JP2003034047A - サーマルヘッド及びその駆動方法、並びにヘッド駆動用ｉｃ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】高速記録への対応が容易で、かつ生産性を向上
させることが可能なサーマルヘッド、その駆動方法、並
びにヘッド駆動用ＩＣを提供する。 【解決手段】多数の発熱抵抗体Ｒ１〜Ｒ２５６と、これ
ら発熱抵抗体Ｒ１〜Ｒ２５６への通電を個別に制御する
ための画像データを内部でシリアル転送するシフトレジ
スタ１とを備えたサーマルヘッドにおいて、前記シフト
レジスタ１は、Ｍ個（Ｍは２以上の自然数）のシフトレ
ジスタセル２から成る複数のグループＧ１〜Ｇ４に区分
されるとともに該各グループ毎にヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ
１〜Ｄ４）に集積されており、かつ各ヘッド駆動用ＩＣ
（Ｄ１〜Ｄ４）の内部には、そのグループに属するシフ
トレジスタセル２の最後段に、次段のヘッド駆動用ＩＣ
のシフトレジスタ１への画像データの入力を制御する選
択回路Ｂ１〜Ｂ４を接続する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリやビ
デオプリンタ等の記録デバイスとして用いられるサーマ
ルヘッド及びその駆動方法、並びにこのサーマルヘッド
に用いられるヘッド駆動用ＩＣに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、ファクシミリやビデオプリン
タ等の記録デバイスとしてサーマルヘッドが用いられて
いる。

【０００３】かかる従来のサーマルヘッドは、直線状に
配列された多数の発熱抵抗体と、これら発熱抵抗体の発
熱を制御するための複数個のドライバーＩＣとを備えて
おり、このドライバーＩＣには、多数のシフトレジスタ
セルを直列的に接続して成るシフトレジスタや、発熱抵
抗体と１対１に対応する多数のスイッチング素子等が、
ドライバーＩＣと１対１に対応するブロックに分かれて
集積されている。このようなドライバーＩＣのシフトレ
ジスタには、記録動作時、外部からの画像データがクロ
ック信号に同期して印画ライン毎にシリアルに供給され
るようになっており、これらの画像データをスイッチン
グ素子に供給し、スイッチング素子のオン・オフを画像
データに基づいて切り替えることにより、発熱抵抗体へ
の選択的な通電がなされ、これらの熱を感熱紙等の記録
媒体に伝導させることによって記録媒体に所定の印画が
形成される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たサーマルヘッドにおいては、シフトレジスタを構成す
るシフトレジスタセルが全て直列的に接続されており、
これらのシフトレジスタセルに画像データを格納するた
めには、１ライン分の画像データを最初のデータから最
終のデータまで１ビットずつ順番にシリアル転送しなけ
ればならない。このため、１ライン分の全画像データを
シフトレジスタに格納するのに比較的長時間を要してし
まい、高速記録への対応を困難なものにしていた。

【０００５】そこで上記欠点を解消するために、データ
入力数を増やすこと、即ち、シフトレジスタを複数のブ
ロックに分け、これらのブロックに対応する画像データ
を各々のブロックのシフトレジスタに、同時に、かつ並
列的に供給することにより、画像データの転送時間を短
縮することが提案されている。

【０００６】しかしながら、データ入力数が複数種類あ
る場合、その種類に応じたサーマルヘッドパターンを準
備しなければならず、このため、製造上の管理が煩雑に
なる上、コストアップを招き、サーマルヘッドの生産性
が著しく低下する欠点が誘発される。

【０００７】本発明は上記欠点に鑑み案出されたもので
あり、その目的は、高速記録への対応が容易で、かつ生
産性を向上させることが可能なサーマルヘッド、その駆
動方法、並びにヘッド駆動用ＩＣを提供することにあ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明のサーマルヘッド
は、多数の発熱抵抗体と、これら発熱抵抗体への通電を
個別に制御するための画像データを内部でシリアル転送
するシフトレジスタとを備えたサーマルヘッドにおい
て、前記シフトレジスタは、Ｍ個（Ｍは２以上の自然
数）のシフトレジスタセルから成る複数のグループに区
分されるとともに該各グループ毎にヘッド駆動用ＩＣに
集積されており、かつ各ヘッド駆動用ＩＣの内部には、
そのグループに属するシフトレジスタセルの最後段に、
次段のヘッド駆動用ＩＣのシフトレジスタへの画像デー
タの入力を制御する選択回路が接続されていることを特
徴とするものである。

【０００９】また、本発明のサーマルヘッドの駆動方法
は、上記サーマルヘッドに設けられている複数のヘッド
駆動用ＩＣがＮ個（Ｎは２以上の自然数）のブロックに
区分されており、１ライン分の画像データを、前記ブロ
ックと対応するＮ個のセクションに分けて、これらの画
像データを各ブロックのヘッド駆動用ＩＣに前記セクシ
ョン毎に並列的に供給することを特徴とするものであ
る。

【００１０】更に、本発明のサーマルヘッドの駆動方法
は、前記選択回路に入力されるセレクトデータに基づい
て、前記ヘッド駆動用ＩＣのブロック数が可変されるこ
とを特徴とするものである。

【００１１】また更に、本発明のヘッド駆動用ＩＣは、
サーマルヘッドの多数の発熱抵抗体を発熱・駆動するた
めの画像データをシリアル転送するＭ個(Ｍは２以上の
自然数)のシフトレジスタセルを備えたヘッド駆動用Ｉ
Ｃであって、前記シフトレジスタセルの最後段に、シフ
トレジスタセルに格納された画像データ、もしくは前記
シフトレジスタセルを経由することなく外部より入力さ
れる画像データのいずれか一方を、選択信号に基づいて
選択し、外部へ出力する選択回路を備えたことを特徴と
するものである。

【００１２】更にまた、本発明のヘッド駆動用ＩＣは、
前記選択信号の波形が、シフトレジスタセルの最後段に
格納されるセレクトデータと外部からの制御信号に基づ
いて決定されることを特徴とするものである。

【００１３】本発明によれば、サーマルヘッドに設けら
れている複数のヘッド駆動用ＩＣを、Ｎ個（Ｎは２以上
の自然数）のブロックに区分するとともに、１ライン分
の画像データを、前記ブロックと対応するＮ個のセクシ
ョンに分けて、これらの画像データを各ブロックのシフ
トレジスタに同時に、且つ並列的に供給するようにした
ことから、画像データの転送時間が大幅に短縮されるこ
ととなり、高速記録に対応したサーマルヘッドを実現す
ることができる。

【００１４】また、本発明によれば、ヘッド駆動用ＩＣ
内に次段のヘッド駆動用ＩＣのシフトレジスタへの画像
データの入力を制御する選択回路を設けたことから、こ
の選択回路に入力されるセレクトデータに基づいてデー
タ入力数を可変することができる。従って、単一のサー
マルヘッドパターンでもって複数種類のデータ入力数に
対応することができ、製造上の管理が簡単になる上に、
コストダウンも図られ、サーマルヘッドの生産性を向上
させることが可能となる。

【００１５】更に、本発明によれば、前記セレクトデー
タを、シフトレジスタを構成するシフトレジスタセルを
経由させて選択回路に入力するようにしたことから、セ
レクトデータを選択回路に供給するための配線をヘッド
駆動用ＩＣ及びそのヘッド駆動用ＩＣが搭載される基板
上に新たに設ける必要がなく、これらの回路パターンが
複雑化することを有効に防止することができる。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づい
て詳細に説明する。図１は本発明のサーマルヘッドの一
形態を示す回路図、図２は図１のサーマルヘッドに用い
られるヘッド駆動用ＩＣの回路図であり、図１に示すサ
ーマルヘッドは、大略的に多数の発熱抵抗体Ｒ１〜Ｒ２
５６と、これら発熱抵抗体Ｒ１〜Ｒ２５６の発熱を制御
する複数（本形態では４個）のヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ１
〜Ｄ４）とを含んで構成されており、該各ヘッド駆動用
ＩＣ（Ｄ１〜Ｄ４）には、発熱抵抗体Ｒ１〜Ｒ２５６へ
の通電を制御するための画像データを内部でシリアル転
送するシフトレジスタ１が、Ｍ個（Ｍは２以上の自然
数、本形態ではＭは６４とする）のシフトレジスタセル
２から成る複数のグループＧ１〜Ｇ４に区分された形で
集積されている。

【００１７】前記発熱抵抗体Ｒ１〜Ｒ２５６は、例えば
アルミナセラミックス等から成る絶縁基板の上面に１６
０〜６００ｄｐｉ（dot per inch）の密度で直線状に被
着・配列されており、各々が窒化タンタル等の電気抵抗
材料により形成されているため、後述するヘッド駆動用
ＩＣ内のスイッチング素子４等を介して外部電源からの
電力が印加されると、記録媒体に印画を形成するのに必
要な温度、例えば１５０℃〜４００℃の温度に発熱する
ようになっている。

【００１８】一方、前記複数のヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ１
〜Ｄ４）は、前述した絶縁基板上に列状に配列されてお
り、各ヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ１〜Ｄ４）の内部にはシフ
トレジスタ１を構成するシフトレジスタセル２、ラッチ
３及びスイッチング素子４等がＭ個ずつ集積され、更に
は選択回路Ｂ１〜Ｂ４が設けられている。

【００１９】前記シフトレジスタセル２は、発熱抵抗体
Ｒ１〜Ｒ２５６と１対１に対応させて直列的に接続され
ており、これらシフトレジスタセル２に画像データをク
ロック信号に同期させて１ビットずつ順番に入力すると
ともに、該画像データをシフトレジスタセル２間でシリ
アル転送することによって各画像データを所定のシフト
レジスタセル２に格納するようになっている。

【００２０】また、前記ラッチ３は、シフトレジスタセ
ル２に格納された画像データを一時的に保持しておくた
めのものであり、プリンタ本体からのラッチ信号がラッ
チ３に供給されると、シフトレジスタセル２に格納され
た画像データが同時に、且つ並列的に取り込まれるよう
になっている。

【００２１】前記スイッチング素子４は、アンドゲート
やスイッチングトランジスタ等によって構成されてお
り、プリンタ本体からのストローブ信号が供給される
と、ラッチ３に保持されている画像データに基づいてス
イッチングトランジスタのオン・オフを切り替えること
により、各発熱抵抗体Ｒ１〜Ｒ２５６への通電を行うよ
うになっている。

【００２２】そして、シフトレジスタ１の各グループＧ
１〜Ｇ４に属するシフトレジスタセル２の最後段には、
次段のヘッド駆動用ＩＣ内のシフトレジスタセル２への
画像データの入力を制御する選択回路Ｂ１〜Ｂ４が接続
されている。

【００２３】前記選択回路Ｂ１〜Ｂ４は、シフトレジス
タセル２の最後段に接続されるＤフリップフロップ回路
と、該Ｄフリップフロップ回路に接続され、アンドゲー
ト及びオアゲート等を組み合わせて構成されるロジック
回路とから成り、外部からの制御信号がＤフリップフロ
ップ回路に入力されると、このＤフリップフロップ回路
が最後段のシフトレジスタセル２内に格納されたセレク
トデータに基づいて選択信号の波形を決定するとともに
該選択信号の波形をロジック回路へ出力し、しかる後、
ロジック回路内の選択信号に基づいてシフトレジスタセ
ル２に入力される画像データ、もしくはシフトレジスタ
セル２を経由することなく外部より選択回路Ｂ１〜Ｂ３
に供給される画像データのいずれか一方を選択する。そ
して、選択した画像データがヘッド駆動用ＩＣに入力さ
れると、これを次段のヘッド駆動用ＩＣに入力するよう
になっている。

【００２４】具体的には、選択回路Ｂ２がセレクトデー
タに基づいてローレベルの選択信号を決定した場合、グ
ループＧ２のシフトレジスタセル２に格納された画像デ
ータを選択し、ハイレベルの選択信号を決定した場合、
グループＧ２のシフトレジスタセル２を経由せずに外部
より供給される画像データを選択する。そして、選択し
た画像データがヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ２）に入力される
と、その画像データをヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ３）に入力
する。

【００２５】次に、上述したサーマルヘッドを用いて印
画を行う場合について図３のタイミングチャートを参照
しながら説明する。本形態においてはヘッド駆動用ＩＣ
を２個のブロックに区分し、データ入力数を「２」とす
る場合について説明する。

【００２６】まず前記ヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ１〜Ｄ３）
を構成する選択回路Ｂ１〜Ｂ３内のＤフリップフロップ
回路に、外部からのリセット信号を入力することによ
り、選択回路Ｂ１〜Ｂ３を初期化してシフトレジスタ１
を構成する全てのシフトレジスタセル２が直列的に接続
された状態に設定する。

【００２７】続いて、全てのシフトレジスタセル２に該
セル２と同一ビット数（２５６ビット）の‘０’と
‘１’とからなるセレクトデータをクロック信号に同期
させて１ビットずつ順番にシフトレジスタセル２に入力
するとともに、該入力されたセレクトデータをシフトレ
ジスタセル２間でシリアル転送することによってヘッド
駆動用ＩＣ（Ｄ１，Ｄ３）内の最後段のシフトレジスタ
セル２に‘０’のセレクトデータが、ヘッド駆動用ＩＣ
（Ｄ２）内の最後段のシフトレジスタセル２に‘１’の
セレクトデータが格納され、同時に、該最後段のシフト
レジスタセル２に接続されているＤフリップフロップ回
路にこれらのセレクトデータが入力されることになる。

【００２８】このように、セレクトデータを、シフトレ
ジスタセル２を経由させて選択回路Ｂ１〜Ｂ３に入力す
るようにしたことから、セレクトデータを選択回路Ｂ１
〜Ｂ３に供給するための配線をヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ１
〜Ｄ４）及びサーマルヘッドに新たに設ける必要がな
く、これらの回路パターンが複雑化することを有効に防
止することができる。

【００２９】そして、上記セレクトデータに基づいて選
択回路Ｂ１，Ｂ３内のＤフリップフロップ回路はローレ
ベルの波形を有する選択信号を、選択回路Ｂ２内のＤフ
リップフロップ回路はハイレベルの波形を有する選択信
号を決定するとともに該決定された選択信号をロジック
回路へ出力し、この選択信号に基づいて選択回路Ｂ１，
Ｂ３でシフトレジスタセル２に格納される画像データ
が、選択回路Ｂ２でシフトレジスタセル２を経由せずに
プリンタ本体よりヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ３）に供給され
る画像データが選択される。その結果、ヘッド駆動用Ｉ
Ｃ（Ｄ１，Ｄ２）間及び（Ｄ３，Ｄ４）間では画像デー
タの転送が行われ、ヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ２，Ｄ３）間
では画像データの転送が遮断されることとなり、ヘッド
駆動用ＩＣ（Ｄ１〜Ｄ４）は２個のブロックに区分され
る。

【００３０】尚、前記選択回路Ｂ１〜Ｂ３は、最後段の
シフトレジスタセル２に格納されたセレクトデータに基
づいて選択を行うことから、最後段以外のシフトレジス
タセル２に格納されるデータは‘０’または‘１’のい
ずれであっても構わない。

【００３１】また、ヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ２）内の最後
段のシフトレジスタセル２に‘１’のセレクトデータを
格納するようにすれば、ヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ１〜Ｄ
４）は４個のブロックに区分されることとなり、データ
入力数が「４」となる。

【００３２】次に、前記ヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ１〜Ｄ
４）のブロック数「２」に対応させて、１ライン分の画
像データをプリンタ側で２個のセクションに分割し、こ
れらの画像データをクロック信号に同期させて各ブロッ
クのヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ１〜Ｄ４）に同時に並列的に
入力するとともに、該入力された画像データをブロック
内のシフトレジスタセル２間でシリアル転送することに
より、第1ラインの全画像データがシフトレジスタ１を
構成する全てのシフトレジスタセル２内に格納される。

【００３３】このように、複数のヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ
１〜Ｄ４）を２個のブロックに区分し、これら各ブロッ
クのヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ１〜Ｄ４）に画像データを並
列的に供給するようにしたことから、シフトレジスタ１
に同時に２個の画像データが入力されることとなり、画
像データの転送時間の短縮が大幅に短縮され、高速印画
に対応したサーマルヘッドを実現できる。

【００３４】しかもこの場合、ヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ１
〜Ｄ３）内に次段のヘッド駆動用ＩＣのシフトレジスタ
１への画像データの入力を制御する選択回路（Ｂ１〜Ｂ
３）を設けたことから、この選択回路（Ｂ１〜Ｂ３）に
入力されるセレクトデータに基づいてデータ入力数を可
変することができる。従って、単一のサーマルヘッドパ
ターンでもって複数種類のデータ入力数に対応すること
ができ、製造上の管理が簡単になる上に、コストダウン
も図られ、サーマルヘッドの生産性を向上させることが
可能となる。

【００３５】続いて、ラッチ３にプリンタ本体よりラッ
チ信号を供給し、シフトレジスタセル２内の画像データ
をラッチ３に取り込んだ後、スイッチング素子４にラッ
チ３からの出力及びプリンタ本体からのストローブ信号
を供給すると、スイッチング素子４の動作によってスト
ローブ信号が供給されている間、前記発熱抵抗体Ｒ１〜
Ｒ２５６を個々に選択的に発熱させ、これによって第１
ラインの印画が行われる。

【００３６】その後、２個のセクションに分割された第
２ラインの画像データが、クロック信号に同期させて各
ブロックのヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ１〜Ｄ４）内のシフト
レジスタ１に同時にパラレル入力され、以下、第１ライ
ンの画像データに基づいて印画を行う場合と同様の動作
を繰り返し行うことによって最終ラインまでの印画が形
成される。

【００３７】尚、前記選択信号の波形は、選択回路Ｂ１
〜Ｂ３内のＤフリップフロップ回路よりロジック回路へ
出力されると、ロジック回路でそのまま記憶されること
から、一度ヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ１〜Ｄ４）をブロック
区分してしまえば、データ入力数を変更しない限りセレ
クトデータ及び制御信号を選択回路Ｂ１〜Ｂ３に入力す
る必要はない。

【００３８】本発明は、上述の実施形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種
々の変形、改良が可能である。

【００３９】例えば、上述の実施形態においては、前記
ヘッド駆動用ＩＣ（Ｄ１〜Ｄ４）内にラッチ３を集積
し、このラッチ３でもってシフトレジスタセル２内に格
納された画像データを一時的に保持するようにしたが、
かかるラッチ３は必ずしも必要なものではなく、ラッチ
を集積することなくシフトレジスタセル２の出力を直接
スイッチング素子４に供給するようにしても構わない。

【００４０】また、上述の実施形態においては、セレク
トデータを、シフトレジスタセル２を経由させて選択回
路Ｂ１〜Ｂ３に入力するようにしたが、これに代えて、
セレクトデータを、シフトレジスタセル２を経由せずに
直接選択回路Ｂ１〜Ｂ３に入力するようにしても、画像
データを各ブロックのシフトレジスタ１に同時に、且つ
並列的に供給でき、且つ、データ入力数を可変すること
もできるため、高速記録への対応が容易で、かつ生産性
を向上させることが可能なサーマルヘッドが実現され
る。

【００４１】更に、上述の実施形態において、前記ヘッ
ド駆動用ＩＣ（Ｄ１〜Ｄ４）のブロックを、印画の際に
使用する発熱領域に対応させて区分するようにしても良
く、例えば有効印画幅（印画し得る最大幅）がＡ３サイ
ズのサーマルヘッドを用いてＢ５サイズの用紙に印画を
するときのように、発熱領域と非発熱領域とに分けてブ
ロック区分し、発熱領域のみに画像データを供給するよ
うにしても構わない。

【００４２】

【発明の効果】本発明によれば、サーマルヘッドに設け
られている複数のヘッド駆動用ＩＣを、Ｎ個（Ｎは２以
上の自然数）のブロックに区分するとともに、１ライン
分の画像データを、前記ブロックと対応するＮ個のセク
ションに分けて、これらの画像データを各ブロックのシ
フトレジスタに同時に、且つ並列的に供給するようにし
たことから、画像データの転送時間が大幅に短縮される
こととなり、高速記録に対応したサーマルヘッドを実現
することができる。

【００４３】また、本発明によれば、ヘッド駆動用ＩＣ
内に次段のヘッド駆動用ＩＣのシフトレジスタへの画像
データの入力を制御する選択回路を設けたことから、こ
の選択回路に入力されるセレクトデータに基づいてデー
タ入力数を可変することができる。従って、単一のサー
マルヘッドパターンでもって複数種類のデータ入力数に
対応することができ、製造上の管理が簡単になる上に、
コストダウンも図られ、サーマルヘッドの生産性を向上
させることが可能となる。

【００４４】更に、本発明によれば、前記セレクトデー
タを、シフトレジスタを構成するシフトレジスタセルを
経由させて選択回路に入力するようにしたことから、セ
レクトデータを選択回路に供給するための配線をヘッド
駆動用ＩＣ及びそのヘッド駆動用ＩＣが搭載される基板
上に新たに設ける必要がなく、これらの回路パターンが
複雑化することを有効に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のサーマルヘッドの一形態を示す回路図
である。

【図２】図１のサーマルヘッドを構成するヘッド駆動用
ＩＣの回路図である。

【図３】本発明のサーマルヘッドを用いて印画動作を行
う際のタイミングチャートである。

【符号の説明】 Ｒ１〜Ｒ２５６・・・発熱抵抗体、Ｄ１〜Ｄ４・・・ヘ
ッド駆動用ＩＣ、Ｂ１〜Ｂ４・・・選択回路、１・・・
シフトレジスタ、２・・・シフトレジスタセル、３・・
・ラッチ、４・・・スイッチング素子

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多数の発熱抵抗体と、これら発熱抵抗体へ
   の通電を個別に制御するための画像データを内部でシリ
   アル転送するシフトレジスタとを備えたサーマルヘッド
   において、 前記シフトレジスタは、Ｍ個（Ｍは２以上の自然数）の
   シフトレジスタセルから成る複数のグループに区分され
   るとともに該各グループ毎にヘッド駆動用ＩＣに集積さ
   れており、 かつ各ヘッド駆動用ＩＣの内部には、そのグループに属
   するシフトレジスタセルの最後段に、次段のヘッド駆動
   用ＩＣのシフトレジスタへの画像データの入力を制御す
   る選択回路が接続されていることを特徴とするサーマル
   ヘッド。
2. 【請求項２】請求項１に記載のサーマルヘッドに設けら
   れている複数のヘッド駆動用ＩＣがＮ個（Ｎは２以上の
   自然数）のブロックに区分されており、１ライン分の画
   像データを、前記ブロックと対応するＮ個のセクション
   に分けて、これらの画像データを各ブロックのヘッド駆
   動用ＩＣに前記セクション毎に並列的に供給することを
   特徴とするサーマルヘッドの駆動方法。
3. 【請求項３】請求項１に記載のサーマルヘッドの選択回
   路に入力されるセレクトデータに基づいて、前記ヘッド
   駆動用ＩＣのブロック数が可変されることを特徴とする
   請求項２に記載のサーマルヘッドの駆動方法。
4. 【請求項４】サーマルヘッドの多数の発熱抵抗体を発熱
   ・駆動するための画像データをシリアル転送するＭ個
   (Ｍは２以上の自然数)のシフトレジスタセルを備えたヘ
   ッド駆動用ＩＣであって、 前記シフトレジスタセルの最後段に、シフトレジスタセ
   ルに格納された画像データ、もしくは前記シフトレジス
   タセルを経由することなく外部より入力される画像デー
   タのいずれか一方を、選択信号に基づいて選択し、外部
   へ出力する選択回路を備えたことを特徴とするヘッド駆
   動用ＩＣ。
5. 【請求項５】前記選択信号の波形が、シフトレジスタセ
   ルの最後段に格納されるセレクトデータと外部からの制
   御信号に基づいて決定されることを特徴とする請求項４
   に記載のヘッド駆動用ＩＣ。