JP2003043007A - 電気化学的水質測定器及びこれを備えた水処理装置 - Google Patents

電気化学的水質測定器及びこれを備えた水処理装置

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JP2003043007A
JP2003043007A JP2001226658A JP2001226658A JP2003043007A JP 2003043007 A JP2003043007 A JP 2003043007A JP 2001226658 A JP2001226658 A JP 2001226658A JP 2001226658 A JP2001226658 A JP 2001226658A JP 2003043007 A JP2003043007 A JP 2003043007A
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liquid
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water
temperature
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JP2001226658A
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Masaki Kuwabara
正樹 桑原
Hiroyuki Noguchi
弘之 野口
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較電極と作用電極からなる水質検出手段を
有し、雰囲気温度の変化による比較電極の電極電位の変
化が生じた場合でも目的とする水質情報を正確に測定す
ることができる電気化学的水質測定器及び、これを備え
た水処理装置を提供する。 【解決手段】 比較電極2aと作用電極2bからなる水
質検出手段を有する電気化学的水質測定器1に関する。
被測定液15の液温を測定する液温測定手段を具備す
る。水質検出手段が配置されている雰囲気の温度を測定
する雰囲気温度測定手段を具備する。液温測定手段にて
測定された液温及び雰囲気温度測定手段にて測定された
雰囲気温度に基づいて水質検出手段にて検出された水質
情報を補正する補正手段を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、目的とする水質情
報を正確に検出する電気化学的水質測定器及び、これを
備えた水処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な電気化学的水質検出手段として
は、作用電極としてpH電極やカルシウムイオン電極等
のイオン選択性電極等のように、特定の水質の変化によ
って電極電位が変化するものを備えると共に、比較電極
として銀/塩化銀電極等のように電極電位が既知のもの
を備えるものがある。この場合、電極間に発生する起電
力を検出することにより、pHや各種イオン濃度等の、
特定の水質が測定されるものである。
【0003】このとき、作用電極や比較電極の電極電位
は、下記のネルンスト式に従い、イオン濃度に対応した
変化が生じる。
【0004】E=E0+2.303×R×T÷(n×
F)×log(a) E:電極電位 E0:標準電極電位 R:気体定数 T:絶対温度 n:イオンの電荷数 F:ファラデー定数 a:イオン濃度 このような作用電極の電極電位をE1、比較電極の電極
電位をE2とすると、電極間の起電力Vは次の通りにな
り、この起電力に基づいて、イオン濃度等を測定するこ
とができる。
【0005】V=E1−E2 ここで、上記のようにネルンスト式は温度の関数である
ことから、イオン濃度が同一であっても測定対象である
液(被測定液)の温度によって電極電位に変化が生じ
る。このため、サーミスタ等の温度計測手段により被測
定液の液温を検出して補正したり、予め液温を一定にし
て測定することで液温の影響を受けない状態で測定する
のが一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
サーミスタ等の温度計測手段により被測定液の液温を検
出して補正したり、予め液温を一定にして測定しても、
比較電極の電極電位も作用電極と同様に温度に依存して
変化してしまう。図11は、比較電極として一般的に用
いられている銀/塩化銀電極についての温度依存性を示
すものである。
【0007】ここで、比較電極は、内部電極を内部電解
液が封入された容器中に配置すると共にこの容器に液絡
部を設けて構成し、液絡部のみを被測定液に浸漬するこ
とにより内部電解液と被測定液との導通を確保するもの
であるため、比較電極の温度は被測定液の温度の影響を
殆ど受けず、内部電解液の温度は雰囲気温度となってい
るものであり、被測定液の液温と雰囲気温度とに差があ
れば比較電極は雰囲気温度における電極電位を示すこと
になる。その後、徐々に内部電解液の温度は被測定液の
液温に近づいていくが、内部電解液の温度が被測定液の
液温と同一になるまでには3〜5分間もの時間がかかっ
てしまい、これに対して通常の水質の測定時間は1分間
と想定されるため、水質の測定時には比較電極は雰囲気
温度における電極電位を示してしまう。
【0008】特に、内部電解液の流出量を抑制又は安定
化するために内部電解液内にカルボキシメチルセルロー
ス等の増粘剤を混入する場合には、内部電解液の熱容量
が大きくなるため、内部電解液の温度が雰囲気温度のま
ま保持されてしまうものである。
【0009】このように、比較電極の電極電位は、比較
電極の周囲の雰囲気温度に依存して変化してしまうもの
であり、このため、被測定液の液温を測定したり、この
液温を一定に保つだけでは、正確な水質の測定はできな
いものであった。
【0010】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、比較電極と作用電極からなる水質検出手段を有
し、雰囲気温度の変化による比較電極の電極電位の変化
が生じた場合でも目的とする水質情報を正確に測定する
ことができる電気化学的水質測定器及び、これを備えた
水処理装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
電気化学的水質測定器は、比較電極2aと作用電極2b
からなる水質検出手段を有する電気化学的水質測定器1
において、被測定液15の液温を測定する液温測定手段
と、水質検出手段が配置されている雰囲気の温度を測定
する雰囲気温度測定手段と、液温測定手段にて測定され
た液温及び雰囲気温度測定手段にて測定された雰囲気温
度に基づいて水質検出手段にて検出された水質情報を補
正する補正手段とを具備して成ることを特徴とするもの
である。
【0012】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、雰囲気温度測定手段を、水質検出手段の近傍に接触
することなく配設して成ることを特徴とするものであ
る。
【0013】また請求項3の発明は、請求項1又は2に
おいて、雰囲気温度測定手段と水質検出手段との間に断
熱材16を介在させて成ることを特徴とするものであ
る。
【0014】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、液温測定手段と雰囲気温度測定手段
とを兼ねる温度測定手段と、水質検出手段にて水質が測
定できる状態であるか否かを検知する測定液検知手段と
を具備し、補正手段は、水質検出手段にて水質が測定で
きる状態であることを測定液検知手段が検知したときに
温度測定手段にて検知された温度情報を液温情報として
用い、水質検出手段にて水質が測定できない状態である
ことを測定液検知手段が検知したときに温度測定手段に
て検知された温度情報を雰囲気情報として用いて、水質
情報を補正するものであることを特徴とするものであ
る。
【0015】また請求項5の発明は、請求項4におい
て、測定液検知手段が、対向する2枚の電極と、電極に
電圧を印加させる電圧発生装置と、電極間の通電を検知
する通電検知計とから構成され、電極間の通電の有無に
より、水質検出手段にて水質が測定できる状態であるか
否かを検知するものであることを特徴とするものであ
る。
【0016】また請求項6の発明は、請求項4におい
て、測定液検知手段が、電気伝導度計であることを特徴
とするものである。
【0017】また請求項7の発明は、請求項4におい
て、測定液検知手段が、被測定液15内に配置される場
合に浮力により上昇するフロートと、フロートの配置位
置が所定の位置よりも上方にあるときに信号を発信する
スイッチから構成されるフロートスイッチであることを
特徴とするものである。
【0018】また請求項8の発明は,請求項4におい
て、測定液検知手段が、被測定液15から加わる加重を
検知する重量スイッチであることを特徴とするものであ
る。
【0019】また請求項9の発明は、請求項4におい
て、水質検出手段が測定液検知手段を兼ねるものとして
設けられ、水質情報の検知結果が所定の範囲内にあると
きに水質検出手段にて水質が測定できる状態であること
を検知し、水質情報の検知結果が所定の範囲外にあると
きには水質検出手段にて水質が測定できない状態である
ことを検知するものであることを特徴とするものであ
る。
【0020】また請求項10の発明は、請求項4乃至9
のいずれかにおいて、補正手段が、測定液検知手段が水
質検出手段にて水質が測定できない状態であることを検
知しているときに温度測定手段にて検知された複数の雰
囲気温度情報と、この雰囲気温度情報が検知された後
に、測定液検知手段が水質検出手段にて水質が測定でき
る状態であることを検知したときに温度測定手段にて検
知された液温情報とに基づいて、水質情報の補正を行う
ものであることを特徴とするものである。
【0021】また請求項11の発明は、請求項4乃至1
0のいずれかにおいて、補正手段が、測定液検知手段に
よる検知結果が水質検出手段にて水質が測定できる状態
から水質検出手段にて水質が測定できない状態へと変化
してから一定時間経過後に温度測定手段にて検知された
雰囲気温度情報に基づいて、水質情報の補正を行うもの
であることを特徴とするものである。
【0022】また請求項12の発明は、請求項11にお
いて、補正手段が、測定液検知手段による検知結果が、
水質検出手段にて水質が測定できる状態から水質検出手
段にて水質が測定できない状態へと変化した後、一定時
間経過する前に水質検出手段にて水質が測定できる状態
へと変化した場合に、前回の水質検出手段にて水質が測
定できる状態において水質情報の補正に利用した雰囲気
温度情報に基づいて、水質情報の補正を行うものである
ことを特徴とするものである。
【0023】また請求項13の発明は、請求項10乃至
12のいずれかにおいて、補正手段が、複数の雰囲気温
度情報の平均値に基づいて、水質情報の補正を行うもの
であることを特徴とするものである。
【0024】また請求項14の発明は、請求項10乃至
12のいずれかにおいて、補正手段が、複数の雰囲気温
度情報の経時変化から推測される、水質検出手段による
水質情報の検出時における雰囲気温度に基づいて、水質
情報の補正を行うものであることを特徴とするものであ
る。
【0025】また本発明の請求項15に係る水処理装置
は、流入口から流出口に至る流路と、この流路を流通す
る原水に処理を施す水処理部9を備える水処理装置8に
おいて、流路内を流通する水の水質を測定する水質測定
器として、請求項1乃至14のいずれかに記載の電気化
学的水質測定器1を配設して成ることを特徴とするもの
である。
【0026】また本発明の請求項16に係る水処理装置
は、流入口から流出口に至る流路と、この流路を流通す
る原水に処理を施す水処理部9を備える水処理装置8に
おいて、流路内を流通する水の水質を測定する水質測定
器として、請求項4乃至14のいずれかに記載の電気化
学的水質測定器1を配設し、流入口からの流路内への水
の供給がなされていない状態では流路内における少なく
とも電気化学的水質測定器1による水質の測定がなされ
る領域の水を排水する排水手段を設けて成ることを特徴
とするものである。
【0027】また請求項17の発明は、請求項16にお
いて、測定液検知手段として、流路内に配置されると共
に流路内における水の流通方向に向けて移動可能な弁体
と、弁体を流路の上流側に向けて付勢する弾性体と、弁
体が移動している否かを検知するセンシング部とから構
成される圧力センサを設け、補正手段は、センシング部
にて弁体が弾性体による付勢力に抗して弁体が流路の下
流側に向けて移動したことが検知されたときに水質検出
手段にて水質が測定できる状態であると判定し、センシ
ング部にて弁体の移動が検知されないときに水質検出手
段にて水質が測定できない状態であると判定するもので
あることを特徴とするものである。
【0028】また請求項18の発明は、請求項16にお
いて、測定液検知手段として、流路内の水の流量により
出力値が変化する流量センサを設け、補正手段は、流量
センサによる出力値が一定値以上であるときに水質検出
手段にて水質が測定できる状態であると判定し、流量セ
ンサによる出力値が一定値に満たないときに水質検出手
段にて水質が測定できない状態であると判定するもので
あることを特徴とするものである。
【0029】また請求項19の発明は、請求項16にお
いて、水処理部9として原水に電解処理を施す電解槽9
aを具備し、この電解槽9aに電解電流の通電の有無を
検知する電流計を設けて測定液検知手段として形成し、
補正手段は、電解電流の通電が検知されたときに水質検
出手段にて水質が測定できる状態であると判定し、電解
電流の通電が検知されないときに水質検出手段にて水質
が測定できない状態であると判定するものであることを
特徴とするものである。
【0030】また請求項20の発明は、請求項16にお
いて、測定液検出手段として、水処理部にて処理された
後の水の水質を測定するものを設け、補正手段は、測定
液検出手段による水質の測定結果に変化が生じた場合に
水質検出手段にて水質が測定できる状態であると判定
し、水質の測定結果に変化が生じない場合に水質検出手
段にて水質が測定できない状態であると判定するもので
あることを特徴とするものである。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0032】図1は第1の実施形態を示している。この
電気化学的水質測定器1は、目的とする水質情報を検出
する水質検出部2(水質検出手段)と、被測定液15の
液温を測定する液温測定部3(液温測定手段)と、水質
検出部2の周囲の雰囲気の温度を測定する雰囲気温度測
定部4(雰囲気温度測定手段)と、補正部5(補正手
段)とを具備する。
【0033】ここでいう水質情報とは、水質を構成する
溶存物質の濃度、物性、温度等の複数の要素(水質要
素)のうち、ある特定のものに依存する情報を意味する
ものとする。
【0034】本発明では、水質検出部2は、目的とする
水質情報の変化によって電極電位が変化する作用電極2
aと、電極電位が既知の比較電極2bとを備え、作用電
極2aと比較電極2bとの間に発生する起電力の情報を
水質情報として出力するものである。
【0035】作用電極2aとしては、電気化学的水質測
定器1の測定対象である水質要素に応じた種々のものを
用いることができ、例えば被測定液15のpHを測定す
る場合にはガラス感応膜電極等を用いることができる。
【0036】また、図8には比較電極2bの一例を示
す。この比較電極2bは、容器18内に内部電解液20
と、内部電解液20に浸漬される内部電極19とを配置
して構成されており、また、容器18の下部には多孔質
セラミック等からなる液絡部21が形成されている。こ
のような比較電極2bとしては例えば内部電解液20と
して飽和塩化カリウム溶液を、内部電極19として銀電
極を配設した銀/塩化銀電極等を用いることができる。
尚、図中の17は容器18を封止するキャップ、16は
内部電極に接続された導電線、22は容器18内に内部
電解液20を補充するために補充口を、それぞれ示す。
【0037】この水質検出部2は、作用電極2aの感応
部位(ガラス電極の場合はガラス感応膜)が被測定液1
5中に浸漬されると共に、比較電極2bの液絡部21も
この被測定液15に浸漬されることにより発生する起電
力の情報を水質情報として出力するものである。
【0038】また液温測定部3と雰囲気温度測定部4は
サーミスタ等の温度計測装置から構成されるものであ
り、それぞれ、被測定液15の液温と、水質検出部2の
周囲の雰囲気温度を検知するものである。
【0039】液温測定部3は、水質検出部2において被
測定液15の水質情報を検出することが可能な状態、す
なわち本実施形態では作用電極2aの感応部位と比較電
極2bの液絡部21が被測定液15に浸漬されている状
態において、この被測定液15の温度を検知するもので
あり、例えば作用電極2aの感応部位と、比較電極2b
の液絡部21と、液温測定部3の温度検知部位とを同一
高さに配設してこれらが同時に被測定液15内に浸漬さ
れるようにするなどして、作用電極2aの感応部位と比
較電極2bの液絡部21が被測定液15に浸漬されてい
る状態では液温測定部3の温度検知部位も被測定液15
中に浸漬されるようにする。
【0040】また雰囲気温度測定部4は、水質検出部
2、特に比較電極2bの、被測定液15が存在しない周
囲の雰囲気の温度を測定するものであり、例えば作用電
極2aの感応部位と、比較電極2bの液絡部21とが配
設されている位置よりも上方に雰囲気温度測定部4の温
度検知部を配設するなどして、作用電極2aの感応部位
と比較電極2bの液絡部21が被測定液15に浸漬され
ている状態でも雰囲気温度測定部4の温度検知部位は被
測定液15中に浸漬されないようにする。
【0041】また補正部5は、上記の水質検出部2にて
検知された水質情報と、液温測定部3で検知された液温
情報と、雰囲気温度測定部4で検知された雰囲気温度情
報とが入力されるものであり、これらの情報から、水質
情報を補正して、より正確な水質情報を出力するもので
ある。
【0042】補正部5は、水質検出部2と液温測定部3
と雰囲気温度測定部4からの検出結果が入力されると共
にこの検出結果が一時的に記憶される記憶手段と、記憶
手段に記憶された水質検出部2と液温測定部3と雰囲気
温度測定部4からの検出結果に基づいて、水質検出部2
による検出結果を補正する演算手段と、この補正された
水質検出部2による検出結果を出力する出力手段とを具
備する補正演算部5aにて構成することができる。
【0043】この補正演算部5aとしては、上記の演算
手段において、補正式又は補正テーブルに従って水質検
出部2の検出結果を補正するものを設けることができ
る。
【0044】ここで補正式を用いる場合は、補正演算部
5aの演算手段を、コンピュータプログラムが格納され
た記憶媒体と、コンピュータプログラムに従って演算を
行う演算回路とから構成されるCPU等のコンピュータ
や、一定の演算処理を行う論理回路等などを設けること
で構成することができる。
【0045】また補正テーブルを用いる場合は、補正演
算部5aの演算手段を、補正テーブルが記憶された記憶
手段(補正記億手段)と、コンピュータプログラムが格
納された記憶媒体と、コンピュータプログラムに従って
補正テーブルを参照しながら演算を行う演算回路とから
構成されるCPU等のコンピュータで構成することがで
きる。
【0046】上記のように構成される電気化学的水質測
定器1では、雰囲気温度により変化してしまう比較電極
2bの電極電位を補正することができるため、目的とす
る液体のpHをより正確に測定することができる。
【0047】上記のような装置構成における、補正演算
部5aでの水質検出部2での検出結果の補正動作の一例
を説明する。
【0048】ここで示すものでは、補正式を用いて、水
質検出部2にて検出された起電力を、被測定液15の温
度及び比較電極2aの内部電解液20の温度(雰囲気温
度)が所定の温度(25℃)の場合における起電力に換
算し、この換算した起電力から水質情報(本例ではp
H)を導出するものである。
【0049】ここでは、まず被測定液15のpHが2〜
12の範囲にあると想定して、中間値であるpH7を濃
度補正の基準とする。この場合、液温、雰囲気温度が共
に摂氏25度における水質検出部2での起電力の測定結
果と、液温摂氏t℃、雰囲気温度T℃における起電力の
測定結果とを、それぞれV25_25、Vt_Tとすれば、各起
電力は次の式にて表される。
【0050】V25_25=E125_25−E225_25t_T=E1t_T−E2t_T このとき、作用電極2aの電極電位E125_25、E1t_T
は次のようになる。
【0051】 E125_25=E10−(54.2+0.2×25)×7 E1t_T=E10−(54.2+0.2×t)×7 また、比較電極2bの電極電位は、被測定液15の液温
に依存せず、雰囲気温度での電位を示すため、比較電極
2bの電極電位E225_25及びE2t_Tは任意の液温x℃
における電極電位であるE2x_25及びE2x_Tとなるも
のであり、比較電極2bを銀/塩化銀電極とすると、図
11に示すグラフを回帰分析することにより、E2
25_25及びE2t_Tは次の通りになる。
【0052】 E225_25=E2x_25=222.3 E2t_T=E2x_T=191.1+0.86×T−0.0
025×T2 これらの式を整理すると、V25_25とVt_Tとの差ΔVを
導出する第一の補正式が得られる。
【0053】ΔV=Vt_T−V25_25=−31.1+0.
86×T−0.0025×T2−1.4×(t−25) 補正部5では、この第一の補正式により、液温測定部3
にて検出される液温t℃、雰囲気温度測定部4にて検出
される雰囲気温度T℃から、起電力の補正値ΔVが導出
されるものであり、水質検出部2にて検出される液温t
℃、雰囲気温度T℃における起電力Vt_Tは、この補正
値ΔVを用いて、次の第二の補正式により、液温25
℃、雰囲気温度25℃における起電力V′に補正され
る。
【0054】V′=V25_25=Vt_T−ΔV この補正された起電力V′と、被測定液のpHとは、一
対一で対応するため、上記の第一及び第二の補正式にて
得られる起電力V′から、正確な被測定液のpHが導出
されるものである。
【0055】次に、補正演算部5aとして、補正テーブ
ルに従って水質検出部2の検出結果を補正するものにつ
いて説明する。ここで例示するものは、上記式補正式に
おけるΔVの代わりに、補正テーブルにおいて所定の液
温範囲、雰囲気温度範囲ごとに規定された値をΔVとし
て用い、これによりpHを導出するものである。このよ
うな補正テーブルは、例えば次の表1に示すように、液
温検出部3、雰囲気温度検出部4にてそれぞれ検出され
る液温、雰囲気温度の範囲と、補正値ΔVの値を対応づ
けたものを用いることができる。
【0056】
【表1】
【0057】本実施形態における電気化学的水質測定器
1にて被測定液15の水質情報の測定を行う場合は、作
用電極2aの感応部位と比較電極2bの液絡部21が被
測定液15が供給されるビーカー等の容器14内に配置
されるように電気化学的水質測定器1を容器14に対し
て配置し、あるいは作用電極2aの感応部位と比較電極
2bの液絡部21が被測定液15の流通する流路内に配
置されるように電気化学的水質測定器1を流路に対して
配置する。図示の例では、電気化学的水質測定器1を、
被測定液15が供給される容器14の上方に配置し、容
器14内の被測定液15中に作用電極2aの感応部位と
比較電極2bの液絡部21が浸漬されるようにしてい
る。このとき液温測定部3も容器14又は流路内の被測
定液15中に配置されるようにし、また雰囲気温度測定
部4は容器14や流路内には配置されないようにする。
そして容器14内に被測定液15を供給したり、流路に
被測定液15を流通させたりすることで、作用電極2a
の感応部位と比較電極2bの液絡部21を被測定液15
中に浸漬させ、この状態で、雰囲気温度測定部4による
雰囲気温度の測定と、液温測定部3における液温の測定
と、水質測定器2における水質情報の測定を行わせ、上
記のようにして雰囲気温度情報と液温検出情報に基づい
て、補正部5において、水質検出部2による水質情報を
補正し、正確な水質の測定結果を導出するものである。
【0058】図2は第2の実施形態を示している。本実
施形態では、第1の実施形態における雰囲気温度測定部
4を、水質検出部2の比較電極2bに接触されることな
く可能な限り近傍に配設させたものである。
【0059】すなわち、本発明は雰囲気温度の影響によ
る比較電極2bの電極電位の変化による水質情報の検出
誤差を補正するものであるから、雰囲気温度測定部4に
よる測定は、可能な限り比較電極2bの近傍において行
うことが好ましい。また、比較電極2bの液絡部21が
被測定液15に浸漬された場合には、比較電極2bの電
極系全体の温度は被測定液15の温度の影響は受けにく
いが、比較電極2bの外装を構成する容器18の温度は
被測定液15の温度によって変化しやすいため、この比
較電極2bの外装部分の温度を検知しないように、雰囲
気温度測定部4を比較電極2bとは接触しないように配
設するものである。
【0060】このようにすると、雰囲気温度測定部4に
よる比較電極2bの周囲の雰囲気温度の測定をより正確
に行い、より正確な水質情報の測定を行うことができる
ものである。
【0061】図3は第3の実施形態を示している。本実
施形態では、雰囲気温度測定部4と水質検出部2の比較
電極2bとの間に断熱材16を介在させ、比較電極2b
と断熱材16とが密接させると共に断熱材16と雰囲気
温度測定部4とを密接させたものである。
【0062】このようにすると、雰囲気温度測定部4は
水質検出部2の比較電極2bと直接接することなく、こ
の比較電極2bに近接させて配設することが容易とな
る。また比較電極2bの液絡部21が被測定液15に接
した場合に比較電極2bの外装を構成する容器18の温
度が変化したとしても、断熱材16により、この温度変
化が雰囲気温度測定部4での測定結果に影響を及ぼすこ
とがなくなり、水質検出部2の周囲の雰囲気温度を正確
に測定することができるものである。
【0063】図4,5は第4の実施形態を示している。
本実施形態では、上記の各実施形態における液温測定部
3と雰囲気温度測定部4とを兼ねる温度測定部6と、水
質検出部2にて水質情報が検出できる状態であるか否か
を検知する測定液検知部7とを配設したものである。
【0064】温度測定部6はサーミスタ等の温度計測装
置にて構成することができる。また、この温度測定部6
は、水質検出部2にて水質情報が検出できる状態、すな
わち本実施形態では作用電極2aの感応部位と比較電極
2bの液絡部21が被測定液15に浸漬されている状態
において、この被測定液15の温度を検知するものであ
り、例えば作用電極2aの感応部位と、比較電極2bの
液絡部21と、温度測定部6の温度検知部位とを同一高
さに配設するなどして、作用電極2aの感応部位と比較
電極2bの液絡部21が被測定液15に浸漬されている
状態では温度測定部6の温度検知部位も被測定液15中
に浸漬されるようにする。また温度測定部6は、水質検
出部2にて水質情報が検出できない状態、すなわち本実
施形態では作用電極2aの感応部位と比較電極2bの液
絡部21が被測定液15に浸漬されていない状態におい
ては、水質検出部2、特に比較電極2bの、被測定液1
5が存在しない周囲の雰囲気の温度を測定するものであ
り、そのため好ましくは、水質検出部2の比較電極2b
に接触されることなく可能な限り近傍に配設させるもの
である。
【0065】また測定液検知部7は、水質検出部2にて
水質情報が検出できる状態、すなわち本実施形態では作
用電極2aの感応部位と比較電極2bの液絡部21が被
測定液15に浸漬されている状態と、水質検出部2にて
水質情報が検出できない状態、すなわち本実施形態では
作用電極2aの感応部位と比較電極2bの液絡部21が
被測定液15に浸漬されていない状態とを検知するもの
であり、後述するような適宜の構成のものを用いること
ができる。
【0066】また、補正部5としては、測定液判定部5
bを備えるものを用いる。この測定液判定部5bは、測
定液検知部7による検知情報が入力され、この検知情報
に基づいて、水質検出部2にて水質情報が検出できる状
態であるか否かを判定し、水質情報が検出できる状態で
あると判定した場合は、補正部5は温度測定部6から入
力される情報を液温情報として記憶手段に記憶する。ま
た測定液判定部5bが水質検出部2にて水質情報が検出
できない状態であると判定した場合には、補正部5は温
度測定部6から入力される情報を雰囲気温度情報として
記憶手段に記憶する。そして補正部5は、上記の場合と
同様に、この雰囲気温度情報と液温情報に基づいて、水
質検出部2により検出された水質情報の補正動作を行う
ものである。
【0067】本実施形態における電気化学的水質測定器
1にて被測定液15の水質情報の測定を行う場合は、ま
ず図5に示すように容器14内に被測定液15を供給し
ない状態としたり、流路に被測定液15を流通しな状態
にしたりすることにより、作用電極2aの感応部位と比
較電極2bの液絡部21が被測定液15に浸漬されてい
ない状態にして、水質検出部2にて水質情報が検出でき
ない状態とし、温度測定部6が雰囲気温度測定部4とし
て機能するようにして、補正部5にて、温度測定部6か
ら入力される情報を水質測定部2の雰囲気温度情報とし
て記憶手段に記憶させる。次に、図4に示すように容器
14内に被測定液15を供給したり、流路に被測定液1
5を流通させたりすることにより、作用電極2aの感応
部位と比較電極2bの液絡部21を被測定液15に浸漬
させて、水質検出部2にて水質情報が検出できる状態と
し、温度測定部6が液温測定部3として機能するように
して、補正部5にて、温度測定部6から入力される情報
を被測定液15の液温情報として記憶手段に記憶させ
る。そしてこの記憶された雰囲気温度情報と液温検出情
報に基づいて、補正部5において、水質検出部2にて検
出される水質情報を補正させるものである。
【0068】このとき、補正部5においては、雰囲気温
度情報は、温度測定部6による1回の測定にて得られた
一つの雰囲気温度情報を用いて水質情報の補正を行うよ
うにしても良いが、複数回の測定にて得られる複数の雰
囲気温度情報を利用して水質情報の補正を行うようにす
ることもできる。この場合の補正部5における複数の雰
囲気温度情報の処理法としては、複数の雰囲気温度情報
の平均値を演算・導出してこの平均値を用いて水質情報
の補正を行ったり、あるいは複数の雰囲気温度情報の経
時変化から類推される水質検出部2による水質測定時で
の雰囲気温度を導出し、この導出された雰囲気温度を用
いて水質情報の補正を行うものである。
【0069】平均値を用いた水質情報の補正を行う場合
には、温度測定部6による雰囲気温度の測定誤差を低減
することができ、また雰囲気温度情報の経時変化から水
質測定時における雰囲気温度を類推する場合は、微妙な
雰囲気温度の変化に対応することができて、いずれの場
合も、より正確な水質情報の補正を行うことができる。
【0070】また、複数種の被測定液15を連続して測
定したい場合がある。この場合は、例えばビーカー等の
容器14内に供給されたある被測定液15について、電
気化学的水質測定器1にて水質の測定を行い、測定終了
後、容器14から被測定液15を取り出して、純水等で
洗浄し、別の被測定液15を容器14に入れ再度測定す
るのが一般的である。
【0071】このとき、一度容器14内から被測定液1
5を取り出すため、測定液検知部7が、水質検出部2に
て水質情報が検出できない状態であることを検知し、温
度測定部6が液温測定部3として機能する状態から、雰
囲気温度測定部4として機能する状態となる。このとき
温度測定部6による検出結果は、温度測定部6に付着し
た被測定液15や純水の液温の影響、あるいは温度測定
部6自身の応答性の影響等を受けるため、直ちに正確な
雰囲気温度を検出することはできない。
【0072】そこで、補正部5は、測定液検知部7によ
る検知結果が水質検出部2にて水質情報が検出できる状
態から水質検出部2にて水質情報が検出できない状態へ
と変化してから一定時間経過するまでは、記憶手段に記
憶された雰囲気温度情報を更新しないようにし、この一
定時間が経過した後に温度測定部6にて検知された情報
を雰囲気温度情報として記憶し、その後に水質検出部2
にて水質情報が検出できる状態となったときに、この雰
囲気温度情報を利用して水質情報の補正を行うようにす
ることが好ましい。このときの「一定時間」は、温度計
測手段6の応答性等から実験的に導出することができる
ものであり、装置の構成に応じて適宜設定されるもので
ある。
【0073】また、測定液検知部7による検知結果が水
質検出部2にて水質情報が検出できる状態から水質検出
部2にて水質情報が検出できない状態へと変化してから
一定時間経過する前に、容器14に新たな被測定液15
が供給されるなどして、水質情報が検出できる状態と変
化する場合には、補正部5では雰囲気温度情報は更新さ
れないものであり、このときは、補正部5はこの更新さ
れずに残っている前回の水質情報の補正に利用した雰囲
気温度情報に基づいて、新たな水質情報の補正を行うよ
うにすることが好ましい。
【0074】上記の測定液検知部7としては、例えば2
枚の対向する電極と、電極に電圧を印加させる電圧発生
装置、電極間の通電の有無を検知する通電検知計とから
構成されるものを用いることができる。これは、測定時
に2枚の対向する電極間に電圧を印加し、電極間に被測
定液15が存在して通電が確認される場合には水質検出
部2にて水質情報が検出できる状態であることを検知
し、電極間に被測定液15が存在せずに通電がなされな
ければ水質検出部2にて水質情報が検出できない状態で
あることを検知することができるものである。
【0075】また、測定液検知部7として電気導電率計
を用いることができる。これは2枚の対向する電極と、
電極に電圧を印加させる電圧発生装置と、通電した電流
値を測定する電流検出器を有するものであり、通電した
電流値から被測定液15の電気導電率を求めるものであ
る。このとき、電極間に被測定液15が存在する場合
は、電気導電率が測定できて、水質検出部2にて水質情
報が検出できる状態であることを検知し、被測定液15
が存在しない場合には、電気抵抗が無限大となるために
電気導電率が測定できないことから、水質検出部2にて
水質情報が検出できない状態であることを検知すること
ができる。
【0076】このように構成される測定液検知部7は、
作用電極2aの感応部位及び比較電極2bの液絡部21
と同一高さに配設するなどして、作用電極2aの感応部
位及び比較電極2bの液絡部21が被測定液15中に浸
漬されない状態では測定液検知部7の2枚の電極も被測
定液15中に浸漬されないようにすると共に、作用電極
2aの感応部位及び比較電極2bの液絡部21が被測定
液15中に浸漬された状態では測定液検知部7の2枚の
電極も被測定液15中に浸漬されるようにする。
【0077】また、図6に示す例は、測定液検知部7
を、被測定液15中に配置された場合に浮力により上昇
移動するフロートと、このフロートの配置位置を検知し
て所定の配置位置にフロートが配置されたときに測定液
判定部5bに信号を発信するスイッチとを備えたフロー
トスイッチにて構成したものを示す。
【0078】このフロートスイッチは、被測定液15の
液面の位置が、水質検出部2にて水質情報が検出できる
状態の位置にあるか否かを検知するように設けるもので
あり、例えば、フロートを作用電極2aの感応部位及び
比較電極2bの液絡部21よりも下方に配置すると共に
上方に移動可能に設け、被測定液15の液面が作用電極
2aの感応部位及び比較電極2bの液絡部21よりも上
方に達してフロートが作用電極2aの感応部位及び比較
電極2bの液絡部21よりも上方に上昇した時点でスイ
ッチが信号を発信し、この信号が補正部5に入力される
と、測定液判定部5bが水質検出部2にて水質情報が検
出できる状態であると判定するようにするものである。
【0079】また、図7に示す例は、測定液検知部7
を、一定以上の荷重を検知した場合に測定液判定部5b
に信号を発信する重量スイッチにて構成したものを示
す。このような重量スイッチは、被測定液15が供給さ
れる容器14内や被測定液15が流通する流路内に配置
され、また水質検出部2が正常に水質を測定するのに十
分な液量の被測定液15が容器14や流路内に存在する
ときに検知される荷重が予め設定されており、この荷重
以上の荷重が検知された場合に測定液判定部5bに信号
を発信するものである。
【0080】図示の例では重量スイッチは被測定液15
が供給される容器14の底部に配設されており、例えば
容器14内の被測定液15の液面が作用電極2aの感応
部位及び比較電極2bの液絡部21よりも上方に達した
場合に測定される荷重を重量スイッチに設定し、この荷
重以上の荷重が検知された場合に測定液判定部5bに信
号を発信するようにするものである。そして、補正部5
においては、この信号が補正部5に入力されると、測定
液判定部5bが水質検出部2にて水質情報が検出できる
状態であると判定するようにするものである。
【0081】このようなフロートスイッチや重量スイッ
チからなる測定液検知部7を設けると、測定液検知部7
は被測定液15が存在するか否かだかでなく、水質検出
部2が正常に水質を測定するのに十分な液量があるか否
かを判定することができ、水質検出部2が正常に水質を
測定するのに十分な液がないにも関わらず測定を行うこ
とを防止して、水質検出部2にて正常な測定状態でのみ
水質の測定を行うことができる。
【0082】また、水質検出部2を、測定液検知部7を
兼ねるものとして設けることもできる。すなわち、容器
14や流路内に水質検出部2が正常に水質を測定するの
に十分な液量が存在する場合での、水質検出部2での検
出結果の範囲を予め設定しておき、水質検出部2での検
出結果がこの設定範囲内にあるときには、補正部5にお
ける測定液判定部5bが、水質検出部2にて水質情報が
検出できる状態であると判定し、水質検出部2での検出
結果がこの設定範囲内にないときには、測定液判定部5
bが、水質検出部2にて水質情報が検出できない状態で
あると判定するようにするものである。
【0083】上記のような各実施形態における電気化学
的水質測定器1は、例えば電解水生成装置等の水処理装
置内に配設することにより、このような水処理装置の処
理動作の制御等に利用することができる。
【0084】図9は、水質検出部2、液温測定部3、雰
囲気温度測定部4及び補正部5から構成される電気化学
的水質測定器1を、水処理装置8の内部に設け、水質処
理装置8内を流通する水の水質を電気化学的水質測定器
1にて測定できるようにしたものを示す。
【0085】図示の水処理装置8は電解水生成装置8a
であり、ハウジング内に水処理部9として電解槽9aが
配設されている。電解槽9aは、内部に少なくとも一対
の電極が配設され、この電極間に電解電流を通電するこ
とによって電解槽9a内に供給された水道水や井戸水等
の原水を電気分解してアルカリイオン水や酸性イオン水
等の処理水(電解水)を生成するものである。
【0086】またハウジングには原水が流通する原水流
路10の下流側端部が導入されており、この原水流路1
0の下流側端部は水処理部9に接続されている。ここで
原水流路10の上流側端部はハウジングの外部において
流入口として開口しており、この流入口は原水供給手段
である水道のカラン23に接続される。
【0087】また、ハウジングには水処理部9にて処理
された処理水が流通する処理水流路11の上流側端部が
導入され、この処理水流路11の上流側端部は水処理部
9に接続されている。ここで処理水流路11の下流端部
はハウジングの外部において吐出口として開口してい
る。
【0088】ここで図面では処理水流路11が一系統の
み示されているが、電解槽にて生成されたアルカリイオ
ン水と酸性イオン水を別個に吐水するための二系統の処
理水流路11を配設しても良い。
【0089】また、ハウジング内には水質検出部2、液
温測定部3、雰囲気温度測定部4及び補正部5から構成
される電気化学的水質測定器1が配設されており、水質
検出部2によって処理水流路11を流通する被測定液1
5(電解水)の水質情報を検出し、液温測定部3によっ
て処理水流路11を流通する被測定液15(電解水)の
液温を測定するようになっている。水処理部9(電解槽
9a)における液温の変化が少ない場合は、液温測定部
3を原水流路10側に配設して、原水流路10を流通す
る水の温度を測定するようにしても良い。
【0090】上記のように構成される水処理装置8で
は、原水は流入口から原水流路10を通じて水処理部9
(電解槽9a)に供給され、水処理部9にて電気分解さ
れて、処理水(電解水)として処理水流路11を通じ流
出口より導出されるようになっている。このような水処
理過程においては、処理水(被測定液15)は処理水流
路11を流通する間に水質検出部2によって水質情報が
検出され、原水流路10又は処理水流路11内に配設さ
れた液温測定部3により、原水又は処理水(被測定液1
5)の水温が測定される。また、この水処理装置8内に
配設された雰囲気温度測定部4により、雰囲気温度が測
定される。
【0091】この水質検出部2、液温測定部3、及び雰
囲気温度測定部4の測定結果が補正部5に入力されて、
水質検出部2による水質情報が補正され、正確な水質情
報が導出される。
【0092】このように導出された水質情報は、水処理
部9における電解条件等の動作制御に利用できる。例え
ば水質検出部2として、比較電極2bである銀/塩化銀
電極と、作用電極2aであるガラス電極とを備えるpH
検出用の水質検出部2を設けると、電解槽9aから生成
される電解水のpHを検出して、この検出結果に基づ
き、所望のpHを有する電解水が生成されるように、電
解槽9aにおける処理条件を制御することができるもの
であり、このとき水処理部9の動作が正確な水質情報に
基づいて制御されるものである。
【0093】図9に示す例は、図8に示すものと同様の
水処理装置8において、処理水流路11に排水部12を
設け、水処理装置8に水が流通していないときには水処
理装置8の、少なくとも電気化学的水質測定器1が配設
されている箇所での流路中の水を、排水部12から排水
流路13を通じて排水するようにしている。
【0094】また、ハウジング内には水質検出部2、温
度測定部6、測定液検知部7及び補正部5から構成され
る電気化学的水質測定器1が配設されてる。このとき水
質検出部2は処理水流路11側に配設されて、処理水流
路11を流通する電解水(被処理水)の水質情報を検出
するようになっている。また、温度測定部6は原水流路
10側に配設されて、原水流路10に水が流通する場合
にはその液温を測定する液温測定部3として機能し、原
水流路10に水が流通しない場合には雰囲気温度を測定
する雰囲気温度測定部4として機能する。また測定液検
知部7は原水流路10側に配設されており、水質検出部
2が被測定液15の水質情報を測定できる状態か否かを
検知する。
【0095】このように構成される水処理装置8では、
流入口から原水が供給さず、装置内に水が流通していな
い状態では、測定液検知部7の検知結果により、補正部
5の測定液判定部5bが、水質検出部2にて水質情報が
検出できない状態であることを判定し、温度測定部6は
雰囲気温度測定部4として機能し、雰囲気温度情報が補
正部5の記憶手段に記憶される。
【0096】次いで、流入口から原水が供給されて装置
内に水が流通すると、測定液検知部7の検知結果によ
り、補正部5の測定液判定部5bが、水質検出部2にて
水質情報が検出できる状態であることを判定し、温度測
定部6は液温測定部3として機能して液温情報が補正部
5の記憶手段に記憶されると共に、水質検出部2にて検
出される水質情報も補正部5の記憶手段に記憶される。
【0097】そして、補正部5において、この雰囲気温
度情報、液温情報及び水質情報に基づいて、水質情報が
補正され、正確な水質情報が導出される。
【0098】また、流入口からの原水の供給が停止され
たら、水処理装置8内の水は排水部12から排水流路1
3を通じて排水され、水処理装置8内には水が存在しな
い状態となる。このとき、測定液検知部7の検知結果に
より、補正部5の測定液判定部5bが、水質検出部2に
て水質情報が検出できない状態であることを判定し、温
度測定部6は再び雰囲気温度測定部4として機能するよ
うになり、雰囲気温度情報が補正部5の記憶手段に記憶
される。
【0099】ここで図面では温度測定部6が原水流路1
0側に配設されているが、処理水流路11側に配設して
も構わない。また、排水部12も処理水流路11側に配
設されているが、排水動作により未通水時に電気化学的
水質測定器1が配設されている流路中から水が存在しな
くなる構造であれば、原水流路10側に配設しても構わ
ない。
【0100】測定液検知部7としては、既述のもののほ
かに、流路内の水の流通の有無を検知する流水検知部7
aを設けることができる。このような流水検知部7aと
して、圧力センサや流量センサを用いることができる。
【0101】圧力センサとしては、例えば水の流圧によ
り流路の下流側に向けて移動可能な弁体と、その弁体を
流路の上流側に向けて付勢する弾性体と、弁体の配置位
置を検知するセンシング部とを備えるものを設けること
ができ、これにより、弾性体による付勢力に抗した弁体
の移動量をセンシング部にて検知して、この移動量から
流路内の流圧が導出される。また、流路内の被測定液1
5が水質検出部2にて水質情報が検出できる状態となる
場合の流圧値を予め設定しておき、圧力センサにて検出
される流圧がこの設定値以上の場合には補正部5の測定
液判定部5bが、水質検出部2にて水質情報が検出でき
る状態である判定し、検出された流圧が設定値に満たな
い場合には補正部5の測定液判定部5bが、水質検出部
2にて水質情報が検出できない状態であると判定するよ
うにする。
【0102】また、流量センサは、水の流量によって出
力値の変化するセンサである。また、流路内の被測定液
15が水質検出部2にて水質情報が検出できる状態とな
る場合の流量を予め設定しておき、圧力センサにて検出
される流量がこの設定値以上の場合には補正部5の測定
液判定部5bが、水質検出部2にて水質情報が検出でき
る状態である判定し、検出された流量が設定値に満たな
い場合には補正部5の測定液判定部5bが、水質検出部
2にて水質情報が検出できない状態であると判定するよ
うにする。
【0103】このような圧力センサや流量センサからな
る測定液検知部7(流水検知部7a)を設けると、測定
液検知部7は被測定液15が存在するか否かを判定する
だけでなく、水質検出部2が正常に水質を測定するのに
十分な液量があるか否かを判定することができ、水質検
出部2が正常に水質を測定するのに十分な液がないにも
関わらず測定を行うことを防止して、水質検出部2にて
正常な測定状態でのみ水質の測定を行うことができる。
【0104】また、上記の排水部12としては、水の圧
力に押された時に排水流路13の下流側に向けて移動可
能な弁体と、弁体よりも排水流路13の下流側に配設さ
れた弁座と、この弁体を排水流路13の上流側に向けて
付勢する弾性体とから構成される排水スイッチを設ける
ことができる。これにより、流入口から原水が供給さ
れ、装置内に水が流通している状態では、通水による流
圧が弁体に加わり、弁体が弾性体からの付勢力に抗して
弁座に向けて移動して排水流路13を閉塞し、原水流路
10又は処理水流路11に水を流すことができる。ま
た、流入口から原水が供給されず、装置内に水の流圧が
加わらなくなったら、弁体は弾性体からの付勢力により
弁座から離れ、排水流路13を開放し排水することがで
きる。これにより、未通水時には電気化学的水質測定器
1が存在する流路中の水を、排水流路13を通じて流出
させることができるものである。
【0105】また、排水部12としては、排水流路13
の流通を開閉する電磁弁を配設することもできる、この
場合は特に、測定液検知部7として上記のような流水検
知部7aを設けることが好ましい。すなわち、流水検知
部7aが被測定液15の流通を検知した場合に、電磁弁
を閉塞するように制御して、原水流路10又は処理水流
路11に水を流すようにし、流水検知部7aが被測定液
15が流通していないことを検知した場合に、電磁弁を
開放して排水流路13に水を流して排水するように制御
する。これにより、未通水時には電気化学的水質測定器
1が存在する流路中の水を、排水流路13を通じて流出
させることができるものである。
【0106】また、電解槽9aを、流水検知部7aを兼
ねるものとして設けることもできる。このとき、電解槽
9aに電解電流の通電の有無を検知する電流計を配設す
ると共に、この電流計による検知結果を補正部5の測定
液判定部5bに入力するようにして、電解槽9aにおい
て電極間に電圧が印加されている状態で、電流計にて電
極間の電解電流の通電が検知されると、測定液判定部5
bが、水質検出部2にて水質情報が検出できる状態であ
ると判定し、電解電流の通電が検知されない場合には、
測定液判定部5bが、水質検出部2にて水質情報が検出
できない状態であると判定するようにする。
【0107】すなわち、流入口から水が供給されて、水
処理装置8内の流路に水が満たされることにより、水質
検出部2にて水質情報が検出できる状態となると共に電
解槽9a内に水が満たされて電解可能な状態となるもの
であり、このときの電解槽9aにおける電解電流の通電
を検知することにより、水質検出部2にて水質情報が検
出できる状態であると判定するものである。また、流入
口から水が供給されておらず、あるいは流入口からの水
の供給が停止されると、水処理装置8内の流路からは水
が排水され、水質検出部2にて水質情報が検出できない
状態となると共に、電解槽9a内に水が存在せずに電解
不能の状態となるものであり、このとき電解槽9aにお
いて電解電流が通電しないことを検知することにより、
水質検出部2にて水質情報が検出できない状態であると
判定するものである。
【0108】また、測定液検知部7としては、水処理部
9(電解槽9a)から導出される処理水の水質を検知す
るものを設け、補正部5の測定液判定部5bではこの測
定液検知部7における測定値の変化が測定された場合に
水質検出部2にて水質情報が検出できる状態であると判
定し、この測定液検知部7における測定値の変化が測定
されない場合には水質検出部2にて水質情報が検出でき
ない状態であると判定するものとすることもできる。
【0109】すなわち、測定液検知部7にて検出される
水の水質が変化するということは、水処理槽9にて水の
処理が行われる状態、すなわち水処理装置に水が供給さ
れて水質検出部2にて水質情報が検出できる状態である
ことを意味するものであり、このため、測定液検知部7
における水質の測定値の変化の有無に基づいて、水質検
出部2にて水質情報が検出できる状態であるか否かを判
定するものである。
【0110】このとき測定液検知部7としては、水のp
Hや電気伝導率等を測定するものを挙げることができ
る、また水質検出部2を測定液検知部7を兼ねるものと
して設けることもできる。この場合は水質検出部2にて
検出される水質情報の変化に基づいて、測定液判定部5
bが、水質検出部2にて水質情報が検出できる状態であ
るか否かを判定するようにする。
【0111】以上に例示した各実施形態では、電気化学
的水質測定器1として、主として作用電極2aにガラス
電極を用いたpH測定用のものを示して説明を行ってい
るが、本発明における電気化学的水質測定器1の構成
は、このようなものに制限されず、種々の形態のものを
用いることができ、例えば作用電極2aとしてカルシウ
ムイオン選択性電極等の各種のイオン選択性電極を設け
て、各種のイオン濃度を測定することもできる。
【0112】また、水処理装置1としては、主として電
解水生成装置を例に挙げて説明しているが、水処理装置
1はこのような形態に限られるものではなく、種々の形
態のものを挙げることができるものであり、例えば浄水
器、ミネラル水生成装置、24時間風呂の浄水装置、浄
水槽等の装置等を挙げることができる。
【0113】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係る電
気化学的水質測定器は、比較電極と作用電極からなる水
質検出手段を有する電気化学的水質測定器において、被
測定液の液温を測定する液温測定手段と、水質検出手段
が配置されている雰囲気の温度を測定する雰囲気温度測
定手段と、液温測定手段にて測定された液温及び雰囲気
温度測定手段にて測定された雰囲気温度に基づいて水質
検出手段にて検出された水質情報を補正する補正手段と
を具備するため、被測定液の液温が作用電極の電極電位
に及ぼす影響だけでなく、雰囲気温度が比較電極の電極
電位に及ぼす影響をも補正して、目的とする水質情報を
正確に検出することができるものである。
【0114】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、雰囲気温度測定手段を、水質検出手段の近傍に接触
することなく配設するため、比較電極の近傍での雰囲気
温度を水質情報の補正に利用すると共に雰囲気温度の測
定時には被測定液の温度の影響を受けやすい比較電極の
外装の温度を検出しないようにして、雰囲気温度の影響
による比較電極の電極電位の変化による水質情報の検出
誤差を更に正確に補正することができるものである。
【0115】また請求項3の発明は、請求項1又は2に
おいて、雰囲気温度測定手段と水質検出手段との間に断
熱材を介在させるため、水質検出手段と雰囲気温度測定
手段とを直接接触しない状態で両者の距離を容易に短縮
することができ、雰囲気温度の検出を比較電極のより近
傍において行うことができると共に、雰囲気温度の測定
時には被測定液の温度の影響を受けやすい比較電極の外
装の温度の検出を確実に防止することができるものであ
り、雰囲気温度の影響による比較電極の電極電位の変化
による水質情報の検出誤差を更に正確に補正することが
できるものである。
【0116】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、液温測定手段と雰囲気温度測定手段
とを兼ねる温度測定手段と、水質検出手段にて水質が測
定できる状態であるか否かを検知する測定液検知手段と
を具備し、補正手段は、水質検出手段にて水質が測定で
きる状態であることを測定液検知手段が検知したときに
温度測定手段にて検知された温度情報を液温情報として
用い、水質検出手段にて水質が測定できない状態である
ことを測定液検知手段が検知したときに温度測定手段に
て検知された温度情報を雰囲気情報として用いて、水質
情報を補正するものであるため、1つの温度測定手段に
て、液温と雰囲気温度を検出して水質情報の補正に利用
することができるものである。
【0117】また請求項5の発明は、請求項4におい
て、測定液検知手段が、対向する2枚の電極と、電極に
電圧を印加させる電圧発生装置と、電極間の通電を検知
する通電検知計とから構成され、電極間の通電の有無に
より、水質検出手段にて水質が測定できる状態であるか
否かを検知するものであるため、電極間に被測定液が存
在して電極間の通電が検知されるときに水質検出手段に
て水質が測定できる状態であると判定して温度測定手段
にて検知された温度情報を液温情報として用い、電極間
に被測定液が存在せずに電極間の通電が検知されないと
きに水質検出手段にて水質が測定できない状態であると
判定して、温度測定手段にて検知された温度情報を雰囲
気温度情報として用いて、1つの温度測定手段にて、液
温と雰囲気温度を検出して水質情報の補正に利用するこ
とができるものである。
【0118】また請求項6の発明は、請求項4におい
て、測定液検知手段が、電気伝導度計であるため、電気
伝導度が検出される場合には水質検出手段にて水質が測
定できる状態であると判定して温度測定手段にて検知さ
れた温度情報を液温情報として用い、電気伝導度が検出
されない場合には水質検出手段にて水質が測定できない
状態であると判定して、温度測定手段にて検知された温
度情報を雰囲気温度情報として用いて、1つの温度測定
手段にて、液温と雰囲気温度を検出して水質情報の補正
に利用することができるものである。
【0119】また請求項7の発明は、請求項4におい
て、測定液検知手段が、被測定液内に配置される場合に
浮力により上昇するフロートと、フロートの配置位置が
所定の位置よりも上方にあるときに信号を発信するスイ
ッチから構成されるフロートスイッチであるため、被測
定液の液面の位置が水質検出手段にて水質が測定できる
位置に達したときに、水質検出手段にて水質が測定でき
る状態であると判定して、温度測定手段にて検知された
温度情報を液温情報として用い、被測定液の液面の位置
が水質検出手段にて水質が測定できる位置に達しないと
きには、水質検出手段にて水質が測定できない状態であ
ると判定して、温度測定手段にて検知された温度情報を
雰囲気温度情報として用いることができ、測定液検出手
段は被測定液が存在するか否かだけでなく、水質検出手
段が正常に水質を測定するのに十分な液量の被測定液が
あるか否かに基づいて判定することができ、水質検出手
段が正常に水質を測定するのに十分な液がないにも関わ
らず測定を行うことを防止して、水質検出手段にて正常
な測定状態でのみ水質の測定を行うことができるもので
ある。
【0120】また請求項8の発明は,請求項4におい
て、測定液検知手段が、被測定液から加わる加重を検知
する重量スイッチであるため、被測定液の重量が水質検
出手段にて水質が測定できる量に達したときに、水質検
出手段にて水質が測定できる状態であると判定して、温
度測定手段にて検知された温度情報を液温情報として用
い、被測定液の重量が水質検出手段にて水質が測定でき
る量に達しないときには、水質検出手段にて水質が測定
できない状態であると判定して、温度測定手段にて検知
された温度情報を雰囲気温度情報として用いることがで
き、測定液検出手段は被測定液が存在するか否かだけで
なく、水質検出手段が正常に水質を測定するのに十分な
液量の被測定液があるか否かに基づいて判定することが
でき、水質検出手段が正常に水質を測定するのに十分な
液がないにも関わらず測定を行うことを防止して、水質
検出手段にて正常な測定状態でのみ水質の測定を行うこ
とができるものである。
【0121】また請求項9の発明は、請求項4におい
て、水質検出手段が測定液検知手段を兼ねるものとして
設けられ、水質情報の検知結果が所定の範囲内にあると
きに水質検出手段にて水質が測定できる状態であること
を検知し、水質情報の検知結果が所定の範囲外にあると
きには水質検出手段にて水質が測定できない状態である
ことを検知するものであるため、水質情報の検知結果が
所定の範囲内にあるときに水質検出手段にて水質が測定
できる状態であると判定して温度測定手段にて検知され
た温度情報を液温情報として用い、水質情報の検知結果
が所定の範囲内にないときには水質検出手段にて水質が
測定できない状態であると判定して、温度測定手段にて
検知された温度情報を雰囲気温度情報として用いて、1
つの温度測定手段にて、液温と雰囲気温度を検出して水
質情報の補正に利用することができるものである。
【0122】また請求項10の発明は、請求項4乃至9
のいずれかにおいて、補正手段が、測定液検知手段が水
質検出手段にて水質が測定できない状態であることを検
知しているときに温度測定手段にて検知された複数の雰
囲気温度情報と、この雰囲気温度情報が検知された後
に、測定液検知手段が水質検出手段にて水質が測定でき
る状態であることを検知したときに温度測定手段にて検
知された液温情報とに基づいて、水質情報の補正を行う
ものであるため、水質の検出時には雰囲気温度の検出を
行わないものではあるが、水質検出手段による水質の検
出時における雰囲気温度に代えて、液温検出の直前にお
ける複数の雰囲気温度の検出結果に基づいて水質情報の
補正を行うことができ、1つの温度測定手段にて、液温
と雰囲気温度を検出して水質情報の補正に利用すると共
により正確な水質情報の補正を行うことができるもので
ある。
【0123】また請求項11の発明は、請求項4乃至1
0のいずれかにおいて、補正手段が、測定液検知手段に
よる検知結果が水質検出手段にて水質が測定できる状態
から水質検出手段にて水質が測定できない状態へと変化
してから一定時間経過後に温度測定手段にて検知された
雰囲気温度情報に基づいて、水質情報の補正を行うもの
であるため、温度測定手段に付着した被測定液の液温の
影響や、温度測定手段自身の応答性の影響による雰囲気
温度の検出結果の誤差の発生を防止して、正確に雰囲気
温度を測定することができるものである。
【0124】また請求項12の発明は、請求項11にお
いて、補正手段が、測定液検知手段による検知結果が、
水質検出手段にて水質が測定できる状態から水質検出手
段にて水質が測定できない状態へと変化した後、一定時
間経過する前に水質検出手段にて水質が測定できる状態
へと変化した場合に、前回の水質検出手段にて水質が測
定できる状態において水質情報の補正に利用した雰囲気
温度情報に基づいて、水質情報の補正を行うものである
ため、液温検出の直前においては雰囲気温度の検出を正
確に行うことができない状態であっても、前回の水質情
報の検出時に利用した雰囲気温度情報を利用して、正確
な水質情報の補正を行うことができるものである。
【0125】また請求項13の発明は、請求項10乃至
12のいずれかにおいて、補正手段が、複数の雰囲気温
度情報の平均値に基づいて、水質情報の補正を行うもの
であるため、雰囲気温度の測定誤差を低減することがで
き、より正確な水質情報の補正を行うことができるもの
である。
【0126】また請求項14の発明は、請求項10乃至
12のいずれかにおいて、補正手段が、複数の雰囲気温
度情報の経時変化から推測される、水質検出手段による
水質情報の検出時における雰囲気温度に基づいて、水質
情報の補正を行うものであるため、微妙な雰囲気温度の
変化が発生しても、水質情報の検出時点における雰囲気
温度を類推して、より正確な水質情報の補正を行うこと
ができるものである。
【0127】また本発明の請求項15に係る水処理装置
は、流入口から流出口に至る流路と、この流路を流通す
る原水に処理を施す水処理部を備える水処理装置におい
て、流路内を流通する水の水質を測定する水質測定器と
して、請求項1乃至14のいずれかに記載の電気化学的
水質測定器を配設するため、電気化学的水質測定器によ
る水質の測定結果を水処理装置の処理動作の制御等に利
用することができ、このとき、被測定液の液温が作用電
極の電極電位に及ぼす影響だけでなく、雰囲気温度が比
較電極の電極電位に及ぼす影響をも補正して、目的とす
る水質情報を正確に検出することができるものである。
【0128】また本発明の請求項16に係る水処理装置
は、流入口から流出口に至る流路と、この流路を流通す
る原水に処理を施す水処理部を備える水処理装置におい
て、流路内を流通する水の水質を測定する水質測定器と
して、請求項4乃至14のいずれかに記載の電気化学的
水質測定器を配設し、流入口からの流路内への水の供給
がなされていない状態では流路内における少なくとも電
気化学的水質測定器による水質の測定がなされる領域の
水を排水する排水手段を設けるため、1つの温度測定手
段にて、液温と雰囲気温度を検出して水質情報の補正に
利用することができ、このとき、流入口からの流路内へ
の水の供給がなされて水処理が行われている状態では温
度測定手段を雰囲気温度測定手段として機能させ、流入
口から流路内への水の供給がなされて水処理が行われて
いる状態では温度測定手段を雰囲気温度測定手段として
機能させると共に処理後の水の水質の検出を行うことが
できるものである。
【0129】また請求項17の発明は、請求項16にお
いて、測定液検知手段として、流路内に配置されると共
に流路内における水の流通方向に向けて移動可能な弁体
と、弁体を流路の上流側に向けて付勢する弾性体と、弁
体が移動している否かを検知するセンシング部とから構
成される圧力センサを設け、補正手段は、センシング部
にて弁体が弾性体による付勢力に抗して弁体が流路の下
流側に向けて移動したことが検知されたときに水質検出
手段にて水質が測定できる状態であると判定し、センシ
ング部にて弁体の移動が検知されないときに水質検出手
段にて水質が測定できない状態であると判定するもので
あるため、測定液検出手段は被測定液が存在するか否か
を判定するだけでなく、水質検出部が正常に水質を測定
するのに十分な液量があるか否かを判定することがで
き、水質検出部が正常に水質を測定するのに十分な液が
ないにも関わらず測定を行うことを防止して、水質検出
手段にて正常な測定状態でのみ水質の測定を行うことが
できるものである。
【0130】また請求項18の発明は、請求項16にお
いて、測定液検知手段として、流路内の水の流量により
出力値が変化する流量センサを設け、補正手段は、流量
センサによる出力値が一定値以上であるときに水質検出
手段にて水質が測定できる状態であると判定し、流量セ
ンサによる出力値が一定値に満たないときに水質検出手
段にて水質が測定できない状態であると判定するもので
あるため、測定液検出手段は被測定液が存在するか否か
を判定するだけでなく、水質検出手段が正常に水質を測
定するのに十分な液量があるか否かを判定することがで
き、水質検出手段が正常に水質を測定するのに十分な液
がないにも関わらず測定を行うことを防止して、水質検
出手段にて正常な測定状態でのみ水質の測定を行うこと
ができるものである。
【0131】また請求項19の発明は、請求項16にお
いて、水処理部として原水に電解処理を施す電解槽を具
備し、この電解槽に電解電流の通電の有無を検知する電
流計を設けて測定液検知手段として形成し、補正手段
は、電解電流の通電が検知されたときに水質検出手段に
て水質が測定できる状態であると判定し、電解電流の通
電が検知されないときに水質検出手段にて水質が測定で
きない状態であると判定するものであるため、別途に測
定液検知手段を設けることなく、水質検出手段にて水質
が測定できる状態であるか否かを検知することができる
ものである。
【0132】また請求項20の発明は、請求項16にお
いて、測定液検出手段として、水処理部にて処理された
後の水の水質を測定するものを設け、補正手段は、測定
液検出手段による水質の測定結果に変化が生じた場合に
水質検出手段にて水質が測定できる状態であると判定
し、水質の測定結果に変化が生じない場合に水質検出手
段にて水質が測定できない状態であると判定するもので
あるため、別途に測定液検知手段を設けることなく、水
質検出手段にて水質が測定できる状態であるか否かを検
知することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す模式図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の他例を示す模式図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態の更に他例を示す模式図で
ある。
【図4】本発明の実施の形態の更に他例を示す模式図で
ある。
【図5】同上の実施の形態の他の様態を示す模式図であ
る。
【図6】本発明の実施の形態の更に他例を示す模式図で
ある。
【図7】本発明の実施の形態の更に他例を示す模式図で
ある。
【図8】比較電極の構成の一例を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態の更に他例を示す模式図で
ある。
【図10】本発明の実施の形態の更に他例を示す模式図
である。
【図11】銀/塩化銀電極の電極電位の、温度依存性を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 電気化学的水質測定器 2b 作用電極 2a 比較電極 8 水処理装置 9 水処理部 9a 電解槽 15 被測定液 16 断熱材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年11月19日(2001.11.
19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】ここで、比較電極は、内部電極を内部液
封入された容器中に配置すると共にこの容器に液絡部を
設けて構成し、液絡部のみを被測定液に浸漬することに
より内部液と被測定液との導通を確保するものであるた
め、比較電極の温度は被測定液の温度の影響を殆ど受け
ず、内部液の温度は雰囲気温度となっているものであ
り、被測定液の液温と雰囲気温度とに差があれば比較電
極は雰囲気温度における電極電位を示すことになる。そ
の後、徐々に内部液の温度は被測定液の液温に近づいて
いくが、内部液の温度が被測定液の液温と同一になるま
でには3〜5分間もの時間がかかってしまい、これに対
して通常の水質の測定時間は1分間と想定されるため、
水質の測定時には比較電極は雰囲気温度における電極電
位を示してしまう。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】特に、内部液の流出量を抑制又は安定化す
るために内部液内にカルボキシメチルセルロース等の増
粘剤を混入する場合には、内部液の熱容量が大きくなる
ため、内部液の温度が雰囲気温度のまま保持されてしま
うものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】作用電極2aとしては、電気化学的水質測
定器1の測定対象である水質要素に応じた種々のものを
用いることができ、例えば被測定液15のpHを測定す
る場合にはガラス電極等を用いることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】また、図8には比較電極2bの一例を示
す。この比較電極2bは、容器18内に内部液20と、
部液20に浸漬される内部電極19とを配置して構成
されており、また、容器18の下部には多孔質セラミッ
ク等からなる液絡部21が形成されている。このような
比較電極2bとしては例えば内部液20として飽和塩化
カリウム溶液を、内部電極19として銀電極を配設した
銀/塩化銀電極等を用いることができる。尚、図中の1
7は容器18を封止するキャップ、16は内部電極に接
続された導電線、22は容器18内に内部液20を補充
するため補充口を、それぞれ示す。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】この水質検出部2は、作用電極2aの感応
部位(ガラス電極の場合はガラス膜)が被測定液15中
に浸漬されると共に、比較電極2bの液絡部21もこの
被測定液15に浸漬されることにより発生する起電力の
情報を水質情報として出力するものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】ここで示すものでは、補正式を用いて、水
質検出部2にて検出された起電力を、被測定液15の温
度及び比較電極2aの内部液20の温度(雰囲気温度)
が所定の温度(25℃)の場合における起電力に換算
し、この換算した起電力から水質情報(本例ではpH)
を導出するものである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正内容】
【0093】図10に示す例は、図に示すものと同様
の水処理装置8において、処理水流路11に排水部12
を設け、水処理装置8に水が流通していないときには水
処理装置8の、少なくとも電気化学的水質測定器1が配
設されている箇所での流路中の水を、排水部12から排
水流路13を通じて排水するようにしている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/06 G01N 27/26 371B 27/26 371 33/18 C 27/414 27/46 346 33/18 353Z 351B 27/30 301Z Fターム(参考) 2G060 AC02 AE17 AE18 AE40 AF08 AF13 AG08 FA01 HC02 HC03 HC13 HC15 HC19 HC21 4D061 DA03 DB07 DB08 EA02 EB01 EB04 EB14 EB19 EB37 GA02

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比較電極と作用電極からなる水質検出手
    段を有する電気化学的水質測定器において、被測定液の
    液温を測定する液温測定手段と、水質検出手段が配置さ
    れている雰囲気の温度を測定する雰囲気温度測定手段
    と、液温測定手段にて測定された液温及び雰囲気温度測
    定手段にて測定された雰囲気温度に基づいて水質検出手
    段にて検出された水質情報を補正する補正手段とを具備
    して成ることを特徴とする電気化学的水質測定器。
  2. 【請求項2】 雰囲気温度測定手段を、水質検出手段の
    近傍に接触することなく配設して成ることを特徴とする
    請求項1に記載の電気化学的水質測定器。
  3. 【請求項3】 雰囲気温度測定手段と水質検出手段との
    間に断熱材を介在させて成ることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の電気化学的水質測定器。
  4. 【請求項4】 液温測定手段と雰囲気温度測定手段とを
    兼ねる温度測定手段と、水質検出手段にて水質が測定で
    きる状態であるか否かを検知する測定液検知手段とを具
    備し、補正手段は、水質検出手段にて水質が測定できる
    状態であることを測定液検知手段が検知したときに温度
    測定手段にて検知された温度情報を液温情報として用
    い、水質検出手段にて水質が測定できない状態であるこ
    とを測定液検知手段が検知したときに温度測定手段にて
    検知された温度情報を雰囲気情報として用いて、水質情
    報を補正するものであることを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれかに記載の電気化学的水質測定器。
  5. 【請求項5】 測定液検知手段が、対向する2枚の電極
    と、電極に電圧を印加させる電圧発生装置と、電極間の
    通電を検知する通電検知計とから構成され、電極間の通
    電の有無により、水質検出手段にて水質が測定できる状
    態であるか否かを検知するものであることを特徴とする
    請求項4に記載の電気化学的水質測定器。
  6. 【請求項6】 測定液検知手段が、電気伝導度計である
    ことを特徴とする請求項4に記載の電気化学的水質測定
    器。
  7. 【請求項7】 測定液検知手段が、被測定液内に配置さ
    れる場合に浮力により上昇するフロートと、フロートの
    配置位置が所定の位置よりも上方にあるときに信号を発
    信するスイッチから構成されるフロートスイッチである
    ことを特徴とする請求項4に記載の電気化学的水質測定
    器。
  8. 【請求項8】 測定液検知手段が、被測定液から加わる
    加重を検知する重量スイッチであることを特徴とする請
    求項4に記載の電気化学的水質測定器。
  9. 【請求項9】 水質検出手段が測定液検知手段を兼ねる
    ものとして設けられ、水質情報の検知結果が所定の範囲
    内にあるときに水質検出手段にて水質が測定できる状態
    であることを検知し、水質情報の検知結果が所定の範囲
    外にあるときには水質検出手段にて水質が測定できない
    状態であることを検知するものであることを特徴とする
    請求項4に記載の電気化学的水質測定器。
  10. 【請求項10】 補正手段が、測定液検知手段が水質検
    出手段にて水質が測定できない状態であることを検知し
    ているときに温度測定手段にて検知された複数の雰囲気
    温度情報と、この雰囲気温度情報が検知された後に、測
    定液検知手段が水質検出手段にて水質が測定できる状態
    であることを検知したときに温度測定手段にて検知され
    た液温情報とに基づいて、水質情報の補正を行うもので
    あることを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載
    の電気化学的水質測定器。
  11. 【請求項11】 補正手段が、測定液検知手段による検
    知結果が水質検出手段にて水質が測定できる状態から水
    質検出手段にて水質が測定できない状態へと変化してか
    ら一定時間経過後に温度測定手段にて検知された雰囲気
    温度情報に基づいて、水質情報の補正を行うものである
    ことを特徴とする請求項4乃至10のいずれかに記載の
    電気化学的水質測定器。
  12. 【請求項12】 補正手段が、測定液検知手段による検
    知結果が、水質検出手段にて水質が測定できる状態から
    水質検出手段にて水質が測定できない状態へと変化した
    後、一定時間経過する前に水質検出手段にて水質が測定
    できる状態へと変化した場合に、前回の水質検出手段に
    て水質が測定できる状態において水質情報の補正に利用
    した雰囲気温度情報に基づいて、水質情報の補正を行う
    ものであることを特徴とする請求項11に記載の電気化
    学的水質測定器。
  13. 【請求項13】 補正手段が、複数の雰囲気温度情報の
    平均値に基づいて、水質情報の補正を行うものであるこ
    とを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の
    電気化学的水質測定器。
  14. 【請求項14】 補正手段が、複数の雰囲気温度情報の
    経時変化から推測される、水質検出手段による水質情報
    の検出時における雰囲気温度に基づいて、水質情報の補
    正を行うものであることを特徴とする請求項10乃至1
    2のいずれかに記載の電気化学的水質測定器。
  15. 【請求項15】 流入口から流出口に至る流路と、この
    流路を流通する原水に処理を施す水処理部を備える水処
    理装置において、流路内を流通する水の水質を測定する
    水質測定器として、請求項1乃至14のいずれかに記載
    の電気化学的水質測定器を配設して成ることを水処理装
    置。
  16. 【請求項16】 流入口から流出口に至る流路と、この
    流路を流通する原水に処理を施す水処理部を備える水処
    理装置において、流路内を流通する水の水質を測定する
    水質測定器として、請求項4乃至14のいずれかに記載
    の電気化学的水質測定器を配設し、流入口からの流路内
    への水の供給がなされていない状態では流路内における
    少なくとも電気化学的水質測定器による水質の測定がな
    される領域の水を排水する排水手段を設けて成ることを
    特徴とする水処理装置。
  17. 【請求項17】 測定液検知手段として、流路内に配置
    されると共に流路内における水の流通方向に向けて移動
    可能な弁体と、弁体を流路の上流側に向けて付勢する弾
    性体と、弁体が移動している否かを検知するセンシング
    部とから構成される圧力センサを設け、補正手段は、セ
    ンシング部にて弁体が弾性体による付勢力に抗して弁体
    が流路の下流側に向けて移動したことが検知されたとき
    に水質検出手段にて水質が測定できる状態であると判定
    し、センシング部にて弁体の移動が検知されないときに
    水質検出手段にて水質が測定できない状態であると判定
    するものであることを特徴とする請求項16に記載の水
    処理装置。
  18. 【請求項18】 測定液検知手段として、流路内の水の
    流量により出力値が変化する流量センサを設け、補正手
    段は、流量センサによる出力値が一定値以上であるとき
    に水質検出手段にて水質が測定できる状態であると判定
    し、流量センサによる出力値が一定値に満たないときに
    水質検出手段にて水質が測定できない状態であると判定
    するものであることを特徴とする請求項16に記載の水
    処理装置。
  19. 【請求項19】 水処理部として原水に電解処理を施す
    電解槽を具備し、この電解槽に電解電流の通電の有無を
    検知する電流計を設けて測定液検知手段として形成し、
    補正手段は、電解電流の通電が検知されたときに水質検
    出手段にて水質が測定できる状態であると判定し、電解
    電流の通電が検知されないときに水質検出手段にて水質
    が測定できない状態であると判定するものであることを
    特徴とする請求項16に記載の水処理装置。
  20. 【請求項20】 測定液検出手段として、水処理部にて
    処理された後の水の水質を測定するものを設け、補正手
    段は、測定液検出手段による水質の測定結果に変化が生
    じた場合に水質検出手段にて水質が測定できる状態であ
    ると判定し、水質の測定結果に変化が生じない場合に水
    質検出手段にて水質が測定できない状態であると判定す
    るものであることを特徴とする請求項16に記載の水処
    理装置。
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