JP2003098068A - 平面型セル及びそれを用いた分析装置 - Google Patents

平面型セル及びそれを用いた分析装置

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JP2003098068A
JP2003098068A JP2001290531A JP2001290531A JP2003098068A JP 2003098068 A JP2003098068 A JP 2003098068A JP 2001290531 A JP2001290531 A JP 2001290531A JP 2001290531 A JP2001290531 A JP 2001290531A JP 2003098068 A JP2003098068 A JP 2003098068A
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analyzer
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Hiroshi Sasaki
佐々木  洋
Yutaka Ito
伊藤  豊
Katsuhiro Kanbara
克宏 神原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】1個のセルで複数の測定ができ、繰り返し使用
可能であり、しかも今よりも検体量を減らせる分析用の
セル、それを用いた分析装置を提供すること。 【解決手段】光学的手段で物質の定性,定量を行う分析
装置用測定セルであって、該セルは平板であって、検体
保持部分を有し、該検体保持部分の水との接触角が30
°以下であり、かつ該平面のそれ以外の部分の水との接
触角が100°以上である分析装置用測定セル。及び前
記セルの搬送機構,検体塗布機構,支持薬塗布機構,光
学的測定機構を有する分析装置。 【効果】同じ検体であれば1枚のセルで複数の測定がで
き、洗浄・乾燥により繰り返し使用可能であり、しかも
今までよりも検体量を減らせ、セルの構造も単純な平板
なので洗浄も容易なセル、およびこのセルを用いた分析
装置を提供することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液や尿、或いは
水等の含有物質の定性,定量を行う分析装置用測定セ
ル、又はそれを用いた分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】血液や尿、或いは飲料水や河川等の水の
含有物質の定性・定量を行う分析装置は通常液体である
検体を直方体のセルに入れ、吸光度,透過率,反射率,
蛍光強度等の光学的手段で定性,定量を行っている。検
体が1種類であっても測定項目が複数あれば、測定試料
数もその項目数必要となる。例えば尿の場合は糖,蛋白
質,pH,ケトン体,血液,ウロビリノーゲン,ビリル
ビン,アミラーゼ等を測定する。血液の場合はコレステ
ロール,コリンエステラーゼ,ホスファターゼ,GO
T,GPT等を測定する。水の場合はpH,含有元素
(ナトリウム・カドミウム・鉛等の金属のイオン,塩素
イオン,シアノイオン等)濁度等を測定する。このうち
まれに一つの測定方法で2個以上の物質の定性・定量を
行う方法もあるが、ほとんどの場合、一つの物質の定性
・定量には一つの分析方法を用いる。そのため検体が1
種類であっても測定項目の数だけセルが必要になる。例
えば血液の場合は通常約60種類の測定項目がある。
【0003】また血液分析装置の場合は検査を受ける人
間の負担を減らすため分析の際の検体量を極力減らすよ
うにセルの小型化が進められている。しかしセルを小型
化すると検体がセル中に入りにくくなり、また入れたと
してもセル中に気泡が残るため吸光度や透過率等では正
確な測定ができなくなるという問題がある。これは検体
の表面張力が大きい場合に顕著に現れる。さらに、一度
使用したセルは洗浄し、洗浄液をセルから吸引、或いは
乾燥によって除去し、再び測定に使用する。そのためセ
ルには洗浄の工程が必要となるが、セルは直方体のもの
が多いため内部を洗浄するには、内部に洗浄のための水
が確実に入るよう水の吹き出しノズルの位置の正確性も
要求され、また先と同様の理由でセルは小型になるほど
セルの洗浄においても検体液の排出,洗浄液の注入,排
出が難しくなる。即ちこの点においてもセルの小型化に
は限界がある。仮に超音波洗浄器等で振動を与えると気
泡が除去できる場合もあるが、セルの洗浄の際にも洗浄
のための水を充填するため振動を与える必要がある。そ
のため装置が大掛りになるという問題がある。
【0004】ところで測定に必要な検体量を減らす方法
として水で希釈し、検体の体積を増加させる方法もある
が、水で希釈すると上記の通り試料の表面張力が大きく
なり、小型のセルに入れるのがより困難になる。また希
釈によりブランクに対する吸光度比が小さくなるため測
定精度が低下する。希釈の際に水の代わりにアルコール
系の有機溶媒を用いる場合もあるが、検体によっては水
以外の溶媒には溶解し難い、あるいは指示薬を加えた際
の吸収スペクトルが変化するなどの問題がある。以上の
ように現在の直方体のセルを用いる測定方法では検体量
を減らすことは難しい。
【0005】従来技術としては「液体試料用試験片及び
その製造方法」(特開平11−14617号公報)があ
る。これはポリスチレン板表面に水溶性ポリマーと指示
薬からなる検体保持部分を設けた構造のものであり、直
方体のセルに比べて少量の検体で測定が可能となる。し
かし検体保持部分に予め指示薬が保持してあるため通常
の測定セルのように洗浄による再使用ができない。これ
はpH試験紙等と同様の試験片の発明であるためであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上記述してきたよう
に、1種類の検体でも測定項目が増えるとセルの使用個
数が増えるためそれに必要なセルの個数の確保が必要と
なる。また測定後も測定項目に必要な個数のセルの洗浄
が必要となる。
【0007】また検体量を減らす場合も単に従来の構造
の測定セルを小型化、或いは検体の希釈を行うだけでは
対処できない。
【0008】1種類の検体で複数の測定ができ、しかも
今よりも検体量を減らせるセル,測定装置が求められて
きた。またセルは洗浄等の操作により繰り返し使えるこ
とも求められている。
【0009】
【課題を解決するための手段】我々は上記課題を解決す
るため検討した結果、測定光を透過、或いは反射する部
材で作製され、これに複数の親水性のパターンを有する
撥水性の表面を形成した平板が、上記課題を解決するセ
ル(以下平面セルと記述)として機能することを見出し
本発明に至った。
【0010】手段の具体的な内容は以下に記述されるも
のである。 (1)光学的手段で物質の定性,定量を行う分析装置用
測定セルにおいて、測定する検体が液体であり、該測定
セルの形状が実質的に平面であり、該平面内に検体保持
部分を有し、且つ検体保持部分の水との接触角が30°
以下であり、且つ該平面のそれ以外の部分のそれ以外の
部分の水との接触角が100°以上であり、該測定セル
が洗浄と乾燥により繰り返し使用可能であることを特徴
とする分析装置用測定セル。 (2)(1)において、検体保持部分以外の部分に以下
の構造の化合物によって形成される層が形成されている
ことを特徴とする分析装置用測定セル。
【0011】
【化3】
【0012】(3)光学的手段で物質の定性,定量を行
う分析装置において、測定する検体が液体であり且つ測
定の際に用いるセルの形状が実質的に平面であり、該平
面内に検体保持部分を有し、且つ検体保持部分の水との
接触角が30°以下であり、且つ該平面のそれ以外の部
分の水との接触角が100°以上であり、且つ該測定セ
ルが洗浄と乾燥により繰り返し使用可能であり、該装置
内に少なくとも該セルの搬送機構,検体塗布機構,指示
薬塗布機構,光学的測定機構を有することを特徴とする
分析装置。 (4)(3)の分析装置において、該セルの検体保持部
分以外の部分に以下の構造の化合物によって形成される
層が形成されていることを特徴とする分析装置。
【化4】 (5)検体を測定するセルであって、水との接触角が3
0°以下である親水性のパターンと、水との接触角が1
00°以上である撥水部分と、を有し、平板であるセ
ル。 (6)(5)において、340〜800nmの波長の光
を60%以上透過するセル。 (7)(5)において、400〜800nmの波長の光
を80%以上透過するセル。 (8)セル基板が光を反射する金属である(5)のセ
ル。 (9)親水性のパターン表面の粗さがRa100nm以
下である(5)のセル。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の測定セルは従来の立体的
なセルと異なり、平面なので作製が容易で、しかも作製
コストも低減できる。また検体が少なくて済み、洗浄・
乾燥により再び使用可能であり、その際も平板なので洗
浄・乾燥が容易である。
【0014】検体は液体、あるいは溶媒に溶解・懸濁さ
せることで液体にすることが可能なものであれば測定可
能である。
【0015】以下に本発明の実施の形態を説明する。 [1]本発明の平面セル、及び測定方法の概略説明 本発明の平面セルの構成、及び検体液塗布・指示薬添加
方法を図1により説明する。
【0016】平面セルは複数の親水性のパターン2を有
する撥水性の表面を形成した平板である。親水性のパタ
ーンが検体保持部分となり、それ以外の部分が撥水部分
である。
【0017】なお本明細書でいう平面若しくは実質平面
とは後述の光学的測定を行う際、透過或いは反射する光
の散乱が測定の精度に比べて問題にならない程度の粗さ
の面をいい、この平面を有する板を平板という。尚、具
体的な数値を例示すると、粗さは概ね測定光の波長の4
分の1であるRa100nm以下程度である。また、測
定に用いられる部分以外(例えば測定には用いられない
セルの側部等)に突起等を設けた場合であってもここで
平面を有するということについての妨げとはならないと
解する。
【0018】親水性のパターン以外の部分は撥水性であ
る。本発明では通常の直方体セル1個が1個の親水性の
パターンに対応する。検体液3を4のピペット等でセル
の親水性のパターンが存在する部分、或いはその近傍に
滴下すると親水性のパターン部分にのみ検体液が付着す
る。
【0019】次に検体液の付着部分に5のピペットを使
って6の指示薬を塗布する。1個の親水性のパターンに
は1種類の分析試薬を塗布する。図1の例では平面セル
中に親水性のパターンが10個あるので、1種類の検体
液で10種類の測定を行える。この状態で数分間放置す
ると親水性のパターン上の液滴は溶媒の揮発により濃縮
され、液滴が平坦化する。
【0020】続いて図2を用いて測定方法を記述する。
【0021】平面セルの基材が測定光をある程度透過す
るならば透過率、或いは透過率を基に計算した吸光度に
より測定する。具体的には光源7から発せられた測定光
8は親水性のパターン上の液滴、及び基材を通過し、一
部が吸収される。吸収されない光9が受光部10に到達
し、測定波長における測定光の減衰率から検体内の特定
の成分の定量を行う。平面セルの基材が測定光をある程
度反射するならば、反射率により測定する。具体的には
光源11から発せられた測定光12は親水性のパターン
上の液滴を通過し、セル表面で反射し、再び親水性のパ
ターン上の液滴を通過する。この過程で測定光の一部が
液滴,セル表面に吸収される。吸収されない光即ちセル
表面が反射し、再び親水性のパターン上の液滴を通過し
た光13が受光部14に到達し、測定波長における測定
光の減衰率から検体内の特定成分の定量を行う。
【0022】この場合において、検体保持部分の水との
接触角が30度以下であって、かつ平面の検体保持部分
以外の水との接触核が100度以上であることが必要で
ある。100度以下の場合は親水性パターン以外に検体
が付着し、それにより複数のパターン間に橋かけ状態の
液滴ができる可能性があるためである。特にこれは測定
が複数の異なる項目について行われる場合において、液
を混合して誤った測定結果を出してしまう恐れがあるか
らである。なおこれについては後の実施例において詳述
する。
【0023】なお吸光度、或いは透過率による測定は濁
りのある検体液、或いは濁度を測定する際に有効であ
る。反射率による測定は液滴間を測定光が1往復するの
で検体液が低濃度の場合に有効である。ただし散乱光の
割合が多くなりやすい濁った検体液の測定では値が不正
確になることがあり、また測定値はセルの表面の細かな
凹凸の影響を受けやすいことに留意する必要がある。 [2]平面セルの作製方法 平面セルの作製は種々考えられるがここではそのうち
(1),(2)に示す2つの方法を示す。
【0024】(1)親水性のパターン部分をマスクした
上で撥水処理 下記(i)〜(iv)の工程で作製する。但し(i)の操
作が必要ない場合は省略してもかまわない。 (i)親水処理 セルの基材の水との接触角が大きい場合は、その表面を
親水化する。セル基材の親水性が高い場合は必要ない。
【0025】親水化する方法はセルの基材によって異な
り具体的には以下のような方法が挙げられる。 基材が金属の場合に適用する方法 セルの基材が金属の場合、水との接触角が70°以上の
ものが多い。アルミの場合、水との接触角は90〜95
°程度である。またステンレスは種類にもよるが水との
接触角はおおむね70〜95°程度である。これらを親
水化する場合は塩酸,硝酸,硫酸等に浸漬することで接
触角を低下させることができる。アルミの場合は30重
量%の硝酸と5重量%の塩酸の混合液に5〜10分間程
度浸漬すると接触角が10〜20°程度に下がる。また
ステンレスの場合も、SUS304,316等は30重量%の
硝酸に5〜10分間程度浸漬すると接触角が10〜20°
程度に下がる。その他FE−42NIでは15重量%の
硝酸に1〜2分間程度浸漬すると接触角が10°以下に
下がる。
【0026】その他の方法としては酸素プラズマによる
処理方法が挙げられる。酸素分圧1Torr,高周波電源の
出力300W,処理時間3分間でアルミ,ステンレスは
水との接触角が20°以下になる。 基材がガラス・石英の場合に適用する方法 基材がガラスや石英の場合は、酸素プラズマによる処
理、塩基性の溶液による浸漬等の方法で親水性を向上さ
せることが可能である。酸素プラズマの場合、酸素分圧
1Torr,高周波電源の出力300W,処理時間3分間の
条件下で水との接触角が10°以下になる。また塩基性
の溶液による浸漬の場合は1重量%の水酸化ナトリウム
の水溶液を用い、5分間浸漬後、水との接触角が20°
以下になる。 基材が樹脂の場合に適用する方法 基材が樹脂の場合は酸素プラズマによる処理,酸・塩基
性の溶液に浸漬する方法等により親水性を向上させるこ
とが可能である。
【0027】酸素プラズマ処理による場合、例えばポリ
スチレン,アクリル樹脂,スチレン/アクリル樹脂,ポ
リエステル樹脂,アセタール樹脂,ポリカーボネート,
ポリエーテルスルホン,ポリサルホン,ポリエーテルサ
ルホン等では、酸素分圧1Torr,高周波電源の出力10
0W,処理時間1分間の条件で水との接触角が20°以下
になる。
【0028】塩基性の溶液への浸漬方法の場合はアクリ
ル樹脂,スチレン/アクリル樹脂,ポリエステル樹脂,
アセタール樹脂,ポリカーボネート等のように分子内に
エステル結合を有する材料の場合に特に有効である。こ
れは表面及びその近傍にあるエステル結合を切断するこ
とで親水性の高いカルボン酸塩残基、及び・或いは水酸
基が生成し、総じて表面の親水性が高まるためである。
またポリイミドやポリアミド等のアミノ基とカルボキシ
ル基の縮合により重合する樹脂であっても、塩酸等の酸
に浸漬することで重合時に反応せず残ったアミノ基を親
水性の高いアンモニウム塩構造にしたり、水酸化ナトリ
ウム水溶液に浸漬することで重合時に反応せず残ったカ
ルボキシル基を親水性の高いカルボン酸塩にすることで
総じて表面の親水性を高めることができる。酸・塩基性
の溶液への浸漬は溶液の温度が高いほど、また濃度が高
い親水化が敏速に進行する傾向があり、有用であるが高
温・高濃度化は基材へのダメージを与えやすい場合もあ
るので注意が必要である。 種々の基材に適用する方法 基材が金属,ガラス、あるいは樹脂いずれであっても浸
水処理可能な方法として親水性を発揮させる塗料を塗布
する方法,紫外線照射,オゾン雰囲気下に放置する方法
等が挙げられる。なお親水性を発揮させる塗料を塗布す
る方法についての詳細は親水材料・塗料・処理方法の項
で記述する。 (ii)マスク形成 後述の撥水処理後においても親水化されたパターン部分
を残す必要があるため、親水性のパターンを形成する部
分をマスク(保護)する。この方法には位置の正確性を
確保しやすい点で印刷法が好適である。印刷法には、セ
ルを用紙の代わりに印刷機やインクジェットプリンタ等
に入れてマスク材を印刷する方法や、予め親水性のパタ
ーン部分に穴の空いているマスクを作成しセル基材の上
に置きその上をインク等のマスク材の付着したローラー
でこする方法、いわゆる孔版印刷方法等が挙げられる。
マスク材料については後述するが、撥水処理の後に除去
する必要があるので、水や有機溶媒で容易に溶解し除去
できるものが好適である。例えば水溶性のマスク材料と
しては水性インクや水溶性高分子の水溶液等が好適であ
る。なお後述するが水溶性高分子は撥水材料を弾きやす
いためこの点においても有用である。また有機溶媒に溶
解するマスク材料としてはオフセット印刷用のインクや
レーザープリンタのトナー等が好適である。また、マス
ク形成のための装置として水溶性のインクを使用するオ
フィス・家庭用のインクジェットプリンタを用いれば、
水に容易に溶けるインクを用いておりかつ吐出の位置精
度が高いため好適である。なおその他の方法としてはテ
ープ・シールによるマスク等も有効である。その際テー
プ・シールの粘着部材には水溶性高分子、具体的にはポ
リビニルアルコールやポリアクリル酸等が好ましい。 (iii)撥水処理 基材表面を撥水処理する。処理剤には単に塗布するだけ
のもの、加熱処理あるいは光照射処理により表面に固定
するもの等ある。尚、表面に固定するものの方がセルを
繰り返し使用された場合に親水性パターンの形状の安定
性を高くできるので好適である。固定しないと繰り返し
使用の際の洗浄操作等によって撥水材料が親水性パター
ン部分に流れ、その表面を覆うようになる場合があるか
らである。表面に塗布後加熱処理を行うことにより表面
に固定するものとしては後述する。 (iv)マスク除去 先に形成したマスクを除去する。マスク除去の方法には
溶媒による洗浄,粘着テープによるマスク材の剥離等の
操作がある。
【0029】(2)撥水処理後、親水性のパターンを形
成 これは予めセルの基材に上記の撥水処理を行い、その後
親水性のパターンを形成するというものである。親水性
のパターンを形成する方法には撥水処理面にレーザー
光,電子線,紫外線を照射することにより撥水処理材料
を分解・除去する方法,親水パターンを形成する部分に
高温のコテを接触させることで撥水処理材料を分解する
方法等が挙げられる。なおセルの基材として元々撥水性
が高い材料を用いた場合であっても、水との接触角が1
00度以下であれば後述する親水性パターン同士におけ
る検体液の混合が生じる可能性があり、この混合を防ぐ
ため撥水処理が必要となる。 [3]セルの基材 セルの基材は測定光を透過する材料と反射する材料で異
なる。例えば血液,尿等の医療用分析装置の場合、測定
光の波長は通常340〜800nmであるのでその波長
の光をある程度透過する基材、或いは反射する基材が望
まれる。本明細書におけるある程度とは、基材に光を入
射した場合において340〜800nmの波長の光を6
0%以上透過し、また400〜800nmに限っては8
0%以上透過する程度をいうものとする。また基材は平
坦性が高いほど測定の際の定量性が高まる。平坦性が低
いと測定光を乱反射する割合が大きくなるからである。
【0030】(1)測定光を透過する材料 測定光を透過する材料はガラス、透明性のある樹脂等が
挙げられる。定量性を高めるためには測定光に対する透
過性が高い材料が望まれる。測定光透過性の高い樹脂と
してはポリスチレン,アクリル樹脂,スチレン/アクリ
ル樹脂,ポリエステル樹脂,アセタール樹脂,ポリカー
ボネート,ポリエーテルスルホン,ポリサルホン,ポリ
エーテルサルホン等が挙げられる。これらの厚さ0.1
nmの樹脂板は340〜800nmの波長の光を60%
以上透過し、また400〜800nmに限っては80%
以上透過するため測定において好適だからである。また
同じ材質であっても基材が薄いほど透過率が高くなるの
で定量性が高まる。しかし薄すぎるとセルを保持した際
や、検体が付着した際に湾曲する等の問題があるので基
材の強度を考慮し扱いやすい程度において厚みは必要で
ある。
【0031】なお耐熱性は後述する撥水処理のうち、加
熱工程のある材料を用いる際に必要となる。
【0032】(2)測定光を反射する材料 測定光を反射する材料としては境面研磨した金属板が挙
げられる。材質としてはアルミ,鉄−ニッケル合金,ス
テンレス等が挙げられる。またガラス板にアルミ等を蒸
着したものも挙げられる。鉄−ニッケル合金の場合は鉄
の含有量が少ない方が腐食しにくいのでセルを長期にわ
たり使用できる特徴があり、ステンレスは腐食しにくい
という利点を有する。具体的な材料としては、オーステ
ナイト系のSUS201,SUS202,SUS30
1,SUS302,SUS303,SUS303SE,
SUS304,SUS304L,SUS304N1,S
US304N2,SUS304LN,SUS305,S
US309S,SUS310S,SUS316,SUS
316L,SUS316N,SUS316LN,SUS316J
1,SUS316J1L,SUS317,SUS317
L,SUS317J1,SUS321,SUS347,
SUSXM7,SUSXM15J1,SUS329J1、フェラ
イト系のSUS405,SUS410L,SUS430,
SUS430F,SUS434,SUS447J1,S
USXM27,マルテンサイト系のSUS403,SU
S410,SUS410J1,SUS416,SUS4
20J1,SUS420F,SUS431,SUS44
0A,SUS440B,SUS440C,SUS440F、析出
硬化系のSUS630,SUS631等が挙げられる。 [4]親水材料・塗料・処理方法 ここでは先述した種々の基材に適用できる親水処理に使
われる親水性塗料(親水性を発揮する塗料)について記
述する。なおここで、塗料を塗布するという工程には加
熱,乾燥等の後処理も含む。
【0033】これら材料は一般に(1)〜(4)に示す
ものが挙げられるが下記の作用を奏する限りにおいてこ
れ以外も特に限定を受けないことはいうまでもない。
【0034】(1)水溶性高分子材料の溶液 水溶性の高分子としてはポリエチレングリコール,ポリ
ビニルアルコール,ポリアクリル酸,ポリアクリル酸
塩,ポリアリルアミン,ポリアリルアミンの塩酸塩,デ
ンプン等が挙げられる。化学構造に着目すると、分子内
に水酸基,アミノ基,カルボキシル基,塩構造の残基等
親水性の残基を有しているものが挙げられる。そしてこ
れらを含む水溶液あるいは有機溶媒の溶液を調製して塗
料とし、セルの基材に塗布,乾燥させることで親水塗膜
を形成する。これら水溶性高分子の中では特にポリエチ
レングリコールが塗布した表面の接触角を低下させる傾
向が強い。また用いる高分子は分子量が大きいほど光散
乱の少ない平滑な親水膜が形成できるので好ましい。処
理される表面のもともとの撥水性が高い場合は塗料が弾
かれてしまうため、結果として平坦な膜を形成できない
場合がある。特に高分子溶液の溶媒が水である場合、表
面張力が大きくなるため起こり易くなる。そこでこれら
塗料を塗布する前に予め酸素プラズマ処理をしておく
と、平坦な塗膜を形成しやすいため有用である。なおポ
リエチレングリコールはテトラヒドロフラン等の有機溶
媒にも溶解するため、ポリエチレングリコールの水溶液
に比べて溶液の表面張力が小さく、撥水性の高いアルミ
等の表面にも塗布しやすい。
【0035】(2)親水性粒子を含んだ塗料 親水性アルミナ粒子や親水性シリカ粒子を含んだ分散液
とアルコキシシランの溶液を混ぜたものも塗料として用
いることができる。この塗料を用いる場合、セルの基材
を塗布後に加熱することで製膜が完了する。この塗料で
主に親水性を発揮するのは親水性アルミナ粒子や親水性
シリカ粒子であり、アルコキシシランは主にこれら粒子
の保持体として機能する。そのため親水性を高めるには
親水性アルミナ粒子や親水性シリカ粒子の割合を大きく
することで対処することができる。またアルコキシシラ
ンの割合を大きくすることで膜の物理的強度は向上す
る。さらに、アルコキシシランはある程度分子間で架橋
していた方が、塗布後の加熱で揮発する割合が減るので
好ましい。なおアルコキシシランには分子間の重合を促
進させるために塩酸等を加えることがあるが、親水性シ
リカの場合は分散を良好にするためその分散液は塩基性
になっている場合がある。そのため両者を混ぜた場合、
親水性シリカが凝集することがあるので混合した場合の
液性と親水性シリカの分散の状況には注意する。なおこ
の点において親水性アルミナの場合は分散液は主に酸性
であるため混合の際のトラブルが少ない。なおアルコキ
シシランとしてはメチルトリメトキシシラン,エチルト
リメトキシシラン,ブチルトリメトキシシラン,メチル
トリエトキシシラン,エチルトリエトキシシラン,ブチ
ルトリエトキシシラン,テトラメトキシシラン,テトラ
エトキシシラン等が挙げられる。なお液性や溶媒が合え
ばアルコキシシランの代わりにアルコキシチタンを用い
ても良い。アルコキシチタンとしてはテトラ−i−プロ
ピルチタネート,テトラ−n−ブチルチタネート,テト
ラステアリルチタネート,トリエタノールアミンチタネ
ート,チタニウムアセチルアセトネート,チタニウムエ
チルアセトアセテート,チタニウムラクテート,テトラ
オクチレングリコールチタネート等が挙げられる。また
これらの化合物が数分子重合したものも用いることが可
能である。
【0036】(3)水溶性高分子とその架橋剤を含んだ
塗料 (1)に挙げたような水溶性高分子に架橋剤として
(2)で挙げたアルコキシシランやアルコキシチタンを
混ぜて親水表面を形成する塗料とすることも可能であ
る。この場合、溶媒は水であっても良いが、セル基材の
撥水性が高い場合は塗料を弾いてしまうため、メタノー
ルやエタノール等のアルコール系溶媒を用いることはよ
り好適である。
【0037】(4)アルコキシシラン溶液とアルカリ溶
液の併用 (2)に挙げたアルコキシシランの溶液を基材に塗布後
120〜180℃程度で数分間加熱すると基材表面に酸
化ケイ素の被膜が形成する。その後アルカリ性の溶液に
浸漬すると表面の親水性が高まる。最後にアルカリ性の
溶液を水洗することで親水処理が終了する。アルカリ性
の溶液は水酸化ナトリウム,水酸化カリウム等の水酸化
物の水溶液、あるいはアルコール溶液,含水アルコール
溶液を用いるとよい。溶液の濃度は高いほど浸漬時間を
短くできるが、用いる水酸化物の種類によっても異な
る。例えば水酸化ナトリウムを用いた場合、溶液濃度1
重量%では浸漬時間は1〜5分間、5重量%では10〜
30秒間程度が好適である。またアルコキシシランの溶
液に用いる溶媒としてケトン系のもの(アセトンやメチ
ルエチルケトン等)はアルコキシシランが二酸化ケイ素
に変化しやすいので、アルコール系,エステル系、ある
いはエーテル系の溶媒が好適である。特にアルコール系
は基材が樹脂の場合、樹脂を溶解し難いので特に好適で
ある。 [5]撥水材料・処理方法 撥水材料は分子内にフッ素やシリコンといった元素を含
む一般的な撥水材料を用いると好適である。そしてこれ
ら材料を溶媒に溶かしセル基材に塗布する。その後セル
基板を乾燥し、溶媒を揮発させ、撥水材料による薄膜を
形成する。撥水材料によっては塗布後加熱することによ
りセル表面と化学結合させる材料もある。セル表面と化
学結合させる材料は繰り返し使用によって撥水材料が次
第に親水性のパターンに移動し、そのパターンを消失さ
せるおそれが少ないためより好適な材料である。このよ
うな材料としては次に示すようなものが挙げられる。こ
れら化合物はセル表面の水酸基等と反応し、表面に化学
結合を形成するのでセル表面を移動する心配が無く、親
水性のパターンを消失させるおそれがない。
【0038】
【化5】
【0039】具体的には以下の化合物1〜12等が挙げ
られる。
【0040】
【化6】
【0041】
【化7】
【0042】
【化8】
【0043】
【化9】
【0044】
【化10】
【0045】
【化11】
【0046】
【化12】
【0047】
【化13】
【0048】
【化14】
【0049】
【化15】
【0050】
【化16】
【0051】
【化17】
【0052】このうち化合物1〜8は以下に示す合成方
法を実行することで得られる。化合物9〜12はそれぞ
れ1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリ
メトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオ
ロオクチルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2
H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン、1H,1
H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシラ
ンとしてヒドラス化学社より市販されている。またその
他の市販材料としてはダイキン工業社製オプツールDS
Xが挙げられる。
【0053】(化合物1の合成)デュポン社製クライト
ックス157FS−L(平均分子量2500)(25重
量部)を3M社製PF−5080(100重量部)に溶
解し、これに塩化チオニル(20重量部)を加え、撹拌
しながら48時間還流する。そして塩化チオニルとPF
−5080をエバポレーターで揮発させクライトックス
157FS−Lの酸クロライド(25重量部)を得る。
さらにこれにPF−5080(100重量部)、チッソ
(株)製サイラエースS330(3重量部)、トリエチ
ルアミン(3重量部)を加え、室温で20時間撹拌す
る。その後、反応液を昭和化学工業製ラジオライト フ
ァインフローAでろ過し、ろ液中のPF−5080をエ
バポレーターで揮発させ、化合物1(20重量部)を得
る。
【0054】(化合物2の合成)チッソ(株)製サイラ
エースS330(3重量部)の代わりにチッソ(株)製
サイラエースS360(3重量部)を用いる以外は化合
物1の合成と同様にして化合物2(20重量部)を得
る。
【0055】(化合物3の合成)デュポン社製クライト
ックス157FS−L(平均分子量2500)(25重
量部)の代わりにダイキン工業社製デムナムSH(平均
分子量3500)(35重量部)を用いる以外は化合物
1の合成と同様にして化合物3(30重量部)を得る。
【0056】(化合物4の合成)チッソ(株)製サイラエ
ースS330(3重量部)の代わりにチッソ(株)製サイ
ラエースS360(3重量部)を用い、デュポン社製ク
ライトックス157FS−L(平均分子量2500)
(25重量部)の代わりにダイキン工業社製デムナムS
H(平均分子量3500)(35重量部)を用いる以外
は化合物1の合成と同様にして化合物4(30重量部)
を得る。
【0057】(化合物5の合成)デュポン社製クライト
ックス157FS−L(平均分子量2500)(25重
量部)の代わりにダイキン工業社製7H−ドデカフルオ
ロヘプタン酸(分子量346.06)(3.5重量部)を
用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物5
(3.5重量部)を得る。
【0058】(化合物6の合成)デュポン社製クライト
ックス157FS−L(平均分子量2500)(25重
量部)の代わりにダイキン工業社製7H−ドデカフルオ
ロヘプタン酸(分子量346.06)(3.5重量部)を
用い、チッソ(株)製サイラエースS310(2重量
部)の代わりにチッソ(株)製サイラエースS320
(2重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にし
て化合物6(3.5重量部)を得る。
【0059】(化合物7の合成)デュポン社製クライト
ックス157FS−L(平均分子量2500)(25重
量部)の代わりにダイキン工業社製9H−ヘキサデカフ
ルオロノナン酸(分子量446.07)(4.5重量部)
を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物7
(4.5重量部)を得る。
【0060】(化合物8の合成)デュポン社製クライト
ックス157FS−L(平均分子量2500)(25重
量部)の代わりにダイキン工業社製9H−ヘキサデカフ
ルオロノナン酸(分子量446.07)(4.5重量部)
を用い、チッソ(株)製サイラエースS310(2重量
部)の代わりにチッソ(株)製サイラエースS320
(2重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にし
て化合物8(4.5重量部)を得る。
【0061】以上に示した化合物をフッ素系の溶媒に溶
解し、セル基材に塗布する。そしてセル基材を加熱して
セル表面の水酸基やカルボキシル基等と反応させて化学
結合を形成する。こうして撥水処理が終了する。撥水材
料の濃度は平均分子量が大きい材料ほど高濃度に設定す
る。平均分子量が3000前後では濃度は0.3 重量%
程度が好ましい。フッ素系の溶媒として具体的には3M
社製のFC−72,FC−77,PF−5060,PF
−5080,HFE−7100,HFE−7200,デ
ュポン社製バートレルXF等が挙げられる。加熱温度は
100℃以上が望ましく、120℃以上とすればさらに
敏速に製膜の反応を進行させることができる。加熱時間
は100℃の場合は1時間程度、120℃の場合は15
分間、140℃の場合は10分間程度が望ましい。但し
250℃以上の場合は撥水材料が熱分解するおそれがあ
るので注意が必要である。セルの基材に水酸基等が存在
しない場合は酸素プラズマ処理を行うことで表面に水酸
基を持たせることが可能である。この処理を行った後に
撥水処理を行えば上記撥水材料とセル基材との間で化学
結合を形成することが可能になる。なお撥水材料の塗布
はハケ塗り,ディップコート法,スピンコート法等で製
膜する。 [6]分析装置 (1)測定機構 図3に本発明の分析装置の測定機構を示す。 (A)透過率,反射率を測定する場合 これは平面セルがある程度測定光を透過する場合に用い
られる。ディスペンサー15から平面セル16に分析す
るための検体液17が吐出され、平面セル表面の親水パ
ターンに付着する。次に指示薬吐出用ディスペンサー1
8から平面セル表面の検体液に指示薬が吐出される。そ
して検体が指示薬と反応した後、親水パターン部分の透
過率、或いは吸光度を測定する。測定は露光部19から
発せられた測定光が平面セルの親水パターンを通過し受
光部20に入射することにより行われる。結果は平面セ
ルを通過することで起こる測定光の特定波長の減少率を
調べ、解析することにより求められる。なお測定精度を
向上させるため予め検体等を付着させる前の平面セルの
親水パターンの吸光度・透過率を測定しておくことが好
ましい。
【0062】露光部の光源は1個の親水パターンに対し
て1個ずつでもかまわない。ただ露光部が複数の光源を
持つことによって大きくなりすぎる場合は1個の光源を
分岐して複数の露光部に光を送るほうが露光部を小型化
できるという利点がある。この場合光源から露光部に光
を送るには光ファイバー等が便利である。 (B)反射率を測定する場合 これは平面セルがある程度測定光を反射する場合に用い
られる。測定の際、光学系23の露光部24が平面セル
の親水パターンに向かって発せられ、測定光の一部が平
面セルで反射される。その他の光は親水パターン上の検
体と指示薬の混合物やセル表面等で吸収される。反射さ
れた光は受光部25に入射する。結果は(A)と同様の
解析調査・解析を行うことで求める。なお測定精度を向
上させるため予め検体等を付着させる前の平面セルの親
水パターンの反射率を測定しておくことが好ましい。
【0063】露光部の光源は(A)の透過率,反射率を
測定する場合と同様1個の光源を分岐して複数の露光部
に光を送るほうが露光部を小型化できる利点がある。
【0064】(2)平面セルの洗浄機構 図4に本発明の平面セルの洗浄機構を示す。
【0065】測定の終わった平面セル26は洗浄器27
から吐出される水あるいは界面活性剤を含んだ洗浄水に
よって洗浄される。界面活性剤を用いた場合は最後に水
で洗浄することで界面活性剤が除去され、セル表面の撥
水性を再び向上する。洗浄後の平面セル28は乾燥器2
9によって乾燥される。乾燥器は乾燥を敏速に行うため
熱風を噴射するものが望ましい。また風力が大きければ
セル表面の水が揮発しやすいのでより好ましい。
【0066】(3)分析装置の構成 図5に本発明の分析装置の構成を示す。
【0067】図5に示される分析装置は大きく分けて測
定機構30,平面セルの洗浄機構31,洗浄後の平面セ
ルの運搬機構32,平面セルの格納機構33,指示薬の
貯蔵・供給機構34を有して構成される。分析試薬の貯
蔵・供給機構のそばには分析試薬の投入口35がある。
また検体液投入口36もある。このほか平面セル洗浄の
ため、給水用の配管37と排水用の配管38も有してい
る。分析はコンピューター等のコントロールユニット3
9によって制御される。分析装置とコントロールユニッ
トはケーブル40で結ばれている。
【0068】なお装置の小型化を図るため平面セルの洗
浄機構を別のハウジングとすることも可能である。これ
により給排水の設備を設けられない場所への設置も可能
となる。
【0069】(実施例)以下、実施例により本発明を更
に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例
に限定されるものではない。
【0070】(実施例1)始めに平面セルの作製方法を
示す。縦5CM,横11CM,厚さ0.5MM の透明な
ポリカーボネート板(藤本化学社製)に酸素プラズマを
照射した。照射に用いた装置はダイオニクス社製プラズ
マアッシャー型番IPC−8005Tであり、チャンバ
ー内の酸素導入前の圧力は0.1Torr 以下、酸素導入後
のチャンバー内の圧力は0.5Torr、装置の高周波電源
の出力は100W、ポリカーボネート板へのプラズマ照
射は60秒間である。以上の処理によりポリカーボネー
ト板表面の水との接触角は10°以下となった。そして
このポリカーボネート板をOHPフィルム(リコー社製
OHPフィルム TYPE PPC−DX A4)に貼
付し、ポリカーボネート板表面にインクジェットプリン
タで画像を形成した。用いたインクジェットプリンタは
エプソン社製EM−900Cである。画像は直径3mmの
ベタ黒の円を、間隔は3mm、縦に6行、横に10列、即
ち円を60個形成した。また検体の番号も印刷した。そ
の後、OHPフィルムからポリカーボネート板をはず
し、50℃で5分間乾燥した。形成された円、即ちイン
ク付着部分は引き続き行われる撥水処理の際のマスクに
なる。
【0071】次に化合物1の0.3 重量%溶液を調製す
る。溶媒は3M社製のフッ素系溶媒であるフロリナート
PF−5080である。この溶液に上記ポリカーボネー
ト板を60秒間浸漬し、その後100℃で30分間加熱
する。このポリカーボネート板のベタ黒の円の印刷部分
を水洗すると、ベタ黒の円が消え、そこに洗浄水が付着
する。80℃の恒温槽中で10分間加熱すると、この水
が蒸発する。こうして目的の平面セルが作製される。作
製された平面セルを図6に示す。
【0072】撥水部分41と親水性のパターン42が形
成される。先ほどインクジェットプリンタで形成された
ベタ黒の円はインクが除去されて親水性のパターンにな
っている。また分析装置が平面セルの向きを認識できる
ように板の隅をカットしてある(図中43,44)。こ
れによりこのような分析装置によって機械的に測定を行
っても測定項目を間違えることはなく、測定の効率化を
図ることができる。もちろん隅のカットは一箇所でもよ
く、平面セルの向きを認識できる限りにおいて箇所の数
に特に制限はない。なお撥水部分の水との接触角は11
5°、親水性のパターンの水との接触角は10°以下で
あった。1個の親水性のパターンが従来のセル1個に相
当するので、平面セル1枚あたり従来のセル60個分に
相当することになる。
【0073】この平面セルを複数枚作製後、図5の分析
装置にセットする。分析装置の測定機構を図3の(1)
に示す。透過率あるいは吸光度を測定することで定量す
る機構を用いた。測定は始めに検体液を平面セルの親水
性のパターンに付着させる。親水性のパターンには検体
液は0.5μl ずつ付着させる。この量でも検体液は1
個の親水性のパターン全体に広がり、しかも撥水性の部
分には広がらない。検体液付着直後のパターン内検体の
最大厚さは約0.1mm であるため、常温ですぐに乾燥す
る。これに指示薬を0.5〜1μl ずつ付着させる。指
示薬は検体液が乾燥する前に付着させる。付着させる量
は検体が測定に必要な強度まで発色するのに必要な量と
なる。次に測定する。測定は平面セルに入射した光がど
れだけ減衰したか調べることにより行われる。なお測定
時には平面セル自身の測定光の吸収率も求め、定量に反
映させることで値の正確性が高まる。
【0074】測定後の平面セルは図4の洗浄機構により
洗浄される。親水性のパターン1個あたり60℃の温水
(3ml/秒)を1秒間噴射する操作を2度行った。こ
れにより検体や試薬が除去された。その後温風で乾燥す
ることで平面セルは再生される。撥水部分は温水が付着
し難く、仮に付着しても温風を当てることで容易に除去
することが可能であった。
【0075】従来の直方体のセルを用いる場合は、検体
液の表面張力が小さいほど充填しやすいが、含水の検体
液(表面張力が60mN/m以上)ではセルの底面が最
小でも4mm×4mmは必要となる。これ以上小さいと検体
液充填時にセル壁面に気泡が生じた。しかも検体液注入
の際の検体液面の高さは最低でも10mmはあるので検体
液は最小の場合でも160μlは必要となる。これは本
実施例の約100〜160倍となる。また底面が4mm×
4mmのセルの場合は測定後にセルをひっくり返しても検
体液は出てこなかった。これは検体液の表面張力による
ものであり、吸引するか、振動を与えなければ検体は排
出されなかった。更にセル洗浄も平面に比べて複雑な形
状になるため、平面セルに比べて洗浄に用いる温水の必
要量も多く必要であった。実際このセルに温水を噴射す
る操作(3ml/秒)を複数回行って洗浄を試みたとこ
ろ、再生に必要な温水噴射回数は200回であった。ま
た本実施例の平面セルは1枚で60個分のセルと同様の
測定が可能なので洗浄するセルの個数も60分の1とな
りますます洗浄に必要な水の量を削減できた。
【0076】以上より平面セルを用いることで従来のセ
ルに比べてわずかの検体液で測定可能となった。また平
面セルを用いる測定装置は従来の直方体のセルに比べて
セル洗浄に使用する水の量を削減できることが可能にな
った。
【0077】(比較例1)縦5cm,横11cm,厚さ0.
5mm のポリスチレン板の上に縦5cm,横11cmの大き
さで、表面に直径3mmの穴を60個有する黒色の紙(紫
外線のマスクとして用いる)を貼付する。これに800
W低圧水銀ランプを装着した紫外線照射装置(東芝ライ
テックス社製)で紫外光を2分間照射し、照射部分の水
との接触角を10°以下とした。マスクを剥がし、紫外
光照射部分に1重量%アルギン酸ナトリウム水溶液(粘
度は300cps)を塗布後、常温で1日乾燥した。これ
を実施例1と同様に検体と指示薬を付着させ、その後こ
の板を実施例1と同様の方法で洗浄した。しかしアルギ
ン酸ナトリウム、及び吸着した検体と指示薬は除去でき
なかった。1重量%アルギン酸ナトリウム水溶液(粘度
は300cps)の代わりに1重量%ポリビニルピロリド
ン水溶液(平均分子量40000)を用いても同様の結
果であった。以上より検体保持部分に親水性高分子を保
持した場合は洗浄が困難であることが示された。
【0078】(実施例2)平面セルに検体液を付着させ
るための方法を図7に示す浸漬法を用いる以外は実施例
1と同様にして平面セルを作製し、測定を行ったが実施
例1と同様の結果が得られた。以上より検体はディスペ
ンサーで付着するだけでなく検体液槽を用いても測定可
能であることが示された。
【0079】なお図7は吸光度、あるいは透過率測定に
よって分析するものを示してあるが、反射率を測定する
光学系であってもかまわない。図7の測定機構は以下の
通りである。平面セル45は平面セルのカートリッジ4
6からピンセット47で引き出され、検体液槽48中の
検体液に浸漬される。検体液から引き上げることで検体
液が付着した平面セル50ができる。このセルはベルト
コンベア51に乗せられる。これに指示薬吐出用ディス
ペンサー52から指示薬が吐出される。測定は露光部5
3から発せられた光が検体の付着した親水性のパターン
を介して受光部54に至り、測定が行われる。
【0080】(実施例3)実施例1で平面セル作製に用
いたポリカーボネート板に酸素プラズマの照射時間を変
えた場合の撥水部分と親水性のパターンの水に対する接
触角を調べた。結果を表1に示す。なおいずれの場合も
高周波電源の出力は100Wである。
【0081】
【表1】
【0082】照射時間が長いほど親水性のパターンの接
触角が小さくなる傾向がある。即ち照射時間が長いほど
親水性が高くなる。
【0083】次に親水性のパターン内の吸光度分布を調
べた。親水性のパターンの透過率分布測定箇所を図8に
示す。この測定では親水性のパターンの中心部分と中心
から1mm離れた部分の透過率の比を求めた。測定ビーム
を絞る場合、即ち親水性のパターンの一部分で測定する
場合には親水性のパターン中の試料の濃度分布が大きく
なるほどセルの定量性が低下する。そのためこの透過率
の比が1に近い必要がある。
【0084】中心部分の光の吸光度をA、中心から1mm
離れた部分の吸光度をBとするときのB/Aの値を表1
に併記する。B/Aの値が1よりかなり小さくなる場
合、その原因は検体液がパターンの中心部分で盛り上が
り、そのまま乾燥するため、結果として中心部分の検体
量が周辺部分より多くなってしまうためである。この現
象が発現すると測定ビームの直径が親水性のパターンの
直径より小さい場合に測定の際の定量性が低下する。
【0085】検体液を付着させる部分は実施例2で用い
た検体槽に平面セルを浸漬させる機構を用いた。また測
定光は450nm、測定光のスポットは直径1mmの円
形、検体はフェノールフタレイン溶液(濃度は0.00
2重量%、溶媒は水:エタノール=9:1)、指示薬は
酢酸ナトリウム溶液(溶媒は水:エタノール=1:1)
である。
【0086】表1より、親水性のパターンの水との接触
角が30°未満ではB/Aの値が0.95 以上であり定
量性は問題無いレベルであった。しかし接触角が30°
以上ではB/Aの値が0.95 よりも小さくなり定量性
が低下することがわかった。
【0087】以上より平面セルにおいては、分析精度を
向上させるため親水性のパターンの水との接触角は30
°未満が望ましいことが示された。また分析装置におい
ても、分析精度を向上させるため用いる平面セルの親水
性のパターンの水との接触角は30°未満が望ましいこ
とが示された。
【0088】(実施例4)化合物1の溶液の濃度を0.
03 重量%とし、浸漬時間を種々変える以外は実施例
1と同様にして平面セルを作製する。このときの浸漬時
間と撥水部分の水との接触角を表2に示す。
【0089】
【表2】
【0090】この後実施例2で用いた検体液槽により検
体液を付着させたところ、一部の平面セルは親水性のパ
ターン以外の部分にも検体液が付着した。この結果を表
2に併記する。
【0091】この結果は、水との接触角が100度以下
の場合だと親水性パターン以外に検体が付着し、それに
より複数のパターン間に橋かけ状態の液滴ができてしま
うことを示唆する。特にこれは測定が複数の異なる項目
について行われる場合において検体及び試薬の混合によ
る誤測定という問題を発生させてしまうおそれがある。
【0092】この結果より撥水部分の水との接触角は1
00°以上が有利であることが示された。
【0093】(実施例5)化合物1の0.3重量%PF
−5080溶液の代わりに、化合物2の0.3重量%P
F−5080溶液を用いる以外は実施例1と同様の操作
を行ったところ、実施例1と同様の平面セルが作製でき
た。なお撥水部分の水との接触角は化合物1を用いた際
と同じ115°であった。この平面セルを用いた分析装
置は実施例1と同様に少量の検体・試薬での分析が可能
であり、分析後のセルは洗浄・乾燥による再生が可能で
あった。
【0094】(実施例6)化合物1の0.3重量%PF
−5080溶液の代わりに、化合物3の0.3重量%P
F−5080溶液を用いる以外は実施例1と同様の操作
を行ったところ、実施例1と同様の平面セルが作製でき
た。なお撥水部分の水との接触角は117°であった。
この平面セルを用いた分析装置は実施例1と同様に少量
の検体・試薬での分析が可能であり、分析後のセルは洗
浄・乾燥による再生が可能であった。
【0095】(実施例7)化合物1の0.3重量%PF
−5080溶液の代わりに、化合物4の0.3重量%P
F−5080溶液を用いる以外は実施例1と同様の操作
を行ったところ、実施例1と同様の平面セルが作製でき
た。なお撥水部分の水との接触角は117°であった。
この平面セルを用いた分析装置は実施例1と同様に少量
の検体・試薬での分析が可能であり、分析後のセルは洗
浄・乾燥による再生が可能であった。
【0096】(実施例8)化合物1の0.3重量%PF
−5080溶液の代わりに、化合物5の0.3重量%P
F−5080溶液を用いる以外は実施例1と同様の操作
を行ったところ、実施例1と同様の平面セルが作製でき
た。なお撥水部分の水との接触角は110°であった。
この平面セルを用いた分析装置は実施例1と同様に少量
の検体・試薬での分析が可能であり、分析後のセルは洗
浄・乾燥による再生が可能であった。
【0097】(実施例9)化合物1の0.3重量%PF
−5080溶液の代わりに、化合物6の0.3重量%P
F−5080溶液を用いる以外は実施例1と同様の操作
を行ったところ、実施例1と同様の平面セルが作製でき
た。なお撥水部分の水との接触角は110°であった。
この平面セルを用いた分析装置は実施例1と同様に少量
の検体・試薬での分析が可能であり、分析後のセルは洗
浄・乾燥による再生が可能であった。
【0098】(実施例10)化合物1の0.3重量%P
F−5080溶液の代わりに、化合物7の0.3重量%
PF−5080溶液を用いる以外は実施例1と同様の操
作を行ったところ、実施例1と同様の平面セルが作製で
きた。なお撥水部分の水との接触角は111°であっ
た。この平面セルを用いた分析装置は実施例1と同様に
少量の検体・試薬での分析が可能であり、分析後のセル
は洗浄・乾燥による再生が可能であった。
【0099】(実施例11)化合物1の0.3重量%P
F−5080溶液の代わりに、化合物8の0.3重量%
PF−5080溶液を用いる以外は実施例1と同様の操
作を行ったところ、実施例1と同様の平面セルが作製で
きた。なお撥水部分の水との接触角は110°であっ
た。この平面セルを用いた分析装置は実施例1と同様に
少量の検体・試薬での分析が可能であり、分析後のセル
は洗浄・乾燥による再生が可能であった。
【0100】(実施例12)化合物1の0.3重量%P
F−5080溶液の代わりに、化合物9の0.3重量%
PF−5080溶液を用いる以外は実施例1と同様の操
作を行ったところ、実施例1と同様の平面セルが作製で
きた。なお撥水部分の水との接触角は112°であっ
た。この平面セルを用いた分析装置は実施例1と同様に
少量の検体・試薬での分析が可能であり、分析後のセル
は洗浄・乾燥による再生が可能であった。
【0101】(実施例13)化合物1の0.3重量%P
F−5080溶液の代わりに、化合物10の0.3重量
%PF−5080溶液を用いる以外は実施例1と同様の
操作を行ったところ、実施例1と同様の平面セルが作製
できた。なお撥水部分の水との接触角は114°であっ
た。この平面セルを用いた分析装置は実施例1と同様に
少量の検体・試薬での分析が可能であり、分析後のセル
は洗浄・乾燥による再生が可能であった。
【0102】(実施例14)化合物1の0.3重量%P
F−5080溶液の代わりに、化合物11の0.3重量
%PF−5080溶液を用いる以外は実施例1と同様の
操作を行ったところ、実施例1と同様の平面セルが作製
できた。なお撥水部分の水との接触角は112°であっ
た。この平面セルを用いた分析装置は実施例1と同様に
少量の検体・試薬での分析が可能であり、分析後のセル
は洗浄・乾燥による再生が可能であった。
【0103】(実施例15)化合物1の0.3重量%P
F−5080溶液の代わりに、化合物12の0.3重量
%PF−5080溶液を用いる以外は実施例1と同様の
操作を行ったところ、実施例1と同様の平面セルが作製
できた。なお撥水部分の水との接触角は114°であっ
た。この平面セルを用いた分析装置は実施例1と同様に
少量の検体・試薬での分析が可能であり、分析後のセル
は洗浄・乾燥による再生が可能であった。
【0104】実施例4より平面セルの撥水部分の水との
接触角は高い方が親水性のパターンを小さくでき、結果
として検体量を少なくできることが示されている。実施
例1,5〜15より本発明は以下に示される化合物を適
切に用いることにより平面セルの撥水部分を110°以
上にすることが可能であった。
【0105】
【化18】
【0106】(実施例16)厚さ0.5mmのポリカーボ
ネート板の代わりに厚さ0.5mmの透明なポリエーテル
スルホンを用いる以外は実施例1と同様の操作を行った
ところ、実施例1と同様の性能の平面セルが作製でき
た。この平面セルを用いた分析装置は実施例1と同様の
分析を行うことができた。以上より平面セルの基材がポ
リカーボネートでなくとも透明性があれば平面セルを作
製できることが示された。
【0107】(実施例17)厚さ0.5mmのポリカーボ
ネート板の代わりに厚さ0.08mmの鏡面加工したSU
S304板を用い、酸素プラズマの照射時間を60秒間
から180秒間にする以外は実施例1と同様の操作を行
い、平面セルを作製した。このセルは実施例1のセルと
異なり透過率あるいは吸光度で測定するのではなく反射
率で測定する。
【0108】この平面セルを複数枚作製後、図5の分析
装置にセットする。分析装置の測定機構は図3の(2)
に示す、反射率を測定することで定量する機構を用い
た。それ以外は実施例1と同様である。
【0109】その結果、透過率あるいは吸光度の代わり
に反射率を測定することで実施例1と同様にこの平面セ
ルを用いての分析は可能であった。また透過率あるいは
吸光度の代わりに反射率を測定する測定機構を有してい
る分析装置は実施例1と同様に少量の検体・試薬での分
析が可能であり、分析後のセルは洗浄・乾燥による再生
が可能であった。
【0110】以上より平面セルの基材が透明でなくとも
測定光を反射する基材であれば透過率あるいは吸光度の
代わりに反射率を測定する方法を用いることで分析可能
であることが示された。
【0111】(実施例18)厚さ0.08mmのSUS3
04板の代わりに厚さ0.08mmの鏡面加工したFE−
42NI板を用いる以外は実施例17と同様の操作を行
い、実施例17と同様の性能の平面セルを作製した。こ
のセルは実施例17と同じ分析装置を用いることで実施
例17と同様に少量の検体・試薬での分析が可能であ
り、分析後のセルは洗浄・乾燥による再生が可能であっ
た。
【0112】以上より基材がSUS304でなくとも測
定光を反射する基材であれば透過率あるいは吸光度の代
わりに反射率を測定する方法を用いることで分析可能で
あることが示された。
【0113】
【発明の効果】本発明により、同じ検体であれば1枚の
セルで複数の測定ができ、洗浄・乾燥により再使用可能
であり、またセルの構造も単純な平板なので洗浄も容易
なセルの提供が可能になった。またこのセルを用いる分
析装置の提供も可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面セルの構成、及び検体液塗布・指
示薬添加方法の説明図。
【図2】本発明の平面セルを用いた測定方法の説明図。
【図3】本発明の分析装置の測定機構の説明図。 (1)透過率,吸光度を測定する場合。 (2)反射率を測定する場合。
【図4】本発明の分析装置の平面セル洗浄機構の説明
図。
【図5】本発明の分析装置の構成の説明図。
【図6】実施例1で作製,使用される平面セル。
【図7】実施例2で用いる分析装置の測定機構。
【図8】親水性のパターン内の透過率測定箇所。
【符号の説明】
1,41…撥水部分、2…親水性のパターン、3,1
7,49…検体液、4,5…ピペット、6…分析試薬、
7,11…光源、8,12…測定光、9…検体及び平面
セルに吸収されない光、10,14,20,25,54
…受光部、13…セル表面で反射し、再び親水性のパタ
ーン上の液滴を通過した光、15…ディスペンサー、1
6,26,45…平面セル、18…指示薬吐出用ディス
ペンサー、19,24,53…露光部、21,51…ベ
ルトコンベア、22…ベルトコンベア駆動ロール、23
…光学系、27…洗浄器、28…洗浄後の平面セル、2
9…乾燥器、30…測定機構、31…平面セルの洗浄機
構、32…洗浄後の平面セルの運搬機構、33…平面セ
ルの格納機構、34…分析試薬の貯蔵・供給機構、35
…指示薬の投入口、36…検体液投入口、37…給水用
の配管、38…排水用の配管、39…コントロールユニ
ット、40…ケーブル、42…親水性のパターン、4
3,44…平面セルの位置決め用カット部分、46…平
面セルのカートリッジ、47…ピンセット、48…検体
液槽、50…検体液が付着した平面セル、52…指示薬
吐出用ディスペンサー。
フロントページの続き (72)発明者 神原 克宏 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器グループ内 Fターム(参考) 2G045 AA01 AA15 CA25 CA26 CB03 CB30 FA11 HA02 JA07 2G057 AA01 AA02 AB01 AB02 AB06 AB07 AC01 BA01 BB01 BB04 BB06 BB08 JA00 2G059 AA05 BB04 BB12 CC16 EE01 EE02 GG00 HH01 HH02 HH06 KK01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的手段で物質の定性,定量を行う分析
    装置用測定セルにおいて、測定する検体が液体であり、
    該測定セルの形状が実質的に平面であり、該平面内に検
    体保持部分を有し、且つ検体保持部分の水との接触角が
    30°以下であり、且つ該平面のそれ以外の部分のそれ
    以外の部分の水との接触角が100°以上であり、該測
    定セルが洗浄と乾燥により繰り返し使用可能であること
    を特徴とする分析装置用測定セル。
  2. 【請求項2】請求項1において、検体保持部分以外の部
    分に以下の構造の化合物によって形成される層が形成さ
    れていることを特徴とする分析装置用測定セル。 【化1】
  3. 【請求項3】工学的手段で物質の定性,定量を行う分析
    装置において、測定する検体が液体であり且つ測定の際
    に用いるセルの形状が実質的に平面であり、該平面内に
    検体保持部分を有し、且つ検体保持部分の水との接触角
    が30°以下であり、且つ該平面のそれ以外の部分の水
    との接触角が100°以上であり、且つ該測定セルが洗
    浄と乾燥により繰り返し使用可能であり、該装置内に少
    なくとも該セルの搬送機構,検体塗布機構,指示薬塗布
    機構,光学的測定機構を有することを特徴とする分析装
    置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の分析装置において、該セル
    の検体保持部分以外の部分に以下の構造の化合物によっ
    て形成される層が形成されていることを特徴とする分析
    装置。 【化2】
  5. 【請求項5】前記セルは340〜800nmの波長の光
    を60%以上透過する請求項1記載のセル。
  6. 【請求項6】前記セルは400〜800nmの波長の光
    を80%以上透過する請求項1記載のセル。
  7. 【請求項7】前記セル基板は光を反射する金属である請
    求項1記載のセル。
  8. 【請求項8】前記セルにおける親水性のパターン表面の
    粗さがRa100nm以下である請求項1記載のセル。
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