JP2003113496A - 表面処理方法および装置 - Google Patents

表面処理方法および装置

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JP2003113496A JP2001311753A JP2001311753A JP2003113496A JP 2003113496 A JP2003113496 A JP 2003113496A JP 2001311753 A JP2001311753 A JP 2001311753A JP 2001311753 A JP2001311753 A JP 2001311753A JP 2003113496 A JP2003113496 A JP 2003113496A
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幸子 杉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作業効率を低下させることなしに柱状もしくは
筒状の被処理体の外周面における軸方向中間部分の所定
範囲のみを能率的に環状に表面処理することを可能とし
て処理能力の向上を図ると共に、装置のコンパクト化を
図ることができる表面処理方法および装置の提供。 【解決手段】ピストンヘッドPを上方から着脱自在に収
容可能な収容穴を有する収容容器体1を備え、収容容器
体1における収容穴の軸方向中間部内周面にはピストン
ヘッドPを挿入することにより表面処理を施すべきトッ
プリング溝10部分を決定する上下境界線k、k部分の
外周面にそれぞれ当接してシールする上下一対の環状シ
ール部材4、4が備えられ、上下一対の環状シール部材
4、4相互間におけるピストンヘッドPの外周面と収容
容器体1における収容穴の内周面との間には水洗処理水
を保持流通させる環状の処理チャンバー7が形成される
構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、例えば、内燃機
関のピストンヘッド等の金属製品の軸方向中間部におけ
る限られた所定範囲の環状外周面に陽極酸化処理を行っ
た後の処理面水洗作業や、無電解ニッケルメッキ等の表
面処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、表面処理装置のうち、陽極酸化
処理装置としては、例えば、特開平9−217200号
公報に記載されているようなものが知られている。この
従来例の陽極酸化処理装置は、図19に示すように、電
解液(処理流体)循環回路の一部を形成する有底円筒状
のジャケット槽101の上端開口部に中央穴を有する環
状蓋体102が装着され、この環状蓋体102の中央穴
には下端開口縁部に内向き環状係止段部を備えた円筒状
のマスクソケット103が装着され、環状係止段部に
は、マスクソケット103内に収容したピストンヘッド
(被処理体)104の底面(ヘッド)外周部に当接して
表面処理を施す部分を画成シールするOリングパッキン
105が設けられ、前記ジャケット槽101内に備えた
電解槽106内には、前記ピストンヘッド104の表面
処理部分に向けて電解液(処理流体)を吐出供給する噴
射装置107が備えられ、また、前記電解槽106の上
端部に電解液(処理流体)に接する陰極(電極)108
が設けられる一方、ピストンヘッド104に接する陽極
(電極)109が設けられた構造となっている。即ち、
この従来例の陽極酸化処理装置は、筒状もしくは柱状被
処理体の端面に陽極酸化処理という表面処理を施す装置
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、従来
例の陽極酸化処理装置は、上述のように、Oリングパッ
キン105が被処理体を構成するピストンヘッド104
の底面(ヘッド)側に当接する構造であったため、筒状
もしくは柱状の被処理体の外周面における軸方向中間部
分の所定範囲のみを環状に表面処理することができない
という問題がある。即ち、例えば、端面の陽極酸化処理
は不要で外周面の限られた範囲の環状外周面にのみ表面
処理を施したい場合にあっては、陽極酸化処理を必要と
しない部分をテープ等でマスキングすることが考えられ
るが、そのためには、陽極酸化処理装置にセットする前
に、まず、被処理体にテープ等でマスキング処理を施す
工程が必要となるため、作業効率が極めて悪く、処理能
力を悪化させることになる。
【0004】また、処理流体は、噴射装置107から上
向きに噴射して被処理体の処理面に供給された後下向き
に反転する構造で、処理流体が行き帰りでぶつかりあっ
てスムーズな流通が得られない状態となるため、処理流
体をスムーズに流通させるためには処理流体の流通流路
として広いスペースを確保する必要があり、これによ
り、装置が大型化する。
【0005】以上は、電極による通電を条件とする陽極
酸化処理方法および装置に関するものであるが、電極に
よる通電を条件としない陽極酸化処理後における処理面
水洗作業や、硝酸による無電解ニッケルメッキ等の表面
処理作業においても、同様の問題がある。
【0006】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、作業効率を低下させることなしに柱状
もしくは筒状の被処理体の外周面における軸方向中間部
分の所定範囲のみを能率的に環状に表面処理することを
可能として処理能力の向上を図ることができる表面処理
方法および装置を提供することを目的とし、さらに、装
置のコンパクト化を図ることを追加の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成する
ために、本発明請求項1記載の表面処理方法は、被処理
体の軸方向中間部における限られた所定範囲の環状外周
面に表面処理を施すための表面処理方法であって、収容
容器体の収容穴内に前記被処理体を収容した状態で前記
収容穴内周面に備えた上下一対の環状シール部材を被処
理体の外周面における表面処理を施すべき環状処理部分
を決定する両境界線付近の外周面にそれぞれ当接させて
シールすることにより、前記両環状シール部材相互間に
おける前記被処理体の外周面と前記収容容器体における
収容穴の内周面との間に前記処理流体を保持流通させる
環状の処理チャンバーが形成され、前記収容容器体に形
成された供給通路から処理流体を前記処理チャンバー内
に供給した後、前記収容容器体に形成された排出通路を
経由して処理流体を処理チャンバー外に排出させるよう
にした手段とした。
【0008】請求項2記載の表面処理方法は、請求項1
記載の表面処理方法において、上下面に処理流体の供給
通路と排出通路とが形成された通路板を前記処理チャン
バー内に配置させることにより、処理流体を前記通路板
における一方の供給通路を経由して前記被処理体におけ
る表面処理を施すべき環状処理部分に供給した後、もう
一方の排出通路を経由して排出させるようにした手段と
した。
【0009】請求項3記載の表面処理方法は、請求項2
記載の表面処理方法において、前記処理流体を通路板に
おける下方の供給通路を経由して前記被処理体における
表面処理を施すべき環状処理部分に供給した後、上方の
排出通路を経由して排出させるようにした。
【0010】請求項4記載の表面処理方法は、請求項2
または3に記載の表面処理方法において、前記通路板の
上下面に形成される通路をそれぞれ周方向複数個形成さ
せ各上下面に形成される各通路を周方向交互に形成させ
ることにより、一方の複数の各供給通路を経由して前記
被処理体における表面処理を施すべき環状処理部分に供
給した処理流体を周方向に隣接するもう一方の複数の各
供給通路を経由して排出させるようにした。
【0011】請求項5記載の表面処理方法は、請求項4
記載の表面処理方法において、前記一方の複数の各通路
ともう一方の複数の各通路を前記被処理体の外周面と接
する接線に対し相反する方向に傾斜させることにより、
一方の複数の各供給通路を経由して前記被処理体におけ
る表面処理を施すべき環状処理部分に対し略接線方向に
向けて供給した処理流体を周方向に隣接するもう一方の
複数の各排出通路を経由して略接線方向に排出させるよ
うにした。
【0012】請求項6記載の表面処理方法は、請求項1
〜5のいずれかに記載の表面処理方法において、前記供
給通路には予め複数の異なる処理流体を切り換え供給可
能な切換供給手段を備えていて、該切換供給手段を順次
切り換えることにより異なる処理流体により連続的に異
なった表面処理を行うようにした。
【0013】請求項7記載の表面処理装置は、被処理体
の軸方向中間部における限られた所定範囲の環状外周面
に表面処理を施すための表面処理装置であって、前記被
処理体を上方から着脱自在に収容可能な収容穴を有する
有底筒状の収容容器体を備え、該収容容器体における収
容穴の軸方向中間部内周面には前記被処理体を挿入する
ことにより該被処理体における表面処理を施すべき環状
処理部分を決定する両境界線部分の外周面にそれぞれ当
接してシールする上下一対の環状シール部材が備えら
れ、該上下一対の環状シール部材相互間における前記被
処理体の外周面と前記収容容器体における収容穴の内周
面との間には処理流体を保持流通させる環状の処理チャ
ンバーが形成され、前記収容容器体には前記処理チャン
バーに処理流体を供給する供給通路および処理チャンバ
ーから処理流体を排出する排出通路が設けられている手
段とした。
【0014】請求項8記載の表面処理装置は、請求項7
記載の表面処理装置において、前記供給通路と排出通路
の軸線方向が水平方向に形成され、該供給通路と排出通
路とが前記被処理体の環状処理部分と略同一平面上に形
成されている手段とした。
【0015】請求項9記載の表面処理装置は、請求項7
または8に記載の表面処理装置において、前記供給通路
と排出通路とが周方向交互に複数個配置されている手段
とした。
【0016】請求項10記載の表面処理装置は、請求項
8または9に記載の表面処理装置において、前記供給通
路が前記被処理体における環状処理部分の一方の接線方
向へ向けて傾斜状に形成され、前記排出通路が前記被処
理体における処理部分のもう一方の接線方向へ向けて傾
斜状に形成されている手段とした。
【0017】請求項11記載の表面処理装置は、請求項
7〜10のいずれかに記載の表面処理装置において、前
記排出通路側には該排出通路より高い位置を経由する排
出路が形成されている手段とした。
【0018】請求項12記載の表面処理装置は、請求項
7〜11のいずれかに記載の表面処理装置において、上
下面に前記被処理体における表面処理を施すべき環状処
理部分に処理流体を供給する供給通路と該供給された処
理流体を排出する排出通路とが形成された通路板が前記
処理チャンバー内に配置されている手段とした。
【0019】請求項13記載の表面処理装置は、請求項
7〜12のいずれかに記載の表面処理装置において、前
記上下一対の各環状シール部材がそれぞれ前記収容容器
体に形成された断面L字状の肩部に配置され、前記各環
状シール部材を前記各肩部に向けて軸方向に押圧して圧
縮することによりその内径を縮径させて前記被処理体の
外周面にそれぞれ当接させる押圧手段を備えている手段
とした。
【0020】請求項14記載の表面処理装置は、請求項
7〜13のいずれかに記載の表面処理装置において、前
記供給通路には複数の異なる処理流体を切り換え供給可
能な切換供給手段を備えている手段とした。
【0021】請求項15記載の表面処理装置は、請求項
14に記載の表面処理装置において、前記被処理体に導
電可能な一方の電極と前記反応チャンバー内の反応流体
に導電可能なもう一方の電極とを備えている手段とし
た。
【0022】
【作用】 この発明請求項1記載の表面処理方法では、
上述のように、収容容器体の収容穴内に被処理体を収容
した状態で収容穴内周面に備えた上下一対の環状シール
部材を被処理体の外周面における表面処理を施すべき環
状処理部分を決定する両境界線付近の外周面にそれぞれ
当接させてシールするようにしたことにより、作業効率
を低下させることなしに筒状もしくは柱状の被処理体の
外周面における軸方向中間部分の所定範囲のみを効率的
に環状に表面処理することが可能となり、これにより、
処理能力の向上が図れるようになる。
【0023】請求項2記載の表面処理方法では、上述の
ように、両環状シール部材相互間における被処理体の外
周面と収容容器体における収容穴の内周面との間に処理
流体を保持流通させる環状の処理チャンバーが形成さ
れ、上下面に処理流体の通路が形成された通路板を処理
チャンバー内に配置させることにより、処理流体を前記
通路板における一方の供給通路を経由して被処理体にお
ける表面処理を施すべき環状処理部分に供給した後、も
う一方の排出通路を経由して排出させるようにしたこと
により、処理流体の流れが極めてスムーズであると共
に、処理流体を環状処理部分の面積に応じた必要最小限
度の狭いスペースの処理チャンバー内で効率的に循環さ
せることになるため、装置のコンパクト化が可能とな
る。さらに、被処理体における表面処理を施すべき環状
処理部分に対してその全周から同時にかつ均一に処理流
体が供給されるため、円周方向において均一に表面処理
することができるようになる。
【0024】請求項3記載の表面処理方法では、上述の
ように、処理流体を通路板における下方の供給通路を経
由して被処理体における表面処理を施すべき環状処理部
分に供給した後、上方の排出通路を経由して排出させる
ようにしたことにより、処理流体に混入された空気が効
率よく排出され、従って、混入空気による処理むらの発
生を防止することができるようになる。
【0025】請求項4記載の表面処理方法では、上述の
ように、一方の複数の各供給通路を経由して被処理体に
おける表面処理を施すべき環状処理部分に供給した処理
流体を周方向に隣接するもう一方の複数の各排出通路を
経由して排出させるようにしたことにより、処理部分に
対し常に反応前の処理流体をスムーズに供給することが
でき、これにより、処理効果を高めることができるよう
になる。また、処理チャンバー内における処理流体の流
れがスムーズで、流通量が多くなり、これにより、処理
効率を高めることができるようになる。
【0026】請求項5記載の表面処理方法では、上述の
ように、一方の複数の各供給通路ともう一方の複数の各
排出通路を前記被処理体の外周面と接する接線に対し相
反する方向に傾斜させることにより、一方の複数の各供
給通路を経由して前記被処理体における表面処理を施す
べき環状処理部分に対し略接線方向に向けて供給した処
理流体を周方向に隣接するもう一方の複数の各排出通路
を経由して略接線方向に排出させるようにしたことで、
処理チャンバー内における処理流体の流れがスムーズ
で、その流速を速めることができ、これにより、処理効
率を高めることができるようになる。
【0027】この発明請求項6記載の表面処理方法で
は、上述のように、供給通路には予め複数の異なる処理
流体を切り換え供給可能な切換供給手段を備えていて、
該切換供給手段を順次切り換えることにより異なる処理
流体により連続的に異なった表面処理を行うようにした
ことで、例えば、無電解ニッケルメッキ処理作業および
その後の水洗処理作業を1つの表面処理装置内で連続し
て行うことができ、これにより、作業効率を高めること
ができるようになる。
【0028】この発明請求項7記載の表面処理装置で
は、上述のように構成されるため、収容容器体の上方か
ら被処理体を収容穴内に収容すると、収容容器体の底部
に当接して支持される共に、収容穴の軸方向中間部内周
面に設けられた上下一対の環状シール部材が被処理体に
おける表面処理を施すべき環状処理部分を決定する両境
界線部分の外周面に当接してシールした状態となり、こ
れにより、該一対の環状シール部材相互間における前記
被処理体の環状外周面と前記収容容器体における収容穴
の内周面との間に処理流体を保持流通させる環状の処理
チャンバーが形成された状態となる。従って、作業効率
を低下させることなしに筒状もしくは柱状の被処理体の
外周面における軸方向中間部分の所定範囲のみを効率的
に環状に表面処理することが可能となり、これにより、
処理効率を高めることができるようになる。
【0029】また、処理流体が接する処理面積を最小限
度に狭くでき、かつ、処理チャンバーの容量も最小限度
に小さくなり、かつ処理流体の流れが水平方向のままで
あるため、処理チャンバー内における処理流体の流れも
スムーズで流速が速くなり、これにより、処理効率を高
めることができる。従って、コストを低減化させること
ができるようになる。また、処理流体を環状処理部分の
面積に応じた必要最小限度の狭いスペースの処理チャン
バー内で効率的に循環させることができるため、装置の
コンパクト化が可能となる。
【0030】請求項8記載の表面処理装置では、上述の
ように、供給通路と排出通路の軸線方向が水平方向に形
成され、該供給通路と排出通路とが被処理体の環状処理
部分と略同一平面上に形成されているため、処理チャン
バー内における処理流体の流れがスムーズで、その流速
を速めることができ、これにより、処理効率を高めるこ
とができるようになる。
【0031】請求項9記載の表面処理装置では、上述の
ように、供給通路と排出通路とが周方向交互に複数個配
置されているため、処理チャンバー内における処理流体
の流れがスムーズで、流通量が多くなり、これにより、
処理効率を高めることができるようになる。
【0032】請求項10記載の表面処理装置では、上述
のように、供給通路が被処理体における処理部分の一方
の接線方向へ向けて傾斜状に形成され、排出通路が前記
被処理体における処理部分のもう一方の接線方向へ向け
て傾斜状に形成されているため、処理チャンバー内にお
ける処理流体の流れがスムーズで、その流速を速めるこ
とができ、これにより、処理効率を高めることができる
ようになる。
【0033】請求項11記載の表面処理装置では、上述
のように、排出通路側には該排出通路より高い位置を経
由する排出路が形成されているため、処理流体に混入さ
れた空気が効率よく排出され、従って、混入空気による
処理むらの発生を防止することができるようになる。
【0034】請求項12記載の表面処理装置では、上述
のように、上下面に前記被処理体における表面処理を施
すべき環状処理部分に処理流体を供給する供給通路と該
供給された処理流体を排出する排出通路とが形成された
通路板が処理チャンバー内に配置されることで、処理チ
ャンバー内における処理流体の流れが極めてスムーズで
あると共に、処理流体を環状処理部分の面積に応じた必
要最小限度の狭いスペースの処理チャンバー内で効率的
に循環させることになるため、装置のコンパクト化が可
能となる。
【0035】請求項13記載の表面処理装置では、上述
のように、上下一対の各環状シール部材がそれぞれ収容
容器体に形成された断面L字状の肩部に配置され、各環
状シール部材を各肩部に向けて軸方向に押圧して圧縮す
ることによりその内径を縮径させて被処理体の外周面に
それぞれ当接させる押圧手段を備えた構成とすること
で、被処理体を収容穴内に収容した後、押圧手段を操作
するだけで両環状シール部材によるシールを行うことが
でき、これにより、作業の効率化が図れるようになる。
【0036】請求項14記載の表面処理装置では、上述
のように、供給通路に複数の異なる処理流体を切り換え
供給可能な切換供給手段を備えた構成としたことで、例
えば、無電解ニッケルメッキ処理作業およびその後の水
洗処理作業を1つの表面処理装置内で連続して行うこと
ができ、これにより、作業効率を高めることができるよ
うになる。
【0037】請求項15記載の表面処理装置では、上述
のように、被処理体に導電可能な一方の電極と前記反応
チャンバー内の反応流体に導電可能なもう一方の電極と
を備えた構成としたことで、例えば、通電を条件とする
硫酸による陽極酸化処理作業およびその後の水洗処理作
業を1つの表面処理装置内で連続して行うことができ、
これにより、作業効率を高めることができるようにな
る。
【0038】
【発明の実施の形態】 以下に、本発明の実施の形態を
説明する。 (発明の実施の形態1)まず、本発明の実施の形態1の
表面処理方法を図1〜3に示す表面処理装置に基づいて
説明する。なお、この発明の実施の形態1では、被処理
体を構成するピストンヘッドPにおけるトップリング溝
10の表面に陽極酸化処理を施した後に、処理流体であ
る水洗処理水によって処理面の水洗処理を行う場合につ
いて説明する。図1は本発明の実施の形態1の表面処理
方法で用いられる表面処理装置を示す縦断面図であり、
この図において、1は収容容器体、2は外筒、3は通路
板、4、4は環状シール部材、41、41は押圧筒(押
圧手段)、42、42は押圧環(押圧手段)、43、4
3は押圧軸(押圧手段)、Pはピストンヘッドを示す。
【0039】前記収容容器体1は、前記ピストンヘッド
Pを上下逆さまの状態で上方から収容可能な収容穴を有
する有底円筒状の容器を構成するもので、底部構成部材
5と、下部周壁構成部材6aと、上部周壁構成部材6b
とで構成されている。
【0040】前記外筒2は、円筒状周壁部21の下端開
口縁部内周に環状底部22が形成され、上端開口部には
別部材の環状上蓋部材23が装着されることにより、内
周に前記下部周壁構成部材6aおよび上部周壁構成部材
6b等を組み付けるための環状溝を有する断面コ字状に
形成されている。
【0041】前記底部構成部材5は、収容容器体1にお
ける収容穴の底部を構成するもので、ピストンヘッドP
の外径と同一外径を有する略円柱状に形成されていて、
その下端外周部を外筒2における環状底部22の軸心穴
内周部に装着係止させた状態で組み付けられている。
【0042】前記下部周壁構成部材6aと上部周壁構成
部材6bはそれぞれ外装部材61と内装部材62の2部
材で構成されている。即ち、前記外装部材61は、下部
周壁構成部材6a側の組み付け状態で説明すると、円筒
部61aの下端部に外向に突出するフランジ部61bを
備えると共に、円筒部61aの上端部内側には前記環状
シール部材4を位置決め支持するための係止フランジ
(肩部)61cが内向き環状に突出形成された構造とな
っている。そして、この下部周壁構成部材6a側の外装
部材61は、外筒2における環状底部22の上部に形成
された環状係止段部24に外向フランジ部61bの外周
部を係止させた状態で外筒2の環状溝内下部に組み付け
られている。
【0043】前記外装部材61と底部構成部材5との間
に、前記下側の環状シール部材4を押圧する押圧筒41
が上下摺動自在な状態で組み込まれている。また、外筒
2における環状底部22と外装部材61におけるフラン
ジ部61bとの間に前記2つ割り状の押圧環42が径方
向摺動可能な状態で組み込まれている。この押圧環42
はその上端内周縁部に形成された環状テーパ面42aを
押圧筒41の下端外周縁部に当接させると共に、外筒2
の円筒状周壁部21を貫通して摺動自在に組み込まれた
複数の押圧軸43により押圧摺動可能に構成されてい
る。
【0044】前記内装部材62は、同じく下部周壁構成
部材6a側の組み付け状態で説明すると、円筒部62a
の下端部に内向きフランジ部62bを備え、また、円筒
部62aの上端部には外向フランジ部62cをそれぞれ
備えると共に、前記円筒部62aには該円筒部62aの
外側空間62dと内側空間62eとの間を連通する複数
の連通穴62fが形成された構造となっている。
【0045】前記上部周壁構成部材6bを構成する外装
部材61および内装部材62は、下部周壁構成部材6a
を構成する外装部材61および内装部材62と共に同一
形状のものが用いられ、下部周壁構成部材6aの上部に
上下逆向きの状態で組み付けられる。なお、その組み付
けに際しては、下部周壁構成部材6aと上部周壁構成部
材6bの両内装部材62、62の両外向フランジ部62
c、62c相互間に前記通路板3を挟持させた状態で組
み付けられている。そして、この組み付け状態におい
て、下部周壁構成部材6aと上部周壁構成部材6bの両
係止フランジ61c、61c側端面相互間に処理チャン
バー7を構成する環状隙間が形成されるように通路板3
と各外装部材61および各内装部材62の軸方向寸法設
定がなされている。なお、図において63、63は、外
筒2と外装部材61、61との間をシールするシールリ
ングを示す。
【0046】前記通路板3は、両外向フランジ部62
c、62c相互間に挟持される本体部31の内周面側
に、図2、3にもその詳細を示すように、前記処理チャ
ンバー7を構成する環状隙間の幅より肉薄の通路形成部
32が一体に形成された構造で、この通路形成部32の
先端部を前記処理チャンバー7を構成する環状隙間の中
途部位置まで挿入させた状態となっている。
【0047】前記上部周壁構成部材6bを構成する外装
部材61の内周側に前記上側の環状シール部材4を押圧
する押圧筒41が上下摺動自在な状態で組み込まれてい
る。また、環状上蓋部材23と外装部材61におけるフ
ランジ部61bとの間に前記2つ割り状の押圧環42が
径方向摺動可能な状態で組み込まれている。この押圧環
42はその下端内周縁部に形成された環状テーパ面42
aを押圧筒41の上端外周縁部に当接させると共に、外
筒2の円筒状周壁部21を貫通して摺動自在に組み込ま
れた複数の押圧軸43により押圧摺動可能に構成されて
いる。
【0048】前記外筒2の円筒状周壁部21には、下部
周壁構成部材6a側の外側空間62dと連通する水洗処
理水の供給穴(供給路)21aが形成され、また、上部
周壁構成部材6b側の外側空間62dと連通する水洗処
理水の排出穴(排出路)21bが形成されている。
【0049】即ち、前記下部周壁構成部材6aにおける
外側空間62dと連通穴62fと内側空間62eとで、
水洗処理水が供給される供給穴21aと処理チャンバー
7との間を連通する供給通路Iが形成され、また、上部
周壁構成部材6bにおける内側空間62eと連通穴62
fと外側空間62dとで、処理チャンバー7と水洗処理
水が排出される排出穴21bとの間を連通する排出通路
IIが形成されている。
【0050】そして、前記収容容器体1の収容穴内に、
ピストンヘッドPを上下逆さまの状態で上方から収容
し、該ピストンヘッドPの底面(ヘッド)が底部構成部
材5の上面に形成された窪部51に当接して位置決めさ
れた状態で、トップリング溝10が前記処理チャンバー
7を構成する環状隙間と一致すると共に、上下一対の環
状シール部材4、4がピストンヘッドPの外周面でトッ
プリング溝10の上下両開口縁部付近(表面処理を施す
べき処理部分を決定する両境界線k、k部分)に位置す
るように、各構成部材の寸法設定がなされている。
【0051】また、前記底部構成部材5の上面に形成さ
れた窪部51の中央部には、ピストンヘッドPの脱却時
に処理チャンバー7から窪部51内に漏洩する水洗処理
水を排出させる排出穴52が形成されている。
【0052】次に、この発明の実施の形態1の作用・効
果を説明する。この発明の実施の形態1の表面処理装置
では、上述のように構成されるため、収容容器体1の収
容穴内にピストンヘッドPを収容した状態で、各押圧軸
43、43により2つ割り状に形成された上下各押圧環
42、42を内部方向にそれぞれ押圧摺動させると、上
下各押圧環42、42に形成された環状テーパ面42
a、42aが上下各押圧筒41、41の外周縁部に当接
して軸方向に押圧摺動させ、上下各環状シール部材4、
4をそれぞれ係止フランジ部61c、61cに向けて軸
方向に押圧して圧縮することによりその内径が縮径さ
れ、上下一対の環状シール部材4、4がピストンヘッド
Pにおける表面処理を施すべき処理部分を決定する両境
界線k、k部分の外周面にそれぞれ当接してシールした
状態となり、これにより、上下一対の環状シール部材
4、4相互間におけるトップリング溝10の表面を含む
ピストンヘッドPの環状外周面と収容容器体1における
収容穴の内周面側との間に水洗処理水を保持流通させる
環状の処理チャンバー7が形成された状態となる。
【0053】そこで、図示を省略したポンプを駆動させ
ると、ポンプから吐出された水洗処理水は、供給口21
aから供給通路I(下部周壁構成部材6aにおける外側
空間62d→連通穴62f→内側空間62e)を経由し
て、処理チャンバー7に供給され、この処理チャンバー
7内では、通路板3における通路形成部32の下面側を
経由してピストンヘッドPにおけるトップリング溝10
の表面に向けて噴射供給された後、通路形成部32の上
面側および排出通路II(上部周壁構成部材6bにおける
内側空間62e→連通穴62f→外側空間62d)を経
由し、排出穴21bから収容容器体1の外部に排出され
るもので、これにより、トップリング溝10の表面を含
む限られた所定範囲のみを環状に水洗処理(表面処理)
することができる。
【0054】以上のように、ピストンヘッドPを収容容
器体1の収容穴に収容した後、各押圧軸43、43を押
圧操作するだけで、上下一対の環状シール部材4、4に
よりピストンヘッドPにおける表面処理を施すべき環状
処理部分を決定する両境界線k、k部分の外周面に当接
してシールすることができるため、作業効率を低下させ
ることなしにピストンヘッドPの外周面における軸方向
中間部分に存在するトップリング溝10を含む限られた
所定範囲のみを効率的に環状に表面処理することが可能
となり、これにより、処理能力の向上が図れるようにな
るという効果が得られる。
【0055】また、上下一対の環状シール部材4、4に
より水洗処理水が接する処理面積を最小限度に狭くでき
るため、処理チャンバーの容量も最小限度に小さくな
り、かつ水洗処理水の流れが水平方向のままであるた
め、処理チャンバー内における水洗処理水の流れもスム
ーズで流速が速くなり、これにより、処理効率を高める
ことができるようになる。従って、コストを低減化させ
ることができるようになる。
【0056】また、水洗処理水を環状処理部分の面積に
応じた必要最小限度の狭いスペースの処理チャンバー内
で効率的に循環させることができるため、装置のコンパ
クト化が可能となる。
【0057】また、被処理体における表面処理を施すべ
き環状処理部分に対してその全周から同時にかつ均一に
水洗処理水が供給されるため、円周方向において均一に
表面処理することができるようになる。また、上述のよ
うに、排出通路II側には該排出通路IIより高い位置を経
由する排出穴(排出路)21bが形成されているため、
水洗処理水内に混入された空気が効率よく排出され、従
って、混入空気による反応むらの発生を防止することが
できるようになる。
【0058】また、通路板3の通路形成部32を処理チ
ャンバー7内に配置させることにより、ピストンヘッド
Pにおける表面処理を施すべき環状処理部分に水洗処理
水を供給する供給通路Iの一部と該供給された水洗処理
水を排出する排出通路IIの一部とに処理チャンバー7内
を上下方向に仕切るようにしたことで、処理チャンバー
7内における水洗処理水の流れが極めてスムーズである
と共に、水洗処理水を環状処理部分の面積に応じた必要
最小限度の狭いスペースの処理チャンバー7内で効率的
に循環させることになるため、装置のコンパクト化が可
能となる。
【0059】また、収容容器体1の少なくとも収容穴を
形成する部分がピストンヘッドPにおける表面処理を施
すべき環状処理部分(トップリング溝10部分)を境に
して上下に分割可能な上部周壁構成部材6bと下部周壁
構成部材6aと底部構成部材5で構成され、該上部周壁
構成部材6bと下部周壁構成部材6aに上下一対の各環
状シール部材4、4の一方がそれぞれ配置され、上部周
壁構成部材6bと下部周壁構成部材6aとの付き合わせ
面相互間に通路板3が挟持状態で配置され、上部周壁構
成部材6bと下部周壁構成部材6aと通路板3とピスト
ンヘッドPにおける表面処理を施すべき環状処理部分
(トップリング溝10部分)との間に処理チャンバー7
が形成され、下部周壁構成部材6aに処理チャンバー7
と連通する供給通路Iが形成され、上部周壁構成部材6
bに処理チャンバー7と連通する排出通路IIが形成され
た構成としたことで、以上の各構成部材を上下方向に積
み上げることで供給流路Iおよび排出流路IIとそれぞれ
連通する処理チャンバー7を備えた収容容器体1を容易
に構成することができるため、装置製造時における組付
性を向上させることができるようになる。なお、ピスト
ンヘッドPを陽極とし、処理水に代えた硫酸を陰極とし
て各々通電すれば陽極酸化処理を行うことができる。こ
の処理は上記発明の実施の形態の前工程として行っても
よい。
【0060】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。なお、この他の発明の実施の形態の説明にあた
っては、前記発明の実施の形態1と同様の構成部分には
同一の符号を付してその説明を省略し、相違点について
のみ説明する。
【0061】(発明の実施の形態2)図4は、発明の実
施の形態2の表面処理方法で用いられる表面処理装置を
示す縦断面図である。この発明の実施の形態2における
表面処理装置は、通路板30の構成が、前記発明の実施
の形態1における通路板3とは相違すると共に、下部周
壁構成部材6aの構成が前記発明の実施の形態1のそれ
とは相違したものである。
【0062】即ち、まず、この発明の実施の形態2の下
部周壁構成部材6aが内装部材62を省略した外装部材
61のみで構成されると共に、この外装部材61の特に
円筒部61aが上端部を残して肉厚に形成されることに
より環状段部61dが形成されている点が前記発明の実
施の形態1とは相違している。なお、前記外装部材61
の外側には、外側空間61eのみが形成される構造とな
っている。
【0063】また、この発明の実施の形態2の通路板3
0は、図5の平面図、図6の底面図、図7の断面図(図
5の VII−VII 線における縦断面図)にもその詳細を示
すように、その下面内周側に供給通路Iの一部を構成す
る供給側溝30aが周方向所定間隔のもとに6か所に形
成され、また、上面内周側には排出通路IIの一部を構成
する排出側溝30bが周方向所定間隔のもとに6か所に
形成されている。なお、前記各供給側溝30aと各排出
側溝30bは互いに軸方向に重ならないように周方向に
おいて交互に形成されている。
【0064】また、前記供給側溝30aと排出側溝30
bはその軸線方向を、図5および図6に示すように、ピ
ストンヘッドPの外周面と接する接線に対し相反する方
向に傾斜させた状態に形成されている。そして、前記通
路板30は、上部周壁構成部材6b側の内装部材62に
おける外向フランジ部62cの下面と下部周壁構成部材
6aを構成する外装部材61における円筒部61aの環
状段部61dとの間に挟持状態で組み付けられている。
【0065】この発明の実施の形態2では、上述のよう
に構成されるため、図示を省略した圧力ポンプを駆動さ
せると、ポンプから吐出された水洗処理水は、供給口2
1aから供給通路I(下部周壁構成部材6aにおける外
装部材61の外側空間61e→通路板30の各供給側溝
30a)を経由して、処理チャンバー7にその接線方向
に向け傾斜状に供給され、この処理チャンバー7内で
は、ピストンヘッドPにおけるトップリング溝10の表
面に向けて傾斜状に噴射供給された後、排出通路II(通
路板30の各排出側溝30b→上部周壁構成部材6bに
おける内側空間62e→各連通穴62f→外側空間62
d)を経由し、排出穴21bから収容容器体1の外部に
排出される。
【0066】この発明の実施の形態2の表面処理装置で
は、上述のように構成されるため、前記発明の実施の形
態1とほぼ同様の効果が得られる他、以下に列挙する効
果が得られる。即ち、各供給側溝30aと各排出側溝3
0bの軸線方向が水平方向に形成され、該各供給側溝3
0aと各排出側溝30bとがピストンヘッドPの環状処
理部分であるとトップリング溝10と略同一平面上に形
成されているため、処理チャンバー7内における水洗処
理水の流れがスムーズで、その流速を速めることがで
き、これにより、処理効率を高めることができるように
なる。
【0067】また、供給側溝30aと排出側溝30bと
が周方向交互に複数個(6個)配置されている構成とし
たことで、処理チャンバー7内における水洗処理水の流
れがスムーズで、流通量が多くなり、これにより、処理
効率を高めることができるようになる。
【0068】また、各供給側溝30aがピストンヘッド
Pにおける環状処理部分の一方の接線方向へ向けて傾斜
状に形成され、各排出側溝30bがピストンヘッドPに
おける処理部分のもう一方の接線方向へ向けて傾斜状に
形成されている構成としたことで、処理チャンバー7内
における水洗処理水の流れがスムーズで、その流速を速
めることができ、これにより、処理効率を高めることが
できるようになる。
【0069】(発明の実施の形態3)図8は、発明の実
施の形態3の表面処理方法で用いられる表面処理装置を
示す縦断面図であり、この図に示すように、この発明の
実施の形態3における表面処理装置は、前記発明の実施
の形態2とほぼ同様であるが、押圧手段を構成する2つ
割り状の押圧環42、42の一方が固定部材44に置き
換えられると共に、押圧軸43が上下でそれぞれ周方向
1個所にのみ設けられている点で前記発明の実施の形態
2と相違したものである。従って、この発明の実施の形
態3では、前記発明の実施の形態2とほぼ同様の効果が
得られると共に、部品点数の削減によりコストを低減化
できるようになる。
【0070】(発明の実施の形態4)図9は、発明の実
施の形態4の表面処理方法で用いられる表面処理装置を
示す縦断面図であり、この図に示すように、この発明の
実施の形態4における表面処理装置は、前記発明の実施
の形態2とほぼ同様であるが、上部周壁構成部材6bを
構成する外装部材61と下部周壁構成部材6aとの対向
面の一部が、通路板30における供給側溝30aおよび
排出側溝30b以外の部分において互いに当接するよう
に構成されている点で前記発明の実施の形態2とは相違
したものである。従って、この発明の実施の形態4で
は、前記発明の実施の形態2とほぼ同様の効果が得られ
ると共に、下部周壁構成部材6aと上部周壁構成部材6
bが当接することから、処理チャンバー7の軸方向幅を
確実に維持させることができるようになる。さらに、当
接部の位置を任意に設定することで、処理部分を周方向
の任意の位置に設定することができる。
【0071】(発明の実施の形態5)図10は、発明の
実施の形態5の表面処理方法で用いられる表面処理装置
の通路板を示す底面図であり、この図に示すように、供
給側溝30および排出側溝30bの軸線方向が、ピスト
ンヘッドPの接線方向と平行(噴流角度0°)に形成さ
れている点が前記発明の実施の形態2〜4の通路板30
とは相違したものである。この場合、水洗処理水の流れ
がスムーズになり、処理能力が向上する。
【0072】(発明の実施の形態6)図11は、発明の
実施の形態6の表面処理方法で用いられる表面処理装置
を示す平面図、図12は図10の XII−XII 線における
断面図、図13は図10の XIII −XIII線における断面
図であり、これらの図に示すように、この発明の実施の
形態6における表面処理装置は、前記発明の実施の形態
2とほぼ同様の構成の表面処理装置を横方向に複数個連
結させた構造としたものである。即ち、図13に示すよ
うに、両装置の接続部において、両下部周壁構成部材6
a、6a側の外側空間61d、61a同士を互いに連結
させると共に、両上部周壁構成部材6b、6b側の外側
空間62d、62d同士を互いに連結させた構造となっ
ている。従って、この発明の実施の形態6では、前記発
明の実施の形態2とほぼ同様の効果が得られると共に、
複数の装置をコンパクトに一体化させることができるよ
うになる。
【0073】(発明の実施の形態7)図14は、発明の
実施の形態7の表面処理方法で用いられる表面処理装置
を示す縦断面図であり、この図に示すように、この発明
の実施の形態7における表面処理装置は、上下各環状シ
ール部材4、4を押圧する押圧手段として、他の例を適
用したものである。即ち、この発明の実施の形態7は、
前記発明の実施の形態2とほぼ同様であるが、押圧環4
2、42が省略され、上下方向から押圧軸43、43で
直接押圧筒41、41を軸方向に押圧するようにした点
が相違している。また、この発明の実施の形態7では、
上部周壁構成部材6bの一部を構成する外装部材61部
分が環状上蓋部材23と一体に形成された構造となって
いる。従って、この発明の実施の形態7では、前記発明
の実施の形態2とほぼ同様の効果が得られると共に、構
造を簡略化できるようになる。さらに、通路板30と内
装部材62と外装部材61、および環状上蓋部材23を
一体に組み付けた状態のユニットとして構成させれば、
ユニットの交換が容易となり、交換時間を短縮できる。
この時、さらに押圧筒41をユニットに組み込むことも
できる。
【0074】(発明の実施の形態8)図15は、この発
明の実施の形態8の表面処理方法で用いられる表面処理
装置を示す縦断面図、図16は図15の XVI−XVI 線に
おける横断面図であり、両図に示すように、この発明の
実施の形態8の表面処理装置は、前記処理チャンバー内
7に通路板30を備えない構造の変形例を示す。即ち、
この発明の実施の形態8の表面処理方法で用いられる表
面処理装置は、収容容器体1の一端に形成された1つの
供給通路Iから水洗処理水を環状の処理チャンバー7内
に供給すると共に、該処理チャンバー7内に供給された
水洗処理水を供給通路Iとは径方向対向位置に形成され
た1つの排出通路IIから排出させるようにしたものであ
る。
【0075】さらに詳述すると、前記供給通路Iおよび
排出通路IIと処理チャンバー7との間には、図15に示
すように、処理チャンバー7の上下方向幅より上下方向
に狭く絞り込まれると共に、図16に示すように、供給
通路Iおよび排出通路IIより円周方向に徐々に幅広に広
げられた絞り部11、12が形成されている。これは、
供給通路Iおよび排出通路IIが開口する処理チャンバー
7部分で水洗処理水がぶつかり合うことで水洗処理水が
一個所に滞留することを防止するためである。そして、
この水洗処理水の滞留は排出通路II側の方が顕著である
ため、前記供給通路I側の絞り部11の円周方向幅よ
り、排出通路II側の絞り部12の円周方向幅が広くなる
ように形成されている。なお、両絞り部11、12の円
周方向幅の比率は任意であるが、1:1.5〜3.0の
範囲で設定することが望ましい。要するに、供給通路I
から供給された水洗処理水が一箇所に滞留することなし
に処理チャンバー7内をスムーズに流れて排出通路IIか
ら排出されるような値に設定すればよい。
【0076】この発明の実施の形態8では、上述のよう
に、供給通路Iから供給される水洗処理水は、絞り部1
1で上下方向に絞られる一方で、円周方向には広げられ
ることで、処理チャンバー7内における水洗処理水の流
れが極めてスムーズになり、環状処理部分に対し均一か
つ効率的に水洗処理水を接触させることができる。従っ
て、この発明の実施の形態8では、通路板30の省略お
よび通路構成の単純化により、構造を大幅に簡略化でき
るようになる。
【0077】(発明の実施の形態9)図17は、発明の
実施の形態9の表面処理方法で用いられる表面処理装置
を示す縦断面図である。この発明の実施の形態9の表面
処理装置は、被処理体を構成するピストンヘッドPに導
電可能な一方の電極8と前記処理チャンバー7内の処理
流体に導電可能なもう一方の電極9とを備えると共に、
前記供給穴(供給通路)21aには複数の異なる処理流
体を切り換え供給可能な切換供給手段を備えた構成とし
た点が前記発明の実施の形態1〜8とは相違したもので
ある。
【0078】なお、この発明の実施の形態9では、ピス
トンヘッドPの表面全体にスズメッキ処理がなされた
後、同じ表面処理装置内で、陽極酸化処理を行うトップ
リング溝10の部分のスズメッキ除去処理と、スズメッ
キが除去されたトップリング溝10部分への陽極酸化処
理と、該陽極酸化処理後におけるトップリング溝10部
分の水洗処理とを連続的に行う場合を例にとって説明す
る。
【0079】また、この発明の実施の形態9は、前記発
明の実施の形態1〜8の表面処理装置すべてに適用可能
であるが、この発明の実施の形態9では、前記発明の実
施の形態8の表面処理装置に適用した場合を例にとって
説明する。即ち、図17に示すように、前記一方の電極
8は、ピストンヘッドPに当接可能な状態に設けられ、
もう一方の電極9は、処理流体に接する状態で設けられ
ている。前記供給穴(供給通路)21aに接続された供
給管13は、3つに分岐され、各分岐管13a、13
b、13cは開閉バルブ14a、14b、14cおよび
ポンプ15a、15b、15cを介してスズメッキ除去
液(硫酸または硝酸)を収容したタンクA、陽極酸化処
理液(硫酸)を収容したタンクB、および、水洗処理水
を収容したタンクCにそれぞれ接続されている。
【0080】また、前記排出穴(排出通路)21bに接
続された排出管16も3つに分岐され、各分岐管16
a、16b、16cは開閉バルブ17a、17b、17
cを介して前記各タンクA、B、Cにそれぞれ接続され
ている。さらに、収容容器体1における窪部51の底部
にはドレン管18が接続され、このドレン管18も3つ
に分岐され、各分岐管18a、18b、18cは開閉バ
ルブ19a、19b、19cを介して前記各タンクA、
B、Cにそれぞれ接続されている。
【0081】図18は、この発明の実施の形態9の表面
処理装置を用いた表面処理工程を示すブロック図であ
り、このブロック図に示すように、まず、通常の手順に
より、ピストンヘッドPの外表面全体にスズメッキ処理
を行った後、処理液の除去を行うために水洗処理を行
う。
【0082】次に、この発明の実施の形態9の表面処理
装置内で、陽極酸化処理を行うトップリング溝10の部
分のスズメッキ除去処理と、スズメッキが除去されたト
ップリング溝10部分への陽極酸化処理と、該陽極酸化
処理後におけるトップリング溝10部分の水洗処理とを
連続的に行うもので、この連続処理の内容を図17に基
づいて説明する。
【0083】(イ)スズメッキ除去処理工程 この工程においては、開閉バルブの内、タンクAと接続
された各開閉バルブ14a、17a、19aを開き、そ
の他の開閉バルブ14b、17b、19b、14c、1
7c、19cは全て閉じた状態とし、この状態でポンプ
15aを駆動させることにより、タンクAに収容された
スズメッキ除去液(硫酸または硝酸)が分岐管13aお
よび供給管13を経由して処理チャンバー7内に供給さ
れた後、排出管16および分岐管16aを経由してタン
クA内に戻されるもので、このスズメッキ除去液(硫酸
または硝酸)がピストンヘッドPにおけるトップリング
溝10の表面に噴射供給されることにより、陽極酸化処
理が予定されるトップリング溝10の表面を含む限られ
た所定範囲のみを効率的にスズメッキ除去処理すること
ができる。
【0084】(ロ)陽極酸化処理工程 この工程においては、開閉バルブの内、タンクBと接続
された各開閉バルブ14b、17b、19bを開き、そ
の他の開閉バルブ14a、17a、19a、14c、1
7c、19cは全て閉じた状態とし、この状態でポンプ
15bを駆動させると同時に、両電極8、9にDC電源
から直流電流を通電することにより、タンクBに収容さ
れた陽極酸化処理液(硫酸)が分岐管13bおよび供給
管13を経由して処理チャンバー7内に供給された後、
排出管16および分岐管16bを経由してタンクB内に
戻されるもので、この陽極酸化処理液(硫酸)がピスト
ンヘッドPにおけるトップリング溝10の表面に噴射供
給された状態で通電されるることにより、該トップリン
グ溝10の表面を含む限られた所定範囲のみを効率的に
陽極酸化処理することができる。
【0085】(ハ)水洗処理工程 この工程においては、開閉バルブの内、タンクCと接続
された各開閉バルブ14c、17c、19cを開き、そ
の他の開閉バルブ14a、17a、19a、14b、1
7b、19bは全て閉じた状態とし、この状態でポンプ
15cを駆動させることにより、タンクCに収容された
水洗処理水が分岐管13cおよび供給管13を経由して
処理チャンバー7内に供給された後、排出管16および
分岐管16cを経由してタンクC内に戻されるもので、
これにより、トップリング溝10の表面を含む限られた
所定範囲のみを効率的に水洗処理することができる。な
お、前記スズメッキ除去処理工程と陽極酸化処理工程と
の間に水洗処理工程を追加するようにしてもよい。
【0086】以上詳細に説明したように、この発明の実
施の形態9によれば、複数の表面処理工程を1つの表面
処理装置内で連続して行うことができるため、作業効率
を高めることができるようになるという効果が得られ
る。また、電極8、9を備えたことで、通電を必要とす
る表面処理を含む複数の表面処理工程を1つの表面処理
装置内で連続して行うことができるため、作業効率を高
めることができるようになるという効果が得られる。
【0087】以上発明の実施の形態を図面により説明し
たが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態に限ら
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
ける設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0088】例えば、発明の実施の形態では、被処理体
としてピストンヘッドPを例にとったが、あらゆる製品
の軸方向中間部における限られた所定範囲の環状外周面
に表面処理を施す場合に適用することができる。
【0089】また、発明の実施の形態1〜8では、表面
処理として水洗処理を行う場合を例にとったが、処理流
体として水を用いる表面処理の他に、例えば、処理流体
として燐酸を用いる無電解ニッケルメッキ処理を行う場
合等に適用することができる。
【0090】また、発明の実施の形態9では、電極9、
10を備えたが、無電解ニッケルメッキ処理作業および
その後の水洗処理作業を連続して行う場合には、電極を
備えなくてもよい。また、発明の実施の形態1〜7にお
いては、通路板3、30を導電体で形成し、該通路板
3、30に通電する構造としてもよい。
【0091】
【発明の効果】 以上説明してきたように本発明請求項
1記載の表面処理方法では、収容容器体の収容穴内に被
処理体を収容した状態で収容穴内周面に備えた上下一対
の環状シール部材を被処理体の外周面における表面処理
を施すべき環状処理部分を決定する両境界線付近の外周
面にそれぞれ当接させてシールするようにしたことによ
り、作業効率を低下させることなしに筒状もしくは柱状
の被処理体の外周面における軸方向中間部分の所定範囲
のみを効率的に環状に表面処理することが可能となり、
これにより、処理能力の向上が図れるようになるという
効果が得られる。
【0092】請求項2記載の表面処理方法は、請求項1
記載の表面処理方法において、上下面に処理流体の供給
通路と排出通路とが形成された通路板を処理チャンバー
内に配置させることにより、処理流体を前記通路板にお
ける一方の供給通路を経由して被処理体における表面処
理を施すべき環状処理部分に供給した後、もう一方の排
出通路を経由して排出させるようにしたことにより、処
理流体の流れが極めてスムーズであると共に、処理流体
を環状処理部分の面積に応じた必要最小限度の狭いスペ
ースの処理チャンバー内で効率的に循環させることにな
るため、装置のコンパクト化が可能となる。さらに、被
処理体における表面処理を施すべき環状処理部分に対し
てその全周から同時にかつ均一に処理流体が供給される
ため、円周方向において均一に表面処理することができ
るようになる。
【0093】請求項3記載の表面処理方法は、請求項2
記載の表面処理方法において、前記処理流体を通路板に
おける下方の供給通路を経由して前記被処理体における
表面処理を施すべき環状処理部分に供給した後、上方の
排出通路を経由して排出させるようにしたことで、処理
流体に混入された空気が効率よく排出され、従って、混
入空気による処理むらの発生を防止することができるよ
うになる。
【0094】請求項4記載の表面処理方法は、請求項2
または3に記載の表面処理方法において、一方の複数の
各供給通路を経由して被処理体における表面処理を施す
べき環状処理部分に供給した処理流体を周方向に隣接す
るもう一方の複数の各排出通路を経由して排出させるよ
うにしたことにより、処理部分に対し常に反応前の処理
流体をスムーズに供給することができ、これにより、処
理効果を高めることができるようになる。また、処理チ
ャンバー内における処理流体の流れがスムーズで、流通
量が多くなり、これにより、処理効率を高めることがで
きるようになる。
【0095】請求項5記載の表面処理方法は、請求項4
記載の表面処理方法において、一方の複数の各供給通路
ともう一方の複数の各排出通路を前記被処理体の外周面
と接する接線に対し相反する方向に傾斜させることによ
り、一方の複数の各供給通路を経由して前記被処理体に
おける表面処理を施すべき環状処理部分に対し略接線方
向に向けて供給した処理流体を周方向に隣接するもう一
方の複数の各排出通路を経由して略接線方向に排出させ
るようにしたことで、処理チャンバー内における処理流
体の流れがスムーズで、その流速を速めることができ、
これにより、処理効率を高めることができるようにな
る。
【0096】請求項6記載の表面処理方法は、請求項1
〜5のいずれかに記載の表面処理方法において、前記供
給通路には予め複数の異なる処理流体を切り換え供給可
能な切換供給手段を備えていて、該切換供給手段を順次
切り換えることにより異なる処理流体により連続的に異
なった表面処理を行うようにしたことで、例えば、無電
解ニッケルメッキ処理作業およびその後の水洗処理作業
を1つの表面処理装置内で連続して行うことができ、こ
れにより、作業効率を高めることができるようになる。
【0097】請求項7記載の表面処理装置は、被処理体
を上方から着脱自在に収容可能な収容穴を有する有底筒
状の収容容器体を備え、該収容容器体における収容穴の
軸方向中間部内周面には被処理体を挿入することにより
該被処理体における表面処理を施すべき環状処理部分を
決定する両境界線部分の外周面にそれぞれ当接してシー
ルする上下一対の環状シール部材が備えられ、該上下一
対の環状シール部材相互間における被処理体の外周面と
前記収容容器体における収容穴の内周面との間には処理
流体を保持流通させる環状の処理チャンバーが形成さ
れ、収容容器体には処理チャンバーに処理流体を供給す
る供給通路および処理チャンバーから処理流体を排出す
る排出通路が設けられている手段としたことで、作業効
率を低下させることなしに筒状もしくは柱状の被処理体
の外周面における軸方向中間部分の所定範囲のみを効率
的に環状に表面処理することが可能となり、これによ
り、処理能力の向上が図れるようになるという効果が得
られる。
【0098】また、処理流体が接する処理面積を最小限
度に狭くできるため、小さな処理電力ですみ、これによ
り、処理流体の発熱も小さくなり、しかも、処理チャン
バーの容量も最小限度に小さくなり、かつ処理流体の流
れが水平方向のままであるため、処理チャンバー内にお
ける処理流体の流れもスムーズで流速が速くなって冷却
効率がよくなり、これにより、処理効率を高めることが
できるようになる。従って、コストを低減化させること
ができるようになる。
【0099】また、処理流体を環状処理部分の面積に応
じた必要最小限度の狭いスペースの処理チャンバー内で
効率的に循環させることができるため、装置のコンパク
ト化が可能となる。
【0100】請求項8記載の表面処理装置は、請求項7
記載の表面処理装置において、供給通路と排出通路の軸
線方向が水平方向に形成され、該供給通路と排出通路と
が被処理体の環状処理部分と略同一平面上に形成されて
いる手段としたことで、処理チャンバー内における処理
流体の流れがスムーズで、その流速を速めることがで
き、これにより、処理効率を高めることができるように
なる。
【0101】請求項9記載の表面処理装置は、請求項7
または8に記載の表面処理装置において、供給通路と排
出通路とが周方向交互に複数個配置されている手段とし
たことで、処理チャンバー内における処理流体の流れが
スムーズで、流通量が多くなり、これにより、処理効率
を高めることができるようになる。
【0102】請求項10記載の表面処理装置は、請求項
7〜9のいずれかに記載の表面処理装置において、供給
通路が被処理体における環状処理部分の一方の接線方向
へ向けて傾斜状に形成され、排出通路が前記被処理体に
おける処理部分のもう一方の接線方向へ向けて傾斜状に
形成されている手段としたことで、処理チャンバー内に
おける処理流体の流れがスムーズで、その流速を速める
ことができ、これにより、処理効率を高めることができ
るようになる。
【0103】請求項11記載の表面処理装置は、請求項
7〜9のいずれかに記載の表面処理装置において、排出
通路側には該排出通路より高い位置を経由する排出路が
形成されている手段としたことで、処理流体に混入され
た空気が効率よく排出され、従って、混入空気による処
理むらの発生を防止することができるようになる。
【0104】請求項12記載の表面処理装置は、請求項
7〜11のいずれかに記載の表面処理装置において、上
下面に前記被処理体における表面処理を施すべき環状処
理部分に処理流体を供給する供給通路と該供給された処
理流体を排出する排出通路とが形成された通路板が処理
チャンバー内に配置されるた手段としたことで、処理チ
ャンバー内における処理流体の流れが極めてスムーズで
あると共に、処理流体を環状処理部分の面積に応じた必
要最小限度の狭いスペースの処理チャンバー内で効率的
に循環させることになるため、装置のコンパクト化が可
能となる。
【0105】請求項13記載の表面処理装置は、請求項
6〜12のいずれかに記載の表面処理装置において、上
下一対の各環状シール部材がそれぞれ収容容器体に形成
された断面L字状の肩部に配置され、各環状シール部材
を各肩部に向けて軸方向に押圧して圧縮することにより
その内径を縮径させて被処理体の外周面にそれぞれ当接
させる押圧手段を備えている手段としたことで、被処理
体を収容穴内に収容した後、押圧手段を操作するだけで
両環状シール部材によるシールを行うことができ、これ
により、作業の効率化が図れるようになる。
【0106】請求項14記載の表面処理装置は、請求項
7〜13のいずれかに記載の表面処理装置において、前
記供給通路には複数の異なる処理流体を切り換え供給可
能な切換供給手段を備えている手段としたことで、例え
ば、無電解ニッケルメッキ処理作業およびその後の水洗
処理作業を1つの表面処理装置内で連続して行うことが
でき、これにより、作業効率を高めることができるよう
になる。
【0107】請求項15記載の表面処理装置は、請求項
14に記載の表面処理装置において、前記被処理体に導
電可能な一方の電極と前記反応チャンバー内の反応流体
に導電可能なもう一方の電極とを備えている手段とした
ことで、例えば、通電を条件とする硫酸による陽極酸化
処理作業およびその後の水洗処理作業を1つの表面処理
装置内で連続して行うことができ、これにより、作業効
率を高めることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1の表面処理装置を示す縦断
面図である。
【図2】発明の実施の形態1の表面処理装置における通
路板の平面図である。
【図3】図2の III−III 線における拡大断面図であ
る。
【図4】発明の実施の形態2の表面処理装置を示す縦断
面図である。
【図5】発明の実施の形態2の表面処理装置における通
路板の平面図である。
【図6】発明の実施の形態2の表面処理装置における通
路板の底面図である。
【図7】図5の VII−VII 線における断面図である。
【図8】発明の実施の形態3の表面処理装置を示す縦断
面図である。
【図9】発明の実施の形態4の表面処理装置を示す縦断
面図である。
【図10】発明の実施の形態5の表面処理装置を示す縦
断面図である。
【図11】発明の実施の形態6の表面処理装置を示す縦
断面図である。
【図12】図11の XII−XII 線における断面図であ
る。
【図13】図11のXIII−XIII線における断面図であ
る。
【図14】発明の実施の形態7の表面処理装置を示す縦
断面図である。
【図15】発明の実施の形態8の表面処理装置を示す縦
断面図である。
【図16】図9の XVI−XVI 線における横断面図であ
る。
【図17】発明の実施の形態9の表面処理装置を示す縦
断面図である。
【図18】発明の実施の形態9の表面処理装置における
表面処理工程を示すブロック図である。
【図19】従来例の表面処理装置を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
A タンク B タンク C タンク P ピストンヘッド k 境界線 I 供給通路 II 排出通路 1 収容容器体 2 外筒 3 通路板 4 環状シール部材 5 底部構成部材(下部構成体) 6a 下部周壁構成部材(下部構成体) 6b 上部周壁構成部材(上部構成体) 7 処理チャンバー 10 トップリング溝(表面処理部) 11 絞り部(供給通路側) 12 絞り部(排出通路側) 13 供給管 13a 分岐管 13b 分岐管 13c 分岐管 14a 開閉バルブ 14b 開閉バルブ 14c 開閉バルブ 15a ポンプ 15b ポンプ 15c ポンプ 16 排出管 16a 分岐管 16b 分岐管 16c 分岐管 17a 開閉バルブ 17b 開閉バルブ 17c 開閉バルブ 18 ドレン管 18a 分岐管 18b 分岐管 18c 分岐管 19a 開閉バルブ 19b 開閉バルブ 19c 開閉バルブ 21 円筒状周壁部 21a 供給穴(供給路) 21b 排出穴(排出路) 22 環状底部 23 環状上蓋部材 24 環状係止段部 30 通路板 30a 供給側溝 30b 排出側溝 31 本体部 32 通路形成部 41 押圧筒(押圧手段) 42 押圧環(押圧手段) 42a 環状テーパ面 43 押圧軸(押圧手段) 44 固定部材 51 窪部 52 排出穴 61 外装部材 61a 円筒部 61b フランジ部 61c 係止フランジ部(肩部) 61d 環状段部 61e 外側空間 62 内装部材 62a 円筒部 62b フランジ部 62c 外向フランジ部 62d 外側空間 62e 内側空間 62f 連通穴 63 シールリング
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02F 3/10 F02F 3/10 Z (72)発明者 石川 正純 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 Fターム(参考) 4K022 AA02 AA37 AA48 BA14 BA31 BA35 CA03 CA28 DA01 DB15 DB17 DB18 EA02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体の軸方向中間部における限られ
    た所定範囲の環状外周面に表面処理を施すための表面処
    理方法であって、収容容器体の収容穴内に被処理体を収
    容した状態で前記収容穴内周面に備えた上下一対の環状
    シール部材を被処理体の外周面における所定の処理を施
    すべき環状処理部分を決定する両境界線付近の外周面に
    それぞれ当接させてシールすることにより、前記両環状
    シール部材相互間における前記被処理体の外周面と前記
    収容容器体における収容穴の内周面との間に所定の処理
    流体を保持流通させる環状の処理チャンバーが形成さ
    れ、 前記収容容器体に形成された供給通路から処理流体を前
    記処理チャンバー内に供給した後、前記収容容器体に形
    成された排出通路を経由して処理流体を処理チャンバー
    外に排出させるようにしたことを特徴とする表面処理方
    法。
  2. 【請求項2】 上下面に処理流体の供給通路と排出通路
    とが形成された通路板を前記処理チャンバー内に配置さ
    せることにより、処理流体を前記通路板における一方の
    供給通路を経由して前記被処理体における表面処理を施
    すべき環状処理部分に供給した後、もう一方の排出通路
    を経由して排出させるようにしたことを特徴とする請求
    項1記載の表面処理方法。
  3. 【請求項3】 前記処理流体を通路板における下方の供
    給通路を経由して前記被処理体における表面処理を施す
    べき環状処理部分に供給した後、上方の排出通路を経由
    して排出させるようにしたことを特徴とする請求項2に
    記載の表面処理方法。
  4. 【請求項4】 前記通路板の上下面に形成される通路を
    それぞれ周方向複数個形成させ各上下面に形成される各
    通路を周方向交互に形成させることにより、一方の複数
    の各供給通路を経由して前記被処理体における表面処理
    を施すべき環状処理部分に供給した処理流体を周方向に
    隣接するもう一方の複数の各排出通路を経由して排出さ
    せるようにしたことを特徴とする請求項2または3に記
    載の表面処理方法。
  5. 【請求項5】 前記一方の複数の各供給通路ともう一方
    の複数の各排出通路を前記被処理体の外周面と接する接
    線に対し相反する方向に傾斜させることにより、一方の
    複数の各供給通路を経由して前記被処理体における表面
    処理を施すべき環状処理部分に対し略接線方向に向けて
    供給した処理流体を周方向に隣接するもう一方の複数の
    各排出通路を経由して略接線方向に排出させるようにし
    たことを特徴とする請求項4に記載の表面処理方法。
  6. 【請求項6】 前記供給通路には予め複数の異なる処理
    流体を切り換え供給可能な切換供給手段を備えていて、
    該切換供給手段を順次切り換えることにより異なる処理
    流体により連続的に異なった表面処理を行うようにした
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の表面
    処理方法。
  7. 【請求項7】 被処理体の軸方向中間部における限られ
    た所定範囲の環状外周面に表面処理を施すための表面処
    理装置であって、 前記被処理体を上方から着脱自在に収容可能な収容穴を
    有する有底筒状の収容容器体を備え、 該収容容器体における収容穴の軸方向中間部内周面には
    前記被処理体を挿入することにより該被処理体における
    表面処理を施すべき環状処理部分を決定する両境界線部
    分の外周面にそれぞれ当接してシールする上下一対の環
    状シール部材が備えられ、 該上下一対の環状シール部材相互間における前記被処理
    体の外周面と前記収容容器体における収容穴の内周面と
    の間には処理流体を保持流通させる環状の処理チャンバ
    ーが形成され、 前記収容容器体には前記処理チャンバーに処理流体を供
    給する供給通路および処理チャンバーから処理流体を排
    出する排出通路が設けられていることを特徴とする表面
    処理装置。
  8. 【請求項8】 前記供給通路と排出通路の軸線方向が水
    平方向に形成され、 該供給通路と排出通路とが前記被処理体の環状処理部分
    と略同一平面上に形成されていることを特徴とする請求
    項7に記載の表面処理装置。
  9. 【請求項9】 前記供給通路と排出通路とが周方向交互
    に複数個配置されていることを特徴とする請求項7また
    は8に記載の表面処理装置。
  10. 【請求項10】 前記供給通路が前記被処理体における
    環状処理部分の一方の接線方向へ向けて傾斜状に形成さ
    れ、前記排出通路が前記被処理体における処理部分のも
    う一方の接線方向へ向けて傾斜状に形成されていること
    を特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の表面処理
    装置。
  11. 【請求項11】 前記排出通路側には該排出通路より高
    い位置を経由する排出路が形成されていることを特徴と
    する請求項7〜10のいずれかに記載の表面処理装置。
  12. 【請求項12】 上下面に前記被処理体における表面処
    理を施すべき環状処理部分に処理流体を供給する供給通
    路と該供給された処理流体を排出する排出通路とが形成
    された通路板が前記処理チャンバー内に配置されている
    ことを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の表
    面処理装置。
  13. 【請求項13】 前記上下一対の各環状シール部材がそ
    れぞれ前記収容容器体に形成された断面L字状の肩部に
    配置され、 前記各環状シール部材を前記各肩部に向けて軸方向に押
    圧して圧縮することによりその内径を縮径させて前記被
    処理体の外周面にそれぞれ当接させる押圧手段を備えて
    いることを特徴とする請求項7〜12のいずれかに記載
    の表面処理装置。
  14. 【請求項14】 前記供給通路には複数の異なる処理流
    体を切り換え供給可能な切換供給手段を備えていること
    を特徴とする請求項7〜13のいずれかに記載の表面処
    理装置。
  15. 【請求項15】 前記被処理体に導電可能な一方の電極
    と前記反応チャンバー内の反応流体に導電可能なもう一
    方の電極とを備えていることを特徴とする請求項14に
    記載の表面処理装置。
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