JP2003060000A - 基板搬送装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

基板搬送装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法

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JP2003060000A
JP2003060000A JP2001248016A JP2001248016A JP2003060000A JP 2003060000 A JP2003060000 A JP 2003060000A JP 2001248016 A JP2001248016 A JP 2001248016A JP 2001248016 A JP2001248016 A JP 2001248016A JP 2003060000 A JP2003060000 A JP 2003060000A
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wafer
arm
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Shinji Wakamoto
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の交換作業の少なくとも一部における処
理能力の向上を図る。 【解決手段】 搬出アーム52が、アーム駆動機構56
によりY軸方向に駆動され、基板受け渡し位置に移動さ
れる。次いで、ステージWSTに形成された凹溝31
a、31bに搬出アーム52の少なくとも一部を挿入す
るため、ステージWSTが基板受け渡し位置に向かって
移動する。そして、基板受け渡し位置へのステージの移
動が終了し、搬出アームが凹溝に挿入された状態で、搬
出アームとホルダ18とがZ軸方向に相対駆動され、基
板が搬出アームを介してホルダから離間される。このよ
うに、ホルダからの搬出アームに対する基板の受け渡し
は、高速で移動するステージを基板受け渡し位置まで移
動させて、搬出アームの一部をステージの凹溝に挿入し
た後、搬出アームとホルダとをZ軸方向に相対移動さ
せ、基板をホルダから離間させることにより行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板搬送装置及び
露光装置、並びにデバイス製造方法に係り、更に詳しく
は、露光装置のステージ上に基板を搬入し、あるいはス
テージから基板を搬出するのに好適な基板搬送装置及び
該基板搬送装置を備える露光装置、並びに該露光装置を
用いるデバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、IC(集積回路)等の半導体
素子を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又
はレチクルのパターンを投影光学系を介してウエハ上に
転写する投影露光装置、例えばステップ・アンド・リピ
ート方式の縮小投影型露光装置(いわゆるステッパ)や
ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(い
わゆるスキャニング・ステッパ)などが用いられてい
る。
【0003】従来のこの種の露光装置では、例えばイン
ラインにて接続されたコータ・デベロッパ(Coater-Dev
eloper)等の他の基板処理装置から送られてきたウエハ
は、ウエハ搬送系に受け渡され、その後ウエハ搬送系に
よって搬送されプリアライメント装置を構成する回転テ
ーブル上に受け渡される。次にプリアライメント装置に
よりウエハの外形が検出され、ウエハの中心位置ずれと
回転ずれが検出される。そして、回転ずれを補正すべく
回転テーブルが所定角度回転する。場合によっては、中
心位置ずれを補正すべく、回転テーブルが微小駆動され
る。すなわち、このようにして、プリアライメントが行
われる。次いで、ウエハロード用のロボットアーム(ロ
ードアーム)がプリアライメント装置からウエハを受け
取り、露光が終了するまで待機する。この待機中に、ウ
エハステージに搭載されたウエハの露光が終了し、ウエ
ハの交換が以下の(1) 〜(10)の手順に従って約5〜l0
秒間で行われる。
【0004】(1) 制御装置により、ウエハステージがロ
ーディングポジションまで移動される。 (2) 次に、制御装置によりウエハステージ上に搭載され
たウエハホルダのバキュームがOFFされる。 (3) 次に、制御装置により、ウエハステージ上に設けら
れた上下動ピン(センターアップ)が上昇駆動され、該
センターアップによりウエハが上方に持ち上げられる。 (4) 次に、制御装置によりウエハアンロード用のロボッ
トアーム(アンロードアーム)がセンターアップに保持
されているウエハの下に挿入される。 (5) 次に、制御装置によりセンターアップが下降駆動さ
れ、アンロードアームにウエハが渡され、アンロードア
ームによりウエハの真空吸着が開始される。 (6) 次に、制御装置によりウエハを保持するアンロード
アームが駆動されウエハがローディングポジションより
退避されると同時にウエハを保持して待機中のロードア
ームによってウエハがウエハホルダ上方まで搬送され
る。 (7) 次に、制御装置によりセンターアップが上昇駆動さ
れ、ウエハがロードアームからセンターアップ上に移載
される。 (8) 次に、制御装置によりロードアームがウエハ下より
退避される。 (9) 次に、制御装置により、センターアップが下降駆動
され、ウエハがウエハホルダへ載置される。 (10) 次に、制御装置によりウエハホルダのバキューム
がONされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、投影露光装
置におけるウエハの処理の流れは、通常次のようになっ
ている。
【0006】まず、前述の如くウエハ外形検出に基づく
プリアライメント(ラフな位置合わせ)を行うラフアラ
イメント工程が行われる。次に、ウエハステージをロー
ディングポジションに移動した状態で前述したロードア
ームによるウエハステージへのウエハの受け渡し(ウエ
ハローディング工程)が行われる。その次に、ウエハス
テージ上のウエハ上のアライメントマークの位置を検出
しウエハ上のショット配列を求めるウエハアライメント
工程が行われる。このアライメントの終了後、レチクル
のパターンをウエハ上に転写する露光工程が行われ、露
光終了後に、ウエハステージを再びローディングポジシ
ョンに戻して前述したアンロードアームによるウエハの
搬出(ウエハアンローディング工程:このウエハアンロ
ーディング工程と前述したウエハローディング工程とに
よってウエハ交換工程が構成される)が行われる。
【0007】従って、ウエハ1枚の処理に要する時間
は、ウエハ交換時間+ウエハアライメント時間+露光時
間にて決定され、露光時間以外のウエハ交換時間等を短
縮しても高スループットを実現することが可能である。
【0008】しかしながら、上述した従来例では、ウエ
ハを交換するために、上記(1) 〜(10)のような手順を経
る必要があることから、交換作業に長時間を要するとい
う不都合があった。また、この場合、ウエハのプリアラ
イメント後に、ウエハの受け渡しが何度も行われること
から、結果的にプリアライメント精度が低下するという
不都合もあった。
【0009】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、その第1の目的は、基板の交換作業の少なくとも一
部における処理能力の向上を図ることができる基板搬送
装置を提供することにある。
【0010】また、本発明の第2の目的は、露光処理シ
ーケンスにおける処理能力の向上を図ることができる露
光装置を提供することにある。
【0011】また、本発明の第3の目的は、デバイスの
生産性を向上させることができるデバイス製造方法を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、2次元面内で移動可能な基板保持部材(18)から
の基板の搬出を少なくとも行う基板搬送装置であって、
搬出アーム(52)と;前記基板保持部材が搭載され、
該基板保持部材が搭載される側の面に、前記搬出アーム
の少なくとも一部を、前記2次元面内の所定方向から挿
入可能で所定方向に延びる凹溝(31a、31b)が形
成されたステージ(WST)と;前記搬出アームを前記
2次元面に平行な面内で駆動し、前記搬出アームを基板
受け渡し位置に移動させるアーム駆動機構(56)と;
前記基板が前記基板保持部材に保持された状態で、前記
凹溝に前記搬出アームの少なくとも一部を挿入するため
前記ステージを基板受け渡し位置に向かって駆動するス
テージ駆動装置(15、19)と;前記搬出アームを前
記凹溝に挿入後、前記搬出アームと前記基板保持部材と
を2次元面に直交する方向に相対的に駆動して前記基板
を前記基板保持部材から離間させる第1の相対駆動機構
(56)と;を備える基板搬送装置である。
【0013】これによれば、まず、搬出アームが、アー
ム駆動機構により2次元面に平行な面内で駆動され、基
板受け渡し位置に移動される。次いで、ステージに形成
された前記凹溝に搬出アームの少なくとも一部を挿入す
るため、基板が基板保持部材に保持された状態で、ステ
ージが基板受け渡し位置に向かって、ステージ駆動装置
によって駆動される。そして、基板受け渡し位置へのス
テージの移動が終了し、搬出アームが凹溝に挿入された
状態で、第1の相対駆動機構により、搬出アームと基板
保持部材とが2次元面に直交する方向に相対的に駆動さ
れ、基板が搬出アームを介して基板保持部材から離間さ
れる。
【0014】このように、基板保持部材からの搬出アー
ムに対する基板の受け渡しは、搬出アームではなく、こ
れより高速で移動するステージ(すなわち基板保持部
材)を基板受け渡し位置まで移動させて、搬出アームの
少なくとも一部を基板保持部材を介して基板を保持した
ステージの凹溝に挿入した後、搬出アームと基板保持部
材とを2次元方向に直交する方向に相対移動させ、基板
を基板保持部材から離間させることにより行われる。従
って、従来のアンローディングアームとセンターアップ
との共同作業による基板のアンローディングに比べて高
速な基板保持部材からの基板の搬出(アンローディン
グ)が可能になり、スループットの向上が可能になる。
これにより、基板の交換作業の一部である基板搬出作業
における処理能力の向上が可能となる。また、センター
アップ等の機構をステージ上に設ける必要がないので、
ステージの軽量化及び位置制御性の向上も可能になる。
【0015】この場合において、請求項2に記載の基板
搬送装置の如く、前記基板保持部材の外周部には、前記
凹溝に連通するとともに、前記搬出アームの少なくとも
一部を前記2次元面に直交する方向に案内する凹部(3
0a〜30c)が形成されていることとすることができ
る。
【0016】この場合において、請求項3に記載の基板
搬送装置の如く、前記基板受け渡し位置で基板を保持す
る搬入アーム(36)と;前記アーム駆動機構により前
記搬出アームが前記基板保持部材上から退避された後
に、前記基板を保持した前記搬入アームと前記基板保持
部材とを前記2次元方向に直交する方向に相対的に駆動
して、前記搬入アームの少なくとも一部を前記基板保持
部材の前記凹部に沿って挿入方向に駆動する第2の相対
駆動機構(38)と;を更に備え、前記ステージ駆動装
置は、前記基板が前記搬入アームから前記基板保持部材
に渡された後、前記ステージを前記基板受け渡し位置か
ら離間する方向に駆動して前記搬入アームの少なくとも
一部を前記凹溝に沿って移動させ前記ステージから離間
させることとすることができる。
【0017】この場合において、請求項4に記載の基板
搬送装置の如く、前記搬入アームは、前記基板受け渡し
位置で前記基板を保持して該基板の面内方向で回転可能
であり、前記搬入アームに保持された基板の外形を計測
する計測装置(32)と;前記計測装置の計測結果に基
づいて前記基板の前記2次元面と平行な面内の位置ずれ
を算出する演算装置(19)と;を更に備えることとす
ることができる。
【0018】この場合において、計測装置の構成は種々
考えられるが、例えば請求項5に記載の基板搬送装置の
如く、前記計測装置は、下方に向けて光を照射する落射
照明系(55、57)と、前記光が照射される第1位置
と前記光が照射されない第2位置との間で往復移動可能
で、前記第1位置にあるとき前記光を下方から前記基板
の外縁部近傍に向けて反射する少なくとも1つの反射部
材(41a〜41c)と、前記反射部材及び前記基板の
外縁部を経由した反射光を受光する撮像装置(63)と
を有することとすることができる。
【0019】この場合において、反射部材は、例えばミ
ラーなどとすることもできるが、請求項6に記載の基板
搬送装置の如く、前記反射部材は、プリズムであること
とすることもできる。
【0020】上記請求項1〜6に記載の各基板搬送装置
において、請求項7に記載の基板搬送装置の如く、前記
基板受け渡し位置の近傍の領域では、前記ステージの前
記所定方向に直交する方向の移動を制限する移動制限装
置(90)を更に備えることとすることができる。
【0021】上記請求項4〜6に記載の各基板搬送装置
において、請求項8に記載の基板搬送装置の如く、前記
基板保持部材からの前記基板の搬出動作と、前記計測装
置による前記基板の外形計測動作とは、並行して行われ
ることとすることができる。
【0022】上記請求項1〜8に記載の各基板搬送装置
において、請求項9に記載の基板搬送装置の如く、前記
基板保持部材からの基板の搬出動作及び前記基板保持部
材への基板の搬入動作の少なくとも一方の特定動作の途
中で前記ステージが制御不能となった後、リセットを行
う際に、前記特定動作の途中で前記ステージに係合状態
となっている前記搬出アーム及び搬入アームの少なくも
一方の特定アームの前記係合状態を解除した後に、リセ
ット動作を開始することとすることができる。
【0023】請求項10に記載の発明は、2次元面内で
移動可能な基板保持部材上に基板を搬入する基板搬送装
置であって、基板受け渡し位置で基板を保持するととも
に、前記基板を保持して該基板の面内方向で回転可能な
搬入アーム(36)と;前記基板受け渡し位置の近傍で
下方に向けて光を照射する落射照明系(55,57)
と、前記光が照射される第1位置と前記光が照射されな
い第2位置との間で往復移動可能で、前記第1位置にあ
るとき前記光を下方から前記基板の外縁部近傍に向けて
反射する少なくとも1つの反射部材(41a〜41c)
と、前記反射部材及び前記基板の外延部を経由した反射
光を受光する撮像装置(63)とを有し、前記撮像装置
の撮像結果に基づいて前記基板の外形を計測する計測装
置(32)と;前記計測装置の計測結果に基づいて前記
基板の前記2次元面と平行な面内の位置ずれを算出する
演算装置(19)と;を備える基板搬送装置である。
【0024】これによれば、例えば基板保持部材が基板
受け渡し位置へ向かって移動するのと並行して、計測装
置により搬入アームに保持された基板の外形を計測し、
この計測装置の計測結果に基づいて基板の前記2次元面
と平行な面内の位置ずれを演算装置により算出すること
が可能となる。ここで、計測装置による基板の外形の計
測は、基板保持部材が基板受け渡し位置へ向かって移動
を開始するのと同時あるいはその直後に、前記反射部材
を第2位置から第1位置へ移動するだけで、落射照明系
からの光が反射部材で前記基板の外縁部近傍に向けて反
射され、その反射光が撮像装置で受光され基板の外縁部
の形状が撮像され、その撮像結果に基づいて行われる。
【0025】従って、基板の面内の位置ずれ(中心位置
ずれ、回転ずれ)の計測を、基板保持部材からの基板の
搬出動作及び基板保持部材上への基板の搬入動作、すな
わち基板交換動作の一部と並行としてかつ簡易に行うこ
とが可能となり、スループットを低下させることなく、
基板の面内位置ずれの計測を簡易に行うことが可能にな
る。この場合、基板の面内位置ずれの計測(プリアライ
メント計測)は、基板を基板保持部材上に搬入する直前
に行われるので、その計測精度の向上も可能である。勿
論、基板の回転ずれ(残留回転誤差)は、搬入アームの
回転により補正すれば良い。従って、ウエハ交換作業の
一部である基板の面内位置ずれ計測作業における処理能
力の向上が可能になる。さらに、落射照明方式の採用に
より、落射照明系や撮像装置を固定にしたまま、小型の
反射部材のみを基板の下方に出し入れするのみで良いの
で、計測用の照明系や撮像装置の全体を駆動する場合に
比べて機構の簡素化、及び駆動時の振動の軽減なども可
能になる。
【0026】請求項11に記載の発明は、2次元面内で
移動可能なステージ(WST)からの基板の搬出及び前
記ステージ上への基板の搬入の少なくとも一方の特定基
板搬送動作を行う基板搬送装置であって、搬送アーム
(36又は52)と;前記特定基板搬送動作を行う際
に、前記ステージと前記搬送アームとを前記2次元面に
平行な面内で所定方向に相対的に駆動する相対駆動装置
(15、19)と;前記所定方向と交差する方向の前記
ステージの移動を制限する移動制限装置(90)と;を
備える基板搬送装置である。
【0027】これによれば、ステージからの基板の搬出
及び前記ステージ上への基板の搬入の少なくとも一方の
特定基板搬送動作を行う際に、相対駆動装置により、ス
テージと搬送アームとが2次元面(ステージの移動面に
平行な面)内で所定方向に相対的に駆動される。この場
合、ステージに対する搬送アームの移動経路が所期の経
路からずれると、両者の接触が発生するおそれがあるた
め、これを回避すべく、基板の交換作業中、例えば上記
の特定基板搬送動作中は、ステージの位置、特に所定方
向(ステージと搬送アームとの相対移動方向)に交差す
る方向の位置を高精度にサーボ制御する必要がある。し
かし、本発明では、移動制限装置により所定方向と交差
する方向のステージの移動を制限できるので、上述の如
く、高精度なステージの位置制御を行うことなく、ステ
ージに対する搬送アームの移動経路のずれによる搬送ア
ームとステージとの接触を効果的に回避することが可能
となる。従って、基板交換作業の少なくとも一部である
特定基板搬送動作における処理能力の向上が可能とな
る。
【0028】請求項12に記載の発明は、エネルギビー
ム(IL)により基板(W)を露光して前記基板上に所
定のパターンを形成する露光装置であって、請求項1〜
11のいずれか一項に記載の基板搬送装置を備え、前記
ステージ(WST)上に搭載された基板保持部材(1
8)に前記基板が載置されること特徴とする露光装置で
ある。
【0029】これによれば、ステージ上に搭載された基
板保持部材に前記基板が載置される請求項1〜11のい
ずれか一項に記載の基板搬送装置を備えているので、基
板交換作業の少なくとも一部における処理能力の向上が
可能となり、結果的に露光装置で行われる一連の露光処
理シーケンスにおける処理能力の向上が可能となる。例
えば、基板搬出作業におけるスループットの向上は、露
光処理シーケンスにおけるスループットの向上となり、
例えばプリアライメント精度の向上は、露光精度(パタ
ーンの形成精度)の向上、ひいては最終製品であるデバ
イスの歩留まりの向上につながる。
【0030】また、請求項13に記載の発明は、リソグ
ラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、前記リソ
グラフィ工程では、請求項12に記載の露光装置を用い
て露光を行うことを特徴とするデバイス製造方法であ
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
〜図9に基づいて説明する。
【0032】図1には、一実施形態に係る基板搬送装置
を含む露光装置100の構成が示されている。この露光
装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査
型露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)であ
る。
【0033】この露光装置100は、露光光源を含む照
明系12、マスクとしてのレチクルRを保持するレチク
ルステージRST、投影光学系PL、基板としてのウエ
ハWが搭載されるステージとしてのウエハステージWS
T、及びこれらの制御系等を備えている。
【0034】前記照明系12は、例えば特開平6−34
9701号公報などに開示されるように、光源と、オプ
ティカルインテグレータ(フライアイレンズ、内面反射
型インテグレータ、あるいは回折光学素子など)等を含
む照度均一化光学系、リレーレンズ、可変NDフィル
タ、レチクルブラインド、及びダイクロイックミラー等
(いずれも不図示)から成る照明光学系とを含んで構成
されている。この照明系12では、回路パターン等が描
かれたレチクルR上のレチクルブラインドで規定された
スリット状の照明領域IAR部分を照明光ILによりほ
ぼ均一な照度で照明する。ここで、照明光ILとして
は、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの
遠紫外光、ArFエキシマレーザ光(波長193n
m)、あるいはF 2レーザ光(波長157nm)などの
真空紫外光などが用いられる。照明光ILとして、超高
圧水銀ランプからの紫外域の輝線(g線、i線等)を用
いることも可能である。
【0035】ここで、照明系内の各駆動部、すなわち可
変NDフィルタ、レチクルブラインド等は、主制御装置
20からの指示に応じ照明制御装置(露光コントロー
ラ)14によって制御される。
【0036】前記レチクルステージRSTは、レチクル
ベース盤13上に配置され、その上面にはレチクルR
が、例えば真空吸着により固定されている。レチクルス
テージRSTは、例えば、リニアモータ、ボイスコイル
モータ等を含む不図示のレチクルステージ駆動部によっ
て、照明光学系の光軸(後述する投影光学系PLの光軸
AXに一致)に垂直な平面内(XY平面内)で2次元的
に(X軸方向、これに直交するY軸方向及びXY平面に
直交するZ軸回りの回転方向(θz方向)に)微少駆動
可能であるとともに、所定の走査方向(ここではY軸方
向とする)に指定された走査速度で駆動可能となってい
る。このレチクルステージRSTは、レチクルRの全面
が少なくとも照明光学系の光軸を横切ることができるだ
けのY軸方向の移動ストロークを有している。
【0037】レチクルステージRSTの側面には鏡面加
工が施され、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル
干渉計」という)16からの干渉計ビームを反射する反
射面が形成されている。レチクル干渉計16では、その
反射面からの戻り光と不図示のレファレンス部からの戻
り光を干渉させてその干渉光の光電変換信号に基づき、
レチクルステージRSTのステージ移動面内の位置(θ
z回転を含む)を、例えば0.5〜1nm程度の分解能
で常時検出している。このレチクル干渉計16の測長軸
は、実際には走査方向に少なくとも2軸、非走査方向に
少なくとも1軸設けられている。
【0038】レチクル干渉計16からのレチクルステー
ジRSTの位置情報はステージ制御装置19及びこれを
介して主制御装置20に送られ、ステージ制御装置19
では主制御装置20からの指示に応じ、レチクルステー
ジRSTの位置情報に基づいてレチクルステージ駆動部
(図示省略)を介してレチクルステージRSTを駆動す
る。
【0039】前記投影光学系PLは、レチクルステージ
RSTの図1における下方に配置され、その光軸AX
(照明光学系の光軸に一致)の方向がZ軸方向とされて
いる。この投影光学系PLとしては、例えば両側テレセ
ントリックで、光軸AX方向に沿って所定間隔で配置さ
れた複数枚のレンズエレメントから成る屈折光学系が用
いられている。この投影光学系PLの投影倍率は、例え
ば1/5(あるいは1/4)などである。
【0040】このため、照明系12からの照明光ILに
よってレチクルRの照明領域IARが照明されると、こ
のレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系
PLを介して照明領域IAR部分のレチクルRの回路パ
ターンの縮小像(部分倒立像)が表面にレジスト(感光
剤)が塗布されたウエハW上に形成される。
【0041】前記ウエハステージWSTは、投影光学系
PLの図1における下方に配置されたウエハベース盤1
7上に配置され、このウエハステージWST上には、基
板保持部材としてのウエハホルダ18が載置されてい
る。このウエハホルダ18上には例えば直径12インチ
(約300mm)のウエハWが真空吸着されている。ウ
エハホルダ18は不図示の駆動部により、投影光学系P
Lの最良結像面に対し、任意方向に傾斜可能で、かつ投
影光学系PLの光軸AX方向(Z方向)に微動できるよ
うに構成されている。また、このウエハホルダ18はZ
軸回りの回転動作も可能になっている。
【0042】ウエハステージWSTは走査方向(Y軸方
向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のショット領
域を前記照明領域IARと共役な照明光ILの照射領域
(露光領域)に位置させることができるように、走査方
向に垂直な非走査方向(X軸方向)にも移動可能に構成
されており、ウエハW上の各ショット領域を後述するよ
うにして走査(スキャン)露光する動作と、次のショッ
トの露光のための加速開始位置まで移動する動作とを繰
り返すステップ・アンド・スキャン動作を行う。
【0043】ウエハステージWSTは、ここでは、X軸
リニアモータと一対のY軸リニアモータとを含むステー
ジ駆動装置としてのウエハ駆動装置15によりX軸及び
Y軸の2次元方向に駆動される。これを更に詳述する
と、X軸リニアモータは、X軸方向に延びる固定子(X
軸リニアガイド)72(図7参照)と、ウエハステージ
WSTに設けられ、前記X軸リニアガイド72との間の
電磁相互作用によりX軸方向のローレンツ力を発生し、
該ローレンツ力によりX軸リニアガイド72に沿って駆
動される可動子(図示省略)とを有している。前記一対
のY軸リニアモータは、Y軸方向に延びる不図示の一対
の固定子(Y軸リニアガイド)と、これらのY軸リニア
ガイドにそれぞれ対応してX軸リニアガイド72の一端
部と他端部とにそれぞれ設けられ、対応するY軸リニア
ガイドとの間の電磁相互作用によりY軸方向のローレン
ツ力をそれぞれ発生する一対の可動子(図示省略)とを
有している。なお、ウエハ駆動装置15は、上述の如
く、ウエハステージWSTをX軸方向に駆動するX軸リ
ニアモータと、該X軸リニアモータの固定子であるX軸
リニアガイドと一体的にウエハステージWSTをY軸方
向に駆動する一対のY軸リニアモータとの合計3つのリ
ニアモータを含んで構成されるが、図1においては図示
の便宜上からブロックにて示されている。
【0044】ウエハステージWSTの位置は、ウエハレ
ーザ干渉計24によって計測されている。すなわち、ウ
エハステージWSTのX軸方向一側(−X側)の側面、
及びY軸方向一側(+Y側)の側面には、それぞれ鏡面
加工が施されて反射面が形成されている。これらの反射
面に、ウエハレーザ干渉計24から干渉計ビームがそれ
ぞれ照射され、それぞれの反射面からの戻り光と不図示
のリファレンス部からの戻り光を干渉させてその干渉光
の光電変換信号に基づき、ウエハステージWSTの位置
が、ウエハレーザ干渉計24によって例えば0.5〜1
nm程度の分解能で常時検出されている。なお、ウエハ
レーザ干渉計24は、実際には、ウエハステージWST
のX軸方向一側(−X側)の側面に干渉計ビームを照射
するX軸干渉計と、Y軸方向一側の側面に干渉計ビーム
を照射するY軸干渉計とが設けられている。これらのX
軸干渉計、Y軸干渉計は、それぞれ測長軸を有する多軸
干渉計であり、ウエハステージWSTのX位置、Y位置
の他、回転(θz回転(ヨーイング)、X軸回りの回転
であるθx回転(ピッチング)、及びY軸回りの回転で
あるθy回転(ローリング)を含む)の計測も可能とな
っている。また、X軸方向の複数の測長軸の中には、投
影光学系PLの光軸AXを通る測長軸と、後述するアラ
イメント系ALGの検出中心を通る測長軸とが含まれ、
Y軸方向の複数の測長軸の内の少なくとも一つは、投影
光学系PLの光軸AXとアライメント系ALGの検出中
心とを通る。これにより、本実施形態のウエハレーザ干
渉計24では、露光時、及びアライメント時のいずれの
ときにおいてもいわゆるアッベの誤差なく、ウエハステ
ージWSTのX、Y位置を計測できるようになってい
る。
【0045】ウエハレーザ干渉計24の各測長軸におけ
る計測値は、図1のステージ制御装置19及びこれを介
して主制御装置20に送られており、ステージ制御装置
19では、主制御装置20からの指示に応じてウエハス
テージWSTの位置を制御する。なお、ウエハステージ
WSTの位置を計測する干渉計としては、上記の如く、
複数の干渉計が設けられているが、図1ではこれらがウ
エハレーザ干渉計24として代表的に示されている。
【0046】前記ウエハステージWST上には、図1に
示されるように、基準マーク板FMがその表面がウエハ
Wの表面とほぼ同一高さとなるように固定されている。
この基準マーク板FMの表面には、例えば後述するアラ
イメント系ALGの検出中心の位置とレチクルパターン
の投影像の位置との相対位置関係を計測するためのベー
スライン計測用基準マークその他の基準マークが形成さ
れている。
【0047】さらに、本実施形態の露光装置100で
は、図1に示されるように、投影光学系PLの側面、よ
り具体的には、投影光学系PLの−Y側の側面に、ウエ
ハW上の各ショット領域に付設されたアライメントマー
ク(ウエハマーク)の位置を検出するためのマーク検出
系としてのオフアクシス方式のアライメント系ALGが
設けられ、アライメント系ALGとしては、例えば特開
平2−54103号公報に開示されているようなField
Image Alignment(FIA)系のアライメントセンサが用
いられている。このアライメント系ALGは、所定の波
長幅を有する照明光(例えば白色光)をウエハに照射
し、ウエハ上のアライメントマークの像と、ウエハと共
役な面内に配置された指標板上の指標マークの像とを、
対物レンズ等によって、撮像素子(CCDカメラ等)の
受光面上に結像して検出するものである。アライメント
系ALGはアライメントマーク(及び基準マーク板FM
上の基準マーク)の撮像結果を、主制御装置20へ向け
て出力する。
【0048】また、この露光装置100では、投影光学
系PLの最良結像面に向けて複数のスリット像を形成す
るための結像光束(検出ビームFB)を光軸AX方向に
対して斜め方向より供給する照射光学系AF1と、その
結像光束のウエハWの表面での各反射光束をそれぞれス
リットを介して受光する受光光学系AF2とから成る斜
入射方式の多点焦点位置検出系AFが、投影光学系PL
を支える不図示の保持部材に固定されている。この多点
焦点位置検出系AF(AF1、AF2)としては、例えば
特開平6−283403号公報などに開示されるものと
同様の構成のものが用いられ、ウエハ表面の複数点の結
像面に対するZ方向の位置偏差を検出し、ウエハWと投
影光学系PLとが所定の間隔を保つようにウエハホルダ
18をZ軸方向及び傾斜方向に駆動するために用いられ
る。多点焦点位置検出系AFからのウエハ位置情報は、
主制御装置20を介してステージ制御装置19に送られ
る。ステージ制御装置19はこのウエハ位置情報に基づ
いてウエハホルダ18をZ方向及び傾斜方向に駆動す
る。
【0049】前記ウエハステージWST上面のX軸方向
両端部近傍には、図2(A)〜図2(C)を総合すると
分かるように、Y軸方向の中央部やや+Y側の位置まで
Y軸方向に沿って延びる一対の凹溝31a,31bが形
成されている。これらの凹溝31a,31bにそれぞれ
対向するウエハホルダ18の下面側部分は、それぞれ所
定深さで除去され、ウエハホルダ18のX軸方向の両端
部に薄肉部がそれぞれ形成されている。このうち、凹溝
31aに対向する一方の薄肉部には、切り欠き30a,
30bがY軸方向に所定間隔を隔てて形成されている。
また、凹溝31bに対向する他方の薄肉部には、切り欠
き30cが形成されている。切り欠き30cのY位置
は、切り欠き30a,30bのほぼ中間の位置となって
いる。これらの切り欠き30a,30b,30c、及び
凹溝31a,31bは、後述するウエハ搬入アーム及び
ウエハ搬出アームのフック部を挿入するためのものであ
る。
【0050】図1に戻り、露光装置100は、更に、ウ
エハ受け渡し位置としての基板交換位置に配置された計
測装置としてのウエハプリアライメント装置32を備え
ている。このウエハプリアライメント装置32は、プリ
アライメント装置本体34と、このプリアライメント装
置本体34の下方に設けられ、ウエハ搬入アーム(以
下、「搬入アーム」という)36を吊り下げ支持して上
下動及び回転駆動する上下動・回転機構38と、搬入ア
ーム36の上方に配置された3つの計測ユニット40
a、40b、40cとを備えている。このウエハプリア
ライメント装置32は、さらに、図3に示されるよう
に、3つの計測ユニット40a、40b、40cに個別
に対応して設けられた3つの反射部材としてのプリズム
41a、41b、41cと、これらのプリズム41a〜
41cを個別に駆動する3つのプリズム駆動機構43
a、43b、43cとを備えている。
【0051】プリズム駆動機構43a〜43cのそれぞ
れは、モータを有し、支持部材45a,45b,45c
をそれぞれ介して、露光装置100のボディ(図示省
略)の一部に吊り下げ支持されている。前記プリズム4
1a〜41cのそれぞれは、L字状の支持部材47a〜
47cをそれぞれ介して、プリズム駆動機構43a〜4
3cの駆動軸(回転軸)に取り付けられている。この場
合、プリズム駆動機構43a〜43cは、プリズム41
a〜41cのそれぞれを、計測ユニット40a、40
b、40cから後述するようにして照射される検出用の
光が照射される第1位置(図3参照)と、計測ユニット
40a、40b、40cからの検出用の光が照射されな
い第2位置(図4参照)との間で、往復して回転駆動す
るようになっている。プリズム駆動機構43a〜43c
は、主制御装置20からの指示に基づきステージ制御装
置19によって制御される。
【0052】前記計測ユニット40bは、図5に簡略化
して示されるように、筐体53と、該筐体53内に所定
の位置関係で配置された光源55、レンズ57、折り曲
げミラー59、レンズ61、及び撮像装置としてのCC
Dカメラ63等を備えている。ここで、レンズ57は、
実際には、不図示のレンズホルダに保持され、そのレン
ズホルダの傾斜角が調整可能な構造となっている。すな
わち、レンズホルダを介してレンズ57の光軸の向きを
所望の角度に調整可能な構造となっている。筐体53の
レンズ57下方の部分には、円形開口53aが形成され
ている。
【0053】ここで、図5を用いて、計測ユニット40
bにより、搬入アーム36に保持された12インチウエ
ハ(以下、「ウエハW’」と呼ぶ)の外形計測の原理に
ついて簡単に説明する。プリズム41bが、ウエハW’
下方の第1位置(図3参照)にある、図5の状態で、光
源55からの検出用の光DLが、レンズ57を介してプ
リズム41bに落射照明にて照射される。すなわち本実
施形態では光源55とレンズ57とによって落射照明系
が構成されている。そして、この光DLは、プリズム4
1bの反射面によって順次反射され、図5に示されるよ
うに複数回折り返された後、鉛直下方からウエハW’外
縁の所定箇所、具体的にはノッチ(V字状の切り欠き)
部分近傍に向けて進行する。すなわち、光DLによっ
て、ウエハW’のノッチ部近傍が下方から照明される。
そして、光DLは、ミラー59によって光路が90°折
り曲げられ、レンズ61を介してCCDカメラ63の受
光面(撮像面)に入射する。すなわち、これにより、ウ
エハW’のノッチ部近傍の像がCCDカメラ63の受光
面上に結像し、その像がCCDカメラ63によって撮像
される。そして、このノッチ部近傍の像の撮像信号が前
記アライメント装置本体34内部の不図示の信号処理系
(画像処理系)に送られる。
【0054】その他の計測ユニット40a、40cも、
上記計測ユニット40bと同様に構成され、同様にして
プリズム41a、41cをそれぞれ介してウエハW’の
外縁の所定箇所近傍、具体的にはノッチ部以外の周縁部
近傍の像を撮像し、その撮像信号をそれぞれ信号処理系
に送るようになっている。
【0055】前記プリアライメント装置本体34の内部
には、前記信号処理系や上下動・回転機構38の制御系
などを含む制御装置が内蔵されている。
【0056】ウエハプリアライメント装置32は、図1
の主制御装置20からの指示に基づきステージ制御装置
19によって制御され、3つの計測ユニット40a、4
0b、40cによってウエハW’の外縁(外形)を検出
する。そして、3つの計測ユニット40a、40b、4
0cからの撮像信号がプリアライメント装置本体34に
内蔵された制御装置によって処理され、この制御装置か
らの信号に基づきステージ制御装置19によってウエハ
W’のX,Y,θz誤差が求められる。そして、ステー
ジ制御装置19は、この内のθz誤差を補正すべく上下
動・回転機構38を制御するようになっている。
【0057】また、ウエハW’のノッチの位置は計測ユ
ニット40bの位置、従ってその方向はウエハW’の中
心からみて−Y方向(6時の方向)であるが、この状態
から90°回転した状態、すなわちウエハWの中心から
みて+X方向(3時の方向)にノッチが来る状態でウエ
ハWがウエハホルダ18上に載置される場合もある。か
かる場合には、例えば特開平9−36202号公報に記
載されているように、3時の方向、6時の方向の両方向
に対応した位置に計測ユニット(CCDカメラを内蔵す
る)を配置しても良く、あるいは計測ユニット40a、
40b、40cを用いて外形を検出した後にウエハプリ
アライメント装置32の上下動・回転機構38を用いて
90°回転するようにしても良い。なお、この処埋の方
法及び光学配置、ウエハのXYθ誤差算出方法は公知で
あり、例えば特開平9−36202号公報に記載されて
いる方法とほぼ同様であるから、ここでは詳細な説明を
省略する。
【0058】なお、プリアライメント装置32によるウ
エハW’の外形計測に基づいて求められたX,Y誤差
は、ステージ制御装置19を介して主制御装置20に送
られる。そして、ステージ制御装置19により、主制御
装置20からの指示に基づき、例えば後述するウエハ
W’のウエハホルダ18への搬入時(ロード時)にその
X,Y誤差分だけウエハステージWSTを微小駆動する
ことにより補正される。あるいは、そのX,Y誤差分だ
けのオフセットをウエハアライメントの際に加えること
で補正することも可能である。
【0059】図6には、搬入アーム36が取り出して示
されている。この図6に示されるように、搬入アーム3
6は、上下動・回転機構38によって駆動される駆動軸
46の下端に水平に取り付けられた水平部材42と、こ
の水平部材42の長手方向(X軸方向)の一側(+X
側)に固定され長手方向に直交する方向(Y軸方向)に
所定長さで延びる延設部44と、この延設部44の両端
から下方に突設された一対のL字状のフック部50a、
50bと、水平部材42の長手方向の他端部から下方に
突設されたフック部50cとを有している。フック部5
0a、50bは、それぞれの下端が内側(−X側)に突
設された形状となっている。残りのフック部50cも内
側(+X側)に突設された形状となっている。
【0060】これらのフック部50a〜50cの下端部
の上面はほぼ同一のXY面上に位置し、それぞれウエハ
の裏面を吸着する不図示の吸引孔が設けられており、ま
た、フック部50a,50bとフック部50cとの先端
部相互間の間隔dは、12インチ(ウエハの直径)より
狭く、前述した凹溝31a、31b相互間のX軸方向の
間隔より僅かに広く、かつフック部50a〜50cの先
端部の長さ(X軸方向)aは、凹溝31a、31bの幅
より僅かに短くなっている。従って、この搬入アーム3
6では、フック部50a、50b、50cの吸気孔を介
してウエハ裏面を吸着保持した状態で、フック部50
a、50b、50cの先端をウエハホルダ18の切り欠
き30a、30b、30cにそれぞれ上方から挿入し
て、ウエハに対する吸着を解除し、さらに搬入アーム3
6を下降させてウエハをウエハホルダ18に渡し、ウエ
ハホルダ18によるウエハの真空吸引を行い、この状態
でY軸方向に沿ってウエハステージWSTと搬入アーム
36とを相対移動させることにより、搬入アーム36の
フック部50a,50b、及び50cの先端部を凹溝3
1a,31bをそれぞれ介してウエハステージWSTか
ら引き抜くことができるようになっている。
【0061】また、図6からも分かるように、フック部
50a〜50cの吸引孔が設けられた部分の上方にウエ
ハの直径より幅の広い空間部が設けられており、後述す
るウエハ搬送アームでは−Y方向からウエハをこの空間
部内に搬入できるようになっている。
【0062】更に、本実施形態の露光装置100は、図
4に示されるように、ウエハホルダ18上のウエハを搬
出するためのウエハ搬出アーム(以下、「搬出アーム」
という)52と、前記搬入アーム36にウエハを搬入す
るウエハ搬送アーム54及びこれらを駆動するアーム駆
動機構56とを備えている。搬出アーム52は、図4か
らも明らかなように、前述した搬入アーム36と全く同
様に構成されている。但し、搬入アーム36が上下動・
回転機構38の下端に保持されていたのに対し、搬出ア
ーム52は、リニアモータの可動子を含む上下動・スラ
イド機構58に保持されている点が異なる。以下の説明
においては、搬出アーム52のフック部についても搬入
アーム36のフック部と同一の符号50a、50b、5
0cを用いるものとする。
【0063】搬出アーム52及びウエハ搬送アーム54
は、アーム駆動機構56によってY軸方向に沿って所定
ストロークで駆動されるようになっている。図4に示さ
れるように、アーム駆動機構56は、Y軸方向に延びる
リニアガイド60と、このリニアガイド60に沿ってY
軸方向に往復移動する上下動・スライド機構58、62
とを備えている。この内、上下動・スライド機構58に
前述の如く搬出アーム52が保持され、搬出アーム52
は上下動・スライド機構58によって所定範囲内で上下
方向にも駆動される。また、上下動・スライド機構62
にウエハ搬送アーム54が保持され、ウエハ搬送アーム
54は上下動・スライド機構62によって所定範囲内で
上下方向にも駆動されるようになっている。上下動・ス
ライド機構58、62を含むアーム駆動機構56は、図
1のステージ制御装置19によって制御されるようにな
っている。また、この場合、リニアガイド60は、振動
防止のために、ウエハベース盤17等を含む露光装置1
00のボディとは離れた架台に取り付けられている。
【0064】さらに、本実施形態の露光装置100で
は、図7に示されるように、ウエハステージWSTをX
軸方向に駆動するX軸リニアモータの固定子であるX軸
リニアガイド72に、上下動ピン74と、これを上下方
向に所定ストロークで駆動する駆動機構76とが設けら
れている。上下動ピン74に対応して、ウエハステージ
WSTの+X側の側面には、上下動ピン74が挿入可能
で、かつその内径が上下動ピン74の外形より僅かに大
きなリング状部分78が設けられたブラケット80が突
設されている。ブラケット80のリング状部分78が上
下動ピン74と一致する位置まで、ウエハステージWS
TがX軸方向に移動した状態では、上下動ピン74を上
昇駆動することにより上下動ピン74がリング状部分7
8に下方から挿入され、これにより、ウエハステージW
STのX軸方向の移動が、上下動ピン74とリング状部
分78とのクリアランスの範囲内に機械的に制限される
ようになっている。すなわち、上下動ピン74、駆動機
構76、及びブラケット80によって、ウエハステージ
WSTのX軸方向の移動を制限する移動制限装置90が
構成されている。この場合、ウエハステージWSTが、
図2に示されるウエハ交換位置と、同一のX座標位置に
あるときに、ブラケット80のリング状部分78が上下
動ピンと一致するように、上下動ピン74が配置されて
いる。なお、以下においては、上下動ピン74がリング
状部分78に挿入された状態を上下動ピン74の「オン
状態」、非挿入状態を上下動ピン74の「オフ状態」と
呼ぶものとする。そして、上下動ピン74のオン・オフ
の切り替えは、主制御装置20からの指示に基づき、ス
テージ制御装置19により駆動機構76を介して行われ
る。
【0065】次に、上述のようにして構成された露光装
置100における全体の動作を、ウエハ搬送系の動作を
中心として、図3、図4、図8及び図9等を参照しつつ
説明する。
【0066】露光装置100では、ウエハステージWS
T上のウエハホルダ18に保持されたウエハWに対し
て、主制御装置20によって、照明系12、レチクルス
テージRST、ウエハステージWST等の各部の動作
が、照明制御装置14、ステージ制御装置19等を介し
て管理され、通常のスキャニング・ステッパと同様の手
順でステップ・アンド・スキャン方式の露光により、ウ
エハW上の各ショット領域に対し、順次レチクルパター
ンが転写される。
【0067】上記のステップ・アンド・スキャン方式の
露光が行われているとき、主制御装置20は、ステージ
制御装置19に対し、次に露光を行うウエハW’のウエ
ハ交換位置への搬送と、搬出アーム52のウエハ交換位
置での待機を指示する。これにより、露光が終了するま
での間に、次のような動作が行われる。
【0068】すなわち、ステージ制御装置19によりア
ーム駆動機構56を介してウエハW’を保持したウエハ
搬送アーム54が、図4に示されるように、ウエハ交換
位置の上方に待機している搬入アーム36の空間部内の
所定位置(ウエハを受け渡すことが可能な位置)まで駆
動される(図4矢印YA参照)。これに並行して、ステ
ージ制御装置19では、前回の露光対象であるウエハの
搬送を終了している搬出アーム52をアーム駆動機構5
6を介してウエハ交換位置まで+Y方向に駆動し(図4
矢印YB参照)、待機させる。
【0069】すなわち、ウエハステージWST上のウエ
ハWの露光が終了した時点では、未露光のウエハW’を
保持したウエハ搬送アーム54、搬入アーム36、搬出
アーム52が、ウエハ交換位置及びその上方で、上下方
向に重なった状態になっている(図8(A)参照)。こ
の待機中に、ウエハ搬送アーム54によるウエハW’の
吸着が解除される。
【0070】そして、ウエハWの露光が終了すると、主
制御装置20は、ステージ制御装置19に対してウエハ
W’の搬入アーム36への受け渡しを指示するととも
に、ウエハステージWSTの所定の待機位置への移動を
指示する。
【0071】これにより、ステージ制御装置19によ
り、搬入アーム36が所定量上昇駆動され、ウエハ搬送
アーム54から搬入アーム36へのウエハW’の受け渡
しが行われる。この受け渡しに先立って、ステージ制御
装置19は搬入アーム36の真空吸引を開始する(バキ
ュームをオンにする)。
【0072】上記のウエハW’の受け渡しと並行して、
ステージ制御装置19は、ウエハレーザ干渉計24の計
測値をモニタしつつウエハ駆動装置15を介してウエハ
ステージWSTを予め設定された待機位置へ移動する。
この移動は、上記の搬入アーム36へのウエハW’の受
け渡しが完了する前に終了する。ここで、待機位置は、
例えばウエハ交換位置より所定距離、例えば120mm
程度+Y側の位置に設定される(図8(B)参照)。
【0073】ウエハステージWSTが上述した待機位置
まで移動すると、主制御装置20は、ステージ制御装置
19に対して上下動ピン74の挿入を指示するととも
に、搬出アーム52の下降駆動を指示する。この指示に
基づき、ステージ制御装置19では、駆動機構76を介
して上下動ピン74をオン状態とする。これにより、ウ
エハステージWSTのX軸方向の移動可能な範囲が数百
μm程度の範囲内に制限される。また、この上下動ピン
74のオフ状態からオン状態への切り替えと並行して、
ステージ制御装置19は、アーム駆動機構56を介して
搬出アーム52のフック50a〜50cの高さがウエハ
ステージWSTの凹溝31a,31bにほぼ一致する高
さとなる位置に向かって搬出アーム52の下降駆動を開
始する(図8(C)参照)。
【0074】上記の上下動ピン74のオン状態への切り
替えが終了するのに先立って、前述した搬入アーム36
へのウエハの受け渡しが完了している(図8(C)参
照)。主制御装置20は、このウエハの受け渡しの完了
を例えば搬入アーム36に接続された真空吸引路内の圧
力の変化を検知する不図示のセンサの出力に基づいて確
認し、ステージ制御装置19に対してウエハ搬送アーム
54の退避と、プリズム41a〜41cの第1位置(図
3の状態)への移動とを指示する。この指示に基づき、
ステージ制御装置19では、ウエハ搬送アーム54を新
たなウエハの受け取りのために待機位置に移動させるべ
く、−Y方向に向けて駆動する(図8(D)参照)。こ
れと並行して、ステージ制御装置19は、プリズム41
a〜41cを搬入アーム36によって保持されているウ
エハW’の下方の第1位置(図3参照)に駆動する。
【0075】上記のウエハ搬送アーム54の待機位置へ
の移動及びプリズム41a〜41cのウエハ下方の第1
位置への移動(挿入)が終了する前に、前述した搬出ア
ーム52の下降駆動が終了する。主制御装置20は、こ
の下降駆動の終了を不図示のセンサの出力に基づいて確
認し、ステージ制御装置19に対してウエハステージW
STのウエハ交換位置への移動及びウエハホルダ18か
らのウエハWのアンロード(搬出)を指示する。この指
示に応じて、ステージ制御装置19では、ウエハレーザ
干渉計24の計測値をモニタしつつ、ウエハ交換位置に
向けてウエハステージWSTをウエハ駆動装置15を介
して−Y方向に駆動する。この移動の途中で、搬出アー
ム52のフック50a〜50cそれぞれの先端がウエハ
ステージWSTの凹溝31a、31bにそれぞれ挿入さ
れる。このようにして、ウエハステージWSTがウエハ
交換位置に向かって移動している間に、前述したウエハ
搬送アーム54の待機位置への移動及びプリズム41a
〜41cのウエハW’下方の第1位置への移動(挿入)
が終了する。そして、主制御装置20は、不図示のセン
サの出力に基づいて、プリズム41a〜41cのウエハ
下方の第1位置への移動(挿入)が完了したことを確認
し、ステージ制御装置19に対してウエハW’のプリア
ライメント計測を指示する。この指示に基づき、ステー
ジ制御装置19は、プリアライメント装置32を構成す
る計測ユニット40a〜40cを用いた前述のウエハ
W’の外形計測を開始する。すなわち、このようしてウ
エハプリアライメント装置32を用いたウエハW’のプ
リアライメントが開始される。
【0076】上記のウエハW’のプリアライメントの開
始から僅かに遅れて、ウエハステージWSTがウエハ交
換位置に到達する。図3には、このウエハステージWS
Tがウエハ交換位置に到達し、ウエハW’のプリアライ
メントが行われている最中の状態が示されている。
【0077】ウエハステージWSTがウエハ交換位置に
到達すると、ステージ制御装置19では、ウエハホルダ
18によるウエハWのバキュームをオフすると同時に、
アーム駆動機構56を介して搬出アーム52の上昇駆動
を開始する。
【0078】この搬出アーム52の上昇駆動の開始直後
に、前述したウエハWのプリアライメント(計測)が終
了し、ステージ制御装置19は、この計測により求めら
れたウエハW’のX、Y、θz誤差の情報を主制御装置
20に通知するとともに、θz回転誤差を補正すべく上
下動・回転機構38を介して搬入アーム36を回転す
る。このウエハW’の回転誤差補正と並行して、ステー
ジ制御装置19は、主制御装置20からの指示に基づい
てプリズム41a〜41Cを、図4に示される第2位置
に退避する。
【0079】上記の回転誤差補正などが完了する前に、
ウエハホルダ18によるウエハWの吸引が解除され、露
光済みのウエハW裏面に搬出アーム52のフック部50
a〜50cの上面がほぼ当接する位置まで搬出アーム5
2が上昇する。この時点で、ステージ制御装置19は、
搬出アーム52のバキュームをONにし(吸引を開始
し)、上下動・スライド機構58を介して搬出アーム5
2を更に所定量上昇駆動する。この搬出アーム52の上
昇開始直後に、ウエハWの裏面が搬出アーム52のフッ
ク部50a〜50cにより吸着された後、搬出アーム5
2が更に上昇してウエハホルダ18上面より僅かに上の
位置まで達して停止する。
【0080】このようにして、ウエハホルダ18より搬
出アーム52にウエハWが受け渡され、ウエハホルダ1
8に対し、搬出アーム52が干渉しない高さまで上昇し
てウエハWがウエハホルダ18から離間されている間
に、搬入アーム36の回転誤差補正は終了しているの
で、ステージ制御装置19は主制御装置20の指示に応
じて、搬入アーム36を図8(A)と同一高さ位置まで
下降する(図9(A)参照)。そして、搬入アーム36
の下降と並行して、ステージ制御装置19では、露光済
みのウエハWを不図示のウエハ搬送系に渡すため、アー
ム駆動機構56を介して搬出アーム52をそのウエハ搬
送系とのウエハの受け渡し位置に向かって−Y方向に駆
動する。すなわち、搬出アーム52をウエハホルダ18
上から退避させる。
【0081】このようにして、ウエハWを保持した搬出
アーム52がウエハを保持した搬入アーム36と干渉し
ない位置まで移動すると、主制御装置20は、不図示の
センサの出力に基づいて、搬出アーム52が退避したこ
とを確認し、ステージ制御装置19に対してウエハW’
のウエハホルダ18上への搬入(ロード)を指示する。
この指示に基づき、ステージ制御装置19は、上下動・
回転機構38を介してウエハW’を保持する搬入アーム
36の下降駆動を開始する(図9(B)参照)。これに
より、搬入アーム36のフック部50a〜50cがウエ
ハホルダ18の切り欠き31a〜31cにそれぞれ上方
から挿入される。
【0082】この際、ステージ制御装置19では、不図
示のセンサの出力に基づいてウエハステージWSTの凹
溝31a、31bに搬入アーム36のフック部50a〜
50cが達する直前に、ウエハホルダ18の吸引を開始
し、その直後に搬入アーム36によるウエハW’の吸引
を解除する。
【0083】これにより、ウエハW’がウエハホルダ1
8の上面に達した時点でウエハW’がウエハホルダ18
により吸着され固定される。すなわち、このようにし
て、ウエハW’が搬入アーム36からウエハホルダ18
へ受け渡される。なお、この受け渡しが完了した時点で
は、搬入アーム36のフック部50a〜50cの上面は
ウエハ裏面に接した状態でも僅かに離れた状態のいずれ
の状態であっても良い。また、このウエハW’のウエハ
ホルダ18への受け渡しが行われるまでのいずれかの時
点で、先にプリアライメント時に求められたウエハW’
のXY誤差を、ウエハステージWSTのXY位置を微調
整することにより補正するようにしても良い。この場
合、XY誤差は数十μm程度であるのに対し、ウエハス
テージWSTのX軸方向の移動許容範囲は数百μm程度
であり、かつフック部50a〜50cとウエハステージ
WSTの凹溝31a,31bとの間には、1〜2mm程
度の隙間があるので、かかる微調整は支障なく実行する
ことができる。
【0084】その後、ステージ制御装置19では、前述
した待機位置(例えばウエハ交換位置より所定距離、例
えば120mm程度+Y側の位置)に向かってウエハス
テージWSTを+Y方向に移動する。この移動により、
搬入アーム36のフック部50a〜50cがウエハステ
ージWSTの凹溝31a、31bに沿って徐々に引き抜
かれる。そして、ウエハステージWSTが待機位置に到
達した時点では、搬入アーム36のフック部50a〜5
0cがウエハステージWSTの凹溝31a、31bから
殆ど引き抜かれた状態となっている(図9(C)参
照)。
【0085】主制御装置20では、ウエハレーザ干渉計
24の計測値(又は不図示のセンサの出力)に基づい
て、ウエハステージWSTが待機位置に到達したことを
確認すると、ステージ制御装置19に対して、上下動ピ
ン74のオフ(離脱)及び搬入アーム36の上昇駆動を
指示する。この指示に応じ、ステージ制御装置19で
は、駆動機構76を介して上下動ピン74をオフ状態に
するとともに、上下動・回転機構38を介して搬入アー
ム36をウエハ搬送アーム54からのウエハの受け渡し
位置まで上昇駆動する。上記の上下動ピン74のオフに
より、ウエハステージWSTのX軸方向の移動制限が解
除される。
【0086】以上により、ウエハ交換動作が終了し、ス
テージ制御装置19から「露光準備終了コマンド」が主
制御装置20に送られる。主制御装置20では、この
「露光準備終了コマンド」を受け、上記のウエハ交換の
終了を確認した時点で、ステージ制御装置19に対して
ウエハアライメント開始位置へのウエハステージWST
の移動を指示する。その後処理はウエハW’のアライメ
ントシーケンスに移行する。
【0087】ステージ制御装置19では、上記の指示に
基づき、ウエハレーザ干渉計24の計測値をモニタしつ
つ、ウエハ駆動装置15を介して、ウエハステージWS
Tを所定の経路に沿ってウエハアライメント開始位置へ
移動する。このとき、ウエハステージWSTは待機位置
から所定距離だけ+Y方向に、すなわちウエハ交換位置
への移動の際と同じ経路を逆向きに移動する(図9
(D)参照)。
【0088】上記のウエハアライメント開始位置へのウ
エハステージWSTの移動終了後、ウエハアライメント
が実施される。
【0089】すなわち、主制御装置20では、ステージ
制御装置19を介してウエハステージWSTを順次移動
して、アライメント系ALGを用いてウエハW’の予め
定められた特定のショット領域(サンプルショット)に
付設されたアライメントマーク(ウエハマーク)を検出
し、この検出結果(各マークとアライメント系ALGの
検出中心との相対位置)とそれぞれのマーク検出時のウ
エハレーザ干渉計24の計測値とを用いて、上記サンプ
ルショットのウエハマークの位置を求め、この求めたウ
エハマークの位置に基づいて、例えば特開昭61−44
429号公報などに開示される統計演算により、ウエハ
全体のローテーション、直交度、X、Y方向のスケーリ
ング(倍率誤差)、X、Y方向のオフセットで代表され
る線形誤差を算出し、この算出結果に基づきウエハW’
上のショット領域の配列座標を算出するEGA(エンハ
ンスト・グローバル・アライメント)を行う。ここで、
ウエハアライメントの際のウエハステージWSTのX位
置及びY位置は、投影光学系PLの光軸及びアライメン
ト系ALGの検出中心を通るY軸方向の測長軸における
計測値、アライメント系ALGの検出中心を通るX軸方
向の測長軸における計測値とに基づいて管理される。
【0090】なお、上記のウエハマークの検出結果に前
述したプリアライメント時に求められたXY誤差をオフ
セットとして与え、これを補正するようにしても良い。
【0091】ここで、上述の如く、ウエハステージWS
TのX位置、Y位置の計測に用いられるウエハレーザ干
渉計の測長軸は、アライメント系ALGに対し、アッベ
誤差が生じない位置関係となっているので、ウエハステ
ージWSTのヨーイング(θz回転)による誤差は発生
しない。但し、ウエハW’表面とウエハレーザ干渉計の
各測長軸との高さは異なっているので、ステージ制御装
置19では前述した如く複数の測長軸の計測値を用いて
ピッチング量、ローリング量を求め、これらに基づいて
ウエハホルダ18が傾斜した時に発生する上下方向のア
ッベ誤差を補正するようになっている。
【0092】一方、上記のアライメントが行われている
間に、搬出アーム52によって搬出されたウエハWはウ
エハ搬送系の不図示のロボットアームに受け渡されてい
る。
【0093】上記のEGAの終了後、ステージ制御装置
19では、主制御装置20の指示に応じ、ウエハステー
ジWSTをベースライン計測位置に移動する。これは、
EGA終了後、露光動作に移る前に、ウエハステージW
STのX位置の計測に用いるウエハレーザ干渉計の測長
軸を、アライメント系ALGの検出中心を通る測長軸か
ら投影光学系PLの光軸中心を通る測長軸に切り換える
必要あり、そのためレチクルパターンの投影位置とアラ
イメント系ALGの検出中心との距離であるベースライ
ン量を正確に計測する必要があるためである。
【0094】そのため、主制御装置20では、ウエハス
テージWST上の基準マーク板FMに形成された第1基
準マーク(図示省略)をアライメント系ALGを用いて
検出すると同時に、不図示のTTR(スルー・ザ・レチ
クル)アライメント系を用いて基準マーク板FM上に形
成された第2基準マーク(図示省略)を検出する。すな
わち、TTRアライメント系により検出される一対のレ
チクルアライメントマークの位置の中心位置がレチクル
パターンの投影位置(投影光学系PLの光軸位置)を代
表的に表す点であり、この位置からアライメント系AL
Gの検出中心までのX方向、Y方向の距離がX方向、Y
方向のベースライン距離である。この場合、基準マーク
板FMは低膨張部材で構成されており、第1基準マーク
と第2基準マークとの位置関係は予め分かっているの
で、TTRアライメント系で検出されるレチクルアライ
メントマークと第2基準マークとの位置関係(位置誤
差)と、アライメント系ALGで検出される該アライメ
ント系ALGの検出中心と第1基準マークとの位置関係
(位置誤差)と、設計上のベースライン距離と、ウエハ
レーザ干渉計24の出力値とを用いれば、真のベースラ
イン距離を求めることができる。
【0095】従って、上述したEGAで求められた位置
からベースライン距離だけウエハステージWSTを移動
することにより、ウエハW’上の各ショット領域を正確
にレチクルパターンの投影位置に重ね合わせて露光を行
うことができる。但し、本実施形態では、走査露光が行
われるので、後述する実際の露光の際には、ウエハステ
ージWSTの移動は、EGAで求められた位置からベー
スライン距離だけウエハステージWSTを移動したショ
ット中心の位置から所定距離だけ走査方向にずれた各シ
ョットの露光のための走査開始位置(加速開始位置)へ
移動されることになる。
【0096】勿論、上記のEGAの際には、各ショット
領域の配列座標まで求めることなく、ウエハ全体のロー
テーション、直交度、X、Y方向のスケーリング(倍率
誤差)、X、Y方向のオフセットで代表される線形誤差
のみを求め、この求めた線形誤差を用いて設計上のショ
ット配列データを補正するようにしても良い。この場合
も勿論、アライメント系ALGで検出されたショットの
位置とベースライン距離とに基づいてウエハステージW
STの移動を行う必要がある。
【0097】上記のベースライン計測の際に、ウエハス
テージWSTと基準マーク板FMの回転は計測できない
が、この場合、基準マーク板FMはウエハステージWS
Tと熱膨張係数がほぼ同じ素材で構成されており、一体
化若しくはネジあるいは接着剤等で強固に固定されてい
るので、ウエハステージWST側面の反射面と基準マー
ク板FMとの間に回転誤差が発生するおそれはない。ま
た、ウエハステージWST自体のヨーイングは、ウエハ
レーザ干渉計24の計測値に基づいて補正できるので何
らの不都合も生じない。
【0098】なお、上記のベースライン計測後に、ウエ
ハステージWSTの位置制御に用いるウエハレーザ干渉
計24のX軸方向の測長軸は、アライメント系ALGの
検出中心を通る測長軸から投影光学系PLの光軸中心を
通る測長軸に、前記ベースライン計測結果及び前記ヨー
イング計測結果を反映した形で切り換えられる。この干
渉計の切り換えは、主制御装置20からの指示に応じて
ステージ制御装置19によって行われ、この切り換え後
に、ステージ制御装置19はウエハステージWSTをフ
ァーストショット(第1ショット)の露光のための走査
開始位置(加速開始位置)に移動させる。
【0099】そして、前述と同様にステップ・アンド・
スキャン方式の露光が開始され、ウエハW’上の各ショ
ット領域に対し、順次レチクルパターンが転写される。
この露光動作中、各部の動作はステージ制御装置19、
照明制御装置14等を介して主制御装置20によって管
理される。
【0100】この露光動作中に、前述したように次に露
光を行うウエハがウエハ搬送アーム54によってウエハ
交換位置へ搬送されるのと並行して、搬出アーム52が
ウエハ交換位置へ移動して待機する(図8(A)参
照)。以後、上述した各部の動作が、繰り返し行われ
る。
【0101】ところで、本実施形態のようなウエハ交換
方式を採用した場合には、搬出アーム52及び搬入アー
ム36とウエハステージWSTとの接触の可能性があ
る。この点を考慮して、上下動ピン74を含む移動制限
装置90が設けられている。しかし、この移動制限装置
90は、主としてウエハ交換中のウエハステージWST
のサーボオフ状態におけるウエハステージWSTの流れ
防止を、主たる目的とするものである。従って、移動制
限装置90を設けるのみでは、搬入アーム36と、プリ
ズム、ウエハ搬送アーム54、あるいは搬出アーム52
とが干渉してしまう可能性がある。また、ウエハ交換中
に電源が切れた場合等を想定し、そこからの回復方法も
考慮することが望ましい。
【0102】本実施形態の露光装置100では、上述し
た搬入アーム36と、プリズム、ウエハ搬送アーム5
4、あるいは搬出アーム52との干渉や、ウエハ交換中
の電源ダウンの場合の回復などを考慮して、搬入アーム
36と、プリズム41a〜41c、ウエハ搬送アーム5
4、及び搬出アーム52などの状態を把握するためのセ
ンサを多数取り付けており、動作に関しても一定のルー
ルを定めている。
【0103】本実施形態では、例えば、次の(a)〜
(i)のようなルールが定められている。 (a)上下動ピン74がオン状態にあり、かつ搬入アー
ム36又は搬出アーム52がウエハステージWSTとの
干渉域にある場合(例えば図8(C)の状態にある場
合)には、ウエハステージWSTのX軸方向の移動は禁
止する。 (b)ウエハステージWSTが、前述した待機位置にあ
り、かつ搬出アーム52がウエハ交換位置にあり、かつ
上下動ピン74がオン状態にある場合にのみ、搬出アー
ム52の下降動作を許可する(図8(C)参照)。 (c)ウエハステージWSTがウエハ交換位置にある場
合にのみ、搬出アーム52の上昇駆動動作を許可する
(図9(A)参照)。但し、特例として、ウエハステー
ジWSTが前述した待機位置より奥側(+Y側)にあ
り、かつウエハを保持した搬入アーム36がプリアライ
メント計測が行われる上端移動位置にあるか、あるいは
ウエハを保持しない搬入アーム36がウエハ搬送アーム
54からウエハが受け渡されるウエハ受け渡し位置にあ
る場合には、搬出アーム52の上昇駆動動作を許可す
る。 (d)搬出アーム52がZ軸方向(高さ方向)にウエハ
ステージWSTと干渉しない位置にあり、かつ搬入アー
ム36との干渉域にある場合には、搬入アーム36が、
次のいずれかである場合にのみ、搬出アーム52のY軸
方向の移動を許可する。 d1. 搬入アーム36がウエハを保持している場合に
は、搬入アーム36はプリアライメント計測が行われる
上端移動位置にある。 d2. 搬入アーム36がウエハを保持していない場合
には、搬入アーム36はウエハ搬送アーム54からウエ
ハが受け渡されるウエハ受け渡し位置にある。 (e)ウエハステージWSTがウエハ交換位置にあり、
搬入アーム36上にウエハがあり、ウエハホルダ18上
にウエハがなく、搬出アーム52がY軸方向に関して搬
入アーム36との非干渉位置にあり、ウエハ搬送アーム
54がウエハホルダ18から離れた退避位置にあり、上
下動ピン74がオン状態にあり、かつプリズム41a〜
41cが第2位置(退避位置)にある場合(図9(B)
参照)にのみ、搬入アーム36の下降駆動を許可する。 (f)ウエハステージWSTが前述した待機位置にある
場合には、搬入アーム36の上昇駆動を許可する。但
し、特例として、ウエハステージWSTのY位置が、搬
入アームとの非干渉域にあり、搬出アーム52が退避位
置にあり、ウエハ搬送アーム54が退避位置にあり、か
つプリズム41a〜41cが退避位置にある場合には、
搬入アーム36の上昇駆動を許可する。 (g)搬入アーム36がウエハを保持してなく、かつ受
け渡しのための待機位置にある場合には、ウエハ搬送ア
ーム54に対して搬入アーム36ヘのウエハの受け渡し
位置への移動を許可する(図8(A)参照)。 (h)ウエハステージWSTが前述した待機位置にある
場合にのみ、上下動ピン74の挿入(オフ状態からオン
状態への切り替え)及び離脱(オン状態からオフ状態へ
の切り替え)を、それぞれ許可する(図8(B)等参
照)。 (i)ウエハを保持した搬入アーム36がプリアライメ
ント計測位置にある場合にのみ、プリズム41a〜41
cのウエハ下方の第1位置への移動を許可する。
【0104】また、主制御装置20は、ウエハホルダ1
8からのウエハの搬出動作及びウエハホルダ18へのウ
エハの搬入動作の少なくとも一方の特定搬送動作の途中
でウエハステージWSTが制御不能となった後、リセッ
トを行う際には、特定搬送動作の途中でウエハステージ
WSTに係合状態となっている搬出アーム52及び搬入
アーム36の少なくも一方の特定アームのウエハステー
ジWSTとの係合状態を解除した後に、リセット動作を
開始するようになっている。
【0105】具体的には、搬入アーム36又は搬出アー
ム52上にウエハがあるときには、そのアームを上昇駆
動して、搬入アーム36又は搬出アーム52とウエハス
テージWSTとの係合状態を解除し、リセットを行う。
一方、ウエハホルダ18上にウエハがあるときには、搬
入アーム36又は搬出アーム52を下げてウエハステー
ジWSTを駆動して、搬入アーム36又は搬出アーム5
2とウエハステージWSTとの係合状態を解除し、リセ
ットを行うようになっている。
【0106】これまでの説明から明らかなように、本実
施形態では、ウエハ駆動装置15とステージ制御装置1
9とによって、ステージ駆動装置及び相対駆動装置が構
成されている。またアーム駆動機構56によって第1の
相対駆動機構が構成されている。また、上下動・回転駆
動機構38によって第2の相対駆動機構が構成され、ス
テージ制御装置19によって演算装置が構成されてい
る。さらに、上記実施形態では、ウエハステージWS
T、ウエハホルダ18、ウエハ駆動装置15、搬入アー
ム36、搬出アーム52、プリアライメント装置32、
アーム駆動機構56、ステージ制御装置19、及び主制
御装置20によって基板搬送装置が構成されている。
【0107】以上詳細に説明したように、本実施形態の
露光装置100によると、ウエハ交換に際し、ウエハホ
ルダ18から搬出アーム52に対するウエハWの受け渡
しは、搬出アーム52ではなく、これより高速で移動す
るウエハステージWSTをウエハ交換位置まで移動させ
て、搬出アーム52のフック部50a〜50cの先端部
をウエハホルダ18を介してウエハWを保持したウエハ
ステージWSTの凹溝31a、31bに挿入した後、搬
出アーム52を上昇駆動することによりウエハWをウエ
ハホルダ18から離間させることにより行われる。従っ
て、従来のアンローディングアームとセンターアップと
の共同作業によるウエハのアンローディングに比べて高
速なウエハホルダからのウエハの搬出(アンローディン
グ)が可能になり、スループットの向上が可能になる。
【0108】また、本実施形態の露光装置100を構成
する基板搬送装置によると、アーム駆動機構56により
ウエハを搬出する搬出アーム52がウエハホルダ18上
から退避された後に、ウエハ交換位置(基板受け渡し位
置)でウエハを保持する搬入アーム36を上下動・回転
機構38が、搬入アーム36のフック部50a〜50c
の先端部をウエハホルダ18の切り欠き31a〜31c
に沿って挿入する方向(下方)に駆動する。そして、ウ
エハが搬入アーム36からウエハホルダ18に渡された
後、ステージ制御装置19がウエハ駆動装置15を介し
てウエハステージをウエハ交換位置から離間する(退避
する)方向に駆動して搬入アーム36のフック部50a
〜50cを凹溝31a、31bに沿って移動させ、ウエ
ハステージWSTから離間させることにより、ウエハの
ウエハホルダ18上への搬入(ロード)が行われる。従
って、従来のロードアームとセンターアップとの共同作
業によるウエハのローディングに比べて高速なウエハホ
ルダ上へのウエハの搬入(ローディング)が可能にな
り、スループットの向上が可能になる。
【0109】さらに、本実施形態の露光装置100を構
成する基板搬送装置によると、例えばウエハホルダ18
(すなわちウエハステージWST)がウエハ交換位置へ
向かって移動するのと並行して、プリアライメント装置
32により搬入アーム36に保持されたウエハの外形を
計測し、このプリアライメント装置32の計測結果に基
づいてウエハのXY面内の位置ずれをステージ制御装置
19により算出する。
【0110】従って、ウエハの面内の位置ずれ(中心位
置ずれ、回転ずれ)の計測を、ウエハホルダ18からの
ウエハの搬出動作及びウエハホルダ18上へのウエハの
搬入動作、すなわちウエハ交換動作の一部と並行として
かつ簡易に行うことが可能となり、スループットを低下
させることなく、ウエハの面内位置ずれの計測を簡易に
行うことが可能になる。この場合、ウエハの面内位置ず
れの計測(プリアライメント計測)は、ウエハをウエハ
ホルダ18上に搬入する直前に行われるので、プリアラ
イメント後のウエハの受け渡し(ウエハバキューム処理
を伴う)が1回のみとなり、その受け渡し誤差を最小限
に抑えることが可能となり、結果的に高精度なプリアラ
イメントを実現することができる。勿論、ウエハの回転
ずれ(残留回転誤差)は、例えばウエハホルダ18に対
するウエハの受け渡し前に搬入アーム36の回転により
回転ずれを補正することとすれば良い。従って、ウエハ
交換作業の一部であるウエハの面内位置ずれ計測作業に
おける処理能力の向上が可能になる。
【0111】また、本実施形態に係る基板搬送装置によ
ると、プリアライメント装置32によるウエハの外形の
計測は、ウエハホルダ18(ウエハステージWST)が
ウエハ交換位置ヘ向かって移動を開始するのと同時ある
いはその直後に、プリズム41a〜41cを第2位置か
ら第1位置へ移動するだけで、落射照明系(55、5
7)からの光DLがプリズム41a〜41cでウエハW
の外縁部近傍に向けて反射され、その反射光が撮像装置
63で受光されウエハWの外縁部の形状が撮像され、そ
の撮像結果に基づいて行われる。このため、ウエハ外形
計測のための搬入アーム36の上昇駆動やプリズムの駆
動が露光終了後に開始されることから、これら搬入アー
ム36の上昇駆動やプリズムの駆動に起因する露光精度
の低下を防止することができる。
【0112】また、本実施形態では、落射照明方式の採
用により、落射照明系(55,57)や撮像装置63を
固定にしたまま、小型の反射部材(プリズム)のみをウ
エハの下方に出し入れするのみで良いので、計測用の照
明系や撮像装置の全体を駆動する場合に比べて機構の簡
素化、及び駆動時の振動の軽減なども可能になる。
【0113】また、本実施形態に係る基板搬送装置で
は、移動制限装置90によりウエハステージWSTと搬
入アーム36又は搬出アーム52との相対移動方向であ
る凹溝31a、31bの延びるY軸方向(所定方向)と
交差する方向、例えば直交する方向であるX軸方向のウ
エハステージWSTの移動を制限できる。このため、ウ
エハの交換中、ウエハステージの位置、特に所定方向に
交差する例えば直交する方向の位置を高精度にサーボ制
御することなく、ウエハステージWSTの搬入アーム3
6又は搬出アーム52に対する移動経路のずれによる搬
入アーム36又は搬出アーム52とウエハステージWS
Tとの接触を効果的に回避することが可能となる。
【0114】従って、ウエハ交換作業における処理能力
の向上が可能となる。
【0115】また、本実施形態のウエハ交換のシーケン
スは、概略、次のa.〜f.の6工程となる。 a.ウエハステージWSTをウエハ交換位置へ移動す
る。その際、待機中の搬出アーム52のフック部50
a、50b、50cがウエハステージWST上の凹溝3
1a、31bに挿入される。なお、この動作が行われる
間に、プリアライメント装置32によりウエハのプリア
ライメント計測が行われ、かつこのプリアライメント計
測が開始されるのに先立って前述した上下動ピンがオン
状態となる。 b.次に、ウエハホルダ18のバキュームがOFFされ
る。 c.搬出アーム52をアップすることにより、ウエハが
ウエハステージWSTから搬出アーム52に受け渡され
る。 d.搬出アーム52をウエハ交換位置より退避する。 e.搬入アーム36をダウンして、プリアライメントが
終了しているウエハをウエハステ一ジWST上のウエハ
ホルダ18に受け渡す。 f.ウエハホルダ18とウエハとの間のバキュームをO
Nにする。 従って、従来の10工程に比べて大幅に減るため、ウエ
ハ交換処理に要する時間を大幅に短縮することができ、
これによりスループットの向上を図ることができる。
【0116】このような結果が得られるのは、従来のセ
ンターアップと搬入アームとの組み合わせによるウエハ
ローディング及びセンターアップと搬出アームとの組み
合わせによるウエハアンローディングのそれぞれと比べ
て、搬入アーム、搬出アームのいずれに比べても高速且
つ高精度で移動が可能なウエハステージWST(ウエハ
ホルダ18)側の移動により、ウエハのローディング及
びアンローディングの主たる部分を行うようにしたから
である。
【0117】また、本実施形態では、ウエハステージW
ST上にセンターアップ等のウエハ上下動機構を設ける
必要がないので、ウエハステージWST自体の軽量化を
図ることが可能になり、その分ウエハステージWSTの
位置制御性を向上させることができる。
【0118】また、本実施形態に係る基板搬送装置で
は、ウエハホルダ18の上面(ウエハ吸着面)ではなく
その反対側の面が一部除去され、この除去部(前述の薄
肉部)と対向するウエハステージWSTの上面に凹溝3
1a,31bが設けられている。このため、例えば両端
部の撓みが大きく、平坦度の低いようなウエハであって
も、特に支障なく、用いることができるとともに、ウエ
ハホルダ18に真空吸着することにより、平坦度を高く
することが可能となる。しかしながら、本発明がこれに
限定されるものではなく、例えばウエハホルダ18に除
去部を設ける必要はなく、ウエハステージWSTの上面
に凹溝31a、31b等を設けるのみであっても良い。
この場合において、ウエハの直径がウエハホルダの直径
より大きい特別な場合を除き、例えばウエハホルダ18
の側面に凹溝31a、31bと連通する前述した切り欠
き30a〜30cと同様の断面形状の凹部をそれぞれ形
成し、搬入アーム36及び搬出アーム52のフック部の
先端部を上下方向に案内するようにすることが望まし
い。上記実施形態では、切り欠き30a〜30cとその
下方の空間とによって凹溝31a、31bと連通する凹
部が形成されている。
【0119】さらに、本実施形態の露光装置100によ
ると、上述のようにウエハ交換作業における処理能力の
向上が可能となり、結果的に露光装置100で行われる
一連の露光処理シーケンスにおける処理能力の向上が可
能となる。例えば、ウエハ搬出作業におけるスループッ
トの向上は、露光処理シーケンスにおけるスループット
の向上となり、例えばプリアライメント精度の向上は、
露光精度(パターンの形成精度)の向上、ひいては最終
製品であるデバイスの歩留まりの向上につながる。
【0120】なお、ウエハのプリアライメント装置は、
上記実施形態で説明したものに限らず、種々の形態のも
のを用いることができる。例えば、特開平9−3620
2号公報の如く、ウエハステージWST上に照明系を搭
載し、ウエハステージWSTが搬入アーム36の下に来
てから、ウエハステージWST上に搭載した照明系を用
いてプリアライメントを行うような構成にしても良い。
あるいは、ウエハの上方より発光素子で照明し、ウエハ
の下方に受光素子を配置して透過光を検出するようにし
ても良い。このように、プリアライメント検出としては
種々の手法を採ることができるが、いずれにしても露光
動作が終了し、ウエハ交換のためウエハステージWST
をウエハ交換位置に移動させ、アンロード作業を行うの
と並行してプリアライメント計測が行えるので、ウエハ
搬送アーム54などウエハ搬送系の高速化を無理に行う
必要は無い。
【0121】また、上記実施形態では、ウエハ交換位置
近傍におけるウエハステージWSTのX軸方向の移動を
制限するため上下動ピンを有する移動制限装置を設ける
場合について説明したが、かかる移動制限装置は必ずし
も設ける必要はない。例えば、高精度なウエハステージ
WSTの位置制御(サーボ制御)が常時可能であれば、
搬出アーム52とウエハステージWSTとの接触を回避
できる。あるいは、搬出アーム52の位置を光学的に検
出する第1検出装置と、ウエハステージの位置を光学的
に検出する第2検出装置とをそれぞれ新たに設け、これ
らの検出装置の検出結果に基づいて両者の位置関係が所
望の位置関係になるようにウエハステージの位置を制御
することにより、搬出アーム52とウエハステージWS
Tとの接触を回避するようにしても良い。このような第
1検出装置、第2検出装置としては、例えば搬出アーム
52、ウエハステージWSTのそれぞれの上面に反射板
を取り付け、それぞれの反射板を落射照明にて照射しそ
の反射光を4分割受光素子で受光する構成の検出装置を
用いることができる。
【0122】なお、第1及び第2検出装置をそれぞれ設
けることなく、各アームとウエハステージとの相対的な
位置関係を検出する単一のセンサ(検出装置)を設ける
だけでも良い。
【0123】また、上記実施形態では、ウエハステージ
WST上面に、移動制限装置90により移動が制限され
る方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)に沿っ
て延びる一対の凹溝31a,31bを設け、該凹溝に沿
って、搬出アーム52をY軸方向に駆動する場合につい
て説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、
移動制限装置90により移動が制限される方向に交差す
る水平面内の方向であれば、凹溝31a,31bはいず
れの方向に沿って形成しても良い。この場合には、搬出
アーム52等のウエハ搬送系を凹溝の形成された方向に
応じて構成すれば良い。
【0124】また、上記実施形態では、ウエハの受け渡
しに際してのウエハホルダ18と搬入アーム36又は搬
出アーム52との上下方向の相対移動を、アーム側の上
下動により行う場合について説明したが、これに限ら
ず、ウエハホルダ18側のみを上下動させたり、又は両
者を逆向きに上下動させたりしても勿論良い。
【0125】また、前述のアームを用いてウエハホルダ
の交換を行っても良い。さらに、ウエハステージを複数
(例えば2つ)設け、露光動作とウエハ交換及びウエハ
アライメントなどとをほぼ並行して処理可能に構成して
も良い。
【0126】なお、本明細書において、「アーム」と
は、基板(上記実施形態ではウエハ)の搬送時にその保
持に用いられる部材を含む広い概念である。
【0127】また、上記実施形態では、投影光学系PL
として屈折光学系を用いた露光装置に本発明が適用され
た場合について説明したが、これに限らず、反射屈折型
の投影光学系を用いた露光装置にも同様に適用できる。
また、上記実施形態では、i線光源やエキシマレーザを
用いた走査型露光装置について説明したが、将来的に走
査型露光装置として注目されている、軟X線光源を用い
たEUV露光装置にも本発明は好適に適用できる。但
し、この場合には、反射型レチクルとオール反射の投影
光学系を用いる必要がある。また、上記実施形態のよう
な走査型露光装置に限らず、ステッパ等の静止型の露光
装置や、レチクルを使用しないEB直接描画装置等にも
本発明は同様に適用できる。但し、EUV露光装置で
は、露光装置雰囲気を真空にする必要があるので、レチ
クル等の吸着・支持方式として真空吸着を採用できず、
静電吸着や平行度を厳しく設定した3点支持方式等を採
用する必要がある。
【0128】更に、上記実施形態では、オフアクシスの
アライメント系として静止状態でマーク検出を行う結像
式アライメントセンサを用いる場合について説明した
が、これに限らず、例えば回折光又は散乱光を検出する
方式などであっても構わない。例えば、ウエハ上のアラ
イメントマークにコヒーレントビームをほぼ垂直に照射
し、当該マークから発生する同次数の回折光(±1次、
±2次、……、±n次回折光)を干渉させて検出するア
ライメント系でも良い。この場合、次数毎に回折光を独
立に検出し、少なくとも1つの次数での検出結果を用い
るようにしても良いし、波長が異なる複数のコヒーレン
トビームをアライメントマークに照射し、波長毎に各次
数の回折光を干渉させて検出しても良い。
【0129】なお、上記実施形態では、本発明に係る搬
送装置が露光装置に適用された場合について説明した
が、これに限らず、本発明は、半導体処理の他の工程で
用いられる種々の装置、例えば、検査装置(例えば、S
EM(走査型電子顕微鏡)、レーザリペア装置などのス
テージ上の基板保持部材に基板を保持させる必要があ
り、ステージが移動する装置であれば好適に適用でき、
同様にスループットの向上を図ることができる。
【0130】なお、本発明の基板搬送装置は、基板をよ
り短時間で基板保持部材から搬出又は搬入することがで
きるように、基板搬送装置を構成する各構成要素が電気
的又は機械的に連結して組み上げられる。また、本発明
の露光装置は、上記基板搬送装置により、基盤交換時間
が短縮され、スループットの向上が図られるように、上
記基板搬送装置を備えた露光装置を構成する各構成要素
が電気的、機械的、又は光学的に連結して組み上げられ
る。
【0131】《デバイス製造方法》次に、上述した露光
装置及び露光方法をリソグラフィ工程で使用したデバイ
スの製造方法の実施形態について説明する。
【0132】図10には、デバイス(ICやLSI等の
半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、
マイクロマシン等)の製造例のフローチャートが示され
ている。図10に示されるように、まず、ステップ20
1(設計ステップ)において、デバイスの機能・性能設
計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、そ
の機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続
き、ステップ202(マスク製作ステップ)において、
設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一
方、ステップ203(ウエハ製造ステップ)において、
シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
【0133】次に、ステップ204(ウエハ処理ステッ
プ)において、ステップ201〜ステップ203で用意
したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソ
グラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成
する。次いで、ステップ205(デバイス組立ステッ
プ)において、ステップ204で処理されたウエハを用
いてデバイス組立を行う。このステップ205には、ダ
イシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング
工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
【0134】最後に、ステップ206(検査ステップ)
において、ステップ205で作製されたデバイスの動作
確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工
程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
【0135】図11には、半導体デバイスの場合におけ
る、上記ステップ204の詳細なフロー例が示されてい
る。図11において、ステップ211(酸化ステップ)
においてはウエハの表面を酸化させる。ステップ212
(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形
成する。ステップ213(電極形成ステップ)において
はウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ2
14(イオン打込みステップ)においてはウエハにイオ
ンを打ち込む。以上のステップ211〜ステップ214
それぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成し
ており、各段階において必要な処理に応じて選択されて
実行される。
【0136】ウエハプロセスの各段階において、上述の
前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程
が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ2
15(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光
剤を塗布する。引き続き、ステップ216(露光ステッ
プ)において、先に説明した露光装置及び露光方法によ
ってマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、
ステップ217(現像ステップ)においては露光された
ウエハを現像し、ステップ218(エッチングステッ
プ)において、レジストが残存している部分以外の部分
の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステ
ップ219(レジスト除去ステップ)において、エッチ
ングが済んで不要となったレジストを取り除く。
【0137】これらの前処理工程と後処理工程とを繰り
返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターン
が形成される。
【0138】以上説明した本実施形態のデバイス製造方
法を用いれば、露光工程(ステップ216)において上
記の露光装置100が用いられるので、露光処理シーケ
ンスの処理能力の向上(スループット及び露光精度の向
上)を図ることができ、結果的にデバイスの生産性を向
上させることができる。
【0139】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る基板
搬送装置によれば、基板の交換作業の少なくとも一部に
おける処理能力の向上を図ることができるという効果が
ある。
【0140】また、本発明に係る露光装置によれば、露
光処理シーケンスの処理能力の向上を図ることができる
という効果がある。
【0141】また、本発明に係るデバイス製造方法によ
れば、デバイスの生産性を向上させることができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態にかかる露光装置の概略構成を示す
図である。
【図2】図2(A)は、ウエハステージ及びウエハホル
ダを示す斜視図であり、図2(B)は、ウエハステージ
及びウエハホルダを示す平面図であり、図2(C)は、
ウエハステージ及びウエハホルダを−Y側から見た図で
ある。
【図3】ウエハのプリアライメントが行われている最中
のウエハ搬送系の状態を示す図である。
【図4】ウエハ搬送系とプリアライメント系を示す斜視
図である。
【図5】計測ユニットの1つを簡略化して示す図であ
る。
【図6】搬入アームを取り出して示す斜視図である。
【図7】X軸リニアガイドを一部断面して、ウエハステ
ージとともに示す斜視図である。
【図8】図8(A)〜図8(D)は、ウエハ搬送系及び
ウエハステージの動作を説明するための図(その1)で
ある。
【図9】図9(A)〜図9(D)は、ウエハ搬送系及び
ウエハステージの動作を説明するための図(その2)で
ある。
【図10】本発明に係るデバイス製造方法を説明するた
めのフローチャートである。
【図11】図10のステップ204の具体例を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
15…ウエハ駆動装置(ステージ駆動装置の一部、相対
駆動装置の一部)、18…ウエハホルダ(基板保持部
材)、19…ステージ制御装置(演算装置、ステージ駆
動装置の一部、相対駆動装置の一部)、30a〜30c
…切り欠き(凹部)、31a,31b…凹溝、32…プ
リアライメント装置(計測装置)、36…搬入アーム
(搬送アーム)、38…上下動・回転駆動機構(第2の
相対駆動機構)、41a〜41c…プリズム(反射部
材)、52…搬出アーム(搬送アーム)、55…光源
(落射照明系の一部)、56…アーム駆動機構(第1の
相対駆動機構)、57…レンズ(落射照明系の一部)、
63…CCDカメラ(撮像装置)、90…移動制限装
置、IL…照明光(エネルギビーム)、W…ウエハ(基
板)、WST…ウエハステージ(ステージ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 514D

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次元面内で移動可能な基板保持部材か
    らの基板の搬出を少なくとも行う基板搬送装置であっ
    て、 搬出アームと;前記基板保持部材が搭載され、該基板保
    持部材が搭載される側の面に、前記搬出アームの少なく
    とも一部を、前記2次元面内の所定方向から挿入可能で
    所定方向に延びる凹溝が形成されたステージと;前記搬
    出アームを前記2次元面に平行な面内で駆動し、前記搬
    出アームを基板受け渡し位置に移動させるアーム駆動機
    構と;前記基板が前記基板保持部材に保持された状態
    で、前記凹溝に前記搬出アームの少なくとも一部を挿入
    するため前記ステージを基板受け渡し位置に向かって移
    動させるステージ駆動装置と;前記搬出アームを前記凹
    溝に挿入後、前記搬出アームと前記基板保持部材とを2
    次元面に直交する方向に相対的に駆動して前記基板を前
    記基板保持部材から離間させる第1の相対駆動機構と;
    を備える基板搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記基板保持部材の外周部には、前記凹
    溝に連通するとともに、前記搬出アームの少なくとも一
    部を前記2次元面に直交する方向に案内する凹部が形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の基板搬送
    装置。
  3. 【請求項3】 前記基板受け渡し位置で基板を保持する
    搬入アームと;前記アーム駆動機構により前記搬出アー
    ムが前記基板保持部材上から退避された後に、前記基板
    を保持した前記搬入アームと前記基板保持部材とを前記
    2次元方向に直交する方向に相対的に駆動して、前記搬
    入アームの少なくとも一部を前記基板保持部材の前記凹
    部に沿って挿入方向に駆動する第2の相対駆動機構と;
    を更に備え、 前記ステージ駆動装置は、前記基板が前記搬入アームか
    ら前記基板保持部材に渡された後、前記ステージを前記
    基板受け渡し位置から離間する方向に駆動して前記搬入
    アームの少なくとも一部を前記凹溝に沿って移動させ前
    記ステージから離間させることを特徴とする請求項2に
    記載の基板搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記搬入アームは、前記基板受け渡し位
    置で前記基板を保持して該基板の面内方向で回転可能で
    あり、 前記搬入アームに保持された基板の外形を計測する計測
    装置と;前記計測装置の計測結果に基づいて前記基板の
    前記2次元面と平行な面内の位置ずれを算出する演算装
    置と;を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の
    基板搬送装置。
  5. 【請求項5】 前記計測装置は、下方に向けて光を照射
    する落射照明系と、前記光が照射される第1位置と前記
    光が照射されない第2位置との間で往復移動可能で、前
    記第1位置にあるとき前記光を下方から前記基板の外縁
    部近傍に向けて反射する少なくとも1つの反射部材と、
    前記反射部材及び前記基板の外縁部を経由した反射光を
    受光する撮像装置とを有することを特徴とする請求項4
    に記載の基板搬送装置。
  6. 【請求項6】 前記反射部材は、プリズムであることを
    特徴とする請求項5に記載の基板搬送装置。
  7. 【請求項7】 前記基板受け渡し位置の近傍の領域では
    前記ステージの前記所定方向に直交する方向の移動を制
    限する移動制限装置を更に備えることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれか一項に記載の基板搬送装置。
  8. 【請求項8】 前記基板保持部材からの前記基板の搬出
    動作と、前記計測装置による前記基板の外形計測動作と
    は、並行して行われることを特徴とする請求項4〜6の
    いずれか一項に記載の基板搬送装置。
  9. 【請求項9】 前記基板保持部材からの基板の搬出動作
    及び前記基板保持部材への基板の搬入動作の少なくとも
    一方の特定動作の途中で前記ステージが制御不能となっ
    た後、リセットを行う際に、前記特定動作の途中で前記
    ステージに係合状態となっている前記搬出アーム及び搬
    入アームの少なくとも一方の特定アームとの前記係合状
    態を解除した後に、リセット動作を開始することを特徴
    とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の基板搬送装
    置。
  10. 【請求項10】 2次元面内で移動可能な基板保持部材
    上に基板を搬入する基板搬送装置であって、 基板受け渡し位置で基板を保持するとともに、前記基板
    を保持して該基板の面内方向で回転可能な搬入アーム
    と;前記基板受け渡し位置の近傍で下方に向けて光を照
    射する落射照明系と、前記光が照射される第1位置と前
    記光が照射されない第2位置との間で往復移動可能で、
    前記第1位置にあるとき前記光を下方から前記基板の外
    縁部近傍に向けて反射する少なくとも1つの反射部材
    と、前記反射部材及び前記基板の外延部を経由した反射
    光を受光する撮像装置とを有し、前記撮像装置の撮像結
    果に基づいて前記基板の外形を計測する計測装置と;前
    記計測装置の計測結果に基づいて前記基板の前記2次元
    面と平行な面内の位置ずれを算出する演算装置と;を備
    える基板搬送装置。
  11. 【請求項11】 2次元面内で移動可能なステージから
    の基板の搬出及び前記ステージ上への基板の搬入の少な
    くとも一方の特定基板搬送動作を行う基板搬送装置であ
    って、 搬送アームと;前記特定基板搬送動作を行う際に、前記
    ステージと前記搬送アームとを前記2次元面内で所定方
    向に相対的に駆動する相対駆動装置と;前記所定方向と
    交差する方向の前記ステージの移動を制限する移動制限
    装置と;を備える基板搬送装置。
  12. 【請求項12】 エネルギビームにより基板を露光して
    前記基板上に所定のパターンを形成する露光装置であっ
    て、 請求項1〜11のいずれか一項に記載の基板搬送装置を
    備え、前記ステージ上に搭載された基板保持部材に前記
    基板が載置されることを特徴とする露光装置。
  13. 【請求項13】 リソグラフィ工程を含むデバイス製造
    方法であって、 前記リソグラフィ工程では、請求項12に記載の露光装
    置を用いて露光を行うことを特徴とするデバイス製造方
    法。
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