JP2003136054A - 浄水器用部品、その製造方法、および浄水器 - Google Patents

浄水器用部品、その製造方法、および浄水器

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JP2003136054A JP2001333602A JP2001333602A JP2003136054A JP 2003136054 A JP2003136054 A JP 2003136054A JP 2001333602 A JP2001333602 A JP 2001333602A JP 2001333602 A JP2001333602 A JP 2001333602A JP 2003136054 A JP2003136054 A JP 2003136054A
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Yoshio Ichikawa
好男 市川
Seisuke Harano
晴介 原野
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Nippan Kenkyujo Co Ltd
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NIHON KENSUI KK
Nippan Kenkyujo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部に水垢が付着することなく、また菌類が
発生、繁殖することがない浄水器、およびその浄水器用
部品の製造方法を提供すること。 【解決手段】 (a)銀を固形分に対し2〜12重量%
担持した、無機コロイド状物質および/または平均粒径
が3μm以下の無機微粒子を固形分換算で4〜40重量
部、結合剤として(b)合成樹脂および金属アルコキシ
ドからなる群より選ばれた少なくとも1種を固形分換算
で4〜28重量部、ならびに(c)水および/または親
水性有機溶媒〔ただし、(a)+(b)+(c)=100
重量部〕を含有する液状組成物を塗布して形成された膜
を表面に有する浄水器用部品、その製造方法、およびこ
の浄水器用部品を構造部品として有する浄水器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浄水器用部品、そ
の製造方法および浄水器に関する。さらに詳細には、銀
が担持された超微粒子を含む膜をコーティングすること
により、水垢の付着、堆積を防ぎ、浄水器機能を保持す
ると共に菌類の発生、繁殖を抑える機能を付与した浄水
器用部品、その製造方法およびこれを用いた浄水器に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、浄水器は、構成材として合成
樹脂やステンレス鋼などが用いられ、濾過材として中空
糸、活性炭、天然鉱物など、改質材として磁石、天然ま
たは人工鉱物などが用いられ製造されている。このよう
な浄水器は、水道水や井戸水中の塩素やカルキ臭、トリ
ハロメタン、トリクロロエチレンなどの化学物質、赤さ
びや鉛などの金属類、細菌などの除去を目的とするもの
である。また、さらに、電気分解や磁気、電子、セラミ
ックスなどにより、活性水、機能水を作るものもある。
しかしながら、浄水器は長期間使用していると浄水器内
面や水路、仕切りなどの内部構成材などに水垢が付着
し、次第に堆積して本体の浄水機能が損なわれるという
問題がある。また、浄水器の不使用期間があると、菌類
が発生、繁殖するという問題もある。これらの問題に対
処するため、合成樹脂に銀がイオン交換された担体を混
入したもの、活性炭にこのような担体を吸着させたもの
などが散見されるが、何れも不充分であり問題解決には
至っていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、浄水器を構
成する各種内部構成材の表面や浄水器本体内面などに、
銀が担持された超微粒子の膜を形成し、このような部品
を用いることにより、水垢の付着防止、抗菌性などが大
幅に向上した浄水器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)銀を固
形分に対し2〜12重量%担持した無機コロイド状物質
および/または銀を固形分に対し2〜12重量%担持し
た平均粒径が3μm以下の無機微粒子を固形分換算で4
〜40重量部、結合剤として(b)合成樹脂および金属
アルコキシドからなる群より選ばれた少なくとも1種を
固形分換算で4〜28重量部、ならびに(c)水および
/または親水性有機溶媒〔ただし、(a)+(b)+
(c)=100重量部〕を含有する液状組成物を塗布し
て形成された膜を表面に有することを特徴とする浄水器
用部品に関する。また、本発明は、(a)銀を固形分に
対し2〜12重量%担持した無機コロイド状物質および
/または銀を固形分に対し2〜12重量%担持した平均
粒径が3μm以下の無機微粒子を固形分換算で4〜40
重量部、結合剤として(b)合成樹脂および金属アルコ
キシドからなる群より選ばれた少なくとも1種を固形分
換算で4〜28重量部、ならびに(c)水および/また
は親水性有機溶媒〔ただし、(a)+(b)+(c)=1
00重量部〕を含有する液状組成物を浄水器用部品に塗
布し、常温または低温加熱により硬化させて、その表面
に膜を形成させることを特徴とする浄水器用部品の製造
方法に関する。さらに、本発明は、上記浄水器用部品を
構造部品として有する浄水器に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において、浄水器用部品と
は、浄水器を構成する部品であって、水に接触する部分
に使用されるものである。例えば、内面が水と接触する
浄水器本体容器、内部構成材としては、濾過材や改質器
などの仕切り板、出口ノズル、水路などが挙げられる。
本発明は、このような部品の水に接触する部分に、銀を
担持した無機物質の微粒子を含む塗膜が形成されている
ことを特徴とする。上記塗膜は、銀を担持した、無機コ
ロイド状物質および/または無機微粒子、結合剤、水お
よび/またはアルコールを含む液状組成物を、浄水器本
体の内面や浄水器内部構成材、例えば出口ノズルの内面
に塗布し、常温または低温加熱により硬化させて形成す
る。
【0006】本発明において、無機コロイド状物質は、
微粒子が分散媒中に分散しているものであり、各種の公
知のコロイド状の無機化合物が使用できる。微粒子の平
均粒径は0.005〜0.1μmが好ましい。分散媒
は、主として水であるが、アルコール類または水・アル
コール混合溶媒でもよく、無機物質の固形分濃度は、1
0〜60重量%程度のものが一般的である。無機コロイ
ド状物質の具体例としては、コロイド状シリカ、コロイ
ド状アルミナ、コロイド状酸化チタン、コロイド状ケイ
酸ジルコニウムなどが挙げられる。
【0007】一方、無機微粒子は、平均粒径が3μm以
下のものであり、0.01〜3μm程度のものが好まし
い。また、非水溶性で粒子状もしくは繊維状のものが好
ましく、金属酸化物、金属水酸化物などの群から選ばれ
た少なくとも1種を挙げることができる。平均粒径が、
0.01μm未満では、銀が埋没して、その機能が発揮
されがたく、また組成物が増粘したりして好ましくな
い。一方、3μmを超えると、密着力が低下したり、表
面積が小さくなりすぎたりして好ましくない。無機微粒
子の具体例としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸亜鉛、シリカ、アルミナ、チタニア(酸化チタ
ン)、酸化亜鉛、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウ
ム、ケン酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム、チタン酸カリウムなどの微粒子あるいは
繊維状のものが挙げられる。
【0008】本発明では、これらの無機コロイド状物質
および/または無機微粒子に、銀を吸着、固着して担持
させて用いる。これらの物質に銀を担持させることによ
り、これらを含む液状組成物から得られる塗膜を抗菌性
にし、水垢の付着を防止することができる。銀を担持し
た微粒子を含む塗膜は、表面積が大きくなり、水との接
触面積が増えるので、銀が均一に微量イオン化しやすく
(1リットルの水に対し、銀の溶出量は0.0002〜
0.001mgである)、常に安定した抗菌力を保持す
ることができるとともに、水中に溶存するミネラル分
(カルシウムやマグネシウムなど)の浄水器構成材への
付着を防止することができる。
【0009】銀の担持量は、無機コロイド状物質および
/または無機微粒子100重量%(固形分換算)中に、
2〜12重量%、好ましくは5〜10重量%である。2
重量%未満では、抗菌力や浄化力が不足したり、固形分
が増えすぎたりして好ましくなく、一方、12重量%を
超えると、銀が溶出したり、銀の過多による変色が生起
したりして好ましくない。これらの(a)銀が担持され
た、無機コロイド状物質および/または無機微粒子の液
状組成物中の含有量は、固形分換算で、4〜40重量
部、好ましくは6〜30重量部である。4重量部未満で
は、抗菌力や浄化力が不足し、一方、40重量部を超え
ると、塗膜が脆弱となったり、組成物の粘度が上昇した
りして好ましくない。
【0010】銀を担持した無機コロイド状物質は、例え
ば、次のようにして得ることができる。すなわち、硝酸
銀50gを水500gに溶かし、これにアンモニア水
(3重量%濃度)100gを加えて、最初に生じた酸化
銀の沈澱が溶け去ろうとしている液を濾過し、これに純
水を400ml加えて合計500mlの銀溶液を作る。
この銀溶液200mlをコロイド状シリカ(シリカ分約
30重量%)800gに入れて混合すると、シリカに銀
が吸着・固着されて安定化し、銀を担持したコロイド状
シリカを得ることができる。次に、銀を担持した無機微
粒子は、例えば、次のようにして得ることができる。す
なわち、硝酸銀10gを水100gに溶かし、これに超
微粒子状チタンを100g入れて混合攪拌した後、25
0℃で1.5時間常圧乾燥する。これに水400gを加
えて混合した後、濾過して含水の銀を担持したチタン微
粒子を得ることができる。
【0011】本発明において用いられる(b)結合剤
は、合成樹脂および金属アルコキシドの群から選ばれる
少なくとも1種以上のものである。合成樹脂としては、
例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、エ
ポキシ樹脂アクリル−シリコン樹脂、アクリル変性ウレ
タン樹脂およびシリコーン樹脂などの、エマルジョン
型、水溶性型もしくは親水性有機溶剤溶解型などを挙げ
ることができるが、これらに限定されるものではない。
これらの合成樹脂は、通常、エマルジョン型、水溶性型
もしくは親水性有機溶剤溶解型で用いられる。
【0012】なお、合成樹脂として、エマルジョン型の
具体例としては、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、アクリ
ル樹脂エマルジョン、アクリル−シリコン樹脂エマルジ
ョン、アクリル変性ウレタン樹脂エマルジョン、シリコ
ーン樹脂エマルジョンなどが挙げられる。また、水溶性
型の具体例として、水溶性アクリル樹脂などが挙げられ
る。さらに、親水性有機溶剤溶解型の具体例として、ア
クリル樹脂、アミノ・アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ブ
チラール樹脂などが挙げられる。以上の合成樹脂は、1
種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して
用いることもできる。
【0013】また、金属アルコキシドとしては、メチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメ
チルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ト
リメチルモノメトキシシラン、トリメチルモノエトキシ
シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエ
トキシシランなどを挙げることができる。これらの金属
アルコキシドは、1種単独で使用することも、あるいは
2種以上を混合して用いることもできる。これらの結合
剤は、水および/または親水性有機溶剤によく混合し、
乾燥すると、水に不溶性の透明または半透明の膜を形成
する。
【0014】これらの(b)結合剤は、液状組成物中、
固形分換算で、4〜28重量部、好ましくは6〜24重
量部含有される。結合剤の使用量が4重量部未満では、
得られる塗膜の結合力が不足したり、耐水性が弱くなっ
たりし、一方、28重量部を超えると、被膜力が強くな
りすぎて、本発明の目的とする性能(抗菌力、浄化力)
が出にくくなり、また剥離しやすくなり、好ましくな
い。
【0015】なお、本発明において、液状組成物中に
は、上記の成分以外に、必要に応じて(c)水および/
または親水性有機溶剤が含有される。上記(c)成分中
の水は、液状組成物の粘度調整や使用可能時間(施工時
間)の調節、さらに無機微粒子の分散防止のために使用
される。この水としては、水道水、蒸留水、イオン交換
水を使用できる。また、(c)成分の水には、上記
(a)成分にケイ酸塩、コロイド状シリカ、コロイド状
アルミナなどが使用された場合、このコロイドに含まれ
る水、(b)成分である合成樹脂がエマルジョン型もし
くは水溶性型の合成樹脂であれば、これに含まれる水な
ども包含される。
【0016】一方、上記(c)成分中の親水性有機溶剤
は、水と相溶する有機溶剤であり、液状組成物の固形分
濃度および粘度の調整剤、さらに乾燥速度調整剤、ある
いは不凍液剤として使用される。上記親水性有機溶剤
は、アルコール類、グリコール類などである。アルコー
ル類としては、炭素数1〜8の脂肪族アルコール、例え
ばメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プ
ロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t
−ブタノール、メチルカルビトールなどが挙げられる。
グリコール類としては、例えばエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジエチレングリコールなどが挙ら
れる。なかでも、エタノールが好ましい。この親水性有
機溶剤は、1種の単独または2種以上の混合溶剤として
使用できる。
【0017】(c)水および/または親水性有機溶媒
は、液状組成物全体の固形分を好ましくは8〜68重量
%、さらに好ましくは12〜54重量%、特に好ましく
は20〜40重量%となるように配合する。ただし、上
記のように、(a)+(b)+(c)=100重量部であ
る。(c)成分の配合割合が低すぎると、液状組成物の
粘度が上昇しすぎ、保存安定性が低下したり、(a)〜
(b)成分の分散力が悪くなったりし、一方、多すぎる
と、保存安定性は向上するものの、相対的に他の成分が
少なくなり、得られる塗膜の密着力が弱くなったり、薄
膜すぎて目的とするものを作ることができない場合があ
る。
【0018】なお、本発明の液状組成物には、上記
(a)〜(c)成分のほか、必要に応じて各種界面活性
剤、分散剤、硬化調整剤、抗菌剤、有機染料や顔料、そ
の他の添加剤を含むことができる。上記液状組成物は、
(a)〜(b)成分を混合し、(c)成分が不足してい
る場合には、さらに必要に応じて(c)成分を配合して
調製される。この際、上記液状組成物は、高速撹拌機、
ロールミル、ボールミル、その他の分散機により分散さ
せ、ろ過することにより、均一な安定性の良い分散液と
することができる。
【0019】浄水器用内部構成材などの部品への上記液
状組成物の塗布には、スプレー、ディッピング、すり込
みなどの塗装手段を用いることができる。ここで、上記
液状組成物を浄水器用部品の表面へ塗布するには、1回
で1m2あたり、固形分換算で、好ましくは30〜80
gを塗布する。数回に分けて塗布を行なう場合、合計塗
布量は、1m2あたり、固形分換算で好ましくは40〜
100gである。また、この塗膜は、乾燥膜厚で、好ま
しくは3〜30μmである。上記液状組成物を塗布した
のち、これを常温で12〜48時間乾燥して硬化させる
か、または50〜120℃で0.5〜3時間加熱乾燥す
ることにより、容易に硬化させ、塗膜を得ることができ
る。
【0020】このようにして得られる銀を担持した微粒
子を含む塗膜は、表面積が大きくなり、水との接触面積
が増えるので、銀が均一に微量イオン化しやすく、常に
安定した抗菌力を保持することができるとともに、水垢
の浄水器構成材への付着を防止することができる。本発
明は、従来のどのようなタイプの浄水器用の、どのよう
な部品にも適用することができる。また、本発明の浄水
器は、このようにして得られた浄水器用部品からなるも
のであり、従来使用されているどのようなタイプの浄水
器にも適用できる。具体的には、活性炭単独型、活性炭
と組み合わせた中空糸型、電解型、磁気型、天然石型、
セラミックス型、逆浸透型などの全ての浄水器を含むも
のである。
【0021】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限
定されるものではない。なお、実施例中の部および%
は、特に断らない限り重量部および重量%である。
【0022】合成例1〔銀担持コロイド状シリカ(a)
−1〕 硝酸銀50gを水500gに溶かし、これにアンモニア
水(3重量%濃度)100gを加えて、最初に生じた酸
化銀の沈澱が溶け去ろうとしている液を濾過し、これに
純水を400ml加えて銀溶液を500ml作った。こ
の銀溶液160mlをコロイド状シリカ840g中に入
れて混合し、シリカに銀を吸着・固着させ、銀を担持し
たコロイド状シリカを得た。得られたコロイド状シリカ
(a)−1のシリカ分は24重量%、含水率74重量
%、銀分1.3重量%であった。
【0023】合成例2〔銀担持酸化チタン微粒子(a)
−2〕 硝酸銀5gを水500gに溶かし、これに超微粒子状酸
化チタンを100g入れて混合攪拌した後、250℃で
2時間常圧乾燥した。これに水500gを加えて混合し
た後、濾過して含水の銀を担持した酸化チタン微粒子を
得た。得られた酸化チタン微粒子(a)−2の含水率1
5重量%、平均粒径=0.02μm、銀分2.6重量%
であった。
【0024】合成例3(液状組成物A,B) 表1に示す物質を用いて、A、B2種類の本発明の液状
組成物を作成した。この組成物は、攪拌タンクに(a)
〜(c)成分、さらに必要に応じてその他の添加剤を入
れ、軽く攪拌したのち、次いでホモジナイザーを使用し
て(10,000rpm)10分間攪拌し、200メッ
シュで濾過し、作成した。
【0025】なお、表1中の記号は、以下のものを表わ
す。 (b)−1;水性アクリル樹脂エマルジョン(固形分4
9重量%)(大日本インキ化学工業社製) (b)−2;メチルトリメトキシシラン〔CH3Si
(OCH33〕(信越化学工業社製) (c)−1;イオン交換水 (c)−2;エタノール (d)−1;シリコン系レベリング剤
【0026】
【表1】
【0027】実施例1 (活性炭−セラミックス)改質型浄水器本体のカバー内
面に、組成物Aを1m 2当たり35g塗布し、60℃で
2時間加熱乾燥してカバーサンプル(1)を作成した。
【0028】実施例2 出口ノズルの内面には、組成物Bを1m2当たり45g
塗布し、同様に60℃で2時間加熱乾燥して出口ノズル
サンプル(2)を作成した。
【0029】実施例3 磁気型浄水器本体のカバー内面に組成物Aを1m2当た
り30g塗布し、50℃で1.5時間加熱乾燥してカバ
ーサンプル(3)を作成した。
【0030】水垢付着評価 サンプル(1)、(2)を使用して浄水器を組立て、使
用頻度の高い水道の蛇口に取りつけた。比較例(対照)
としてカバー内面が無加工の部品〔比較サンプル
(1)〕および出口ノズル内面が無加工の部品〔比較サ
ンプル(2)〕を使用した同型浄水器を別の蛇口に取り
つけた。1日の平均水使用量はいずれも130〜160
リットルであり、使用した水道水のカルシウム、マグネ
シウム含有量は78mg/リットルであった。この状態
で3ヵ月間使用した後、取り外してサンプル(1)、
(2)と比較サンプル(1)、(2)を調べ、水垢付着
の状態を観察した。その結果、サンプル(1)、(2)
には全く水垢の付着がなく、対照の部品からは白い粉末
(乾燥した水垢)が比較サンプル(1)、(2)合計で
2.4g採取された。これにより、本発明は水垢付着防
止に顕著な効果があることが証明された。
【0031】抗菌性評価 サンプル(1)、(2)、比較サンプル(1)を用い
て、抗菌力試験を行った。先ず上記サンプルを水中に1
0日間浸漬した後、水洗し、これを表2に示す菌を入れ
た水の中に浸漬して水に対する抗菌力を調べた。結果を
表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】溶出性評価 サンプル(1)、(3)を用いて温水への溶出試験を行
った。1リットルの水道水を50℃に温め、この中にサ
ンプルを入れ、保温庫で24時間保持した後、水質を原
子吸光光度法により測定した。結果を表3に示す。な
お、原子吸光光度法により検出しない限界を金属ごとに
表3に記載した。
【0034】
【表3】
【0035】
【発明の効果】本発明の方法により得られた、表面が銀
を担持した無機微粒子を含む膜でコーティングされた浄
水器用の内部構成材などの部品を使用することによっ
て、その内部に水垢が付着することなく、また菌類が発
生、繁殖することがない浄水器を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/46 C02F 1/46 Z 1/50 510 1/50 510B 510C 510E 520 520B 531 531E 540 540F C09K 3/00 112 C09K 3/00 112F 112Z (72)発明者 原野 晴介 福岡県福岡市南区岡本3−50 Fターム(参考) 4D006 GA01 HA01 JA70Z KD06 MA01 PA01 PB06 PC51 4D024 AA02 BA02 CA13 DB05 DB09 DB27 4D061 DA03 FA10 4D064 AA17 BJ05 4H011 AA02 BA01 BB18 BC03 BC18 BC19 DA14 DC05 DD01 DH02 DH07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)銀を固形分に対し2〜12重量%
    担持した無機コロイド状物質および/または銀を固形分
    に対し2〜12重量%担持した平均粒径が3μm以下の
    無機微粒子を固形分換算で4〜40重量部、結合剤とし
    て(b)合成樹脂および金属アルコキシドからなる群よ
    り選ばれた少なくとも1種を固形分換算で4〜28重量
    部、ならびに(c)水および/または親水性有機溶媒
    〔ただし、(a)+(b)+(c)=100重量部〕を含
    有する液状組成物を塗布して形成された膜を表面に有す
    ることを特徴とする浄水器用部品。
  2. 【請求項2】 (a)銀を固形分に対し2〜12重量%
    担持した無機コロイド状物質および/または銀を固形分
    に対し2〜12重量%担持した平均粒径が3μm以下の
    無機微粒子を固形分換算で4〜40重量部、結合剤とし
    て(b)合成樹脂および金属アルコキシドからなる群よ
    り選ばれた少なくとも1種を固形分換算で4〜28重量
    部、ならびに(c)水および/または親水性有機溶媒
    〔ただし、(a)+(b)+(c)=100重量部〕を含
    有する液状組成物を浄水器用部品に塗布し、常温または
    低温加熱により硬化させて、その表面に膜を形成させる
    ことを特徴とする浄水器用部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の浄水器用部品を構造部
    品として有する浄水器。
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