JP2003101053A - 太陽電池装置及びその製造方法 - Google Patents

太陽電池装置及びその製造方法

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JP2003101053A
JP2003101053A JP2001296225A JP2001296225A JP2003101053A JP 2003101053 A JP2003101053 A JP 2003101053A JP 2001296225 A JP2001296225 A JP 2001296225A JP 2001296225 A JP2001296225 A JP 2001296225A JP 2003101053 A JP2003101053 A JP 2003101053A
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substrate
solar cell
groove
semiconductor layer
cell device
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JP2001296225A
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Mikiaki Taguchi
幹朗 田口
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、歩留まりが良く且つより高い変
換効率の太陽電池装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 n型単結晶シリコン基板1にi型a−S
i半導体層2を介してp型a−Si半導体層3を形成し
た太陽電池装置において、n型基板1の表面側に一定の
間隔を有する溝11が設けられ、この溝11の側壁部の
少なくとも一方に、基板表面に対して垂直よりも基板側
に傾いた状態の窪み部12が設けられ、この窪み部12
に集電極6を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高効率な太陽電
池装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光起電力素子は、光を吸収し電
流に主に変換する部分の半導体の種類により、単結晶
系、多結晶系、非晶質系に分類されるが、単結晶シリコ
ンまたは多結晶シリコン等の結晶系半導体からなる結晶
系基板を基板として用い、その基板上に非晶質シリコン
半導体層を形成し、結晶系基板と非晶質シリコン半導体
層との間に、半導体接合を形成する光起電力素子の研究
が進んでおり、例えば、特開平4−130671号公報
にその種の光起電力素子が示されている。この光起電力
素子は、互いに逆の導電型を有する結晶系半導体と非晶
質半導体とを組み合わせて半導体接合を形成する際に、
接合界面に膜厚が数Å以上250Å以下であるi型の非
晶質半導体層を介在せしめることにより界面特性を向上
させ、光電変換特性の向上を図るものである。
【0003】ところで、光から電気へ変化する太陽電池
の変換効率を向上させる方策として、光を装置内へより
多く取り込むことが第1に挙げられる。そのような方策
を具体化させるために、例えば、単結晶シリコンを用い
た結晶系の光起電力素子においては、単結晶シリコンの
表面を凹凸化して、表面での光反射を抑制し、効率良く
光を装置に取り込むように構成している。また、屈折率
の適当な材料の組み合わせにより表面の反射率を低減さ
せるいわゆる無反射コートなどを設けて表面での光反射
を抑制し、効率良く光を装置に取り込むように構成して
いる。このように、受光面側で改良を行ったものが提案
されている。
【0004】図4は、上記した単結晶シリコンの表面を
凹凸化してその結晶系半導体と非晶質半導体との接合界
面にi型の非晶質半導体層を介在させた構造の光起電力
素子を示す斜視図である。図において、n型の単結晶シ
リコン(Si)基板101の表面はアルカリエッチング
等の方法により表面が凹凸化されている。凹凸化された
単結晶シリコン基板101の受光面側には、i型の水素
化非晶質シリコン(a−Si)半導体層102、p型の
水素化非晶質シリコン(a−Si)半導体層103、例
えばITO(Indium Tin Oxide)の透
光性導電膜からなる透明電極104がその順に積層形成
されている。更に、透明電極104上には、例えば、A
gからなる櫛形状の集電極105が形成されている。ま
た、単結晶シリコン基板101の裏面には、i型の水素
化非晶質シリコン(a−Si)半導体層106、n型の
水素化非晶質シリコン(a−Si)半導体層107、例
えばITOの透光性導電膜からなる透明電極108がそ
の順に積層形成され、BSF構造が形成されている。更
に、透明電極108上には、例えば、Agからなる櫛形
状の集電極109が形成されている。
【0005】上記の構成により、凹凸化された表面で光
反射を抑制し、効率良く光を装置に取り込むことができ
る。
【0006】一方、表面電極を裏面側へ形成して、正
極、負極とも装置裏面側に作成した装置が提案されてい
る。この装置は、受光面側を100%受光面として利用
する方法であり、これと前述の反射を低減する方法とを
組み合わせることで、非常に効率よく光を装置内に取り
込むことができる。
【0007】図5に正極、負極とも装置裏面側に作成し
た太陽電池装置の斜視図を示す。図5に示すように、こ
の単結晶シリコン基板201の受光表面はアルカリエッ
チング等の方法により表面が凹凸化されている。そし
て、その表面に無反射コートとしての酸化シリコン膜2
02が設けられている。裏面側に分散してp型領域、n
型領域204が形成され、その表面を酸化シリコン膜2
03で被覆している。各p型領域、n型領域にそれぞれ
コンタクトホールを介して正極、負極の集電極206、
207が櫛形状にそれぞれ形成されている。
【0008】このように構成することで、受光面側を1
00%受光面として利用することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、太陽電池装
置内に入射した光は、指数関数的に減少するので、装置
内で光から変換されたキャリア密度も同様に表面側から
指数関数的に減少する分布を持つ。これを如何に効率よ
く取り出すかにより太陽電池装置としての性能が決定さ
れる。
【0010】このとき図に示すような表面側に電極が存
在し、pn接合も表面付近に形成される一般的な太陽電
池装置の構造であれば、pn接合部付近での強い電界の
分布と、前述した光生成キャリアの濃度分布は一致し、
電界により電子と正孔は効率よく分離され、光電流とし
て取り出すことができる。しかしながら、この構造で
は、表面側の電極105の下は光が照射されないので、
電極面積分の光損失があるという問題がある。
【0011】一方、前述の正、負極の両電極を裏面側に
持つ太陽電池装置では、図5に示すように、裏面に分散
してp領域、n領域を作成して正、負両極を取り出す必
要がある。この場合、キャリアの拡散長から50μm程
度のピッチでp層、n層を交互に櫛型に形成する必要が
あるので、複数回のマスクプロセスを必要とし、製造コ
ストの増加が避けられない。
【0012】また、この図5に示す構造では、入射面で
の損失は極小まで低減できるが、装置内で生成されたキ
ャリアは装置裏面側まで拡散して初めて裏面側の正負極
で分離され、光電流として取り出されるので、前述のキ
ャリアの分布を考慮すると、裏面側へ到達するまでに、
キャリアの再結合による損失が大きい。そのため、基板
の厚みを薄くする必要があり、その分光の吸収には不利
である。更に、薄い基板では、強度的な問題から実用性
を考えた場合に不良率の増大を招く虞があった。
【0013】この発明は、上記の事情を鑑み、歩留まり
が良く且つより高い変換効率の太陽電池装置を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明の太陽電池は、
一導電型の半導体基板に他導電型の半導体層を形成した
pn接合型太陽電池装置において、一導電型の半導体基
板表面側に一定の間隔を有する溝が設けられ、この溝の
側壁部の少なくとも一方に、基板表面に対して垂直より
も基板側に傾いた状態もしくは食いこんだ状態の窪み部
が設けられ、この窪み部に集電極を設けたことを特徴と
する。
【0015】上記の構成によれば、受光面側の集電極
は、光の入射側方向(基板表面に対して垂直方向)から
見て、基板に隠れた位置にあり、実質的に装置の表側の
全面が受光面として利用できる。
【0016】前記表面側の前記窪み部を除いて絶縁性の
無反射防止層を設けるとよい。
【0017】この層を選択的な電極形成を行うための膜
として利用できる。
【0018】また、この発明の太陽電池の製造方法は、
一導電型の半導体基板表面側に一定の間隔を有する溝を
形成するとともに、この溝の側壁部の少なくとも一方は
基板表面に対して垂直よりも基板側に傾いた状態もしく
は食いこんだ状態の窪み部を形成する工程と、他導電型
の半導体層を前記基板の表面側に形成する工程と、前記
基板の表面に対して垂直方向に絶縁性の無反射防止膜を
形成する工程と、前記溝内において基板の垂直方向から
の光照射に対して影となる窪み部分に導電性物質を形成
し集電極を設ける工程と、を備える。
【0019】前記溝内の影となる窪み部分へ電解鍍金ま
たは無電解鍍金により、金属を析出させることにより、
前記窪み部分に導電性物質を形成し集電極を設けるとよ
い。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。図1は、この発明による太陽電池
装置の構造を示す斜視図である。
【0021】図1に示すように、厚さ300μm、抵抗
率5Ωcm以下のn型の単結晶シリコン(Si)1の受
光面(表面)側は、斜め方向の切削加工が行われ、断面
z型に形成されている。この発明はZ型の窪み部分12
に後述するように、表面側の集電極が形成され、受光面
側における集電極の全部または一部が入射光と平行な方
向、すなわち基板表面の垂直方向から見て、基板1に覆
われている構造とする。
【0022】基板1の表面は、一定間隔の溝11が形成
され、その溝11の側壁部分の少なくとも一方は基板表
面に対して垂直よりも基板材料側に傾いて形成され、断
面Z型形状となっている。そして、溝11の側壁部分に
は窪み部分12が設けられ、この窪み部分12に集電極
を設ける。
【0023】上記のように、基板1の表面には断面Z型
形状の溝11を所定間隔で形成している。この実施形態
では、溝部分のライン&スペースは1mmとし、加工深
さは50μmとした。その後、その表面をフッ硝酸など
を用いて等方性エッチングを施し、この単結晶シリコン
基板1の表面を凹凸化する。
【0024】そして、凹凸化された単結晶シリコン基板
1の受光面には、プラズマCVD法によりi型の水素化
非晶質シリコン(a−Si)半導体層2(厚さ:数Å〜
500Å、好ましくは数Å〜250Å)、p型の水素化
非晶質シリコン(a−Si)半導体層3(厚さ:100
Åないし300Å、好ましくは150Å)が形成され、
その上に例えばITOの透光性導電膜からなる透明電極
4(厚さ:600Å〜1500Å、好ましくは700Å
〜1200Å)が積層形成されている。更に、透明電極
4上に真空蒸着法により弗化マグネシウム(MgF2
膜5を形成する。このとき、上記溝11の窪み部分12
は、基板の影になるため窪み部分11には弗化マグネシ
ウム(MgF2)は堆積されない。電解鍍金または無電
解鍍金により窪み部分12に例えば、Agからなる櫛形
状の集電極6が形成されている。
【0025】また、単結晶シリコン基板1の裏面には、
i型の水素化非晶質シリコン(a−Si)半導体層7、
n型の水素化非晶質シリコン(a−Si)半導体層8、
例えばITOの透光性導電膜からなる透明電極9がその
順に積層形成されている。更に、透明電極9の全面に
は、例えば、Agからなる集電極110が形成されてい
る。
【0026】上記の構成によれば、受光面側の集電極6
は、光の入射側方向(基板表面に対して垂直方向)から
見て、基板1に隠れた位置にあり、実質的に装置の表側
の全面が受光面として利用できる。また、pn接合とそ
れによる高電界領域は基板表面に近い領域にあり、光生
成キャリアの電子と正孔は非常に効率よく分離、収集が
行える。
【0027】次に、上記構成の太陽電池装置の製造方法
について説明する。図2を参照して説明する。
【0028】まず、図2(a)に示すように、厚さ30
0μm、抵抗率5Ωcm以下のn型の単結晶シリコン
(Si)1の受光面側にレジスト膜を塗布し。露光現像
することでレジストマスクのパターニングを行いマスク
21を形成する。
【0029】続いて、図2(b)に示すように、サンド
ブラスト装置を用いて、斜め方向への切削加工を行いつ
つ溝を形成し、窪み部分12を有する断面Z形状の溝1
1を形成する。このときの溝部分のライン&スペースは
1mmとし、加工深さは50μmとした。その後、その
表面をフッ硝酸などを用いて等方性エッチングを施し、
この単結晶シリコン基板1の表面を凹凸化する。この等
方性エッチング処理により、光反射防止用のテクスチャ
形状及びZ型部分の鋭利な形状がやや丸くなる。この処
理により、引き続いて行われる非晶質シリコン層が均一
な膜厚で基板表面全面に形成することができる。
【0030】その後、プラズマCVD法によりi型の水
素化非晶質シリコン(a−Si)半導体層2、p型の水
素化非晶質シリコン(a−Si)半導体層3が形成さ
れ、その上に例えばITOの透光性導電膜からなる透明
電極4がスパッタ法により積層形成されている。また、
裏面側にはBSF構造を形成するために、i型の水素化
非晶質シリコン(a−Si)半導体層7、n型の水素化
非晶質シリコン(a−Si)半導体層8、例えばITO
の透光性導電膜からなる透明電極9がその順に積層形成
されている。
【0031】上記非晶質シリコン半導体層のプラズマC
VD法による形成条件を表1に、ITO膜のスパッタ条
件を表2に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】次に、真空蒸着法を用いて弗化マグネシウ
ム(MgF2)膜5をITO膜4上に形成する。このと
き、前述のZ型に加工した部分において基板の影となる
部分には弗化マグネシウム(MgF2)膜は形成されな
い。この弗化マグネシウム(MgF2)膜は、反射防止
膜であると同時に絶縁性の物質であり、透明電極層4の
上に弗化マグネシウム(MgF2)膜が存在する部分と
そうでない部分を形成することにより、鍍金法による選
択的な電極形成を可能とするためのものである。そし
て、透明電極層4が露出している部分にのみ集電極6を
形成する。
【0035】絶縁性の物質であれば、弗化マグネシウム
(MgF2)膜に限られず、例えば、レジストをスピー
ンコートすることで、影となる部分以外を覆い、電極形
成後にレジストを除去してもよい。また、弗化マグネシ
ウム(MgF2)膜の代わりに酸化シリコン(SiO2
などの絶縁膜を用いてもよい。
【0036】また、鍍金法としては、電解鍍金でもよい
し、無電解鍍金でもよい。そして、表側の電極形成と同
時に裏面側全面に電極10が鍍金され、太陽電池装置が
完成する。
【0037】なお、上記した実施形態においては、基板
1としてn型基板を用いたが、p型の基板を用いても同
様の効果があるのは言うまでもない。
【0038】上記のようにして作成した太陽電池装置の
出力特性を表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】表3から明らかなように、電流密度の明ら
かな増大が見られ本構造の太陽電池装置の優位性を確認
することができた。なお、従来例は、図に示すように表
側に集電極を形成したものであり、その他の構成は本発
明と同じ構成である。
【0041】次に、この発明の第2の実施形態につき、
図3に従い説明する。図3は、この発明による太陽電池
装置の製造方法を工程別に示す断面図であり、基板にZ
型状の溝を形成する工程までを示している。
【0042】図2で示した第1の実施形態における製造
方法においては、斜め方向への切削加工時に砥粒が切削
表面から四方へ跳ね返りやすく、条件を精密に制御しな
いと斜めの形状を得ることが難しい場合がある。この第
2の実施形態は、より歩留まりを高めた方法である。
【0043】図3に基づきこの第2の実施形態につき説
明する。第1の実施形態と同様に、厚さ300μm、抵
抗率5Ωcm以下のn型の単結晶シリコン(Si)1の
受光面側にレジスト膜を塗布し。露光現像することでレ
ジストマスクのパターニングを行いマスク21を形成す
る(図3(a)参照)。
【0044】続いて、マスク21を用いて、基板1をサ
ンドブラスト装置を用いて、表面から20μm程度切削
し、溝11を形成する(図3(b)参照)。
【0045】その後、第2のレジストフィルムをラミネ
ートし、第1のマスク21とレジストの厚さ(20μ
m)程度ずらして、露光、現像を行い、すでにある溝1
1の壁部分までレジスト22で保護する(図3(c)参
照)。
【0046】そして、斜め方向からサンドブラスト装置
を用いて、ブラスト処理を行うことで、積極的に庇とな
る部分を形成し、窪み部分12が設けられる(図3
(d)参照)。
【0047】その後、マスク21,22を除去すること
で、基板1に窪み12を有する庇部分が形成された溝1
1が設けられる(図3(e)参照)。
【0048】続いて、第1の実施形態と同様に、表面の
テクスチャ処理を行い、表面側のp/i層、裏面側のn
/i層、透明電極層(ITO)を順次形成した。この製
造工程及び製造条件は第1の実施形態と同じである。
【0049】その後、弗化マグネシウム(MgF2)膜
などの絶縁層を蒸着法により形成する。このとき、前述
の庇状に加工した部分において基板の影となる部分には
弗化マグネシウム(MgF2)膜は形成されない。この
弗化マグネシウム(MgF2)膜は、反射防止膜である
と同時に絶縁性の物質であり、透明電極層の上に弗化マ
グネシウム(MgF2)膜が存在する部分とそうでない
部分を形成することにより、鍍金法による選択的な電極
形成を行う。透明導電層が露出している部分にのみ集電
極が形成される。
【0050】また、鍍金法としては、電解鍍金でもよい
し、無電解鍍金でもよい。そして、表側の電極形成と同
時に裏面側全面に電極が鍍金され、太陽電池装置が完成
する。
【0051】このようにして形成した太陽電池装置にお
いても、第1の実施形態と同様従来と比較して電流値が
約1割向上させることができた。
【0052】上記した第1,第2の実施形態において
は、結晶系半導体と非晶質半導体とをi型の非晶質半導
体層を介在させてpn接合を形成したいわゆるHIT構
造の素子にこの発明を適用した場合につき説明したが、
第3の実施形態は、拡散によりpn接合を形成した素子
にこの発明を適用したものである。以下、第3の実施形
態につき説明する。
【0053】p型の結晶系シリコン基板に上記した第2
の実施形態と同様にして、斜め方向の切削加工を行った
後、テクスチャ処理、燐拡散によるp/n接合を形成、
裏面側へのアルミニウム(Al)ペースト塗布とシンタ
リングによるBSF層を形成した。表4に燐(リン)拡
散の条件を示す。
【0054】
【表4】
【0055】次に、反射防止膜である窒化シリコン膜
(SiNx)をスパッタ法により、受光面側に形成す
る。このとき、基板を固定してスパッタすることで、斜
めに切削されて影となる部分にはスパッタされた元素は
付着しない。窒化シリコン膜(SiNx)を形成後、電
解または無電解鍍金法により、窒化シリコン膜(SiN
x)の内部分に電極を形成して光り起電力装置が完成す
る。
【0056】上記に示したような方法で作成した太陽電
池装置においては、光に入射側から見て集電極部分は基
板の影となっており、基板全面を入射面として使用でき
る。従って、光の吸収ロスを効果的に低減でき、変換効
率の向上ができる。
【0057】また、前述の斜め切削の手法としては、マ
スクパターン後にサンドブラスト法を用いる場合、ノズ
ルの角度を基板に対して斜め方向へ傾斜させて投射材を
噴射する、マスクのパターニング時に過度に現像液に浸
漬することでオーバーエッチする、または上記2つの組
み合わせなどを用いるとよい。また、ノズルを固定して
基板を傾けても同様の効果があるのは言うまでもない。
そのほかにも一旦基板に垂直に切削した後に斜め方向へ
投射材を噴射するように構成してもよい。ノズルの形状
としては、丸形でも扁平型でもよい。
【0058】また、サンドブラスト以外の方法として、
機械的な研磨による方法なども可能である。
【0059】また、図2及び図3に示す実施形態におい
ては、一方向のみ傾斜させて溝を作成した構造を示した
が、このほかにも、溝の両側に角度を持たせて影を作
り、その部分に電極を形成したり、サンドブラストの投
射材の選択により、シリコン表面の縦方向と横方向の加
工速度を変化させることで、溝が深さ方向に広くなる構
造を作成しても同様の効果が得られる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、光入射側から見て電極を基板より隠すような構造を
採用することにより、太陽電池装置の性能を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による太陽電池装置の構造を示す斜視
図である。
【図2】この発明の第1の実施形態にかかる太陽電池装
置の製造法のを工程別に示す断面図である。
【図3】この発明による太陽電池装置の製造方法を工程
別に示す断面図であり、基板にZ型状の溝を形成する工
程までを示している。
【図4】従来の表裏両面に電極を持つ太陽電池装置の構
造を示す斜視図である。
【図5】従来の裏側にのみ正負両電極を持つ太陽電池装
置の構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 i型a−Si半導体層 3 p型a−Si半導体層 4 透明電極 5 絶縁層 6 集電極 7 i型a−Si半導体層 8 n型a−Si半導体層 9 透明電極 10 集電極 11 溝 12 窪み部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 AA01 BB02 BB36 CC01 DD34 DD37 DD52 DD53 DD71 EE05 EE14 EE17 GG05 5F051 AA05 BA16 CB27 DA04 FA02 FA06 FA13 FA14 FA30 GA04 GA14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型の半導体基板に他導電型の半導
    体層を形成したpn接合型太陽電池装置において、一導
    電型の半導体基板表面側に一定の間隔を有する溝が設け
    られ、この溝の側壁部の少なくとも一方に、基板表面に
    対して垂直よりも基板側に傾いた状態もしくは食いこん
    だ状態の窪み部が設けられ、この窪み部に集電極を設け
    たことを特徴とする太陽電池装置。
  2. 【請求項2】 前記表面側の前記窪み部を除いて絶縁性
    の無反射防止層が設けられていることを特徴とする請求
    項1に記載の太陽電池装置。
  3. 【請求項3】 一導電型の半導体基板表面側に一定の間
    隔を有する溝を形成するとともに、この溝の側壁部の少
    なくとも一方は基板表面に対して垂直よりも基板側に傾
    いた状態もしくは食いこんだ状態の窪み部を形成する工
    程と、他導電型の半導体層を前記基板の表面側に形成す
    る工程と、前記基板の表面に対して垂直方向に絶縁性の
    無反射防止膜を形成する工程と、前記溝内において基板
    の垂直方向からの光照射に対して影となる窪み部分に導
    電性物質を形成し集電極を設ける工程と、からなる太陽
    電池装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記溝内の影となる窪み部分へ電解鍍金
    または無電解鍍金により、金属を析出させることによ
    り、前記窪み部分に導電性物質を形成し集電極を設ける
    ことを特徴とする請求項3に記載の太陽電池装置の製造
    方法。
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