JP2003035259A - 気体圧縮機 - Google Patents

気体圧縮機

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JP2003035259A
JP2003035259A JP2001220565A JP2001220565A JP2003035259A JP 2003035259 A JP2003035259 A JP 2003035259A JP 2001220565 A JP2001220565 A JP 2001220565A JP 2001220565 A JP2001220565 A JP 2001220565A JP 2003035259 A JP2003035259 A JP 2003035259A
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gas
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chamber
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Hiromiki Ono
浩幹 大野
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Seiko Instruments Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒圧縮機における冷媒に含まれた潤滑油成
分を確実に分離する。 【解決手段】 シリンダの吐出口42から吐出室15へ
の吐出通路45に、吐出ガスガイド70のパイプ部71
を接続し、円錐形状の拡径ホーン部73の開口を互いに
水平方向に対向させて設置する。冷媒ガスは拡径ホーン
部でその流速を急減させた状態で互いに衝突し、冷媒ガ
スに含まれている潤滑油は微少粒子となって分散するこ
となく冷媒ガスから分離される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用の空調装置
等に用いられる気体圧縮機に関し、とくにその油分離構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の気体圧縮機として、例え
ば実開昭60−30394号公報に開示されたような冷
媒ガスのコンプレッサがある。このコンプレッサは、コ
ンプレッサケース内に配置したシリンダに、複数のベー
ンを備えるロータを回転可能に設け、その回転にしたが
ってベーンで仕切られた空間が容積変化を繰り返す圧縮
室を形成し、吸入口から圧縮室へ吸入した冷媒ガスを圧
縮して吐出口から吐出するようになっている。なお、吐
出口は、ロータの回転軸に関して対称でシリンダの周辺
部にそった2個所に、バルブを備えて設けられ、各吐出
口からの高圧の冷媒ガスは吐出室へ導かれる。
【0003】ところで、冷媒ガスにはコンプレッサ内の
各機械的摩擦部位を潤滑するために潤滑油が含まれてお
り、上記圧縮室から吐出室へ吐出される高圧の冷媒ガス
中にも潤滑油がミストの状態で含まれている。しかし潤
滑油の熱容量は冷媒に比較して大き過ぎるので、このミ
スト状の潤滑油がそのまま冷媒ガスとともに配管を通じ
て蒸発器や凝縮器等へ運ばれると、蒸発器や凝縮器での
熱交換効率が悪くなり、冷房能力が低下するという問題
を招く。また、このように潤滑油が冷媒ガスとともにコ
ンプレッサ外部へ流出してしまうと、本来の目的である
コンプレッサ内各部位の潤滑用として油量不足となって
しまい、コンプレッサの耐久性にも影響を与えることと
なる。
【0004】そこで、実開昭60−30394号公報の
ものでは、図6に示すように、シリンダの各吐出口部分
に付設したガイドプレート80から軸方向に吐出室(図
中、手前)内へパイプ82を張り出させている。パイプ
82は途中で略水平方向に折り曲げて、それぞれの開口
先端が一直線上で所定の間隙をおいて互いに対向するよ
うになっている。これにより、パイプ82内を導かれた
高圧の冷媒ガスをパイプの出口で衝突させ、冷媒ガスに
対して粒子の大きい潤滑油成分を分離して落下させ、冷
媒ガスのみが外部吐出ポート84から外部へ供給される
ようにしようとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記コ
ンプレッサでは、2本のパイプ82が細い径のままで対
向位置まで導かれているので、小径の先端出口から噴出
する高圧の冷媒ガスが高速で衝突することになる。した
がって、冷媒ガスに含まれた潤滑油は微少粒子となって
吐出室内に分散してしまい、その結果、有効に潤滑油を
分離しようという目的にもかかわらず、実際には、冷媒
ガスと一緒に外部吐出ポート84から配管へ流出するこ
ととなってしまうという問題がある。したがって本発明
は、上記の問題点に鑑み、確実に気体圧縮機内において
圧縮気体に含まれた潤滑油成分をより確実に分離できる
ようにした気体圧縮機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1の本
発明は、気体吸入ポートから吸入した気体を圧縮するた
めのシリンダと、シリンダに設けられて圧縮された気体
を吐出する複数の吐出孔と、前記吐出孔に連通し、それ
ぞれ下流側に拡径ホーン部を備える吐出ガスガイドと、
該吐出ガスガイドを通過した前記吐出孔からの吐出気体
を気体吐出ポートから外部へ供給する吐出室とを有し、
吐出ガスガイドの拡径ホーン部の開口端が互いに対向さ
せて配置され、吐出気体を衝突させて当該気体に含まれ
る潤滑油成分を分離するように構成したものとした。吐
出気体を衝突させて潤滑油成分を分離するに際し、吐出
気体は拡径ホーン部でその速度が低下するので、衝突時
の分散が抑止される。
【0007】請求項2の発明は、シリンダに、吐出孔が
開口するとともに吐出通路を備える小室が付設され、吐
出ガスガイドは、拡径ホーン部に連なるパイプ部を有し
て、該パイプ部を小室の吐出通路に接続させているもの
とした。吐出ガスガイドは、パイプ部を小室の吐出通路
に接続させるだけで簡単な構造で設置することができ
る。
【0008】請求項3の発明は、拡径ホーン部が、パイ
プ部の径から先端へ向けて拡大する円錐形状であるもの
とした。請求項4の発明は、拡径ホーン部が、その断面
において、先端が中心軸と平行でかつパイプ部より大径
で、先端とパイプ部とが曲線で結ばれているものとし
た。これにより、拡径ホーン部の開口端で流れが軸と平
行になり、気体は正面衝突する。また、請求項5の発明
は、拡径ホーン部が、全体形状がパイプ部の径から先端
へ向けて拡大する円錐形状であり、その断面が多数段の
階段状にされるとともに、先端が中心軸と平行であるも
のとした。これにより、気体が正面衝突するとともに、
さらに階段の段差部で粘性の大きい潤滑油成分が巻き込
み渦によって捕捉される。
【0009】請求項6の発明は、シリンダがフロントサ
イドブロックとリヤサイドブロックに挟まれてコンプレ
ッサケース内に設置され、吐出室はコンプレッサケース
とリヤサイドブロックとで画成され、吐出ガスガイドは
吐出室内に配置され、パイプ部をリヤサイドブロックに
取り付けて上記小室に連通させているものとした。吐出
ガスガイドがスペースに余裕のある吐出室内に配置され
るので、圧縮機全体のサイズを大きくする必要がない。
【0010】請求項7の発明は、吐出ガスガイドが、拡
径ホーン部を水平方向に対向させているものである。気
体同士の衝突で分離される潤滑油成分は、吐出ガスガイ
ド内にとどまることなく、支障なく滴下して吐出室の底
部に貯留される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、車
両用空調機の冷媒圧縮機に適用した実施例により説明す
る。図1は第1の実施例の構成を示す図で、(a)は縦
断面図、(b)は(a)におけるA−A部断面図であ
る。一端開口型のハウジング11とその開口端に取り付
けられたフロントヘッド12とから形成されるコンプレ
ッサケース10内に、フロントサイドブロック20とリ
ヤサイドブロック30に挟まれたシリンダ40が設けら
れ、シリンダ40内にはロータ50が配置されている。
【0012】フロントサイドブロック20のシリンダ4
0と反対側にはフロントヘッド12内に吸入室13が形
成され、吸入室13は蒸発器からの配管を取り付ける冷
媒ガス吸入ポート14を備えている。またハウジング1
1にはその密閉端側とリヤサイドブロック30との間に
吐出室15が形成され、吐出室15は膨張弁への配管を
取り付ける冷媒ガス吐出ポート16を備えている。
【0013】ロータ50はその回転軸52がフロントサ
イドブロック20とリヤサイドブロック30に支持され
て、内周面が楕円形のシリンダ40内で回転可能とされ
ている。ロータ50の回転軸52の前端は、フロントヘ
ッド12を貫通して外方へ延び、クラッチ54を備えた
プーリ53が取り付けられて、図示しないエンジンのク
ランクプーリからの回転駆動力を受けるようになってい
る。
【0014】とくに図1の(b)に示すように、ロータ
50の外周面側にはスリット状のベーン溝56が放射状
に複数形成され、これらのベーン溝56にはそれぞれベ
ーン58が装着されている。ベーン58はロータ50の
回転時に遠心力とベーン溝56の底部に加えられる油圧
により、シリンダ40の内周面へ付勢される。シリンダ
40内はロータ50とベーン58により複数の小室に仕
切られ、ロータ50の回転にしたがって容積の大小変化
を繰り返す圧縮室48を形成する。これにより、ベーン
ロータリ形圧縮機を形成している。
【0015】冷媒ガス吸入ポート14からフロント側の
吸入室13に流入した冷媒ガスは、フロントサイドブロ
ック20に形成された吸入口22から圧縮室48へ吸入
される。また、シリンダ40にはリヤサイドブロック3
0に形成された図示しないリヤ側吸入口に連通する図示
しない連通穴が軸方向に設けられ、フロント側の吸入室
13からこの連通穴を介してリヤ側吸入口からも冷媒ガ
スが圧縮室48へ吸入される。
【0016】図2は図1におけるB−B部の断面図であ
る。ロータ50の回転軸に関して対称位置で、シリンダ
40の短径部近傍には、リードバルブ43を備えた吐出
口42が設けられている。リードバルブ43を収容する
小室44は吐出通路45によりリヤサイドブロック30
側に開口している。本実施例では、2つの吐出通路45
はシリンダ40の中心を通る水平線上に設けられてい
る。
【0017】リヤサイドブロック30には、主要部を吐
出室15内に配置した吐出ガスガイド70が各吐出通路
45に接続させて取り付けられている。吐出ガスガイド
70は、パイプ部71と拡径ホーン部73からなり、パ
イプ部71が吐出通路45に連通するようにリヤサイド
ブロック30に固定されるとともに直角に曲げられ、拡
径ホーン部73の開口を互いに対向させている。後方か
ら見た図3に示すように、2つの吐出ガスガイド70、
70はシリンダ40の中心を通る水平線上で対向してい
る。拡径ホーン部73は円錐形状をなしており、その開
口径D2をパイプ部71の内径D1の1.5〜10倍、
拡径ホーン部73、73の対向間隙Lを開口径D2の1
/1〜1/10、そして開き角度θを40°〜90°と
するが、この範囲内でも開口径D2はD1の5〜6倍が
とくに望ましい。
【0018】以上の構成において、ロータ50が回転し
て圧縮室48の容積変化が生じると、その容積増加時
に、吸入室13内の低圧冷媒ガスが吸入口22およびリ
ヤ側吸入口から圧縮室48へ吸入される。そして、圧縮
室48の容積が減少するに伴って高圧となった冷媒ガス
は、吐出口42からリードバルブ43を押し開いて小室
44へ吐出し、吐出通路45から吐出ガスガイド70の
パイプ部71を通り、拡径ホーン部73へ導かれる。
【0019】ここで、高圧冷媒ガスはパイプ部71を高
速で通過するが、拡径ホーン部73に至るとその断面積
が急拡大しているので、その流速が急減した状態で互い
に対向する吐出ガスガイド73からの冷媒ガスと衝突す
る。これにより、冷媒ガスに含まれている潤滑油成分は
微少粒子となって分散することなく、有効に冷媒ガスか
ら分離されて滴下し、吐出室15の底部に貯留される。
【0020】なお、吐出室15には高圧冷媒ガスの圧力
が作用しているので、底部に貯留された潤滑油は、リヤ
サイドブロック30に形成された油路35や、フロント
サイドブロック20、シリンダ40等に形成された図示
しない油路、隙間を通して回転、摺動各部へ供給される
とともに、ベーン58の付勢用としてベーン溝56の底
部へも供給される。
【0021】本実施例は以上のように構成され、シリン
ダの吐出口42から吐出室15への各通路に、拡径ホー
ン部73を備える吐出ガスガイド70を設けて、拡径ホ
ーン部73の開口を互いに水平方向に対向させたので、
冷媒ガスがその流速を急減させた状態で互いに衝突する
こととなり、冷媒ガスに含まれている潤滑油は微少粒子
となって分散せず、有効に冷媒ガスから分離される。し
たがって、潤滑油がミスト状態となって冷媒とともに冷
媒ガス吐出ポート16から外部配管へ流出してしまうこ
とが防止され、蒸発器や凝縮器での熱交換効率を高く維
持することができる。同じく、潤滑油を冷媒ガスから分
離して圧縮機内に保持できるので、少量の潤滑油で確実
に必要部位の潤滑を確保することができる。そして、吐
出室内に吐出ガスガイドを設けるだけであるから、圧縮
機全体のサイズを増大させることがない。
【0022】図4は吐出ガスガイドの形状を異ならせた
第2の実施例を示す拡大図である。前実施例における吐
出ガスガイドの拡径ホーン部73が円錐形状であるに対
して、本実施例の吐出ガスガイド70Aは、その拡径ホ
ーン部73Aの断面を滑らかな曲線で構成し、拡径ホー
ン部73A先端の開口縁における接線がその軸と平行に
なっている。開口径D2、対向間隙L、および拡径の基
本開き角度θについては前実施例におけると同じであ
る。その他の構成は前実施例と同じである。
【0023】この実施例によれば、拡径ホーン部73A
の断面が滑らかな曲線となっているため、パイプ部71
から拡径ホーン部73Aへ入った冷媒ガスは流れが乱れ
ることなく滑らかにその流速を減じる。そして、拡径ホ
ーン部73Aの開口部における接線がその軸と平行であ
るから、速度が低下した冷媒ガスは開口部から平行な流
れとなる。したがって、互いに対向する吐出ガスガイド
70Aからの冷媒ガスは正面衝突するから、拡径ホーン
部73Aの開口からの流れ成分が斜め外方を向く前実施
例の場合と比較して、外方への飛散傾向を有しない分だ
け拡径ホーン部73Aの径内での潤滑油成分の衝突が促
進され、より高い油分離性能を有する。
【0024】つぎに、図5はさらに吐出ガスガイドの形
状を異ならせた第3の実施例を示す。本実施例の吐出ガ
スガイド70Bは、その拡径ホーン部73Bの断面が全
体として円錐形状であるが、直線ではなく、多数段の段
差部75を有して階段状としたものである。拡径ホーン
部73Bの先端はその軸と平行になっている。開口径D
2、対向間隙L、および拡径の基本開き角度θについて
は前実施例におけると同じである。その他の構成は前実
施例と同じである。
【0025】この実施例によれば、拡径ホーン部73B
の開口先端がその軸と平行であるから、速度が低下した
冷媒ガスは開口から軸と平行に進む。したがって、第2
の実施例と同様に、互いに対向する吐出ガスガイド70
Bからの冷媒ガスは正面衝突するから、拡径ホーン部7
3の開口からの流れ成分が斜め外方を向く第1の実施例
の場合と比較して、外方への飛散傾向を有しない分だ
け、拡径ホーン部73Bの径内での潤滑油成分の衝突が
促進され、高い油分離性能を有する。
【0026】さらに、本実施例では、拡径ホーン部73
Bの断面が多数段の階段状となっているから、図中矢示
で示すように、各階段の段差部75で巻き込み渦77が
生成される。これにより、粘性の高い潤滑油成分は巻き
込み渦によって各階段部分に捕捉されるので、一層高い
油分離性能が得られる。捕捉された潤滑油成分は拡径ホ
ーン部73Bの開口側へ流れ、吐出室15の底部に貯留
される。
【0027】なお、図示の実施例では、一端開口型のハ
ウジング11の密閉端側とリヤサイドブロック30との
間に形成された吐出室15に吐出ガスガイド70等を配
置したが、吐出ガスガイドを配置する吐出室は図示の形
態に限定されず、冷媒ガス吐出ポートを備えてシリンダ
の吐出孔から高圧冷媒ガスが導かれる空間であれば、そ
の形態は任意である。
【0028】また、実施例では、2つの吐出通路45
が、シリンダ40の中心を通る水平線上に設けられ、こ
れに連結された吐出ガスガイド70等も拡径ホーン部を
水平方向に対向させているものとしたが、本発明はこれ
に限定されず、吐出通路45が傾斜線上に設けられる場
合には、吐出ガスガイド70等も拡径ホーン部を傾斜線
上で対向させるものとしてもよい。この際、傾斜の程度
は、分離された潤滑油成分が吐出ガスガイドのパイプ部
へ逆流しない程度に止めるのが好ましい。
【0029】また、実施例は車両用空調機の冷媒圧縮機
に適用した例について説明したが、本発明はこれに限定
されず、空気圧縮機など種々の気体圧縮機に適用するこ
とができる。
【0030】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、気体圧縮機に
おいて、シリンダに設けられた複数の吐出孔に連通し、
それぞれ下流側に拡径ホーン部を備える吐出ガスガイド
を設け、吐出ガスガイドの拡径ホーン部の開口端を互い
に対向させて配置したので、吐出気体の衝突により当該
気体に含まれる潤滑油成分が分離されるとともに、その
際、吐出気体は拡径ホーン部でその速度が低下する。し
たがって、潤滑油成分が衝突時に微少粒子となって分散
することが抑止され、気体とともに外部吐出ポートから
配管へ流出してしまうことが防止されるから、少量の潤
滑油で確実に必要部位の潤滑を確保することができ、圧
縮機の耐久性が向上する。また、例えば空調機用の冷媒
圧縮機として用いる場合には、熱容量の大きい潤滑油が
配管へ流出しないから蒸発器や凝縮器での熱交換効率も
高く維持することができる。
【0031】また、シリンダに吐出通路を備える小室が
付設されている場合には、吐出ガスガイドは、拡径ホー
ン部に連なるパイプ部を有して、そのパイプ部を小室の
吐出通路に接続させることにより、簡単な構造で取り付
けることができる。
【0032】吐出ガスガイドの拡径ホーン部は、パイプ
部の径から先端へ向けて拡大する円錐形状とすることに
より、吐出通路を流れてきた吐出気体を簡単な構成で効
率良く急激にその速度を低下させることができる。ま
た、拡径ホーン部を、その断面において、先端が中心軸
と平行でかつパイプ部より大径で、先端とパイプ部とが
曲線で結ばれているものとすることにより、気体は拡径
ホーン部の開口端で軸と平行な流れになり、正面衝突す
るから、外方に逃げる流れ成分がない分だけ潤滑油成分
の衝突が促進され、より高い油分離性能が得られる。
【0033】さらに、拡径ホーン部の全体形状を、パイ
プ部の径から先端へ向けて拡大する円錐形状とし、その
断面を多数段の階段状にするとともに、先端を中心軸と
平行とすることにより、階段の段差部で粘性の大きい潤
滑油成分が巻き込み渦によってさらに捕捉されるので、
一層油分離性能が向上する。
【0034】なお、シリンダがフロントサイドブロック
とリヤサイドブロックに挟まれてコンプレッサケース内
に設置され、吐出室はコンプレッサケースとリヤサイド
ブロックとで画成される圧縮機において、吐出ガスガイ
ドを吐出室内に配置し、パイプ部をリヤサイドブロック
に取り付けて小室に連通させることにより、吐出ガスガ
イドを設けても圧縮機全体のサイズを小型に保持するこ
とができる。
【0035】吐出ガスガイドは、その拡径ホーン部を水
平方向に対向させることにより、分離した潤滑油成分
は、吐出ガスガイド内にとどまることなく滴下して、吐
出室の底部に貯留され、潤滑に有効に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の第1の実施例の構成をを示す図である。
【図2】図1におけるB−B部の断面図である。
【図3】リヤ側から見た吐出ガスガイドの配置を示す図
である。
【図4】第2の実施例を示す拡大図である。
【図5】第3の実施例を示す拡大図である。
【図6】従来例を示す図である。
【符号の説明】
10 コンプレッサケース 11 ハウジング 12 フロントヘッド 13 吸入室 14 冷媒ガス吸入ポート(気体吸入ポート) 15 吐出室 16 冷媒ガス吐出ポート(気体吐出ポート) 20 フロントサイドブロック 22 吸入口 30 リヤサイドブロック 40 シリンダ 42 吐出口 43 リードバルブ 44 小室 45 吐出通路 48 圧縮室 50 ロータ 52 回転軸 53 プーリ 54 クラッチ 56 ベーン溝 58 ベーン 70、70A、70B 吐出ガスガイド 71 パイプ部 73、73A、73B 拡径ホーン部 75 段差部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体吸入ポートから吸入した気体を圧縮
    するためのシリンダと、シリンダに設けられて圧縮され
    た気体を吐出する複数の吐出孔と、前記吐出孔に連通
    し、それぞれ下流側に拡径ホーン部を備える吐出ガスガ
    イドと、該吐出ガスガイドを通過した前記吐出孔からの
    吐出気体を気体吐出ポートから外部へ供給する吐出室と
    を有し、前記吐出ガスガイドの拡径ホーン部の開口端が
    互いに対向させて配置され、吐出気体を衝突させて当該
    気体に含まれる潤滑油成分を分離するように構成したこ
    とを特徴とする気体圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記シリンダには前記吐出孔が開口する
    とともに吐出通路を備える小室が付設され、前記吐出ガ
    スガイドは、前記拡径ホーン部に連なるパイプ部を有し
    て、該パイプ部を前記小室の吐出通路に接続させている
    ことを特徴とする請求項1記載の気体圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記拡径ホーン部は、前記パイプ部の径
    から先端へ向けて拡大する円錐形状であることを特徴と
    する請求項2記載の気体圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記拡径ホーン部は、その断面におい
    て、先端が中心軸と平行でかつパイプ部より大径で、先
    端とパイプ部とが曲線で結ばれていることを特徴とする
    請求項2記載の気体圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記拡径ホーン部は、全体形状が前記パ
    イプ部の径から先端へ向けて拡大する円錐形状であり、
    その断面が多数段の階段状にされるとともに、先端が中
    心軸と平行であることを特徴とする請求項2記載の気体
    圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記シリンダがフロントサイドブロック
    とリヤサイドブロックに挟まれてコンプレッサケース内
    に設置され、前記吐出室はコンプレッサケースとリヤサ
    イドブロックとで画成され、前記吐出ガスガイドは前記
    吐出室内に配置され、前記パイプ部を前記リヤサイドブ
    ロックに取り付けて前記小室に連通させていることを特
    徴とする請求項2、3、4または5記載の気体圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記吐出ガスガイドは、拡径ホーン部を
    水平方向に対向させていることを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5または6記載の気体圧縮機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018096244A (ja) * 2016-12-09 2018-06-21 株式会社クボタ エンジン

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018096244A (ja) * 2016-12-09 2018-06-21 株式会社クボタ エンジン

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