JP2003053560A - レーザ加工方法及びプリント配線基板の製造方法 - Google Patents

レーザ加工方法及びプリント配線基板の製造方法

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JP2003053560A
JP2003053560A JP2001242647A JP2001242647A JP2003053560A JP 2003053560 A JP2003053560 A JP 2003053560A JP 2001242647 A JP2001242647 A JP 2001242647A JP 2001242647 A JP2001242647 A JP 2001242647A JP 2003053560 A JP2003053560 A JP 2003053560A
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Japan
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laser
irradiation
area
hole
pulse laser
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JP2001242647A
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English (en)
Inventor
Shinya Miyamoto
慎也 宮本
Makoto Origuchi
誠 折口
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 所望の加工形状を得るためのレーザ加工方
法、及びそれを採用したプリント配線基板の製造方法を
提供する。 【解決手段】 ワーク基板にパルスレーザをショットし
て、パルスレーザのスポットの面積よりも開口部の面積
が大であるスルーホールやビアホールを形成するレーザ
加工工程を含む。該レーザ加工工程においては、任意の
孔形成に関し、ワーク基板の加工面におけるパルスレー
ザの照射される第一照射領域F1と、該第一照射領域F
1の次に照射される第二照射領域F2とが互いに重なり
合うように照射位置をずらしながら複数回のショットを
行う。ただし、それら第一照射領域F1と第二照射領域
F2とが重なり合う領域の面積をB、パルスレーザのス
ポットの面積をAとしたとき、B/Aが0.25以上
0.80以下となるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高出力のレーザに
より工作物を加工するレーザ加工方法、及びそれを好適
に採用できるプリント配線基板の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば各種電子機器・電子部品製
造の分野において、製品の高性能化・小型化の要望が強
くなるにともない、従来の機械的な手法に代えて、高出
力のレーザを用いて掘削・切削加工を行うことが常識と
なりつつある。レーザは、エネルギー密度の高いスポッ
トとすることが簡単にでき、高精度の加工に適するから
である。レーザ加工は、光をレンズや鏡で集光して工作
物に当て、局所的に急速に加熱、溶融・蒸発、燃焼ある
いは化学反応を生じさせることにより、機械的手法では
成し得ないような微細加工を可能にしている。例えば、
ICやLSIといった各種電子部品を搭載して回路を形
成するプリント配線基板の製造現場においても、配線パ
ターンの高密度化・微細化を図るために機械的手法に代
わりレーザ加工が主流となりつつある。
【0003】その一方、レーザが全く万能というわけで
もない。例えば、図1に示すように導電層が多層積層さ
れた形のプリント配線基板において、層間の電気的接続
はビア36,37に施されためっき(セラミック配線基
板においては導電性ペーストがビアに充填される)によ
り実現されている。このビアをレーザにより掘削形成す
る方法が一般的であるが、その照射時間が長すぎると下
層に形成された導体層の温度までが上昇してしまい溶融
に至る恐れがある。そこで、発熱を抑制するために短い
パルスで、多数回に分けてレーザをショットする方法が
しばしば採用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この方法に
おいては用いるレーザのスポット径よりも大きい径の孔
を形成しようとするものだから、最終的な孔形状にばら
つきが生じやすい。孔の形状を如何にして所望の形状に
近づけるかは非常に重要であり、これを怠ると後にめっ
き加工を施すことが難しくなったり、配線パターンが精
度良く形成できなくなったりして、高密度化・微細化に
対応できなくなる。そこで本発明は、所望の加工形状を
得るためのレーザ加工方法、及びそれを採用したプリン
ト配線基板の製造方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために本発明のレーザ加工方法は、被加工物
にパルスレーザを照射して加工を施すレーザ加工方法で
あって、被加工物の加工面におけるパルスレーザの照射
される第一照射領域と、該第一照射領域の次に照射され
る第二照射領域とが互いに重なり合うように照射位置を
ずらしながら複数回のショットを行う一方、それら第一
照射領域と第二照射領域とが重なり合う領域の面積を
B、加工面におけるパルスレーザのスポット面積をAと
したとき、B/Aが0.25以上0.80以下となるよ
うにパルスレーザの照射位置を制御しながら行うことを
特徴とする。
【0006】上記レーザ加工方法は、パルス発振させた
レーザを次々とショットして掘削や切削等の加工を行う
方法である。加工面におけるレーザのスポット面積はそ
のままレーザ照射領域を形作るものである。従って、そ
の加工面におけるレーザのスポット面積が一定ならば、
上記第一照射領域及び第二照射領域の面積はそれに等し
くなる。
【0007】パルスレーザでの加工は、ショットする位
置を次第にずらしながら、すなわち、照射領域の一部が
互いに重なるようにして次々とショットするのが普通で
ある。本発明においては、レーザのスポット面積に対す
るその重なり合う面積の割合を上記の範囲内に設定して
レーザ照射位置を制御するので、概ね所望の加工形状に
沿ってレーザを走査させることができ、レーザ加工本来
の精密加工を確実に行えるようになる。レーザのスポッ
ト面積に対するその重なり合う面積の割合が25%未満
であると、個々のショットでの加工形状が強く反映さ
れ、最終的に所望の加工形状を得ることが難しくなる。
他方、80%を越えると発熱の抑制効果が望めなくなる
ばかりか、レーザのショット回数が増して加工効率の低
下を招く。
【0008】また、課題を解決するために本発明のプリ
ント配線基板の製造方法は、絶縁層と導体層との積層形
態を有するワーク基板に対しパルスレーザをショットし
て、ワーク基板の加工面におけるそのパルスレーザのス
ポット面積よりも、開口部の面積が大である貫通孔及び
有底孔のうち少なくともいずれか一方を形成するレーザ
加工工程を含み、該工程において、貫通孔又は有底孔の
形成に関し、ワーク基板の加工面におけるパルスレーザ
の照射される第一照射領域と、該第一照射領域の次に照
射される第二照射領域とが互いに重なり合うように照射
位置をずらしながら複数回のショットを行う一方、それ
ら第一照射領域と第二照射領域とが重なり合う領域の面
積をB、パルスレーザのスポット面積をAとしたとき、
B/Aが0.25以上0.80以下となるようにパルス
レーザの照射位置を制御しながらレーザ加工を行うこと
を特徴とする。
【0009】プリント配線基板を製造するにあたり、特
に、導電層と絶縁層とを交互に順次積層させて配線パタ
ーンを形成していくビルドアップ法においては、ビア形
成はレーザを用いて掘削するのが一般的である。本発明
は、ビアに代表される孔の開口面積よりもレーザのスポ
ット面積が小さい場合にどうするのか、1つの孔形成に
あたり多数回のショットを繰り返すような場合にどうす
るのか、という対象を持っている。
【0010】さて、パルスレーザでの加工は、ショット
する位置を次第にずらしながら、すなわち、照射領域の
一部が互いに重なるようにして次々とショットする。本
発明においては、レーザのスポット面積に対するその重
なり合う面積の割合を上記の範囲内に設定してレーザ照
射位置を制御するので、概ね所望の孔形状に沿ってレー
ザを走査させることができ、レーザ加工本来の精密加工
を確実に行えるようになる。結果として、ビア等の孔が
精度良く形成されれば、後に行うべきめっき加工、配線
パターン形成等についても精度良く施すことが可能にな
るし、配線パターンの微細化を図る際にも非常に有利で
ある。
【0011】なお、重なり合う領域の面積がレーザのス
ポット面積の25%未満であると、個々のショットでの
加工形状が強く反映されるため、トータルして所望の孔
形状を得ることが難しくなる。他方、80%を越えると
発熱の抑制効果が望めなくなるばかりか、レーザのショ
ット回数が増して加工効率の低下を招く。また、スポッ
ト径の大きいレーザを使用して1ショットで孔明けする
よりも、本発明のようにスポット径の小さいレーザを多
数回ショットするほうが、孔の壁面の加工状態がきれい
に仕上がり、さらには、得られる孔形状の精度も高くな
るという利点もある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
一実施形態を説明する。まず図1は、本発明の製造方法
により製造したプリント配線基板1の一例であり、その
断面構造を示している。プリント配線基板1は、耐熱性
樹脂板(例えばビスマレイミド−トリアジン樹脂板)
や、繊維強化樹脂板(例えばガラス繊維強化エポキシ樹
脂)等で構成された板状のコア材2の両主表面に、所定
のパターンにコア配線パターン層3,13(例えば厚さ
20μm)がそれぞれ形成される。これらコア配線パタ
ーン層3,13はコア材2(例えば厚さ800μm)の
表面の大部分を被覆するように形成され、電源層又は接
地層として用いられるものである。他方、コア材2に
は、レーザやドリルを用いた加工によりスルーホール1
2が形成され、その内壁面にはコア配線パターン層3,
13を互いに導通させるスルーホール導体30が形成さ
れている。また、スルーホール12は、エポキシ樹脂等
の樹脂製穴埋め材31により充填されている。
【0013】コア配線パターン層3,13の上層には、
エポキシ樹脂等の有機樹脂により第一ビルドアップ層
4,14(例えば厚さ30μm)がそれぞれ形成されて
いる。さらに、その表面にはそれぞれ第一配線パターン
層5,15(例えば厚さ15μm)が銅めっきにより形
成されている。なお、コア配線パターン層3,13と第
一配線パターン層5,15とは、それぞれビア導体3
2,33により層間接続がなされている。同様に、第一
配線パターン層5,15の上層には、エポキシ樹脂等の
有機樹脂により第二ビルドアップ層6,16がそれぞれ
形成されている。その表面にはそれぞれ第二配線パター
ン層7,17が銅めっきにより形成されている。これら
第一配線パターン層5,15と第二配線パターン層7,
17とも、それぞれビア導体34,35により層間接続
がなされている。なお、コア配線パターン3,13、第
一配線パターン層5,15及び第二配線パターン層7,
17の各表面は、上層の樹脂層との密着強度を上げるた
めに表面粗化処理(例えば化学的な処理に基づくもの)
が施されている。
【0014】次に、第二ビルドアップ層6上には、金属
目印層9が形成されている。金属目印層9は、例えば最
表面部が金めっき層(例えば厚さ0.04μm)として
形成され、例えば、図1に示すように、チップ実装時の
基板へのチップ位置合わせ用、あるいは基板の位置決め
用のアライメントマークとして使用されるものである。
金属目印層9は、表面が平滑で、比較的強い金属光沢外
観を示すものとなっており、画像認識の容易性に寄与し
ている。なお図示しないが、基板位置決め用アライメン
トマークは、各配線パターン層3,5,7,13,1
5,17とともに形成されるものである。
【0015】また、第二ビルドアップ層6上には、第二
配線パターン層7と導通する下地導電性パッド10が多
数設けられている。これら下地導電性パッド10は、無
電解Ni−Pめっき及びAuめっきにより基板のほぼ中
央部分に正方形状に配列し、各々その上に形成された半
田バンプ11とともにチップ搭載部を形成している。
【0016】他方、第二配線パターン層7が形成されて
いる側、及び第二配線パターン層17が形成されている
側には、それら配線パターン層7,17を覆う樹脂ソル
ダーレジスト層8,18がそれぞれ形成されている。な
お、配線パターン層7側においては、金属目印層9は樹
脂ソルダーレジスト層8から露出している。このような
構造は、例えば金属目印層9を一旦全て覆う形で樹脂ソ
ルダーレジスト層8を形成し、その後、その樹脂ソルダ
ーレジスト層8の、金属目印層9に対する被覆部分をレ
ーザ加工やフォトリソグラフィ技術等によりで除去すれ
ば得ることができる。
【0017】ここで、絶縁樹脂ビルドアップ層4,6,
14,16は、層の主体となる樹脂材料が、例えばエポ
キシ樹脂(紫外線硬化性または熱硬化性を有するもの)
等の絶縁性の有機樹脂材料で構成される。また、樹脂ソ
ルダーレジスト層8,18は、層の主体となる樹脂材料
が、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等の絶縁性の有機
樹脂材料で構成される。この場合、紫外線硬化性兼加熱
硬化性樹脂を使用すれば、同時に多数のビアホールを形
成できることから生産性向上を図る上で望ましい。
【0018】上記した多層のプリント配線基板1の製造
方法について、その一例を以下に示す。図2に示すよう
に、まず、板状の耐熱性樹脂板(例えばビスマレイミド
−トリアジン樹脂板)または、繊維強化樹脂板(例えば
ガラス繊維強化エポキシ樹脂)をコア材2として、その
両表面に銅箔を張り付けた銅張り板(CCL板)にフォ
トエッチング加工を施し、所定のコア配線パターン層
3,13を形成する(工程)。
【0019】コア配線パターン層3,13の表面に黒化
処理を行った後、エポキシ樹脂からなるフィルムを貼り
付けて、第一ビルドアップ層4,14を形成する(工程
)。次に、表面の所定位置にレーザを照射して第一ビ
ルドアップ層4,14に孔明けを行い、有底孔36,3
7(ビアホール)を形成する(工程)。次に、工程
とは別の箇所に対してNC制御によるドリリングにより
貫通孔12(スルーホール)を形成する(工程)。な
お、ドリルを使用した機械的な手法に代えて、工程と
同様にレーザをショットして導電層と樹脂絶縁層とを貫
通するレーザ加工も行える。
【0020】次に、第一ビルドアップ層4,14上、ビ
アホール36,37及びスルーホール12の内壁面に無
電解及び電解銅めっき層を形成する(工程)。そし
て、スルーホール12をエポキシ樹脂等の樹脂製穴埋め
材31により充填する(工程)。そして、めっき層の
表面に所定のパターンのエッチングレジストを形成する
とともに、エッチングレジストから露出した銅めっき層
の不要部分をエッチングにより除去し、配線パターン層
5,15、ビア導体32,33及びスルーホール導体3
0を形成する(工程)。なお、配線パターン等の形成
には、公知のサブトラクティブ法のほか、アディティブ
法、セミアディティブ法等を採用してもよい。
【0021】上記工程、すなわちパルスレーザをワー
ク基板Wに照射して貫通孔12(スルーホール)及び有
底孔36,37(ビアホール)の少なくともいずれか一
方を形成するレーザ加工工程において、例えば図3の模
式図に示す構成のレーザ加工装置100を使用すること
ができる。まず、光源としてのレーザ発振器40として
は、エキシマレーザ、炭酸ガスレーザ、Nd:YAGレ
ーザ等が使用できる。
【0022】中でも、マイクロメートルオーダーでの微
細加工が比較的容易に行える、非線形結晶を用いて高調
波を発生させれば紫外領域の光としても使用可能(具体
的には4倍高調波266nm、又は3倍高調波355n
m)、加工面の均一性が高い、ガスレーザに比べて信頼
性が高い、などの理由によりNd:YAGレーザは好適
である。Nd:YAGレーザは、キセノンフラッシュラ
ンプによるパルス発振、あるいは、連続Qスイッチによ
るパルス発振、いずれのタイプでも採用できる。なお、
Nd:YAGレーザは、加工に必要なエネルギー密度を
確保するためにスポット径を十分に大きくできない場合
があり、ビア形成に用いる際には後に詳細を示す本発明
の方法を最も好適に採用できる。
【0023】図3に戻り、レーザ発振器40よりパルス
発振したレーザは、図示しない光路スイッチとマスク4
8を通り、Y軸走査用ガルバノミラー41a’及びX軸
走査用ガルバノミラー41b’により位置決めされ、f
θレンズ42を通過してワーク基板Wに照射される。ガ
ルバノミラー41a’,41b’で走査されたレーザ
は、fθレンズ42の異なる位置に異なる角度で入射す
るが、fθレンズ42の作用により加工面に対して概ね
垂直に照射されるように調整されている。2次元CCD
センサ43,43により、ワーク基板Wに形成された位
置決め用アライメントマークが読み取られ、その画像デ
ータに基づいてレーザの照射位置が制御される。レーザ
の照射範囲は、ガルバノミラー41a’,41b’の可
動範囲となるので、ワーク基板W全体を加工可能とする
ために、サーボコントローラ46によりコントロールさ
れるサーボモータ44を駆動してXYステージ45を動
かし、位置を決めている。
【0024】図4は、レーザ加工装置100の電気的構
成を示すブロック図である。主制御部は入出力部61と
これに接続されたCPU62、ROM63及びRAM6
4を有する制御用コンピュータ60を主体に構成されて
いる。レーザ発振器40は、この制御用コンピュータ6
0に接続され、その発振周期が監視・制御される。2次
元CCDセンサ43,43は、ワーク基板Wの複数箇所
に形成されたアライメントマークを画像信号として読み
取り、その画像信号は入出力部61を介してコンピュー
タ60に入力されるとともに、RAM64内の画像メモ
リに画像データとして記憶される。
【0025】XYステージ45の駆動手段であるサーボ
モータ44は、サーボコントローラ46を介してコンピ
ュータ60に接続されている。このサーボコントローラ
46は、RAM64内に記憶されている画像データを基
にXYステージ45の移動量を決定し、サーボモータ4
4の駆動を制御して位置決めを行う。このXYステージ
45によるワーク基板Wの移動後に、さらに2次元CC
Dセンサ43,43によって画像データが読み取られ
る。その画像データに基づいて、予めハードディスク6
5等の固定記憶装置に記憶されている孔明けパターンデ
ータである各パルスレーザ照射位置が補正され、RAM
64内の照射位置メモリに記憶される。該照射位置メモ
リに記憶されたデータは、加工開始とともに照射位置信
号として各ガルバノ本体41a,41bに送られ、各ガ
ルバノミラー41a’,41b’,が高速制御される。
このように、本装置においては、予め記憶させておく孔
明けパターンデータによってパルスレーザの照射位置、
照射回数が制御される。
【0026】さて、レーザのスポット径よりも大きい径
の孔を形成する場合がしばしばあることはすでに述べ
た。図5に示すような場合がそうであり、所望の孔形状
36’に対してワーク基板Wの加工面に対するレーザの
スポットLBが小さい。すなわち、本実施形態における
レーザ加工工程は、絶縁層と導体層との積層形態を有す
るワーク基板Wに対しパルスレーザをショットして、ワ
ーク基板Wの加工面におけるそのパルスレーザのスポッ
トLBの面積よりも、各開口部の面積が大であるスルー
ホール12及びビアホール36,37の少なくともいず
れか一方を形成するものである。スルーホール12及び
ビアホール36,37の開口形状は円形状が主流であ
り、本実施形態においてもこれを採用しているが、三角
形状、四角形状及び多角形状等、種々の形状を採用でき
る。
【0027】図5に示すように、所望の孔形状を得るた
めには複数回のショットを行う。しかしながら、図5
(a)に示す形態においては、各々の照射領域LBの重
なりあう面積が(これを面積Bで表す)小さい。結果と
して、形成された孔の開口部における形状は、各ショッ
トにより掘削されて縁取られた外形線を反映した形とさ
れ、所望の形状(円形)から大きくずれる。もちろん、
孔の内部も開口部の形状を反映した形となり所望の形状
は得られない。
【0028】他方、図5(b)に示す方法によると、各
々の照射領域の重なり合う面積を(a)に示す形態より
も大きくする。これにより、形成された孔の開口部にお
ける形状は、真円度が改善され円形により近づく。この
方法はすなわち、図6に示すように、任意のスルーホー
ル12又はビアホール36,37の形成に関し、ワーク
基板Wの加工面におけるパルスレーザの照射される第一
照射領域F1と、該第一照射領域F1の次に照射される
第二照射領域F2とが互いに重なり合うように照射位置
をずらしながら複数回のショットを行う方法であり、そ
れら第一照射領域F1と第二照射領域F2とが重なり合
う領域の面積をB、パルスレーザのスポットLBの面積
をAとしたとき、B/Aが0.25以上0.80以下と
なるようにパルスレーザの照射位置を制御する。なお、
パルスレーザのスポットLBの面積は、第一照射領域F
1及び第二照射領域F2の面積に等しい。
【0029】簡単に言うと、上記(100×B/A)の
値は「レーザ重ね率」と見ることもできる。図6(a)
に示す例においてはこのレーザ重ね率が25%の場合で
あり、図6(b)に示す例が80%の場合である。この
レーザ重ね率が上記25%を下回ると、個々のショット
での加工形状が強く反映されるため、トータルして所望
の孔形状を得ることが難しくなる(図4(a)のように
なる)。他方、80%を越えると、ショット回数が増し
て加工効率の低下を招く。例えば図6で説明すると、一
方の照射領域の外周縁が丁度他方の中心を通過するよう
に、照射位置を制御する形態を例示できるが、この場
合、重ね率は約39%程度となり好適である。また、こ
の重ね率を50%以上にすれば、より一層の加工精密性
を望める。
【0030】また、1つの孔形成を多数回のショットで
形成する方法は、孔のテーパを制御するのに都合がよ
い。例えば、ビアホール36,37に関して言えば、テ
ーパが形成されることによりめっき液の流れ込みが良く
なり、均一なめっき層の形成に寄与する。スポット径1
0〜30μm程度のNd:YAGレーザを用いて孔明け
をする場合、1つの孔形成に関し数十回のパルス照射を
行うとテーパ形成に関しても有利である。
【0031】また、所定のレーザ照射位置に対して、連
続して複数パルス(例えば2回)をショットしたのち、
別の照射位置へショットするように制御すると、加工の
高速性という点においては有利である。しかしながら、
局所的に加熱が激しくなりやすいので、始めに1パルス
で全体をスキャンし、もう1パルスで再び同じ孔を加工
するという制御も行える。この方法によると、加工の高
速性という点については不利であるが、加工の品質(孔
の状態)はよくなる。必要に応じてこのように孔明けを
行うように制御することができる。
【0032】以上のようにして、有底孔(ビアホール)
や貫通孔(スルーホール)をレーザ加工により形成し、
第一配線パターン層5,15を形成して4層板を作製す
る。
【0033】4層板を作製した後には、同様にしてビル
ドアップの各工程を順次行い、第二ビルドアップ層6,
16、第二配線パターン層7,17及び、ビア導体3
4,35を形成する。なお、金属目印層9は、配線パタ
ーン層7と同時に銅めっきにより形成した後、その表面
にニッケルめっき及び金めっき(例えば厚さ0.04μ
m)をこの順序で施して形成する。上記金属目印層9と
第二配線パターン層7、及び第二配線パターン層17上
にそれぞれ、着色済みの感光性エポキシ樹脂をフィルム
化したものを貼り付け、樹脂ソルダーレジスト層8,1
8を形成する。そして、金属目印層9は、ソルダーレジ
スト層8により覆い、露光現像工程により露出するよう
に形成される。このようにして、図1に示すプリント配
線基板1が得られる。なお、裏面側において、樹脂ソル
ダーレジスト層17から露出した第二配線パターン層1
7は、マザーボード等の他のプリント配線板と接続する
ための外部接続端子(ランド)として用いられる。
【0034】なお、本発明は実施の形態に限定されるも
のではなく、要旨を逸脱しない範囲にて種々の態様で実
施できることはいうまでもない。また、添付の図面は、
理解のための模式的なものであり、発明を限定するもの
ではないことを断っておく。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリント配線基板1の一例を示す断面構造。
【図2】プリント配線基板の製造方法を示す工程説明
図。
【図3】レーザ加工装置の構成を示す図。
【図4】レーザ加工装置の電気的構成を示すブロック
図。
【図5】ワーク基板へのレーザの照射形態を示す模式
図。
【図6】隣り合うレーザ照射領域の重なり形態を示す模
式図。
【符号の説明】
1 プリント配線基板 2 コア材(絶縁層) 3,13 コア配線パターン層(導体層) 4,6,14,16 ビルドアップ層(絶縁層) 5,7,15,17 ビルドアップ配線パターン層(導
体層) 12 スルーホール(貫通孔) 36,37 ビアホール(有底孔) 40 レーザ発振器 100 レーザ加工装置 F1 第一照射領域 F2 第二照射領域 W ワーク基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23K 101:42 B23K 101:42 Fターム(参考) 4E068 AF00 CA08 CB02 CE01 DA11 5E346 AA06 AA12 AA15 BB01 CC02 CC08 CC31 DD01 DD22 EE31 FF04 GG15 GG17 HH33

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物にパルスレーザを照射して加工
    を施すレーザ加工方法であって、 前記被加工物の加工面における前記パルスレーザの照射
    される第一照射領域と、該第一照射領域の次に照射され
    る第二照射領域とが互いに重なり合うように照射位置を
    ずらしながら複数回のショットを行う一方、 それら第一照射領域と第二照射領域とが重なり合う領域
    の面積をB、前記加工面における前記パルスレーザのス
    ポット面積をAとしたとき、B/Aが0.25以上0.
    80以下となるように前記パルスレーザの照射位置を制
    御しながら行うことを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 【請求項2】 プリント配線基板の製造方法であって、
    絶縁層と導体層との積層形態を有するワーク基板に対し
    パルスレーザをショットして、前記ワーク基板の加工面
    におけるそのパルスレーザのスポット面積よりも、各開
    口部の面積が大である貫通孔及び有底孔のうち少なくと
    もいずれか一方を形成するレーザ加工工程を含み、該工
    程において、 前記貫通孔又は有底孔の形成に関し、前記ワーク基板の
    加工面における前記パルスレーザの照射される第一照射
    領域と、該第一照射領域の次に照射される第二照射領域
    とが互いに重なり合うように照射位置をずらしながら複
    数回のショットを行う一方、 それら第一照射領域と第二照射領域とが重なり合う領域
    の面積をB、前記パルスレーザの前記スポット面積をA
    としたとき、B/Aが0.25以上0.80以下となる
    ように前記パルスレーザの照射位置を制御しながらレー
    ザ加工を行うことを特徴とするプリント配線基板の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記パルスレーザは、Nd:YAGレー
    ザ発振器にて生成されるものである請求項2記載のプリ
    ント配線基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記貫通孔及び有底孔のうち少なくとも
    いずれか一方の開口部での形状は円形状とされる請求項
    2又は3記載のプリント配線基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記絶縁層は、有機樹脂を主体として構
    成される請求項2ないし4のいずれか1項に記載のプリ
    ント配線基板の製造方法。
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