JP2003123617A - ヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物およびヒューズ素子 - Google Patents

ヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物およびヒューズ素子

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JP2003123617A JP2002228923A JP2002228923A JP2003123617A JP 2003123617 A JP2003123617 A JP 2003123617A JP 2002228923 A JP2002228923 A JP 2002228923A JP 2002228923 A JP2002228923 A JP 2002228923A JP 2003123617 A JP2003123617 A JP 2003123617A
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fuse element
polyamide resin
nylon
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Masaaki Yamazaki
正明 山崎
Koji Fujimoto
康治 藤本
Itsuki Murakami
巖 村上
Hideki Ando
英樹 安藤
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Unitika Ltd
Pacific Engineering Corp
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Unitika Ltd
Pacific Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両電圧の昇圧化(例えば、42Vシステム
化)に際して、十分な耐アーク性が確保され、剛性、耐
熱性および透明性に優れたヒューズ用ポリアミド樹脂組
成物を提供する。 【解決手段】 (A)ポリカプロアミド(ナイロン6)95
〜5質量%と(B)ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイ
ロン66)5〜95質量%とからなる混合ポリアミド100質量
部および、(C)前記(A)および/または(B)に分子
レベルで分散された層状珪酸塩のシリケート層0.1〜20
質量部とからなるヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成
物。また、さらに(D)酸化防止剤、(E)金属石けん系
滑剤、(F)無機繊維状強化材が配合されているヒュー
ズ素子用ポリアミド樹脂組成物。また、前記ヒューズ素
子用ポリアミド樹脂組成物を用いたヒューズ素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐アーク性、透明
性、耐熱性、生産性に優れ、例えば自動車用電気回路等
に用いられるヒューズ素子等に好適に用いることのでき
るポリアミド樹脂組成物および該組成物からなるヒュー
ズ素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車内における各種電装品の
配線はヒューズボックスに集められ、各種電装品はそれ
らに流れる電流の大きさおよび使用頻度等に応じた定格
電流値を有したヒューズ素子を介してバッテリに接続さ
れている。このようなヒューズ素子1(図1)は、ハウジ
ング2とその所定平面から突出して並列に並ぶ一対の端
子3、4とを備えており、両端子間に接続された可溶体5
をハウジング2内に収納した構造となっている。何らか
の原因により定格以上の異常電流が発生した際には、こ
のヒューズ素子の可溶体5が溶断することで入力端子と
出力端子との間の導通が遮断され、各種電装品に過電流
が流れ続けることを防止する。従来、ヒューズ素子1の
ハウジング2には、耐熱性および絶縁性に優れたポリサ
ルフォンやポリエーテルサルフォン等の透明樹脂が用い
られており、可溶体が溶断しているか否かを外部から容
易に判別できるようになっている。
【0003】また、従来より自動車には、14V発電(12V
蓄電)のバッテリシステムが多く搭載されており、前記
したヒューズ素子はこのバッテリシステムに対応すべ
く、定格電圧32V、遮断特性32V×1000A(定格電圧×定
格遮断容量)として設計されていた。しかしながら、近
年、車載電装品およびエレクトロニクス制御装置の搭載
増大およびそれらの大型化に伴い、車両全体で電気使用
量は増大の一途を辿っている。これによりバッテリやオ
ルタネータの大型化およびワイヤハーネスの太線化等に
よる車両重量増等が問題となっており、抜本的な対策と
して車両電圧の昇圧化(42Vシステム化)が検討されて
いる。
【0004】車両電圧が42Vシステムへと昇圧された場
合、ヒューズ素子内に設置された可溶体の溶断時には、
従来の14Vシステムにおける可溶体溶断時よりも電圧値
の大きなアークが長時間発生する。しかしながら、従来
のハウジングを構成するポリサルフォンやポリエーテル
サルフォン等の耐アーク性は42Vシステムに対応できる
ほど高くはない。これは、芳香環を主鎖中に有するポリ
マーの炭化によるものであり、樹脂そのものに原因する
本質的な現象である。すなわち、ハウジング内面の炭化
により、可溶体が溶断したにもかかわらずリーク電流が
ハウジング内面を流れて両端子間の導通状態が継続し、
ハウジングおよび端子の溶損が発生する恐れがあった。
従って、42Vシステムおいても可溶体の溶断時にハウジ
ング内面が炭化しないような構造を有する樹脂からなる
ヒューズ素子の開発が急がれていた。
【0005】以上のような背景から、ヒューズ素子ハウ
ジングとして必要な耐アーク性(a)を維持するため
に、脂肪族ポリアミド樹脂によるヒューズ素子ハウジン
グが検討されている。しかし、耐アーク性を優先項目と
して脂肪族ポリアミド樹脂を選択したことによって、さ
らなる課題(b)〜(e)が明らかとなった。すなわち、
(b)ヒューズ溶断時の変形、(c)ヒューズ視認のため
の透明性、(d)成形加工時の金型摩耗、(e)使用中の
熱変色、である。
【0006】(b)のヒューズ溶断時の変形を防止する
には、脂肪族ポリアミドの中で熱変形温度の高いナイロ
ン66樹脂が好ましい。しかし、この樹脂は結晶性が高
く、単独で使用した場合には、(c)の透明性が失わ
れ、ハウジング内の可溶体を視認することができなくな
る。この問題は、ナイロン66に、同じ脂肪族ポリアミド
樹脂であるナイロン6を混合し、混合樹脂全体の結晶性
を低下させることで解決できるが、ナイロン6はナイロ
ン66よりも熱変形温度が低いため、ナイロン6の混合に
よって低下した熱変形温度を、少量の繊維状強化材(一
般にはガラス繊維が用いられる)の添加で補う必要があ
る。こうして、(b)、(c)を満足する樹脂組成として、
ナイロン66+ナイロン6+ガラス繊維という配合が検討
されてきた。しかし、無機強化材であるガラス繊維の配
合によって、射出成形時の金型摩耗を促進することにな
り、金型の交換頻度が上がって生産性を低下させる問題
(d)がある。
【0007】また、ヒューズ素子は、安全性や交換時の
利便性を考慮して、定格電流の大きさ毎に色分けによる
識別がなされている。このような観点から、ヒューズ素
子ハウジング用の素材は、エンジンルーム内の熱による
変色(e)が抑制されていることが好ましい。
【0008】
【本発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明
は、昇圧化された車載バッテリシステムに搭載されたヒ
ューズ素子における可溶体溶断時に、ハウジング内部の
炭化によるリーク電流の発生を抑え、かつヒューズ素子
に適した耐熱変形性、透明性、低金型摩耗性を備えてお
り、さらには耐熱変色性をも備えた樹脂組成物を提供す
ることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意検討を進めた結果、ハウジングとして
ポリカプロアミド樹脂(ナイロン6)とポリヘキサメチ
レンアジパミド樹脂(ナイロン66)とからなる樹脂組成
物を用いることにより、上記課題が解決され、優れたヒ
ューズ素子用ハウジングが得られることを見出した。す
なわち、本発明の要旨は、次の通りである。 (1)(A)ポリカプロアミド(ナイロン6)95〜5質量
%と(B)ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6
6)5〜95質量%とからなる混合ポリアミド100質量部お
よび(C)前記(A)および/または(B)に分子レベル
で分散された層状珪酸塩のシリケート層0.1〜20質量部
とからなるヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。 (2)さらに(D)酸化防止剤0.1〜4質量部が配合され
ている前記ヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。 (3)さらに(E)金属石けん系滑剤0.01〜0.5質量部が
配合されている前記ヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成
物。 (4)さらに(F)無機繊維状強化材3〜10質量部が配合
されている前記ヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。 (5)ハウジングと、その所定平面から突出して並列状
態に並ぶ一対の端子とを備え、両端子の基端側間に接続
された可溶体を前記ハウジング内に収納したヒューズ素
子において、前記ハウジングが、上記のヒューズ素子用
ポリアミド樹脂組成物から形成されていることを特徴と
するヒューズ素子。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のヒューズ素子用樹脂組成物は、(A)ポ
リカプロアミド(ナイロン6)95〜5質量%と(B)ポリ
ヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)5〜95質量%
とからなる混合ポリアミド100質量部および(C)前記
(A)および/または(B)に分子レベルで分散された層
状珪酸塩のシリケート層0.1〜20質量部とからなる。
(A)ナイロン6および(B)ナイロン66との混合ポリア
ミドは、ヒューズ素子ハウジングとして必要な耐アーク
性を維持するために必要である。
【0011】本発明の樹脂組成物における(A)ポリカ
プロアミド(ナイロン6)と(B)ポリヘキサメチレンア
ジパミド(ナイロン66)との混合比率は、透明性と耐熱
性とのバランスに依存するが、本発明においては、
(A)/(B)=5/95〜95/5(質量比)であることが必要
であり、好ましくは、15/85〜85/15の範囲である。ポリ
カプロアミドが95質量%を超えると成形したハウジング
の耐熱性が低下し好ましくない。一方、5質量%未満の
場合は透明性が低下し好ましくない。
【0012】本発明におけるポリカプロアミド(ナイロ
ン6)とは、アミノカプロン酸、ε-カプロラクタム等を
原料とするアミド結合を主鎖内に有する重合体である。
また、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)
は、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸(またはそれ
らの塩)を原料とするアミド結合を主鎖内に有する重合
体である。ポリカプロアミドまたはポリヘキサメチレン
アジパミドは、本発明の効果を損ねない範囲で他のモノ
マーが共重合されていてもよく、それらのモノマーに
は、アミノカルボン酸としては、ε-カプロラクタム、1
2−アミノドデカン酸、11−アミノウンデカン酸等があ
り、ラクタム類としては、ω-ラウロラクタム、ω‐ウ
ンデカノラクタム等があり、ジアミンとしては、テトラ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等があり、
またジカルボン酸としては、アジピン酸、スベリン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、2-クロロテレフタル酸、2-メチルテ
レフタル酸、5-メチルイソフタル酸、5-ナトリウムスル
ホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒ
ドロイソフタル酸等がある。上記から選ばれたジアミン
とジカルボン酸とは一対の塩として用いることもでき
る。
【0013】本発明に用いる混合ポリアミド樹脂の分子
量(相対粘度)は特に制限はないが、96質量%濃硫酸を
溶媒とし、温度25℃、濃度1g/dlの条件で測定した相対
粘度が、1.5〜5.0の範囲、特に2.0〜4.0の範囲にあるこ
とが望ましい。相対粘度が1.5未満のものは成形品の機
械物性に劣る傾向にある一方、5.0を超えるものは成形
性が著しく低下する傾向にある。
【0014】本発明のポリカプロアミド(ナイロン6)
またはポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)
は、すくなくとも一方が分子レベルで分散された層状珪
酸塩のシリケート層を含有している。その含有量は、混
合ポリアミド樹脂100質量部あたり0.1〜20質量部とする
必要があり、0.5〜10質量部とすることがより好まし
く、0.8〜5質量部とすることが特に好ましい。シリケー
ト層は、後述のようにナノメートルサイズで微細に分散
しているために、他の補強材よりも樹脂マトリックスの
補強効率が高い。このため、例えばガラス繊維強化樹脂
と同等の剛性を得るための添加量が少なくて済み、本発
明の組成物をヒューズ素子ハウジングのような薄肉の成
形体として使用する場合、シリケート層自体の大きさも
手伝って特にその透明性が高くなる。また、補強材のサ
イズがきわめて小さいために、金型の摩耗度は補強材を
含まないポリアミド樹脂と実質的に同等であって、射出
成形による大量の連続生産においては、ガラス繊維など
の他の補強材と比べて金型の摩耗量を大幅に低下させる
ことができ、生産性にも優れている。この配合量が0.1
質量部未満では、層状珪酸塩の珪酸塩層による樹脂マト
リックスの補強効果が乏しく、ヒューズ素子用ポリアミ
ド樹脂組成物としたときの剛性や耐熱性が低下する。一
方、この配合量が20質量部を超えると、靱性が低下し、
また、ポリアミド樹脂組成物の透明性が低下するため好
ましくない。
【0015】本発明における層状珪酸塩は、珪酸塩を主
成分とする負に帯電した結晶層(シリケート層)とその
層間に介在するイオン交換能を有するカチオンとからな
る構造を有するものである。シリケート層とは、層状珪
酸塩を構成する基本単位であり、層状珪酸塩の層構造を
崩すこと(以下、「劈開」と呼ぶ)によって得られる板
状の無機結晶である。本発明におけるシリケート層と
は、この層の一枚一枚、もしくは平均5層以下の積層状
態を意味する。「分子レベル」で分散されるとは、層状
珪酸塩のシリケート層が樹脂マトリックス中に分散する
際に、それぞれが平均2nm以上の層間距離を保ち、互い
に塊を形成することなく存在している状態をいう。ここ
で層間距離とは前記シリケート層の重心間距離である。
かかる状態は、得られた層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂
の試験片について、例えば透過型電子顕微鏡写真観察を
行うことにより確認することができる。
【0016】層状珪酸塩は、天然品、人工品を問わず用
いることができ、例えばスメクタイト族(モンモリロナ
イト、バイデライト、ヘクトライト、ソーコナイト
等)、バーミキュライト族(バーミキュライト等)、雲
母族(フッ素雲母、白雲母、パラゴナイト、金雲母、レ
ピドライト等)、脆雲母族(マーガライト、クリントナ
イト、アナンダイト等)、緑泥石族(ドンバサイト、ス
ドーアイト、クッケアイト、クリノクロア、シャモサイ
ト、ニマイト等)が挙げられるが、本発明においてはNa
型あるいはLi型の膨潤性フッ素雲母やモンモリロナイト
が特に好適に用いられ、特に膨潤性フッ素雲母は白色度
に優れているため、得られる樹脂組成物の外観上、好ま
しい。
【0017】膨潤性フッ素雲母は一般的に次式で示され
る構造式を有するものであり、溶融法やインターカレー
ション法によって得られる。 Naα(MgLiβ)Si (式中、0≦α≦1, 0≦β≦0.5, 2.5≦x≦3, 10≦y≦
11,1.0≦z≦2.0)
【0018】モンモリロナイトは一般的に次式で表され
るもので、天然に産出するものを水ひ処理等を用いて精
製することにより得ることができる。 MSi4(Al2−aMg)O10(OH)・nH
O (式中で、Mはナトリウム等のカチオンを表し、0.25≦
a≦0.6である。また層間のイオン交換性カチオンと結合
している水分子の数はカチオン種や湿度等の条件によっ
て様々に変わりうるので、式中ではnH2Oで表した)
【0019】また、モンモリロナイトにはマグネシアン
モンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、鉄マグネシア
ンモンモリロナイト等の同型イオン置換体の存在が知ら
れており、これらを用いてもよい。
【0020】本発明において使用する層状珪酸塩は、後
述する方法で求めた陽イオン交換容量(CEC)には特に
制限はないが、以下のような場合には考慮する必要があ
り、通常は40〜200ミリ当量/100gであることが望まし
い。このCECが40ミリ当量/100g未満のものでは、膨潤能
が低いためにシリケート層を含有するポリアミド樹脂組
成物の製造時に十分な劈開が達成されず、剛性や耐熱性
の向上効果に乏しい。一方、CECが200ミリ当量/100gを
越えるものではポリアミド樹脂マトリックスとシリケー
ト層との相互作用が著しく大きくなり、得られたポリア
ミド樹脂組成物の靱性が大幅に低下し、脆くなるため好
ましくない。
【0021】本発明において層状珪酸塩のCECに関して
特に考慮すべき場合として、本発明の樹脂組成物からな
るヒューズ素子ハウジングを用いてヒューズ素子へと組
み立てる工程において、ハウジング部に存在するウェル
ド部の強度不足に基づく割れが発生する状況が挙げられ
る。生産性の点で問題となるこの現象を回避するために
は、前記層状珪酸塩の好ましいCECの範囲内において、C
ECのより小さい層状珪酸塩を用いるとよい。この際、例
えば50〜100ミリ当量/100g、より好ましくは50〜70ミリ
当量/100gのCECを有する層状珪酸塩を用いると効果的で
ある。このような層状珪酸塩を用いても得られるポリア
ミド樹脂組成物の剛性や耐熱性に大きな変化はなく、ヒ
ューズ素子ハウジングとして問題なく使用できる。
【0022】本発明においては上記した層状珪酸塩の初
期粒子径について特に制限はない。ここで初期粒子径と
は本発明における層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂を製造
するに当たって用いる、原料としての層状珪酸塩の粒子
径であり、複合材料中の珪酸塩層の大きさとは異なるも
のである。しかしこの粒子径は、係る層状珪酸塩含有ポ
リアミド樹脂の機械的物性等に少なからず影響を及ぼ
し、その物性をコントロールする意味で、必要に応じて
ジェットミル等で粉砕して粒子径をコントロールするこ
ともできる。また、膨潤性フッ素雲母系鉱物をインター
カレーション法により合成する場合には、原料であるタ
ルクの粒子径を適切に選択することにより初期粒子径を
変更することができる。粉砕との併用により、より広い
範囲で初期粒子径を調節することができる点で好ましい
方法である。
【0023】次に、本発明のヒューズ素子用ポリアミド
樹脂組成物を製造する方法について説明する。本発明に
おけるポリカプロアミド(ナイロン6)またはポリヘキ
サメチレンアジパミド(ナイロン66)は層状珪酸塩を添
加してこれを劈開させ、シリケート層が分子レベルで分
散されたポリアミド樹脂とすることが必要である。これ
は前記した層状珪酸塩の存在下に、所定量の前記モノマ
ーを重合することによるか、または層状珪酸塩とポリア
ミドとを溶融混練することによって得られたポリアミド
樹脂を使用することにより可能となる。好ましくは前者
の方法で得られたポリアミド樹脂を使用することであ
る。重合は、ポリカプロアミド(ナイロン6)またはポ
リヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)のモノマー
と層状珪酸塩の所定量をオートクレーブに仕込んだ後、
温度240〜300℃、圧力0.2〜3MPa、1〜15時間の範囲内で
溶融重合を行うことにより行えばよい。その時の溶融重
合の条件は、ナイロン6、ナイロン66を溶融重合する通
常の条件を採用することができる。
【0024】層状珪酸塩を含有するポリアミド樹脂を重
合する際には、酸を添加することが好ましい。酸を添加
することにより、層状珪酸塩の劈開が促進され、樹脂マ
トリックス中への珪酸塩層の分散がより進行する。これ
により、剛性や耐熱性の高いポリアミド樹脂が得られ
る。上記の酸としては、pK(25℃、水中での値)が
0〜6または負の酸であるなら有機酸でも無機酸でもよ
く、具体的には安息香酸、セバシン酸、ギ酸、酢酸、ク
ロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、亜硝
酸、リン酸、亜リン酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素
酸、硝酸、硫酸、過塩素酸等が挙げられる。酸の添加量
は、使用する層状珪酸塩の全陽イオン交換容量に対して
3倍モル量以下とすることが好ましく、1〜1.5倍モル量
がより好ましい。この添加量が3倍モル量を超えると、
ポリアミド樹脂の重合度が上がりにくくなり、生産性が
低下するため好ましくない。
【0025】ポリカプロアミド(ナイロン6)とポリヘ
キサメチレンアジパミド(ナイロン66)との混合は、前
記した範囲内で所定の混合比率でペレットブレンドある
いは溶融混練することにより行うことができる。この
際、シリケート層が分子レベルで分散された、ポリカプ
ロアミド(ナイロン6)またはポリヘキサメチレンアジ
パミド(ナイロン66)のいずれか一方のみを使用し、他
方はシリケート層が分散していないアミド樹脂と混合し
ていもよい。両方がシリケート層が分散しているポリア
ミド樹脂を混合していもよいことは言うまでもない。
【0026】本発明のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組
成物は、混合ポリアミド100質量部あたり酸化防止剤を
0.1〜4質量部含有していることが好ましく、0.3〜3質量
部がさらに好ましい。これによってヒューズ素子として
重要な特性である耐熱変色性を付与することができる。
0.1質量部未満では変色を防止する効果に乏しく、4質量
部を超えると配合量に見合う効果が得られないことが多
く、場合によってはポリアミド樹脂の溶融粘度が上昇
し、成形性が悪化する傾向がある。好ましい酸化防止剤
としては、2,6−ジ−オルト−ブチル−4−メチルフェノ
ール、n−オクダデシル−3−(3'、5'−ジ−t−ブチル
−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキ
ス〔メチレン−3−(3、5−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕メタン、トリス(3、5
−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシベンジル)イソシア
ヌレート、4、4'−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t
−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−ビス
−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニル)プロピオネート〕、3、9−ビス{2−〔3−(3
−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プ
ロピオニルオキシ〕−1、1−ジメチルエチル}−2、4、
8、10−テトラオキサスピロ〔5、5〕ウンデカン等に代
表されるフェノール系酸化防止剤、ジラウリル−3、3'
−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3、3'−チオ
ジプロピオネート、ジステアリル−3、3'−チオジプロ
ピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラ
ウリルチオプロピオネート)等に代表されるイオウ系酸
化防止剤、トリスノニルフェネルフォスファイト(「ア
デカスタブ1178」)、トリス(2、4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ホスファイト(「アデカスタブ2112」)、ビス
(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト(「アデカスタブPEP-4」)、ジステアリルペンタエ
リスリトールジホスファイト(「アデカスタブPEP-
8」)、ビス(2、4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエ
リスリトールホスファイト(「アデカスタブPEP-24
G」)、ビス(2、6、ジ−t−ブチル−4−メチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールホスファイト(「アデカスタ
ブPEP-36」)、2、2−メチレンビス(4、6−ジ−t−ブ
チルフェニル)オクチルホスファイト(「アデカスタブ
HP-10」)、テトラキス(2、4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−4、4'−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト等のリ
ン系酸化防止剤等が挙げられるが、特に好ましいものは
リン系酸化防止剤であり、このような化合物の例として
は、旭電化工業社製のアデカスタブPEP-4、PEP-8、PEP-
24G、PEP-36等が挙げられる。中でもPEP-24Gが耐熱変色
における効果が大きく、最も好ましい。
【0027】本発明のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組
成物には、成形時の離型性を向上させるため混合ポリア
ミド100質量部あたり0.01〜0.5質量部、好ましくは0.01
〜0.3質量部の金属石けん系滑剤を含有していてもよ
い。この含有量が0.01質量部未満では離型性に及ぼす効
果に乏しく、0.5質量部を越えると場合によってはウェ
ルド強度の低下等の影響が顕著になる。金属石けん系滑
剤としてはステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグ
ネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸スズ等のステ
アリン酸系金属塩、ラウリン酸カルシウム、ラウリン
酸、ラウリン酸亜鉛等のラウリン酸金属塩、リシノール
酸バリウム、リシノール酸カルシウム、リシノール酸亜
鉛等のリシノール酸系金属塩、ナフテン酸バリウムやナ
フテン酸亜鉛等のナフテン酸系金属塩、モンタン酸ナト
リウム、モンタン酸リチウム、モンタン酸カルシウム、
モンタン酸亜鉛等のモンタン酸系金属塩等があり、好ま
しいものとしてモンタン酸系金属塩が挙げられる。この
ような化合物の例としては、クラリアント社製のリコモ
ントNaV101やリコモントCaV102、リコモントLiV103等を
例示することができ、特にリコモントNaV101が好ましい
効果を上げる。
【0028】本発明のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組
成物は、必要に応じて、さらに無機繊維状強化材が混合
ポリアミド100質量部あたり3〜10質量部の範囲で配合さ
れていてもよく、シリケート層の添加量に応じて、透明
性や耐金型摩耗性を大きく損なわない範囲で調節され
る。無機繊維状強化材の例としては、ガラス繊維、ワラ
ストナイト、金属ウィスカー、セラミックウィスカー、
チタン酸カリウムウィスカー、炭素繊維等が挙げられ、
ガラス繊維がもっとも好ましい。
【0029】本発明におけるヒューズ素子用ポリアミド
樹脂組成物を製造するに当たっては、その特性を大きく
損なわない限りにおいて、他の熱安定剤や酸化防止剤、
強化材のほか、染料、顔料、着色防止剤、耐候剤、難燃
剤、可塑剤、結晶核剤、離型剤等を添加してもよく、こ
れらはいずれかのポリアミドの製造時や、両ポリアミド
の混合時に必要に応じて添加すればよい。
【0030】他の強化材の例としては、例えばクレー、
タルク、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、シリカ、アルミ
ナ、酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、アルミン酸ナ
トリウム、アルミノ珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウ
ム、ガラスバルーン、カーボンブラック、ゼオライト、
ハイドロタルサイト、窒化ホウ素、グラファイト等が挙
げられる。
【0031】本発明のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組
成物は優れた耐アーク性、耐熱変形性、透明性、耐金型
摩耗性を有し、かかる樹脂組成物は、射出成形等の通常
の成形方法により容易にヒューズ素子用ハウジングに成
形することができる。
【0032】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定され
るものではない。なお、参考例、実施例ならびに比較例
で用いた原料および各種物性値の測定は、以下の通りで
ある。 1.原料 (1)膨潤性フッ素雲母 コープケミカル社製「ソマシフME100」を用いた。後述
するCEC測定より、このもののCECは100ミリ当量/100gで
あった。 (2)モンモリロナイト クニミネ工業社製「クニピア-F」を用いた。後述するCE
C測定より、このもののCECは110ミリ等量/100gであっ
た。 (3)ナイロン6(P-3) シリケート層を含有しないナイロン6として、ユニチカ
社製「A1030BRL」を用いた。 (4)ナイロン66(P-5) シリケート層を含有しないナイロン66として、ユニチカ
社製「A125」を用いた。 (5)耐熱性改良材(亜リン酸エステル系化合物) 旭電化社製「PEP-24G」を用いた。 (6)離型性改良材(金属石けん系滑剤) クラリアント社製「リコモントNaV101」を用いた。 (7)ガラス繊維(無機繊維状強化材) 日本電気硝子社製「T289」を用いた。
【0033】2.測定方法 (1)ポリアミド樹脂の相対粘度 96質量%濃硫酸中に、ポリアミド樹脂の乾燥ペレットを
濃度が1g/dlになるように溶解させ、25℃で測定した。
なお、ポリアミド樹脂にシリケート層が含まれている場
合には、無機灰分率の値に基づき、ポリアミド成分の濃
度が1g/dlになるように乾燥ペレットを計量し、これを
溶解させた後、G-3ガラスフィルターにより無機成分を
濾別して測定に供した。
【0034】(2)シリケート層分散ポリアミドの無機
灰分量 乾燥したポリアミド樹脂のペレットを磁性ルツボに精秤
し、500℃に保持した電気炉で15時間焼却処理した後の
残渣を無機灰分として、次式に従って無機灰分率を求め
た。 無機灰分率(質量%)=[無機灰分質量(g)]/[焼却処理
前の試料の全質量(g)]×100
【0035】(3)陽イオン交換容量 日本ベントナイト工業会標準試験方法によるベントナイ
ト(粉状)の陽イオン交換容量測定方法(JABS-106-7
7)に基づいて求めた。すなわち、浸出液容器、浸出管
および受器を縦方向に連結した装置を用いて、まず初め
に、層状珪酸塩をpH=7に調製した1N酢酸アンモニウム
水溶液により、その層間のイオン交換性カチオンの全て
をNH に交換する。その後、水とエチルアルコール
を用いて十分に洗浄してから、前記したNH 型の層
状珪酸塩を10重量%の塩化カリウム水溶液中に浸し、試
料中のNH をK+へと交換する。引き続いて、前記し
たイオン交換反応に伴い浸出したNH を0.1N水酸化
ナトリウム水溶液を用いて中和滴定することにより、原
料である膨潤性層状珪酸塩の陽イオン交換容量(ミリ当
量/100g)を求めた。
【0036】(4)シリケート層の分散状態 後述する、曲げ弾性率測定用の試験片から小さく切り出
したサンプルをエポキシ樹脂に包埋し、ダイヤモンドナ
イフにて超薄切片に切り出したものについて、透過型電
子顕微鏡(日本電子社製、JEM-200CX型、加速電圧100k
V)を用いて写真撮影した。この電子顕微鏡写真中に写
った膨潤性層状珪酸塩のシリケート層について、そのお
およその大きさと層間距離を求めることによりシリケー
ト層の分散性を評価した。
【0037】(5)ポリアミド樹脂組成物の耐アーク性 ASTM D-495に基づいて測定した。 (6)試験片の曲げ弾性率 ASTM D-790に基づいて測定した。 (7)試験片の荷重たわみ温度 ASTM D-648に基づいて、荷重0.45MPaで測定した。
【0038】(8)下字透過性(透明性) 東芝機械社製IS-100E射出成形機を用い、バレル温度280
℃、金型40℃の設定で50mm×90mm×1mmのプレートを射
出成形し、このプレートを文字の書かれた台紙の上に置
き、台紙の文字が判読できるかどうかを評価した。 ○:判読できる、 ×:判読できない。
【0039】(9)ヒートサグ(倒れ込み量) 東芝機械社製IS-100E射出成形機を用い、バレル温度280
℃、金型40℃の設定で120mm×12.7mm×0.8mmの試験片を
射出成形した。得られた試験片の長手方向の成形品端部
20mmをクランプで片持ち固定し、290℃のオーブンで20
秒間、熱処理した後の自重による倒れ込み量を測定し
た。この値が大きいほど形態保持性が低い。
【0040】(10)熱変色性 東芝機械社製IS-100E射出成形機を用い、バレル温度280
℃、金型40℃の設定で50mm×90mm×1mmのプレートを射
出成形した。このプレートを125℃のオーブンで1000時
間熱処理し、熱処理前後の色調変化ΔEを、日本電色工
業社製SZ-Σ90型色差計で測定した。この値が小さいほ
ど変色量が少ない。
【0041】(11)離型性 NIIGATA製CND15A-II射出成形機を用い、バレル温度280
℃、金型30℃の設定で、10mm×10mm×1mmの成形片を10
万ショット射出成形した。全ショット数に占める離型不
良品の割合(%)を計算し評価した。この値が小さいほ
ど離型性に優れ、生産性が高い。
【0042】(12)金型摩耗性 NIIGATA製CND15A-II射出成形機を用い、バレル温度280
℃、金型30℃の設定で、PX5(大同特殊鋼)鋼材を使用
して作られた幅2.0mm、高さ0.5mm、長さ3.0mmのサイド
ゲートを有する10mm×10mm×1mmの成形片が得られる金
型を利用し、この成形片を10万ショット射出成形した。
その時点で成形片ゲート部の高さを測定し、初期の高さ
との比較から高さの増加率(%)で評価した。この値が
小さいほど摩耗量は少ない。
【0043】[参考例1] シリケート層分散ポリアミド(P-1)の製造 ε-カプロラクタム1.0kgおよび膨潤性フッ素雲母400g
(全CEC量は0.4モルに相当する)を水1kgに混合し、ホ
モミキサーを用いて1時間撹拌した。引き続いて、予め
ε-カプロラクタム9.0kgを仕込んでおいた内容積30リッ
トルのオートクレーブに、前記混合液および85質量%リ
ン酸水溶液46.2g(0.4モル)を投入し、攪拌しながら12
0℃にまで昇温し、その後1時間その温度を維持しつつ
攪拌を続けた。引き続いて、260℃に加熱し、圧力1.5MP
aまで昇圧した。そして徐々に水蒸気を放出しつつ温度2
60℃、圧力1.5MPaを2時間維持し、さらに1時間かけて常
圧まで放圧し、さらに40分間重合した。重合が終了した
時点で、上記反応生成物をストランド状に払い出し、冷
却、固化後、切断し、これを精練して、シリケート層を
含有するナイロン6(P-1)を得た。精練、乾燥後のP-1
のペレットについて透過型電子顕微鏡観察を行ったとこ
ろ、膨潤性フッ素雲母系鉱物が劈開し、シリケート層が
樹脂マトリックス中に分子レベルで分散されていること
が確認された。なお、灰分測定によるP-1中のシリケー
ト層の含有量は4.5質量%であった。
【0044】[参考例2] シリケート層分散ポリアミド(P-2)の製造 膨潤性フッ素雲母の代わりにモンモリロナイトを用い、
モンモリロナイトの全CEC量(0.44モル)に当量の85質
量%リン酸水溶液(50.8g)を用いた他は、参考例1と
同様にしてシリケート層を含有するナイロン6(P-2)を
得た。精練、乾燥後のP-2のペレットについて透過型電
子顕微鏡観察を行ったところ、モンモリロナイトが劈開
し、シリケート層が樹脂マトリックス中に分子レベルで
分散されていることが確認された。なお、灰分測定によ
るP-2中のシリケート層の含有量は4.5質量%であった。
【0045】[参考例3] シリケート層分散ポリアミド(P-4)の製造 膨潤性フッ素雲母400gを水1kgと混合し、室温下、ホモ
ミキサーを用いて2時間撹拌し、膨潤性フッ素雲母の水
分散液を調製した。一方、ナイロン66塩(BASF社製「AH
塩」)10kgと水2kgとを内容積30リットルのオートクレ
ーブに投入し、撹拌しながら280℃に昇温し、圧力1.8MP
aまで昇圧した。その後水蒸気を放出しつつ温度280℃、
圧力1.8MPaを2時間維持し、さらに1時間かけて1.0MPaま
で放圧した。この時点で先に調製した膨潤性フッ素雲母
系鉱物の水分散液の全量を投入し、280℃、1.0MPaを1時
間維持した。引き続いて、1時間かけて常圧まで放圧
し、常圧下さらに1時間重合を行った。重合が終了した
時点で、上記反応生成物をストランド状に払いだし、冷
却、固化後、切断してシリケート層を含有するナイロン
66(P-4)を得た。乾燥後のP-4のペレットについて透過
型電子顕微鏡観察を行ったところ、膨潤性フッ素雲母系
鉱物が劈開し、シリケート層が樹脂マトリックス中に分
子レベルで分散されていることが確認された。なお、灰
分測定によるP-4中のシリケート層の含有量は、4.1質量
%であった。
【0046】実施例1〜14 表1に示す実施例1〜14の組成のポリアミド樹脂組成物は
東芝機械社製TEM-37BS型2軸押出機を用いて溶融混練す
ることにより得た。P-1〜P-5の各樹脂を表に記載の配合
比で一括ブレンドし、シリンダ温度270〜290℃、スクリ
ュー回転数200rpm、吐出量150kg/hrとした。押し出し直
後のストランドを水冷し、ペレタイザーにてペレット化
し、乾燥の後、射出成形に供した。
【0047】
【表1】
【0048】比較例1〜9 表2に示す比較例1〜5はそれぞれP-1〜P-5単独での試験
結果である。また比較例6〜9の組成のポリアミド樹脂組
成物は東芝機械社製TEM-37BS型2軸押出機を用いて溶融
混練することにより得た。各々の配合比で一括ブレンド
し、シリンダ温度270〜290℃、スクリュー回転数200rp
m、吐出量150kg/hrとした。押出し後直後のストランド
を水冷し、ペレタイザーにてペレット化し、乾燥の後、
射出成形に供した。
【0049】
【表2】
【0050】実施例1〜14で得られたポリアミド樹脂組
成物は、耐アーク性、ヒートサグ試験の倒れ込み量、透
明性、金型摩耗性とも問題なく、例えば図1に示したよ
うな自動車用電気回路等に用いられるヒューズ素子等に
好適に用いることのできるポリアミド樹脂組成物であっ
た。実施例2〜14は、亜リン酸エステル化合物を添加し
たため、さらに耐熱変色性も改善された結果となり、実
施例5および6の耐熱変色性は特に良好であった。
【0051】いずれの比較例においても耐熱変色性に問
題があり、特に比較例1〜7のように、いずれかのポリア
ミド成分のみしか用いなかった例では、下地透過性及び
離型性が良くなかった。さらに比較例1および2ではヒー
トサグ試験による形態保持性に問題があった。比較例6
および7では金型摩耗量も大きなものであった。また比
較例8では形態保持性、比較例9では金型摩耗性にそれぞ
れ問題があった。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、車両電圧の昇圧化(例
えば、42Vシステム化)に際して、十分な耐アーク性が
確保され、剛性、耐熱性、および透明性に優れたポリア
ミド樹脂組成物が得られ、自動車用電気回路等における
ヒューズ素子として好適に用いることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す自動車用ブレード
ヒューズの縦断面図
【図2】 図1におけるA−A'線断面図
【符号の説明】
1:ヒューズ素子、2:ハウジング、3:入力端子、4:出
力端子、5:可溶体(ヒューズエレメント)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 17/60 H01B 17/60 K (72)発明者 藤本 康治 京都府宇治市宇治樋ノ尻31−3 ユニチカ 株式会社宇治プラスチック工場内 (72)発明者 村上 巖 岐阜県大垣市檜町450番地 太平洋精工株 式会社内 (72)発明者 安藤 英樹 岐阜県大垣市檜町450番地 太平洋精工株 式会社内 Fターム(参考) 4J002 CL01W CL03X DA029 DA039 DA069 DE079 DE149 DE189 DE239 DE289 DJ006 DJ009 DJ019 DJ039 DJ049 DJ056 DK009 DL009 EG038 EJ027 EJ037 EJ047 EJ067 EV067 EW067 FA039 FD016 FD019 FD077 GQ00 5G333 AA07 AB12 AB18 AB22 BA01 CB12 CB13 CB14 CC16 DA03 DA11 DA21 FA01 5G502 AA20 BA05 BA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカプロアミド(ナイロン6)95
    〜5質量%と(B)ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイ
    ロン66)5〜95質量%とからなる混合ポリアミド100質量
    部および、(C)前記(A)および/または(B)に分子
    レベルで分散された層状珪酸塩のシリケート層0.1〜20
    質量部とからなるヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記混合ポリアミド100質量部に対し
    て、さらに(D)酸化防止剤0.1〜4質量部が配合されて
    いる請求項1記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 前記混合ポリアミド100質量部に対し
    て、さらに(E)金属石けん系滑剤0.01〜0.5質量部が配
    合されている請求項1または2に記載のヒューズ素子用
    ポリアミド樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記混合ポリアミド100質量部に対し
    て、さらに(F)無機繊維状強化材3〜10質量部が配合さ
    れている請求項1〜3いずれかに記載のヒューズ素子用ポ
    リアミド樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ハウジングと、その所定平面から突出し
    て並列状態に並ぶ一対の端子とを備え、両端子の基端側
    間に接続された可溶体を前記ハウジング内に収納したヒ
    ューズ素子において、前記ハウジングが、請求項1〜4い
    ずれかに記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物か
    ら形成されていることを特徴とするヒューズ素子。
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