JP2003043406A - 画像露光装置 - Google Patents

画像露光装置

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JP2003043406A
JP2003043406A JP2002068227A JP2002068227A JP2003043406A JP 2003043406 A JP2003043406 A JP 2003043406A JP 2002068227 A JP2002068227 A JP 2002068227A JP 2002068227 A JP2002068227 A JP 2002068227A JP 2003043406 A JP2003043406 A JP 2003043406A
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Japan
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laser light
color
light source
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Application number
JP2002068227A
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English (en)
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Hisamitsu Hori
久満 堀
Yoshihiro Nishihata
純弘 西畑
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型かつ単純な構成で形成することができる
画像露光装置を得る。 【解決手段】 光ビーム走査装置17は、光源部10
6、偏向器134、及び反射型光学系138を含んで構
成される。光源部106は、赤色レーザ光源100、緑
色レーザ光源102及び青色レーザ光源104の3色の
レーザ光源を備え、赤色レーザ光源100及び青色レー
ザ光源104は直接変調、緑色レーザ光源102は外部
変調器(AOD)126による外部変調として、各半導
体レーザに対応して変調方式を異ならせる。光源部10
6の光出射側には、反射型光学系138を構成する、反
射ミラー130、132、偏向器134、及びアークサ
インミラー136が光路に沿って順に配置される。従っ
て、光源部から射出されたレーザ光を反射型光学系のみ
でカラー感光感熱記録材料34まで案内するので、異な
る波長の光ビームの各々に対する補正は不要となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像露光装置にか
かり、特に、光ビームを変調して感光材料などの記録材
料上などを光ビームで走査露光する画像露光装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】デジタル画像データを印画紙に記録する
ディジタルラボシステム等には、光ビーム(レーザビー
ム)を発生する光源(レーザ装置)を用いて走査露光す
る画像露光装置がある。例えば、一般の印画紙用の画像
露光装置は、カラー画像を得るために、R(赤)、G
(緑)、B(青)の各色の光ビームを発生する光源を備
えており、カラー画像データに基づいてR、G、B各色
毎に光ビームを変調する。
【0003】この各々の光ビームをポリゴンミラー等の
偏向器により主走査方向に偏向すると共に印画紙を副走
査方向に搬送しつつ、fθレンズやシリンドリカルレン
ズ等の透過型光学系を含む走査光学系を介して印画紙上
を走査露光し、カラー画像を記録していた。また、この
画像露光装置では、画像を形成させるために、RGB各
色の光ビームをそれぞれ大型かつ高価な音響光学素子
(AOM:Acousto-Optic-Module)などを用いて変調し
ていた。すなわち、複数の光ビームの各々について印画
紙上で同等の特性を得るべく走査光学系を設計したり光
ビームを変調したりしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリゴ
ンミラー等の等回転角度型の偏向器を用いた場合、回転
体であるポリゴンミラー自体が大型になり、偏向器その
ものを大型化せざるをえなかった。また、R、G、B各
色の光ビームを透過型光学系を透過させなければならな
いので、レンズ設計では色収差などの色に関する特性を
常に考慮しなければならなかった。また、R、G、B各
色の光ビームを変調するための外部変調器を組み込む必
要があるため、良好な画像品質の画像露光装置を得るた
めには、大型化すると共に煩雑な構成を余儀なくされて
いた。
【0005】本発明は、上記事実を考慮して、小型かつ
単純な構成で形成することができる画像露光装置を得る
ことが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の画像露光装置は、波長が異なる複数の光ビ
ームを射出するレーザ光源と、複数の光ビームの各々を
整形する整形手段と、入射された光ビームを反射する反
射鏡を備え、該反射鏡を予め定めた軸を中心として所定
方向に回転することによって前記光ビームを偏向する偏
向手段と、前記偏向された光ビームを反射する少なくと
も1つの反射面を備え、該反射面で反射された光ビーム
のみを露光のための露光媒体に案内する反射型光学系
と、画像データに基づいて、前記複数の光ビームを変調
するための制御信号を前記レーザ光源へ供給する制御手
段と、を備えている。
【0007】本発明の画像露光装置では、レーザ光源か
ら波長が異なる複数の光ビームが射出され、この複数の
光ビームの各々が整形手段によって整形される。レーザ
光源には半導体レーザやSHG(Second Harmonic Gene
ration)などの波長変換素子を用いたものなどがあり、
RGBの各色に対応した光ビームを発振するものや近赤
外域の波長の光ビームを発振するものもある。このレー
ザ光源は、制御手段により制御される。すなわち制御手
段は、画像データに基づいて、複数の光ビームを変調す
るための制御信号をレーザ光源へ供給する。整形手段は
コリメートレンズに代表されるレンズがある。整形手段
により整形された光ビームは、偏向手段によって偏向さ
れる。偏向手段は、入射された光ビームを反射する反射
鏡を備えており、この反射鏡を予め定めた軸を中心とし
て所定方向に回転することによって光ビームを偏向す
る。例えば、近年実用化されたマイクロスキャナなどの
回転軸を反射面上に有する反射鏡がある。マイクロスキ
ャナは、ミラーを回動させることにより光ビームを2次
元的に走査するものである。これにより、回転多面鏡の
ような大型の機器を必要としない。偏向された光ビーム
は、反射型光学系によって、露光媒体に案内される。反
射型光学系は、レンズなどの硝子硝材の透過材料を有し
ていないため、異なる波長の光ビームすなわち色が異な
っても色収差などの収差を考慮する必要はない。
【0008】すなわち、前記反射型光学系を用いること
で、レンズなど屈折率を有する透過媒体を使用した光学
系で生じやすい波長依存性が解消される。このように波
長依存性を考慮することが不要となるので、各種光学設
計の自由度が増加すると共に、設計そのものを簡略化で
き、シンプルでかつ信頼性の高い光学系を構成すること
が可能となる。また、前記反射光学系では波長依存性が
解消されるので、波長が異なる複数の光ビームを用いて
カラー画像を形成する場合、光ビーム毎の色収差を考慮
する必要がなく、波長が異なる複数の光ビームの各々を
考慮した設計が不要となり、波長が異なる複数の光ビー
ムを容易に採用でき、各種光学設計の自由度が増加する
と共に、設計そのものを簡略化でき、シンプルでかつ信
頼性の高い光学系を構成することが可能となる。
【0009】また、前記反射型光学系を用いれば、反射
部分の形状を自在に設定することが可能となり、偏肉を
小さくすることもできる。一方、レンズなど屈折率を有
する透過媒体を使用した光学系では、一定の形状すなわ
ち偏肉が必要となる。このため、反射型光学系は、製造
が容易となり、装置構成を簡素化することができる。ま
た、反射型光学系を用いることで、レンズなど屈折率を
有する透過媒体を用いる数量を軽減でき、構成が簡素化
することで、装置の小型化を図ることができる。さらに
反射型光学系では、反射部分を考慮すればよいため、そ
の材料の肉厚を自在に設定することが可能となる。この
ため、容易に製造できる形状や装置構成を考慮した形状
に形成することが可能になり、設計自由度が増加した
り、装置の小型化を図ることができる。
【0010】前記レーザ光源は、シアン、マゼンタ、及
びイエローの各色相に対応する少なくとも3つの光ビー
ムを射出することが好ましい。このようにすることで、
例えば分光感度特性を有する感光材料などの記録材料の
特性に応じた光ビームを利用することができる。
【0011】前記偏向手段における所定方向の回転は、
正方向回転と逆方向回転を相互に繰り返すことができ
る。偏向手段の反射鏡は一方向に回転するものを用いる
ことも可能であるが、偏向により走査する範囲は予め定
められている。従って、偏向手段は、走査範囲内を少な
くとも含むべく偏向すればよい。このように、正方向回
転と逆方向回転を相互に繰り返すことで、走査に十分な
範囲を確保できかつ、全周を回転させる必要がなく、反
射鏡の回転による占有領域を減少させることができる。
【0012】また、偏向手段として、マイクロスキャナ
を用いることができる。このマイクロスキャナは、可動
部が軽量であるため、取り付け姿勢による性能の変化が
小さく、光の射出方向に応じて、ユニットを自在に配置
することも可能になる。
【0013】前記偏向手段として反射鏡を回転して光ビ
ームを偏向するミラー走査系の一例としてマイクロスキ
ャナを用いることで、ポリゴンミラーなどの回転多面鏡
を用いて偏向するときに必要となる面倒れ補正が不要と
なる。これは、マイクロスキャナは、可動部が軽量でか
つ反射面における倒れが極めて小さいためである。この
ため、面倒れ補正で必要となるシリンドリカルレンズな
どを用いた補正光学系が不要になる。従って、光学系を
簡素化することができ、低コストで走査系を構成するこ
とができる。特に、波長が異なる複数の光ビームを用い
て走査系を構成してカラー画像を形成する場合、ポリゴ
ンミラーなどの回転多面鏡を用いると、複数の波長の各
々を考慮した面倒れ補正光学系が必要となり、複雑な構
成でかつ高コストになる。一方、マイクロスキャナを用
いることで、波長の各々を考慮した面倒れ補正光学系そ
のものが不要となり、大幅な構成の簡素化や低コスト化
を図ることができる。
【0014】また、偏向手段としてマイクロスキャナを
用いることで、光ビームを走査するときの始点検出や終
点検出をするときに必要となる検出器が不要となる。こ
れは、マイクロスキャナには、角度検出回路や方向検出
回路の組み込みが可能であり、また、駆動信号による反
射面の位置設定が正確に実施することが可能であるので
この駆動信号を用いることができるためである。このた
め、走査の開始や終了すなわち始点検出や終点検出で必
要となる光検出器などを用いた検出光学系が不要にな
る。従って、光学系を簡素化することができ、低コスト
で走査系を構成することができる。
【0015】前記反射面の少なくとも1つは、入射され
た光ビームを反射する特性としてアークサイン特性を有
するように形成することができる。周知のように、反射
鏡の回転によって反射光が走査される。その場合、光ビ
ームは反射鏡の回転角速度に応じた走査速度になるが、
画像露光にあっては等速度で走査されることが好まし
い。本発明では、反射鏡を所定方向に回転して光ビーム
を偏向するが、走査可能範囲の中心付近から均等に回転
を振り分けて正方向回転と逆方向回転を相互に繰り返す
ことが好ましい。これは、偏向による左右または上下の
均等性を維持させるためである。このようにすると、走
査可能範囲の中心付近と端部付近とでは走査速度が異な
ることになる。すなわち、サイン(sin)特性で光ビ
ームが偏向される。そこで、反射面の少なくとも1つ
は、入射された光ビームを反射する特性としてアークサ
イン特性を有するように形成することで、反射された光
ビームは、ほぼ等速度で走査される。
【0016】また、アークサイン特性を有する反射面
は、球面の反射面に比べて偏肉(中心軸から離れた位置
の肉厚)が小さくなる。すなわち、球面の反射面が中心
部から徐々に偏肉が大きくなることに対して、アークサ
イン特性を有する反射面はアークサイン特性により偏肉
は小さくなる。このため、アークサイン特性を有する反
射面は、プラスチック成形などでの精度確保も容易とな
る。さらに、偏向手段が回動中に動的な歪みが生じる場
合には、この歪みを考慮した反射面形状にすることも可
能である。
【0017】さらに、アークサイン特性を有する反射面
は、ポリゴンミラーなどの回転多面鏡を用いた場合のf
θ補正機能を有する反射面に比べてサグ量(接平面から
反射点までの距離)が小さくなる。すなわち、fθ補正
機能を有する反射面が中心部から徐々にサグ量が大きく
なることに対して、アークサイン特性を有する反射面は
周辺におけるサグ量が減少する。このため、アークサイ
ン特性を有する反射面は、偏肉やサグ量が小さいため、
プラスチック成形などでの精度確保も容易となる。さら
に、回動中に反射面などに動的な歪みが生じる場合に
は、この歪みを考慮した反射面形状にすることも可能で
ある。
【0018】このアークサイン特性を有する反射面は、
反射された光ビームを容易にほぼ等速度で走査すること
が可能となる。従って、アークサイン特性を有する反射
面を形成するに当たって、偏肉やサグ量が小さくするこ
とが可能になるため、プラスチック成形などでの精度確
保も容易となり、製造が容易になると共に、さらに装置
構成を簡素化したり装置の小型化を図ることができる。
【0019】前記反射型光学系は、前記反射面を構成す
る部材の少なくとも一部の膨張係数を画像露光装置の筐
体と同程度にすることが好ましい。反射型光学系は、装
置のハウジングなどの筐体に固定されるが、筐体は温度
変化の影響により膨張や収縮することになる。このた
め、反射型光学系と筐体との間で差異が生じて、歪みを
発生させることで、反射特性に悪影響を与えることがあ
る。そこで、反射面を構成する部材の膨張係数を筐体と
同程度にすることで歪みを抑制することができる。より
具体的には、反射面を構成する部材の少なくとも一部の
膨張係数と画像露光装置の筐体の膨張係数との比率を1
0倍以内にすることが好ましく、5倍以内にすることが
さらに好ましく、ほぼ一致させることが最も好ましい。
【0020】偏向手段にマイクロスキャナを用いれば、
偏向手段の下流側反射ミラーに面倒れ補正機能を付与す
ることが不要すなわちポリゴンミラーなどの回転多面鏡
を用いて偏向するときに必要となる面倒れ補正が不要で
あり、さらに反射型光学系が波長依存性を有しないの
で、単一(1枚)の反射ミラーでも多波長用の反射面を
汎用関数や多項式などによる単純な構成によって定義す
ることが可能となる。このため、光学設計が容易とな
り、また反射ミラーの金型加工や成形検査も簡略化さ
れ、低コスト化がはかれる。また、単一の反射ミラーな
ので、小型化も図れる。
【0021】前記制御手段は、前記レーザ光源毎に対応
する変調方式にすることができる。。レーザ光源は、波
長が異なる複数の光ビームを射出する。波長が異なる複
数の光ビームの各々は、その波長に応じて発振させるた
めの特性や光ビームのオンオフ特性が異なる場合があ
る。そこで、複数の光ビームを射出するレーザ光源毎に
内部変調したり外部変調したりする。内部変調には、発
振をパルス幅で制御するパルス幅変調、光ビームの強度
で変調する強度変調がある。外部変調には、電極に印加
された周波数の電気信号に応じて入射された光ビームを
透過及び回折することで、光ビームを変調したり偏向し
たりする音響光学素子などがある。
【0022】この制御手段としてレーザ光源毎にそのレ
ーザ光源に対応する変調方式に設定する場合、レーザ光
源毎に予め定めた対応すなわち最適な変調方式に設定す
ることが好ましい。これは、レーザ光源の変調方式に、
外部変調と直接変調とがあることと、変調方式によりレ
ーザ光源自体に要求される性能が異なることとから、用
いるレーザ光源の要求性能に対応して、変調方式を設定
することが好ましいからである。
【0023】また、制御手段としてレーザ光源毎にその
レーザ光源に対応する変調方式に設定することで、装置
の小型化を図ることが可能となる。例えば、同一の変調
方式を採用すると、レーザ光源を纏めたり、光ビームを
変調する部位の設定を一カ所に集中しなければならなく
なり、素子の配置や取り合いを詳細に検討しなければな
らない。そこで、レーザ光源毎にそのレーザ光源に対応
する変調方式に設定すると、レーザ光源の配置や取り合
いに関する制約が減少し、スペース確保が容易となる。
このため、装置の小型化を図ることが可能となり、簡略
な構成により低コスト化を図ることが可能となる。
【0024】前記整形手段は、前記光ビームの光軸と、
該整形手段の中心光軸とを交差させることができる。半
導体レーザを用いた場合、ニァフィールドパターンとフ
ァーフィールドパターンが異なる。このため、整形手段
によって光ビームの整形を行うが、非点隔差が残存する
ことがある。そこで、その整形手段の中心光軸と光ビー
ムの光軸とを交差させること、例えばコリメートレンズ
を用いた場合にはコリメートレンズを光軸に対して傾け
ることで、非点隔差を抑制することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例を詳細に説明する。本実施の形態は、画
像露光装置に本発明を適用したものである。本実施の形
態の画像形成装置は、記録材料としてカラー感光感熱記
録材料を用いて画像を形成する画像形成装置として構成
したものである。この画像形成装置には、カラー感光感
熱記録材料として、支持体上に、イエロー、マゼンタ、
シアンの各色相に各々発色する単色の感光感熱記録層を
3層積層したカラー感光感熱記録材料を使用する。
【0026】〔画像形成装置〕図2に示すように画像形
成装置10は、その装置本体の上部に電装部12を配置
し、その下部に画像形成用処理部14を配置して構成さ
れている。
【0027】電装部12は、画像処理部16と制御部1
8とを備えており、フィルムに撮影された画像の投影光
をCCDセンサー等のイメージセンサーで光電的に読み
取り、その読み取ったフィルムのアナログ画像データを
デジタル画像データに変換するとともに、その変換され
たデジタル画像データに階調補正等の所定の画像処理を
施して、画像記録用の出力画像データ(露光条件)を導
出する機能を有している。
【0028】また、電装部12には、図示しないが、使
用者がプリントをオーダする操作指令の入力等に利用で
きるキーボード等のインターフェイスを備えている。さ
らに、制御部18は、使用者の操作指令に基づいて画像
形成用処理部14の各種装置を制御して各種の処理を実
行可能に構成されている。この電装部12の下部には、
着脱可能なマガジン20を装着した画像形成用処理部1
4が配置される。
【0029】画像形成用処理部14の内部には、マガジ
ン20を上流側とし仕上プリントの排出トレイ22を下
流側とする所定の搬送経路に沿って上流側から順に、カ
ッタ部24、変速領域26、記録処理部28、現像処理
部30及び定着処理部32が配置されている。
【0030】マガジン20は、長尺の帯状シート部材で
あるカラー感光感熱記録材料34を軸芯部材にロール状
に巻装して収納する遮光機能を有する箱体として構成さ
れている。またマガジン20には、内部に収納したカラ
ー感光感熱記録材料34のロールからカラー感光感熱記
録材料34を搬送経路上に引き出すための引出口36が
突設されている。
【0031】また、画像形成用処理部14の内部には、
所定の搬送経路に沿ってカラー感光感熱記録材料34を
搬送するための搬送装置を構成するため、搬送経路に沿
った随所にそれぞれ搬送ローラ38が配置されている。
最上流側にある引き出し搬送ローラ38は、マガジン2
0の引出口36に設けられ、図示しないソレノイド等の
駆動装置によって互いに接離自在となっているローラ対
がマガジン20の引出口36でカラー感光感熱記録材料
34をニップし、感材給紙モータ40で引き出し搬送ロ
ーラ38を回転駆動することによりカラー感光感熱記録
材料34を搬送路上で搬送するように構成している。
【0032】引出口36付近には、感材引き出しセンサ
42が設けられ、引出口36から搬出されるカラー感光
感熱記録材料34の先端と後端とを検出する。感材引き
出しセンサ42の下流側にはカッタ部24が設けられて
いる。このカッタ部24は、カラー感光感熱記録材料3
4を所定の大きさ(A4サイズ又はA5サイズ等)にカ
ットするためのものである。
【0033】カッタ部24の下流側には、カラー感光感
熱記録材料34の引き出し搬送線速(搬送線速)を可変
できるようにした変速領域26が設けられ、変速領域2
6には、搬送経路の上流側に第1変速送りローラ44が
配置され、所定間隔を開けて第2変速送りローラ46が
配置されている。これら第1変速送りローラ44と第2
変速送りローラ46とは、それぞれ定電圧パルスモータ
の励磁周波数を変化させて制御することにより相互に異
なる速度で回転駆動可能である。
【0034】第1変速送りローラ44と第2変速送りロ
ーラ46との間の所定位置には、カラー感光感熱記録材
料34の先端と後端とを検出するための第1タイミング
センサ48が配置され、第1タイミングセンサ48はカ
ラー感光感熱記録材料34をA5サイズにカットするタ
イミングを検知すると共に、連続スタート(変速動作開
始)のタイミングを検知する。第2変速送りローラ46
より下流側で記録処理部28の上流側には、第2タイミ
ングセンサ50が配置され、カラー感光感熱記録材料3
4をA4サイズにカットするタイミングを検知すると共
に、露光開始タイミングを検知する。
【0035】記録処理部28には、搬送方向に沿って上
流側から順に搬送ローラ対52及び搬送ローラ対54が
配置されている。搬送ローラ対52と搬送ローラ対54
との搬送方向(副走査方向)に沿った間隔は十分狭くな
っており、これらの搬送ローラ対52,54間の露光位
置で、画像処理部16に設置した光ビーム走査装置17
(詳細は後述)により光ビームLが主走査方向に偏向さ
れつつカラー感光感熱記録材料34に照射される。
【0036】画像処理部16に設置した光ビーム走査装
置17は、搬送ローラ対52,54の搬送動作によって
カラー感光感熱記録材料34を2次元的に走査露光する
ための走査露光手段を構成する。この画像処理部16に
設置した光ビーム走査装置17は、光記録する画像(に
対応する露光濃度)に応じて変調された3原色の光ビー
ムLを主走査方向に偏向しつつ、露光位置に保持された
カラー感光感熱記録材料34を光ビームLで走査する。
【0037】搬送ローラ対52,54は、定電圧パルス
モータである副走査モータ56により回転駆動制御され
る。副走査モータ56は、カラー感光感熱記録材料34
に対する露光走査時に、画像処理部16に設置した光ビ
ーム走査装置の1走査完了のタイミングに同期して、副
走査方向に沿った画素密度に対応する量だけ回転する。
これにより、カラー感光感熱記録材料34は、露光位置
で光ビームLにより二次元的に走査露光され、その領域
に潜像が形成される。
【0038】搬送ローラ対54より下流側の所定位置に
は、感材搬送センサ58が配置されている。この感材搬
送センサ58より下流側には、搬送ローラ38が配置さ
れ、これより下流側には、現像処理部30が配置されて
いる。現像処理部30は、加熱ドラム60と、この加熱
ドラム60の外周面における所定の中心角に渡って圧接
するように、無端状の搬送ベルト64が3本のガイドロ
ール62により架設されている。
【0039】加熱ドラム60は、現像ドラムモータ66
(定電圧パルスモータ)で回転駆動制御され、搬送ベル
ト64と同期して回動される。加熱ドラム60には、図
示しないドラムヒータ(ここではハロゲンランプを使用
する)と、現像ドラムサーミスタとが装着され、加熱ド
ラム60の外周面が所定温度に加熱して保持される。ま
た、加熱ドラム60の入口には、カラー感光感熱記録材
料34に圧接するためのガイドローラ68が配置され、
加熱ドラム60の出口にはカラー感光感熱記録材料34
を加熱ドラム60から引き剥がすためのガイドローラ7
0が配置されている。
【0040】このように構成した加熱ドラム60と搬送
ベルト64とは、カラー感光感熱記録材料34を加熱ド
ラム60の外周面に密着して転接させながら加熱し、下
流側へ搬送する動作を実行する。
【0041】ガイドローラ70の下流側には、定着処理
部32が配置されている。この定着処理部32には、カ
ラー感光感熱記録材料34の感光感熱記録層側に定着光
源72が配置されている。この定着光源72は、複数の
白色蛍光灯で構成されており、搬送経路上を搬送されて
いるカラー感光感熱記録材料34の画像形成面側に光定
着処理用の光線が照射されて消色処理が実行される。
【0042】また定着処理部32には、カラー感光感熱
記録材料34の裏面側に定着ヒータ74が配置され、定
着光源72がカラー感光感熱記録材料34に定着処理用
の光線を照射する際に、カラー感光感熱記録材料34を
所定温度に予熱して安定した定着処理を行えるようにし
ている。定着処理部32の下流側には、感材排出センサ
76が配置される。
【0043】さらに、感材排出センサ76の下流側に隣
接して配置した搬送ローラ38により、仕上プリントと
なったカラー感光感熱記録材料34を排出トレイ22へ
搬出するように構成されている。
【0044】次に、上述のように構成された本実施の形
態に係る画像形成装置の作動概要を説明する。
【0045】まず、画像形成装置10では、使用者が、
撮影済みのフィルム等を装着して画像記録用の出力画像
データをインプットし、キーボード等のインターフェイ
スからプリントをオーダする操作指令を入力すると、制
御部18が画像形成装置10によってプリントを作成す
る制御を開始する。
【0046】画像形成装置10における記録処理部28
で露光処理動作がなされていない状態、すなわち搬送経
路上に未だカラー感光感熱記録材料34が引き出されて
いない状態で、1枚目のプリント用のカラー感光感熱記
録材料34を搬送する場合には、制御部18は、引き出
し搬送ローラ38、第1変速送りローラ44、及び第2
変速送りローラ46を比較的高速の所定回転数で回動し
て、カラー感光感熱記録材料34を搬送し、カラー感光
感熱記録材料34の先端を第2タイミングセンサ50が
検知した時点で停止させる。
【0047】次に、停止している長尺のカラー感光感熱
記録材料34をカッタ部24でA4サイズに切断する。
【0048】次に、制御部18は、第2タイミングセン
サ50がカラー感光感熱記録材料34の先端を検知した
時点からタイマで測定して所定時間経過した時点で、引
き出し搬送ローラ38、第1変速送りローラ44、及び
第2変速送りローラ46を比較的低速の所定回転数で回
動して、搬送する。この搬送しているカラー感光感熱記
録材料34に対して記録処理部28で露光処理を実行す
る。
【0049】〔光ビーム走査装置〕次に、光ビーム走査
装置17を詳細に説明する。
【0050】図1には、本発明が適用可能な本実施の形
態にかかる光ビーム走査装置17の概略構成を示した。
本実施の形態の光ビーム走査装置17は、光源部10
6、偏向器134、及び反射型光学系138を含んで構
成されている。光源部106は、画像を露光するための
光ビーム(レーザビーム)を射出するためのものであ
り、半導体レーザなどの複数のレーザ光源から構成され
ている。
【0051】光源部106は、赤色用のレーザ光源10
0、緑色用のレーザ光源102、及び青色用のレーザ光
源104の3色のレーザ光源を備えている。これらのレ
ーザ光源には、感熱感光記録材料の分光感度特性に対応
して、300〜1100nmの波長範囲に最大強度を有
するものを用いることができる。本実施の形態では、赤
色用のレーザ光源100として中心発振波長780nm
の半導体レーザを用い、緑色用のレーザ光源102とし
て中心発振波長500nmの半導体レーザを用い、青色
用のレーザ光源104として中心発振波長400nmの
半導体レーザを用いた。なお、詳細は後述するが、本実
施の形態では、光源部で用いる素子に対応して変調方式
を異ならせており、赤色用のレーザ光源100及び青色
用のレーザ光源104は、レーザ光源を直接変調し、緑
色用のレーザ光源102は、外部変調器(AOM)12
6により変調する。これら変調のための変調回路19
(詳細後述)は、制御部18内に収納されている。
【0052】光源部106を構成する、赤色用のレーザ
光源100、緑色用のレーザ光源102、及び青色用の
レーザ光源104は、各々が射出するレーザ光を合波す
るため、離間して設けられている。赤色用のレーザ光源
100は、光ビーム走査装置17の一方の側面側端部付
近(図1では右側下部付近)に設けられ、緑色用のレー
ザ光源102は、他方の側面側端部付近(図1では右側
上部付近)に設けられている。青色用のレーザ光源10
4は、側面側端部付近と対峙する背面部中央付近(図1
では左側中央付近)に設けられている。
【0053】このように、赤色用のレーザ光源100、
緑色用のレーザ光源102、及び青色用のレーザ光源1
04を離間して設けることで、光源部分を一カ所に集中
せず、光学素子の配置や取り合いを複雑に検討する必要
はない。このため、レーザ光源の配置や取り合いに関す
る制約が減少し、スペース確保が容易となり、装置の小
型化を図ることができる。
【0054】赤色用のレーザ光源100には、コリメー
タレンズ110、NDフィルタなどの光学フィルタ12
0が順に設けられている。従って、レーザ光源100に
よるレーザ光は、コリメータレンズ110及び光学フィ
ルタ120を透過して赤色のレーザ光Lrとして射出さ
れる。
【0055】緑色用のレーザ光源102には、コリメー
タレンズ112、光学フィルタ122が順に設けられて
おり、さらに、音響光学変調器(AOM)等により構成
された外部変調器126が設けられている。従って、レ
ーザ光源102によるレーザ光は、コリメータレンズ1
12、光学フィルタ122及び外部変調器126を透過
して緑色のレーザ光Lgとして射出される。
【0056】青色用のレーザ光源104には、コリメー
タレンズ114、NDフィルタなどの光学フィルタ12
4が順に設けられている。従って、レーザ光源104に
よるレーザ光は、コリメータレンズ114及び光学フィ
ルタ124を透過して青色のレーザ光Lbとして射出さ
れる。
【0057】なお、本実施の形態では、非点隔差を抑制
するために、コリメータレンズ110,112,114
の各々の中心光軸をレーザ光の光路と交差させて調整し
ている。
【0058】光源部106の光出射側すなわち、レーザ
光Lr、Lg、Lbの到達側には、反射型光学系138
を構成する、反射ミラー130、132、偏向器13
4、及びアークサインミラー136が光路に沿って順に
配置されている。
【0059】緑色用のレーザ光源102によるレーザ光
は、コリメータレンズ112、光学フィルタ122及び
外部変調器126を透過して緑色のレーザ光Lgとして
射出され、その射出側に反射ミラー130が設けられて
いる。この反射ミラー130は、緑色のレーザ光Lgの
みを反射するように構成されている。この反射ミラー1
30は、ダイクロイックミラーに代表されるものがあ
る。
【0060】反射ミラー130で反射されたレーザ光の
光路と一致される光軸を構成する、反射ミラー130の
透過側に、赤色用のレーザ光源100が設けられてい
る。反射ミラー130は、緑色のレーザ光Lgのみを反
射するので、赤色のレーザ光Lrは透過される。従っ
て、赤色用のレーザ光源100によるレーザ光がコリメ
ータレンズ110及び光学フィルタ120を透過して赤
色のレーザ光Lrとして射出され、さらに反射ミラー1
30を透過して、レーザ光Lgと合波される。これによ
って、反射ミラー130の反射光路上には、赤色及び緑
色の成分を有するレーザ光Lgrが伝播される。
【0061】反射ミラー130の反射光路の延長上には
反射ミラー132が設けられている。この反射ミラー1
32は、赤色のレーザ光Lr及び緑色のレーザ光Lgを
反射するように構成されている。なお、反射ミラー13
2は、少なくとも青色のレーザ光Lbのみを透過する構
成であればよく、赤色のレーザ光Lr及び緑色のレーザ
光Lgのみを反射する光栄のみに限定されない。この反
射ミラー132は、ダイクロイックミラーに代表される
ものがある。
【0062】反射ミラー132の反射側には、偏向器1
34が設けられており、反射ミラー130で反射及び透
過されたことによるレーザ光Lgrを反射して偏向器1
34に案内する。反射ミラー132で反射されたレーザ
光の光路と一致される光軸を構成する、反射ミラー13
2の透過側すなわち光ビーム装置17の背面部中央付近
に、青色用のレーザ光源104が設けられている。反射
ミラー132は、赤色及び緑色のレーザ光Lgrを反射
するので、青色のレーザ光Lbは透過される。従って、
青色用のレーザ光源104によるレーザ光がコリメータ
レンズ114及び光学フィルタ124を透過して青色の
レーザ光Lbとして射出され、さらに反射ミラー132
を透過して、レーザ光Lgrと合波される。
【0063】これによって、反射ミラー132の反射光
路上には、赤色、緑色及び青色の各色成分を有するレー
ザ光Lが伝播され、そのレーザ光Lが偏向器134へ至
る。この偏向器134の反射側には、アークサインミラ
ー136が設けられている。
【0064】なお、反射ミラー130、132、偏向器
134、及びアークサインミラー136の各々は、光路
が交差しないように、各ミラーの法線に対して入射光線
と射出光線とが所定の角度をなすように設置されてい
る。
【0065】偏向器134は、レーザ光を1次元または
2次元的に走査するマイクロスキャナで構成している
(本実施の形態では1次元、詳細は後述)。この偏向器
134は、静止時(ドライバ駆動しない状態)の法線に
対して、稼働時(ドライバ駆動する状態)にはその法線
がほぼ均等(図1では上下)に振れるように設置されて
いる。
【0066】従って、反射ミラー132からの光ビーム
Lは、静止時(ドライバ駆動しない状態)の法線とほぼ
一致する方向から偏向器134へ入射される。そして、
偏向器134の稼働(ドライバ駆動)により均等(図1
では上下)に偏向される。
【0067】偏向器134で偏向された光ビームは、ア
ークサインミラー136で反射されて、カラー感光感熱
記録材料34へ至る。アークサインミラー136は、偏
向器134で偏向された線速度が非等速である光ビーム
の線速度を調整するためのものである(詳細は後述)。
【0068】本実施の形態では、赤色用のレーザ光源1
00によるレーザ光は、レーザ光源100に供給される
信号を直接変調(本実施の形態では、パルス幅変調)す
ることで変調される。変調された赤色用のレーザ光源1
00によるレーザ光は、コリメータレンズ110により
コリメートされて、光学フィルタ120を透過される。
この透過光は、反射ミラー130を透過し,反射ミラー
132で反射されることにより偏向器134へ案内され
て、偏向器134によって偏向される。偏向された光ビ
ームは、アークサインミラー136で反射されてカラー
感光感熱記録材料34へ至る。
【0069】緑色用のレーザ光源102によるレーザ光
は、外部変調器126による変調作用で変調される。す
なわち、外部変調器126は、入力された変調信号に応
じて各レーザ光の強度を変調するためのもので、強度変
調されたレーザ光は、コリメータレンズ110によりコ
リメートされ、光学フィルタ120を透過され、反射ミ
ラー130,132の各々の反射により偏向器134へ
案内され、偏向器134によって偏向された後に、アー
クサインミラー136で反射されてカラー感光感熱記録
材料34へ至る。
【0070】青色用のレーザ光源104によるレーザ光
は、レーザ光源104に供給される信号を直接変調(本
実施の形態では、強度変調)することで変調される。変
調された青色用のレーザ光源104によるレーザ光は、
コリメータレンズ110によりコリメートされ、光学フ
ィルタ120を透過され、反射ミラー132を透過され
ることにより偏向器134へ案内され、偏向器134に
よって偏向された後に、アークサインミラー136で反
射されてカラー感光感熱記録材料34へ至る。
【0071】このように、本実施の形態では、光源部か
ら射出されたレーザ光を反射型光学系のみでカラー感光
感熱記録材料34まで案内している。従って、硝子硝材
など屈折率を有する媒体を透過することがないので、異
なる波長の光ビームの各々に対する補正は不要となる。
このため、光学設計は単純化でき、簡便に光ビーム走査
装置を形成することができる。
【0072】すなわち、反射型光学系のみでレーザ光を
カラー感光感熱記録材料34まで案内するので、レーザ
光の反射のみの光路となり、屈折による波長依存性が解
消される。従って、各色のレーザ光の間の色収差が生じ
ることもない。
【0073】「偏向器」次に偏向器の詳細を説明する。
【0074】図3に示すように、偏向器134は、レー
ザ光を2次元的に走査するマイクロスキャナ220を有
している(図4参照)。このマイクロスキャナ20は、
近年実用化されたスキャナである。なお、本実施の形態
では、レーザ光を1次元的に走査する場合の例である。
マイクロスキャナ220は、走査光を反射する偏向ミラ
ー222と、偏向ミラー222をX軸回りに回動可能に
保持する梁224Xと、梁224Xが固定された枠部材
228と、を備えている。
【0075】偏向ミラー222は、平坦なミラー面を有
するシリコンウエハから構成される。なお、フレアを防
ぐために、偏向ミラー222の周縁部222Eや梁22
4Xは黒色に塗られて反射防止措置が施されている。
【0076】また、マイクロスキャナ220は、枠部材
228をY軸回りに回動可能に保持する梁224Yと、
梁224Yが固定された基体230と、を備えている。
基体230は、偏向器134を構成する載置台236に
よって支えられている。基体230、載置台236及び
固定材料(ビスなど)は何れも非磁性材料で形成されて
おり、マグネット部材(図示せず)が磁力で吸い寄せら
れてマイクロスキャナ220に当接してマイクロスキャ
ナ220が破損することを、防止している。
【0077】マイクロスキャナ220に電力を供給する
電気配線は、基体230を貫通して載置台236の中に
配設されている。梁224Xを介して偏向ミラー222
の周縁部に、梁224Yを介して枠部材228に、それ
ぞれ電流が流れるようになっており、この電流により発
生する磁場と、マイクロスキャナ220の周囲に設けら
れた永久磁石240による磁場との相互作用によりロー
レンツ力が発生し、偏向ミラー222Xは梁224Xを
軸としてX軸回りに、枠部材228は梁224Yを軸と
してY軸回りに、それぞれ回動可能である。
【0078】偏向ミラー222をY軸回りに回動させる
場合、偏向ミラー222及び枠部材228を合わせたも
のの共振周波数に対応させて、電流のパルス間隔を決定
する。なお、共振周波数を一定に維持するために、調整
前にエージング(ならし運転)したり、偏向器134の
温度を温度制御により一定温度に保持したりしてもよ
い。枠部材228をX軸回り回動させる場合、カラー感
光感熱記録材料34の副走査方向への送りに応じて(同
期して)、DC駆動すなわち直流電流を流して回動させ
る。Y軸回りの回動により、カラー感熱記録材料34の
上でレーザ光のスポット光が主走査方向Uに走査され、
X軸回りの回動により、カラー感熱記録材料34の上で
レーザ光が副走査方向Vに移動される。
【0079】このように、マイクロスキャナ220を用
いてレーザ光を偏向しているので、ポリゴンミラーなど
の回転多面鏡を用いて偏向するときに必要となる面倒れ
補正が不要となる。これは、マイクロスキャナ220
は、可動部が軽量でかつ偏向ミラー222Xにおける倒
れが極小またはほぼ零であるためである。このため、従
来のように面倒れ補正で必要となるシリンドリカルレン
ズなどを用いた補正光学系が不要になる。従って、光ビ
ーム走査装置の光学系を簡素化することができ、低コス
トで走査系を構成することができる。
【0080】また、マイクロスキャナ220は、可動部
が軽量であると共に、偏向ミラー222Xの位置設定を
正確にすることができる。すなわち、位置設定として供
給する駆動信号に対する偏向ミラー222Xの位置設定
が正確に位置する。これによって、偏向ミラー222X
の位置検出は、その供給信号から検出するとができ、レ
ーザ光を走査するときの始点検出や終点検出に相当する
信号として駆動信号を検出するのみで行うことができ
る。従って、マイクロスキャナ220を用いることで、
レーザ光を走査するときの始点検出や終点検出をすると
きに必要となる検出器が不要となる。従って、光学系を
簡素化することができ、低コストでかつ省スペースの走
査系を構成することができる。
【0081】なお、偏向器134には、基体230の上
端部にヒンジ接合され、偏向ミラー222を覆う開閉自
在なカバー244が設けられている。偏向ミラー222
は薄いシリコンウエハで構成されるので破損し易い。カ
バー244を設けたことにより、作業者の不注意により
偏向ミラー222が破損することが防止される。また、
また、画像記録装置10のメンテナンス等を行う場合で
も、レーザ光が遮断され、作業が安全に行われる。ま
た、マイクロスキャナは、駆動源として圧電素子を用い
てもよい。
【0082】また、上記マイクロスキャナの反射面は、
光ビームのスポット径に寄与するアパーチャ機能を有す
ることができる。すなわち、マイクロスキャナの反射面
より直径が大きい光束の光ビームを、マイクロスキャナ
に入射させることで、マイクロスキャナの外周までの光
ビームを反射する。これによって、光ビームの径が制限
され、アパーチャとして機能させることができる。
【0083】また、マイクロスキャナや後述するアーク
サインミラーなどの反射面には、R、G、B色の各波長
(400nm〜780nm)に対する反射率特性に優れ
た銀などを蒸着することが好ましい。
【0084】さらに、アークサインミラーの入射角依存
を小さくするため、マイクロスキャナの反射面にはP偏
光の光ビームを入射させることが好ましい。
【0085】なお、上記反射面は、複数の反射面から構
成してもよい。例えば反射面を含む反射鏡は、1枚で構
成して回転や振動振幅することも可能であるが、その大
きさに応じて慣性力が増大し、駆動制御が困難になるば
あいもある。この場合、微少の反射部分を複数備えた反
射鏡を形成することにより、駆動制御は容易になる。
【0086】「アークサインミラー」本実施の形態で
は、上記偏向ミラー222で反射された反射光をさらに
反射させるために、アークサインミラー136が設けら
れている。偏向ミラー222で反射されたレーザ光をそ
のままカラー感光感熱記録材料34に照射して主走査ラ
インを描く場合、レーザ光の線速、すなわちカラー感光
感熱記録材料34の上でのスポット光の移動速度は、走
査範囲の端部領域に比べて中央領域では速くなる(図5
の移動速度線217を参照)。
【0087】アークサインミラー136で反射されるこ
とにより、カラー感光感熱記録材料34の上でほぼ等速
に近い速度(図5の移動速度線218を参照)で主走査
方向Uに走査する。
【0088】なお、アークサインミラー136を含めた
反射型走査光学系と偏向ミラー222との位相が合わな
いと、線速のずれが生じるので(図5の移動速度線21
9を参照)、主走査ライン上の少なくとも任意の2点で
の走査速度の差が最小になるように、基台230を回動
し、偏向ミラー222を枠部材228ごと回動調整す
る。
【0089】ここで、反射型光学系のアークサインミラ
ー136の形状について説明する。本発明者は、波長依
存性を有する必要がないアークサインミラー136を、
汎用関数や多項式による単純な構成によってアークサイ
ン特性すなわちカラー感光感熱記録材料34におけるレ
ーザ光の等速度性を容易に実現できるアークサインミラ
ー136の形状の知見を得た。
【0090】次の(1)式は、アークサインミラー13
6の反射面の形状を非球面形状とした場合における形状
を特定する数式である。次の(1)式は、XY多項式に
よるXY多項式面を表すものであり、コーニックを基本
として10次の多項式を加えたものである。(1)式
は、xmymで展開して用いる。なお、ここでは、m+
n≦10とする。
【0091】
【数1】
【0092】但し、z:z軸に偏向名面のサグ c:頂点の曲率(CUY) k:コーニック定数 Cj:xmymの係数 j={(m+n)2+m+3n}/2+1
【0093】
【数2】
【0094】XY多項式面の、面のパラメータに対する
係数のラベルはxmymで、m及びnは、x及びyのべ
き数である。例えば、xの項の係数のラベルはX、x2
yの項の係数のラベルはX2Y、そしてx3y6の項の
係数のラベルはX3Y6として扱う。全ての係数のデフ
ォルトは「0」とする。
【0095】上記(1)式を用いて最適なアークサイン
ミラー136の反射面の非球面形状を求めた結果、アー
クサインミラー136から感光面までの距離が157.
3mmの場合に、コーニック定数k=2.6085、頂
点の曲率(半径)c=197.70176mm,アーク
サインミラー136の有効サイズは、約67mm、ボー
は0.2mm、像面湾曲はx=2.4,y=0.9mm
の各値が得られ、性能的に良好なアークサインミラー1
36を得ることができた。
【0096】本実施の形態では、反射型光学系のみでレ
ーザ光をカラー感光感熱記録材料34まで案内するの
で、波長依存性を考慮する必要がない。従って、各種光
学設計の自由度が増加すると共に、設計そのものを簡略
化でき、シンプルでかつ信頼性の高い光学系を構成する
ことが可能となる。
【0097】また、反射型光学系では反射部分の形状を
自在に設定することが可能であるため、反射型光学系の
みでレーザ光をカラー感光感熱記録材料34まで案内す
ることで、反射部材、特にアークサインミラー136の
偏肉を小さくすることもできる。このため、反射型光学
系は、製造が容易となり、装置構成を簡素化することが
でき、小型化も図ることができる。また、アークサイン
ミラー136は、1つの反射面で反射された光ビームを
容易にほぼ等速度で走査することが可能となり、そのア
ークサインミラー136を形成するに当たって、偏肉を
小さくすることが可能になることから、さらに装置構成
を簡素化することができ、さらに装置の小型化を図るこ
とができる。
【0098】さらに、アークサインミラー136の反射
面は、ポリゴンミラーなどの回転多面鏡を用いた場合の
fθ補正機能を有する反射面に比べてサグ量(接平面か
ら反射点までの距離)が小さくなる。すなわち、fθ補
正機能を有する反射面が中心部から徐々にサグ量が大き
くなることに対して、アークサインミラー136の反射
面は周辺におけるサグ量が減少する。このため、アーク
サインミラー136の反射面は、偏肉やサグ量が小さい
ため、プラスチック成形などの製造時の精度確保も容易
となり、製造が容易になると共に、さらに装置構成を簡
素化したり装置の小型化を図ることができる。
【0099】また、アークサインミラー136を含む反
射型光学系を用いると共に、ミラー走査系すなわちマイ
クロスキャナ220を用いることで、ポリゴンミラーを
用い等場合に必須な面倒れ補正が不要となる。また、マ
イクロスキャナ220を用いているので、単一(1枚)
の反射面による多波長用の光学素子を構成することがで
き、装置構成の簡素化、さらに装置の小型化を図ること
ができる。このアークサインミラー136は、単一(1
枚)の反射面で形成しても波長依存性を有することがな
いので、汎用関数や多項式による単純な構成によって定
義することができ、アークサイン特性すなわち露光媒体
におけるレーザ光の等速度性を容易に実現できる。これ
によって、各種光学設計も簡素化され、光学系の構成も
簡略化でき、また反射ミラーの金型加工や成形検査も簡
略化でき、低コスト化を図ることが可能となる。さら
に、単一のアークサインミラー136なので、小型化も
図れる。
【0100】〔制御部〕次に、変調回路19を含む制御
部18を詳細に説明する。先ず、本実施の形態における
半導体レーザの変調について説明する。
【0101】半導体レーザの駆動すなわち変調は、直接
変調と間接変調とが代表される。直接変調には、半導体
レーザのオンオフの制御信号をパルス幅で変調するパル
ス幅変調と、半導体レーザのオンオフの制御信号を強度
で変調する強度変調とがある。間接変調には、半導体レ
ーザから射出されたレーザ光を外部素子で変調する外部
変調がある。この外部素子には、電気光学効果による素
子(EOM)と、音響光学効果による素子(AOM)と
がある。
【0102】半導体レーザの駆動(変調)は、変調素子
のサイズや駆動装置(回路)の複雑差を考慮すると、変
調素子を外部に設ける必要がある外部変調の間接変調よ
り、制御信号のみを制御する直接変調が好ましい。直接
変調でも、制御自体の簡易さや回路の簡便さのため、強
度変調よりパルス幅変調が好ましい。すなわち、外部変
調<強度変調<パルス幅変調の順で有利になる。従っ
て、本実施の形態のように複数の半導体レーザを用いる
場合には、全てパルス幅変調で変調することが好まし
い。
【0103】ところが、半導体レーザに要求される性能
は厳しくなる。すなわち、外部変調<強度変調<パルス
幅変調の順で高性能が要求される。従って、用いる半導
体によって、半導体レーザの性能と、その半導体レーザ
の変調方式とが合致しない場合がある。近年、半導体レ
ーザの短波長化が進んでいるが、その性能は長波長のも
のに比べて低下する場合が多い。また、特定の発振波長
の半導体レーザの性能が望めない場合もある。
【0104】そこで、本実施の形態では、個々の半導体
レーザに対応した変調を採用している。本実施の形態で
は、光源部106として、赤色用のレーザ光源100、
緑色用のレーザ光源102、及び青色用のレーザ光源1
04の3色のレーザ光源を採用している。
【0105】本発明者は、赤色用のレーザ光源100は
パルス幅変調でよく、青色用のレーザ光源104は強度
変調が好ましく、そして共振型SHGを有する緑色用の
レーザ光源102は外部変調が好ましい、という知見を
得た。また、従来は、各波長とも外部変調器を用いてい
たため、高価でかつ装置も大型であった。これを赤色用
のレーザ光源100、青色用のレーザ光源104を直接
変調、緑色用のレーザ光源102を外部変調とすること
で、安価でかつ小型化が図れる、という知見も得た。
【0106】そこで、本実施の形態の制御部18では、
光源部106のレーザ光源の各々に対応して異なる変調
を採用している。
【0107】図6に示すように、制御部18は、画像デ
ータメモリ300,302,304を備えている。すな
わち、図示は省略したが、制御部18はマイクロコンピ
ュータを含んで構成されており、カラー感光感熱記録材
料34へ画像を記録するための画像データを記憶するメ
モリとして画像データメモリ300,302,304を
備えている。画像データメモリ300は、R色の画像デ
ータを記憶するメモリである。同様に、画像データメモ
リ302は、G色の画像データを記憶するメモリであ
り、画像データメモリ304は、B色の画像データを記
憶するメモリである。
【0108】画像データメモリ300は、赤色用のレー
ザ光源100を担当する変調手段310に接続されてい
る。変調手段310は、パルス幅変調のための回路で構
成されている。変調手段310の出力側は、赤色用のレ
ーザ光源100に接続されている。従って、画像データ
メモリ300からR色の画像データが読み出されて、変
調手段310によるパルス幅変調信号によって、赤色用
のレーザ光源100が直接変調される。
【0109】画像データメモリ302は、緑色用のレー
ザ光源102を担当する変調手段312に接続されてい
る。変調手段312は、外部変調のための回路で構成さ
れている。変調手段312の出力側は、外部変調器12
6に接続されている。従って、画像データメモリ302
からG色の画像データが読み出されて、変調手段312
による外部変調器126用の変調信号によって、外部変
調器126が駆動され、外部変調器126に入射された
緑色用のレーザ光源102が間接変調されて射出され
る。
【0110】画像データメモリ304は、赤色用のレー
ザ光源と同様に、青色用のレーザ光源104を担当する
変調手段314に接続されている。変調手段314は、
パルス幅変調のための回路で構成され、変調手段314
の出力側は、青色用のレーザ光源104に接続されてい
る。従って、画像データメモリ304からB色の画像デ
ータが読み出されて、変調手段314によるパルス幅変
調信号によって、青色用のレーザ光源104が直接変調
される。
【0111】このように、本実施の形態では、レーザ光
源毎に、そのデバイス自身の性能によって、個別に変調
方式を選択しているため、得られるレーザ光の特性が向
上される。従って、高画質な画像を形成することができ
る。また、レーザ光源毎に、そのデバイス自身の性能に
よって、個別に変調方式を選択することが可能であるた
め、扱いが困難であったレーザ光源を用いた場合であっ
ても、簡便に、より高画質な画像を形成することができ
る。
【0112】また、レーザ光源毎に、そのデバイス自身
の性能によって、個別に変調方式を選択しているため、
装置の小型化を図ることが可能となる。すなわち、レー
ザ光源毎にそのレーザ光源に対応する変調方式に設定す
ると、レーザ光源の配置や取り合いに関する制約が減少
し、スペース確保が容易となる。このため、装置の小型
化を図ることが可能となり、簡略な構成により低コスト
化を図ることが可能となる。
【0113】ところで、半導体レーザは、経時的な光量
変動や、環境温度変化による光量変動の影響度が大き
い。そこで、制御部18は、光量制御手段360,36
2,364、及び温度制御手段370,372,374
を備えている。
【0114】光量制御手段360は、赤色用のレーザ光
源100を担当する光量制御手段であり、光量検出手段
320及びLD駆動手段330に接続されている。光量
検出手段320は赤色用のレーザ光源100の射出光量
を検出するためのものであり、その検出値が光量検出手
段360へ入力されて、光量検出手段360が制御信号
をLD駆動手段330へ出力することによって、LD駆
動手段330が赤色用のレーザ光源100を(例えば一
定光量となるように)駆動する。なお、図6では、LD
駆動手段330によるレーザ光源100の駆動と、変調
手段310による変調とを別個に示したが、回路構成上
にあってはこれらを1つの制御信号と合成して駆動する
こともできる。
【0115】また、温度制御手段370は、赤色用のレ
ーザ光源100を担当する温度制御手段であり、温度検
出手段340及び加熱冷却手段350に接続されてい
る。温度検出手段340は赤色用のレーザ光源100の
温度を検出するためのものであり、その検出値が温度制
御手段370へ入力されて、温度制御手段370が制御
信号を加熱冷却手段350へ出力することによって、加
熱冷却手段350が赤色用のレーザ光源100を(例え
ば一定温度に)温度調整する。
【0116】同様に、光量制御手段362は、緑色用の
レーザ光源102を担当する光量制御手段で、光量検出
手段322及びLD駆動手段332に接続され、光量検
出手段322により検出された緑色用のレーザ光源10
2の射出光量(検出値)によって光量検出手段362が
LD駆動手段332を制御して、緑色用のレーザ光源1
02が(例えば一定光量となるように)駆動される。ま
た、温度制御手段372は、緑色用のレーザ光源102
を担当する温度制御手段であり、温度検出手段342及
び加熱冷却手段352に接続され、温度検出手段342
により検出された緑色用のレーザ光源102の温度(検
出値)によって、温度制御手段372が加熱冷却手段3
52を制御して、緑色用のレーザ光源102が(例えば
一定温度に)温度調整される。
【0117】さらに、光量制御手段364は、青色用の
レーザ光源104を担当する光量制御手段で、光量検出
手段324及びLD駆動手段334に接続され、光量検
出手段324により検出された青色用のレーザ光源10
4の射出光量(検出値)によって光量検出手段364が
LD駆動手段334を制御して、青色用のレーザ光源1
04が(例えば一定光量となるように)駆動される。ま
た、温度制御手段374は、青色用のレーザ光源104
を担当する温度制御手段であり、温度検出手段344及
び加熱冷却手段354に接続され、温度検出手段344
により検出された青色用のレーザ光源104の温度(検
出値)によって、温度制御手段374が加熱冷却手段3
54を制御して、青色用のレーザ光源104が(例えば
一定温度に)温度調整される。
【0118】このように、本実施の形態では、異なる色
のレーザ光源毎に、光量調整と、温度調整を実施してい
るので、各々のレーザ光源にばらつきなく、安定したレ
ーザ光を得ることができる。
【0119】また、異なる分光感度を有する記録材料に
対して、記録材料に適した波長のレーザ光源に交換する
だけで、記録材料の特性を最大限に引き出すことができ
るように、対応できる。
【0120】さらに、マイクロスキャナなどの稼働部
は、きわめて軽量のため、装置へ取り付けるときに任意
の位置や任意の姿勢で使用でき、装置レイアウトも自在
となる。
【0121】なお、本実施の形態では、光源として半導
体レーザを用いた場合を説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、気体レーザや固体レーザなどの
他のレーザ装置を用いても良い。
【0122】〔感光感熱記録材料〕次に、本発明の画像
記録装置での画像記録に使用する感光感熱記録材料につ
いて説明する。本発明に使用する感光感熱記録材料は、
支持体上に感光感熱記録層(画像記録層)を備えたもの
である。この感光感熱記録層は、露光により潜像を形成
し、加熱によりこの潜像が現像されて画像を形成する。
また、本発明に使用する感光感熱記録材料は、この感光
感熱記録層の他、公知のその他の層、例えば、保護層、
中間層、UV吸収層等がいずれかの位置に形成されてい
てもよい。また、本発明に使用する感光感熱記録材料
は、支持体上に、イエロー発色成分、マゼンタ発色成
分、及び、シアン発色成分をそれぞれ含む、少なくとも
3層の感光感熱記録層を備えることにより、カラー感光
感熱記録材料としてカラー画像形成に用いることができ
る。また、必要に応じて、ブラック発色成分を含む感光
感熱記録層を備えていてもよい。
【0123】本発明では、(a)発色成分Aを内包した
熱応答性マイクロカプセルと、該マイクロカプセル外
に、少なくとも、同一分子内に重合性基と前記発色成分
Aと反応して発色する部位とを有する実質的に無色の化
合物Bと、光重合開始剤と、からなる光重合性組成物
と、を含有する感光感熱記録層、(b)発色成分Aを内
包した熱応答性マイクロカプセル、該マイクロカプセル
外に、少なくとも、前記発色成分Aと反応して発色する
実質的に無色の化合物Cと、光重合性化合物Dと、光重
合開始剤と、からなる光重合性組成物と、を含有する感
光感熱記録層、(c)発色成分Aを内包した熱応答性マ
イクロカプセル、該マイクロカプセル外に、少なくと
も、前記発色成分Aと反応して発色する実質的に無色の
化合物Cと、発色成分Aと化合物Cとの反応を抑制する
部位を有する光重合性化合物Dpと、光重合開始剤と、
からなる光重合性組成物と、を含有する感光感熱記録
層、(d)発色成分Aと反応して発色する実質的に無色
の化合物Cを内包した熱応答性マイクロカプセルと、該
マイクロカプセル外に、少なくとも、発色成分Aと、光
重合性化合物Dと、光重合開始剤と、を含む光重合性組
成物と、を含む感光感熱記録層を備えた感光感熱記録材
料を好適に使用することができる。
【0124】上記感光感熱記録層(a)は、所望の画像
形状に露光することにより、マイクロカプセル外部にあ
る光重合性組成物が、光重合開始剤から発生するラジカ
ルにより重合反応を起こして硬化し、所望の画像形状の
潜像を形成する。次いで、加熱することにより未露光部
分に存在する前記化合物Bが記録材料内を移動し、カプ
セル内の発色成分Aと反応し発色する。従って、上記感
光感熱記録層(a)は、露光部では発色せず、未露光部
の硬化されなかった部分が発色し画像を形成するポジ型
の感光感熱記録層である。例えば、具体的態様として、
特開平3−87827号に記載の、マイクロカプセル外
部に、電子受容性基と重合性基を同一分子内に有する化
合物、光重合開始剤を含有する光硬化性組成物およびマ
イクロカプセルに内包された電子供与性無色染料を含有
する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記録層
においては、露光によりマイクロカプセル外部にある光
硬化性組成物が重合して硬化し、潜像が形成される。そ
の後、加熱により未露光部分に存在する電子受容性化合
物が記録材料内を移動し、マイクロカプセル内の電子供
与性無色染料と反応、発色する。従って、露光部の硬化
した潜像部分は発色せず、硬化されなかった部分のみが
発色し、コントラストの高い鮮明なポジ画像を形成する
ことができる。
【0125】上記感光感熱記録層(b)は、所望の画像
形状に露光することにより光重合性化合物Dが、露光に
より反応した光重合開始剤から発生するラジカルにより
重合して膜が硬化し、所望の画像形状の潜像を形成す
る。光重合性化合物Dが発色成分Aと化合物Cとの反応
を抑制する部位を有していないので、加熱することによ
り未露光部分に存在する前記化合物Cが記録材料内を移
動し、カプセル内の発色成分Aと反応し発色する。従っ
て、上記感光感熱記録層(b)は、露光部では発色せ
ず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形
成するポジ型の感光感熱記録層となる。例えば、具体的
態様として、マイクロカプセルに内包されたアゾメチン
色素前駆体、該色素前駆体からアゾメチン色素を生成す
る脱保護剤、光重合性化合物、及び光重合開始剤を含有
する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記録層
においては、露光によりマイクロカプセル外部にある光
重合性化合物が重合して硬化し、潜像が形成される。そ
の後、加熱により未露光部分に存在する脱保護剤が記録
材料内を移動し、マイクロカプセル内のアゾメチン色素
前駆体と反応、発色する。従って、露光部の硬化した潜
像部分は発色せず、硬化されなかった部分のみが発色
し、ポジ画像を形成することができる。
【0126】上記感光感熱記録層(c)は、所望の画像
形状に露光することにより光重合性化合物Dpが、露光
により反応した光重合開始剤から発生するラジカルによ
り重合して膜が硬化し、所望の画像形状の潜像を形成す
る。光重合性化合物Dpが発色成分Aと化合物Cとの反
応を抑制する部位を有しているので、露光により形成さ
れた潜像(硬化部)の持つ膜性に依存して、前記化合物
Cが移動し、カプセル内の発色成分Aと反応して画像を
形成する。従って、上記感光感熱記録層(c)は、露光
部が発色して、画像を形成するネガ型の感光感熱記録層
となる。例えば、具体的態様として、特開平4−211
252号に記載の、マイクロカプセル外部に電子受容性
化合物、重合性ビニルモノマー、光重合開始剤およびマ
イクロカプセルに内包された電子供与性無色染料を含有
する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記録層
における画像形成の機構は明確ではないが、露光により
マイクロカプセル外部に存在するビニルモノマーが重合
される一方、露光部分に共存する電子受容性化合物は、
形成された重合体には全く取り込まれず、むしろビニル
モノマーとの相互作用が低下して、拡散速度の高い移動
可能な状態で存在する。一方、未露光部の電子受容性化
合物は、共存するビニルモノマーにトラップされて存在
するため、加熱した際、露光部における電子受容性化合
物が優先的に記録材料内で移動し、マイクロカプセル内
の電子供与性無色染料と反応するが、未露光部の電子受
容性化合物は、加熱してもカプセル壁を透過できず、電
子供与性無色染料と反応せず、発色に寄与できないため
と考えられる。従って、この感光感熱記録層では、露光
部分が発色し、未露光部分では発色せずに画像を形成す
るため、コントラストの高い鮮明なネガ画像を形成する
ことができる。
【0127】上記感光感熱記録層(d)は、所望の画像
形状に露光することにより光重合性化合物Dが、露光に
より反応した光重合開始剤から発生するラジカルにより
重合して膜が硬化し、所望の画像形状の潜像を形成す
る。光重合性化合物Dが発色成分Aと化合物Cとの反応
を抑制する部位を有していないので、加熱することによ
り未露光部分に存在する前記発色成分Aが記録材料内を
移動し、カプセル内の化合物Cと反応し発色する。従っ
て、上記感光感熱記録層(d)は、露光部では発色せ
ず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形
成するポジ型の感光感熱記録層となる。
【0128】以下に、上記感光感熱記録層(a)〜
(d)を構成する構成成分について説明する。
【0129】感光感熱記録層(a)〜(d)中の発色成
分Aとしては、実質的に無色の電子供与性無色染料また
はジアゾニウム塩化合物が挙げられる。このような電子
供与性無色染料としては、例えば特願平11−3630
8号明細書の段落番号[0051]〜段落番号[006
1]に記載された電子供与性無色染料を使用することが
でき、ジアゾニウム塩化合物としては、例えば特願平1
1−36308号明細書の段落番号[0062]〜段落
番号[0077]に記載されたジアゾニウム塩化合物を
使用することができる。
【0130】感光感熱記録層(a)中に使用する、同一
分子内に重合性基と前記発色成分Aと反応して発色する
部位とを有する実質的に無色の化合物Bとしては、重合
性基を有する電子受容性化合物または重合性基を有する
カプラー化合物等の前記発色成分Aと反応して発色し、
かつ光に反応して重合し、硬化するという両機能を有す
るものであれば全て使用することができる。重合性基を
有する電子受容性化合物、即ち、同一分子中に電子受容
性基と重合性基とを有する化合物は、重合性基を有し、
かつ前記発色成分Aの一つである電子供与性無色染料と
反応して発色し、かつ光重合して膜を硬化しうるもので
あれば全て使用することができる。このような重合性基
を有する電子受容性化合物としては、例えば特願平11
−36308号明細書の段落番号[0079]〜段落番
号[0088]に記載された電子受容性化合物を使用す
ることができる。また、重合性基を有するカプラー化合
物としては、例えば特願平11−36308号明細書の
段落番号[0089]〜段落番号[0105]に記載さ
れたカプラー化合物を使用することができる。
【0131】また、感光感熱記録層(b)〜(d)で
は、前記発色成分Aと反応して発色する化合物として、
前記のような重合性基を有する化合物Bに代えて、重合
性基を有しない、発色成分Aと反応して発色する実質的
に無色の化合物Cを使用する。但し、化合物Cは重合性
基を有さないため、記録層に光重合による膜硬化作用を
付与する必要があることから、他に重合性基を有する光
重合成化合物Dを併用して用いる。上記化合物Cとして
は、重合性基を有しない全ての電子受容性化合物または
カプラー化合物を使用することができる。重合性基を有
しない電子受容性化合物としては、例えば特願平11−
36308号明細書の段落番号[0107]〜段落番号
[0111]に記載された電子受容性化合物を使用する
ことができ、重合性基を有しないカプラー化合物として
は、例えば特願平11−36308号明細書の段落番号
[0117]〜段落番号[0126]に記載されたカプ
ラー化合物を使用することができる。
【0132】光重合成化合物Dとしては、光重合性モノ
マーを使用することができる。光重合性モノマーとして
は分子内に少なくとも1個のビニル基を有する光重合性
モノマーを使用することができる。また、ネガ画像を得
たい場合には、光重合成化合物として発色成分Aと化合
物Cとの反応を抑制する部位を有する光重合性化合物D
pを使用する。光重合性化合物Dpは、用いる上記化合
物Cに応じて適合する光重合性化合物Dp、即ち、特定
の光重合性モノマー(Dp1、Dp2)を選択して用い
る。重合性基を有しない電子受容性化合物を用いる場
合、特定の光重合性モノマーDp1を併用するが、該光
重合性モノマーDp1としては、電子供与性無色染料と
電子受容性化合物との反応抑制機能を有し、分子内に少
なくとも1個のビニル基を有する光重合性モノマーであ
ることが好ましい。このような光重合性モノマーDp1
としては、例えば特願平11−36308号明細書の段
落番号[0112]〜段落番号[0116]に記載され
た光重合性モノマーを使用することができる。また、重
合性基を有しないカプラー化合物を用いる場合、特定の
光重合性モノマーDp2を併用して用いるが、該光重合
性モノマーDp2としては、カップリング反応の抑制効
果を有する酸性基を有し、金属塩化合物でない光重合性
モノマーであることが好ましい。このような光重合性モ
ノマーDp2としては、例えば特願平11−36308
号明細書の段落番号[0128]〜段落番号[013
1]に記載の光重合性モノマーを使用することができ
る。
【0133】また、感光感熱記録層(b)〜(d)にお
いて、発色成分Aとしてアゾメチン色素前駆体を用い、
化合物Cとしてアゾメチン色素前駆体との接触によりア
ゾメチン色素を生成(発色)させる脱保護剤を用いるこ
ともできる。また、光重合成化合物としてアゾメチン色
素前駆体と脱保護剤との反応を抑制する部位を有する光
重合性化合物(Dp)を使用することにより、ネガ画像
を得ることもできる。このようなアゾメチン色素前駆体
としては、例えば特願2000−18425号明細書の
段落番号[0028]〜段落番号[0106]に記載の
アゾメチン色素前駆体を使用することができる。また、
脱保護剤としては、例えば特願2000−18425号
明細書の段落番号[0143]〜段落番号[0164]
に記載の脱保護剤を使用することができる。なお、感光
感熱記録層(a)において、発色成分Aとしてアゾメチ
ン色素前駆体を用い、化合物Bとして重合性基を有する
脱保護剤を用いることもできる。重合性基を有する脱保
護剤としては、例えば特願2000−18425号明細
書の段落番号[0233]〜段落番号[0238]に記
載の脱保護剤を使用することができる。
【0134】その他の発色成分Aと、発色成分Aと反応
して発色する化合物Bまたは化合物Cの組み合わせとし
ては、下記(ア)〜(ソ)の組合せが挙げられる。な
お、下記の組合せは、発色成分A、化合物Bまたは化合
物Cの順に示した。 (ア)ベヘン酸銀、ステアリン酸銀のような有機酸金属
塩と、プロトカテキン酸、スピロインダン、ハイドロキ
ノンのような還元剤と、の組み合わせ。 (イ)ステアリン酸第二鉄、ミリスチン酸第二鉄のよう
な長鎖脂肪酸鉄塩と、タンニン酸、没食子酸、サリチル
酸アンモニウムのようなフェノール類と、の組み合わ
せ。 (ウ)酢酸、ステアリン酸、パルミチン酸などのニッケ
ル、コバルト、鉛、銅、鉄、水銀、銀塩のような有機酸
重金属塩と、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、硫
化カリウムのようなアルカリ土類金属硫化物と、の組み
合わせ、又は、前記有機酸重金属塩と、s−ジフェニル
カルバジド、ジフェニルカルバゾンのような有機キレー
ト剤と、の組み合わせ。 (エ)銀、鉛、水銀、ナトリウム等の硫酸塩のような重
金属硫酸塩と、ナトリウムテトラチオネート、チオ硫酸
ソーダ、チオ尿素のような硫黄化合物と、の組み合わ
せ。 (オ)ステアリン酸第二鉄のような脂肪酸第二鉄塩と、
3,4−ヒドロキシテトラフェニルメタンのような芳香
族ポリヒドロキシ化合物と、の組み合わせ。 (カ)シュウ酸塩、シュウ酸水銀のような有機金属塩
と、ポリヒドロキシアルコール、グリセリン、グリコー
ルのような有機ポリヒドロキシ化合物と、の組み合わ
せ。 (キ)ペラルゴン酸第二鉄、ラウリン酸第二鉄のような
脂肪酸第二鉄塩と、チオセシルカルバミドやイソチオセ
シルカルバミド誘導体と、の組み合わせ。 (ク)カプロン酸鉛、ペラルゴン酸鉛、ベヘン酸鉛のよ
うな有機酸鉛塩と、エチレンチオ尿素、N−ドデシルチ
オ尿素のようなチオ尿素誘導体と、の組み合わせ。
(ケ)ステアリン酸第二鉄、ステアリン酸銅のような高
級脂肪酸重金属塩と、ジアルキルジチオカルバミン酸亜
鉛と、の組み合わせ。 (コ)レゾルシンとニトロソ化合物との組み合わせのよ
うなオキサジン染料を形成するもの。 (サ)ホルマザン化合物と還元剤および/または金属塩
との組み合わせ。 (シ)酸化型発色剤と酸化剤との組み合わせ。 (ス)フタロニトリル類とジイミノイソインドリン類と
の組み合わせ(フタロシアニンが生成する組み合わ
せ)。 (セ)イソシアナート類とジイミノイソインドリン類と
の組み合わせ(着色顔料が生成する組み合わせ)。 (ソ)顔料プレカーサと酸または塩基の組み合わせ(顔
料が生成する組み合わせ)。
【0135】上述した発色成分の組合せの中でも、電子
供与性染料前駆体と電子受容性化合物の組み合わせ、ジ
アゾ化合物とカプラー化合物との組み合わせ、保護され
た色素前駆体と脱保護剤との組み合わせ、パラフェニレ
ンジアミン誘導体またはパラアミノフェノール誘導体の
酸化体前駆体とカプラー化合物との組合せが好ましい。
即ち、発色成分Aとしては、電子供与性染料前駆体、ジ
アゾ化合物、保護された色素前駆体、または酸化体前駆
体が好ましく、化合物Bまたは化合物Cとしては、電子
受容性化合物、カプラー化合物、または脱保護剤が好ま
しい。
【0136】次に、感光感熱記録層(a)〜(d)中に
使用する光重合開始剤について説明する。この光重合開
始剤は、前記の感光感熱記録材料(a)〜(d)のいず
れにも使用し、光露光することによりラジカルを発生し
て層内で重合反応を起こし、かつその反応を促進させる
ことができる。この重合反応により記録層膜は硬化し、
所望の画像形状の潜像を形成することができる。上記光
重合開始剤は、300〜1000nmに最大吸収波長を
有する分光増感化合物と、該分光増感化合物と相互作用
する化合物と、を含有するものであることが好ましい
が、上記分光増感化合物と相互作用する化合物が、その
構造内に300〜1000nmに最大吸収波長を有する
色素部とボレート部との両機能を併せ持つ化合物であれ
ば、上記分光増感色素を用いなくてもよい。カラー画像
を形成する場合には、これらを含む光重合開始剤を含有
する感光感熱記録層を有する感光感熱記録材料を用いる
ことが好適である。これらの光重合開始剤としては、例
えば特願平11−36308号明細書の段落番号[01
33]〜段落番号[0179]に記載された光重合性モ
ノマーを使用することができる。
【0137】なお、上記感光願熱記録材料において、感
光感熱記録層の他の添加剤、感光感熱記録層以外の層構
成、及びマイクロカプセル化の方法については、特願平
11−36308号明細書の段落番号[0180]〜段
落番号[0226]に記載されたものを適宜用いること
ができる。
【0138】また、本発明では、上述の感光感熱記録層
(a)〜(d)を備えた感光感熱記録材料のほかに、
(e)熱応答性マイクロカプセルに内包された酸化体前
駆体Eと、該熱応答性マイクロカプセル外部に在って前
記酸化体前駆体Eと反応して酸化体Fを生成する活性化
剤G、及び該酸化体Fとカップリング反応して色素を形
成する色素形成カプラーHを含む感光感熱記録層であっ
て、光照射により被照射部分が硬化する光硬化性の感光
感熱記録層、(f)熱応答性マイクロカプセルに外部に
在る酸化体前駆体Eと、該熱応答性マイクロカプセルに
内包された前記酸化体前駆体Eと反応して酸化体Fを生
成する活性化剤G、及び該酸化体Fとカップリング反応
して色素を形成する色素形成カプラーHを含む感光感熱
記録層であって、光照射により被照射部分が硬化する光
硬化性の感光感熱記録層を備えた感光感熱記録材料も好
適に使用することができる。
【0139】上記感光感熱記録層(e)は、所望の画像
形状に露光することにより照射部分が硬化し、所望の画
像形状の潜像を形成する。次いで、加熱することにより
未露光部分に存在する活性化剤Gが記録材料内を移動
し、カプセル内の酸化体前駆体Eと反応して酸化体Fを
生成する。生成された酸化体Fは色素形成カプラーHと
カップリング反応して色素を形成する(発色する)。従
って、上記感光感熱記録層(e)は、露光部では発色せ
ず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形
成するポジ型の感光感熱記録層である。例えば、具体的
態様として、特願平11−324548号に記載の、マ
イクロカプセルに内包されたパラフェニレンジアミン誘
導体またはパラアミノフェノール誘導体の酸化体前駆体
と色素形成カプラー、マイクロカプセル外部に在ってこ
れら酸化体前駆体と反応してパラフェエレンジアミン誘
導体またはパラアミノフェノール誘導体の酸化体を生成
する活性化剤、光重合性モノマー、及び光重合開始剤を
含有する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記
録層においては、露光により光重合性モノマーが重合し
て硬化し、潜像が形成される。その後、加熱により未露
光部分に存在する活性化剤が記録材料内を移動し、マイ
クロカプセル内のパラフェニレンジアミン誘導体または
パラアミノフェノール誘導体の酸化体前駆体と反応し、
マイクロカプセル内で発色現像主薬であるパラフェニレ
ンジアミン誘導体またはパラアミノフェノール誘導体の
酸化体が生成する。この発色現像主薬の酸化体はマイク
ロカプセル内の色素形成カプラーと更に反応し、発色す
る。従って、露光部の硬化した潜像部分は発色せず、硬
化されなかった部分のみが発色し、コントラストの高い
鮮明なポジ画像を形成することができる。
【0140】上記感光感熱記録層(f)は、所望の画像
形状に露光することにより照射部分が硬化し、所望の画
像形状の潜像を形成する。次いで、加熱することにより
未露光部分に存在する酸化体前駆体Eが記録材料内を移
動し、カプセル内の活性化剤Gと反応して酸化体Fを生
成する。生成された酸化体Fは色素形成カプラーHとカ
ップリング反応して色素を形成する(発色する)。従っ
て、上記感光感熱記録層(f)は、露光部では発色せ
ず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形
成するポジ型の感光感熱記録層である。例えば、具体的
態様として、特願平11−324548号に記載の、マ
イクロカプセル外部に在るパラフェニレンジアミン誘導
体またはパラアミノフェノール誘導体の酸化体前駆体、
マイクロカプセルに内包されたこれら酸化体前駆体と反
応してパラフェエレンジアミン誘導体またはパラアミノ
フェノール誘導体の酸化体を生成する活性化剤と色素形
成カプラー、光重合性モノマー、及び光重合開始剤を含
有する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記録
層においては、露光により光重合性モノマーが重合して
硬化し、潜像が形成される。その後、加熱により未露光
部分に存在するパラフェニレンジアミン誘導体またはパ
ラアミノフェノール誘導体の酸化体前駆体が記録材料内
を移動し、マイクロカプセル内の活性化剤と反応し、マ
イクロカプセル内で発色現像主薬であるパラフェニレン
ジアミン誘導体またはパラアミノフェノール誘導体の酸
化体が生成する。この発色現像主薬の酸化体はマイクロ
カプセル内の色素形成カプラーと更に反応して発色す
る。従って、露光部の硬化した潜像部分は発色せず、硬
化されなかった部分のみが発色し、コントラストの高い
鮮明なポジ画像を形成することができる。
【0141】以下に、上記感光感熱記録層(e)、
(f)を構成する構成成分について説明する。感光感熱
記録層(e)、(f)中において生成する酸化体Fは発
色現像主薬の酸化体であり、酸化体前駆体Eとしては、
例えば特願平11−324548号明細書の段落番号
[0009]〜段落番号[0024]に記載された化合
物を用いることができ、活性化剤Gとしては、例えば特
願平11−324548号明細書の段落番号[002
4]〜段落番号[0032]に記載された化合物を用い
ることができる。また、色素形成カプラーHとしては、
例えば特願平11−324548号明細書の段落番号
[0033]に記載された化合物を用いることができ
る。
【0142】感光感熱記録層(b)〜(d)と同様に、
上記感光感熱記録層(e)、(f)に光重合性化合物D
及び光重合開始剤を添加することにより、光硬化性の感
光感熱記録層とすることができる。また、酸化体前駆体
E、活性化剤G、及び色素形成カプラーHのいずれかが
重合性基を有することによっても、光硬化性の感光感熱
記録層とすることができる。また、光重合性化合物とし
て、酸化体F及び色素形成カプラーHのいずれかと大き
な相互作用を有する光重合性化合物Dpを用いることに
より、ネガ画像を得ることもできる。なお、光重合性化
合物D、光重合開始剤については、上記感光感熱記録層
(b)〜(d)と同様のものを使用することができる。
【0143】また、感光感熱記録層の他の添加剤、感光
感熱記録層以外の層構成、及びマイクロカプセル化の方
法についても、上記感光感熱記録層(a)〜(d)と同
様、特願平11−36308号明細書の段落番号[01
80]〜段落番号[0226]に記載されたものを適宜
用いることができる。
【0144】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、レ
ーザ光源から射出された波長が異なる複数の光ビームの
各々を整形手段によって整形し、偏向手段の反射鏡を所
定方向に回転して光ビームを偏向し、反射型光学系によ
って、露光媒体に案内するので、回転多面鏡のような大
型の機器を必要とせず、また反射のみで露光できるた
め、色収差などを考慮することなく、波長が異なる光ビ
ームを用いることができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかる、光ビーム走査
装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態にかかる、画像形成装置
の概略を示す概略構成図である。
【図3】 本発明の実施の形態にかかる、光ビーム走査
装置に含まれる偏向器を説明するための説明図である。
【図4】 本発明の実施の形態にかかる、光ビーム走査
装置に含まれる偏向器として、マイクロスキャナを構成
する偏向ミラー、枠部材及び梁を示す正面図である。
【図5】 本発明の実施の形態にかかる、光ビーム走査
装置に含まれる偏向器で、反射光をアークサインミラー
で光学的に補正することを示す概念図であり、材料上に
照射されるスポット光の移動速度(v)を横軸に、材料
上で、アークサインミラーの中心を通過したレーザ光か
らの副走査方向距離(h)を縦軸にそれぞれ示す。
【図6】 本発明の本実施形態にかかる、制御部の概略
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 画像形成装置 12 電装部 16 画像処理部 17 光ビーム走査装置 18 制御部 19 変調回路 34 カラー感光感熱記録材料 100、102、104 レーザ光源 106 光源部 110、112、114 コリメータレンズ 120、122、124 光学フィルタ 126 外部変調器 134 偏向器 136 アークサインミラー 138 反射型光学系 B 光ビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/113 H04N 1/04 104Z Fターム(参考) 2C362 AA07 AA10 BA17 BA83 BA87 CB71 2H045 AB62 BA12 BA24 CA62 5C051 AA02 CA07 DA02 DB02 DB07 DB24 DB30 DB31 DC01 DE05 DE09 DE26 DE29 EA01 FA04 5C072 AA03 BA01 BA02 HA02 HA06 HA14 HB06 HB15 QA14 WA05 XA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長が異なる複数の光ビームを射出する
    レーザ光源と、 複数の光ビームの各々を整形する整形手段と、 入射された光ビームを反射する反射鏡を備え、該反射鏡
    を予め定めた軸を中心として所定方向に回転することに
    よって前記光ビームを偏向する偏向手段と、 前記偏向された光ビームを反射する少なくとも1つの反
    射面を備え、該反射面で反射された光ビームを露光のた
    めの露光媒体に案内する反射型光学系と、 画像データに基づいて、前記複数の光ビームを変調する
    ための制御信号を前記レーザ光源へ供給する制御手段
    と、 を備えた画像露光装置。
  2. 【請求項2】 前記レーザ光源は、シアン、マゼンタ、
    及びイエローの各色相に対応する少なくとも3つの光ビ
    ームを射出することを特徴とする請求項1に記載の画像
    露光装置。
  3. 【請求項3】 前記偏向手段における所定方向の回転
    は、正方向回転と逆方向回転を相互に繰り返すことを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の画像露光装
    置。
  4. 【請求項4】 前記反射面の少なくとも1つは、入射さ
    れた光ビームを反射する特性としてアークサイン特性を
    有するように形成されたことを特徴とする請求項1乃至
    請求項3の何れか1項に記載の画像露光装置。
  5. 【請求項5】 反射型光学系は、前記反射面を構成する
    部材の少なくとも一部の膨張係数を画像露光装置の筐体
    と同程度にすることを特徴とする請求項1乃至請求項4
    の何れか1項に記載の画像露光装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記レーザ光源毎に対
    応する変調方式にすることを特徴とする請求項1乃至請
    求項5の何れか1項に記載の画像露光装置。
  7. 【請求項7】 前記整形手段は、前記光ビームの光軸
    と、該整形手段の中心光軸とを交差させたことを特徴と
    する請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の画像露
    光装置。
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