JP2003117755A

JP2003117755A - 工具マガジン装置

Info

Publication number: JP2003117755A
Application number: JP2001315325A
Authority: JP
Inventors: Makoto Hamaguchi; 誠濱口; Naoki Niwa; 直樹丹羽
Original assignee: Okuma Corp; Okuma Machinery Works Ltd
Current assignee: Okuma Corp
Priority date: 2001-10-12
Filing date: 2001-10-12
Publication date: 2003-04-23

Abstract

(57)【要約】【課題】工作機械の据え付け面積を従来の装置に比べ
て小さくすることができるとともに、部品点数を削減す
ることができる工具マガジン装置を提供する。【解決手段】複数の工具Ｔを垂直下向きに保持する２
以上の水平状チェーン式マガジン12A、12Bを上下方向に
間隔をおいて設ける。全てのマガジン12A、12Bを、１つ
の油圧シリンダ13により昇降させる。全てのマガジン12
A、12Bに保持された工具Ｔを、１つのマガジン駆動モー
タ18により無限軌道上で移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、工作機械、たと
えばマシニングセンタにおいて、主軸頭の主軸に取り付
けられる複数の工具を垂直下向きに保持する工具マガジ
ン装置に関する。

【０００２】

【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、マ
シニングセンタにおける垂直下向きの工具の保持は、水
平状に設けられた１つのチェーン式マガジンや、同じく
水平状に設けられた１つの円盤式マガジンにより行われ
ている。

【０００３】ところが、保持すべき工具の数が多くなっ
た場合、これらのマガジンが大型化し、その結果マシニ
ングセンタなどの工作機械の据え付け面積を大きくしな
ければならないという問題があった。

【０００４】そこで、このような問題を解決した工具マ
ガジン装置として、複数の工具を垂直下向きに保持する
水平状の円盤式マガジンが上下方向に間隔をおいて複数
設けられ、全てのマガジンのうち１つのマガジンが主軸
と工具を受け渡しうる高さ位置に設けられ、各マガジン
が別個に割出回転可能となされ、各マガジン間で工具の
受け渡しを行う工具受け渡し手段とを備えたものが知ら
れている（特開平６−１１４６６６号公報参照）。

【０００５】しかしながら、この工具マガジン装置にお
いては、各マガジン間で工具を受け渡す工具受け渡し手
段を必要とするので、その設置のためのスペースが必要
となり、マシニングセンタなどの工作機械の据え付け面
積を大きくしなければならないという問題は、完全に解
決されていない。しかも、工具受け渡し手段を必要とす
るので、部品点数が増えてコストが高くなるという問題
がある。

【０００６】この発明の目的は、上記問題を解決し、工
作機械の据え付け面積を従来の装置に比べて小さくする
ことができるとともに、部品点数を削減することができ
る工具マガジン装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段と発明の効果】請求項１の
発明による工具マガジン装置は、複数の工具を垂直下向
きに保持する２以上の水平状マガジンが上下方向に間隔
をおいて設けられ、これらのマガジンが昇降手段により
昇降させられるとともに、マガジンに保持された工具が
移動手段により無限軌道上を移動させられるようになさ
れているものである。

【０００８】請求項１の発明の工具マガジン装置は、複
数の工具を垂直下向きに保持する２以上の水平状マガジ
ンが上下方向に間隔をおいて設けられているので、１つ
のマガジンを備えた従来の装置に比べて、各マガジンの
小型化を図ることが可能になる。したがって、工作機械
の据え付け面積を小さくすることができる。また、全て
のマガジンが昇降手段により昇降させられるようになさ
れているので、各マガジンを工具受け渡すための所要の
高さ位置に移動させることが可能になり、各マガジン間
での工具の受け渡し手段が不要になる。したがって、工
具受け渡し手段を設置するためのスペースが不要にな
り、工作機械の据え付け面積を小さくすることができ
る。しかも、部品点数を削減することが可能になって、
コストを安くすることができる。

【０００９】請求項２の発明による工具マガジン装置
は、請求項１の発明において、全てのマガジンの昇降
が、１つの昇降手段により行われるものである。この場
合、各マガジンを別個の昇降手段により昇降させる場合
に比べて、工具マガジン装置の小型化を図ることが可能
になるとともに、部品点数を少なくすることが可能にな
る。

【００１０】請求項３の発明による工具マガジン装置
は、請求項１または２の発明において、全てのマガジン
に保持された工具の無限軌道上の移動が、１つの移動手
段により行われるものである。この場合、各マガジンに
保持された工具の無限軌道上の移動を別個の移動手段に
より行う場合に比べて、工具マガジン装置の小型化を図
ることが可能になるとともに、部品点数を少なくするこ
とが可能になる。

【００１１】

【発明の実施形態】以下、この発明の実施形態を、図面
を参照して説明する。

【００１２】図１および図２はこの発明による工具マガ
ジン装置を備えたマシニングセンタの全体構成を示し、
図３はその要部の構成を示す。なお、以下の説明におい
て、図１の上下、左右をそれぞれ上下、左右といい、図
２の下側（図３の右側）を前、これと反対側を後という
ものとする。

【００１３】図１および図２において、マシニングセン
タは、左右１対のコラム(1)と、両コラム(1)の上端に設
けられたクロスレール(2)と、クロスレール(2)の前面
に、クロスレール(2)に対して左右方向に移動するよう
に設けられた移動台(3)と、移動台(3)の前面に、移動台
(3)に対して上下方向に移動するように設けられた主軸
頭(4)と、主軸頭(4)に回転自在に支持された垂直下向き
の主軸(5)と、コラム(1)の下端部間に前方に突出するよ
うに設けられたテーブル(6)と、テーブル(6)上に、テー
ブル(6)に対して前後方向に移動するように設けられた
パレット(7)と、コラム(1)およびクロスレール(2)の左
方に配された工具マガジン装置(8)と、クロスレール(2)
の左端部に前方突出状に設けられた工具交換アームユニ
ット(9)とを備えている。

【００１４】工具マガジン装置(8)は、クロスレール(2)
の左端面に密着するように固定された支え板(10)に、支
え板(10)に対して上下動するように設けられたフレーム
(11)と、フレーム(11)に上下方向に間隔をおいて設けら
れた複数、ここでは２つの水平状チェーン式マガジン(1
2A)(12B)と、フレーム(11)を昇降させる昇降用油圧シリ
ンダ(13)（昇降手段）とを備えている。

【００１５】図３に示すように、フレーム(11)は、相互
に平行になるように上下方向に間隔をおいて配された前
後方向に長い水平板状の上下両フレーム部材(14)(15)
と、両フレーム部材(14)(15)を連結する複数の棒状連結
部材(16)とからなり、上フレーム部材(14)に前後方向に
間隔をおいて設けられたガイド(14a)が、それぞれ支え
板(10)左側面に前後方向に間隔をおいて設けられた垂直
案内面(17)に沿って上下動するようになっている。上フ
レーム部材(14)の上面後端部にマガジン駆動モータ(18)
（移動手段）が取り付けられている。

【００１６】上側のチェーン式マガジン(12A)は、上フ
レーム部材(14)における前後方向の中央部よりも若干後
方の部分の下方に配され、かつマガジン駆動モータ(18)
により垂直軸線回りに回転駆動される駆動側スプロケッ
ト(19A)と、上フレーム部材(14)の前端部の下方におい
て駆動側スプロケット(19A)と同一水平面内に位置する
ように配され、かつ上フレーム部材(14)に垂直軸線回り
に回転自在に支持された従動側スプロケット(20A)と、
両スプロケット(19A)(20A)に掛け渡された無端状チェー
ン(21A)と、チェーン(21A)にその長さ方向に間隔をおい
て取り付けられ、かつ工具(T)を垂直下向きに保持する
複数の工具ポット(22A)とよりなる。駆動側スプロケッ
ト(19A)は、上下両端部がそれぞれ上下両フレーム部材
(14)(15)に軸線回りに回転自在に支持された垂直スプロ
ケット軸(23)の上端部の周囲に固定されている。垂直ス
プロケット軸(23)は、図示しない減速歯車装置などを介
してマガジン駆動モータ(18)に連結されており、垂直ス
プロケット軸(23)がマガジン駆動モータ(18)により回転
させられることによって、駆動側スプロケット(19A)が
回転駆動される。下側のチェーン式マガジン(12B)は、
垂直スプロケット軸(23)における下フレーム部材(15)よ
りも下方に突出した部分の周囲に固定された駆動側スプ
ロケット(19B)と、下フレーム部材(15)の前端部の下方
において駆動側スプロケット(19B)と同一水平面内に位
置するように配され、かつ下フレーム部材(15)に垂直軸
線回りに回転自在に支持された従動側スプロケット(20
B)と、両スプロケット(19B)(20B)に掛け渡された無端状
チェーン(21B)と、チェーン(21B)にその長さ方向に間隔
をおいて取り付けられ、かつ工具(T)を垂直下向きに保
持する複数の工具ポット(22B)とよりなる。下側のチェ
ーン式マガジン(12B)の駆動側スプロケット(19B)も、垂
直スプロケット軸(23)がマガジン駆動モータ(18)により
回転させられることによって回転駆動される。上側チェ
ーン式マガジン(12A)と下側チェーン式マガジン(12B)と
は、工具ポット(22A)(22B)に保持された工具が移動する
無限軌道の形状および大きさは同一であり、平面から見
て完全に重なっている。

【００１７】油圧シリンダ(13)は、左側コラム(1)の左
側面に、そのピストンロッド(13a)を垂直上向きにして
固定されており、ピストンロッド(13a)の先端部が、フ
レーム(11)の下フレーム部材(15)の下面に固定されてい
る。そして、油圧シリンダ(13)のピストンロッド(13a)
の進退により、フレーム(11)が昇降させられるようにな
っている。

【００１８】工具交換アームユニット(9)は、両端部に
グリッパ(24a)が設けられ、かつ垂直軸線回りに回転自
在であるとともに昇降自在である工具交換アーム(24)を
備えている。工具交換アーム(24)は、工具交換アーム(2
4)を駆動するための駆動装置（図示略）が収納されたケ
ーシング(25)の下方に配されている。ケーシング(25)
は、支え板(10)におけるクロスレール(2)よりも前方に
突出した部分の前端に一体に形成された右方屈曲部(10
a)の前面に取り付けられている。

【００１９】このような構成のマシニングセンタにおい
て、主軸(5)と工具マガジン装置(8)との間での工具交換
方法について説明する。

【００２０】主軸(5)での加工中には、工具交換アーム
(24)はその上昇位置である工具差込位置で、かつ工具把
持位置から９０度回転した待機位置にある（図２実線参
照）。このとき、工具交換アーム(24)の各グリッパ(24
a)は空である。また、主軸(5)での加工中に、ＮＣ装置
からの工具交換指令により油圧シリンダ(13)が作動させ
られてフレーム(11)が昇降させられ、次工具(T)を保持
した工具ポット(22A)(22B)を有するいずれかのチェーン
式マガジン(12A)(12B)が工具(T)を受け渡しうる高さ位
置まで移動させられる。たとえば、下側チェーン式マガ
ジン(12B)のいずれかの工具ポット(22B)に次工具(T)が
保持されている場合には、下側チェーン式マガジン(12
B)が工具(T)を受け渡しうる高さ位置まで移動させられ
る（図１実線参照）。これと同時に、あるいはこの後
に、ＮＣ装置からの工具交換指令によりマガジン駆動モ
ータ(18)が作動させられ、垂直スプロケット軸(23)が回
転させられることによりチェーン(21A)(21B)が走行し、
次工具(T)を保持した工具ポット(22A)(22B)が無限軌道
上の受け渡し位置まで移動させられる。こうして、次工
具(T)が工具受け渡し位置に割り出される。

【００２１】主軸(5)に取り付けられている工具(T)を用
いての加工が終了すると、移動台(3)および主軸頭(4)の
移動により主軸(5)が工具交換位置にまで移動させられ
る。ついで、工具交換アーム(24)が待機位置から工具把
持位置まで９０度回転させられ（図２鎖線参照）、一方
のグリッパ(24a)により主軸(5)の使用済み工具が把持さ
れるとともに、他方のグリッパ(24a)により工具受け渡
し位置に割り出された次工具(T)が把持される。つい
で、工具交換アーム(24)が下降し、使用済み工具が主軸
(5)から、次工具(T)が工具ポット(22A)(22B)からそれぞ
れ引き抜かれる。ついで、工具交換アーム(24)が１８０
度回転させられた後上昇させられ、次工具(T)が主軸(5)
へ、使用済み工具が工具ポット(22A)(22B)へそれぞれ差
し込まれる。その後、工具交換アーム(24)は９０度回転
させられて待機位置に戻る。こうして、工具交換が終了
する。

【００２２】新たに主軸(5)に取り付けられた工具(T)に
よる加工が始まると、ＮＣ装置からの工具交換指令によ
り、油圧シリンダ(13)によりフレーム(11)を昇降させる
ことおよびマガジン駆動モータ(18)によりチェーン(21
A)(21B)を走行させることにより、上記と同様にして、
さらに次の工具(T)が工具受け渡し位置に割り出され
る。

【００２３】上記実施形態においては、工具マガジン装
置(8)のフレーム(11)は油圧シリンダ(13)により昇降さ
せられるようになっているが、これに限定されるもので
はなく、たとえばボールねじなどの送り機構により昇降
させられるようになっていてもよい。また、上記実施形
態においては、工具マガジン装置(8)のマガジン(12A)(1
2B)はチェーン式であるが、これに限定されるものでは
なく、円盤式、ドラム式などに適宜変更可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明による工具マガジン装置を備えたマシ
ニングセンタを示す正面図である。

【図２】同じく平面図である。

【図３】工具マガジン装置を左方から見た拡大図であ
る。

【符号の説明】

(8)：工具マガジン装置 (12A)(12B)：チェーン式マガジン (13)：油圧シリンダ（昇降手段） (18)：マガジン駆動モータ（移動手段） (T)：工具

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 3C002 AA08 BB06 DD03 DD12 FF03 GG03 KK04 LL01

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】複数の工具を垂直下向きに保持する２以
上の水平状マガジンが上下方向に間隔をおいて設けら
れ、これらのマガジンが昇降手段により昇降させられる
とともに、マガジンに保持された工具が移動手段により
無限軌道上を移動させられるようになされている工具マ
ガジン装置。
【請求項２】全てのマガジンの昇降が、１つの昇降手
段により行われる請求項１の工具マガジン装置。
【請求項３】全てのマガジンに保持された工具の無限
軌道上の移動が、１つの移動手段により行われる請求項
１または２の工具マガジン装置。