JP2003122785A - 利用者属性登録情報自動更新装置ならびにその方法、および利用者属性登録情報自動更新プログラム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者の嗜好に則した情報を選別して効率の
良い情報配信を可能とし、利用者による属性情報設定の
手間を省いて負担軽減をはかる。 【解決手段】 利用者属性登録情報更新部１３は、配信
情報へのアクセス履歴を基に配信センタで情報配信に関
する利用者属性登録情報のカスタマイズを行なう。そし
て配信情報制御部１４が配信情報に対する利用者への適
合度により、情報の選別や配信順序の決定を行なう。配
信情報へのアクセス頻度、配信情報へのアクセス最新時
刻までの期間、配信情報関連カテゴリへのアクセス頻
度、配信情報関連カテゴリへのアクセス最新時刻までの
期間、アクセス時刻周期性をカスタマイズのためのパラ
メータとし、ニューラルネットワークにより利用者属性
登録情報を学習し、自動更新する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、配信情報へのアク
セス履歴を用いて利用者配信属性登録情報の自動更新を
行なう、特に、コンピュータネットワークをワイヤレス
で利用可能なドライバ向け情報配信システムに用いて好
適な、利用者属性登録情報自動更新装置ならびにその方
法、および利用者属性登録情報自動更新プログラムに関
する。

【０００２】

【従来の技術】ノートサイズやパームトップサイズ等の
携帯可能な移動端末としてのパーソナルコンピュータ
に、ＧＰＳ（Global Positioning System:全地球測位シ
ステム）を搭載させ、このパーソナルコンピュータの存
在する現在位置周辺の情報を、モバイルコンピュータネ
ットワークに接続されている、位置依存性情報の情報提
供を行なうサービスセンタから、このパーソナルコンピ
ュータの要求に基づいて配信することが行われている。
上記したパーソナルコンピュータによらず、カーナビゲ
ーションシステムを移動端末として用いるドライバ向け
情報配信システムにおいても同様のサービスが行なわれ
ている。

【０００３】ここでいうモバイルコンピュータネットワ
ークとは、モバイルコンピュータが接続可能なネットワ
ーク（公衆回線及びインターネットを含む）を示してい
る。すなわち、上記した従来の情報配信システムでは、
サービスセンタが、位置に依存した地域情報及び商店の
情報である位置依存性情報の管理及び検索システムを有
しており、移動端末からアップリンクされる現在位置の
情報に基づき、この現在位置から一定（例えば、半径１
ｋｍ）の範囲内から検索される商店などの位置依存性情
報を、各パーソナルコンピュータ、あるいはカーナビゲ
ーションシステムに配信することが可能となる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の情報配信システムにおいて、配信情報選別のための
利用者属性登録情報の更新は利用者自身によって、もし
くは、情報配信システムの管理者等が利用者の要求に基
づき行なう。また、特にドライバ向け情報配信システム
では、ドライバにより有用な情報を効率良く提供する方
法が確立されておらず、配信情報選別のための利用者属
性登録情報の更新は利用者毎に行なわれるため、サービ
スセンタ側で一括処理するためには膨大な労力を必要と
する。更に、登録すべき属性のカテゴリが多い場合は利
用者自身の登録に手間が掛かるばかりでなく、登録した
属性の精度の低下も発生する。

【０００５】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、利用者が配信情報にアクセスした履歴を基に利用
者属性登録情報の自動更新を行なうことにより、利用者
の嗜好に則した情報を選別して効率の良い情報配信を可
能とする、利用者属性情報自動更新装置ならびにその方
法、および利用者属性情報自動更新プログラムを提供す
ることを目的とする。また、ニューラルネトワークを用
い、サービスセンタ側で利用者属性情報をカスタマイズ
することにより、利用者による属性情報設定の手間を省
いて負担軽減をはかり、更に、アクセスされた情報のカ
テゴリの他に関連カテゴリの登録も自動更新することに
よって登録属性の精度向上をはかった、利用者属性情報
自動更新装置ならびにその方法、および利用者属性情報
自動更新プログラムを提供することも目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために本発明は、利用者属性登録情報を参照することに
よりコンピュータネットワークを介して利用者に対して
情報配信を行なう情報配信システムにおける利用者属性
登録情報自動更新装置であって、前記情報配信に対する
利用者のアクセス履歴を採取して記憶するアクセス履歴
記憶手段と、前記記憶されたアクセス履歴を分析して現
時点における利用者属性登録情報に反映させ自動更新す
る利用者属性登録情報更新手段と、を備えたことを特徴
とする。

【０００７】また、本発明において、前記利用者属性登
録情報更新手段によって得られる更新された利用者属性
登録情報と、配信情報が属する属性情報とを比較参照す
ることにより配信情報に対する利用者の適合度を算出
し、その結果に従い配信情報の選別ならびに配信順序の
決定を行なう配信情報制御手段と、を備えたことを特徴
とする。

【０００８】また、本発明において、前記利用者属性登
録情報更新手段は、前記配信情報へのアクセス頻度、配
信情報へのアクセス最新時刻までの期間、配信情報関連
カテゴリへのアクセス頻度、配信情報関連カテゴリへの
アクセス最新時刻までの期間、アクセス時刻周期性の少
なくとも一つと、現時点における利用者配信属性登録情
報とを入力パラメータとして得、ニューラルネットワー
クにより前記利用者属性登録情報を学習し、更新するこ
とを特徴とする。

【０００９】また、本発明において、前記利用者属性登
録情報更新手段は、前記利用者の適合度を以下の（１）
式を演算することによって求めることを特徴とする。な
お、“ＲＡ／ΣＲ”は情報Ａに対するアクセス頻度を示
し、他の情報についても同様に算出する。 但し、ωAは、情報Ａへの利用者の登録要望度、ωA’は
更新後のωA、ＴAは情報Ａへのアクセス最新時刻までの
時間、ＲAは情報Ａへのアクセス数、ａは情報Ａに関連
する情報カテゴリ、Ｔaはカテゴリａに属する情報への
アクセス最新時刻までの時間、Ｒaはカテゴリａに属す
る情報へのアクセス数、ΣＲは利用者別の全情報へのア
クセス総数、αA、βA、γA、δA、εAは各項の重み係
数である。

【００１０】上記構成において、利用者属性登録情報更
新手段は、配信情報へのアクセス履歴を基に配信センタ
において、情報配信に関する利用者属性登録情報のカス
タマイズを行なう。そして、配信情報制御手段が配信情
報に対する利用者への適合度により、情報の選別や配信
順序の決定を行なう。カスタマイズのためのパラメータ
としては、配信情報へのアクセス頻度、配信情報へのア
クセス最新時刻までの期間、配信情報関連カテゴリへの
アクセス頻度、配信情報関連カテゴリへのアクセス最新
時刻までの期間、アクセス時刻周期性を用い、これらパ
ラメータと、現時点における利用者配信属性登録情報を
入力パラメータとし、ニューラルネットワークにより利
用者属性登録情報を学習し、自動更新する。上記構成に
よれば、配信情報へのアクセス履歴を用いることによっ
て利用者の嗜好にあった配信情報を選択でき、このこと
により、必要なときに必要な情報を配信可能となるため
に情報配信の効率化が期待でき、また、配信センタ側で
カスタマイズを行なうために利用者による負担が軽減さ
れ、アクセスされた情報のカテゴリと関連するカテゴリ
の登録も更新されるため、利用者属性登録情報の精度が
向上する。

【００１１】なお、ここでいう「ニューラルネットワー
ク」とは、人間の神経回路網の動作をコンピュータで模
倣する人工的な神経回路網のことをいう。具体的には、
ニューラルネットワークにおいては、データの入力部
と、出力部との間に少なくとも１層の中間層を配置し、
これら各層を複数の素子によって構成すると共に、入出
力部と各中間層をデータの入出力系によってネットワー
ク状に接続したものであり、種々のデータを入力するこ
とによって学習させその種々のデータに対して近似した
適正な出力を得ることができる。また、「カテゴリ属
性」とは、利用者が配信を希望する情報のタイプ、例え
ば、ドライバ向け情報配信システムを例示すれば、食
事、給油所、コンビニエンスストア、花屋、病院、観光
情報等をいう。

【００１２】上記した課題を解決するために本発明は、
利用者配信属性登録情報を参照することによりコンピュ
ータネットワークを介して利用者に対して情報配信を行
なう情報配信システムに用いられる利用者属性登録情報
自動更新方法であって、前記情報配信に対する利用者の
アクセス履歴を採取して記憶し、前記記憶されたアクセ
ス履歴を分析して現時点における利用者配信属性登録情
報に反映させ自動更新することを特徴とする。

【００１３】上記した課題を解決するために本発明は、
利用者属性登録情報を参照することによりコンピュータ
ネットワークを介して利用者に対して情報配信を行なう
情報配信システムにおける利用者属性登録情報自動更新
装置のための利用者属性登録情報自動更新プログラムで
あって、前記情報配信に対する利用者のアクセス履歴を
採取して記憶するアクセス履歴記憶ステップと、前記記
憶されたアクセス履歴を分析して現時点における利用者
属性登録情報に反映させ自動更新する利用者属性登録情
報更新ステップとをコンピュータに実行させることを特
徴とする。

【００１４】また、本発明において、前記利用者属性登
録情報更新ステップを実行することによって得られる前
記更新された利用者属性登録情報と、配信情報が属する
属性情報とを比較参照することにより配信情報に対する
利用者の適合度を算出し、その結果に従い配信情報の選
別ならびに配信順序の決定を行なう配信情報制御ステッ
プを更に備え、前記各ステップをコンピュータに実行さ
せることを特徴とする。

【００１５】また、本発明において、前記利用者属性登
録情報更新ステップは、前記配信情報へのアクセス頻
度、配信情報へのアクセス最新時刻までの期間、配信情
報関連カテゴリへのアクセス頻度、配信情報関連カテゴ
リへのアクセス最新時刻までの期間、アクセス時刻周期
性の少なくとも一つと、現時点における利用者属性登録
情報とを入力パラメータとして得、ニューラルネットに
より前記利用者属性登録情報を学習して更新するステッ
プとを含み、前記各ステップをコンピュータに実行させ
ることを特徴とする。

【００１６】また、本発明において、前記利用者属性登
録情報更新ステップは、前記利用者の適合度を以下の
（１）式を演算することによって求めるステップを含
み、前記各ステップをコンピュータに実行させることを
特徴とする。なお、“ＲＡ／ΣＲ”は情報Ａに対するア
クセス頻度を示し、他の情報についても同様に算出す
る。 但し、ωAは、情報Ａへの利用者の登録要望度、ωA’は
更新後のωA、ＴAは情報Ａへのアクセス最新時刻までの
時間、ＲAは情報Ａへのアクセス数、ａは情報Ａに関連
する情報カテゴリ、Ｔaはカテゴリａに属する情報への
アクセス最新時刻までの時間、Ｒaはカテゴリａに属す
る情報へのアクセス数、ΣＲは利用者別の全情報へのア
クセス総数、αA、βA、γA、δA、εAは各項の重み係
数である。

【００１７】上記した課題を解決するために本発明は、
利用者属性登録情報を参照することによりコンピュータ
ネットワークを介して利用者に対して情報配信を行なう
情報配信システムにおける利用者属性登録情報自動更新
装置に用いられる利用者属性登録情報自動更新プログラ
ムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体であっ
て、前記情報配信に対する利用者のアクセス履歴を採取
して記憶するステップと、前記記憶されたアクセス履歴
を分析して現時点における利用者属性登録情報に反映さ
せ自動更新するステップとをコンピュータに実行させる
利用者属性登録情報自動更新プログラムを記録したこと
を特徴とする。

【００１８】

【発明の実施の形態】図１は、本発明が採用される情報
配信システムの接続形態の一例を示す図である。ここで
は、ドライバ向け情報配信システムが例示されている。
図１において、符号１は配信センタに設置される情報配
信サーバであり、インターネット３を介して接続される
広告主からのコンテンツ提供を受け、利用者端末装置２
宛てコンテンツの配信を行なう。情報配信サーバ１は、
本発明の利用者属性登録情報自動更新装置としても機能
し、後述するように、配信情報に含まれるＵＲＬや電話
番号への利用者からのアクセス履歴、および配信情報元
への直接の訪問履歴を利用し、利用者の嗜好、行動に則
した配信情報を選別するための利用者属性登録情報を自
動更新することができる。

【００１９】利用者端末装置２は、例えば、携帯電話や
携帯電話通信カード、カーナビゲーションシステムであ
り、無線基地局５との間において、無線データ通信によ
り種々のデータの送受信を行なう。無線基地局５は、通
信網４を介して配信サービスセンタにある情報配信サー
バ１と利用者端末装置２との回線を接続する。ここで、
通信網４は、有線通信網あるいは無線通信網（専用回線
／公衆回線）で構成されている。

【００２０】図２は、図１に示す情報配信サーバのう
ち、本発明の利用者属性登録情報自動更新装置のみを抽
出してその内部構成を機能展開して示したブロック図で
ある。以下に示す各ブロックは、具体的には、ＣＰＵな
らびにメモリを含む周辺ＬＳＩで構成され、ＣＰＵがメ
モリに記録されたプログラムを読み出し実行することに
よりそのブロックが持つ機能を実現するものとする。本
発明の利用者属性登録情報自動更新装置は、アクセス履
歴記憶部１１、アクセス履歴分析部１２、利用者属性登
録情報更新部１３、配信情報制御部１４、アクセス履歴
情報データベース（ＤＢ）１５、利用者属性登録情報Ｄ
Ｂ１６、配信情報ＤＢ１７で構成される。

【００２１】アクセス履歴記憶部１１は、情報配信に対
する利用者のアクセス履歴を採取してアクセス履歴情報
ＤＢ１５に記憶する。また、アクセス履歴分析部１２
は、アクセス履歴情報ＤＢ１５に記憶されたアクセス履
歴を分析し、配信情報へのアクセス頻度、配信情報への
アクセス最新時刻までの期間、配信情報関連カテゴリへ
のアクセス頻度、配信情報関連カテゴリへのアクセス最
新時刻までの期間、アクセス時刻周期性等のパラメータ
を算出して利用者属性登録情報更新部１３へ供給する。

【００２２】図３に、アクセス履歴分析部１２により算
出されるパラメータの例が示されている。すなわち、ウ
ェブＵＲＬ（Uniform Resource Locator）、電話、フ
ァクシミリへのアクセス頻度、配信情報へのアクセス最
新時刻までの期間、配信情報関連カテゴリへのアクセス
頻度、配信情報関連カテゴリへのアクセス最新時刻まで
の期間、アクセス時刻周期性等が利用者属性登録情報更
新部１３に対する入力パラメータとして生成され、供給
される。

【００２３】利用者属性登録情報更新部１３は、アクセ
ス履歴分析部１２によって算出される各種パラメータに
基づき、利用者属性登録情報ＤＢ１６に格納されている
現時点における利用者属性登録情報に反映させて利用者
属性登録情報ＤＢ１６を自動更新する。利用者属性登録
情報更新部１３は、アクセス履歴分析部１２により提供
される、配信情報へのアクセス頻度、配信情報へのアク
セス最新時刻までの期間、配信情報関連カテゴリへのア
クセス頻度、配信情報関連カテゴリへのアクセス最新時
刻までの期間、アクセス時刻周期性に関するパラメータ
の少なくとも一つと、利用者属性登録情報ＤＢ１６に格
納されている現時点における利用者属性登録情報とを入
力パラメータとして得、後述するニューラルネットワー
クにより利用者属性登録情報を学習し、更新して配信情
報選別部１４へ供給する。なお、利用者属性登録情報Ｄ
Ｂ１６には、カテゴリ属性の他に、配信エリア、配信時
間帯、広告メッセージ、詳細情報へのＵＲＬが格納され
ている。

【００２４】配信情報制御部１４は、利用者属性登録情
報更新部１３によって得られる更新された利用者属性登
録情報（利用者属性登録情報ＤＢ１６）と、配信情報サ
ーバ１によって配信される配信情報が属するカテゴリ属
性情報とを比較参照することにより配信情報に対する利
用者の適合度を算出し、その結果に従い配信情報の選
別、ならびに配信順序の決定を行ない、配信を行なう。

【００２５】図４は、本発明実施形態の動作を説明する
ために引用した図であり、具体的には、本発明の利用者
属性登録情報自動更新プログラムの処理手順が示されて
いる。以下、図４に示すフローチャートを参照しながら
図１〜図３に示す本発明実施形態の動作について詳細に
説明する。ここでは、情報配信システムとして、広告主
によって最小限の広告情報が抽出され簡易化された位置
依存性情報をどのエリアにどの時間帯で配信するかを示
す情報を登録し、利用者が配信を希望する情報のカテゴ
リ属性を登録することにより、配信情報サーバ１が配信
情報ＤＢ１７に登録された配信情報の中からそのカテゴ
リ属性に則した配信情報を選別して配信するドライバ向
け情報配信システムを例示して説明する。

【００２６】利用者属性登録情報の更新は、利用者が配
信情報にアクセスする毎に行われる。すなわち、本発明
の利用者属性登録情報自動更新装置は、利用者が配信情
報をアクセスする度にアクセス履歴の採取および記憶を
行なう（ステップＳ４０１、Ｓ４０２）。アクセス履歴
の採取および記憶は、アクセス履歴記憶部１１が行い、
ここで採取されたアクセス履歴情報は、アクセス履歴情
報ＤＢ１６に書き込まれる。アクセス履歴として採取さ
れる情報には、配信情報に含まれるＵＲＬ、配信情報元
への訪問履歴、および後述するアクセス履歴分析の際に
パラメータ生成のために必要な各種情報である。

【００２７】次に、アクセス履歴分析部１２は、アクセ
ス履歴情報ＤＢ１５に書き込まれたアクセス履歴情報を
参照し（ステップＳ４０３）、このアクセス履歴情報を
元に、配信情報に対するカスタマイズのためのパラメー
タ生成を行なう（ステップＳ４０４）。ここで生成され
るパラメータは、図３に示されるように、配信情報に含
まれているウェブＵＲＬ、電話、ファクシミリへのアク
セス頻度、配信情報へのアクセス最新時刻までの期間、
配信情報関連カテゴリへのアクセス頻度、配信情報関連
カテゴリへのアクセス最新時刻までの期間、アクセス時
刻周期性等である。利用者属性登録情報更新部１３は、
これらパラメータと、現時点で利用者属性登録情報ＤＢ
１６に格納されている属性登録情報とを入力パラメータ
とし、アクセス後の属性を出力とするニューラルネット
ワークにより利用者属性登録情報を学習し、更新するこ
とにより情報配信に対するカスタマイズを行なう。

【００２８】周知のように、ニューラルネットワーク
は、データの入力部と、出力部との間に少なくとも１層
の中間層を配置し、これら各層を複数の素子によって構
成すると共に、入出力部と各中間層をデータの入出力系
によってネットワーク状に接続したものであり、種々の
データを入力することによって学習させその種々のデー
タに対して近似した適正な出力を得ることができる。

【００２９】ここで、利用者属性登録情報更新のために
用いられる演算式は以下のようになる。すなわち、情報
Ａに対する利用者の適合度は、利用者属性登録情報更新
部１３が以下の（１）式を演算することによって求めら
れ、ここで、“ＲＡ／ΣＲ”は情報Ａへのアクセス頻度
を示し、他の情報についても同様に算出する。 但し、ωAは、情報（あるいは広告）Ａへの利用者の登
録要望度、ωA’は更新後のωA、ＴAは情報Ａへのアク
セス最新時刻までの時間、ＲAは情報Ａへのアクセス
数、ａは情報Ａに関連する情報カテゴリ、Ｔaはカテゴ
リａに属する情報へのアクセス最新時刻までの時間、Ｒ
aはカテゴリａに属する情報へのアクセス数、ΣＲは利
用者別の全情報へのアクセス総数、αA、βA、γA、δ
A、εAは各項の重み係数である。

【００３０】ニューラルネットワークの学習時には、パ
ラメータを受け入れる素子毎にその入力データに対する
重み係数をランダムに与えておく。この状態でパラメー
タを入力していき、重み係数に従って計算された出力結
果の正否を判定する。そして、この出力結果の正否をバ
ックプロパゲーション法等の学習法によりフィードバッ
クして、当初設定された重み係数を修正し、再度パラメ
ータの入力が行なわれる。このような入力と、重み係数
の修正を多数回繰り返すことにより、所定のパラメータ
が入力された場合に適正な出力を得られる重み係数が決
定される。この場合、学習後のニューラルネットワーク
における各素子の重み係数およびバイアスは、シグモイ
ド関数等によって表現される。このようなニューラルネ
ットワークの設計については周知であるため説明を省略
する。

【００３１】説明を図４に戻し、配信情報へのアクセス
履歴を元に情報配信に対するカスタマイズを行なった後
情報配信が行なわれる（ステップＳ４０６）。情報配信
においては、配信情報に対する利用者への適合度ωによ
り情報の選別や配信順序の決定を行なう（ステップＳ４
０６）。すなわち、情報配信時における情報選別には情
報の属するカテゴリ属性をパラメータとして使用し、利
用者属性登録情報ＤＢ１６に書き込まれた更新後の利用
者属性登録情報と比較参照することにより、適合度ωが
所定の閾値以上となった場合に更新された利用者属性登
録情報に基づく情報配信を許可し、以下の場合は禁止す
る。このことにより、情報の選別や配信順序の決定を行
ない、情報配信を開始する（ステップＳ４０７）。

【００３２】以上説明のように本発明は、配信情報への
アクセス履歴を基に配信センタにおいて情報配信に関す
る利用者属性登録情報のカスタマイズを行ない、配信情
報に対する利用者への適合度により、情報の選別や配信
順序の決定を行なうものであり、カスタマイズのための
パラメータとしては、配信情報へのアクセス頻度、配信
情報へのアクセス最新時刻までの期間、配信情報関連カ
テゴリへのアクセス頻度、配信情報関連カテゴリへのア
クセス最新時刻までの期間、アクセス時刻周期性を用
い、これらパラメータと、現時点における利用者配信属
性登録情報を入力パラメータとし、ニューラルネットワ
ークにより利用者属性登録情報を学習し、自動更新する
ものである。

【００３３】なお、上記した本発明実施形態において
は、アクセス履歴記憶部１１、アクセス履歴分析部１
２、利用者属性登録情報更新部１３、配信情報制御部１
４のそれぞれで実行される手順をコンピュータ読取り可
能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプロ
グラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する
ことにより本発明の利用者属性登録情報自動更新装置が
実現されるものとする。ここでいうコンピュータシステ
ムとは、ＯＳや周辺機器等のハードウアを含むものであ
る。

【００３４】更に、「コンピュータシステム」は、ＷＷ
Ｗシステムを利用している場合であれば、ホームページ
提供環境（あるいは表示環境）も含むものとする。ま
た、「コンピュータ読取り可能な記録媒体」とは、フレ
キシブルディスク、光磁気ディスク、ＲＯＭ、ＣＤ−Ｒ
ＯＭ等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵される
ハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コ
ンピュータ読取り可能な記録媒体」とは、インターネッ
ト等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプ
ログラムが送信された場合のシステムやクライアントと
なるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ（ＲＡ
Ｍ）のように、一定時間プログラムを保持しているもの
も含むものとする。

【００３５】また、上記プログラムは、このプログラム
を記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝
送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により
他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここ
で、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネ
ット等のネットワーク（通信網）や電話回線等の通信回
線（通信線）のように情報を伝送する機能を有する媒体
のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能
の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、
前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録され
ているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、い
わゆる差分ファイル（差分プログラム）であっても良
い。

【００３６】以上、この発明の実施形態について図面を
参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態
に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない
範囲の設計等も含まれる。

【００３７】

【発明の効果】以上説明のように本発明によれば、配信
情報へのアクセス履歴を用いることによって利用者の嗜
好にあった配信情報を選択でき、このことにより、必要
なときに必要な情報を配信可能となるために情報配信の
効率化が期待でき、また、配信センタ側でカスタマイズ
を行なうために利用者による負担が軽減され、アクセス
された情報のカテゴリと関連するカテゴリの登録も更新
されるため、利用者属性登録情報の精度が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明が採用される情報配信システムの接続
形態の一例を示す図である。

【図２】 図１に示す情報配信サーバのうち、本発明の
利用者属性登録情報自動更新装置のみを抽出してその内
部構成を機能展開して示したブロック図である。

【図３】 図２に示すアクセス履歴分析部により算出さ
れるパラメータの例を示す図である。

【図４】 本発明実施形態の動作を説明するために引用
したフローチャートである。

【符号の説明】

１ 情報配信サーバ（利用者属性登録情報自動更新装
置） ２ 利用者端末装置 ３ インターネット １１ アクセス履歴記憶部 １２ アクセス履歴分析部 １３ 利用者属性登録情報更新部 １４ 配信情報制御部 １５ アクセス履歴情報ＤＢ １６ 利用者属性登録情報ＤＢ １７ 配信情報ＤＢ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 哲史 東京都千代田区大手町二丁目３番１号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 辻 ゆかり 東京都千代田区大手町二丁目３番１号 日 本電信電話株式会社内 Ｆターム(参考） 5B075 KK07 NK06 NK24 NK52 PR03 PR08 QT04

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 利用者属性登録情報を参照することによ
   りコンピュータネットワークを介して利用者に対して情
   報配信を行なう情報配信システムにおける利用者属性登
   録情報自動更新装置であって、 前記情報配信に対する利用者のアクセス履歴を採取して
   記憶するアクセス履歴記憶手段と、 前記記憶されたアクセス履歴を分析して現時点における
   利用者属性登録情報に反映させ自動更新する利用者属性
   登録情報更新手段と、を備えたことを特徴とする利用者
   属性登録情報自動更新装置。
2. 【請求項２】 前記利用者属性登録情報更新手段によっ
   て得られる更新された利用者属性登録情報と、配信情報
   が属する属性情報とを比較参照することにより配信情報
   に対する利用者の適合度を算出し、その結果に従い配信
   情報の選別ならびに配信順序の決定を行なう配信情報制
   御手段と、を備えたことを特徴とする請求項１に記載の
   利用者属性登録情報自動更新装置。
3. 【請求項３】 前記利用者属性登録情報更新手段は、 前記配信情報へのアクセス頻度、配信情報へのアクセス
   最新時刻までの期間、配信情報関連カテゴリへのアクセ
   ス頻度、配信情報関連カテゴリへのアクセス最新時刻ま
   での期間、アクセス時刻周期性の少なくとも一つと、現
   時点における利用者配信属性登録情報とを入力パラメー
   タとして得、ニューラルネットワークにより前記利用者
   配信属性登録情報を学習し、更新することを特徴とする
   請求項１または２に記載の利用者属性登録情報自動更新
   装置。
4. 【請求項４】 前記利用者属性登録情報更新手段は、 前記利用者の適合度を以下の（１）式を演算することに
   よって求めることを特徴とする請求項１から３のいずれ
   か１項に記載の利用者属性登録情報自動更新装置。な
   お、“ＲＡ／ΣＲ”は情報Ａに対するアクセス頻度を示
   し、他の情報についても同様に算出する。 但し、ωAは、情報Ａへの利用者の登録要望度、ωA’は
   更新後のωA、ＴAは情報Ａへのアクセス最新時刻までの
   時間、ＲAは情報Ａへのアクセス数、ａは情報Ａに関連
   する情報カテゴリ、Ｔaはカテゴリａに属する情報への
   アクセス最新時刻までの時間、Ｒaはカテゴリａに属す
   る情報へのアクセス数、ΣＲは利用者別の全情報へのア
   クセス総数、αA、βA、γA、δA、εAは各項の重み係
   数である。
5. 【請求項５】 利用者属性登録情報を参照することによ
   りコンピュータネットワークを介して利用者に対して情
   報配信を行なう情報配信システムに用いられる利用者属
   性登録情報自動更新方法であって、 前記情報配信に対する利用者のアクセス履歴を採取して
   記憶し、 前記記憶されたアクセス履歴を分析して現時点における
   利用者配信属性登録情報に反映させ自動更新することを
   特徴とする利用者属性登録情報自動更新方法。
6. 【請求項６】 利用者属性登録情報を参照することによ
   りコンピュータネットワークを介して利用者に対して情
   報配信を行なう情報配信システムにおける利用者属性登
   録情報自動更新装置のための利用者属性登録情報自動更
   新プログラムであって、 前記情報配信に対する利用者のアクセス履歴を採取して
   記憶するアクセス履歴記憶ステップと、 前記記憶されたアクセス履歴を分析して現時点における
   利用者属性登録情報に反映させ自動更新する利用者属性
   登録情報更新ステップとをコンピュータに実行させる利
   用者属性登録情報自動更新プログラム。
7. 【請求項７】 前記利用者属性登録情報更新ステップを
   実行することによって得られる前記更新された利用者属
   性登録情報と、配信情報が属する属性情報とを比較参照
   することにより配信情報に対する利用者の適合度を算出
   し、その結果に従い配信情報の選別ならびに配信順序の
   決定を行なう配信情報制御ステップを更に備え、 前記各ステップをコンピュータに実行させる請求項６に
   記載の利用者属性登録情報自動更新プログラム。
8. 【請求項８】 前記利用者属性登録情報更新ステップ
   は、 前記配信情報へのアクセス頻度、配信情報へのアクセス
   最新時刻までの期間、配信情報関連カテゴリへのアクセ
   ス頻度、配信情報関連カテゴリへのアクセス最新時刻ま
   での期間、アクセス時刻周期性の少なくとも一つと、現
   時点における利用者属性登録情報とを入力パラメータと
   して得、ニューラルネットにより前記利用者属性登録情
   報を学習して更新するステップとを含み、 前記各ステップをコンピュータに実行させる請求項６ま
   たは７に記載の利用者属性登録情報自動更新プログラ
   ム。
9. 【請求項９】 前記利用者属性登録情報更新ステップ
   は、 前記利用者の適合度を以下の（１）式を演算することに
   よって求めるステップを含み、前記各ステップをコンピ
   ュータに実行させる請求項６から８のいずれか１項に記
   載の利用者属性登録情報自動更新プログラム。なお、
   “ＲＡ／ΣＲ”は情報Ａに対するアクセス頻度を示し、
   他の情報についても同様に算出する。 但し、ωAは、情報Ａへの利用者の登録要望度、ωA’は
   更新後のωA、ＴAは情報Ａへのアクセス最新時刻までの
   時間、ＲAは情報Ａへのアクセス数、ａは情報Ａに関連
   する情報カテゴリ、Ｔaはカテゴリａに属する情報への
   アクセス最新時刻までの時間、Ｒaはカテゴリａに属す
   る情報へのアクセス数、ΣＲは利用者別の全情報へのア
   クセス総数、αA、βA、γA、δA、εAは各項の重み係
   数である。
10. 【請求項１０】 利用者属性登録情報を参照することに
    よりコンピュータネットワークを介して利用者に対して
    情報配信を行なう情報配信システムにおける利用者属性
    登録情報自動更新装置に用いられる利用者属性登録情報
    自動更新プログラムを記録したコンピュータ読取り可能
    な記録媒体であって、 前記情報配信に対する利用者のアクセス履歴を採取して
    記憶するステップと、 前記記憶されたアクセス履歴を分析して現時点における
    利用者属性登録情報に反映させ自動更新するステップと
    をコンピュータに実行させる利用者属性登録情報自動更
    新プログラムを記録した記録媒体。