JP2003093315A - 食器洗浄機 - Google Patents

食器洗浄機

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JP2003093315A
JP2003093315A JP2001288791A JP2001288791A JP2003093315A JP 2003093315 A JP2003093315 A JP 2003093315A JP 2001288791 A JP2001288791 A JP 2001288791A JP 2001288791 A JP2001288791 A JP 2001288791A JP 2003093315 A JP2003093315 A JP 2003093315A
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stain
cleaning
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dish name
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JP2001288791A
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Koji Oshima
功治 大島
Shuji Nishiyama
修二 西山
Aiko Mitsu
愛子 三津
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食器に付着した成分によって、洗浄を行なっ
た場合のその汚れの落ちやすさ、落ちにくさやが異なる
ため、最適な洗浄を行なうには汚れ成分を入力する必要
があるが、そのような入力を使用者が行なうことは困難
であった。 【解決手段】 料理名を入力する料理名入力手段を設
け、その料理名から落ちやすさ、落ちにくさ、汚れ成分
などの汚れの種類を推定し、洗浄シーケンスを決定す
る。その結果、汚れの種類を直接入力せずとも高い洗浄
性を実現することができ、過剰洗浄も防止することが可
能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食器洗浄機に係り、
特に汚れの種類や汚れ成分にかかわらず洗浄効果の高い
洗浄方法に関する
【0002】
【従来の技術】食器洗浄機においては洗浄槽に食器類を
収納し、該洗浄槽に水道水またはお湯を導入し、ポンプ
により洗浄槽底部の水を洗浄ノズルへ圧送し、食器類に
洗浄水を勢いよく噴射することにより食器類に付着して
いた汚れを除去し、汚れた水は外部へ排出される。これ
らの洗浄工程を数回行い、食器類の清浄化を行う。しか
し、従来の食器洗浄機では、どの汚れにおいても常に同
じシーケンスであったため、汚れによっては落ちにくい
という問題があった。そこで特開平5−49584号記
載の発明には、透過度により汚れの量を、透過度の変化
により汚れの種類を推定し、その結果から洗浄シーケン
スを決定する方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−49584
号記載の発明では、透過度の差より汚れ成分を推定する
ことが記載されているが、タンパク汚れと油汚れの違い
のみ記載されておりでんぷん汚れについては全く記載さ
れていないため、でんぷん汚れに対する効果的な洗浄は
望めなかった。また、この方法によると量の多い汚れの
み判定しており、量の少ない汚れは無視されてしまう。
しかし、汚れの種類によって落ちやすさ、落ちにくさは
異なってくるため、実際は量の少ない汚れが問題となっ
ていることがあり、洗浄性が不十分になる問題があっ
た。また、汚れ成分を判定する際、食器から落ちた汚れ
を見ているため、実際食器に付着している汚れとは異な
る問題があった。その問題を解決するためには、汚れ成
分を入力する入力手段が必要となってくるが、蛋白、油
脂、澱粉といった、食品の成分をそのまま入力するよう
な入力手段では、利用者はどの食品にどの成分が多く含
まれているかや、どの成分が落ちにくいかなどを把握で
きないため、利用者が適切に選択することが困難となる
問題があった。本発明は上記課題を解決し、どのような
汚れに対しても洗浄性が高い食器洗浄機を実現する。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記目
的を達成するために請求項1記載の発明は、食器を収納
する洗浄槽と、この洗浄槽の下方に設けられ、外部から
供給された洗浄水を溜める洗浄水貯留部と、この洗浄水
貯留部に溜まった洗浄水を洗浄槽に設けられたノズルか
ら噴射する洗浄ポンプとを設け、前記洗浄水を循環させ
ながら洗浄を行う洗浄工程を有する食器洗浄機におい
て、料理名を入力する入力手段を設け、該入力手段から
の信号により食器の汚れを推定し、洗浄工程における洗
浄条件を決定することを特徴とする。
【0005】本発明によれば、料理名から最適のシーケ
ンスで洗浄を行うことができるため、汚れの種類に関わ
らず高い洗浄性を実現することができる。また、料理名
を選択することには、汚れ成分を入力することと比較し
て利用者にとっては簡易的であり間違えることなく適切
に選択することができる。
【0006】また、請求項2記載の発明は、食事が終了
してから食器の洗浄を開始するまでに経過した時間を入
力する入力手段を設け、この入力を加味して洗浄条件を
変更することを特徴とする。
【0007】本発明によれば、汚れの種類が同じでも、
経過時間により、乾燥状態が変わり、その乾燥状態は洗
浄性に大きく影響を与える。そのため、経過時間を加味
することで、乾燥状態に応じて洗浄条件を変えることこ
とができ、洗浄残りや、過剰洗浄を防止することができ
る。
【0008】また、請求項3記載の発明は、前記料理名
から軽い汚れであることを推定し、料理名が入力されて
ない場合よりも洗浄に供給するエネルギーを少なくする
ことを特徴とする。
【0009】本発明によれば、軽い汚れである時は通常
過剰洗浄となりやすいが、それを防止することが可能と
なり、洗浄のランニングコストを削減することができ
る。
【0010】また、請求項4記載の発明は、軽い汚れで
あると推定された場合、料理名が入力されていない場合
より洗浄時間を短縮することを特徴とする。
【0011】本発明によれば、軽い汚れである場合短時
間の洗浄で洗浄性は十分であるため、無駄に洗浄時間を
延ばすことが無く、効率的に洗浄することができ、消費
電力削減や、騒音が発生する時間の削減防止につなげる
ことができる。
【0012】また、請求項5記載の発明は、軽い汚れで
あると推定された場合、洗剤を入れないで洗浄を行うこ
とを利用者に報知する報知手段を設けたことを特徴とす
る。
【0013】本発明によれば、軽い汚れである場合、洗
剤が無くても十分な洗浄性を得ることができ、無駄な洗
剤使用を防止することができ、ランニングコスト削減す
ることができる。
【0014】また、請求項6記載の発明は、前記料理名
から落ちにくい汚れ成分を推定し、洗浄条件を決定する
ことを特徴とする。
【0015】本発明によれば、洗浄性に影響を与える汚
れ成分の種類を推定することで、汚れ成分の種類に応じ
た洗浄シーケンスを決定することができ、より高い洗浄
性を実現することが可能となる。
【0016】また、請求項7記載の発明は、複数回の洗
浄工程を有し、前記落ちにくい汚れ成分が澱粉汚れであ
る場合、1回目の洗浄工程において、洗浄時間を料理名
が入力されてない場合より延長させることを特徴とす
る。
【0017】本発明によれば、食器汚れの中でも落ちに
くい汚れの1つである澱粉汚れは水のみの洗浄ではほと
んど効果がないため、洗剤を用いた洗浄である、1回目
の洗浄工程を延長することで、高い洗浄性を実現するこ
とができる。
【0018】また、請求項8記載の発明は、複数回の洗
浄工程を有すると共に洗浄水を加熱するヒーターを設
け、前記汚れ成分が蛋白汚れである場合、1回目の洗浄
工程においてヒーターによる洗浄水の加熱を行わないこ
とを特徴とする。
【0019】本発明によれば、洗浄初期段階における蛋
白汚れの熱変成を防止することができ、高い洗浄性を実
現することができる。
【0020】また、請求項9記載の発明は、複数回の洗
浄工程を有すると共に前記洗浄水の循環経路に少なくと
も1対の電極を有し、前記料理名に基づいて前記電極に
電圧を印可する条件を変更することを特徴とする。
【0021】本発明によれば、汚れの種類や、汚れ成分
に応じて、洗浄力の高い次亜塩素酸水を用いて洗浄する
ことが可能となるため、より高い洗浄性を実現すること
ができる。さらに、次亜塩素酸水は殺菌作用があるた
め、必要に応じて使用することにより、食器上への菌の
残存を防止することができる。
【0022】また、請求項10記載の発明は、複数回の
洗浄工程を有し、前記料理名から推定された汚れ成分に
蛋白汚れを含む場合、最終洗浄工程以外の少なくとも1
工程において前記電極に電圧を印加することを特徴とす
る。
【0023】本発明によれば、次亜塩素酸は蛋白汚れに
は洗浄効果が高いが、澱粉汚れには洗浄効果があまりな
いため、蛋白汚れの時のみに次亜塩素酸を生成すること
で無駄な電気分解を行わずに、蛋白汚れが残存すること
を防止することができる。
【0024】また、請求項11記載の発明は、複数回の
洗浄工程を有し、前記料理名から軽い汚れであると推定
すると、最終の洗浄工程において電気分解行なわないこ
とを特徴とする。
【0025】本発明によれば、食器洗浄機による洗浄終
了後に臭いが残ることを防止し、利用者へ与える不快感
を無くすことができる。また、軽い汚れに分類される汚
れは臭いが残らないため、電気分解を行わず、無駄な電
気分解を防止することが可能となる。
【0026】また、請求項12記載の発明は、前記入力
手段は遠隔操作することが可能であることを特徴とす
る。
【0027】本発明によれば、食器洗浄機のある場所に
行かなくても洗浄を行うことが可能となり、手間を省く
ことができる。また、食器洗浄機に全てのスイッチを設
ける必要が無くなるため、より多くの料理名を選択する
ことが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に本発明の第一の実施の形態
を、添付図面により詳細に説明する。図1において1は
食器を収納し、洗浄する洗浄槽、2は操作スイッチが取
り付けられた操作パネル、3は洗浄を開始する運転開始
スイッチ、4は洗浄コースを選択する洗浄コース選択手
段、5は料理名を入力する料理名入力手段である。
【0029】料理名選択手段5は操作パネル2に設けら
れており、図2のように、主として汚れが落ちにくいと
予想される料理のスイッチを数個設ける方法や、図3の
ようにスクロールダイヤル7を設け、多くの料理名の中
から選択する方法がある。また、音声により入力するこ
とも可能である。さらに、操作パネル上には料理名選択
手段5の他に洗浄コース選択手段4が設けられており、
通常の食器洗浄機と同様に、標準コースや、念入りコー
スなどの洗浄コースを選択することも可能であり、料理
名選択手段5により料理名が選択されなかった場合は自
動的に標準コースとなるように設定されている。
【0030】本発明の料理名から洗浄シーケンスを決定
する制御フローについて、図4のフローチャートを用い
て説明する。利用者は食器を洗浄槽1内にセットした
後、利用者が料理名入力手段5より1種類の料理名を選
択する(S1)。その時汚れの種類が軽い汚れであった
場合(S2Yes)洗浄シーケンスを軽い汚れシーケン
スに決定する(S3)。但し、軽い汚れとは、汚れ成分
に関わらず、落ちやすい汚れのことを示している。次
に、その時汚れの種類が軽い汚れではない時は(S2N
o)、落ちにくい汚れ成分が含まれている場合であり、
そのよごれ成分を料理名から1種類あるいは2種類推定
する(S4)。この落ちにくい汚れの推定というのは、
通常食品は澱粉、蛋白、油脂全てが含まれている場合が
多いため、その中でも洗浄性に影響を与える汚れの種類
を1種類あるいは2種類決定する。その汚れの種類が1
種類で無い場合は(S5No)複数種類モードとなる
(S6)。複数種類モードについては後で詳細に説明す
る。汚れの種類が1種類であり(S5Yes)、その汚
れが澱粉汚れである場合は(S7Yes)洗浄シーケン
スを澱粉汚れシーケンスに決定する(S8)。その汚れ
が澱粉汚れではなく(S7No)、蛋白汚れである場合
は(S9Yes)、洗浄シーケンスを蛋白汚れシーケン
スに決定する(S10)。その汚れが澱粉汚れではなく
(S7No)、蛋白汚れでもない場合(S9No)、洗
浄シーケンスを油脂汚れシーケンスに決定する(S1
1)。それぞれの洗浄シーケンスについては後で詳細に
説明する。
【0031】次に前述した複数種類モードの制御フロー
について図5のフローチャートを用いて説明する。複数
種類モードにおいて(S6)澱粉、蛋白汚れである場合
は(S6−1Yes)澱粉、蛋白シーケンスとなり、澱
粉、蛋白汚れではなく(S6−1No)蛋白、油脂汚れ
である場合は(S6−3Yes)蛋白、油脂シーケンス
となる(S6−4)澱粉、蛋白汚れでなく(S6−1N
o)蛋白、油脂汚れでもない場合は(S6−3No)澱
粉、油脂シーケンスとなる。このように汚れの種類によ
って適した洗浄シーケンスを決定することができるた
め、高い洗浄性を実現することが可能となる。また、洗
浄シーケンスの決定が洗浄開始前に行われるため、洗浄
の最初から適した洗浄シーケンスを実施することが可能
となり、無駄な洗浄を無くすことが可能となる。
【0032】次に、本実施の形態の、料理名から汚れの
種類を推定する方法について説明する。図6に示すよう
に汚れの種類と料理名を結びつけるマトリックスをあら
かじめ記録しておき、利用者が料理名を選択するとその
信号からマトリックスと照らし合わせることにより、汚
れの種類を決定することができる。
【0033】次に本実施の形態における、食事終了後か
ら洗浄開始までの経過時間tの入力手段について説明す
る。同じ汚れの種類であっても、食事終了後から洗浄開
始までの経過時間によって洗浄性は大きく異なってくる
ため、経過時間tが重要となってくる。図7において8
は経過時間入力手段である。この経過時間入力手段8は
スイッチとして操作パネル2に設けられており、数字を
選択し、入力するようになっているが、音声入力や、あ
らかじめ時間の決まったスイッチを設けておりその中か
ら選択するのでも良い。利用者は料理名入力手段5によ
り料理名を入力したあと、経過時間入力手段により経過
時間を入力する。
【0034】次に、経過時間tを入力し、複数回の洗浄
工程のうち1回目の洗浄工程における洗浄時間を決定す
る制御フローを図8のフローチャートを用いて詳細に説
明する。料理名入力から洗浄シーケンス決定までは、図
4のフローチャートと同様であり、利用者が料理名を入
力すると(S15)洗浄シーケンスが決定される(S1
6)。料理名入力後、利用者は食事終了後から洗浄開始
までの経過時間tを入力する(S17)。ここで経過時
間tがaより短ければ(S18Yes)食器に付着した
汚れがまだ乾燥していないことを示しているため、洗浄
時間を短縮し、tsとすることを決定する(S19)。
また、経過時間tがaより長く(S18No)、bより
短い場合は(S20Yes)多少乾燥はしているが、通
常利用者が食器洗浄機を使用するレベルの時間であるた
め、洗浄時間の変更は行わず、t0に決定する(S2
2)。また、経過時間tがaより長く(S18No)、
bよりも長い場合は(S20No)、通常の食器洗浄機
利用レベルの時間を超え、乾燥が極端に進んでいること
を示しているため、洗浄時間を延長し、tlに決定する
(S21)。但し洗浄時間t0は料理名を選択すること
により決定した洗浄シーケンスにおける1回目の洗浄工
程における規定洗浄時間である。このように経過時間に
より同じ汚れでも洗浄性が異なってくる問題を解決し、
どの様な汚れの状態でも適切に洗浄シーケンスを決定す
ることができる。さらに1回目の洗浄工程では通常洗剤
が用いられるため、経過時間tが長い時に洗浄時間を延
長することの効果が多く発揮される。
【0035】次に、本実施の形態のそれぞれの汚れの種
類に応じた洗浄シーケンスについて詳細に説明する。最
初に軽い汚れシーケンスについて説明する。図6に示さ
れるように軽い汚れとは、パンや、お茶、お菓子類等、
通常手で洗う際も軽くすすぐだけで十分落ちるような汚
れのことを指している。そのため、そのような場合軽い
洗浄で十分であるため、基本的な洗浄コースである標準
コースと比較して、洗浄時間を短くし、水の置換回数を
減らすことが望ましい。さらに通常標準コースにおいて
は、洗浄水を加熱し、洗浄性を向上させるが、このよう
な軽い汚れについては、洗浄水を加熱しなくても十分洗
浄することができる。またこのような軽い汚れにおいて
は、洗剤を必要としないため、利用者が料理名を選択
後、汚れの種類が軽い汚れであると推定された際は、図
示されていない報知手段により洗剤を入れないよう報知
することが望ましい。報知手段としては、ランプ点灯、
点滅、画像表示、ブザーなどがある。
【0036】軽い汚れシーケンスとなる例としては、朝
食時にパンを食べた時や、お客様が来た際にお茶を出し
た場合などが上げられる。このように料理名により軽い
汚れと判断することにより、落ちにくい汚れが含まれて
いるのに軽い汚れであると利用者が判断する間違いがな
くなるため、確実に洗浄することができる。さらに過剰
洗浄を防止できるため、電力や水の使用量を少なくし、
さらに洗剤の利用を抑えることが可能となる。
【0037】次に、落ちにくい汚れ成分が存在し、さら
にその汚れ成分が1種類である場合の最適な洗浄シーケ
ンスについて説明する。最初に澱粉汚れシーケンスにつ
いて説明する。澱粉汚れについては、主にご飯汚れが上
げられるが、ご飯汚れは食器に強く付着するため、食器
洗浄機では落ちにくい汚れの1つとして上げられてお
り、通常の標準コースを用いると洗浄性が満足しない問
題があった。また、このような澱粉汚れは洗剤中に含ま
れている酵素が洗浄性に良く利き、水だけの洗浄におい
て洗浄性はほとんど期待できなかった。通常1回目の洗
浄工程において洗剤を入れ、2回目以降の洗浄工程はす
すぎ工程と考えられているため、洗剤により洗浄を行う
1回目の洗浄を標準コースと比較して延長することによ
り、澱粉汚れのように食器洗浄機では落ちにくいような
汚れも効果的に洗浄することが可能となる。
【0038】さらに、澱粉汚れは温度を上げることによ
り洗浄性が上がる傾向がある。しかし、通常の洗浄コー
スでは蛋白汚れがあることを想定しており、蛋白汚れは
高温でで熱変成を起こすため、1回目の洗浄時には洗浄
温度を高温に上げないように制御されているのが普通で
あった。しかし、洗浄性に影響を与える汚れ成分として
蛋白汚れが存在しない場合は、逆に洗浄性を下げてしま
う結果となった。そこで澱粉汚れシーケンスにおいては
1回目の洗浄工程から、高温に上げることが望ましく、
それにより澱粉汚れの洗浄性を向上させることが可能と
なる。
【0039】次に蛋白汚れシーケンスについて説明す
る。蛋白汚れは前述したように高温で熱変性を起こす性
質があるため、通常の洗浄コースでは1回目の洗浄工程
では高温に加熱しないように制御されていた。しかし、
澱粉汚れ、油脂汚れもあることが想定されているため、
1回目の洗浄工程においても、ある程度加熱されてお
り、さらに最終の洗浄工程においては高温に加熱するの
が普通であった。しかし、蛋白の種類によっては1回目
の洗浄工程の時点で熱変性を起こしてしまう可能性もあ
り、さらに1回目の洗浄工程において熱変性は起こさな
かったが落ちきらなかった蛋白質が存在した際は最終の
洗浄工程で高温に加熱され、熱変性を起こしてしまい、
洗浄性が悪くなる問題があった。そこで、蛋白汚れシー
ケンスにおいては、1回目の洗浄工程においては洗浄水
を加熱しないのが良い。さらに最終の洗浄工程において
も60℃以下に制御することが望ましい。この結果どの
ような蛋白汚れにたいしても高い洗浄性を実現すること
が可能となる。
【0040】次に油脂汚れシーケンスについて説明す
る。油脂汚れは澱粉汚れや、蛋白汚れと異なり基本的に
通常の標準コースで十分落ちる汚れである。しかし、油
脂汚れは澱粉汚れや、蛋白汚れと比較すると再付着が多
い問題がある。そのため、いくら1つの洗浄工程を長く
しても、洗浄水中に油脂汚れが存在すると、再付着が起
こるため、洗浄性が向上しない問題があった。そこで油
脂汚れシーケンスにおいては、通常の標準コースと比較
して置換回数を多くするのが良い。また、油脂汚れは、
高温に加熱すると粘性が下がるため、汚れ落ちは良くな
り、再付着はしにくくなる。そこで、油脂汚れシーケン
スにおいては、1回目の洗浄工程から高温に加熱するこ
とが望ましい。このようにシーケンスを決定すること
で、油脂汚れの最も重要な課題の1つである再付着を防
止し、高い洗浄性を実現することができる。
【0041】次に、落ちにくい汚れ成分が2種類ある場
合の最適な洗浄シーケンスについて説明する。最初に、
蛋白澱粉汚れシーケンスについて説明する。前述したよ
うに蛋白汚れは高温で熱変成を起こし、澱粉汚れは高温
での洗浄がより効果的である。そのため、蛋白澱粉汚れ
においては、蛋白汚れシーケンスと、澱粉汚れシーケン
スを混合させた洗浄シーケンスとすることが望ましい。
そこで一回目の洗浄においては、蛋白汚れを落とすこと
を目的として、洗浄水の加熱を行わないことが望まし
い。しかし、その結果澱粉汚れに対する洗浄力が下がる
ため、澱粉汚れシーケンスの洗浄時間よりも洗浄時間を
延長させることが望ましい。また、1回目の洗浄におい
て洗浄時間を延長しているため、蛋白汚れはある程度落
ちており、澱粉汚れが残存してしまう可能性が高いた
め、2回目以降の洗浄では洗浄水を高温に加熱するのが
望ましい。この結果、洗浄が難しいと思われる、澱粉汚
れ、蛋白汚れをともに落とすことが可能となる。
【0042】次に蛋白油脂汚れシーケンスについて説明
する。蛋白澱粉汚れと同様に蛋白汚れシーケンスと、油
脂汚れシーケンスを混合させた洗浄シーケンスとするこ
とが望ましい。しかし油脂汚れは、蛋白汚れと比較する
と落ちやすいため、置換回数以外は蛋白汚れシーケンス
と近いシーケンスとすることで、十分洗浄性を高めるこ
とができる。そこで、1回目の洗浄工程では洗浄水を加
熱せずに洗浄を行い、最終の洗浄工程においても洗浄温
度を60℃以下に制御することが望ましい。また、置換
回数は油脂汚れシーケンスと同様に、標準コースにおけ
る置換回数より多くするのが良い。この結果、蛋白汚れ
は確実に落とし、油脂汚れに関しては、シーケンスに関
わらず落ちやすい汚れであるため、再付着を防止するこ
とで、高い洗浄性を実現することができる。
【0043】次に澱粉油脂汚れシーケンスについて説明
する。この場合も、澱粉汚れシーケンスと油脂汚れシー
ケンスを混合したシーケンスとするのが良い。澱粉汚れ
と油脂汚れは共に洗浄温度が高温であると良いため、1
回目の洗浄工程から高温に加熱するのが望ましい。ま
た、澱粉汚れを確実に落とすため、1回目の洗浄工程に
おいては澱粉汚れシーケンスと同じだけ洗浄時間を延長
すると良い。さらに油脂汚れを落とすため、洗浄水の置
換回数を標準コースより増やすのが望ましい。
【0044】このように、洗浄に影響を与える汚れ成分
が、2種類存在しても汚れ成分が1種類の場合の洗浄シ
ーケンスを組み合わせ、最適化することにより高い洗浄
性を実現することができる。
【0045】次に本発明の第二の実施の形態について添
付図面を用いて説明する。図9において11は食器を収
納する洗浄槽であり、12は洗浄槽1に洗浄水を給水す
る際通過する給水路であり、13は洗浄水を給水する給
水弁であり、14は洗浄水を噴射するノズルであり、噴
射口15を設けている。さらに16は洗浄水を循環する
洗浄ポンプであり、17は洗浄終了後に洗浄水を排水す
る排水ポンプであり、18は洗浄水を貯留する洗浄水貯
留部であり、19は洗浄水を電気分解する電解槽であ
り、20は電気分解制御部であり、21はハーネスであ
る。
【0046】給水弁12から供給された洗浄水は給水路
11を通り、洗浄槽1に給水され、洗浄水貯留部8にた
まり、規定水量に達すると、図示されていない水位検知
手段により給水が終了する。その後、洗浄ポンプ16の
運転を開始し、ノズル14に設けられた噴射口15から
洗浄水を噴射することにより食器の洗浄を行う。その時
洗浄槽19により、通過する洗浄水を電気分解すること
により、次亜塩素酸が生成する。この結果、次亜塩素酸
を含む洗浄水により洗浄を行うことが可能となる。
【0047】種種の検討を行った結果、電気分解により
生成する次亜塩素酸は主に蛋白汚れに効果があり、澱粉
汚れには効果が少ないことが分かってきた。油脂汚れは
比較的落ちやすい汚れであることがを考えると蛋白汚れ
の時のみ次亜塩素酸で洗浄するのが最も効率的であると
言える。そこで本実施の形態の電気分解のタイミングに
ついて図10のフローチャートを用いて説明する。利用
者が料理名を料理名選択手段5により選択し(S3
0)、軽い汚れであると推定された場合は(S31Ye
s)、洗浄中に電気分解を行わないことを決定する(S
32)。軽い汚れでないと推定された場合は(S31N
o)、洗浄後の臭いを防止するために、最終の洗浄工程
で電気分解を行うことを決定し(S33)、さらに落ち
にくい汚れ成分を推定する(S34)。推定された落ち
にくい汚れ成分の中に蛋白汚れが含まれていない場合は
(S35No)最終の洗浄工程以外では電気分解しない
ことを決定する(S36)。また、推定された落ちにく
い汚れ成分の中に蛋白汚れが含まれている場合は(S3
5Yes)、1回目の洗浄工程において電気分解するこ
とを決定する(S37)。さらに、2回目以降の洗浄工
程で、最終の洗浄工程でない所でも電気分解するのが望
ましい。このように料理名から推定された汚れの種類に
より、次亜塩素酸を生成させることで、無駄に電気分解
をすることなく、洗浄性を高めることができる。
【0048】次に本発明の第三の実施の形態について添
付図面を用いて説明する。図11は遠隔操作可能なリモ
コンであり、30は運転開始スイッチ、31は洗浄コー
ス選択手段32は料理名選択手段である。通常洗浄コー
スの選択や、運転開始スイッチは通常食器洗浄機に備え
付けられており、第一の実施の形態においては、料理名
選択手段や、経過時間選択手段も同様に食器洗浄機に備
え付けられている。しかし、入力する料理名は数が多い
ため、食器洗浄機上にスイッチとして盛り込むには数が
限られてしまう問題があった。また、食器洗浄機は消費
電力が大きく他の電化製品と共に用いるとブレーカーが
落ちやすい問題があるため、食器をセット後、他の電化
製品を使用している時にはすぐには洗浄せず、後で洗浄
するということが良く行われており、手間がかかってい
た。そこで遠隔操作可能なリモコンを設け、料理名選択
手段12を設けることにより、多くの選択スイッチを設
けることが可能となった。さらにこのリモコンに運転開
始スイッチや、洗浄コース選択手段を設け、遠隔操作可
能できるようにすることによって、利用者は食器セット
後すぐに洗浄を開始しない場合には、食器洗浄機の設置
場所に行くことなく、洗浄をスタートすることができ、
手間を省くことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示す外観傾斜視図
である。
【図2】本発明の料理名選択手段の第一の実施例の拡大
図である。
【図3】本発明の料理名選択手段の第二の実施例の拡大
図である。
【図4】本発明の洗浄シーケンス決定までの制御フロー
を示すフローチャートである。
【図5】本発明の複数種類モードの洗浄シーケンス決定
までの制御フローを示すフローチャートである。
【図6】本発明の料理名と汚れの種類を結びつけるマト
リックス図である。
【図7】本発明の経過時間入力手段の拡大図である。
【図8】本発明の経過時間により洗浄時間を決定する制
御フローのフローチャートである。
【図9】本発明の第二の実施の形態を示す正面断面図で
ある。
【図10】本発明の電気分解のタイミングを決定する制
御フローを示すフローチャートである。
【図11】本発明の第三の実施の形態を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1…洗浄槽 2…操作パネル 3…運転開始スイッチ 4…洗浄コース選択手段 5…料理名選択手段 7…スクロールダイヤル 8…経過時間選択手段 11…洗浄槽 12…給水路 13…給水弁 14…ノズル 15…噴射口 16…洗浄ポンプ 17…排水ポンプ 18…洗浄水貯留部 19…電解槽 20…電気分解制御部 21…ハーネス 30…運転開始スイッチ 31…コース選択手段 32…料理名選択手段
フロントページの続き (72)発明者 三津 愛子 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 3B082 DC01 DC02 DC04 DC05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食器を収納する洗浄槽と、この洗浄槽の
    下方に設けられ、外部から供給された洗浄水を溜める洗
    浄水貯留部と、この洗浄水貯留部に溜まった洗浄水を洗
    浄槽に設けられたノズルから噴射する洗浄ポンプとを設
    け、前記洗浄水を循環させながら洗浄を行う洗浄工程を
    有する食器洗浄機において、料理名を入力する入力手段
    を設け、該入力手段からの信号により食器の汚れを推定
    し、洗浄工程における洗浄条件を決定することを特徴と
    する食器洗浄機。
  2. 【請求項2】 食事が終了してから食器の洗浄を開始す
    るまでに経過した時間を入力する入力手段を設け、この
    入力を加味して洗浄条件を変更することを特徴とする請
    求項1記載の食器洗浄機。
  3. 【請求項3】 前記料理名から軽い汚れであることを推
    定し、料理名が入力されてない場合よりも洗浄に供給す
    るエネルギーを少なくすることを特徴とする請求項1又
    は請求項2何れか記載の食器洗浄機。
  4. 【請求項4】 軽い汚れであると推定された場合、料理
    名が入力されていない場合より洗浄時間を短縮すること
    を特徴とする請求項3記載の食器洗浄機。
  5. 【請求項5】 軽い汚れであると推定された場合、洗剤
    を入れないで洗浄を行うことを利用者に報知する報知手
    段を設けたことを特徴とする請求項3および4何れか記
    載の食器洗浄機。
  6. 【請求項6】 前記料理名から落ちにくい汚れ成分を推
    定し、洗浄条件を決定することを特徴とする請求項1乃
    至請求項5何れか記載の食器洗浄機。
  7. 【請求項7】 複数回の洗浄工程を有し、前記落ちにく
    い汚れ成分が澱粉汚れである場合、1回目の洗浄工程に
    おいて、洗浄時間を料理名が入力されてない場合より延
    長させることを特徴とする請求項6記載の食器洗浄機。
  8. 【請求項8】 複数回の洗浄工程を有すると共に洗浄水
    を加熱するヒーターを設け、前記汚れ成分が蛋白汚れで
    ある場合、1回目の洗浄工程においてヒーターによる洗
    浄水の加熱を行わないことを特徴とする請求項6項記載
    の食器洗浄機。
  9. 【請求項9】 複数回の洗浄工程を有すると共に前記洗
    浄水の循環経路に少なくとも1対の電極を有し、前記料
    理名に基づいて前記電極に電圧を印可する条件を変更す
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2何れか記載の
    食器洗浄機。
  10. 【請求項10】 複数回の洗浄工程を有し、前記料理名
    から推定された汚れ成分に蛋白汚れを含む場合、最終洗
    浄工程以外の少なくとも1工程において前記電極に電圧
    を印加することを特徴とする請求項9記載の食器洗浄
    機。
  11. 【請求項11】 複数回の洗浄工程を有し、前記料理名
    から軽い汚れであると推定すると、最終の洗浄工程にお
    いて電気分解行なわないことを特徴とする請求項9記載
    の食器洗浄機。
  12. 【請求項12】 前記入力手段は遠隔操作することが
    可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項11記
    載の食器洗浄機。
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