JP2003120840A - 電動弁 - Google Patents

電動弁

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JP2003120840A
JP2003120840A JP2001316285A JP2001316285A JP2003120840A JP 2003120840 A JP2003120840 A JP 2003120840A JP 2001316285 A JP2001316285 A JP 2001316285A JP 2001316285 A JP2001316285 A JP 2001316285A JP 2003120840 A JP2003120840 A JP 2003120840A
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Japan
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valve body
valve
motor
flow path
flow
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JP2001316285A
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Shinichi Nemoto
伸一 根本
Kaoru Koyaizu
薫 小柳津
Tetsuya Aoki
哲也 青木
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Fujikoki Corp
Original Assignee
Fujikoki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電動弁を流れる冷媒が、正逆の流れ方向に拘わ
らず、同一流量とする。 【解決手段】弁室内の弁体により流体の通過流量を調整
する弁本体12と、該弁本体12に固着され弁体13を
作動させるロータ17を内蔵するキャン16と、キャン
16に外嵌されロータ17を回転駆動するステータ18
とを備えた電動弁10において、弁体13は回転可能と
し、流体の流れ方向が正逆いずれに拘わらず、流量が略
同一となるように構成する。そのため、弁体13は、外
面円筒形状でこの円筒の中心線を軸として回転するよう
にし、弁体13には冷媒を流路2a,2b間で連通させ
るオリフィス13aと切欠き部13bを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機等に組
み込まれて使用される電動弁に係り、特に、電動弁を流
れる流体が、流れ方向が正逆に拘わらず、同一流量とす
ることができる電動弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の空気調和機、冷凍機等に
組み込まれて使用される電動弁は、冷媒等の流体の流量
を調整する機器であり、通常、弁室および弁座を備えた
弁本体と、鍔状部を介して前記弁本体の上部に固着され
た有底円筒状のキャンとを備えており、該キャンの内側
にはロータが内蔵され、前記キャンの外部には中央部に
挿通孔を有するステータが外嵌されている。図15は、
前記したような従来の電動弁1の縦断面図を示してお
り、弁本体2は弁室2cと、ガイドブッシュ固定部2d
と、キャン固着部2eとを備え、弁室2cには冷媒等の
流体が出入する流体入出管2a、2bが設けられるとと
もに、その内部には弁軸3の先端に形成された弁体3a
であるニードル弁が接離する弁座2fが配設されてい
る。
【0003】前記ガイドブッシュ固定部2dは、弁室の
上方に位置し、弁本体2とガイドブッシュ4とを固定す
る。該ガイドブッシュ4の内周には雌ねじ部4aが形成
され、該雌ねじ部4aには弁体ホルダ5の外周に形成さ
れた雄ねじ部5aが螺合され、雌ねじ部と雄ねじ部とに
よりねじ送り機構が構成されている。そして、この弁体
ホルダ5内には、下端部に弁体3aを形成している弁軸
3が摺動可能に嵌挿されており、該弁軸3は弁体ホルダ
内5に縮装された圧縮コイルばね3bによって常時下方
に付勢されている。
【0004】キャン固着部2eは弁本体2の上端に位置
し、内周面をかしめ固定されるとともに下端面を溶接に
より接合されているリング状金属板で構成され、その外
周部にてキャン6の鍔状部と溶接され弁本体2にキャン
6を固定している。弁軸3とロータ7との結合は、弁軸
3に弁体ホルダ5と雄ねじ部5aを外嵌させるととも
に、これを永久磁石付きのロータ7に内嵌させることに
よって行われている。弁軸3の上端にはプッシュナット
3cが圧入固定され、その鍔部が弁軸3に若干の上下動
を許容してロータ7に結合している。弁体ホルダ5に固
定される下ストッパ4bとスリーブに形成される上スト
ッパ5bとによりストッパ機構が構成される。
【0005】キャン6の内部にはロータ7が内蔵され、
キャン6の外部にはステータ8が外嵌されている。ステ
ータ8の内部には上下にステータコイル8aおよびヨー
ク8bが格納されており、ステータコイル8aはリード
線8cおよびステータ8の外周に設けられたコネクタ8
dを通じて通電される。ステータコイル8aの通電によ
りヨーク8bが励磁されてロータ7を回転させ、ねじ送
り機構により弁体ホルダ5と弁軸3を摺動させることに
よりを開閉作動させて冷媒の流量の調整を行っている。
ステータ8にはコネクタのカバー8eが溶着されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の従来
技術においては、冷媒の正・逆の流れの方向により、弁
体3aに対する冷媒圧に差が出てきて、結果として、冷
媒の流れの方向により流量に差が出てくるという不具合
がある。即ち、図15において、冷媒が、流体入出管2
aから流体入出管2bに流れる場合には、弁体3aに対
して冷媒圧は下方向に作用するため、ねじ送り機構のバ
ックラッシュによって常に下方向の位置にあるので、弁
本体2との隙間が小さい。これに対して、流体入出管2
bから流体入出管2aに流れる場合には、弁体3aに対
して冷媒圧は上方向に作用するため、ねじ送り機構のバ
ックラッシュによって常に上方向の位置となるため、弁
本体2との隙間が大きくなって、その分流量を大きくし
てしまうという不具合がある。
【0007】本発明は、このような不具合に鑑みてなさ
れたものであって、その課題とするところは、電動弁を
流れる冷媒等の流体が、正逆の流れ方向に拘わらず、同
一流量とすることができる電動弁を提供することにあ
る。また、このような電動弁において、流体(冷媒)の
電動弁内通過時における騒音の低減化を図ることができ
る電動弁に関する。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成すべく本
発明に係る電動弁は、下記の手段からなるものである。
請求項1記載の電動弁は、弁室内の弁体により流体の通
過流量を調整する弁本体と、該弁本体に固着され前記弁
体を作動させるロータを内蔵するキャンと、該キャンに
外嵌され前記ロータを回転駆動するステータとを備えた
電動弁において、前記弁体は、回転可能とし、流体の流
れ方向が正逆いずれに拘わらず、流量が略同一となるよ
うに構成することを特徴とする。
【0009】請求項2記載の電動弁は、弁本体と、該弁
本体に固着されるキャンと、該キャンに嵌合されるロー
タとを備えた電動弁において、前記弁本体の弁室内には
ロータに連動して回転する弁体を設け、流体の流れ方向
が正逆いずれに拘わらず、流体の圧力に伴って形成され
る弁本体と弁体との隙間の大きさが略同一となるように
構成することを特徴とする。
【0010】請求項3記載の電動弁は、上記いずれかの
電動弁において、弁体は、外面円筒形状でこの円筒の中
心線を軸として回転するようにし、弁体には流体を流路
間で連通させる弁体流路を形成することを特徴とする。
請求項4記載の電動弁は、請求項3記載の電動弁におい
て、弁体流路を複数設け、それぞれの弁体流路の断面積
が相違するように形成することを特徴とする。請求項5
記載の電動弁は、請求項1〜4記載のいずれかの電動弁
において、弁本体は、弁本体に連結される第1流路と第
2流路とが直角に配置されるように形成することを特徴
とする。
【0011】請求項6記載の電動弁は、請求項3又は4
記載の電動弁において、弁本体は、弁本体に連結される
第1流路と第2流路とが円筒部側部で並行して配置され
るように形成することを特徴とする。請求項7記載の電
動弁は、請求項3又は4記載の電動弁において、弁本体
は、弁本体に連結される第1流路と第2流路とが略直線
状に配置され、且つ、弁体流路は弁体を貫通するように
形成することを特徴とする。請求項8記載の電動弁は、
請求項3又は4記載の電動弁において、弁本体は、弁本
体に連結される第1流路と第2流路とが円筒部の軸線延
長部の側部に略並行して配置されるように形成すること
を特徴とする。
【0012】請求項9記載の電動弁は、請求項8記載の
電動弁において、弁本体は円盤状部材からなり、該円盤
状部材の中心部周辺に第1連通孔と第2連通孔とが穿設
されると共に、円盤状部材のキャン側に、回転して第1
連通孔と第2連通孔とを選択的に閉止する位置、及び、
第1連通孔と第2連通孔の両方とも閉止しない位置とに
移動可能に弁体が配置され、更に、円盤状部材の弁体を
配置した側とは反対側の各連通孔に、第1流路と第2流
路とを装着させることを特徴とする。請求項10記載の
電動弁は、請求項9記載の電動弁において、第1流路と
第2流路とは、円筒部の軸線延長部側部で且つ軸線を中
心に一定の角度を有する位置に配置されることを特徴と
する。請求項11記載の電動弁は、請求項9又は10記
載のいずれかの電動弁において、弁体にはオリフィスを
穿設したオリフィス形成部を形成すると共に、少なくと
も前記オリフィス形成部の流体流入側に、多孔質部材を
配置することを特徴とする。請求項12記載の電動弁
は、請求項11記載の電動弁において、多孔質部材とし
て、オリフィス形成部の両側に第1多孔質部材及び第2
多孔質部材を配置したことを特徴とする。請求項13記
載の電動弁は、請求項11又は12記載の電動弁におい
て、弁体の駆動部として、プラスチックマグネットから
なるロータと回転軸と駆動部とを一体化して形成したこ
とを特徴とする。請求項14記載の電動弁は、請求項1
1〜13記載のいずれかの電動弁において、弁体は、多
孔質部材とオリフィス形成部とを一体化すると共にシー
ト部を形成したことを特徴とする。請求項15記載の電
動弁は、請求項14記載の電動弁において、弁体は、該
弁体と一体化された弁体駆動体により回転されることを
特徴とする。請求項16記載の電動弁は、請求項10〜
14記載のいずれかの電動弁において、弁本体を2枚に
分離し、上方の部材には弁体のストッパと弁座とを具備
させ、下方の弁本体基部には流体出入管の継手部を形成
して一体化したことを特徴とする。
【0013】そして、このように構成された電動弁は、
冷媒等の流体の流れが正・逆いずれの方向であっても漏
れ量が略同一となるため、冷媒の流路を切り換える空調
機等において正確な流量制御の実現が可能となる。ま
た、上記機能に加えて流体の流れが正・逆いずれの方向
であっても、流体圧が弁体を弁本体に押圧するようにし
ているから、弁室から流路への流体の漏れが僅少とな
る。また、電動弁から、流体の流動に伴う騒音が低減さ
れる。
【0014】
【発明の実施の形態】
【実施例1】以下、実施例1に係る電動弁10の一実施
形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の
実施例1に係る電動弁の最小流量時の状態を示す縦断面
図(A)と、同図(A)のb−b断面図(B)であり、
図2は、同実施例1に係る電動弁の最大流量時の状態を
示す縦断面図(A)と、同図(A)のb−b断面図
(B)である。電動弁10は、弁室12a内の弁体13
により冷媒の通過流量を調整する弁本体12と、弁本体
12と一体で弁体13を回転させるロータ17を内蔵す
るキャン16と、キャン16に外嵌されロータ17を回
転駆動するステータ18とを備えている。ロータ17と
ステータ18によりステッピングモータを構成してい
る。
【0015】弁本体12は本発明の基幹をなすものであ
り、黄銅等の金属から構成され、図1に示すように、上
下に一定長の長さを有し、筒状形状でその筒状内部は弁
室12cを形成しており、その側部には弁室12cに連
通する第1連通孔12aを有し、該第1連通孔12aに
は第1流路2aが連結されている。また、弁室の下部に
は弁室に連通する第2連通孔12bを有し、該第2連通
孔12bには第2流路2bが連結されている。弁本体1
0の上部外周肩部の段差部には、リング状の鍔状板12
dが固定される。そして、この鍔状板12dに後述のキ
ャン16の下端部を突き合わせ溶接することにより固定
される。
【0016】また、図1に示すように、鍔状板12dの
上面における中心点から一定角度、例えば180度離れ
た位置の2箇所にはストッパ12e,12eが立設され
る。このストッパ12e,12eは、弁体13の回転を
一定角度、例えば180度で規制し、弁本体12の第1
流路2a及び第2流路2bと位置決め可能に組付けられ
る。また、ストッパ12e,12eは鍔状板12dと同
時にろう付け固定される。弁室12cはその水平断面が
円形で略円筒状に形成され、上面が開放され、下面が第
2連通部12bに連通し、内部に弁体13が配置され
る。
【0017】弁体13は黄銅を素材として構成され、一
定の厚みを有する筒体からなり、その下部には、弁室1
2cに内接する外面円筒形状で、この円筒の中心線を軸
として回転可能であり、冷媒を第1流路2aと第2流路
2bとの間で連通させる弁体流路13が形成されてい
る。実施例1の場合、弁体流路13は、切欠き部13b
とオリフィス13aとからなる。切欠き部13bは、図
1,2に示すように、弁体13下部の一定高さにわたっ
て、略半円形分が欠けた状態で形成され、更に、弁体1
3下部の残存部分の上記一定高さの中間位置にオリフィ
ス13aが穿設される。そして、弁体13は回転し、図
1に示すように、上記残存部分が第1流路2aを閉止
し、オリフィス13aが対向している状態、及び、図2
に示すように、上記切欠き部13bが第1流路2aと第
2流路2bとを連通させる状態のいずれかに切り換え可
能となっている。
【0018】そのために、弁体13は180度の範囲で
回転駆動される。弁体13上部は筒状の弁体キー部13
cが形成され、この弁体キー部13cは、後述の弁体ホ
ルダ15に回転のみ連動可能に連結される。そのため
に、弁体キー部13cの下部外周部は凹凸状に形成され
弁体ホルダ15の下部と係合されるようになっている。
また、弁体13の上下方向中間位置には段部13dが形
成され、弁本体13の上面に当接するように形成され、
更に、段部13dの一部には上記ストッパ12e,12
eに当接可能な突起部13eが形成されている。
【0019】上記弁体キー部13cは、その上部の筒状
の弁体ホルダ15に嵌合される。この弁体ホルダ15は
ロータ17によって駆動される。弁体ホルダ15はその
上面にばね受け部が形成される。また、弁体ホルダ15
とロータ17とは支持リング17aを介して結合されて
おり、支持リング17はロータ17の成形時にインサー
トされた黄銅製の金属リングで構成されている。また、
支持リング17の内周孔部に弁体ホルダ15の上部突部
が嵌合し、上部突部の外周をかしめ固定して、ロータ1
7、支持リング17aおよび弁体ホルダ15を結合して
いる。弁本体12、弁体ホルダ15、及び、支持リング
17aは、全て黄銅より構成している。
【0020】ロータ17は、後述のキャン16に内装さ
れるように外周面が円筒状であり、弁体ホルダ15に軸
支される。また、キャン16の内面上底部と、弁体ホル
ダ15の上面のばね受けとの間にばね15aが圧装され
る。この構成により、弁体ホルダ15とロータ17とは
下方向において弁体13側に押圧されているが、弁体1
3に過大な荷重がかかった場合は、弁体ホルダ15と弁
体13とが非係合となるようにすることも可能で、安全
装置の役割を果たさせることができる。
【0021】キャン16は、ステンレス等の非磁性の金
属から形成される有底円筒状をしており、弁本体12の
上部に固着されたステンレス製の鍔状板12dに溶接等
により固着され、内部は気密状態に保たれている。
【0022】ステータ18は、磁性材より構成されるヨ
ーク19と、このヨーク19にボビン19aを介して巻
回される上下のステータコイル19b,19bとから構
成され、キャン16に外嵌する嵌合穴18aが形成され
ている。ステータ18には、リード端子19cが配設さ
れ、該リード端子19cに接続されるコネクタ19dを
覆うカバー19eが形成されている。ステータ18か
ら、ステータコイル19b,19bに接続されたリード
端子19cが突出しており、このリード端子19cに複
数のリード線19fが接続されたコネクタ19dが連結
されている。そして、コネクタ19dを覆うカバー19
eがステータ18に溶着され、カバー19e内はエポキ
シ樹脂等の充填材19gで充填されている。ステータ1
8は中心に下面開口の嵌合穴18aを有し、この嵌合穴
18aにキャン16が嵌合し、ステータ18の下面に溶
着された回り止め部材18bにより弁本体12およびキ
ャン16に固定される。
【0023】実施例1は、上記構成により、第1,2の
両流路2a,2b間で冷媒を流す場合に、弁体13を、
図1に示す位置にすれば、小容量の冷媒を流すことがで
き、弁体13を、図2に示す位置にすれば、大容量の冷
媒を流すことができる。この場合、実施例1では,第1
流路2aから第2流路2bへ冷媒が流れると、冷媒圧力
によって弁体13が右方に押されるため,隙間からの漏
れ量が大きく、逆に第2流路2bから第1流路2aへ冷
媒が流れると、圧力によって左方向に押されるために隙
間からの漏れ量が小さくなる。したがって、オリフィス
13aを流れる流量にこの漏れ量がプラスされるため
に、完全に、第1→第2の流量=第2→第1の流量とに
なるわけではないが、従来技術のように、触媒の流れの
方向により、弁体に対して開閉方向における順方向又は
逆方向に冷媒圧が作用しないため、比較的両方向の流れ
が同一に近いものとなる。また、この実施例1では、電
動弁10を構成する部品点数が少ないことから、故障が
少なく、また、冷媒の弁体13に対する圧力を、弁本体
12が直接的に受けることになるから構造的・応力的に
無理がなく、材料的にも節約することができる。
【0024】
【実施例2】この実施例2の電動弁20では、第1流路
2aと第2流路2bを上下に平行に並べて、両流路2
a,2bから受ける冷媒からの圧力によって、常に右方
向(図3)に押圧される構造として、第1→第2≒第2
→第1を実現するものである。実施例2は、図3,4に
示し、図3は小容量の状態を、図4は大容量の状態を、
それぞれ示している。
【0025】実施例2が実施例1と基本的に相違する点
は、第1流路2aの下部に平行させて第2流路2bを設
けた点、及び、弁体23の第1流路2a及び第2流路2
bに対応する弁体23に切欠き部23bを形成すると共
に、その残存部分の上下に且つ第1流路2a及び第2流
路2bに対応する位置に、それぞれオリフィス23a,
23aを穿設した点である。また、弁本体23の下面は
閉止されている。
【0026】即ち、実施例2の場合も、弁体流路は、切
欠き部23bとオリフィス23a,23aとからなる。
切欠き部23bは、図3,4に示すように弁体23下部
の一定高さにわたって、略半円形分が欠けた状態で形成
され、更に、弁体23下部の残存部分の上記一定高さの
位置の2箇所にオリフィス23a,23aが穿設され
る。なお、弁体23の最下端部は、弁体23の円滑な回
転及び支持のために、切り欠かず、平面視正円部分を残
すことで、弁本体22に案内させるように形成してい
る。また、この平面視正円部分の中心部分は、中心部に
孔を形成したリング状となっている。これは冷媒圧がこ
の弁体23の下方にかからず、弁本体22の弁室底部に
作用させて弁体23の回転の障害とならないようにする
ためである。
【0027】そして、弁体23は回転し、図3に示すよ
うに、上記残存部分が第1流路2a及び第1流路2bを
閉止し、それぞれのオリフィス23a,23aが第1,
2流路2a,2bに対向している状態、及び、図4に示
すように、上記切欠き部23bが第1流路2aと第2流
路2bとを連通させる状態のいずれかに切り換え可能と
なっている。
【0028】上記構成において、弁体23は180度の
範囲で回転駆動される。弁体23上部は筒状の弁体キー
部23cが形成され、この弁体キー部23cは、後述の
ロータ27に回転のみ連動可能に連結されている点、そ
のために弁体キー部23cの下部外周部は凹凸状に形成
され弁体ホルダ25の下部と係合されるようになってい
る点、及び、弁体23の上下方向中間位置には段部23
dが形成され、弁本体22の上面に当接するように形成
され、更に、段部23dの一部には上記ストッパ22
e,22eに当接可能な突起部23eが形成されている
点等は、実施例1と同じである。
【0029】実施例2は、実施例1の効果に加えて、冷
媒の流れがどのような方向であっても、弁体23は第1
流路2aと第2流路2bから受ける圧力によって、常に
右方向に押圧される構造となっていることから、冷媒の
正・逆の流れ方向に拘わらず実施例1に比べて、一層、
第1→第2の流量≒第2→第1の流量、を実現すること
ができる。
【0030】
【実施例3】本実施例3の電動弁30は、その基本的な
課題は実施例1,2と同様とするも、その流路の位置及
び弁体構造は基本的に相違する。実施例3では、弁本体
32に付設する第1流路2a及び第2流路2bは同一管
径で一直線状に配置され、弁体33の回転軸芯を挟んで
弁本体32の反対面に連結される。一方、弁体33は全
体として筒状に形成される点、及び、弁体33がその回
転軸芯部に弁体通路33a,33bが形成されている点
などは実施例1,2と変わるところはない。
【0031】この実施例3では、第1流路2aと第2流
路2bから受ける冷媒の圧力によって、下流側に押圧さ
れるものの、その形状は全く対称形状となっているため
に、第1→第2の流量≒第2→第1の流量を実現するも
のである。実施例3を、更に図5,6を用いて具体的に
説明する。図5は小容量の状態を、図6は大容量の状態
をそれぞれ示している。実施例3の弁体33の特徴は、
弁体流路として流路断面が小さい小オリフィス33a
と、流路断面が大きい大オリフィス33bとをクロス状
に穿設した点である。また、弁本体32の下面は閉止さ
れている。
【0032】即ち、実施例3の場合は、弁体流路は、9
0度に交差する2本の小・大のオリフィス33a,33
bとからなる。なお、弁体33の最下端部は、弁体33
の円滑な回転及び支持のために、切り欠かず、平面視正
円部分を残すことで、弁本体に案内させるように形成し
ている点は、実施例2と同じである。そして、弁体33
が、図5に示すように、小オリフィス33aが両流路2
a,2bを結ぶ位置にあるときは、第1流路2a、第2
流路2b間において冷媒を流す場合に、その方向に拘わ
らず流量に差は発生しない。また、弁体33をその90
度回転させて、図6に示すように、大断面のオリフィス
33bが両流路2a,2bを結ぶ位置にあり、第1流路
2aから第2流路2bに冷媒を流す場合も、その逆でも
流量に差は発生しない。
【0033】上記構成において、弁体33は90度の範
囲で回転駆動される。そして、弁体33上部は筒状の弁
体キー部33cが形成され、この弁体キー部33cは、
後述のロータ37に回転のみ連動可能に連結されている
点、そのために、弁体キー部33cの下部外周部は凹凸
状に形成され、ロータ37の下部と係合されるようにな
っている点、及び、弁体33の上下方向中間位置には段
部33dが形成され、弁本体32の上面に当接するよう
に形成され、更に、段部33dの一部には上記ストッパ
32eに当接可能な突起部が形成されている点等は、実
施例1,2と同じである。
【0034】実施例3は、実施例1の効果に加えて、冷
媒の流れがどちらの方向であっても、弁体33が冷媒か
ら受ける圧力は同じであることから、大・小いずれの流
量の場合でも、第1→第2の流量=第2→第1の流量と
なる。
【0035】
【実施例4】この実施例4では、冷媒の入出管2a,2
bを構成する2本の流路を弁体43の回転軸芯と平行に
縦に並べて、第1流路2aと第2流路2bから受ける冷
媒の圧力によって発生する冷媒の漏れ出しを同一にし、
第1→第2の流量=第2→第1の流量を実現するもので
ある。
【0036】実施例4は図7〜9に示され、図7,9
は、流量が小容量の場合を、図8は流量が大容量の場合
をそれぞれ示している。具体的には、図7は、冷房(又
は暖房)サイクルの除湿時の弁***置、図8は、冷房・
暖房時の弁***置、図9は、暖冷(又は冷房)サイクル
の除湿時の弁***置を示している。実施例4が実施例1
〜3と基本的に相違する点は、図7に示すように、第1
流路2aと第2流路2bとを左右に平行に配置し、両流
路の上端部に円盤状の弁本体42を配置し、該弁本体4
2に2つの孔、即ち、第1連通孔42a及び第2連通孔
42bを形成して上記流路を装着した点、及び、この弁
本体42の上面に180度だけ回転する合成樹脂等から
成る弁体を設けた点にある。上記弁体43は蓋状となっ
ており、該蓋部分にはオリフィス43a、即ち、比較的
小断面の流通孔が穿設される。
【0037】更に具体的に述べれば、弁本体42は平面
視円形に形成されると共にその中心部には凹部42fが
形成され、弁体43の支持軸43cが回転自在に挿通さ
れる。この弁体43の外周部及び支持軸43cは、弁体
ホルダ3245の内周部に回転力が伝わるように連結さ
れている。上記弁体ホルダ45は、他の実施例と同様に
ロータ47と一体であり、ロータ47の回転が弁体ホル
ダ45を介して弁体43を回転させることになる。弁体
43は、左・右の第1連通孔42a及び第2連通孔42
bを塞ぐことが可能な閉止部43fと軸芯部43gとか
らなり、該軸芯部43gに支持軸43cが挿通され、該
支持軸43cの回転により、閉止部43fは、図7に示
す第1連通孔42aを閉止する位置、図8に示す第1連
通孔42a及び第2連通孔42b共に閉止しない位置、
及び、図9に示す第2連通孔42bを閉止する位置とな
る。また、弁体43が上記3つの位置以外に移動しない
ようにするために、2本のストッパ42e,42eが弁
本体42上部で連通孔42a,42bの近傍に立設され
る。
【0038】実施例4は、実施例2,3の効果と同様
に、冷媒の流れがどちらの方向であっても、弁体43は
冷媒圧により連通孔42a,42bに押圧される構造と
なっていることから、第1→第2の流量=第2→第1の
流量を実現することに加えて、弁本体42と弁体43と
の隙間が小さくなり、冷媒の漏れを僅少にすることがで
きる。具体例においては、図7の冷房サイクル時の除湿
時(冷媒は、第2流路から第1流路に流れる。)と、図
9の暖房サイクル時の除湿時(冷媒は、第1流路から第
2流路に流れる。)とを、略同一の冷媒流状態とするこ
とができる。
【0039】さらに,本発明においては、実施例4に示
す電動弁において、冷媒通過時に騒音が発生する場合に
は、その騒音を低減させることができる。即ち、図7に
示す電動弁の弁体43を多孔質部材にて構成するのであ
る。かかる多孔質部材により弁体を構成した実施例5を
図10及び図11に示す。
【実施例5】本発明の実施例5に係る電動弁100につ
いて詳細に説明する。図10は実施例5に係る電動弁1
0の最小流量時の状態を示す縦断面図であり、図11は
図10のA−A断面矢視図である。電動弁100は、弁
本体900と、弁本体900に溶接により固定されるキ
ャン400と、キャン400内に設置されるロータ30
0と、ロータ300により弁室110内で回転する弁体
200と、キャン400に外嵌されカップ状のロータ3
00を回転駆動するステータ500とを備えている。ロ
ータ300とステータ500によりステッピングモータ
を構成している。
【0040】ロータ300は、後述のキャン400に内
装されるように外周面が円筒状で全体としてプラスチッ
クマグネットからなる略カップ状であり、そのロータ3
00の底部600に回転軸800が挿入され、固定され
ている。そして、該底部600に弁体200を駆動する
駆動部810が一体に形成されている。
【0041】弁体200は、図10に示すように、例え
ば黄銅製の円筒状の弁部材220と、該弁部材220に
一体に設けられてオリフィス224を形成したオリフィ
ス形成部225となる板状の部材と、オリフィス224
に冷媒が流入する上流側に設けられた多孔質部材226
及び弁部材220の周縁に一体に形成された弁シート部
228とからなる。なお、図10では、オリフィス22
4から冷媒が流出する下流側に多孔質部材223を設け
た場合を示し、これらの多孔質部材は、オリフィス形成
部225と所定の間隔を設けて配置され、例えばカシメ
固定により弁部材220に設けられている。これらの多
孔質部材226,223は、ニッケル、銅などを主成分
とした発泡金属を円盤状に形成するか或いは発泡樹脂を
円盤状に形成して構成される。更には、ステンレス、シ
ンチュウ、鉄、アルミ等の金属の糸を編んで円盤状に形
成したメッシュ状の金網部材、例えば東亜鉄網株式会社
製の商品名「アキュームメッシュ」を用いてもよい。
【0042】弁体200は、例えば合成樹脂製の弁体駆
動体210により回転され、その弁シート部228が後
述する弁本体900の弁座上を摺動する。弁体駆動体2
10は、平面視方形状により形成されており、弁体駆動
体210はこれと一体に設けられた連結部材212が弁
部材220の円周表面上の溝220aに係合され、弁体
駆動体210は、弁体200と一体に構成される。しか
して、弁体200は、図11に示すように平面視円形に
形成され、弁体駆動体210は、平面視略方形状に形成
され,両者は連結部材212により一体化される。
【0043】弁体駆動体210はその中央部において回
転軸800に遊嵌されている。弁体駆動体210には前
後2枚の係合部材211、211が立設され、両係合部
材211は回転軸800側にロータ300の底部に一体
に下垂板として形成された駆動部810を挟むように配
置されている。また、弁体駆動体210は、駆動部81
0とはある程度上下動可能なように遊嵌されている。な
お、弁体駆動体810は、図10のように側面視方形状
である。また、駆動部810の下面と弁体駆動体210
の上面との間には、ばね820が縮装されている。
【0044】キャン400は、ステンレス等の非磁性の
金属から形成される有底円筒状部分400aと、この部
分の開口部に同軸状に第1の開口部400cが溶接によ
り固定される略スカート状の部分400bとからなり、
その部分の開口400dは弁本体900に溶接等により
固着し、内部は気密状態に保させる。
【0045】ステータ500は、磁性材より構成される
ヨーク510と、このヨーク510にボビン520を介
して巻回される上下のステータコイル530,530と
から構成され、キャン400に外嵌する嵌合孔が形成さ
れている。ステータ500には、リード端子540が配
設され、リード端子540に接続されるコネクタ550
を覆うカバー560が形成されている。ステータ500
から、ステータコイル530,530に接続されたリー
ド端子540が突出しており、このリード端子540に
複数のリード線570が接続されたコネクタ550が連
結されている。そして、コネクタ550を覆うカバー5
60がステータ500に溶着され、カバー560内はエ
ポキシ樹脂等の充填材580で充填されている。ステー
タ500は中心に下面開口の嵌合孔を有し、この嵌合孔
にキャン400が嵌合する。
【0046】弁本体900は、例えばステンレス等の金
属から構成される。弁本体900は、上下2枚の板体か
ら構成されており、下方の弁本体基部900aの周縁に
キャン400のスカート状の部分400bの固着部を備
えるとともに、流体出入管2a,2bを連結する2つの
継手部950が形成されている。また、上方の部材90
0bには、軸線を中心に一定の角度を有する位置に2つ
の第1連通孔910及び第2連通孔920が穿設されて
いると共に上面は弁座940を構成している。この弁座
940上を弁体200は弁体駆動体210の回転に伴い
回転し、弁シート部228により摺動する。なお、上方
の部材900b及び弁本体基部900aの弁室110部
分の中心部には、回転軸800の下端を支持する凹部9
00cが形成される。かくのごとく構成された弁体22
0、弁体駆動体210が回転軸800により回転される
ことにより、第1連通孔910又は第2連通孔920の
いずれか、若しくは両方の連通孔910,920を
「開」とする作用を有する。(図10、11は、第1連
通孔910が「閉」で、流体が流体入出管2bから流体入
出管2aに流れる場合を示している。)即ち、弁体22
0は、第1連通孔910又は第2連通孔920のいずれ
かを開閉することにより切換弁として作用することにな
る。
【0047】実施例5は、上記構成により、実施例1〜
4の効果と同様の効果を奏するばかりでなく、弁体20
0にはオリフィス224を穿設したオリフィス形成部2
25を形成すると共に、少なくともオリフィス形成部2
25の流体流入側に、冷媒の気泡を細分化する多孔質部
材226を配置することで、冷媒中の大気泡を消滅させ
て、電動弁からの冷媒の流動に伴う騒音が低減すること
ができる。また、多孔質部材として、オリフィス形成部
225の両側に多孔質部材226,223を配置したこ
とで、騒音の低減効果を一層向上させることができる。
具体的には、多孔質部材226は、冷媒中に含まれる大
気泡を細分化し、冷媒がオリフィス224を通過すると
き、流体中の大気泡は、流入口から弁室に流れ込んで多
孔質部材126の貫通孔ないし網状部を通過する際に、
分解されて細分化され、その細分化された状態で、大気
泡に成長することなく速やかに、弁体200に形成され
るオリフィス224に流入するので、オリフィス224
を通過する際、その流入側と流出側に急激な圧力変動は
発生せず、流動音の低減効果が格段に向上し、除湿運転
時の騒音を効果的に防止できる。
【0048】また、弁体200の一部として板状体から
なる簡単な構成の第1多孔質部材226を設けるだけで
済むので、従来の気液分離器等を設ける場合に比して、
スペース的にも、コスト的にも有利である。更に、第2
多孔質部材223を付加することで、オリフィス224
に流入する気液二相流の均質化とオリフィス224出口
墳流の整流化が可能となる。更に、弁体200の駆動部
として、プラスチックマグネットからなるロータ300
と回転軸800と駆動部810とを一体化して形成した
ことで構成の一層の簡略化を図ることができる。また、
弁体200を、多孔質部材223,226とオリフィス
形成部225とを一体化し更にシート部228を形成し
た弁部材220と、弁体駆動体210とから構成し、弁
部材220と弁体駆動体210とを一体化したことで、
製品としての構造を単純化できるから、製品の小型化と
製造原価の一層の低廉化を図ることができる。また、弁
体駆動体210には、弁体200の駆動部810と連接
する係合部材211を設けたことで、弁体200の受動
構造がきわめて簡単になる。また、更に、弁本体900
を上下の2枚に分離し、上方の部材900bには弁体2
00のストッパ930と弁座940とを具備させ、下方
の弁本体基部900aには流体出入管2a,2bの継手
部950を形成して一体化したことで、弁本体900の
加工を容易にすることができる。また、両部材900
a,900bの汎用性が向上する。
【0049】
【実施例6】実施例6に係る電動弁50は、第1流路2
aと第2流路2bとが、弁本体52を構成する円盤部の
軸線延長部側部で且つ軸線を中心に一定の角度を有する
位置に配置されることを特徴とする(図12〜14)。
換言すれば、実施例4では、弁本体52の中心に対し
て、2つの連通孔52a,52bを点対称の位置に、即
ち、弁本体52の中心に対して180度離して配置させ
たが、実施例6では、135度離して配置し、この2つ
の連通孔52a,52bに第1流路2aと第2流路2b
を設けるものである。
【0050】具体的に述べれば、図12〜14に示すよ
うに、弁本体52は平面視円形に形成されると共に、そ
の中心部には凹部52fが形成され、弁体53の支持軸
53cが回転自在に挿通される。この弁体53は、弁体
ホルダ55に嵌合され、回転力が伝わるように連結され
ている。上記弁体ホルダ55は、他の実施例と同様にロ
ータ57と一体であり、ロータ57の回転が弁体ホルダ
55を介して弁体53を回転させることになる。なお、
キャン56はキャン支持枠52dを介して弁体52に支
持・固定されている。弁体53は、135度離れた第1
連通孔52a、及び第2連通孔52bを塞ぐことが可能
な閉止部53fと軸芯部53gとからなり、該軸芯部5
3gに支持軸53cが挿通され、該弁体ホルダ55の回
転により、閉止部53fは、図12に示す第1連通孔5
2a、及び第2連通孔52b共に閉止しない位置、図1
3に示す第2連通孔52bを閉止する位置、及び図14
に示す第1連通孔52aを閉止する位置となる。また、
弁体53が上記3つの位置以外に移動しないようにする
ために、1本のストッパ52eが弁本体52上部に立設
される。
【0051】実施例6は、実施例1〜5の効果と同様
に、冷媒の流れがどちらの方向であっても、弁体53は
冷媒圧により、第1連通孔52a又は第2連通孔52b
に押圧される構造となっていることから、 第1→第2の流量=第2→第1の流量 を実現することに加えて、弁本体と弁体との隙間が小さ
くなり、冷媒の漏れを僅少にすることができる。特に、
本実施例6は、図12の状態では、双方向で全開、図1
3の状態では、第1流路→第2流路の方向で全閉、図1
4の状態では、第2流路→第1流路の方向で全閉とな
る。
【0052】具体例には、図13の冷房サイクル時の除
湿時(冷媒は、第1流路2aから第2流路2bに流れ
る。)と、図14の暖房サイクル時の除湿時(冷媒は、
第2流路2bから第1流路2aに流れる。)とを、略同
一の冷媒流状態とすることができる。更に、実施例5で
は、第1流路2aと第2流路2bとを近接して設けるこ
とができ、外形がコンパクトになるとともに、弁室52
c内における冷媒の移動が少なく、抵抗も少ないから、
弁室52c内における冷媒の移動エネルギの損失も少な
くて済むという効果もある。
【0053】なお、上記各実施例においては、小容量の
流量を流すために、弁体流路として、オリフィスを形成
したが、実施例5のように、弁体にオリフィスを形成し
なければ流量を限りなくゼロに近い値となる。
【0054】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、この
ように構成された本発明の電動弁は、冷媒等の流体の流
れが正・逆いずれの方向であっても漏れ量が略同一とな
るため、流路を切り換える空調機等において正確な流量
制御の実現が可能となる。また、上記機能に加えて流体
の流れが正・逆いずれの方向であっても、流体圧が弁体
を弁本体に押圧するようにしているから、弁室から流路
への流体の漏れを僅少とする。更に、多孔質部材を弁体
に具備せしめることにより、冷媒通過時の騒音を低減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る電動弁の最小流量時の
状態を示す縦断面図(A)と、同図(A)のb−b断面
図(B)。
【図2】同実施例1に係る電動弁の最大流量時の状態を
示す縦断面図(A)と、同図(A)のb−b断面図
(B)。
【図3】本発明の実施例2に係る電動弁の最小流量時の
状態を示す要部縦断面図(A)と、同図(A)のb−b
断面図(B)。
【図4】同実施例2に係る電動弁の最大流量時の状態を
示す要部縦断面図(A)と、同図(A)のb−b断面図
(B)。
【図5】本発明の実施例3に係る電動弁の最小流量時の
状態を示す要部縦断面図(A)と、同図(A)のb−b
断面図(B)。
【図6】同実施例3に係る電動弁の最大流量時の状態を
示す要部縦断面図(A)と、同図(A)のb−b断面図
(B)。
【図7】本発明の実施例4に係る電動弁の正方向の最小
流量時の要部縦断面図(A)と弁***置説明図(B)。
【図8】同実施例4に係る電動弁の最大流量時の要部縦
断面図(A)と弁***置説明図(B)。
【図9】同実施例4に係る電動弁の逆方向の最小流量時
の要部縦断面図(A)と弁***置説明図(B)。
【図10】本発明の実施例5に係る電動弁の最小流量時
の状態を示す縦断面図。
【図11】実施例5の図10のA−A断面矢視図であ
る。
【図12】本発明の実施例6に係る電動弁の最大流量時
の要部縦断面図(A)と弁***置説明図(B)。なお、
図(A)は、図(B)のD−D断面。
【図13】同実施例6に係る電動弁の逆方向の最小流量
時の要部縦断面図(A)と弁***置説明図(B)。な
お、図(A)は、図(B)のD−D断面。
【図14】同実施例6に係る電動弁の正方向の最小流量
時の要部縦断面図(A)と弁***置説明図(B)。な
お、図(A)は、図(B)のD−D断面。
【図15】従来技術に係る電動弁の縦断面図。
【符号の説明】
1・・・電動弁(従来技術) 2・・・弁本体 2a・・・流体入出管[第1流路] 2b・・・流体入出
管[第2流路] 2c・・・弁室 2d・・・ガイドブ
ッシュ固定部 2e・・・キャン固着部 2f・・・弁座 3・・・弁軸 3a・・・弁体 3b・・・圧縮コイ
ルばね 4・・・ガイドブッシュ 4a・・・雌ねじ部 4b・・・下ストッ
パ 5・・・弁体ホルダ 5a・・・雄ねじ部 5b・・・上ストッ
パ 6・・・キャン 7・・・ロータ 8・・・ステータ 8a・・・ステータ
コイル 8b・・・ヨーク 8c・・・リード線 8d・・・コネクタ 8e・・・カバー 10・・電動弁(実施例1) 12・・弁本体 12a・・第1連通
孔 12b・・第2連通孔 12c・・弁室 12d・・鍔状板 12e・・ストッパ 13・・・・弁体 13a・・弁体流路
[オリフィス] 13b・・弁体流路[切欠き部] 13c・・弁体キー
部 13d・・段部 13e・・突起部 15・・弁体ホルダ 15a・・ばね 16・・キャン 17・・ロータ 17a・・支持リン
ク 18・・ステータ 18a・・嵌合穴 18b・・回り止め部材 19・・ヨーク 19a・・ボビン 19b・・ステータコイル 19c・・リード
端子 19d・・コネクタ 19e・・カバー 19f・・リード線 19g・・充填材 20・・電動弁(実施例2) 22・・弁本体 22a・・第1連
通孔 22b・・第2連通孔 22c・・弁室 22d・・鍔状板 22e・・ストッ
パ 23・・・・弁体 23a・・弁体流
路[オリフィス] 23b・・弁体流路[切欠き部] 23c・・弁体キ
ー部 23d・・段部 23e・・突起部 25・・弁体ホルダ 25a・・ばね 26・・キャン 27・・ロータ 27a・・支持リ
ンク 30・・電動弁(実施例3) 32・・弁本体 32a・・第1連
通孔 32b・・第2連通孔 32c・・弁室 32d・・鍔状板 32e・・ストッ
パ 33・・・・弁体 33a・・弁体流
路[小オリフィス] 33b・・弁体流路[大オリフィス]33c・・弁体キ
ー部 33d・・段部 33e・・突起部 35・・弁体ホルダ 35a・・ばね 36・・キャン 37・・ロータ 37a・・支持リ
ンク 40・・電動弁(実施例4) 42・・弁本体 42a・・第1連
通孔 42b・・第2連通孔 42c・・弁室 42e・・ストッパ 42f・・凹部 43・・・・弁体 43a・・弁体流
路[オリフィス] 43c・・支持軸 43d・・段部 43f・・閉止部 43g・・軸芯部 45・・弁体ホルダ 45a・・ばね 46・・キャン 47・・ロータ 47a・・支持リ
ンク 50・・電動弁(実施例6) 52・・弁本体 52a・・第1連
通孔 52b・・第2連通孔 52c・・弁室 52d・・キャン支持枠 52e・・ストッ
パ 52f・・凹部 53・・・・弁体 53c・・支持軸 53d・・段部 53e・・突起部 53f・・閉止部 53g・・軸芯部 55・・弁体ホルダ 55a・・ばね 56・・キャン 57・・ロータ 57a・・支持リ
ンク 100・・電動弁(実施例5) 110・・弁室 200・・弁体 210・・弁体駆動体
211・・係合部材 212・・連結部材 220・・弁部材 22
1・・孔 223・・[第2]多孔質部材 224・・オリ
フィス 225・・オリフィス形成部 226・・[第1]
多孔質部材 228・・シート部 300・・ロータ 400・・キャン 500・・ステータ 5
00a・・回り止め部材 510・・ヨーク 520・・ボビン 5
30・・ステータコイル 540・・リード端子 550・・コネクタ 5
60・・カバー 570・・リード線 580・・充填材 6
00・・弁体ホルダ 800・・回転軸 810・・駆動部 8
20・・ばね 900・・弁本体 900a・・弁本体基部 9
00b・・上方の部材 910・・・第1連通孔 920・・第2連通孔 930・・・ストッパ 940・・弁座 9
50・・継手部
フロントページの続き (72)発明者 青木 哲也 東京都世田谷区等々力7丁目17番24号 株 式会社不二工機内 Fターム(参考) 3H062 AA07 AA15 BB01 BB30 CC02 EE07 HH04 HH08 HH09

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁室内の弁体により流体の通過流量を調
    整する弁本体と、該弁本体に固着され前記弁体を作動さ
    せるロータを内蔵するキャンと、該キャンに外嵌され前
    記ロータを回転駆動するステータとを備えた電動弁にお
    いて、前記弁体は、回転可能とし、流体の流れ方向が正
    逆いずれに拘わらず、流量が略同一となるように構成す
    ることを特徴とする電動弁。
  2. 【請求項2】 弁本体と、該弁本体に固着されるキャン
    と、該キャンに嵌合されるロータとを備えた電動弁にお
    いて、前記弁本体の弁室内にはロータに連動して回転す
    る弁体を設け、流体の流れ方向が正逆いずれに拘わら
    ず、流体の圧力に伴って形成される弁本体と弁体との隙
    間の大きさが略同一となるように構成することを特徴と
    する電動弁。
  3. 【請求項3】 弁体は、外面円筒形状でこの円筒の中心
    線を軸として回転するようにし、弁体には流体を両流路
    間で連通させる弁体流路を形成することを特徴とする請
    求項1又は2記載の電動弁。
  4. 【請求項4】 弁体に弁体流路を複数設け、それぞれの
    弁体流路の断面積が相違するように形成することを特徴
    とする請求項3記載の電動弁。
  5. 【請求項5】 弁本体は、弁本体に連結される第1流路
    と第2流路とが直角に配置されるように形成することを
    特徴とする請求項1〜4に記載のいずれかの電動弁。
  6. 【請求項6】 弁本体は、弁本体に連結される第1流路
    と第2流路とが円筒部側部で並行して配置されるように
    形成することを特徴とする請求項3又は4に記載のいず
    れかの電動弁。
  7. 【請求項7】 弁本体は、弁本体に連結される第1流路
    と第2流路とが略直線状に配置され、且つ、弁体流路は
    弁体を貫通するように形成することを特徴とする請求項
    3又は4に記載のいずれかの電動弁。
  8. 【請求項8】 弁本体は、弁本体に連結される第1流路
    と第2流路とが円筒部の軸線延長部の側部に略並行して
    配置されるように形成することを特徴とする請求項3又
    は4記載の電動弁。
  9. 【請求項9】 弁本体は円盤状部材からなり、該円盤状
    部材の中心部周辺に第1連通孔と第2連通孔とが穿設さ
    れると共に、円盤状部材のキャン側に、回転して第1連
    通孔と第2連通孔とを選択的に閉止する位置、及び、第
    1連通孔と第2連通孔の両方とも閉止しない位置とに移
    動可能に弁体が配置され、更に、円盤状部材の弁体を配
    置した側とは反対側の各連通孔に、第1流路と第2流路
    とを装着させることを特徴とする請求項8に記載の電動
    弁。
  10. 【請求項10】 第1連通孔と第2連通孔とは、円筒部
    の軸線延長部側部で且つ軸線を中心に一定の角度を有す
    る位置に配置することを特徴とする請求項9記載の電動
    弁。
  11. 【請求項11】 上記弁体にはオリフィスを穿設したオ
    リフィス形成部を形成すると共に、少なくとも前記オリ
    フィス形成部の流体流入側に、多孔質部材を配置するこ
    とを特徴とする請求項9又は10記載のいずれかの電動
    弁。
  12. 【請求項12】 多孔質部材として、オリフィス形成部
    の両側に第1多孔質部材及び第2多孔質部材を配置した
    ことを特徴とする請求項11記載の電動流量制御弁。
  13. 【請求項13】 上記弁体の駆動部として、プラスチッ
    クマグネットからなるロータと回転軸と駆動部とを一体
    化して形成したことを特徴とする請求項11又は12記
    載の電動弁。
  14. 【請求項14】 上記弁体は、多孔質部材とオリフィス
    形成部とを一体化すると共にシート部を形成したことを
    特徴とする請求項11〜13記載のいずれかの電動弁。
  15. 【請求項15】 上記弁体は、該弁体と一体化された弁
    体駆動体により回転されることを特徴とする請求項14
    記載の電動弁。
  16. 【請求項16】 弁本体を2枚に分離し、上方の部材に
    は弁体のストッパと弁座とを具備させ、下方の弁本体基
    部には流体出入管の継手部を形成して一体化したことを
    特徴とする請求項10〜14記載のいずれかの電動弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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