JP2003030611A - 無線通信モジュール及び無線通信方法 - Google Patents

無線通信モジュール及び無線通信方法

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JP2003030611A
JP2003030611A JP2001218618A JP2001218618A JP2003030611A JP 2003030611 A JP2003030611 A JP 2003030611A JP 2001218618 A JP2001218618 A JP 2001218618A JP 2001218618 A JP2001218618 A JP 2001218618A JP 2003030611 A JP2003030611 A JP 2003030611A
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magnetic field
wireless communication
signal
communication module
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JP2001218618A
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Masato Aranishi
誠人 新西
Hisanori Dobashi
寿昇 土橋
Takafumi Suzuki
尚文 鈴木
Yasuhiro Nagai
靖浩 永井
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は通信可能な距離を大きくすると共に
従来のシステムのリーダライタとの間で通信が可能な無
線通信モジュール及び無線通信方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】 交流磁界を発生する読み取り書き込み装
置との間で交流磁界を通信媒体として電磁誘導により非
接触で通信を行う無線通信モジュールであって、電池3
2と、アンテナコイル31と、電池32から供給される
電力を利用し、アンテナコイル31を貫く交流磁界によ
り誘導される交流電流に基づいて前記交流電流に同期し
た搬送波信号を生成する搬送波信号生成手段14と、電
池32から供給される電力を利用し搬送波信号生成手段
14の生成した搬送波信号を送信データで変調し、変調
された信号を前記アンテナコイルに供給する変調手段2
2とを設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】交流磁界を発生する読み取り
書き込み装置との間で、交流磁界を通信媒体として電磁
誘導により非接触で通信を行う無線通信モジュール及び
無線通信方法に関し、非接触ICカードなどに用いられ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、非接触IC力ードは、内蔵電
源を持たず無線通信力ード読み取り書き込み装置(以
下、リーダライタと称する)から電磁誘導により電力供
給を受けている。交流磁界を利用する従来の非接触IC
力ードは内蔵電源を持たないので、メンテナンスを不要
にすることができる。しかし、リーダライタと非接触I
C力ードとの間の通信可能な距離は、電力供給の制約を
受ける。すなわち、電磁誘導により非接触IC力ードの
アンテナコイルに誘起する電力の大きさがカード内の集
積回路の作動に必要とされる所定電力以上でなければな
らないので、非接触IC力ードをリーダライタから大き
く離すことはできない。
【0003】また、リーダライタと非接触IC力ードと
の間では、データ通信についても電磁誘導を利用して行
っている。そのため、リーダライタと非接触IC力ード
とが大きく離れると、それらのアンテナコイル間の磁気
結合が弱くなり、受信される信号のレベルが小さくなり
通信が不可能になる。従って、非接触IC力ードをリー
ダライタから大きく離した状態では通信ができない。
【0004】従来の装置においては、各部の信号波形は
図10のようになる。図10において、R/Wはリーダ
ライタを表し、カードは非接触IC力ードを表してい
る。このように、電磁誘導を利用する非接触IC力ード
を用いるシステムでは、リーダライタはカードとの間で
通信している間、常にキャリア(搬送波)である交流磁
界を送信し続ける。
【0005】非接触IC力ードには、アンテナコイルが
内蔵されている。非接触IC力ードは、交流磁界(キャ
リア)によってアンテナコイルに誘起する電流から、カ
ード内の電気回路の動作に必要な電力を得る。非接触I
C力ードは、交流磁界により動作に必要な電力の供給を
受けながら、その交流磁界を利用してリーダライタとの
間で情報の伝送を行う。
【0006】リーダライタが情報を送信する場合には、
送出するキャリアの振幅に直接変調をかける。従って、
変調されたキャリアが非接触IC力ードのアンテナコイ
ルで受信される。一方、非接触IC力ードがリーダライ
タに対して情報を送信する場合には、次のように動作す
る。
【0007】リーダライタは、無変調のキャリアを送出
し続ける。送信された無変調のキャリアは、非接触IC
力ードのアンテナコイルで交流磁界として受信される。
そして、非接触IC力ードのアンテナコイルには、それ
を貫く磁界を打ち消す方向に誘導電流が流れる。この誘
導電流によって磁界が発生し、リーダライタの送出する
交流磁界を打ち消すので、誘導電流に相当する分だけ、
交流磁界の強度は低下する。
【0008】このような交流磁界の強度変化は、リーダ
ライタ側でも検出することができる。また、交流磁界の
強度変化は非接触IC力ードのアンテナコイルに流れる
誘導電流の大きさに対応するので、誘導電流の大きさを
変えれば交流磁界の強度を変化させることができる。そ
こで、非接触IC力ードの送信するデータに対応付けて
誘導電流の大きさを切り替える。これにより、リーダラ
イタは交流磁界の強度変化から非接触IC力ードの送信
データを読み取ることができる。
【0009】実際には、抵抗器,コンデンサ,スイッチ
などを非接触IC力ードに搭載し、誘導電流を流す経路
と流さない経路とをスイッチで切り替えて誘導電流の大
きさを切り替えている。これにより、リーダライタの送
出するキャリアに非接触IC力ード側で信号を乗せてデ
ータを送信することができる。
【0010】また、現実には図9に示すような信号波形
が、リーダライタと非接触IC力ードとの間の通信のた
めに国際標準として規定されている。すなわち、ASK
(Amplitude Shift Keying)の変調度が100%のタイ
プAと、ASKの変調度が10%のタイプBとの2種類
の方式が規定されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、リーダ
ライタと非接触IC力ードとの間で通信する場合の伝送
手段としてはアンテナコイルを用いた磁気結合が採用さ
れている。従って、リーダライタと非接触IC力ードと
の間の距離が長くなると、アンテナコイル間の磁気結合
が小さくなり、非接触IC力ードの受け取る電力が低下
すると共に、非接触IC力ードから送信される信号のS
/N比が低下する。そのため、リーダライタと非接触I
C力ードとの間の通信距離が制限されている。
【0012】リーダライタと非接触IC力ードとの間の
通信距離を長くするためには、アンテナコイル間の磁気
結合を大きくする必要があり、リーダライタ側のアンテ
ナ径を大きくする方法や、リーダライタ側のアンテナコ
イルに流れる電流を増やす方法などが考えられる。しか
しながら、アンテナ径を大きくする場合には次のような
問題がある。
【0013】(1)装置やカードの大型化が避けられな
い。 (2)ノイズを拾いやすくなる。 (3)磁束密度が低下し、既存の非接触IC力ードが使
えない可能性がある。 また、アンテナコイルに流れる電流を増やす場合には、
電波法の規定によって出力可能な電界強度が制限されて
いるので、大きな電流を流すことができない。
【0014】本発明は、通信可能な距離を大きくすると
共に、従来のシステムのリーダライタとの間で通信が可
能な無線通信モジュール及び無線通信方法を提供するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1は、交流磁界を
発生する読み取り書き込み装置との間で、交流磁界を通
信媒体として、電磁誘導により非接触で通信を行う無線
通信モジュールであって、電池と、アンテナコイルと、
前記電池から供給される電力を利用し、前記アンテナコ
イルを貫く交流磁界により誘導される交流電流に基づい
て、前記交流電流に同期した搬送波信号を生成する搬送
波信号生成手段と、前記電池から供給される電力を利用
し、前記搬送波信号生成手段の生成した搬送波信号を送
信データで変調し、変調された信号を前記アンテナコイ
ルに供給する変調手段とを設けたことを特徴とする。
【0016】請求項1の無線通信モジュールは、カード
上に搭載し非接触IC力ードとして利用することができ
る。また、この無線通信モジュールは電池を搭載し、そ
の電力を用いて変調された信号をアンテナコイルから送
信する。無線通信モジュールの信号送信に用いられる搬
送波信号は、読み取り書き込み装置から送信され無線通
信モジュールのアンテナコイルで受信された搬送波信号
と同期するように制御される。従って、無線通信モジュ
ールのアンテナコイルで受信された信号と、無線通信モ
ジュールの変調手段から出力される信号とはアンテナコ
イル上で重なり増幅される。
【0017】増幅された信号が読み取り書き込み装置の
検出する磁界の大きさに影響を及ぼすので、増幅された
分だけ、読み取り書き込み装置は従来の非接触IC力ー
ドを用いる場合に比べて大きな信号を検出できる。従っ
て、読み取り書き込み装置と非接触IC力ードとの間の
通信可能な距離を大きくすることができる。また、距離
が大きくなって非接触IC力ードのアンテナコイルが受
信する電力が非常に小さくなった場合でも、電池から電
力が供給されるので、非接触IC力ード上の電気回路は
正常な動作状態を維持することができる。
【0018】また、無線通信モジュールのアンテナコイ
ルが受信した電力よりも大きな電力を電池から得ること
ができるので、大きな電力を変調手段からアンテナコイ
ルに供給することができる。このため、受信した信号に
対して逆相の信号を変調手段からアンテナコイルに供給
する場合には、アンテナコイルが検出した交流磁界によ
りアンテナコイルに流れる誘導電流とは反対の方向に電
流を流し、読み取り書き込み装置から送出された磁界を
非接触IC力ード側で増幅することもできる。
【0019】請求項2は、交流磁界を発生する読み取り
書き込み装置との間で、交流磁界を通信媒体として、電
磁誘導により非接触で通信を行う無線通信モジュールで
あって、外部電源と接続可能な電力供給手段と、アンテ
ナコイルと、前記電力供給手段から供給される電力を利
用し、前記アンテナコイルを貫く交流磁界により誘導さ
れる交流電流に基づいて、前記交流電流に同期した搬送
波信号を生成する搬送波信号生成手段と、前記電力供給
手段から供給される電力を利用し、前記搬送波信号生成
手段の生成した搬送波信号を送信データで変調し、変調
された信号を前記アンテナコイルに供給する変調手段と
を設けたことを特徴とする。
【0020】請求項2の無線通信モジュールは、請求項
1と同様にカード上に搭載し非接触IC力ードとして利
用することができる。また、この無線通信モジュールは
電力供給手段を介して外部電源から電力を取り入れ、そ
の電力を用いて変調された信号をアンテナコイルから送
信する。無線通信モジュールの信号送信に用いられる搬
送波信号は、読み取り書き込み装置から送信され無線通
信モジュールのアンテナコイルで受信された搬送波信号
と同期するように制御される。従って、無線通信モジュ
ールのアンテナコイルで受信された信号と、無線通信モ
ジュールの変調手段から出力される信号とはアンテナコ
イル上で重なり増幅される。
【0021】増幅された信号が読み取り書き込み装置の
検出する磁界の大きさに影響を及ぼすので、増幅された
分だけ、読み取り書き込み装置は従来の非接触IC力ー
ドを用いる場合に比べて大きな信号を検出できる。従っ
て、読み取り書き込み装置と非接触IC力ードとの間の
通信可能な距離を大きくすることができる。
【0022】また、距離が大きくなって非接触IC力ー
ドのアンテナコイルが受信する電力が非常に小さくなっ
た場合でも、外部電源から電力が供給されるので、非接
触IC力ード上の電気回路は正常な動作状態を維持する
ことができる。また、無線通信モジュールのアンテナコ
イルが受信した電力よりも大きな電力を電池から得るこ
とができるので、大きな電力を変調手段からアンテナコ
イルに供給することができる。このため、受信した信号
に対して逆相の信号を変調手段からアンテナコイルに供
給する場合には、アンテナコイルが検出した交流磁界に
よりアンテナコイルに流れる誘導電流とは反対の方向に
電流を流し、読み取り書き込み装置から送出された磁界
を非接触IC力ード側で増幅することもできる。
【0023】請求項3は、請求項1又は請求項2の無線
通信モジュールにおいて、前記アンテナコイルが受信す
る磁界強度を検出する磁界強度検出手段と、前記磁界強
度検出手段の検出した磁界強度に応じて、前記搬送波信
号生成手段の生成した搬送波信号の大きさもしくは増幅
度を自動的に変更する搬送波制御手段とを更に設けたこ
とを特徴とする。
【0024】請求項3においては、磁界強度検出手段が
アンテナコイルの受信する磁界強度を検出する。また、
搬送波制御手段は前記磁界強度検出手段の検出した磁界
強度に応じて、前記搬送波信号生成手段の生成した搬送
波信号の大きさもしくは増幅度を自動的に変更する。こ
のため、例えば読み取り書き込み装置と非接触IC力ー
ドとの間の距離が長い場合のように、アンテナコイルの
受信した磁界強度が非常に小さい場合にはより大きな搬
送波信号及び変調信号を生成することにより、読み取り
書き込み装置が受信する信号強度を増大し、受信品質を
改善することができる。
【0025】また、例えば読み取り書き込み装置と非接
触IC力ードとの間の距離が近い場合のように、アンテ
ナコイルの受信した磁界強度が非常に大きい場合には搬
送波信号及び変調信号のレベルを抑制することにより、
読み取り書き込み装置が受信する信号強度が過大になる
のを防止し、受信品質を改善することができる。
【0026】請求項4は、請求項1又は請求項2の無線
通信モジュールにおいて、前記搬送波信号生成手段は前
記アンテナコイルに誘導する交流電流と同相の搬送波信
号を生成することを特徴とする。請求項4においては、
アンテナコイルに誘導する交流電流と搬送波信号生成手
段の生成する搬送波信号とが同相になるため、両者の信
号がアンテナコイル上で重なり加算される。これによ
り、無線通信モジュールの送信する信号が増幅される。
【0027】請求項5は、請求項1又は請求項2の無線
通信モジュールにおいて、前記搬送波信号生成手段は前
記アンテナコイルに誘導する交流電流と逆相で前記交流
電流よりも電力の大きい搬送波信号を生成することを特
徴とする。請求項5においては、アンテナコイルに誘導
する交流電流と搬送波信号生成手段の生成する搬送波信
号とが逆相になるため、両者の信号がアンテナコイル上
で重なり減算される。搬送波信号及び送信する変調信号
が受信信号よりも大きい場合には、アンテナコイルを貫
く磁界を打ち消す方向の電流は流れず、逆にアンテナコ
イルを貫く磁界を増幅する方向に電流が流れる。
【0028】請求項6は、請求項1又は請求項2の無線
通信モジュールにおいて、前記アンテナコイルに誘導さ
れる交流電流から直流電力を生成する電力受信回路と、
前記アンテナコイルに誘導される交流電流の負荷経路を
送信データに従って切り替える負荷スイッチ手段とを更
に設けたことを特徴とする。請求項6においては、電力
受信回路はアンテナコイルに誘導される交流電流から直
流電力を生成する。また、負荷スイッチ手段はアンテナ
コイルに誘導される交流電流の負荷経路を送信データに
従って切り替える。従って、従来の非接触IC力ードと
同様の動作も行うことができる。そのため、電池が消耗
した場合や外部電源の接続が不可能な場合であっても、
無線通信モジュールと読み取り書き込み装置との間で通
信することができる。
【0029】請求項7は、請求項1,請求項2,請求項
3,請求項4,請求項5及び請求項6のいずれかの無線
通信モジュールにおいて、カード形状のケースに搭載し
たことを特徴とする。請求項7においては、無線通信モ
ジュールを非接触IC力ードとして利用できる。
【0030】請求項8の無線通信方法は、交流磁界を発
生する読み取り書き込み装置との間で、交流磁界を通信
媒体として、電磁誘導により非接触で通信を行う無線通
信モジュールの制御に用いる無線通信方法であって、無
線通信モジュールに搭載されたアンテナコイルを貫く交
流磁界により誘導される交流電流に基づいて、前記交流
電流に同期した搬送波信号を生成し、前記搬送波信号を
送信データで変調し、変調された信号を前記アンテナコ
イルに供給して信号を送信することを特徴とする。
【0031】請求項8の無線通信方法を用いることによ
り、請求項1及び請求項2と同様の無線通信モジュール
の動作を実現できる。
【0032】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明の無
線通信モジュール及び無線通信方法の1つの実施の形態
について、図1〜図4及び図8を参照して説明する。こ
の形態は、請求項1,請求項4,請求項7及び請求項8
に対応する。
【0033】図1はこの形態の無線通信モジュールの構
成を示すブロック図である。図2はシステムの構成例を
示す斜視図である。図3はこの形態の無線通信モジュー
ルの動作を示すフローチャートである。図4はこの形態
の信号波形を示すタイムチャートである。図8は各アン
テナコイルの電流を示す模式図である。
【0034】この形態では、請求項1の電池,アンテナ
コイル,搬送波信号生成手段及び変調手段は、それぞれ
内部電源32,アンテナコイル31,クロック生成回路
14及び変調回路22に対応する。この形態では、図2
に示すようなシステムを用いることを想定している。す
なわち、非接触ICカード51はリーダライタ52との
間で非接触で通信を行う。リーダライタ52には、それ
を制御するために上位装置53(例えばパソコン)が接
続されている。
【0035】非接触ICカード51とリーダライタ52
との間では電磁誘導を用いて通信を行う。そのため、リ
ーダライタ52にはアンテナコイル61が設けてある。
また、非接触ICカード51にはアンテナコイル31を
含む無線通信モジュールが組み込まれている。この無線
通信モジュールの構成が図1に示されている。図1に示
すように、この無線通信モジュールには受信部10,送
信部20,アンテナコイル31,内部電源32及び制御
回路33が備わっている。
【0036】また、受信部10には受信増幅回路11,
復調回路12,復号化回路13及びクロック生成回路1
4が設けてあり、送信部20には符号化回路21,変調
回路22及び送信増幅回路23が設けてある。一般的な
非接触ICカードの場合には、電磁誘導により受信され
る電力をカード上の電気回路の電源電力として利用す
る。しかし、図1の無線通信モジュールは内部電源32
を備えているので、内部電源32から供給される電力を
電源として利用できる。内部電源32としてはこの例で
は電池を用いている。
【0037】内部電源32からの電源電力は、受信部1
0,送信部20及び制御回路33の各回路に供給され
る。受信増幅回路11は、アンテナコイル31で受信さ
れた信号を増幅する。復調回路12は、受信増幅回路1
1で増幅された受信信号を復調する。復号化回路13は
復調回路12の復調出力に現われる受信信号を復号し、
リーダライタ52から送信されたディジタル信号を再生
する。
【0038】また、クロック生成回路14は、受信増幅
回路11から出力される受信信号に基づいて、クロック
信号を生成する。このクロック信号は、一定の周期で周
期的に変化する2値信号であり、外部から印加される磁
界によってアンテナコイル31に誘導する交流電流(受
信信号)と周波数が等しく位相が同期している。また、
この例では受信信号とクロック信号とは同相である。
【0039】制御回路33は、例えばマイクロプロセッ
サのような論理回路で構成され、予め定めたディジタル
処理を実施する。すなわち、受信部10から入力される
受信信号の内容を解析し、その内容に応じた応答信号の
送信データを生成する。この送信データが、送信部20
の符号化回路21に入力される。符号化回路21は、制
御回路33から入力される送信データを符号化した信号
を生成する。符号化された送信データの信号は、変調回
路22で変調される。変調回路22には、クロック生成
回路14が生成したクロック信号が搬送波(キャリア)
として印加される。
【0040】すなわち、変調回路22はクロック信号を
符号化回路21から出力される送信データの信号で振幅
変調する。変調回路22が出力する変調信号は、送信増
幅回路23で増幅され、アンテナコイル31に供給され
る。クロック生成回路14が生成するクロック信号は外
部磁界によってアンテナコイル31に誘導する交流の受
信信号と周波数が等しく位相が同期しているので、送信
部20からアンテナコイル31に供給される変調された
送信信号は、前記受信信号と周波数が等しく位相も同期
している。
【0041】このため、図8に示すように、アンテナコ
イル31に流れる受信信号の電流成分と送信信号の電流
成分とは常に同じ向きに流れる。すなわち、受信信号の
電流成分と送信信号の電流成分とが加算されてアンテナ
コイル31に流れる。
【0042】受信信号の電流成分は、外部磁界(リーダ
ライタ52の送信信号)によってアンテナコイル31に
誘起した誘導電流であり、外部磁界を打ち消す方向の電
流である。従って、送信部20から出力される送信信号
の電流成分も、外部磁界を打ち消す方向に働く。いずれ
にしても、アンテナコイル31に流れる電流の大きさ
は、受信信号の電流成分と送信信号の電流成分とを加算
した結果であるので、受信信号の電流成分だけを利用す
る場合と比べてレベルが大きくなる。従って、非接触I
Cカード51からリーダライタ52に向かってより大き
な信号を送信することができ、非接触ICカード51と
リーダライタ52との距離を従来より大きくしても通信
が可能になる。
【0043】実際には、非接触ICカード51の変調時
と無変調時とでリーダライタ52の受信レベルにより大
きな変化が現れるように、送信部20がアンテナコイル
31に流す電流を制御している。制御の方法には次の
(1),(2)の2種類がある。 (1)非接触ICカード51が送信のために変調すると
き(ロードスイッチのオン状態に相当)には送信部20
からアンテナコイル31に電流を流し、無変調時には送
信部20が出力する電流を止める。これにより、リーダ
ライタ52の受信レベルは非接触ICカード51が変調
信号を送信するときには非常に小さくなり、無変調時に
は比較的大きくなるので、変調波と無変調波との振幅の
差が大きく、長距離の通信が可能になる。
【0044】(2)非接触ICカード51が無変調の信
号を送信するときには、送信部20からアンテナコイル
31に電流を流し、変調するとき(ロードスイッチのオ
ン状態に相当)には送信部20が出力する電流を止め
る。これにより、リーダライタ52の受信レベルは非接
触ICカード51が無変調信号を送信するときには非常
に小さくなり、変調時には比較的大きくなるので、変調
波と無変調波との振幅の差が大きく、長距離の通信が可
能になる。
【0045】非接触ICカード51及びリーダライタ5
2の各部の信号波形について、図4を参照しながら説明
する。なお、図4に示すカード及びR/Wは、それぞれ
非接触ICカード51及びリーダライタ52に対応す
る。リーダライタ52は、非接触ICカード51との間
で通信する間、常にキャリア(搬送波)である交流磁界
を送信し続ける。リーダライタ52が受信状態のときに
は、無変調のキャリア(W12)がリーダライタ52か
ら送信され、リーダライタ52が送信するときには、リ
ーダライタ52の送信データに応じてキャリアが振幅変
調される(W11)。
【0046】このキャリア及び変調信号が距離などに応
じて減衰し、非接触ICカード51のアンテナコイル3
1で受信される(W21,W22)。非接触ICカード
51が送信するときには、アンテナコイル31で受信さ
れた信号(W22)に基づいて送信動作を行う。すなわ
ち、受信信号(W22)に同期したクロック信号がクロ
ック生成回路14で生成され、このクロック信号を送信
用のキャリアとして変調回路22が利用する。
【0047】制御回路33が出力する送信データは、符
号化回路21で符号化され、変調回路22に入力され
る。従って、前記クロック信号をキャリアとして送信デ
ータで変調した変調信号が変調回路22の出力に得られ
る。この変調信号は送信増幅回路23で増幅され、送信
出力としてアンテナコイル31に供給される(W3)。
非接触ICカード51上の電気回路は内部電源32の電
力を利用するので、アンテナコイル31に供給される送
信出力(W3)の振幅は、受信信号(W22)よりも大
きくすることができる。また、送信出力(W3)と受信
信号(W22)とは同相で同期しているので、両者を加
算した結果がリーダライタ52の受信に影響を及ぼす。
【0048】また、アンテナコイル31の受信信号(W
22)はアンテナコイル31を貫く磁界を打ち消す方向
の電流であるので、非接触ICカード51の送信出力
(W3)の位相はリーダライタ52の送出したキャリア
(W12)とは逆相になる。
【0049】非接触ICカード51の送信出力(W3)
は距離などに応じて減衰し、リーダライタ52のアンテ
ナコイルで受信される(W4)。また、実際にリーダラ
イタ52が検出する受信波形(W5)は、リーダライタ
52自身が送出したキャリア(W12)から非接触IC
カード51側の送信成分(W4)を減算した結果にな
る。
【0050】いずれにしても、非接触ICカード51の
送信出力(W3)は、非接触ICカード51の受信信号
(W22)よりも大きくなるので、リーダライタ52は
より振幅(強度変化)の大きな信号として非接触ICカ
ード51からの信号(W4,W5)を受信できる。従っ
て、非接触ICカード51とリーダライタ52との間の
距離が長くなった場合でも通信が可能である。
【0051】しかも、非接触ICカード51は内部電源
32の電力を利用しているので、非接触ICカード51
とリーダライタ52との間の距離が長くなって非接触I
Cカード51の受信電力が小さくなった場合でも、非接
触ICカード51内部の電気回路を動作させ通信を行う
ことができる。図1に示す無線通信モジュールの動作は
図3のようになる。図1の各ステップについて、以下に
説明する。
【0052】ステップS11では、リーダライタ52か
ら送出された磁界をアンテナコイル31で受信する。ス
テップS12では、外部磁界によりアンテナコイル31
に誘起した誘導電流の信号を受信増幅回路11で増幅す
る。ステップS13では、受信増幅回路11が出力する
信号に基づいて、受信信号に同期したクロック信号をク
ロック生成回路14で生成する。
【0053】ステップS14では、受信増幅回路11の
出力に現れる受信信号を復調回路12で復調する。ステ
ップS15では、復調回路12で復調された受信信号を
復号し、受信したディジタル信号を再生する。
【0054】ステップS16では、復号化回路13から
出力される受信信号の情報を制御回路33で解析し、予
め定めたコマンドを受信したか否かを調べる。ステップ
S17では、受信したコマンドに応じたレスポンスの送
信データを制御回路33で作成する。ステップS18で
は、制御回路33が出力する送信データを符号化回路2
1で符号化する。
【0055】ステップS19では、変調回路22におい
てクロック生成回路14から出力されるクロック信号を
符号化回路21から出力される送信データの信号を用い
て変調する。ステップS20では、変調回路22から出
力される変調信号を送信増幅回路23で増幅する。
【0056】ステップS21では、送信増幅回路23か
ら出力される変調信号をアンテナコイル31に供給し、
アンテナコイル31から送信する。 (第2の実施の形態)本発明の無線通信モジュール及び
無線通信方法のもう1つの実施の形態について、図5を
参照して説明する。この形態は請求項3に対応する。
【0057】図5はこの形態の無線通信モジュールの構
成を示すブロック図である。この形態は、第1の実施の
形態の変形例である。図5において、図1と対応する要
素は同一の符号を付けて示してある。第1の実施の形態
と同一の構成及び動作については、以下の説明を省略す
る。この形態では、請求項3の磁界強度検出手段及び搬
送波制御手段は、それぞれ電磁波強度検出回路15及び
送信増幅回路23Aに対応する。
【0058】図5に示すように、この例では受信部10
に電磁波強度検出回路15が設けてある。電磁波強度検
出回路15は、アンテナコイル31に到来する電磁波の
強度を、アンテナコイル31に流れる誘導電流の振幅の
大きさとして検出する。送信増幅回路23Aは、増幅度
が可変になっている。また、送信増幅回路23Aは減衰
度を切替可能な減衰回路を内蔵している。送信増幅回路
23Aにおける増幅度及び減衰度は、電磁波強度検出回
路15の検出した電磁波強度の信号に応じて自動的に切
り替わる。
【0059】第1の実施の形態のように無線通信モジュ
ールの送出する信号強度が一定である場合には、非接触
ICカード51とリーダライタ52との間の距離が大き
くなるに従ってリーダライタ52の受信する信号の変調
成分の振幅が小さくなる。また、非接触ICカード51
とリーダライタ52との間の距離が近すぎる場合には、
無線通信モジュールの送出する信号強度が過大になり、
リーダライタ52が信号を受信できなくなる。
【0060】そこで、この形態では、電磁波強度検出回
路15が検出した電磁波強度に応じて送信増幅回路23
Aの増幅度又は減衰度を自動的に調整する。これによ
り、非接触ICカード51とリーダライタ52との間の
距離が大きくなり、アンテナコイル31に到来する電磁
波の強度が小さくなった場合には、送信増幅回路23A
がより大きな変調信号を出力することになり、リーダラ
イタ52は非接触ICカード51から比較的振幅変化の
大きな変調信号を受信することができる。
【0061】また、非接触ICカード51とリーダライ
タ52との間の距離が小さくなり、アンテナコイル31
に到来する電磁波の強度が過大になった場合には、送信
増幅回路23Aにおける増幅度の減少もしくは減衰回路
の作動によって、送信増幅回路23Aから出力される変
調信号の振幅が抑制されるので、リーダライタ52が受
信する変調信号の振幅変化が過大になるのが防止され
る。
【0062】従って、非接触ICカード51とリーダラ
イタ52との距離が長い場合でも、距離が非常に小さく
なった場合でも、非接触ICカード51の送信出力を自
動的に調整し、通信を行うことができる。 (第3の実施の形態)本発明の無線通信モジュール及び
無線通信方法のもう1つの実施の形態について、図6を
参照して説明する。この形態は請求項6に対応する。
【0063】図6はこの形態の無線通信モジュールの構
成を示すブロック図である。この形態は、第1の実施の
形態の変形例である。図6において、図1と対応する要
素は同一の符号を付けて示してある。第1の実施の形態
と同一の構成及び動作については、以下の説明を省略す
る。この形態では、請求項6の電力受信回路及び負荷ス
イッチ手段は、それぞれ電力生成回路35及びロードス
イッチ34に対応する。
【0064】図6に示すように、この形態の無線通信モ
ジュールにはロードスイッチ34,電力生成回路35及
びモードスイッチ36が追加されている。この形態で
は、内部電源32の電池が消耗した場合であっても非接
触ICカード51とリーダライタ52との間で通信がで
きるように構成してある。内部電源32が十分な電力を
供給できる場合の動作は第1の実施の形態と同一であ
る。
【0065】ロードスイッチ34は、抵抗器,コンデン
サ,切替スイッチなどを内蔵している。すなわち、従来
の非接触ICカードと同様に、ロードスイッチ34はア
ンテナコイル31に流れる誘導電流の負荷経路を、電流
の流れる経路と流れない経路とに切り替えて電流の大き
さに変化を与える。リーダライタ52の送信によって形
成される交流磁界は、非接触ICカード51のアンテナ
コイル31に流れる電流(負荷)の大きさに応じて変化
する。この交流磁界の変化はリーダライタ52で検出す
ることができる。
【0066】従って、アンテナコイル31の電流の経路
を非接触ICカード51の送信データに応じてスイッチ
ングすることにより、リーダライタ52の送出するキャ
リアに非接触ICカード51の送信データの情報を乗せ
てリーダライタ52に送信することができる。
【0067】ロードスイッチ34を利用する場合には、
送信部20が作動する必要はないので、無線通信モジュ
ールの消費電力を抑制できる。電力生成回路35は、リ
ーダライタ52の送信により形成される交流磁界によっ
てアンテナコイル31に誘導される電流に基づいて、制
御回路33やロードスイッチ34の電気回路の動作に必
要な電源電力を生成する。
【0068】この例では、制御回路33が内部電源32
の電池の電圧を監視し、モードスイッチ36を自動的に
切り替える。すなわち、電池に十分な電力が残っている
ときにはアンテナコイル31を送信部20の出力端子と
接続し、電池が消耗した場合にはアンテナコイル31を
ロードスイッチ34に接続するようにモードスイッチ3
6を切り替える。
【0069】(第4の実施の形態)本発明の無線通信モ
ジュール及び無線通信方法のもう1つの実施の形態につ
いて、図7を参照して説明する。この形態は請求項2に
対応する。図7はこの形態の無線通信モジュールの構成
を示すブロック図である。この形態は、第1の実施の形
態の変形例である。図7において、図1と対応する要素
は同一の符号を付けて示してある。第1の実施の形態と
同一の構成及び動作については、以下の説明を省略す
る。
【0070】この形態では、請求項2の電力供給手段,
アンテナコイル,搬送波信号生成手段及び変調手段は、
それぞれ外部電源端子38,アンテナコイル31,クロ
ック生成回路14及び変調回路22に対応する。図7に
示すように、この形態では内部電源32の代わりに外部
電源端子(例えばコネクタ)38が設けてある。従っ
て、外部電源端子38を介して外部の電源(例えば電
池)と接続し、無線通信モジュール内の各電気回路に電
力を供給することができる。
【0071】(第5の実施の形態)本発明の無線通信モ
ジュール及び無線通信方法のもう1つの実施の形態につ
いて説明する。この形態は請求項5に対応する。この形
態の無線通信モジュールの基本的な構成は図1と同一で
ある。但し、一部分の回路の機能が変更されている。す
なわち、この形態のクロック生成回路14には位相反転
機能が搭載され、クロック生成回路14は、アンテナコ
イル31に誘起した誘導電流の位相と逆相のクロック信
号を生成する。
【0072】また、外部磁界によってアンテナコイル3
1に発生する誘導電流(受信信号)と送信部20がアン
テナコイル31に供給する電流とが互いに逆方向である
ため、電流の打ち消しによりあるタイミングによって
は、受信信号からそれに同期したクロックを生成できな
い可能性がある。そこで、この形態ではクロック生成回
路14にそれ自身で発振する自発振回路を内蔵してい
る。すなわち、クロック生成回路14は受信信号からそ
れに同期したクロックを生成できないとき(送信部20
がアンテナコイル31に電流を流すとき)に自発振回路
の生成したクロック信号を出力する。勿論、自発振回路
の生成するクロック信号についても、クロック生成回路
14が生成したクロック信号に同期するので、受信信号
の位相に同期するように制御される。
【0073】変調回路22はクロック生成回路14が生
成したクロック信号を搬送波として利用し変調を行うの
で、送信部20から出力される変調信号の位相は、外部
磁界(リーダライタ52の送出したキャリア)によって
アンテナコイル31に発生した誘導電流と逆相になる。
外部磁界によってアンテナコイル31に発生する誘導電
流(受信信号)は、外部磁界を打ち消す方向に流れる
が、それと逆方向の位相の信号が送信部20からアンテ
ナコイル31に供給される。また、内部電源32から供
給される電源電力を利用するので、送信部20の出力す
る送信信号は、受信信号の振幅よりも大きくすることが
できる。
【0074】送信部20の出力する送信信号が受信信号
の振幅よりも大きい場合、非接触ICカード51のアン
テナコイル31から送信される信号の磁界がリーダライ
タ52から発生した磁界に加算されるので、非接触IC
カード51が送信しない場合と比べて磁界強度は増大す
る。また、非接触ICカード51が送信する信号は送信
データによって変調されているので、リーダライタ52
は磁界強度の変化から非接触ICカード51の送信デー
タを検出することができる。また、従来の非接触ICカ
ードを利用する場合と比べて磁界強度が大きくなるの
で、非接触ICカード51とリーダライタ52との間の
距離が長い場合でも通信が可能になる。
【0075】実際には、非接触ICカード51の変調時
と無変調時とでリーダライタ52の受信レベルにより大
きな変化が現れるように、送信部20がアンテナコイル
31に流す電流を制御している。制御の方法には次の
(3),(4)の2種類がある。 (3)非接触ICカード51が送信のために変調すると
き(ロードスイッチのオン状態に相当)には送信部20
からアンテナコイル31に電流を流し、無変調時には送
信部20が出力する電流を止める。これにより、リーダ
ライタ52の受信レベルは非接触ICカード51が変調
信号を送信するときには非常に大きくなり、無変調時に
は小さくなるので、変調波と無変調波との振幅の差が大
きく長距離の通信が可能になる。
【0076】(4)非接触ICカード51が無変調の信
号を送信するときには、送信部20からアンテナコイル
31に電流を流し、変調するとき(ロードスイッチのオ
ン状態に相当)には送信部20が出力する電流を止め
る。これにより、リーダライタ52の受信レベルは非接
触ICカード51が無変調信号を送信するときには非常
に大きくなり、変調時には比較的小さくなるので、変調
波と無変調波との振幅の差が大きく長距離の通信が可能
になる。
【0077】なお、第1の実施の形態と第5の実施の形
態とを組み合わせることもできる。例えば、非接触IC
カード51が無変調の信号を送信するときには、第1の
実施の形態と同様に非接触ICカード51のアンテナコ
イル31に流れる誘導電流と同相の電流を送信部20か
らアンテナコイル31に流し、非接触ICカード51が
送信のために変調するとき(ロードスイッチのオン状態
に相当)には、第5の実施の形態と同様に、非接触IC
カード51のアンテナコイル31に流れる誘導電流と逆
相の電流を送信部20からアンテナコイル31に流す。
【0078】反対に、非接触ICカード51が無変調の
信号を送信するときには、第5の実施の形態と同様に非
接触ICカード51のアンテナコイル31に流れる誘導
電流と逆相の電流を送信部20からアンテナコイル31
に流し、非接触ICカード51が送信のために変調する
とき(ロードスイッチのオン状態に相当)には、第1の
実施の形態と同様に、非接触ICカード51のアンテナ
コイル31に流れる誘導電流と同相の電流を送信部20
からアンテナコイル31に流してもよい。
【0079】このように、同相の信号と逆相の信号とを
組み合わせて送信部20からアンテナコイル31に供給
することにより、非接触ICカード51が無変調信号を
送信するときと変調信号を送信するときとでリーダライ
タ52の受信レベル変化がより大きくなり、長距離の通
信が可能になる。なお、上記の各実施の形態では無線通
信モジュールを非接触ICカードに搭載する場合を想定
して説明したが、その他のシステムに本発明の無線通信
モジュールを適用することも可能である。また、振幅変
調により通信するシステムであれば、図9に示すような
国際標準の通信方式を用いるシステムでなくても本発明
の無線通信モジュールを適用できる。
【0080】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、非接触I
Cカードなどの通信可能な距離を従来よりも長くするこ
とができる。また、従来の非接触ICカードの場合と基
本的に同じ通信方式を利用するので、既存のリーダライ
タをそのまま用いることができ、システムに大きな変更
を加える必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の無線通信モジュールの構成
を示すブロック図である。
【図2】システムの構成例を示す斜視図である。
【図3】第1の実施の形態の無線通信モジュールの動作
を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施の形態の信号波形を示すタイムチャ
ートである。
【図5】第2の実施の形態の無線通信モジュールの構成
を示すブロック図である。
【図6】第3の実施の形態の無線通信モジュールの構成
を示すブロック図である。
【図7】第4の実施の形態の無線通信モジュールの構成
を示すブロック図である。
【図8】各アンテナコイルの電流を示す模式図である。
【図9】国際標準の信号波形を示す波形図である。
【図10】従来例の信号波形を示すタイムチャートであ
る。
【符号の説明】
10 受信部 11 受信増幅回路 12 復調回路 13 復号化回路 14 クロック生成回路 15 電磁波強度検出回路 20 送信部 21 符号化回路 22 変調回路 23,23A 送信増幅回路 31 アンテナコイル 32 内部電源 33 制御回路 34 ロードスイッチ 35 電力生成回路 36 モードスイッチ 38 外部電源端子 51 非接触ICカード 52 リーダライタ 53 上位装置 61 アンテナコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 尚文 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 永井 靖浩 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2C005 MA22 NA08 NA09 5B035 AA07 BB09 CA12 CA23 5K012 AB02 AC06 AC08 AC10 AE13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流磁界を発生する読み取り書き込み装
    置との間で、交流磁界を通信媒体として、電磁誘導によ
    り非接触で通信を行う無線通信モジュールであって、 電池と、 アンテナコイルと、 前記電池から供給される電力を利用し、前記アンテナコ
    イルを貫く交流磁界により誘導される交流電流に基づい
    て、前記交流電流に同期した搬送波信号を生成する搬送
    波信号生成手段と、 前記電池から供給される電力を利用し、前記搬送波信号
    生成手段の生成した搬送波信号を送信データで変調し、
    変調された信号を前記アンテナコイルに供給する変調手
    段とを設けたことを特徴とする無線通信モジュール。
  2. 【請求項2】 交流磁界を発生する読み取り書き込み装
    置との間で、交流磁界を通信媒体として、電磁誘導によ
    り非接触で通信を行う無線通信モジュールであって、 外部電源と接続可能な電力供給手段と、 アンテナコイルと、 前記電力供給手段から供給される電力を利用し、前記ア
    ンテナコイルを貫く交流磁界により誘導される交流電流
    に基づいて、前記交流電流に同期した搬送波信号を生成
    する搬送波信号生成手段と、 前記電力供給手段から供給される電力を利用し、前記搬
    送波信号生成手段の生成した搬送波信号を送信データで
    変調し、変調された信号を前記アンテナコイルに供給す
    る変調手段とを設けたことを特徴とする無線通信モジュ
    ール。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2の無線通信モジュ
    ールにおいて、 前記アンテナコイルが受信する磁界強度を検出する磁界
    強度検出手段と、 前記磁界強度検出手段の検出した磁界強度に応じて、前
    記搬送波信号生成手段の生成した搬送波信号の大きさも
    しくは増幅度を自動的に変更する搬送波制御手段とを更
    に設けたことを特徴とする無線通信モジュール。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2の無線通信モジュ
    ールにおいて、前記搬送波信号生成手段は前記アンテナ
    コイルに誘導する交流電流と同相の搬送波信号を生成す
    ることを特徴とする無線通信モジュール。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2の無線通信モジュ
    ールにおいて、前記搬送波信号生成手段は前記アンテナ
    コイルに誘導する交流電流と逆相で前記交流電流よりも
    電力の大きい搬送波信号を生成することを特徴とする無
    線通信モジュール。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2の無線通信モジュ
    ールにおいて、 前記アンテナコイルに誘導される交流電流から直流電力
    を生成する電力受信回路と、 前記アンテナコイルに誘導される交流電流の負荷経路を
    送信データに従って切り替える負荷スイッチ手段とを更
    に設けたことを特徴とする無線通信モジュール。
  7. 【請求項7】 請求項1,請求項2,請求項3,請求項
    4,請求項5及び請求項6のいずれかの無線通信モジュ
    ールにおいて、カード形状のケースに搭載したことを特
    徴とする無線通信モジュール。
  8. 【請求項8】 交流磁界を発生する読み取り書き込み装
    置との間で、交流磁界を通信媒体として、電磁誘導によ
    り非接触で通信を行う無線通信モジュールの制御に用い
    る無線通信方法であって、 無線通信モジュールに搭載されたアンテナコイルを貫く
    交流磁界により誘導される交流電流に基づいて、前記交
    流電流に同期した搬送波信号を生成し、 前記搬送波信号を送信データで変調し、変調された信号
    を前記アンテナコイルに供給して信号を送信することを
    特徴とする無線通信方法。
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