JP2003105267A - 塗料組成物及び帯電防止ハードコートフィルム - Google Patents

塗料組成物及び帯電防止ハードコートフィルム

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JP2003105267A
JP2003105267A JP2001303617A JP2001303617A JP2003105267A JP 2003105267 A JP2003105267 A JP 2003105267A JP 2001303617 A JP2001303617 A JP 2001303617A JP 2001303617 A JP2001303617 A JP 2001303617A JP 2003105267 A JP2003105267 A JP 2003105267A
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hard coat
film
coating composition
coating
weight
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JP2001303617A
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English (en)
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Toshihiko Hatada
利彦 畠田
Sei Nishiiri
聖 西入
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】帯電防止性、透明性、耐擦傷性、耐薬品性に優
れたハードコート層を、連続的にかつ均一に形成できる
塗料組成物及び該組成物を塗布してなるハードコート層
を有する帯電防止ハードコートフィルムを提供する。 【解決手段】少なくとも電離放射線硬化型樹脂とアンチ
モンをドープした酸化錫(SnO2)や酸化亜鉛(ZnO)等
の平均粒子径0.3μm以下である金属酸化物超微粒子
と誘電率9.0以上かつ沸点90℃以上180℃未満の
溶剤とからなり、前記電離放射線硬化型樹脂と前記金属
酸化物超微粒子との合計100.0重量部に対し、前記
溶剤を30.0重量部以上配合した塗料組成物をフィル
ム上に塗布し、ハードコート層を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持体上にハード
コート層を形成するための塗料組成物及び該塗料組成物
を塗布してなるハードコート層を有する帯電防止ハード
コートフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ、CRT、プラズマディ
スプレイ等の各種表示体は、その表面の保護するために
ハードコート処理を施した透明プラスティックフィルム
を使用している。この透明プラスティックフィルムは、
高い体積固有抵抗を持つために摩擦等により接触面で容
易に静電気を帯び、しかもそれが漏洩しないため、ディ
スプレイの組立工程中に存在する粉塵の吸着および静電
気に起因した工程中のトラブルにより、生産性の低下が
問題となる。また、実際にディスプレイとして使用した
場合、表面への粉塵の吸着により、視認性が著しく低下
する。
【0003】これらの問題点を改良するために、界面活
性剤等により帯電防止性能を付与することが一般的に行
われている。帯電防止性能を付与するために、アルキル
アミンハロゲン化物のようなイオン伝導性のある有機物
をプラスティックへの混練を行なったり、塗料に添加し
て表面塗布することなどが行われているが、湿度依存性
が高く、特に乾燥条件下で性能が低下する欠点がある。
また、金属の粉末等の無機フィラーを用いることも行わ
れているが、透明性の低下が著しい。
【0004】特開平10−235807には、湿度依存
性がなくかつ透明性が改善された帯電防止フィルムとし
て、帯電防止性を付与する材料が0.5μm以下の金属
酸化物超微粒子であるアンチモンをドープした酸化亜鉛
(ZnO)、塗料調製の溶剤としてメタノール、エタノー
ル、メチルエチルケトン等で調製された塗料を用いたも
のが開示されている。しかしながら、溶剤の沸点が非常
に低いため、溶剤揮発による濃度変化が大きく、また、
乾燥工程中における溶剤揮発に伴う乾燥ムラが発生し、
安定した連続塗工性に乏しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、帯電防止
性、透明性、耐擦傷性、耐薬品性に優れたハードコート
層を、連続的にかつ均一に形成できる塗料組成物及び該
組成物を塗布してなるハードコート層を有する帯電防止
ハードコートフィルムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記状況に
鑑み、透明保護フィルムに必要な品質である透明性、耐
擦傷性、耐薬品性を低下させることなく、帯電防止性能
を付与した塗工層を連続的にかつ均一に形成できる塗料
組成物を見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明の上記目的は、(1)少なくとも電
離放射線硬化型樹脂と平均粒子径0.3μm以下の金属
酸化物超微粒子と誘電率9.0以上かつ沸点90℃以上
180℃未満の溶剤とからなり、かつ、前記電離放射線
硬化型樹脂と前記金属酸化物超微粒子との合計100.
0重量部に対し、前記溶剤を30.0重量部以上配合す
る塗料組成物、(2)金属酸化物超微粒子が、アンチモ
ンをドープした酸化錫(SnO2)である(1)に記載され
た塗料組成物、(3)金属酸化物超微粒子が、アンチモ
ンをドープした酸化亜鉛(ZnO)である(1)に記載さ
れた塗料組成物、(4)塗料組成物の固形分中に、金属
酸化物超微粒子の配合割合が15.0重量%以上70.
0重量%未満である(1)〜(3)のいずれかに記載さ
れた塗料組成物、(5)フィルム支持体の上に、(1)
〜(4)のいずれかに記載された塗料組成物を塗布して
なるハードコート層を有する帯電防止ハードコートフィ
ルム、(6)フィルム支持体がトリアセチルセルロース
である(5)に記載された帯電防止ハードコートフィル
ムによって達成された。
【0008】
【発明の実施の形態】ハードコート層に使用する樹脂と
しては電離放射線硬化型樹脂が用いられる。電離放射線
硬化型樹脂は、電子線又は紫外線等を照射することによ
って硬化する透明な樹脂であれば特に限定されるもので
はなく、例えば、ウレタンアクリレート系樹脂、ポリエ
ステルアクリレート系樹脂及びエポキシアクリレート系
樹脂等の中から適宜選択することができる。
【0009】好ましいものとしては分子内に2個以上の
(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化可能な多官
能アクリレ−トからなるものがあげられる。分子内に2
個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化可
能な多官能アクリレ−トの具体例としては、ネオペンチ
ルグリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1、6―ヘキサ
ンジオ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプ
ロパントリ(メタ)アクリレ−ト、ジトリメチロ−ルプ
ロパンテトラ(メタ)アクリレ−ト、ペンタエリスリト
−ルテトラ(メタ)アクリレ−ト、ペンタエリスリト−
ルトリ(メタ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ル
ヘキサ(メタ)アクリレ−ト等のポリオ−ルポリ(メ
タ)アクリレ−ト、ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−
テルのジ(メタ)アクリレ−ト、ネオペンチルグリコ−
ルジグリシジルエ−テルのジ(メタ)アクリレ−ト、
1、6―ヘキサンジオ−ルジグリシジルエ−テルのジ
(メタ)アクリレ−トなどのエポキシ(メタ)アクリレ
−ト、多価アルコ−ルと多価カルボン酸および/または
その無水物と(メタ)アクリル酸とをエステル化するこ
とによって得ることが出来るポリエステル(メタ)アク
リレ−ト、多価アルコ−ル、多価イソシアネ−ト及び水
酸基含有(メタ)アクリレ−トを反応させることによっ
て得られるウレタン(メタ)アクリレ−ト、ポリシロキ
サンポリ(メタ)アクリレ−ト等を挙げることができ
る。
【0010】前記の重合性アクリレ−トは単独でもちい
てもまたは2種以上混合して用いてもよく、その含有量
は塗料組成物の電離放射線硬化型樹脂固形分に対して、
好ましくは95.0〜50.0重量%である。尚、上記
の多官能アクリレ−トの他にハ−ドコ−ト層用塗料の電
離放射線硬化樹脂固形分に対して好ましくは10.0重
量%以下の2−ヒドロキシ(メタ)アクリレ−ト、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、グリシジル
(メタ)アクリレ−ト等の単官能アクリレ−トを配合す
ることもできる。
【0011】またハ−ドコ−ト層には硬度を調整する目
的で使用される重合性オリゴマ−を配合することができ
る。このようなオリゴマ−としては、末端(メタ)アク
リレ−トポリメチルメタクリレ−ト、末端スチリルポリ
(メタ)アクリレ−ト、末端(メタ)アクリレ−トポリ
スチレン、末端(メタ)アクリレ−トポリエチレングリ
コ−ル、末端(メタ)アクリレ−トアクリロニトリル−
スチレン共重合体、末端(メタ)アクリレ−トスチレン
−(メタ)アクリレ−ト共重合体などのマクロモノマ−
を挙げることができ、その含有量は塗料組成物の電離放
射線硬化型樹脂固形分に対して、好ましくは50.0〜
5.0重量%である。
【0012】本発明では、透明性を損なわずにハードコ
ート層に帯電防止性能を付与する目的で、金属酸化物超
微粒子を含有する。金属酸化物超微粒子の平均粒子径
は、動的散乱法の平均粒子径より求められる。金属酸化
物超微粒子は透明性を損なわないために、可視光波長よ
りも小さい0.3μm以下の平均粒子径のものを用いる
必要がある。より高い透明性を得るためには、0.1μ
m以下であることが好ましい。また、低い表面抵抗率を
得るためには、アンチモンをドープした酸化錫(SnO2
または酸化亜鉛(ZnO)が好適である。また金属酸化物
超微粒子の含有量としては、塗料組成物の固形分中に、
15.0重量%以上70.0重量%未満であることが好
ましい。含有量が少なすぎると、金属酸化物超微粒子間
のネットワークが形成できず、帯電防止性能が発現せ
ず、多すぎると透明性と耐擦傷性の低下が発生する傾向
がある。
【0013】本発明においては塗料組成物中に誘電率が
9.0以上かつ沸点が90℃以上180℃未満の溶剤を
30.0重量部以上配合する。このような溶剤は例え
ば、溶剤ハンドブック(講談社、1991年発行)に記
載されている。誘電率が低いと金属酸化物超微粒子の凝
集が起こり、透明性が損なわれる。また、溶剤の沸点が
低い場合、溶剤揮発による濃度変化が大きいため、乾燥
工程における溶剤揮発に伴う乾燥ムラが発生し、安定し
た連続塗工性に乏しい。沸点が高い場合、乾燥工程への
負荷が大きく生産性が低下すると共に、透明プラスティ
ックフィルム基材の変形が生じ、フィルムの均一性が損
なわれる。このため、溶剤の沸点は90℃以下180℃
未満であることが必要である。
【0014】本発明において、塗料組成物の塗工適性を
得るためには、塗料組成物の固形分濃度が15.0重量
%以上65.0重量%未満であることが好ましい。固形
分が低い場合、塗料組成物の粘度が低下し、塗工面の乾
燥ムラが顕著に発生する傾向にある。固形分が高い場
合、塗料組成物の粘度が高くなり、塗工面の均一性が得
られない傾向にある。
【0015】さらに、性能改良のため、本発明の効果を
変えない範囲で、消泡剤、レベリング剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、光安定剤、重合禁止剤等を含有すること
ができる。
【0016】また、塗工層に防眩性を付与するため、本
発明の効果を変えない範囲で、シリカ粒子やアクリル樹
脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂ビーズ等、有
機または無機の微粒子を添加することもできる。
【0017】本発明の帯電防止ハードコートフィルムは
上述した塗料組成物をフィルム支持体上に塗布して得ら
れる。本発明の帯電防止ハードコートフィルムに使用す
る支持体は、透明なシ−ト又はフィルム状のものが好ま
しく、例えばポリエステルフィルム、ポリエチレンフィ
ルム、ポリプロピレンフィルム、セロファンフィルム、
ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロー
スフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、
ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィル
ム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルア
ルコールフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、ポリメチルペンテルフィルム、ポリス
ルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィル
ム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイ
ミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィル
ム、ナイロンフィルム、アクリルフィルム等を挙げるこ
とが出来る。
【0018】本発明の帯電防止ハードコートフィルムに
おいては、特に光学異方性が無いという特徴から液晶表
示体に偏光板の部材として広く実用されている、トリア
セチルセルロースフィルム(TACフィルム)を使用す
ることが好ましい。TACフィルムは、通常、溶液キャ
スト法で製膜されるため平面性が悪く、かつ透明性が高
いため、外観不良なく均一な塗工層を形成する事が非常
に困難である。本発明においては、このように透明性の
高い支持体上に均一なハードコート層を形成する際に、
特に効果が発現する。
【0019】本発明のハードコート層は塗料組成物を公
知の塗工装置を用いて前述した透明な支持体等の表面に
塗工した後、電離放射線を照射して硬化することにより
形成される。塗工装置としては、マイクログラビアコー
ター、グラビアコーター、マイヤーーバーコーター、ダ
イコーター等の公知の塗工装置を使用できる。塗工時の
塗料組成物の粘度、濃度は使用する塗工装置により、本
発明の硬化を損なわない範囲で適切な値に調整できる。
【0020】帯電防止の点からは、ハードコート層の表
面抵抗率(JIS K6911に準じて測定、本明細書において
は単位をΩ/□と記載する)は5.0×1011(Ω/
□)未満が好ましく、特に好ましくは1.0×1010
(Ω/□)未満である。また、本発明のハードコートフ
ィルムをディスプレイに使用する場合、ハードコートフ
ィルムのヘイズ値(JIS K7105に準じて測定)は6.0
%未満であることが好ましく、特に好ましくは4.5%
未満である。
【0021】
【実施例】以下に、本発明の塗料組成物及びそれを用い
て作成したサンプルの具体的な内容を実施例によって説
明すると共に、本塗料組成物及びそれを用いて作成した
サンプルを比較例と対比して説明するが、本発明はこれ
によって限定されるものではない。なお、実施例中の
「部」及び「%」は特に明示しない限り、それそれ「重
量部」及び「重量%」を表わす。
【0022】実施例1 75μmのポリエステルフィルム(A−4300;東洋
紡績社製)の一方の面に、下記表1の塗料組成物をバー
コーターにて塗工し、60℃のドライヤーで希釈溶剤を
蒸発させた後、UV光を照射し、帯電防止ハードコートフ
ィルムを得た。このときの塗工層の厚みは5μmであっ
た。
【0023】
【表1】
【0024】実施例2 塗料組成物の配合において、塗料調製溶剤として4-メチ
ル-2-ペンタノール(誘電率:9.9、沸点:131.
8℃)を用いた以外は実施例1と同様に塗料調製後、帯
電防止ハードコートフィルムを作製した。 実施例3 塗料組成物の配合において、塗料調製溶剤として1-プロ
パノール(誘電率:22.2、沸点:97.2℃)を用
いた以外は実施例1と同様に塗料調製後、帯電防止ハー
ドコートフィルムを作製した。 実施例4 塗料組成物の配合において、塗料調製溶剤としてシクロ
ヘキサノン(誘電率:18.3、沸点:155.7℃)
を用いた以外は実施例1と同様に塗料調製後、帯電防止
ハードコートフィルムを作製した。
【0025】実施例5 塗料組成物配合の固形分濃度を60.6重量%とし、塗
料組成物の配合において、樹脂としてビームセット550B
を85.0重量部、導電剤としてアンチモンをドープし
たSnO2(30.0%含有―メタノール分散液、平均平均
粒子径0.095μm)を50.0重量部(内SnO2:1
5.0重量部)用いた以外は実施例1と同様に塗料調製
後、帯電防止ハードコートフィルムを作製した。 実施例6 塗料組成物配合の固形分濃度を35.5重量%とし、塗
料組成物の配合において、樹脂としてビームセット550B
を35.0重量部、導電剤としてアンチモンをドープし
たSnO2(30.0%含有―メタノール分散液、平均平均
粒子径0.095μm)を216.7重量部(内SnO2
65.0重量部)用いた以外は実施例1と同様に塗料調
製後、帯電防止ハードコートフィルムを作製した。 実施例7 塗料組成物配合の固形分濃度を20.1重量%とし、塗
料組成物の配合において、塗料調製溶剤として4-メチル
-2-ペンタノン(誘電率:13.1、沸点:115.9
℃)を340.0重量部用いた以外は実施例1と同様に
塗料調製後、帯電防止ハードコートフィルムを作製し
た。
【0026】実施例8 塗料組成物の配合において、導電剤としてをアンチモン
をドープしたZnO(30.0%含有―メタノール分散液、
平均平均粒子径0.080μm)用いた以外は実施例1
と同様に塗料調製後、帯電防止ハードコートフィルムを
作製した。 実施例9 透明プラスティックフィルムとしてトリアセチルセルロ
ースフィルムを用いた以外は実施例1と同様に塗料調製
後、帯電防止ハードコートフィルムを作製した。
【0027】実施例10 塗料組成物配合の固形分濃度を65.2重量%とし、塗
料組成物の配合において、樹脂としてビームセット550B
を90.0重量部、導電剤としてアンチモンをドープし
たSnO2(30.0%含有―メタノール分散液、平均平均
粒子径0.095μm)を33.3重量部(内SnO2:1
0.0重量部)用いた以外は実施例1と同様に塗料調製
後、帯電防止ハードコートフィルムを作製した。 実施例11 塗料組成物配合の固形分濃度を34.1重量%とし、塗
料組成物の配合において、樹脂としてビームセット550B
を30.0重量部、導電剤としてアンチモンをドープし
たSnO2(30.0%含有―メタノール分散液、平均平均
粒子径0.095μm)を233.3重量部(内SnO2:
70.0重量部)用いた以外は実施例1と同様に塗料調
製後、帯電防止ハードコートフィルムを作製した。
【0028】比較例1 塗料組成物の配合において、塗料調製溶剤としてトルエ
ン(誘電率:2.2、沸点:111.0℃)を用いた以
外は実施例1と同様に塗料調製後、帯電防止ハードコー
トフィルムを作製した。 比較例2 塗料組成物の配合において、塗料調製溶剤として酢酸イ
ソブチル(誘電率:5.3、沸点:118.0℃)を用
いた以外は実施例1と同様に塗料調製後、帯電防止ハー
ドコートフィルムを作製した。 比較例3 塗料組成物の配合において、塗料調製溶剤としてメタノ
ール(誘電率:33.1、沸点:64.5℃)を用いた
以外は実施例1と同様に塗料調製後、帯電防止ハードコ
ートフィルムを作製した。
【0029】比較例4 塗料組成物の配合において、塗料調製溶剤としてメチル
エチルケトン(誘電率:18.5、沸点:79.6℃)
を用いた以外は実施例1と同様に塗料調製後、帯電防止
ハードコートフィルムを作製した。 比較例5 塗料組成物の配合において、塗料調製溶剤としてエチレ
ングリコール(誘電率:38.7、沸点:197.9
℃)を用いた以外は実施例1と同様に塗料調製後、帯電
防止ハードコートフィルムを作製した。 比較例6 塗料組成物配合の固形分濃度を54.6重量%とし、塗
料組成物の配合において、塗料調製溶剤として4-メチル
-2-ペンタノン(誘電率:13.1、沸点:115.9
℃)を25.0重量部用いた以外は実施例1と同様に塗
料調製後、帯電防止ハードコートフィルムを作製した。
【0030】実施例1〜11、比較例1〜6で調製した
塗料組成物及びそれを用いて作製した帯電防止ハードコ
ートフィルムについて、下記の手順に従って評価を行な
った。 塗料組成物の顔料分散性 塗料調製後、試験管に塗料を10cm高さまで入れ、5
時間後の顔料沈降度合いを評価した。5時間後の顔料沈
殿高さ/10cm=0.7以上を○、0.7未満を×とし
た。 塗工品の透明性 東洋精機社製ヘイズメーターを使用し、JIS K7105に準
じてヘイズ度を測定した。
【0031】ヘイズ度を基に透明性の評価を行った。
4.5%未満:特に良好、4.5以上6.0%未満:良
好、6.0以上7.0%未満:やや不良、7.0%以
上:特に不良とした。ヘイズ度が7.0未満であれば実
用上問題ない。 塗工品の外観均一性 フィルムを通してバックライト光を観察し、塗工層のム
ラ等の有無を確認した。
【0032】塗工層のムラ有無を基に均一性の評価を行
った。ムラ無し:特に良好、ムラほとんど無し:良好、
ムラはあるが実用上問題ない:やや不良、ムラ有り:特
に不良とした。 帯電防止性 三菱化学社製高抵抗率計 Hiresta-UPを使用し、表面抵
抗率(Ω/□)を測定した。表面抵抗率を基に帯電防止
性の評価を行った。1.0×1010(Ω/□)未満:
特に良好、1.0×1010以上5.0×1011(Ω
/□)未満:良好、5.0×1011以上1.0×10
13(Ω/□)未満:やや不良、1.0×1013(Ω
/□)以上:特に不良とした。表面抵抗率が1.0×1
13(Ω/□)未満であれば実用上問題ない。 鉛筆硬度 HEIDON14を使用し、JIS K5400に準拠して鉛筆硬度を
測定した。鉛筆硬度を基にハード性の評価を行った。2
H:特に良好、H:良好、HB:不良とした。鉛筆硬度が
H以上であれば実用上問題ない。
【0033】
【表2】
【0034】上記表2(評価結果)より、実施例1〜1
1においては、塗料中に溶剤として誘電率が9.0以上
かつ沸点が90℃以上180℃未満の溶剤を30.0重
量部以上配合することにより、帯電防止性、透明性、均
一性、耐擦傷性、耐薬品性に優れた帯電防止ハードコー
トフィルムを得ることができた。これに対し、塗料中の
溶剤の沸点及び誘電率が上記条件を満たさない比較例1
〜6で得られたハードコートフィルムにおいては帯電防
止性、透明性、均一性、耐擦傷性といった品質を満足す
ることができなかった。
【0035】なお、実用上問題ない程度ではあるが、実
施例10で得られた帯電防止ハードコートフィルムは、
ハードコート層用塗料固形分中の金属酸化物超微粒子の
配合割合が10重量%であるため、帯電防止性がやや劣
った。また、実施例11で得られた帯電防止ハードコー
トフィルムは、金属酸化物超微粒子を70.0重量%配
合するため、塗工層の透明性がやや劣った。さらに、固
形分濃度が65.2重量%であるの実施例10において
は、得られた帯電防止ハードコートフィルムの外観の均
一性がやや劣っていた。
【0036】
【発明の効果】本発明の、塗料組成物中に金属酸化物超
微粒子を配合し、かつ塗料調製用溶剤として誘電率が
9.0以上かつ沸点が90℃以上180℃未満の溶剤を
30.0重量部以上配合することで、透明プラスティッ
クフィルム上に帯電防止性、透明性、均一性、耐擦傷
性、耐薬品性に優れたハードコート層を均一に形成でき
ることにより、大幅な生産性向上が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA17A AA25A AA28A AA29A AA33A AJ04B AK01A AK25 AK41 AT00B BA02 CC00A DE01A EH46A EJ54 GB41 JB01 JB14A JG03 JG05A JK12A JK14 JN01 YY00A 4J038 CG141 CH161 CH171 CH191 DB211 DD211 DG191 HA166 KA08 NA01 NA04 NA11 NA20 PA17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも電離放射線硬化型樹脂と平均粒
    子径0.3μm以下の金属酸化物超微粒子と誘電率9.
    0以上かつ沸点90℃以上180℃未満の溶剤とからな
    り、かつ、前記電離放射線硬化型樹脂と前記金属酸化物
    超微粒子との合計100.0重量部に対し、前記溶剤を
    30.0重量部以上配合する塗料組成物。
  2. 【請求項2】金属酸化物超微粒子が、アンチモンをドー
    プした酸化錫(SnO2)である請求項1に記載された塗料
    組成物。
  3. 【請求項3】金属酸化物超微粒子が、アンチモンをドー
    プした酸化亜鉛(ZnO)である請求項1に記載された塗
    料組成物。
  4. 【請求項4】塗料組成物の固形分中に、金属酸化物超微
    粒子の配合割合が15.0重量%以上70.0重量%未
    満である請求項1〜3のいずれかに記載された塗料組成
    物。
  5. 【請求項5】フィルム支持体の上に、請求項1〜4のい
    ずれかに記載された塗料組成物を塗布してなるハードコ
    ート層を有する帯電防止ハードコートフィルム
  6. 【請求項6】フィルム支持体がトリアセチルセルロース
    フィルムである請求項5に記載された帯電防止ハードコ
    ートフィルム
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