

Family

ID=19164256

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001352024A Pending JP2003158883A (ja) 2001-11-16 2001-11-16 機能性要素および該機能性要素を用いた流量可変バルブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003158883A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005036021A1 (en) 2003-09-25 2005-04-21 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Electro-rheological or magneto-rheological controlled hydraulic restriction
WO2005050073A1 (ja) * 2003-11-18 2005-06-02 Tdk Corporation 磁歪式電磁弁
WO2006085443A1 (ja) * 2005-02-10 2006-08-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 流体チップ、それを用いた流体移動制御方法、および化学反応装置
CN100358708C (zh) * 2005-11-14 2008-01-02 浙江大学 自增强层间剪切强度树脂基纤维增强复合材料的制备方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005036021A1 (en) 2003-09-25 2005-04-21 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Electro-rheological or magneto-rheological controlled hydraulic restriction
EP1664585A1 (en) * 2003-09-25 2006-06-07 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Electro-rheological or magneto-rheological controlled hydraulic restriction
EP1664585A4 (en) * 2003-09-25 2007-02-28 Tenneco Automotive Operating ELECTRO-RHEOLOGICAL OR MAGNETO-RHEOLOGICAL CONTROLLED HYDRAULIC THROTTLE
WO2005050073A1 (ja) * 2003-11-18 2005-06-02 Tdk Corporation 磁歪式電磁弁
WO2006085443A1 (ja) * 2005-02-10 2006-08-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 流体チップ、それを用いた流体移動制御方法、および化学反応装置
US7547415B2 (en) 2005-02-10 2009-06-16 Panasonic Corporation Fluid chip, fluid movement control method using the same, and chemical reaction apparatus
CN100358708C (zh) * 2005-11-14 2008-01-02 浙江大学 自增强层间剪切强度树脂基纤维增强复合材料的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5905233B2 (ja) Mr流体を封入したダンピング制御装置および前記ダンピング制御装置を備えるエンジンマウント
US7422092B2 (en) Controllable compressible fluid damper
Ashfak et al. Design, fabrication and evaluation of MR damper
US7874407B2 (en) System and method for magnetorheological-fluid damping utilizing porous media
US6196529B1 (en) Spacecraft antenna vibration control damper
CN101915283B (zh) 一种磁流变复合阻尼控制方法与装置
US6481546B2 (en) Magneto-rheological damping valve using laminated construction
EP3311472A1 (en) Broadband vibrational energy harvesting device combining multiple nonlinearity
CN111021570A (zh) 一种液压惯容平衡调谐减振装置
JP2003158883A (ja) 機能性要素および該機能性要素を用いた流量可変バルブ
Aydar et al. A low force magneto-rheological (MR) fluid damper: design, fabrication and characterization
JP2003065384A (ja) 振動吸収装置及び液体封入式振動吸収装置
Romaszko Free vibration control of a cantilever MR fluid based sandwich beam
CN104565180B (zh) 一种磁力直线磁性液体阻尼减振器
CN107939895B (zh) 提高挤压式磁流变液被动隔振器的阻尼力的方法及隔振器
US6610404B2 (en) High yield stress magnetorheological material for spacecraft applications
Unsal Semi-active vibration control of a parallel platform mechanism using magnetorheological damping
US6971491B1 (en) Magneto-rheological fluid encased in flexible materials for vibration control
US11585404B1 (en) Vibration damping actuator
JP3595774B2 (ja) 液体封入式防振装置
CN114396451A (zh) 双稳态非线性隔振器及轨道隔振***
KR20020044445A (ko) 자기유변유체를 이용한 쇽 업소버
JP3603029B2 (ja) 液体封入式振動吸収装置
KR100445988B1 (ko) 자기유변유체를 이용한 쇽 업소버
JP3595773B2 (ja) 液体封入式振動吸収装置