JP2003103505A - 床暖房用板材 - Google Patents

床暖房用板材

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JP2003103505A
JP2003103505A JP2001298781A JP2001298781A JP2003103505A JP 2003103505 A JP2003103505 A JP 2003103505A JP 2001298781 A JP2001298781 A JP 2001298781A JP 2001298781 A JP2001298781 A JP 2001298781A JP 2003103505 A JP2003103505 A JP 2003103505A
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Noriyoshi Ito
則良 伊藤
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  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】板材の表面の美観を生かすことを可能とし、ま
た、床面の反りや隙間の発生を抑制し、かつ施工工数を
抑えることが出来る床暖房用に最適な板材を提供するこ
とにある。 【解決手段】ホワイトオーク等の広葉樹を切削加工して
得られた板材を、所定温度の高温下で所定時間加熱処理
後、表面を研磨し、さねを突設すると共に溝を穿設した
後、板材への浸透性を有する天然油脂製のオイル系塗料
又は合成樹脂系塗料を表面に塗布しすることにより、板
幅方向の伸縮を少なく抑えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床暖房用の床材と
して用いられる床暖房用板材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、床材である板材の下に電気ヒ
ータや温水マット等の加熱装置を配設して、床材を介し
て室内の暖房を行う、所謂、床暖房が行われている。そ
して、この板材は、加熱装置のオンオフにより加熱され
或いは外気冷却されるため、伸縮が繰り返されることに
なる。ところで、板材は長さ方向の伸縮は比較的小さい
のに対し、幅方向の伸縮は比較的大きい。このため、床
材として板材を用いた場合には、長さ方向に比べ幅方向
の伸縮に考慮を払う必要がある。何故なら、幅方向の伸
縮により板材同士が競り合って反りが生じたり或いは隙
間が生じて、外観上或いは機能上問題となるからであ
る。このため、余り幅広の板材を採用しにくく、比較的
幅狭な板材が用いられることとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
比較的幅狭な板材では、床材表面の美観を十分生かせ
ず、特に、無垢の板材の場合にはこの問題は大となる。
更に、幅狭の板材では幅広の板材に比し幅方向に多数配
置することになるので、施工工数が増加する欠点があ
る。
【0004】一方、板厚方向に複数の板材を接着剤など
で張り合わせた所謂合板では、幅方向の伸縮を抑えるこ
とも可能だが、表面材が薄いため耐摩耗性に劣る。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、板材の表面の美観を生かすことを可能とし、
また、床面の反りや隙間の発生を抑制し、かつ施工工数
を抑えることが出来る床暖房用に最適な板材を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の床暖房用
板材は、樹木を切削加工して得られた板材を、所定温度
の高温下で所定時間加熱処理することにより、板幅方向
の伸縮を少なく抑えたことを特徴とする。
【0007】請求項2記載の床暖房用板材は、加熱温度
が190℃〜210℃で、加熱時間が2時間〜48時間
であることを特徴とする。
【0008】請求項3記載の床暖房用板材は、加熱処理
する樹木が広葉樹であることを特徴とする。
【0009】請求項4記載の床暖房用板材は、加熱処理
する樹木が広葉樹であるホワイトオークであることを特
徴とする。
【0010】請求項5記載の床暖房用板材は、加熱処理
する樹木が広葉樹であるバーチであることを特徴とす
る。
【0011】請求項6記載の床暖房用板材は、板材を加
熱処理後、さねを突設すると共に溝を穿設し、表面を研
磨した後、合成樹脂系塗料を表面に塗布したことを特徴
とする。
【0012】請求項7記載の床暖房用板材は、板材を加
熱処理後、さねを突設すると共に溝を穿設し、表面を研
磨した後、板材への浸透性を有する天然油脂製のオイル
系塗料を表面に塗布したことを特徴とする。
【0013】請求項8記載の床暖房用板材は、松脂を含
有するオイル系塗料を表面に塗布したことを特徴とす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の形態について図面
を参照しながら具体的に説明する。図1は、本発明に係
る床暖房用板材を用いた床暖房の一例を示す一部を断面
とした斜視図である。図2はホワイトオークの膨張率の
一例を示すグラフ、図3はホワイトオークの含水率の一
例を示すグラフである。図4はバーチの膨張率の一例を
示すグラフ、図6はスプルースの膨張率の一例を示すグ
ラフ、図5はレッドウッドパインの膨張率の一例を示す
グラフである。
【0015】図1に示す床暖房1は、床材の下に電気ヒ
ーターや温水マット16を配設し、床材を介してその熱
を室内に導入する暖房設備である。床暖房1の施工は、
まず、土間の上に約1m間隔で90〜120mm角の角
材である大引10を横設し、大引10の上に大引10に
直交するように200mm〜500mmの間隔で25〜
45mm角の角材である根太11を横設する。次に、根
太11の間にポリスチレンフォーム等の断熱材12を詰
めて捨板13で全体を覆う。捨板13の上に12〜45
mm角の角材である小根太17や合板15を固定して2
00mm〜500mmの間隔の区画を作り、その区画
に、温水が循環する温水チューブ16aを内蔵する温水
マット16を敷設する。温水マット16の他、電熱線を
備える電気ヒーターであってもよい。温水マット16の
上に床材であるサーモウッド床板5を継ぎ合わせて張り
込むことにより床面が形成され、床暖房1が完成する。
【0016】サーモウッド床板5は、床材として加工さ
れた床暖房用板材であり、大きさは、長さ200mm〜
4000mm×幅60mm〜180mm×厚み12〜3
0mmである。樹木の種類(樹種)については、後述す
る。継ぎ合わせて床面を施工する必要があることから、
木端には、サーモウッド床板5同士を継ぎ合わせるため
の突起であるさね(実)5bと溝5cが設けられてい
る。尚、従来使用されてきた合板の床暖房用板材の大き
さは、長さ900mm〜2727mm×幅75mm〜3
03mm×厚み約12mmである。
【0017】次に、サーモウッド床板5の製造方法を説
明する。まず、サーモウッド床板5の元となる樹木は、
広葉樹であればホワイトオークやバーチ等であり、針葉
樹ではスプルースやレッドウッドパイン等である。まず
最初に、伐採した樹木を切削加工して板材を得る。尚、
板材は、板目、柾目、追い柾のいずれであってもよい。
次に、この板材を熱処理プラントに入れて加熱処理す
る。
【0018】熱処理プラントは、樹皮やおがくずを燃焼
させることにより得られた熱をファンを用いて内部で循
環させる構造となっている。切削加工された板材は、熱
処理プラントの中に水平に積み上げられ、加熱される。
尚、板材と板材との間に木片を配置して隙間を作ること
により、熱の循環を即している。また、熱処理プラント
は蒸気発生器を有しており、板材が燃えない程度の加湿
を行う。熱処理プラント内は、加圧されていないと共
に、一切の化学薬品が添加されないように管理されてい
る。すなわち、単に熱と水蒸気とによる加熱処理であ
る。
【0019】熱処理プラント内で、板材を190℃〜2
10℃の温度で2時間〜48時間加熱する。この加熱処
理により板材は、サーモウッド床板5となる。尚、加熱
時間は樹種により適宜定められるものである。また、温
度は板材を床暖房用に用いることを前提に選択した値で
あり、この加熱温度を定めた理由は後述する。
【0020】熱処理プラントから取り出されたサーモウ
ッド床板5は、表面5aに鉋掛けが施されて凹凸が取り
除かれる。また、サーモウッド床板5同士を継ぎ合わせ
るための突起であるさね(実)5bが突設されると共
に、さね5bを嵌合させる溝5cが穿設される。そし
て、最後に表面5aが研磨される。尚、表面5aの鉋掛
けとさね5b及び溝5cの形成を同時に1つの切削機械
で行うことも可能である。
【0021】次に、整形が終了したサーモウッド床板5
を塗装する。使用される塗料は、合成樹脂系塗料とオイ
ル系塗料の2種類があり、それらはサーモウッド床板5
が使用される部屋の用途及び施主の好みにより選択され
ることになる。ウレタン樹脂等を用いた合成樹脂系塗料
は、サーモウッド床板5の表面5aに樹脂製の保護膜を
作ることから、サーモウッド床板5の耐汚染性、耐水
性、耐候性の向上が図られる。このため、居間等の一般
的な居室に加え台所、洗面所、トイレ等に使用するサー
モウッド床板5に、合成樹脂系塗料を塗布することにな
る。尚、従来の板材は、伸縮により合成樹脂系塗料によ
って形成された保護膜にシワやひび割れが生じやすい。
しかしながら、サーモウッド床板5は、温度及び湿度の
変化による伸縮が少ないことから、合成樹脂系塗料によ
って形成された保護膜にシワやひび割れが生じにくく、
耐汚染性、耐水性、耐候性に優れた床暖房用板材とな
る。
【0022】オイル系塗料は、亜麻仁油、桐油、ひまわ
り油等の天然油脂のみからなる塗料で、サーモウッド床
板5の表面5aに浸透し、木肌の質感を維持したまま艶
のある床面を形成させる。このため、リビング、寝室等
に使用するサーモウッド床板5に、オイル系塗料を塗布
することになる。サーモウッド床板5はオイル系塗料の
浸透性が特に高いことから、布に含ませてサーモウッド
床板5にすり込む程度の簡便な作業で塗布が可能で、施
工現場での塗布もでき、塗布の作業性を向上させること
ができる。また、天然油脂のみからなり有機物資を含ま
ないオイル系塗料を用いることで、オイル系塗料が塗布
されたサーモウッド床板5が床暖房1で暖められても人
体に悪影響を及ぼす可能性のある揮発性有機化合物等の
物質が放散されにくく、床面の安全性が保たれる。後述
するようにサーモウッド床板5は、未処理の板材に比べ
若干欠けやすい等の脆さを有している。これを補うため
に、松脂を含有するオイル系塗料をサーモウッド床板5
に塗布することにより、松脂の粘着力で強度が高めら
れ、欠けや傷つきを防止できる。尚、合成樹脂系塗料及
びオイル系塗料を塗布するのは、サーモウッド床板5を
整形した直後であってもいいし、継ぎ合わせて床面を施
工した後であってもよい。
【0023】次に、加熱温度による各種特性の違いを示
す表1を用いて加熱温度を定めた理由を説明する。尚、
230℃以上の温度で加熱すると板材が燃焼してしまう
ので、230℃が上限である。
【0024】
【表1】
【0025】表1において、寸法安定性とは温度及び湿
度の変化に対して寸法変化が少なく安定しているかを示
している。また、強度特性は、サーモウッド床板5が欠
けにくいかどうかの特性を示す。腐敗特性とは腐りにく
さを示し、色合いとはサーモウッド床板5の表面5aの
色合いであり、茶色の明るさを示している。
【0026】まず、床暖房用板材として問題となる寸法
安定性は、210〜230℃で加熱した場合がもっとも
優れている。しかしながら、210〜230℃で加熱し
た場合には、強度特性が優れず、欠けやすいという欠点
を有している。床材として使用する場合には、さね5b
や溝5cを設ける必要があるため、欠けやすくなってし
まう210〜230℃での加熱を採用することができな
い。
【0027】強度特性に優れ欠けにくい点について考え
ると、180〜190℃での加熱が好ましいことにな
る。しかしながら、寸法安定性に関しては190〜21
0℃の加熱の方が好ましい特性を有している。尚、19
0〜210℃での加熱の場合の強度特性は、床材として
使用しても支障のない範囲である。このような条件下
で、床暖房用床材としてもっとも好ましい加熱温度を検
討した結果、強度特性上支障がなく、寸法安定性が良好
な190〜210℃が選択された。190〜210℃で
の加熱の場合、180〜190℃での加熱に比べ腐敗抵
抗性に優れていると共に、表面5aの色合いが適度の暗
さを有する茶色になっていることから、この点でも床暖
房用床材に適している。
【0028】次に、サーモウッド床板5の伸縮につい
て、図2〜図6及び表2を用いて説明する。図2〜図6
は各樹種の板目・幅方向のサーモウッド床板5及び未処
理板材の膨張率及び含水率を示すグラフである。試験
は、長さ75mm×幅65mm×厚さ15mmの各板材
を温度20±2℃・湿度90±5%の環境下に置き、経
過日数ごとにその膨張率及び含水率を測定することによ
り行った。
【0029】
【表2】
【0030】表2は、各樹種の板目及び柾目の幅方向の
サーモウッド床板5及び未処理板材の膨張収縮率を示す
表である。ここで膨張収縮率とは、含水率1%増加あた
りの平均膨張率(%)であり、(試験日数30日の膨張
率)/((試験日数30日の含水率)−(試験日数0日
の含水率))×100(%)の式で算出した値である。
【0031】図2は、広葉樹であるホワイトオークの膨
張率を示すグラフであり、未処理板材と熱処理したサー
モウッド床板5との膨張率の経時変化を比べると、両者
には大きな違いがあることがわかる。図2のグラフから
わかるように、サーモウッド床板5は、未処理板材に比
べ膨張率の変化が緩やかである。この傾向は短期間での
伸縮の大きさを示すと解され、すなわち、サーモウッド
床板5は、未処理板材に比べ、ゆっくり伸縮すると解さ
れる。このことから、サーモウッド床板5は、床暖房1
のオン・オフにより温度が急激に変化してもその温度及
び湿度の変化に合わせて激しく伸縮することはなく、急
激な伸縮による割れやひびが生じず長期間の使用が可能
である。尚、一般的な樹木の場合、温度と湿度が高けれ
ば含水率が大きくなる性質を有しており、同じ条件下で
測定された図2と図3のホワイトオークの含水率を示す
グラフから考察すると、含水率の高い状態の樹木はすな
わち温度と湿度が高い状態に置かれたのと同じことを示
しており、図2の膨張率をもって、温度及び湿度による
伸縮の度合いを示すものと解することができる。
【0032】また、ホワイトオークの試験日数30日の
膨張率を比較すると、サーモウッド床板5は2.45%
であるのに対し未処理板材は3.97%であり、サーモ
ウッド床板5の方が膨張率が38%も少なく、伸縮その
ものが小さいことを示している。このことから、サーモ
ウッド床板5は、年間を通して温度及び湿度の変化が生
じても床面に隙間や反りが生じにくいといえる。このこ
とを実際に使用するサーモウッド床板5の寸法サイズで
計算すると、以下のようになる。具体的に予想される床
暖房用板材の伸縮する寸法は、(年間を通した含水率の
変化(%))×(膨張収縮率)×(板材の幅(mm))
という式により算出される。尚、年間を通した含水率の
変化(%)は、床暖房を用いる場合には、(夏期平均含
水率(%))−((冬季平均含水率(%))−(暖房使
用時における平均含水率の減少分(%)))という式に
より算出される。
【0033】実際にホワイトオークのサーモウッド床板
5と未処理板材とのそれぞれについて計算を行ってみ
る。まず、年間を通した含水率の変化(%)は、東京で
の値を用いると、(夏期)12.6(%)−((冬季)
8(%)−(暖房)4(%))=8.6(%)である。
そして、板幅を83mmとして、実際に生じる伸縮量を
計算すると、サーモウッド床板5の場合は、8.6%×
0.0031×83mm=2.2mmとなる。また、未
処理板材は、8.6%×0.0038×83mm=2.
7mmである。このように、83mmの板幅の場合、サ
ーモウッド床板5は未処理板材に比べ年間を通して0.
5mm伸縮が少ないということである。
【0034】サーモウッド床板5の伸縮が未処理板材と
同等になる板幅は、101mmであり、未処理板材より
も20mmも幅が広くなる。このように、サーモウッド
床板5の方が幅の広い物を使用でき、床面に継ぎ合わせ
て張り込む枚数が減って施工工数を抑えることが可能で
ある。また、幅広のサーモウッド床板5を使用すること
で、表面5aの木目の統一性を確保しやすく、サーモウ
ッド床板5の表面5aの美観を生かして表面意匠の優れ
た見栄えのよい床面を施工することができる。
【0035】図4〜図6の各グラフに示すように、広葉
樹のバーチ、針葉樹のスプルース、針葉樹のレッドウッ
ドパインについても、ホワイトオーク同様に加熱処理し
てサーモウッド床板5にすることで伸縮を抑えることが
できるといえる。ホワイトオークに比べ、他の樹種はサ
ーモウッド床板5と未処理板材との差が顕著に表れてい
ないが、これは試験片のバラツキによるもので、いずれ
の樹種もサーモウッド床板5の方が伸縮が少なくなると
いえる。
【0036】尚、従来の床暖房用板材として比較的伸縮
の少ない合板が使われている。しかしながら、合板は接
着剤を用いて複数枚の薄い板材を張り合わせた物であ
り、床暖房1で繰り返し暖められると接着剤の能力が低
下したり、極度に乾燥して表面が剥がれたりひび割れが
生じやすく耐久性に劣る。これに比べサーモウッド床板
5は、樹木を切削加工しただけの無垢の板材であること
から、表面5aの剥がれやひび割れが生じにくく、耐久
性に優れている。
【0037】尚、本実施の形態で示した樹種は一例であ
り、これらの樹木に限られるものではない。その他の樹
木においても加熱処理してサーモウッド床板5にするこ
とで、伸縮が少なくなり、床暖房用板材に適した板材と
なるからである。特に床暖房用板材として好ましい樹種
は、広葉樹に属するもので、広葉樹は堅い樹木であるこ
とから床材に適しており、床面が傷つきにくい。
【0038】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、所定温度の高
温下で所定時間加熱処理された板材は、未処理の板材に
比べて伸縮量が少ないので、床材として用いた場合の床
面の反りや隙間を抑制することができる。また、幅広の
板材を採用可能となるので、板材の表面の美観を生か
せ、更には施工工数の抑制も可能となる。また、樹木を
切削加工しただけの無垢の板材であることから、合板に
比べ表面材の耐摩耗性に優れている。
【0039】請求項2の発明によれば、190℃〜21
0℃で、2時間〜48時間加熱処理後の板材は、温度及
び湿度の変化による伸縮量が少ない。このため、繰り返
し暖められる床暖房用板材に特に適しており、床面に隙
間や反りを抑制することができる。
【0040】請求項3の発明によれば、広葉樹は堅い樹
木であることから床材に適しており、床面が傷つきにく
い。
【0041】請求項4の発明によれば、ホワイトオーク
は堅い樹木であると共に、ホワイトオークを加熱処理後
の板材は、温度及び湿度の変化による伸縮量が少ない。
このため、繰り返し暖められる床暖房用板材に特に適し
ており、床面が傷つきにくく隙間や反りを抑制すること
ができる。
【0042】請求項5の発明によれば、バーチは堅い樹
木であると共に、バーチを加熱処理後の板材は、温度及
び湿度の変化による伸縮量が少ない。このため、繰り返
し暖められる床暖房用板材に特に適しており、床面が傷
つきにくく隙間や反りを抑制することができる。
【0043】請求項6の発明によれば、合成樹脂系塗料
を表面に塗布することにより合成樹脂による保護膜が形
成され、耐汚染性、耐水性、耐候性が向上する。また、
加熱処理後の板材は温度及び湿度の変化による伸縮量が
少ないことから、合成樹脂系塗料によって形成された保
護膜にシワやひび割れが生じにくい。
【0044】請求項7の発明によれば、オイル系塗料は
板材への浸透性を有することから、木肌の質感を維持し
たまま艶のある床面となる。また、加熱処理後の板材は
浸透性が特に高いことから、塗布の作業性を向上させる
ことができる。また、オイル系塗料は天然油脂のみから
なり有機物資を含まない。このため、オイル系塗料が塗
布された板材が暖められても人体に悪影響を及ぼす可能
性のある揮発性有機化合物等の物質が放散されにくく、
床面の安全性が保たれる。
【0045】請求項8の発明によれば、オイル系塗料に
含まれる松脂により、板材の強度が高められ、欠けや傷
つきを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る床暖房用板材を用いた床暖房の一
例を示す一部を断面とした斜視図である。
【図2】ホワイトオークの膨張率の一例を示すグラフで
ある。
【図3】ホワイトオークの含水率の一例を示すグラフで
ある。
【図4】バーチの膨張率の一例を示すグラフである。
【図5】スプルースの膨張率の一例を示すグラフであ
る。
【図6】レッドウッドパインの膨張率の一例を示すグラ
フである。
【符号の説明】 1・・・・床暖房 5・・・・サーモウッド床板 5a・・・表面 5b・・・さね 5c・・・溝 10・・・大引 11・・・根太 12・・・断熱材 13・・・捨板 15・・・合板 16・・・温水マット 17・・・小根太 18・・・巾木

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹木を切削加工して得られた板材を、所定
    温度の高温下で所定時間加熱処理することにより、板幅
    方向の伸縮を少なく抑えたことを特徴とする床暖房用板
    材。
  2. 【請求項2】前記温度は190℃〜210℃で、前記時
    間は2時間〜48時間であることを特徴とする請求項1
    記載の床暖房用板材。
  3. 【請求項3】前記樹木は広葉樹であることを特徴とする
    請求項1又は請求項2記載の床暖房用板材。
  4. 【請求項4】前記広葉樹はホワイトオークであることを
    特徴とする請求項3記載の床暖房用板材。
  5. 【請求項5】前記広葉樹はバーチであることを特徴とす
    る請求項3記載の床暖房用板材。
  6. 【請求項6】前記板材を加熱処理後、さねを突設すると
    共に溝を穿設し、表面を研磨した後、合成樹脂系塗料を
    該表面に塗布したことを特徴とする請求項1〜請求項5
    記載の床暖房用板材。
  7. 【請求項7】前記板材を加熱処理後、さねを突設すると
    共に溝を穿設し、表面を研磨した後、該板材への浸透性
    を有する天然油脂製のオイル系塗料を該表面に塗布した
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5記載の床暖房用板
    材。
  8. 【請求項8】前記オイル系塗料が松脂を含有することを
    特徴とする請求項7記載の床暖房用板材。
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Cited By (5)

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