JP2003107677A - フォトマスク及びその製造方法、並びにフォトマスク材料 - Google Patents

フォトマスク及びその製造方法、並びにフォトマスク材料

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JP2003107677A
JP2003107677A JP2001303300A JP2001303300A JP2003107677A JP 2003107677 A JP2003107677 A JP 2003107677A JP 2001303300 A JP2001303300 A JP 2001303300A JP 2001303300 A JP2001303300 A JP 2001303300A JP 2003107677 A JP2003107677 A JP 2003107677A
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Takashi Takayanagi
丘 高柳
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Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 Cr層等の金属薄膜を遮光層として有するフ
ォトマスクであって、フォトマスク使用時の光の反射を
防止し高解像度での露光が可能で、洗浄等によるピンホ
ール等の白抜け欠陥の発生が抑えられたフォトマスクを
提供する。 【解決手段】 透明基材の表面に、金属及び金属酸化物
の少なくとも一種を含む遮光層を有するフォトマスクに
おいて、前記遮光層上に、膜厚5μm以下であって、か
つ波長440nm以下(特に405nm未満)の短波長
光の反射率が35%以下である保護層を有することを特
徴とするフォトマスクである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にレーザー露光
により画像形成を行うフォトマスク及びその製造方法、
並びに製造に用いるフォトマスク材料に関し、詳しく
は、PDP、FED若しくはLCD等のフラットパネル
ディスプレイ、CRT用シャドーマスク、印刷配線板、
パッケージ、半導体等の分野におけるフォトリソ工程で
好適に用いられるフォトマスク及びその製造方法、並び
に該製造に用いるフォトマスク材料に関する。
【0002】
【従来の技術】フラットパネルディスプレイ、CRT用
シャドーマスク、印刷配線板、半導体等の分野における
フォトリソグラフィ工程において用いられるフォトマス
クとしては、「フォトファブリケーション」(日本フォ
トファブリケーション協会発行、教育文科会編、67〜
80ページ、1992年6月)にも記載されているよう
に、金属クロム層(Cr層)を設けたCrマスクや、ハ
ロゲン化銀乳剤層を設けたEmマスク(エマルジョンマ
スク)が知られている。
【0003】上記のうち、Crマスクは石英やガラス等
の透明基材上にCr層をスパッタリング法により形成
後、この上にエッチングレジストを塗布などにより設
け、HeCdレーザー(442nm)などによる露光、
アルカリ水溶液などでの現像によるエッチングレジスト
のパターニング、クロムのエッチング、及びエッチング
レジストの剥離を行って作製される。
【0004】Crマスクは、ピンホール等の欠陥修正が
可能で、高解像度、高耐久性というメリットを有する。
即ち、CrマスクのCr層は0.1〜0.5μmという
薄膜であるために、1μm程度の非常に高い解像度が得
られ、また耐久性(耐傷性)や洗浄性にも極めて優れて
いる。また、Crマスクの欠陥修正に関しては、フォト
マスクの白部(フォトマスクとして使用する場合の透光
部)に異物などが存在する場合はYAGレーザーなどを
用いアブレーションにより除去することができる。一
方、黒部(フォトマスクとして使用する場合の遮光部)
にピンホールなどの白抜け欠陥が生じた場合には欠陥部
に再度Cr層を形成、前記フォトリソを利用するエッチ
ングにより修正を行うことが可能である。
【0005】しかし、上記の金属クロム層を設けたCr
マスクなどにおいては、以下のような問題がある。即
ち、第一に、金属クロム層を設けたCrマスクにおいて
は、該金属クロム層の表面の反射率はおよそ60〜70
%(435nm)程度であり、フォトリソグラフィ工程
で該Crマスクを使用して露光した場合、露光時に被露
光物から反射された光が更にCrマスクの金属クロム層
で反射するために、その反射による散乱光によって解像
度が低下するといった問題がある。一方、このような反
射を回避する手段として、クロム/酸化クロム等の重層
構成が広く採用されているが、価格が高くなってしま
う。第二に、金属クロム層を設けたCrマスクでは、上
述のように、その金属クロム層自体の膜強度が高く耐久
性に優れる反面、層厚が一般に0.1μm前後と薄いた
めに、洗浄等の工程や露光時に硬い異物と接触すること
でピンホール等の白抜け欠陥の発生が頻出してしまうと
いった問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、金属ク
ロム層などの金属薄膜を有してなるフォトマスクでは、
遮光層の薄膜形成による、フォトマスク自体の高解像度
化や高耐久性化は達成されるものの、フォトマスクとし
て使用した場合に生ずる光の反射がなく高解像度での露
光が可能で、しかもピンホール等の白抜け欠陥の発生の
少ないフォトマスクは、未だ提供されていないのが現状
である。
【0007】本発明は、前記従来における諸問題を解決
し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本
発明は、金属クロム層等の金属薄膜を遮光層として有す
るフォトマスクであって、フォトマスク使用時の光の反
射を防止して高解像度に露光することができ、しかも洗
浄によるピンホール等の白抜け欠陥の発生が抑えられた
高品質のフォトマスクを提供することを目的とする。ま
た、本発明は、前記本発明のフォトマスクの製造に好適
であって、高解像度にパターン化され、波長440nm
以下(特に405nm未満)の光反射率が低く白抜け欠
陥のない高品質なフォトマスクを作製し得るフォトマス
クの製造方法、並びに前記本発明のフォトマスクの製造
方法に用いられ、405nm以上の波長の光による画像
化が可能で、波長440nm以下(特に405nm未
満)の光反射率が低く白抜け欠陥のない高品質なフォト
マスクを形成しうるフォトマスク材料を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は以下の通りである。即ち、 <1> 透明基材の表面に、金属及び金属酸化物の少な
くとも一種を含む遮光層を有するフォトマスクにおい
て、前記遮光層上に、膜厚5μm以下であって、かつ波
長440nm以下(特に405nm未満)の短波長光の
反射率が35%以下である保護層を有することを特徴と
するフォトマスクである。 <2> 保護層が、着色材を含有し、光及び/又は熱に
より硬化されてなる前記<1>に記載のフォトマスクで
ある。
【0009】<3> 透明基材の表面に、金属及び金属
酸化物の少なくとも一種を含む遮光層と、405nm以
上の波長の光で画像形成でき、かつ波長440nm以下
(特に405nm未満)の短波長光の反射率が35%以
下である保護層を形成しうる感光性層とをこの順に有す
るフォトマスク材料が用いられ、該フォトマスク材料の
前記感光性層を405nm以上の波長の光で露光して形
成される前記<1>又は<2>に記載のフォトマスクで
ある。
【0010】<4> 透明基材の表面に、金属及び金属
酸化物の少なくとも一種を含む遮光層と、405nm以
上の波長の光で画像形成でき、かつ波長440nm以下
(特に405nm未満)の短波長光の反射率が35%以
下である保護層を形成しうる感光性層とをこの順に有す
るフォトマスク材料を形成する工程と、フォトマスク材
料の前記感光性層を405nm以上の波長の光で画像様
に露光し、現像処理して、波長440nm以下(特に4
05nm未満)の短波長光の反射率が35%以下である
保護層を画像様に形成する工程と、現像処理により感光
性層が除去された領域の遮光層をエッチングにより除去
する工程と、を有すること特徴とするフォトマスクの製
造方法である。
【0011】<5> 仮支持体の表面に、405nm以
上の波長の光で画像形成でき、かつ波長440nm以下
(特に405nm未満)の短波長光の反射率が35%以
下である保護層を形成しうる感光性層を有する感光性転
写材料の該感光性層と、遮光層を有する透明基材の該遮
光層とを接触させて積層し、前記仮支持体を剥離して感
光性層を前記遮光層上に転写しフォトマスク材料を形成
する工程と、フォトマスク材料の前記感光性層を405
nm以上の波長の光で画像様に露光し、現像処理して、
波長440nm以下(特に405nm未満)の短波長光
の反射率が35%以下である保護層を画像様に形成する
工程と、現像処理により感光性層が除去された領域の遮
光層をエッチングにより除去する工程と、を有すること
特徴とするフォトマスクの製造方法である。
【0012】<6> 仮支持体の表面に、405nm以
上の波長の光で画像形成でき、かつ波長440nm以下
(特に405nm未満)の短波長光の反射率が35%以
下である保護層を形成しうる感光性層を有する感光性転
写材料の該感光性層と、遮光層を有する透明基材の該遮
光層とを接触させて積層しフォトマスク材料を形成する
工程と、フォトマスク材料の前記感光性層を405nm
以上の波長の光で画像様に露光する工程と、仮支持体を
剥離して現像処理し、波長440nm以下(特に405
nm未満)の短波長光の反射率が35%以下である保護
層を画像様に形成する工程と、現像処理により感光性層
が除去された領域の遮光層をエッチングにより除去する
工程と、を有すること特徴とするフォトマスクの製造方
法である。
【0013】<7> 前記<4>〜<6>のいずれかに
記載のフォトマスクの製造方法により得られることを特
徴とするフォトマスクである。 <8> 前記<4>〜<6>のいずれかに記載のフォト
マスクの製造方法に用いられ、透明基材の表面に、金属
及び金属酸化物の少なくとも一種を含む遮光層と、40
5nm以上の波長の光で画像形成でき、かつ波長440
nm以下(特に405nm未満)の短波長光の反射率が
35%以下である保護層を形成しうる感光性層とをこの
順に有することを特徴とするフォトマスク材料である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のフォトマスクにおいて
は、金属クロム層等の金属薄膜からなる遮光層上に、膜
厚5μm以下であって、かつ波長440nm以下(特に
405nm未満)の短波長光の反射率が35%以下であ
る層を保護層として設ける。また、本発明のフォトマス
クの製造方法においては、405nm以上の波長の光で
画像形成でき、波長440nm以下(特に405nm未
満)の短波長光の反射率が35%以下である保護層を形
成しうる感光性層を有するフォトマスク材料を用いて、
前記本発明のフォトマスクを作製する。本発明のフォト
マスク材料は、前記本発明のフォトマスクの製造方法に
用いられる。以下、本発明のフォトマスクについて詳細
に説明すると共に、該説明を通じて本発明のフォトマス
クの製造方法及びフォトマスク材料についても詳述す
る。
【0015】<フォトマスク>本発明のフォトマスク
は、透明基材の表面に少なくとも遮光層と保護層とがこ
の順に積層されてなり、他の層が形成されていてもよ
い。前記保護層は、画像様に形成された遮光層と同様の
パターンに少なくとも一層形成され、該遮光層のピンホ
ール等の発生を回避すると共に、440nm以下(特に
405nm未満)の短波長の光の反射率が35%以下で
あるので、フォトマスクとして使用した際に、該フォト
マスクと被照射物との間で光照射した際に生ずる光の反
射を効果的に抑制することができる。
【0016】(遮光層)前記遮光層は、金属及び金属酸
化物の少なくとも一種を主として構成された金属膜から
なる。前記金属膜としては、例えば、クロム膜、低反射
クロム/酸化クロム2層膜、アルミニウム膜、酸化鉄
膜、等が挙げられる。該金属膜は、例えばスパッタリン
グ法、EB蒸着法、塗布等により形成することができ
る。
【0017】遮光層の厚みとしては、フォトマスク自体
の解像度を向上させる点で、0.05〜0.5μm程度
が好ましい。
【0018】以上のように、遮光層を金属膜として形成
することにより膜強度、耐久性に優れた遮光層を形成す
ることができる。しかし、既述の通り、上記範囲の薄膜
な状態では、フォトマスク作製時における洗浄などによ
ってピンホール等の欠陥が発生しやすく、また、金属膜
よりなる遮光層の反射率は、例えばクロム膜では70%
(435nm)程度であり、光の反射を起こして、フォ
トマスクを通して光照射し画像形成する際の解像度が低
下し易いので、前記遮光層上に更に下記保護層を積層す
る。
【0019】(保護層)前記保護層は、後述のフォトマ
スク材料を構成する感光性組成物若しくはその硬化成分
を少なくとも含んでなり、該層における波長440nm
以下の短波長光の反射率を35%以下とし、かつその膜
厚を5μm以下とする。即ち、後述するように、保護層
は、感光性組成物を含み、かつ405nm以上の波長の
光による画像形成及び必要に応じて硬化を行った後に波
長440nm以下(特に405nm未満)の短波長光に
対する反射率を35%以下とし得る、フォトマスク材料
を構成する感光性層からなる。尚、本発明に係る保護層
の形成方法については、後述のフォトマスクの製造方法
の項において詳述する。
【0020】本発明においては、フォトマスクの遮光層
上に、更に波長440nm以下の短波長光を吸収し、そ
の反射率が35%以下の保護層を設ける。前記反射率が
35%を超えると、例えば、フォトリソグラフィ等の工
程でフォトマスクとして使用し露光する場合など、被照
射物とフォトマスクとの間で生ずる光の反射を十分に防
止できず、被照射物に形成される画像の解像度の低下を
回避することができない。中でも特に、前記反射率とし
ては、解像度の低下に影響しない範囲に光の反射を低減
する観点からは、20%以下が好ましく、10%以下が
より好ましい。
【0021】前記反射率とは、保護層に入射する光量h
1の光に対して、吸収されずに保護層で反射される光の
光量(h2)の割合(h2/h1×100)をいい、例え
ば分光光度計(UV−3100S((株)島津製作所製)
等)などを用いて容易に測定することができる。尚、上
記において、被照射物とは、光源からフォトマスクを介
在して光照射される対象物をいう。
【0022】ここで、前記感光性組成物(感光性層)に
ついて説明する。前記感光性組成物は、405nm以上
の波長の光に感応して画像形成でき、かつ露光、現像及
び必要に応じて硬化した後において、波長440nm以
下(特に405nm未満)の短波長光を吸収しうる組成
物であって、着色材を含む光重合硬化可能な感光性組成
物などが挙げられる。前記感光性組成物は、環境上の点
で、アルカリ現像型が望ましく、露光部分が硬化してア
ルカリ現像液に不溶化するネガ型、及び露光部分がアル
カリ現像液に可溶性であるポジ型のいずれであってもよ
い。前記ネガ型の場合、例えば、少なくともアルカリ可
溶の高分子結合材、エチレン性不飽和二重結合を有する
付加重合性モノマー、光重合開始系、少なくとも一種の
着色材を少なくとも含有する感光性組成物であってもよ
く、該感光性組成物は好適に用いることができる。
【0023】以下、前記ネガ型の感光性組成物を構成す
る成分について説明する。 −アルカリ可溶の高分子結合材− 前記アルカリ可溶の高分子結合材としては、側鎖にカル
ボン酸基を有するポリマー、例えば、特開昭59−44
615号、特公昭54−34327号、特公昭58−1
2577号、特公昭54−25957号、特開昭59−
53836号、特開昭59−71048号の各公報に記
載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸
共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、
マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合
体等があり、また側鎖にカルボン酸基を有するセルロー
ズ誘導体が挙げられる。この他に水酸基を有するポリマ
ーに環状酸無水物を付加したものも有用である。特に好
ましくは米国特許第4139391号明細書に記載のベ
ンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸の共
重合体やベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アク
リル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることが
できる。
【0024】前記アルカリ可溶の高分子結合材の含有量
としては、感光性組成物の全固形分(質量)の5〜50
質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。
前記含有量が、5質量%未満であると、感光性層の膜の
強度が弱くなることがあり、50質量%を越えると、現
像性が悪化することがある。
【0025】−エチレン性不飽和二重結合を有する付加
重合性モノマー− 前記エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性モノ
マーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能
なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以
上の化合物が好ましい。例えば、ポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メ
タクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、
【0026】ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリ
レート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピ
ル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソ
シアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シア
ヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパンや、
【0027】グリセリン等の多官能アルコールにエチレ
ンオキシドよプロピレンオキシドを付加反応した後に
(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−417
08号、特公昭50−6034号、特開昭51−371
93号の各公報に記載のウレタンアクリレート類、特開
昭48−64183号、特公昭49−43191号、特
公昭52−30490号の各公報に記載のポリエステル
アクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の
反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能ア
クリレートやメタクリレートなどを挙げることができ
る。
【0028】中でも、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メ
タ)アクリレーが好ましい。
【0029】前記エチレン性不飽和二重結合を有する付
加重合性モノマーの含有量としては、感光性組成物の全
固形分(質量)の5〜50質量%が好ましく、10〜4
0質量%がより好ましい。前記含有量が、5質量%未満
であると、現像性が悪化、感度低下などの問題が生ずる
ことがあり、50質量%を越えると、感光性層の粘着性
が強くなり過ぎることがある。
【0030】−光重合開始系− 光重合開始系としては、フォトマスク材料の画像形成時
に用いるレーザープロッターのレーザー波長が可視部に
あるため、レーザー光を吸収する増感色素と重合開始剤
を組合わせた光重合開始系の使用が望ましい。増感色素
と重合開始剤を組合わせた光重合開始系の例としては、
3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリ
ン)などのクマリン系色素及び下記化合物(2)の組合
せ、下記化合物(1)及び(2)の組合せ、あるいはこ
れらに更に下記化合物(3)を添加した系、等が挙げら
れる。更には、特開平2000−39712号公報に記
載の化合物群も挙げることができる。
【0031】
【化1】
【0032】前記光重合開始系の含有量としては、感光
性組成物の全固形分(質量)の5〜20質量%が好まし
く、7〜15質量%がより好ましい。
【0033】本発明においては、フォトマスク作製時に
405nm以上の波長の光に感応して画像形成が可能
で、かつフォトマスクとして使用する際に440nm以
下、特に405nm未満の短波長光を吸収する保護層と
して機能させる観点から、感光性組成物(感光性層)に
着色材を含有させることが好ましい。即ち、遮光すべき
光の波長領域である、440nm以下(特に405nm
未満)の光(遮光光)の吸収が大きく、かつ画像形成の
ための光の波長領域である、405nm以上の波長の光
(画像形成光)の吸収が小さい感光性組成物(感光性
層)とする。
【0034】フォトマスク作製時に画像形成を可能とす
るためには、感光性層全体を効率よく光重合させる点か
ら、露光現像前の感光性層は、405nm以上の波長の
光である画像形成用の光の波長領域においては吸光度が
小さいことが望ましい。但し、後述のように、画像形成
光の感度が高く、感光性層に十分光重合を起こさせるこ
とが可能であれば、吸光度が特に小さい必要はない。
【0035】具体的には、前記吸光度としては、2.4
未満が好ましく、2.0以下がより好ましく、1.0未
満が特に好ましい。例えば、488nmのArイオンレ
ーザーや532nmのND−YAGレーザーでは比較的
感度が小さいので、これらのレーザー光を用いる場合に
は、少なくとも480nmより長波の500nm近傍の
波長領域、特に488nmないしは532nmにおける
感光性層の吸光度が小さいことが望ましい。
【0036】画像形成用の光としては、405nm以上
の波長を有する光、特にレーザー光が用いられ、例え
ば、ND−YAGレーザー(532nm)、Arイオン
レーザー(488nm)、He−Cdレーザー(442
nm)、Krイオンレーザー(413nm)等が用いら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0037】この他、レーザー光の種類によっては(例
えば、413nmのKrイオンレーザー、442nmの
He−Cdレーザー)、吸光度はやや大きいものの(前
記レーザー光の場合の該吸光度は0.3〜4.0程
度)、所定の感度が得られるものがあるので、この場合
には、吸光度を特に小さくする必要はない。したがっ
て、画像形成を行う波長の光の吸光度については、感度
も考慮して適宜決めることができる。
【0038】また、フォトマスクとして使用する際に4
40nm以下、特に405nm未満の短波長光を吸収さ
せる保護層とする場合において、該短波長領域における
感光性層の吸光度としては、1.05以上が好ましく、
1.5以上がより好ましい。
【0039】ここで、フォトマスクとしての使用時に照
射する光(フォトマスクにより遮光されるべき光)とし
ては、一例としてアライナーなどの露光機に用いられる
超高圧水銀灯による光等が挙げられる。この場合、本発
明に係る感光性層(保護層)において、435nmのg
線、405nmのh線、365nmのi線に対する吸光
度が大きいことが望ましい。
【0040】上述のような特性を有する感光性層を得る
ためには、感光性層に、吸光特性が、440nm以下の
短波長帯域における吸光度より、画像形成光の波長の光
の吸光度が小さい着色材を含有させることが好ましい
(ただし、上述のように、画像形成光であるレーザー光
の種類によってはレーザー光の波長に対する吸光度を特
に小さくしなくてもよい場合がある。)。また、遮光光
が紫外線を含む場合、紫外線吸収剤を添加することによ
り紫外領域の吸光度を高めることも可能である。
【0041】感光性層の吸光度は、着色材の種類だけで
なく、該層中の着色材の含有量、該層の膜厚等により変
化するので、必要な吸光度を得るためには、これらのフ
ァクターを考慮することが必要である。
【0042】このような感光性層を備えたフォトマスク
材料を用いて、フォトマスクを作製すると、フォトマス
ク作製時に露光する405nm以上の波長の光、特に4
80nm以上の波長の光は、感光性層の深部まで十分通
り、光エネルギーを大きくしたり長時間光照射をする必
要がなく、感度が高くなる一方、波長が440nm以下
の短波長光の反射率が35%以下と低いので、フォトマ
スクとして用いた場合の高解像度化が図られる。
【0043】前記着色材としては、例えばカーボンブラ
ックを単独で用いることも可能であるが、ブルー、グリ
ーン、レッド、イエロー、あるいはバイオレットなどの
染料あるいは顔料を組合わせて用いることが可能であ
る。より高感度化する場合には、フォトマスク作製時に
露光する光の波長領域、即ち405nm以上の波長(例
えば500nm近傍)の光の吸収が小さく、かつフォト
マスク使用時に照射する、440nm以下、特に405
nm未満の光吸収効率の高い顔料が好適であり、例え
ば、ブルー、グリーン顔料の単独使用や、ブルー顔料若
しくはグリーン顔料とイエロー顔料とを組合わせた混合
使用が好ましい。
【0044】前記顔料としては、例えば、ビクトリア・
ピュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミ
ン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB
(C.I.26150)、モノライト・イエローGT
(C.I.ピグメントイエロー12)、パーマネント・
イエローGR(C.I.ピグメント・イエロー17)、
パーマネント・イエローHR(C.I.ピグメント・イ
エロー83)、パーマネント・カーミンFBB(C.
I.ピグメント・レッド146)、ホスターバームレッ
ドESB(C.I.ピグメント・バイオレット19)、
パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レ
ッド11)ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグ
メント・レッド81)モナストラル・ファースト・ブル
ー(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・
ファースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラッ
ク1)、カーボン、C.I.ピグメント・レッド97、
C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメン
ト・レッド149、C.I.ピグメント・レッド16
8、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグ
メント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド1
92、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.ピ
グメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン
36、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.
ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブ
ルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.
I.ピグメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブ
ルー64等が挙げられる。前記着色剤は、一種単独のみ
ならず、二種以上を併用することができる。
【0045】前記着色材の含有量は、フォトマスクの濃
度やフォトマスク作製の際の感度、解像性等を考慮して
決められ、着色材の種類によっても異なるが、一般に感
光性組成物の固形分(質量)の10〜50質量%が好ま
しく、15〜35質量%がより好ましい。
【0046】−他の成分− 以上のほか、下記他の成分を添加してもよい。硬化膜の
強度を改良する目的で、現像性等に悪影響を与えない範
囲でエポキシ樹脂、メラミン樹脂等のアルカリ不溶のポ
リマーを添加することができる。該ポリマーの含有量と
しては、感光性組成物の全固形分(質量)の0.2〜5
0質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。
前記含有量が、0.2質量%未満であると、硬化膜強度
の向上効果は認められないことがあり、50質量%を越
えると、現像性が悪くなることがある。
【0047】紫外領域の吸光度を高める等の目的で、U
V吸収剤、金属、酸化チタンなどの金属酸化物等も同時
に添加してもよい。前記UV吸収剤としては、特開平9
−25360号公報に記載の、加熱処理により紫外領域
に強い吸収を発現する化合物も用いることができる。ま
た、添加剤として、更に熱重合防止剤を添加することも
好ましい。熱重合防止剤としては、例えば、ハイドロキ
ノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−
クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベ
ンゾキノン、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t
−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプト
ベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
さらに、必要に応じて、例えば可塑剤、界面活性剤等の
公知の添加剤を添加することもできる。
【0048】前記保護層の層厚としては、5μm以下で
あり、中でも、2μm以下が好ましく、0.3〜1.2
μmがより好ましい。前記保護層の層厚が5μmを超え
ると、解像度が悪化してしまう。また、0.3μm未満
では、層厚均一化が困難となることがある。したがっ
て、前記層厚を上記範囲とすることにより、均一厚で高
解像度の保護層を設けることができる。
【0049】−透明基材− 透明基材としては、石英、ソーダガラス、無アルカリガ
ラスなどのガラス板、ポリエチレンテレフタレート等の
透明プラスティックフィルムなどが挙げられる。前記透
明基材の厚さとしては、その用途により異なるが、一般
には1〜7mmが好適である。
【0050】<フォトマスクの製造方法>本発明のフォ
トマスクの製造方法は、基本的には、透明基材の表面に
遮光層と感光性層とを有するフォトマスク材料を形成す
る工程(以下、「材料形成工程」ということがある。)
と、遮光層と感光性層とをこの順に有するフォトマスク
材料の前記感光性層を405nm以上の波長の光で画像
様に露光、現像等する工程(以下、「画像形成工程」と
いうことがある。)と、現像処理により感光性層が除去
された領域の遮光層をエッチングにより除去する工程
(以下、「エッチング工程」ということがある。)とを
有して構成され、更に必要に応じて、加熱処理する工程
等の他の工程を有していてもよい。上述の本発明のフォ
トマスクは、下記本発明のフォトマスクの製造方法によ
り好適に製造することができ、具体的には以下に示す第
一ないし第三の態様の製造方法であってもよい。
【0051】本発明のフォトマスクの製造方法の第一の
態様は、材料形成工程として、透明基材の表面に、金
属及び金属酸化物の少なくとも一種を含む遮光層と、4
05nm以上の波長の光で画像形成でき、かつ波長44
0nm以下(特に405nm未満)の短波長光の反射率
が35%以下である保護層を形成しうる感光性層とをこ
の順に有するフォトマスク材料を形成する工程と、画
像形成工程として、フォトマスク材料の前記感光性層を
405nm以上の波長の光で画像様に露光し、現像処理
して、波長440nm以下(特に405nm未満)の短
波長光の反射率が35%以下である保護層を画像様に形
成する工程と、エッチング工程として、現像処理によ
り感光性層が除去された領域の遮光層をエッチングによ
り除去する工程とを有してなる。
【0052】本発明のフォトマスクの製造方法の第二の
態様は、材料形成工程として、仮支持体の表面に、4
05nm以上の波長の光で画像形成でき、かつ波長44
0nm以下(特に405nm未満)の短波長光の反射率
が35%以下である保護層を形成しうる感光性層を有す
る感光性転写材料の該感光性層と、遮光層を有する透明
基材の該遮光層とを接触させて積層し、前記仮支持体を
剥離して感光性層を前記遮光層上に転写しフォトマスク
材料を形成する工程と、画像形成工程として、前記第
一の態様と同様の画像形成工程と、エッチング工程と
して、前記第一の態様と同様のエッチング工程とを有し
てなる。
【0053】本発明のフォトマスクの製造方法の第三の
態様は、材料形成工程として、仮支持体の表面に、4
05nm以上の波長の光で画像形成でき、かつ波長44
0nm以下(特に405nm未満)の短波長光の反射率
が35%以下である保護層を形成しうる感光性層を有す
る感光性転写材料の該感光性層と、遮光層を有する透明
基材の該遮光層とを接触させて積層しフォトマスク材料
を形成する工程と、画像形成工程として、フォトマス
ク材料の前記感光性層を405nm以上の波長の光で画
像様に露光する工程(露光工程)及び仮支持体を剥離し
て現像処理し、波長440nm以下(特に405nm未
満)の短波長光の反射率が35%以下である保護層を画
像様に形成する工程と、エッチング工程として、前記
第一の態様と同様のエッチング工程とを有してなる。
【0054】本発明のフォトマスクの製造方法に係る各
工程について説明する。 〈材料形成工程〉前記第一の態様における材料形成工程
では、透明基材の表面に、金属及び金属酸化物の少なく
とも一種を含む遮光層と、405nm以上の波長の光で
画像形成でき、かつ波長440nm以下(特に405n
m未満)の短波長光の反射率が35%以下である保護層
を形成しうる感光性層とをこの順に有するフォトマスク
材料を形成する。ここで、前記遮光層の成分構成、形成
方法等の詳細については、既述の本発明のフォトマスク
における場合と同様であり、前記感光性層の成分構成等
の詳細については、既述の本発明のフォトマスクの保護
層と同様に既述の感光性組成物を含んで形成できる。
【0055】フォトマスク材料を形成する具体的方法と
しては、特に制限はなく、例えば、遮光層を設けた透明
基材の遮光層上に既述の感光性組成物を塗布形成する方
法でもよく、感光性層を有する転写材料を用いて基材上
に感光性層を形成する方法であってもよく、その他適宜
選択することができる。中でも、本発明においては、最
終的に保護層となる感光性層を例えば大サイズの基材の
場合に均一厚に形成でき、本工程を簡易化できる点で、
後者の方法が好ましく、具体的には、感光性層を有する
転写材料を用いて基材に感光性層を転写形成する転写法
(前記第二の態様の材料形成工程)、感光性層を有する
転写材料を用いて基材に積層し積層体とする積層法(前
記第三の態様の材料形成工程)が特に好ましい。即ち、
【0056】前記第二の態様における材料形成工程で
は、仮支持体の表面に、感光性層を有する感光性転写材
料の該感光性層と、遮光層が形成された透明基材の該遮
光層とを互いに接触させて積層した後、露光前に前記仮
支持体を剥離して感光性層を前記遮光層上に転写するこ
とによりフォトマスク材料を形成する。
【0057】前記感光性転写材料は、仮支持体の表面
に、既述の感光性組成物を含む感光性層を少なくとも有
してなり、必要に応じて、アルカリ可溶性樹脂を含む層
(剥離層)、中間層、被覆シート等の他の層を有してい
てもよい。前記感光性層は、感光性組成物の溶液をスピ
ンコーター、スリットスピンコーター、ロールコータ
ー、ダイコーター、カーテンコーター等を用いて直接塗
布により形成することが可能である。感光性組成物の溶
液は、既述の感光性組成物を溶媒に溶解、分散して調製
でき、該溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、
PEGMEA、シクロヘキサノン等が挙げられる。
【0058】また、前記アルカリ可溶性樹脂を含む層
(アルカリ可溶性樹脂層)は、少なくともアルカリ可溶
性樹脂を含んでなり、酸素遮断層あるいは剥離層等とし
ての機能を果たすものである。前記アルカリ可溶性樹脂
としては、側鎖にカルボン酸基を有するポリマー、例え
ば、特開昭59−44615号、特公昭54−3432
7号、特公昭58−12577号、特公昭54−259
57号、特開昭59−53836号、特開昭59−71
048号の各公報に記載のメタクリル酸共重合体、アク
リル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重
合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸
共重合体等が挙げられ、また、側鎖にカルボン酸基を有
するセルローズ誘導体が挙げられる。また、水酸基を有
するポリマーに環状酸無水物を付加したものも有用であ
る。中でも特に、米国特許第4139391号明細書に
記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリ
ル酸の共重合体や、ベンジル(メタ)アクリレートと
(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体等
が好適に挙げられる。
【0059】さらに、前記アルカリ可溶性樹脂層の他の
態様、並びに中間層として、特開平4−208940
号、特開平5−80503号、特開平5−173320
号、特開平5−72724号の各公報の実施例に記載
の、分離層(酸素遮断性でかつ剥離性を有する)、アル
カリ可溶な熱可塑性樹脂層、中間層等を挙げることがで
きる。
【0060】感光性転写材料の前記感光性層上には、貯
蔵の際の汚染や損傷から保護する目的で、薄い被覆シー
トを設けることが好ましい。被覆シートは、仮支持体と
同一若しくは類似の材料からなってもよいが、感光性層
から容易に分離可能であることが必要であり、この点か
ら、被覆シートの材料としては、例えばシリコーン紙、
ポリオレフィン、ポリテトラフルオルエチレンシート等
が適当である。前記被覆シートの厚みとしては、約5〜
100μmが好ましい。特に好ましくは、10〜30μ
m厚のポリエチレン又はポリプロピレンフィルムであ
る。これらの被覆シートはラミネートする前に剥離す
る。
【0061】前記仮支持体としては、例えば、テフロン
(R)、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄いシート若し
くはこれらの積層物が好ましい。また、仮支持体の厚み
としては、5〜300μmが適当であり、好ましくは2
0μm〜150μmである。
【0062】更に別の感光性転写材料の例として、特開
平4−208940号、特開平5−80503号、特開
平5−173320号、特開平5−72724号の各公
報の実施例に記載の、仮支持体上にアルカリ可溶な熱可
塑性樹脂層、中間層、感光性層をこの順に有する感光性
転写材料を用いることも可能である。
【0063】また、感光性転写材料を透明基材の表面に
積層する好適な方法としては、例えば、常圧若しくは減
圧下で、ヒートロールラミネーターを用いる方法が挙げ
られる。
【0064】前記第三の態様における材料形成工程で
は、仮支持体の表面に、感光性層を有する感光性転写材
料の該感光性層と、遮光層が設けられた透明基材の該遮
光層とを互いに接触させて積層することによりフォトマ
スク材料を形成する。したがって、前記第二の態様にお
ける材料形成工程のように、積層した後に仮支持体の剥
離は行わず、仮支持体あるいは透明基材を通して露光を
行い、露光後の現像前において仮支持体を剥離する。前
記感光性転写材料、その層構成、成分及び形成方法、並
びに感光性転写材料の例等の詳細については、前記第二
の態様の場合と同様である。
【0065】〈画像形成工程〉前記第一及び第二の態様
における画像形成工程では、フォトマスク材料の前記感
光性層を405nm以上の波長の光で画像様に露光し、
現像処理して、波長440nm以下(特に405nm未
満)の短波長光の反射率が35%以下である保護層を画
像様に形成する。即ち、感光性層を所望の画像様に露光
し、現像処理することにより、パターン化された保護層
を形成することができる。前記保護層は、既述の感光性
層からなり、波長440nm以下の短波長光に対して3
5%以下の反射率を示すので、フォトマスクとして使用
した場合に、光の反射を効果的に防止して高解像度に露
光することができる。
【0066】本工程においては、紫外線やX線等の放射
線によることなく、405nm以上の波長の光により簡
便かつ安全に露光することができ、その光源としては、
405nm以上の波長の光を発する光源であれば特に制
限はなく、公知の方法の中から適宜選択して画像様に露
光することができる。また、超高圧水銀灯などの紫外線
露光機にバンドパスフィルターを組み入れて、露光波長
を選択することも可能である。中でも、405nm以上
の波長の光を発するレーザーが好ましく、例えば442
nmのHeCdレーザー、488nmのアルゴンレーザ
ー等は特に好ましい。
【0067】前記現像液としては、アルカリ金属若しく
はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、
アンモニア水、4級アンモニウム塩の水溶液等が挙げら
れる。中でも特に、炭酸ナトリウム水溶液が好ましい。
現像方法としても制限はなく、現像液に接触若しくは浸
漬させる方法、現像液を噴霧状にスプレーする方法など
適宜選択することができる。現像時の現像液の温度とし
ては、20〜40℃が好ましい。
【0068】また、前記第三の態様における画像形成工
程では、フォトマスク材料の前記感光性層を405nm
以上の波長の光で画像様に露光する工程、及び仮支持体
を剥離して現像処理し、波長440nm以下(特に40
5nm未満)の短波長光の反射率が35%以下である保
護層を画像様に形成する工程を有して構成される。即
ち、透明基材と感光性転写材料とを積層した積層体の状
態でその感光性層を所望の画像様に露光した後に、仮支
持体を剥離除去し、現像処理することにより、パターン
化された保護層とすることができる。本態様において
も、紫外線やX線等の放射線によることなく、405n
m以上の波長の光により簡便かつ安全に露光することが
でき、しかも保護層は、既述の感光性層からなり、波長
440nm以下の短波長光に対して35%以下の反射率
を示すので、フォトマスクとして使用した場合に、光の
反射を効果的に防止して高解像度に露光することができ
る。ここで、光源、現像液、現像方法及び現像温度等の
詳細については、第二の態様における場合と同様であ
る。
【0069】〈エッチング工程〉エッチング工程では、
いずれの態様においても、現像処理により感光性層が除
去された領域にエッチング処理を施すことによって、該
領域の遮光層を除去して遮光層を画像様にパターン化す
ることができる。エッチング処理は、常法により行え、
エッチング時のエッチング液としては、例えば、混酸ア
ルミエッチング液、硝酸第二セリウムアンモニウムと過
塩素酸とからなるエッチング液、等が挙げられる。
【0070】本発明のフォトマスクの製造方法において
は、既述の通り、前記エッチングの後、遮光層上の感光
性層を除去せずに保護層として残すので、製造プロセス
における洗浄等で発生するピンホール等の欠陥を回避で
き、しかも波長440nm以下の短波長光を吸収し、そ
の反射率が35%以下であるので、フォトマスクとして
優れた機能を示す。
【0071】また、前記エッチング工程の後、パターン
状に形成された保護層に加熱処理を施することにより膜
硬化させ、膜強度を高めることもできる。前記加熱処理
の温度としては、120〜250℃が好ましい。前記温
度が、120℃未満であると、加熱処理の効果が得られ
ないことがあり、250℃を超えると、材料の分解が生
じ、逆に脆く弱い膜質になることがある。加熱処理の時
間としては、15〜60分が適当であり、加熱処理の方
法としては、例えば、ドライオーブン、ホットプレート
などを用いた公知の方法を用いることができる。
【0072】また、本発明のフォトマスクの製造方法に
おいては、作製されたフォトマスクに欠陥がある場合、
以下のようにして欠陥修正を行うことができる。フォト
マスクの欠陥とは、黒部の場合主として黒部の白抜け部
分、例えばピンホールのような光を透過する欠陥をい
い、また、白部の場合、例えば本来白部となるべき部分
の透明基材上に異物や感光性層が付着して光透過率が低
下する欠陥をいう。
【0073】フォトマスクの黒部に白抜け部分が発生し
た場合には、前述の感光性層形成用の溶液を欠陥周辺部
に塗布するか、あるいは前述の感光性転写材料を前記ラ
ミネータなどで部分的に貼り付け、更に例えばHeCd
レーザー等で露光し、現像して不要な感光性層を除去す
ることによって、欠陥を修正することができる。また、
HeCdレーザー等で露光、現像する代わりに、YAG
レーザーで感光性層の不要部をアブレーションにより除
去することも可能である。
【0074】一方、フォトマスクの白部に欠陥が発生し
た場合には、YAGレーザー等を用いてアブレーション
により除去可能である。この場合、Emマスクとは異な
り、白部には感光性層などの有機物成分は無いため、レ
ーザーブレーションによる新たな欠陥の発生を伴うこと
もない。
【0075】更に、更なる膜強度の向上を図る観点か
ら、前記エッチング工程を終了した後に、画像状の保護
層上に更に熱硬化型のエポキシ樹脂等の保護膜を設ける
こともできる。以上において、ネガ型の感光性層を主体
に説明したが、本発明においては露光部がアルカリ水溶
液に可溶化するポジ型の感光性層を用いることも可能で
ある。
【0076】<フォトマスク材料>本発明のフォトマス
ク材料は、既述の通り、透明基材の表面に、金属及び金
属酸化物の少なくとも一種を含む遮光層と、405nm
以上の波長の光で画像形成でき、かつ波長440nm以
下(特に405nm未満)の短波長光の反射率が35%
以下である保護層を形成しうる感光性層とをこの順に有
して構成され、必要に応じて、アルカリ可溶性樹脂層、
中間層等の他の層を有していてもよく、前記本発明のフ
ォトマスクの製造方法に好適に用いられる。前記感光性
層は、405nm以上の波長の光で画像形成でき、かつ
波長440nm以下(特に405nm未満)の短波長光
の反射率が35%以下である保護層を形成しうるように
構成されるので、最終的に、遮光層上に波長440nm
以下の短波長光の反射率が35%以下である保護層が積
層されたフォトマスクを得ることができる。尚、フォト
マスク材料を構成する、遮光層、感光性層及び透明基
材、並びにアルカリ可溶性樹脂層、中間層の詳細につい
ては既述の通りである。
【0077】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以
下、実施例中の「部」は「質量部」を表す。
【0078】(実施例1) −材料形成工程− (1) 感光性転写材料の作製 アルカリ可溶性樹脂層(剥離層)の形成 仮支持体として、100μm厚のPET(ポリエチレン
テレフタレート)フィルムを準備し、該PETフィルム
の表面に、下記組成からなるアルカリ可溶性樹脂層用塗
布液を乾燥膜厚が0.8μmとなるようにホワイラーに
より塗布、乾燥して、剥離層としてアルカリ可溶性樹脂
層を形成した。尚、乾燥は100℃で2分間行った。
【0079】 〔アルカリ可溶性樹脂層用塗布液の組成〕 ・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタク リレート/メタクリル酸共重合体 …15部 (共重合比(モル比)=55/28.8/11.7/4.5、 重量平均分子量90000) ・ポリプロピレングリコールジアクリレート … 6.5部 (重量平均分子量822) ・テトラエチレングリコールジメタクリレート … 1.5部 ・p−トルエンスルホンアミド … 0.5部 ・ベンゾフェノン … 1.0部 ・メチルエチルケトン …30部
【0080】中間層の形成 続いて、上記より形成されたアルカリ可溶性樹脂層(剥
離層)上に、下記組成からなる中間層用塗布液を乾燥膜
厚が1.6μmとなるようにホワイラーにより塗布、乾
燥して、中間層を積層した。 〔中間層用塗布液の組成〕 ・ポリビニルアルコール … 130部 (PVA−205(鹸化率=80%)、(株)クラレ製) ・ポリビニルピロリドン … 60部 (PVP K−90、GAFコーポレーション(株)製) ・フッ素系界面活性剤 … 10部 (サーフロンS−131、旭硝子(株)製) ・イオン交換水 …3350部
【0081】感光性層の形成 続いて、前記中間層上に、更に下記組成からなる感光性
層用塗布液を乾燥膜厚で1.2μmとなるようにホワイ
ラーにより塗布し、乾燥した後、12μm厚のポリプロ
ピレンフィルムをラミネートして、感光性転写材料を得
た。尚、乾燥は、100℃で3分間行った。
【0082】 〔感光性層用塗布液の組成〕 ・緑色顔料分散液 …51.3部 ・黄色顔料分散液 …13.45部 ・3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン) … 0.6部 ・アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 … 5.71部 (共重合比(モル比)=80/20、重量平均分子量=40000) ・ハイドロキノンモノメチルエーテル … 0.004部 ・DPHA(日本化薬(株)製) … 7.75部 ・イルガキュアー784 … 1.16部 (チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製) ・メガファックF−176P … 0.06部 (フッ素系界面活性剤、大日本インキ化学工業(株)製) ・シクロヘキサノン …27.39部 ・メチルエチルケトン …36.83部
【0083】尚、前記緑色顔料分散液は、緑色顔料(ピ
グメント・グリーン7)98部、カルド樹脂(V259
MB、新日鐵化学(株)製)18部、及びPEGMEA
884部を混合し分散調製した分散液である。前記黄色
顔料分散液は、黄色顔料(ピグメント・イエロー13
9)148部、カルド樹脂(V259MB、新日鐵化学
(株)製)57部、及びPEGMEA795部を混合し
分散調製した分散液である。
【0084】(2) フォトマスク材料の作製 上記より得た感光性転写材料のポリプロピレンフィルム
を剥離した後、感光性転写材料の感光性層の表面と、ス
パッタリングによって厚み0.11μmのクロム層(遮
光層)が設けられた2mm厚のガラス基材の該クロム層
の表面とを接触させた状態で、ファーストラミネータ
(VP−200、大成ラミネータ(株)製)により加圧
(0.8kg/cm2)及び加熱(130℃)条件下で
貼り合わせ、フォトマスク材料を作製した。
【0085】−画像形成工程− 次に、上記より得たフォトマスク材料の仮支持体を、ア
ルカリ可溶性樹脂層との境界で剥離した。続いて、アル
カリ可溶性樹脂層越しに、レーザープロッター(Mas
k White 800(波長442nmのHe−Cdレ
ーザー、レーザー出力180mW)、ガーバー社製)を
用いて70%の出力にて露光した。露光後、アルカリ現
像液(TCD(富士写真フイルム(株)製)の10%水溶
液、28℃)に35秒間浸漬して現像処理し、更に水洗
した後乾燥して、パターン状に保護層を形成した。ここ
で、前記感光性層の露光感度は約5mJ/cm2であっ
た。
【0086】−エッチング工程− 次に、硝酸第二セリウムアンモニウム360g/lのエ
ッチング液を用いて20℃、90秒の条件でクロム層
(遮光層)のエッチングを行った。水洗、乾燥を行った
後、180℃で30分間加熱処理を行って、ガラス基材
上にクロム層(遮光層)と保護層を有する、本発明のフ
ォトマスクを得た。得られたフォトマスクは、ライン/
スペースが8μm/8μmの解像度を有していた。
【0087】上記より得られた本発明のフォトマスクに
おいて、その保護層の波長435nmの光の反射率をU
V−3100S((株)島津製作所製)により測定した
結果、約15%であった。また、フォトマスク中のサイ
ズ2〜10μmのピンホールを目視により測定した結
果、その個数は0.012個/m2であった。さらに、
フォトマスクに対して10分間のIPA超音波洗浄を更
に5回行った後においても、ピンホールの増加は認めら
れなかった。以上の通り、本実施例において、フォトマ
スク使用時の光の反射を防止して高解像度に露光するこ
とができ、しかも洗浄によるピンホール等の欠陥の発生
が抑えられた高品質のフォトマスクを得ることができ
た。
【0088】(実施例2) −材料形成工程− 実施例1において、クロム層が設けられたガラス基材に
代えて、スパッタリング法により厚み0.3μmのアル
ミニウム層(遮光層)が設けられたガラス基材を用いた
こと以外、実施例1と同様にして、ガラス基材上にアル
ミニウム層、感光性層、中間層、アルカリ可溶性樹脂層
及び仮支持体を有するフォトマスク材料を得た。
【0089】−画像形成工程・エッチング工程− 次に、実施例1と同様にして、仮支持体を剥離した後に
露光し、現像処理し、更に水洗した後乾燥して、パター
ン状に保護層を形成した。そして、混酸アルミエッチン
グ液(関東化学(株)製)を用いて22℃、約8分の条
件でアルミニウム層(遮光層)のエッチングを行った。
更に水洗、乾燥を行った後、180℃で30分間加熱処
理を行って、ガラス基材上に遮光層としてのアルミニウ
ム層と保護層が設けられた、本発明のフォトマスクを得
た。得られたフォトマスクは、ライン/スペースが7μ
m/7μmの解像度を有していた。
【0090】上記より得られた本発明のフォトマスクに
おいて、その保護層の波長435nmの光の反射率をU
V−3100S((株)島津製作所製)により測定した
結果、約5.8%であった。また、フォトマスク中のサ
イズ2〜10μmのピンホールを目視により測定した結
果、その個数は0.022個/m2であった。さらに、
フォトマスクに対して10分間のIPA超音波洗浄を更
に5回行った後においても、ピンホールの増加は認めら
れなかった。以上の通り、本実施例において、フォトマ
スク使用時の光の反射を防止して高解像度に露光するこ
とができ、しかも洗浄によるピンホール等の欠陥の発生
が抑えられた高品質のフォトマスクを得ることができ
た。
【0091】(比較例1)実施例1において、クロム層
のエッチングし、更に水洗、乾燥を行った後、加熱処理
(180℃)を行わず、N−メチル−ピロリドン(アル
カリ剤)で保護層を除去し、クロム層(遮光層)が露出
した比較例のフォトマスクを得た。得られたフォトマス
クは、実施例1と同様に測定した光の反射率(435n
m)が約44%であった。また、実施例1と同様に測定
したピンホールの個数は0.024個/m2であり、し
かも実施例1と同様に行ったIPA超音波洗浄後におい
てはピンホールが0.047個/m2に増加していた。
以上の通り、フォトマスクとして使用した際に生ずる光
の反射を十分に抑制することができず、このフォトマス
クでは高解像化は困難といえる。しかも、洗浄によるピ
ンホールの発生も多く、品質の点でも劣っていた。
【0092】(比較例2)実施例1において、アルミニ
ウム層のエッチングし、更に水洗、乾燥を行った後、加
熱処理(180℃)を行わず、N−メチル−ピロリドン
(アルカリ剤)で保護層を除去し、クロム層(遮光層)
が露出した比較例のフォトマスクを得た。得られたフォ
トマスクは、実施例1と同様に測定した光の反射率(4
35nm)が約78%であった。また、実施例1と同様
に測定したピンホールの個数は0.017個/m2であ
ったが、実施例1と同様に行ったIPA超音波洗浄後に
おいてはピンホールが0.03個/m2に増加してい
た。以上の通り、フォトマスクとして使用した際に生ず
る光の反射を十分に抑制することができず、このフォト
マスクでは高解像化は困難といえる。しかも、洗浄によ
るピンホールの発生も多く、品質の点でも劣っていた。
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、金属クロム層等の金属
薄膜を遮光層として有するフォトマスクであって、フォ
トマスク使用時の光の反射を防止して高解像度に露光す
ることができ、しかも洗浄によるピンホール等の白抜け
欠陥の発生が抑えられた高品質のフォトマスクを提供す
ることができる。また、本発明によれば、前記本発明の
フォトマスクの製造に好適であって、高解像度にパター
ン化され、波長440nm以下の光反射率が低く白抜け
欠陥のない高品質なフォトマスクを作製し得るフォトマ
スクの製造方法、並びに前記本発明のフォトマスクの製
造方法に用いられ、405nm以上の波長の光による画
像化が可能で、波長440nm以下の光反射率が低く白
抜け欠陥のない高品質なフォトマスクを形成しうるフォ
トマスク材料を提供することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基材の表面に、金属及び金属酸化物
    の少なくとも一種を含む遮光層を有するフォトマスクに
    おいて、 前記遮光層上に、膜厚5μm以下であって、かつ波長4
    40nm以下の短波長光の反射率が35%以下である保
    護層を有することを特徴とするフォトマスク。
  2. 【請求項2】 保護層が、着色材を含有し、光及び/又
    は熱により硬化されてなる請求項1に記載のフォトマス
    ク。
  3. 【請求項3】 透明基材の表面に、金属及び金属酸化物
    の少なくとも一種を含む遮光層と、405nm以上の波
    長の光で画像形成でき、かつ波長440nm以下の短波
    長光の反射率が35%以下である保護層を形成しうる感
    光性層とをこの順に有するフォトマスク材料が用いら
    れ、該フォトマスク材料の前記感光性層を405nm以
    上の波長の光で露光して形成される請求項1又は2に記
    載のフォトマスク。
  4. 【請求項4】 透明基材の表面に、金属及び金属酸化物
    の少なくとも一種を含む遮光層と、405nm以上の波
    長の光で画像形成でき、かつ波長440nm以下の短波
    長光の反射率が35%以下である保護層を形成しうる感
    光性層とをこの順に有するフォトマスク材料を形成する
    工程と、フォトマスク材料の前記感光性層を405nm
    以上の波長の光で画像様に露光し、現像処理して、波長
    440nm以下の短波長光の反射率が35%以下である
    保護層を画像様に形成する工程と、現像処理により感光
    性層が除去された領域の遮光層をエッチングにより除去
    する工程と、を有すること特徴とするフォトマスクの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 仮支持体の表面に、405nm以上の波
    長の光で画像形成でき、かつ波長440nm以下の短波
    長光の反射率が35%以下である保護層を形成しうる感
    光性層を有する感光性転写材料の該感光性層と、遮光層
    を有する透明基材の該遮光層とを接触させて積層し、前
    記仮支持体を剥離して感光性層を前記遮光層上に転写し
    フォトマスク材料を形成する工程と、フォトマスク材料
    の前記感光性層を405nm以上の波長の光で画像様に
    露光し、現像処理して、波長440nm以下の短波長光
    の反射率が35%以下である保護層を画像様に形成する
    工程と、現像処理により感光性層が除去された領域の遮
    光層をエッチングにより除去する工程と、を有すること
    特徴とするフォトマスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 仮支持体の表面に、405nm以上の波
    長の光で画像形成でき、かつ波長440nm以下の短波
    長光の反射率が35%以下である保護層を形成しうる感
    光性層を有する感光性転写材料の該感光性層と、遮光層
    を有する透明基材の該遮光層とを接触させて積層しフォ
    トマスク材料を形成する工程と、フォトマスク材料の前
    記感光性層を405nm以上の波長の光で画像様に露光
    する工程と、仮支持体を剥離して現像処理し、波長44
    0nm以下の短波長光の反射率が35%以下である保護
    層を画像様に形成する工程と、現像処理により感光性層
    が除去された領域の遮光層をエッチングにより除去する
    工程と、を有すること特徴とするフォトマスクの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項4ないし6のいずれかに記載のフ
    ォトマスクの製造方法により得られることを特徴とする
    フォトマスク。
  8. 【請求項8】 請求項4ないし6のいずれかに記載のフ
    ォトマスクの製造方法に用いられ、透明基材の表面に、
    金属及び金属酸化物の少なくとも一種を含む遮光層と、
    405nm以上の波長の光で画像形成でき、かつ波長4
    40nm以下の短波長光の反射率が35%以下である保
    護層を形成しうる感光性層とをこの順に有することを特
    徴とするフォトマスク材料。
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