JP2003077250A - ディスクカートリッジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャッターをスライドさせ窓部を開閉させる
ドライブ装置側のシャッター開閉部材を記録再生ヘッド
に干渉させないことを課題とする。 【解決手段】 シャッター操作部３８は、窓部３２の領
域を移動するシャッター３６の本体部４０からシャッタ
ー３６のスライド方向へ延出しており、ディスクカート
リッヂ１２をドライブ装置へ挿入すると、ドライブ装置
側のシャッター開閉ピン３４部材がシャッター操作部３
８を操作して、シャッター３６をスライドさせる。そし
て、シャッター３６が窓部３２を閉止しているときも、
窓部３２を開放しているときも、シャッター操作部３８
は窓部領域の外側に位置しているので、シャッター開閉
ピン３４は、窓部領域を侵犯することなく、記録再生ヘ
ッドに干渉しない。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は、情報記録用の記録
ディスクを内部に収納したディスクカートリッジに関す
る。 【０００２】 【従来の技術】文字、図形等をデジタル情報として、記
録再生するディスクカートリッジは、記録ディスクの表
面に付着する埃やゴミによって誤作動する恐れがある。
このため、ディスクカートリッジには、記録再生ヘッド
やスピンドルが記録ディスクにアクセスするための窓部
を遮蔽するシャッターが設けられている。 【０００３】図３に示すように、通常、シャッター５４
は、ディスクカートリッジ５６の挿入方向と直交する方
向へスライドして窓部５０を開閉する。このシャッター
５４のスライド動作は、ディスクカートリッジ５６をＦ
方向へドライブ装置に挿入した後、Ｄ方向へディスクカ
ートリッジ５６が沈み込むと、シャッター開閉部材５８
がシャッター５４のシャッター操作部６４を掛止し、開
放方向或は閉止方向へスライドさせることで実現され
る。 【０００４】ところで、データプレイ（商品名）に代表
される超小型のディスクカートリッジでは、ドライブ側
の記録再生ヘッド６８がシェル８０の大きさに比べて相
対的に大きくなる。このため、シャッター５４の開放操
作により、ドライブ装置側に設けられたシャッター開閉
部材５８がシェル８０の窓部領域に近づくと、記録再生
ヘッド６８の動作領域内にシャッター開閉部材５８が進
入する恐れがある。 【０００５】このような問題を解決すべく、シャッター
の窓部領域付近にシャッター操作部を設け、シャッター
のスライド動作に伴なって、シャッター操作部と共にシ
ャッター開閉部材がシェルの窓部領域から退避する構造
にすることも考えられるが、今度はシャッターの開放初
期に、シャッター開閉部材が記録再生ヘッドに干渉する
可能性が出てくる。 【０００６】このように、従来のシャッター構造では、
記録再生ヘッドの動作領域内（換言すれば窓部領域）に
シャッター開閉部材が進入する可能性を否定できない。 【０００７】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、シャッターをスライドさせ窓部を開閉させるドラ
イブ装置側のシャッター開閉部材を記録再生ヘッドに干
渉させないことを課題とする。 【０００８】 【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、記録ディスクを回転自在に収納する収納空間を構成
する２つのシェルを備えたディスクカートリッジにおい
て、前記シェルに形成され、ドライブ装置側の記録再生
ヘッド及び駆動軸を前記記録ディスクにアクセス可能と
する窓部と、前記シェルの挿入方向と直交する方向へス
ライドして前記窓部を開閉するシャッターと、 前記窓
部の領域を移動する前記シャッターの本体部からシャッ
ターのスライド方向へ延出されて前記ドライブ装置側の
シャッター開閉部材に操作され、前記窓部閉止時及び前
記窓部開放時の何れにおいても窓部領域の外側に位置す
るシャッター操作部と、を有することを特徴としてい
る。 【０００９】上記構成では、シャッターがシェルの挿入
方向と直交する方向へスライドし、シェルに形成された
窓部を開閉することで、ドライブ装置側の記録再生ヘッ
ド及び駆動軸が記録ディスクにアクセス可能となる。 【００１０】このシャッターのシャッター操作部は、窓
部の領域を移動するシャッターの本体部からシャッター
のスライド方向へ延出しており、シェルをドライブ装置
へ挿入すると、ドライブ装置側のシャッター開閉部材が
シャッター操作部を操作して、シャッターをスライドさ
せる。 【００１１】ここで、シャッターが窓部を閉止している
ときも、また、シャッターがスライドして窓部を開放し
ているときも、シャッター操作部は窓部領域の外側に位
置している、換言すれば、シャッター開閉部材も窓部領
域の外側に位置している。 【００１２】このように、シャッター操作部の位置を窓
部領域から遠ざけることで、シャッター開閉部材は、窓
部領域を侵犯することなく、シャッターを開閉させるこ
とができる。ここで、窓部領域とは、窓部の縁部で区画
される領域の上下空域、及びシェルの挿入方向の水平領
域を含む概念であり、記録再生ヘッドの動作領域であ
る。 【００１３】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 【００１４】図１及び図２に示すように、ディスクカー
トリッジ１２は、２枚の略矩形状のシェル１４を重ね合
わせることで構成される。シェル１４の内面には、それ
ぞれ突起１５と嵌合孔１７が形成されている。２つのシ
ェル１４を重ね合わせると突起１５と嵌合孔１７がそれ
ぞれが嵌合して結合し、記録ディスク２２の収納空間を
構成する。 【００１５】また、シェル１４は同一形状とされてお
り、金型の製造コストと組付けの容易性が担保されてい
る。さらに、シェル１４の前後寸法（挿入Ｆ方向の寸
法）を左右寸法に対して大きくして、ディスクカートリ
ッジ１２が、ドライブ装置（図示省略）に対して、誤っ
て左右方向から挿入できないようにしている。 【００１６】シェル１４には、所定位置に、位置決め用
の円孔２６及び長孔２８が形成されており、ドライブ装
置内において、円孔２６及び長孔２８にドライブ装置の
基準ピン（図示省略）が挿入されることで、記録再生手
段としての記録再生ヘッド２０に対するシェル１４の水
平方向及び高さ方向の位置が決められる。 【００１７】また、シェル１４の内面略中央には、円盤
状の記録ディスク２２を収納する円周壁２４が立設され
ており、記録ディスク２２を回転可能に保持すると共
に、ゴミや埃の侵入を防止している。 【００１８】さらに、シェル１４には、鍵穴形状の窓部
３２が形成されている。窓部３２の円形部３２Ａは、収
納された記録ディスク２２と同芯とされており、この円
形部３２Ａからスピンドル３０が記録ディスク２２のコ
ア部２２Ａを保持して回転させる。また、円形部３２Ａ
から連続して、且つ円周壁２４に至る長方形状の書込読
取用開口部３２Ｂが形成されている。この書込読取用開
口部３２Ｂからは、ドライブ装置の記録再生ヘッド２０
が記録ディスク２２の記録面にアクセスし、記録ディス
ク２２に対し情報の書込み又は読取を行う。 【００１９】シェル１４の前面部は、他の３辺より薄肉
とされており、２つのシェル１４を重ね合わせたときシ
ェル１４の前面部に渡ってガイド溝５２が構成される。
このガイド溝５２へ、ドライブ装置側のシャッター開閉
ピン３４が挿入されてスライドする構成である。 【００２０】また、ガイド溝５２の入口（ガイド溝５２
の左端部）には、溝内に凸部６０が突出しており、ガイ
ド溝５２の入口が実質的に狭くされている。凸部６０の
ガイド溝５２側には、テーパー面６２が形成されてお
り、シャッター開閉ピン３４をガイド溝５２のセンター
より、後述するシャッター３６のシャッター操作部３８
の基部側を押圧するように案内する。 【００２１】一方、それぞれのシェル１４の外面には、
独立して移動する２枚の同一形状のシャッター３６が配
置されている。シャッター３６は、少なくとも窓部３２
を閉塞可能な大きさとされたシャッター本体部４０と、
このシャッター本体部４０の前側から延出されたシャッ
ターガイド部４２と、を有する略Ｌ字状に形成されてい
る。 【００２２】シャッターガイド部４２からは略直角に立
ち上がる接触片７０が立設され、さらに接触片７０の端
部から、シャッターガイド部４２と平行に２つの案内片
７２、７４が形成されている。シャッター３６がシェル
１４の所定位置に配置されると、接触片７０と案内片７
２、７４がシェル１４の前面部を挟持し、シャッター３
６の不用意な脱落やがたつきがなくなる。 【００２３】また、シャッター本体部４０の後端近傍に
は、シャッターガイド部４２と同方向に延出され、先端
がシャッター本体部４０と平行に曲げられた案内片７６
が形成されている。 【００２４】シェル１４には、窓部３２の後方部分に左
右方向へ案内孔７８が形成されており、案内孔７８へ案
内片７６が挿入されている。この案内片７６によって
も、シャッター３６のシェル１４からの不用意な脱落や
がたつきが防止されている。 【００２５】また、シェル１４の外面には、シャッター
３６の厚みに応じてシャッター３６の移動領域に凹部８
２が形成されており、シャッター３６の表面とシェル１
４の表面が面一となっている。 【００２６】さらに、シャッター３６のシャッターガイ
ド部４２の先端近傍からは、すなわち、シャッター３６
のスライド方向の終端でシェル１４の側縁部には、シャ
ッター操作部３８が立設されている。シャッター操作部
３８の突出長は接触片７０の突出長よりも長くされてお
り、シャッター操作部３８の先端部は、ガイド溝５２の
センタを越えている。従って、シャッター開閉ピン３４
がガイド溝５２内を移動するとき、シャッター開閉ピン
３４はシャッター操作部３８の根元側に接触し、滑り抜
けることなく、シャッター３６をスライドさせる。 【００２７】一方、２つのシェル１４の間には、ロック
部材が１つ配置されている。ロック部材は線対称形状に
なっており、回動部を中心に揺動する。そして、ロック
部材自由端部側に形成されたロック解除片４４をシャッ
ター開閉ピン３４の先端でシェル１４側へ押圧すると、
回動部を中心に揺動して、ロック片４６がシャッター３
６のロック部４８から離れて、シャッター３６のロック
が解除され、スライド可能となる。また、ロック解除片
４４の押圧状態が解除されると、弾性力で回動部を中心
に揺動し、再び、ロック片４６がシャッター３６のロッ
ク部４８を係止する。 【００２８】さらに、シェル１４の間には図示しない１
つのバネ部材が、シェル１４の前面部幅方向の長さに渡
って配置されている。バネ部材は、一本の線材を加工し
たもので、シェル１４の幅方向に渡る直線部と、直線部
の両端に形成された大小２つのループ部から構成されて
いる。 【００２９】そして、バネ部材の終端部には、略直角に
折り曲げられたフック部が形成されており、シャッター
３６の案内片７２に切り欠かれたバネ受け部に連結され
ている。このバネ部材によって、シャッター３６が開放
方向へと移動しようとすると、フック部がバネ受け部に
押されバネ部材が変形し、シャッター３６を閉止方向へ
付勢する大きな弾性力を発揮する。 【００３０】また、本形態のディスクカートリッジ１２
では、ディスクカートリッジ１２を上下反転させてドラ
イブ装置に装填すれば、シェル１４の両面から、それぞ
れ記録ディスク２２の記録面にアクセスして情報の書込
みや読取を行うことができるように両面同一形状とされ
ている。 【００３１】また、上下のシェル１４を同一形状とし、
さらに、シャッター３６も同一形状とし、加えて、ロッ
ク部材及びバネ部材は、２つのシェル１４及びシャッタ
ー３６に対し、それぞれ１つ設けている。従って、シェ
ルやシャッターを別々の形状としたものや、２つのシェ
ル及びシャッターに対しロック部材及びバネ部材をそれ
ぞれ設けたものと比較して、部品点数が少なくなり、部
品数管理も容易になると共に、部品コストを低減させる
ことが可能になる。 【００３２】次に、ディスクカートリッジ１２の作用を
説明する。 【００３３】ディスクカートリッジ１２をドライブ装置
へ装填（Ｆ方向へ挿入）されると、ディスクカートリッ
ジ１２はＤ方向へ沈み込み、シャッター開閉ピン３４が
スライドし、ディスクカートリッジ１２の幅方向端部か
ら、ガイド溝５２内に進入する。このシャッター開閉ピ
ン３４は、シェル１４の側縁部の延長上にあるため、窓
部領域にあるスピンドル３０及び記録再生ヘッド２０と
干渉することなく作動することができる。 【００３４】進入途中でシャッター開閉ピン３４は、凸
部６０のテーパー面６２によって、ロック部材のロック
解除片４４に接触する。さらにシャッター開閉ピン３４
が進入すると、ロック解除片４４が押され、回動部を中
心としてロック部材が揺動して、ロック片４６がロック
部４８から離れ、シャッター３６のロックが解除され
る。 【００３５】さらにシャッター開閉ピン３４がガイド溝
５２内を進入すると、シャッター３６のシャッター操作
部３８に当たり、シャッター３６を開放位置に向かって
押圧する。これにより、シャッター３６は、バネ部材を
徐々に弾性変形させつつ、開放位置へとスライドする。
シャッター３６が開放位置に至ると、窓部３２が開放さ
れるので、駆動軸としてのスピンドル３０が円形部３２
Ａからアクセスして記録ディスク２２を保持し、記録デ
ィスク２２を回転させる。また、記録再生ヘッド２０が
書込読取用開口部３２Ｂからアクセスし、矢印Ｌ方向へ
移動して記録ディスク２２に対し情報の書込み又は読取
を行う。 【００３６】この窓部３２の完全開放位置で、シャッタ
ー３６のシャッター操作部３８は、窓部３２の領域外に
位置している。従って、シャッター開閉ピン３４も窓部
３２の領域外に位置しているため、記録再生ヘッド２０
の動作領域を侵犯しない。 【００３７】このディスクカートリッジの特徴は、記録
ディスク２２として小型のものを採用した場合、すなわ
ち、ドライブ装置側の記録再生ヘッドがシェルの大きさ
に比べて相対的に大きくなる場合に、優れた効果を発揮
する。例えば、シェル１４の一辺の長さが３０ｍｍ〜４
０ｍｍ程度のディスクカートリッジの場合に有効であ
る。 【００３８】本発明に係る記録ディスク２２としては、
情報の書込みや読取を行うことができるものであれば、
特に限定されない。例えば、光によって情報の記録を行
うものや、磁気によって情報の記録を行うもの等、各種
の記録方法のものを採用できる。 【００３９】また、シャッターが１つしかない、片面記
録再生や両面記録再生のディスクカートリッジでも、本
発明の構成を適用できる。 【００４０】 【発明の効果】本発明は上記構成としたので、シャッタ
ーをスライドさせ窓部を開閉させるドライブ装置側のシ
ャッター開閉部材が記録再生ヘッドに干渉しない。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明の実施形態のディスクカートリッジとシ
ャッター開閉ピンとの関係を示す斜視図である。 【図２】本発明の実施形態のディスクカートリッジとシ
ャッター開閉ピンとの関係を示す斜視図である。 【図３】（Ａ）（Ｂ）は従来のディスクカートリッジと
シャッター開閉ピンとの関係を示す斜視図である。 【符号の説明】 １４ シェル ３２ 窓部 ３６ シャッター ３８ シャッター操作部

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 記録ディスクを回転自在に収納する収納
   空間を構成する２つのシェルを備えたディスクカートリ
   ッジにおいて、 前記シェルに形成され、ドライブ装置側の記録再生ヘッ
   ド及び駆動軸を前記記録ディスクにアクセス可能とする
   窓部と、 前記シェルの挿入方向と直交する方向へスライドして前
   記窓部を開閉するシャッターと、 前記窓部の領域を移動する前記シャッターの本体部から
   シャッターのスライド方向へ延出されて前記ドライブ装
   置側のシャッター開閉部材に操作され、前記窓部閉止時
   及び前記窓部開放時の何れにおいても窓部領域の外側に
   位置するシャッター操作部と、 を有することを特徴とするディスクカートリッジ。