JP2003140445A - 帯電部材、および画像形成装置 - Google Patents

帯電部材、および画像形成装置

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JP2003140445A
JP2003140445A JP2001339336A JP2001339336A JP2003140445A JP 2003140445 A JP2003140445 A JP 2003140445A JP 2001339336 A JP2001339336 A JP 2001339336A JP 2001339336 A JP2001339336 A JP 2001339336A JP 2003140445 A JP2003140445 A JP 2003140445A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接触帯電を用いた画像形成装置における、感光
体の端部削れ、画像流れ、トナー飛散、端部リーク等の
防止。 【解決手段】感光体に帯電部材を接触させて電圧を印加
することによって該感光体を帯電させる工程、像露光を
行うことにより該感光体上に静電潜像を形成する潜像形
成工程、この静電潜像をトナーによって可視化する現像
工程、トナー像を転写材に転写する工程を有する画像形
成装置において、感光体1がアモルファスシリコン系感
光体であり、帯電部材3が、少なくとも帯電電圧を印加
する導電性基体31上に、感光体1に接触する電気抵抗
が中抵抗である弾性層32を有した構成であり、感光体
の長手方向の端部の非画像形成領域部bにも該中抵抗弾
性層32が接触しており、非画像形成領域相当部の中抵
抗弾性層が、電気的絶縁層33を介して導電性基体31
上に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体(被帯電
体)に接触させて電圧を印加することによって像担持体
を帯電する帯電部材に関する。
【0002】また本発明は、感光体に帯電部材を接触さ
せて電圧を印加することによって該感光体を帯電させる
工程、像露光を行うことにより該感光体上に静電潜像を
形成する潜像形成工程、この静電潜像をトナーによって
可視化する現像工程、トナー像を転写材に転写する工程
を有する画像形成装置に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、画像形成に先立ち、まず被帯電体
である感光体に対する帯電処理を行う画像形成装置とし
て、電子写真複写機、レーザービームプリンター、静電
記録装置等が知られており、像担持体としての感光体や
誘電体を所定の電位に均一帯電処理する工程を含んでい
る。その帯電手段として従来は、5〜10kVの高電圧
を60μm〜100μmの帯電ワイヤに印加することに
よってコロナ放電させるコロナ帯電が広く利用されてき
た。
【0004】しかしながら上述のコロナ帯電には、多量
のオゾンが発生する、高電圧を印加するために電源のコ
ストが高く、小型化が難しいなど欠点があることから、
それに代わるものとして、接触式帯電装置が提案されて
いる。接触式帯電装置は、帯電部材を被帯電体面に押圧
接触させ、該帯電部材に電圧(直流電圧、あるいは直流
電圧と交流電圧との重畳電圧など)を印加することで、
被帯電体面を所定の極性、電位に帯電させるものであ
る。このような接触式帯電装置はコロナ帯電装置に比較
して、印加電圧が低く、またオゾン発生が少ない、など
の利点を有している。
【0005】例えばローラー形状の接触式帯電部材とし
ては、導電性芯金の回りに、弾性を有する中抵抗層がさ
れた構造になっている場合が多く、中抵抗層の中に抵抗
を調整する抵抗制御層や、表面層を積層した構成などが
ある。弾性を有する中抵抗層の材料としては、例えばウ
レタン、SBR、EVA、SBS、SEBS、SIS、
TPO、EPDM、EPM、NBR、IR、BR、シリ
コンゴム、エピクロルヒドリンゴム等の樹脂やゴム類な
どがあり、必要な抵抗値に応じて、例えばカーボンブラ
ック、カーボン繊維、金属酸化物、金属粉、過塩素酸塩
等の固体電解質や界面活性剤等の導電性付与剤を添加し
たものなどがある。
【0006】電気的に中抵抗体でなければならないの
は、低抵抗であると、感光体にピンホール等の欠陥が生
じた際にその部分に電流が集中してしまい、該位置を含
む被帯電体の長手方向全域で帯電電圧が印加されずに帯
電不良が発生してしまい、また高抵抗であると、帯電部
材中で印加帯電電圧の電圧が降下してしまい帯電不良が
生じてしまう。
【0007】しかしながら、接触及び近接式帯電部材を
利用して被帯電体を帯電する場合、とくに長期の耐久に
よって次のような問題があった。
【0008】微少空隙での放電を利用している接触式帯
電装置では、帯電部材が被帯電体面に接触するため、帯
電部材の接触面付近での放電の影響が被帯電体に強く作
用し、被帯電体の表面を劣化させ削れやすく、特に被帯
電体に有機感光体を用いた場合に劣化が顕著に現れ、表
層の樹脂が放電の影響によって低分子量下し、表層が削
れやすくなってしまう。これらの影響は帯電部材の両端
部に発生しやすい。これは接触帯電の場合、放電は有機
感光体との接触部分からの僅かに離れた部分で発生する
ものであるから、帯電部材の両端部以外は、放電部分が
帯電部材と感光体とのニップを挟んだ微小空間だけであ
るが、端部に関しては、それに加えて帯電部材の端部か
らの放電も加わりドラム周方向から見た場合、放電面積
はドラム周方向に対し端部以外の場所に比較して広くな
るので、放電時間が他の部分より長くなり有機感光体の
劣化、削れ多くなってしまう。
【0009】そのために感光体の寿命が短くなったり、
削れムラにともなった帯電ムラによる画像不良が生じて
しまう。
【0010】これを解決する方法として、例えば特開平
7−199599に両端部の帯電部材の抵抗値を絶縁性
塗料を塗布等をして被帯電体に直接絶縁層が接触した状
態で高くするなどの方法が挙げられているが、この場
合、絶縁性塗料を塗布した場所と、していない場所での
境目で絶縁性塗料を塗布したことによる膜厚の差から被
帯電体への接触性に対して段差を生じてしまい、その段
差の微小な空間で放電が集中してしまい、その部分の感
光体の削れが多くなり感光体の寿命が短くなる問題や、
また端部の抵抗が画像形成領域に比べて急激に高くなる
ので、被帯電体の非画像形成領域部分はほとんど電位が
載らず、特に反転現像を用いた画像形成方法の場合、そ
の部分に電位差により非画像形成領域にトナーが現像さ
れてしまい、飛散による機内汚染やトナーが現像し続け
るために感光体への融着、クリーナー部の劣化、トナー
の消費量増大などの問題点が生じていた。
【0011】また、特開平7−261507では中央部
から端部にかけて徐々に抵抗がたかくなるような帯電部
材が挙げられているが、その場合、帯電ローラー表面の
汚染の状態により帯電ムラが発生しやすく、それによっ
て、濃度ムラなどの画像が発生しやすい等の問題があっ
た。
【0012】また、アモルファスシリコンに代表される
珪素原子を主成分として含む非単結晶質堆積膜、例えば
水素及び/またはハロゲン(例えばフッ素、塩素等)を
含む(例えば水素またはダングリングボンドを補償す
る)アモルファスシリコン等のアモルファス堆積膜は、
高性能、高耐久、無公害な感光体として提案され、その
いくつかは実用化されている。
【0013】特開昭54−86341号公報、USP
4,265,991号には、光導電層を主としてアモル
ファスシリコンで形成した電子写真感光体の技術が開示
されている。また特開昭60−12554号公報には珪
素原子を含有する非晶質シリコンからなる光導電層の表
面に炭素及びハロゲン原子を含む表面層が開示されてお
り、さらに特開平2−111962号公報には、感光層
上に表面保護潤滑層を設けた感光体が開示されている。
【0014】アモルファスシリコンに代表されるアモル
ファスシリコン系感光体は、半導体レーザー等の長波長
光に高い感度を示し、しかも繰り返し使用による劣化も
ほとんど認められない等の優れた点を有するので、例え
ば高速複写機やLBP(レーザービームプリンター)等
の電子写真用感光体として広く使用されている。
【0015】シリコン系非単結晶堆積膜の形成法として
は、スパッタリング法、熱により原料ガスを分解する方
法(熱CVD法)、光により原料ガスを分解する方法
(光CVD法)、プラズマにより原料ガスを分解する方
法(プラズマCVD法)等、多数の方法が知られてい
る。中でもプラズマCVD法、すなわち原料ガスを直流
または高周波、(RF,VHF)または、マイクロ波を
利用して発生させたグロー放電等によって分解し、ガラ
ス、石英、耐熱性合成樹脂フィルム、ステンレス、アル
ミニウム等の所望の基体上に堆積膜を形成する方法は、
電子写真用アモルファスシリコン堆積膜の形成方法等に
とどまらず、他の用途の堆積膜の形成方法を含め、現在
実用化が進んでおり、そのための装置も各種提案されて
いる。
【0016】また、上述のアモルファスシリコン系感光
体を用いた画像形成装置においても帯電方式の主流はコ
ロナ帯電でありコロナ放電にともない、オゾンが大量に
発生してしまう。この帯電器から発生するオゾンから派
生するコロナ生成物の影響で感光体の表面が湿度に敏感
となり水分を吸着し易くなり、これが感光体表面の電荷
の横流れの原因となり、画像流れといわれる画像品質低
下を引き起こす欠点を有している。
【0017】この様な画像流れを防止する為に、実公平
1−34205号公報に記載されている様なヒーターに
よる加熱や、特公平2−38956号公報に記載されて
いる様なマグネットローラーと磁性トナーから形成され
たブラシにより被帯電体である所の像担持体例えば感光
体表面を摺擦しコロナ生成物を取り除く方法、特開昭6
1−100780号公報に記載されている様な弾性ロー
ラーによる感光体表面の摺擦でコロナ生成物を取り除く
方法等が用いられてきた。
【0018】感光体表面を摺擦する方法は、極めて硬度
の高いアモルファスシリコン系感光体で使用されるが、
クリーニング装置が大きくなる等、装置の小型化が困難
な一因となる。また、感光体表面に水分が吸着するのを
防止するために、ヒーターによる常時加熱は消費電力量
の増大を招く。こうしたヒーターの容量は通常15Wか
ら80W程度と必ずしも大電力量といった印象を得ない
が、夜間も含め常時通電されているケースがほとんどで
あり、一日あたりの消費電力量としては、画像形成装置
全体の消費電力量の5〜15%にも達する。
【0019】また、こうした画像流れの原因であるオゾ
ンは、従来からオゾン除去フィルターで分解無害化して
排出していた。このように帯電時の発生オゾン量を大幅
に低減する方式が求められている。
【0020】そのために上述したような帯電部材を感光
体に押圧接触させ、帯電部材に帯電電圧を印加すること
で感光体を所定の極性、電位に帯電させる接触帯電方式
が知られており、特に帯電部材の形状がローラー型の帯
電ローラーが広く用いられている。
【0021】これらの接触式の帯電方式は、コロナ帯電
方式に比べて、感光体に所望の電位を与えるのに必要と
される印加電圧の低電圧化が図れる、帯電部材がコロナ
帯電器に比べて小型化が可能、帯電過程で発生するオゾ
ン量が極微量であり、コロナ帯電である様なシールドが
不要であるため装置の排気系の構成の簡素化が可能、帯
電過程において発生したオゾン並びにオゾン生成物が被
帯電体面である像担持体、例えば感光体表面に付着し、
コロナ生成物の影響で感光体表面が湿度に敏感となり水
分を吸着し易くなることによる表面の低抵抗化による画
像流れをコロナ帯電方式に比べて低減できる、等の長所
を有している。
【0022】上述のようにアモルファスシリコン系感光
体を接触帯電方式で帯電させる方法として、例えば、特
開平11−143176号公報には帯電部材と、感光体
の表面粗さを規定し、帯電均一性を向上させる技術が記
載され、特開平6−83089号公報には金属ブレード
を接触させてアモルファスシリコン感光体を帯電させる
技術、また特開平9−22168号公報や特開平8−1
71262号公報は感光体に近接させて帯電を行い、オ
ゾンの発生を低減させる技術が記載されている。
【0023】しかしながら、接触帯電方式においても、
感光体と帯電部材との微少な空隙で放電により帯電は行
われ、またアモルファスシリコン系の感光体を帯電部材
を接触させて帯電を行う場合、有機系感光体(OPC)
に比べて、静電容量が大きいために感光体上を同じ帯電
電位にするためには多くの帯電電流が必要であり、プロ
セススピードや感光体の処方にもよるが、およそ2〜3
倍の電流量が必要である。
【0024】そのために帯電部材の感光体と接触する表
面は有機系の樹脂やゴムなので放電や電気的に劣化し、
破壊されやすく、特に感光体と接触している帯電部材の
長手方向の両端部は、帯電部材と感光体との接触部(ニ
ップ部)を挟んだ両側の微少空間だけであるが、端部に
関してはそれに加えて帯電部材の端部からの放電も加わ
り、感光体周方向から見た場合、放電面積は感光体周方
向に対して端部以外の場所に比較して広くなるので放電
時間が他の部分より長いために、さらに多量の帯電電流
が流れることになり、帯電部材の劣化、破壊が促進され
てしまい、そのために端部側から徐々に中央部へ劣化が
進み、帯電部材の寿命が短くなる問題が生じる。
【0025】また、端部は放電量が多いために、端部の
削れ量が多く、そのために感光体の寿命が短かくなった
り、削れムラによる帯電ムラの画像不良が生じ、また耐
久による感光体の削れが少ないので放電生成物の堆積に
よって感光体の中央部と端部の表面の摺擦力に差が生
じ、クリーナー部に不均一な負荷がかかるので小型化が
可能なブレード状のクリーニング機構を設けた場合ビビ
リが生じ、クリーニング不良などの画像不良が生じる。
【0026】さらに、コロナ帯電よりは放電生成物の堆
積は少ないものの、上記のように端部は放電量が多いた
めに放電生成物が堆積しやすく、画像流れを生じ、寿命
が短くなるなどの問題点があった。
【0027】また、端部は放電量が多いために、シリコ
ンドラム表面に欠陥を生じさせやすく、帯電部材からそ
の部分に電流が集中してしまうリークが生じ、画像形成
領域部分に正常な電位が乗らないために画像不良が生じ
てしまう。
【0028】これを解決する方法として例えば特開平7
−199599号公報、特開平7−261507号公報
などで示される帯電部材が挙げられるが、これらの帯電
部材は上述に示したような問題点をシリコン系ドラムを
用いた場合にも生じていた。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
述の問題点を解決した帯電部材を提供することを目的と
するものである。
【0030】すなわち、画像形成領域での帯電部材の帯
電特性に影響を与えることなく帯電部材の端部放電によ
る被帯電体の劣化で発生する削れが少なく、また非画像
形成領域に現像してしまうトナーによる飛散による機内
汚染、ドラム融着、トナー消費量増大を防止する帯電部
材を提供することにある。
【0031】またアモルファスシリコン系感光体を用い
た場合、耐久により画像形成領域での帯電部材の帯電特
性に影響を与えることなく帯電部材の端部放電による帯
電部材の劣化や感光体の削れムラ、感光体表面の摺擦力
の違いによるクリーニング不良を防止し、非画像形成領
域に現像してしまうトナーによる飛散による機内汚染、
ドラム融着を防止する画像形成装置を提供することにあ
る。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、帯電部材、および画像形成装置である。
【0033】(1)像担持体に接触させて電圧を印加す
ることによって像担持体を帯電する帯電部材であり、少
なくとも帯電電圧を印加する導電性基体上に、像担持体
に接触する電気抵抗が中抵抗である弾性層を有した構成
であり、中抵抗弾性層は像担持体の長手方向の端部の非
画像形成領域部にも接触し、非画像形成領域相当部の中
抵抗弾性層が電気的絶縁層を介して導電性基体上に構成
されていることを特徴と帯電部材。
【0034】(2)前記非画像形成領域部に対応する中
抵抗弾性層の長手方向長さが3mm以上であることを特
徴とする(1)に記載の帯電部材。
【0035】(3)前記非画像形成領域相当部の電気的
絶縁層の膜厚が中抵抗弾性層の膜厚の1/10以下であ
ることを特徴とする(1)または(2)に記載の帯電部
材。
【0036】(4)前記非画像形成領域相当部の電気的
絶縁層の膜厚が5μm〜500μmであることを特徴と
する(1)から(3)の何れかに記載の帯電部材。
【0037】(5)前記中抵抗弾性層の硬度がJIS
K6301のA型硬度計により規定された硬度にて35
〜75度を有する弾性体であることを特徴とする(1)
から(4)の何れかに記載の帯電部材。
【0038】(6)前記非画像形成領域相当部の電気的
絶縁層が導電性基体上に絶縁性塗料を塗布して形成され
た層であることを特徴とする(1)から(5)の何れか
に記載の帯電部材。
【0039】(7)前記非画像形成領域相当部の電気的
絶縁層が導電性基体上を絶縁性シート、又はテープで被
覆して形成された層であることを特徴とする(1)から
(5)の何れかに記載の帯電部材。
【0040】(8)感光体に帯電部材を接触させて電圧
を印加することによって該感光体を帯電させる工程、像
露光を行うことにより該感光体上に静電潜像を形成する
潜像形成工程、この静電潜像をトナーによって可視化す
る現像工程、トナー像を転写材に転写する工程を有する
画像形成装置において、前記感光体がアモルファスシリ
コン系感光体であり、前記帯電部材が、少なくとも帯電
電圧を印加する導電性基体上に、感光体に接触する電気
抵抗が中抵抗である弾性層を有した構成であり、前記感
光体の長手方向の端部の非画像形成領域部にも該中抵抗
弾性層が接触しており、該非画像形成領域相当部の中抵
抗弾性層が、電気的絶縁層を介して前記導電性基体上に
構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【0041】(9)前記アモルファスシリコン系感光体
が、導電性基体上にシリコン原子を母体とする非単結晶
材料で構成された光導電層を有するものであることを特
徴とする(8)に記載の画像形成装置。
【0042】(10)前記非画像形成領域部に対応する
中抵抗弾性層の長手方向長さが3mm以上であることを
特徴とする(8)または(9)に記載の画像形成装置。
【0043】(11)前記非画像形成領域相当部の電気
的絶縁層の膜厚が中抵抗弾性層の膜厚の1/10以下で
あることを特徴とする(8)から(10)の何れかに記
載の画像形成装置。
【0044】(12)前記非画像形成領域相当部の電気
的絶縁層の膜厚が5μm〜500μmであることを特徴
とする(8)から(11)の何れかに記載の画像形成装
置。
【0045】(13)前記中抵抗弾性層の硬度がJIS
K6301のA型硬度計により規定された硬度にて3
5〜75度を有する弾性体であることを特徴とする
(8)から(12)の何れかに記載の画像形成装置。
【0046】(14)前記非画像形成領域相当部の電気
的絶縁層が導電性基体上に絶縁性塗料を塗布して形成さ
れた層であることを特徴とする(8)から(13)の何
れかに記載の画像形成装置。
【0047】(15)前記非画像形成領域相当部の電気
的絶縁層が導電性基体上を絶縁性シート、又はテープで
被覆して形成された層であることを特徴とする(8)か
ら(13)の何れかに記載の画像形成装置。
【0048】(16)前記感光体が、非単結晶質水素化
炭素膜で表面層を構成したアモルファスシリコン系感光
体であることを特徴とする(8)から(15)の何れか
に記載の画像形成装置。
【0049】(17)前記非単結晶質水素化炭素膜の水
素量が41%〜60%であることを特徴とする(16)
に記載の画像形成装置。
【0050】(18)前記感光体が、電荷注入阻止層、
光導電層、表面層の3層で構成されていることを特徴と
する(8)から(17)の何れかに記載の画像形成装
置。
【0051】(19)前記感光体が、電荷注入阻止層、
電荷輸送層、電荷発生層、表面層の4層で構成されてい
ることを特徴とする(8)から(17)の何れかに記載
の画像形成装置。
【0052】
【発明の実施の形態】(1)画像形成装置 図1は画像形成装置の一例の概略構成模型図である。本
例の画像形成装置はレーザービームを用いたデジタル複
写機(キヤノン社製:GP405)である。該装置の概
略は、感光体の帯電手段としてローラー帯電器を備え、
現像手段として1成分ジャンピング現像方法を採用した
1成分現像器を備え、転写手段としてローラー帯電器、
ブレードクリーニング手段、帯電前露光手段を備えたネ
ガ帯電、ネガトナーによる反転現像方式の画像形成装置
(電子写真装置)である。また、感光体帯電器及び、ク
リーニング手段、感光体は1体型のユニットとなってい
る。
【0053】具体的に、1は像担持体としての電子写真
感光体であり、本例のものは、導電性基体上にシリコン
原子を母体とする非単結晶材料で構成された光導電層を
有するドラム型のアモルファスシリコン系感光体(以
下、感光体と記す)である。この感光体1は矢印の時計
方向に所定の周速度で回転駆動される。
【0054】2は帯電前露光手段としてのイレーサーラ
ンプであり、感光体1の電気的メモリの消去をする。
【0055】3は感光体1に当接させた、ローラー状帯
電部材(帯電ローラー、ローラー帯電器)である。S1
は帯電部材3に対する帯電電圧印加電源であり、帯電部
材3の導電性基体に対して所定の帯電電圧を印加する。
これにより、回転する感光体1の外周面が、本例の場合
はマイナスの所定の電位に一様に接触帯電処理される。
【0056】4は情報書き込み手段としてのレーザービ
ームスキャナーである。レーザービームスキャナー4
は、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して
変調したレーザー光Lを出力して、上記の感光体1の一
様帯電面を走査露光する。この走査露光により感光体1
の一様帯電面の露光明部の電位が減衰して露光暗部の電
位との電位コントラストにより走査露光パターンに対応
した静電潜像が感光体面に形成される。
【0057】5は現像手段であるトナー現像装置であ
る。本例では、ネガトナーによる反転現像方式の、1成
分ジャンピング現像方法を採用した1成分現像器であ
り、上記の感光体面の露光明部にトナーが付着して静電
潜像がトナー画像として反転現像される。51は現像剤
担持部材としての現像ローラー、S2は現像電圧印加電
源であり、現像ローラーに対して所定の現像電圧を印加
する。
【0058】6は給紙カセットであり、この給紙カセッ
ト内に積載収納されている記録材(転写紙)Pがピック
アップローラー61により一枚分離給紙され、シートパ
ス62、レジストセンサー63を経由して、感光体1と
転写手段としての転写ローラー7との当接部である転写
ニップ部に所定の制御タイミングで給送される。転写ロ
ーラー7には転写電圧印加電源S3から所定の転写電圧
が印加され、転写ニップ部を挟持搬送される記録材Pの
面に感光体1の面に形成されているトナー画像が静電転
写される。
【0059】8はドラムクリーニング装置であり、記録
材分離後の感光体1の面に残存する転写残トナーや紙粉
等の汚染物を除去して感光体面を清掃する。
【0060】9は定着装置であり、転写ニップ部を通っ
て感光体1の面から分離された記録材Pが導入され、記
録材P面の未定着トナー画像を永久固着画像として加熱
定着する。定着装置9を通過した記録材はシートパス6
4を通って排紙トレイ10に排紙される。
【0061】(2)帯電部材3 図2はブレードあるいはプレート状の帯電部材3の模型
図であり、31は導電性基体、32はこの導電性基体に
電気的に接触導通させて設けた、ブレード状の弾性を有
する中抵抗部材である。ブレード状の弾性中抵抗部材3
2は感光体1の面に所定の押圧力で接触させて帯電ニッ
プ部をNを形成させている。導電性基体31に電源S1
から所定の帯電電圧が印加されて、感光体1の面が所定
の極性・電位に接触帯電される。
【0062】図3はローラー状の帯電部材(帯電ローラ
ー)3の模型図であり、31は導電性基体としての芯
金、32はこの芯金31の外回りに芯金31に電気的に
接触導通させてローラー状に設けた弾性を有する中抵抗
層である。弾性中抵抗層32は感光体1の面に所定の押
圧力で接触させて帯電ニップ部をNを形成させている。
導電性基体である芯金31に電源S1から所定の帯電電
圧が印加されて、感光体1の面が所定の極性・電位に接
触帯電される。
【0063】図2・図3において、aは感光体1の最大
画像形成領域幅、bはこの最大画像形成領域幅aより外
側の非画像形成領域を示している。帯電部材3の長さは
最大画像形成領域幅よりも長く設定してある。
【0064】前述したように被帯電体に接触して被帯電
体を帯電させる帯電部材においては、帯電部材の両端部
が被帯電体の周方向からみてニップの上流側、下流側に
加えて端部からの放電も加わり、そのために被帯電体の
表層が劣化が促進され被帯電体の削れが増大するため
に、帯電部材の端部の抵抗を高くし、被帯電体への放電
量を減少させ被帯電体の劣化を抑制しなければならず、
また非画像形成領域へのトナーの現像を防止するために
は画像形成領域から帯電部材の端部にかけて、被帯電体
の帯電電位を急激に低下させるのではなく、徐々に低下
させることにより電位差によるトナーの現像を防止する
ことが可能になり、飛散による機内汚染などが防止でき
る。
【0065】そのための帯電部材の構成として本実施例
では、図2のブレード状帯電部材3、図3のローラー状
の帯電部材3において、被帯電体としての感光体1に対
して、導電性基体31上に直接弾性を有する中抵抗層3
2が接触し、中抵抗層32の端部は導電性基体31上に
形成された絶縁層33を介して感光体1に接触する帯電
部材としてある。
【0066】上述のように端部が絶縁層33を介して中
抵抗層32が形成されていると、両端部の抵抗は高くな
り端部の放電量を減少させることが可能になり、また中
抵抗層32の感光体1の長手方向の導電性により導電性
基体31と中抵抗層32の間抵抗が端部に向かって徐々
に高くなり、そのために図4に示すように被帯電体であ
る感光体1の帯電電位も端部に向かって徐々に低下する
状態になり、上述の問題点を解消することが可能にな
る。
【0067】さらに非画像形成領域bには少なくとも感
光体1に接触する中抵抗層32が存在しなくてはならな
い。中抵抗層32が存在しないと、当然のことながら端
部削れは多くなり、また感光体1の画像形成領域と非画
像形成領域での電位差が急激に大きくなり、上述の飛散
や融着などの問題が生じてしまう。
【0068】また非画像形成領域bの長さは3mm以上
が好ましく、3mmよりも小さいと、端部に向かって感
光体上の電位が徐々に低下することなく、端部で急激に
電位が低下してしまい、上述の飛散や融着などの問題が
生じ、また端部の放電量も減少させる効果が少なく、端
部の削れも多くなる問題が生じる。より好ましくは非画
像形成領域bが10mm以上である。
【0069】また中抵抗層32は弾性を有していなけれ
ばならず、弾性を有していないと、非画像形成領域bと
画像形成領域aの中抵抗層32の感光体と境目の接触状
態が、絶縁層33の厚さの影響により段差が生じやす
く、その部分に放電が集中してしまい感光体1の劣化が
生じてしまうが、弾性を有していると、絶縁層33の膜
厚を吸収し感光体1との接触状態が均一になり、放電の
集中が防止でき、感光体1の劣化が抑制できる。
【0070】また、前記非画像領域相当部の絶縁層33
の膜厚が中抵抗層32の膜厚の1/10未満であること
が好ましい。絶縁層33の膜厚が1/10以上であると
中抵抗層32が弾性を有していても絶縁層の膜厚を吸収
できずに、感光体1との接触状態に段差が生じるので好
ましくない。より好ましくは1/20未満である。
【0071】さらに、絶縁層33の膜厚は5μm〜50
0μmであることが好ましい。5μmよりも小さいと、
膜厚が薄いので帯電電圧によっては絶縁層33が絶縁破
壊を生じやすく、電気的絶縁状態を保持できなくなりや
すいので好ましくなく、500μmよりも大きいと、中
抵抗層の弾性によっても絶縁層との段差を吸収しにく
く、感光体1との接触状態に段差が生じやすいので好ま
しくない。より好ましくは10〜200μmである。
【0072】1)中抵抗層32 中抵抗層32を構成させる弾性体の材料として、例えば
ウレタン、SBR、EVA、SBS、SEBS、SI
S、TPO、EPDM、EPM、NBR、IR、BR、
シリコンゴム、エピクロルヒドリンゴム等の樹脂やゴム
類などがあり、必要な抵抗値に応じて、例えばカーボン
ブラック、カーボン繊維、金属酸化物、金属粉、過塩素
酸塩等の固体電解質や界面活性剤等の導電性付与剤を添
加したものなどがある。
【0073】また、上記中抵抗層32は抵抗制御する層
や、帯電部材3の最表面に汚れ防止などの機能を有した
表面層を含んでいても構わず、その材料としては、例え
ばポリアミド、ポリウレタン、フッ素、ポリビニアルコ
ール、シリコン、NBR、EPDM、CR、IR、B
R、ヒドリンゴム等の樹脂やゴム類などがあり、そこに
例えば、導電性あるいは、絶縁性のフィラーや添加剤等
を混合し、所望の抵抗値を得たものがある。
【0074】この場合、抵抗制御層を含んでいても中抵
抗層として弾性を有していれば問題ない。
【0075】弾性を有する中抵抗層32の硬度はJIS
K6301のA型硬度計により規定された硬度で35
〜70度が好ましい。70度よりも大きくては硬度が高
すぎて、絶縁層の膜厚との段差を吸収しにくく、感光体
1との接触状態を均一にすることが困難であり、また3
5度よりも小さいと圧縮永久歪みが悪化し、長期間放置
することで帯電部材が変形し、感光体1への帯電が不均
一になりやすいので好ましくなく、またタック性が増す
ので帯電部材の表面が汚染しやすく、さらに帯電部材の
表層に転写残トナーなどが付着し、ローラー表面が付着
物で覆われてしまうと、感光体1への帯電不良や、付着
物が多くなると、帯電部材の表面からトナーが飛散し、
機内を汚染したりするので好ましくない。
【0076】中抵抗層32の抵抗値は1×104〜1×
1010Ωであることが好ましい。1×1010Ωよりも大
きいと感光体1への帯電性が悪化し帯電不良を招くので
好ましくなく、1×104Ωよりも小さいと感光体1に
ピンホールが存在した場合に、そこに電流が集中し、他
の部分への帯電性が低下してしまい、またピンホール部
に過大な電流が流れるために絶縁破壊によって中抵抗層
32が劣化してしまうので好ましくない。
【0077】上述の抵抗値の測定方法は温度22.5
℃、湿度55%RHの条件下で、帯電部材3の表面にア
ルミ箔のような良導電性の薄膜を幅1cm長さ10cm
に切り、それを帯電部材2の表面に押し当て(ローラー
の場合は巻き付けて)、導電性基体31と薄膜の両端に
ディジタルメグオームハイテスタ(HIOKI製)を接
続し、直流電圧250V印加し、10秒後の値を読み取
る。
【0078】上述の抵抗測定はJIS K6911に準
じて体積固有抵抗値を測定した。
【0079】絶縁層33の体積抵抗値は1×1010Ω.
cm以上が好ましい。1×1010Ω.cmよりも小さい
と、端部の放電状態がほとんど変化ないために本発明の
効果が得られにくいので好ましくない。
【0080】2)導電性基体31 導電性基体31としては例えばアルミニウム、アルミニ
ウム合金、ステンレス、銅などの金属や、ガラス、樹
脂、紙などの非導電性の表面にアルミニウム、パラジウ
ム、ロジウム、金、白金などの金属を蒸着もしくはラミ
ネートすることにより導電性の薄膜を形成し、そこに帯
電電圧を印加するようにした導電性基体等が挙げられ
る。
【0081】また、上記金属などの上に導電性顔料を分
散などを行い抵抗値が104Ω以下の樹脂や弾性を有す
る導電性ゴムなどを形成させたものも導電性基体として
用いる事ができる。
【0082】導電性基体31の抵抗値は1×103Ω以
下が好ましく、1×103Ωよりも大きいと導電性基体
31から中抵抗層32に良好に帯電電圧が印加されず、
感光体1への帯電不良を招くので好ましくない。
【0083】3)絶縁層33 絶縁層33を構成させるための絶縁性塗料としては、例
えば、ポリアミド、ポリウレタン、フッ素、ポリビニル
アルコール、シリコン、NBR、EPDM、CR、I
R、BR、ヒドリンゴム等の樹脂やゴム類を挙げること
ができ、そこに例えば、絶縁性のフィラーや添加剤等を
混合しても良い。
【0084】それらの塗料を導電性基体31の非画像形
成領域bに塗布する方法としては、塗布しない部分にテ
ープなどのマスキングを施し、ディッピングやスプレー
等で塗布する方法等が挙げられる。
【0085】また絶縁層33を構成させるための絶縁性
のシート、テープとしてはウレタン、PETやポリアミ
ド、フッ素樹脂テープ、シート等を挙げることができ、
それらを導電性基体31上に張り付ける、あるいは導電
性基体31上に接着剤などを使用して被覆する方法が挙
げられる。
【0086】絶縁層33は感光体1と接触している中抵
抗層32の領域から端部にかけては必要であるが、導電
性基体22に印加させる帯電電圧を阻害しなければ端部
よりはみ出しても特にかまわない。
【0087】絶縁層33上に形成された中抵抗層32と
絶縁層33とは、接着剤等で接着させても構わないし、
特になにも処理をしないで、そのまま絶縁層33上に中
抵抗層32を形成させた構成でも構わない。
【0088】(3)有機電子写真感光体 被帯電体としての電子写真感光体は例えば導電性支持体
と該支持体上に形成された感光層を有する有機電子写真
感光体を使用する事ができる。
【0089】上記導電性支持体としては通常の画像形成
装置が備える電子写真感光体に用いられる導電性支持体
と同様のものを用いることができる。具体的には鉄、
銅、ニッケル、アルミニウム、チタン、スズ、アンチモ
ン、インジウム、鉛、亜鉛、金、銀などの金属や合金、
あるいはそれらの酸化物やカーボン、導電性樹脂などの
導電性材料を成形加工した導電性支持体や、所望の形状
および物性の基材表面に前記導電性材料を適当な方法で
塗布したり蒸着して得られる導電性支持体が使用可能で
ある。形状としてはドラム状、ベルト状、シート状等が
挙げられるが、本発明においてはドラム状の導電性支持
体が好ましく用いられる。
【0090】上記、感光層は少なくとも上記導電性支持
体に接する側に光キャリアを生成する電荷発生材料とキ
ャリアを輸送する電荷輸送材料とを共に含有する層(以
下電荷発生層、輸送層という)を有している。前記電荷
発生、輸送の代わりに光キャリアを生成する電荷発生材
料を含有する電荷発生層とキャリアを輸送する電荷輸送
輸送材料を含有する電荷輸送層とが積層された構成を用
いても良い。その場合、電荷発生層と電荷輸送層のどち
らを導電性支持体に接する側に形成してもよい。
【0091】さらに上記電荷発生層、輸送層と導電性支
持体との間に導電性支持体側から順に導電層および下引
き層を設けることができる。また、導電層と下引き層は
1つの層にまとめることもできる。ここで本明細書にお
いて感光層とは上記導電性支持体上に形成される全ての
層をまとめた概念として用いられる。
【0092】上記電荷発生材料として具体的には、フタ
ロシアニン顔料、アゾ顔料、アモルファスシリコン、ト
リフェニルメタン色素などが挙げられる。
【0093】上記電荷輸送材料として、具体的にはピレ
ン化合物、カルバゾール化合物、ヒドラゾン化合物、ト
リフェニルアミン化合物、スチリル化合物、スチルベン
化合物等が挙げられる。
【0094】また、バインダー樹脂として、具体的には
ポリエステル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポリエ
チレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネ
ート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂
等が挙げられる。さらに、反応性のエポキシ、(メタ)
アクリルモノマーやオリゴマーも混合後考課して用いる
ことが可能である。
【0095】上記電荷発生、輸送層を電荷発生層と電荷
輸送層の2層構造に代えることが可能である。前記電荷
発生層は上記電荷発生材料のみで構成される場合もある
が、それ以外の場合には上記バインダー樹脂等を含有す
ることができる。
【0096】電荷発生層における電荷発生材料の含有量
は、層構成材料全量に対して30〜100質量%である
ことが好ましい。また、電荷発生層の厚さは、好ましく
は0.1〜0.5μm程度である。
【0097】上記、電荷輸送層は、バインダー樹脂と、
前記バインダー樹脂に対して、好ましくは30〜120
質量%の電荷輸送材料とを含有し、さらに、必要に応じ
て通常の電荷輸送層が含有するのと同様な各種任意成分
を含有することができる。電荷輸送層の厚さは10〜3
0μm程度である事が好ましい。
【0098】また、上記任意に設けられる下引き層は例
えば導電性支持体から注入される電荷が感光層表面に帯
電される電荷に影響を及ぼすのを防ぐために設けられる
層であり、主に上記同様のバインダー樹脂から構成可能
であり前記導電性材料やアクセプターを含有してもよ
い。下引き層の厚さは好ましくは0.1〜1.0μm程
度であることが好ましい。
【0099】さらに、上記導電層は例えば上記導電性支
持体の表面状態を改善するために設けられる層であり、
上記同様のバインダー樹脂に前記導電性材料が分散され
た構成を採る事が可能である。導電層の厚さは10〜2
0μm程度である事が好ましい。
【0100】本発明に用いられる電子写真感光体を製造
する方法としては、通常、導電性支持体上に、導電層、
下引き層、電荷発生、輸送層、電荷注入層を蒸着、塗布
等で積層する方法が用いられる。積層の方法について
は、具体的には塗布にはバーコーター、ナイフコータ
ー、ロールコーター、アトライター、スプレー、浸漬塗
布、静電塗布、粉体塗布等が用いられる。上記塗布方法
は各層毎にその構成成分を、有機溶媒等に溶解、分散さ
せた溶液、分散液等を上記の方法より塗布した後、溶媒
を乾燥などによって除去することによって行うことがで
きる。あるいは、反応硬化型のバインダー樹脂を用いる
場合には、各層構成成分を樹脂原料成分および必要に応
じて添加される適当な有機溶媒等に溶解、分散させた溶
液、分散液等を、上記の方法により塗布した後、例えば
熱、光等により樹脂原料を反応硬化させ、さらに必要に
応じて溶媒を乾燥等によって除去すればよい。
【0101】(4)アモルファスシリコン(a−Si)
系感光体 図5の(A)と(B)はそれぞれアモルファスシリコン
系感光体の光受容部材の模式的な断面図の一例であり、
(A)は光導電層が機能分離されていない単一層からな
る単層型光受容部材である。また(B)は光導電層が電
荷発生層と電荷輸送層とに分離された機能分離型光受容
部材である。
【0102】(A)に示すアモルファスシリコン系感光
体は、アルミニウム等の導電性基体101と、導電性基
体101の表面に順次積層された電荷注入阻止層102
と光導電層103及び表面層104からなる。ここで、
電荷注入阻止層102は導電性基体101から光導電層
103への電荷の注入を阻止するものであり、必要に応
じて設けられる。また、光導電層103は少なくともシ
リコン原子を含む非晶質材料で構成され、光導電性を示
すものである。さらに表面層104は炭素原子と水素原
子を含むa−C:H膜からなり、電子写真装置における
顕像を保持する能力をもつものである。
【0103】(B)に示すアモルファスシリコン系感光
体は、光導電層103が少なくともシリコン原子と炭素
原子を含む非晶質材料で構成された電荷輸送層106
と、少なくともシリコン原子を含む非晶質材料で構成さ
れた電荷発生層105が順次積層された構成の機能分離
型とした光受容部材である。この光受容部材に光照射す
る主として電荷発生層105で生成されたキャリアが電
荷輸送層106を通過して導電性基体101に至る。
【0104】なお、表面層104の成膜ガスとしては、
CH4、C26、C38、C410等のガス、及びガス化
し得る炭化水素が有効に使用されるものとして挙げられ
る。また、これらの炭素供給用の原料ガスを必要に応じ
てH2,He,Ar,Ne等のガスにより希釈して使用
してもよい。
【0105】また、上記の感光体は表面層を有さなくて
も構わないが、好ましくは非単結晶質水素化炭素膜の表
面層を有した方が好ましく、さらに好ましくは非単結晶
質水素化炭素膜の水素量が41〜60%である表面層を
有した感光体である。
【0106】上記の表面層を有することでさらの感光体
の表層は硬くなり、削れの抑制効果が図られ、また表層
に親水基が存在しないために放電生成物が表層に付着し
にくく画像流れが抑制され、特に非単結晶質水素化炭素
膜の水素量が41〜60%である範囲であると、その効
果がさらに発揮されるので好ましい。水素量が41%よ
りも少ないと削れが多くなる傾向があるため、感光体の
寿命が短くなったり、60%よりも多いと放電生成物の
堆積による画像流れが生じやすいので好ましくない。
【0107】図6は、プラズマCVD法による光受容部
材の一般的堆積装置の一例を模式的に示した図である。
【0108】この装置は大別すると、堆積装置210
0、原料ガスの供給装置2200、反応容器2110内
を減圧するための排気装置(図示せず)から構成されて
いる。堆積装置2100中の反応容器2110内にアー
スに接続された円筒状被成膜基体2112、円筒状被成
膜基体の加熱用ヒーター2113、原料ガス導入管21
14が設置され、さらに高周波マッチングボックス21
15を介して高周波電源2120が接続されている。
【0109】原料ガス供給装置2200は、SiH4
2、CH4、NO、B26、CH4等の原料ガスボンベ
2221〜2226とバルブ2231〜2236、22
41〜2246、2251〜2256及びマスフローコ
ントローラー2211〜2216から構成され、各構成
ガスのボンベはバルブ2260を介して反応容器211
0内のガス導入管2114に接続されている。
【0110】円筒状被成膜基体2112は導電性受け台
2123の上に設置されることによってアースに接続さ
れる。
【0111】以下、図6の装置を用いた、光受容部材の
形成方法の手順の一例について説明する。
【0112】反応容器2110内に円筒状被成膜基体2
112を設置し、不図示の排気装置(例えば真空ポン
プ)により反応容器2110内を排気する。続いて円筒
状被成膜基体加熱用ヒーター2113により円筒状被成
膜基体2112の温度を20℃〜500℃の所望の温度
に制御する。次いで、光受容部材形成用の原料ガスを反
応容器2110内に流入させるにはガスボンベのバルブ
2231〜2236、反応容器のリークバルブ2117
が閉じられていることを確認しまた、流入バルブ224
1〜2246、流出バルブ2251〜2256、補助バ
ルブ2260が開かれていることを確認し、メインバル
ブ2118を開いて反応容器2110及びガス供給配管
2116を排気する。
【0113】その後、真空系2119の読みが5×10
-6Torrになった時点で補助バルブ2260、流出バ
ルブ2251〜2256を閉じる。その後ガスボンベ2
221〜2226より各ガスをバルブ2231〜223
6を開いて導入し圧力調整器2261〜2266により
各ガス圧を2kg/cm2に調整する。次に流入バルブ
2241〜2246を徐々に開けて各ガスをマスフロー
コントローラー2211〜2216内に導入する。
【0114】以上の手順によって成膜準備を完了した
後、円筒状被成膜基体2112上に、まず光導電層の形
成を行う。
【0115】すなわち、円筒状被成膜基体2112が所
望の温度になったところで、各流出バルブ2251〜2
256のうちの必要なものと補助バルブ2260とを徐
々に開き、各ガスボンベ2221〜2226から所望の
原料ガスをガス導入管2114を介して反応容器211
0内に導入する。次に、各マスフローコントローラー2
211〜2216によって、各原料ガスが所望の流量に
なるように調整する。その際、反応容器2110内が1
Torr以下の所望の圧力になるように、真空計211
9を見ながらメインバルブ2118の開口を調整する。
内圧が安定したところで、高周波電源2120を所望の
電力に設定して例えば、周波数1MHz〜450MHz
の高周波電力を高周波マッチングボックス2115を通
じてカソード電極2111に供給し高周波グロー放電を
生起させる。この放電エネルギーによって反応容器21
10内に導入させた各原料ガスを分解され、円筒状被成
膜基体2112上に所望のシリコン原子を主成分とする
光導電層が堆積される。所望の膜厚の形成が行われた
後、高周波電力の供給を止め、各流出バルブ2251〜
2256を閉じて反応容器2110への各原料ガスの流
入を止め、光導電層の形成を終える。
【0116】光導電層の組成や膜厚は公知のものを使用
することができる。
【0117】上記光導電層に表面層を形成する場合も基
本的には上記の操作を繰り返せばよい。
【0118】図7は、高周波電源を用いたプラズマCV
D法による光受容部材の堆積装置の別の一例を模式的に
示した図である。
【0119】この装置は大別すると、堆積層3100、
原料ガスの供給装置3200、反応応容器3110内を
減圧するための排気装置(図示せず)から構成されてい
る。堆積装置3100中の反応容器3110内にはアー
スに接続された円筒状被成膜基体3112、円筒状被成
膜基体の加熱用ヒーター3113、原料ガス導入管31
14が設置され、さらに高周波マッチングボックス31
15を介して高周波電源3120が接続されている。
【0120】原料ガス供給装置3200は、SiH4
2、CH4、NO、B26、CH4等の原料ガスボンベ
3221〜3226とバルブ3231〜3236、32
41〜3246,3251〜3256及びマスフローコ
ントローラー3211〜3216から構成され、各構成
ガスのボンベはバルブ3260を介して反応容器311
0内のガス導入管3114に接続されている。
【0121】円筒状被成膜基体3112は導電性受け台
3123の上に設置されることによってアースに接続さ
れる。また、カソード電極3111は導電性材料からな
り、絶縁材料3121によって絶縁されている。
【0122】導電性受け台3123に用いる導電性材料
としては、銅、アルミニウム、金、白金、鉛、ニッケ
ル、コバルト、鉄、クロム、モリブデン、チタン、ステ
ンレス及び、これらの材料の2種類以上の複合材料等が
使用できる。
【0123】カソード電極3111を絶縁するための絶
縁材料としては、セラミックス、テフロン(登録商
標)、マイカ、ガラス、石英、シリコーンゴム、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等の絶縁材が使用できる。
【0124】使用されるマッチングボックス3115は
高周波電源3120と負荷の整合をとることができるも
のであれば如何なる構成のものでも好適に使用できる。
また、整合をとる方法としては、自動的に調整されるも
のが好適であるが手動で調整されるものであっても本発
明の効果には全く影響はない。
【0125】高周波電力が印加されるカソード電極31
11の材質としては銅、アルミニウム、金、銀、白金、
鉛、ニッケル、コバルト、鉄、クロム、モリブデン、チ
タン、ステンレス及び、これらの材料の2種類以上の複
合材料等が使用できる。また、形状は円筒形状が好まし
いが必要に応じて楕円形状、多角形状を用いてもよい。
【0126】カソード電極3111は必要に応じて冷却
手段を設けてもよい。具体的な冷却手段としては水、空
気、液体窒素、ペルチェ素子等による冷却が必要に応じ
て用いられる。
【0127】本発明に用いる円筒状被成膜基体3112
は、使用目的に応じた材質や形状を有するものであれば
よい。例えば、形状に関しては、電子写真用感光体を製
造する場合には、円筒状が望ましいが、必要に応じて平
板状や、その他の形状であってもよい。また、材質にお
いては、銅、アルミニウム、金、銀、白金、鉛、ニッケ
ル、コバルト、鉄、クロム、モリブデン、チタン、ステ
ンレス及びこれらの材料の2種類以上の複合材料、さら
にはポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、
セルロースアセテーロ、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ガラス、石
英、セラミックス、紙等の絶縁材料に導電性材料を被覆
したもの等が使用できる。
【0128】以下、図7の装置を用いた、光受容部材の
形成方法の手順の一例について説明する。
【0129】反応容器3110内に円筒状被成膜基体3
112を設置し、不図示の排気装置(例えば真空ポン
プ)により反応容器3110内を排気する。続いて円筒
状被成膜基体加熱用ヒーター3113により円筒状被成
膜基体3112の温度を20℃〜500℃の所望の温度
に制御する。
【0130】光受容部材形成用の原料ガスを反応容器3
110内に流入させるにはガスボンベのバルブ3231
〜3236、反応容器のリークバルブ2117が閉じら
れていることを確認しまた、流入バルブ3241〜32
46、流出バルブ3251〜3256、補助バルブ32
60が開かれていることを確認し、メインバルブ311
8を開いて反応容器3110及びガス供給配管3116
を排気する。
【0131】次に真空系3119の読みが5×10-6
orrになった時点で補助バルブ3260、流出バルブ
3251〜3256を閉じる。その後ガスボンベ322
1〜3226より各ガスをバルブ3231〜3236を
開いて導入し圧力調整器3261〜3266により各ガ
ス圧を2kg/cm2に調整する。次に流入バルブ32
41〜3246を徐々に開けて各ガスをマスフローコン
トローラー3211〜3216内に導入する。
【0132】以上の手順によって成膜準備を完了した
後、円筒状被成膜基体3112上に光導電層の形成を行
う。
【0133】円筒状被成膜基体3112が所望の温度に
なったところで、各流出バルブ3251〜3256のう
ちの必要なものと補助バルブ3260とを徐々に開く、
各ガスボンベ3221〜3226から所望の原料ガス導
入管3114を介して反応容器3110内に導入する。
次に、各マスフローコントローラー3211〜3216
によって、各原料ガスが所定の流量になるように調整す
る。その際、反応容器3110内が1Torr以下の所
定の圧力になるように、真空計3119を見ながらメイ
ンバルブ3118の開口を調整する。内圧が安定したと
ころで、高周波電源3120を所望の電力に設定して例
えば、周波数1MHz〜450MHzの高周波電力を高
周波マッチングボックス3115を通じてカソード電極
3111に供給し高周波グロー放電を生起させる。この
放電エネルギーによって反応容器3110内に導入させ
た各原料ガスを分解され、円筒状被成膜基体3112上
に所定のシリコン原子を主成分とする堆積膜が形成され
る。所望の膜厚の形成が行われた後、高周波電力の供給
を止め、各流出バルブ3251〜3256を閉じて反応
容器3110への各原料ガスの流入を止め、堆積膜の形
成を終える。
【0134】また、本発明の表面層を形成する場合も基
本的には上記の操作を繰り返せばよい。
【0135】具体的には、各流出バルブ3251〜32
56のうちの必要なものと補助バルブ3260とを徐々
に開き、各ガスボンベ3221〜3226から表面層に
必要な原料ガスをガス導入管2114を介して反応容器
2110内に導入する。次に、各マスフローコントロー
ラー3211〜3216によって、各原料ガスが所定の
流量になるように調整する。その際、反応容器3110
内が1Torr以下の所定の圧力になるように、真空計
3119を見ながらメインバルブ3118の開口を調整
する。内圧が安定したところで、高周波電源3120を
所望の電力に設定して周波数1MHz〜450MHzの
高周波電力を高周波マッチングボックス3115を通じ
てカソード電極3111に供給し高周波グロー放電を生
起させる。この放電エネルギーによって反応容器311
0内に導入させた各原料ガスを分解され、表面層が形成
される。所望の膜厚の形成が行われた後、高周波電力の
供給を止め、各流出バルブ3251〜3256を閉じて
反応容器3110への各原料ガスの流入を止め、表面層
の形成を終える。
【0136】なお、膜形成を行っている間は円筒状被成
膜基体3112を駆動装置(不図示)によって所定の速
度で回転させてもよい。
【0137】(5)実施例 以下、実施例により本発明を具体的に示すが、本発明が
これら実施例に限定されるものではない。まず、アモル
ファスシリコン系感光体を用いた場合の実施例を示す。
【0138】1)感光体製造例1 図6に記載のプラズマCVD装置を用いて以下の条件に
より円筒形のAl基体上に下部阻止層、光導電層、表面
層を順次積層し、負帯電で用いられる光受容部材を完成
させた。
【0139】 下部阻止層‥‥SiH4 100ml/min(normal) H2 300ml/min(normal) PH3 800ppm(SiH4に対して) NO 5ml/min(normal) パワー 150W 内圧 80Pa 基体温度 280℃ 膜厚 3μm 光導電層‥‥‥SiH4 350ml/min(normal) H2 600ml/min(normal) B26 0.5ppm(SiH4に対して) パワー 400W 内圧 73Pa 基体温度 280℃ 膜厚 20μm SiC表面層‥SiH4 20ml/min(normal) CH4 500ml/min(normal) パワー 150W 内圧 67Pa 基体温度 250℃ 膜厚 0.5μm 2)感光体製造例2、3、4 上記製造した感光体をNo.1とし、その表面層の上に
さらに以下の表1の条件で新たな表面層を0.2μm堆
積した感光体No.2〜4を得た。
【0140】
【表1】
【0141】上記感光体No.2〜4は水素含有量を測
定するためにシリコンウエハー上にも上記の表1の条件
で表面層のサンプルを作製し、IRにより水素量H/
(C+H)の測定を行った結果を以下の表2に示す。
【0142】
【表2】
【0143】3)帯電部材製造例1 .導電性基体の準備 抵抗が2Ωのステンレス製の芯金を用意した。
【0144】.両端部絶縁性塗料の調整 両端部塗装用絶縁塗料として、シリコン樹脂100重量
部、トルエン300重量部を混合しシリコン塗料を調整
し、JIS K6911に準じて、体積固有抵抗を測定
したところ、1×1012Ωcmであった。
【0145】 .中抵抗層のゴムコンパウンド調整 エピクロルヒドリンゴム三元共重合体 100重量部 (エピクロルヒドリン:エチレンオキサイド:アリルグリシジルエーテル =40mol%:56mol%:4mol%) 軽質炭酸カルシウム 30重量部 可塑剤(分子量8000) 10重量部 ステアリン酸 1重量部 老化防止剤MB 1.5重量部 酸化亜鉛 10重量部 四級アンモニウム塩 1重量部 以上の材料を45℃に調節した密閉型ミキサーにて10
分間混練し、原料コンパウンドを調整し、このコンパウ
ンドに原料のゴムのエピクロルヒドリンゴム100重量
部に対し、加硫剤としての硫黄2重量部、加硫促進剤と
してのDM1重量部及びTS0.5重量部を加え、20
℃に冷却した2本ロール機にて10分間混練し、ゴムコ
ンパウンドを作製した。
【0146】.帯電部材の作製 φ8ステンレス製の芯金の非画像形成領域bに対応する
両端部に上記で作製した絶縁性塗料を画像形成領域a
はマスキングしてディッピングにより厚さ20μmにな
るように塗工し、マスキングを除去した後、130℃で
80分間乾燥させ絶縁層を形成させた。
【0147】上記芯金と上記のゴムコンパウンドを用
いて、外径φ16のローラー状になるように押出し成型
機にてローラーを作成し、150℃、2時間加熱加硫
し、帯電ローラーNo.1を得た。
【0148】4)帯電部材製造例2 .表層用塗料の調整 フッ素アクリル樹脂 100重量部、トルエン250重
量部を混合し樹脂を溶解させ、そこに導電性酸化チタン
60部をペイントシェーカーで2時間分散させた導電性
フッ素アクリル樹脂の塗料を作製した。
【0149】.帯電部材の作製 帯電ロールNo.1に上記の表層をディッピングにより
厚さ20μmになるように塗布した後、120℃で0.
5時間乾燥させた以外は帯電ローラー1と同様の帯電ロ
ーラーNo.2を得た。
【0150】5)帯電部材製造例3 芯金の非画像形成領域部に厚さ100μm、体積抵抗値
が1×1013Ωcmのポリイミドテープを1周ほど巻き
付けた事以外は帯電ローラーNo.2と同様の帯電ロー
ラーNo.3を得た。
【0151】6)帯電部材製造例4 帯電部材製造例1で用意したゴムコンパウンドをφ7.
5の穴で外径がφ17(厚さ4.25)状の竹輪状の金
型に入れ、150℃、2時間加熱加硫し、竹輪状のゴム
ロールを作製した。またφ8ステンレス製の芯金の非画
像形成領域には厚さ50μmのPETテープを1周ほど
巻き付け、これを上記で作製した竹輪状のゴムローラー
にエアーを送りながら挿入し、挿入した後、外径がφ1
6になるように幅広研磨加工を行った帯電ローラーN
o.4を得た。
【0152】7)帯電部材製造例5 芯金に上記の帯電部材製造例4で用いた厚さ50μmの
PETテープを9周ほど巻き付けた芯金を用いた以外は
帯電ローラー4と同様の帯電ローラーNo.5を得た。
【0153】8)帯電部材製造例6 非画像形成領域の長さが異なる以外は帯電ローラーN
o.2と同様の帯電ローラーNo.6を得た。
【0154】9)帯電部材製造例7 非画像形成領域の長さが異なる以外は帯電ローラーN
o.2と同様の帯電ローラーNo.7を得た。
【0155】10)帯電部材製造例8 ゴムコンパウンドの可塑剤を0.1部、加硫剤である硫
黄を10部とした以外は帯電ローラーNo.1と同様の
帯電ローラーNo.8を得た。
【0156】11)帯電部材製造例9 ゴムコンパウンドの可塑剤を25部、加硫剤である硫黄
を1部とした以外は帯電ローラーNo.1と同様の帯電
ローラーNo.9を得た。
【0157】12)帯電部材製造例10 非画像形成領域の芯金部分に帯電部材製造例1で用意し
た絶縁性塗料を厚さ3.8μmで塗布した以外は、帯電
ローラーNo.2と同様に帯電ローラーNo.10を得
た。
【0158】13)帯電部材製造例11 非画像形成領域の芯金部分に帯電部材製造例4で用いた
厚さ50μmのPETテープを13周ほど巻き付けた以
外は帯電ローラーNo.3と同様の帯電ローラーNo.
11を得た。
【0159】14)帯電部材製造例12 非画像形成領域の長さが異なる以外は帯電ローラーN
o.2と同様の帯電ローラーNo.12を得た。
【0160】15)帯電部材製造例13 芯金に絶縁性塗料を塗布しなかった以外は帯電ローラー
No.2と同様の帯電ローラーX(比較例)を得た。
【0161】16)帯電部材製造例14 帯電ローラー2の非画像形成領域部の中抵抗層をカッタ
ーで除去し、画像域のみ帯電する帯電ローラーY(比較
例)を得た。
【0162】17)帯電部材製造例15 帯電ローラーXの非画像形成領域に対応する部分の中抵
抗層上に帯電部材製造例1で調整した絶縁性塗料を厚さ
30μmで塗布し、130℃で40分間乾燥させた帯電
ローラーW(比較例)を得た。
【0163】18)帯電部材製造例16 Φ6ステンレス製の芯金の上に膜厚2mmの以下の組成
の導電性ゴム層を形成させた導電性基体を用い、その上
の非画像形成領域部に帯電部材製造例1で示したシリコ
ーン樹脂塗料を厚さ20μmになるように塗布し、ロー
ラーの外径をΦ14に成形した以外は帯電部材製造例2
と同様のΦ14の帯電部材No.13を得た。
【0164】 シリコンゴム 100重量部 酸化亜鉛 5重量部 高級脂肪酸 1重量部 導電性カーボンブラック 13重量部 パラフィンオイル 10重量部 硫黄 2重量部 加硫促進剤MBT 1重量部 加硫促進剤TMTD 1.5重量部 加硫促進剤ZnMDC 1.5重量部 上記を2本ロールで冷却しながら15分間混合し、ゴム
コンパウンドを作製し、上記芯金上に150℃で20分
間、加熱加硫させ、厚さ1mmの導電性ゴムを含んだ導
電性基体を作製した。
【0165】19)上記の各帯電部材No.1〜13、
X、Y、Wの特性を表3に示す。
【0166】
【表3】
【0167】20)実施例No.1〜16、比較例N
o.1〜3 前述図1の画像形成装置において、感光体1とローラー
状帯電部材(帯電ローラー)3として、上記製造した感
光体No.2〜4と帯電部材No.1〜13、X、Y、
Wを表4のように組み合わせ使用した実施例No.1〜
16、比較例No.1〜3の性能評価を行った。
【0168】この場合、画像露光、前露光の光の波長を
660nmにした。帯電部分は感光体に両側の芯金部分
をバネ(両側で総圧15.69N、片側7.8N)で帯
電ローラー3を感光体1に押しつける様にし、感光体1
と従動で回転するようにし、帯電電圧を芯金31に印加
する事で感光体1を帯電させる事とした。帯電電圧は−
650Vの直流電圧に1600Vpp/1840Hzの
サイン波を重畳する。現像電圧の直流成分は−350V
とした。
【0169】.評価方法1 上記画像形成装置を用いて、30℃/85%RH環境下
で印字比率5%でA4横で連続10万枚耐久を行い、耐
久初期と耐久後の感光体の膜厚を画像形成部と非画像形
成部(特に帯電部材の端部)で測定し、それぞれの削れ
量Zc(画像部)Zr(非画像部)を算出し、Zr/Z
cの値をZとして以下の項目従い評価を行った。評価結
果を表4にまとめる。
【0170】 ◎:1≦Z<1.1 ○:1.1≦Z<1.2 △:1.2≦Z<1.3 ×:1.3≦Z<1.5 ××:1.5≦Z .評価方法2 上記Zcの値を表4にまとめる。Zcの単位は1万枚あ
たりの削れ量で単位は×10-9mである。
【0171】.評価方法3 10万枚耐久後に画像形成装置の電源をOFFにして2
4時間放置後に文字画像の画出しを行い、画像流れの評
価を以下の項目に従い評価を行った。
【0172】 ◎:画像流れによる不良画像の発生無く良好 ○:画像流れが僅かにあるが問題無いレベル △:画像流れによる不良画像の発生がやや認められる程
度 ×:特に画像端部に画像流れの不良画像が発生 .評価方法4 評価方法1で耐久した耐久後にベタ黒、ハーフトーン画
像、ベタ白画出しを行い、特に画像端部において、飛散
による露光部への汚染による画像不良、ドラム融着によ
るクリーニング不良画像や融着画像を以下の評価項目従
い評価を行った。評価結果を表4にまとめる。
【0173】 ◎:不良画像の発生無く良好 ○:僅かにあるが問題無いレベル △:不良画像の発生がやや認められる程度 ×:多数の不良画像が発生 .評価方法5 評価方法1で耐久した耐久後にベタ白画出しを行い、特
に画像端部において、クリーニング不良による縦スジ画
像の発生を以下の評価項目従い評価を行った。評価結果
を表4にまとめる。
【0174】 ◎:縦スジ画像の発生無く良好 ○:縦スジ僅かにあるが問題無いレベル △:縦スジ画像の発生がやや認められる程度 ×:多数の縦スジ画像が発生 .評価方法6 評価方法1で耐久した耐久後にベタ白画出しを行い、特
に画像端部においてのリークによる横スジ画像の発生を
以下の評価項目従い評価を行った。評価結果を表4にま
とめる。
【0175】 ○:横スジ画像の発生無く良好 △:横スジ僅かにあるが問題無いレベル ×:縦スジ画像の発生が認められる 上記の画像形成装置と評価方法を用いて、以下の実施
例、比較例の評価を行った。
【0176】
【表4】
【0177】次に有機感光体を用いた実施例を示す。
【0178】感光体製造例5) 感光体は負帯電用の有機光導電性物質を用いた感光体
(以下OPC感光体)であり、φ30mmのアルミニウム
製のシリンダー上に機能層を4層設ける。
【0179】第1層は導電層であり、アルミニウムシリ
ンダーの欠陥等をならすため、またレーザ−露光の反射
によるモアレの発生を防止するために設けられている厚
さ約20μmの導電性粒子分散樹脂層である。
【0180】第2層は正電荷注入防止層(下引き層)で
あり、アルミニウム支持体から注入された正電荷が感光
体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割
を果たし、6-66-610-12-ナイロン樹脂とメトキシメチル
化ナイロンによって106Ωcm程度に抵抗調整された
厚さ約1μmの中抵抗層である。
【0181】第3層は電荷発生層であり、ジスアゾ系の
顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、レ
ーザー露光を受けることによって正負の電荷対を発生す
る。
【0182】第4層は電荷輸送層であり、ポリカーボネ
ート樹脂にヒドラゾンを分散した厚さ25μmの層であ
り、P型半導体である。従って、感光体表面に帯電され
た負電荷はこの層を移動することはできず、電荷発生層
で発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することがで
きる。
【0183】上記各層をディッピング方法によって塗工
し、実施例で使用する感光体を得た。
【0184】帯電部材製造例21) .導電性基体の準備 抵抗が2Ωのステンレス製の芯金を用意した。
【0185】.両端部絶縁性塗料の調整 シリコン樹脂100重量部、トルエン300重量部を混
合しシリコン塗料を調整し、JISK6911に準じ
て、体積固有抵抗を測定したところ、1×1012Ωcm
であった。
【0186】 .中抵抗層のゴムコンパウンド調整 エピクロルヒドリンゴム三元共重合体 100重量部 (エピクロルヒドリン:エチレンオキサイド:アリルグリシジル エーテル=40 mol%:56 mol%:4mol%) 軽質炭酸カルシウム 30重量部 可塑剤(分子量8000) 10重量部 ステアリン酸 1重量部 老化防止剤MB 0.9重量部 酸化亜鉛 5重量部 四級アンモニウム塩 10重量部 以上の材料を45℃に調節した密閉型ミキサーにて10
分間混練し、原料コンパウンドを調整し、このコンパウ
ンドに原料のゴムのエピクロルヒドリンゴム100重量
部に対し、加硫剤としての硫黄2重量部、加硫促進剤と
してのDM1重量部及びTS0.5重量部を加え、20
℃に冷却した2本ロール機にて10分間混練し、ゴムコ
ンパウンドを作製した。
【0187】.帯電部材の作製 φ6ステンレス製の芯金の非画像軽視画領域に対応する
両端部に上記で作製した絶縁性塗料を画像形成領域はマ
スキングしてディッピングにより厚さ20μmになるよ
うに塗工し、マスキングを除去した後、130℃で80
分間乾燥させ絶縁層を形成させた。
【0188】上記芯金を用いて、外径φ12のローラー
状になるように押出し成型機にてローラーを作成し、1
50℃、2時間加熱加硫し、帯電ローラー21を得た。
【0189】帯電部材製造例22) .表層用塗料の調整 メチロール化ナイロン樹脂100重量部、トルエン15
0重量部、メタノール400重量部を混合し樹脂を溶解
させ、そこに導電性酸化錫40部をペイントシェーカー
で3時間分散させた導電性ナイロン樹脂の塗料を作製し
た。
【0190】.帯電部材の作製 帯電ローラー21に上記の表層をディッピングにより厚
さ15μmになるように塗布した後、120℃で1時間
乾燥させた以外は帯電ローラー21と同様の帯電ローラ
ー22を得た。
【0191】帯電部材製造例23) 芯金の非画像形成領域部に厚さ100μm、体積抵抗値
が1×1014Ωcmのフッ素テープを1周ほど巻き付け
た事以外は帯電ローラー22と同様の帯電ローラー23
を得た。
【0192】帯電部材製造例24) 帯電部材製造例21)で用意したゴムコンパウンドをφ
5の穴で外径がφ14(厚さ4.5)状の竹輪状の金型
に入れ、150℃、2時間加熱加硫し、竹輪状のゴムロ
ーラーを作製した。またφ6ステンレス製の芯金の非画
像形成領域には厚さ100μmのフッ素テープを1周ほ
ど巻き付け、これを上記で作製した竹輪状のゴムローラ
ーにエアーを送りながら挿入し、挿入した後、外径がφ
12になるように幅広研磨加工を行った帯電ローラー2
4を得た。
【0193】帯電部材製造例25) 芯金に厚さ100μmのフッ素テープを4周ほど巻き付
けた芯金を用いた以外は帯電ローラー24と同様の帯電
ローラー25を得た。
【0194】帯電部材製造例26) 非画像形成領域の長さが異なる以外は帯電ローラー22
と同様の帯電ローラー26を得た。
【0195】帯電部材製造例27) 非画像形成領域の長さが異なる以外は帯電ローラー22
と同様の帯電ローラー27を得た。
【0196】帯電部材製造例28) ゴムコンパウンドの可塑剤を1部、加硫剤である硫黄を
5部とした以外は帯電ローラー21と同様の帯電ローラ
ー28を得た。
【0197】帯電部材製造例29) ゴムコンパウンドの可塑剤を30部、加硫剤である硫黄
を0.5部とした以外は帯電ローラー21と同様の帯電
ローラー29を得た。
【0198】帯電部材製造例30) 非画像形成領域の芯金部分に帯電部材製造例1で用意し
た絶縁性塗料を厚さ3μmで塗布した以外は、帯電ロー
ラー22と同様に帯電ローラー30を得た。
【0199】帯電部材製造例31) 非画像形成領域の芯金部分に帯電部材製造例23で用意
したフッ素テープを6周ほど巻き付けた以外は帯電ロー
ラー23と同様の帯電ローラー31を得た。
【0200】帯電部材製造例32) 非画像形成領域の長さが異なる以外は帯電ローラー22
と同様の帯電ローラー32を得た。
【0201】帯電部材製造例33) 芯金に絶縁性塗料を塗布しなかった以外は帯電ローラー
22と同様の帯電ローラーAを得た。
【0202】帯電部材製造例34) 帯電ローラー22の非画像形成領域部の中抵抗層をカッ
ターでカットした帯電ローラーBを得た。
【0203】帯電部材製造例35) 帯電ローラーXの非画像形成領域に対応する部分の中抵
抗層上に帯電部材製造例21で調整した絶縁性塗料を厚
さ20μmで塗布し、130℃で40分間乾燥させた帯
電ローラーCを得た。
【0204】帯電部材製造例36) φ6ステンレス製の芯金の上に膜厚1mmの以下の導電
性ゴム層を形成させた導電性基体を用い、その上の非画
像形成領域部に製造例21で示したシリコーン樹脂塗料
を厚さ20μmになるように塗布した以外は帯電部材製
造例22と同様のφ12の帯電部材33を得た。
【0205】 EPDM 100重量部 酸化亜鉛 5重量部 高級脂肪酸 1重量部 導電性カーボンブラック 10重量部 パラフィンオイル 10重量部 硫黄 2重量部 加硫促進剤MBT 1重量部 加硫促進剤TMTD 1.5重量部 加硫促進剤ZnMDC 1.5重量部 上記を2本ロールで冷却しながら15分間混合し、ゴム
コンパウンドを作製し、上記芯金上に150℃で20分
間、加熱加硫させ、厚さ1mmの導電性ゴムを含んだ導
電性基体を作製した。
【0206】以下に上記の帯電部材の特性を表5に示
す。
【0207】
【表5】
【0208】本発明の電子写真装置として図1の画像形
成装置を備えた、レーザービームを用いたデジタル複写
機(キヤノン社製:GP55)を用意した。該装置の概略
は、感光体の帯電手段としてコロナ帯電器を備え、現像
手段として1成分ジャンピング現像方法を採用した1成
分現像器を備え、転写手段としてコロナ帯電器、ブレー
ドクリーニング手段、帯電前露光手段を備える。また、
感光体帯電器及び、クリーニング手段、感光体は1体型
のユニットとなっている。プロセススピードは150m
m/sである。該装置を以下のように改造を施した。
【0209】感光体は上記感光体製造例5で作製した感
光体を用い、帯電部分に感光体に接触して帯電させるロ
ーラー帯電器を調整して装着し、さらにコロナ帯電器を
用いた転写手段をローラー転写方式に変更しマイナス帯
電性の感光体及びマイナス帯電性のトナーを用いた反転
現像の電子写真装置を用意した。
【0210】帯電部分は感光体に両側の芯金部分をバネ
(両側で総圧15.69N、片側7.8N)でローラー
を感光体に押しつける様にし、感光体と従動で回転する
ようにし、帯電電圧を芯金に印加する事で感光体を帯電
させる事とした。
【0211】帯電電圧は−700Vの直流電圧に220
0Vpp/1200Hzのサイン波を重畳する。現像電
圧の直流成分は−500Vとした。
【0212】(評価方法7)上記電子写真装置を用い
て、30℃/80%RH環境下で印字比率5%でA4横
で連続20000万枚耐久を行い、耐久初期と耐久後の
感光体の膜厚を画像形成部と非画像形成部(特に帯電部
材の端部)で測定し、それぞれの削れ量Zc(画像部)
Zr(非画像部)を算出し、Zr/Zcの値をZとして
以下の項目従い評価を行った。評価結果を表6にまとめ
る。
【0213】 ◎:1≦Z<1.1 ○:1.1≦Z<1.2 △:1.2≦Z<1.3 ×:1.3≦Z<1.5 ××:1.5≦Z (評価方法8)評価方法7で耐久した耐久後にベタ黒、
ハーフトーン画像、ベタ白画出しを行い、特に画像端部
において、飛散による露光部への汚染による画像不良、
ドラム融着によるクリーニング不良画像や融着画像を以
下の評価項目従い評価を行った。評価結果を表6にまと
める。
【0214】 ◎:不良画像の発生無く良好 ○:僅かにあるが問題無いレベル △:不良画像の発生がやや認められる程度 ×:多数の不良画像が発生 (評価方法9)評価方法7で耐久後の帯電部材を目視で
観察し、画像とあわせて、部材表面の汚れを以下の項目
に従い評価を行った。評価結果を表6にまとめる。
【0215】 ◎:やや汚れている程度であり、画像には汚れによる不
良画像の発生はなし ○:均一に汚れが付着しているが、画像には汚れによる
不良画像の発生はなし △:表面の汚れが目立ち、画像上に汚れによる軽微な画
像ムラが発生し 上記の評価方法で実施例17〜29は帯電部材21〜3
3を用いて評価を行い、比較例4〜6は帯電部材A、
B、Cを用いて評価を行った。
【0216】
【表6】
【0217】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば被
帯電体に接触した状態で配置され、帯電電圧が印加され
て前記被帯電体を帯電処理する帯電部材において、該帯
電部材は少なくとも帯電電圧を印加する導電性基体上
に、被帯電体に接触する電気抵抗が中抵抗である弾性層
を有した構成であり、前記被帯電体の長手方向の両端部
の非画像形成領域部にも中抵抗層が接触しており、非画
像形成領域に対応する該帯電部材の非画像領域相当部の
中抵抗層が、電気的絶縁層を介して導電性基体上に構成
されている帯電部材を用いることにより、端部の放電量
を減少させ、また画像域から端部に向かって被帯電体上
の電位が徐々に低下するために端部の局所的な感光体削
れが減少し、電位差による端部へのトナー移行が防止で
きるので飛散などの機内汚れが低減するので、感光体の
寿命を延ばす事が可能になり、長期にわたって良好な画
像が得られる帯電部材を提供する事ができる。
【0218】またアモルファスシリコン系感光体を用い
た場合、前記帯電部材を用いることにより端部の放電量
を減少させ、帯電部材の劣化を防止し、端部の画像流れ
や感光体表面の画像部と、非画像形成部との摩擦力の差
が小さいので、クリーニング不良などの不良画像が防止
され、また画像域から端部に向かって被帯電体上の電位
が徐々に低下するために端部の局所的な感光体削れが減
少し、電位差による端部へのトナー移行が防止できるの
で飛散などの機内汚れが低減するので、感光体の寿命を
延ばす事が可能になり、長期にわたって良好な画像が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像形成装置例の概略構成模型図
【図2】 ブレード状帯電部材の構成模型図
【図3】 ローラー状帯電部材の構成模型図
【図4】 感光体の長手方向の電位状態を表す図
【図5】 (A)と(B)は夫々光受容部材としてのア
モルファスシリコン系感光体の層構成模型図
【図6】 PCVD法により光受容部材を製造するため
に用いられる堆積装置の一例の模式的構成図
【図7】 PCVD法により光受容部材を製造するため
に用いられる堆積装置の他の例の模式的構成図
【符号の説明】
101 導電性基体 102 電荷注入阻止層 103 光導電層 104 表面層 105 電荷発生層 106 電荷輸送層 2100,3100 堆積装置 2110,3110 反応容器 2111,3111 カソード電極 2112,3112 導電性基体 2113,3113 基体加熱用ヒーター 2114,3114 ガス導入管 2115,3115 高周波マッチングボックス 2116,3116 ガス配管 2117,3117 リークバルブ 2118,3118 メインバルブ 2119,3119 真空系 2120,3120 高周波電源 2121,3121 絶縁材料 3122 絶縁シールド板 2123,3123 受け台 2200,3200 ガス供給装置 2211〜2216,3122〜3216 マス
フローコントローラー 2221〜2226,3221〜3226 ボン
ベ 2231〜2236,3231〜3236 バル
ブ 2241〜2246,3241〜3246 流入
バルブ 2251〜2256,3251〜3256 流出
バルブ 2260,3260 補助バルブ 2261〜2266,3261〜3266 圧力
調整器 1:感光体 3:帯電部材 31:導電性基体 32:中抵抗層 33:絶縁層 a:画像形成領域 b:非画像形成領域
フロントページの続き Fターム(参考) 2H068 CA03 DA05 DA12 DA28 DA53 2H200 FA08 FA09 FA19 GA16 GA18 GA23 HA02 HA28 HB12 HB14 HB22 HB40 HB43 HB45 HB46 HB47 MA01 MA03 MA04 MB02 MB03 MB06 MC02

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体に接触させて電圧を印加すること
    によって像担持体を帯電する帯電部材であり、少なくと
    も帯電電圧を印加する導電性基体上に、像担持体に接触
    する電気抵抗が中抵抗である弾性層を有した構成であ
    り、中抵抗弾性層は像担持体の長手方向の端部の非画像
    形成領域部にも接触し、非画像形成領域相当部の中抵抗
    弾性層が電気的絶縁層を介して導電性基体上に構成され
    ていることを特徴と帯電部材。
  2. 【請求項2】前記非画像形成領域部に対応する中抵抗弾
    性層の長手方向長さが3mm以上であることを特徴とす
    る請求項1に記載の帯電部材。
  3. 【請求項3】前記非画像形成領域相当部の電気的絶縁層
    の膜厚が中抵抗弾性層の膜厚の1/10以下であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の帯電部材。
  4. 【請求項4】前記非画像形成領域相当部の電気的絶縁層
    の膜厚が5μm〜500μmであることを特徴とする請
    求項1から3の何れかに記載の帯電部材。
  5. 【請求項5】前記中抵抗弾性層の硬度がJIS K63
    01のA型硬度計により規定された硬度にて35〜75
    度を有する弾性体であることを特徴とする請求項1から
    4の何れかに記載の帯電部材。
  6. 【請求項6】前記非画像形成領域相当部の電気的絶縁層
    が導電性基体上に絶縁性塗料を塗布して形成された層で
    あることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の
    帯電部材。
  7. 【請求項7】前記非画像形成領域相当部の電気的絶縁層
    が導電性基体上を絶縁性シート、又はテープで被覆して
    形成された層であることを特徴とする請求項1から5の
    何れかに記載の帯電部材。
  8. 【請求項8】感光体に帯電部材を接触させて電圧を印加
    することによって該感光体を帯電させる工程、像露光を
    行うことにより該感光体上に静電潜像を形成する潜像形
    成工程、この静電潜像をトナーによって可視化する現像
    工程、トナー像を転写材に転写する工程を有する画像形
    成装置において、 前記感光体がアモルファスシリコン系感光体であり、 前記帯電部材が、少なくとも帯電電圧を印加する導電性
    基体上に、感光体に接触する電気抵抗が中抵抗である弾
    性層を有した構成であり、前記感光体の長手方向の端部
    の非画像形成領域部にも該中抵抗弾性層が接触してお
    り、該非画像形成領域相当部の中抵抗弾性層が、電気的
    絶縁層を介して前記導電性基体上に構成されていること
    を特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】前記アモルファスシリコン系感光体が、導
    電性基体上にシリコン原子を母体とする非単結晶材料で
    構成された光導電層を有するものであることを特徴とす
    る請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】前記非画像形成領域部に対応する中抵抗
    弾性層の長手方向長さが3mm以上であることを特徴と
    する請求項8または9に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】前記非画像形成領域相当部の電気的絶縁
    層の膜厚が中抵抗弾性層の膜厚の1/10以下であるこ
    とを特徴とする請求項8から10の何れかに記載の画像
    形成装置。
  12. 【請求項12】前記非画像形成領域相当部の電気的絶縁
    層の膜厚が5μm〜500μmであることを特徴とする
    請求項8から11の何れかに記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】前記中抵抗弾性層の硬度がJIS K6
    301のA型硬度計により規定された硬度にて35〜7
    5度を有する弾性体であることを特徴とする請求項8か
    ら12の何れかに記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】前記非画像形成領域相当部の電気的絶縁
    層が導電性基体上に絶縁性塗料を塗布して形成された層
    であることを特徴とする請求項8から13の何れかに記
    載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】前記非画像形成領域相当部の電気的絶縁
    層が導電性基体上を絶縁性シート、又はテープで被覆し
    て形成された層であることを特徴とする請求項8から1
    3の何れかに記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】前記感光体が、非単結晶質水素化炭素膜
    で表面層を構成したアモルファスシリコン系感光体であ
    ることを特徴とする請求項8から15の何れかに記載の
    画像形成装置。
  17. 【請求項17】前記非単結晶質水素化炭素膜の水素量が
    41%〜60%であることを特徴とする請求項16に記
    載の画像形成装置。
  18. 【請求項18】前記感光体が、電荷注入阻止層、光導電
    層、表面層の3層で構成されていることを特徴とする請
    求項8から17の何れかに記載の画像形成装置。
  19. 【請求項19】前記感光体が、電荷注入阻止層、電荷輸
    送層、電荷発生層、表面層の4層で構成されていること
    を特徴とする請求項8から17の何れかに記載の画像形
    成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009053566A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Fuji Xerox Co Ltd 帯電部材および帯電部材を備えた画像形成装置
US7729638B2 (en) 2007-01-29 2010-06-01 Fuji Xerox Co., Ltd. Image forming apparatus, charger, and image carrier unit
JP2015132673A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 キヤノン株式会社 帯電部材、プロセスカートリッジ及び画像形成装置。

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