JP2003141362A - 債券条件表示装置、債券条件表示方法、及びプログラム - Google Patents

債券条件表示装置、債券条件表示方法、及びプログラム

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JP2003141362A
JP2003141362A JP2001335649A JP2001335649A JP2003141362A JP 2003141362 A JP2003141362 A JP 2003141362A JP 2001335649 A JP2001335649 A JP 2001335649A JP 2001335649 A JP2001335649 A JP 2001335649A JP 2003141362 A JP2003141362 A JP 2003141362A
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JP
Japan
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yield
condition
transfer
transfer candidate
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Application number
JP2001335649A
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English (en)
Inventor
Noriyoshi Okehara
準嘉 桶原
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Daiwa Securities Group Inc
Original Assignee
Daiwa Securities Group Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】投資家に対し、乗り換えるべき債券を分かりや
すく提示する。 【解決手段】 現在保有する債券である保有債券をその
まま持ち続けた場合の通期の利回りである基準利回りを
取得する基準利回り取得部140と、前記保有債券を売
却した代金により購入され得る債券である乗換候補債券
の利回り、残存年数、及びクーポン条件を含む債券条件
を取得する債券条件取得部200と、前記乗換候補債券
の通期の利回りが、前記基準利回りと等しくなるため
に、前記乗換候補債券の前記債券条件が満たすべき条件
である基準条件を算出する条件算出部180と、前記乗
換候補債券を、前記債券条件を軸にしたグラフ上に表示
するとともに、前記基準条件を前記グラフ上に表示させ
るために出力する出力部240とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保有している債券
から他の債券に乗り換える場合に、乗り換えるべき債券
を見つけやすく表示する、債券条件表示装置、債券条件
表示方法、及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の債券を表示する方法としては、個
別銘柄毎に計算される各種利回り(例えば、応募者利回
り、最終利回り等)を残存年数、クーポン(表面利
率)、格付け、発行体等の個別銘柄属性と併せて一覧表
の形式で表示したり、関連する属性と各種利回りを散布
図の形式で表示したりするものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】既に債券を保有してい
る投資家が保有債券を売却して別の債券銘柄を購入す
る、いわゆる銘柄乗換えを行う場合、保有債券を保有し
続けるよりも有利になるような乗換え債券を選択するこ
とが重要である。そこで、投資家に対し、乗り換えるべ
き債券を分かりやすく提示する必要がある。
【0004】そこで本発明は、上記の課題を解決するこ
とのできる、債券条件表示装置、債券条件表示方法、及
びプログラムを提供することを目的とする。この目的は
特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わ
せにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利
な具体例を規定する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第1の形態は、現在保有する債券である保
有債券をそのまま持ち続けた場合の通期の利回りである
基準利回りを取得する基準利回り取得部と、保有債券を
売却した代金により購入され得る債券である乗換候補債
券の利回り、残存年数、及びクーポン条件を含む債券条
件を取得する債券条件取得部と、乗換候補債券に乗り換
えた場合の通期の利回りが、基準利回りと等しくなるた
めに、乗換候補債券の債券条件が満たすべき条件である
基準条件を算出する条件算出部と、乗換候補債券を、債
券条件を軸にしたグラフ上に表示するとともに、基準条
件をグラフ上に表示させるために出力する出力部とを備
えることを特徴とする債券条件表示装置を提供する。
【0006】上記形態において、出力部は、グラフとし
て、利回り及び残存年数を軸とした2次元グラフを表示
してもよい。乗換候補債券の利回りは、単利で計算され
てもよいし、複利で計算されてもよい。乗換候補債券の
利回りは、複利で計算される利回りであり、条件算出部
は、クーポン条件に従って得られる資金を残存年数内で
再投資するとして、基準条件を算出してもよい。この場
合、条件算出部は、イールドカーブに従った利回りを取
得し、資金が、イールドカーブに従った利回りで運用さ
れるとして、基準条件を算出してもよい。また、資金の
運用利回りの入力を受け付ける利回り取得部を更に備
え、条件算出部は、資金は利回り取得部が取得した利回
りで運用されるとして、基準条件を算出してもよい。出
力部は、グラフとして、クーポン条件及び残存年数を軸
とした2次元グラフを表示してもよい。債券条件取得部
は、複数の乗換候補債券の債券条件を取得し、複数の債
券条件から、グラフの一の変数の最大値及び最小値の少
なくとも一つを選択する債券条件選択部を更に備え、条
件算出部は、選択した最大値及び最小値の少なくとも一
つを用いて、基準条件を算出してもよい。この場合、条
件算出部は、選択した最大値及び最小値の双方をそれぞ
れ用いて、2つの基準条件を算出し、出力部は、2つの
基準条件をグラフ中に表示してもよい。また、グラフ上
に表示された複数の乗換候補債券から一の乗換候補債券
の選択を受信する選択受信部と、選択受信部が選択を受
信した一の乗換候補債券に対する基準条件を算出する乗
換条件算出部とを更に備えてもよい。乗換候補債券は複
数あり、グラフ上に表示された複数の乗換候補債券から
一の乗換候補債券の選択を受信する選択受信部と、選択
受信部が受信した一の乗換候補債券の債券条件を取得す
る表示条件取得部とを更に備え、出力部は、表示条件取
得部が取得した、グラフの軸として使われていない債券
条件を表示してもよい。グラフの軸として使われていな
い債券条件に基づいて、乗換候補債券の表示形態を決定
する表示形態決定部を更に備え、出力部は、表示形態決
定部が決定した表示形態で、乗換候補債券をグラフ中に
表示してもよい。この場合、表示形態決定部は、表示形
態として、形状及び色の少なくとも一つを用いてもよ
い。乗換候補債券の利回りは複利で計算され、出力部
は、複数の乗換候補債券をグラフ上に表示し、条件算出
部は、現在価値を基準に基準条件を算出し、更に、複数
の乗換候補債券から一の乗換候補債券の選択を受信する
選択受信部と、選択樹脂部が選択を受信した一の乗換候
補債券に乗り換えた場合の利回りを、将来価値を基準に
算出する乗換利回り算出部とを備え、出力部は、更に、
乗換利回り算出部が基準に用いた将来価値を表示しても
よい。
【0007】本発明の第2の形態は、債券をその条件に
従って表示する方法であって、コンピュータが、現在保
有する債券である保有債券をそのまま持ち続けた場合の
通期の利回りである基準利回りを取得するステップと、
コンピュータが、保有債券を売却した代金により購入さ
れ得る債券である乗換候補債券の利回り、残存年数、及
びクーポン条件を含む債券条件を取得するステップと、
乗換候補債券に乗り換えた場合の通期の利回りが、基準
利回りと等しくなるために、乗換候補債券の債券条件が
満たすべき条件である基準条件を、コンピュータが算出
するステップと、コンピュータが、乗換候補債券を、債
券条件を軸にしたグラフ上に表示するとともに、基準条
件をグラフ上に表示するステップとを備えることを特徴
とする債券条件表示方法を提供する。
【0008】本発明の第3の形態は、コンピュータで実
行可能であり、債券をその条件に従って表示するプログ
ラムであって、現在保有する債券である保有債券をその
まま持ち続けた場合の通期の利回りである基準利回りを
取得する基準利回り取得部と、 保有債券を売却した代
金により購入され得る債券である乗換候補債券の利回
り、残存年数、及びクーポン条件を含む債券条件を取得
する債券条件取得部と、乗換候補債券に乗り換えた場合
の通期の利回りが、基準利回りと等しくなるために、乗
換候補債券の債券条件が満たすべき条件である基準条件
を算出する条件算出部と、乗換候補債券を、債券条件を
軸にしたグラフ上に表示するとともに、基準条件をグラ
フ上に表示する出力部とを備えることを特徴とするプロ
グラムを提供する。
【0009】なお上記の発明の概要は、本発明の必要な
特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群の
サブコンビネーションも又発明となりうる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態の債
券条件表示装置100の構成の一例を示す図である。債
券条件表示装置100は、データ格納部として債券デー
タベース120及びイールドカーブ格納部125を備
え、機能部として基準利回り取得部140、債券条件選
択部160、利回り補正部170、条件算出部180、
債券条件取得部200、表示形態決定部220、出力部
240、選択受信部260、表示条件取得部280、及
び乗換条件算出部300を備える。債券データベース1
20は、本発明に係る債券条件格納部の一例である。債
券条件表示装置100は、投資家や顧客が保有する債券
の各種条件である保有債券情報を取得し、保有債券から
の乗換先である乗換債券が満たすべき条件を算出する。
そして、算出した条件を、乗換候補債券とともにグラフ
上に表示する。すなわち、債券条件表示装置100は、
投資家や顧客が、乗換に有利な債券を容易に判断できる
ようにする。
【0011】債券条件表示装置100の詳細に先立ち、
債券条件表示装置100における情報処理の原理につい
て説明する。
【0012】先ず、債券をそのまま保有し続けた場合と
銘柄乗換えを行った場合の利回りを比較し、どちらが有
利であるかを明らかにするために、その境界を意味する
ものとして要求利回り曲線を定義する。即ちこの要求利
回り曲線は、保有債券を売却し別の債券を購入する銘柄
乗換えを行った場合に、要求利回りを実現するために必
要となる乗換え債券の利回りに対する条件として計算さ
れる。この要求利回りから算出される乗換え債券の必要
利回りを表す曲線を、要求利回り曲線と呼ぶことにす
る。
【0013】利回りには単利と複利があるので、単利と
複利の場合を分けて考える。また、以下では残存年数を
正の整数として扱うが、整数でない場合は債券価格に経
過利子を含めることにより同様の議論を展開できる。債
券保有時以降のキャッシュフローに着目して、図2に示
すように2通りのケースの場合における利回りを計算及
び比較し、それらの通期の利回りが要求利回りと同じに
なる条件として要求利回り曲線を求める。図2(a)の
ケースは保有債券Aを償還まで保有し続ける場合を示し
ており、図2(b)のケースは保有債券Aをある時点で
売却し別の債券Bを買い付ける銘柄乗換えを行う場合を
示している。ここで、債券A,Bの残存年数を各々T
A,年とし、またクーポン(表面利率)を年当たり
,C%とし、年1回の利払いを想定する。年にk
回の支払いがある場合は、クーポンを1/k倍し、年数
をk倍とし、更に複利計算時にとる和の項数をk倍とする
ことで同様の議論を展開できる。債券AはT年前に債
券価格P円で1額面購入し、現時点ではP円で売却
できる。一方、債券BはP円で購入できるものとす
る。また、売却代金はすべて購入代金に充てるものとす
る。このことから、債券Bは(P/P)額面購入す
ることになる。ところで、乗り換える対象の債券Bの利
回りは一般的には先に所有していた債券Aの利回りより
高い利回りが要求される場合が多い。しかしながら、保
有債券Aの利回りと同じ利回りを参考にし、これよりも
利回りが大きくなる債券を選択することで保有債券Aの
利回りより高い利回りを実現することができる。
【0014】<単利利回りの場合>単利の場合の等価利
回り曲線の計算方法について説明する。図2(a)のケ
ースにおける最終単利利回り(保有時点から償還時点ま
で保有した場合の単利利回り)をrとし、図2(b)
のケースにおける最初の保有時点から乗換え後の債券が
償還するまでの通期にわたる単利利回りをrとし、債券
Bの最終単利利回りをrとする。債券Aに関しては、
保有時点から償還時点まで保有した場合の全体の保有期
間は(T+T)であり、最初の投資額がPであ
り、クーポンの利率がCであるから、単利利回りrA
は、次式(1)で表される。
【数1】
【0015】同様に通期の利回りrと、債券Bの最終単
利利回りrは、次式(2),(3)のように表され
る。
【数2】
【数3】
【0016】ここで式(2)の通期の利回りrを、式
(3)の債券Bの最終単利利回りrで表すと、次式
(4)のようになる。
【数4】
【0017】上式(4)は債券Aから債券Bに乗り換え
たときの通期の利回りrを表すので、この利回りrが債
券Aを保有し続けるときの利回りrと等しくなる境界
は、上式(4)の左辺を式(1)に示す利回りrに等
しいと置くことにより得られる。ここでは、利回りr
を要求利回りとしている。このときの債券Bの最終単利
利回りrと残存年数Tの関係を求めると次式(5)
のようになる。
【数5】
【0018】上式(5)式を変形し、債券Bの最終単利
利回りrを求めると、次式(6)が得られる。
【数6】
【0019】したがって、債券Aから債券Bに乗り換え
たとき利回りが同じになる条件は、次式(7)で表され
る。
【数7】
【0020】上式(7)の関係はy=b+α/Tの形
式で表され、定数bは(r×P/P)で表され、
係数αは式(7)のカッコ内に示すものになる。残存年
数T を横軸にとり、利回りrを縦軸にとって式
(7)が示す曲線を散布図上に描く。この曲線が必要利
回りを示す曲線となる。表示される曲線は、保有債券A
の購入条件と売却条件から求まる形状パラメータαの直
角双曲線を、b(=r×P/P)だけ縦軸方向に
シフトした曲線となる。保有債券Aからこの曲線上の点
に対応する仮想債券に乗り換えた場合、その利回りは保
有債券Aと同一の最終利回りとなるので、この曲線を乗
換え等価利回り曲線と定義する。
【0021】図3は、乗換等価利回り曲線の一例を含む
グラフである。図3中の符号ECは、乗換え等価利回り
曲線を示す。図3において曲線ECより上方に位置する
銘柄に乗り換えた場合、乗換え後の通期利回りrは保有
債券Aの最終利回りrより大きくなる。一方、乗換え
等価利回り曲線ECより下方に位置する銘柄に乗り換え
た場合、乗換え後の通期利回りrは保有債券Aの最終利
回りrより小さくなる。したがって、乗換え等価利回
り曲線ECは、散布図上の平面を乗換えが有利な領域と
そうでない領域とに分割する境界を示しており、この曲
線ECより上方に位置する債券ならばその債券に乗り換
えた方が有利となることを意味し、この曲線ECより下
方に位置する債券ならばその債券に乗り換えた方が不利
となることを意味する。
【0022】ところで、y=b+α/Tにおけるパラ
メータαの正負は、P×(r×T+1)と(P
+T×C)の大小関係によって決まる。即ち、初期
投資額Pを当初利回りrで期間Tだけ運用した額
と、売却価格Pで期間Tに受け取ったクーポン収入
の合計を加えた額との大小関係により決まる。前者が後
者より大きい場合は正となり、残存年数Tの増大に対
して単調減少する。一方、前者が後者より小さい場合は
負となり、残存年数Tの増大に対して単調増加する。
また、保有債券Aの利回りrに対してΔrだけ上乗せ
した利回りと等価な利回りを実現する乗換え債券は、乗
換え後通期利回りrをr+Δrとすることにより求め
られる。このような債券の集合は上記の形状パラメータ
αの直角双曲線を縦軸方向に(Δr×P/P)だけ
シフトした曲線として求められる。したがって、この曲
線を描くことによって保有債券Aの利回りrに対して
Δrだけ上乗せした利回り以上の利回りを実現する乗換
え債券も簡単に見つけ出すことが可能となる。
【0023】<複利利回りの場合>次に、上述の単利と
同様にして複利利回りの場合について説明する。この場
合も図2(a)のケースと図2(b)のケースのキャッ
シュフローを想定し、乗換え債券の利回りが保有債券の
利回りと等しくなる場合について説明する。
【0024】保有債券Aの保有時点における最終複利利
回りをR、乗換え後の債券Bの最終複利利回りをR
とすると、T年前の購入価格Pと債券Bの購入価格
は、次式(8),(9)のように表される。
【数8】
【数9】
【0025】一方、債券の乗換えを行った場合の通期の
複利利回りRは、乗換え前後の全キャッシュフローを保
有時点における現在価値に割り引いた値が、保有時点の
価格に等しいと置くことにより求められる。したがっ
て、債券AをT年前に購入した購入価格Pは次式
(10)で表される。
【数10】
【0026】数10に示す方程式の解はニュートン法に
より求めることができるが、ここでは式変形により別の
解法を示す。式(10)を変形すると、次式(11)が
得られる。
【数11】
【0027】上式(11)の右辺最終項は、乗換え前後
の全キャッシュフローを乗換え債券の償還日時点まで複
利利回りRで再運用した将来価値の合計を示す。一方、
上式(11)の左辺は初期投資額Pを複利利回りRで
再運用した場合の将来価値を示す。これらを等値するこ
とにより、将来価値から複利利回りを逆算することが可
能になる。
【0028】図4(a)は、クーポン、残存年数、初期
投資額を設定して上式(11)の左辺、右辺の値を横軸
利回りRに対して縦軸に各々表示したグラフの一例であ
る。左辺の値と右辺の値はともに利回りRに対して単調
増加を示し、利回りRに対する左辺の値の変化率は、右
辺の値の変化率よりも大きくなる。したがって、典型的
には図4(a)に示すような関係にあり、両者に交点が
存在すれば、次に示すような繰り返し計算により左辺お
よび右辺を等値する複利利回りが求まることになる。但
し、このとき初期値は、求める交点の複利利回りよりも
大きい値から出発する点に注意する必要がある。つま
り、h(R)=左辺−右辺 を正とする複利利回りから出
発することになる。これらの関係を次式(12)に示
す。
【数12】
【0029】先ず、ある複利利回りを想定し全キャッシ
ュフローを複利利回りで再運用した将来価値g(R
を求める。その将来価値と初期投資額Pとから複利利
回りRi+1を計算する。次に、計算された複利利回り
で将来価値を計算し複利利回りを再計算する。このプロ
セスを繰り返し、再計算前の複利利回りと再計算後の複
利利回りの誤差が許容範囲内に収まるまで繰り返し計算
を行う。具体的な計算フローは後述する。このようにし
て求められた複利利回りは、式(10)を満たす複利利
回りに許容誤差範囲内で一致する。ここでは、将来価値
を求めてから初期投資額Pに対する複利利回りを計算
する方法が、現在価値から複利利回りを計算する方法よ
りも直感的に理解し易いと想定して計算している。
【0030】しかしながら、この計算方法の収束速度は
ニュートン法よりも遅いため、計算速度の早いことが要
求される場合にはニュートン法で計算し、そうではない
ような場合にはこの計算方法を採用するとよい。
【0031】ところで、式(10)は式(11)と数式
上では等価であるが、式(10)は式(11)よりも処
理し易いため、以下では式(10)に基づいて考える。
式(9)の債券Bの購入価格Pを式(10)に代入し
て変形することで、次式(13)が得られる。
【数13】
【0032】ここで、保有債券Aの情報は既知のため、
乗換え対象銘柄Bの情報を変数とする以下の関数を考え
る。すると、保有債券Aに対して当該関数の零点集合
(R,C ,T)が乗換え後通期利回りRを達成する
債券集合となる。これを次式(14)で表す。
【数14】
【0033】そこで、この通期利回りRを保有債券Aの
利回りRとした場合、当該関数の零点集合(R,C
,T)は単利の場合と同様に等価利回り曲面を表す
ことになる。上式(14)にR=Rを代入すると、次
式(15)を得ることができる。
【数15】
【0034】単利の場合と異なる点は、乗換え銘柄のク
ーポンを考慮するため、2次元ではなく3次元の空間で
曲面を考えることになる。3次元空間内での点集合の位
置関係を認識することは困難なため、残存年数を横軸と
し利回りを縦軸とする2次元平面に射影して考える。こ
のとき、各変数の相関を把握するため偏微分係数を計算
し、それらの符号を調べる。なお、利回り、残存年数等
がすべて正の領域で確認を行う。まず、債券Bの複利利
回りRをクーポンCで偏微分する。これを、次式
(16)に示す。
【数16】
【0035】ここで、上式(16)の右辺の分子と分母
の各項を調べる。これを、数17の式(17A)〜(1
7E)に示す。
【数17】
【0036】次に、債券Bの複利利回りRを乗換え後
の期間Tで偏微分する。これを次式(18)に示す。
【数18】
【0037】次に、式(18)の右辺の分子と分母の各
項の符号を調べる。これを、数19の式(19A)〜
(19C)と、数20の式(20A)〜(20E)に示
す。
【数19】
【0038】
【数20】
【0039】更に、要求利回りRを債券Bの複利利回
りRで偏微分し、複利利回りRが増減する場合に要
求利回りRがどのように変化するかを調べる。これを
数21の式(21)に示す。
【数21】
【0040】式(15)から要求利回りRと複利利回
りRが等しくなるのは、債券Aの売却価格Pが次式
(22)を満たすような特別な場合のみである。
【数22】
【0041】Pが式(22)を満たさない場合、要求
利回りRと複利利回りRが一致することはない。複
利利回りRはクーポンCと残存年数Tに関して連
続的に変化する。残存年数Tに対する(R−R
の値の変化を考えると、図4(b)に示すように、0に
はならないため、(R−R)は、正か負のいずれか
の定符号をとることになる。
【0042】したがって、複利利回りRは、クーポン
と残存年数Tに対して単調減少か単調増加とな
る。これらのうちどちらになるかは、要求利回りR
の大小関係に依存する。そこで、残存年数Tを横軸に
とって複利利回りRを縦軸にとった散布図上で考える
と、図4(c)に示すように、要求利回りRに漸近す
る曲線となる。この複利利回りRの漸近的な挙動を確
認するため、残存年数T →∞のときの複利利回りR
を調べる。式(15)においてT→∞とすると、次式
(23)が成立する。
【数23】
【0043】上式(23)を変形すると、次式(24)
が得られる。
【数24】
【0044】上式(24)の右辺分子を変形すると、次
式(25)に示すようになる。
【数25】
【0045】この式変形から、右辺分子は保有銘柄から
今後発生するであろうキャッシュフローを要求利回りR
で割り引いた現在価値となる。つまり、要求利回りR
から求めた債券価格となる。この値と売却価格P
大小関係、言い換えれば売却価格Pから計算される複
利利回りRと要求利回りRの大小関係により、要求
利回りRと複利利回りRの大小関係が決定されるこ
とになる。
【0046】RがRよりも大きい場合には、要求利
回り曲線上の複利利回りRは常に要求利回りRより
大きくなる。逆に、RがRよりも小さい場合には、
複利利回りRは常に要求利回りRより小さくなる。
これを、数26の式(26A),(26B)と、数27
の式(27)に示す。
【数26】
【数27】
【0047】これにより偏微分係数の符号が初期データ
から決定され単調な変化を示すことになる。以上の関係
を整理して表に示すと、次の表1のようになる。
【表1】
【0048】以上から、以下のような手順F1〜F6で
等価利回り曲面を残存年数と利回りを座標とする2次元
平面上に射影させ、同時に乗換候補債券を同一グラフ上
に表示することで、有利な乗換え銘柄を把握することが
できる。また、偏微分係数は考慮している領域で定符号
のため、いくつかの点を求めそれらを曲線で滑らかに結
ぶことで、等価利回り曲線を近似することができる。 (F1)乗換候補債券のクーポンCと残存年限T
最大最小を調べる。 (F2)保有債券Aの売却単価Pから計算される複利
利回りRと保有銘柄Aの複利利回りRを比較し偏微
分係数の符号を判断する。 (F3)乗換候補債券のクーポンCに対応して求まる
等価利回りの上限曲線と下限曲線を計算する。ここで、
上限曲線及び下限曲線は、式(15)に、複数の乗換候
補債券の、クーポンの最大値及び最小値を代入すること
で得られる曲線である。なお、上限曲線と下限曲線とを
併せて上下限曲線ともいう。 (F4)残存年数を横軸にとり、利回りを縦軸にとった
散布図上に上下限曲線を表示する。個別銘柄のクーポン
に対応した利回り曲線は、これらの上下限曲線に挟まれ
た領域に存在するので、ユーザーは上下限曲線を参考に
乗換え銘柄を選択する。 (F5)投資家が選択した個別の銘柄に対して、そのク
ーポンから等価利回り曲線を再計算する。 (F6)当該利回り曲線を上下限曲線と共に表示する。
【0049】利回りRに対し利回りRによる偏微分
の値が正であることから、当該利回り曲線より上方に位
置する債券に乗り換えた場合は、乗換え後の通期の利回
りは保有債券Aの最終利回りRより大きくなる。一
方、当該利回り曲線より下方に位置する債券に乗り換え
た場合は、乗換え後の通期の利回りは保有債券Aの最終
利回りRより小さくなる。したがって、単利の場合と
同様に、当該利回り曲線は散布図上の平面を、乗換えが
有利な領域とそうでない領域とに分割する境界を示すこ
とになる。
【0050】上記手順により、3つのパラメータを有す
る乗換え候補銘柄に対して、3次元空間上の等価利回り
曲面を考慮することなく、乗換え効果を有する銘柄を選
択することができる。また、式(14)から単利の場合
と同様に通期利回りRに対して要求利回りをR+ΔR
とすれば、保有債券Aの利回りに対してΔRを上乗せし
た利回り以上の利回りを実現する乗換え債券を見つけ出
すこともできる。なお、上記手順(F2)を省略して
も、結果的に上下限曲線を表示することは可能であるた
め、必要に応じて省略してもよい。
【0051】一方、債券が再投資の場合、保有債券の売
却によって生じたキャッシュの全額が再投資の資金にな
るとは限らない。例えば、購入債券は額面単位での買付
となり、キャッシュの過不足が発生する場合もある。ま
た、キャッシュニーズに起因したキャッシュの持出し等
が発生する可能性もある。そこで、乗換時点でのキャッ
シュの出入りを考慮するため、以下の式に従い、キャッ
シュの入出額を額面当たりに換算して調整を行う。
【数28】 上式(28)において、Coutは売却代金と買付代金の
差額を買付の額面100円当りに換算した値である。C
outが正の場合、キャッシュの少なくとも一部が乗換え
後の再投資には回されず現金化されることを示す。C
outが負の場合、キャッシュが再投資のために持ち込ま
れることを示す。
【0052】ところで、上記式は、複利におけるクーポ
ンの再投資利回りは期間によらず一定と仮定している。
しかし、実際にはそれらの利回りは期間に応じて変化す
ることが一般的である。そこで、以下の検討を行う。ま
ず、クーポンの再投資により得られた資金を全額再投資
すると仮定する場合、総額は、次式(29)により表さ
れる。但し、P:保有債券の購入簿価、C :保有債
券のクーポン、−T:保有債券の購入時点、R
[−T:0)間のクーポンの再投資レートである。
【数29】
【0053】また、以下、C:乗換債券のクーポン、
:乗換債券の残存年数、r:残存年数k年のスポ
ットイールド、s:保有債券のイールドスプレッド
(BidOffer Spreadを含む)、s:乗換債券のイール
ドスプレッド(Bid Offer Spreadを含む)、FV:保
有債券から生ずるキャッシュフローの将来価値(クーポ
ンの再投資レートはrとする)、FV:保有債券か
ら生ずるキャッシュフローの将来価値(クーポンの再投
資レートはrとする)、P:乗換時点における保有
債券の手数料を含む売却単価、P:乗換時点における
乗換債券の購入手数料を含む購入単価、である。
【0054】Ps及びPは、次式(30)及び(3
1)でそれぞれ表される。
【数30】
【数31】
【0055】ところで、FVは次式(32)で表され
る。
【数32】 また、乗換債券の購入額面は、(Ps+CPaid)/
(s,C,T )となる。従って、FVは次
式(33)で表される。
【数33】
【0056】また、Rは次式(34)で表される。
【数34】 は次式(35)で表される。
【数35】 従って、R=Rとして導き出せる次式(36)によ
り、等価利回り曲線を導き出すことができる。
【数36】
【0057】また、sをCで偏微分した結果は、常
に正となる。従って、複利計算の場合と異なり、R
による場合分けは必要ない。
【0058】従って、以下のような手順F11〜F15
で等価利回り曲面を残存年数と利回りを座標とする2次
元平面上に射影させ、同時に乗換候補債券を同一グラフ
上に表示することで、有利な乗換え銘柄を把握すること
ができる。また、いくつかの点を求めそれらを曲線で滑
らかに結ぶことで、等価利回り曲線を近似することがで
きる。 (F11)乗換候補債券のクーポンCと残存年限T
の最大最小を調べる。 (F12)乗換候補債券のクーポンCに対応して求ま
る等価利回りの上限曲線と下限曲線を計算する。ここ
で、上限曲線及び下限曲線は、式(36)に、複数の乗
換候補債券の、クーポンの最大値及び最小値を代入する
ことで得られる曲線である。 (F13)残存年数を横軸にとり、利回りを縦軸にとっ
た散布図上に上下限曲線を表示する。個別銘柄のクーポ
ンに対応した利回り曲線は、これらの上下限曲線に挟ま
れた領域に存在するので、投資家は上下限曲線を参考に
乗換え銘柄を選択する。 (F14)投資家が選択した個別の銘柄に対して、その
クーポンから等価利回り曲線を再計算する。 (F15)当該利回り曲線を上下限曲線と共に表示す
る。
【0059】上記原理を踏まえ、図1に戻り、債券条件
表示装置100の詳細を説明する。
【0060】債券データベース120は、各種債券の詳
細情報を、債券名称或いは債券IDコード等、当該債券
を識別する情報に対応付けて格納する。図5は、債券デ
ータベース120のデータ構成の一例を示す図である。
本例において、債券データベース120は、債券名称、
種別、利回り、クーポン条件、満期、価格、単利、複
利、売買手数料、イールドスプレッド、及びリスクの各
フィールドを有する。債券名称フィールドは、債券名称
を格納する。種別フィールドは、債券の種別を格納す
る。利回りフィールドは、基準期間、例えば一年間の債
権の利回りを格納する。クーポン条件フィールドは、ク
ーポン条件、例えば一年間にクーポンで受け取れる金額
を規格化して格納する。満期フィールドは、債券の満期
すなわち償還日を格納する。債券条件表示装置100
は、満期フィールドに格納される情報により、各債券の
残存年数を把握できる。価格フィールドは、債券の取引
価格の最新値を格納する。価格フィールドに格納されて
いる情報は、例えば平日のある定められた時刻に外部か
ら情報を取得することで、定期的に更新される。単利フ
ィールドは、単利として予め定められた期間ほど運用し
た後の利回りを格納する。複利フィールドは、単利とし
て予め定められた期間ほど運用した後の複利の場合の利
回りを格納する。売買手数料フィールドは、債券の売買
時にかかる手数料を定めるデータを格納する。格納され
るデータは、例えば手数料そのものでもよく、手数料率
でもよい。イールドスプレッドフィールドは、手数料込
みのイールドスプレッドを特定するデータを格納する。
リスクフィールドは、当該債券の信用リスクを特定する
情報、例えば格付を格納する。
【0061】図1に戻る。イールドカーブ格納部125
は、残存年数に応じた割引債の複利利回りデータである
イールドカーブデータを格納する。このイールドカーブ
データは必要に応じて更新される。そして、債券条件算
出部180からの要求に応じて、残存年数に応じたスポ
ットイールドを、債券条件算出部180に出力する。ま
た、イールドカーブ格納部125は、利回り補正部17
0からの要求に応じてスポットイールドを利回り補正部
170に出力する。また、イールドカーブ格納部125
は、乗換条件算出部300からの要求に応じてスポット
イールドを乗換条件算出部300に出力する。
【0062】基準利回り取得部140は、基準利回り算
出に必要な各種情報を外部から取得する。例えば、基準
利回り取得部140は、外部から保有債券情報、例えば
保有債券を特定する情報、取得価格、取得時期を格納
し、また、債券データベース120から、保有債券の利
回り、クーポン条件、満期、価格、売り手数料及び買い
手数料を取得する。そして、基準利回り取得部140
は、必要な情報を、単利の場合は上記した式(1)に、
複利の場合は上記した式(8)に、イールドスプレッド
を用いる場合は式(34)に、それぞれ代入すること
で、保有債券をそのまま保有し続けた場合の利回りであ
る基準利回りを算出により取得する。そして、基準利回
りを、保有債券の取得価格、現在価格、及び取得時期か
ら算出される保有期間、及びクーポン条件とともに、条
件算出部180に出力する。
【0063】債券条件選択部160は、乗換候補債券を
すべて選択する。そして、選択した債券群における、ク
ーポン条件若しくは利回りの最大値及び最小値を選択し
て条件算出部180に出力する。ここで、乗換候補債券
選択部160は、外部からクーポン価格水準やリスク等
の範囲の指定を受信し、受信した指定に基づいて、債券
データベース120において選択する債券を絞ってもよ
い。
【0064】利回り補正部170は、債券データベース
110から利回り及び満期を取得し、残存期間を終了し
たときの利回りを、単利の場合及び複利の場合に分けて
計算する。そして、算出した単利利回りを単利フィール
ドに格納し、算出した複利利回りを複利フィールドに格
納する。ここで、手数料フィールドから手数料を取得
し、当該手数料を反映させた利回りを算出して格納して
もよい。また、利回り補正部170は、イールドカーブ
格納部125からイールドスプレッドを取得する。そし
て、イールドスプレッドに基づく複利利回りを算出し、
債券データベース110のイールドスプレッドフィール
ドに格納する。ここで、利回り補正部170は、イール
ドカーブに変更が有るたびに上述した処理を行う。
【0065】条件算出部180は、基準利回り取得部1
40及び債券条件選択部160から受信した各情報を用
いて、保有債券から他の債券に乗り換えた場合の利回り
が、基準利回りに等しくなるための条件である基準条件
を、算出する。条件算出部180は、単利の場合は、例
えば上記した式(7)に必要な条件を代入することで、
基準条件を算出する。また、基準条件算出部180は、
複利の場合は、例えば上記した式(15)、イールドカ
ーブデータを用いる場合の式(36)に必要な条件を代
入することで、基準条件を算出する。ここで、条件選択
部160がクーポン条件の最大値及び最小値を選択した
場合、基準条件は残存年数及び利回りを変数とした2変
数関数となり、利回りの最大値及び最小値を選択した場
合、基準条件は残存年数及びクーポン条件を変数とした
2変数関数となる。そして、基準条件算出部180は、
算出した基準条件を出力部240に出力する。
【0066】債券条件取得部200は、乗換の対象とな
りうる複数の債券すなわち複数の乗換候補債券の各種情
報を債券データベース120から取得し、表示形態決定
部220に出力する。
【0067】表示形態決定部220は、債券条件取得部
200から債券の情報を受信すると、受信した情報を基
に、各債券の表示形態、例えばグラフ上のドットの形状
や色彩を決定する。表示形態決定部220は、例えばリ
スク情報、残存期間、又は種別によってグラフ上のドッ
トの形状や色彩を変更する。そして、表示形態決定部2
20は、決定した表示形態を、債券の情報と共に出力部
240に出力する。図6は、表示形態決定部220が用
いるテーブルの一例を示す図である。本例のテーブルを
用いることで、表示形態決定部220は、リスク情報に
応じて、表示形態の形及び色を決定できる。
【0068】出力部240は、条件算出部180から受
信した基準条件をグラフ上に表示させるために外部に出
力すると共に、表示形態決定部220から受信した債券
を、当該債券の条件に従って同一のグラフ上に、表示形
態決定部220が決定した形態のドットで表示させるた
めに外部、例えば表示装置に出力する。また、出力部2
40は、表示条件取得部280から一の債券の詳細情報
を受信すると、受信した詳細情報を外部、例えば前記し
た表示装置に出力する。また、出力部240は、乗換条
件算出部300から計算し直された基準条件を受信する
と、受信した基準条件を外部、例えば前記した表示装置
に出力する。
【0069】選択受信部260は、債券選択情報を外部
から受信する、債券選択情報には、出力部240からの
出力によるグラフ上で、一の債券が選択された旨、及び
その債券を特定する情報が含まれる。そして、選択受信
部260は、債券を特定する情報を表示条件取得部28
0及び乗換条件算出部300に出力する。
【0070】表示条件取得部280は、選択受信部26
0から受信した情報により特定される債券の各種情報の
うち、グラフの軸として用いられなかった債券の情報
を、債券データベース120から取得し、出力部240
に出力する。
【0071】乗換条件算出部300は、複利の場合、及
びイールドスプレッド選択時に、選択受信部260から
受信した情報により特定される債券の各種情報、及びイ
ールドカーブデータを、上記した式(15)若しくは式
(36)に代入して、基準条件を計算し直す。そして、
乗換条件算出部300は、計算し直した基準条件を出力
部240に出力する。
【0072】次に、図7〜図16を用いて、債券条件表
示装置100の動作の一例を示す。
【0073】図7は、債券条件表示装置100の動作の
全体を示すフローチャートである。まず、債券条件表示
装置100は、単利で条件表示を行うかどうかを判断す
る(ステップS10)。単利であるか複利であるかは、
投資家からの入力に従う。そして、単利である場合は単
利における条件計算及び表示を実行し(ステップS2
0)、複利である場合は、イールドスプレッドに基づい
て計算するか否かを投資家から入力してもらった(ステ
ップS25)後に、複利における条件計算及び表示を実
行する(ステップS30)。この際、投資家から乗り換
えるべき債券の選択を受信する。そして、債券条件表示
装置100は、選択された債券の買付額面を、保有債券
を売却することにより得られる資金に基づいて調整し、
債券の注文情報を外部に出力する(ステップS40)。
【0074】次に、図8は、図7におけるステップS2
0の詳細を示すフローチャートである。まず、債券条件
表示装置100の基準利回り取得部140は、外部及び
債券データベース120から、保有債券の各種情報を取
得し(ステップS100)、基準利回りを算出する(ス
テップS105)。そして、債券条件取得部200は、
乗換候補債券の情報を、債券データベース120から取
得する(ステップS110)。この際、投資家から乗換
候補債券を絞り込む情報を受信し、受信した情報に従っ
て乗換候補債券を絞り込んでもよい。そして、債券条件
表示装置100は、要求利回り、及びグラフ表示範囲の
指定を取得する(ステップS120)。ここで、要求利
回りは基準利回り取得部140が算出した基準利回りで
もよいし、外部からの入力により取得してもよい。ま
た、グラフ表示範囲は、自動的に指定してもよいし、外
部からの入力により指定してもよい。そして、表示形態
決定部220は、各乗換候補債券の表示形態を決定する
(ステップS125)。そして、条件算出部180は、
取得した要求利回り及び保有債券の情報を用いて、等価
利回り曲線すなわち基準条件を算出する(ステップS1
30)。そして、出力部240は、算出した等価利回り
曲線及び乗換候補債券の情報を、グラフに表示するため
に出力する(ステップS140)。
【0075】そして、選択受信部260は、投資家が選
択した一の乗換候補債券を特定する情報を受信する(ス
テップS150)。ここで投資家が行う動作としては、
グラフ上の点にカーソルを合わせることで乗換候補債券
の選択を行ってもよいし、点をクリックすることで乗換
候補債券の選択を行ってもよい。そして、乗換条件算出
部300及び乗換利回り算出部320は、それぞれ、選
択された一の乗換候補債券の条件における、及び当該乗
換候補債券に乗り換えた場合の利回りの計算を実行し、
その計算結果を、出力部240を介して、表示を行うた
めに外部に出力する(ステップS160)。
【0076】そして、債券条件表示装置100は、投資
家から、選択された債券の計算結果に満足した旨の情報
を取得した場合は、上述したステップS40に進み、満
足しない旨の情報を取得した場合は、ステップS150
に戻る。
【0077】図9は、図7におけるステップS30の処
理の詳細を示すフローチャートである。まず、債券条件
表示装置100の基準利回り取得部140は、外部及び
債券データベース120から、保有債券の各種情報を取
得し(ステップS200)、基準利回りを算出する(ス
テップS205)。そして、債券条件取得部200は、
乗換候補債券の情報を、債券データベース120から取
得する(ステップS210)。この際、投資家から乗換
候補債券を絞り込む情報を受信し、受信した情報に従っ
て乗換候補債券を絞り込んでもよい。また、ステップS
25においてイールドスプレッドで計算する旨を選択し
ていない場合は、債券条件取得部200は、複利フィー
ルドに格納されている利回りを取得する。イールドスプ
レッドを選択する。そして、債券条件表示装置100
は、要求利回り、及びグラフ表示範囲の指定を取得する
(ステップS220)。ここで、要求利回りは基準利回
り取得部140が算出した基準利回りでもよいし、外部
からの入力により取得してもよい。また、グラフ表示範
囲は、自動的に指定してもよいし、外部からの入力によ
り指定してもよい。そして、表示形態決定部220は、
各乗換候補債券の表示形態を決定する(ステップS22
5)。そして、債券条件選択部160は、取得した複数
の保有債券の情報のうち、クーポン条件若しくは利回り
の最大値及び最小値を選択して取得する(ステップS2
30)。そして、条件算出部180は、取得した要求利
回り、クーポン条件若しくは利回りの最大値及び最小値
を用いて、2つの等価利回り曲線すなわち基準条件を算
出する(ステップS240)。そして、出力部240
は、算出した2つの等価利回り曲線及び乗換候補債券の
情報を、グラフに表示するために出力する(ステップS
250)。
【0078】そして、選択受信部260は、投資家が選
択した一の乗換候補債券を特定する情報を受信する(ス
テップS260)。ここで投資家が行う動作としては、
グラフ上の点にカーソルを合わせることで乗換候補債券
の選択を行ってもよいし、点をクリックすることで乗換
候補債券の選択を行ってもよい。この際、表示条件取得
部280は、出力部240を介して、選択された乗換候
補債券の債券条件の詳細、例えばグラフの軸として用い
られていない条件を、グラフに連動して表示するために
出力する。そして、乗換条件算出部300及び乗換利回
り算出部320は、それぞれ、選択された一の乗換候補
債券の条件における、等価利回り曲線の計算を実行し、
計算結果を、出力部240を介して、表示を行うために
外部に出力する(ステップS270)と共に、当該乗換
候補債券に乗り換えた場合の利回りの計算を実行し、計
算結果を、出力部240を介して、表示を行うために外
部に出力する(ステップS280)。
【0079】そして、債券条件表示装置100は、投資
家から、選択された債券の計算結果に満足した旨の情報
を取得した場合は、上述したステップS40に進み、満
足しない旨の情報を取得した場合は、ステップS260
に戻る。
【0080】図10は、図9のステップS280の詳細
を示すフローチャートである。まず、条件算出部180
は、複利利回りR*、複利利回りの増分ΔRおよび利回り
の許容誤差範囲εの初期値を設定する(ステップS90
1)。例えば、これらの初期値は、外部から条件算出部
180に入力されてもよい。そして、式(11)の左辺
−右辺(=h(R),R=R*)を評価し(ステップS90
2)、その値の正負を判断する(ステップS903)。
この値が負の場合は、複利利回りがこの値より大きくな
るため、R*+ΔRをR*にセットし(ステップS904)、
h(R*)の値を再度評価する(ステップS902)。す
なわち、h(R*)が正又は0以上になるまでステップS
902からステップS904を繰り返す。そして、条件
算出部180は、複利利回りと繰返し計算の初期化を行
った(ステップS905)後、式(12)に示すg
(Ri)の評価を実施する(ステップS906)。そし
て、複利利回りRi+1を式(12)の計算手順により計算
する(ステップS907)。この値Ri+1とRiを比較しこ
の差が許容範囲εに収まる(ステップステップS90
8)まで、ステップS906からステップS909を繰
り返す。
【0081】図11は、図8のステップS140におけ
る債券条件表示装置100による表示の一例を示す図で
ある。本例において、選択された乗換候補債券の債券条
件の詳細、例えばグラフの軸として用いられていない条
件を、例えば吹き出しで表示する。これにより、投資家
は、グラフの軸では確認できない債券条件を確認でき
る。
【0082】図12は、図9のステップS250におけ
る債券条件表示装置100による表示例の一例を示す図
である。本例は、図7のステップS25においてイール
ドスプレッドを選択せずに複利利回りを計算した場合の
図である。グラフ中の線として、クーポン条件が最大の
債券の利回り曲線、クーポン条件が最小の証券の利回り
曲線、及び投資家が選択した債券の利回り曲線が表示さ
れる。
【0083】図13は、図9のステップS250におけ
る債券条件表示装置100による表示例の他の例を示す
図である。本例は、図7のステップS25においてイー
ルドスプレッドを選択して複利利回りを計算した場合の
図である。グラフ中の線として、クーポン条件が最大の
債券の利回り曲線、クーポン条件が最小の証券の利回り
曲線、及び投資家が選択した債券の利回り曲線が表示さ
れる。
【0084】図14は、図8のステップS160におけ
る債券条件表示装置100による表示の一例を示す図で
ある。本例において、債券条件表示装置100は、選択
された債券を注文するための発注ボタン51、買付額面
表示部54に表示されている買付額面を修正するための
再計算ボタン92、及びステップS150に戻るための
戻りボタン53を、計算結果に加えて表示させる。買付
においては最小額面単位による額面の調整や現金化ニー
ズ等があるため、全額乗換えではなく部分乗換えの場合
が起こり得る。そこで、再計算ボタン92を設け、遷移
直後は全額乗換えの額面を表示しておくが、買付額面を
入力し直すことができるようにする。本表示を見ること
で、投資家は、投資の判断に必要な条件、及び条件の計
算経過の主要部を確認することができる。
【0085】図15は、図9のステップS280におけ
る債券条件表示装置100による表示の一例を示す図で
ある。本例は、図7のステップS25においてイールド
スプレッドを選択せずに複利利回りを計算した場合の図
である。債券条件表示装置100は、選択された債券を
注文するための発注ボタン91、表示部94に表示され
ている買付時経過利子を修正するための再計算ボタン9
2、及びステップS150に戻るための戻りボタン93
を、計算結果に加えて表示させる。本表示を見ること
で、投資家は、投資の判断に必要な条件、及び条件の計
算経過の主要部を確認することができる。
【0086】図16は、図9のステップS280におけ
る債券条件表示装置100による表示の他の例を示す図
である。本例は、図7のステップS25においてイール
ドスプレッドを選択して複利利回りを計算した場合の図
である。本例においては、図15の表示例に加え、計算
に用いたスポットイールドを表示する。本表示を見るこ
とで、投資家は、投資の判断に必要な条件、及び条件の
計算経過の主要部を確認することができる。なお、本例
において、再計算ボタン92は、表示部94に表示され
ている買付額面を修正するために用いられる。
【0087】従って、債券条件表示装置100を用いる
ことで、各投資家が買付対象の全債券の乗換え効果を自
ら計算して判断する場合に比べ、ハードウェア資源が行
う計算量を軽減できる。また、状況に応じて単利の場合
と複利の場合を任意に選択して計算できる。
【0088】図17は、債券条件表示装置100のハー
ドウェア構成の一例を示す。債券条件表示装置100
は、コンピュータシステムであり、CPU700と、R
OM702と、RAM704と、通信インターフェース
706とを備える。CPU700は、ROM702及び
RAM704に格納されたプログラムに基づいて動作す
る。通信インターフェース706は、インターネット等
の通信網を介して外部と通信し、必要な情報のやりとり
を行う。格納装置の一例としてのハードディスクドライ
ブ710は、設定情報及びCPU700が動作するプロ
グラムを格納する。すなわち、本例において、債券条件
表示装置100は、インターネット等の通信網を介し
て、端末から受け取った情報を基に、表示すべき情報を
当該端末に出力する装置である。
【0089】フロッピーディスクドライブ712はフロ
ッピーディスク714からデータまたはプログラムを読
み取りCPU700に提供する。CD−ROMドライブ
716はCD−ROM718からデータまたはプログラ
ムを読み取りCPU700に提供する。通信インターフ
ェース706は、通信網10に接続してデータを送受信
する。
【0090】CPU700が実行するソフトウエアは、
フロッピーディスク(商標)714またはCD−ROM
718等の記録媒体に格納されて利用者に提供される。
記録媒体に格納されたソフトウエアは圧縮されていても
非圧縮であってもよい。ソフトウエアは記録媒体からハ
ードディスクドライブ710にインストールされ、RA
M704に読み出されてCPU700により実行され
る。
【0091】記録媒体に格納されて提供されるソフトウ
エア、即ちハードディスクドライブ710にインストー
ルされるソフトウェアは、基準利回り取得モジュール、
債券条件選択モジュール、条件算出モジュール、債券条
件取得モジュール、表示形態決定モジュール、出力モジ
ュール、選択受信モジュール、表示条件取得モジュー
ル、乗換条件算出モジュール、及び乗換利回り算出モジ
ュールを有する。これらの各モジュールがコンピュータ
に働きかけて、CPU700に行わせる処理は、それぞ
れ本実施の形態における債券条件表示装置100におけ
る、対応する部材の機能及び動作と同一であるから説明
を省略する。なお、図17に示した、記録媒体の一例と
してのフロッピーディスク714またはCD−ROM7
18には、本出願で説明する全ての実施形態における債
券条件表示装置100の動作の一部または全ての機能を
格納することができる。
【0092】これらのプログラムは記録媒体から直接R
AMに読み出されて実行されても、一旦ハードディスク
ドライブにインストールされた後にRAMに読み出され
て実行されてもよい。更に、上記プログラムは単一の記
録媒体に格納されても複数の記録媒体に格納されてもよ
い。また記録媒体に格納されるモジュールは、オペレー
ティングシステムとの共同によってそれぞれの機能を提
供してもよい。例えば機能の一部または全部を行うこと
をオペレーティングシステムに依頼し、オペレーティン
グシステムからの応答に基づいて機能を提供するもので
あってもよい。
【0093】記録媒体としては、フロッピーディスク、
CD−ROMの他にも、DVD等の光学記録媒体、MD
等の磁気記録媒体、PD等の光磁気記録媒体、テープ媒
体、磁気記録媒体、ICカードやミニチュアーカードな
どの半導体メモリー等を用いることができる。又、専用
通信ネットワークや通信網に接続されたサーバシステム
に設けたハードディスクまたはRAM等の格納装置を記
録媒体として使用し、通信網を介してプログラムを債券
条件表示装置100に提供してもよい。
【0094】以上、本発明を実施形態を用いて説明した
が、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲に
は限定されない。上記実施形態に、多様な変更または改
良を加えることができる。そのような変更または改良を
加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、
特許請求の範囲の記載から明らかである。例えば、債券
条件表示装置100の構成要素の一部を、他とは異なる
計算機に設けてもよい。この場合、2つの計算機の間
は、例えば専用線、インターネット等の公衆回線網、又
はブルートゥース等の無線通信で通信する。また、図7
のステップS10において、単利、複利、イールドスプ
レッド選択の3択表示を行い、ステップS25を省略し
てもよい。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
乗り換えるべき債券を分かりやすく提示することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の債券条件表示装置100
の構成の一例を示す図である。
【図2】保有債券を保有し続ける場合と、銘柄乗換えを
行う場合とを説明するための説明図である。
【図3】乗換等価利回り曲線の一例を含むグラフであ
る。
【図4】複利の利回り計算を行う場合において債券利回
り計算方法を説明するための図である。
【図5】債券データベース120の構成の一例を示す図
である。
【図6】表示形態決定部220が用いるテーブルの一例
を示す図である。
【図7】債券条件表示装置100の動作の全体を示すフ
ローチャートである。
【図8】図7におけるステップS20の詳細を示すフロ
ーチャートである。
【図9】図7におけるステップS30の詳細を示すフロ
ーチャートである。
【図10】図9のステップS280の詳細を示すフロー
チャートである。
【図11】図8のステップS140における債券条件表
示装置100による表示の一例を示す図である。
【図12】図9のステップS250における債券条件表
示装置100による表示例の一例を示す図である。
【図13】図9のステップS250における債券条件表
示装置100による表示例の他の例を示す図である。
【図14】図8のステップS160における債券条件表
示装置100による表示の一例を示す図である。
【図15】図9のステップS280における債券条件表
示装置100による表示の一例を示す図である。
【図16】図9のステップS280における債券条件表
示装置100による表示の他の例を示す図である。
【図17】債券条件表示装置100のハードウェア構成
の一例を示す図である。
【符号の説明】
100…債券条件表示装置 120…債券データベース 140…基準利回り取得部 160…債券条件選択部 180…条件算出部 200…債券条件取得部 220…表示形態決定部 240…出力部 260…選択受信部 280…表示条件取得部 300…乗換条件算出部

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現在保有する債券である保有債券をその
    まま持ち続けた場合の通期の利回りである基準利回りを
    取得する基準利回り取得部と、 前記保有債券を売却した代金により購入され得る債券で
    ある乗換候補債券の利回り、残存年数、及びクーポン条
    件を含む債券条件を取得する債券条件取得部と、 前記乗換候補債券に乗り換えた場合の通期の利回りが、
    前記基準利回りと等しくなるために、前記乗換候補債券
    の前記債券条件が満たすべき条件である基準条件を算出
    する条件算出部と、 前記乗換候補債券を、前記債券条件を軸にしたグラフ上
    に表示するとともに、前記基準条件を前記グラフ上に表
    示させるために出力する出力部とを備えることを特徴と
    する債券条件表示装置。
  2. 【請求項2】 前記出力部は、前記グラフとして、前記
    利回り及び前記残存年数を軸とした2次元グラフを表示
    することを特徴とする請求項1に記載の債券条件表示装
    置。
  3. 【請求項3】 前記乗換候補債券の利回りは、単利で計
    算されることを特徴とする請求項1に記載の債券条件表
    示装置。
  4. 【請求項4】 前記乗換候補債券の利回りは、複利で計
    算されることを特徴とする請求項1に記載の債券条件表
    示装置。
  5. 【請求項5】 前記乗換候補債券の利回りは、複利で計
    算される利回りであり、 前記条件算出部は、前記クーポン条件に従って得られる
    資金を前記残存年数内で再投資するとして、前記基準条
    件を算出することを特徴とする請求項2に記載の債券条
    件表示装置。
  6. 【請求項6】 前記条件算出部は、イールドカーブに従
    った利回りを取得し、前記資金が、前記イールドカーブ
    に従った利回りで運用されるとして、前記基準条件を算
    出することを特徴とする請求項5に記載の債券条件表示
    装置。
  7. 【請求項7】 前記資金の運用利回りの入力を受け付け
    る利回り取得部を更に備え、 前記条件算出部は、前記資金は前記利回り取得部が取得
    した利回りで運用されるとして、前記基準条件を算出す
    ることを特徴とする請求項5に記載の債券条件表示装
    置。
  8. 【請求項8】 前記出力部は、前記グラフとして、前記
    クーポン条件及び前記残存年数を軸とした2次元グラフ
    を表示することを特徴とする請求項1に記載の債券条件
    表示装置。
  9. 【請求項9】 前記債券条件取得部は、複数の前記乗換
    候補債券の前記債券条件を取得し、 前記複数の債券条件から、前記グラフの一の変数の最大
    値及び最小値の少なくとも一つを選択する債券条件選択
    部を更に備え、 前記条件算出部は、前記選択した最大値及び最小値の少
    なくとも一つを用いて、前記基準条件を算出することを
    特徴とする請求項1に記載の債券条件表示装置。
  10. 【請求項10】 前記条件算出部は、前記選択した最大
    値及び最小値の双方をそれぞれ用いて、2つの前記基準
    条件を算出し、 前記出力部は、前記2つの基準条件を前記グラフ中に表
    示することを特徴とする請求項9に記載の債券利回り表
    示装置。
  11. 【請求項11】 更に、前記グラフ上に表示された前記
    複数の乗換候補債券から一の乗換候補債券の選択を受信
    する選択受信部と、 前記選択受信部が選択を受信した前記一の乗換候補債券
    に対する基準条件を算出する乗換条件算出部とを更に備
    えることを特徴とする請求項9に記載の債券条件表示装
    置。
  12. 【請求項12】 前記乗換候補債券は複数あり、 前記グラフ上に表示された前記複数の乗換候補債券から
    一の乗換候補債券の選択を受信する選択受信部と、 前記選択受信部が受信した前記一の乗換候補債券の前記
    債券条件を取得する表示条件取得部とを更に備え、 前記出力部は、前記表示条件取得部が取得した、前記グ
    ラフの軸として使われていない前記債券条件を表示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の債券条件表示装置。
  13. 【請求項13】 前記グラフの軸として使われていない
    前記債券条件に基づいて、前記乗換候補債券の表示形態
    を決定する表示形態決定部を更に備え、 前記出力部は、前記表示形態決定部が決定した表示形態
    で、前記乗換候補債券を前記グラフ中に表示することを
    特徴とする請求項1に記載の債券条件表示装置。
  14. 【請求項14】 前記表示形態決定部は、前記表示形態
    として、形状及び色の少なくとも一つを用いることを特
    徴とする請求項13に記載の債券条件表示装置。
  15. 【請求項15】 前記乗換候補債券の利回りは複利で計
    算され、 前記出力部は、複数の前記乗換候補債券を前記グラフ上
    に表示し、 前記条件算出部は、現在価値を基準に前記基準条件を算
    出し、 更に、前記複数の乗換候補債券から一の前記乗換候補債
    券の選択を受信する選択受信部と、 前記選択樹脂部が選択を受信した前記一の乗換候補債券
    に乗り換えた場合の利回りを、将来価値を基準に算出す
    る乗換利回り算出部とを備え、 前記出力部は、更に、前記乗換利回り算出部が基準に用
    いた前記将来価値を表示することを特徴とする請求項1
    に記載の債券条件表示装置。
  16. 【請求項16】 債券をその条件に従って表示する方法
    であって、 コンピュータが、現在保有する債券である保有債券をそ
    のまま持ち続けた場合の通期の利回りである基準利回り
    を取得するステップと、 前記コンピュータが、前記保有債券を売却した代金によ
    り購入され得る債券である乗換候補債券の利回り、残存
    年数、及びクーポン条件を含む債券条件を取得するステ
    ップと、 前記乗換候補債券に乗り換えた場合の通期の利回りが、
    前記基準利回りと等しくなるために、前記乗換候補債券
    の前記債券条件が満たすべき条件である基準条件を、前
    記コンピュータが算出するステップと、 前記コンピュータが、前記乗換候補債券を、前記債券条
    件を軸にしたグラフ上に表示するとともに、前記基準条
    件を前記グラフ上に表示するステップとを備えることを
    特徴とする債券条件表示方法。
  17. 【請求項17】 コンピュータで実行可能であり、債券
    をその条件に従って表示するプログラムであって、 現在保有する債券である保有債券をそのまま持ち続けた
    場合の通期の利回りである基準利回りを取得する基準利
    回り取得部と、 前記保有債券を売却した代金により購入され得る債券で
    ある乗換候補債券の利回り、残存年数、及びクーポン条
    件を含む債券条件を取得する債券条件取得部と、 前記乗換候補債券に乗り換えた場合の通期の利回りが、
    前記基準利回りと等しくなるために、前記乗換候補債券
    の前記債券条件が満たすべき条件である基準条件を算出
    する条件算出部と、 前記乗換候補債券を、前記債券条件を軸にしたグラフ上
    に表示するとともに、前記基準条件を前記グラフ上に表
    示する出力部とを備えることを特徴とするプログラム。
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