JP2003041193A - 防錆剤 - Google Patents

防錆剤

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JP2003041193A
JP2003041193A JP2001229077A JP2001229077A JP2003041193A JP 2003041193 A JP2003041193 A JP 2003041193A JP 2001229077 A JP2001229077 A JP 2001229077A JP 2001229077 A JP2001229077 A JP 2001229077A JP 2003041193 A JP2003041193 A JP 2003041193A
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rust
rust preventive
preventive agent
resin
resins
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JP2001229077A
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Takahisa Hattori
貴久 服部
Hideaki Okura
英昭 大倉
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Clion Co Ltd
Kenzai Gijutsu Kenkyusho KK
Original Assignee
Clion Co Ltd
Kenzai Gijutsu Kenkyusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】雨天時においても長期に錆の発生を抑え、かつ
屋内にて使用可能な軽量気泡コンクリートの切断面に露
出した補強筋に用いる水性の防錆剤を提供する。 【解決手段】水性の合成樹脂系防錆剤であって、前記防
錆剤中に還元剤として1〜20重量%のアルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属の塩のうち少なくとも一方を配合
する防錆剤である。また、前記水性の合成樹脂はアルキ
ド系樹脂、フタル酸系樹脂、フェノール系樹脂、エポキ
シ系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ゴム系樹脂のうち少な
くとも一つ以上の樹脂を配合した防錆剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量気泡コンクリ
ートパネルの切断面に露出した鉄筋に防錆のために塗布
する防錆剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軽量気泡コンクリートパネル(以下、A
LCという。)は、コンクリートに比してその軽量性、
耐火性、断熱性、施工性等の利点によりこれまで建築材
料として外壁、間仕切り、床、屋根などに幅広く用いら
れている。
【0003】また、ALCはその内部にパネル強度を確
保するため補強筋が内蔵されているが、この補強筋は製
造後の中性化により錆が発生しないよう、ALCの製造
段階でセメント系やアスファルト系や水性合成樹脂系の
防錆剤が塗布され、最終的に高温・高圧蒸気養生され製
造されている。
【0004】しかしながら、ALCはその易加工性のた
め建物の種々の部位に合わせ、目地加工や寸法調整のた
めの切断や穴開け加工などがALCの製造工場や建て込
み現場などで頻繁に行われている。建て込み現場での防
錆処理は、周囲が開放型であるため市販の速乾性のある
有機溶剤系の防錆塗料が頻繁に用いられているが、AL
C製造工場での塗布の場合、建物内部では閉鎖型または
一部しか開放型になっていないため、上述した速乾性の
ある有機溶剤系の防錆塗料の使用は非常に制限されてい
るのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した速乾性の防錆
塗料を塗布する場合、建物の屋外に都度運搬し、有機溶
剤系の防錆塗料を塗布しなければならず非常に手間が掛
かっていた。また、有機溶剤系の防錆塗料に替えて水性
の防錆塗料を用いた場合は、その硬化速度が遅いため錆
の発生が速いという問題があった。
【0006】更に、上記水性の防錆塗料を蒸気養生直後
などの含水率が高い状態の時や雨天時に塗布した場合、
該塗料の乾燥前に錆の発生が起こるという問題もあっ
た。そこで本発明の目的は、雨天時においても長期に錆
の発生を抑え、かつ屋内にて使用可能な水溶性の防錆剤
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る防錆剤は軽
量気泡コンクリートパネルの切断面に露出した鉄筋に塗
布する防錆剤で、第1に水性合成樹脂系の防錆剤であっ
て、前記防錆剤は還元剤としてアルカリ金属またはアル
カリ土類金属の塩のうち少なくとも一方を含有する防錆
剤である。
【0008】第2に前記水性合成樹脂が、アルキド系樹
脂、フタル酸系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹
脂、アクリル系樹脂、塩化ゴム系樹脂のうち少なくとも
一つ以上の樹脂であることを特徴とする防錆剤である。
【0009】第3に前記還元剤の含有成分量は、前記水
性合成樹脂系の防錆剤に対して、1〜20重量%である
ことを特徴とする第1の発明または第2の発明の防錆剤
である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を説明する
と、ALC内部の補強筋部位を切断すると、切断された
補強筋断面が表れる。その補強筋断面には、錆の発生を
防止するため防錆剤が塗布される。従来は一般的に樹脂
や顔料を含有する防錆性能が良い有機溶剤系防錆剤が塗
布されている。
【0011】有機溶剤系防錆剤は、キシレンやシンナー
やトルエンなどの有機溶剤が使用されている防錆塗料で
あるが、最近では人体に無害な水性の防錆剤が使用され
つつある。本発明で使用される防錆剤は、水性合成樹脂
系の防錆剤であり、水性とは、水を溶剤として用いたも
の或いは水で希釈することが出来るものをいう。従っ
て、有機溶剤を使用しないため、公害や火災などの災害
の心配もなく、またハケやローラーやスプレーガンなど
の塗装機器の掃除、更に塗料による汚染の後始末なども
水で簡単に出来る。
【0012】本発明で用いる防錆剤は、塗料の分散媒と
しては無害な水を用いており、更に塗着性能を向上する
ために水性のアルキド系樹脂、エナメル系樹脂、エポキ
シ系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ゴム系樹脂のうち少な
くとも一つを含有しており、更には還元剤としてアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属の塩を含有するものであ
る。アルカリ金属としては、Li、Na、K等の塩で具
体的にはKNO2、K2SO3、LiNO2、NaNO2
Na2SO3などが挙げられる。またアルカリ土類金属と
しては、Ca、Ba、Mg等の塩で具体的にはCa(N
22、Ba(NO22、Mg(NO22などが挙げら
れる。
【0013】前記還元剤として用いる金属塩は、水に良
く溶解するとともに他の物質と比べその電気的陽性が大
きいという性質のため、酸化による錆の発生を防止する
ことができる。従って、水に対する溶解度が20%以上
である上述した塩が経済的にも好ましい。また還元剤の
含有量を水性合成樹脂系防錆剤に対して、1〜20重量
%とすることにより防錆効果が発揮される。1重量%よ
り少ない場合は防錆効果が低くなり、また20重量%よ
り多い場合は効果が変わらないため経済的に無駄であ
る。性能及び経済性から3〜15重量%がより効果的で
ある。
【0014】更に、前記防錆剤を塗布し乾燥した状態の
色は、外観状前記ALCと同色に近づけるため、詳しく
はALCとの色差ΔEが5以下となるよう前記水性合成
樹脂系防錆剤に対して10重量%以下の顔料を添加する
方が望ましい。色差ΔEが3以下となれば識別が出来に
くくより外観性が向上する。
【0015】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例について詳
述する。珪酸質原料として珪石粉末、石灰質原料として
普通ポルトランドセメントおよび生石灰粉末、更に水、
アルミニウム粉末およびALCの切削粉末などをそれぞ
れ所定量混合し、既に防錆処理が施された鉄筋籠を配置
した型枠に打設した。次いで発泡・硬化後所望の寸法に
切断した後、高温・高圧蒸気養生を行い内部に補強筋を
有する白色系のALC10を完成させた(図1)。
【0016】次いで上記方法により製造したALC10
を、長さ方向中央部を幅方向に沿って超硬カッターにて
切断し、防錆性能評価用の試験に供した。切断された断
面には、ALC母材と共に補強筋11の切断面が見られ
る(図2)。この補強筋11の断面にアルキド系の水性
樹脂系塗料に着色塗料として酸化チタンを1〜10重量
%添加し、更に還元剤として亜硝酸ソーダを1〜20重
量%配合し混合した防錆剤を前記断面へスプレーガンに
よって塗布した。
【0017】本発明を具体化した実施例の防錆性能を評
価するため、上記防錆剤を塗布した後、該塗布箇所に散
水し錆の発生有無を観察した。錆の発生により、その発
生時期や発生面積を測定することにより防錆性能を評価
した。散水に際しては、屋内にてALC切断面の鉄筋部
に散水し、該散水箇所に最初に散水した1時間後に再び
散水した。以降毎日2回の散水を繰り返し14日間継続
し、錆の発生有無状況などを目視にて観察した。その結
果を表1に示す。また、該防錆剤の乾燥後の色差ΔEも
併せて測定した。その結果も表1に示す。
【0018】
【比較例】実施例で用いたALC10を上記同様切断
し、該補強筋11の断面に対して防錆剤を塗布した。そ
のときの防錆剤は、還元剤の配合量を変えたものおよび
着色塗料の添加量を変えたものを作成し、該補強筋断面
に塗布した。その後上記同様の条件で散水を行い、錆の
発生状況などを観察した。その結果を上記同様表1に示
す。
【0019】
【表1】
【0020】表1で明らかなように、還元剤を配合して
いない防錆剤を塗布した場合は、3日までにその面積の
50%は錆の発生が見られる。更に7日を過ぎると全て
において錆の発生が100%となる。また、還元剤が少
ない場合も短期間で錆が発生した。それに比して本実施
例である還元剤としてアルカリ金属またはアルカリ土類
金属の塩のうち少なくとも一方を配合した防錆剤を塗布
した場合は、14日になっても錆の発生は見られず十分
な防錆能力を有することが判明した。
【0021】また、ALC母材との色差ΔEは、どの配
合条件においても2.0を上回ることはなく、目視する
限りALC母材との色差は認めがたく、外観上良好なも
のであった。
【0022】
【発明の効果】上述したように本発明品は、切断された
ALCの断面において露出した補強鉄筋に防錆する水性
の合成樹脂系防錆剤として、前記防錆剤中に還元剤とし
て1〜20重量%のアルカリ金属またはアルカリ土類金
属の塩のうち少なくとも一方を配合する防錆剤を使用す
ることにより、長期にわたり十分な防錆能力を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ALC斜視説明図。
【図2】ALCを切断した断面を示す斜視説明図。
【符号の説明】 10 ALC 11 補強筋切断断面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CD011 CG001 DA041 DB001 DD121 HA276 HA286 KA05 MA08 MA10 NA03 PC02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軽量気泡コンクリートパネルの切断面に露
    出した鉄筋に塗布する水性合成樹脂系の防錆剤であっ
    て、前記防錆剤は還元剤としてアルカリ金属またはアル
    カリ土類金属の塩のうち少なくとも一方を含有し、さら
    にその含有成分量が前記水性合成樹脂系防錆剤に対し
    て、1〜20重量%配合したことを特徴とする防錆剤。
  2. 【請求項2】前記防錆剤中の水性合成樹脂は、アルキド
    系樹脂、フタル酸系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ
    系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ゴム系樹脂のうち少なく
    とも一つ以上の樹脂であることを特徴とする請求項1記
    載の防錆剤。
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