JP2003155786A - 吸放湿性防火建材 - Google Patents

吸放湿性防火建材

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JP2003155786A
JP2003155786A JP2001353426A JP2001353426A JP2003155786A JP 2003155786 A JP2003155786 A JP 2003155786A JP 2001353426 A JP2001353426 A JP 2001353426A JP 2001353426 A JP2001353426 A JP 2001353426A JP 2003155786 A JP2003155786 A JP 2003155786A
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desorptive
absorbing
absorptive
moisture absorptive
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Hiroo Inoue
宏夫 井上
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Dantani Plywood Co Ltd
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Dantani Plywood Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸放湿特性、防火性、耐火性に優れる
とともに軽量でありまた、意匠性に優れた吸放湿性防火
建材を提供すること。 【解決手段】 珪藻土、シリカゲル、ゼオライト等の
吸放湿性材料とスラグ、セメント等の水硬性物質ならび
に有機質補強繊維および無機質繊維の何れか一方または
双方含む吸放湿性基材の表面に、吸放湿性材料粒粉が添
加された塗料による塗膜層を形成してなる吸放湿性防火
建材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い吸放湿性を有
するとともに防火性、耐火性を有する天井材、内装材等
として用いることができる、意匠性に優れた吸放湿性防
火建材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅等の建築に際しては、土壁構
造かつ木材やこれを加工した建材による内装が施される
建築様式が古くから採られてきた。このような構造を有
する家屋は、土壁や木質系材料の有する優れた吸放湿能
によって、居住空間内での結露発生や極度の乾燥を能く
防止できる卓越した吸放湿性を有していた。
【0003】処が、木質系資源の枯渇により木材による
内装から、コンクリートに壁紙を貼着した内装や新建材
による内装へと変わってきている。一方、土壁構造につ
いても、熟練した高い技能をもつ作業者が極めて少なく
なってきていることおよび工賃の高騰などから土壁が殆
ど採用されることがなくなってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そして近年、住宅等は
高気密性、高断熱性を指向した構造が追求された結果、
室内における湿気は壁や内装で吸収されることなくま
た、屋外へ拡散することもなく室内の至る所で結露を生
じて濡れや染みの原因となりまた、蝨や黴等の発生を招
く問題を生じている。従来、居住空間を快適に利用する
手段として、温度や湿度を制御する空調設備が利用され
てきたが、多大な電気エネルギーを消費してCO発生
の減少に逆行するのみならず、居住者が不在等の理由に
より空調設備が運転されないときは、上記問題を生じ
る。このような問題を解決すべく、吸放湿性に優れたボ
ード等建材の提供が強く望まれていた。
【0005】本発明は、吸放湿特性、防火性、耐火性に
優れるとともに軽量でありまた、意匠性に優れた吸放湿
性防火建材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1に記載の発明は、吸放湿性材料と水硬性物質
とを含む吸放湿性基材の少なくとも一面に、吸放湿性材
料粒粉が添加された塗料による塗膜層が形成されてなる
吸放湿性防火建材である。
【0007】請求項2に記載の発明は、吸放湿性基材
が、粒度:100μm以下の、珪藻土、シリカゲル、ゼ
オライト、ゾノトライト、セピオライト、アパタルジャ
イト、トバモライト、アロフェン、白砂(しらす)、カ
オリナイト質粘土、酸化アルミニウム、木炭、および活
性炭から選ばれた1種または2種以上からなる吸放湿性
材料と、セメント、スラグ、石膏、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、および珪酸カルシウムから選ばれた1
種または2種以上からなる水硬性物質とを含むものであ
る請求項1に記載の吸放湿性防火建材である。
【0008】請求項3に記載の発明は、吸放湿性基材
が、請求項2に記載の吸放湿性材料と水硬性物質に加え
て、パルプ、ビニロン等の有機質補強繊維およびガラス
繊維、ロックウール等の無機質繊維の何れか一方または
双方を含むものである請求項1に記載の吸放湿性防火建
材である。
【0009】請求項4に記載の発明は、塗料に添加され
る吸放湿性材料粒粉が、粒度:5μm〜500μmの、
珪藻土、シリカゲル、ゼオライト、ゾノトライト、セピ
オライト、アパタルジャイト、トバモライト、アロフェ
ン、白砂(しらす)、カオリナイト質粘土、酸化アルミ
ニウム、木炭、および活性炭から選ばれた1種または2
種以上からなる吸放湿性材料粒粉である請求項1乃至請
求項3の何れかに記載の吸放湿性防火建材である。
【0010】
【作用】本発明は叙上の構成になるから、高い吸放湿を
有するとともに防火性、耐火性さらには、意匠性にも優
れた吸放湿性防火建材を提供することができる。本発明
の吸放湿性防火建材は、その少なくとも一面に、粒度:
5μm〜500μmの、珪藻土、シリカゲル、ゼオライ
ト、ゾノトライトといった吸放湿性材料粒粉が添加され
た塗料による塗膜層を有するから、その表面が様々な色
調の深みのある粗面を形成し意匠性に優れたものとな
る。
【0011】また、粒度:5μm〜500μmの吸放湿
性材料粒粉が添加された塗料による塗膜層をその表面に
有するから、その粗面により表面積が格段に拡大される
ことと相俟って基材の吸放湿能を損なうことがない。さ
らに、吸放湿性を有する基材の表面が20%〜80%露
出するように、たとえばスパッタリング塗装を施すか
ら、この点からも基材の吸放湿性を損なうことがない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその好ましい実施
形態に則して説明する。
【0013】本発明においては、重量で、5%〜60%
配合される吸放湿性材料と、水硬性物質の混合物に水を
加えて混練してスラリーとし、これを抄造して吸放湿性
を有する基材を得る。抄造法としては、それ自体周知の
丸網式抄造機による抄造法を用いることができる。こう
して得られた基材の少なくとも一面に、粒度:5μm〜
500μmの吸放湿性材料粒粉が添加された塗料を、シ
ーラー層を介して或は介さずに塗布、乾燥して本発明の
吸放湿性防火建材を得る。
【0014】次に、本発明の吸放湿性防火建材の基材に
おける成分系について説明する。本発明の吸放湿性防火
建材の基材は、基本的には、粒度が100μm以下の、
重量で5%〜60%配合される吸放湿性材料と水硬性物
質からなる。
【0015】吸放湿性材料としては、珪藻土、シリカゲ
ル、ゼオライト、ゾノトライト、セピオライト、アパタ
ルジャイト、トバモライト、アロフェン、白砂(しら
す)、カオリナイト質粘土、酸化アルミニウム、木炭、
および活性炭から選ばれた1種または2種以上を用いる
ことができる。これらは何れも多孔質で、吸放湿性に優
れた材料である。
【0016】本発明の吸放湿性防火建材の基材において
は、吸放湿性材料は、配合原料中、重量で、5%〜60
%の範囲内で配合される。5%に満たない配合量では、
吸放湿性防火建材に吸放湿特性を付与できない。一方、
60%を超える配合量は、吸放湿性防火建材の一次物性
わけても硬度や曲げ強度を低下させる。本発明において
は、吸放湿性防火建材の一次物性を確保すべく、スラ
グ、セメントといった水硬性物質さらには、有機質補強
繊維および無機質繊維の何れか一方または双方の配合に
よって一次物性を補完するようにしている。
【0017】本発明の吸放湿性防火建材の基材におい
て、吸放湿性材料の粒度を100μm以下としている。
粒度が100μmを超えると、配合原料スラリーを抄造
機で巻き取るとき、吸放湿性材料たとえば珪藻土が分離
して均一なマットにすることができない。通常、粒度≦
70μmで実施する。吸放湿性材料が珪藻土である場合
は、粒度範囲は好ましくは、10μm〜50μmであ
る。
【0018】水硬性物質は、これを配合することによっ
てマトリックスが強固に密着して吸放湿性防火建材の強
度を高めるとともに、硬化、成形といった特性を簡単か
つ安価に付与でき、吸放湿性防火建材(ボード基材)の
製造を容易にする。また、水硬性物質は、防火性、耐火
性のほか防水性をも有している。水硬性物質としては、
スラグ、セメント、石膏、炭酸カルシウム、珪酸カルシ
ウム等を用いることができる。
【0019】水硬性物質は、本発明においては、基材の
配合原料中、10%〜60%の範囲内で配合される。1
0%未満の配合量では、強度付与能や防水性、硬化特
性、成形特性を発現し難い。一方、60%を超えて配合
すると、吸放湿性防火建材の重量増加や乾燥、収縮によ
るひび割れを招く。
【0020】本発明においては、充填物質を増量材とし
て原料配合物に添加することができる。充填物質として
は、二水石膏:2%〜30%、炭酸カルシウム:0%〜
20%、パーライト:0%〜15%、消石灰:0%〜
1.5%、雲母:0%〜8%の範囲内で用いることがで
きる。
【0021】石膏は、防火性、耐火性を有するとともに
湿度変化に起因する伸縮量が小さいほか硬化、成形を行
い易いといった長所をもっており、古くから防火材、耐
火材として用いられてきた。しかし、石膏単体では一次
物性わけても曲げ強度が低いことおよびねじ釘保持力が
弱いという欠点がある。本発明においては、この短所を
有機質補強繊維および/または無機質繊維ならびに水硬
性物質の配合によって補完している。
【0022】石膏は重量で、2%〜30%添加される。
石膏は、スラグ、セメントといった水硬性物質の水和に
よる硬化を促進する効果も奏するが、2%に満たない添
加量では添加効果を発現し難い。一方、30%を超えて
添加すると、スラグ、セメントといった水硬性物質によ
る強度付与能や防水性、硬化特性といった特性を減殺す
る。また、吸放湿性防火建材の一次物性わけても曲げ強
度、ねじ釘保持力を低下させる。
【0023】パーライトは、製品の耐火性を高めまた、
軽量骨材として吸放湿性防火建材を軽量化する目的でも
添加される。15%を超えて添加すると、吸放湿性防火
建材の吸放湿特性と一次物性のバランスを損なう。
【0024】炭酸カルシウムは、本発明においては増量
材として用い、0%〜20%の範囲内で添加する。20
%を超える添加量は、製品の重量増を招く。
【0025】吸放湿性防火建材の強度を向上させる有機
質補強繊維としてまた、抄造性を向上させる目的で、た
とえばパルプを添加する。本発明においては、3%〜5
%の範囲内で添加する。3%未満の添加量では、吸放湿
性防火建材の強度および抄造性の向上効果を発現できな
い。一方、5%を超える添加量は、パルプが有機質材料
である処から吸放湿性防火建材の不燃性材料としての特
性を喪失する。有機質補強繊維としては、パルプのほか
にビニロン等を用いることができる。
【0026】無機質繊維たとえばロックウールは、有機
質繊維と同様に、吸放湿性防火建材の強度を向上させる
とともに加工性を向上させるべく添加される。本発明に
おいては、1%〜8%の範囲内で添加する。1%に満た
ない添加量では強度向上や加工性向上に資する処が小さ
くまた、8%を超えて添加すると、配合原料に水を加え
て混練するときの作業性を損なう。さらに、ダマと呼ば
れる繊維凝集物が混在し、吸放湿性防火建材の材質の均
一性を損なう。
【0027】本発明においては、上記有機質補強繊維と
無機質繊維は、この両者の何れか一方または双方が添加
される。
【0028】本発明の吸放湿性防火建材においては、吸
放湿性基材の少なくとも一面に、シーラー層を介して或
は介さずに、粒度:5μm〜500μmの吸放湿性材料
粒粉が添加された塗料による塗膜層が形成される。塗料
に配合される吸放湿性材料粒粉としては、基材における
と同様の吸放湿性材料たとえば珪藻土やゼオライトの粒
粉を用いることができる。吸放湿性材料粒粉の粒度が5
μm未満では、吸放湿性防火建材の少なくとも一面に形
成される塗膜層表面を深みのある意匠性に優れた粗面と
することができない。一方、500μmを超える大きな
粒度では、吸放湿性材料粒粉が剥離し易くなる。
【0029】粒度:5μm〜500μmの吸放湿性材料
粒粉は、塗料有り姿に対して重量で、2%〜40%添加
される。2%未満の添加量では、吸放湿性防火建材の少
なくとも一面を、深みがあり意匠性に優れた粗面が得ら
れないのみならず、粗面による表面積の拡大にも資する
処が小さい。一方、40%を超えて添加すると、アクリ
ル樹脂等によるバインディング効果が十分ではなくな
り、吸放湿性材料粒粉が剥離し易くなる。
【0030】塗料としては、汎用のポリエステル樹脂系
塗料、ビニル樹脂系塗料 、アクリル樹脂系塗料、ウレ
タン樹脂系塗料 、シリコン樹脂系塗料、弗素樹脂系塗
料 、フタル酸樹脂系塗料、フェノール樹脂系塗料、ゴ
ム系塗料、エポキシ樹脂系塗料、アミノ樹脂系塗料、ラ
ッカー、自然塗料等の単体または複合塗料を用いること
ができる。たとえば、アクリル樹脂系塗料を用いる場
合、その組成は、重量で、アクリル樹脂エマルジョン:
30%〜50%、水:30%〜50%、吸放湿性材料粒
粉:2%〜40%、着色・体質顔料、添加剤である。そ
の塗布量は、10g/m〜150g/m(固形分)
である。10g/m に満たない塗布量では、吸放湿性
防火建材に深みのある意匠性に優れた表面性状を得るこ
とができない。一方、150g/mを超える塗布量
は、吸放湿性防火建材の物性を損なう。
【0031】添加剤としては、界面活性剤、乳化剤、消
泡剤、pH調整剤、融着溶剤、防腐・防黴剤、キレート
化剤等を単体で或は複合して用いる。
【0032】基材と塗膜の間にシーラー層を介在させる
場合は、シーラーとして、たとえばシリカ変性アクリル
共重合樹脂を用いることができる。この通気性シーラー
は、乳白色のエマルジョンである。このシーラーは無機
質材、金属に対する付着性が良好で、透湿性、水蒸気透
過性に優れ、耐ブロッキング性も良好である。本発明に
おいては、この他に透気性構造を有する皮膜を形成する
ものであれば、種々の樹脂を用いることができる。
【0033】上記通気性シーラーを基材の一面に塗布す
るに際しては、重量で、シリカ変性アクリル共重合樹脂
エマルジョン:水=1:1〜1:2の比率で混合し、塗
布量:5g/m〜15g/m(樹脂固形分)の条件
で塗布する。5g/m未満の塗布量では、基材に対す
る塗料の下地材とはなり難い。一方、15g/mを超
えて塗布すると、基材に対する通気性を阻害する。シー
ラー塗布後、熱風ドライヤーで100℃×2分間の条件
で乾燥する。
【0034】基材の他面側、たとえば本発明の吸放湿性
防火建材を壁面材として用いるときに屋外側となる面
に、防湿・防水性、撥水性、耐水性に優れたバックシー
ラー層を形成する場合は、バックシーラーとしてたとえ
ばアクリル・スチレン共重合樹脂を主剤として用いる。
この主剤は、重量で、アクリル・スチレン共重合樹脂:
36%、水:54%、造膜助剤:10%の組成を有する
乳白色エマルジョンである。
【0035】前記主剤に、撥水性、耐水性、耐ブロッキ
ング性の向上ならびに造膜助剤としての機能増強の目的
で、重量で、パラフィンワックス:50%、水:50%
からなる乳白色エマルジョンを添加剤として用いてい
る。本発明においては、この他に防湿・防水性、撥水
製、耐水性に優れた皮膜を形成するものであれば、種々
の樹脂を用いることができる。
【0036】上記バックシーラーを基材の他面に塗布す
るに際しては、アクリル・スチレン共重合樹脂エマルジ
ョン:100重量部、添加剤:5重量部の比率で混合し
て、塗布量:72g/m〜102g/m(樹脂固形
分)の条件で基材の他面に塗布する。72g/m未満
の塗布量では、防湿・防水機能を十分に発現できない。
一方、102g/mで効果が飽和し、これを超える塗
布量はコストの上昇要因となるのみである。バックシー
ラー塗布後、熱風ドライヤーで100℃×3分間の条件
で乾燥する。
【0037】
【実施例】実施例1 重量で、二水石膏:17%、高炉スラグ:38%、セメ
ント:5%、珪藻土:20%(平均粒度:20μm)、
パルプ:5%、ロックウール:5%、パーライト:9.
5%、着色顔料:0.5%からなる原料配合物に水を加
えて混練して得られたスラリーを、丸網式抄造機を用い
て、抄造速度:40m/分で抄造し次いで、70℃近傍
まで段階的に昇温し、70℃の温度で20時間蒸気(9
0%RH)養生した。その後、乾燥機中180℃で10
分間の乾燥を行った後、切断加工を行って、厚さ:6m
m、幅:910mm、長さ:1820mmの基材を得
た。
【0038】この基材の一面に、通気性シーラーとして
のシリカ変性アクリル共重合樹脂エマルジョン:水=
1:2(重量比)の混合物を塗布した。塗布量は7g/
(樹脂固形分)であった。その後、熱風ドライヤー
で100℃×2分間の条件で乾燥した。
【0039】上記通気性シーラー塗布面上に、重量で、
アクリル樹脂エマルジョン:40部、その他添加剤:1
0部、珪藻土:10部(平均粒度:20μm)、水:5
0部からなる水性塗料を30g/m(固形分)、基材
表面を40%露出させるようにして凹凸のあるスパッタ
リング塗装を施した。淡褐色の粗面を有する深みのある
意匠性に富む吸放湿性防火建材が得られた。
【0040】一方、基材の他面にバックシーラーとし
て、アクリル・スチレン共重合樹脂エマルジョン:20
%、水:80%からなる混合物を80g/m(樹脂固
形分)塗布した。その後、100℃×2分間の乾燥を行
った。
【0041】得られた吸放湿性防火建材の吸放湿性を試
験した。試料は、厚さ:6mmで250mm正方形の被
検体の四周木口面および裏面をテフロン(登録商標)シ
ートならびにアルミ粘着テープでマスキングしたものと
した。試験条件は、恒温、恒湿機中、25℃で50%R
H(相対湿度)雰囲気中、92時間養生した試料につい
て、25℃で90%RH雰囲気中に24時間経過(吸
湿)させた後、25℃で50%RH雰囲気中に24時間
経過(放湿)させるサイクルを1サイクルとして、2サ
イクルの試験をした。その結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1から明らかなように、実施例1によっ
て得られた吸放湿性防火建材(厚さ:6mm)は、21
0g/m・24hrs(平均値)の吸放湿能を示して
おり、石膏ボードに市販の壁紙を貼着した建材(吸放湿
能:40g/m・24hrs程度)に比し、格段に優
れた吸放湿能を有している。
【0044】実施例2 重量で、二水石膏:17%、高炉スラグ:38%、セメ
ント:5%、珪藻土:20%(平均粒度:20μm)、
パルプ:5%、ロックウール:5%、パーライト:9.
5%、着色顔料:0.5%からなる原料配合物に水を加
えて混練して得られたスラリーを、丸網式抄造機を用い
て、抄造速度:40m/分で抄造し次いで、70℃近傍
まで段階的に昇温し、70℃の温度で20時間蒸気(9
0%RH)養生した。その後、乾燥機中180℃で10
分間の乾燥を行った後、切断加工を行って、厚さ:6m
m、幅:910mm、長さ:1820mmの基材を得
た。
【0045】この基材の一面に、通気性シーラーとして
のシリカ変性アクリル共重合樹脂エマルジョン:水=
1:2(重量比)の混合物を塗布した。塗布量は7g/
(樹脂固形分)であった。その後、熱風ドライヤー
で100℃×2分間の条件で乾燥した。
【0046】上記通気性シーラー塗布面上に、重量で、
酢酸ビニル樹脂エマルジョン:40部、その他添加剤:
10部、珪藻土:30部(平均粒度:100μm)、
水:50部からなる水性塗料を60g/m(固形
分)、基材表面を40%露出させるようにして凹凸のあ
るスパッタリング塗装を施した。淡褐色の粗面を有する
深みのある意匠性に富む吸放湿性防火建材が得られた。
【0047】得られた吸放湿性防火建材の吸放湿性を、
実施例1におけると同様にして試験した、その結果を表
2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】表2から明らかなように、実施例2によっ
て得られた吸放湿性防火建材(厚さ:6mm)は、25
0g/m・24hrs(平均値)の吸放湿能を示して
おり、石膏ボードに市販の壁紙を貼着した建材(吸放湿
能:40g/m・24hrs程度)に比し、格段に優
れた吸放湿能を有している。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、吸放湿性に優れるとと
もに防火性、耐火性さらには、意匠性にも優れた吸放湿
性防火建材を提供することができる。本発明の吸放湿性
防火建材は、その少なくとも一面に、粒度:5μm〜5
00μmの、珪藻土、シリカゲル、ゼオライト、ゾノト
ライトといった吸放湿性材料粒粉が添加された塗料によ
る塗膜層を有するから、その表面が様々な色調の深みの
ある粗面を形成し意匠性に優れたものとなる。また、粒
度:5μm〜500μmの吸放湿性材料粒粉が添加され
た塗料による塗膜層をその表面に有するから、その粗面
により表面積が格段に拡大されることと相俟って基材の
吸放湿能を損なうことがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04F 13/02 E04F 13/02 A 13/14 102 13/14 102A Fターム(参考) 2E001 DB03 DB04 DE01 FA10 FA14 GA06 GA12 GA42 HA01 HA03 JA00 JA22 JC02 JD04 2E110 AA02 AA16 AB03 AB04 AB23 BA02 BA12 BB04 GA23W GA28W GA33W GB11W GB23W GB24W 2E162 CA01 CA17 EA04 FA00 4F100 AA03A AA08A AA19A AA19B AA19H AA20A AA20B AA20H AC03A AC03B AC03H AC04A AC04B AC04H AC10A AC10B AC10H AD11A AD11B AD11H AE01A AE06A AG00A AK21A AR00A BA02 BA10A BA10B CC00B DE01A DE01B DE01H DG01A DG01H DG02A GB07 JD15A JD16A JJ07 JL03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸放湿性材料と水硬性物質とを含む吸放
    湿性基材の少なくとも一面に、吸放湿性材料粒粉が添加
    された塗料による塗膜層が形成されてなる吸放湿性防火
    建材。
  2. 【請求項2】 吸放湿性基材が、粒度:100μm以下
    の、珪藻土、シリカゲル、ゼオライト、ゾノトライト、
    セピオライト、アパタルジャイト、トバモライト、アロ
    フェン、白砂(しらす)、カオリナイト質粘土、酸化ア
    ルミニウム、木炭、および活性炭から選ばれた1種また
    は2種以上からなる吸放湿性材料と、セメント、スラ
    グ、石膏、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、および
    珪酸カルシウムから選ばれた1種または2種以上からな
    る水硬性物質とを含むものである請求項1に記載の吸放
    湿性防火建材。
  3. 【請求項3】 吸放湿性基材が、請求項2に記載の吸放
    湿性材料と水硬性物質に加えて、パルプ、ビニロン等の
    有機質補強繊維およびガラス繊維、ロックウール等の無
    機質繊維の何れか一方または双方を含むものである請求
    項1に記載の吸放湿性防火建材。
  4. 【請求項4】 塗料に添加される吸放湿性材料粒粉が、
    粒度:5μm〜500μmの、珪藻土、シリカゲル、ゼ
    オライト、ゾノトライト、セピオライト、アパタルジャ
    イト、トバモライト、アロフェン、白砂(しらす)、カ
    オリナイト質粘土、酸化アルミニウム、木炭、および活
    性炭から選ばれた1種または2種以上からなる吸放湿性
    材料粒粉である請求項1乃至請求項3の何れかに記載の
    吸放湿性防火建材。
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