JP2003144231A - 歯間清掃用具 - Google Patents

歯間清掃用具

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JP2003144231A JP2001345989A JP2001345989A JP2003144231A JP 2003144231 A JP2003144231 A JP 2003144231A JP 2001345989 A JP2001345989 A JP 2001345989A JP 2001345989 A JP2001345989 A JP 2001345989A JP 2003144231 A JP2003144231 A JP 2003144231A
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孝夫 加藤
Tatsuhiko Tsutsui
龍彦 筒井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用時に各種の有効成分をフィラメントまた
はワイヤからリリースし、かつ有効成分のリリースの持
続性に優れたを備えた歯間清掃用具を提供することを目
的とする。 【解決手段】 ブラシ部4のフィラメント材5aまたは
ワイヤ3aの表面に活性成分を含有する水難溶性の樹脂
皮膜3b,5bを形成した歯間清掃用具である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯間空隙部に挿入
して歯垢の除去や歯間清掃を行う歯間清掃用具に関し、
特に歯間清掃用具本来の機能を高めたり、使用時に活性
成分を口腔内にリリースして、歯間の清掃や口腔ケアが
行える歯間ブラシや歯ブラシ等の歯間清掃用具に係るも
のである。
【0002】
【従来の技術】近時、使用時に有効成分などをリリース
する歯間清掃用具としては、代表例として歯間ブラシが
知られている。この歯間ブラシは、本来の機能を高めた
り、他の機能を発現させるようにしたものであり、この
種の歯間ブラシとしては、次のようなものが知られてい
る。
【0003】特開平11−33042号公報は、金属
ワイヤーに撚り込まれたブラシ毛に熱可塑性合成樹脂に
対し無機系抗菌剤(抗菌性ゼオライト)を0.1〜5.
0重量%含有する歯間ブラシに関するものである。
【0004】特表平6−500933号公報は、長い
プラスチックステムの周りに円周方向に接着された開放
気泡フォーム物質から形成されたブラシ部材を備えた歯
間ブラスに関するものである。
【0005】特開平5−192355号公報は、ブラ
シ毛の外径が200〜500μm、内径が150〜30
0μmの中空糸を用いて構成し、この中空糸の中空部に
歯磨剤もしくは歯磨剤の一成分を挿入した歯間用小ブラ
ス(歯間ブラシ)に関するものである。
【0006】特表平1−500882号公報は、細長
い支持部の表面の全体または一部にプラスチックの毛を
取り付け、取り付けた毛の一部に、洗浄剤または消毒剤
を付着させた歯掃除具(歯間ブラシ)に関するものであ
る。
【0007】特開平9−238748号公報は、歯間
ブラシの柄の内部にワイヤを埋没する挿入孔と連通させ
て室を形成し、この室に液歯磨を充填し、柄を摘んでフ
ィラメントに液歯磨を付着させた歯間ブラシに関するも
のである。
【発明が解決しようとする課題】上記のように、薬液、
薬剤類を使用時にリリースするようにした歯間ブラシは
多数提案されている。しかしながら、これらの歯間ブラ
シには、それぞれ次のような問題があった。
【0008】すなわち、前記の歯間ブラシでは、フィ
ラメントを構成する樹脂内に薬剤を混和した場合、フィ
ラメント紡糸時の温度で薬剤が気散したり、分解を起こ
たりして、種々の有機系の成分が使用できないなどの問
題があった。
【0009】また、前記,の歯間ブラシでは、前者
が気泡フォーム物質が歯やはぐき面に塗られたゲルや薬
剤を保持し、後者が毛の一部に薬剤を付着させた歯間ブ
ラシであるが、これらは使用回数を考慮したものではな
く、薬効成分の持続性に劣り、1回の使用で薬効成分が
流れ落ちるなどの問題があった。
【0010】また、前記の歯間ブラシでは、フィラメ
ントの内部に薬剤を保持する方法であり、薬剤のリリー
スが難しく、また汚れが中空部に入るおそれがあり、衛
生上問題があった。
【0011】また、前記の歯間ブラシは、柄にワイヤ
を埋設する挿通孔と連通する室に充填した液歯磨を、柄
を摘んでフィラメントに付着させており、薬剤を正確に
リリースさせるのが非常に難しく、保管時に内容物が乾
燥、固化するなどの問題があった。
【0012】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、使用時に各種の有効成分をフ
ィラメントまたはワイヤからリリースし、かつ有効成分
のリリースの持続性に優れた歯間清掃用具を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成したものであって、請求項1の歯間清掃用具は、ブラ
シ部のフィラメント材またはワイヤの表面に活性成分を
含有する水難溶性樹脂の樹脂皮膜を形成したことを特徴
とする歯間清掃用具であり、また、請求項2の発明は、
前記樹脂皮膜の膜厚が1〜100μmであることを特徴
とする請求項1に記載の歯間清掃用具である。
【0014】本発明の歯間清掃用具では、例えば歯間ブ
ラシのブラシ部のフィラメント材またはワイヤに、活性
成分と水難溶性樹脂とを混合した樹脂皮膜を形成したも
のである。この活性成分とは、歯間清掃用具本来の機能
を高めたり、使用時に有効成分が口腔内にリリースし
て、歯間の清掃や歯間部の口腔ケアを促進する成分であ
る。この口腔ケアを促進する活性成分が樹脂皮膜に含有
しており、活性成分が1回の使用で流れ落ちることがな
く、使用毎に樹脂皮膜から活性成分がリリースして効果
が持続する。例えば、活性成分をフィラメント材または
ワイヤに直接付着させた歯間ブラシでは、1回の使用で
唾液や磨耗により、ほとんどの活性成分が流れ落ちて、
2回からはほとんどリリースしなくなるといった欠点が
あるが、本発明ではこのような問題点を解消し得る作用
を有する。また、この樹脂皮膜は、フィラメント材また
はワイヤの何れか一方、または両方に形成してもよい。
無論、この樹脂皮膜は歯ブラシにも適用できる。
【0015】一方、ブラシ部のフィラメント材またはワ
イヤに形成される樹脂皮膜の膜厚は、1〜100μmが
好ましい。すなわち、1μm以下の膜厚では、活性成分
のリリース量が少なくなり、口腔ケアの効果を発揮し得
る程度にリリース量をコントロールすることが難しい。
また、100μm以上とすると、使用感が悪くなり、磨
耗により皮膜が剥がれやすくなる。好ましくは、樹脂皮
膜の膜厚を20〜80μmとする。
【0016】活性成分を含有する樹脂皮膜は、活性成分
を含有する樹脂溶液にフィラメント材やワイヤを浸漬又
はスプレー塗布した後、乾燥させることにより活性成分
含有樹脂皮膜を形成する。また、エマルジョンタイプの
樹脂溶液を使用して活性成分含有樹脂皮膜を形成する場
合は、活性成分をエマルジョンに混合し、歯間ブラシの
ブラシ部を浸漬又はスプレー塗布して、その後乾燥する
ことにより得られる。また、溶液タイプの樹脂溶液の場
合は、溶剤に樹脂を溶解した後、活性成分を溶解又は分
解させ、ブラシ部を浸漬又はスプレー塗布、その後乾燥
することにより得られる。なお、溶液タイプに使用する
溶剤としては、水やエタノール、イソプロピルアルコー
ル等のアルコール類が安全性上好ましい。
【0017】活性成分を含有する樹脂皮膜を形成する際
の樹脂溶液の樹脂濃度は、適宜変えることができるが、
樹脂濃度を1〜50重量%として樹脂皮膜を形成しても
実用上支障がない。樹脂皮膜を形成するに際し、樹脂溶
液にフィラメント材を1〜3回浸漬または塗布して、樹
脂皮膜の膜厚を20〜80μmに形成するには、10〜
40重量%が望ましい。
【0018】樹脂皮膜を形成する水難性樹脂としては、
エチルセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコ
ール、エタノール可溶性ナイロン、セラック、アミノア
ルキルメタクリレート等のエタノール可溶性樹脂を挙げ
ることができる。また、エチルセルロース、ポリ酢酸ビ
ニル等のエマルジョンタイプのものも挙げられる。
【0019】活性成分としては、口腔内に使用される有
効成分、界面活性剤、香料、甘味剤等が挙げられ、単独
での使用又は2種以上の活性成分の組み合わせの使用も
できる。有効成分としては、フッ化ナトリウム、フッ化
カリウム、フッ化第一錫、フッ化ストロンチウム、モノ
フルオロリン酸ナトリウム等のフッ素化合物、クロロヘ
キシジン、ベンゼトニウムクロライド、塩化セチルピリ
ジニウム、ベンザルコニウムクロライド等のカチオン性
殺菌剤、トリクロサン、ヒノキチオール、ビオゾール等
のフェノール性化合物、デキストラナーゼ、ムタナー
ゼ、リゾチーム、アミラーゼ、プロテアーゼ等の酵素、
ビタミンE、ビタミンC等のビタミン類、トラネキサム
酸、イプシロンアミノカプロン酸、グリチルリチン酸、
グリチルレチン酸、ビサボロール、クロロフィル、塩化
ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリ
コール、水溶性無機リン酸塩等が挙げられる。
【0020】界面活性剤としては、アニオン性界面活性
剤、非イオン界面活性剤、カチオン性界面活性剤等が挙
げられ、具体的には、ラウリル硫酸ナトリウム、N−ラ
ウロインサルコシンナトリウム、ショ糖脂肪酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、プルロニック、
ポリグリセリン脂肪酸エステル、N−アシルタウレート
等が挙げられる。
【0021】香料としては、l−メントール、カルボ
ン、アネトール、リモネン等のテルペン類またはその誘
導体等が挙げられる。
【0022】甘味剤としては、サッカリンナトリウム、
ステビオサイド、ステビアエキス等が挙げられる。
【0023】上記活性成分以外の成分としては、水難溶
性樹脂の可塑剤、水溶性高分子等が挙げられる。
【0024】可塑剤は、水難溶性樹脂に柔軟性を与えた
り、リリース量をコントロールする機能を有しており、
この可塑剤としては、グリセリン、エチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール等のグリコール類、アセチ
ル化モノグリセリド、クエン酸トリエチル、トリアセチ
ン、トリブチルサイトレイト、ジブチルセバケイト等の
エステル類が挙げられる。
【0025】また、水溶性高分子としては、ハイドロキ
シプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリル酸ナトリウム、カラギーナン、カルボキシメチル
セルロース等が挙げられる。
【0026】さらに、樹脂溶液には、上記の他に、キシ
リトール、着色剤、無機粉体等を配合することもでき
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は、本発明に係る歯間清掃用具の一実
施形態を示す側面図であり、同図には、そのワイヤ部及
びフィラメントの拡大断面図が示されている。なお、歯
間清掃用具の代表例として歯間ブラシを例示して説明す
る。
【0028】同図において、歯間ブラシ1は、把持部2
と、把持部2に植設された捩じりワイヤからなるワイヤ
部3と、ワイヤ部3に挟持されたブラシ部4とからな
り、ワイヤ部3は、その拡大断面図で示したように、ワ
イヤ3aが樹脂皮膜3bで被覆されている。また、ブラ
シ部4は、ワイヤ部3の捩じりワイヤの間に樹脂フィラ
メント5が挟み込まれている。ブラシ部4を構成する樹
脂フィラメント5は、その拡大図で示したように、フィ
ラメント材5aに樹脂皮膜5bが被覆されている。樹脂
皮膜3b,5bは、その膜厚を1〜100μmとし、好
ましくは20〜80μmに形成する。樹脂皮膜3b,5
bは、水難溶性樹脂に活性成分を含有した樹脂であっ
て、活性成分としては、上記で説明したように、口腔ケ
アに効果がある有効成分、界面活性剤、香料、甘味剤等
が挙げられ、これらの単独での使用又は2種以上の活性
成分を組み合わせて使用する。
【0029】本実施形態の歯間ブラシ1では、歯間の汚
れを除去する機能と同時に、樹脂皮膜3b,5bを設け
ることによって、汚れの再付着防止、歯牙強化、歯肉強
化、う触、歯周病の原因菌の殺菌、さらには爽快感や爽
やかさ等の使用感覚等を良好なものとする機能を付与す
ることができる。
【0030】なお、フィラメント材5aの材質として
は、ポリアミド樹脂(ナイロン6−10、ナイロン6−
12)が用いられ、さらには、ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート
樹脂(PTT)等の耐久性が良好な材質が挙げられる。
また、歯間ブラシ1には、樹脂皮膜3b,5bがブラシ
部4のワイヤ部3と樹脂フィラメント5とにそれぞれ形
成されているが、樹脂フィラメント5に形成することを
必須とし、ワイヤ部3にも形成しすると、その効果は一
層高められる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について、比較例と参
照して説明する。本実施例は、図1に示した歯間ブラシ
1のブラシ部4に樹脂皮膜5bを形成した歯間ブラシと
し、従来例である比較例と比較して説明する。
【0032】実施例及び比較例の歯間ブラシは、SSサ
イズのものとし、樹脂フィラメント5のフィラメント材
5aは、6−12ナイロン樹脂が用いられた。フィラメ
ント材5aの直径は、3mil(76.2μm)の太さ
のものが用いられた。フィラメント材5aに被覆される
樹脂皮膜の樹脂溶液の組成は、下記の実施例1〜4、及
び比較例1〜3に示した。樹脂皮膜の作製は、フィラメ
ント材5aを、実施例1〜4、及び比較例1〜3に示し
た各組成の樹脂溶液に数秒間浸漬して、フィラメント材
5aをこの溶液から取り出し、その後室温で30分間乾
燥して樹脂皮膜の形成された樹脂フィラメントを作製し
た。この樹脂フィラメントを用いて、通常の歯間ブラシ
作製法にて歯間ブラシを作製し、各完成品を試験サンプ
ルとした。なお、各試験サンプルの樹脂皮膜の膜厚の測
定値は、下記の表1に示した。
【0033】 [実施例1] 樹脂溶液の組成 セラック 10.0重量% ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 1.5重量% キシリトール 3.0重量% モノフルオロリン酸ナトリウム 2.0重量% 香料 1.0重量% エタノール 72.0重量% 精製水 10.5重量% 計 100.0重量%
【0034】 [実施例2] 樹脂溶液の組成 アクアコート(*1) 50.0重量% アセチル化モノグリセリド 7.5重量% ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 1.5重量% キシリトール 3.0重量% モノフルオロリン酸ナトリウム 2.0重量% 香料 1.0重量% 精製水 35.0重量% 計 100.0重量%
【0035】
【0036】 [実施例3] 樹脂溶液の組成 オイドラギットE100(*2) 10.0重量% ポリエチレングリコール6000 2.0重量% ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 1.2重量% 塩化セチルピリジニウム 0.5重量% 香料 1.0重量% エチルアルコール 85.3重量% 計 100.0重量% (*2)オイドラギットE100は、アミノアルキルメタクリレート共重合体
【0037】 [実施例4] 樹脂溶液の組成 エチルセルロース 10.0重量% 塩化セチルピリジニウム 0.5重量% 香料 1.0重量% エチルアルコール 88.5重量% 計 100.0重量%
【0038】次に、比較例の歯間ブラシに使用した樹脂
溶液の組成を示す。 [比較例1] 樹脂溶液の組成 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 1.5重量% キシリトール 5.0重量% モノフルオロリン酸ナトリウム 2.0重量% 香料 0.1重量% 精製水 91.4重量% 計 100.0重量%
【0039】 [比較例2] 樹脂溶液の組成 ポリビニルピロリドン 20.0重量% ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 1.5重量% キシリトール 5.0重量% モノフルオロリン酸ナトリウム 2.0重量% 香料 0.1重量% 精製水 71.4重量% 計 100.0重量%
【0040】 [比較例3] 樹脂溶液の組成 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 1.5重量% キシリトール 5.0重量% 塩化セチルピリジニウム 0.5重量% 香料 0.1重量% 精製水 92.9重量% 計 100.0重量%
【0041】なお、上記樹脂溶液によって形成した各試
験サンプルの樹脂被膜の膜厚の測定は、各サンプルから
ランダムに3本のフィラメントを抜き取り、直径を測定
し、3本の平均を樹脂フィラメントの直径(L)とし
た。測定に際しては、キーエンス社製マイクロスコープ
VH6100を使用し、200倍の倍率でスケーラーを
用いて測定した。樹脂皮膜の膜厚は下記の(1)式で求
めた。
【0042】
【数1】
【0043】一方、上記実施例1〜4と比較例1〜3の
歯間ブラシについての評価試験は、持続性評価と使用感
評価との観点から行った。
【0044】(持続性評価)持続性評価は、フッ素の溶
出量、或いは塩化セチルピリジニウムの溶出量によって
評価した。先ず、フッ素の溶出量の測定は、直径0.8
mmの穴のあいたステンレス板(10×10mm、厚
さ;1mm)を100mlの蒸留水入りビーカーに漬
け、水中で試験サンプルのブラシ部を穴に3回入れたり
出したりしてフッ素を溶出させ、このビーカーの上清1
0mlを採取し、可溶性フッ素定量法に従って溶液を調
整し、フッ素電極を用いてフッ素量を定量した。2回目
以降の試験サンプルは、1回目に使用した歯間ブラシを
水中から取り出し、室温で1時間以上乾燥させたものを
使用し、3回まで同じ操作を行い、溶出フッ素量を調べ
た。
【0045】また、塩化セチルピリジニウムの溶出量の
測定は、フッ素量測定と同様に穴のあいたステンレス板
を用いて溶出させ、ビーカーの上清5mlを採取して、
液体クロマトグラフにより塩化セチルピリジニウムを定
量した。液体クロマトグラフは、30℃の恒温下移動相
としてアセトニトリル・リン酸緩衝液を毎分1.2ml
の条件で、ODSカラム(4mmφ×150mm)を用
いて波長265nmの吸光度により測定した。
【0046】(使用感評価)試験サンプルを3名のパネ
ルに一日おきに3回使用してもらい、その時の使用感
(泡立ち、清涼感)の変化を官能評価した。その官能評
価の方法は、(A)泡立ちの評価と、(B)使用後の清
涼感の評価とを下記のよう記号で示した。
【0047】(官能評価の方法) (A)使用中の泡立ちの評価 ○・・・適度な泡立ち △・・・少しの泡立ち ×・・・ほとんど泡立ちしない (B)使用中香味の評価 ○・・・適度な香味 △・・・少し香味を感じる ×・・・ほとんど香味を感じない
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】この比較試験の結果は、表2および表3か
ら明らかなように、本実施例1〜4の歯間ブラシでは、
泡立ち、清涼感、フッ素及び塩化セチルピリジニウムの
リリース量のいずれにおいても、数回使用しても顕著な
変化が見られず、比較例1〜3の歯間ブラシより、持続
性に優れていることが確認された。
【0052】なお、本発明において、活性成分を含有す
る樹脂皮膜を被覆した樹脂フィラメントは、歯間ブラシ
用に開発したものであるが、それ以外にも、例えば、歯
ブラシ、ヘアーブラシ、浴室やトイレなどの清掃用ブラ
シなど、他のブラシにも適用が可能である。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フィラメント材やワイヤに活性成分をリリースする樹脂
皮膜を形成した歯間清掃用具であり、歯間の汚れを除去
する本来の機能と同時に、このフィラメント材やワイヤ
に形成した樹脂皮膜の有効成分がリリースされることに
よって、汚れの再付着防止、歯牙強化、歯肉強化、う
触、歯周病の原因菌の殺菌等、さらには爽快感や爽やか
さ等の使用感覚を高めることができる効果を有するとと
もに、しかも、これらの効用が長期使用しても持続する
歯間清掃用具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯間清掃用具の一実施形態を示す
一部切欠側面図であり、そのワイヤ部及び樹脂フィラメ
ントの拡大断面図を併せて示す図である。
【符号の説明】
1 歯間ブラシ 2 把持部 3 ワイヤ部 3a ワイヤ 3b 樹脂皮膜 4 ブラシ部 5 樹脂フィラメント 5a フィラメント材 5b 樹脂皮膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシ部のフィラメント材またはワイヤ
    の表面に活性成分を含有する水難溶性樹脂の樹脂皮膜を
    形成したことを特徴とする歯間清掃用具。
  2. 【請求項2】 前記樹脂皮膜の膜厚が1〜100μmで
    あることを特徴とする請求項1に記載の歯間清掃用具。
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