JP2003158251A - 受光素子、回路内蔵受光素子、回路内蔵受光素子の製造方法および光学装置 - Google Patents

受光素子、回路内蔵受光素子、回路内蔵受光素子の製造方法および光学装置

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JP2003158251A
JP2003158251A JP2001355403A JP2001355403A JP2003158251A JP 2003158251 A JP2003158251 A JP 2003158251A JP 2001355403 A JP2001355403 A JP 2001355403A JP 2001355403 A JP2001355403 A JP 2001355403A JP 2003158251 A JP2003158251 A JP 2003158251A
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light
type semiconductor
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JP2001355403A
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English (en)
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Takahiro Takimoto
貴博 瀧本
Toshihiko Fukushima
稔彦 福島
Isamu Okubo
勇 大久保
Hideo Wada
秀夫 和田
Naoki Fukunaga
直樹 福永
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトダイオードの入射光に対する高速動作
および光感度の両方の向上を図る。 【解決手段】 高濃度P+型シリコン基板1上に形成さ
れた低濃度P型シリコン層2と接合するN型シリコン層
8が、受光領域内に、不純物濃度の高い高濃度N+型拡
散層4と、高濃度N+型拡散層4より不純物濃度の低い
N型拡散層3とを有し、N型拡散層3が、高濃度N+型
拡散層4内に、少なくとも2箇所以上分割された領域内
に配置されていることによって、カソード寄生抵抗が低
下し、高速動作および光感度の両方の向上が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光を電気信号に変
換する受光素子、ならびに、その受光素子と受光素子か
らの電気信号の信号処理を行う信号処理回路とが設けら
れた回路内蔵受光素子、および、その回路内蔵受光素子
の製造方法、さらには受光素子または回路内蔵受光素子
を用いた光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】受光素子であるフォトダイオード(P
D:Photo Diode)は、受光面に入射した光
を電気信号に変換する半導体素子であり、例えば、CD
−ROM、DVD−ROM、CD−R/RW、DVD−
R/RW等の光ディスク装置の光ピックアップに使用さ
れている。
【0003】図6は、フォトダイオードを用いた光ピッ
クアップを示す概念図である。図6の光ピックアップ
は、光ディスク55からのトラッキング信号を検出する
フォトダイオードPDを有しており、半導体レーザLD
から出射されたレーザー光は、回析格子51およびホロ
グラム素子52を介して、コリメートレンズ53によっ
て平行にされ、対物レンズ54によって光ディスク55
の情報記録面に集光されビームスポットが形成される。
光ディスク55の情報記録面のトラック上には、凹凸、
磁気変調、屈折率変調等の手段によりビット情報が書き
こまれている。
【0004】光ディスク55の情報記録面のトラック上
に集光されたレーザ光は、光ディスク55のトラック上
に記録された情報に応じて変調されて反射され、対物レ
ンズ54、コリメートレンズ53を通過してホログラム
素子52により屈折され、フォトダイオードPDの受光
面における2つの領域にそれぞれ集光されるように2つ
の光に分岐される。フォトダイオードPDは、受光面の
2つの領域に集光された2つの光の強度をそれぞれ検出
し、それぞれの光の強度の差を求めることによって、ビ
ームスポットとトラックとのズレが検出される。そし
て、ビームスポットとトラックとのズレが許容範囲内で
あれば情報の読み出しが行われ、ビームスポットとトラ
ックとのズレが許容範囲外であればトラッキング制御が
行われる。
【0005】このような光ピックアップを有する光ディ
スク装置は、市場の動向により処理速度の高速化、記憶
量の大容量化が要望されている。このため、受光素子で
あるフォトダイオードは、一般的に、高速動作のために
入射光に対する応答特性が重要であり、また、入射光に
対する感度特性である光感度も重要になる。
【0006】図7は、従来のフォトダイオードの一例で
あるPINフォトダイオードを示す断面図である。図7
に示すPINフォトダイオードは、第1導電型シリコン
基板100上に設けられている。第1導電型シリコン基
板100は、不純物濃度が高濃度の第1導電型シリコン
基板ll0の上に不純物濃度が低濃度の第1導電型シリ
コン層120が積層されて形成されている。PINフォ
トダイオードは、第1導電型シリコン層120の表面近
傍に、第1導電型とは異なる第2導電型のシリコン層1
01が埋め込まれており、第1導電型シリコン層120
と第2導電型シリコン層101との界面にPN接合領域
である空乏層が形成されている。第1導電型シリコン層
120および第2導電型シリコン層101上は、シリコ
ン熱酸化膜130により被覆されており、第1導電型シ
リコン層120上に設けられた第2導電型シリコン層1
01がシリコン熱酸化膜130に設けられたコンタクト
ホールを介して、電極配線140に接続されている。ま
た、第1導電型シリコン基板ll0の下面にも、電極配
線150が形成されている。
【0007】通常、フォトダイオードの高速動作は、フ
ォトダイオードの入射光に対する応答速度によって表さ
れ、その応答速度のファクターとしては、フォトダイオ
ードの周波数応答の限界値である遮断周波数fcが用い
られる。
【0008】一般的に、フォトダイオードの遮断周波数
fcは、次の(1)式で表される。
【0009】 fc(−3dB)=1/τ・・・・・(1) ここで、 τ=2πCpd(Ra+Rk) Cpd:フォトダイオードの寄生容量 Ra:フォトダイオードのアノード寄生抵抗 Rk:フォトダイオードのカソード寄生抵抗 フォトダイオードを高速動作させるには、入射光に対す
る応答速度を上昇させれば良く、したがって、フォトダ
イオードの周波数応答領域を高域まで拡げればよい。フ
ォトダイオードの周波数応答領域を高周波領域まで拡げ
るためには、周波数応答の限界値である遮断周波数fc
を高くすれば良く、(1)式より、寄生容量Cpd、ア
ノードおよびカソードの寄生抵抗(Ra+Rk)にて示
されるCR時定数を低減させれば良い。このCR時定数
を低減するためには、寄生容量Cpd、アノードおよび
カソードの寄生抵抗(Ra+Rk)のそれぞれを低減す
る必要がある。
【0010】まず、図7に示すPINフォトダイオード
では、寄生容量Cpdを低減するために、第1導電型シ
リコン層120の不純物濃度を下げて、第1導電型シリ
コン層120と第2導電型シリコン層101との界面に
形成される空乏層の間隔を拡くすれば良い。また、アノ
ード寄生抵抗Raを低減するには、第1導電型シリコン
基板110の不純物濃度を上げれば良く、さらに、カソ
ード寄生抵抗Rkを低減するには、第2導電型シリコン
層101の不純物濃度を上げれば良い。
【0011】したがって、第1導電型シリコン基板10
0は、第1導電型シリコン基板ll0の不純物濃度を高
濃度とし、第1導電型シリコン層120の不純物濃度を
低濃度とすれば良い。
【0012】このように、光ピックアップ等に使用され
るフォトダイオードは、このように、第1導電型シリコ
ン基板100における不純物濃度の改善により、フォト
ダイオードの寄生容量Cpd、アノード寄生抵抗Raを
改善して入射光に対する応答特性(高速動作)を改善し
ている。ところが、市場では、フォトダイオードに対し
て、更なる応答特性の高速化が要求されており、カソー
ド寄生抵抗Rkの低減についても何らかの工夫が必要と
なっている。このため、カソード寄生抵抗Rkを低減す
るために、第1導電型シリコン層120に埋め込まれて
形成されている第2導電型半導体層101の不純物濃度
を高濃度に設定することが行われている。
【0013】
【本発明が解決しようとする課題】近年、光ディスク業
界においては、光ディスクの記憶量の大容量化を目的と
して、光源となる半導体レーザのレーザ光の短波長化が
進んでいる。例えば、現在のCDおよびDVDに使用さ
れる半導体レーザのレーザ光の波長は、それぞれ780
nmおよび650nmであり、次世代のDVDに使用さ
れる半導体レーザのレーザ光の波長は、406nmにな
る。半導体レーザのレーザ光の波長を短くすることは、
光ディスク上に記録できる最小ピット長がより小さくで
き、光ディスクの記憶量の大容量化に有効となる。
【0014】しかしながら、光源となる半導体レーザの
レーザ光が短波長化されると受光素子であるフォトダイ
オードでは、以下のような問題が発生する。
【0015】レーザ光は、その波長が短くなるにつれて
吸収係数が大きくなり、フォトダイオードの受光領域を
形成する半導体層表面に照射されると、半導体層表面の
浅い領域で吸収されて光キャリアを生成する。図8は、
半導体表面にレーザ光を照射した場合におけるレーザ光
の半導体層表面からの侵入深さと光強度との関係を示す
グラフである。この場合、レーザ光が照射された半導体
層表面における光強度を1としている。図8に示すよう
に、レーザ光の波長λが短いほど吸収係数αは大きく、
半導体層表面からのレーザ光の侵入深さは浅くなる。例
えば、レーザ光の光強度が、半導体表面の光強度の約4
0%になる半導体層表面からの侵入深さは、レーザ光の
波長λ=780nmでは約8.0μm、波長λ=650
nmの赤色レーザ光では約4.0μm、波長λ=405
nmの青色レーザ光では約0.3μmとなり、波長の短
い青色レーザ光では半導体層内部への侵入深さが非常に
浅くなる。
【0016】また、半導体層の不純物拡散領域では、不
純物濃度が高くなるほど、発生した光キャリアのライフ
タイムが短くなる。このため、フォトダイオードに光が
入射しても、不純物濃度が所定値以上の不純物拡散領域
で発生した光キャリアは、不純物拡散領域内でほとんど
再結合によって消滅し、フォトダイオードの外部電流と
して取り出せる光電流に寄与しない。これにより、半導
体層の高濃度不純物拡散領域では、入射光に対する感度
特性である光感度が低下し、光感度の低下は、入射光の
波長が短いほど顕著となる。
【0017】したがって、図7に示すフォトダイオード
では、入射光に対する応答特性(高速動作)の向上を目
的として、カソード寄生抵抗Rkを低減するために第2
導電型シリコン層101の不純物濃度を高くすると感度
特性(光感度)が低下し、感度特性(光感度)を向上さ
せるために、第2導電型シリコン層101の不純物濃度
を低くするとカソード寄生抵抗Rkを低減できず応答特
性(高速動作)が低下するという問題が生じる。
【0018】本発明は、このような課題を解決するもの
であり、その目的は、フォトダイオードの入射光に対す
る高速動作および光感度の両方の特性の向上を図る受光
素子ならびに回路内蔵受光素子およびその製造方法、さ
らには受光素子または回路内蔵受光素子を用いた光学装
置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の受光素子は、第
1導電型半導体構造と、該第1導電型半導体構造に設け
られた第1の第2導電型半導体層とを有し、該第1導電
型半導体構造と該第1の第2導電型半導体層との接合に
より、該第1の第2導電型半導体層における受光領域に
入射する光を検出する受光素子であって、該第1の第2
導電型半導体層は、受光領域内に、不純物濃度の高い高
濃度半導体層と、該高濃度半導体層よりも不純物濃度の
低い低濃度半導体層とを有しており、該低濃度半導体層
が、該高濃度半導体層内において、少なくとも2箇所以
上分割された領域内に配置されていることを特徴とす
る。
【0020】前記第1の第2導電型半導体層における低
濃度半導体層の不純物濃度が、1.0×1019/cm3
以下である。
【0021】前記受光領域における前記高濃度半導体層
の面積と、前記低濃度半導体層の面積との和に対して、
該高濃度半導体層の面積の比率が30%〜70%であ
る。
【0022】前記低濃度半導体層が一定間隔を置いて周
期的に形成されている。
【0023】前記高濃度半導体層が格子状に形成されて
いる。
【0024】前記格子状に形成された高濃度半導体層の
格子ピッチが10μmである。
【0025】前記高濃度半導体層は、前記低濃度半導体
層に対して不純物元素をイオン注入することによって形
成される。
【0026】前記イオン注入がすべての酸化処理後に行
われる。
【0027】前記第1導電型半導体構造が、第1導電型
半導体基板と、該第1導電型半導体基板上に形成された
該第1導電型半導体基板より不純物濃度の低い第1導電
型半導体層とを有する。
【0028】本発明の回路内蔵受光素子は、請求項1に
記載の受光素子によって形成された受光素子部と、該受
光素子部を構成する第1導電型半導体構造を用いて構成
されたトランジスタを有する信号処理回路部とを有する
ことを特徴とする。
【0029】前記第1導電型半導体構造が、第1導電型
半導体基板と、該第1導電型半導体基板上に形成され、
該第1導電型半導体基板よりも不純物濃度が高い第1の
第1導電型半導体層と、該第1の第1導電型半導体層上
に形成され該第1の第1導電型半導体層よりも不純物濃
度が低い第2の第1導電型半導体層とを有している。
【0030】前記第1導電型半導体構造上の受光領域の
表面には、第1の絶縁膜および第2の絶縁膜の積層構造
から成る反射防止膜が形成されている。
【0031】前記第1の絶縁膜および前記第2の絶縁膜
が、それぞれシリコン熱酸化膜およびシリコン窒化膜で
ある。
【0032】本発明の回路内蔵受光素子の製造方法は、
請求項10に記載の回路内蔵受光素子の製造方法であっ
て、第1導電型半導体構造上の所定の領域に、受光素子
部および信号処理回路部とされる領域を分離する工程
と、該受光素子部と該信号処理回路部とされる領域の該
第1導電型半導体構造上に第1の第2導電型半導体層を
形成し、該第1の第2導電型半導体層上に、第1の絶縁
膜を形成する工程と、その後、該受光素子部とされる領
域の該第1の第2導電型半導体層上に、低濃度半導体層
を形成する工程と、該低濃度半導体層内に高濃度半導体
層を形成すると同時に、該信号処理回路部とされる領域
にトランジスタのコレクタ拡散層を形成する工程と、を
包含することを特徴とする。
【0033】本発明の光学装置は、請求項1〜9のいず
れかに記載の受光素子、または、請求項10〜13のい
ずれかに記載の回路内蔵受光素子を用いたことを特徴と
する。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。
【0035】図1(a)は、本発明の実施形態の受光素
子であるフォトダイオードの断面図を示し、図1(b)
は、そのフォトダイオードの受光領域の概略平面図であ
る。図1(a)は、図1(b)のA−A’線における断
面に対応している。
【0036】図1(a)の本発明のフォトダイオード
は、PINフォトダイオードであり、高濃度P+型シリ
コン基板1上に、低濃度P型シリコン層2が形成されて
いる。低濃度P型シリコン層2の表面には、受光領域に
対して、N型シリコン層8が形成されており、N型シリ
コン層8と低濃度P型シリコン層2との界面にPN接合
領域である空乏層が形成されている。N型シリコン層8
は、高濃度N+型拡散層4と高濃度N+型拡散層4より
不純物濃度の低いN型拡散層3とを有している。N型シ
リコン層8は、低濃度P型シリコン層2の表面において
長方形領域になるように、低濃度P型シリコン層2内に
埋め込まれており、N型拡散層3はその長方形領域にお
いて、行方向および列方向にそれぞれ等しい間隔をあけ
て配置されている。そして、N型シリコン層8における
N型拡散層3が配置された領域以外の全ての領域が高濃
度N+型拡散層4になっている。したがって、高濃度N
+型拡散層4は、N型シリコン層8の周縁部において、
全周にわたって一定の幅に形成された格子状に形成され
ている。
【0037】低濃度P型シリコン層2およびN型シリコ
ン層8の表面は、シリコン熱酸化膜5により被覆されて
おり、シリコン熱酸化膜5上に設けられた電極配線6
が、N型シリコン層8の周縁部に位置する高濃度N+型
拡散層4上のシリコン熱酸化膜5に設けられたコンタク
トホールを介して、高濃度N+型拡散層4に接続されて
いる。また、高濃度P+型シリコン基板1の下面にも、
電極配線7が形成されている。
【0038】尚、図1(a)および(b)におけるシリ
コン基板および各シリコン層の導電型は、それぞれ反対
の導電型の組合せでも良い。
【0039】次に、図1(a)および(b)に示す本発
明のフォトダイオードの製造方法を簡単に説明する。
【0040】まず、図1(a)に示すように、不純物濃
度1.0×1019/cm3程度の高濃度P+型シリコン
基板1上に、エピタキシャル成長法によって、比抵抗1
000Ωcm程度および厚み20μm程度の低濃度P型
シリコン層2を形成する。
【0041】次に、低濃度P型シリコン層2上の全面に
シリコン熱酸化膜5を形成する。
【0042】次に、シリコン熱酸化膜5を、N型拡散層
3に対応した領域以外の領域をマスキングして、イオン
注入によって、31+(リン)をドーピング(添加)し
てN型拡散層3を形成する。この時、31+(リン)の
ドーピング条件は、イオン注入エネルギー50keV、
イオン注入量5.0×1014/cm2である。
【0043】次に、形成されたN型拡散層3をマスキン
グして、イオン注入によって、31 +(リン)をドーピ
ング(添加)して、高濃度N+型拡散層4を形成する。
この時、31+(リン)のドーピング条件は、イオン注
入エネルギー80keV、イオン注入量8.0×1015
/cm2である。
【0044】その後、高濃度N+型拡散層4上のシリコ
ン熱酸化膜5にコンタクトホールを形成し、コンタクト
ホールを介して、高濃度N+型拡散層4に接続されるよ
うに電極配線6を形成する。また、高濃度P+型シリコ
ン基板1の下面にも、電極配線7を形成する。
【0045】これにより、図1(a)および(b)に示
す本発明のフォトダイオードが得れれる。
【0046】図1(a)および(b)に示す本発明のフ
ォトダイオードの構造は、高速動作を向上させるため
に、PN接合領域を形成する低濃度P型シリコン層2の
不純物濃度を低くして、PN接合領域である空乏層の間
隔を十分に拡げ、寄生容量となる接合容量Cpdを低減
している。また、高濃度P+型シリコン基板1の不純物
濃度を高くして、高濃度P+型シリコン基板1と高濃度
P+型シリコン基板1の下面の電極配線7とを接続する
ことにより、アノード寄生抵抗Raを低減している。
【0047】ところで、カソード寄生抵抗Rkを低減す
るには、受光領域全面に高濃度N+型拡散層4を形成す
れば良いが、高濃度N+型拡散層4の不純物濃度が高い
ために、受光領域での光吸収によって生成した光キャリ
アのライフタイムが低下し、光感度の低下が生じる。こ
のため、受光領域全面を高濃度N+型拡散層4より不純
物濃度の低いN型拡散層3にすると、受光領域での光感
度の低下は、全く生じなくなるが、カソード寄生抵抗R
kが大きくなり、応答速度が遅くなり、高速動作が得ら
れない。
【0048】これに対して、本発明のフォトダイオード
は、光感度の低下および高速動作の低下を防止するため
に、受光領域であるN型シリコン層8の周縁部に所定の
幅を有する高濃度N+型拡散層4を形成し、高濃度N+
型拡散層4の内側にも、高濃度N+型拡散層4が、行方
向および列方向に一定間隔を置いて形成されている。そ
して、受光領域において、高濃度N+型拡散層4が形成
されていない領域には、高濃度N+型拡散層4より不純
物濃度の低いN型拡散層3が設けられており、そのN型
拡散層3の表面不純物濃度は、1.0×1019/cm3
以下になっている。これにより、光感度が低下すること
なく、応答速度を高速にすることができる。
【0049】図2は、異なる波長の入射光に対するN型
拡散層3の表面不純物濃度と光感度の関係を示すグラフ
である。図2に示すように、受光領域であるN型シリコ
ン層8内のN型拡散層3の表面不純物濃度が1.0×1
19/cm3以下であれば、入射光の波長が異なる場合
でも、入射光を吸収して生成される光キャリアのライフ
タイムが低下せず、光感度の低下が生じない。N型拡散
層3の表面不純物濃度が1.0×1019/cm3以上に
なると、光感度の低下が生じ、特に、入射光の波長が短
くなるほど顕著となる。
【0050】また、受光領域には、前述のように高濃度
N+型拡散層4が設けられており、高濃度N+型拡散層
4は、不純物濃度が高く低抵抗であるために、高濃度N
+型拡散層4上に電極配線6が形成されることによっ
て、カソード寄生抵抗Rkも低減できる。
【0051】以上より、図1(a)および(b)に示す
本発明のフォトダイオードは、高速動作および光感度の
両方の特性の向上が図れる。
【0052】尚、本発明のフォトダイオードは、図1
(a)および(b)に示す実施形態において、高濃度N
+型拡散層4を矩形の格子状に形成しているが、複数の
N型拡散層3の全面積と複数の高濃度N+型拡散層4の
全面積との和に対して、複数の高濃度N+型拡散層4の
全面積が所定の面積比で形成されていれば、格子状の構
成でなくても良い。その面積比は、30%〜70%であ
ることが好ましい。また、高濃度N+型拡散層4が、格
子状の構成に限らず、同心円状、縞状等に形成されても
良い。さらに、光ピックアップ等で使用されるフォトダ
イオードの場合、光ディスクからの戻り光のビーム径が
直径10〜30μmであるため、高濃度N+型拡散層4
の格子ピッチを10μm程度にし、高濃度N+型拡散層
4の幅を3μm程度すれば、フォトダイオードの光感度
の低下率は、最悪でも10%以内に抑えられる。高濃度
N+型拡散層4の間隔、形状等は、使用する光ディスク
装置によって戻り光のビーム径および光の波長が異なる
ために、それぞれの光ディスク装置に対して最適になる
ように設定される。
【0053】図3は、本発明の受光素子であるフォトダ
イオードを使用した回路内蔵受光素子の断面図を示す。
【0054】図3に示す回路内蔵受光素子は、光が入射
するフォトダイオード部31と、フォトダイオード部3
1に入射した光が光電変換された電気信号を処理するた
めの信号処理回路部32とを有しており、P型シリコン
基板11上に、高濃度P+型拡散層12と、高比抵抗P
型拡散層13と、N型エピタキシャル層17とが順番に
積層されている。N型エピタキシャル層17上には、シ
リコン熱酸化膜19が形成されている。高濃度P+型拡
散層12、高比抵抗P型拡散層13およびN型エピタキ
シャル層17内には、フォトダイオード部31と信号処
理回路部32とを分離するとともに、それぞれを取り囲
むように複数のP型埋め込み拡散層14および16、P
型拡散層18が順番に形成されており、複数のP型埋め
込み拡散層14および16、P型拡散層18は、それぞ
れ所定の間隔を置いて設けられている。
【0055】フォトダイオード部31には、高比抵抗P
型拡散層13とN型エピタキシャル層17との界面にP
N接合領域である空乏層が形成されている。N型エピタ
キシャル層17の表面近傍には、比較的に不純物濃度の
低いN型拡散層20が長方形の領域に埋め込まれてお
り、N型拡散層20には、図1に示すフォトダイオード
と同様に、長方形の領域において、行方向および列方向
にそれぞれ等しい間隔をあけて配置されている。そし
て、N型エピタキシャル層17において、N型拡散層3
が配置された領域を取り囲むように高濃度N+型拡散層
4が配置されている。したがって、高濃度N+型拡散層
4は、N型拡散層20が埋め込まれた長方形の領域の周
縁部において、全周にわたって一定の幅に形成された格
子状に形成されている。
【0056】N型拡散層20および高濃度N+型拡散層
22を被覆するシリコン熱酸化膜19上の所定の領域に
は、シリコン窒化膜23が形成され、シリコン窒化膜2
3の端部の下方に、高濃度N+型拡散層22が配置され
ている。この領域がフォトダイオード部31の受光領域
となる。シリコン窒化膜23が形成されていない領域の
高濃度N+型拡散層22上には、シリコン熱酸化膜19
に設けられたコンタクトホールにポリシリコン27aが
形成され、高濃度N+型拡散層22に接続されている。
【0057】信号処理回路部32には、N型エピタキシ
ャル層17内にNPNトランジスタが形成されている。
信号処理回路部32では、高比抵抗P型拡散層13およ
びN型エピタキシャル層17間にわたってN型コレクタ
埋め込み拡散層15が設けられており、N型コレクタ埋
め込み拡散層15の端部上には、N型エピタキシャル層
17内に埋め込まれたN型コレクタ補償拡散層21が設
けられている。N型コレクタ補償拡散層21上には、シ
リコン熱酸化膜19に設けられたコンタクトホールにポ
リシリコン27aが形成され、N型コレクタ補償拡散層
21に接続されている。N型コレクタ補償拡散層21に
近接したN型エピタキシャル層17の表面近傍には、P
型内部ベース領域24およびP型外部ベース領域25が
設けられており、P型内部ベース領域24の表面近傍に
は、N型エミッタ領域26が埋め込まれている。N型エ
ミッタ領域26上には、シリコン熱酸化膜19に設けら
れたコンタクトホールにポリシリコン27aが形成さ
れ、N型エミッタ領域26に接続されている。
【0058】シリコン熱酸化膜19上のシリコン窒化膜
23の端部を除いた領域には、フィールドCVD膜28
aと、層間絶縁膜28と、カバー絶縁膜30とが順番に
積層されている。フォトダイオード部31の受光領域の
シリコン窒化膜23に近接したP型拡散層18および信
号処理回路部32のP型外部ベース領域25上には、シ
リコン熱酸化膜19およびフィールドCVD膜28aに
設けられたそれぞれのコンタクトホールに第1金属配線
27が形成され、P型拡散層18およびP型外部ベース
領域25に接続されている。また、フォトダイオード部
31の高濃度N+型拡散層22、信号処理回路部32の
N型コレクタ補償拡散層21およびN型エミッタ領域2
6に接続されている各ポリシリコン27a上には、フィ
ールドCVD膜28aに設けられたそれぞれのコンタク
トホールに、第1金属配線27が形成され、それぞれの
ポリシリコン27aに接続されている。そして、層間絶
縁膜28上には、第2金属配線29が形成されており、
第2金属配線29は、カバー絶縁膜30に被覆されてい
る。
【0059】図3に示す回路内蔵受光素子は、フォトダ
イオード部31おいて、フォトダイオード部31の受光
領域に高濃度N+型拡散層22および高濃度N+型拡散
層22より不純物濃度の低いN型拡散層20が形成され
ていることによって、カソード寄生抵抗Rkの低減が図
れるとともに、光感度の低下が防止できる。また、P型
シリコン基板11上に、高濃度P+型拡散層12を形成
することによって、アノード寄生抵抗Raの低減が図
れ、さらに、高濃度P+型拡散層12上に高比抵抗P型
拡散層13を形成することによって、N型エピタキシャ
ル層17と高比抵抗P型拡散層13との界面に形成され
るPN接合領域である空乏層が拡がり、空乏層の接合容
量の低減が図れる。
【0060】この結果、高速動作が可能であるととも
に、光感度も良好であるフォトダイオード部31を有す
る回路内蔵受光素子が得られる。
【0061】次に、図3に示す回路内蔵受光素子の製造
方法について説明する。
【0062】図4(a)〜(e)は、図3に示す回路内
蔵受光素子の製造方法における各工程を示すそれぞれの
断面図である。
【0063】まず、図4(a)に示すように、比抵抗3
0〜50ΩcmのP型シリコン基板11上に、不純物濃
度が1.5×1018/cm3の高濃度P+型拡散層12
を形成し、さらに、高濃度P+型拡散層12上に、エピ
タキシャル成長方法によって比抵抗100Ωcm以上の
高比抵抗P型拡散層13を形成する。その後、アノード
寄生抵抗Raの低減、および、フォトダイオード部31
と信号処理回路32とを電気的に分離するために、高濃
度P+型拡散層12および高比抵抗P型拡散層13間に
わたって複数のP型埋め込み拡散層14を形成する。P
型埋め込み拡散層14上には、高比抵抗P型拡散層13
内に埋め込まれたフォトダイオード部31と信号処理回
路32とを電気的に分離するP型埋め込み拡散層16を
形成する。そして、信号処理回路部32の高比抵抗P型
拡散層13内に、NPNトランジスタのN型コレクタ埋
め込み拡散層15を形成する。
【0064】次に、図4(b)に示すように、高比抵抗
P型拡散層13、P型埋め込み拡散層16およびN型コ
レクタ埋め込み拡散層15上に、厚み約2.0μm程度
のN型エピタキシャル層17を形成し、各P型埋め込み
拡散層16上にN型エピタキシャル層17に埋め込まれ
たフォトダイオード部31と信号処理回路32とを電気
的に分離するP型埋め込み拡散層18を形成する。次
に、N型エピタキシャル層17およびP型埋め込み拡散
層18上の全面に、厚み約26nmのシリコン熱酸化膜
19を形成する。
【0065】次に、図4(c)に示すように、VPNP
トランジスタ(図示せず)のベース領域を形成し、同時
に、N型エピタキシャル層17上にマスキングをして、
フォトダイオード部31の受光領域となるN型エピタキ
シャル層17内に、イオン注入によって、31+(リ
ン)をドーピング(添加)して比較的に不純物濃度の低
いN型拡散層20を形成する。この時、31+(リン)
のドーピング条件は、イオン注入エネルギー160ke
V、イオン注入量4.0×1013/cm2である。その
後、N型エピタキシャル層17内のN型コレクタ埋め込
み拡散層15上の端部に、イオン注入によって31
+(リン)をドーピング(添加)して、NPNトランジ
スタのN型コレクタ補償拡散層21を形成し、同時に、
N型拡散層20上に格子状のマスキングを行い、同様に
31+(リン)をドーピング(添加)して、格子状の高
濃度N+型拡散層22を形成する。この時、31+(リ
ン)のドーピング条件は、イオン注入エネルギー80k
eV、イオン注入量8.0×10 15/cm2である。そ
の後、フォトダイオード部31の受光領域のシリコン熱
酸化膜19上に厚み約50nmのシリコン窒化膜23を
形成する。シリコン窒化膜23の端部の下方には、高濃
度N+型拡散層22が配置されている。シリコン熱酸化
膜19およびシリコン窒化膜23によって、フォトダイ
オード31の反射防止膜が形成され、その反射防止膜の
厚みは、光ピックアップにて使用される半導体レーザー
のレーザ光の波長(780nm、650nm)に対し
て、レーザ光の反射率が最も低くなるように設定されて
いる。
【0066】次に、図4(d)に示すように、信号処理
回路部32のN型エピタキシャル層17の表面近傍に、
NPNトランジスタのP型内部ベース領域24を形成
し、さらに、P型外部ベース領域25を形成する。同時
に、VPNPトランジスタのエミッタ領域も形成する
(図示せず)。その後、シリコン窒化膜23に被覆され
ていない高濃度N+型拡散層22上、P型内部ベース領
域24上およびN型コレクタ補償拡散層21上のシリコ
ン熱酸化膜19をエッチングし、電極配線用のポリシリ
コン27aを形成する。P型内部ベース領域24上のポ
リシリコン27aに、イオン注入によって75As+をド
ーピングし、さらに、アニール処理を行い、P型内部ベ
ース領域24内のポリシリコン27aの下部にNPNト
ランジスタのエミッタ領域26を形成する。その後、シ
リコン熱酸化膜19上の全面に、CVD法等によってフ
ィールドCVD膜28aを形成する。
【0067】次に、図4(e)に示すように、ポリシリ
コン27a上のフィールドCVD膜28a、および、シ
リコン窒化膜23に近接したP型拡散層18およびP型
外部ベース領域25上のシリコン熱酸化膜19、フィー
ルドCVD膜28aにコンタクトホールを形成し、その
後、そのコンタクトホールにAlSi/TiW合金をス
パッタリングし、パターニングすることによって、第1
金属配線27を形成する。その後、フィールドCVD膜
28a上の全面に層間絶縁膜28を形成し、さらに、層
間絶縁膜28の所定の領域にスルーホール(図示せず)
を形成して、フォトダイオード部のシリコン窒化膜23
が形成されている領域を除いた層間絶縁膜28上および
層間絶縁膜28内のスルーホール(図示せず)にAlS
iをスパッタリングし、パターニングすることによっ
て、第2金属配線29を形成する。その後、層間絶縁膜
28上の全面に第2金属配線29を被覆するように、カ
バー絶縁膜30を形成する。そして、シリコン窒化膜2
3の端部を除いたシリコン窒化膜23上のフィールドC
VD膜28a、層間絶縁膜28およびカバー絶縁膜30
を除去して、開口部を形成する。この開口部が、フォト
ダイオード部31の受光領域となる。
【0068】以上により、本発明の回路内蔵受光素子が
得られる。
【0069】図3に示す回路内蔵受光素子では、受光素
子であるフォトダイオード部31の受光領域であるN型
拡散層20および高濃度N+型拡散層22の表面に、シ
リコン熱酸化膜19およびシリコン窒化膜23から成る
反射防止膜が形成されている。
【0070】このため、図1(a)および(b)に示す
フォトダイオードのN型拡散層3および高濃度N+型拡
散層4は、デポジション方式を用いて形成することも可
能であるが、図3に示す回路内蔵受光素子に形成されて
いるフォトダイオード部31のN型拡散層20および高
濃度N+型拡散層22に対しては、以下の理由によりデ
ポジション方式を用いることは難しい。
【0071】通常、フォトダイオードの反射防止膜は、
フォトダイオードの受光領域の表面にて入射光が反射し
て、フォトダイオードの内部に入射せずにフォトダイオ
ードの光感度が低下することを防止する。このため、フ
ォトダイオードの反射防止膜は、厚みが均一でなければ
ならない。
【0072】ところが、図3のフォトダイオード部31
のN型拡散層20および高濃度N+型拡散層22の形成
に対して、デポジション方式を用いるとシリコン熱酸化
膜19を形成した後に、高濃度N+型拡散層22を形成
する領域上のシリコン熱酸化膜19をエッチングして除
去する必要がある。したがって、高濃度N+型拡散層2
2を形成後、再度、シリコン熱酸化膜19を堆積させな
ければならず、図5(a)に示すように、N型拡散層2
0および高濃度N+型拡散層22上のシリコン熱酸化膜
19の厚みに段差が生じ、厚みの均一な反射防止膜は得
られない。
【0073】また、高濃度N+型拡散層22を形成する
前に、全面のシリコン熱酸化膜19を除去し、高濃度N
+型拡散層22の形成後に、再度、シリコン熱酸化膜1
9を堆積させる場合にも、N型拡散層20および高濃度
N+型拡散層22では、不純物濃度が異なるために、高
濃度N+型拡散層22上では増速酸化がおこる。これに
より、図5(b)のようにN型拡散層20および高濃度
N+型拡散層22上のシリコン熱酸化膜19の厚みに段
差が生じ、厚みの均一な反射防止膜は得られない。
【0074】したがって、図3のフォトダイオード部3
1において、シリコン熱酸化膜19のみの反射防止膜構
造を採用する場合には、全ての酸化処理工程が完了した
後に、イオン注入法によって、高濃度N+型拡散層22
を形成すれば良い。また、前述のようなシリコン熱酸化
膜19と、シリコン熱酸化膜19上に形成されたシリコ
ン窒化膜23との積層の反射防止膜構造を採用する場合
には、シリコン熱酸化膜19を形成後に、イオン注入法
によって高濃度N+型拡散層22を形成し、その後、シ
リコン窒化膜23を形成すれば良い。シリコン窒化膜2
3の形成後、工程内にて酸化処理が行われても、フォト
ダイード部31の受光領域はシリコン窒化膜23で覆わ
れており、このためシリコン熱酸化膜19の厚みは変化
せず、反射防止膜の均一性が失われるおそれがない。
【0075】さらに、図4(a)〜(b)に示す回路内
蔵受光素子の製造方法では、フォトダイオード部31の
N型拡散層20および高濃度N+型拡散層22を形成す
るためのイオン注入工程を、信号処理回路部32内のト
ランジスタの拡散領域形成工程と兼用しており、工数削
減およびコスト低減が図れる。
【0076】尚、本発明のフォトダイオード、および、
そのフォトダイオードを使用した回路内蔵受光素子は、
光ピックアップ(図6参照)、および、その光ピックア
ップを用いたCD−ROM、DVD−ROM、CD−R
/RW、DVD−R/RW等に代表される光ディスクの
データの書き込み等を行う光ディスク装置(図示せず)
に採用されている。
【0077】
【発明の効果】本発明の受光素子は、第1導電型半導体
構造と接合する第1の第2導電型半導体層が、受光領域
内に、不純物濃度の高い高濃度半導体層と、高濃度半導
体層より不純物濃度の低い低濃度半導体層とを有し、低
濃度半導体層が、高濃度半導体層内に、少なくとも2箇
所以上分割された領域内に配置されていることによっ
て、カソード寄生抵抗が低下し、高速動作および光感度
の両方の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施形態の受光素子である
フォトダイオードの断面図であり、(b)は、そのフォ
トダイオード1の受光領域の概略平面図である。
【図2】N型拡散層の表面不純物濃度と光感度の関係を
示すグラフである。
【図3】図1に示すフォトダイオードを使用した回路内
蔵受光素子の断面図である。
【図4】(a)〜(e)は、それぞれ図3に示す回路内
蔵受光素子の製造方法における各工程を示すそれぞれの
断面図である。
【図5】(a)は、受光領域の高濃度N+型拡散層上の
みシリコン熱酸化膜を除去し、再度、受光領域にシリコ
ン熱酸化膜を堆積させた場合の断面図であり、(b)
は、受光領域の高濃度N+型拡散層およびN型拡散層上
のシリコン熱酸化膜を除去し、再度、受光領域にシリコ
ン熱酸化膜を堆積させた場合の断面図である。
【図6】フォトダイオードを用いた光ピックアップを示
す概念図である。
【図7】従来のフォトダイオードの一例のPINフォト
ダイオードの断面図である。
【図8】レーザ光の半導体層表面からの侵入深さと光強
度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 高濃度P+型シリコン基板 2 低濃度P型シリコン層 3 N型拡散層 4 高濃度N+拡散層 5 シリコン熱酸化膜 6 電極配線 7 電極配線 11 P型シリコン基板 12 高濃度P+型拡散層 13 高比抵抗P型拡散層 14 P型埋め込み拡散層14 15 コレクタ埋め込み拡散層 16 P型埋め込み拡散層14 17 N型エピタキシャル層 18 P型拡散層18 19 シリコン熱酸化膜 20 N型拡散層20 21 コレクタ補償拡散層 22 高濃度N+型拡散層 23 シリコン窒化膜 24 内部ベース領域 25 外部ベース領域 26 エミッタ領域 27 第1金属配線 27a ポリシリコン 28 層間絶縁膜 28a フィールドCVD膜 29 第2金属配線 30 カバー絶縁膜 31 フォトダイオード部 32 信号処理回路部 51 回析格子 52 ホログラム素子 53 コリメートレンズ 54 対物レンズ 55 光ディスク 100 第1導電型シリコン基板 101 第2導電型シリコン層 110 第1導電型シリコン基板 120 第1導電型シリコン層 130 シリコン熱酸化膜 140 電極配線 150 電極配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 勇 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 和田 秀夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 福永 直樹 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 4M118 AA01 AA10 AB10 BA02 CA05 CA18 CA19 CA34 CB13 EA01 EA14 FC09 FC18 GA10 HA23 5F049 MA04 MB03 MB12 NA03 NB08 PA03 PA10 QA03 QA15 QA20 SS03 SS07 SZ13 UA13 WA03 5F082 BA02 BA12 BA13 BA22 BA47 BA50 BC01 BC04 BC11 DA10 EA22

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型半導体構造と、該第1導電型
    半導体構造に設けられた第1の第2導電型半導体層とを
    有し、該第1導電型半導体構造と該第1の第2導電型半
    導体層との接合により、該第1の第2導電型半導体層に
    おける受光領域に入射する光を検出する受光素子であっ
    て、 該第1の第2導電型半導体層は、受光領域内に、不純物
    濃度の高い高濃度半導体層と、該高濃度半導体層よりも
    不純物濃度の低い低濃度半導体層とを有しており、該低
    濃度半導体層が、該高濃度半導体層内において、少なく
    とも2箇所以上分割された領域内に配置されていること
    を特徴とする受光素子。
  2. 【請求項2】 前記第1の第2導電型半導体層における
    低濃度半導体層の不純物濃度が、1.0×1019/cm
    3以下である請求項1に記載の受光素子。
  3. 【請求項3】 前記受光領域における前記高濃度半導体
    層の面積と、前記低濃度半導体層の面積との和に対し
    て、該高濃度半導体層の面積の比率が30%〜70%で
    ある請求項1に記載の受光素子。
  4. 【請求項4】 前記低濃度半導体層が一定間隔を置いて
    周期的に形成されている請求項1に記載の受光素子。
  5. 【請求項5】 前記高濃度半導体層が格子状に形成され
    ている請求項1に記載の受光素子。
  6. 【請求項6】 前記格子状に形成された高濃度半導体層
    の格子ピッチが10μmである請求項5に記載の受光素
    子。
  7. 【請求項7】 前記高濃度半導体層は、前記低濃度半導
    体層に対して不純物元素をイオン注入することによって
    形成される請求項1に記載の受光素子。
  8. 【請求項8】 前記イオン注入がすべての酸化処理後に
    行われる請求項7に記載の受光素子。
  9. 【請求項9】 前記第1導電型半導体構造が、第1導電
    型半導体基板と、該第1導電型半導体基板上に形成され
    た該第1導電型半導体基板より不純物濃度の低い第1導
    電型半導体層とを有する請求項1に記載の受光素子。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の受光素子によって形
    成された受光素子部と、該受光素子部を構成する第1導
    電型半導体構造を用いて構成されたトランジスタを有す
    る信号処理回路部とを有することを特徴とする回路内蔵
    受光素子。
  11. 【請求項11】 前記第1導電型半導体構造が、第1導
    電型半導体基板と、該第1導電型半導体基板上に形成さ
    れ、該第1導電型半導体基板よりも不純物濃度が高い第
    1の第1導電型半導体層と、該第1の第1導電型半導体
    層上に形成され該第1の第1導電型半導体層よりも不純
    物濃度が低い第2の第1導電型半導体層とを有している
    請求項10に記載の回路内蔵受光素子。
  12. 【請求項12】 前記第1導電型半導体構造上の受光領
    域の表面には、第1の絶縁膜および第2の絶縁膜の積層
    構造から成る反射防止膜が形成されている請求項10に
    記載の回路内蔵受光素子。
  13. 【請求項13】 前記第1の絶縁膜および前記第2の絶
    縁膜が、それぞれシリコン熱酸化膜およびシリコン窒化
    膜である請求項12に記載の回路内蔵受光素子。
  14. 【請求項14】 請求項10に記載の回路内蔵受光素子
    の製造方法であって、 第1導電型半導体構造上の所定の領域に、受光素子部お
    よび信号処理回路部とされる領域を分離する工程と、 該受光素子部と該信号処理回路部とされる領域の該第1
    導電型半導体構造上に第1の第2導電型半導体層を形成
    し、該第1の第2導電型半導体層上に、第1の絶縁膜を
    形成する工程と、 その後、該受光素子部とされる領域の該第1の第2導電
    型半導体層上に、低濃度半導体層を形成する工程と、 該低濃度半導体層内に高濃度半導体層を形成すると同時
    に、該信号処理回路部とされる領域にトランジスタのコ
    レクタ拡散層を形成する工程と、 を包含することを特徴とする回路内蔵受光素子の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜9のいずれかに記載の受光
    素子、または、請求項10〜13のいずれかに記載の回
    路内蔵受光素子を用いたことを特徴とする光学装置。
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