JP2003078338A - 低交差偏波2重偏波平面アンテナ及び給電法 - Google Patents

低交差偏波2重偏波平面アンテナ及び給電法

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JP2003078338A
JP2003078338A JP2001263088A JP2001263088A JP2003078338A JP 2003078338 A JP2003078338 A JP 2003078338A JP 2001263088 A JP2001263088 A JP 2001263088A JP 2001263088 A JP2001263088 A JP 2001263088A JP 2003078338 A JP2003078338 A JP 2003078338A
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feeding
patch
antenna
pin
slot
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JP2001263088A
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Yoshiyuki Fujino
義之 藤野
Masato Tanaka
正人 田中
Masaharu Fujita
正晴 藤田
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Communications Research Laboratory
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】低交差偏波2重偏波平面アンテナ及び給電方法
に関し,従来例の2重スロット結合給電法による高次モ
ードの発生を低減し,交差偏波識別度を向上する。 【解決手段】アンテナは2層の誘電体基板12,15の
中間に地板13を挟んでいる。誘電体12の表面に円型
パツチ10を設ける。パツチ10の中心を通り、直交
X、Y軸を設定する。地板13上にX軸に沿ってスロツ
ト14をパツチ10の中心と合わせて配置する。誘電体
15のA、裏面にY軸に沿ってマイクロストリツプライ
ン16aを配置し、給電点を17aとする。同様にX軸
に沿うマイクロストリツプライン16bをスロツト14
と重ならないように小間隔をとって配置し、給電ピン1
1により円型パツチ10と接続し、同16bの他端を給
電点17bとし、さらに解放スタツプ18を設けてイン
ピーダンスマツチングをとる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低交差偏波2重偏波
平面アンテナ及び給電法に関する。
【0002】同一周波数を利用する直交2重偏波アンテ
ナは,偏波分離度(水平偏波駆動時に発生する垂直偏波
成分の割合が低く,垂直偏波駆動時に発生する水平偏波
成分の割合が低いこと)が良いため,マイクロ波電力を
伝送するためのレクテナアンテナや,合成開口レーダの
標準ターゲットとして,水平偏波を受信して垂直偏波を
送信したり,垂直偏波を受信して水平偏波を送信する偏
波変換型のアンテナとして用いられるバン・アッタ・ア
レー(Van Atta-Array) アンテナ用の素子として応用が
可能と見られている。この直交2重偏波平面アンテナ
は,一つのアンテナで2つの偏波に対応しているため2
つの異なる信号を送受信するために使用することができ
る。これらの,2重偏波円形パッチアンテナは2点ピン
給電やスロット結合給電が行われてきたが,それぞれに
問題があり,その改善が望まれている。
【0003】
【従来の技術】マイクロ波により離れた場所や,移動体
に対して電力を伝送することができるようにマイクロ波
送電用のアンテナとして円形パッチを用いた円形マイク
ロストリップアンテナが従来から用いられている。その
場合の給電法として2点ピン給電と,スロット結合
給電という2つの方法があり,それぞれ図11,図12
を用いて以下に説明する。
【0004】図11は従来の2点ピン給電による円形マ
イクロストリップアンテナの構成である。図中,80は
誘電体,81は円形の導体で構成される円形パッチ,8
2,83は給電ピンである。このアンテナは,誘電体8
0上に円形パッチ81を設け,この円形パッチ81のx
軸上に給電ピン82を設け,y軸上に給電ピン83を設
けたものである。この構成では,一方の給電ピン82か
ら水平偏波の信号を0度の位相で給電し,他方の給電ピ
ン83から垂直偏波の信号を90度の位相で給電するこ
とで,円偏波を発生するようにしている。しかし,この
2点ピン給電の構成では,一方の給電ピンの軸を中心と
して円形パッチの左右の構造を見ると,他の給電ピンが
存在するため左右対称の構造になっていない。このた
め,このアンテナの構造により決まる共振周波数を基本
周波数とした場合に,高次モード(基本周波数の1.8
倍程度の周波数)が発生するという問題があった。特に
広帯域化するため基板を厚くし,誘電率を下げた場合に
多く発生し,指向性,インピーダンス特性や,軸比(円
偏波の水平軸と垂直軸の成分の比率)が悪化するという
問題があった。この点に関する研究発表が,昭和57年
度電子通信学会総合全国大会論文集, No.649,p3-102,
鈴木康夫他2名著の論文「マイクロストリップアンテナ
における高次モードの抑圧」として発表されている。
【0005】また,水平偏波を給電した時に垂直偏波成
分が発生する割合や,垂直偏波を給電した時に水平偏波
成分が発生する割合を表す交差偏波識別度(または交差
偏波分離度という:XPR(Cross Polarization Rati
o)) が低下するという問題があった。
【0006】図12は従来の2重スロット結合給電によ
る円形マイクロストリップアンテナの構成であり,Y.Mu
rakami.et.alの論文“Study on Mutual Coupling betwe
en Two Ports of Dual Slot-Coupled Circular Microst
rip Antennas”IEICE Trans.Commun. Vol.E77-B. No6,p
p.108-115, Jun.1994に記載されている。図12のA.
は裏面側のマイクロストリップラインのパターン,B.
は断面図である。図中,84は表面側に設けた円形パッ
チ,85は誘電体,86は中間に配置された導体で構成
された地板,87は誘電体,88,89は裏面側に設け
られた2つのマイクロストリップライン,90,91は
各マイクロストリップライン88,89の端部に設けら
れた給電点,92,93は地板86に設けられた2つの
スロット(細い穴)である。
【0007】このアンテナは,誘電体85上に円形パッ
チ84を設け,誘電体85の下層に導体で構成する地板
86が設けられ,この地板86に対し図に示すように円
形パッチ84のx軸とy軸上の,円の中心からオフセッ
トした位置に短い長さの2重化スロットであるスロット
92,93を設ける。更に,この地板86の下層(アン
テナの裏面)に設けた誘電体87に2つのマイクロスト
リップライン88のパターンが配置され,その端部に給
電点90,91を設ける。
【0008】図12のアンテナの場合も,一方のマイク
ロストリップライン88の端部に設けられた給電点90
から信号を0度の位相で給電し,他方のマイクロストリ
ップライン89の端部に設けられた給電点91から同じ
信号を90度の位相で給電することで,スロット結合に
より円偏波を発生するようにしている。そのために2つ
の給電点が必要であるが,このアンテナの構造では,ス
ロット92,93は何れも円形パッチ84の中心からず
れているため,本来の共振周波数より高い周波数である
高次モードが発生するという問題があった。
【0009】以上の従来例は円偏波発生に関するもので
あるが,各モデルが有している2つの給電点のそれぞれ
に水平偏波および垂直偏波の2種類の信号を入力するこ
とで,2重偏波用アンテナとしても機能するものであ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記したように2重偏
波の円形マイクロストリップアンテナにおいて,上記し
たように従来の2点ピン給電法では高次モードの発生
や,交差偏波識別度が悪いという問題があった。
【0011】本発明は,従来の2重スロット結合給電法
による高次モードの発生という問題を解決し,高次モー
ドを低減し,交差偏波識別度(要求される識別度は正面
方向で40dB)を向上することができる低交差偏波2
重偏波平面アンテナ及び給電法を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はスロット結合と
ピン結合を組み合わせることにより低交差偏波の2重偏
波平面アンテナを実現し,その給電法を実現したもので
ある。
【0013】図1は本発明の基本構成を示す。図1の
A.は表面,B.は断面,C.は地板,Dは裏面を表
す。B.の断面はA.に示す表面のx軸の線における断
面図である。図中,1は円または多角形(4角形,5角
形,6角形等)の何れかの形状をとることができるパッ
チであり,図1では円形の例を示す。2はパッチ1上に
設けられた給電ピン,3は誘電体,4は導体で構成する
地板,5は上記給電ピン2とパッチ1の中心を通る線
(図1ではx軸)上に設けられ,前記パッチ1の中心に
地板に開けられた細長いスロット,6は誘電体,7aは
スロット5と交差する方向の軸(図1ではy軸)上に配
置されスロット給電するために第1の給電点8aに接続
された第1のマイクロストリップライン,7bはスロッ
ト5と同じ方向のx軸の方向に設けられ,一方の端子が
上記給電ピン2と地板に設けられた通過用の穴を通過す
る線と接続され,他方の端子が第2の給電点8bと接続
された第2のマイクロストリップライン,8aはスロッ
ト給電のための第1の給電点,8bはピン給電のための
第2の給電点である。
【0014】図1の構成では,表面にパッチ1を設けた
誘電体3の下部に導体から成る地板4を配置し,前記地
板4の前記パッチ1の中心点を通る縦・横の軸の一方の
軸方向(図1の例ではx軸方向)にスロット5を配置
し,前記一方の軸上の前記スロット5の一方の端部の微
小距離だけ離れた位置に対応する前記パッチ上に一つの
給電ピン2を設け,前記地板4の下層に設けた誘電体6
の裏面に,前記スロット5と直交する軸方向に配置され
て給電点と接続する第1のマイクロストリップライン7
aと,一端が前記給電ピンと直結して他端が第2の給電
点と接続する第2のマイクロストリップライン7bとを
配置して低交差偏波2重偏波平面アンテナを構成したも
のである。
【0015】本発明は,スロット結合給電とピン結合給
電を組み合わせることにより,従来の問題を解決するも
のである。すなわち,第2の給電点8bから第2のマイ
クロストリップライン7bを介してピン結合を行うため
に設けられた給電ピン2(パッチ1上)からスロット5
の方向を見た場合,左右対称の構成にすることにより上
記従来の2つのピンを設けた場合のピン結合により生じ
る他方のピンの影響を無くすことができ,ピン給電によ
る高次モードの発生を低減することができる。また,第
1の給電点8aから第1のマイクロストリップライン7
aを介してスロット給電を行うためのスロット5がパッ
チ1の中心に設けられているため,2つの交差偏波識別
度(分離度)を向上することができ,高次モードの発生
を低減することができる。
【0016】この図1に示す構成を備えるアンテナに対
し,第1の給電点8aに水平または垂直方向に偏波され
た信号を給電し,第2の給電点8bにその第1の給電点
の信号と直交する方向に偏波された信号を給電すること
により,離れた地点へ直交2重偏波により同時に2信号
を伝送する構成のアンテナにおいて高次モードの発生を
抑止すると共に,交差偏波識別度を改善することがで
き,水平及び垂直偏波信号の相互干渉を低減することが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】図2は実施例1の構成例1,図3
は実施例1の構成例2を示し,円形マイクロストリップ
アンテナ(CMSA:Circular Micro-Strip Antenna)
と称されるアンテナとして構成される。
【0018】図2において,10は円形パッチ,11は
パッチ10上に設けられた給電ピン,12は基板を構成
するテフロン等のフッ素樹脂による誘電体,13は銅で
構成された地板,14は上記給電ピン11とパッチ10
の中心を接続する線(図1ではx軸)上であって,前記
パッチ10の中心に設けられた短い長さのスロット,1
5は誘電体,16aはスロット14と交差する方向の軸
(図1ではy軸)上に配置されスロット給電するための
給電を行うための第1の給電点と接続された第1のマイ
クロストリップライン,16bは一方が上記給電ピン1
1と接続され,他方が第2の給電点と接続された第2の
マイクロストリップライン,17aは第1の給電点,1
7bは第2の給電点,18は開放スタブである。また,
図3において,10〜17bの各符号は図2の同一符号
の各部に対応し,異なるのは図2の開放スタブ18の代
わりに19で示すように線幅が途中で変化する階段状パ
ターンを設けた点である。
【0019】図2,図3において,給電ピン2の取り付
け位置はアンテナ直径の1/3程度の位置とすることで
入力インピーダンスを標準(50Ω)の値にすることが
できるが,その位置とスロットが干渉する(重なる)た
め,給電ピン2の位置を外側にオフセットする(位置を
ずらす)必要があり,そうなると入力インピーダンスが
大きくなるため,これを修正して標準の値にするため図
2に示す構成例1では開放スタブ18を設けた。
【0020】図3の構成例2では,インピーダンスを増
やすため,図2に示す開放スタブ18の代わりにマイク
ロストリップラインの線幅を一定長だけ変えた階段状パ
ターン19を設けた。
【0021】この図2,図3に示すアンテナは,スロッ
ト結合給電とピン結合給電を同時に使用して直交2重偏
波給電を行うものである。給電点1において,スロット
結合給電を行い,y方向の偏波を生成する。また,給電
点2において,ピン給電によりx方向の偏波を生成す
る。ここで,ピン給電はスロット位置と干渉しないため
に通常よりパッチの外側(x=6.0mm)に移動させ
ており,開放スタブ18を設けて整合回路を接続してい
る。アンテナは円形パッチアンテナを厚さ1.5mm,
比誘電率2.17の基板上に形成した。
【0022】図2,図3では円形パッチ10を使用して
いるが,円形に限定されることなく,単一の給電ピンか
ら見て対称性を持つ多角形(正方形,正5角形,正6角
形,正8角形等)の場合にも同様の特性を発揮すること
ができる。更に,円形や正多角形でなくとも,円形や正
多角形の周囲の一部が欠落(切り欠け)した形状であっ
ても良い。
【0023】図4は実施例2の構成を示す図である。こ
の実施例2も円形マイクロストリップアンテナ(CMS
A)に属するが,図2,図3のように誘電体の基板とし
て固体の誘電体を使用せず,ハニカム基板24を使用し
た点で相違する。
【0024】図4において,A.は全体の外観図,B.
はアンテナを構成する各素材の構成を示す。図中,20
は円形パッチ,21はパッチ10上に設けられた給電ピ
ン,22は樹脂(絶縁体または誘電体),23は接着シ
ート,24は空気を誘電体とする紙または樹脂で作られ
た5mm程度の厚さを持つハニカム(蜜蜂の巣穴)の基
板,25は接着シート,26は銅からなる地板,27は
22と同じ裏面の樹脂である。この,樹脂22には裏面
側には図示省略されているが上記図2,図3と同様の第
1のマイクロストリップライン,と第2のマイクロスト
リップライン及び第1の給電点と,第2の給電点が設け
られており,更に上記図2に設けられた開放スタブ18
または図3に示す階段状パターン19が図示省略されて
いる。
【0025】この実施例2の構成によればハニカムによ
り構成することで,アンテナ全体をかなり軽量化するこ
とができ,運搬及び取り付けが容易になる。
【0026】図5は本発明と従来例のアンテナの数値列
であり,本発明はスロットピン給電アンテナについてテ
フロン(登録商標)基板を用いた例(これをモデルと
する)とハニカム基板を用いた例(これをモデルとす
る)の2つを示し,従来の2点ピン給電の例(これをモ
デルとする)の合計3つの例についてアンテナを構成
する数値例を示す。この図では,材質,比誘電率,パッ
チ半径,厚さ及びピン位置については〜の各モデル
について各数値を示す,スロット長,スロット幅,スロ
ット側スタブ長,ピン給電側スタブ長及びピン給電側ス
タブ位置は本発明の,の2つのモデルにだけ備えら
れたスロットとスタブについての数値例である。
【0027】図6は本発明と従来例の入力特性を示し,
A.は本発明の図5に示すハニカム基板のモデル(ス
ロットピン給電)についての入力特性の理論値(〜
)と実験値(〜)であり,B.は従来例の上記図
5のモデル(2点ピン給電)についての入力特性の理
論値と実験値であり,横軸は周波数(GHz),縦軸は
損失量(dB)を表す。入力特性として反射特性S
11(入力端子1から端子1への反射率),S22(入力端
子2から端子2への反射率),及び透過特性S21(端子
1から端子2への透過率),S12(端子2から端子1へ
の透過率)を示し,それぞれの理論値と実験値を示す。
【0028】また,図6のC.には本発明のモデル,
従来例のモデルについてピン給電とスロット給電の共
振周波数(理論値と実験値)と,その周波数における透
過特性(S21)の理論値,実験値を示している。
【0029】本発明のアンテナについて,電磁界シミュ
レーション(IE3D)を使った理論検討を行い,従来
の2点ピン給電の場合と理論値と実験値を比較した。そ
の結果を図7,図8に示す。但し,この場合の理論値
は,無限地板を想定し,実験値は60cm角の地板(約5
波長)を使用し,交差偏波の2次元パターンを測定する
ため平面近傍界測定を使用し,交差偏波の測定限界値は
−40dBであった。
【0030】図7は本発明のアンテナのスロット給電時
と従来例の放射指向性を示す。
【0031】本発明のアンテナは上記図5に示すハニカ
ム基板のモデルを用い,上記図4に示すハニカム基板
のアンテナの給電点1(スロット給電用)に給電した時
のxz面内の主偏波及び交差偏波の理論値(図7の,
)及び実験値(図7の,)の特性を示し,比較の
ため,従来例のアンテナ(図11に示す2点ピン給電の
アンテナで,上記図5のモデル)のピン給電時におけ
る理論値(図7の,)と実験値(図7の,)の
特性を示す。図中,縦軸は利得(Directivity) ,横軸
は水平面の角度(但し,正面方向を0度とする)を表
す。
【0032】この図7により明らかなように,2点ピン
給電の交差偏波識別度の実験値が正面方向で23dBで
あるのに対し,本発明の給電法では交差偏波の分離度が
38dBまで15dB程度改善されていることが分か
る。
【0033】図8は本発明のアンテナのピン給電時と従
来例の放射指向性を示す。
【0034】図8の本発明のアンテナと従来例のアンテ
ナは上記図7と同じであり,図8のA.は本発明のアン
テナについては給電点2からピン給電した時のxz面内
の指向性を示し,縦軸は利得,横軸は水平面の角度(正
面方向を0度とする)を表し,図中の〜は上記図7
と同様に本発明のアンテナの主偏波,交差偏波の理論
値,実験値を示し,〜は従来のアンテナの主偏波,
交差偏波の理論値,実験値を示す。
【0035】図8のB.は正面方向の交差偏波識別度
(XPR値)を本発明(スロットピン給電)と従来(2
点ピン給電)の両方について示し,本発明の場合はピン
給電の時のXPR値と,スロット給電の時のXPR値の
理論値と実験値を示す。本発明のアンテナのピン給電時
の指向性は理論値と実験値がほぼ一致している。
【0036】この場合も,本発明の給電法での正面方向
の交差偏波識別度の実験値は48dBであり,2点ピン
給電の場合と比較して25dB程度改善されていること
が分かる。
【0037】図9,図10は近傍界測定による交差偏波
データの比較(その1),(その2)である。
【0038】図9のA.は本発明によるアンテナのスロ
ット給電の場合の交差偏波の遠方界指向性のデータを示
し,B.は従来の2点ピン給電の場合の交差偏波の遠方
界指向性のデータを示す。図9のA.及びB.は,パッ
チアンテナを垂直に設置(図2におけるx軸を縦に,y
軸を横に,z軸を正面方向として設置)した時の方位角
(Azimuth(deg)で表示)を横軸,仰角(Elevation(deg)
で表示)を縦軸として表示してあり,正面方向は方位
角,仰角ともに0度である。図9のA.に示す本発明の
アンテナのスロット給電の場合は,アジマス及びエレベ
ーションの広角度にわたって−30dBより小さな交差
偏波を示しており,特に正面方向では−40dB以下と
なっているのに対し,図9のB.に示す従来例では交差
偏波レベルは広角度にわたって−20dB前後にとどま
っている。このため,交差偏波識別度が改善されている
ことが分かる。
【0039】次に図10のA.は本発明によるアンテナ
のピン給電の場合の交差偏波の遠方界指向性のデータを
示し,B.は従来の2点ピン給電の場合の交差偏波の遠
方界指向性のデータを示す。図10のA.及びB.はパ
ッチアンテナを垂直に設置(図2におけるy軸を縦に,
x軸を横に,z軸を正面方向として設置)した時の方位
角を横軸,仰角を縦軸とし, 横軸, 縦軸の表示は上記図
9と同様であり,正面方向は方位角,仰角ともに0度で
ある。この図10によっても,本発明のアンテナのピン
給電の場合は交差偏波が正面方向(0度方向)で−40
dB以下であり,従来の2点ピン給電の場合より改善さ
れている。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば,2重偏波マイクロスト
リップアンテナにおいて,スロットピン結合給電を行う
ことにより交差偏波を低減することができる。また,交
差偏波識別度を大幅に低減することができる。
【0041】更に,本発明により水平・垂直の各偏波の
共振点を独立に構成可能であり,偏波共用アンテナ(2
つの信号を異なる2つの偏波成分のそれぞれを使用する
ことにより1つのアンテナを使用して送信または受信す
るアンテナ)としても使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示す図である。
【図2】実施例1の構成例1の構成を示す図である。
【図3】実施例1の構成例2の構成を示す図である。
【図4】実施例2の構成を示す図である。
【図5】本発明と従来例のアンテナの数値列を示す図で
ある。
【図6】本発明と従来例の入力特性を示す図である。
【図7】本発明のアンテナのスロット給電時と従来例の
放射指向性を示す図である。
【図8】本発明のアンテナのピン給電時と従来例の放射
指向性を示す図である。
【図9】近傍界測定による交差偏波データの比較(その
1)を示す図である。
【図10】近傍界測定による交差偏波データの比較(そ
の2)を示す図である。
【図11】従来の2点ピン給電による円形マイクロスト
リップアンテナの構成を示す図である。
【図12】従来の2重スロット結合による円形マイクロ
ストリップアンテナの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 円または多角形の形状のパッチ 2 給電ピン 3 誘電体 4 導体の地板 5 スロット 6 誘電体 7a 第1のマイクロストリップライン 7b 第2のマイクロストリップライン 8a 第1の給電点 8b 第2の給電点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 正晴 東京都日野市旭が丘六丁目6番 都立科学 技術大学内 Fターム(参考) 5J021 AA01 AB06 CA03 HA10 JA06 5J045 AA16 BA04 CA04 DA10 FA01 GA04 GA07 HA02 JA02 JA03 NA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にパッチを設けた誘電体層の下部に
    導体から成る地板を配置し,前記地板の前記パッチの中
    心点を通る縦・横の一方の軸方向にスロットを配置し,
    前記一方の軸上の前記スロットの一方の端部の微小距離
    だけ離れた位置に対応する前記パッチ上に一つの給電ピ
    ンを設け,前記地板の下層に設けた誘電体の裏面に,前
    記スロットと直交する軸方向に配置されて給電点と接続
    する第1のマイクロストリップラインと,一端が前記給
    電ピンと直結して他端が第2の給電点と接続する第2の
    マイクロストリップラインとを配置したことを特徴とす
    る低交差偏波2重偏波平面アンテナ。
  2. 【請求項2】 請求項1において,前記パッチを円形と
    することを特徴とする低交差偏波2重偏波平面アンテ
    ナ。
  3. 【請求項3】 請求項1において,前記パッチを前記給
    電ピンに対して左右対称となる方形を含む多角形とする
    ことを特徴とする低交差偏波2重偏波平面アンテナ。
  4. 【請求項4】 請求項1において,前記第2のマイクロ
    ストリップラインの前記一端と第2の給電点との間で前
    記パッチの範囲内の位置において,前記マイクロストリ
    ップラインと交差する一方の方向に所定の長さのマイク
    ロストリップラインを配置してインピーダンスを調整す
    る開放スタブを構成したことを特徴とする低交差偏波2
    重偏波平面アンテナ。
  5. 【請求項5】 請求項1において,前記第2のマイクロ
    ストリップラインの前記一端と第2の給電点との間に幅
    が異なる階段状の構造を設け,インピーダンスを調整し
    たことを特徴とする低交差偏波2重偏波平面アンテナ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れか1つにおいて,
    前記第1の給電点に水平または垂直方向に偏波された信
    号を給電し,前記第2の給電点に前記第1の給電点の信
    号と直交する方向に偏波された信号を給電することを特
    徴とする低交差偏波2重偏波平面アンテナの給電法。
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