JP2003054007A - インクカートリッジの誤装着防止装置及びインクジェット式プリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】各色のインクカートリッジをキャリッジ内の所
定の位置へ間違いなくセットすることができ、所定色の
インクカートリッジを誤って異なる位置へセットしよう
としても正しくセットすることができないようしたイン
クカートリッジの誤装着防止装置を提供すること。 【解決手段】インクカートリッジ１７にはインクの色に
応じてそれぞれ異なる形態の係合案内部３３が形成され
ており、キャリッジ１３の収納部２３には、各色のイン
クカートリッジ１７における係合案内部３３と対応する
位置に、インクカートリッジの数に対応して複数の係合
受け部３９が形成されており、各係合受け部３９は、対
応する色のインクカートリッジの係合案内部３３を受け
入れ可能であるが、対応しない色のインクカートリッジ
の係合案内部３３は受け入れることができない形態を備
える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、各色のインクカー
トリッジを単独で交換できるようにしたインクカートリ
ッジ及びキャリッジに係り、特に各色のインクカートリ
ッジをキャリッジの所定位置に間違いなくセットできる
ようにしたインクカートリッジの誤装着防止装置及びイ
ンクジェット式プリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のインクジェット式のカラープリン
タでは、各色のインクが一つのカートリッジに分かれて
収納されていたため、一色のインクがなくなると他の色
が残っていてもカートリッジ全体を取り替えなければな
らなかった。これに対し最近では、カラー印刷に必要な
各色のインクを各々独立したカートリッジに入れて、一
色のインクがなくなった場合にはその色のインクカート
リッジだけを独立して交換できるようにした製品が開発
されている。

【０００３】このように独立して交換可能なインクカー
トリッジは、インクの数だけカートリッジが存在するた
め、各色のインクカートリッジ毎にキャリッジ内の所定
の位置に正確に収納しなければならない。しかし、プリ
ンタに不慣れなユーザーの中には、特定色のインクカー
トリッジを不注意に他の色の収納位置にセットしてしま
うことも考えられる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、各色のインクカートリッジをキャリッジ内の所定の
位置へ間違いなくセットすることができ、所定色のイン
クカートリッジを誤って異なる位置へセットしようとし
てもそうすることができないようしたインクカートリッ
ジの誤装着防止装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本願請求項１に記載のインクカートリッジの誤装着
防止装置は、それぞれ異なる色のインクを収納する複数
のインクカートリッジを収納部内の所定の位置に収納可
能であり、各インクカートリッジを独立して交換可能な
キャリッジであって、前記インクカートリッジにはイン
クの色に応じてそれぞれ異なる形態の係合案内部が形成
されており、前記キャリッジの収納部には、前記各色の
インクカートリッジにおける係合案内部と対応する位置
に、前記インクカートリッジの数に対応して複数の係合
受け部が形成されており、前記各係合受け部は、その収
納位置に対応する色のインクカートリッジの係合案内部
を受け入れ可能であるが、対応しない色のインクカート
リッジの係合案内部は受け入れない形態を備えることを
特徴とするものである。

【０００６】本発明によれば、インクがなくなった色の
インクカートリッジを取り替える際等に新たなインクカ
ートリッジが、そのインクの色が異なっていて正しくな
い場合には、係合案内部が係合受け部に受け入れられな
いから、該正しくないインクカートリッジを所定の位置
に収納することができない。従って、インクカートリッ
ジの誤装着を確実に防止することができる。

【０００７】また、本願請求項２に記載のインクカート
リッジの誤装着防止装置は、請求項１において、前記係
合案内部は突出リブと受入凹部との組み合わせにより構
成されており、該係合案内部と対応する前記係合受け部
には、前記係合案内部における突出リブに対応する位置
に受入凹部が形成され、前記係合案内部における受入凹
部に対応する位置に突出リブが形成されていることを特
徴とするものである。

【０００８】本発明によれば、所定の色のインクカート
リッジを収納部内の所定位置に挿入した場合には、係合
案内部の突出リブと受入凹部とが係合受入部の受入凹部
と突出リブとに丁度嵌まり込むことができるため、イン
クカートリッジの収納が可能となる。所定色のインクカ
ートリッジを誤って収納部内の他の位置へ挿入した場合
には、突出リブと受入凹部同士が嵌まり込むことができ
ないのでインクカートリッジの収納はできなくなる。ま
た、突出リブと受入凹部の組み合わせで前記誤装着防止
構造を構成するので、構造簡単にして且つ製造も容易で
あり、更に単純構造であることで安定性を向上できる。

【０００９】また、本願請求項３に記載のインクカート
リッジの誤装着防止装置は、請求項１において、前記係
合案内部と係合受け部のいずれか一方に、インクの色に
応じてそれぞれ異なる位置に形成される突起が形成され
ており、前記係合案内部と係合受け部の他方にはインク
の色に応じて前記突起の形成位置と対応する位置に受入
孔が形成されていることを特徴とするものである。

【００１０】本発明によれば、所定の色のインクカート
リッジを収納部内の所定位置に入れた場合には、突起が
受入孔内に入り込むことができるため、インクカートリ
ッジの収納が可能となる。所定色のインクカートリッジ
を誤って収納部内の他の位置へ入れた場合には、突起の
位置と受入孔の位置とが異なるためインクカートリッジ
の収納はできなくなる。

【００１１】また、本願請求項４に記載のインクカート
リッジの誤装着防止装置は、請求項１において、前記係
合案内部と係合受け部のいずれか一方に、インクの色に
応じてそれぞれ異なる形状を有する形状突起が形成され
ており、前記係合案内部と係合受け部の他方にはインク
の色に応じて前記形状突起と対応する形状凹部が形成さ
れていることを特徴とするものである。

【００１２】本発明によれば、所定の色のインクカート
リッジを収納部内の所定位置に入れた場合には、形状突
起の形状と形状凹部の形状とが一致して形状突起が形状
凹部内に入り込むことができるためインクカートリッジ
の収納が可能となる。所定色のインクカートリッジを誤
って収納部内の他の位置へ入れた場合には、形状突起の
形状と形状凹部の形状とが不一致となり形状突起が形状
凹部内に入り込むことができないためインクカートリッ
ジの収納はできなくなる。

【００１３】また、本願請求項５に記載のインクカート
リッジの誤装着防止装置は、請求項１〜４のいずれか１
項において、前記係合受け部のうち特定の係合受け部
は、ブラックインク以外のインクカートリッジの係合案
内部と、ブラックインクのインクカートリッジの係合案
内部とを受け入れ可能であることを特徴とするものであ
る。

【００１４】本発明によれば、ブラックインク以外の特
定のインクカートリッジに代えてブラックインクのイン
クカートリッジを該位置に収納することができる。これ
によりブラックインクを供給するインクカートリッジの
ノズル数が２倍になるため、本来２パス（同じ行をヘッ
ドが２回通過すること）でないと綺麗なテキスト印刷が
行えないところを１パス（ヘッドが１回だけ通過するこ
と）で同様な印刷を行えるようになる。この結果、印刷
のスループットを高めることができる。

【００１５】また、本願請求項６に記載のインクカート
リッジの誤装着防止装置は、請求項５において、前記ブ
ラックインク以外のインクカートリッジはダークイエロ
ーのインクカートリッジであることを特徴とするもので
ある。

【００１６】本発明によれば、ダークイエローのインク
カートリッジをブラックのインクカートリッジに代えて
もカラー印刷は行うことができるとともに、より高品質
のカラー印刷を行いたい場合だけダークイエローのイン
クカートリッジを使用すればよい。また仮にダークイエ
ローのインクにブラックのインクが多少混じるようなこ
とがあっても、印刷品質に大きな影響は及ばない。

【００１７】また、本願請求項７に記載のインクカート
リッジの誤装着防止装置は、請求項５または６におい
て、前記ブラックインクのインクカートリッジの係合案
内部とブラックインク以外のインクカートリッジの係合
案内部の両方を受け入れ可能な係合受け部は、特定リブ
を除き、ブラックインクのインクカートリッジ用の係合
受け部と同様な形態であり、ブラックインクのインクカ
ートリッジ用の係合受け部における特定リブが、前記ブ
ラックインク以外のインクカートリッジ用の係合受け部
における特定リブよりも長く形成されており、前記ブラ
ックインクのインクカートリッジの係合案内部は、ブラ
ックインクのインクカートリッジ用の係合受け部におけ
る特定リブと、ブラックインク以外のインクカートリッ
ジ用の係合受け部における特定リブとを受け入れ可能な
長さの受入凹部を備え、前記ブラックインク以外のイン
クカートリッジの係合案内部は、前記ブラックインク以
外のインクカートリッジ用の係合受け部における特定リ
ブだけを受け入れ可能な長さの受入凹部を備えることを
特徴とするものである。

【００１８】本発明によれば、ブラックインクのインク
カートリッジの係合案内部における受入凹部の中に、ブ
ラックインク以外のインクカートリッジ用の係合受け部
における特定リブが入り込むことができるため、ブラッ
クインクのインクカートリッジを上記ブラックインク以
外のインクカートリッジの位置に収納することが可能と
なる。逆に上記ブラックインク以外のインクカートリッ
ジの係合案内部における受入凹部の中に、ブラックイン
クのインクカートリッジ用の係合受け部における特定リ
ブは入り込むことができないから、上記ブラックインク
以外のインクカートリッジをブラックインクのインクカ
ートリッジの位置に収納することはできない。

【００１９】また、本願請求項８に記載のプリンタは、
請求項１〜７のいずれか１項に記載のインクカートリッ
ジの誤装着防止装置を備えることを特徴とするものであ
る。本発明によれば、インクカートリッジの誤装着に起
因する印刷ミスを確実に防止することができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図１は本発明に係るカートリッ
ジ誤装着防止装置を適用したインクジェットプリンタ１
を示す。インクジェットプリンタ１は、プリンタ本体３
と、該プリンタ本体３の後方上部に設けられる給紙部５
と、プリンタ本体３の前方に形成される排紙部７とを備
えて成る。

【００２１】プリンタ本体３の上面には幅方向に長い切
り欠き部９が形成されており、切り欠き部９の右側には
切り欠き部９の他の部分よりも前後方向に長い寸法を有
し、後述するキャリッジよりも一回り大きいカートリッ
ジ装着用開口部１１が形成されている。

【００２２】プリンタ本体３の内部には、支持バー１５
に沿って左右方向に走査できるキャリッジ１３が設けら
れている。キャリッジ１３は印刷動作をしていないとき
にはプリンタ本体３の右側に位置するホームポジション
に待機している（図１に示す状態）。以下、キャリッジ
１３及びこれに搭載されるインクカートリッジ１７の構
造について説明する。

【００２３】図５に示す如く、キャリッジ１３は上面が
開放したバケット状になっており、その下端には印刷ヘ
ッド１９が設けられるとともに、背面には支持バー１５
によって案内される案内部２１が形成されている。キャ
リッジ１３の内側には複数のインクカートリッジ１７を
収納するための収納部２３が形成され、収納部２３の上
部にはインクカートリッジ１７の収納状態を維持してイ
ンクカートリッジ１７を不用意に取り出すことができな
いようにカバー２５が設けられている。

【００２４】カバー２５は、手前側の回動支点２７を中
心にして手前側上方に回動することにより、収納部２３
の上部を開放してインクカートリッジ１７の出し入れを
可能にしている。カバー２５にはインクカートリッジ１
７の色表示部２８の位置に対応して、該色表示部２８が
見えるように窓部２９が形成されている。またカバー２
５の裏面には、各色のインクカートリッジ１７のセット
位置を示すようにインクの色表示（図示せず）及び色の
名前表示（図示せず）が付されている。

【００２５】ここでキャリッジ１３内に収納されるイン
クカートリッジ１７について説明する。図６は本発明で
使用する７種類のインクカートリッジ１７を下側から見
た斜視図であり、図７は該インクカートリッジの側面側
及び上面側を示す斜視図である。インクカートリッジの
種類は、図７の右奥側から順にダークイエロー、ブラッ
ク、濃シアン、淡シアン、濃マゼンタ、淡マゼンタ、イ
エローの７種類であり、以下、各色のカートリッジをイ
ンクカートリッジ１７ａ〜１７ｇとして区別する。各イ
ンクカートリッジ１７ａ〜１７ｇはそれぞれ独立して交
換可能なように互いに分離されており、スナップ嵌め部
２６の作用によりインクカートリッジをキャリッジ１３
の収納部２３の所定位置にスナップ嵌め式に押し込んで
固定できるようになっている。

【００２６】各インクカートリッジ１７ａ〜１７ｇの下
面には、インクを印刷ヘッド１９に供給するためのイン
ク供給部３１が形成されており、またカートリッジ下面
の装着時に手前となる側には、各インクカートリッジ１
７ａ〜１７ｇの収納部２３内での位置を確認するための
係合案内部３３ａ〜３３ｇが形成されている。各係合案
内部３３ａ〜３３ｇは種々の形態の突出リブ３５及び受
入凹部３７の組み合わせによって構成されており、突出
リブ３５及び受入凹部３７の形態の組み合わせはインク
の色によって各インクカートリッジ１７ａ〜１７ｇ毎に
異なる。

【００２７】インクカートリッジ１７ａ〜１７ｇはこの
ような構成を備えるものであり、次にこのようなインク
カートリッジに対応するキャリッジ１３の構成について
説明する。図８はキャリッジ１３の収納部２３内を示す
斜視図である。収納部２３の下面には、各インクカート
リッジ１７ａ〜１７ｇのインク供給部３１に対応する位
置にインク受入部３８が形成されており、インク受入部
３８には印刷ヘッド１９へ連絡するインク供給針４０が
設けられている。インク供給針４０は、インクカートリ
ッジ１７のインク供給部３１に刺さることでインクを印
刷ヘッド１９へ導くことができる。

【００２８】また収納部２３の下面には、各インクカー
トリッジ１７ａ〜１７ｇの係合案内部３３ａ〜３３ｇに
対応する位置に係合受け部３９ａ〜３９ｇが形成されて
いる。各係合受け部３９ａ〜３９ｇは、各インクカート
リッジの係合案内部３３ａ〜３３ｇと対応する形態の突
出リブ３５及び受入凹部３７を有し、鍵と錠のような関
係で、各係合受け部３９ａ〜３９ｇがそれぞれ対応する
特定の係合案内部３３ａ〜３３ｇにのみ係合し合うよう
になっている。

【００２９】このような構造を採用することにより、例
えばイエローのインクカートリッジ１７ｇを収納部２３
内の所定の位置（即ち係合受け部３９ｇが形成されてい
る位置）以外の場所へセットしようと試みても、イエロ
ーのインクカートリッジ１７ｇの係合案内部３３ｇは係
合受け部３９ｇ以外の係合受け部３９ａ〜３９ｆのいず
れにも係合することができないから、カートリッジを誤
って所定の位置以外の場所へセットすることを確実に防
止することができる。このような関係は、後述するブラ
ックインクの場合を除き、全てのインクカートリッジに
関して云えることであるから、全てのインクカートリッ
ジ１７ａ〜１７ｇを間違えることなく所定の位置へセッ
トすることができる。

【００３０】本実施の形態では、図８に示す如く、ブラ
ックのインクカートリッジ１７ｂをセットする位置の係
合受け部３９ｂはダークイエローのインクカートリッジ
１７ａをセットする位置の係合受け部３９ａの形態とほ
ぼ同じであり、係合受け部３９ｂにおける特定リブ４２
ｂが係合受け部３９ａにおける特定リブ４２ａより長く
なっている点でのみ異なる。これに対応してダークイエ
ローのインクカートリッジ１７ａにおける特定リブ４２
ａに対応する位置での受入凹部４４ａは、特定リブ４２
ａの長さに丁度対応する長さになっており、ブラックの
インクカートリッジ１７ｂにおける特定リブ４２ｂに対
応する位置での受入凹部４４ｂは、特定リブ４２ｂの長
さに丁度対応する長さになっている。

【００３１】この結果、ブラックのインクカートリッジ
１７ｂは、本来ダークイエローのインクカートリッジ１
７ａをセットすべき位置（図８の最も右側の位置）にも
セットすることができ、反対にダークイエローのインク
カートリッジ１７ａは本来ブラックのインクカートリッ
ジ１７ｂをセットすべき位置（図８の最も右側から２番
目の位置）にはセットできない。

【００３２】このような構造を採用することにより、ブ
ラックインクによるテキスト印刷においては、ブラック
のインクカートリッジ１７ｂを本来の収納部２３内の位
置に加えて、本来ダークイエローのインクカートリッジ
１７ａがセットされる位置（図８の最も右側の位置）に
もセットすることができるようになる。これにより、ブ
ラックインクを供給するインクカートリッジのノズル数
が２倍になるため、本来２パス（同じ行をヘッドが２回
通過すること）でないと綺麗なテキスト印刷が行えない
ところを１パス（ヘッドが１回だけ通過すること）で同
様な印刷を行えるようになる。この結果、印刷のスルー
プットを高めることができる。その一方、ダークイエロ
ーのインクが存在していなくてもカラー印刷は行うこと
ができるから、より高品質のカラー印刷を行いたい場合
だけダークイエローのインクカートリッジ１７ａを使用
すればよい。

【００３３】本実施の形態では係合案内部３３ａ〜３３
ｇが突出リブ３５及び受入凹部３７の組み合わせにより
構成され、各係合受け部３９ａ〜３９ｇがこれに対応す
る形態を有するようになっているが、この他にも例えば
図１０に示す如く係合案内部３３又は係合受け部３９の
一方が所定の位置に垂直方向に延びる突起４１を備え、
他方が該突起４１の位置と正確に対応する位置に、丁度
突起４１を受け入れることができるような受入孔４３を
備え、これら突起４１と受入孔４３の位置を各インクカ
ートリッジ１７ａ〜１７ｇ毎に変えるようにしてもよ
い。

【００３４】また図１１に示す如く、係合案内部３３又
は係合受け部３９の一方が例えば三角形状や四角形状な
どの形状突起４５を備え、他方が該形状突起４５に対応
する位置に該形状突起４５と正確に一致する形状及び大
きさの形状凹部４７を備えるようにし、これら形状突起
４５と形状凹部４７の形状を各インクカートリッジ１７
ａ〜１７ｇ毎に変えるようにしてもよい。

【００３５】次に図１〜図４に戻り、インクカートリッ
ジ１７の取り替え位置に関して説明する。上述したよう
にキャリッジ１３は印刷動作をしていないときにはプリ
ンタ本体３の右側に位置するホームポジションに待機し
ている（図１に示す状態）。キャリッジ１３がホームポ
ジションに位置するとき、キャリッジ１３のほぼ右側３
分の１の部分はカートリッジ装着用開口部１１よりも右
側のプリンタ本体３の領域（符号４９で示す）の下側に
位置する。

【００３６】図１から明らかなように、この状態ではカ
バー２５がプリンタ本体３の内側に当接して開けること
ができないから、プリンタ使用者は誤ってインクカート
リッジ１７を取り出して再挿入するような動作を行うこ
とができない。そのためインクカートリッジ１７を取り
出したときにインク供給針４０内に空気が入り、印刷中
にインクの供給が一時的に途絶えるなどの弊害を予防す
ることができる。

【００３７】使用者がいずれかのインクカートリッジ１
７を取り替えるためには、プリンタ本体３上の操作ボタ
ン５１を押して印刷モードからメンテナンスモードに切
り替える必要がある。メンテナンスモードに切り替わる
と、キャリッジ１３は図１に示す位置から若干左側へ移
行して、図２に示す如くカートリッジ装着用開口部１１
内に位置するようになる。この位置ではカバー２５を上
方へ回動させることが可能であるから、使用者はカバー
２５を開けてインクのなくなったインクカートリッジ１
７を取り出し、新しいものと交換することができる。

【００３８】尚、新しいインクカートリッジ１７のイン
クの色が所望のものと異なることに使用者が気が付かず
に収納部２３にセットしようとしても、上述した係合案
内部３３と係合受け部３９の形状の不一致によりそのイ
ンクカートリッジ１７は収納部２３内に収まることがで
きないから、使用者は誤った色のインクカートリッジ１
７をセットしようとしていたことに気が付くことができ
る。

【００３９】メンテナンスモードにおいてインクカート
リッジ１７を交換した後、再度操作ボタン５１を押すこ
とにより、インクカートリッジ１７の挿入時にインク供
給針４０に入った空気を除去するために空気排出動作が
開始される。そして、空気排出動作が完了したらキャリ
ッジ１３はホームポジションへ戻り、印刷モードとな
る。

【００４０】

【発明の効果】本発明によれば、インクがなくなった色
のインクカートリッジを取り替える際に新たなインクカ
ートリッジのインクの色が異なっている場合には、係合
案内部が係合受け部に受け入れられないから、該インク
カートリッジを所定の位置に収納することができない。
従って、インクカートリッジの誤装着を確実に防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のインクカートリッジの誤装着防止装置
を適用したインクジェットプリンタの平面図であり、キ
ャリッジがホームポジションに位置する状態を示す。

【図２】本発明のインクカートリッジの誤装着防止装置
を適用したインクジェットプリンタの平面図であり、キ
ャリッジが交換ポジションに位置する状態を示す。

【図３】カートリッジ装着用開口部周辺を拡大して示す
斜視図である。

【図４】キャリッジのカバーを開けてインクカートリッ
ジを交換可能な状態を示す斜視図である。

【図５】キャリッジの拡大斜視図である。

【図６】７種類のインクカートリッジの下面側を示す斜
視図である。

【図７】７種類のインクカートリッジの側面側及び上面
側を示す斜視図である。

【図８】キャリッジの収納部内を示す拡大斜視図であ
る。

【図９】キャリッジの収納部内に一部のインクカートリ
ッジが収納された状態を示す斜視図である。

【図１０】インクカートリッジの誤装着を防止するた
め、突起と該突起に対応する受入孔の位置を変えた実施
の形態を示す斜視図である。

【図１１】インクカートリッジの誤装着を防止するた
め、形状突起と形状凹部の形状を変えた実施の形態を示
す斜視図である。

【符号の説明】

３ プリンタ本体 ９ 切り欠き部 １１ カートリッジ装着用開口部 １３ キャリッジ １７、１７ａ〜１７ｇ インクカートリッジ １９ 印刷ヘッド ２３ 収納部 ２５ カバー ２６ スナップ嵌め部 ２７ 回動支点 ２８ 色表示部 ２９ 窓部 ３１ インク供給部 ３３、３３ａ〜３３ｇ 係合案内部 ３５ 突出リブ ３７ 受入凹部 ３８ インク受入部 ３９、３９ａ〜３９ｇ 係合受け部 ４０ インク供給針 ４１ 突起 ４２ａ、４２ｂ 特定リブ ４３ 受入孔 ４４ａ、４４ｂ 受入凹部 ４５ 形状突起 ４７ 形状凹部 ４９ プリンタ本体の領域 ５１ 操作ボタン

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 それぞれ異なる色のインクを収納する複
   数のインクカートリッジを収納部内の所定の位置に収納
   可能であり、各インクカートリッジを独立して交換可能
   なキャリッジであって、 前記インクカートリッジにはインクの色に応じてそれぞ
   れ異なる形態の係合案内部が形成されており、 前記キャリッジの収納部には、前記各色のインクカート
   リッジにおける係合案内部と対応する位置に、前記イン
   クカートリッジの数に対応して複数の係合受け部が形成
   されており、 前記各係合受け部は、その収納位置に対応する色のイン
   クカートリッジの係合案内部を受け入れ可能であるが、
   対応しない色のインクカートリッジの係合案内部は受け
   入れない形態を備えることを特徴とするインクカートリ
   ッジの誤装着防止装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記係合案内部は突
   出リブと受入凹部との組み合わせにより構成されてお
   り、該係合案内部と対応する前記係合受け部には、前記
   係合案内部における突出リブに対応する位置に受入凹部
   が形成され、前記係合案内部における受入凹部に対応す
   る位置に突出リブが形成されていることを特徴とするイ
   ンクカートリッジの誤装着防止装置。
3. 【請求項３】 請求項１において、前記係合案内部と係
   合受け部のいずれか一方に、インクの色に応じてそれぞ
   れ異なる位置に形成される突起が形成されており、前記
   係合案内部と係合受け部の他方にはインクの色に応じて
   前記突起の形成位置と対応する位置に受入孔が形成され
   ていることを特徴とするインクカートリッジの誤装着防
   止装置。
4. 【請求項４】 請求項１において、前記係合案内部と係
   合受け部のいずれか一方に、インクの色に応じてそれぞ
   れ異なる形状を有する形状突起が形成されており、前記
   係合案内部と係合受け部の他方にはインクの色に応じて
   前記形状突起と対応する形状凹部が形成されていること
   を特徴とするインクカートリッジの誤装着防止装置。
5. 【請求項５】 請求項１〜４のいずれか１項において、
   前記係合受け部のうち特定の係合受け部は、ブラックイ
   ンク以外のインクカートリッジの係合案内部と、ブラッ
   クインクのインクカートリッジの係合案内部とを受け入
   れ可能であることを特徴とするインクカートリッジの誤
   装着防止装置。
6. 【請求項６】 請求項５において、前記ブラックインク
   以外のインクカートリッジはダークイエローのインクカ
   ートリッジであることを特徴とするインクカートリッジ
   の誤装着防止装置。
7. 【請求項７】 請求項５または６において、前記ブラッ
   クインクのインクカートリッジの係合案内部とブラック
   インク以外のインクカートリッジの係合案内部の両方を
   受け入れ可能な係合受け部は、特定リブを除き、ブラッ
   クインクのインクカートリッジ用の係合受け部と同様な
   形態であり、ブラックインクのインクカートリッジ用の
   係合受け部における特定リブが、前記ブラックインク以
   外のインクカートリッジ用の係合受け部における特定リ
   ブよりも長く形成されており、前記ブラックインクのイ
   ンクカートリッジの係合案内部は、ブラックインクのイ
   ンクカートリッジ用の係合受け部における特定リブと、
   ブラックインク以外のインクカートリッジ用の係合受け
   部における特定リブとを受け入れ可能な長さの受入凹部
   を備え、前記ブラックインク以外のインクカートリッジ
   の係合案内部は、前記ブラックインク以外のインクカー
   トリッジ用の係合受け部における特定リブだけを受け入
   れ可能な長さの受入凹部を備えることを特徴とするイン
   クカートリッジの誤装着防止装置。
8. 【請求項８】 請求項１〜７のいずれか１項に記載のイ
   ンクカートリッジの誤装着防止装置を備えることを特徴
   とするインクジェット式プリンタ。