JP2003092419A - シリコン結晶薄膜半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

シリコン結晶薄膜半導体装置およびその製造方法

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JP2003092419A JP2001284808A JP2001284808A JP2003092419A JP 2003092419 A JP2003092419 A JP 2003092419A JP 2001284808 A JP2001284808 A JP 2001284808A JP 2001284808 A JP2001284808 A JP 2001284808A JP 2003092419 A JP2003092419 A JP 2003092419A
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silicon
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Fumito Oka
史人 岡
Shinichi Muramatsu
信一 村松
Yasushi Minagawa
康 皆川
Tadashi Sasaki
唯 佐々木
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】結晶化率の高いシリコン結晶膜を高速で形成す
ることができ、高効率の光起電力特性を実現することが
できるシリコン結晶薄膜半導体装置を提供する 【解決手段】 石英基板1上に、金属電極2および透明
導電膜3を形成し、透明導電膜3上に少なくとも2種類
以上の導電型の結晶シリコン層4a〜6aを形成し、結
晶シリコン層6a上に非晶質シリコン層8を形成し、こ
の非晶質シリコン層8上にITO透明導電膜9を形成
し、更にITO透明導電膜9上にAl電極10を形成す
ることによってシリコン結晶薄膜半導体装置であるシリ
コン結晶薄膜光起電力素子100を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池や光セン
サなどに用いられるシリコン結晶薄膜半導体装置および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、多結晶シリコンや微結晶シリコン
のような結晶シリコンを含む薄膜を用いた光電変換素子
の開発が盛んに行われている。これらの開発は、安価な
基板上に低温プロセスで良好な結晶性を持つ結晶シリコ
ン薄膜を形成し、これを光電変換素子に用い低コスト化
と高性能化を図るものである。
【0003】このように結晶シリコン薄膜を光電変換素
子に用いることによって、非晶質シリコン光電変換素子
で問題となっている光劣化が観測されず、さらに非晶質
光電変換素子では、感度の無い長波長光をも、電気的エ
ネルギーに変換することができる。この技術は光電変換
素子のみではなく、光センサ等の光電変換装置への応用
も可能であると期待されている。
【0004】このシリコン結晶光電変換素子は、一般的
にプラズマCVDによって直接結晶シリコン薄膜を堆積
させる手法が用いられている。この手法によって、基板
上に低温で結晶シリコンが形成されうることが知られて
おり、低コスト化に有効であるとされている。
【0005】この手法においては、プラズマCVD形成
条件としては、水素でシラン系原料ガスを15倍程度以
上に希釈し、プラズマ反応室内圧力を10mTorr〜
10Torr、基板温度を150℃〜550℃、望まし
くは400℃以下の範囲内に制御して成膜する。これに
よって結晶性のシリコン薄膜を基板上に形成することが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のシリコ
ン結晶薄膜半導体装置の製造方法においては、上記手法
によって、結晶成分を含むシリコン薄膜光起電力素子を
作製する方法が広く試みられているが、この手法でのシ
リコン薄膜中に含まれる結晶成分は80%程度以上には
できないことが明らかになっている。また、特に異種基
板上、例えば電極直上における結晶化率が低いという問
題がある。以上のことから、プラズマCVD法を用いて
形成された薄膜の膜質には限界が見えており、光起電力
素子の特性も近年頭打ちとなっている。
【0007】一方、非晶質シリコンに熱処理を施すこと
によって固相中で結晶化を行なう方法がある。この方法
で形成した薄膜を太陽電池素子に用いる方法の一例とし
てプラズマCVD法によって非晶質シリコン層中に核形
成を行ない、プラズマCVDチャンバー中で固相成長を
行なう方法が、特開平7−335660号公報に開示さ
れている。この方法によれば、電極上に直接結晶化率の
高いシリコン結晶膜を形成することができるが、形成過
程でのスループットの大幅な向上が見込めない。言い換
えれば、結晶化率の高いシリコン結晶膜を高速で形成す
ることができないという問題がある。光起電力素子の低
コスト化の為に、さらに大幅な高スループット化が要求
されている。
【0008】また、結晶シリコンの固相成長法として
は、非晶質シリコンに触媒元素を導入し、熱処理を施す
ことで結晶シリコンに変換される現象がR.C.Camarata
らによって報告されている[J.Mater.Re.,Vol.5,
No.10(1990)p.2133‐2138]。この方法によれば低
温且つ高速で多結晶の成膜が可能であるとされ、とくに
低温での結晶化は、例えば少量のNi金属元素を導入し
て熱処理することで達成可能であるとされている。この
方法によって高速で形成可能な非晶質シリコンを熱処理
によって従来の方法よりも大幅に高速で結晶化すること
ができる。この方法によって、光起電力素子の活性層で
あるi層を結晶化する方法が特願2000−14506
9号公報に開示されている。この方法によれば、従来形
成するために要する時間が長く、コストを増大させてい
た活性層の結晶化時間を大幅に短縮することができる。
【0009】しかし、この法によって光起電力素子を形
成すると、全ての層が結晶化率の高い結晶シリコンとな
るため、表面部における少数キャリアの再結合成分が大
きくなる。この為、光起電力素子特性の向上が困難であ
るという問題がある。また、この方法で光起電力素子の
1層を形成し、その他の部分を気相成長法や熱拡散によ
って形成する方法が、特開平9−82997号公報に開
示されている。この方法によっても上記と同様に表面に
おける少数キャリアの再結合成分が大きくなり、光起電
力特性の向上が困難であるという問題がある。
【0010】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、結晶化率の高いシリコン結晶膜を高速で形成する
ことができ、高効率の光起電力特性を実現することがで
きるシリコン結晶薄膜半導体装置およびその製造方法を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のシリコン系結晶薄膜半導体装置は、基板上
又は表面に電極層を有する基板上に形成された少なくと
も2種類以上の導電型の結晶シリコン層と、この結晶シ
リコン層上に形成された非晶質シリコンのみの層又は非
晶質シリコンを含む層による非晶質シリコン層とを備え
ることを特徴としている。
【0012】また、非晶質シリコン層は、この非晶質シ
リコン層と接する前記結晶シリコン層の導電型と同じ導
電型を備えることを特徴としている。
【0013】また、結晶シリコン層の導電型は、p導電
型およびn導電型であることを特徴としている。
【0014】また、結晶シリコン層の導電型は、前記基
板側からp導電型、i導電型、n導電型の順、又はn導
電型、i導電型、p導電型の順であることを特徴として
いる。
【0015】また、非晶質シリコン層は、非晶質シリコ
ンのバンド幅を広げる働きを有する不純物が含まれてい
ることを特徴としている。
【0016】また、結晶シリコン層は、一部又は全部に
触媒元素を含むことを特徴としている。
【0017】また、触媒元素は、Ni,Ge,Fe,C
o,Pt,Au,Pd,Alの何れかであることを特徴
としている。
【0018】また、非晶質シリコン層の水素含有量は
0.1%以下であることを特徴としている。
【0019】また、非晶質シリコン層は水素雰囲気中で
熱処理を施されることを特徴としている。
【0020】また、本発明のシリコン系結晶薄膜半導体
装置は、基板上又は表面に電極層を有する基板上に形成
された少なくとも2種類以上の導電型の結晶シリコン層
と、この結晶シリコン層上に形成された電極と、前記結
晶シリコン層および前記電極上にこの電極上面の一部又
は全てを除き形成された非晶質シリコンのみの層又は非
晶質シリコンを含む層による非晶質シリコン層とを備え
ることを特徴としている。
【0021】また、結晶シリコン層は非晶質として形成
され、熱処理を行なうことで結晶化されることを特徴と
している。
【0022】また、結晶シリコン層は全ての導電層にお
いて結晶成分が95%以上を占めることを特徴としてい
る。
【0023】また、本発明のシリコン系結晶薄膜半導体
装置の製造方法は、基板上又は表面に電極層を有する基
板上に、少なくとも2種類以上の導電型の非晶質シリコ
ン層を形成する第1の形成ステップと、前記非晶質シリ
コン層上に触媒元素を蒸着したのち前記非晶質シリコン
層を結晶シリコン層に変換するための熱処理を行う加熱
ステップと、この加熱ステップにて変換された結晶シリ
コン層上に非晶質シリコンのみの層又は非晶質シリコン
を含む層による非晶質シリコン層を形成する第2の形成
ステツプとを含むことを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0025】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係るシリコン結晶薄膜光起電力素子の
構成を示す図である。
【0026】この図1に示すシリコン結晶薄膜光起電力
素子(以下、太陽電池ともいう)100は、石英基板1
上に次の記述順に形成された金属電極2と、透明導電膜
3と、結晶シリコン層4a,5a,6aと、非晶質シリ
コン層8と、ITO透明導電膜9と、このITO透明導
電膜9上に形成されたAl電極10とを備えて構成され
ている。
【0027】このような構成のシリコン結晶薄膜光起電
力素子100の製造方法を図2を参照して説明する。
【0028】まず、石英基板1上に、金属電極2、透明
導電膜3を順次形成する。この例では、金属電極2にA
g、透明導電膜3にZnOが用いられているとするが、
これに限るものではなく、金属電極2および透明導電膜
3の機能を満たす素材であれば何を用いてもよい。例え
ば透明導電膜3としては、ITO、SnO2 等でもよ
い。
【0029】次に、透明導電膜3上に、燐を高濃度にド
ープすることによって非晶質シリコン層4を30nm形
成し、次に、燐を低濃度にドープすることによって非晶
質シリコン層5を2μm形成し、次に、ボロンをドープ
することによって非晶質シリコン層6を20nm形成す
る。この例では、石英基板1側から順に、燐:1×10
19cm-3、燐:1×1016cm-3、ボロン:1×1019
cm-3とした。
【0030】この非晶質シリコン層4〜6の形成にはプ
ラズマCVDを用いたが、これに限定されるものではな
く、非晶質シリコン層を形成できる手法であれば何を用
いてもよい。例として、プラズマCVDの他にスパッタ
リングデポジション法、熱CVD法、Cat−CVD法
などが挙げられる。
【0031】次に、非晶質シリコン層6上に、触媒元素
としてNi7を0.05nm蒸着した。この触媒元素の
形成方法も蒸着法に限定されるものではなく、イオン打
ち込み、Ni溶液の塗布など触媒元素を非晶質シリコン
層6に導入できる方法であれば何を用いてもよい。
【0032】次に、このようにして形成したシリコン結
晶薄膜体101に、600℃の熱処理を10時間施すこ
とによって結晶化を行う。但し、熱処理は、窒素雰囲気
中で行なったが、水素雰囲気中、ハロゲン雰囲気中、希
ガス雰囲気中などで行なってもよい。
【0033】この熱処理によって、非晶質シリコン層4
〜6は、図1に示した結晶シリコン層4a〜6aに変換
される。この変換された結晶シリコン層6a上に、非晶
質シリコン層8を2nm形成する。ここで、この非晶質
シリコン層8の形成には、プラズマCVD法を用いた。
原料ガスにはモノシラン(SiH4 )を用い、ドーパン
トガスにはジボラン(B2 6 )を用いた。
【0034】このようにして形成したシリコン薄膜上
に、図1に示すようにITO透明導電膜9を形成し、こ
の上に、A1電極10を形成することによって太陽電池
100を形成する。
【0035】このように、第1の実施の形態のシリコン
結晶薄膜光起電力素子は、石英基板1上、又は金属電極
2および透明導電膜3による電極層が表面に形成された
石英基板1上に、非晶質シリコン層4〜6及び触媒元素
7を形成した後、熱処理を施すことによって結晶シリコ
ン層4a〜6aに変換し、この結晶シリコン層6a上に
非晶質シリコン層8を形成したことを特徴としている。
【0036】このような構成によれば、まず、非晶質シ
リコン層4〜6は、燐を含む層とボ口ンを含む層、シリ
コンのみしか含まない層等が積層されて形成され、更に
上部の非晶質シリコン層6に接して又は非晶質シリコン
層6内部に触媒元素7又は触媒元素とシリコンの化合物
が形成され、これに熱処理が施されることによって、結
晶化率が高い結晶(結晶シリコン層4a〜6a)を高速
で形成することができる。
【0037】従来の太陽電池では、結晶層の結晶化率が
高くなり、結晶品質が高くなると結晶シリコン層の表面
部での再結合が特性に大きく影響を及ぼす。一方、薄膜
結晶シリコン太陽電池の膜厚は1〜10μmであること
が一般的であり、原料ガス使用量の観点からも有利であ
る。この場合、太陽電池の窓層の膜厚は10nm〜50
0nmが適当である。このような膜厚では、窓層で生成
された少数キャリアが窓層の表面部にまで容易に到達
し、表面の再結合によって多くの少数キャリアが消滅す
る。これによって太陽光における短波長の光の感度が大
幅に減少し、太陽電池特性を劣化させることとなる。
【0038】本実施の形態のように触媒元素7を導入
し、熱処理を施すことによって形成された結晶シリコン
層4a〜6a上に非晶質シリコン層8を形成すること
で、表面での再結合が飛躍的に減少する。更に、その非
晶質シリコン層8を形成することによって、結晶シリコ
ン層4a〜6a中に微量に含まれている触媒元素等の不
純物が非晶質シリコン層8形成中に非晶質シリコンに吸
収され、結晶シリコン層4a〜6aの特性を大きく向上
させることができる。
【0039】また、他の構成は同じで非晶質シリコン層
8を形成していない太陽電池も同様に作製し、特性の比
較を行なった。その結果、本実施の形態の非晶質シリコ
ン層8を形成した太陽電池では、短絡電流が向上し、非
晶質シリコン層8を形成していない太陽電池に比べて
1.22倍となった。
【0040】この他に、石英基板上に熱CVD法を用い
て非晶質シリコン層を形成し、触媒元素としてNiを
0.05nm形成した。その後、熱処理を600℃で1
時間行い、非晶質シリコン層を結晶シリコン層に変換し
た。その後、形成された結晶シリコン層上に熱CVDに
よって非晶質シリコンを50nm形成した。このように
形成したシリコン薄膜のSIMS分析を行なったとこ
ろ、非晶質シリコン層を形成しなかったシリコン薄膜の
結晶シリコン表面ではNi濃度が5×1019cm-3であ
ったのに対して、非晶質シリコン層を形成したシリコン
薄膜の結晶シリコン表面部ではNi濃度が2.3×10
18cm-3であった。
【0041】また、上記第1の実施の形態の構成におい
て、結晶シリコン層4a〜6aの導電型を裏面電極側か
らn層、i層、p層と積層させたnip構造とした。但
し、i層とは、シリコン元素以外に意図的に不純物を混
入させていない層である。このような構成の太陽電池に
おいて、非晶質シリコン層4〜6から触媒元素7と熱処
理によって変換された結晶シリコン層4a〜6aにおい
て、最表面となるp層上に非晶質シリコン層8を形成し
た太陽電池と非晶質シリコン層8を形成しないものを作
製し、短絡電流および開放電圧を比較した。その結果、
非晶質シリコン層8を形成した太陽電池は、形成しなか
ったものに比べ短絡電流が1.2倍、開放電圧が1.1
5倍に向上した。さらに、この構成において、非晶質シ
リコン層8に炭素をドーピングさせた太陽電池も作製し
た。本実施例では、この非晶質シリコン層8はプラズマ
CVDを用いて形成した。炭素の混入にはCH4 をドー
ピングガスに用いた。これによって非晶質シリコン層の
バンド幅が広がり、非晶質シリコン層8中における光吸
収が少なくなり太陽電池で発電に寄与できる光の量を多
くできる。これによって、非晶質シリコン層に炭素を含
まない場合に比べて短絡電流は1.05倍に向上した。
なお、この非晶質シリコン中に含まれる炭素の量は数%
から効果があった。
【0042】(第2の実施の形態)図3は、本発明の第
2の実施の形態に係るシリコン結品薄膜光起電力素子の
構成を示す図である。但し、この図3に示す第2の実施
の形態において図1の第1の実施の形態の各部に対応す
る部分には同一符号を付す。
【0043】この図3に示すシリコン結晶薄膜光起電力
素子200は、石英基板1上に次の記述順に形成された
銀電極(金属電極)2と、ZnO透明電極(透明導電
膜)3と、結晶シリコン層11aと、多結晶シリコン層
12a,13aと、非晶質シリコン層14と、Al電極
15とを備えて構成されている。
【0044】このような構成のシリコン結晶薄膜光起電
力素子200の製造方法を、図4および図5を参照して
説明する。
【0045】まず図4に示すように、石英基板1上に、
銀電極2、ZnO透明電極3を順次形成し、このZnO
透明電極3上に、60nmの燐を含む非晶質シリコン層
11を60nm形成し、更に非晶質シリコン層11の表
面の一部に触媒元素のNi層12を0.1nmの厚さで
形成する。
【0046】次に、このようにして形成したシリコン結
晶薄膜体201に、600℃の熱処理を30時間施すこ
とによって、非晶質シリコン層11を図5に示すように
結晶シリコン層11aに変換した。
【0047】更に、結晶シリコン層11a上に熱CVD
法を用いて、燐を低濃度に含む非晶質シリコン層12を
3μm、ボロンを含む非晶質シリコン層13を50nm
形成する。次に、このようにして形成したシリコン結晶
薄膜体202に熱処理を行ない固相成長によって非晶質
シリコン層1 2,13を、図3に示すように多結晶シ
リコン層12a、13aに変換する。この上部にp型ド
ーパントを含む非晶質シリコン層14を、熱CVD法を
用いて1nm形成し、水素雰囲気中で熱処理を行う。更
に非晶質シリコン層14上にA1電極15を形成して太
陽電池200とした。
【0048】このように、第2の実施の形態のシリコン
結晶薄膜光起電力素子は、石英基板1上、又は金属電極
2および透明導電膜3による電極層が表面に形成された
石英基板1上に、非晶質シリコン層11及び触媒元素1
2を形成した後、熱処理を施すことによって結晶シリコ
ン層11aに変換し、この結晶シリコン層11a上に非
晶質シリコン層1 2,13を形成したのち熱処理によ
って多結晶シリコン層12a,13aに変換し、この上
に非晶質シリコン層14を形成することによって構成し
たことを特徴としている。
【0049】このような構成によれば、上記第1の実施
の形態と同様の効果を得ることができる。また、非晶質
シリコン層14を形成しない太陽電池と、第2の実施の
形態の太陽電池との出力特性の比較を行った結果、非晶
質シリコン層14が形成された第2の実施の形態の太陽
電池の短絡電流は1.95倍となった。なお、第2の実
施の形態の太陽電池は、石英基板1側からn+np+構造
としたが、p+pn+構造とした場合においても同様の効
果が認められた。また非晶質シリコン層14には水素プ
ラズマ処理を加えるとさらに効果的であった。
【0050】(第3の実施の形態)図6は、本発明の第
3の実施の形態に係るシリコン結品薄膜光起電力素子の
構成を示す図である。但し、この図6に示す第3の実施
の形態において図3の第2の実施の形態の各部に対応す
る部分には同一符号を付す。
【0051】この図6に示すシリコン結晶薄膜光起電力
素子300は、第2の実施の形態の素子200とほぼ同
構成であるが、異なる点は、多結晶シリコン層13aの
上に直接Al電極15を形成し、これの上から非晶質シ
リコン層14を形成し、更にAl電極15上に形成され
た非晶質シリコン層14の一部を1%の弗化水素酸水溶
液にてエッチングすることによって、電力取り出し部1
6を形成した。
【0052】このように、第3の実施の形態のシリコン
結晶薄膜光起電力素子によれば、p又はn導電型の非晶
質シリコンの抵抗はp又はn導電型の結晶シリコンに比
べて高いので、上記のように多結晶シリコン層13a上
にAl電極15を形成し、この上に非晶質シリコン層1
4を形成した構成とすることで非晶質シリコン層14の
抵抗を少ないものとすることができる。この構成の太陽
電池300のFF(Fill Factor)は上記第2の実施の
形態で作成した太陽電池200の1.1倍であった。
【0053】また、以上の第1〜第3の実施の形態にお
ける触媒元素は、Al以外にもNi,Ge,Fe,C
o,Pt,Au,Pd等を使用することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基板上、又は電極層が表面に形成された基板上に、非晶
質シリコン層及び触媒元素を形成した後、熱処理を施す
ことによって結晶シリコン層に変換し、この結晶シリコ
ン層に非晶質シリコン層を形成したので、結晶化率の高
いシリコン結晶膜を高速で形成することができ、高効率
の光起電力特性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るシリコン結晶
薄膜光起電力素子の構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態に係るシリコン結晶薄膜光起
電力素子の製造方法を説明するための図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係るシリコン結晶
薄膜光起電力素子の構成を示す図である。
【図4】第2の実施の形態に係るシリコン結晶薄膜光起
電力素子の製造方法を説明するための図である。
【図5】第2の実施の形態に係るシリコン結晶薄膜光起
電力素子の製造方法を説明するための他の図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るシリコン結晶
薄膜光起電力素子の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 石英基板 2 金属電極 3 透明導電膜 4 燐を高濃度にドープした非晶質シリコン層 4a 高濃度n型多結晶シリコン層 5 燐を低濃度にドープした非晶質シリコン層 5a 低濃度n型多結晶シリコン層 6 ボロンをドープしだ非晶質シリコン層 6a p型多結晶シリコン層 7 Ni層 8 非晶質シリコン層 9 ITO透明導電膜 10 Al電極 11 燐を含む非晶質シリコン層 11a n型多結晶シリコン層 12 燐を低濃度に含む非晶質シリコン層 12a 低濃度n型多結晶シリコン層 13 ボロンを含む非晶質シリコン層 13a p型多結晶シリコン層 14 p型ドーパントを含む非晶質シリコン層 15 Al電極 16 電力取り出し部 100,200,300 シリコン結晶薄膜光起電力
素子 101,201,202 シリコン結晶薄膜体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 31/10 H01L 31/10 A 5F052 (72)発明者 皆川 康 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社アドバンスリサーチセンタ内 (72)発明者 佐々木 唯 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社アドバンスリサーチセンタ内 Fターム(参考) 4K030 AA20 BA30 CA05 DA09 FA01 HA01 LA16 4M118 AA01 AB10 BA01 CA15 CB06 CB07 5F045 AA03 AA08 AB03 AB04 AC01 AC19 AF03 AF10 AF14 BB16 CA13 DA52 HA16 5F049 MA04 MB03 NA08 PA11 PA15 PA20 SE02 SS01 5F051 AA03 CA15 CB12 CB24 CB30 DA04 FA02 GA03 5F052 AA11 AA17 CA10 DA02 DB01 DB03 DB07 EA16 FA06 HA01 JA09

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上又は表面に電極層を有する基板上
    に形成された少なくとも2種類以上の導電型の結晶シリ
    コン層と、 この結晶シリコン層上に形成された非晶質シリコンのみ
    の層又は非晶質シリコンを含む層による非晶質シリコン
    層とを備えることを特徴とするシリコン結晶薄膜半導体
    装置。
  2. 【請求項2】 前記非晶質シリコン層は、この非晶質シ
    リコン層と接する前記結晶シリコン層の導電型と同じ導
    電型を備えることを特徴とする請求項1記載のシリコン
    結晶薄膜半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記結晶シリコン層の導電型は、p導電
    型およびn導電型であることを特徴とする請求項1記載
    のシリコン結晶薄膜半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記結晶シリコン層の導電型は、前記基
    板側からp導電型、i導電型、n導電型の順、又はn導
    電型、i導電型、p導電型の順であることを特徴とする
    請求項1記載のシリコン結晶薄膜半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記非晶質シリコン層には、非晶質シリ
    コンのバンド幅を広げる働きを有する不純物が含まれて
    いることを特徴とする請求項1記載のシリコン結晶薄膜
    半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記結晶シリコン層は、一部又は全部に
    触媒元素を含むことを特徴とする請求項1記載のシリコ
    ン結晶薄膜半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記触媒元素は、Ni,Ge,Fe,C
    o,Pt,Au,Pd,Alの何れかであることを特徴
    とする請求項6記載のシリコン結晶薄膜半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記非晶質シリコン層の水素含有量は
    0.1%以下であることを特徴とする請求項1記載のシ
    リコン結晶薄膜半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記非晶質シリコン層は水素雰囲気中で
    熱処理を施されることを特徴とする請求項8記載のシリ
    コン結晶薄膜半導体装置。
  10. 【請求項10】 基板上又は表面に電極層を有する基板
    上に形成された少なくとも2種類以上の導電型の結晶シ
    リコン層と、 この結晶シリコン層上に形成された電極と、 前記結晶シリコン層および前記電極上にこの電極上面の
    一部又は全てを除き形成された非晶質シリコンのみの層
    又は非晶質シリコンを含む層による非晶質シリコン層と
    を備えることを特徴とするシリコン結晶薄膜半導体装
    置。
  11. 【請求項11】 前記結晶シリコン層は非晶質として形
    成され、熱処理を行なうことで結晶化されることを特徴
    とする請求項1〜4,10のいずれかに記載のシリコン
    結晶薄膜半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記結晶シリコン層は全ての導電層に
    おいて結晶成分が95%以上を占めることを特徴とする
    請求項1〜4,10,11のいずれかに記載のシリコン
    結晶薄膜半導体装置。
  13. 【請求項13】 基板上又は表面に電極層を有する基板
    上に、少なくとも2種類以上の導電型の非晶質シリコン
    層を形成する第1の形成ステップと、 前記非晶質シリコン層上に触媒元素を蒸着したのち前記
    非晶質シリコン層を結晶シリコン層に変換するための熱
    処理を行う加熱ステップと、 この加熱ステップにて変換された結晶シリコン層上に非
    晶質シリコンのみの層又は非晶質シリコンを含む層によ
    る非晶質シリコン層を形成する第2の形成ステップとを
    含むことを特徴とするシリコン結晶薄膜半導体装置の製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006524439A (ja) * 2003-04-24 2006-10-26 エーエスエム アメリカ インコーポレイテッド 高機能粒子構造を有する多結晶膜の堆積方法
JP2010533384A (ja) * 2007-07-31 2010-10-21 ティージー ソーラー コーポレイション 太陽電池及びその製造方法

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