JP2003050618A - プロセス機器管理方法およびプロセス機器管理装置 - Google Patents

プロセス機器管理方法およびプロセス機器管理装置

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JP2003050618A
JP2003050618A JP2001237672A JP2001237672A JP2003050618A JP 2003050618 A JP2003050618 A JP 2003050618A JP 2001237672 A JP2001237672 A JP 2001237672A JP 2001237672 A JP2001237672 A JP 2001237672A JP 2003050618 A JP2003050618 A JP 2003050618A
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Katsuyuki Suzuki
勝幸 鈴木
Yoshitaka Nishino
由高 西野
Tomofumi Shiraishi
朋史 白石
Kazuhiko Okamoto
一彦 岡本
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】運転負荷のかかるプロセス機器を評価したプロ
セス機器管理情報を提供する。 【解決手段】プロセスデータ解析手段3及びプロセス機
器負荷評価手段8により、プロセスデータS1に基づい
て負荷のかかるプロセス機器を評価し、さらに保全デー
タ照合手段9により、保全履歴と照合することで、評価
結果を再評価する。プロセスデータと保全履歴データの
活用により、プラント機器の負荷状態を容易に推定で
き、適確な予防保全情報を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロセス機器の管
理装置に係り、特に長期のスパンで変動する負荷(スト
レス)の評価を行なう機器管理方式に関する。
【0002】
【従来の技術】石油化学などのプロセス制御の分野にお
いては、プラントの高効率運用のため、オフスペックを
最少化し、プロセス機器の仕様限界での運転が求められ
ている。このとき、プロセスの各種機器はフル稼働状態
となるため、効率的なプロセス機器の診断が必須とな
る。
【0003】プラント運転時における各プロセス機器の
診断は、日常の点検により判断する場合が多い。また、
プラント運転データを活用し、信号処理技術によりプロ
セス機器を診断する方法として、高速フーリエ変換技術
を用いたFFTアナライザーによる周波数分析や、デー
タ・リコンシリエーション(DR)により異常診断を行
なう技術(参考文献:「計装」1999年12月号、工
業技術社;特集:操業管理におけるデータ・リコンシリ
エーションの活用)が開発されている。
【0004】一方、プロセス機器の補修履歴や交換履歴
の管理、すなわちプラント保全の業務においては、ソフ
トウエアパッケージの適用による生産管理システムの高
度情報化が進められ、ERP(Enterprise
Resource Planning)と呼ばれてい
る。この生産管理システムでは、「バスタブ・カーブ」
と呼ばれる、故障発生の確率が時間と共にどのように変
化するかを示した曲線を用い、効率的な設備管理を行な
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】石油化学などのプロセ
ス制御の分野では、制御対象となる製品は多岐に亘る
が、物理量として整理すると、成分制御のほか、温度、
圧力、流量、および液面制御にまとめられる。これらの
駆動系は主にモータやバルブなどであり、モータ回転数
やバルブ開度などは電気的信号にまとめられ、前述のF
FTアナライザーを用いた周波数分析結果を利用する機
器管理が有効である。温度変化や流量変化などに対して
は、動特性が緩やかな物理量であり、前述の電気的信号
に比べると、周波数分析による診断効果が異なる。すな
わちFFTアナライザーでは分析し難い低周波領域にお
いて、プロセス機器にとって負荷(ストレス)となる要
因が見出せると考えられる。たとえば、長期間にわたる
微小な圧力変化や流量変化は、該当する流体が通過する
バルブにとって大きな負荷である。このようなプロセス
機器への長期的負荷を効率的に把握し、保全業務に反映
する必要がある。
【0006】一方、情報管理部門では、プロセス機器の
保全管理から部品交換のための在庫管理、発注管理まで
情報システム化が図られている。しかし、プロセス機器
は生産現場で用いられ、プロセスデータは大量となるた
め、機器管理への活用は行なわれていないのが現状であ
る。これは、プラントあるいは生産ラインごとにプロセ
スデータを管理し、プロセス計算機や分散制御装置(D
CS)が個別に設けられているため、データベースが分
散し、情報管理部門との連携を採りづらいことも原因し
ている。
【0007】以上から、プロセス機器の管理方法として
は、プロセス機器に対する長期的負荷を評価する方法の
活用、及び情報管理部門でのプロセスデータの活用が課
題となる。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術の課題に鑑
み、長期的な変化による負荷を評価し、また、その負荷
を保全データにより再評価するプロセス機器管理方法及
び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、プラント運転中における各プロセス機器か
らプロセスデータを検出し、所定の解析方法に従って解
析してプロセス機器にかかる負荷(ストレス)を評価す
るプロセス機器管理方法において、プラント内で複数の
プロセス機器の負荷データを相互に比較し、大きい順ま
たは小さい順にランク付けして評価することを特徴とす
る。ここで、相互比較する複数のプロセス機器は、プラ
ント内で近接する機器や同系統の機器、さらにはプラン
ト同士(たとえば、分解炉と圧縮機)を指している。
【0010】また、前記プラント機器の保全履歴データ
を管理し、前記プロセス機器のランクを前記保全履歴デ
ータに基づいて再評価することを特徴とする。
【0011】また、前記保全履歴データを管理するデー
タベースに再評価のための故障率曲線を記憶し、前記負
荷データを取り込んで前記故障率曲線を修正することを
特徴とする。
【0012】本発明によれば、プロセス機器の負荷評価
の結果により、機器状態診断が必要と推定される機器候
補を提示することができる。また、プロセス機器の保全
データに基づき、機器状態診断が必要と推定される機器
候補を提示することも可能である。さらに、過去の機器
保全データと、プロセスデータに基づき、機器への負荷
を評価した結果とを照合し、診断が必要な機器を選定す
ることができるので、的確な設備保全が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例によるプ
ロセス機器管理装置のシステム構成図である。対象プロ
セス1、プロセスデータ収集手段2、プロセスデータ解
析手段3、解析方法メニュー4、ユーザインターフェー
ス手段5、入力装置6、表示装置7、プロセス機器負荷
評価手段8、保全データ照合手段9、およびプラント保
全データベース10から構成される。
【0014】対象プロセス1は製造プラント全般を示
す。ここでは、石油化学プラントや発電プラントのよう
に、流体を扱うプラントを想定している。プロセスデー
タ収集手段2は対象プロセス1の各計測信号を収集し、
プロセスデータ解析手段3にデータを渡す。本実施例で
は、計測器の信号を数値変換し、計測データとしてプロ
セスデータ解析手段3に送信する機能を有する。
【0015】プロセスデータ解析手段3は、対象プロセ
ス1の各種計測データに対して、統計解析、信号解析な
どを実行し、計測したプロセスの特徴量を求める。特
に、計測データを蓄積したヒストリカルデータを基に、
長期間(例えば、1〜2年)にわたる変化傾向の特徴量
を求める。
【0016】計測データやヒストリカルデータに対する
解析には様々な方法があり、解析方法メニュー4は複数
の解析方法を保持している。ユーザは、入力装置6によ
り解析方法メニュー4から解析方法の1つを選択し、プ
ロセスデータ解析手段3に適用して、プロセスデータの
特徴量を求める。また、メニュー4では、プロセスデー
タの解析の範囲(年、月、日、時)や、生産工程単位な
どを指定する機能を有する。さらに、プロセスデータの
解析範囲を、工場単位や生産プロセス単位、ユニット単
位などと指定する機能を有する。
【0017】プロセスデータ解析手段3は、プロセスデ
ータ収集手段2からの計測データに対し、ノイズを除去
するためのフィルター処理を行うこともある。また、対
象プロセス1のプロセスデータS1において、プラント
の収支関係(熱収支、体積流量バランスなど)が正しく
成立するように、計測データを補正することもある。こ
れは、データ・リコンシリエーション(DR)と呼ば
れ、操業管理に用いられる手法として、近年、石油化学
プラントの分野で広く用いられている。このDRによる
補正量を、プロセスデータ解析結果の特徴量の一つとす
ることもある。
【0018】プロセス機器負荷評価手段8は、前述のよ
うに指定されたプロセスデータ解析による特徴量を、プ
ロセス機器(例えば複数のバルブ)あるいはプラント
(例えば分解炉、圧縮機)ごとに相互に比較し、順位付
けをする。この順位付けは特徴量の大きい順または小さ
い順とする。特徴量が複数の場合(例えば、温度と圧
力)は、両方の二乗和をとり、原点からの距離により順
位付けする。
【0019】例えば、特徴量としてプロセス量の分散ま
たは標準偏差を用い、プロセスのばらつきの大きさによ
り順位付けする。この場合、ばらつきの大きいプロセス
量が通過あるいは制御する機器には、他の機器に比べて
負荷が大きくかかると評価し、上位にランク付けをす
る。このように、相対評価によりプロセス機器の長期間
の負荷を評価する。この結果は、ユーザインターフェー
ス手段5を介して表示装置7に表示される。
【0020】保全データ照合手段9は、プロセス機器負
荷評価手段8による評価結果S5と、プラント保全デー
タベース10より入力される保全データS6を照合し、
評価結果S5を再評価する。すなわち、プロセスデータ
に基づく、プロセス機器の負荷評価結果に、該当する機
器の保全履歴や交換履歴を照合し、交換時期に近い機器
や、過去に故障履歴のある機器のランクを上位に再評価
する。
【0021】プラント保全データベース10は、設備保
全部門の保全担当者や、情報管理部門が管理するデータ
ベースであり、プロセス機器の発注システムとも連携す
る場合が多い。本実施例では、データベース10のう
ち、設備機器に対する故障発生確率にかかるデータ、例
えばバスタブ・カーブを用いる。バスタブ・カーブが無
い場合は、設備更新時期などの日時データを用いて、保
全データ照合手段9で機器ごとの故障確率を計算する。
【0022】このように、プロセスデータの統計解析や
信号解析により特徴量抽出し、情報を圧縮したことで、
プロセスデータをプラント保全データに適用する仕掛け
が実現できる。
【0023】ユーザインターフェース手段5は、入力装
置6、表示装置7と、前述した各手段とのデータ交換を
実行する機能を有する。ここでは各装置が直接接続して
いる場合のほか、ネットワークを介してデータ交換を実
行する構成も想定する。
【0024】図2に、対象プロセスの一例を示す。対象
プロセス1が、格納設備Aから後の工程B、工程Cに送
出するプロセスユニットである場合を例にする。対象プ
ロセス1では、格納設備Aの後に弁Aが設置され、格納
設備Aからの流体を制御する。弁Aの付近では、温度計
測値S1AT、圧力計測値S1AP、および弁Aの開度
S1AVが計測される。
【0025】次に、配管が分岐し、弁Bおよび弁Cが設
置され、これら弁の開閉により、工程BおよびCに前述
の流体が振り分けられる。弁Bの付近では、温度計測値
S1BT、圧力計測値S1BP、および弁Bの開度S1
BVが計測される。弁Cの付近では、温度計測値S1C
T、圧力計測値S1CP、および弁Cの開度S1CVが
計測される。
【0026】これらS1AT〜S1CVの計測データを
プロセスデータS1として、図1のプロセスデータ収集
手段2により取り込む。実機では、たとえば格納設備A
から工程B、Cまでを、類似の名称をつけたタグにより
管理しているので、類似タグ内での弁A、B、Cを近い
機器として括り出すことが可能である。
【0027】次に、プロセスデータ解析手段3を説明す
る。ここでは、解析方法の一つである、標準偏差による
ばらつき評価を示す。標準偏差は、標本データの平均値
からどの程度ばらついているかを示す値である。ここで
いう標本データは、前述のプロセスデータS1となる。
計測点数をnとすると、標準偏差sは(1)式で与えら
れる。
【0028】
【数1】
【0029】ここで、Xjは前述のプロセスデータの一
変数、Xはその平均値である。また、データ数nは、前
述の解析方法メニューにて選択決定する、時間方向の解
析範囲を示す。例えば、1分周期の計測データであれ
ば、解析範囲はn分となる。このnの値を設定すること
で、該当するプロセス量の平均値からのばらつきが導出
できる。
【0030】次に、プロセス機器負荷評価手段8を説明
する。ここでは、前述の標準偏差によるばらつき値をも
とに評価する例を説明する。
【0031】図3は、各弁における温度、圧力のばらつ
きを座標軸に示した例である。弁Aに関連する点3A
は、図2のS1ATとS1APの標準偏差をプロットし
たものである。同様に、弁Bに関連する点3Bは、S1
BTとS1BPの標準偏差をプロットしたもの、弁Cに
関連する点3Cは、S1CTとS1CPの標準偏差をプ
ロットしたものである。
【0032】これらから、弁Aを通過する流体は、温
度、圧力ともに定常状態を保ち、一定で流れている。ま
た、弁Bを通過する流体は、圧力のばらつきがやや大き
い。一方、弁Bを通過する流体は、温度、圧力ともに定
常値に対するばらつきが大きく、よって弁Bに対する流
体の負荷は、他の弁と比べて大きいと推定できる。この
推定方法を式で表現すると以下のようになる。
【0033】 弁Aの負荷表価値=(弁Aを通過する流体温度のばらつき)2 +(弁Aを通過する流体圧力のばらつき)2…(2) 弁B、弁Cも(2)式と同様に負荷を算定する。この負
荷表価値を、大きい順あるいは小さい順に並べること
で、負荷評価に基づくリスト化ができる。ここでは、負
荷表価値の大きい順にリスト化することで、負荷(スト
レス)のかかっている弁を選定する。
【0034】この結果、プロセス機器負荷評価手段8
は、弁B、弁C、弁Aの順に負荷が大きいと評価し、ユ
ーザインターフェース手段5を介して表示装置7にリス
トを表示する。図3(b)は負荷評価結果のリストを表
示した画面の例である。このようにリスト化するプロセ
ス機器の範囲は、プラント設備の中で近接したもの同士
とする。近接の範囲は、ユーザにより指定することが可
能であるが、分解炉、圧縮機といった、同一プラント設
備に付随する場合や、特定の製品が通過するプロセス機
器である場合が多い。
【0035】次に、保全データ照合手段9を説明する。
保全データ照合手段9は、図1のプラント保全データベ
ース10よりデータを得る。一般に、プラント保全デー
タベース10は、保全履歴を分析した結果として、プロ
セス機器損傷分析結果、保全履歴(調整、交換、校正、
清掃など)やバスタブ・カーブ、保全コスト管理といっ
た情報が格納されている。本実施例の保全データ照合手
段9では、特に保全履歴に基づくバスタブ・カーブを用
いて、前述のプロセス機器負荷評価結果S5を再評価す
る。
【0036】図4にバスタブ・カーブを示す。図4
(a)は一般的なバスタブ曲線である。この曲線の意味
するところは、プロセス機器が交換や点検を受けた後、
初めの内は機器の信頼性が低く評価される。すなわち、
初期故障の可能性が高い。その後、運転実績が積まれ、
機器の信頼性が高まることで、故障率が低くなる。この
時期は偶発的あるいは人為的なミスのみが発生する。さ
らに時間が経過し、機器の状態が劣化すると、再び故障
率が高まる。この故障率曲線は、その形状からバスタブ
・カーブと言われている。
【0037】本実施例では、保全データ照合手段9が保
全履歴データを基にバスタブ・カーブを構築して、各機
器の故障率を算定する。この故障率を重み係数として、
負荷評価値S4に掛け合わせ、故障率重み付きリストを
再び求める。
【0038】図4(b)は、弁に関するバスタブ・カー
ブ上に、弁A、B、Cの交換や点検後の経過時間に基づ
いて、故障率を推定したものである。故障率を重み係数
として扱う場合、複数のプロセス機器を同一評価とする
ために、故障率が最小の場合を1として規格化する。図
では、弁Aの故障率重み係数を1として、弁B、弁Cの
重み係数を規格化する。この結果、弁Bの重み係数は1
より極めて大、弁Cの重み係数は1よりやや大となる。
【0039】(2)式による各弁の負荷評価値にこの重
み係数をそれぞれ乗ずることで、各プロセス機器に対す
る負荷の再評価値が求まる。すなわち、保全データから
決定される重み係数と、プラントデータから決定される
負荷評価値とを照合して、新たな負荷評価値を決定して
いる。
【0040】次に、ユーザに対する再評価の表示内容を
説明する。図5(a)は、プラント保全データベース1
0のデータの一部を、表示装置7に表示した結果であ
る。ここでは、図2の対象プロセス1における弁の保全
履歴を示し、弁Bのみが新品交換後であることを示して
いる。他の弁A、弁Cは交換から時間を経た弁で、それ
ぞれ清掃点検を受けた状態であるが、弁Aの方が新しい
ものである。
【0041】この保全履歴に基づくバスタブ・カーブは
図4(b)に示したが、これより弁Bは新品に交換した
直後であることが分かり、次回保全作業で注意する必要
があるとして、図5(b)のように保全履歴を反映した
リストが表示される。
【0042】このように、プロセス機器負荷評価結果S
5に対し、同系の機器に対して保全データ照合手段9で
バスタブ・カーブを適用し、過去の保全履歴と照合する
ことで、負荷評価結果を詳細化する。もし、バスタブ・
カーブがない場合は、保全履歴の各作業項目をランク付
けしておくことで再評価が可能になる。例えば、交換時
期が近いプロセス機器については残日数を指標に評価す
る。また、新品交換直後や配管増設などによる機器変更
があった場合、当該機器の重み係数を大きく評価する。
【0043】次に、一実施例による解析方法メニュー4
及びユーザインターフェース手段5を説明する。上述の
とおり、解析メニュー4として標準偏差によるプロセス
量のばらつき評価を説明した。この他に、解析メニュー
4はプロセス量に好適な統計解析手法、信号解析手法を
具備することができる。ここには、計算実行に必要なプ
ログラム実行形式、あるいはプログラムリストを具備
し、入力装置6よりユーザが選択した解析方法を、プロ
セスデータ解析手段3に転送する。
【0044】図6に、解析方法メニュー4の設定方法の
表示例を示す。図で、解析メニュー71は、解析方法メ
ニュー4に登録されているプログラムのリストを表示し
ており、ここからユーザは所望の解析手法を選択する。
ここで、図6に示した解析メニューの一例を概略的に説
明する。
【0045】分散・標準偏差は、プロセスデータの平均
値周りの散らばり具合を定量的に評価するものである。
プロセスデータ自身の物理的なばらつきに加えて、その
計測器にも固有のばらつきを持つ。
【0046】平均値変動は変動する平均値を評価するも
のである。プロセスデータの統計的特性を評価する場合
は、その平均値が一定である、すなわち定常状態である
必要がある。しかし、一般に平均値は変動する。これを
ドリフトやトレンドという場合がある。平均値変動を評
価することで、プロセスデータに対する季節変化のよう
な、環境変化の影響を知ることができる。
【0047】フーリエ解析は、プロセスデータを正弦
波、余弦波に分解して、含まれる周波数成分を評価す
る。本発明では、プロセスデータは、低周波成分が支配
するデータを対象としている。
【0048】ウェーブレット解析は、正弦波などのよう
な周期関数ではなく、より一般的な関数に分解し、周波
数分析をおこなう。このため、フーリエ解析に対して、
突発的なプラント変化を評価することが可能である。
【0049】主成分分析は、複数のプロセスデータ間の
因果関係を定量的に評価する手法である。また、独立成
分分析は、プロセスデータが、別のプロセスデータの線
形和で表すことができると仮定し、データを分解する手
法で、近年、プロセス制御の分野にて適用が進められて
いる。
【0050】次に、図6におけるプロセス機器72は、
プロセスデータ解析手段3で解析評価するのに該当する
機器を、ユーザが選択するための表示内容である。評価
期間73はプロセスデータ解析をする期間を、ユーザが
設定する。
【0051】ユーザは以上の項目を選択した後、設定変
更74、または取り消し75を選択し、解析方法メニュ
ー4から必要な情報をプロセスデータ解析手段3に設定
する。この場合、表示装置7、入力装置6及び解析方法
メニュー4は、同一の計算機資源になくてもよく、例え
ばネットワークにて前述の設定情報を送信する構成であ
ってもよい。
【0052】次に、本実施例によるプロセス機器管理装
置の全体動作を説明する。図7に、プロセス機器管理装
置の処理手順を示す。プロセス機器負荷評価開始600
に従い、プロセスデータ解析手段3においてプロセスデ
ータ解析601を実行する。解析結果は前述のプロセス
機器負荷評価手段8に渡され、解析結果ランク付け60
2を実行する。この後、表示要求判定603を実行し、
要求があれば、表示装置7にて負荷評価結果が表示さ
れ、計算再開要求まで待機状態となる。
【0053】表示要求がない、または計算再開要求によ
り、保全データ照合605が実行され、解析結果がバス
タブ・カーブにより再評価される。さらに、表示要求に
応じて、負荷評価結果表示607が実行される、もしく
は、計算終了となる。本実施例は、図1の処理を定周期
にて実行する場合もあり、計算終了だけでなく、待機状
態となる場合もある。
【0054】図8は、本発明の他の実施例によるプロセ
ス機器管理装置の構成図である。図1との相違は、プロ
セス機器負荷評価手段8から解析結果S500をプラン
ト保全データベース10に格納している点にある。
【0055】プロセス機器負荷評価手段8により、統計
解析や信号解析によりプロセスデータを評価した結果
を、プラント保全データベース10にデータS500と
して送信する。この負荷データS500は、バスタブ・
カーブの故障率に対する修正要求の信号となる。
【0056】負荷データS500のデータ構造は、〔負
荷評価時刻、修正対象機器、修正内容〕で、負荷評価時
刻は負荷評価を実施した日時で、バスタブ・カーブの横
軸の情報となる。
【0057】次に、修正対象機器であるが、この判定方
法の一例を以下に示す。ここでは、負荷評価した値の平
均値を求め、評価値がこの平均値からどのくらい離れて
いるかを、(3)式に基づいて判定する。
【0058】 負荷評価値(最大値)−平均値>ユーザ設定値ならば故障率増加 平均値―負荷評価値(最小値)>ユーザ設定値ならば故障率減少…(3) これにより、負荷評価値の中から、抜きん出た値(最大
値・最小値)を示すプロセス機器の故障率を修正すれば
よい。
【0059】図9に、バスタブ・カーブを修正した一例
を示す。この例では、弁Bの負荷が大きいと判定された
ので、バスタブ・カーブL4のうち、弁Bがプロットさ
れた周辺の故障率を増加させる。その結果、新たなバス
タブ・カーブL5が生成される。これにより、次回から
の弁Bの再評価は、新たなバスタブ・カーブL5を使用
して行なわれる。
【0060】このようにして、プラント保全データベー
ス10にある、各プロセス機器の故障率データを、プロ
セスデータの負荷評価結果に基づいて修正し、保全デー
タ照合手段9によって活用する。
【0061】図10は、プロセス機器管理方法における
評価結果の表示の一例で、対象プロセス1のプロセスフ
ロー図を示している。このプロセスフロー図では、弁B
の負荷が大きいと評価された結果を、弁Bの関連機器を
含めて、表示領域1000のごとく強調表示する。すな
わちプロセス量のばらつきが最も大きく、プロセス機器
に特定の負荷がかかっていると推定された個所を、表示
装置7上の監視画面にて示している。この表示結果は、
対象プロセス1の運転員に対し、予防保全情報の提供機
能を実現している。
【0062】以上、本発明の実施例を示したが、前述の
通りプロセスデータ解析方法は、分散・準偏差の評価に
限定されることなく、例えばウェーブレット解析のよう
に、研究開発が進められている信号処理方法を用いた場
合でも適用可能である。
【0063】また、対象プロセス1として、主に弁の負
荷評価を例としたが、プロセス制御のみならず、上下
水、交通などネットワーク構造をもつ大規模システムな
どにも適用可能である。
【0064】さらに、プロセスデータを統計処理や信号
処理により情報を圧縮しているので、図1または図8の
システムで、生産現場の近くに配置されるプロセスデー
タ収集手段ないしプロセスデータ解析手段以外の構成
は、遠隔監視システムとして実現することも可能であ
る。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、プロセスデータよりプ
ロセス機器の負荷を評価し、その結果により機器状態診
断が必要と推定される機器候補を提示するので、プラン
トの運転状況を考慮したプラント保全を実施できる効果
がある。
【0066】また、プロセスデータの特徴量を抽出し、
保全履歴データの項目として容易に反映することが可能
となり、ひいてはプラント状況に基づく予防保全システ
ムを提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるプロセス機器管理装置
の全体構成図。
【図2】対象プロセスの一例を示す概略図。
【図3】プロセスデータ解析手段の解析内容の一例を示
す説明図。
【図4】バスタブ・カーブの説明図。
【図5】プラント保全データベースの一部と、再評価リ
ストを示す説明図。
【図6】解析方法メニューの設定例を示す画面図。
【図7】本発明の一実施例によるプロセス機器管理方法
の処理を示すフローチャート。
【図8】本発明の第二の実施例によるプロセス機器管理
装置の構成図。
【図9】第二の実施例で修正されるバスタブ・カーブの
説明図。
【図10】プロセス機器管理方法の評価結果の表示例を
示す画面図。
【符号の説明】
1…対象プロセス、2…プロセスデータ収集手段、3…
プロセスデータ解析手段、4…解析方法メニュー、5…
ユーザインターフェース手段、6…入力装置、7…表示
装置、8…プロセス機器負荷評価手段、9…保全データ
照合手段、10…プラント保全データベース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 17/60 106 G06F 17/60 106 138 138 (72)発明者 白石 朋史 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 岡本 一彦 神奈川県川崎市幸区鹿島田890番地 株式 会社日立製作所産業システム事業部内 Fターム(参考) 5B056 BB64 BB66 HH01 5E501 AC02 AC15 AC32 BA03 BA05 BA09 DA17 EA32 EA34 FA08 FA14 FA46 5H223 AA01 BB01 CC01 CC08 DD07 DD09 EE06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラント運転中における各プロセス機器
    からプロセスデータを検出し、所定の解析方法に従って
    解析してプロセス機器にかかる負荷(ストレス)を評価
    するプロセス機器管理方法において、 複数のプロセス機器にかかるストレスを表す負荷データ
    を相互に比較し、大きい順または小さい順にランクを付
    けて管理することを特徴とするプロセス機器管理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記プロセス機器の交換履歴などを含む保全履歴データ
    を管理し、前記プロセス機器のランクを前記保全履歴デ
    ータに基づいて再評価することを特徴とするプロセス機
    器管理方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記保全履歴データを管理するデータベースに再評価の
    ための故障率曲線を記憶し、前記負荷データを取り込ん
    で前記故障率曲線を修正することを特徴とするプロセス
    機器管理方法。
  4. 【請求項4】 プラント運転中における各プロセス機器
    からプロセスデータを検出し、所定の解析メニューに従
    って解析してプロセス機器にかかる負荷(ストレス)を
    評価するプロセス機器管理装置において、 複数のプロセス機器のストレスを表す負荷データを相互
    に比較し、大きい順または小さい順にランクを付けて評
    価する負荷評価手段、前記プロセス機器の保全履歴デー
    タを管理するプラント保全データベース、及び前記プロ
    セス機器の負荷データを前記保全履歴データに基づいて
    再評価する保全データ照合手段を設けることを特徴とす
    るプロセス機器管理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記解析メニューに、複数の解析プログラムを選択可能
    に保有することを特徴とするプロセス機器管理装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5において、 対象プロセスのプロセスフロー図を表示する表示装置を
    設け、前記負荷評価手段または前記保全データ照合手段
    によって評価された前記負荷の高いプロセス機器を強調
    表示することを特徴とするプロセス機器管理装置。
  7. 【請求項7】 請求項4または5において、 前記保全履歴データに基づき、機器状態診断が必要と推
    定されるプロセス機器を表示することを特徴とするプロ
    セス機器管理装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004287635A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Toyota Motor Corp 生産ラインの稼動状況解析装置、稼動状況解析方法、稼動状況解析プログラム及び稼動状況解析システム
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