JP2003035174A - 車両用内燃機関自動始動制御方法及び装置 - Google Patents

車両用内燃機関自動始動制御方法及び装置

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JP2003035174A
JP2003035174A JP2001221505A JP2001221505A JP2003035174A JP 2003035174 A JP2003035174 A JP 2003035174A JP 2001221505 A JP2001221505 A JP 2001221505A JP 2001221505 A JP2001221505 A JP 2001221505A JP 2003035174 A JP2003035174 A JP 2003035174A
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Japan
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internal combustion
combustion engine
vehicle
state
automatic start
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JP2001221505A
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Koichi Mizutani
浩市 水谷
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N11/00Starting of engines by means of electric motors
    • F02N11/10Safety devices
    • F02N11/106Safety devices for stopping or interrupting starter actuation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N11/00Starting of engines by means of electric motors
    • F02N11/10Safety devices
    • F02N11/101Safety devices for preventing engine starter actuation or engagement
    • F02N11/103Safety devices for preventing engine starter actuation or engagement according to the vehicle transmission or clutch status

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】動力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態に
ある条件下にて自動始動される内燃機関を備えた車両に
おいて、非伝達状態あるいは低伝達状態を誤検出した場
合に運転者の意志に反した車両の飛び出しを防止する。 【解決手段】変速機がニュートラル状態にてクラッチオ
フしたことを判定して自動始動する場合に、ステップS
310〜330にて、車両加速度Gに基づいてニュート
ラルで且つクラッチオフとの判定情報が誤情報か否かを
判断している。したがって誤検出等があったとしても、
車両がわずかに動き始めた時に直ちにスタータを停止し
ている(S340)ので、運転者の意志に反して車両が
飛び出すおそれがなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼運転が自動停
止されている内燃機関において、内燃機関始動条件が満
足された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動
始動処理を実行する車両用内燃機関自動始動制御方法及
び車両用内燃機関自動始動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用内燃機関の燃費向上や排気による
環境汚染防止等のために、内燃機関のアイドル時に内燃
機関の燃焼運転を自動的に停止する、所謂、アイドルス
トップが知られている(特開平7−247881)。
【0003】このようなアイドルストップにより自動停
止している内燃機関を、自動始動させる場合には、予め
設定されている自動始動条件の成立が必要である。この
自動始動条件としては、例えば手動変速機の場合には、
「ギアがニュートラル」、「クラッチが遮断状態」等の
条件が含まれている。アイドルストップ中に、このよう
な条件を含んだ自動始動条件が満足されることにより自
動始動処理が行われる。具体的には、スタータが自動的
に駆動されて、内燃機関を回転させることで燃焼運転を
再開させることになる。
【0004】この時、スタータが回転したとしても、変
速機がニュートラルであり、クラッチが遮断されている
ため、内燃機関から車輪までの動力伝達系は非伝達状態
であり、スタータの駆動力により車両が飛び出すことは
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】手動変速機のニュート
ラル状態はシフト位置センサにより検出され、又、クラ
ッチにおいてはクラッチが踏み込まれるとクラッチスイ
ッチがオンとなることにより遮断状態が検出される。
【0006】しかし、これらのセンサやスイッチにおい
て、その異常やノイズなどにより、万一、ニュートラル
状態及びクラッチ遮断状態が誤検出された場合には、内
燃機関から車輪までの動力伝達系が伝達状態のままで自
動始動がなされてしまうおそれがある。このような場合
には、自動始動処理時のスタータの駆動力により、運転
者の意志に反して車両が飛び出すおそれがある。
【0007】このような問題は、他の動力伝達系、例え
ばトルクコンバータを備えた自動変速機を配置した動力
伝達系において、車両の飛び出しを防止するために、ニ
ュートラル状態、パーキング状態あるいは高速段状態に
て内燃機関を自動始動させる場合も、これらの状態を誤
検出した場合には同様な問題が生じる。
【0008】本発明は、内燃機関から車輪までの動力伝
達系が非伝達状態あるいは低伝達状態にある条件下にて
自動始動される内燃機関を備えた車両において、前記非
伝達状態あるいは低伝達状態を誤検出した場合に運転者
の意志に反した車両の飛び出しを防止することを目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1記載の車両用内燃機関自動始動制御方法は、燃焼運
転が自動停止されている内燃機関において、内燃機関か
ら車輪までの動力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状
態にあり且つ内燃機関始動条件が満足された場合に、内
燃機関の燃焼運転を再開させる自動始動処理を実行する
車両用内燃機関自動始動制御方法であって、前記自動始
動処理に際して前記非伝達状態あるいは低伝達状態を示
す情報が誤情報か否かを判定し、誤情報である場合には
前記自動始動処理を中止することを特徴とする。
【0010】本車両用内燃機関自動始動制御方法では、
内燃機関から車輪までの動力伝達系が非伝達状態あるい
は低伝達状態にあることを示す情報が誤情報であるか否
かを判定している。そして誤情報であると判定されれ
ば、自動始動処理を中止している。したがって、自動始
動のためのスタータ等の駆動は停止され、その後の内燃
機関の燃焼運転の発生も停止されるので、車両が飛び出
すような駆動力は車輪には伝達されなくなる。こうし
て、前記誤情報である場合に運転者の意志に反した車両
の飛び出しを防止することができる。
【0011】動力伝達系の低伝達状態とは、自動クラッ
チが半クラッチ状態に制御されていたり、トルクコンバ
ータを備えた自動変速機の変速段が最高速段に設定され
ていたりすることにより、内燃機関から車輪に対して十
分に高い効率で駆動力が伝達されていないために車両の
飛び出しが防止できる伝達状態を表している。これ以外
の箇所にても同様な意味で用いられている。
【0012】請求項2記載の車両用内燃機関自動始動制
御方法は、燃焼運転が自動停止されている内燃機関にお
いて、内燃機関から車輪までの動力伝達系が非伝達状態
あるいは低伝達状態にあり且つ内燃機関始動条件が満足
された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動始
動処理を実行する車両用内燃機関自動始動制御方法であ
って、前記自動始動処理に際して前記非伝達状態あるい
は低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定し、誤情
報である場合には車両を制動することを特徴とする。
【0013】ここでは、非伝達状態あるいは低伝達状態
を示す情報が誤情報であるとの判定がなされると車両を
制動するようにしている。したがって、自動始動のため
にスタータ等により駆動力が生じていても車両が制動さ
れるので、運転者の意志に反した車両の飛び出しを確実
に防止することができる。
【0014】請求項3記載の車両用内燃機関自動始動制
御方法は、燃焼運転が自動停止されている内燃機関にお
いて、内燃機関から車輪までの動力伝達系が非伝達状態
あるいは低伝達状態にあり且つ内燃機関始動条件が満足
された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動始
動処理を実行する車両用内燃機関自動始動制御方法であ
って、前記自動始動処理に際して前記非伝達状態あるい
は低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定し、誤情
報である場合には自動始動処理を中止すると共に車両を
制動することを特徴とする。
【0015】ここでは、非伝達状態あるいは低伝達状態
を示す情報が誤情報であるとの判定がなされると、自動
始動処理を中止すると共に車両を制動するようにしてい
る。したがって、自動始動のためのスタータ等の駆動は
停止され、あるいはその後の内燃機関の燃焼運転の発生
も生じないので車両の飛び出しを防止することができ
る。そしてスタータ等の停止前においてスタータ等によ
り駆動力が生じていても車両が制動されるので迅速に車
両が停止される。こうして、運転者の意志に反した車両
の飛び出しを、より確実に防止することができる。
【0016】請求項4記載の車両用内燃機関自動始動制
御方法は、燃焼運転が自動停止されている内燃機関にお
いて、内燃機関から車輪までの動力伝達系が非伝達状態
あるいは低伝達状態にあり且つ内燃機関始動条件が満足
された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動始
動処理を実行する車両用内燃機関自動始動制御方法であ
って、前記自動始動処理に際して前記非伝達状態あるい
は低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定し、誤情
報である場合には前記動力伝達系を非伝達状態あるいは
低伝達状態にすることを特徴とする。
【0017】ここでは、動力伝達系が非伝達状態あるい
は低伝達状態であるとの判定がなされると、自動始動処
理の実行に際しては動力伝達系を非伝達状態あるいは低
伝達状態にしている。このため、自動始動時にスタータ
等により駆動力が生じ、そしてその後に内燃機関の燃焼
運転となっても、車輪に駆動力が全く伝わらないか、あ
るいは、伝わったとしても車両が飛び出すほどの駆動力
は伝わらない。このため、運転者の意志に反して車両が
飛び出すおそれがなくなる。
【0018】請求項5記載の車両用内燃機関自動始動制
御方法は、燃焼運転が自動停止されている内燃機関にお
いて、内燃機関から車輪までの動力伝達系が非伝達状態
あるいは低伝達状態にあり且つ内燃機関始動条件が満足
された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動始
動処理を実行する車両用内燃機関自動始動制御方法であ
って、前記自動始動処理に際して前記非伝達状態あるい
は低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定し、誤情
報である場合には前記動力伝達系を非伝達状態あるいは
低伝達状態にすると共に車両を制動することを特徴とす
る。
【0019】ここでは、動力伝達系が非伝達状態あるい
は低伝達状態が誤情報であるとの判定がなされると、自
動始動処理の実行に際しては動力伝達系を非伝達状態あ
るいは低伝達状態にすると共に車両を制動している。こ
のため、自動始動時にスタータ等により駆動力が生じ、
そしてその後に内燃機関の燃焼運転となっても、運転者
の意志に反して車両が飛び出すおそれがなくなる。そし
て既にスタータ等により駆動力が生じていても車両が制
動されるので、迅速に車両が停止される。こうして、運
転者の意志に反した車両の飛び出しを、より確実に防止
することができる。
【0020】請求項6記載の車両用内燃機関自動始動制
御方法では、請求項4又は5記載の構成において、前記
動力伝達系が自動クラッチを配置している場合には、前
記誤情報である場合に行われる前記動力伝達系を非伝達
状態あるいは低伝達状態にする処理は、前記自動クラッ
チを遮断状態又は半クラッチ状態にする処理であること
を特徴とする。
【0021】ここで動力伝達系を非伝達状態あるいは低
伝達状態にする処理としては、上述したごとく自動クラ
ッチを遮断状態又は半クラッチ状態にする処理が挙げら
れる。このことにより、内燃機関側からの駆動力は自動
クラッチ部分で遮断あるいは減衰されるので、運転者の
意志に反して車両が飛び出すおそれがなくなる。
【0022】請求項7記載の車両用内燃機関自動始動制
御方法では、請求項4又は5記載の構成において、前記
動力伝達系がトルクコンバータを備えた自動変速機を配
置している場合には、前記誤情報である場合に行われる
処理は、前記自動変速機のシフトを最高速段にすること
により前記動力伝達系を低伝達状態にする処理であるこ
とを特徴とする。
【0023】ここで上述したごとくトルクコンバータを
備えた自動変速機のシフトを最高速段にすることにより
動力伝達系を低伝達状態にする処理が挙げられる。この
ことにより、内燃機関側からの駆動力はトルクコンバー
タ部分で減衰されるので、運転者の意志に反して車両が
飛び出すおそれがなくなる。
【0024】請求項8記載の車両用内燃機関自動始動制
御方法では、請求項2、3、5、6又は7記載の構成に
おいて、前記誤情報である場合に行われる車両の制動
は、ブレーキペダルの操作に基づいて生じる制動力を増
幅するブレーキアシスト機構を用いて行うことを特徴と
する。
【0025】このようなブレーキアシスト機構を用いる
ことにより、運転者のブレーキ操作に代わって自動的に
制動力を生じさせることができ、運転者の意志に反した
車両の飛び出しを確実に防止することができる。
【0026】請求項9記載の車両用内燃機関自動始動制
御方法では、請求項2、3、5、6又は7記載の構成に
おいて、前記誤情報である場合に行われる車両の制動
は、電動式パーキングブレーキを用いて行うことを特徴
とする。
【0027】このような電動式パーキングブレーキを用
いることにより、運転者のブレーキ操作に代わって自動
的に制動力を生じさせることができ、運転者の意志に反
した車両の飛び出しを確実に防止することができる。
【0028】請求項10記載の車両用内燃機関自動始動
制御方法では、請求項1〜9のいずれか記載の構成にお
いて、前記自動始動処理は、内燃機関を回転電動機の駆
動力により回転させることにより行われることを特徴と
する。
【0029】このようにスタータやモータジェネレータ
などの回転電動機により内燃機関を回転させることによ
り自動始動処理を行う場合には、回転電動機の駆動力が
飛び出しの駆動力となり得る。しかし前述のごとく、自
動始動処理の中止により回転電動機自体の駆動力発生を
停止したり、制動したりあるいは動力伝達系を非伝達状
態あるいは低伝達状態にすることにより、運転者の意志
に反した車両の飛び出しを防止することができる。
【0030】請求項11記載の車両用内燃機関自動始動
制御方法では、請求項1〜10のいずれか記載の構成に
おいて、前記誤情報か否かの判定は、前記自動始動処理
開始時の車速状態に基づいて行うことを特徴とする。
【0031】動力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状
態であれば、自動始動処理により内燃機関が回転されて
も、その駆動力は車輪には伝達されず、あるいは駆動力
が減衰されるため車速に対する寄与は無いか、あるいは
問題ない程度に小さい。もし、動力伝達系が非伝達状態
あるいは低伝達状態であるとの情報が存在するにもかか
わらず、自動始動処理開始時に車速状態に基準以上の変
化が生じれば、前記情報は誤情報であると判定できる。
このように自動始動処理開始時の車速状態に基づいて誤
情報か否かを容易に判定できるため、特別に誤情報を判
定するための検出機構を設けなくても誤情報である場合
の対策を適切に講じることができる。
【0032】請求項12記載の車両用内燃機関自動始動
制御方法では、請求項1〜10のいずれか記載の構成に
おいて、前記誤情報か否かの判定は、前記自動始動処理
開始時の車両加速度状態に基づいて行うことを特徴とす
る。
【0033】車両が飛び出そうとした場合には、車両に
は加速度が発生することになる。このため、自動始動処
理開始時の車両加速度状態に基づいて、前記情報が誤情
報か否かを容易に判定でき、誤情報である場合の対策を
適切に講じることができる。
【0034】請求項13記載の車両用内燃機関自動始動
制御方法では、請求項1〜10のいずれか記載の構成に
おいて、前記誤情報か否かの判定は、前記自動始動処理
開始時の車速及び車両加速度状態に基づいて行うことを
特徴とする。
【0035】自動始動処理開始時の車速及び車両加速度
状態に基づけば、より確実、かつ容易に誤情報か否かを
判定でき、誤情報である場合の対策を一層適切に講じる
ことができる。
【0036】請求項14記載の車両用内燃機関自動始動
制御方法では、請求項1〜13のいずれか記載の構成に
加えて、前記自動始動処理実行のための条件が満足され
る前に車両の走行が開始された場合には、前記自動始動
処理を実行することを特徴とする。
【0037】尚、自動始動処理実行のための条件が満足
される前に車両の走行が開始された場合としては、例え
ば、内燃機関の駆動により生じる吸気負圧等が坂道にお
いて制動できるほど十分でないために、坂道において重
力により車両が走行を開始した場合などが考えられる。
このため前述した条件が満足される前に車両の走行が開
始された場合には、自動始動処理を開始させて燃焼運転
を再開させ、十分な吸気負圧等の駆動エネルギーを発生
させる。このことにより、車両に十分な制動力を生じさ
せることを可能とし、運転者の制動に反して車両が走行
することを防止できる。
【0038】請求項15記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置は、内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝達
状態を検出する伝達状態検出手段と、燃焼運転が自動停
止されている内燃機関おいて、前記動力伝達系が非伝達
状態あるいは低伝達状態にあることが前記伝達状態検出
手段にて検出されたことを条件として含む内燃機関始動
条件が満足された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開さ
せる自動始動手段と、前記伝達状態検出手段が検出した
前記非伝達状態あるいは低伝達状態を示す情報が誤情報
か否かを判定する誤情報判定手段と、前記誤情報判定手
段にて誤情報であると判定された場合には、前記自動始
動手段による内燃機関の燃焼運転再開を中止させる自動
始動中止手段とを備えたことを特徴とする。
【0039】本車両用内燃機関自動始動制御装置では、
誤情報判定手段が、伝達状態検出手段にて検出された動
力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態にあることを
示す情報が誤情報であるか否かを判定している。そして
自動始動中止手段は、誤情報判定手段にて誤情報である
と判定されると自動始動手段による内燃機関の燃焼運転
を再開する処理を中止している。
【0040】したがって、誤情報である場合には、自動
始動手段によるスタータ等の駆動は停止され、その後の
内燃機関の燃焼運転の発生も停止されるので、車輪に駆
動力は伝達されなくなり、運転者の意志に反して車両が
飛び出すおそれがなくなる。
【0041】請求項16記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置は、内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝達
状態を検出する伝達状態検出手段と、燃焼運転が自動停
止されている内燃機関おいて、前記動力伝達系が非伝達
状態あるいは低伝達状態にあることが前記伝達状態検出
手段にて検出されたことを条件として含む内燃機関始動
条件が満足された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開さ
せる自動始動手段と、前記伝達状態検出手段が検出した
前記非伝達状態あるいは低伝達状態を示す情報が誤情報
か否かを判定する誤情報判定手段と、前記誤情報判定手
段にて誤情報であると判定されると、前記自動始動手段
による内燃機関の燃焼運転再開時である場合には車両を
制動する自動始動時車両制動手段とを備えたことを特徴
とする。
【0042】ここでは、誤情報判定手段にて誤情報であ
るとの判定がなされると、自動始動時車両制動手段が自
動始動時に車両を制動するようにしている。このため、
運転者の意志に反して車両が飛び出すおそれがなくな
る。
【0043】請求項17記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置は、内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝達
状態を検出する伝達状態検出手段と、燃焼運転が自動停
止されている内燃機関おいて、前記動力伝達系が非伝達
状態あるいは低伝達状態にあることが前記伝達状態検出
手段にて検出されたことを条件として含む内燃機関始動
条件が満足された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開さ
せる自動始動手段と、前記伝達状態検出手段が検出した
前記非伝達状態あるいは低伝達状態を示す情報が誤情報
か否かを判定する誤情報判定手段と、前記誤情報判定手
段にて誤情報であると判定された場合には、前記自動始
動手段による内燃機関の燃焼運転再開を中止させる自動
始動中止手段と、前記自動始動中止手段による内燃機関
の燃焼運転再開中止時に車両を制動する自動始動時車両
制動手段とを備えたことを特徴とする。
【0044】ここでは、誤情報判定手段にて誤情報であ
るとの判定がなされると、自動始動中止手段が自動始動
手段による内燃機関の燃焼運転を再開する処理を中止さ
せ、更に自動始動時車両制動手段が車両を制動するよう
にしている。このため、運転者の意志に反して車両が飛
び出すおそれがなくなると共に、車両が制動されている
ので迅速に車両が停止する。こうして車両の飛び出し
を、より確実に防止することができる。
【0045】請求項18記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置は、内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝達
状態を検出する伝達状態検出手段と、燃焼運転が自動停
止されている内燃機関おいて、前記動力伝達系が非伝達
状態あるいは低伝達状態にあることが前記伝達状態検出
手段にて検出されたことを条件として含む内燃機関始動
条件が満足された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開さ
せる自動始動手段と、前記伝達状態検出手段が検出した
前記非伝達状態あるいは低伝達状態を示す情報が誤情報
か否かを判定する誤情報判定手段と、前記誤情報判定手
段にて誤情報であると判定されると、前記自動始動手段
による内燃機関の燃焼運転再開時である場合には前記動
力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状態にする自動始
動時伝達調整手段とを備えたことを特徴とする。
【0046】ここでは、誤情報判定手段にて誤情報であ
るとの判定がなされると、自動始動時伝達調整手段が自
動始動時には動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状
態にしている。このため、自動始動手段により内燃機関
の燃焼運転が再開される時にスタータ等により駆動力が
生じ、その後に内燃機関が燃焼運転することとなって
も、内燃機関側からは車輪に駆動力が伝達されなくな
り、あるいは駆動力が減衰されるので、運転者の意志に
反して車両が飛び出すおそれがなくなる。
【0047】請求項19記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置は、内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝達
状態を検出する伝達状態検出手段と、燃焼運転が自動停
止されている内燃機関おいて、前記動力伝達系が非伝達
状態あるいは低伝達状態にあることが前記伝達状態検出
手段にて検出されたことを条件として含む内燃機関始動
条件が満足された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開さ
せる自動始動手段と、前記伝達状態検出手段が検出した
前記非伝達状態あるいは低伝達状態を示す情報が誤情報
か否かを判定する誤情報判定手段と、前記誤情報判定手
段にて誤情報であると判定されると、前記自動始動手段
による内燃機関の燃焼運転再開時である場合には前記動
力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状態にする自動始
動時伝達調整手段と、前記自動始動時伝達調整手段にて
前記動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状態にする
際に車両を制動する自動始動時車両制動手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0048】ここでは、誤情報判定手段にて誤情報であ
るとの判定がなされると、自動始動時伝達調整手段が動
力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状態にすると共
に、更に自動始動時車両制動手段が車両を制動するよう
にしている。このため、運転者の意志に反して車両が飛
び出すおそれがなくなると共に、車両が制動されている
ので迅速に車両が停止する。こうして運転者の意志に反
した車両の飛び出しを、より確実に防止することができ
る。
【0049】請求項20記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項18又は19記載の構成におい
て、前記動力伝達系が自動クラッチを配置している場合
には、前記自動始動時伝達調整手段は、前記自動クラッ
チを遮断状態又は半クラッチ状態にすることにより、前
記動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状態にするこ
とを特徴とする。
【0050】ここで自動始動時伝達調整手段は、自動ク
ラッチを用いている場合には、この自動クラッチを遮断
状態又は半クラッチ状態にする。このことにより、内燃
機関側からの駆動力は自動クラッチ部分で遮断又は減衰
されるので、運転者の意志に反して車両が飛び出すおそ
れがなくなる。
【0051】請求項21記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項18又は19記載の構成におい
て、前記動力伝達系がトルクコンバータを備えた自動変
速機を配置している場合には、前記自動始動時伝達調整
手段は、前記自動変速機のシフトを最高速段にすること
により、前記動力伝達系を低伝達状態にすることを特徴
とする。
【0052】ここで自動始動時伝達調整手段は、トルク
コンバータを備えた自動変速機を備えている場合には、
自動変速機のシフトを最高速段にする。このことによ
り、内燃機関側からの駆動力はトルクコンバータ部分で
減衰されるので、運転者の意志に反して車両が飛び出す
おそれがなくなる。
【0053】請求項22記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項16、17、19、20又は21
記載の構成において、前記自動始動時車両制動手段は、
ブレーキペダルの操作に基づいて生じる制動力を増幅す
るブレーキアシスト機構を制御することにより車両を制
動することを特徴とする。
【0054】自動始動時車両制動手段は、前記ブレーキ
アシスト機構を用いることにより、運転者に代わって自
動的に制動力を生じさせている。このことにより、前述
した誤情報である場合に運転者の意志に反した車両の飛
び出しを防止することができる。
【0055】請求項23記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項16、17、19、20又は21
記載の構成において、前記自動始動時車両制動手段は、
電動式パーキングブレーキを制御することにより車両を
制動することを特徴とする。
【0056】自動始動時車両制動手段は、前記電動式パ
ーキングブレーキを用いることにより、運転者に代わっ
て自動的に制動力を生じさせている。このことにより、
前述した誤情報である場合に運転者の意志に反した車両
の飛び出しを防止することができる。
【0057】請求項24記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項15〜23のいずれか記載の構成
において、前記自動始動手段は、内燃機関を回転電動機
の駆動力により回転させることにより、内燃機関の燃焼
運転を再開させることを特徴とする。
【0058】このように自動始動手段が、回転電動機、
例えばスタータやモータジェネレータなどにより内燃機
関を回転させて自動始動処理を行う場合には、回転電動
機の駆動力が飛び出しの駆動力となり得る。しかし前述
のごとく、自動始動中止手段により回転電動機自体の駆
動力発生を停止したり、自動始動時車両制動手段により
車両を制動したり、あるいは自動始動時伝達調整手段に
より動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状態にする
ことにより、運転者の意志に反した車両の飛び出しを防
止することができる。
【0059】請求項25記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項15〜24のいずれか記載の構成
において、前記誤情報判定手段は、前記自動始動手段に
よる内燃機関の燃焼運転を再開させる処理時の車速状態
に基づいて前記誤情報か否かの判定を行うことを特徴と
する。
【0060】動力伝達系が実際に非伝達状態あるいは低
伝達状態であれば、自動始動手段により内燃機関が回転
されても、その回転は車輪には伝達されないか、あるい
は減衰されるため、車速に対する寄与は無いか、あるい
は問題ない程度に小さい。もし、伝達状態検出手段によ
り動力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態であると
の情報が得られているにもかかわらず、自動始動手段に
より内燃機関が回転された時に車速状態に基準以上の変
化が生じれば、前記情報は誤情報であると判定できる。
このように誤情報判定手段は、自動始動処理開始時の車
速状態に基づいて誤情報か否かを容易に判定できるの
で、特別に誤情報を判定するための検出機構を設けなく
ても誤情報である場合の対策を適切に講じることができ
る。
【0061】請求項26記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項15〜24のいずれか記載の構成
において、前記誤情報判定手段は、前記自動始動手段に
よる内燃機関の燃焼運転を再開させる処理時の車両加速
度状態に基づいて前記誤情報か否かの判定を行うことを
特徴とする。
【0062】内燃機関側の回転が車輪に伝達されること
により車両が飛び出そうとした場合には、車両には加速
度が発生することになる。このため、自動始動処理開始
時の車両加速度状態に基づいて、誤情報判定手段は、誤
情報か否かを容易に判定できるので、誤情報である場合
の対策を適切に講じることができる。
【0063】請求項27記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項15〜24のいずれか記載の構成
において、前記誤情報判定手段は、前記自動始動手段に
よる内燃機関の燃焼運転を再開させる処理時の車速及び
車両加速度状態に基づいて前記誤情報か否かの判定を行
うことを特徴とする。
【0064】自動始動処理開始時の車速及び車両加速度
状態に基づけば、誤情報判定手段は、より確実、かつ容
易に誤情報か否かを判定できるので、誤情報である場合
の対策を一層適切に講じることができる。
【0065】請求項28記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項15〜27のいずれか記載の構成
に加えて、車両の走行開始を検出する走行開始検出手段
と、前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開前
に、前記走行開始検出手段にて車両の走行が開始された
ことが検出された場合には、内燃機関の燃焼運転を再開
させる車両走行時自動始動手段とを備えたことを特徴と
する。
【0066】尚、自動始動手段による内燃機関の燃焼運
転再開前に、走行開始検出手段により、車両の走行開始
が検出される場合としては、例えば、内燃機関の駆動に
より生じる吸気負圧等が坂道において制動できるほど十
分でないために、坂道において重力により車両が走行を
開始した場合などが考えられる。このため自動始動手段
による内燃機関の燃焼運転再開前に車両の走行が開始さ
れた場合には、車両走行時自動始動手段は、内燃機関に
燃焼運転を再開させ、十分な吸気負圧等の駆動エネルギ
ーを発生させる。このことにより、車両に十分な制動力
を生じさせることを可能とし、運転者の制動に反して車
両が走行することを防止できる。
【0067】請求項29記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置は、内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝達
状態を設定する伝達状態設定手段と、燃焼運転が自動停
止されている内燃機関おいて、前記動力伝達系が非伝達
状態あるいは低伝達状態に前記伝達状態設定手段にて設
定されていることを前提として内燃機関始動条件が満足
された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動始
動手段と、前記伝達状態設定手段が設定している前記非
伝達状態あるいは低伝達状態を示す情報が誤情報か否か
を判定する誤情報判定手段と、前記誤情報判定手段にて
誤情報であると判定された場合には、前記自動始動手段
による内燃機関の燃焼運転再開を中止させる自動始動中
止手段とを備えたことを特徴とする。
【0068】本車両用内燃機関自動始動制御装置では、
誤情報判定手段が、伝達状態設定手段にて動力伝達系が
非伝達状態あるいは低伝達状態に設定されていることを
示す情報が誤情報であるか否かを判定している。そして
自動始動中止手段は、誤情報判定手段にて誤情報である
と判定されると自動始動手段による内燃機関の燃焼運転
を再開する処理を中止している。
【0069】したがって、誤情報である場合には、自動
始動手段によるスタータ等の駆動は停止され、更にその
後の内燃機関の燃焼運転の発生も生じない。このため、
車輪に駆動力は伝達されなくなり、運転者の意志に反し
て車両が飛び出すおそれがなくなる。
【0070】請求項30記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝
達状態を設定する伝達状態設定手段と、燃焼運転が自動
停止されている内燃機関おいて、前記動力伝達系が非伝
達状態あるいは低伝達状態に前記伝達状態設定手段にて
設定されていることを前提として内燃機関始動条件が満
足された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動
始動手段と、前記伝達状態設定手段が設定している前記
非伝達状態あるいは低伝達状態を示す情報が誤情報か否
かを判定する誤情報判定手段と、前記誤情報判定手段に
て誤情報であると判定されると、前記自動始動手段によ
る内燃機関の燃焼運転再開時である場合には車両を制動
する自動始動時車両制動手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0071】ここでは、誤情報判定手段にて誤情報であ
るとの判定がなされると、自動始動手段による内燃機関
の燃焼運転再開時である場合には自動始動時車両制動手
段が車両を制動するようにしている。このため、運転者
の意志に反して車両が飛び出すおそれがなくなる。
【0072】請求項31記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置は、内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝達
状態を設定する伝達状態設定手段と、燃焼運転が自動停
止されている内燃機関おいて、前記動力伝達系が非伝達
状態あるいは低伝達状態に前記伝達状態設定手段にて設
定されていることを前提として内燃機関始動条件が満足
された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動始
動手段と、前記伝達状態設定手段が設定している前記非
伝達状態あるいは低伝達状態を示す情報が誤情報か否か
を判定する誤情報判定手段と、前記誤情報判定手段にて
誤情報であると判定された場合には、前記自動始動手段
による内燃機関の燃焼運転再開を中止させる自動始動中
止手段と、前記自動始動中止手段による内燃機関の燃焼
運転再開中止時に車両を制動する自動始動時車両制動手
段とを備えたことを特徴とする。
【0073】ここでは、誤情報判定手段にて誤情報であ
るとの判定がなされると、自動始動中止手段が自動始動
手段による内燃機関の燃焼運転を再開する処理を中止さ
せ、更に自動始動時車両制動手段が車両を制動するよう
にしている。このため、運転者の意志に反して車両が飛
び出すおそれがなくなると共に、車両が制動されている
ので迅速に車両が停止する。こうして車両の飛び出し
を、より確実に防止することができる。
【0074】請求項32記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置は、内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝達
状態を設定する伝達状態設定手段と、燃焼運転が自動停
止されている内燃機関おいて、前記動力伝達系が非伝達
状態あるいは低伝達状態に前記伝達状態設定手段にて設
定されていることを前提として内燃機関始動条件が満足
された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動始
動手段と、前記伝達状態設定手段が設定している前記非
伝達状態あるいは低伝達状態を示す情報が誤情報か否か
を判定する誤情報判定手段と、前記誤情報判定手段にて
誤情報であると判定されると、前記自動始動手段による
内燃機関の燃焼運転再開時である場合には前記動力伝達
系を非伝達状態あるいは低伝達状態にする自動始動時伝
達調整手段とを備えたことを特徴とする。
【0075】ここでは、誤情報判定手段にて誤情報であ
るとの判定がなされると、自動始動手段による内燃機関
の燃焼運転再開時である場合には自動始動時伝達調整手
段が動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状態にして
いる。このため、自動始動手段により内燃機関の燃焼運
転が再開される時にスタータ等により駆動力が生じ、そ
してその後に内燃機関が燃焼運転することとなっても、
内燃機関側からは車輪に駆動力が伝達されなくなり、あ
るいは駆動力が減衰されるので、運転者の意志に反して
車両が飛び出すおそれがなくなる。
【0076】請求項33記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置は、内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝達
状態を設定する伝達状態設定手段と、燃焼運転が自動停
止されている内燃機関おいて、前記動力伝達系が非伝達
状態あるいは低伝達状態に前記伝達状態設定手段にて設
定されていることを前提として内燃機関始動条件が満足
された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動始
動手段と、前記伝達状態設定手段が設定している前記非
伝達状態あるいは低伝達状態を示す情報が誤情報か否か
を判定する誤情報判定手段と、前記誤情報判定手段にて
誤情報であると判定されると、前記自動始動手段による
内燃機関の燃焼運転再開時である場合には前記動力伝達
系を非伝達状態あるいは低伝達状態にする自動始動時伝
達調整手段と、前記自動始動時伝達調整手段にて前記動
力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状態にする際に車
両を制動する自動始動時車両制動手段とを備えたことを
特徴とする。
【0077】ここでは、誤情報判定手段にて誤情報であ
るとの判定がなされると、自動始動手段による内燃機関
の燃焼運転再開時の場合には自動始動時伝達調整手段が
動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状態にすると共
に、更に自動始動時車両制動手段が車両を制動するよう
にしている。このため、運転者の意志に反して車両が飛
び出すおそれがなくなると共に、車両が制動されている
ので迅速に車両が停止する。こうして、運転者の意志に
反した車両の飛び出しを、より確実に防止することがで
きる。
【0078】請求項34記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項32又は33記載の構成におい
て、前記動力伝達系が自動クラッチを配置している場合
には、前記自動始動時伝達調整手段は、前記自動クラッ
チを遮断状態又は半クラッチ状態にすることにより、前
記動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状態にするこ
とを特徴とする。
【0079】ここで自動始動時伝達調整手段は、自動ク
ラッチを用いている場合には、この自動クラッチを遮断
状態又は半クラッチ状態にする。このことにより、内燃
機関側からの駆動力は自動クラッチ部分で遮断又は減衰
されるので、運転者の意志に反して車両が飛び出すおそ
れがなくなる。
【0080】請求項35記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項32又は33記載の構成におい
て、前記動力伝達系がトルクコンバータを備えた自動変
速機を配置している場合には、前記自動始動時伝達調整
手段は、前記自動変速機のシフトを最高速段にすること
により、前記動力伝達系を低伝達状態にすることを特徴
とする。
【0081】ここで自動始動時伝達調整手段は、トルク
コンバータを備えた自動変速機を用いている場合には、
自動変速機のシフトを最高速段にする。このことによ
り、内燃機関側からの駆動力はトルクコンバータで減衰
されるので、運転者の意志に反して車両が飛び出すおそ
れがなくなる。
【0082】請求項36記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項30、31、33、34又は35
記載の構成において、前記自動始動時車両制動手段は、
ブレーキペダルの操作に基づいて生じる制動力を増幅す
るブレーキアシスト機構を制御することにより車両を制
動することを特徴とする。
【0083】自動始動時車両制動手段は、前記ブレーキ
アシスト機構を用いることにより、運転者に代わって自
動的に制動力を生じさせている。このことにより、前述
した誤情報である場合に運転者の意志に反した車両の飛
び出しを防止することができる。
【0084】請求項37記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項30、31、33、34又は35
記載の構成において、前記自動始動時車両制動手段は、
電動式パーキングブレーキを制御することにより車両を
制動することを特徴とする。
【0085】自動始動時車両制動手段は、前記電動式パ
ーキングブレーキを用いることにより、運転者に代わっ
て自動的に制動力を生じさせている。このことにより、
前述した誤情報である場合に運転者の意志に反した車両
の飛び出しを防止することができる。
【0086】請求項38記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項29〜37のいずれか記載の構成
において、前記自動始動手段は、内燃機関を回転電動機
の駆動力により回転させることにより、内燃機関の燃焼
運転を再開させることを特徴とする。
【0087】このように自動始動手段が、回転電動機、
例えばスタータやモータジェネレータなどにより内燃機
関を回転させて自動始動処理を行う場合には、回転電動
機の駆動力が飛び出しの駆動力となり得る。しかし前述
のごとく、自動始動中止手段により回転電動機自体の駆
動力発生を停止したり、自動始動時車両制動手段により
車両を制動したり、あるいは自動始動時伝達調整手段に
より動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状態にする
ことにより、運転者の意志に反した車両の飛び出しを防
止することができる。
【0088】請求項39記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項29〜38のいずれか記載の構成
において、前記誤情報判定手段は、前記自動始動手段に
よる内燃機関の燃焼運転を再開させる処理時の車速状態
に基づいて前記誤情報か否かの判定を行うことを特徴と
する。
【0089】動力伝達系が実際に非伝達状態あるいは低
伝達状態であれば、自動始動手段により内燃機関が回転
されても、その回転は車輪には伝達されないあるいは減
衰されるため、車速に対する寄与は無いか、あるいは問
題ない程度に小さい。もし、伝達状態設定手段により動
力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態に設定されて
いるはずであるにもかかわらず、自動始動手段により内
燃機関が回転された時に車速状態に基準以上の変化が生
じれば、前記情報は誤情報であると判定できる。このよ
うに誤情報判定手段は、自動始動処理開始時の車速状態
に基づいて誤情報か否かを容易に判定できるので、特別
に誤情報を判定するための検出機構を設けなくても誤情
報である場合の対策を適切に講じることができる。
【0090】請求項40記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項29〜38のいずれか記載の構成
において、前記誤情報判定手段は、前記自動始動手段に
よる内燃機関の燃焼運転を再開させる処理時の車両加速
度状態に基づいて前記誤情報か否かの判定を行うことを
特徴とする。
【0091】内燃機関側の回転が車輪に伝達されること
により車両が飛び出そうとした場合には、車両には加速
度が発生することになる。このため、自動始動処理開始
時の車両加速度状態に基づいて、誤情報判定手段は、誤
情報か否かを容易に判定できるので、誤情報である場合
の対策を適切に講じることができる。
【0092】請求項41記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項29〜38のいずれか記載の構成
において、前記誤情報判定手段は、前記自動始動手段に
よる内燃機関の燃焼運転を再開させる処理時の車速及び
車両加速度状態に基づいて前記誤情報か否かの判定を行
うことを特徴とする。
【0093】自動始動処理開始時の車速及び車両加速度
状態に基づけば、誤情報判定手段は、より確実、かつ容
易に誤情報か否かを判定できるので、誤情報である場合
の対策を一層適切に講じることができる。
【0094】請求項42記載の車両用内燃機関自動始動
制御装置では、請求項29〜41のいずれか記載の構成
に加えて、車両の走行開始を検出する走行開始検出手段
と、前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開前
に、前記走行開始検出手段にて車両の走行が開始された
ことが検出された場合には、内燃機関の燃焼運転を再開
させる車両走行時自動始動手段とを備えたことを特徴と
する。
【0095】尚、自動始動手段による内燃機関の燃焼運
転再開前に、走行開始検出手段により、車両の走行開始
が検出される場合としては、例えば、内燃機関の駆動に
より生じる吸気負圧等が坂道において制動できるほど十
分でないために、坂道において重力により車両が走行を
開始した場合などが考えられる。このため自動始動手段
による内燃機関の燃焼運転再開前に車両の走行が開始さ
れた場合には、車両走行時自動始動手段は、内燃機関に
燃焼運転を再開させ、十分な吸気負圧等の駆動エネルギ
ーを発生させる。このことにより、車両に十分な制動力
を生じさせることを可能とし、運転者の制動に反して車
両が走行することを防止できる。
【0096】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、上述し
た発明が適用された車両用内燃機関及びその制御装置の
システム構成図である。ここでは内燃機関としてガソリ
ン式エンジン(以下、「エンジン」と称す)2が用いら
れている。
【0097】エンジン2の出力は、クランク軸2aから
クラッチ4及び手動変速機6を介して、出力軸7側に出
力され、最終的に車輪に伝達される。このエンジン2の
始動は、回転電動機として構成されているスタータ8に
よりリングギアを介してクランク軸2aが回転されるこ
とによりなされる。スタータ8は、スタータリレー8a
を介してバッテリ10から電力を供給されることにより
回転する。スタータリレー8aは、イグニッションキー
によりイグニッションスイッチ12がスタータ位置に切
り替わった場合にスタータ8に対してバッテリ10の電
力を供給するように切り替えられるとともに、エコラン
ECU14の指令によってもスタータ8に対してバッテ
リ10の電力を供給するように切り替えられる。
【0098】本車両のブレーキ機構には、ブレーキペダ
ル16の踏み込み力を増加させる倍力装置としてブレー
キブースタ18が設けられている。ブレーキブースタ1
8は、ダイヤフラム18aにより区画されて形成された
2つの圧力室18b,18cを有している。この内、第
1圧力室18bにはブレーキブースタ圧力センサ18d
が設けられ、第1圧力室18b内のブレーキブースタ圧
力BBPを検出してブレーキブースタ圧力BBPに対応
する信号を出力する。この第1圧力室18bへは、チェ
ック弁18eを介してサージタンク2bから吸気負圧が
供給されている。このチェック弁18eは第1圧力室1
8bからサージタンク2bへの空気の流れを許し、逆の
流れは阻止するものである。
【0099】上記ブレーキブースタ18は次のように機
能する。すなわちブレーキペダル16が踏み込まれてい
ないときには、ブレーキブースタ18内に設けられた負
圧制御バルブ18fは第1圧力室18b内の負圧を第2
圧力室18cへ導入している。このため第1圧力室18
bと第2圧力室18cとは同じ負圧状態となるので、ス
プリング18gによりダイヤフラム18aはブレーキペ
ダル16側に押し戻されている。このためダイヤフラム
18aと連動するプッシュロッド18hはマスタシリン
ダ18i内のピストン(図示略)を押すことはない。
【0100】一方、ブレーキペダル16が踏み込まれる
と、ブレーキペダル16に設けられた入力側ロッド18
jに連動して負圧制御バルブ18fが第1圧力室18b
と第2圧力室18cとの間を遮断するとともに、大気を
第2圧力室18cに導入する。このことにより吸気負圧
状態の第1圧力室18bと大気圧となった第2圧力室1
8cとの間に圧力差が生じる。このためブレーキペダル
16の踏み込み力が倍増されてダイヤフラム18aはス
プリング18gの付勢力に抗してプッシュロッド18h
をマスタシリンダ18i側に押し込む。このことによ
り、マスタシリンダ18i内のピストンが押されて制動
が行われる。
【0101】そして、ブレーキペダル16が踏み戻され
ると、ブレーキペダル16に設けられた入力側ロッド1
8jに連動して負圧制御バルブ18fが第2圧力室18
cと外気側との連通を遮断し、第1圧力室18bと第2
圧力室18cとの間を連通状態にする。このことにより
第2圧力室18c内に第1圧力室18bから吸気負圧が
導入される。このため第1圧力室18bと第2圧力室1
8cとは同圧となる。したがってダイヤフラム18aは
スプリング18gの付勢力によりブレーキペダル16側
に移動して、元の非制動状態に戻る。
【0102】尚、エコランECU14は、エコノミーラ
ンニング(以下、「エコラン」と略す)処理を実行する
ことで、アイドル時にエンジン2を自動停止し、発進操
作時にスタータ8を回転させてエンジン2を自動始動さ
せて車両を発進可能とさせる電子制御回路である。エコ
ランECU14はマイクロコンピュータを中心として構
成されており、内部のROMに書き込まれているプログ
ラムに応じてCPUが必要な演算処理を実行し、その演
算結果に基づいて各種制御を実行している。
【0103】又、エンジン制御のために、エンジンEC
U20が搭載されている。このエンジンECU20もエ
コランECU14と同様にマイクロコンピュータを中心
として構成されている。このエンジンECU20は、運
転者の操作や状況に応じてエンジン2の運転を制御する
ものである。尚、エコランECU14とは相互にデータ
通信が可能とされている。そして、エコランECU14
からエンジン2の自動停止要求がある場合には燃料噴射
弁22から吸気ポートあるいは燃焼室内への燃料噴射を
停止して、エンジン2の燃焼運転を停止する。又、エコ
ランECU14から自動始動要求がある場合には燃料噴
射を開始して燃焼運転を再開する。
【0104】尚、エコランECU14は、ブレーキブー
スタ圧力BBPを検出するブレーキブースタ圧力センサ
18d、クラッチペダル24の踏み込みを検出するクラ
ッチペダルロースイッチ24a、手動変速機6に設けら
れたシフトレバー6aによるシフト状態を検出するシフ
ト位置センサ26、車軸の回転から車速SPDを検出す
る車速センサ30、バッテリ10の放電状態を検出する
ための電流センサ32、エンジンフードの開放を検出す
るエンジンフードスイッチ、ドライバー側のドアの開放
を検出するドライバードアスイッチ、運転者がエコラン
による自動停止処理をキャンセルするためのエコランキ
ャンセルスイッチ、外気温を検出する外気温センサ等の
センサやスイッチ類から制御に必要な情報を得ている。
そして、これらの情報に基づいて、エコランECU14
は各種制御処理を実行する。
【0105】エンジンECU20は、クランク軸2aの
回転数(エンジン回転数NE)を検出するエンジン回転
数センサ34、スロットルバルブ2cの開度(スロット
ル開度TA)を検出するスロットル開度センサ36、エ
ンジン2の冷却水温度THWを検出する水温センサ、排
気成分から空燃比A/Fを検出する空燃比センサ、アク
セルペダルの踏み込み量(アクセル開度ACCP)を検
出するアクセル開度センサ、ステアリングによる操舵角
θを検出する舵角センサ、エンジン2により駆動される
エアコンの負荷状態を検出するエアコンスイッチ等のセ
ンサやスイッチ類から制御に必要な情報を得ている。そ
して、これらの情報に基づいて、エンジンECU20
は、制御処理、例えばスロットルモータ2dによりスロ
ットルバルブ2cの回転位置を調整するスロットル開度
TAの調整制御や、燃料噴射弁22に対する噴射量や噴
射停止のための制御や、点火制御その他の制御を実行し
ている。
【0106】次に、自動停止自動始動を実行するエコラ
ンモード遷移制御を図2,3,4のフローチャートに示
す。本処理は、エコランECU14にて短時間周期で繰
り返し実行される処理である。なお個々の処理内容に対
応するフローチャート中のステップを「S〜」で表す。
【0107】本制御が開始されると、まず、現在のエコ
ランモードが0〜4のいずれに存在するか否かが判定さ
れる(S110)。ここで、イグニッションスイッチ1
2がオンされた直後であって、エコランモード=0に初
期設定されているとすると、次にイグニッションキーの
操作によるスタータ8の回転によりエンジン始動が完了
したか否かが判定される(S120)。エンジン始動が
完了していなければ(S120で「NO」)、このまま
一旦本処理を終了する。
【0108】エコランモード=0の状態でイグニッショ
ンキー操作によりエンジン始動が完了すれば(S120
で「YES」)、エコランモードには「1」が設定され
る(S130)。このエコランモード=1は、エンジン
2が燃焼運転により回転している状態を示している。
【0109】そして、次の制御周期のステップS110
では、エコランモード=1と判定されるので、まず、エ
ンジンストールか否かが判定される(S140)。ここ
で、もしエンジンストールを生じた場合には(S140
で「YES」)、エコランモードには「0」が設定され
る(S150)。したがって、次の制御周期のステップ
S110では、エコランモード=0と判定されるので、
前述した自動停止処理によらないエンジン停止状態での
処理(S120,S130)が実行される。
【0110】エンジンストールしていない場合には(S
140「NO」)、次に自動停止前提条件が成立したか
否かが判定される(S160)。この自動停止前提条件
とは、例えば、エンジン冷却水温が水温80℃以上、空
燃比学習制御完了、ブレーキブースタ圧力BBPが十分
な負圧状態、バッテリ10が十分な充電状態、エアコン
オフ(又は外気温0℃以上)、運転席ドア閉、エンジン
フード閉、エコランキャンセルスイッチオフ、走行履歴
有り、車速SPD=0といった条件であり、これらのす
べての条件が満足された場合に、自動停止前提条件が成
立する。
【0111】この自動停止前提条件が成立していない場
合には(S160で「NO」)、このまま一旦本処理を
終了する。したがって、エンジン2は燃焼運転を継続す
る。一方、自動停止前提条件が成立した場合には(S1
60で「YES」)、次に、シフトレバー6aがニュー
トラルであってクラッチオン(クラッチペダルロースイ
ッチ24aがオフ:クラッチが接続されている)である
か否かが判定される(S170)。ニュートラルでない
場合及びクラッチオンでない場合の一方又は両方である
場合には(S170で「NO」)、このまま一旦本処理
を終了する。したがって、エンジン2は燃焼運転を継続
する。
【0112】一方、ニュートラルであってクラッチオン
であれば(S170で「YES」)、エコランモードに
は「2」が設定される(S180)。すなわち、全ての
自動停止条件が満足されたので、自動停止制御中を表す
ためにエコランモード=「2」とされる。
【0113】そして、次の制御周期のステップS110
では、エコランモード=2と判定されるので、まず、エ
ンジンECU20へエンジン2の停止要求を送信する
(S190)。このことにより、エンジンECU20側
では燃料噴射弁22からの燃料噴射を停止することでエ
ンジン2の燃焼運転を停止する。
【0114】次に、エンジン2が停止したか否かが判定
される(S200)。具体的には、エンジン回転数NE
が0rpmになったか否かが判定される。燃焼が停止し
てもNE>0rpmである間は(S200で「N
O」)、このまま一旦本処理を終了する。そして、NE
=0rpmとなれば(S200で「YES」)、エコラ
ンによる自動停止中を表すためにエコランモードが
「3」とされる(S210)。
【0115】次の制御周期では、エコランモード=3と
判定されるので、次にクラッチオンか否かが判定される
(S220)。運転者がクラッチペダル24を踏み込ん
でいなければ(S220で「YES」)、次にエンジン
2から車輪への駆動力非伝達状態を示すフラグXCLに
「OFF」を設定する(S230)。そして、ブレーキ
ブースタ圧力BBPが、ブレーキアシスト力が十分であ
ることを判断するための基準圧力KPより大きいか否か
が判定される(S240)。BBP≧KPであれば(S
240で「YES」)、次に車速SPDが0km/hか
否かが判定される(S250)。SPD=0km/hで
あれば(S250で「YES」)、このまま一旦本処理
を終了する。このように、ステップS220,S24
0,S250にて「YES」と判定されている限り、エ
コランモードが「3」に維持され、エンジン自動停止状
態が継続する。
【0116】ここで運転者がクラッチペダル24を踏み
込んでクラッチペダルロースイッチ24aがオンとなる
ことによりクラッチオフが検出されると(S220で
「NO」)、次にシフトレバー6aがニュートラル位置
にあるか否かが判定される(S252)。ニュートラル
位置でなければ(S252で「NO」)、前述したステ
ップS230に移行する。
【0117】シフトレバー6aがニュートラル位置であ
れば(S252で「YES」)、次にフラグXCLに
「ON」を設定する(S260)。そして自動始動制御
中を表すためにエコランモードが「4」とされる(S2
70)。
【0118】一方、BBP<KPとなった場合(S24
0で「NO」)、あるいはSPD>0km/hとなった
場合(S250で「NO」)には、エコランモードが
「4」とされる(S270)。この時、フラグXCLは
「OFF」のままである。
【0119】次の制御周期のステップS110では、エ
コランモード=4と判定されるので、まず、エンジンE
CU20へエンジン2の始動要求を送信する(S28
0)。このことにより、エンジンECU20側では燃料
噴射弁22からの燃料噴射を可能とする。そして、スタ
ータ8をオンしてクランク軸2aを回転させる(S29
0)。このことによりエンジン2の始動処理が開始され
る。
【0120】次にフラグXCLが「ON」か否かが判定
される(S300)。XCL=「ON」であれば(S3
00で「YES」)、すなわち手動変速機6がニュート
ラルの状態で、運転者のクラッチペダル24の操作によ
りクラッチ4が遮断されたことにより、エコランモード
=4、すなわち自動始動が開始されたことを示してい
る。このことから次に車両加速度Gが次式1のごとく算
出される(S310)。
【0121】
【数1】 G ← (SPD − SPDO)/Δt … [式1] ここで、SPDは今回の制御周期時の車速、SPDOは
前回の制御周期時の車速、Δtは制御周期を表してい
る。
【0122】そしてこのようにして求めた車両加速度G
が基準加速度KG以上か否かが判定される(S32
0)。この基準加速度KGは、車両の飛び出し有無を区
別する値であり、例えば、スタータ8により回転される
クランク軸2aの動力が車輪に伝達された場合に車両に
生じると予測される加速度の下限値を表している。
【0123】そしてクラッチオフでかつニュートラルで
あると検出されているにもかかわらずG≧KGであれば
(S320で「YES」)、次にG≧KGである状態が
基準時間T以上継続しているか否かが判定される(S3
30)。最初は、継続時間が不足なので(S330で
「NO」)、このまま一旦本処理を終了する。
【0124】以後、G≧KGである状態が基準時間T以
上継続すれば(S330で「YES」)、クラッチオフ
でかつニュートラルであるとの情報は誤情報であると判
明するので、直ちに、スタータ8の回転は停止されて
(S340)、次にエコランモード=3に設定して時間
Tsの間、本処理を停止する設定を行う(S350)。
【0125】したがって、時間Ts後に、エコランモー
ド=3にて、ステップS220から処理が開始される。
そして、この時に、クラッチオンであってかつ手動変速
機6がニュートラル以外であるとの正確な情報が得られ
れば、ステップS220にて「YES」と判定されるよ
うになり、以後、エコランモード=3の状態を維持す
る。そして、実際に運転者が手動変速機6のニュートラ
ル状態で運転者のクラッチペダル24を踏み込めば、自
動始動条件が成立し、エコランモード=4となり、スタ
ータ8により自動始動が試みられる。
【0126】このように実際にクラッチオフ及びニュー
トラル状態でエコランモード=4となった場合には、エ
コランモード=4の当初からG<KGとなるか、あるい
はG≧KGである状態が基準時間T以上継続せずに、G
<KGとなる。このことによりステップS320で「N
O」と判定されて、エンジン2が始動完了したか否かが
判定される(S360)。例えば、NE≧500rpm
となった場合には始動完了したと判定する。エンジン2
が始動完了していなければ(S360で「NO」)、エ
ンジン始動不可能時処理(S365)を実行して、一旦
本処理を終了する。尚、このエンジン始動不可能時処理
(S365)は、或る時間、ステップS360にて「N
O」と判定され続けた場合に、スタータ8の動力による
エンジン回転を停止して、ステップS350の処理と同
様に時間Tsの間、処理を停止した後、エコランモード
=3に戻す処理である。
【0127】エンジン2が始動完了すれば(S360で
「YES」)、次に、スタータ8をオフして(S37
0)、そしてエコランモードが「1」とされる(S38
0)。したがって次の制御周期では、前述したごとくエ
ンジン2が燃焼運転されている状態に戻る。
【0128】一方、XCL=「OFF」であれば(S3
00で「NO」)、直ちに、エンジン2が始動完了した
か否かが判定される(S360)。エンジン2が始動完
了していなければ(S360で「NO」)、エンジン始
動不可能時処理(S365)の後に一旦本処理を終了す
る。そして、以後、エンジン2が始動完了すれば(S3
60で「YES」)、次に、スタータ8をオフして(S
370)、エコランモードが「1」とされる(S38
0)。したがって次の制御周期では、前述したごとくエ
ンジン2が燃焼運転されている状態に戻る。XCL=
「OFF」の場合には、BBP<KP(S240で「N
O」)あるいはSPD>0km/h(S250で「N
O」)でエコランモード=4とされた(S270)場合
であり、ブレーキブースタ圧力BBPの不足により十分
な制動力が発生せず、あるいはこのことにより坂道にお
いて車両が走行し始めているとして、直ちにエンジン2
を始動させて、吸気負圧を発生させている。
【0129】図5のタイミングチャートに本実施の形態
における処理の一例を示す。時刻t0前ではエコランモ
ード=1で次第に減速している。そして時刻t0にてク
ラッチオフすることでエンジン2と車輪とを非連動状態
にして、時刻t1にて車両を停止させる(SPD=0k
m/h)。停車後の時刻t2にて手動変速機6をニュー
トラル位置に移動させる。続いて時刻t3にてクラッチ
オンに戻す。この時、既に前提条件は全て成立(S16
0で「YES」)していることから、エコランモード=
2となり(S180)、エコランECU14はエンジン
ECU20にエンジン停止を要求する(S190)。こ
のことにより燃料噴射が停止されてエンジン回転数NE
は低下する。NE=0rpmとなった時刻t4にて(S
200で「YES」)、エコランモード=3となる(S
210)。
【0130】以後、エンジン2は停止を継続し、時刻t
5において運転者が走行を開始しようとしてクラッチペ
ダル24を踏み込むと(S220で「NO」、S252
で「YES」)、フラグXCLが「ON」(S26
0)、エコランモード=4となり(S270)、スター
タ8が駆動されて(S290)、エンジン回転数NEが
上昇する。この時、XCL=「ON」となっているため
ステップS300にて「YES」と判定されるが、クラ
ッチ4は遮断状態にあり、更に手動変速機6はニュート
ラルであることから、スタータ8の回転によっても車速
SPD=0km/hのままであるので車両加速度Gも0
のままである(S320で「NO」)。したがって、ス
タータ8によるクランキングは継続され、時刻t6にて
エンジン始動は完了する(S360で「YES」)。そ
して、スタータ8はオフされて(S340)、エコラン
モード=1となり(S380)、エンジン2は燃焼運転
を継続する。そして、時刻t7にてシフトレバー6aが
第1速に入れられて、時刻t8にてクラッチ4が接続さ
れることにより、車両は走行を開始する。
【0131】図6のタイミングチャートでは、シフト位
置センサ26及びクラッチペダルロースイッチ24aに
おいて共に誤検出をした場合の例を示している。時刻t
10〜時刻t14については、図5の時刻t0〜時刻t
4と同じ状態で推移している。そして、時刻t15にお
いて運転者がシフトレバー6aを動かしたことにより、
実際のシフトはニュートラル以外に入ったが、シフト位
置センサ26ではニュートラルのままであると誤検出を
しているものとする。そして、時刻t16にて、クラッ
チペダル24が踏み込まれていないのにもかかわらず、
クラッチペダルロースイッチ24aの誤検出によりクラ
ッチペダル24を踏み込んだ(クラッチオフ)と検出さ
れたものとする(S220で「NO」、S252で「Y
ES」)。したがって、XCL=「ON」とされて(S
260)、エコランモード=4となる(S270)。こ
のことにより、スタータ8が駆動されて(S290)、
エンジン回転数NEが上昇する。この時、クラッチ4は
実際には接続状態にあり、更に手動変速機6はニュート
ラル以外の状態であることから、クランク軸2aと車輪
とは連動している。このため、スタータ8の回転によっ
て車速SPD及び車両加速度Gが上昇し、G≧KGとな
る(S320で「YES」:時刻t17)。そして、G
≧KGの状態が時間T継続後(時刻t18)に、スター
タ8はオフされ(S340)、エコランモード=3とし
て時間Ts後に処理が再開されるよう設定される(S3
50)。
【0132】そして、時間Ts経過後(時刻t19)に
て正確に検出されるようになれば、ステップS220に
て「YES」と判定されるので、XCL=「OFF」と
なり(S230)、そしてエコランモード=3の状態が
継続する。その後、運転者がシフトレバー6aをニュー
トラルに戻して(時刻t20)、クラッチペダル24を
踏み込めば(S220で「NO」、S252で「YE
S」:時刻t21)、XCL=「ON」とされて(S2
60)、エコランモード=4となる(S270)。この
時には、クランク軸2aと車輪とは連動していないの
で、スタータ8の回転によって車速SPD及び車両加速
度Gは上昇しない(S320で「NO」)。そしてエン
ジン始動が完了すれば(S360で「YES」)、スタ
ータ8がオフされて(S370)、エコランモード=1
となる(S380:時刻t22)。
【0133】図7のタイミングチャートでは、エコラン
モード=3において坂道において車両が重力により移動
し始めた場合における処理の一例を表している。時刻t
30〜時刻t34については、図5の時刻t0〜時刻t
4と同じ状態で推移している。
【0134】エコランモード=3における時刻t35に
て車速SPD>0km/hとなったことが検出されると
(S250にて「NO」)、直ちにエコランモード=4
に入って、スタータ8がオンされ(S290)、そして
エンジン2の始動が完了する(時刻t36)。このこと
により、サージタンク2bに十分な負圧が発生し、ブレ
ーキブースタ18の第1圧力室18bへ供給されること
により、ブレーキブースタ18によるブレーキアシスト
力が高まって、車両を停止させることができる(時刻t
37)。
【0135】上述した構成において、ステップS22
0,S252が伝達状態検出手段としての処理に、ステ
ップS270,S280,S290が自動始動手段及び
車両走行時自動始動手段としての処理に、ステップS2
60,S300,S310,S320,S330が誤情
報判定手段としての処理に、ステップS340,S35
0が自動始動中止手段としての処理に、ステップS25
0が走行開始検出手段としての処理に相当する。
【0136】以上説明した本実施の形態1によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).ステップS220,S252の判定にて、クラ
ッチ4が遮断され(S220で「NO」)、手動変速機
6がニュートラルにある場合(S252で「YE
S」)、XCL=「ON」とし(S260)、エコラン
モード=4に設定している(S270)。このことによ
り、エコランモード=4が実行された場合に、ステップ
S300にて「YES」と判定されることにより、ステ
ップS310〜330にて、ステップS220,S25
2の判定情報が誤情報か否かを判断している。
【0137】したがって、シフト位置センサ26やクラ
ッチペダルロースイッチ24aにて誤検出された等の理
由により、スタータ8の回転時にクラッチ4が接続状態
でかつ手動変速機6がニュートラル以外の状態にあった
としても、図6に示したごとく、車両がわずかに動き始
めた時に直ちにスタータ8を停止している。このため、
動力伝達系が伝達状態にあってもスタータ8の動力は車
輪に伝達されなくなり、運転者の意志に反して車両が飛
び出すおそれがなくなる。
【0138】(ロ).車両の飛び出し直前の状態を車両
加速度Gにて判断している。この加速度は、前記式1に
示したごとく車速SPDの時間変化から容易に算出でき
る。したがって、既に存在する車速センサ30を用い
て、動力伝達系が非伝達状態にあるとの情報が誤情報で
あるか否かを、コストアップを招くことなく容易に判断
でき、適切にスタータ8を停止しエコランモード=3に
戻すことができる。
【0139】(ハ).誤情報である場合にはエコランモ
ード=3に戻しているため、再度、手動変速機6がニュ
ートラルにある状態にて、運転者がクラッチペダル24
を踏み込めば、エンジン2を自動始動させることができ
るので、始動操作が効率的となる。
【0140】(ニ).誤情報との判定によりスタータ8
を停止した後、時間Tsの間、処理を停止して、エコラ
ンモード=3の処理に戻している。このため時間Tsの
間にシフト位置センサ26やクラッチペダルロースイッ
チ24aが正しく検出されるようになれば、エコランモ
ード=3を維持できるので、誤情報によるエコランモー
ド=4の繰り返しが防止される。
【0141】(ホ).尚、車両が坂道に停止し、エコラ
ンモード=3の期間にブレーキブースタ18によるアシ
スト力が坂道に対しては不足したものとなった場合に
は、重力により車両が移動することがある(S250で
「NO」)。このような場合には、直ちにエコランモー
ド=4に移行して(S270)、エンジン2を始動させ
ている。このようにサージタンク2bに十分な負圧を発
生させて、ブレーキブースタ18の第1圧力室18bへ
供給することで、ブレーキブースタ18によるブレーキ
アシスト力を高めることができ、車両を安全に停止させ
ることができる。
【0142】[実施の形態2]本実施の形態では、前記
実施の形態1の構成に対して、図8に示すごとくの電動
式パーキングブレーキ50が設けられている。電動式パ
ーキングブレーキ50は、ブレーキモータ52、ブレー
キパッド54,56、ディスクロータ58及びキャリパ
(図示せず)を備えている。ディスクロータ58は車輪
に対して共に回転するように取り付けられ、ディスクロ
ータ58の外周部に配設されたキャリパは、ディスクロ
ータ58の表面に対向するようにブレーキパッド54,
56を備えている。エコランECU14は、ブレーキモ
ータ52を駆動することでブレーキパッド54,56を
ディスクロータ58に押圧して車両を停止状態に維持す
る制動力を発生することができる。
【0143】又、エコランモード遷移制御処理として、
図4に示した処理の代わりに、図9に示す処理が実行さ
れている。図4と同一ステップ番号は既に前記実施の形
態1にて説明したごとくである。又、他の構成は、特に
説明しない限り前記実施の形態1と同じである。
【0144】図9の処理が前記図4の処理と異なるの
は、クラッチオフで且つ手動変速機6がニュートラルで
ある情報が誤情報であることが判明すると(S330で
「YES」)、スタータ8の回転駆動が停止された後
(S340)、電動式パーキングブレーキ50をオン状
態にする(S345)点である。すなわち、誤情報判明
時には、エコランECU14は、ブレーキモータ52を
駆動して、ブレーキパッド54,56をディスクロータ
58に押圧して制動力を発生させる。その後、エコラン
モード=3として、時間Tsの間は本処理を停止するよ
うに設定する(S350)。
【0145】又、エンジン始動が完了した後(S360
で「YES」)、スタータ8をオフした後(S370)
に電動式パーキングブレーキ50をオフにしている(S
374)点である。すなわち、始動完了時には、エコラ
ンECU14は、ブレーキモータ52を駆動して、ブレ
ーキパッド54,56による押圧からディスクロータ5
8を開放して制動力を消滅させる。その後、エコランモ
ードが「1」とされる(S380)。
【0146】図10に本実施の形態の処理の一例を示
す。ここでは、シフト位置センサ26及びクラッチペダ
ルロースイッチ24a共に誤検出をした場合の例を示し
ている。時刻t40〜時刻t52については、前記実施
の形態1にて述べた図6の時刻t10〜時刻t22と同
じ状態で推移している。ただし、車両加速度G≧KGの
状態が基準時間T以上継続した時刻t48では、スター
タ8はオフされると共に、電動式パーキングブレーキ5
0がオンされる。このことにより車両は直ちに停止す
る。更に、始動が完了した時刻t52では電動式パーキ
ングブレーキ50はオフされている。
【0147】上述した構成において、ステップS345
が自動始動時車両制動手段としての処理に相当する。以
上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得ら
れる。
【0148】(イ).前記実施の形態1の(イ)〜
(ホ)と同じ効果を得られる。 (ロ).車両の飛び出し直前の状態が判明すると(S3
30で「YES」)、スタータ8の停止と共に、電動式
パーキングブレーキ50により車両を制動している。こ
のため、運転者の意志に反して車両が飛び出すおそれが
なくなると共に、車両が制動されているので迅速に車両
が停止する。したがって車両の飛び出しを、より確実に
防止することができる。
【0149】[実施の形態3]本実施の形態では、前記
実施の形態1の構成におけるクラッチ4と手動変速機6
との組み合わせの代わりに、トルクコンバータを備えた
変速段が5速の自動変速機(オートマチックトランスミ
ッション:以下、「AT」と略す)が用いられている。
したがってクラッチペダル24及びこれに関連する構成
は存在しない。このATはエンジンECU20によって
変速段が自動制御される。
【0150】又、エコランモード遷移制御処理として、
図2,3,4に示したエコランモード遷移制御処理の代
わりに、図11,12,13に示す処理が実行されてい
る。図2,3,4と同一ステップ番号は既に前記実施の
形態1にて説明したごとくである。又、他の構成は、特
に説明しない限り前記実施の形態1と同じである。
【0151】本制御が開始されると、まず、現在のエコ
ランモードが0〜4のいずれに存在するか否かが判定さ
れる(S110)。ここで、イグニッションスイッチ1
2がオンされた直後であって、エコランモード=0に初
期設定されているとすると、前記実施の形態1にて述べ
たごとくステップS120,S130の処理が実行され
る。
【0152】そして、エンジン始動が完了することで
(S120で「YES」)、ステップS130の処理に
てエコランモード=1に設定されると、次の制御周期の
ステップS110では、エコランモード=1と判定さ
れ、まず、エンジンストールか否かが判定される(S1
40)。ここで、エンジンストールを生じた場合には
(S140で「YES」)、エコランモードには「0」
が設定される(S150)。したがって、次の制御周期
のステップS110では、エコランモード=0と判定さ
れるので、前述した自動停止処理によらないエンジン停
止状態での処理(S120,S130)が実行される。
【0153】エンジンストールしていない場合には(S
140「NO」)、次に自動停止前提条件が成立したか
否かが判定される(S160)。この自動停止前提条件
とは、例えば、エンジン冷却水温が水温80℃以上、空
燃比学習制御完了、ブレーキブースタ圧力BBPが十分
な負圧状態、バッテリ10が十分な充電状態、エアコン
オフ(又は外気温0℃以上)、運転席ドア閉、エンジン
フード閉、エコランキャンセルスイッチオフ、走行履歴
有り、車速SPD=0といった条件であり、これらのす
べての条件が満足された場合に、自動停止前提条件が成
立する。
【0154】この自動停止前提条件が成立していない場
合には(S160で「NO」)、このまま一旦本処理を
終了する。したがって、エンジン2は燃焼運転を継続す
る。一方、自動停止前提条件が成立した場合には(S1
60で「YES」)、次に、ATのシフトレバー位置
が、N(ニュートラル)レンジあるいはP(パーキン
グ)レンジであるか否かが判定される(S175)。N
レンジでもPレンジでもない場合には(S175で「N
O」)、このまま一旦本処理を終了する。したがって、
エンジン2は燃焼運転を継続する。
【0155】一方、Nレンジ又はPレンジであれば(S
175で「YES」)、エコランモードには「2」が設
定される(S180)。すなわち、全ての自動停止条件
が満足されることにより、自動停止のためにエコランモ
ードが「2」とされる。
【0156】そして、次の制御周期のステップS110
では、エコランモード=2と判定されるので、まず、エ
ンジンECU20へエンジン2の停止要求を送信する
(S190)。このことにより、エンジンECU20側
では燃料噴射弁22からの燃料噴射を停止することで燃
焼運転を停止する。
【0157】次に、エンジン2が停止したか否かが判定
される(S200)。ここではエンジン回転数NEが0
rpmになったか否かが判定される。燃焼が停止しても
NE>0rpmである間は(S200で「NO」)、こ
のまま一旦本処理を終了する。そして、NE=0rpm
となれば(S200で「YES」)、エコランECU1
4はエンジンECU20に要求してATを制御してギア
を最高速段(ここでは第5速)に固定させる(S20
5)。そして、エコランモードが「3」とされる(S2
10)。
【0158】次の制御周期では、エコランモード=3と
判定されるので、次にアクセルオフ(アクセルペダルが
踏み込まれていない状態)か否かが判定される(S22
2)。アクセルオフの条件が成立していなければ(S2
22で「NO」)、次に運転者のシフト操作による自動
始動ではないことを示すために、フラグXSFに「OF
F」を設定する(S232)。そして、ブレーキブース
タ圧力BBPが基準圧力KPより大きいか否かが判定さ
れる(S240)。BBP≧KPであれば(S240で
「YES」)、次に車速SPDが0km/hか否かが判
定される(S250)。SPD=0であれば(S250
で「YES」)、このまま一旦本処理を終了する。
【0159】又、アクセルオフの条件が成立していれば
(S222で「YES」)、次に運転者によりシフト操
作が有ったか否かが判定される(S224)。シフト操
作が無ければ(S224で「NO」)、前述したステッ
プS232の処理に移行する。
【0160】ここで運転者がアクセルオフ状態で(S2
22で「YES」)、シフト操作を実行した場合には
(S224で「YES」)、フラグXSFに「ON」を
設定する(S262)。そしてエコランモードが「4」
とされる(S270)。
【0161】一方、BBP<KPとなった場合(S24
0で「NO」)、あるいはSPD>0km/hとなった
場合(S250で「NO」)には、エコランモードが
「4」とされる(S270)。この場合はフラグXSF
は「OFF」のままである。
【0162】次の制御周期のステップS110では、エ
コランモード=4と判定されるので、まず、エンジンE
CU20へエンジン2の始動要求を送信する(S28
0)。このことにより、エンジンECU20側では燃料
噴射弁22からの燃料噴射を可能とする。そして、スタ
ータ8をオンする(S290)。このことによりエンジ
ン2の始動が開始される。
【0163】次にフラグXSFが「ON」か否かが判定
される(S302)。XSF=「ON」であれば(S3
02で「YES」)、すなわち運転者のシフト操作によ
り、エコランモード=4となって自動始動が開始された
ことを示している。したがって、次に車両加速度Gが前
記式1のごとく算出される(S310)。
【0164】そしてこのようにして求めた車両加速度G
が基準加速度KD以上か否かが判定される(S32
2)。この基準加速度KDは、ATのギアが最高速段以
外の状態にある時にスタータ8により回転されるクラン
ク軸2aのトルクが車輪に伝達されることにより車両が
飛び出しを生じる際の加速度を表している。G≧KDで
あれば(S322で「YES」)、次にG≧KDである
状態が基準時間TD以上継続しているか否かが判定され
る(S332)。最初は、基準時間TD未満なので(S
332で「NO」)、このまま一旦本処理を終了する。
【0165】以後、G≧KDである状態が基準時間TD
以上継続すれば(S332で「YES」)、直ちに、ス
タータの回転駆動は停止されて(S340)、ATのギ
アを最高速段に固定する設定が解除され(S346)、
次にダッシュボードの警告ランプにて自動始動されない
ことを示し(S352)、エコランモードが「0」にさ
れる(S354)。すなわち、イグニッションキーによ
り始動する状態とする。
【0166】このように運転者によるシフトレバー操作
により自動始動される場合には、車両加速度Gの状態に
よっては自動始動を中止している。尚、G≧KDである
状態が基準時間TD以上継続せずにG<KDとなった場
合、あるいは最初からG<KDであった場合には(S3
22で「NO」)、エンジン2が始動完了したか否かが
判定される(S360)。例えば、NE≧500rpm
となった場合には始動完了したと判定する。エンジン2
が始動完了していなければ(S360で「NO」)、前
記実施の形態1で述べたごとくエンジン始動不可能時処
理(S365)を実行して、一旦本処理を終了する。
【0167】そして、エンジン2が始動完了すれば(S
360で「YES」)、次に、スタータ8をオフする
(S370)。そして、アクセルオン又はブレーキオン
のいずれかのタイミングにて、ATギアの最高速段固定
を解除して通常のAT制御に戻るように設定する(S3
75)。そしてエコランモードが「1」とされて(S3
80)、一旦本処理を終了する。したがって次の制御周
期では、前述したごとくエンジン2が燃焼運転されてい
る状態となる。このエコランモード=1の状態にて、前
記ステップS375の設定により、アクセルオン又はブ
レーキオンのいずれかのタイミングにて、ATギアの最
高速段固定を解除して通常のAT制御に戻る。
【0168】一方、XSF=「OFF」であれば(S3
02で「NO」)、直ちに、エンジン2が始動完了した
か否かが判定される(S360)。エンジン2が始動完
了していなければ(S360で「NO」)、エンジン始
動不可能時処理(S365)の後に一旦本処理を終了す
る。そして、エンジン2が始動完了すれば(S360で
「YES」)、次に、スタータ8をオフして(S37
0)、前述したATギアの最高速段固定解除設定を実行
し(S375:最高速段固定がなされていない場合には
実質的な処理はなされない)、エコランモードが「1」
とされて(S380)、一旦本処理を終了する。したが
って次の制御周期では、前述したごとくエンジン2が燃
焼運転されている状態となる。
【0169】図14のタイミングチャートに本実施の形
態における処理の一例を示す。時刻t60前ではエコラ
ンモード=1で次第に減速している。そして時刻t60
にて車速SPD=0km/hとなる。停車後の時刻t6
1にて運転者はシフトレバーをNレンジ又はPレンジに
入れる。このことにより、エコランモード=2となり、
エコランECU14はエンジンECU20にエンジン停
止を要求するので、燃料噴射が停止されてエンジン回転
数NEは低下する。NE=0rpmとなった時刻t62
にて、ATのギアは第5速に固定され、エコランモード
=3となる。
【0170】以後、エンジン2は停止を継続し、途中、
時刻t63においてブレーキがオフとなる。そして、時
刻t64において運転者が走行を開始しようとしてアク
セルオフ状態でシフトレバー操作(Dレンジに入れる)
を行うと、エコランモード=4となりスタータが駆動さ
れてエンジン回転数NEが上昇する。この時、フラグX
SFが「ON」となるが、ATのギアは第5速となって
いるので、スタータの駆動力のほとんどがトルクコンバ
ータで吸収されて車速SPD及び車両加速度Gは上昇し
ない。したがって、スタータによるクランキングは継続
され、時刻t65にてエンジン始動は完了する。以後、
エコランモード=1となり、エンジン2は燃焼運転を継
続する。そして、時刻t66にてアクセルオンとなると
ATのギアは第5速固定を解除されて通常の変速段制御
となるため、ATは第1速となって車両は走行を開始す
る。
【0171】図15のタイミングチャートでは、時刻t
72にてATのギアが最高速段に設定する制御を実行し
たにもかかわらず最高速段になっていなかったことによ
り、ATのギアが最高速段にあるとの誤情報のもとに始
動がなされた状態を示している。時刻t70〜時刻t7
3については、ATの変速段を除いて図14の時刻t6
0〜時刻t63と同じ状態で推移している。そして、時
刻t74において運転者が走行を開始しようとしてアク
セルオフ状態でシフトレバー操作(Dレンジに入れる)
を行うと、エコランモード=4となりスタータが駆動さ
れてエンジン回転数NEが上昇する。この時、フラグX
SFが「ON」となるが、ATのギアは第5速になく、
ここでは第1速となっているので、スタータの回転は、
トルクコンバータで高伝達状態で車輪側に伝達されて、
車速SPD及び車両加速度Gを上昇させる。そして時刻
t75にて車両加速度G≧KDとなり、これが時間TD
の間、継続することにより(S332で「YES」)、
エンジン始動のために前提としている情報(ここでは、
ATのギアを第5速に設定したとの前提情報)には誤情
報があることになる。したがって、直ちに、スタータの
回転駆動は停止されて(S340:時刻t76)、AT
のギアを最高速段に固定する設定が解除され(S34
6)、次にダッシュボードの警告ランプにて自動始動さ
れないことを示し(S352)、エコランモードが
「0」にされる(S354)。すなわち、イグニッショ
ンキーにより始動する状態とする。
【0172】上述した構成において、ステップS205
が伝達状態設定手段としての処理に、ステップS27
0,S280,S290が自動始動手段及び車両走行時
自動始動手段としての処理に、ステップS262,S3
02,S310,S322,S332が誤情報判定手段
としての処理に、ステップS340,S354が自動始
動中止手段としての処理に、ステップS250が走行開
始検出手段としての処理に相当する。
【0173】以上説明した本実施の形態3によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).ステップS205の処理にて、ATのギアを最
高速段に固定して、その後、エコランモード=3に移行
している(S210)。したがって、ATのギアが最高
速段にあるとの前提の下に、アクセルオフにあって(S
222で「YES」)、シフト操作が有れば(S224
で「YES」)、XSF=「ON」とし(S262)、
エコランモード=4としている(S270)。そして、
エコランモード=4が実行された場合に、ステップS3
02にて「YES」と判定されることにより、ステップ
S310,S322,S332にて、ATのギアが最高
速段に設定されているとの情報が誤情報か否かを判断し
ている。
【0174】したがって、何らかの原因でATのギアが
最高速段に設定されていない状態にあったとしても、図
15に示したごとく、車両がわずかに動き始めた時に直
ちにスタータを停止して、エコランモード=0にしてい
る。このため、エンジンから車輪に動力が高伝達率で伝
達できる状態であっても、スタータの駆動力は車輪に伝
達されなくなり、運転者の意志に反して車両が飛び出す
おそれがなくなる。
【0175】(ロ).前記実施の形態1の(ロ)に述べ
たごとく、既に存在する車速センサを用いてATのギア
を最高速段に固定した情報が誤情報であるか否かを判断
しているため、コストアップを招くことなく容易に判断
でき、適切にスタータを停止してエコランモード=0に
することができる。
【0176】(ハ).前記実施の形態1の(ホ)に述べ
たごとく、車両を安全に停止させることができる。 [実施の形態4]本実施の形態では、前記実施の形態3
の構成に対して、前記実施の形態2にて説明した図8に
示すごとくの電動式パーキングブレーキ50が設けられ
ている。したがってエコランECU14は、自動的に車
両を停車状態に維持する制動力を発生することができ
る。
【0177】又、エコランモード遷移制御処理として、
図13に示したエコランモード=4での処理の代わりに
図16に示す処理が実行されている。これ以外の処理は
特に説明しない限り前記実施の形態3と同じである。
【0178】図16に示すエコランモード=4の処理で
は、まず、エンジンECU20へエンジン2の始動要求
を送信する(S280)。このことにより、エンジンE
CU20側では燃料噴射弁22からの燃料噴射を可能と
する。そして、スタータ8をオンする(S290)。こ
のことによりエンジン2の始動が開始される。
【0179】次にフラグXSFが「ON」か否かが判定
される(S302)。XSF=「ON」であれば(S3
02で「YES」)、次に車両加速度Gが前記式1のご
とく算出される(S310)。そしてこのようにして求
めた車両加速度Gが基準加速度KD以上か否かが判定さ
れる(S322)。G≧KDであれば(S322で「Y
ES」)、次にG≧KDである状態が基準時間TD以上
継続しているか否かが判定される(S332)。最初
は、基準時間TD未満なので(S332で「NO」)、
このまま一旦本処理を終了する。ここまでは、前記実施
の形態3と同じである。
【0180】次に、G≧KDである状態が基準時間TD
以上継続すれば(S332で「YES」)、電動式パー
キングブレーキ50をオンすることにより車両を制動す
る(S348)。こうして一旦本処理を終了する。
【0181】尚、最初からG<KDであった場合、G≧
KDである状態が基準時間TD以上継続せずにG<KD
となった場合、あるいは電動式パーキングブレーキ50
をオンすることにより車両を制動した(S348)後、
再度、エコランモード=4の処理にてG<KDとなった
場合には、ステップS322で「NO」と判定されるの
で、次にエンジン2が始動完了したか否かが判定される
(S360)。例えば、NE≧500rpmとなった場
合には始動完了したと判定する。エンジン2が始動完了
していなければ(S360で「NO」)、前記実施の形
態1で述べたごとくエンジン始動不可能時処理(S36
5)を実行して、一旦本処理を終了する。
【0182】そして、エンジン2が始動完了すれば(S
360で「YES」)、次に、スタータ8をオフする
(S370)。そして、アクセルオン又はブレーキオン
のいずれかのタイミングにて、ATギアの最高速段固定
を解除して通常のAT制御に戻るように、及び同じタイ
ミングで電動式パーキングブレーキ50をオフするよう
に設定する(S376)。そしてエコランモードが
「1」とされて(S380)、一旦本処理を終了する。
したがって次の制御周期では、前述したごとくエンジン
2が燃焼運転されている状態となる。このエコランモー
ド=1の状態にて、前記ステップS376の設定によ
り、アクセルオン又はブレーキオンのいずれかのタイミ
ングにて、ATギアの最高速段固定を解除して通常のA
T制御に戻り、同時に電動式パーキングブレーキ50が
オフされる。
【0183】一方、XSF=「OFF」であれば(S3
02で「NO」)、直ちに、エンジン2が始動完了した
か否かが判定される(S360)。エンジン2が始動完
了していなければ(S360で「NO」)、エンジン始
動不可能時処理(S365)の後に一旦本処理を終了す
る。そして、エンジン2が始動完了すれば(S360で
「YES」)、次に、スタータ8をオフして(S37
0)、前述したATギアの最高速段固定解除設定及び電
動式パーキングブレーキ50のオフ設定を実行し(S3
76)、エコランモードが「1」とされて(S38
0)、一旦本処理を終了する。したがって次の制御周期
では、前述したごとくエンジン2が燃焼運転されている
状態となる。尚、ステップS376の処理では、既にA
Tギアの最高速段固定が解除され、電動式パーキングブ
レーキ50がオフされている場合には、実質的な処理は
なされない。
【0184】図17のタイミングチャートに本実施の形
態における処理の一例を示す。ここでは、ATのギア
が、最高速段に設定する制御を実行したにもかかわら
ず、実際には最高速段になっていなかったことにより、
ATのギアが最高速段にあるとの誤情報のもとに始動が
なされた状態を示している。時刻t80〜時刻t83に
ついては、図15の時刻t70〜時刻t73と同じ状態
で推移している。そして、時刻t84において運転者が
走行を開始しようとしてアクセルオフ状態でシフトレバ
ー操作(Dレンジに入れる)を行うと、エコランモード
=4となりスタータが駆動されてエンジン回転数NEが
上昇する。この時、フラグXSFが「ON」となる。そ
して、ATは第5速になく、ここでは第1速となってい
るので、スタータの回転は、トルクコンバータで高伝達
状態で車輪側に伝達されて、車速SPD及び車両加速度
Gを上昇させる。そして時刻t85にて車両加速度G≧
KDとなり、これが時間TDの間、継続することにより
(S332で「YES」)、エンジン始動のための前提
情報には誤情報があるものとして、直ちに電動式パーキ
ングブレーキ50がオンされる(S348:時刻t8
6)、すなわち移動し始めた車両が制動されて停止す
る。
【0185】以後、車両が電動式パーキングブレーキ5
0にて制動されたまま、エンジン回転数NEが上昇して
始動完了と判定されると(S360で「YES」:時刻
t87)、スタータは停止される。以後、エコランモー
ド=1となり、エンジン2は燃焼運転を継続する。そし
て、時刻t88にてアクセルオンとなるとATは通常の
変速段制御となり、電動式パーキングブレーキ50はオ
フされるので、車両は走行を開始する。
【0186】上述した構成において、ステップS348
が自動始動時車両制動手段としての処理に相当する。以
上説明した本実施の形態4によれば、以下の効果が得ら
れる。
【0187】(イ).前述したごとくエコランモード=
4が実行された場合に、ステップS302にて「YE
S」と判定されることにより、ステップS310,S3
22,S332にて、ATのギアが最高速段に設定され
ているとの情報が誤情報か否かを判断している。したが
って、何らかの原因でATのギアが最高速段に設定され
ていない状態にあったとしても、図17に示したごと
く、車両がわずかに動き始めた時に直ちに電動式パーキ
ングブレーキ50をオンして車両の移動を停止してい
る。このため、運転者の意志に反して車両が飛び出すこ
とがない。
【0188】(ロ).前記実施の形態1の(ロ)に述べ
たごとく、既に存在する車速センサを用いてATのギア
を最高速段に設定した情報が誤情報であるか否かを判断
している。このため、コストアップを招くことなく容易
に判断でき、適切に電動式パーキングブレーキ50をオ
ンさせて車両を制動することで、車両の飛び出しを防止
できる。
【0189】(ハ).誤情報である場合にもエコランモ
ード=4を維持して始動を続けているので、迅速にエン
ジン2を自動始動させることができる。 (ニ).前記実施の形態1の(ホ)に述べたごとく、車
両を安全に停止させることができる。
【0190】[実施の形態5]本実施の形態では、前記
実施の形態3の図13に示した処理の代わりに、図18
に示す処理が実行される。これ以外の構成については特
に説明しない限り前記実施の形態3と同じである。
【0191】図13と図18との違いは、ステップS3
40,S346,S352,S354の処理の代わり
に、ステップS349が実行される点である。すなわ
ち、本実施の形態では、ステップS332にて「YE
S」と判定されることにより、ATのギアが最高速段に
設定されている情報が誤情報であると判明すると、直ち
に、エンジンECUに要求することによりATのギアを
再度最高速段に設定する処理が行われる(S349)。
このことにより、車両飛び出しのおそれがある場合に、
トルクコンバータでの動力伝達を低伝達状態として車輪
の走行トルクを低減して車両の飛び出しを防止してい
る。
【0192】図19のタイミングチャートに本実施の形
態における処理の一例を示す。ここでは、ATのギアが
最高速段となるように設定する制御を実行したにもかか
わらず最高速段になっていなかったことにより、ATが
最高速段にあるとの誤情報のもとに始動がなされた状態
を示している。時刻t90〜時刻t93については、図
15の時刻t70〜時刻t73と同じ状態で推移してい
る。そして、時刻t94において運転者が走行を開始し
ようとしてアクセルオフ状態でシフトレバー操作(Dレ
ンジに入れる)を行うと、エコランモード=4となりス
タータが駆動されてエンジン回転数NEが上昇する。こ
の時、フラグXSFが「ON」となるとともに、ATは
第5速になく、ここでは第1速となっているので、スタ
ータの回転は、トルクコンバータで高伝達状態で車輪側
に伝達されて、車速SPD及び車両加速度Gを上昇させ
る。そして時刻t95にて車両加速度G≧KDとなり、
これが時間TDの間、継続することにより(S332で
「YES」)、エンジン始動のための前提情報には誤情
報があるものとして、直ちにATのギアは最高速段にさ
れる(S349:時刻t96)、このことにより、車輪
の走行トルクは車両を走行させることができない状態に
低下するので車両は停止する。
【0193】以後、ATのギアが最高速段にてエンジン
回転数NEが上昇して始動完了と判定されると(S36
0で「YES」:時刻t97)、スタータは停止され
る。以後、エコランモード=1となり、エンジン2は燃
焼運転を継続する。そして、時刻t98にてアクセルオ
ンとなるとATは通常の変速段制御となるので、第1速
にシフトし車両は走行を開始する。
【0194】上述した構成において、ステップS349
が自動始動時伝達調整手段としての処理に相当する。以
上説明した本実施の形態5によれば、以下の効果が得ら
れる。
【0195】(イ).前述したごとくエコランモード=
4が実行された場合に、ステップS302にて「YE
S」と判定されることにより、ステップS310,S3
22,S332にて、ATのギアが最高速段に設定され
ているとの前提情報が誤情報か否かを判断している。し
たがって、何らかの原因でATのギアが最高速段に設定
されていない状態にあったとしても、図19に示したご
とく、車両がわずかに動き始めた時に直ちにATギアを
最高速段に再設定して車両の移動を停止している。この
ため、運転者の意志に反して車両が飛び出すことがな
い。
【0196】(ロ).前記実施の形態1の(ロ)に述べ
たごとく、既に存在する車速センサを用いてATのギア
を最高速段に設定した情報が誤情報であるか否かを判断
している。このため、コストアップを招くことなく容易
に判断でき、適切にATのギアを最高速段に再設定して
車両の飛び出しを防止できる。
【0197】(ハ).誤情報である場合にもエコランモ
ード=4を維持して始動を続けているので、迅速にエン
ジンを自動始動させることができる。 (ニ).前記実施の形態1の(ホ)に述べたごとく、車
両を安全に停止させることができる。
【0198】[実施の形態6]本実施の形態では、前記
実施の形態1の構成におけるクラッチ4と手動変速機6
との組み合わせの代わりに、電磁クラッチ、電磁式パウ
ダークラッチ等の自動クラッチを備えた変速機が用いら
れている。したがってクラッチペダル24及びこれに関
連する構成は存在しない。又、本実施の形態の変速機は
運転者が手動でシフトアップスイッチあるいはシフトダ
ウンスイッチを操作することで、エンジンECUを介し
てギアの切り替えが順番に行われるところの、いわゆる
シーケンシャルマニュアルトランスミッションである。
このギア切り替えは変速機に備えられたアクチュエータ
がエンジンECUからの信号に応じて実行する。更に、
このギアの切り替え処理に連動して自動クラッチの断続
はエンジンECUによりアクチュエータを介して自動的
に行われる。
【0199】又、エコランモード遷移制御処理として、
図2,3,4に示したエコランモード遷移制御処理の代
わりに、図20,21,22に示す処理が実行されてい
る。図2,3,4と同一ステップ番号は既に前記実施の
形態1にて説明したごとくである。又、他の構成は、特
に説明しない限り前記実施の形態1と同じである。
【0200】本処理が開始されると、まず、現在のエコ
ランモードが0〜4のいずれに存在するか否かが判定さ
れる(S110)。ここで、イグニッションスイッチ1
2がオンされた直後であって、エコランモード=0に初
期設定されているとすると、前記実施の形態1にて述べ
たごとくステップS120,S130の処理が実行され
る。
【0201】ステップS130の処理にてエコランモー
ド=1に設定されると、次の制御周期のステップS11
0では、エコランモード=1と判定され、まず、エンジ
ンストールか否かが判定される(S140)。ここで、
エンジンストールを生じた場合には(S140で「YE
S」)、エコランモードには「0」が設定される(S1
50)。したがって、次の制御周期のステップS110
では、エコランモード=0と判定されるので、前述した
自動停止処理によらないエンジン停止状態での処理(S
120,S130)が実行される。
【0202】エンジンストールしていない場合には(S
140「NO」)、次に自動停止前提条件が成立したか
否かが判定される(S160)。この自動停止前提条件
とは、例えば、エンジン冷却水温が水温80℃以上、空
燃比学習制御完了、ブレーキブースタ圧力BBPが十分
な負圧状態、バッテリ10が十分な充電状態、エアコン
オフ(又は外気温0℃以上)、運転席ドア閉、エンジン
フード閉、エコランキャンセルスイッチオフ、走行履歴
有り、車速SPD=0といった条件であり、これらのす
べての条件が満足された場合に、自動停止前提条件が成
立する。
【0203】この自動停止前提条件が成立していない場
合には(S160で「NO」)、このまま一旦本処理を
終了する。したがって、エンジンは燃焼運転を継続す
る。一方、自動停止前提条件が成立した場合には(S1
60で「YES」)、次に、変速機のシフトが実際にニ
ュートラルにあるか否かが、変速機のギア状態を検出す
るセンサの出力により判定される(S176)。変速機
がニュートラルになっていない場合には(S176で
「NO」)、このまま一旦本処理を終了する。したがっ
て、エンジンは燃焼運転を継続する。
【0204】一方、変速機がニュートラルであれば(S
176で「YES」)、エコランモードには「2」が設
定される(S180)。すなわち、全ての自動停止条件
が満足されることにより、自動停止のためにエコランモ
ードが「2」とされる。
【0205】そして、次の制御周期のステップS110
では、エコランモード=2と判定されるので、まず、エ
ンジンECU20へエンジンの停止要求を送信する(S
190)。このことにより、エンジンECU20側では
燃料噴射弁22からの燃料噴射を停止することで燃焼運
転を停止する。
【0206】次に、エンジンが停止したか否かが判定さ
れる(S200)。ここではエンジン回転数NEが0r
pmになったか否かが判定される。燃焼が停止してもN
E>0rpmである間は(S200で「NO」)、この
まま一旦本処理を終了する。そして、NE=0rpmと
なれば(S200で「YES」)、エコランECUはエ
ンジンECUに要求して自動クラッチをオフ状態に固定
させる(S206)。そして、エコランモードが「3」
とされる(S210)。
【0207】次の制御周期では、エコランモード=3と
判定されるので、次にアクセルオフか否かが判定される
(S222)。アクセルオフの条件が成立していなけれ
ば(S222で「NO」)、次に運転者のシフトスイッ
チ操作による自動始動ではないことを示すためにフラグ
XSFに「OFF」を設定する(S232)。そして、
ブレーキブースタ圧力BBPが基準圧力KPより大きい
か否かが判定される(S240)。BBP≧KPであれ
ば(S240で「YES」)、次に車速SPDが0km
/hか否かが判定される(S250)。SPD=0であ
れば(S250で「YES」)、このまま一旦本処理を
終了する。
【0208】又、アクセルオフの条件が成立していれば
(S222で「YES」)、次に運転者によりシフトス
イッチの操作が有ったか否かが判定される(S22
5)。シフトスイッチ操作が無ければ(S225で「N
O」)、前述したステップS232の処理に移行する。
【0209】ここで運転者がアクセルオフ状態で(S2
22で「YES」)、シフトスイッチ操作を実行した場
合には(S225で「YES」)、フラグXSFに「O
N」を設定する(S262)。そしてエコランモードが
「4」とされる(S270)。
【0210】一方、BBP<KPとなった場合(S24
0で「NO」)、あるいはSPD>0km/hとなった
場合(S250で「NO」)には、エコランモードが
「4」とされる(S270)。この場合はフラグXSF
は「OFF」のままである。
【0211】次の制御周期のステップS110では、エ
コランモード=4と判定されるので、まず、エンジンE
CU20へエンジンの始動要求を送信する(S28
0)。このことにより、エンジンECU20側では燃料
噴射弁22からの燃料噴射を可能とする。そして、スタ
ータ8をオンする(S290)。このことによりエンジ
ンの始動が開始される。
【0212】次にフラグXSFが「ON」か否かが判定
される(S302)。XSF=「ON」であれば(S3
02で「YES」)、すなわち運転者のシフトスイッチ
操作により、エコランモード=4となって自動始動が開
始されたことを示している。このことから次に車両加速
度Gが前記式1のごとく算出される(S310)。
【0213】そしてこのようにして求めた車両加速度G
が基準加速度KG以上か否かが判定される(S32
0)。G≧KGであれば(S320で「YES」)、次
にG≧KGである状態が基準時間T以上継続しているか
否かが判定される(S330)。最初は、基準時間T未
満であるので(S330で「NO」)、このまま一旦本
処理を終了する。
【0214】以後、G≧KGである状態が基準時間T以
上継続すれば(S330で「YES」)、スタータの駆
動力が車輪側に伝達されていることから、エコランEC
UはエンジンECUに要求して直ちに自動クラッチオフ
の再設定を行わせる(S355)。このことにより、ス
タータの駆動力が車輪に伝達されなくなるので、その
後、G<KGとなった場合(S320で「NO」)、エ
ンジンが始動完了したか否かが判定される(S36
0)。尚、最初からG<KGである場合、あるいはG≧
KGである状態が基準時間T以上継続せずにG<KGと
なった場合も同様にステップS320で「NO」と判定
されてステップS360に移行する。
【0215】エンジンが始動完了していなければ(S3
60で「NO」)、前記実施の形態1で述べたごとくエ
ンジン始動不可能時処理(S365)を実行して、一旦
本処理を終了する。
【0216】そして、以後、エンジンが始動完了すれば
(S360で「YES」)、次に、スタータをオフする
(S370)。そして、アクセルオン又はブレーキオン
のいずれかのタイミングにて、自動クラッチオフ固定を
解除して通常の自動クラッチ制御に戻るように設定する
(S377)。そしてエコランモードが「1」とされて
(S380)、一旦本処理を終了する。したがって次の
制御周期では、前述したごとくエンジンが燃焼運転され
ている状態となる。このエコランモード=1の状態に
て、前記ステップS377の設定により、アクセルオン
又はブレーキオンのいずれかのタイミングにて、エンジ
ンECUは自動クラッチオフ固定を解除して通常の自動
クラッチ制御に戻る。
【0217】一方、XSF=「OFF」であれば(S3
02で「NO」)、直ちに前述したステップS360以
下の処理が行われる。図23のタイミングチャートに本
実施の形態における処理の一例を示す。時刻t100前
ではエコランモード=1で次第に減速している。そして
時刻t100にて自動クラッチがオフとなり、その後、
時刻t101にて車速SPD=0km/hとなる。停車
後の時刻t102にて運転者のシフトスイッチ操作によ
り、変速機はニュートラルとなる。このことにより、エ
コランモード=2となり、エコランECUはエンジンE
CUにエンジン停止を要求するので、燃料噴射が停止さ
れてエンジン回転数NEは低下する。NE=0rpmと
なった時刻t103にて、自動クラッチはオフ(遮断)
に固定され、エコランモード=3となる。
【0218】以後、エンジンは停止を継続し、途中、時
刻t104において運転者がブレーキをオフとする。そ
して、時刻t105において運転者が走行を開始しよう
としてアクセルオフ状態でシフトスイッチ(ここではシ
フトアップスイッチ)の操作を行うと、エコランモード
=4となりスタータが駆動されてエンジン回転数NEが
上昇する。この時、フラグXSFが「ON」となる。そ
して、変速機は第1速となっているが自動クラッチがオ
フであるため、車速SPD及び車両加速度Gは上昇しな
い。
【0219】したがって、スタータによるクランキング
は継続され、時刻t106にてエンジン始動は完了す
る。以後、エコランモード=1となり、エンジンは燃焼
運転を継続する。そして、時刻t107にてアクセルオ
ンとなると自動クラッチオフ固定は解除されて通常の自
動クラッチ制御により自動クラッチはオン(接続)とな
るため、エンジンの駆動力は車輪に伝達されて車両は走
行を開始する。
【0220】図24のタイミングチャートでは、自動ク
ラッチがオフ状態にあるとの誤情報のもとに始動がなさ
れた状態を示している。時刻t110〜時刻t114に
ついては、図23に示した時刻t100〜時刻t104
と同じ状態で推移している。そして、時刻t115にお
いて何らかの原因により自動クラッチがオンに切り替わ
ったとする。そして、時刻t116にて、運転者が走行
を開始しようとしてアクセルオフ状態でシフトスイッチ
の操作を行うと、エコランモード=4となりスタータが
駆動されてエンジン回転数NEが上昇する。この時、自
動クラッチはオフ固定されているはずであるので、シフ
トスイッチの操作に対応して変速機は第1速に切り替え
られる。ところが実際には、自動クラッチはオンの状態
であるので、スタータの駆動力は車輪側に伝達されて、
車速SPD及び車両加速度Gを上昇させる。そして時刻
t117にて車両加速度G≧KGとなり、これが基準時
間Tの間、継続することにより(S330で「YE
S」)、エンジン始動のための前提情報には誤情報があ
るものとして、直ちに、自動クラッチがオフに再設定さ
れる(S355:時刻t118)。このことにより直ち
に車両は走行抵抗により停止する。その後、NE≧50
0rpmとなれば(時刻t119)、スタータがオフさ
れる。そして、時刻t120にてアクセルペダルが踏み
込まれることにより自動クラッチがオンされ、車両が走
行し始める。
【0221】上述した構成において、ステップS206
が伝達状態設定手段としての処理に、ステップS27
0,S280,S290が自動始動手段及び車両走行時
自動始動手段としての処理に、ステップS262,S3
02,S310,S320,S330が誤情報判定手段
としての処理に、ステップS355が自動始動時伝達調
整手段としての処理に、ステップS250が走行開始検
出手段としての処理に相当する。
【0222】以上説明した本実施の形態6によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).ステップS206の処理にて、自動クラッチを
オフに固定して、その後、エコランモード=3に移行し
ている(S210)。したがって、自動クラッチがオフ
状態にあるとの条件の下に、アクセルオフであり(S2
22で「YES」)、シフトスイッチ操作が有れば(S
225で「YES」)、XSF=「ON」とし(S26
2)、エコランモード=4としている(S270)。し
たがって、エコランモード=4が実行された場合に、ス
テップS302にて「YES」と判定されることによ
り、ステップS310,S320,S330にて、自動
クラッチがオフに設定されているとの情報が誤情報か否
かを判断している。
【0223】したがって、何らかの原因で自動クラッチ
がオンであったとしても、図24に示したごとく、車両
がわずかに動き始めた時に直ちに自動クラッチをオフし
ている。このため、スタータの駆動力は車輪に伝達され
なくなり、運転者の意志に反して車両が飛び出すおそれ
がなくなる。
【0224】(ロ).前記実施の形態1の(ロ)に述べ
たごとく、既に存在する車速センサを用いて自動クラッ
チをオフに固定した情報が誤情報であるか否かを判断し
ているため、コストアップを招くことなく容易に判断で
き、適切に自動クラッチをオフに戻して車両の飛び出し
を防止できる。
【0225】(ハ).誤情報である場合にもエコランモ
ード=4を維持して始動を続けているので、迅速にエン
ジンを自動始動させることができる。 (ニ).前記実施の形態1の(ホ)に述べたごとく、車
両を安全に停止させることができる。
【0226】[その他の実施の形態] ・前記各実施の形態では、エンジンから車輪への駆動力
の非伝達状態あるいは低伝達状態が誤情報か否かをを、
車両加速度Gにて判断していたが、これ以外に、スター
タをオンした後、基準時間後に車速SPDが基準車速以
上となっていた場合に誤検出と判定するようにしても良
い。また、車両加速度Gによる判定と、車速SPDによ
る判定とを実行して、この一方あるいは両方が満足され
た場合に、エンジンから車輪への駆動力の非伝達状態あ
るいは低伝達状態が誤情報であると判定しても良い。
【0227】・前記実施の形態1,2では、誤情報であ
ると判定された場合には(S330で「YES」)、時
間Ts後にエコランモード=3にて再度処理を開始して
いたが、このようなエコランモード=3に戻す処理の繰
り返しが或る回数行われても飛び出し無しでエンジンを
始動させることができない状況である場合には、エコラ
ンモード=0にしても良い。あるいは、最初に誤情報で
あると判定された場合に(S330で「YES」)、エ
コランモード=0にしても良い。ステップS365のエ
ンジン始動不可能時処理においても同様である。
【0228】・前記実施の形態2において、誤情報であ
った場合に電動式パーキングブレーキ50を用いて車輪
を制動していたが、これ以外に、自動始動時車両制動手
段として、マスタシリンダ18iに生じるブレーキ油圧
を車両の状態に応じて増圧してホイルシリンダに供給す
るブレーキアシスト機構が設けられている場合には、こ
のブレーキアシスト機構を利用して車輪を制動しても良
い。前記実施の形態4においても同様である。
【0229】・前記実施の形態3において、誤情報であ
ると判定された場合には(S332で「YES」)、エ
コランモード=0にしていたが、時間Ts後に再度の始
動を試みるようにしても良い。又、或る回数、再始動を
実行しても飛び出し無しでエンジンを始動させることが
できない状況である場合には、エコランモード=0にす
るようにしても良い。又、誤情報であると判定された場
合には(S332で「YES」)、前述した処理と共に
電動式パーキングブレーキ、ブレーキアシスト機構等に
より制動しても良い。
【0230】・前記実施の形態5においては誤情報であ
ると判定された場合には(S332で「YES」)、A
Tのギアを最高速段に再設定すること(S349)によ
り、エンジンから車輪への動力伝達を低伝達状態にして
いたが、更に電動式パーキングブレーキやブレーキアシ
スト機構等を設けることにより、ATを最高速段に再設
定すると共に制動を実行しても良い。
【0231】・前記実施の形態6においては誤情報であ
ると判定された場合には(S330で「YES」)、自
動クラッチをオフに再設定すること(S355)によ
り、エンジンから車輪への動力伝達を非伝達状態にして
いたが、又、一時的であれば自動クラッチを半クラッチ
状態にしても良い。更に電動式パーキングブレーキやブ
レーキアシスト機構等を設けることにより、自動クラッ
チをオフや半クラッチ状態に再設定すると共に制動を実
行しても良い。
【0232】・前記実施の形態3,4,5においては、
エコランモード=2においてATが最高速段に設定され
たことによりエコランモード=3に移っている。そし
て、エコランモード=3においては、アクセルオフ(S
222で「YES」)及びシフト操作有り(S224で
「YES」)を条件として自動始動処理(エコランモー
ド=4)に移行している。しかし、エコランモード=3
において、アクセルオフ及びシフト操作有りに加えてA
Tが最高速段にあるか否かをセンサの検出値から判定し
ても良い。すなわち、図25に示すごとく、アクセルオ
フ(S222で「YES」)、シフト操作有り(S22
4で「YES」)、かつATのギアが最高速段であれば
(S226で「YES」)、フラグXSFを「ON」に
して、エコランモード=4に移行させるようにしても良
い。
【0233】・前記実施の形態6においては、エコラン
モード=2において自動クラッチオフ固定されたことに
よりエコランモード=3に移っている。そして、エコラ
ンモード=3においては、アクセルオフ(S222で
「YES」)及びシフトスイッチ操作有り(S225で
「YES」)を条件として自動始動処理(エコランモー
ド=4)に移行している。しかし、エコランモード=3
において、アクセルオフ及びシフトスイッチ操作有りに
加えてセンサの検出値から自動クラッチがオフ状態にあ
るか否かを判定しても良い。すなわち、図26に示すご
とく、アクセルオフ(S222で「YES」)、シフト
スイッチ操作有り(S225で「YES」)、かつ自動
クラッチオフであれば(S227)、フラグXSFを
「ON」にして、エコランモード=4に移行させるよう
にしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の車両用内燃機関及び制御装置の
システム構成図。
【図2】実施の形態1のエコランモード遷移制御処理の
一部のフローチャート。
【図3】実施の形態1のエコランモード遷移制御処理の
一部のフローチャート。
【図4】実施の形態1のエコランモード遷移制御処理の
一部のフローチャート。
【図5】実施の形態1の処理の一例を示すタイミングチ
ャート。
【図6】実施の形態1の処理の一例を示すタイミングチ
ャート。
【図7】実施の形態1の処理の一例を示すタイミングチ
ャート。
【図8】実施の形態2で用いる電動式パーキングブレー
キの概略構成図。
【図9】実施の形態2のエコランモード遷移制御処理の
一部のフローチャート。
【図10】実施の形態2の処理の一例を示すタイミング
チャート。
【図11】実施の形態3のエコランモード遷移制御処理
の一部のフローチャート。
【図12】実施の形態3のエコランモード遷移制御処理
の一部のフローチャート。
【図13】実施の形態3のエコランモード遷移制御処理
の一部のフローチャート。
【図14】実施の形態3の処理の一例を示すタイミング
チャート。
【図15】実施の形態3の処理の一例を示すタイミング
チャート。
【図16】実施の形態4のエコランモード遷移制御処理
の一部のフローチャート。
【図17】実施の形態4の処理の一例を示すタイミング
チャート。
【図18】実施の形態5のエコランモード遷移制御処理
の一部のフローチャート。
【図19】実施の形態5の処理の一例を示すタイミング
チャート。
【図20】実施の形態6のエコランモード遷移制御処理
の一部のフローチャート。
【図21】実施の形態6のエコランモード遷移制御処理
の一部のフローチャート。
【図22】実施の形態6のエコランモード遷移制御処理
の一部のフローチャート。
【図23】実施の形態6の処理の一例を示すタイミング
チャート。
【図24】実施の形態6の処理の一例を示すタイミング
チャート。
【図25】前記図12に示した処理の変形例を示すフロ
ーチャート。
【図26】前記図21に示した処理の変形例を示すフロ
ーチャート。
【符号の説明】
2…エンジン、2a…クランク軸、2b…サージタン
ク、2c…スロットルバルブ、2d…スロットルモー
タ、4…クラッチ、6…手動変速機、6a…シフトレバ
ー、7…出力軸、8…スタータ、8a…スタータリレ
ー、10…バッテリ、12…イグニッションスイッチ、
14…エコランECU、16…ブレーキペダル、18…
ブレーキブースタ、18a…ダイヤフラム、18b…第
1圧力室、18c…第2圧力室、18d…ブレーキブー
スタ圧力センサ、18e…チェック弁、18f…負圧制
御バルブ、18g…スプリング、18h…プッシュロッ
ド、18i…マスタシリンダ、18j…入力側ロッド、
20…エンジンECU、22…燃料噴射弁、24…クラ
ッチペダル、24a…クラッチペダルロースイッチ、2
6…シフト位置センサ、30…車速センサ、32… 電
流センサ、34…エンジン回転数センサ、36…スロッ
トル開度センサ、50…電動式パーキングブレーキ、5
2…ブレーキモータ、54,56…ブレーキパッド、5
8…ディスクロータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60K 41/00 B60K 41/00 301D 3G301 301F 3J057 41/02 41/02 3J552 41/06 41/06 41/20 41/20 B60T 7/12 B60T 7/12 D F02D 17/00 F02D 17/00 Q 41/04 301 41/04 301G 45/00 314 45/00 314B F02N 11/10 F02N 11/10 A B C E 15/00 15/00 E F16D 25/12 F16D 25/12 E F16H 61/12 F16H 61/12 61/18 61/18 // F16H 59:44 59:44 59:48 59:48 63:20 63:20 Fターム(参考) 3D041 AA66 AA72 AB01 AC06 AC15 AC26 AD02 AD04 AD10 AD14 AD17 AD31 AD41 AD48 AD51 AD52 AE02 AE14 AE18 AE31 AE34 AE41 AE42 AF01 3D046 BB02 CC02 CC06 EE01 EE02 GG01 GG05 GG06 HH06 HH07 HH12 HH15 HH16 HH19 HH22 HH26 JJ04 JJ05 LL10 3G084 BA03 BA05 BA28 BA32 CA03 CA07 DA11 DA28 DA30 EA04 EB01 EB11 FA02 FA05 FA06 FA13 FA15 3G092 AA01 AB02 AC03 CA02 CB04 EA14 EA28 EC03 FA29 FA30 FA44 FA45 GA01 HA04Z HA06Z HD04Z HE01Z HE08Z HF08Z HF12Z HF13Z HF18Z HF19Z HF21Z HF25Z 3G093 AA01 AA05 BA04 BA09 BA10 BA11 BA15 BA21 BA27 CA01 CB05 CB14 DA05 DA06 DA11 DA12 DA13 DB10 DB11 FA04 3G301 JA08 JB01 JB02 JB07 KA01 KA07 KA28 KB01 ND01 NE01 NE06 PA11Z PD01Z PE01Z PE08Z PF03Z 3J057 BB02 GA52 GB09 GB29 GB36 HH02 JJ01 3J552 MA01 MA12 NA01 NB01 PA37 PB01 RB03 RC01 RC02 SA01 SB03 UA05 VB01W VB01X VB05W VB05X VD11W

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼運転が自動停止されている内燃機関に
    おいて、内燃機関から車輪までの動力伝達系が非伝達状
    態あるいは低伝達状態にあり且つ内燃機関始動条件が満
    足された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動
    始動処理を実行する車両用内燃機関自動始動制御方法で
    あって、 前記自動始動処理に際して前記非伝達状態あるいは低伝
    達状態を示す情報が誤情報か否かを判定し、誤情報であ
    る場合には前記自動始動処理を中止することを特徴とす
    る車両用内燃機関自動始動制御方法。
  2. 【請求項2】燃焼運転が自動停止されている内燃機関に
    おいて、内燃機関から車輪までの動力伝達系が非伝達状
    態あるいは低伝達状態にあり且つ内燃機関始動条件が満
    足された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動
    始動処理を実行する車両用内燃機関自動始動制御方法で
    あって、 前記自動始動処理に際して前記非伝達状態あるいは低伝
    達状態を示す情報が誤情報か否かを判定し、誤情報であ
    る場合には車両を制動することを特徴とする車両用内燃
    機関自動始動制御方法。
  3. 【請求項3】燃焼運転が自動停止されている内燃機関に
    おいて、内燃機関から車輪までの動力伝達系が非伝達状
    態あるいは低伝達状態にあり且つ内燃機関始動条件が満
    足された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動
    始動処理を実行する車両用内燃機関自動始動制御方法で
    あって、 前記自動始動処理に際して前記非伝達状態あるいは低伝
    達状態を示す情報が誤情報か否かを判定し、誤情報であ
    る場合には自動始動処理を中止すると共に車両を制動す
    ることを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御方法。
  4. 【請求項4】燃焼運転が自動停止されている内燃機関に
    おいて、内燃機関から車輪までの動力伝達系が非伝達状
    態あるいは低伝達状態にあり且つ内燃機関始動条件が満
    足された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動
    始動処理を実行する車両用内燃機関自動始動制御方法で
    あって、 前記自動始動処理に際して前記非伝達状態あるいは低伝
    達状態を示す情報が誤情報か否かを判定し、誤情報であ
    る場合には前記動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達
    状態にすることを特徴とする車両用内燃機関自動始動制
    御方法。
  5. 【請求項5】燃焼運転が自動停止されている内燃機関に
    おいて、内燃機関から車輪までの動力伝達系が非伝達状
    態あるいは低伝達状態にあり且つ内燃機関始動条件が満
    足された場合に、内燃機関の燃焼運転を再開させる自動
    始動処理を実行する車両用内燃機関自動始動制御方法で
    あって、 前記自動始動処理に際して前記非伝達状態あるいは低伝
    達状態を示す情報が誤情報か否かを判定し、誤情報であ
    る場合には前記動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達
    状態にすると共に車両を制動することを特徴とする車両
    用内燃機関自動始動制御方法。
  6. 【請求項6】請求項4又は5記載の構成において、前記
    動力伝達系が自動クラッチを配置している場合には、前
    記誤情報である場合に行われる前記動力伝達系を非伝達
    状態あるいは低伝達状態にする処理は、前記自動クラッ
    チを遮断状態又は半クラッチ状態にする処理であること
    を特徴とする車両用内燃機関自動始動制御方法。
  7. 【請求項7】請求項4又は5記載の構成において、前記
    動力伝達系がトルクコンバータを備えた自動変速機を配
    置している場合には、前記誤情報である場合に行われる
    処理は、前記自動変速機のシフトを最高速段にすること
    により前記動力伝達系を低伝達状態にする処理であるこ
    とを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御方法。
  8. 【請求項8】請求項2、3、5、6又は7記載の構成に
    おいて、前記誤情報である場合に行われる車両の制動
    は、ブレーキペダルの操作に基づいて生じる制動力を増
    幅するブレーキアシスト機構を用いて行うことを特徴と
    する車両用内燃機関自動始動制御方法。
  9. 【請求項9】請求項2、3、5、6又は7記載の構成に
    おいて、前記誤情報である場合に行われる車両の制動
    は、電動式パーキングブレーキを用いて行うことを特徴
    とする車両用内燃機関自動始動制御方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれか記載の構成にお
    いて、前記自動始動処理は、内燃機関を回転電動機の駆
    動力により回転させることにより行われることを特徴と
    する車両用内燃機関自動始動制御方法。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれか記載の構成に
    おいて、前記誤情報か否かの判定は、前記自動始動処理
    開始時の車速状態に基づいて行うことを特徴とする車両
    用内燃機関自動始動制御方法。
  12. 【請求項12】請求項1〜10のいずれか記載の構成に
    おいて、前記誤情報か否かの判定は、前記自動始動処理
    開始時の車両加速度状態に基づいて行うことを特徴とす
    る車両用内燃機関自動始動制御方法。
  13. 【請求項13】請求項1〜10のいずれか記載の構成に
    おいて、前記誤情報か否かの判定は、前記自動始動処理
    開始時の車速及び車両加速度状態に基づいて行うことを
    特徴とする車両用内燃機関自動始動制御方法。
  14. 【請求項14】請求項1〜13のいずれか記載の構成に
    加えて、前記自動始動処理実行のための条件が満足され
    る前に車両の走行が開始された場合には、前記自動始動
    処理を実行することを特徴とする車両用内燃機関自動始
    動制御方法。
  15. 【請求項15】内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝
    達状態を検出する伝達状態検出手段と、 燃焼運転が自動停止されている内燃機関おいて、前記動
    力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態にあることが
    前記伝達状態検出手段にて検出されたことを条件として
    含む内燃機関始動条件が満足された場合に、内燃機関の
    燃焼運転を再開させる自動始動手段と、 前記伝達状態検出手段が検出した前記非伝達状態あるい
    は低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定する誤情
    報判定手段と、 前記誤情報判定手段にて誤情報であると判定された場合
    には、前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開
    を中止させる自動始動中止手段と、 を備えたことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
  16. 【請求項16】内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝
    達状態を検出する伝達状態検出手段と、 燃焼運転が自動停止されている内燃機関おいて、前記動
    力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態にあることが
    前記伝達状態検出手段にて検出されたことを条件として
    含む内燃機関始動条件が満足された場合に、内燃機関の
    燃焼運転を再開させる自動始動手段と、 前記伝達状態検出手段が検出した前記非伝達状態あるい
    は低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定する誤情
    報判定手段と、 前記誤情報判定手段にて誤情報であると判定されると、
    前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開時であ
    る場合には車両を制動する自動始動時車両制動手段と、 を備えたことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
  17. 【請求項17】内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝
    達状態を検出する伝達状態検出手段と、 燃焼運転が自動停止されている内燃機関おいて、前記動
    力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態にあることが
    前記伝達状態検出手段にて検出されたことを条件として
    含む内燃機関始動条件が満足された場合に、内燃機関の
    燃焼運転を再開させる自動始動手段と、 前記伝達状態検出手段が検出した前記非伝達状態あるい
    は低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定する誤情
    報判定手段と、 前記誤情報判定手段にて誤情報であると判定された場合
    には、前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開
    を中止させる自動始動中止手段と、 前記自動始動中止手段による内燃機関の燃焼運転再開中
    止時に車両を制動する自動始動時車両制動手段と、 を備えたことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
  18. 【請求項18】内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝
    達状態を検出する伝達状態検出手段と、 燃焼運転が自動停止されている内燃機関おいて、前記動
    力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態にあることが
    前記伝達状態検出手段にて検出されたことを条件として
    含む内燃機関始動条件が満足された場合に、内燃機関の
    燃焼運転を再開させる自動始動手段と、 前記伝達状態検出手段が検出した前記非伝達状態あるい
    は低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定する誤情
    報判定手段と、 前記誤情報判定手段にて誤情報であると判定されると、
    前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開時であ
    る場合には前記動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達
    状態にする自動始動時伝達調整手段と、 を備えたことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
  19. 【請求項19】内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝
    達状態を検出する伝達状態検出手段と、 燃焼運転が自動停止されている内燃機関おいて、前記動
    力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態にあることが
    前記伝達状態検出手段にて検出されたことを条件として
    含む内燃機関始動条件が満足された場合に、内燃機関の
    燃焼運転を再開させる自動始動手段と、 前記伝達状態検出手段が検出した前記非伝達状態あるい
    は低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定する誤情
    報判定手段と、 前記誤情報判定手段にて誤情報であると判定されると、
    前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開時であ
    る場合には前記動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達
    状態にする自動始動時伝達調整手段と、 前記自動始動時伝達調整手段にて前記動力伝達系を非伝
    達状態あるいは低伝達状態にする際に車両を制動する自
    動始動時車両制動手段と、 を備えたことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
  20. 【請求項20】請求項18又は19記載の構成におい
    て、前記動力伝達系が自動クラッチを配置している場合
    には、前記自動始動時伝達調整手段は、前記自動クラッ
    チを遮断状態又は半クラッチ状態にすることにより、前
    記動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状態にするこ
    とを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御装置。
  21. 【請求項21】請求項18又は19記載の構成におい
    て、前記動力伝達系がトルクコンバータを備えた自動変
    速機を配置している場合には、前記自動始動時伝達調整
    手段は、前記自動変速機のシフトを最高速段にすること
    により、前記動力伝達系を低伝達状態にすることを特徴
    とする車両用内燃機関自動始動制御装置。
  22. 【請求項22】請求項16、17、19、20又は21
    記載の構成において、前記自動始動時車両制動手段は、
    ブレーキペダルの操作に基づいて生じる制動力を増幅す
    るブレーキアシスト機構を制御することにより車両を制
    動することを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御装
    置。
  23. 【請求項23】請求項16、17、19、20又は21
    記載の構成において、前記自動始動時車両制動手段は、
    電動式パーキングブレーキを制御することにより車両を
    制動することを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
  24. 【請求項24】請求項15〜23のいずれか記載の構成
    において、前記自動始動手段は、内燃機関を回転電動機
    の駆動力により回転させることにより、内燃機関の燃焼
    運転を再開させることを特徴とする車両用内燃機関自動
    始動制御装置。
  25. 【請求項25】請求項15〜24のいずれか記載の構成
    において、前記誤情報判定手段は、前記自動始動手段に
    よる内燃機関の燃焼運転を再開させる処理時の車速状態
    に基づいて前記誤情報か否かの判定を行うことを特徴と
    する車両用内燃機関自動始動制御装置。
  26. 【請求項26】請求項15〜24のいずれか記載の構成
    において、前記誤情報判定手段は、前記自動始動手段に
    よる内燃機関の燃焼運転を再開させる処理時の車両加速
    度状態に基づいて前記誤情報か否かの判定を行うことを
    特徴とする車両用内燃機関自動始動制御装置。
  27. 【請求項27】請求項15〜24のいずれか記載の構成
    において、前記誤情報判定手段は、前記自動始動手段に
    よる内燃機関の燃焼運転を再開させる処理時の車速及び
    車両加速度状態に基づいて前記誤情報か否かの判定を行
    うことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御装置。
  28. 【請求項28】請求項15〜27のいずれか記載の構成
    に加えて、 車両の走行開始を検出する走行開始検出手段と、 前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開前に、
    前記走行開始検出手段にて車両の走行が開始されたこと
    が検出された場合には、内燃機関の燃焼運転を再開させ
    る車両走行時自動始動手段と、 を備えたことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
  29. 【請求項29】内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝
    達状態を設定する伝達状態設定手段と、 燃焼運転が自動停止されている内燃機関おいて、前記動
    力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態に前記伝達状
    態設定手段にて設定されていることを前提として内燃機
    関始動条件が満足された場合に、内燃機関の燃焼運転を
    再開させる自動始動手段と、 前記伝達状態設定手段が設定している前記非伝達状態あ
    るいは低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定する
    誤情報判定手段と、 前記誤情報判定手段にて誤情報であると判定された場合
    には、前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開
    を中止させる自動始動中止手段と、 を備えたことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
  30. 【請求項30】内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝
    達状態を設定する伝達状態設定手段と、 燃焼運転が自動停止されている内燃機関おいて、前記動
    力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態に前記伝達状
    態設定手段にて設定されていることを前提として内燃機
    関始動条件が満足された場合に、内燃機関の燃焼運転を
    再開させる自動始動手段と、 前記伝達状態設定手段が設定している前記非伝達状態あ
    るいは低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定する
    誤情報判定手段と、 前記誤情報判定手段にて誤情報であると判定されると、
    前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開時であ
    る場合には車両を制動する自動始動時車両制動手段と、 を備えたことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
  31. 【請求項31】内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝
    達状態を設定する伝達状態設定手段と、 燃焼運転が自動停止されている内燃機関おいて、前記動
    力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態に前記伝達状
    態設定手段にて設定されていることを前提として内燃機
    関始動条件が満足された場合に、内燃機関の燃焼運転を
    再開させる自動始動手段と、 前記伝達状態設定手段が設定している前記非伝達状態あ
    るいは低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定する
    誤情報判定手段と、 前記誤情報判定手段にて誤情報であると判定された場合
    には、前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開
    を中止させる自動始動中止手段と、 前記自動始動中止手段による内燃機関の燃焼運転再開中
    止時に車両を制動する自動始動時車両制動手段と、 を備えたことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
  32. 【請求項32】内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝
    達状態を設定する伝達状態設定手段と、 燃焼運転が自動停止されている内燃機関おいて、前記動
    力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態に前記伝達状
    態設定手段にて設定されていることを前提として内燃機
    関始動条件が満足された場合に、内燃機関の燃焼運転を
    再開させる自動始動手段と、 前記伝達状態設定手段が設定している前記非伝達状態あ
    るいは低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定する
    誤情報判定手段と、 前記誤情報判定手段にて誤情報であると判定されると、
    前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開時であ
    る場合には前記動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達
    状態にする自動始動時伝達調整手段と、 を備えたことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
  33. 【請求項33】内燃機関から車輪までの動力伝達系の伝
    達状態を設定する伝達状態設定手段と、 燃焼運転が自動停止されている内燃機関おいて、前記動
    力伝達系が非伝達状態あるいは低伝達状態に前記伝達状
    態設定手段にて設定されていることを前提として内燃機
    関始動条件が満足された場合に、内燃機関の燃焼運転を
    再開させる自動始動手段と、 前記伝達状態設定手段が設定している前記非伝達状態あ
    るいは低伝達状態を示す情報が誤情報か否かを判定する
    誤情報判定手段と、 前記誤情報判定手段にて誤情報であると判定されると、
    前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開時であ
    る場合には前記動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達
    状態にする自動始動時伝達調整手段と、 前記自動始動時伝達調整手段にて前記動力伝達系を非伝
    達状態あるいは低伝達状態にする際に車両を制動する自
    動始動時車両制動手段と、 を備えたことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
  34. 【請求項34】請求項32又は33記載の構成におい
    て、前記動力伝達系が自動クラッチを配置している場合
    には、前記自動始動時伝達調整手段は、前記自動クラッ
    チを遮断状態又は半クラッチ状態にすることにより、前
    記動力伝達系を非伝達状態あるいは低伝達状態にするこ
    とを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御装置。
  35. 【請求項35】請求項32又は33記載の構成におい
    て、前記動力伝達系がトルクコンバータを備えた自動変
    速機を配置している場合には、前記自動始動時伝達調整
    手段は、前記自動変速機のシフトを最高速段にすること
    により、前記動力伝達系を低伝達状態にすることを特徴
    とする車両用内燃機関自動始動制御装置。
  36. 【請求項36】請求項30、31、33、34又は35
    記載の構成において、前記自動始動時車両制動手段は、
    ブレーキペダルの操作に基づいて生じる制動力を増幅す
    るブレーキアシスト機構を制御することにより車両を制
    動することを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御装
    置。
  37. 【請求項37】請求項30、31、33、34又は35
    記載の構成において、前記自動始動時車両制動手段は、
    電動式パーキングブレーキを制御することにより車両を
    制動することを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
  38. 【請求項38】請求項29〜37のいずれか記載の構成
    において、前記自動始動手段は、内燃機関を回転電動機
    の駆動力により回転させることにより、内燃機関の燃焼
    運転を再開させることを特徴とする車両用内燃機関自動
    始動制御装置。
  39. 【請求項39】請求項29〜38のいずれか記載の構成
    において、前記誤情報判定手段は、前記自動始動手段に
    よる内燃機関の燃焼運転を再開させる処理時の車速状態
    に基づいて前記誤情報か否かの判定を行うことを特徴と
    する車両用内燃機関自動始動制御装置。
  40. 【請求項40】請求項29〜38のいずれか記載の構成
    において、前記誤情報判定手段は、前記自動始動手段に
    よる内燃機関の燃焼運転を再開させる処理時の車両加速
    度状態に基づいて前記誤情報か否かの判定を行うことを
    特徴とする車両用内燃機関自動始動制御装置。
  41. 【請求項41】請求項29〜38のいずれか記載の構成
    において、前記誤情報判定手段は、前記自動始動手段に
    よる内燃機関の燃焼運転を再開させる処理時の車速及び
    車両加速度状態に基づいて前記誤情報か否かの判定を行
    うことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御装置。
  42. 【請求項42】請求項29〜41のいずれか記載の構成
    に加えて、 車両の走行開始を検出する走行開始検出手段と、 前記自動始動手段による内燃機関の燃焼運転再開前に、
    前記走行開始検出手段にて車両の走行が開始されたこと
    が検出された場合には、内燃機関の燃焼運転を再開させ
    る車両走行時自動始動手段と、 を備えたことを特徴とする車両用内燃機関自動始動制御
    装置。
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